インスト作品で74分もある。んで全部で8曲しかない、となると結構退屈そうに感じられる人もいるかも知れない。けどね、これ、凄いよ。 さすがに全編メロディアスというわけには行かないけど、その"メロディアスでないパート"からさ~っとメロディアスな展開に移行する瞬間の快感と言ったら…。その"メロディアスでないパート"もスリリング! でもまぁ、なにより素晴らしいのはやっぱりメロディと演奏者達でしょうね。ペトルーシのメロディ・センスは絶品だし、ジョーダンのキーボード捌きも素晴らしい。マイクは相変わらずのテクニカル・フレーズを叩き出し、スティーヴンスもブンブンとベースを唸らせ厚いグルーヴを出す。これだけ達者な人たちですから、そりゃもうスリリング。 でもでも、やっぱりメロディが良い!特に⑤WHEN THE WATER BREAKSのメロディアスなパートなんて涙がダーッと出てくるほどの素晴らしさ!これは聴いて欲しい! ①ACID RAINもテンポ、展開、メロディ、テクニック総てが素晴らしいので必聴!!この曲なら今までインストがダメだった人でも受け入れられるかも…?
個人的には前作収録の鋼鉄魂炸裂激烈疾走曲『SWORN IN THE METAL WIND』で鋼鉄信者の魂を熱くしてくれた彼らだが、この曲では感涙を呼ぶ展開と鋼鉄魂と我々の感情を直撃する劇的メロディでそれを成し遂げてくれた!……否、それを超えてくれた!! とにかく熱い!!全パートが魂を鼓舞する!! そしてやはり、ダニエル・ハイメンの神掛かった歌唱が素晴らしい!!冒頭に台詞がありシアトリカルな雰囲気も出ているが、彼が凄いのは歌っていてもそういった雰囲気が出せるところじゃない? ギターソロも熱い!! ベースも熱い!! ドラムのカッコ良さと来たら、「はよ歴史に名を刻め!!」と。 で、この曲で一番カッコいいのって、Aメロだね、やっぱ。特に2コーラス目のAメロは、マジで泣くほど勇ましいです!
"オーロラ姫"て!!アンパンマンの映画版のヒロインみたいな名前して!!オーロラ谷のオーロラ姫か!? …でも、悪くない曲ですね。(笑)女性ヴォーカルの歌うしっとりしたバラード。 もうちょっと短くして次の『The Ancient Forest Of Elves』への繋ぎ的な役割の曲にしたらもっと映えそうな気も。
まだメタルを聴き始めて1年ほどだった頃に購入した2枚組みライヴ盤。 何故これを選んだかと言うと、当然B!誌の絶賛で、であります。「MANOWARこそ"聴けばメタル、観ればメタル"というバンド」「MANOWARのベスト選曲ライヴ」ということなのでまだまだ知識の足りない頃の俺にとっては「メタラーとして聴かねば!!」と思った次第。 そんなこんなで聴いてみると……あれれ?速くない。テンポが速い曲が2曲(『WHEELS OF FIRE』と『BLACK WIND FIRE AND STEEL』)しか入ってないよ~、と嘆いたもんです。アップ・テンポの曲なら少なくないんですが…。そう、当時はまだ速い曲を求めてたんですよねぇ。速さに身を任せて興奮したかったんです。まだまだ青かった時代です。(笑) というわけで、聴き始めはあまり良い印象ではなかったんですが、色んなメタル、引いては色んな音楽に触れ、テンポへの拘りなど何処へやら(笑)、勿論このライヴ盤、楽しんでます! 数多くのツアーをこなすライヴ・バンドMANOWAR、そのショーを毎晩毎晩レコーディングし、その音源をディマイオ閣下がB!誌の連載を休んでまで吟味されたパフォーマンスの数々はまさしく"ライヴ"であり、ほとばしる汗がスピーカーを通してリスナーに降りかかって来るよう。(いや、それは勘弁して欲しい) 特にMANOWARに加入する際、過去の自分と決別するため(だったっけ?)にそれまで自分が使っていたドラム・キットに火を放ったという、なんとも"サムライ・ウォリアー"なライノ、をさっさと切り捨て、病気の息子(ムスコではなく、彼の本当の息子です。人間です)のためにバンドを離れていたが、無事元の鞘に戻ったスコット・コロンバスの大地を揺るがすラウドなドラミングは圧巻!!マジでスピーカーがブッ壊れるんじゃねかと心配になるよ。うちのは安物だから。 カール・ローガンのギターソロ・タイムを丸ごと収録され、驚速ピッキングに驚かされる。しかも、意外にクラシカルな旋律もあったりする。 閣下もアピール度は非常に高く、ただでさえ自己主張の強いベース・サウンドなのに、ピアノ・ソロまであるんだからね。このアグレッシヴな攻めと繊細さの合間に"漢"を見てとれますよ、マジで。 エリック・アダムスのシアトリカルとさえ形容したくなる歌唱は素晴らしく、疾走曲もノリの良い曲もバラードも、それぞれに合わせた歌唱で感動的。特にバラード『COURAGE』での"男の優しさ"溢れる歌唱にはもうアレですよ、アレ。うん、凄いの。 バンドが持つ、ファンへの"敬意"とすら採れるトラックも収録。彼らはメタルを愛し、メタルを愛する人を愛すんだなぁ、としみじみ。だから世界中のメタラーの間で(日本ではそうでもないのかも知んないけどね!)愛されてるんだなぁ、としみじみ。 とにかく、メタラーなら『HAIL AND KILL』を聴いて汗と涙を流せ!!と。 おうおう、「聴けばいいだけのアルバム」について語りすぎてしまった。俺の悪いクセだ。(笑)「思いついたの全部書く」みたいな。ま、いっか。 そう、「聴けばいい」んです。ただ聴いていれば自ずと貴方もMAN OF WAR化現象に巻き込まれ、手首を掴みSign Of Hammerを掲げていることでしょう!俺も……掲げたってことにしといて下さい。 あ、こんなアルバムにもひとつ不満が!!ライヴの写真が色々と載ってるんだけど、ステージ上でオナゴなおっぱいポロリしてる写真、もっと高画質で載せられなかったかなぁ…。(笑)顔もわかんねぇし…。 ……ん?あ、ごめん、なんでもないや…。
最強のメタル・ウォリアーMANOWARの1994年発売(だと思う)のベスト盤。 俺が持ってるのは輸入盤ですが、選曲は 1,FIGHTING THE WORLD 2,KINGS OF METAL 3,THE DEMON'S WHIP 4,THE WARRIORS PRAYER 5,DEFENDER 6,THE CROWN AND THE RING 7,BLOW YOUR SPEAKERS 8,METAL WARRIORS 9,BLACK WIND,FIRE AND STEEL 10,HAIL AND KILL 11,THE POWER OF THY SWORD 12,HERZ AUS STAHL 13,KINGDOM COME 14,MASTER OF THE WIND となってます。俺は悪いメタラーなのでMANOWARのアルバムはこれと2枚組みライヴ盤1作品しか持っておらず選曲の良し悪しが詳しくわかりません。が『HAIL AND KILL』や『BLACK WIND,FIRE AND STEEL』という名曲も入ってるし、『THE POWER OF THY SWORD』も個人的にかなり好きな曲です。 ジョーイ・ディマイオ閣下の「MANOWARは誰よりも速くプレイするんだ」、その象徴は『DEMON'S WHIP』で聴けますし、「ヘヴィ・メタル・ファンはまずロックンロールを愛さねばならない」というお言葉通り"メタル・ロックンロール"な『BLOW YOUR SPEAKERS』もしっかり収録。勿論バラードは素晴らしい!曲によっては荘厳なクワイアを伴ったり。 『THE WARRIORS PRAYER』は「あ、これが"ベスト"なんで御座いますか!?」っていう感じだけど。(笑) 恐らく未発表曲の類は収録されてなさそうなので、どうしても必要なアルバムではないけど、MANOWARの魅力を結構堪能出来る…と思う。 とりあえず、⑨以降の楽曲群は圧巻!!と言っておこう。
これまた優しい光に包み込まれるようなクラシカル・インスト。聖歌隊のコーラスの辺りが大好きですね! で、そのパートに続くは、MANOWARらしい力強く勇壮で、何か決意を胸に旅路に出る勇者を思わせる曲調へ変化。そしてこの曲に続く曲名が『WARRIORS OF THE WORLD UNITED』だってんだから、熱くなるなっていうのが無理!!
バラード・タイプの曲が続いてきたけど、ここでようやくメタル度が高まってくる。 と言っても、この曲は行進曲風でメタル度全開になるのは次の『HAND OF DOOM』から。 この曲はその行進曲風のリズムと勇壮で劇的な展開で、我々に「闘いに備えよ!」と呼びかけてくる。そして、ここで準備をした我々は"ド"ヘヴィな『HAND OF DOOM』から始まる怒涛の疾走3連曲に対峙するわけである!! さぁ、いざ行こうぞぉぉぉぉぉ!!
1stが素晴らしかったので、当然かなりの期待と共に聴いたんですが、見事にその過剰とも思えた俺の期待に応えてくれました。 まず1曲目を聴いて安心しました。前作では"普通のメロスピ"『SPIRIT NEVER DIE』で幕を開け、多くの人は絶賛しているものの個人的には「このバンドにあんなのはいらねぇ!」なんてヘソ曲がりなことを思ってたんですが今回は"このバンドらしいメロスピ"(一応"メロスピ"と呼びます)『CRIMSONRIDER』で幕開けだったので、この時点で「あぁ、これは少なくとも期待には応えてくれるぞ」と確信が持てました。 確かに③WOUNDSや大作⑪BLACK IN THE BURNのサビなんかはメロスピ的ですが、質はそこいらのモノよりも非常に高いし、やはり微妙に違うんですよね。単純に声域とかだけでもだいぶ印象変わります。…でも③WOUNDSはちょっと"メロスピ過ぎる"かも。でも、凄く良い曲ですよ。 "このバンドらしいメロスピ"で特に素晴らしいのは⑩FALLING SPARROWで、はっきり言ってメロスピじゃありませんからね、もう。(笑)ホントに個性的。 ④I'M NOT AFRAIDもまさにこのバンドならではの、渋いメロディとアグレッションの融合といった感じの曲で大好きです。 ただし④~⑨はこのバンドならではの渋味がちょっと強めなので、日本盤ボーナスの⑥LOVE IS A ROCKはなくても良かったかも。しかし、その曲、個人的に結構好きだってのがタチ悪い。(笑)それにこういう曲だとヨルンの声も魅力が増しますしね。 とにかく佳曲、名曲ばかりの本作ですが、やはりハイライトはなんだかんだで⑪BLACK IN THE BURNでしょう!!緊張感、展開、メロディ、歌唱等々素晴らしいです!今年はKAMEKOTも新作出すんでまだ「これが今年のベスト・チューン!!」とは言い切れないんですが(笑)、そうなっても可笑しくないほど気に入ってます!問題は「ライヴでギター1本で魅力再現できなさそう」ってことですね。(笑) それから、ウリ・カッシュのドラム!!初めて彼のドラムを聴いたHELLOWEENの『BETTER THAN RAW』以来ずっとファンだったんですが、今回も非常に素晴らしいですね!スネアの音も良いんですが、タムの音がヘヴィでグルーヴィで、もう最高です!「やっぱドラマーが良いと音楽の格が上がるなぁ」と再々々々々確認。 アンディ・スニープがプロデューサーで関わってますからサウンドは当然素晴らしいです。かなりヘヴィですね。時には「もっと抑えてくれよぉ」と思ってしまうほど。(笑) 即効性は前作の方があるかもしれないけど(その大きな要因の1つにマイケル・キスクの参加の有無があると思う)、前作も本作も良い作品です。本作はヨルンをはじめとしてバンド全体が作曲段階から関わってるので個性がより強調されてますし(特に歌メロに)、着実に進歩したアルバムということで本作の方がお薦めできることは確かです!
いやぁ、こういう曲が聴けるからこそMASTERPLANが素晴らしいんですよ、ホント。 そこいらのメタル・バンドとは一味違うメロディ(バンド側や雑誌等の表現を使うならAOR風)、そしてバックのアレンジは「ベテランです、さすがです!」と言いたいね!特に一番最初のサビでのヨルンのあの落ち着いた歌唱のカッコいいことカッコいいこと! いやホント、こういう曲だと思うよ、このバンドの魅力って。まぁ『BLACK IN THE BURN』、大好きだけどね!(笑)