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今週のアルバム10選
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今週のアルバム10選
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702. 失恋船長 (2020-06-03 16:14:23)

『麗しの女性メタルその⑤』

①STARLESS - 『SILVER WINGS』
国産プログレバンドの1st。少々アイドルチックな女性シンガーに難を示したくなりますが、ゴシック系に多く見られる裏声全開のロック度ゼロの歌い回しよりはしっくりきますね。
清らかで凛とした女性シンガーを前に立て、適度な密度を誇るアンサンブル。ストレートなハードテイストと複雑なプログレ感を巧みに交ぜ独自性をアピール。ハードな質感が強めなのが特に良いですね。
ノヴェラの平山がプロデュース。キーボードによる空間演出も素晴らしい。


②LAOS 『WE WONT IT』
女性シンガー、ドラガン・ラオス嬢率いるバンドの1st。ドイツらしい生真面目で硬質感のあるハードサウンドにメジャー感を吹き込み硬軟のバランスと整えた一品。
硬派な設えだが大衆性を見事に補完。そのおかげで聴きやすさが倍増と絶妙なタッチでL.A勢を迎え撃っている。大映ドラマの主題歌としてカヴァーされそうな曲もあったりと粒ぞろい。短命に終わった為に、その存在は忘れ去られているが歌モノマニアなら手を出して損はなしないだろう。

③FAMME FATALE 『FAMME FATALE』
チョイハスキーのパワフルヴォイスがなんともセクシーだった、ロレーヌ・ルイス嬢擁するバンドの1st。PVも作りプロモーションするもビルボードチャートの100以内にも入れずバンドは、次の一手もなく解散。リリース時は1988年だからメタルバブル全盛だっただけに残念である。音楽の質も高くワイルドなアメリカンロックが好きな方にはたまらんでしょう。洗練され過ぎていないのが良い。それにしても大衆性も抜群だし売れる要素満載なんだけどなぁ。

④BLACKLACE『Get It While It's Hot』
NWOBHM譲りの攻撃性とアメリカンなノリが融合。いい意味で大衆性を纏い軽快に弾けまくっているがハードな質感を残し噛みついてくる。紅一点のマリアン嬢もストレートな歌唱スタイルで魅了。彼女のパンチの効いた歌声はフロントマンとしては十分である。派手目のギターも懐かしい80年代な音が詰まっている。

⑤LEATHER 『SHOCK WAVES』
チャステインのシンガーとして知られるレザー・レオーネのソロアルバム。メンバーはギター以外チャステインということで微妙な空気が漂うが、ギタリストのマイケル・ハリスの派手目のプレイをフィーチャーしつつ、重量感たっぷりの王道サウンドを披露。正直、チャステインとの違いはあまりないのだが、剛毅に打ち鳴らされる無頼なUS産パワーメタルが大好きなマニアならマストな一枚であろう。ドスを効かせたパワフルヴォイスと、光沢のあるコンクリートサウンドとの相性は抜群だ。衰えはあったが2018年に2枚目のソロをリリースと、健在ぶりを見せてくれたレザーさん。今でもそうなのだろうが、女性は格下扱いされていた80年代よりは真っ当な評価を受けれるだろう。頑張れレザー姐さんである。




703. 失恋船長 (2020-06-16 12:40:58)

『麗しの女性メタルその⑥』

①ACID - 『ACID』
ベルギー産のスピードHM/HRバンドのデビュー作。シンガーは紅一点のケイト嬢。スケ番野良猫シャウトをかます彼女の、絶妙な舌足らず感がバンドの色をキメている。何とも言えない嘘くささ、そのアングラ臭を倍増させる直情的なビートに導かれる魔術的な響きと淫靡なイーブル臭を撒き散らしながら走ってくる。こういう音は女性シンガーでしただせない。上手い下手では語れない彼女のパフォーマンスに魅了されます。幻のライブ音源も捨てがたいが、初体験の衝撃を尊重して、こちらに軍配を上げます。


②Plasmatics 『Coup D'Etat』
ロックビッチクイーンの名を欲しいままにした、我らがウェンディOウィリアムス嬢率いるバンドの2枚目。ステージではパンイチ、乳首を隠すだけの姿で刺激的なパフォーマンスを繰り広げていた。そんな破天荒さは戦車が大々的に映るジャケからもプンプンと香っているが、けして色物的なエッセンスの強いバンドではない。パンクな精神性が充満したハードサウンドはクロスオーバースタイルの先駆者と言っても大げさではない、バイオレントかつメタリックなサウンドを轟かせていた。ウェンディのドスを効かせた歌声も迫力満点、狂気を滲ませるハイテンションなパフォーマンスに圧倒されます。

③SARAYA 『SARAYA』
紅一点のシンガー、サンディ・サラヤの存在を前面に出したアメリカのバンド。時代は1989年、こういうラインナップにありがちな、妙な色気を音に乗せない本格派のハードサウンドは説得力十分。ヒット狙いの能天気なナンバーも見当たらず、地に足が付いた方向性だなぁと感心、アメリカングルーブ主体と思いきや、⑦では紫色の血が騒ぐ虹色ロックを披露したりと、多様性も十分に感じさせる。DANGER DANGERのトニー・ブルーノが絡んでいるのも安心材料ですね。

④Touchdown 『DON'T LOOK DOWN』
カナダのキーボード込みの正統派HM/HRバンドの1st。ペラペラの音質の為に、ダイナミズムが全く伝わらない枯れ線具合にニヤニヤさせられるが、その分、味わい深いものがある。けしてレトロの音を追求したわけではない、環境が生み出したシケ具合がたまらん。紅一点の女性シンガーの凛とした力強いパフォーマンスに魅了。このバンドのカラーを決めている。

⑤FLYING VISION 『All Night Metal Party '84 to '85』
元祖ガールズメタルと言っても差し支えのない全員女性による日本のHM/HRバンド。ライブビデオに挿入された素の顔を忘れない。『今年は言葉使いを直します』だものねぇ(笑)
ジャパニーズ演歌にも通ずる情念、それをハードなバッキングに乗せて歌う、初期ラウドネスにも似たスタイルだが、あそこまで複雑ではない。ポップな曲からバラードまでバリエーションも多く期待を寄せれる、伸びしろの多いバンドだった。とにかく全員女性というのは珍しいことだし、それ自体が魅力だったりもするのだが、時代は80年代ど真ん中。
ロックの世界は女人禁制的なノリ、日本に限らず、そういう風潮はあった中での活動だけに、厳しいもののあったろう。

特に日本におけるメタルの世界は異様だ。令和の今でも、俺は日本のバンドは聴かないとのたうち回る輩に出会う。作品のクオリティ云々ではない、はなから聴かないは理解不能である。ワタクシは良いものに出会いたいと思って生きている。そこに国籍は全くない。なんならジャンルも気にならない、ましてや日本語も微妙なワタクシにとって、何人だからとか考えられない。こういうのは日本独特の感覚なんだろう。まして、そこに女の子ときたらね、そりゃ大変だよ。

今の若い人には、流石に少なくなった感覚だろうが、30代なら普通にいるでしょうね。日本人だから聴きもしない輩が。
そんな男尊女卑をぶら下げて性差別を繰り返す、前時代的な原始人とは一線を画す、好奇心旺盛な耳をもっている、若い人にこそ知って欲しい。この下手さもリアルな姿だ。彼女たちの活動は、フジ系のノンフィクションなどでやれるレベルだよ。




704. 失恋船長 (2020-07-13 12:53:01)

『麗しの女性メタルその⑦』

①5X - 『Human Target』
日本の女性ロッカーの草分け的存在のカルメン・マキを前面に出した国産ハードロックバンドのデビュー作。
心地よいハードグルーブを叩き出す堅実なリズムプレイ、ジョージ吾妻のワイルドなギター、そして唯一無二の個性を発揮する彼女の存在感。
加速するシーンの中で確固たる信念と的確なプレイで魅了した実力派バンドだった。
次のライブ盤も強烈やったなぁ

②HELLION 『Screams In The Night』
個人的には悲運の女性シンガーだと思う実力派ヴォーカリスト、アン・ボレインがメインを張るバンドの1987年リリースのフルアルバム。
女ロニー・ジェイムス・ディオなどと形容された、そのパワフルなハスキーヴォイスはメタルサウンドと真っ向から対峙。
性別から生まれるハンデなどものともしない力強い歌声で存在感を発揮していた。
80年代のメタルシーンにおいて、女性がバンドにいるということは少なからず色物的な目で見られた時代。
これほどの実力をもってしても、その偏見を突き破ることが出来なかったというのが虚しい。
ギターのチャット・トンプソンもここぞという場面で派手なソロもぶち込み、存在感を発揮。上手い歌の横に眩い光を放つギターがいるという図式も時代を捉えていたと思う。
真摯に取り組んだ音楽活動。ここに浮ついた売れ線志向など入る余地はない。
暗黒系様式美サウンド、ディオ系の英国風味のあるHM/HRスタイルが好きな方ならハマるでしょう。



③SARAYA 『SARAYA』
紅一点のシンガー、サンディ・サラヤの存在を前面に出したアメリカのバンド。時代は1989年、こういうラインナップにありがちな、妙な色気を音に乗せない本格派のハードサウンドは説得力十分。ヒット狙いの能天気なナンバーも見当たらず、地に足が付いた方向性だなぁと感心、アメリカングルーブ主体と思いきや、⑦では紫色の血が騒ぐ虹色ロックを披露したりと、多様性も十分に感じさせる。DANGER DANGERのトニー・ブルーノが絡んでいるのも安心材料ですね。

④CHASTAIN『In an Outrage』
リバイアサンレコードの総帥デヴィッドTチャステインが2004年にリリースしたフルアルバム。シンガーのケイト・フレンチのパワフルヴォイスも板につき、レザー・レオーネの後任という重責を見事に果たしている。往年の光沢なまめかしい重金属サウンドとは感触は違えど、原点回帰と思えるパワフルサウンドとメロディの復権にファンは大きく安堵した。
女性シンガーをフロントに置き、ゴリゴリのメタルをやった先駆者とも言える、我らがチャステイン総帥。コンピ作じゃなくて、オリジナルアルバムを作って欲しいねぇ。

⑤TERRA ROSA 『火の中に影』
バンド初のシングル。アルバム未発表曲を2曲も追加と美味しい仕様。新ギタリスト今井をフィーチャーしたインストナンバーも収録して新体制をアピールしている。今作リリース後、バンドはほどなくして解散。メンバーチェンジの多いバンドとしてのイメージが強く、最後まで万全の体制で活動していなかったイメージが強かった。90年代を迎え、シーンの移り変わり、日本経済の停滞など、レコード会社も方向転換を迫られて時代だけに、様式美系では、先はなかったろう。個人的には耳を惹くリフ、そして赤尾和重のメロセンスに脱帽した表題曲『火の中に影』は名曲中の名曲として愛して止みません。




706. めたる慶昭 (2020-07-31 06:32:14)

Burrn!アルバムレビュー切り抜きから
伊藤政則レビューベスト10(合評は除く)
Elodia by Lacrimosa
Dead wing by Porcupine Tree
Live in Armenia by Uriah Heep
Welcome to the real world by Pretty Maids
Cosmic egg by Wolfmother
Reap the storm by Wucan
Soft dogs by D.A.D
The eldritch dark by Blood Ceremony
Heritage by Opeth
The last dance by Ken Hensley
以下広瀬和生、前田岳彦、幅由美子編も予定。




707. めたる慶昭 (2020-07-31 22:14:37)

同広瀬和生編
Curse of the hidden mirror by Blue Oyster Cult
Undress your madness by Pretty Maids
Determinus by Leverage
The wizards diary vol.1 by Ken Hensley
Under cover by Ozzy Osbourne
Lost and found by The Byron Band
Fear of a blank planet by Porcupine Tree
Grand hotel by Roadstar
異端審問 by Uriah Heep
Salt by Wuthering Heights




708. めたる慶昭 (2020-08-07 11:45:30)

一気に前田岳彦&幅由美子編
前田
Plague house puppet show by Twilightning
How to measure a planet by The Gathering
Secrets of life by Platitude
Hollywood forever by LA Guns
The quantum enigma by Epica
Abyss by Lionsheart
The day I went mad by Graham Bonnet
北欧コルピひとり旅 by Korpiklaani
Futures echoes of the past by Uriah Heep
Real world by Dirty Deeds

Glass mountain by Roadstar
Soma holiday by Greenwheel
Dark matter by John Sloman
The missing peace by LA Guns
Theatre of redemption by Harmony
Easter is cancelled by The Darkness
Magic mountain by Black Stone Cherry
The shadow cabinet by Wuthering Heights
Nine by Platitude
Djin by Queenadreena




709. 失恋船長 (2020-08-10 21:11:14)

『さよならマーティン・バーチ』

①BLACK SABBATH - 『HEAVEN AND HELL』

②RAINBOW 『RISING』

③IRON MAIDEN 『THE NUMBER OF THE BEAST』

④WHITESNAKE『SLID IT IN』

⑤MSG 『ASSAULT ATTAK』

⑥WISHBONE ASH - 『ARGUS』

⑦RAINBOW 『ON STAGE』

⑧IRON MAIDEN 『KILLERS』

⑨IRON MAIDEN 『SEVENTH SON OF A SEVENTH SON』

⑩DEEP PURPLE 『BURN』

また一人、メタル界の巨匠があの世に旅立った。個人的にマーティン・バーチと言えばアイアンメイデンの作品に関わったプロデューサーとしてのイメージが強い。92年のメイデン作を最後に表舞台から退いたエンジニア上がりの名プロデューサー、彼の偉業を讃えますよ。




710. 失恋船長 (2020-08-18 13:35:03)

『麗しの女性メタルその⑧』

①TOWER - 『TITAN』
オランダ産のプログレバンドによるデビュー作。とにかくオープニングから壮麗なドラマが展開。幾重にも折り重なるオーケストレーションとコーラス、そのキラキラ感にロビー・ヴァレンタインやクイーンといったところを思い出させるが、このバンドはあそこまで洗練されていないのでロックな感触を楽しめる。
変にオーバダブされてないギターも耳を惹くが、華麗なる展開を司るキーボードアレンジに耳が持って行かれるだろうが、両者が邪魔することなく共存する様が魅力的。
紅一点の女性シンガーの持って行き方も悪くない。もう少し何か色が欲しいグループなんだろうが、メンバーショットから醸し出される垢抜けなさが音に現れているのもなんだか好感が持てる。大昔の大映ドラマの主題歌を思わせる曲調も好きだ。


②Robin Beck 『Do You Miss Me』
彼女の代表作と言えば『Trouble Or Nothin』になるのだろうが、当時は久しぶりの復活作が、あのFrontiersからリリースされるということで期待値の高くなった話題作。国内盤は一年遅れでネクサスから出ている。旦那である、ジェイムス・クリスチャンも全面バックアップ。大人になった彼女の落ち着いた歌声と、泣かせの哀愁ロックの相性は抜群。いつジェイムスが歌いだすのかというような、ハードテイストも完備しており、彼女が求められている音楽性をど真ん中で受け止めた仕様となっている。今でも良く聴くハードポップアルバムの名盤の一つだ。

③APHASIA 『Labyrinth In My Heart』
メタル冬の時代にデビューした、ガールズメタルバンドのメジャー進出アルバム。レーベルはAKBでお馴染みのキングレコードです。本当にAKBのおかげでネクサスレーベルが復活なら、あの娘たちには足向けて寝れんね。
等身大のバンドサウンドを封じ込めつつもメジャー流通らしい展開も導入、いい意味で出来過ぎなのだが、爽快感のあるハードポップから、叙情派メロディアスナンバーまで多彩な楽曲を収録。インディーズ時代の精神性を貫いたという事だろう。こんなにうまいバンドではないのだが、個人的には思い入れの強いグループです。

④The Storm 『Sweet Surrender』
AOR系の哀メロハードポップマニアなら是非とも聴いて欲しい、女性シンガーと擁するグループのアルバム。アルバム一枚で消えた為に幻となり、商品も全然見かけることがないのだが、そのおかげで世界中のマニアが血眼になって探す貴重な作品。Frontiers辺りから再発&復活アルバム出してくんないかぁ。
躍動するリズムと哀愁のメロディ、そこにねじ込まれる瑞々しいほど弾けるポップセンス。キュンキュンされっぱなしです。

⑤Bad Sister 『Heartbreaker』
ドイツ産のメロディアスHM/HRバンドのデビュー作。欧州由来の哀愁美どドイツらしい生真面目さ、その硬さがいい意味で軟化されており、軽くならず重すぎない絶妙な合間の縫って展開していきます。
ダイナミックな歌いからの女性シンガーの硬さも気になるが、一体感のあるバンドサウンドは、その筋のマニアにはたまらんものがあるでしょう。




711. 失恋船長 (2020-08-21 14:43:51)

『熱狂のLIVE‼映像』

①DIO - 『SUPER ROCK '85 IN JAPAN』
1984年に行われた日本初と言われる大掛かりなロックフェス、その成功に気を良くした関係者が、翌年、DIO、ROUGH CUTT、MAMAS BOYS、EARTHSHAKER、そこにFOREIGNERにSTINGまで呼んでのフェスを開催。正直、何故STINGという思いは拭えないが(当の本人も困惑したろう)、それはこのライブを商品化したVHSで確認できるのだが、STINGの曲は権利問題もあるのだろうか?たったの一曲だけ収録、EARTHSHAKERに関してはカット、他のバンドは3曲ROUGH CUTTだけ4曲だ収録でした。会場はお台場、物凄い悪天候のなか野外で行われたロックフェスは、足元が泥でぬかるみ最悪のコンディションだったらしく、来場者の不満もたまる一方だが、もっと悪かったのがライブの進行。真ん中に登場したDIOの出番が深夜2時とかで、各バンドの出演までの小一時間は待たせる状態、そして足元は泥でぬかるみ体温は奪われる、トラウマ級のロックフェスとなったらしい。正式なDVD化は行われておらず、我が家にあるのはレンタル型落ちの中古VHS、単体で商品化されたのはDIOとFOREIGNEだけだった記憶があるのだが、真偽のほどは判りません。
今作におけるDIOのパフォーマンス力、そしてヴィヴィアンのキレたパフォーマンス、ライブかくあるべきな生々しい臨場感あふれるサウンドメイク、妙な手直しなど感じさせないリアルさがパッケージされた今作の価値は非常に高く、世界中のマニアがオフィシャルな形での製品化を待ち望んでいる貴重な一品。
Hungry For Heavenの途中でヴィヴィアンの機材にトラブル発生、ギターの音が出なくなりギターソロがカットされるも、バンドは何事もなく乗り切ったシーンもライブならでは、DIO中心のカメラワークなど、ヌルいライブ映像なのかもしれない、全然キーボードが映らない、ドラムは背中ばっかとか、あれなんですけどね。深夜とは思えない熱量の高いパフォーマンスにひれ伏します。ヴィヴィアン・キャンベルの雄姿が拝めるのも必見なんだろうけど、やはり初期3枚のラインナップには確実にマジックが存在していたことを今作は雄弁に物語っています。
本当にDVD化して欲しいなぁ。コレクターズアイテムは買わない主義なのでね。あとなんでキーボード映っていないの?気になるなぁ。



②ANTHEM 『LAST ANTHEM』
アンセムの解散ライブをパッケージした商品。長らく廃盤状態だったが、正式にDVD化が決まった幻の一品。のちに、解散時の話を聴き、柴田直人は最後まで解散ライブに参加することを渋り、全然リハーサルに現れなかったという話を聴いて驚いた。製品化にも反対して、相当めんどくさいことになっていたらしい。本人は納得していないわな。そういう背景もあるのか、今作のライブは非常にテンポが粗いというのか、猛々しい感じがする、なんか怒気が孕んでいた印象が強い。演奏が非常に突っ込んでいて、柴田直人さんの怒りが籠っていたのかなぁなんて思ったりするのですが、通販で前もって入金したのに、どういうわけは商品の発売日が未定になった時は相当焦ったことを覚えている。
ある意味、個人的にはもっともいわくつきの商品となった思い出が強い一品。

③Pokolgép 『Az utolsó merénylet』
ハンガリアンメタルの重鎮。ポコルゲップが1995年にリリースした解散ライブの模様。一度GEP名義で活動する。その後数年後に復活するのだが、詳細は分かりませんが一旦区切りをつけた印象が強い。歴代メンバーも顔を覗かせ、ライブに花を添えていた印象が強いOSSIANのパクシ・エンドレが出てきたときは驚いたもの。彼らの代表曲が詰まった熱量の高いハイパフォーマンス、正統性の強いメタルをお求めの方なら大いに楽しめるんですけどね。
東欧的、陰りのあるメロディと癖の強い語感の響きがたまらんのです。


④DORO 『25 Years in Rock... and Still Going Strong』
ドイツを代表するメタルディーヴァ。彼女の軌跡を辿るような内容のライブ。ソロ以外にもWARLOCK時代も当然フォロー、さらにはJPにスコーピオンズのカヴァーまで収録と内容の濃い楽曲を存分の楽しめる。
この記念すべき夜を祝うように多くのアーティストが参戦、彼女に敬意を払う熱のこもったパフォーマンスのおかげで有意義なものへと見事に昇華している。単なるお祭りで終わらない夢の一夜、本当に豪華な顔ぶれが揃った。

⑤V.A 『Loud∞Out Fest 2016』
Anthem、Loudness、Outrage、Lost Societyの4バンドが一堂に会した夢の一夜をパッケージしたライブ映像。柴田さんには悪いけど、Loudnessが貫禄のステージを見せてくれた。当日の森川は粗すぎた。熱量の高いステージのOutrage、若さを味方つけられたかな?Lost Societyと四者四様気合の入ったパフォーマンスを披露、ガッツリのメタルが好きな人なら大いに楽しめるでしょうね。こういう一本筋の通ったフェスが日本主催でもできることを披露して欲しい。

連休中、移動時に楽しんだライブ映像。来年はライブが開催できる環境にあって欲しい。今年は無理でしょう。




712. 失恋船長 (2020-09-05 14:18:50)

『名作劇場』


①ボーダーライン
麻薬カルテルに家族を殺された男の復讐劇。簡単に言えばそうなるのだが、そこに複雑に絡む利権と人間模様。そういう小難しい内容を下地にはなっているが見せ方が上手くテンポも良い。その為に何度見ても飽きないし、クライマックスとなるカルテル首謀者と家族との対面シーンには汗が噴き出る。麻薬汚染とは実に難しい問題だ。

②二十日鼠と人間
ゲイリー・シニーズが監督と主演を務めたヒューマンドラマ。知能は弱いが怪力男と、知性はあるが階級を持たない人間達が織りなす人間ドラマ。ジョン・マルコビッチの無邪気さに涙する。すったもんだの挙句、夢が叶い歓喜の瞬間が訪れるも、無邪気さが全てを無くしてします。なんとも悲しい物語である。

③江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間
長らくソフト化が見送られたカルト映画の決定版の一つ。そのぶっ飛んだ構成と映像のもつ破壊力に脱糞である。
リリース時は成人映画指定だったとは笑えるが、それくらい危険な内容だったという事だろう。倫理的にも、今のご時世なら完全にNGだ。いろんな意味でおおらかな昭和の時代。
改善するべきは当然だが、こういう刺激的なものを規制しすぎるのはいかがなものだろう。これ見て、おれもフリークス博士になろうとか思わないよ。


④Mark of the Devil
1970年に西ドイツで撮られた魔女狩りがテーマの残酷ムービー。邦題は『残酷!女刑罰史』今となっては、そりゃチープな映像ですよ。でもね、この血生臭さ漂う残酷描写と重苦しいテーマにげんなりさせられる。救いのない展開に、もういいよと辞めたくなる。残忍な話のヨーロピアンスプラッターになるのだろう。
昔、映画通の知人にホラー系の映画が好きだといったら、矢継ぎ早にこんなの知っているかと聴かれ、知らんと答えたら軽く馬鹿にされた。そして、彼から世にも恐ろしい映画の数々を見せてもらう経験をした。イタリアン人体破壊映画の数々に恐れ慄いた。それでも当時は、軽く馬鹿にされたのは心外だと思っているが、今ならなんとなく、その気持ちが理解できる。ワタクシだって日本のレコード会社からしっかりと流通された音源しかしらず、ライナーノーツ&雑誌のレビューだけを頼りにして生きているのに、音楽に詳しいといっている奴に出会えば、鼻もひっかけないもんな。
カルト映画を教えてくれた彼のおかげで、ある意味映画に詳しくなったが、人には進めずらい、エログロナンセンスを極めた作品を誰に勧められるのだろう?完全に変態扱いされるわ。タイトルも込みで『ゴア・ゴア・ガールズ』の事を忘れたこと無いわい。

⑤イルザ ナチ女収容所/悪魔の生体実験
世の中にエログロナンセンスブームを生み出したと言われる極悪趣味映画。女の裸も多めの残酷ムービーショーの幕開けです。こなの誰が見るんだと思わずにはいられないのだが、当時はエロ目当てで劇場に足を運んだんだろうか?
残虐なシーンは目も覆いたくなります。不思議なもので若い頃は平気だったのに、オジサンになるとリアルに痛みが伝わり見るに堪えないと感じる。本当に不思議なものだ。ストーリーはあるんだけどどうでも良いわ。


⑥ヒルズ・ハブ・アイズ
70年代に制作された『サランドラ』のリメイク。2006年のモノなので残酷描写も鮮明になっている。これを見たならオリジナルも是非見て欲しいものだ。
色んな意味で発禁ものでしょうね。原子力爆弾の実験がどうのこうので怪物人間だもの。
殺され方もエグイぞ。救いもないぞ。あんまりだぞ。

⑦黒い太陽七三一 戦慄!石井七三一細菌部隊の全貌
中国制作の映画。昔はレンタルショップにも普通にあったが、発禁ものとなり手に入らないカルト映画。
所謂、731部隊が及んだ残虐非道を極めた人体実験の数々を映している。
トラウマ必至の映像の数々。許されん悪行に目を覆いたくなります。実際にここまではやっていないと言っているのだが、当時の軍部が起死回生を狙い、細菌兵器を作り出そうとしたのは海外で行われた裁判資料などもあるため、誇張はあれど認めざるおえない暗部であろう。
この黒い太陽シリーズは数本あった記憶があるぞ。

⑧『孤狼の血』
久々の本格派ヤクザ映画。キャストに気を配りVシネ感を上手く排除しているが、やはり竹ノ内豊や江口洋介はヤクザの幹部としては甘すぎる、特に竹野内豊はベビーフェイスすぎるだろう。ストーリーもあえて昭和感を出しているのだが、イマイチ詰めが甘く血生臭い映像もあるのに、どうにもヤクザ映画特有の荒涼としたニヒリズムが足りない。これが今の日本映画の限界なんだろう。松坂桃李の真実を知ったあとの乾いた笑いは印象的だった。あと日本映画は役所広司に頼り過ぎである。それでも久しぶりにど真ん中のヤクザ映画を見ることが出来て良かった。

⑨『独立機関銃隊未だ射撃中』
ほぼトーチカの中で行われる戦争映画。死守命令の残酷さ、絶望的な環境の中、力を合わせ闘う日本兵の姿に胸が痛くなります。三橋達也の頼りになる先輩感、佐藤充の味わいのあるキャラ、若い兵士が見つめるトーチカという名の密室劇、狭い空間だからこそ繰り広げられるスピーディーな展開、ダレさせない演出など今見ても十分に楽しめる。戦争映画の名作である。

⑩『犬神家の一族』
市川崑が脚本も手掛ける角川映画を代表する一本。のちに金田一ブームを生んだことでも、今作の持つ意味は大きい。かつて劇場で公開された金田一耕助は原作とは程遠いキャラで描かれていたらしいが、古いものは見たことがない。子供の頃初めてみた、金田一もこれだった。複雑に絡む人間模様、何故?見立て殺人なのかと、子供の頃は不思議だったが、一応は理由があるので納得できる。
今見ても十分刺激的で、ストーリーにも魅力を感じるのは、やはり白ゴムマスク姿のスケキヨの存在感だろう。あれを映像化した製作者の勝。

予想以上の連休をもらい見まくった映画の一部。やはり昔の映画はインパクトが強い。規制も緩めだからなおさらだ。




714. 失恋船長 (2020-11-30 21:58:44)

『麗しの女性メタルその⑨』

①Providence『伝説を語りて』
一時期KINGレコードが一手に引き受けていた国産プログレハードロックバンド。このバンドもそんな一群だったが、歌い手がのちにサーベルタイガーで活躍する久保田陽子。彼女の憂いのあるメロディを凛とした力強さと、優美な雰囲気を纏う歌声が実に魅力的に響き、このバンドの一線級のプログレバンドへと押し上げている。
どうしても日本のロックは唄が弱い、特にマニアックなプログレとなれば、繊細さとダイナミズムを併せ持つ演奏があるだけに、唄がヘボくてはついていけないものだ。
そういう意味で変化自在の声色を使い分けるストーリーテラー、久保田陽子の存在は絶大なほど存在感がある。
バックの演奏は安定している。ベースもブリブリしている、世界観を広げる鍵盤プレイ、手数の多い安定感抜群のドラマー、イマジネーションを擽るギターと、キーボードが中心なんだろうが、しっかりと作り上げているだけに、いい歌い手がいるなぁと感心した覚えがある。


②Saber Tiger『Invasion』
サーベルタイガー待望のフルアルバム。ワタクシが持っているのは2枚組。そこでボーナス扱いのシングル盤が凄かった。オリジナルの唄の弱さを完全に補完。彼女が本来あるべき切なさを完璧に表現。おもわずホロリとさせられた。完成された彼女の歌声とメロセンス、このアルバムの完成度を押し上げたのは、誰が何と言っても久保田陽子である。日本最強のツインギターコンビも生き生きとしていた。歌を大切にしていたバンドだけに、素晴らしい逸材を手に入れたと思うが、当時、ワタクシの回りではイマイチだった。理由は女性シンガーが良くないらしい、実際ライブでも歓迎ムードではない人もいて驚愕した覚えがある。マジで彼女ではあかんのか?である。
久保田時代の3枚は3rdが一番好きだが、ファーストインパクトはこれだった。リリース時期は1992年、メロディ派のワタクシは、縋りつく思いでこのアルバムを聴きまくったよ。


③Cyntia『Lady Made』
本格派のガールズメタルバンドとしてデビューした彼女たち。歌い手もメタルが好きなわけではないが、力強い歌唱スタイルで期待に応えていた。ロックシンガーしすぎていないので、一般的な感覚で受け入れられう要素も強く適任をみつけてきたなぁと思う。このグループが良かったのはルックスの良いメンバーを寄せ集めたのではない、しっかりとしたテクニックの下に成り立つ本物のロックバンドだった。
昔、スキャンダルという女性バンドを見たことがある。ロックバンドと教えてもらったが、ステージではボロボロだった。サポートに助けられ、彼女たちでは成立させられないものであった。相当昔の話であり、現在活動しているのか、知らないが楽器を持ったことがない、そんな印象が強い。ストラップの位置とかおかしい。つまり楽器をもっている様が安定していない。そんなグループってある?であった。確かに見た目は整っていたが、あのやらされている感は永遠に忘れられない。寄り道したが、このグループはそんな色物的な扱いで成立する客寄せパンダのイメージを粉々に吹っ飛ばす技量があった。それだけに、最後は中途半端な音楽性になり、活動停止になったのは残念である。でもアルバムがリリースされるたびに危うさはあったのも事実。感のイイ人なら、あのまま売れずに活動を続けれるわけがないと思いますよね。
初期の頃のハードスタイルでもう一度勝負して欲しいね。


④ZNOWHITE『Act of God』
サイクロンテンプルの前身バンドして知られるスピードメタルバンド。歌いは紅一点のニコル・リー。彼女の女性らしい側面を失わないアグレッシブな歌唱スタイルは実に魅力的であり、ガリガリゴリゴリとしたスラッシーな演奏との対比も相まって強力な個性を放っていた。引っ掛かりのあるリフと流麗なソロ、ギターも巧者。もっと認知されてもおかしくないバンドだと思う。

⑤Holy Moses『The New Machine of Liechtenstein』
女性アジテーションヴォイスの先駆けとなるサビーナ・クラッセン擁するジャーマンスラッシャー、多国籍軍となり音楽性はよりワールドワイドなスタイルへと移行。癖が強めの音楽性がアグレッションを有するメジャー化を巧みに図り、今まで以上に聴き応えのあるスタイルへと変貌。こういうモデルチェンジは大歓迎である。
今の若い人にはにわかに信じられないだろうが、当時、女性がこのような歌唱スタイルを取るとこはネタであり、笑いのタネであった。当時から、んなアホなと思いましたが、女性が唄うだけで軟弱とバカにされ、そんな偏見を吹っ飛ばす歌唱スタイルを取れば笑われる。恐ろしいほど、閉鎖的で排他的な世界があったという事を知ってもらいたいです。




715. 火薬バカ一代 (2020-12-31 01:12:40)

1『THE SYMBOL REMAINS』BLUE OYSTER CULT
2『MAGIC IS ALIVE』LIONSVILLE
3『WAITING FOR MONDAY』WAITING FOR MONDAY
4『LIONHEART』PRIDE OF LIONS
5『BEGIN AGAIN』WHEELS OF FIRE

せっかく購入したのに未だ封すら開けられていない作品が相当あるので(OUTRAGE、VOLCANO、ALCTRAZZ、STRYPER等々)、現時点でひねり出せる上位5枚。あ、MAGNUMやロブ・モラッティの新作も良かったか。
良いお年を。




716. 失恋船長 (2021-01-02 17:50:22)

『2020年BEST』

火薬先輩に便乗してワタクシも一つ参加させていただきます。

順不同

①DAMIAN HAMADA'S CREATURES『旧約魔界聖書 第I章』
11月末にリリースされたダミアン浜田陛下率いるバンドのデビュー作。可愛い声の女性シンガーにも慣れましたので、いまではノリノリで聴いています。まだ多少の違和感はあるのですがね。
③と④の流れが大好物。陛下のコンポーズ力に唸りました。


②AXEL RUDI PELL『SIGN OF THE TIMES』
オマージュ全開、様式美メタルの牙城を守る勇者、我らがアクセルの最新作。もはや伝統芸能です。
イイとか悪いとかじゃない孤高の存在となりつつあるアクセル。廃れ行く音楽性を継承する姿に涙しますね。
もうお爺ちゃんだからなぁ、後継者いるのかねぇ?寂しくなるなぁ。


③VOLCANO『GODSPEED』
大和魂を震わす叙情派メタルバンド。今回は日本的なエッセンスを強め、世間とは逆張りのスタイルで勝負。個人的にはツボで大いに楽しみました。音楽に国籍や性別を持ち込むなといっても思想ですから仕方ありませんが、このバンドは本物なんだよなぁ。


④OUTRAGE『RUN RIOT』
ここにきて更に一段上のステージへと上り詰めた印象のある最新作。柔軟な姿勢からくる意欲とたゆまぬ努力が実を結んだのでしょうが、貫禄すら漂う圧巻のパフォーマンスに魅了。大人げないパンキッシュなハードサウンドの凄み。ヒリヒリとする焦燥感漲るハイテンションサウンドに飲み込まれました。凄いなぁ。このバンドに限界はないね。


⑤SHOTINO『Make A Wish』
若井望とポール・ショーティノの二人によるロックプロジェクト。豪華ゲストも迎え話題性に頼らなくとも通用する、実に芯の通ったハードサウンドで魅了。熱量の高いハスキーヴォイスに若井望の曲が機能するの?と懐疑的でしたが、聴いてびっくりの目から鱗でしたよ。彼のコンポーズ力に驚き、ポールの柔軟さに脱帽。恐れ入りました。


⑥LIONHEART『THE REALITY OF MIRACLES』
美しいハーモニーを生かした王道メロディアスHM/HRサウンドを聴かせてくれた復活後2枚目のアルバム。オリジナル色も強まり、独自性をアピールしているが、肩ひじ張らずに楽しめる優美なメロディが中心です。まぁ類型的な奴ですけどね。それでよいのです。


⑦ANTHEM feat. Graham Bonnet『EXPLOSIVE!! -studio jam-』
9月リリースのアナウンスがあったのに、12月にずれ込んでしまった。アンセムとグラハムの両者が再び手を組んだ企画モノ。今回はジャムセッション形式という音源に驚く。森川との共演に狂喜乱舞しましたね。
日本のグラハムは本家にも負けない貫禄を歌を披露。本当に贅沢な気分を味わいました。ライブならではのグラハムの歌い回しも最高。LOST IN HOLLYWOODなんて凄かったよね。


⑧BLUE OYSTER CULT 『THE SYMBOL REMAINS』
先行公開されたPVを見まくったせいで、リリース時にはアルバム全部を聴いた気分になっていました。ああいうの複雑ですよね。今だとMSGの新作がそうである。ラルフ・シーパースとマイケルがコラボ、MSGにロブ・ハルフォードが参加みたいなもんですからね。そりゃ、先行されたら聴きまくるでしょう。
そんなこんなで、アルバム時代の印象が薄めになりましたが、ベテランの貫禄と遊び心の溢れた会心作。新しい顔もコンポーズ力を大発揮。古くて新しい素晴らしいアルバムになりました。


⑨ALDIOUS『EVOKE 2010-2020』
ヴォーカルを変えてリリースされたリメイクベスト。これは2枚出ているので合わせ技でお願いしたい作品です。
個人的にはX-JAPAN以降の国産メタルの系譜になるので、ドストライクとはいかないが、スピード重視の曲には、多くの需要があると思うし、女性云々でケチをつけられるようなヌルイバンドではない。そんな彼女たちが海外で行われるNAMMのステージを見て脱帽。海外のマニアを狂喜させていたのも納得のハイパフォーマンス。そのど真ん中にいた、新しいシンガーに魅入りましたね。素晴らしい歌い手を手に入れた彼女たち、向かうところ敵なしでしょう。純粋な最新作が楽しみです。なんたって素人が撮ったNAMMの映像が魅力的に見えるんだから、本物でしょうよ。あとサポートのギタリストの女性も素敵だったなぁ。


⑩CIRITH UNGOL『FOREVER BLACK』
US産カルトメタル番長の復活作です。何も申しますまい、マニアなら迷わずゲットせよデス。


今や音源は買う時代から定額制で楽しむ時代に移行しつつあります。数年後にCDなんて売っているのでしょうか?そんな時代を前に、ほとんどの音源が手元にないので、なんとなくで選出。若い日本のスラッシュ系も聴いたし、海外のベテランバンドも時代との折り合いをつけ、貫禄のある作品をリリース。大好物なマイナー掘り起こし作品も良かった。
でも今年は、サブスクリプションのおかげで、普段なら数年遅れで手にするような作品を、リリース時に耳に出来る環境が整ってしまい、貧乏サウンドに触れる機会が少なくなったのは、嬉しいような悲しいような。
それでもサブスクがメタルを紹介してる、バンドの9割は知らない浦島太郎オジサンなので、マイナー系を探すのに大いに役立っています。
コンプするのに苦労する東欧系など、瞬時に聴けるもんね。ロシアの皇帝アーリアのリメイク作なんて、結構聴きましたよ。
でわでわ。今年もよろしくお願いします。




717. kamiko! (2021-01-03 01:40:59)

以前は年末にベストアルバムをチョイスするシステムがあったけど、なくなったんですね。
2019年下半期に結構良作が多かったんですが、まあ、『2020年Best』ボクもチョイスしてみます。順不同。

①BROTHERS OF METAL - Emblas Saga
メタル初心者から上級者まで猛烈にオススメしたいスウェーデンのManowarタイプのパワーメタル。

②SKYFOREST - A New Dawn
森林崇拝ブラックではコレがナンバーワンだった。

③ROAD WARRIOR - MACH Ⅱ
ファイティングスピリッツ高めのハードロック。

④IVAN - Silver Screens
アヴァンギャルド・ポストドゥーム路線ではコレ。

⑤PALE DIVINE - Consequence Of Time
長らく及第点サウンドだったが、ついに完成形に。ツインヴォーカル古典ロックサウンド。

⑥LESATH - Sacred Ashes
ブラストしない雰囲気重視のブラック。

⑦GRIMIRG - From the Barren Womb of Night
フューネラルドゥーム路線では群を抜いてコレが良かった。

⑧POSSESSED STEEL ‎– Aedris
個人的にツボに入ったB級の香りがするクラシックロック。

⑨MONASTERIUM - Church of Bones
Solitude Aeturnus路線のエピックドゥーム。

⑩LESSER GLOW - Nullity
重量感とノイズが優秀なスラッジ路線はコレ。

次点:KASSAD、DARK FOREST、BELL WITCH(Stygian Bough)、CIRITH UNGOL、BOC、BENEDICTION、EVILDEAD、INVERNOIR、MESSIAH、ASSASSIN、POLTERGEIST
未レビューのものもありますが、ここに挙げたバンドは必聴盤だ!




718. 失恋船長 (2021-03-08 17:31:48)

『スラッシュメタルでヘヴィローテーション』

①Ultra-Violence『Wildcrash』
イタリアのヤングスラッシャーが2012年にリリースしたEP。こんなもんが簡単に聴ける世の中になってよかったなぁ。
勢いよく弾け飛ぶリズムとクランチーなギター、これでエエのです。
スカッといきたい時に丁度良い尺。気が付けば二度三度とループ状態です。懐かしきオールドスタイル。そこに現代的な要素も盛り込み、今の感じさせてくれる。嗜好も思考もメイドイン80年代までなワタクシにはありがたいバンドだよ。




②Desultory 『Into Eternity』
北欧はスウェーデンのメロデス系バンドの1st。泣かせのメロディよりも、ノリの良いロックンロールなエッセンスも効いており、イエテボリ勢にありがちな密度の濃さやな、人情旅一座な泣かせの要素に頼るだけではないので、息苦しくない。十分、メロディに気を拝しているのでメロデス系のマニアもイケるだろう。
なんとも形容しがたい音楽性である。デッスンロールって言えばよいのかね?


③Hatchet『Awaiting Evil』
古めかしいサウンドを引っ提げ登場したUS産スラッシャー。2009年のデビュー作だが、これが面白い。特筆すべきはギターヒーロー然としたソロに着目、そこだけ聴けばスラッシュ系とは思えない魅力もあったりと、面白いのだが、どこかで聴いたことがあるフレーズも出てきたりと気にある面もあるだろうけど、スピードとアグレッション、そして緩み無き攻撃性、それらが一体となり攻めてくる中で、流麗なソロが優美に止めを刺すという展開にグッと惹き寄せられます。



④Jurassic Jade『Hemiplegia』
吐き出される呪詛の言霊。ヒズミ嬢の叫びはいつだって忖度なしの剥き出しの言葉だ。それだけに聴き手の感性にグサリト突き刺さり、その鋭利な刃物とはトゲとなり、いつまでも留まり続ける。
心の奥深くまで浸潤した毒、それは薬にもなるだろう。強烈なグループとダイナミックなアグレッション。モダンさも味方につけ猛り狂うサウンドに、ただ圧倒されるのみ。凄いグループだ。日本人の誇りでもあろう。



⑤UNITED『Best Rare Tracks from Underground』
初期のアルバムから選曲された愛情に溢れたベスト。名曲SNIPERがこぼれたのはチョイと残念だが、今後の方向性を考えれば仕方のないことだろう。でも個人的には欲しかった奴でもある。
英国風味も感じさせる初期型のキレキレサウンド。なんだかんだ言っても最終的にはこれに手が出るもんなぁ。




719. 失恋船長 (2021-03-25 19:09:00)

『明日はどっちだスピード/スラッシュメタル』

①CASBAH『Unsung Heroes』
タイトに弾け飛ぶしなやかで硬質なリズムの暴れっぷり。羽鳥の咆哮は実に男臭く魂を焦がすものがある。キレまくる問答無用の殺人ギター、現代的なエッセンスも無視してないベテランによる会心の一撃。同じ日本人であることを誇りに思います。


②Shellshock 『Fiel Lärm』
それまで存在していたスラッシュメタルの様式、ひいてはヘヴィメタルのマナーを無視して作り上げた実験的な要素の強いアバンギャルドな一枚。当時、あまりも革新的なスタイルだったために、初期から支えていたファンを唖然とさせてしまった。ここで聴ける前衛的なスタイルのノイジーサウンドは、今の方が高い評価を受けそうだ。インダストリアル系への接近、ジャズ的なアプローチも盛り込み、一気に時代の最先端に躍り出た。
改めて聴いても先見の明のあるバンドだったんだぁなと驚かされる。今こそ見直される一枚でしょう。


③DEMENTIA『Dementia Live!』
今は無きExplosion Recordsからリリースされた4曲入りのライブ音源。ギターはUNITEDのハリー先輩。シンガーは
Howling Bullを立ち上げた小杉茂氏。ドラムは東京ヤンキースで活躍するU.D.A。そしてベースは沢田泰司という、豪華ラインナップですよ。
スピード重視の荒くれ暴走スタイルよりも、カチッとまとまった整合感に日本人らしさを感じます。
歴史的か価値を考えても貴重な一品。ここは権利の関係もありそうですがHowling Bullに一肌脱いでもらい、世に中に送り出して欲しい。売れるか売れないかでイケば売れません。今の世の中、配信ですよ。
5年後にCD文化はどうなっています?それが10年後となれば完全に廃れるでしょう。
デジタル後進国の日本では根強さは残る売でしょうが、一枚3000円前後は高すぎるでしょう。ライナーノーツが欲しければPCのセキュリティソフトのように側だけ売ればよい。そういうもんですよ。なんで先見を見越して配信盤出て欲しいなぁ。



④EXCUTER『Kill After Kill』
問答無用、泣く子も黙る激烈暴走メタル。重厚なエキスもたっぷりの注ぎ込み再び動き出したバンドに死角など見当たらなかった。時代も悪く埋もれた感はあるのだが、今なお色あせる事のない大人げない喧嘩メタルサウンドの凄みたるや、今まで以上に真剣さが伝わる名品ですね。



⑤Hallows Eve『Tales of Terror』
オープニングでは暴れていますね。そのガチムチのコンクリートサウンドにUS産ならではの厳つさを感じます。他にもメイデン愛溢れるナンバーも多数収録。一枚では正体のつかめないバンドでしたね。
勢いのあるスピード重視のナンバーは今聴いてもスカッといけますよ。メタルに対する実直なる姿勢は清々しいばかりです。




720. 失恋船長 (2021-03-25 19:24:14)

『俺の様式美』

①Ebony Eyes『Hard Rock Renaissance』
リリースは1991年、当時としても古臭いコテコテの様式美メタルを披露。インディーズ故の悲しき音質の酷さ、薄っぺらい迫力不足のサウンドに残念な気持ちを味わうが、咽かえる濃厚様式美臭を嗅がされるとフラフラと足元もおぼつき、気が付けば暖簾を潜らせるブランド力が、このバンドの出している音にはあった。
欠点を上げればきりもない。それよりも美点を見つけ楽しむ性分故に散財もするのだが、愛して止まない大好きな世界観が詰まっています。クドイくらいが丁度良いと猛烈に思わせるツインリードも、もう受け入れるしかありません。
今でも定期的に手を出しますが、これ聴いたあとの反動は大きい。やはり音質は重要だ。そしてコンパクトに纏めるアレンジも重要。感性をリセットするために猛烈な勢いでメジャーレコードリリースの商品に手を出しますよね。




②Wolf 『Some Aspects Of The Moment』
ウルフ唯一のフルアルバム。今となっては再発も絶望的な状況にあるマニアにとっては喉から手が出るほど魅力的な一枚。伸びやかでマイルドな歌声を駆使する松本龍似の確かなパフォーマンス力を頂点に、テクニカルなアンサンブルが多様な楽曲に対して的確にアプローチを行い聴き手を楽しませてくれる。
黒木のスピーディーなギターに注目を集まるが、タイトなスケジュールと思わせるレコーディング環境の中、確かな腕を披露するドラムの堀江睦男とベースの西川健の二人のプレイを忘れる事は出来ませんね。
フックのある魅力的なメロディ、日本人好みの叙情派スタイルとメジャー感を加味させた今作は、様式美マニア以外にも訴求するだけに魅力がある。



③Breeze Least『Breeze Least』
群馬県に中世ヨーロッパのお城を築城させた様式美バンド。かなり厳しい状態でのレコーディングとなっているが、彼等が目指す芸術性が大爆発。問答無用のフーガロックが眼前に繰り広げられ、ワタクシは剣を片手に甲冑に身を包み、馬を引けあの丘を越えるぞと千鳥の漫才のネタの一説を披露したくなります。アルバムを視聴後の満足感と、同時に訪れる渇望感、もっとやれたバンドだと思う。



④Saber Tiger『Rise』
1981年から活動する古参メタルバンドが1986年にリリースしたEP。後にParagraphなるコンピ作に収録されCD化もされましたが、このEPがリリースされた時は、本当に聴きまくりましたね。
下手な歌を聴いているなぁとか周りから、軽く馬鹿にされたりもしましたが、この燃え上がる情念、まさにワタクシの大好物なメタルが堪能できる一枚。今聴けば古臭いし、妙に生活感のある歌詞だったりするのだが、そういう諸々を超えて、名曲MABOROSHIは生涯愛する一曲です。パンキッシュなBraek Downも高揚感のあるJealousyも好きだったなぁ。
免疫が付けば実に味のある歌でもある。それもこれも演奏がしっかりしているから楽しめるのですがね。
でもメロディ派ではあるが、様式美系とは言えませんが、自らの型を持つバンドという事でそう押し込みます。



⑤Mell Rose『Slight Difference』
脆弱なサウンドプロダクション、猛烈な自主制作臭に勘弁してくれと思います。演奏も下手です。あらゆる面でやり直しの指示を下したいのですが、歌謡テイスト満載のヘナチョコロックを猛烈に聴きたくなります。
上手い下手や好き嫌いを超越して聴きたくなるマニアの性、ワタクシは、どんなに悪態をついても嫌いになれません。途中で、なんでもこんなもんを聴いているのだ、俺はいつ金を出して買ったんだ、幾らだった?色んな感情が渦巻く一枚。
メタル禅問答。戦え何を人生を!これを聴くと贅沢言ってられないなぁといつだって気合いを入れ直します。年に1回は通して必ず聴きます。愛すべき様式美があるからです。




721. 失恋船長 (2021-03-29 20:26:02)

『復刻熱望Mandrake Root編』



①DANTE『In the Lost Paradise』
リリース時期が1991年、そしてインディーズ止まりの為、知名度を上げ切れなかったが、多様性を孕んだ本格派のメロディアスHM/HRバンドだった。腕のあるメンバーが王道を踏まえつつも、ありがちなパターンを排除することで多角的な視点で楽しむことが出来る。昔よりも今の方が断然楽しめる。
閉鎖したMandrake Rootからのリリースの為に再発は絶望的だが、是非とも再発して欲しい一枚です。



②PRECIOUS 『To Glory We Steer』
DNATEのデモでもギターを披露した不出世の天才ギタリスト、梶山章の名前を一躍シーンに轟かせた叙情派HM/HRバンドのフルアルバム。シンガーも弱く、インディーズ然とした脆弱な音質など問題点もあるが、そんな不平不満を吹き飛ばす曲の良さと梶山のスリリングなプレイが随所に盛り込まれる聴き応えのある一枚。
これが、梶山本来のプレイではなく、やらされていたというのだから驚きです。高谷学と一瞬組んで、ここから数曲ライブで披露もしているが、リメイクも含め正式な形でリリースして欲しい一枚。



③Bad Loser『Utter Indifference』
ハードエッジに欠けた輪郭の甘い音質が損していると感じるが、南安秀の伸びやかで温かみのある歌声ときめ細やかなメロディアスハードサウンドは日本人らしい感性に彩られ、メロディ派のマニアならば心に引っ掛かる場面は多いと思います。京都のメタルシーンを支えた猛者が揃ろう叙情派ハードの煌びやかさにグッと惹き寄せられます。
今でも良く聴く一枚ですねぇ。



④Jewel 『For Heavy Metal Fans Only!』
シンガーとドラマーが交代してリリースされた2曲入りのシングル。フルアルバムよりもスケール感がUP。音楽的な成熟度も上がり次のアルバムに期待させるものがあったが、90年代を前にバンドは解散してしまった。
ギターの本間清司はヴィジュアル系で名を残すことになる。ギタリストとしての腕は確かだった。



⑤Astlla『Brain? No', No'! Know!?』
ド派手なヴィジュアルが目に焼き付いて離れません。その為に真面目な音楽性が無駄な形で機能しているように感じる。誰に聴かせたいのか見えてこないが、ここから正統派メタルに流れてくるヴィジュアル系ファンは、ほぼ皆無だろう。
それほど、質の高いサウンドを轟かせていた。なんか残念である。そして、今だからこそ、再度日の目を浴びる環境を作って欲しいと思わずにはいられない一枚。



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