2001年4月28日発売。 2000年8月から約3ヵ月間行われた約50本にも及ぶロングツアー“Welcome To My Babylon"、その追加公演として行われた初のワンマン・アリーナ公演、大阪城ホール でのファイナルギグの模様を収録したもの。 本当にこの作品には思い入れが強い。あの一夜の白熱したライヴの模様は今でも新鮮 に残ってる。sadsがリリースしたライヴDVDでは、「13 TOUR」のも素晴らしいが、やっぱり本当に忘れられないのはこの作品と、「Document Of Welcome To My Babylon - THE INTRODUCTION」かな。この頃の清春のリリック、本気で受け止めようとするファンとの一体感は感動的だった。特にsads史上最大の支持を得たシングル「忘却の空」はまさにその瞬間にも思えた。他にも「BABYLON」中心にセットリストが組まれていて、これまでの活動ではお目に掛かれなかった、一味違うムーディな、より一層怪しげな空間を演出、相変わらずファンを沸かせるスリリングなパフォーマンスは黒夢譲りとばかりに健在。 狂いっぷりはそのままに、「BABYLON」の色彩に拘った演出が随所で施されているといった感じ。 最も、決して万人に評価されるような歌唱の持ち主ではないにしろ、ましてや普遍的に見ればあの声質は生理的に受け付けないと言う人がいるのも当たり前かと思われる。 しかし、言ってしまえば声質の「好き嫌い」歌の「上手い下手」の域を超越している。 完全に自分の世界観に浸り、それを貫く清春の個性的な歌あってこそであり、それが聴き手を最高に酔わせてくれる魅力だと思うし。「よしよし、よくやった」なんてファンに頭を撫でられて満腹で「次はどーすればいいんですか?」なんて臆病なバンドがいたら見習わせたい。常に自分の中の先端を走ってるのが清春、比にならないな。 とにかくファンはもちろん、これから触れてみようという人がいたらsads狂になりうる でしょう。なかなか密度の高い作品だと思いますよ。 オススメしときます。必見!! てか、趣旨が違ってましたね‥。。
何気なく聴いてたんだけど終わってみるとやっぱり聴いて良かったなぁ、とまた思えたんでさらっと書いておく。 ↑では「あっさりな印象」と言ったが、たしかにそれはそうであるし、あくまで俺はそう言う。が、今聴いてみればその「あっさり」さがたとえ皮肉にも狙いにも、まぁいずれにせよこのアルバムの取り柄になるものはそこにもあったと思う。それについては聴き手の捉え方次第、と言えばそれまでかもしれないが、言ってしまえばまさかあの清春が、いわば「飼い馴らされる」はずがない。全部が全部「大衆志向」で染められたベスト盤だとしたら逆に落胆してしまうし、少しのブッ壊れはあってこそだ。仮にも売れ線で足踏みを続ける気は彼にはさらさらないようだ。それだけ「ならでは」の魅力を惹かれたからそう言えるかもしれないが、少なくとも彼のキャリアを知るファンなら「陰り」を感じたいと思ってもおかしくないだろうし。ここにあるのはSADSでありながら、「清春」はまだ表現され尽くされていない。「SAD~」「BABYLON」「THE ROSE ~」「13」、さらに遡り初期の「feminism」とかを聴いて感じたファンならシングルだけが彼ではないとはっきり言えるでしょうね、当然。 手っ取り早くあの曲この曲が聴きたいならオススメできるが、ファンのための必聴アイテムではない気がする、これが本音。入門用に是非。
清春の歌い回しだけとってみても、あんな風にも変わるもんなんだねぇ。過激でありながらわりとPOPな質感もある。 何よりSADSというバンドの初期を象徴してるかのような、まだバンドの躍動感ありで爽快に突っ走ってる頃なのかも。同じ「躍動」とか「突っ走る」でも「The Rose ~」とは対比できる対象じゃないが。いわば皮肉にとろうが狙いととろうが、いずれにせよアクの弱さが作用した「大衆性」。だっていきなりあっちのヴァージョン聴いたら「え!?」って思うでしょきっと(笑)
なんと言っても元ROYAL HUNTのあのD.Cが在籍するバンドだけにラジオで#Ride The Stormを聴いたときの衝撃度が凄かったのできっとアルバムでも凄いものを引っ提げてくるだろうなと期待してた。が、これはその期待を遙かに上回る極上な作品だから驚く。とにかく緻密性が随所で窺えるほど練りに練られていて、なおかつ退屈感とは逆にぐいぐい美旋律世界へと導いてくれる、という繊細すぎる全体の構成力が素晴らしい。と言うのも今作は'歌'を重点に置いた作風により、色合いではアレックスよりD.Cのソウルフルで感情表現豊かな歌唱が最大の見せ場になっている。しかし、アレックスは一歩譲ったとはいえ、華麗で煽情感溢れるギターのメロディ・ラインは十分健在してると思わず頷いてしまうくらい鋼鉄ぶりを魅せてくれているから凄い。もちろん各メンバーの演奏は安定してるし安心感ある頼もしい存在であるのは確か。ともあれ、美旋律が洪水の如く、そしてエキサイティングな最高傑作。
垢抜けてソリッドなリズムに破壊力を感じる。それにビョーンの変幻自在なヴォーカルに艶かしいコーラスと、怒濤の展開に溶け込む歌メロの絶妙さがSOILWORKの持ち味をよく表していて流石。いかにも金属的、なイメージに駆られる貴重なバンド。この曲もそーいう魅力の曲。リフを押し出した「STABBING THE DRAMA」にもこーいうタイプはまだ健在なのは嬉しい。