次々とデビューを飾るも泡沫の如く一作限りで消えてしまうか、あるいは作を重ね主役と思っていたミュージシャンの首が突然挿げ替えられたりすることも珍しくない(例:SUNSTORM、KHYMERA等)FRONTIERS RECORDS発のメロハー・プロジェクト群の中にあって、ロビー・ラブランク(Vo)とダニエル・フローレス(Key)のコンビを中心に、立ち上げから既に10年以上の月日を数え、安定した人気と作品のクオリティを保ち続けるFIND MEが'24年に5thアルバムを発表してくれました。 名手アレッサンドロ・デル・ベッキオを筆頭に腕っこきのソングライター勢を結集、ロビーの伸びやかなで力強い歌声が映えるメロハー・チューンをズラリ取り揃える制作体制に変化はないため、当然今回も安心/安定の高品質を保証する仕上がり。特に高揚感に満ちたポップ・チューン②は全盛期のSURVIVORを彷彿とさせる名曲!…とか思ったら、実際に“I SEE YOU IN EVERYONE”のカヴァーだったという。前作でカヴァー曲“FAR FROM OVER”の素晴らしさが他の曲の存在を霞ませてしまっていた事実が一瞬脳裏を過りましたが、今回はその他にも爽快にアルバムのOPを飾る①、本家SURVIVORから馳せ参じたジム・ピートリック提供の⑦、後半戦をハードに駆け抜ける⑪等、優れた楽曲が要所を引き締めてくれているので大事には至らず。とりわけキャッチーでフックに富むサビメロに顔が綻ぶ⑥は、このプロジェクトの盤石ぶりを物語るような名曲ですよ。 前作には見当たらなかった「天使」が、再びアートワークにその姿が描かれていることにもホッと一安心(?)な1枚。
まずSLAYERであるがツインギター編成の5人組、これぞジャパニーズメタルなShoot Down Tokyoで幕開け、小気味よく刻まれるリズムと甘めの歌声、さざ波ヴィヴラードは気になるが、上手いことやり切ってくれる、歌詞も80年代的だ。何もかもが懐かしい、これを楽しめるオールドスクール大好きマニアならば、なんか嬉しくなるだろう。もうこういうの新譜ではきけんもね。Hurt Angelは日本らしい叙情派ハードポップソング。こういうのは欧米では目に掛らない。