①Lions Pride - Breaking Out 回転するリフワークNWOBHM直系のベルギー産メタル 塩っ辛い親父声がたまりません 聴き手を選ぶサウンドでしょうが これがこのレーベルの魅力なんです ライトリスナーには到底勧められませんが NWOBHM仕込みの哀愁剛直サウンドはマニア心をくすぐりますよ
②Crossfire- See You In Hell パンチの効いたスピードメタルで幕開け そのまま一気呵成にツッコむと思いきや 意外と芸の細かい事をやってくる キレのあるリフとシンプルなビート AC/DCやクロークスなどが好きなマニアならば共感出来るでしょうね ある意味レーベルの顔でもあるサウンドだ
⑥ANTHEM - HEAVY METAL ANTHEM グラハム・ボネットを迎え往年の楽曲をセルフリメイク その後本格的に再始動するのですが 今作最大の功績はグラハムにガチンコのメタルを歌わせたこと 中途半端なポップソングもグランジ・オルタナ系も無し 世界中のグラハムファンが聴くべきアルバムであろう またこの時代の作風が聴きたいなぁ
⑦SINNER - SANTA MUERTE 知らんうちに女性シンガーをフロントマンに迎えるとは 哀愁のシナー節満載のパワフルかつメロディックなサウンドにファンならずとも心を掴まれるでしょうね パヤパヤとフワフワファルセットで歌うゴシック系女性シンガーが大の苦手なので こういうロックした女性シンガーの歌を聴けるのは嬉しいですね
⑩HEAVY METAL ARMY - HEAVY METAL ARMY 今聴いてもオープニングナンバーのカッコ良さに痺れる もはや日本のバンドとは思えない本格的なロックである 中島優貴は早すぎたのかなぁ あの才能を生かせるロックシーンがなかったことが残念である 世界レベルの無国籍サウンド 沖縄出身のミュージシャンが脇を固めるだけに余計にワールドワイドなセンスを感じる 若い頃よりも今聴いた方が興奮する それもこのバンドの魅力
②BB STEAL - On The Edge 一頃流行ったデフレパートタイプの先頭を走るようなサウンド 1991年にアルバム一枚を残して消えたので知名度は低いだろうが 本家にも劣らないクオリティはご本人様登場のモノマネタレントを驚愕させるレベルだろう やり過ぎだが1991年という時代が逆に良かったのだが グランジ全盛にウケるわけはない デフレパートみたいなロックが聴きたいと思うマニアには是非ともトライして欲しい
③Icon - Right Between the Eyes アルバム毎に方向性が変るバンド 1stはシャープなメタルサウンドで2枚目は唄モノメロディックメタル ともに質は高かったが今作はその合間を縫うようなスタイルになっている 豪快だがどこか哀愁のあるメロディが湿り気と光沢を与えている 狙いすぎのヘアメタル勢とはチョイと違う本格派志向 そこにグッとくるマニアも多いでしょうね 今こそ知って欲しい80年代スタイルを正攻法で踏襲するサウンドです 売れたいだけじゃないのが良いのよね
⑤The Works - From Out of Nowhere 芯のあるハードなロックサウンドをオシャレにまとめていますが Y&T並の熱いエモーショナルが迸ります 洗練度を上げているのは1989年の作品だからだろう 隠せない熱量とセクシーなロックヴォイス 硬軟のバランス感覚が絶妙だ 何よりメジャー感がハンパ無い
②MANOWAR - Fighting the World バブルな風はこのバンドにも吹いていたんですね 今もってもオープニングから続く頭3曲の流れに驚きますが 個人的には似合わないけど頑張っている姿に好感を持ちました むしろ大好きなくらいです 男ドアホウ馬鹿メタルならではの生き様に感嘆あるのみ 中盤から持ち直すのでトータルでマイナスには働きません
③Loudness - Thunder in the East 我らがラウドネスが本格的に渡米して作り上げたフルアルバム まさかここまで洗練されたアメリカンスタイルに変貌するとは ブリティッシュなラウドネスが大好きだったので衝撃は計り知れない しかしこのスタイルも素晴らしくカッコ良かった 日本のラウドネスから世界のラウドネスへと進んだ 今作の完成度の高さに異論を挟む物などいないだろう 歌い方の変った二井原実先輩も素晴らしい
④Craaft - Second Honeymoon ドイツのメロディックメタルバンド バブルメタルですよねぇ この嫌味の無いポップセンスと欧州的なメロセンス フロンティア系の唄モノが好きな人ならば是非とも知って欲しい 1988年作のアルバムですが今でも十分に通用します
⑤SKAGARACK – HUNGRY FOR A GAME あま~いサウンドは北欧系に限りますねぇ メタルバブル吹き荒れる80年代後半 希代のメロディメイカーとして知られるトーベン・シュミットもセンスを開花 完全にメロディアスなメタルサウンドに舵を切り見事にやり切っている 糖度も高めの哀愁系北欧スタイルが好きな人で知らんのならば すぐにでも聴いて欲しい オープニングナンバーの出来映えにウットリするでしょう そこで掴まれたならば最後まで存分の味わえるでしょうね
⑤David Roberts – All Dressed Up AOR系のソフトロックを愛する者のマスターピースと呼ばれ愛される一枚 日頃ハードなモノを主食とするダイハードな猛者にはとてもじゃないが勧められんが メロディ愛好家にはマストと言えるクオリティです 甘いねぇメロドラマ級の甘さです その必殺の哀メロ美メロに潤されてください キュンじゃなくてジュンだねぇ
②RDX - Thrash Metal Ⅲ 現在はラウドネスのドラマーとして知られる鈴木政行さんが音頭をとるプロジェクトチーム ニガロボでも強靱なドラムを叩いていたが 彼の突破力の高いリズムプレイを生かしたサウンドは攻撃的 パワーメタル寄りのアプローチかも知れないが タイトルに偽りなしのアグレッションを有している もっと広く認知されて欲しい一枚だ 音楽は知名度で良し悪しが決まるモノではない
③BLOOD TSUNAMI - Thrash Metal 先人達が築いたスタイルを巧みに情報収集 アイデアをしっかりとまとめ上げ自分達のスタイルとして落とし込んでいる この雑食感もスラッシュメタルと言いたい こういう活きのいい若手にベテラン勢も喰われ気味だ 名前で音楽を聴いているとこういう音には一生触れる機会はないだろう
④OUTRAGE - RAGING OUT 荒涼としたメロディ この殺伐としたクールなサウンドにハードボイルドな魅力を感じる どこかワルっぽさを感じさせるのがポイントだ だが聴くモノに熱い滾りを感じさせる求心力もある ベテランだが攻めの姿勢を崩さずに看板を守る 大物だから最高だと寝言をいう輩に往復ビンタを食らわせてくれるだろう
②Vixen - Rev it UP 時代の流れもあっただろうヒットを要求される社会 また女性だけで運営されるバンドと男社会との軋轢 音楽以外のビジネスで苦しんだ印象が強いバンドだったが アルバム全体の試聴感の素晴らしさは今なお色あせません ヒットポテンシャルの高い曲がズラリと並んだ力作 こういう時期にピッタリの弾けるハードサウンドです
③Drive, She Said - Drive, She Said 今なおメロディ派の心を濡らすロックデュオ マーク・マンゴールドとアル・フリッチュの二人によるプロジェクトは 豪華ゲストの参加も彩りを添え瑞々しいサウンドを構築している 暑さを吹き飛ばす洗練度と爽快なメロディ 嫌味にならない洒落たセンスは時代を超越した定番な魅力が満載
④Fastway - On Target もはやデビュー当時のイメージなどイチミリも残らない英国産AOR系のハードサウンドに変貌 リー・ハートがイニシアチブを握った結果なのだが 擦り倒す楽曲が多い 頼むぜリー・ハートよ それでも無性に聴きたくなる100%70点のアルバムである わしゃこういうのが大好物じゃ