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今週のアルバム10選
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今週のアルバム10選
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739. 失恋船長 (2022-11-08 11:53:06)

『スピードメタル戒厳令①』


①Sortilège - Métamorphose
水木しげる先生が書いた牛鬼みたいなジャケもインパクトありますね
NWOBHMからの影響も一直線
軽やかなメロディとフランス語の語感相性も良く
剛毅なスピードサウンドの中で柔和な口当たりを与えてくれる
ちなみに英詩ヴァージョンもあるのだが個人的には断然フランス語ヴァージョンです





②Raven- Wiped Out
世界に名を轟かすスピードメタル番長RAVEN
ここで聴けるアクロバティックな高速パワフルサウンドに熱盛り連発
テクニックなんて糞食らえライブさながらのフィーリングを大切にした
レコーディングも功を奏している
彼らの代表作に推すマニアがいるのも頷けますね






③CASBAH - Russian Roulette
海外でも根強いファンを持つダイハードなジャパニーズハードコアスラッシュバンド
表題曲を彼らの代名詞にするファンも多いでしょう
ドスを効かせ歌い込める羽鳥の存在は日本の誇りであろう
もっと評価されるべきバンドだしアーティストである
この尖りまくったサウンドは今なお色あせる事はありません




④Razor - Shotgun Justice
大鉈を振り回し大暴れ
まさにマチェーテなメタルサウンドで暴れ倒しております
レアな作品のためにイマイチ認知度が低いのは
このバンドがもっていないということなんだろが
バイオレントかつスピーディーなメタルが大好物な方ならばマストだろう





⑤LOUDNESS - Risky Woman
ディスコミュージックに挑戦したシングル盤を推すとは何事だと
熱心なメタルファンにぶん殴られそうですが
今作のB面に当たる『THE NIGHT BEAST』は正にラウドネスらしいスピード感溢れる一曲
リフワーク一つとってもラウドネスですね
アルバム未収録だけに見逃されガチですが
キャッチーな歌メロも込みでラウドネスです
表題曲も音の抜けがメチャクチャ良く
渡米後のラウドネスとしてはけして規格外ではない良作だ




740. 失恋船長 (2022-11-15 12:38:55)

『スピードメタル戒厳令①後編』


①Vixen - Made In Hawaii
マーティー・フリードマンの歴史を語る上では外せないバンド
どこかで聴いたことのあるフレーズがアイデアも散見できるが
その先人達の影響力を隠さない清さもポイント
個性を磨きつつあるマーティのギターも面白い
荒削りだが他者のと違いを出そうと苦心しているが未消化だ
その青臭さも込みで今作は楽しんで欲しい
ハワイ在住のミュージシャンとは思えない哀愁のメロディとダークさ
初期スコーピオンズに近い音楽性だろう
女性シンガーというのも当時としては新鮮だった
No Remorse Recordsからの再発盤はボートラがタップリ収録されていますので楽しさも倍増です
朝日の当たる家スピードメタルヴァージョンも良いね






②United - Destroy Metal
まだゴリゴリのスラッシュをやる前の初期作
攻撃的なリズムと哀愁のツインリード
クールに疾走する様は関東メタルらしい
名曲SNIPERは個人的にはこのヴァージョンなんですよね
これを聴きすぎた
ヤサグレパンクメタルな匂いがするのも大好きです






③X Japan – I'll Kill You
たぶんこれがX初体験だったはずである
発禁確定の生首惨殺死体ジャケのおぞましさがエグい
後年あんなスターになるとは夢にもおもわなんだ
ガンズと同じで売れすぎたね
この時代の荒削りでお世辞にも上手いとは言えない彼らだが
メタルに対する忠誠心と野心は間違いなく光り輝いていた
大昔に大ファンという奴に飯おごりで譲ったのだが
今もっていたら相当な価値になるんだろうなぁ






④G.I.S.M. - Meaning Corrupted Trilogy
G.I.S.Mってパンクなんでしょうと先入観をもっていたら哀愁のギターサウンドに驚きました
ランディ内田の紡ぐメロセンスは日本人の琴線に触れまくるモノ
そのクラシカルテイスト溢れるギターはリッチーというよりもランディー・ローズだろう
上手い下手では語れないそのセンスにグッと掴まれます
吐き捨てるダーディーヴォイス
今なお海外のマニアから神格化され崇拝される日本のバンド
裏番長ではありますが今の若い人にも通用するでしょうね
妖しげでダークなメロディにパンクメロデイックデスメタルと形容したくなるでしょうね
なんと言っても1987年の時点で誰にも属さない個性を確立していた
もっと評価を受けるべきバンドであり音楽性だ







⑤Grave Digger - The Reaper
紆余曲折を経て復活を果たしたドイツの老舗パワーメタルバンド
そのパワーは健在にメロディアスさとスピードに磨きを掛け復活の狼煙を掲げた
今聴いても熱くなるオープニングナンバー
彼らよりもハードでテクノロジーの恩恵を受けまくったバンドを沢山しっているが
今作が放つメタルに対する忠誠心と純粋無垢な音楽性をワタクシは知りません
バカバカしいばかりに力の入ったサウンド
ヘヴィメタルという言葉が最も似つかわしいサウンドであろう




741. 失恋船長 (2022-11-21 11:46:21)

『スピードメタル戒厳令②』


①ACID - ACID
スピードメタルと言って真っ先に思いつくのはベルギー産のACID
蓮っ葉で舌っ足らずのシャム猫シャウティングがたまりません
魔女っ子コスチュームのケイト嬢の姿も80年代ですよね
我らがラウドネスの前座をやったんだよなぁ




②Exorcist - Nightmare Theatre
ヴァージンスティールのメンバーが母体のバンド
どうして名前を変えてのリリースになったのか
噂話は沢山ありますが
そういう情報をこれ見よがしに語るのはバカ丸出しなので止めておきます
バンド名からも感じるホラーテイストと破天荒なスピード感
上手く共存させています
汚らしい爆音を垂れ流すバイオレントゴアスピードサウンドもカッコイイ




③MP - Bursting Out (The Beast Became Human)
愚直なまでに突き進むジャーマンメタル道
パワー漲るドヘヴィメタルはJPからの影響も大
ハルフォードお漏らし寸前な歌声にもニヤニヤ




④DAMZELL - Ready to Attack
福岡が生んだガチンコヘヴィメタルバンド
そのNWOBHM譲りの回転するリフワークとパワフルなリズム
インディース故の音質には問題があるも
このバンドが持つメタル愛は本物であろう
もっと評価をされるべき硬派な男達である






⑤TANKARD - PAVLOV'S DAWGS
ジャーマンメタルシーンを語る上では外すことの出来ないバンド
どの作品も素晴らしいのだが
欧州由来のメロディとキレそしてシリアルなヘヴィネスさもねじ込んだ今作は
新たなる魅力を提示しているようだ
もう少しお気楽な方がらしいかも知れないが
揺るぎない精神性に裏打ちされたサウンドは時代を超越した魅力がある




742. 失恋船長 (2022-11-22 13:31:22)

『スピードメタル戒厳令②後半』


①Mindwars - The Fourth Turning
アメリカとイタリアの混合チームによるスラッシュメタルバンド
ホーリーテラーの血を引き継ぐというキーワードに反応するマニアにはたまらんでしょう
現代的なマッシブさも手なずけ古くて新しいクラシックなサウンドを轟かせている




②Assassin Interstellar Experience
速射砲の如き弾き出されるリズムとリフワーク
少々分離の悪い音質ではあるが熱き弾丸をぶっ放す
ドイツのバンドだがドライな感性も持ち込みワールドワイドな音を目指しているように感じる
ラストにBAKAという曲がありメタル界隈ではチョイとした話題になった
それにしても切迫感のあるキレッキレのスピードサウンドに軋轢死しそうになりました
やはりあのジャケットが損しているよ


③Dum Dum Bullet - Dum Dum Bullet
知る人ぞ知るフランスのヘヴィメタルバンド
大味なロックアンセムもあるが
彼らの代名詞となるのはやはり血湧き肉躍るスピードメタルだろう
スピード狂ならば




④KILLER - SHOCK WAVES
スピードメタル番長と言えばベルギーの彼らを置いてほかにいないでしょう
野暮ったさもなんのその
切れ味鋭い暴走ビートは全てを蹴散らし駆け抜けます
塩っ辛いメタルに喉の渇きも止まりません
洗練された今風のメタルを聴いている人にはとてもじゃないがすすめられん
オジサンこんなの聴いているのと馬鹿にされる
でもそれがワタクシには最高の褒め言葉なのです
我が生涯に一片の悔い無しとラオウ風に拳を挙げますよ






⑤English Dogs - Forward into Battle
パンクでメタルなクロスオーバースタイルが人気だった
初期の頃はもっとパンクだったが今作ではメタル度を高めている
汚らしいダーティーさはどこか手作り感が漂い親近感も沸く
そういう庶民目線がロックには必要だ
虐げられたモノ達の叫び
そのルサンチマンの爆発による怨嗟の叫びが根底にあり
パワーとなり聴き手を鼓舞しつづける




743. 失恋船長 (2022-11-29 12:15:20)

『ヘヴィメタルが聴きたい⑫』

①CASBAH - Reach Out
日本が誇るダイハードなヘヴィロックが話題となった本格的な一枚。今やサブスクの普及によってボーダレスな環境が整っています。
彼らのようなバンドこそ見直されるべきだし、突破口を見出せる気がする。
疾風迅雷、日本にもこういうバンドがいるんだと世界中の人に伝えたい本気の音がある。


②Savatage - Edge Of Thorns
90年代という厳しい時代に彼らはメロディアスかつドラマティックなサウンドで勝負を掛けた。
最近はすっかり名前を聴かなくなったがインテリジェンスのあるサウンドは今での十分通用する魅力がある。
コアなファンからは、もっとジョン・オリヴァが欲しいと言われた一枚でしたね。


③Ace Frehley - Frehley's Comet
エースにとっては2枚目のソロアルバムになるのだろう。87年リリースという事もありバブル吹き荒れるハードシーンの中でどういうスタイルで勝負を掛けるのか注目はされた。どこか全体的に緩く仕上がっているというのか緊張感に欠ける大味な作風だったが、個人的にはそれがアメリカンロックじゃないのと言うことで、さほど気になりません。
このオードリーの春日みたいに時間をとって歩いてくるような、もったいつけるロックはファンにとっては許容範囲でしょう。
今となっては中々お目にかかれないアメリカンロックですよ。



④Tarot - StigmataT
暗黒様式美メタルの帝王。様式美サバス時代を順当に継承する希有な存在でした。
今作は90年代リリースという事もあり陰りも見え始めた時代にリリースされている。オープニングナンバーのAngels of Painなど、彼らの代名詞となるような楽曲も収録、けして侮れない一枚である。


⑤VALKYRIE - VALKYRIE RISING
80年代の短い間ですが関西のスラッシュメタルシーンを駆け抜けたガールズメタルバンド。幻のバンドはまさか復活を果たすとは驚きでした。かつての姿を彷彿とさせるやんちゃなスラッシュはクラシックなスタイルで聴き手を魅了。時空を超えタイムスリップした古典スラッシュの前に戯れ言は無用。こういうのを待っていたと思うファンは世界中にいますよ。




744. 失恋船長 (2022-11-30 15:30:25)

『スピードメタル戒厳令③』


①ELIZA - Born To Be Wild, To Be Free
途中からアメリカンなポップ志向を打ち出したが
初期の彼らはヨーロピアンテイスト溢れる正統派のバンドだった
ド派手なルックスとは裏腹な叙情派スピードメタル路線
表題曲もそうだがNever Say Dieなどスピードメタルと言っても差し支えないだろう
むせび泣く哀愁のツインリード
ド派手なドラムと地を這い唸りを上げるベース
素晴らしいバンドだった




②Dr. Mastermind - Dr. Mastermind
スピードメタルと言って真っ先にイメージするバンドの一つ
ギターは正式な音源を数えるほどしか残していないカート・ジェイムス
その腕前は相当な力量なのだが知名度の低さは絶望的だ
インギー直系カートのギターを前面に出した破壊力満点のさうんどは
スピード狂にはたまらん魅力がある





③FRONT GUERRILLA - FIGHT BACK
女性シンガーNAOMIをフロントに据えるハードコアパンクスメタルバンドが1986年にリリースしたEP
復刻してくれないかぁ
メチャクチャストレートに弾け飛ぶスピーディーなサウンドは音質の酷さなど吹き飛ばす勢いがある
日本よりも海外でウケそうなスピード狂にはたまらんスタイルですよね
日本人なんでワビサビがあるのよ
歌謡チックな歌メロも個性的なんですよね





④Trauma - Scratch and Scream
クリフ・バートンがかつて在籍していたバンドとして知られる
ここではド派手なギターも活躍するパワフルなスピードメタルを披露
シュラプネルからリリースされただけにロス・アレクサンダーは派手にキメまくる
もう少し話題なってもよいギタリストだったが次が無かったのが問題なんだろう
オープニングから鼻息の荒くなるようなスピードサウンドに興奮しますね





⑤KAT - Metal and Hell
ポーランドを代表するスピードメタル番長
日本ではメディアの酷評を受けウンコ駄作扱いでも有名
その筋のマニアを激怒させているのですが
四の五の言わずにツッコんでくる直情型スピードサウンドは理屈抜きに刺激的だ
血なまぐさいブラッケンドさも演出として効いている




745. 失恋船長 (2022-12-11 18:00:16)

『スピードメタル戒厳令③後半』


①HALLOWEEN - Don't Metal With Evil
アメリカ産スピード/パワーメタルバンドの1st
インディーズ盤故に線の細いサウンドメイクは迫力不足だが
そんなことを気にさせないパワーとテンションの高さ
US産バブルロックとは一線を画す硬派なスタイルと根暗なメロディ
そういう情緒溢れるアメリカン様式美スタイルを見方につけ
ダークでホラーなコンセプトを見事にやり切っている
日本では紹介される機会が無かった為に認知度は絶望的だが
スペル違いのドイツの有名バンドと間違って買って欲しいくらい魅力的だ
だれか国内盤を売り出してくれ!





②Hallows Eve - Death & Insanity
前作よりもパワーが倍増
見事に鍛え上げましたね
筋骨隆々なダイハードサウンドは胸板も厚く肩幅も広い
ドン・ムラコ見たいになってんぞ
ボブ・バックランドと激しく取っ組み合う姿も見えますが
好戦的なメタルサウンドはクール




③Anvil - Pound For Pound
多くのスラッシュメタル勢にも影響を与えた元祖スピードメタル番長
アンヴィルと言えばな厳つさと憎めないファニーキャラ
今作は猛り狂う怒濤のヘヴィネスサウンドに中に
親しみやすさを込め個性を磨き上げている
彼らにとっては定番となる音である楽曲が多い
初期のアルバムも素晴らしいが
今作も彼らの代表作であろう
メタルに対する忠誠心
その剥き出しのピュアさが音に乗っていますね






④BULLDOZER - IX
情け容赦ない
ブラッケンドなスラッシュサウンドはバンド名に恥じない破壊力がある
全てをなぎ倒すド迫力
紆余曲折を経て辿り着いたスタイルにブレはない
前作のマイナス面を見事に払拭して立ち上がった





⑤Poison Arts - Kick Rock
ダイハードなパンクメタルは国籍を問わず魅了している
勢いに特化したサウンドは
けして無軌道なものではなく
メロディもしっかりとあり聴きやすさも十分である
ド派手に打ち鳴らされるリズム
既成の概念をぶち壊そうとする姿勢もパンク
型にハマらない様式こそ彼らの魅力だろう




746. 失恋船長 (2022-12-14 17:44:46)

『連休は映画を見て過ごしたい』


①復活の日
日本が世界に向けて制作された本格的なパニックヒューマンムービー。
小松左京の原作を角川が映像化、今見ても全然通用する内容とストーリー。
CIAが極秘に作った最近兵器を盗んだ一味が乗った飛行機が墜落、それから一年経たずで世界は破滅の道へと向かう。
そして大地震によるアメリカの核国防装置は作動、ソ連へ向かい爆破、その後、ソ連からの反撃システムより世界は2度目の破滅へと向かう。なんとも壮大なストーリーであり、印象的なシーンが沢山ある。私が好きなのは渡瀬恒彦扮する南極越冬隊に隊員が、アメリカの少年からの無線を傍受するシーン。あの切なさを鬼気迫る演技に胸が締め付けられる。
印象的なシーンや台詞も多く何度見ても引き寄せあれる。これが公開当初、不評を買い商業的に失敗したと言われるのだから衝撃である。今の方が絶対価値が高いだろう。近年のコロナウイルス流行における、科学的なエビデンスを持たずに、感情論を垂れ流すメディアの姿に、この映画の前半におけるパニックシーンを重ねた人も多いでしょうね。
主題歌ジャニス・イアン「You are love」の美しさ、物語と重なります。そして木村大作のカメラが映し出す自然の美しさに息の呑みます。2時間30分越の大作ですので、途中で休みを入れて視聴することをオススメしますね。
ハリウッドリメイクをお願いしたい。
この映画には思い入れがある。主要キャストが外国人のため、字幕スーパーが7割以上。そういう性質から邦画という概念から外れる、あまた所謂ハリウッド賛歌、邦画、洋画と区別するように、洋画ファンはハナから相手にしないという現状がある。
日本の音楽シーンと同じですね。令和四年の今でも洋楽、邦楽と区別します。そして批評家のレビュー。こういう偏見セットが現存する日本という特殊な環境が招いた悲劇が根底にある。ライフ・イズ・ワンダフル=人生はいいものだ。劇中の台詞が胸に染みます。


②狼やくざ~弔いは俺が出す
タイトルからしてぶっ飛んでいますがストーリーも負けていません。内容に言及するつもり無し。
藤竜也、千葉真一、渡瀬恒彦、成田三樹夫、堀田真三、深江章喜などの顔ぶれにグッとくるマニアならば内容などお構いなしです。
この昭和感満載のタイトルだけで十分でしょう。


③晴天の霹靂
劇団ひとり監督の映画。偏見の強い人には勧めないが、出演者の無駄使いのない実に素晴らしいヒューマンコメディ。
大泉洋という俳優の良さを存分に引き出している点も評価したい。そして二人の掛け合いも絶妙な感覚でコントにならずに成立させている。上手い二人、ベタだからこそ素直に感動できるお伽噺。ワタクシはこういうファンタジーを甘受したい。
早い段階で、お母さんの真意と真の姿を見せたのも良かった。


④ニードフル・シングス
スティーブ・キング原作の映画。その人物が欲しがるレアなお宝を格安で譲り受けるからりに、チョットしたイタズラを仕掛けるように提案。
奇妙な提案だが、喉から手が出るほど欲しかった一品を前に村人は、その要望を受け入れるのだが、その小さな悪意が雪だるま式に膨らみ
街全体を包み込むことになる。
エド・ハリス扮する保安官がカッコいいのだが、マックス・フォン・シドー扮する人の良さそうな骨董屋が秀逸。
あんな善人が悪魔とはね。風刺も効いていますなぁ。


⑤ザ・ロック
ベタだがいい映画だった。エド・ハリスの仲間の栄誉と身分を回復するための大それた犯罪。しかしそこには理がある。
だからこの映画は単なる善と悪の構図にはならない。まだB級スターに陥らない時代のニコラス・ケイジも大活躍。
でも彼が科学に強い聡明な人物には見えない。その変わり謎めいた元スパイのショーン・コネリーは当たり役だ。
オチも良かったなぁ。
それに金もめちゃくちゃ掛かっている。

⑥裸の銃を持つ男
バカバカしいコメディを一つ。
随所に効いているジョークもアメリカンな奴だと笑えないのだが、この映画は問題なし。
盛大に馬鹿笑い出来ます。フリが効いている笑いなのもベタで優しい。
レスリー・ニールセンの憎めないキャラもイイですよね。
あのOJシンプソンも出ています。


⑦太陽を盗んだ男
この映画もオープニングからぶっ飛んでいますね。バスジャック事件はほんの序章です。
当時の日本も責めていますよ。今ならスポンサーなんてつかないよ、この内容では。やはりジュリーが出演するというのも大きいだろう。菅原文太もいるしね。



⑧さがす
佐藤二郎が主演を務めたヒューマンミステリー映画。いつもの早口で皮肉をいうようなコメディキャラを封印
明るいダメ親父という役は彼にピッタリである、この物語は有名な殺人事件をモチーフにしている。
ところどころちょっとそれはないなぁという場面もあるのだが
ラストの卓球シーン、あの親子にしかわからない癖のある仕草、いい終わり方だったなぁ。
娘役がとても良かった。


⑨両刃の斧
WOWOWドラマですがとてもよかった。オンデマンドだと先行で全話みられるのも良い。
WOWOWドラマは割と最終回がいまいちなモノが多いが今回は良かった。
良い感じで騙してくれた。柴田恭兵の熱演に胸打たれたという事なのだが、
ミステリーモノのキャラクターは皆、コマ割りとして描かれる。
それが機能していれば問題ない。多少強引でもそうあってね。があれば許されるのである。
最終回泣きました。


⑩少年の君
香港映画です。主演の女子学生を演じたの女優さんはノーメイク風なので幼く見えたが実年齢には驚いた
一流大学にさえ入学できれば将来は安泰というアジア特有の価値観
実際はそうでもないのだが、まぁ過去の栄光にしがみ生きてくしか能の無い可哀想な人がいるのは間違いない。
そういう誤った社会が招いた悲劇でもある。日本でもあったイジメを苦にした自殺を根底に、引き起こされるもう一つの悲劇。
正直者が馬鹿を見る世界では困るのだが、世の中は何を守ろうとしているのだろうか?
そういう厳しい現実を突きつけてくる。貧困、母子家庭、大学受験競争を軸に過酷な社会問題を浮き彫りした青春グラフティ。
ヒロインが受けた残酷な現実、その痛みと悲しいみに胸が張り裂けそうです。
こういう思春期モノは通常は手を出さないのだが、これは良かったなぁ。




747. 火薬バカ一代 (2023-01-03 00:42:07)

2022年 よく聴いたアルバム10選

1.ジョージ紫&マリナー/マリナーⅠ&Ⅱ
反則っぽいですが、長年CD化を待ち望んでいた作品だけに感激もひとしおでした。

2.GENERATION RADIO/GENERATION RADIO
22年に聴いたFRONTIERS RECORDS仕切りプロジェクトの中では頭抜けた完成度。

3.CHEZ KANE/POWERHOUSE
1作目に勝るとも劣らぬ充実作。

4.RAZOR/CYCLE OF CONTEMPT
MEGADETHやKREATORの新作よりも聴き直す頻度が多いことに我ながら吃驚です。

5.H.E.A.T./FORCE MAJEURE
ライブ映えと哀メロの魅力を両立させていて、改めて良いバンドだなぁと。

6.ROSEROSE/UNSEEN TERROR
SHELLSHOCKの『NOTHING SOLVES NOTHING』も甲乙つけ難い出来栄えでした

7.TREAT/ENDGAME
先週買ったばかりでまだ1、2回ぐらいしか聴けてないのですが。

8.GIANT/SIFTING TIME
名曲“I WALK ALONE”のインパクトに尽きます。

9.JOURNEY/FREEDOM
もうちょい収録曲を絞り込んで欲しかった。

10.HYDRA/POINT BREAK
22年のジャケ買い大賞




748. 失恋船長 (2023-01-03 14:10:29)

『2022年ベスト』

※そもそもCDを買っていないのでリリース時期がよく分からない。
やはり手にしていないと認知出来ないんですよね。毎年ですが2022年に特化したアルバムを聴いていませんが便乗させて頂きます。

順不同

①Tony Martin - Thorns
最近、名前を聞かなくなったトニー・マーティンですが、久しぶりのソロをリリース。
老獪なテクニックを駆使して衰えを隠し古くて新しいサウンドと対峙しています。
マーティン完全復活ですね。

②LOUDNESS- 我武者羅
昨年末にリリースされた2枚組のフルアルバム。なんで今年に編入ですよ。
サブスクの解禁をしないという掟破りな作品ですが、タイトルや歌詞からも分かる通りジャパニーズメタルしています。
ある意味、古いアイデアを持ち出しているので賛否もあるでしょうが、前作の海外志向過ぎた反動とも言える。
良い意味で今作にあるダサさ、それが猛烈な個性を発揮している。昭和の匂いにむせ返りそうだ。


③The Big Deal - First Bite
カヴァーソングを3曲も先行公開。その出来の良さも話題に、そして期待を裏切らない作風。
二人の女性シンガーが互いを高め合い歌い上げる様も最高にキュートでカッコイイ。
ギターも巧者。なによりアレンジが決まっています。
今年はTNTのカヴァーを披露した。次のアルバムも楽しみだなぁ。

④CROWLEY - 悪魔がにくい
昨年末にリリースされたミニアルバム。表題曲のカヴァーも激ハマり。テレ東歌謡祭さながらの選曲。
おかげで原曲もタップリ聞かせて貰いました。
ダークヒーロー感が上手く出たミニアルバム。このバンドらしいスタイルを見事にビルドアップさせた。

⑤SAXON - Carpe Diem
近年のヘヴィロック路線と手を切り見事に帰還した我らがサクソン。アメリカンナイズなどと叩かれまくった時代の音楽性に回帰。バイカーズ風味も取り戻し多くのファンが待ち望んだ音楽性を取り戻しました。
傑作だったのはセーソク先生のレビューでしょう。あんな言い訳を商業誌に掲載して良いのかね?
誰も20年以上前の意見を気にしていないよ。逆に見苦しいです。意見であり参考です。統一教会の信者じゃあるまいし。気にしていませんよ。

あとは2022年という括りの該当する作品が思い出せない。これもサブスク生活の弊害ですね。
ブート盤を愛聴していた幻のBIBLE BLACKのデモ音源集が遂に正規版が出たり、あとはCHINAやWrabitの復刻盤も凄かったですね。
昔の復刻盤を掘り下げる日々でした。




749. 失恋船長 (2023-01-05 03:50:24)

『ヘヴィメタルが聴きたい⑫後半』

①ACCEPT - RUSSIAN ROULETTE
最近の若い子とメタルの話をしたのだが今作を知らんと言われた
個人的にはアクセプトはメタルの教科書と言える典型的なスタイルを構築している
JP譲りのド硬派メタルに柔軟さを取り込みメジャーシーンに殴り込みをかけた名盤
スピーディーなTV WARからのキャッチーで哀愁のあるMONSTER MANに流れる展開に心を掴まれ
張り詰めたシリアスな空気にわくわくさせられるRUSSIAN ROULETTEへの流れは完璧だろう
AIMING HIGHもカッコいいんだよなぁ
本家がライブでこの手の曲をやってないのかな?


②EARTHSHAKER - MIDNIGHT FLIGHT
拡散する音楽性この後はドンドンとポップ化をはかりハードさが薄まる
中途半端な印象を与えある意味失速するのだが
今作は叙情派メタルバンドとしての魅力をキープしている
日本人がT-O-K-Y-Oと発音するのはダサいのだがシェイカーらしい緊張感漂うこの曲や
ざわめく時へと
そして失われた7224の流れは素晴らしいと思う
こういう路線の初期型スタイルをもう一度やって欲しい
あとバラードただ悲しくもやり過ぎだが泣かせの名バラードである



③KAMELOT - THE FOURTH LEGACY
初めて聴いた時は衝撃的でしたね。時代的にメロディアスなヘヴィメタルは完全に下火になっていました
今作のリリースが日本では1年遅れにも衝撃を覚える我々が好物としていたジャンルですよね
なんなら世界に先駆けてリリースされた案件でしたよ
この時期からメディア情報を遮断して独自の道を歩みます
そういう意味でも思い入れは強い
硬派な叙情派メタルバンドの最高峰に君臨していたバンドの出世作ですよ



④YNGWIE J. MALMSTEEN'S RISING FORCE - War to End All Wars
デモテープ以下の音質と酷評されるサウンドプロダクション
このセンスのないミックスにゲンナリです
たまに擁護する人に出会うが無理にも程があるぞ
好き嫌いじゃないダメなモノはダメなのである
マーク・ボールズを迎え作風的には彼のパフォーマンスとネオクラ風味満点の曲は相性も抜群
出来は悪くない
テンションも高くインギーも楽しそうにギターを弾いている
我慢して耳を傾ける価値は大ありである
今作が不人気と言われるのは残念で仕方がない




⑤Shellshock - Self Defence
暴れていますね。迫力のある初期型スラッシュメタルな魅力が詰まっています
高い音楽性とアイデア
一筋縄ではいかないアレンジと構築美
日本が世界に誇れる名バンドです




750. 失恋船長 (2023-01-08 17:16:53)

『2022年ベスト番外編』


順不同

①藤原正紀 - AGAIN
元は十二単名義でリリースされるハズだったアルバムがシンガーの藤原名義のソロ形式に変更。メディアの取材などもないので真偽は分からないが、そのあたりの事情を知りたいですね。
メジャーデビューに際して軽めに仕上げた印象も強いのだが、それでもパンチの効いたMAX藤原の歌声はカッコイイ。
少々、昭和歌謡風の歌詞が耳に残るので好き嫌いもあるだろう。オリジナルのリリースが80年代ですからね、やむなしです。
それにしてもよくぞ復刻してくれましたね。ありがとうディスクユニオン!

②DAMZELL- WAR SONGS
まさかのダムゼルが復刻。これには驚きましたね。なんと言っても需要が狭い。細いシンジケート頼みであろう。海外のマニアもしらんだろうし、そもそも国内でも微妙だ。福岡が生んだNWOBHM直系のハードサウンド、回転するリフワークのカッコ良さ、タイトに刻まれるリズムプレイもクール、ドが付くメタルをやり切っている。
ありがとうディスクユニオン!!
オリジナルジャケは権利の関係で使えないのかな?


③DAMZELL - READY TO ATTACK
こちらもボートラ入で復活です。思いもしない再発、どこに需要があるのかと心配になるのですが、世界中のマニアに届いて欲しい九州産NWOBHMの魅力を知って欲しい。サブスク解禁は正解。このバンドCD欲しい人は拳銃つきつけられても買うでしょう。そういうもんですよ。浅くても広く知って貰うにはサブスクに頼るべきです。この戦略が成功するといいなぁ。
そして再発してくれたディスクユニオン!!!ありがとうございます。


④十二単 - LOVING WOMAN
ディスクユニオンから激レア商品が再発されましたね。DAMZELLにも驚いたし、藤原正紀もありがたい。その激レア盤の中でも今作が一番のレアモノでしょう。既存作品ではないデモ集ですからね。十二単というバンドの魅力を詰め込んだマニア泣かせの一枚。
年の瀬に散財ですが、これは止められないよね。デモも貴重だけどライブが熱いよね。
このバンドの真の姿に触れる事が出来ました。ありがとうディスクユニオン!!!!


⑤MOONSTRUCK - Nocturne ~ Anthology Of MOONSTRUCK
これも驚きましたね。歴史に埋もれたバンドの隠れた名品。どんな形であれ復活したことは感謝しかありません。
海外では頻繁に目にする幻のリイシュー盤。日本にも優れたマイナー作品は沢山あるので、復刻には尽力してもらいたい。
経済的な不況の波が押し寄せる昨今、自国から世界へ発信できるアイデアが欲しいものである。
RAINBOWを愛する欧州をターゲットに情報を発信して欲しいねぇ。このバンドの需要はそこにあると思いますよ。




751. 失恋船長 (2023-01-09 13:37:10)

『メロディアスメタルが聴きたい⑥』


①EARTHSHAKER - THE STORY GOES ON
デビュー35周年を祝うメモリアルな一枚
キーボードで永川敏郎が全面参加しているのも見逃せませんね
彼の参加はバンドサウンドに飛躍的な効果を見せていた
躍動感に溢れるメロディアスハードサウンド
そしてドラマを演出するキーボード
マーシー節も健在を昔のアイデアに埋没しない鮮度を保持しているのが素晴らしい
個人的にはそこまで好みの作風ではなかったのだが
起死回生の一撃となるインパクトは十分に感じ取れる


②BKIZARD - DANGER LIFE
ヴォーカルが水野松也にチェンジそしてプロデューサーに樋口宗孝を迎え制作されたラストアルバム
どこか軟弱なイメージがつきまとう彼ら
ルックスの揃ったバンドだっただけに売り込みたいマネージメントと方向性が合わなかったのでしょうね
今作はそういう迷いと手を切りギターもドラムもガシガシと前に出ています
どこかドライで大陸的なリズムを持ち込みカナディアンな雰囲気になったのは樋口のアドバイスだったんだろうか?
ようやく男前になったんだからこの路線を突き詰めて欲しかったねぇ



③TREAT - Tunguska
新旧の魅力を携えた渾身の一枚です
これぞトリート流のメインストリームロック
バラエティに富んだ前半の作りは素晴らしい
そのテンションを下げずに後半に進むのだからたまりませんよね
恐れ入りました



④91 SUITE - Starting All Over
BON JOVI風味満点のオープニングナンバーも全く嫌み聞こえない
スペイン産のメロディックメタルですが
情熱を内に秘めた叙情派サウンドはメロディ派にはたまらんでしょう



⑤RESTLESS SPIRITS - Second to None
説得力のある音ですよね
ケント・ヒッリは唄が上手いと感心するオープニングナンバー
そしてシェイ・ケインが華を添えてくれました
上手い唄に相応しい力強い楽曲群
素晴らしいプロジェクトですね
トニー・ヘルナンドもう一つの顔ですよ




752. 失恋船長 (2023-01-14 08:46:10)

『スピードメタル戒厳令④』


①Battleaxe - Burn This Town
直情型NWOBHMとして知られる古典ロックバンドの1st
マニアの間では有名なへなちょこジャケットでもお馴染みですが
やはり小細工なしの英国スタイルがたまりません
古典中の古典です


②Griffin - Flight Of The Griffin
我らがシュラプネルからデビューを果たしたUS産のパワー/スピードメタル
メイデンよろしくな楽曲構成
そこに絡むスリリングなギター
分離の悪いミックスのせいでイマイチ魅力が伝わらないのだが
迫力は十分伝わる
初期メタルチャーチのメンバーがいた事もマニア心をくすぐるでしょう


③Risk - The Daily Horror News
ジャーマンスラッシャーの1st
次のアルバムでは時流に合わせたような典型的スラッシュメタルバンドへと鞍替え
ここで聴ける哀愁のツインリードとクサ目の歌メロ
そして音質の酷さなどモノともしないパワフルな演奏
ACCEPTをもっとメロディアスにしたようなサウンドは耳を楽しませてくれますよ
スピード狂ならばここで体感出来るスリルは見逃せないでしょう




④Pariah - The Kindred
バンド名を改名しながらも活動を継続したスティーブ・ラムゼイとラス・ティピンズ
ダミ声系のシンガーの存在感がB級感を強めているが逆にそこがポイントでもある
回転するリフワークと突破力のあるリズム
NWOBHMの流れを汲むパワフルなスピードメタルの数々に魅了されますね
スラッシュムーブメント到来の流れを意識しているのも見逃せません



⑤Ария - Герой асфальта
アルバムタイトルの英訳が『Hero of Asphalt』
サンタ・ルチアの出だしから一点スピードメタルへと流れる展開はACCEPTの真似だろう
その流れはアルバム全体にも影響を与え
このバンドの名前を一段上へと担ぎ上げている
昔はロシアの音源を手に入れるのに苦労したが
今では簡単に試聴できる環境がある
本当に羨ましい
ロシアンメタルの皇帝として君臨する我らがアーリア
正統派メタルファンにも強く勧めたい強力な一枚である




753. 失恋船長 (2023-01-18 13:18:56)

『ヘヴィメタルが聴きたい⑬』

①Rock Goddess - Hell Hath No Fury
我らがクリス・タンガリーディスがプロデュースを担当。その効果はてきめん。
メリハリの効いたサウンドはメジャーシーンを見据えたモノ。
ガールスクールに負けないパワーと豊かな音楽性を味方につけたサウンドはド迫力
分かりやすい駆け抜けて軽トラックな前作を支持するNWOBHMファイターから評判は悪いのだが
音質の良さや練り込まれた演奏を全てがパワーアップしている今作も捨てたモノでは無い
英国式のハードサウンドとしてのマナーも守られているしね


②Savatage - Edge Of Thorns
90年代という厳しい時代に彼らはメロディアスかつドラマティックなサウンドで勝負を掛けた。
最近はすっかり名前を聴かなくなったがインテリジェンスのあるサウンドは今での十分通用する魅力がある。
コアなファンからは、もっとジョン・オリヴァが欲しいと言われた一枚でしたね。


③Ace Frehley - Frehley's Comet
エースにとっては2枚目のソロアルバムになるのだろう。87年リリースという事もありバブル吹き荒れるハードシーンの中でどういうスタイルで勝負を掛けるのか注目はされた。どこか全体的に緩く仕上がっているというのか緊張感に欠ける大味な作風だったが、個人的にはそれがアメリカンロックじゃないのと言うことで、さほど気になりません。
このオードリーの春日みたいに時間をとって歩いてくるような、もったいつけるロックはファンにとっては許容範囲でしょう。
今となっては中々お目にかかれないアメリカンロックですよ。



④Tarot - StigmataT
暗黒様式美メタルの帝王。様式美サバス時代を順当に継承する希有な存在でした。
今作は90年代リリースという事もあり陰りも見え始めた時代にリリースされている。
オープニングナンバーのAngels of Painなど、彼らの代名詞となるような楽曲も収録、けして侮れない一枚である。


⑤Savage - Hyperactive
生粋のNWOBHMファイターだったが音楽性を彼らなりにメインストリーム寄りに変貌。その為に躓いた。
しかし、売れないと飯が食えなし、斜陽産業である英国のハードシーン。皆がデフ・レパードの成功をうらやんだ。
それだけに仕方がない事なのですが、当時は厳しい評価を受けてします。
今となっては、従来の魅力をスケールアップした古典メタルとして楽しめるのですが、NWOBHMマニアならば押さえて欲しい。




754. うにぶ (2023-01-22 11:56:14)

2022年のベスト10枚です。

1. TREAT『THE ENDGAME』
コンパクトでポップなメロディアス・ロックの宝箱です。突き抜けた楽曲はなくとも、驚異的な完成度。

2. PERSEFONE『METANOIA』
陰鬱で妖艶で激烈で緻密なプログ・メタル。先鋭的な部分と美しさのバランスが抜群です。浸っちゃう。

3. LIV MOON『OUR STORIES』
ヴァイオリンがギターやキーボード以上に大活躍。暴れまわり、泣きまくります。このサウンドは鮮烈。

4. NEEDLESS『THE COSMIC CAULDRON』
伝統芸能を受け継ぐ懐かしのSFプログレ・デス。好きモノにはたまりません。でもちゃんと新味もあり。

5. MACHINE HEAD『ØF KINGDØM AND CRØWN』
『進撃の巨人』云々はさておき、メロディアスでメランコリックでヘヴィな傑作。こりゃ凄まじい出来。

6. TOXIK『DIS MORTA』
インパクト絶大なテクニカル・スラッシュ。久々の復活作ですが昨年聴いたスラッシュで最もキレキレ。

7. STRATOVARIUS『SURVIVE』
もうメロスピとかメロパワとかじゃなくて、メロディック・メタルって感じですが、とにかく曲が充実。

8. LAMB OF GOD『OMENS』
胃もたれ必至の容赦ないヘヴィネス。これだけ徹底してくれると快感です。もうなんか、心が洗われる。

9. DISTURBED『DIVISIVE』
どこを切っても気持ちいい、ノリノリキャッチーな痛快作。何度リピートしても飽きない生活のBGM。

10.ZEAL & ARDOR『ZEAL & ARDOR』
ブラック・メタルとアメリカ南部の土着的黒人音楽のミックス。1曲毎に実験を繰り広げていて刺激的。

'22年は意識的に新譜を多く聴きました。他にも良いアルバムがいっぱい。
メロディアス系が充実していて、TERRA NOVA、RONNIE ATKINS、NORDIC UNION、GENERATION RADIO、SCORPIONS、JOURNEY、BRYAN ADAMSなんかが胸熱。
スラッシュも良作多数で、KREATOR、DESTRUCTION、MEGADETHが出色。CRISIX、HATRIOTも楽しめました。
あとメロデスもヤバかった。THOUSAND EYES、AMORPHIS、ARCH ENEMY、SOILWORK、THE HALO EFFECTと、いずれも高品質。
MICHAEL SCHENKER GROUP、OZZY OSBOURNE、DEF LEPPARD、SKID ROW、BLIND GUARDIAN、STEVE VAI、TALASなんてベテランも皆元気で、手堅い作品を出していました。
その他、NICKELBACK、KORN、SLIPKNOT、SOULFLY、RIVERWOOD、IBARAKI(茨鬼)、MESHUGGAH、ORIGIN、WIZARD MASTERが印象的でした。
振り返ると、いま'80年代かよ!?ってくらい、昔ながらの有名どころのHM/HR新作ラッシュが目立った年でした。




755. 失恋船長 (2023-01-24 12:43:58)


『スピードメタル戒厳令④後編』


①Warfare - Metal Anarchy
スピード狂ならば知らない人などいないでしょう
暴走メタルの代表格と言えるバンドですね
VENOMやMOTORHEADと言った荒くれ暴走スタイルを引き継ぐ
パンクメタルは今聴いても刺激的です


②Mayhem - Burned Alive
今ではFATT MATTでお馴染みでありDR.MASTERMIND博士で知られるマシュー・マコート
お得意のスピードメタルやっているのだが
現在Spotifyで聴けるのはデモ
そして曲名が6曲目から間違えている
教えてあげたいなぁ直して欲しいよ
Dominationここでもやったんすね


③Grave Digger - Heavy Metal Breakdown
スピード狂ならば愛さずにはいられないグレイブ・ディガーの1st
聴いているだけで肩が凝りそうになるほど身体に力が入ります
パワー漲る無頼なスピードサウンドの持つ破壊力
わしゃ大好物やで


④IRON ANGEL - WINDS OF WAR
雑誌の低評価を受け駄作と言いふらす信者が後を絶ちませんが
スピード狂の耳にそんな戯れ言は通用しません
ユルゲン・ブラックモアの参加もアクセントになっていますよ

⑤VOLCANO - VOLCANO
セピア色の哀愁と形容された屍忌蛇率いるVOLCANOの1st
メロデス一歩手前のアグレッシブなサウンド
ワビサビを効かせた泣かせの疾走ナンバーに胸熱です
このサウンドを成立させたのはNOVさんである
あの歌声あってのVOLCANOだろう
そろそろ新作が聴きたい




756. 失恋船長 (2023-02-12 19:55:59)

『ヘヴィメタルが聴きたい⑬後半』

①Loudness - Sunburst我武者羅
二枚組のよる新作アルバムしかも日本語で歌っている
そういう影響もあるのか枠に囚われない自由なマインドを感じた意欲作
回り回ってこういう形に落ち着いたと言える作風
当初の感想は古くさい雰囲気が強いなぁと思うが
今では必然性すら感じる作風に感じている
ラウドネス過ぎる臭さもあるがそこが一番の魅力なんだろうと思います



②DAMZELL - WAR SONGS
1stアルバムの欠点を修正してきた意欲作
ギターもツイン編成に変わりましたがインディーズ故に音の厚みが増したと言い切れないのが残念
でもこのバンドの持つ攻撃性やドラマがストーリー性を持たせ展開している
今作と1stは今なお愛すべき一枚として定期的に手にしています
サブスク解禁で最近は頻度も増えました


③Impellitteri - Screaming Symphony
グランジブームが吹き荒れる中、イマイチ日本人には馴染めなかったグランジブーム
そんな中でインペリテリは90年代の国産メタルシーンに潤いを与えたはずです
結局レコード会社の意向を受け似たような作品を連発したために求心力を失ったが
高速ギターには光るモノがありハイライトとなるような曲が多い
今作もインペリテリとしても魅力がある
オジーみたいに歌声を重ねるロブのスタイルもここでは違和感がない
ライブだと弱いんだよなぁ



④Uriah Heep - Chaos & Colour
攻めの姿勢を崩さないベテランバンドによる力作
ここまでフレッシュな感性を持ち込むとは思いませんでした
勿論クラシックロックである事に変わりはありませんが
古くさいアイデアを擦るだけでない
メイデンの新作よりもズッとらしさを保ちつつ果敢に現代のシーンに挑んでいます
苦しい時代でもケン・ヘンズレーを呼び戻したりしないでやり続けたかいがあったね
なにより現役のライブバンドとしての強みだね


⑤Saxon - Innocence Is No Excuse
アメリカンナイズドと一部の酒井&セーソク信者から叩かれまくった一枚
サクソンに限らずアメリカで活動するバンドが全部アメリカンナイズドされていましたと断言します
そうじゃないとメジャーレーベルと契約出来ません
あの時代にドゥームなんてやっていたらステージに立てませんよ
今作を聴き今の彼らに通ずるモノを感じるでしょう
特に最新作など陸続きの同じ景色です
そしてこれが80年代だったということ
だからメタルバブルが弾けたんです




757. 失恋船長 (2023-02-27 21:36:41)

『ヘヴィメタルが聴きたい⑭』

①松川敏也 - BURNING
ブリザードのギタリストとして
そのルックスの良さからして和製ランディ・ローズと呼ばれた天才ギタリスト
RUNの相性で親しまれる松川敏也のソロアルバム
東京X-RAYなどRIOさんの曲も採用と楽曲演奏と充実しています
謎の覆面シンガーと話題をさらったクレイジー・タイガー
今となっては完全になくなった過去なのですが
全然恥じることのない若気の至りですよ
プロデューサーからの無茶ぶりもあったんだろうし
今後も再発の見込みがない幻の一枚
松川の繊細なギターは最高にクールでカッコいいです
ジャパニーズメタルシーンに燦然と輝く名盤なんですけどね



②Battleaxe - Burn This Town
最新盤はジャケットが刷新されましたが最初のへなちょこヴァージョンの方がお似合いです
問答無用のNWOBHMスタイルに悶絶です
ヘヴィメタルを愛するマニアにはたまらんでしょうね
小細工無用のハードサウンドに唸ります


③SABER TIGER - Invasion
メンバーチェンジの多いバンドですが初の女性シンガーが久保田陽子さん
彼女の歌メロはとてもフックがあり強烈なインパクトを残しています
A Shot in the Darkのような曲は久保田節のおかげで今まで以上にメリハリがありドラマが生まれていました
でもサーベルに女は似合わないと非難されていた事に驚きましたね
彼女と3枚のアルバムを作っていますが今作のインパクトは凄かった
死に絶える90年代のメタルシーンにおいてサーベルは私の心のよりどころでしたよ



④SABER TIGER - Project One
実質は木下さんのソロですよね
ドラムに本間さんとベースに柴田さんという道産子チーム
硬質でバキバキとしたメタルサウンドはある意味新鮮でした
そこに歌入れしたのはロン・キールという以外な人選
絶対にギャラが安かったとしか思えない人選が逆に新鮮だった
借り歌は下山でリメイクもあるのだが
ロンの方が思い入れが強い
木下さんのギターソロに泣いた
I'll Still Be Loving Youのソロは何度聴いても泣ける


⑤Kreator - Endless Pain
スピードで押しまくる暴走スラッシュサウンド
当時のメタルにおいて過激さとメタルのマナーを遵守する姿がなんとも言えない魅力を発散
上手い下手では語れない魅力があります
今なお熱心なマニアから支持されるデビュー作
荒削りがカッコイイ




758. 失恋船長 (2023-03-20 23:16:40)

『ヘヴィメタルが聴きたい⑭後半』

①浜田麻里 - LUNATIC DOLL
メタルシンガー浜田麻里の誕生を記念する1st
見た目だけで選ばれたわけではない実力派の登場は奇跡でしょう
今以て彼女以上のインパクトを残した女性シンガーはいませんね
世界で見ても間違いなくトップクラスの実力者でした
しかし日本のハードシーンは彼女に冷たく色物扱い
なんといっても洋楽と邦楽で区別する国だから仕方が無いのですが
一番の問題は雑誌に影響を受けすぎる究極にニワカファンによることが大きい
キャリアの長いだけで生涯雑誌の影響下で音楽の良し悪しをキメるヤツっていますでしょう
そんなクソダサい思想に振り回された感はあるのだが
今作には樋口宗孝プロジェクトチームによりピュアな志向の元ガチンコのメタルをやり切っている
RUNAWAY FROM YESTERDAYを自分のモノにしていますねぇ
メタルクィーンの誕生でしたが後続が良くなかった
ヴィジュアル重視のアイドル路線だったもんなぁ





②AT WAR - Retaliatory Strike
汚らしい暴走サウンドがミリタリー感のある空気を纏い大行進
ライフル銃を抱え戦地を駆け巡る戦士のようである
どこかクールに感じるのはUS産ならではの味わい
コンクリートサウンドを形容されたアメリカンパワー/スラッシュメタルサウンド
テクニック云々じゃないやり切る姿勢に飲み込まれましたね



③成田☆一家 - 強制執行~被疑者確保~
バンド名やアルバムタイトルにVシネ風の衣装と色物感が漂い過ぎるが
出している音は大真面目な古くて新しいハードサウンドだった
成田の歌声は山田雅樹のようなタフでアグレッシブ
その実力はライブでも実証済みなだけに世に埋もれるのは惜しい
歴戦の強者が揃いし国産メタルバンド
何でもいいから売れて欲しいねぇ




④Eliza - Something Like Hot
ヨーロピアン志向のメロディックメタルをやっていたが
1stアルバムではアメリカンな風合いも加味させ味わいを変えてきた
今作以降はド派手なルックスに負けないキャッチーかつワイルドなスタイルに磨きを掛けるが
今作ぐらいが丁度良かったろう



⑤M.A.R.S. - Project: Driver
どっちがバンド名でアルバムタイトルなのかややこしいバンド
オマケにロブ・ロックがドライバー名義でかつて活動していた事も拍車を掛けている
シュラプネル系としては楽曲の完成度が高くアルバム単位で楽しめる
トニー・マカパインの登場は衝撃だった
インギーを脅かすギタリストがアメリカにはゴロゴロいるんだと思い知りましたね



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