1986年、ノルウェー王国アーケシュフース県コルボンにて結成されたヘヴィメタルバンド。
バンド名はCeltic Frostの曲Jewel Throneに由来するといわれている。ファーストアルバムの時点ではデスメタルをプレイしていたが、セカンド以降現在に至るまで、ブラックメタルにカテゴライズされる作品をコンスタントにリリースし続けている。意図的な録音の質の低さと、反復の多いプリミティヴな楽曲が特徴で、その音楽性を評してプリミティヴ・ブラックメタルと呼ばれることもある。
Leif NagellとAnders Risbergetの二人で結成、当初はBlack Deathと名乗っていた。1987年に名前をDarkthroneに改めデモ『Land of Frost』を録音、1988年にはTed Skjellumがギタリストとして加入する。その後デモ3枚を録音し、Peaceville Recordsとアルバム4枚のリリースを契約する。初のフルアルバムとなる『Soulside Journey』では、どちらかというとテクニカルなデスメタルをやっていたが、1991年頃にMayhemのEuronymousと出会ったことにより、インナーサークルに加入、続いて録音された『Goatlord』もブラックメタルに近いものになる。このアルバムはお蔵入りになってしまったが(後に再発)、1992年にリリースされた2ndアルバム『A Blaze in the Northern Sky』は初期Bathoryに強く影響を受けた、速くプリミティヴで単調な、その後のDarkthroneの方向を決定付けるものだった。またこの頃よりメンバーは名前を今のもの(Nocturno Culto、Fenriz、Zephyrous)に変え、コープスペイントを始める。
1992年にイギリスツアーをキャンセルして以来、彼らはライブを行うのをやめ、またインタビュー等でメディアに露出するのも避けるようになる。また1994年の4thアルバム『Transilvanian Hunger』のライナーノーツで、ユダヤ人を攻撃しているように見える表現があったため、物議を醸したが、次の5thアルバム『Panzerfaust』でFenrizが、Darkthroneがポリティカルなバンドである事を否定している。現在でもライブはまずやらないが、インタビューは頻繁に応えている。
続く2作『Under a Funeral Moon』、『Transilvanian Hunger』は前作の方向性をさらに発展させたもので、評価の高いこれらの作品は「三部作」と呼ばれることもある。Peaceville Recordsとの契約を満了したDarkthroneは、SatyriconのSigurd "Satyr" WongravenのレーベルMoonfog Productionsに移籍し、計7枚のフルアルバムをリリースする。三部作以降の音楽性は、元からあったHellhammer/初期Celtic Frostの影響がますます強いものになり、ギターリフも以前ほどシンプルなものではなくなる。なお、『Under a Funeral Moon』から『Panzerfaust』までの三作はFenriz所有のスタジオNecrohell Studiosで録音が行われていたが、それ以降は使われていない。
2005年には古巣であるPeaceville Records傘下に自分たちのプロダクションTyrant Syndicate Productionsをつくり、今後はここからアルバムのリリースを続けていく予定。2006年に出たEP『Too Cold Too Old』はノルウェーのシングルチャートで11位を獲得し、以後はフィンランド、スウェーデンといった隣国のチャートにも名を連ねるようになってきている。
2006年以降、彼らの楽曲はクラストコアの影響を強く受けたものへとシフトしていき、2013年の15thアルバム『The Underground Resistance』ではこれまでの路線にパワーメタル風の要素を加えた独特の音楽性を披露した。
因みにメンバーには本職があり、Nocturno Cultoは学校教員、Fenrizは郵便局員である。
Current members
Nocturno Culto (Ted Skjellum) – guitar, bass guitar, vocals, lyrics (1988–present)
Fenriz (Gylve Fenris Nagell) – drums, guitar, bass guitar, keyboards, vocals, lyrics (1986–present)