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Unholy Deification

米国産デスメタル2023年作
3年ぶりの新譜、このバンドは既に完成の域にあってもはやゲットしなくても中身がわかる(笑)気がしていたがジャケがいい感じなのでゲット。
相変わらず高い完成度、有名老舗デスメタルで、妥協の時代が無く方向性がブレずに突き進むバンドはコレだけじゃないかな。
ドロリとしたドゥーミー要素、アングラ臭漂う黒い感じは健在。近年は無駄にギターソロを奏でる割合がほんの少し増えた感じはするが許容範囲。
一般デスメタルファンであれば、この盤があればもう、他は無くてもいいんじゃないか、と言っても過言ではない程の安定のクオリティだ。
とはいえ、近作から少しずつ気持ちが離れているのは確かだ。まあバンド発祥ルーツを辿った時、分裂したもう一方のバンドProfanaticaの方が
圧倒的に狂気に満ちており、初期からずっと聴いているボクとしては、どうしてもProfanaticaが比較対象になってしまうからだろう。
音響的にも楽曲的にも完全にIncantationの方が上でデスメタルを純粋に楽しむにはこっちなんだよ?
しかしながら、音響的には圧倒的に溝を開けられた感があるにも関わらず、完全に狂気の世界に身を投じてしまったProfanaticaの存在感が故に
魂が欠ける商業音楽に思えてしまう錯覚に陥ってしまう。実際はそんなことはない、入魂のデスメタルなんだが、ボク的にはそう感じてしまう。
元々米国産にあまり趣きを感じず、オールドスクールデスに一定の無骨さやローファイ録音を求めてしまうボクの性癖も手伝って
恐らくこの盤を聴き続けることは無くなるかなぁ、という予感はしているが・・・。
とダメ出しをしてしまったが、コレはあくまでボク個人的な感じ方なので。ここまでスゴイ完成度を誇るデスメタルはそうそうありません。
なんにしても発売直後にゲットしているんだから、ボクもいろいろ文句を言いながらも結局はこのバンドはチェックしてるんだよ(笑)。

kamiko! ★★★ (2023-08-28 12:20:49)


Diabolical Conquest

前2作までのモノホン感はやや薄れて、割とまともになりつつありますが、それでもやはり圧倒的なオーラを放っていますね。
ただ、またまた個人的な不満がありまして、それの原因は意味がなさそうなインストが挟まれていることだったり、スローパートが半分以上を占め、16分もある最後の曲の存在だったりします。
途中に速くてかっこいいところもあって、人によっては楽しめる可能性もありそうな最後の16分の曲はともかくとして、4曲目のインストはいらないでしょう...。なんというか、明るいのか暗いのか分からんような、中途半端な曲ですし、ね。
しかし、それ以外の曲は過去最高に良い出来で、順調に曲作りが上手くなっていると感じました。
メロディの使い方が特に上手くなっていて、無調的なメロディを全面に出しながらも、ふとした瞬間に調性感のあるメロディをちょこっと聴かせるあたりは凄く素敵です。
メロメロになって軟弱になったわけでもなく、本当にいい塩梅のメロディ使いで、無調的なメロディばかりで聴いていてしんどくなるのを上手く避けていると思います。
それに、リフのパターンがトレモロとパワーコードだけじゃなく、少しテクニカルになっている気もします。なので、ギタープレイは結構冴えていると思います。
で、僕が楽しめるのは4曲目と最後の8曲目以外の曲、計6つなので少しボリューム面で不満が残りますが、1作目から順番に聴くとどう成長したかを楽しめるので、このアルバムを買ってよかったと思います。
これ、人によっては最高傑作という話も聴きますし、これからIncantationを聴きたい方ならマストバイでしょうね。
あ、書き忘れた。今作でボーカルが替わりましたが、前任の方より表現力があって良い声だなぁと思いました。ただJohnいわく、酒ばかり呑んでいてバンドメンバーとしては良くなかったらしいので、すぐにまたボーカルが交代していますね。

悪い悪魔 ★★★ (2021-09-15 14:18:22)


Demonic Incarnate / Mortal Throne of Nazarene
名曲すぎる1曲目。
オープニングのトレモロから名曲であることをプンプンと匂わせていますよね。
こういう宗教的な匂いがするメロディというのはデスメタルとの親和性が高く、僕は大好きです。
前半のある種、メロディアスでスピーディなパートからうってかわって、曲の後半はズッルズルでドッロドロなドゥーミーパートで、このバンドのおぞましさを象徴するような良い意味で後味の悪い終わり方をします。
こんな禍々しい曲をやるバンドは他にないっすね、多分。

悪い悪魔 ★★★ (2021-09-15 13:53:33)


Mortal Throne of Nazarene

大抵、名盤と評されている2ndです。
ただし、メンバーのJohn McEnteeは自分で考えたIncantationのアルバムランキングでこの作品を下から2番目に配置しています。
というのもJohnいわく、この作品制作時のバンドの状態は最悪だったらしく、メンバーの仲に亀裂が入っていたり、金とプロダクションのことでレーベルと揉めていたりと当時の良い印象はないようです。
ただ、Johnはそうは言いつつも、曲の中身には満足しているようで、この作品がランキングの下の方にきているのは、Johnの当時の嫌な思い出によるところが大きいと見ていいでしょう。
ちなみにこの作品にはミックスが異なる二つのバージョンが存在しており、一つは正式に2ndとして発表され、タイトルがMortal Throne of Nazareneとなっている今作であり、もう一つはMortal〜とは曲が逆に配置され、タイトルがUpon the Throne of Apocalypseとなっている作品であります。僕はUpon〜の方を持っていないし、聴いていないのでそれについて深く言及できないのですが、人によってはUpon〜の方が好きだったりするらしい。
それでこの作品のことに話を戻しますと、僕はこの作品に関しては微妙な印象を抱いています。
それはまだ未熟に思えるようなところが見受けられるからで、いいパートももちろんありますが、愛聴盤とまではいきません。
特に僕がひっかかるのは最後の曲で、この曲は8分もの長さで、全編スローなドゥームパートで構成されております。この要素だけ取り出してみると決して悪いとは言えないのですが、リフやメロディ、又はリズムパートの練りがイマイチに僕は感じるので、ぶっちゃけ退屈な印象があります。
他の曲に関してはこれといって悪いところがあるようには思えませんし、僕は楽しめましたが、最後のこの曲だけはどうしても楽しめません。
この曲の退屈感のせいで、この作品全体の印象も僕の中では悪くなっているように思います。なんせ、締めの曲ですからね。少し意味は違いますが、終わり良ければ全て良しの逆のことが起きているような気がします。終わりが悪いと全体もつられて悪く思えてしまうのは何故なのでしょう?

悪い悪魔 ★★ (2021-08-23 20:30:42)


Sect of Vile Divinities

米国産デスメタル2020年作
ボクとしてはもはやこのブルータル度高めのデスメタルはしんどいんですが、近年ドゥーミーなパートを積極的に取り入れていることもあり
一応ゲットしてみたが、手数の多いドラムと真性なデスヴォイス、重厚なギターの怒涛のような真っ黒でドロドロなサウンドに圧倒された。
過去作品よりもドゥーミーなスローパートが増えた分、随分聴き易くはなっているが、アングラ臭のキツい特有の濃さは相変わらず健在だ。
彼らのサウンドは初期は圧倒的な音数とメロディを感じさせない無表情のギターを攻撃的に奏でるところに真性さがあり、更に独特の不協和が
背徳感を醸し出していた。その路線は大きくは変わらないが、近年作品や今作は後者の不協和の魅力をドゥームパートで聴かせるスタイルが
不穏で禁忌に触れたような感触をより強く引き出している。この不協和を生み出すギターの音像が同路線ブルデスに比べてワンランク上の高品質だ。
流石に長年アンダーグラウンドデスの帝王の位置づけにあるバンドだけある。凄まじい負のエネルギーが宿っているね。
しかし、やっぱりボクにはしんどい。疲れてクタクタになる。森林ブラックのブラストはOKでも、デスメタルのブラストはボクには重すぎる。
たぶんボクは頻繁に聴く盤にはならないだろう。しかしデスメタルフリークには猛プッシュしたいハイクオリティなサウンドだ。

kamiko! ★★★ (2020-09-23 01:28:30)


Demonic Incarnate / Mortal Throne of Nazarene
アルバムの初っ端からこれだけ黒いリフと重いデスヴォイスをかまされちゃあグウの音も出ねえ。以降、このアルバム全体に、有無言わさず底無し沼に引きずり込まれるような感覚が満ちているのだ。

まんぞー ★★ (2004-06-29 22:26:09)


Mortal Throne of Nazarene

デスメタル中最も低いデスヴォイス(だと思う)。
まるで猛獣のうなり声のよう。
緊迫感迫って落ち着かなくなる。
全体的に平坦に聴こえるが、気にしてはいけないと思う。
とにかくこの声がすべて。ほかのデスでは聴けません。

ばるだみゅ ★★ (2004-06-01 00:18:00)


Mortal Throne of Nazarene

2nd。後の作品程完成度は高くないと思うが、とにかくボーカルが重い。
音は邪悪でカッコイイので、ボーカルを気に入ればOKでしょう。
個人的には3rdの声が好きなので、歌詞見ても判別困難な本作はちょっと・・・
(ロード・ウォームよりは聴き取れる声だとは思う。あっちは歌詞見てもわかんねえから・笑)
ジャケの中身が素敵。イイ感じに乱れております。

まんぞー ★★ (2004-02-05 18:46:00)


Diabolical Conquest

(1st持ってないけど)INCANTATION史上、最も傑作と思うこのアルバム。
何が良いってヴォーカルが良い。他のアルバムで聞けるデスヴォイスは何か、当たり前の声すぎて。この3rdのヴォーカルこそがドロドロしてて最高。痛い。ジャケットも素晴らしい。

まんぞー ★★ (2004-01-29 20:01:00)


Diabolical Conquest

カビ臭さはないものの、凄み、曲構成、音などにおいて最高に渋いと思う。
オールドスクールデスの王道とはこういうモノではなかろうか。

Kamiko ★★ (2003-09-26 23:24:00)