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Falling Apart at the Seams / Are You Sitting Comfortably? (火薬バカ一代)
Are You Sitting Comfortably? (火薬バカ一代)


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Falling Apart at the Seams / Are You Sitting Comfortably?
柔和な声質のVoによって歌われるメロディはポップな響きも湛えていますが
変化に富む曲展開に支えられた7分以上に及ぶ長尺といい
スペーシーなアレンジといい、プログレッシブ・ロックならではの
魅力もきっちり兼ね備えた名曲に仕上げられています。

火薬バカ一代 ★★★ (2022-11-18 00:02:44)


Are You Sitting Comfortably?

80年代初頭に英国で盛り上がりをみせたネオ・プログレッシブ・ロック・ムーブメントの渦中にて、ブームの旗手たるMARILLIONに続く存在と目されたロンドンの5人組が、'89年にSQUAWK RECORDSから発表した4thアルバム。
発売当時は「けっ、気取ったバンド名を名乗りやがってよぉ」と、いらぬ僻み根性を発動させ購入はスルーしてしまったアルバムですが、後追いでチェックしてみたところ、その内容の素晴らしさに感銘受けまくり。正直舐めててスマンかった、と。
メジャー・レーベルからのリリースということで、プログレ・メタル的な大仰さや緊張感の演出よりも、キャッチーなメロディをしっかりと聴かせることに重きを置いた、ポップ寄りの路線に仕上げられてはいるのですが、一見耳馴染みが良く分かり易いサウンドようでありつつ、実は曲間をシームレスに繋いで全編を流れるように構築し、変拍子や技ありの曲展開をさりげなく随所に差し込む等、聴くほどに新たな発見がある作り込みっぷりと、高いインテリジェンスを感じさせる作曲センスには、かつての己のバンド名に関する毒づきはサクッと棚上げして「流石、I.Q.なんて名乗るだけのことはありますなぁ」と華麗に手のひら返し。特に映画のサントラを思わせるスペーシーな③をイントロとしてスタートする④や、9分越えの山あり谷ありの大作⑦は、長尺をまるで苦に感じさせないバンドのポテンシャルがフルに発揮されたアルバムのハイライト・ナンバーではないかと。
今となってはあまり顧みられることのないバンドですが、MARILLIONや初期DREAM THEATERを愛する向きはこちらもチェックしておいて損はないよ!な1枚です。

火薬バカ一代 ★★★ (2022-11-17 00:27:40)