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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 1001-1100
BANE

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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 1001-1100
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BAHIMIRON - PURE NEGATIVISM : IN ALLEGIANCE WITH SELF WRECKAGE ★★★ (2012-02-06 23:17:00)

2006年発表の1st。
アメリカ産ブラックの中でも、個人的にはかなりツボな音ですね。

まず特徴的なのが、何と言ってもヴォーカルでしょう。
基本全力で殺りにきてるような、ブラックメタル特有の高音絶叫ですが、エモーショナルというには逝きすぎている、泣き喚き系の絶叫や、疫病に体を冒されのたうち回って苦しむかのような呻き声も混ぜたりしてかなりの表現力。それに加えてヴォーカルを重ねたり、エフェクトを掛けたりしているので気味悪さは更にアップしてますね。

エフェクト掛けたヴォーカルを効果的に使っているバンドというと、第一にFUNERAL MISTが思い浮かびますが、あちらのような宗教的なムードは希薄で、サイコな異常性だったりブチ切れた怒りだったり、このバンドはもっとストレートな攻撃性を表現している感じがします。エフェクトの掛け方も自然で、変に人工的になったり生々しい攻撃性を削いだりしていないのが好印象。

曲の方は粗めの音質がリフの荒涼感を強調する、ファストパート多めのややRAWな路線ですが、ドラムとギターのバランスが良好で、粗いながら心地良く聴ける、チープになり過ぎない音作りといい、邪悪さを損なわない程度にメロディがあり、マニアックになり過ぎない展開といい、アングラなブラックメタルとして凄く均整の取れた音を出してると思う。ジャンルの中でブラックが最も好きという方なら、確実に聴いていて気持ち良い音だと思う。

ややマイナーなバンドっぽいですが、これはかなりお勧め。この後バンドはMoribundに移籍したようですが、レーベルが目を付けるのも良く分かる非常に良質なブラックメタルだと思います。


BAHIMIRON - Rebel Hymns of Left Handed Terror ★★★ (2012-02-06 23:18:31)

2011年発表の3rd。

前作は未聴なんですが、何故かより大手のレーベルに移籍したはずなのに、音楽性が1stと比べてカルト・マニアック・プリミティブな方向に進んでますね。路線自体は割とストレートなブラックメタルに特徴的なヴォーカルが乗るスタイルで、大きな変化はありませんが、音作りが低音のドロドロした感触を強調した、ウォー系プリミティブ風のダーティで冒涜的なものになり、更にカルト臭がキツくなっている感じ。初期BEHERITの汚さを引き継ぎつつ、もう少し音を聴きやすく整えたような印象。

ヴォーカルのパフォーマンスも作風に合わせて変化してますね。精神に異常をきたしたような、歪んだ表現力を持つヴォーカルを重ねたり、自然なエフェクトを掛けたりして更にエグみを引き出す手法は変わらないものの、今作は血の塊と臓物とミミズとウジムシを吐き出しながら叫ぶような汚らしい低音咆哮が重視され、プロダクションによりマッチするスタイルになっている感じ。

また、演奏にSEを混ぜて恐怖心を煽る箇所があったり、ラストの曲ではスラッジ/パワーアンビエント的な引き摺る重さを演出してみせたり、少しだけアヴァンギャルドな要素も取り入れてますね。それが冒涜的で不気味な感覚をより強いものにしてると思う。沼地に沈み込むような音作りも相俟って、同郷のLEVIATHANに近いような薄気味悪さも醸し出されていると思う。

1stとは音の傾向が結構変わってますが、こちらもお勧め。ダーティでオールドスクールな音作りを血腥さ、薄気味悪さの演出に利用した音作りは1stとはまた違った良さがあるように思います。


BAHRRECHT ★★ (2012-04-19 22:22:56)

フランス産ブラック。
ALCESTにも参加するWinterhalter氏がドラムを叩いてます。


BAHRRECHT - NUIT DE NEIGE ★★ (2012-04-19 22:25:01)

2011年発表の1st。

一言で表すなら、ほんのり変態なブラックメタル。
過度にノイジーであったり、他ジャンルから変な音を引っ張ってきたりといったギミックはなく、あくまでブラックメタルの基本に忠実な音ではありますが…ブラストで爆走する部分もブルータル系の音圧より、パンキッシュな軽快さを感じたり、フランス産らしいLLN系にも通じる「毒」のあるメロディを練り込んだ刻みリフと、ジャーマンブラックっぽい氷の礫が吹き付けるような寒々しいリフが混在していたりで、微妙に他のブラックメタルバンドとは何かがズレている感じ。ヴォーカルのイガイガしたデス声も、地下臭く得体の知れないムードに拍車を掛けてますね。

ただ、Winterhalter氏のRAWなドラムはストレートにかっこいいと思うし、他のバンドにない雰囲気を持ってはいるんですが、PESTE NOIREのようにぶっ飛び具合がそのままフックとして機能するほど壊れた作風という訳ではなく、多少取っ付きづらさは感じるかも。掴みどころのなさが魅力といえばそうなんですが、個人的にはもう少し取っ掛かりが欲しかったかな…という感じも。割とマニア向けの作品だと思います。


BALFOR ★★ (2011-09-22 21:49:38)

ウクライナ産ブラックメタルバンド。
完全に偏見だけど、ウクライナ産で辺境っぽさがないのってある意味新鮮かも。
SATYRICONトリビュートでは「K.I.N.G.」をカバーしてたりします。


BALFOR - Barbaric Blood ★★★ (2011-09-22 21:50:49)

2010年発表の2nd。

ウクライナって、ペイガン系のバンドが幅を利かせているせいか、どうも辺境っぽさがあったり、カルトな音を出しているバンドが多い印象があるんですが、このバンドはエクストリームメタルとしてごく真っ当な、クオリティの高い音を出してますね。今にも日本盤が出そうな音だと思う。

キーボードによる装飾も用いつつ、刻みも多用するメタリックで圧力のあるリフと、ブラスト中心のリズムの絡みによる暴虐性で、聴き手を圧倒するブラックですが…個人的にはEMPERORの3rdやZYKLONの1stを思い出しますね。シンフォニック(ZYKLONはインダストリアル)要素に頼り過ぎず、それがなかったとしても暴虐で質の高いものを聴かせられるであろうところが似てる。ただ、この作品はそれらと比べても更に装飾が少なく、私的にはシンフォ系よりブルータル系に分類したいくらいですが。

このアルバムを聴いて一番驚いたのは、出音の迫力ですね。
圧力といいクリアさといい、DIMMU BORGIRやBEHEMOTH辺りの有名どころと比較してもなんら劣らないと思う。リフとリズムの弾幕サウンドも凄まじいですが、ベースがゴリゴリいってるのが実に気持ち良い。大仰でダークなメロディや、凄みの効いたヴォーカルとも相俟って、今にも恐怖の大王でも降りてきそうな雰囲気。こういう音作りだと、リフが単調だとそれが浮き彫りになってしまいますが、このバンドはリフも展開もしっかり作りこんでくれてるので無問題。

ギターソロも入る、メタリックなスタイルなのでRAW系が好きな方には勧めませんが、暴虐な音が好きであれば聴いておいて良いバンドかと。エクストリームメタルならではの暴虐なかっこよさを、迫力ある高音質が際立てるかなりの良盤です。


BALMOG - Testimony of the Abominable ★★ (2016-02-17 13:09:31)

2012年発表の1st。

プログレッシブな方向に行く前のWATAINや、NED、DAEMON WORSHIP、WTC辺りのレーベル所属バンドを思わせるような、衒いのないブラックメタル。プリミティブ過ぎずメジャー過ぎず、心地良いRawさと派手すぎず渋すぎずの展開で聴かせてくれる、如何にも王道といった感じの音ですね。

WATAIN辺りと比べると、もう少しメロディが抑え目でオールドスクールな要素の強い感じですが…時折出て来る暗黒甘美なメロディが非常に魅力的。個人的には、もう少しこの手のメロディを配したトレモロリフの頻度が上がってくれれば、更に好みですが…。ガラガラしたダウナー系のがなりに、呪詛を呻くような声を混ぜてくるヴォーカルの表現力も悪くないですね。

無骨な中にも光るものを感じさせるブラックメタルで、少なくとも良盤以上ではあると思います。王道ブラックを買い求めても買い求めてもまだまだ飽き足りない方には大推薦です。


BANE ★★ (2011-05-25 23:27:05)

セルビア産メロディック・ブラック。
同郷のMAY RESULTのメンバーも絡んでます。


BANE - Chaos,Darkness and Emptiness ★★★ (2011-05-25 23:28:24)

2010年発表の1st。

このバンドって、DISSECTIONの名盤「Storm of the Light’s Bane」からバンド名を取っているんでしょうか。刻みとトレモロを巧みに使い分け、ドラマティックな展開を作り出す作風なんかはモロに影響受けてそうですし、サンクスリストの影響元にDARK FUNERALやSATURNUSに加え、真っ先にDISSECTIONの名前を挙げてますし。ただ、ほぼDISSECTIONのトリビュートバンドのようだったTHULCANDRAと比べると、暗さ・邪悪さが強い分WATAINや同郷のMAY RESULTに近い気がします。

しかし、このバンドはWATAIN系の中でも、曲そのものが優れてるバンドなんじゃないでしょうか。まず弦のバッキングが邪悪な鼓動を思わせる、オーケストラルなイントロから、敢えて一気に疾走せず、トレモロをフェイドインさせるオープニングからして素晴らしいし、正統派を過激にしたような刻みリフに邪悪で、どこか高貴なメロが絡むと、メロブラにも関わらずどこかあのEMPERORを想起したり。それも後期の作風を。

という訳で、MAY RESULTという前例同様、非常に質の高いメロブラをやってます。何気にセルビアのシーンも侮れないのかもしれませんね。


BANNERWAR ★★ (2013-06-15 01:47:12)

ギリシャ産ブラックメタルバンド。
GRAVELANDのトリビュート盤に参加した事からも分かる通り、ペイガン/NS思想を持って活動しているバンドのようです。


BANNERWAR - Centuries of Heathen Might (2013-06-15 01:49:05)

2006年発表の2nd。

いかにもペイガンらしい、アコギを交えたオープニングで浸っていると…突然嫌がらせのように(笑)金属質なノイジーさ全開のギターリフが爆音で奏でられ、一瞬耳が死にそうになりました…。ULVERの3rdと張り合おうとするかのような、強烈なジギジギ・ギターサウンド。この時点でもう初心者は回れ右かもしれません。

しかし、肝心の楽曲の方はなかなか。ギターリフには時折国旗をバックに掲揚しているかの如きペイガン勇壮メロが練りこまれ、印象に残るし、ブラスト疾走時の暴虐性、ヴォーカルの絶叫の凶悪度もかなり高い。何気にしっかり緩急付いた展開であったり、メロウなベースであったり、楽曲の作りは結構丁寧だと思う。

という訳で決して悪くないアルバムですが、ULVERの3rdのどノイジー+どメロウという閃光めいた対比と比べると、ちょっとインパクトに欠けるのは事実かも。正直この音聴いててキツイんですよね…(苦笑)。金属質な、耳を劈くようなギターの音色こそ好みという人であれば、評価は格段に高くなるでしょう。


BARATHRUM ★★ (2008-10-28 22:00:00)

「SaLuBeLe」って彼らの造語ですよね…一体どういうセンスなんだろ(笑)


BARATHRUM - Legions of Perkele (2007-12-01 00:09:00)

98年発表の4th。

このバンドの音楽性はドゥーム・ブラックということらしいですが…ブラックと相性の良さそうなドゥームって、何となく葬式系かドローン系という感じがしますが、このバンドが選んだのはハードロック寄りのドゥーム。ドゥームを取り入れているにも関わらず、XASTHURやSTRIBORGよりも全然早いです(笑)。それどころか、どこかノリノリで、躍動感もある感じ。初めのうちはこのノリが野暮ったくて苦手だと思ったんですが、慣れてくるとストレートにメタル的なかっこよさを伝えるような音になってて良い感じ。あまり邪悪さやアングラさは感じないんですが、山賊的な野蛮な魅力があると思います。

オールドスクールでサタニック、そしてワイルドなリフはなかなかにかっこいいですが、悪魔的な思想にはまり込み教会を焼きそうな雰囲気や、人間を心の底から憎んでいそうな情感よりも、バンドで演奏する事を楽しんでいそうに感じられるサウンドなので、ブラックが好きな人の間では好みが別れるかもしれません。…ブラックをメタル寄りにするとENSLAVEDになって、ハードロック寄りにするとBARATHRUMになるのかも…?

ちなみに、SpinefarmからSaatanaと2枚組で一枚の値段で出てるので、そちらがお勧めです。


BARATHRUM - Legions of Perkele - Revenge by Magick ★★ (2007-12-01 00:11:00)

タイトルこそ「魔術による復讐」ですが…
呪詛や魔術よりもむしろ肉体で黙らせるようなノリだと思います(笑)


BARATHRUM - Legions of Perkele - SaLuBeLe ★★ (2008-10-28 21:51:09)

サタン・ルシファー・ベリアル・リヴァイアサン…
(勝手に)合わせて「サルベレ」!!!!!サルベレーー!!
…キリスト教よりもサタニズムを冒涜してそうです(笑)
曲のタイプに「笑える」が欲しい所。


BARATHRUM - Saatana - Dark Sorceress 2 (Winter Siege) ★★ (2008-10-26 22:04:03)

歌詞はエピックぽいですが…ジョークなのかマジでコンセプトを展開しようとしてるのか微妙な感じですね…。多分前者だと思いますが。


BARATHRUM - Saatana - Helluva Agitator ★★ (2008-10-26 22:07:42)

遂に言う時が来た!(ヘル!!!)
俺が地獄から来たって事をな!(ヘル!!!)
地獄が俺の家だぜ!(ヘル!!!)
不徳な俺の魂!(ヘル!!!)
う~ん、アホっぽい(笑)。でもライブとかは楽しいのかも。


BARBARIAN ON THE GROOVE - Ars Combinatoria (feat. Marie) ★★★ (2010-10-13 21:46:33)

ガイド本にインタビューも載り、同人界隈でも有名なBOGが、全編にヴォーカリストの
真理絵さんをフィーチャーして作り上げたコラボアルバム。

BOGって、テクノやトラッドを取り入れつつも、同人アーティストの中でもメジャー志向の
ポップ性を持ってると思うんですがその作風と真理絵さんの明るめの声質が合わさったら、
良い物が出来るに違いないと思い購入。

これは予想以上に素晴らしかったです。特に真理絵さんの歌、以前に聴いた時はチャートに
入っててもおかしくないポップさがあると思ってたんですが、明らかに上手くなってて
今作ではそれに留まらない繊細さや、華のある歌声を聴かせてくれていると思う。

BOGってSTRIBORGやVINTERRIKET並に多作なのに、どれもメジャークラスの完成度があって
職人的なイメージがあるんですが…それだけでなく、時々「アンセム」とか「クラシック」
とかの言葉で表現したくなるような、飛びぬけた名曲を作ってくる所が凄いんですよね。
今までで言うと「翡翠の翳り、混血の薔薇」「Fractal Azure」とかですね。
今作では、「僕等は闇を駆けて」はそういう名曲だと思う


BARBARIAN ON THE GROOVE - Ars Combinatoria (feat. Marie) - 爪痕 ★★ (2010-10-13 21:45:14)

音数の多いリズムの心地良さに、ついつい引き込まれてしまいますが…
引き込まれた先に待っていたのは、風雲急を告げるような、緊張感のあるサビメロ。
サビに入ると、リズムも心地良さをキープしつつ力強くなるのがいいですね。


BARBARIAN ON THE GROOVE - Ars Combinatoria (feat. Marie) - 舞い降りる天使 ★★★ (2010-10-13 21:42:27)

このグループ、打ち込みの音にストリングスやキーボードを乗せるのが犯罪的に上手いと思う…
イントロから泣きまくり。少女漫画の主人公の恋する少女が、お洒落な喫茶店から外を眺め
恋しい人を思って溜め息をついてるようなメロウな雰囲気の曲。最近のヒットソングの、
ムードよりその場のノリを重視したような作風に付いていけない私にはこういうのは凄くツボ。


BARBARIAN ON THE GROOVE - Ars Combinatoria (feat. Marie) - 僕等は闇を駆けて ★★★ (2010-10-13 21:43:15)

パーカッシブなリズムでの疾走がかなりインパクトのある曲。
アコギ、エレキ、ベースどの楽器もリズミックで、聴いてて熱いものが込み上げてきます。
メロディもこのジャンルでもトップクラスのキャッチーさで素晴らしい。
こういう華やかだけどメロウなメロディがある曲って大好きです。


BARBAROUS POMERANIA - Bloody Mystery of War God ★★ (2014-09-21 12:15:04)

2011年発表の4th。

日本人からすると、「やたら攻撃的なポメラニアン」を連想して微笑ましくなってしまうバンド名ですが、実際は「ポメラニア」はポーランド~ドイツにかけての地域で、かつてポメラニア公国があった場所だとか。そんな地名をバンド名に掲げるだけあって、世界観はペイガン色が強く、漢臭く好戦的な音。ファーストインプレッションで抱くような可愛いイメージは全くありません(笑)。

作風としては、近年のGRAVELANDが近いでしょうか。そこまで主張の強くない音のバンドサウンドに、北欧の戦場の冷たい空気感が流れ込んでくるような冷たいキーボード、ペイガニズムを直接的に描写するようなSEが絡み、どこか神話的な景観を描くようなアトモスフェリックなペイガンブラック。

ただ、GRAVELANDが結構思い切って景観を描くことに徹してるのに対し、こちらはメロディやバンドサウンドにまだ主張が残ってる辺り、中途半端に感じる人もいるかもしれません。スラッシーだったりメロウだったりするリフワークは悪くないですし、メロディのセンスもなかなか(特にピアノが出てきた時のメロディアスさが素晴らしい)ですが、徹底度や特異さという点ではGRAVELANDに軍配が上がるかな、という感じ。

このバンドも、クサメロ的な部分からペイガンを追っている人よりも、土着文化信仰の強いバンドに特有の空気感が好きでこの手を聴いている人に勧めたい作風ですね。逆にこのくらいがペイガン的な景観とバンドサウンドのバランスとして丁度良く感じ、近年のGRAVELAND以上にハマる人も結構いると思う。


BARBATOS - Straight Metal War ★★ (2015-10-22 11:34:31)

2015年発表の5th。

日本のブラックとしてはトップクラスに有名、しかもバンド名がテイルズオブ~シリーズの悪役っぽくて親しみが持てる、たまたま新譜がセールで安かった…と色々好条件が重なったので購入しましたが…これは思った以上に明るいというか、ファンキーというか、カブいているというか…。ライブハウスで暴れている様が想像出来るような、オールドスクール&パンキッシュで、明るくロケンローなブラックメタル。

マイナスの感情を吐き出すのではなく、ライブハウスの客をアジるような、やたらハイテンションで楽しそうなヴォーカルといい、メタルの楽しさを謳歌するようなギターソロといい、悪魔崇拝や自傷とはかなり距離を置いた、楽しそうな雰囲気がある作風。「バーニン・メタル・ファイヤ~!お前の事さ…♪」…なんというか、不良文化というかツッパリ文化の匂いも感じるのは気のせいでしょうか(笑)。

個人的には陰鬱で部屋で独りで聴くようなブラックが好みなので、正直合わない音ですが…パンク化してからのDARKTHRONEをより突き詰めたような音が好みであればかなり気に入るのでは。


BARREN EARTH - Curse of the Red River ★★★ (2011-04-21 17:43:14)

2010年発表の1st。

北欧のエクストリームメタルバンドの有名ミュージシャン達が一堂に会したプロジェクトということと、よく参考にしているレビュアーの方たちがこぞって褒めていたので、私も遅ればせながら購入したという次第ですが…思った以上に良いアルバムですね、これ。メタル聴いてるなら聴いておいて損はないアルバムですよ。

路線は、フルートやハモンド、メロトロンなどを使い、暗い叙情性を演出する曲調に、クリーンとグロウルを使い分けるヴォーカルが乗る、プログレッシブなメロデスという感じで、OPETH辺りを引き合いに出したくなる音、キーボードがプログレッシブな妙味を引き出している分、BEFORE THE DAWNよりもOPETHに近いかな…と思います。どちらもOPETHより1曲1曲は短めですが。

この作品、腕利きのミュージシャンが集まっているからなのか、メタルの各サブジャンルの良いとこ取りに聴こえるんですよね。メロデスのかっこよさは当然として、ブラックメタルに通じる陰鬱さ、プログレメタルの幽玄さ、ゴシックメタルの美しさに加えて、ハードロックの灼け付くような哀愁まで備えている感じ。

それでいて、作品の雰囲気は頭からラストまで徹底されているのが素晴らしい。フレーズ一つ一つのセンスもかなり良いと思うし、朗々と歌い上げるクリーンと、地の底から這い上がってくるようなグロウルを使い分けるヴォーカルも、OPETHに匹敵するくらいかっこいい。本当に、これだけのものを聴かされて、全く心を動かされないメタラーがいるのか…っていう完成度。日本盤が出ないのが不思議でなりません。


BATTLE DAGORATH ★★ (2009-07-26 22:21:00)

カリフォルニアのブラックメタルバンド。
…なんですけど、Cold Dimensionsから作品を出してたり、1stの制作に
VINTERRIKETのメンバーが深く関わっていたり、ドイツのブラックメタルシーンと
深い関わりがある模様。間違っても「カリフォルニア」という単語から
連想されるような音楽ではないので注意(笑)。


BATTLE DAGORATH - Eternal Throne ★★ (2009-07-26 22:20:00)

2009年発表の1st。

Cold Dimensions所属、VINTERRIKETが一部曲提供、マスタリング等を担当という前情報からも大体想像はつくと思いますが、雪原の風景を描くような、冷たい雰囲気のアトモスフェリックブラックを演ってます。VINTERRIKETやCOLDWORLDと比べるとキーを殆ど使わず、ギターリフの音色とメロディで寒さを演出していくタイプですね。メロディの寒々しさも然る事ながら、氷の礫を沢山含んでいそうなリフの音色や、一部で聞けるSEを無理なく曲の音響に融け込ませた音像など、マスタリングを手がけたVINTERRIKETのセンスもかなり光ってます。

この手のアトモスフェリック・ブラックにしてはドラムがRAWな音なのも特徴で、ミニマルなコールド・ファスト・ブラックとしても楽しめそう。ヴォーカルは音に合った絶叫スタイルで、際立って特徴がある訳ではないですが…この音像の中で聴くと、人間嫌い故に雪山で命を絶った人の怨念を、一身に背負って叫んでいるようにも聴こえます。…DISSECTIONの音はよく雪原を疾駆する死神に例えられますが、このバンドの音は悪霊が吹雪と化して、雪原を荒れ狂っている感じだと思う。

しかし、この作品、ブックレットに「Enter the Realm of Cold Misanthropic Majesty」と書いてあって、実際その通りの音を出してるんですが、ブックレットのサンクスリスト的な部分にはドイツの有名バンドを始め、かなり沢山のバンド名が…。ほんとに人間嫌い(Misanthropic)なの(笑)?仲間いっぱいいるじゃん(笑)。


BE PERSECUTED - End Leaving ★★ (2010-01-09 10:14:00)

2009年発表の2nd。
このバンドは中国出身らしいですが、所属レーベルはあの「No Colours」みたいですね。…「No Colours」って、「有色人種お断り」だと思ってたんですが、どうやら違うようです。

…一曲目を聴いた限りでは、ミディアムテンポにBURZUM系の高音絶叫、緩やかに渦を巻くような、酩酊感を演出するキーボードと、まるで向精神薬を多量に摂取したときのような、意識の定まらない陶酔感のある、いかにもな鬱ブラックしてるという印象だったんですが…続く2曲目では悲壮感や陶酔感を引き続きつつもプリミティブ的な2ビート疾走、3曲目ではダンサブルなリズムにメランコリックなメロディを絡めた、シューゲイザー系ブラックに近い音も聴け、かなりバラエティに富んでいる印象。

その後も一般の鬱ブラよりも陶酔感がかなり強い4曲目、意外にも渋いメロディで始まり、次第に悲壮感を強めていく5曲目、自然音のSEとアルペジオによる、「人間やめて自然に回帰します」的なエンディングの6曲目と、どの曲もキャラが立っている感じ。一本のストーリーを追っているというより、悲劇だけを集めたオムニバスを読んでいるような感覚。それも、全部主人公の自殺で終わるやつ(笑)。音質は、ギターのシャー音強めながら、悲壮感の篭もったメロディがはっきり聴き取れるクリアさで、シューゲイザー系ブラックや音響系ブラックが聴ける人には何の問題もないと思う。

500枚限定なので、購入を考えている人は急いだ方がいいかも。


BEATRIK - Requiem of December ★★★ (2011-12-17 22:19:02)

2005年発表の2nd。

ビータリカみたいなバンド名からは連想しづらいですが(笑)、かなり高品質な鬱ブラックを演っているバンド。スローに聞かせるだけではなく、時折疾走も挟むタイプですが…1曲目の疾走パートから早速やられました。ここだけ聴くと音像はほぼメロブラなんですが、トレモロで弾かれるメロディが、苦悩する内に人生がより悪い方向に向かっている様を実況中継しているような、ネガティビティ放出しまくりのものでかなり素晴らしい。

当然疾走パートだけでなく、ドゥーミーに進行するパートも魅力的。鬱メロディをたっぷり含んだアルペジオを中心に、丁寧にネガティブフレーズを紡ぎながら曲を展開していきますが、これがもう聴いてると生きる気力を奪われて諦めの気持ちと共に目を閉じたくなってくるんですよね(笑)。ヴォーカルが悲鳴系ではなく、鬱系としてはやや低めのがなりスタイルながら、感情が抑えきれない感じな声なのも鬱感覚に拍車を掛けてます。

また、曲の展開における、鬱ブラックらしい演出の巧さも個人的には高ポイント。3曲目の後半、小川のせせらぎのSEにアルペジオとがなりが絡むパートは、現世への執着を残したまま今正に三途の川を渡らんとする様が浮かんでくるし、曲間のオルガンは(ベタだけど)「パトラッシュ、僕もう疲れたよ…」的な、礼拝堂で息を引き取るようなシーンを想起させます。

鬱ブラックとしてはあまり音響・アンビエント方向には行かず、曲展開の構築性やメロディのネガティブさで勝負するスタイルなので、鬱系はメタルから逸脱し過ぎているバンドが多くて敬遠している方にもお勧め。ごく丁寧に作られた鬱ブラックという感じの作品です。


BEFORE THE DAWN - Deathstar Rising ★★★ (2011-04-21 17:41:50)

2011年発表の6th。

実はジャケ買いしてしまいました(笑)。
この銅に煌くスリーブケースが、なんだか豪華に見えてしまって…まあ、推薦コメントに「フィンランドのダークメタル・AMORPHISやKATATONIAが好きな人向け」と書かれてる時点で、絶対に大ハズレする事はないだろうと踏んでいましたが…。

しかし、実際聴いてみると思った以上に好みの音。
1曲1曲はコンパクトな作りながら、OPETHを思わせる構築性の高い楽曲を聴かせる、クリーンヴォーカルも含む叙情的なメロデス。グロウルの咆哮に真に迫った迫力があることや、クリーンヴォイスに官能的で優しげな響きがあるのもOPETHを思わせますね。

ただ、こちらはOPETHのようなレトロなプログレ趣味はなく、代わりに正統派メタルとしてのドラマ性や、演奏の重厚さの強い音。疾走系・弾きまくりなメロデスと比べるとこちらはどっしりと構え、北欧産らしい陰りのあるメロディを聴かせる、落ち着いた音と言えるかもしれません。曲構成の上手さとも相俟って凄く聴き応えがある作品。

ただ、刻んだりメロを弾くパートは素晴らしいんですが、ギターが音の壁を作るようなパートは、少し音が重すぎるようにも感じたり。楽曲が繊細な作りなので、出来れば音量はそのままに、KATATONIAの最新アルバムのような、音響重視のドゥームくらい繊細な音色なら更に私好みでした。


BEGRIME EXEMIOUS - Impending Funeral of Man ★★★ (2014-05-29 10:17:58)

2010年発表の1st。

土煙を上げるような、泥臭い音色のギターがスラッシーなリフを奏でつつ、暴虐性よりもダイナミズムやノリの良さをより重視したようなリズムで展開していく、ダーティでデスメタルの要素も強いオールドスクールなブラックで、この手の中でもバーバリックな雰囲気の強い音…という感じですが、動きのあるドラミングが凄まじくかっこよく、それが作風に於いての個性になってますね。

例えばブラストやツーバスが超速だったり、分かりやすく暴虐なプレイではないんですが、リフと同期して盛り上げたり、パーカッシブに楽曲を盛り上げたり、かなり存在感のあるドラムを聴かせてくれます。どこか華麗な印象もあり、さながら蛮族の儀式に於ける舞曲といった感じ。憎悪を吐き出すようなヴォーカルが狂戦士だとすると、その狂気をこのドラムが煽り立てている…みたいな印象があります。

ウォーブラックにも通じる、ダーティで衝動的なムードが存在感のあるドラムと上手く噛み合い、この手としてもトップクラスに近いかっこよさを醸し出している一枚。ほんとこのドラム心地良くかっこいいのでオススメ。


BEHEMOTH ★★ (2005-05-02 21:50:00)

ポーランド出身のデスメタル・バンド。
中近東系のメロディとNergalの骨太なデス声が特にかっこいいです。
地元ではVADERと人気を二分する存在らしいですね。


BEHEMOTH ★★ (2006-04-07 02:21:00)

比べちゃいけないのかもしれませんが、私もVADERより好きです。
っていうかこっちを先に聴いたせいでVADERがあまり凄く感じなかった…
特にヴォーカルは明らかにこっちの方が暴虐だと思います。
BEHEMOTHの曲って、神話的情景も勿論なんですが、それに加えて人間の秘めた
潜在能力だとか神秘性だとかに対する強固な信頼が感じられるんですよね。
なのでこないだのテスト前は気合を入れるために学校に行くまでの間、
「DEMIGOD」を掛けてました(いきなり卑近な話題ですみません・笑)。
その結果見事目標以上の成果を上げられました…BEHEMOTH効果でしょうか(笑)


BEHEMOTH ★★ (2006-07-16 18:41:00)

BEHEMOTHの由来が知りたい方へ…旧約聖書のヨブ記40:15-24を見てみてください。
日本語では「カバ」となっている事が多いみたいですが、その「カバ」は
原文ではBEHEMOTHで、詳しい解説がなされています。
といっても、日本人にとってはFFに出てくるモンスターの方が有名かも(笑)
そういう意味では日本人にとって親しみの持てる名前と言えるかもしれませんね。
しかし、なんで「ヨブ記」であそこにBEHEMOTHの解説が入るのかが良く分からない…。
ストーリー的に凄く浮いてる感じがします。


BEHEMOTH ★★ (2007-08-16 22:46:00)

おお、遂にBEHEMOTHも国内盤来ましたか!
…と言っても、密かに「Chaotica」は国内盤出てるみたいですが(笑)
でも、中古屋でも余り見ないし、もう廃盤っぽいですが…。
そういえば、「Antichristian Phenomenon」のEPの収録曲、
全部「Thelma.6」のデジパック版のボーナスに入ってるんですね…
ちょっと待ってそっちを買えば良かったかも…


BEHEMOTH - Antichristian Phenomenon - Hello Spaceboy ★★ (2007-07-28 18:05:42)

謎のDAVID BOWIEカヴァー。
キーやクリーントーンのギターがスペイシーな空間を演出し、そこに炸裂する重低音ギターと野獣じみた咆哮。…半分ネタなのかマジなのか分かりませんが、面白い曲である事に間違いはないです。そんな恐ろしげな声で「Bye-bye」とか叫ばれても…(笑)


BEHEMOTH - Antichristian Phenomenon - Malice ★★ (2007-07-28 18:02:29)

ブラックからブルデスになるまでの過渡期の曲といった感じ。
…なんですけど、初期の曲にもブルデス化してからの曲にもない、この時期特有の魅力があるように思います。まぁ、BEHEMOTHの曲はどの時期の物を聴いても良いんですけど。


BEHEMOTH - Antichristian Phenomenon - Sathanas ★★ (2007-07-28 18:08:24)

SARCOFAGOのカヴァー。
この曲のヴォーカルにはエフェクトが掛かっており、それが実に悪魔的でかっこいいです。尤も、元の声がかっこいいからこそこういったエグさが出せるんでしょうね。


BEHEMOTH - At the Arena ov Aion - Live Apostasy ★★★ (2008-12-02 17:30:00)

2008年発表のライブ盤。

…今までにライブ音源はEP「Conjuration」「Slave Shall Serve」やDVD「Crush. Fukk. Create.」などでリリースしている彼らですが…それらを持ってるからという理由でこのアルバムをスルーしようとしている人がいるなら、「それは大きな間違いである」と断言しておきます。今までとは迫力が段違い。これ以上メタルの「肉体的な魅力」を体現している作品があるなら教えて欲しいくらいです。

まずは音質が素晴らしく良いですね。
今回はスタジオ盤と比較しても遜色無い、クリアな音が実現されてるのではないでしょうか。この手のライブ盤としては破格の綺麗さで、迫力ではスタジオ盤を凌ぐと思います。特にInfernoのドラミングはライブでも素晴らしく、破壊の神が世界を滅ぼす為の踊りがあるとしたら、こんな感じのステップだろうな…と思わせるような音…と、やたら大袈裟な表現で褒め称えたくなる(笑)ほどの迫力。ギターも満員電車で聴いても何の問題もないくらい、クリアかつヘヴィな音で本当に上質。

Nergalのフロントマンとしてのパフォーマンスも凄すぎです。スタジオ盤以上のドスの効いた低音ヴォーカルはデス声のお手本になりそうな壮絶さだし、喉が千切れそうな高音絶叫のキレ具合も凄まじい。その合間にも野蛮な絶叫でアジりまくり。以前のライブ音源だと声が乱れたり少し枯れたりしてましたが、最後まで全く勢いが落ちません。…何か超常的なものが降りてきてるとしか思えないテンションなんですが。「ステージ上が地獄と化す」…それなら彼は閻魔大王と言った所でしょうか。何の躊躇もなく神罰を下しそうです(笑)。

BEHEMOTHはライブでは三倍くらい凄いです(笑)。
彼らの作品の入門編としてだけでなく、メタルの過激な部分に触れたい人がまず最初に聴く音源としても最適だと思う。こんなにフィジカルなパワーに満ちたメタルって他に無いですし。1stではブラック的な寒々しい情景を描いてた彼らが、こんなに肉体勝負の路線になるとは…でも、その中で最高のものを提供しているのだから、何の文句も付けられません。これからも自分の道を邁進していって頂きたいです。


BEHEMOTH - Bewitching the Pomerania - Hidden in the Fog ★★★ (2006-07-21 17:42:12)

1stアルバム収録曲のリメイク。
基本的にミドルテンポの曲ですが、キーの使い方やアコースティックパートが入る展開など決して地味な曲ではありません。特にギターソロのメロディが甘美で素晴らしいです。


BEHEMOTH - Bewitching the Pomerania - Sventevith(storming Near the Baltic) ★★★ (2006-07-21 17:47:29)

1stアルバムと同タイトルですが、1stアルバムではなく確かそれ以前のEPに入っていた曲のリメイク。
これは「From the Pagan Vastland」と同等か、それ以上のBEHEMOTH初期の名曲ではないでしょうか。変拍子ギターソロを取り入れたりしてメリハリのある展開がかっこいいです。


BEHEMOTH - Bewitching the Pomerania - With Spell of Inferno(mefisto) ★★★ (2006-07-21 17:39:33)

このEPでは唯一の新曲。
この曲ではまだキー入りブラックのスタイルでヴォーカルもブラック的ですが、少しドスが効いてきたように思います。特に最初と、ラストの「eternal life」の所の声が憎々しくて怖い。ドラムは確かInfernoの初お目見えの曲だったと思いますが、キレがあって良いですね。


BEHEMOTH - Conjuration ★★ (2005-04-02 23:57:00)

2003年発表の…シングル、かな? 取り敢えず値段はシングルでした。収録曲数の割にお得な価格設定ですが、一応5000枚限定らしいので購入はお早めに。収録内容は新曲とカヴァー曲からなる前半と、ライブを収録した後半に分かれています。

前半の内容は「この曲を聴け」の方で語るとして、後半のライブの感想を。…やっぱりこのヴォーカル、ライブでも凄いですね。むしろライブの方が声出てるんじゃないかってくらいです。タイトルコールの仕方など実に勇壮で、ギリシャ神話のヘラクレスを連想させます。たしかこの人、バンドのリーダーでリードギターの演奏も兼ねているはずですが…う~ん、とてもじゃないけど弾きながら歌ってるとは思えない…

ただちょっと不満なのは、後半2曲はなぜかタイトルコールの後に変な間がある事。なんか微妙に間抜けっぽく聴こえてしまう…(笑)。もちろんヴォーカル以外も壮絶で、聴いているとライブが終わって電車で帰る際、頭を振り過ぎたせいで吐きそうになってる自分まで浮かんできてしまいます…
って、妄想しすぎでしょうか(笑)


BEHEMOTH - Conjuration - Christians to the Lions ★★★ (2005-04-05 14:26:38)

ライブヴァージョンです。
頭の「クリスチャンズ・トゥ・ザ・ライオンズ!!!!」のまるで古代ギリシャのグラディエーターのような勇ましいタイトルコールだけで、私の前頭葉は好き・嫌いの判断を停止し音に身を任せる事を決定した(笑)


BEHEMOTH - Conjuration - Conjuration Ov Sleep Daemons ★★ (2005-04-03 00:05:23)

新曲なのに歌詞が載っていないのが、ちょっと気に入らないかも。
「ZOS KIA CULTUS」のセッションにてに生まれた曲らしいです。ラストの「Come on!」からブラストで盛り上げるだけ盛り上げてから終わる展開は聴いていてテンション上がりますね。


BEHEMOTH - Conjuration - Welcome to Hell (2005-04-03 00:04:15)

Venomカヴァー。
原曲は知りませんが、良い意味で暑苦しさのある曲ですね。
ましてやこのヴォーカルだからさらに暑苦しさ倍増(笑)


BEHEMOTH - Conjuration - Wish ★★★ (2005-04-03 00:02:18)

まさかのNine Inch Nailsカヴァー。
Wishはカラオケで歌ってみて、「あ、これデスヴォイスで歌っても似合いそうかも」と思っていたんですが、やっぱり同じ事を考える人っているんですね(笑)。グラミー賞を取っただけの事はあるかっこいいリフとNergalの無骨なヴォーカルが凄くマッチしています。中間部のナルシスティックな普通声もNergalなんでしょうか?


BEHEMOTH - Crush.Fukk.Create: Requiem for Generation Armageddon ★★ (2006-07-08 09:48:00)

2004年発表の2枚組DVD。
disk1はライブ2本とビデオクリップ2本、disk2はドキュメンタリー、インタビューを収録。やっぱりこのバンド、EPの音源聴いても分かりますがライブ凄いですね。

特に創始者であるNergalの存在感が素晴らしいです。まるで骸骨の様に額を露出し、ギターを弾きながら憎しみを込めた咆哮を撒き散らすその姿は正に悪鬼か死神。目つきに殺気が篭もっていて、まるで試合中のヴァンダレイ・シウバみたい(笑)。本当に、もしもライブの邪魔をする奴とかがいたらなんの躊躇いも無く殺しそうです…。Nergal以外のメンバーも、髪を扇風機の様に振り乱しながら演奏していて大迫力。オーディエンスも同じ動きをしている人がちらほら。何故メタラーが長髪なのか分かった(笑)

SEに合わせて火を噴いたりするシーンもありますし、かなり充実したパフォーマンスです。でも選曲は微妙…「Haru Ra Ha」が聴けたのは嬉しいけど、結構被ってるんですよね…。「Blackest ov the Black」「The Harlot ov the Saints」とか聴きたかったなぁ…。

ドキュメンタリーの方は…ぶっちゃけかなり下品です(笑)
特にサウンドプロダクション担当のMaltaははしゃぎすぎ。マスタードを大量に飲んで戻したりとかブラックメタルな格好でメンバーの前に現れたりとか…。作品のシリアスな雰囲気からは想像できない、メンバーのはしゃぎっぷりが見れたのは良かったですが、チ××やゲ×、ウ××を映しているシーンがあるので食事中は見ないように(笑)。あのマスタードのシーンは見てて吐きそうになった…あそこはもう見たくないかも。

ちょっとですが、Nattefrostの歌うシーンなどが見れるのも嬉しい所ですね。Nergalのインタビューも収録されていますが、人を殺しそうなテンションのライブ時とはうって変わって、なんか知的で落ち着いたかっこよさがあります。インタビューはポーランド語によって行われますが、英語による字幕が付くので安心。Behemothの由来やレーベルとの契約の話など、たっぷり語っているのでファンは必見です。


BEHEMOTH - Demigod ★★★ (2005-06-05 21:19:00)

2004年発売の…おそらく7th。

基本的にはエジプト風味のブルータルデスメタルということで、根幹の音楽性は変化していませんが、もともと重い音ながら、更に重さに磨きが掛かっています。特にドラムの音は鋭くなり、まるでドラムとヴォーカルがバンドサウンドを臼の様に磨り潰し、その間からメロディが出てくるようなミックスになっており、聴いていると何もかもどうでも良くなって音に身を任せたくなってしまいます。ヴォーカルは前作よりも音に馴染ませてある感じで、最初はそれが少し不満だったんですが、重さを演出するためにはこっちのほうが良いのかとも思います。通して聴いた時の気持ち良さは、前作より確実に上がっているように見受けられます。

反面、「XUL」「Demigod」など、超名曲レベルの曲は普通にあるんですが、どうも前作の「The Harlot ov Saints」の魔獣の断末魔のような咆哮、「Heru ra ha」の呪文歌詞部分のキャッチーさのようにインパクトのある部分が少ないんですよね…まぁ、音自体のインパクトは相当な物ですが、「曲」部分でのインパクトが欲しかったです。

個人的には、もし人に聴かせるならば、前作を勧めるかこっちを聴かせるか悩んでしまうアルバムでした。


BEHEMOTH - Demigod - Before the Æons Came ★★★ (2005-06-16 18:11:39)

Nergalの声にいつにも増した怒りが感じられる曲。
詞はイギリスの文学史に名を残す詩人Swinburneの「Atalanta in Calydon」から引用されていますが、考えることをしない者をその詞の中で批判したというSwinburneと、「No Sympathy For Fools」という曲を作ったNergalは何か通じる物があったのでしょうか。でもSwinburneもまさか自分の詞がこんな風に歌われるとは思わなかったでしょうね(笑)
これからもこの調子で浅ましい連中に鉄槌を落としつづけてもらいたいです。


BEHEMOTH - Demigod - Demigod ★★★ (2005-06-05 21:21:20)

ブラスの奏でる邪悪なメロディが響き渡ったかと思うと、Infernoの実に重々しいドラムが炸裂!!一撃一撃が非常に重く、聴いているとまるでガトリングガンに撃ち殺されるかのような感じです(笑)。


BEHEMOTH - Demigod - Sculpting the Throne ov Seth ★★★ (2005-06-05 21:23:06)

エスニックなアコギソロ~重厚なギターリフ~そこにツーバス連打が入る、という三段構えのオープニングが僅か50秒のうちに終了し、すぐさま本編へ。前作よりもリスナーを世界に引き込むのが上手くなった様に思います。


BEHEMOTH - Demigod - Slaves Shall Serve ★★★ (2005-06-13 18:09:52)

Nergalの篭り気味のアカペラ・デスヴォイスで始まる曲。
古代の神秘を音に具現化したようなソロパートではテンポを落としてツーバス連打したり、緩急のつけ方も上手いです。ラストの「SLAVES SHALL FXXKING SURVE!!」がかっこいい。


BEHEMOTH - Demigod - XUL ★★★ (2005-06-05 21:22:15)

NileのKarl Sandersがゲスト参加した曲。
だからかどうかは分かりませんが、Karl以外にもSeth、NergalのそれぞれのソロがあったりNergalのバックグラウンド・リードが滅茶滅茶かっこいいメロディだったりと気合はいりまくりな曲です。タイトルの意味はシュメール語で「邪悪な」の意味ですが、逆さにすると(LUX)「光」という意味の単語になるとか。


BEHEMOTH - Demonica ★★★ (2006-07-24 21:34:00)

1st発売以前のデモ、初期音源のミックス違い、再録曲をコンパイルした2枚組ベスト。2006年発表で10000枚限定です。デモを集めたから「DEMONICA」なのかな?ブックレットにはNergal本人や昔のメンバー等によるコメント(内容は主に結成~1st発表まで)とメンバーの写真などが載ってます。昔の写真はまんまEMPERORっぽかったりして面白い(笑)

路線は1st等と同様、寒々しく邪悪な雰囲気を伴うブラックメタル。本人も認めている通り歌詞の文法がおかしかったり、初期EMPEROR等と比べると一曲一曲の個性が弱かったりといった欠点もあるにはあるんですが、このマジな雰囲気は凄いですね。特にヴォーカルの邪悪さは素晴らしく、まだこの頃はデビューしたてだというのに、現在メジャーに活躍するデス/ブラックのバンドと比較しても遜色無いくらいに殺気が篭もった絶叫しています。音質は、流石に手放しで「良い」と言えるほどではありませんが、1stと比べるとギターのメロディがやや明瞭で聴きやすいです。デモにしては綺麗過ぎる位ですが、おそらくリマスターが施されているのではないかと思います。

しかし、ブルデスになってからのBEHEMOTHに惚れている人にとっては、目玉は「DEMIGOD」のセッションの時に録音されたと言うリメイクの2曲かもしれません。ブラックの邪悪で寒いメロディを含む楽曲をブルデスのテンションで演奏しているという感じなんですが、これが本当に素晴らしい。Nergalもいつも通りの威厳のある低音デスヴォイスと怒りの篭もった高音絶叫、それにたまに演説っぽいがなりを使い分けていてかっこよすぎ。音量もいつも通りですが、おそらくデモの方もこれらの曲に合わせて音量が調整されていると思われ、続けて聴いても極端に音がデカくなったりという事もなく安心です。

現在のBEHEMOTHを知っている人で、ブラック時代も聴いてみたい人は1stよりもこっちを聴いた方がいいかもしれません。新録曲も入ってるしお勧めです。


BEHEMOTH - Demonica - Blackvisions of the Almighty ★★★ (2006-07-25 09:43:24)

この曲は聞かせどころがはっきりしていて、展開にメリハリがあって良いですね。「In my vision~」からはキーが入り、リフも緊張感を増しサビとも言える盛り上がりで、聴いていてテンションが上がります。


BEHEMOTH - Demonica - Blackvisions of the Almighty (2006-07-25 09:51:02)

同タイトル曲のプリプロ版。
こっちは音が悪くなんだか良く分からないような雰囲気ですが、取りあえず邪悪さは勝っているかと。特にドラムの音が呪術師の叩く太鼓みたい。


BEHEMOTH - Demonica - Deathcrush ★★ (2006-07-24 21:11:30)

MAYHEMのカヴァー。
確か「FREEZING MOON」もカヴァーしていたし、本当にMAYHEM大好きですね…(笑)。中間にDE MYSTERIIS~収録曲の一部を繋ぎ合わせたメドレーパートのあった「CARNAGE」と違い、こっちはストレートにカヴァーしてます。


BEHEMOTH - Demonica - Spellcraft and Heathendom ★★★ (2006-07-24 21:07:41)

2nd収録曲のリメイク。
これも「Transylvanian Forest」同様、演奏時間が短いアレンジになってます。途中の寒く邪悪なメロディなんてブラック以外ではありえないし、この音の気持ち良さはブルデスそのもの。故にこのバンドでしかありえない音ではないでしょうか。


BEHEMOTH - Demonica - The Dance of the Pagan Flames ★★★ (2006-07-25 09:40:05)

個人的にデモ曲の中ではメロディが1、2を争うくらいぐっと来ました。
しかしイントロでそのトレモロリフにより表現されるメロディの良さにうっとりしていると、「ワオ~ン…」と狼の鳴き声が…。何故かこのSEは脱力を誘います…(笑)。とはいえ曲自体は名曲ですよ。


BEHEMOTH - Demonica - Transylvanian Forest ★★★ (2006-07-24 21:02:14)

1stアルバム収録曲のリメイク。
なんか1stの物と比べると違いすぎる気がしますが…そもそも5分の曲を3分にしてるし。しかし、今の演奏技術と昔の形振り構わなさが見事に合致してて、本当にかっこいい。「ヴァ、ヴァ、ヴァ、ヴぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」の絶叫なんてゾクゾクきますね。


BEHEMOTH - Slaves Shall Serve ★★ (2006-01-21 15:42:00)

05年発表の6曲入りEP。
スタジオ音源2曲(タイトル曲は映像も)、カヴァー2曲、ライブ2曲の構成になってます。
スタジオ音源(一曲は新曲)は相変わらずのBEHEMOTH節炸裂ブルデスで安心して聴けます。
カヴァーは…NINのWISHやMAYHEMのCARNAGEを聴いた時から思っていましたが、このバンドは
何気にカヴァーのセンスありますよね。原曲は未聴なんですが、普通声が導入されていたり
普段のBEHEMOTHとは違う顔を見せつつも、しっかりかっこいい音を聴かせてくれて満足です。
ライブも相変わらず凄いですね…ただ、曲の繋ぎを無理矢理トラック分けで分断したかのような
無音部があるのが惜しすぎますが、やはりNergalの怒号は迫力満点で素晴らしいです。
特に「SLAVE SHALL SERVE...SLAVE SHALL FXXKING SERVE!!」の部分の煽りがたまらない。
ちょっと収録曲の数の割に値段は高いですが、DEMIGODが気に入った方は是非。


BEHEMOTH - Slaves Shall Serve - Entering the Pylon Ov Light ★★ (2006-01-21 15:42:29)

この全てを分断する斧を叩きつけるかのようなかっこよさ…「DEMIGOD」のアウトテイクと言う訳ではなさそう。惜しいのはEP収録の為いつものように曲の解説及び歌詞が載っていないことですね。でも音から想像するに、やはり神秘主義的な曲なのかも。


BEHEMOTH - Sventevith (Storming Near the Baltic) ★★★ (2006-07-12 22:31:00)

1995年発表の1st。

BEHEMOTHは今までブルデス期に入ってからの曲しか知らなかったので、レビューサイトなどでBEHEMOTHは初期はブラックだったと聞いてもデス要素があるブラックなんだろうな~と勝手に思ってましたが、これはもう思いっきりコールド・ブラックですね。

Nergalなんて今の獣じみた咆哮ではなく、BURZUMを思わせるヤケクソな高音絶叫ですし音質もギターがジリジリしていて軽く、メロディも中近東系のものは無く、思いっきりブラックメタルな寒々しいメロディで本当に同じバンドなのかっていうくらい違います。でも、これはこれでしっかりかっこいいものになっている辺り才能が窺えます。

確かシェイクスピアの劇にも寒さを表すのにポーランドの冬という表現が使われていたし、ポーランドのバンドもスカンジナヴィア半島のバンド並みに寒いメロディを表現するのに向いているのかもしれませんね。Nergal自身は考えも無くファシズム的な思想に走るバンドの多いポーランドのメタル・シーンにうんざりしているようですが…。

あそこまでキー主体ではないですが、アトモスフェリックなキーボードを使っていたりドラムの音質がスタスタと軽めだったりする曲調にジリジリのギターと高音絶叫が乗る音楽性はEMPERORの1stとの共通点も少なくないと思います。このドラムの音質、実は結構ツボだったり…

「From the Pagan Vastlands」は今でもライブの定番曲らしいですし、「Hidden in the Fog」「Transylvanian Forest」も後にリメイクして発表している事からも、本人達にとっても記念碑的な作品なのではないかと思います。BEHEMOTHのファンはもちろん、デスは苦手だけどブラックは好きと言う人にも聴いて欲しいですね。ブラックとしても質の高い作品だと思いますよ。


BEHEMOTH - Sventevith (Storming Near the Baltic) - Chant of the Eastern Lands ★★★ (2006-07-25 09:34:35)

この曲はなんと言ってもヴォーカルの4連続悲鳴絶叫でしょう!!
BURZUMなんかを思わせる高音絶叫が素晴らしい。まるで声帯の軋みが聞こえてくるようなヤケクソな叫びっぷりが凄い…。ギターソロもメロウで良い感じ。


BEHEMOTH - Sventevith (Storming Near the Baltic) - Entering the Faustian Soul ★★ (2006-07-25 09:36:35)

この曲はアコギのメロディだけ取ってみれば、ちょっと今の作風とも通じる物があるかも。本編は紛れもなくブラックメタルですけど。


BEHEMOTH - Sventevith (Storming Near the Baltic) - From the Pagan Vastlands ★★★ (2006-07-12 22:36:15)

1stの曲ながら、今でもライブには欠かせない曲。
流石にオリジナル版は今の音楽性と全然違いますが、DVDでブルデス化してからの曲に混じって演奏されても違和感ありませんでした。DVDではタイトルコールでの煽りに対する反応も熱烈なものでしたし、ファンの間ではスタンダードな名曲といえるのかも。


BEHEMOTH - The Apostasy ★★★ (2007-07-21 16:50:00)

2007年発表の8th。
基本的には前作とそう変わらない音ですね。

Nergalの鬼神のような咆哮デス、Infernoのガトリングガンで血肉を撒き散らすような凄まじいドラミング、邪悪で重く、時に中近東系のセンスの良いメロディを入れるリフ、それらの要素を際立たせる、へヴィ極まりなく抜けの良い、この手にぴったりの音質…相変わらずエクストリーム・メタルとして一級品のブルータルデスって感じです。

特にInfernoのドラミングは、Demigod以降の音源で顕著ですが、音質のせいもあって速さや重さだけではなく、グルーヴ感もあって素晴らしいです。今回はクワイアや管楽器なども積極的に取り入れ、更に魔性な雰囲気の濃さをアップさせてますね。とは言っても、当り前の事ながらシンフォになった訳では全くなく、バンドサウンドのエニグマティックで禍々しい雰囲気を際立たせている感じです。

しかし、このバンドそろそろ日本盤出てもいいと思うんですが…。日本盤出るアーティストって、ANAAL NATHRAKHやMARDUK、DARK FUNERALなどブルータリティ重視のバンドが多いですが、その基準で行けばBEHEMOTHも申し分なしかと。もう8枚目でキャリアも充分ですし、音もVADERやMORBID ANGELに劣らない貫禄があると思います。


BEHEMOTH - The Apostasy - At the Left Hand ov God ★★★ (2007-07-21 16:56:15)

イントロのアコギの神秘的な響きがいいですね。前作にもエキゾチックなアコギをフィーチャーした曲はありましたが、雰囲気の濃さは着実に上がっていると思います。本編も少し使われているクワイアが神秘的な暴虐性を際立たせていてかっこいいです。


BEHEMOTH - The Apostasy - Christgrinding Avenue ★★★ (2007-07-21 16:52:53)

タイトルからしてかっこいい、アルバムのラス曲。
前半は適度にメロディもあるストレートな蹂躙サウンド、後半は力を称えるファンファーレのようなブラスが鳴る雰囲気たっぷりの音で、「Slay the whore! Slit the throat! Make `em crawl!」の所は一緒に叫びたくなる感じ。前作のタイトル曲や「Slave Shall Serve」に匹敵するアンセムが生まれたのではないでしょうか。


BEHEMOTH - The Apostasy - Pazuzu ★★ (2007-07-21 16:54:04)

パズズ…ドラクエにそんなモンスターいたような…パズーだったかも(笑)
それはともかく、呪文からの重々しい畳み掛けが実にかっこいいですね。こういうのに弱いです。しかし呪文パート、何気にNergalの名前が…。短い曲ですが、聴き応え充分。


BEHEMOTH - The Apostasy - Slaying the Prophets ov Isa ★★★ (2007-07-21 16:55:11)

まず前作同様の力で捩じ伏せるようなブルータリティに安心。
そして途中のブラスが入るパートの、妖気が陽炎になって昇り立つような瘴気たっぷりのサウンドでしっかり進化しているのを確認。このバンド、全作聴いた訳ではないですが、ブルデス化してから出すたびに成長してますね。


BEHEMOTH - Thelema.6 - From the Pagan Vastlands ★★★ (2007-07-28 17:59:36)

1st収録曲のリメイク。
キーボードやアコギを使い、寒々しい雰囲気たっぷりだったあの曲が、喰らい付いた後は骨も残さないようなテンションの強靭な曲となって生まれ変わってます。全然違うアレンジですが、どっちも魅力的ですね。


BEHEMOTH - Zos Kia Cultus: Here and Beyond ★★★ (2005-04-02 23:56:00)

2002年発表の6th(間違ってたらごめんなさい)

Nileほどあからさまではないにしろ、中近東風味のメロディをフィーチャーしたブルータル・デスメタルです。手数が多い割に重量感がありすぎなドラム、これまた重々しい刻みを聴かせるリフによって凄まじく重いアルバムになっています。所々でアコギが入りますが、メロディアスさや哀愁よりも不気味さを演出する結果になっているのが面白いですね。

このアルバムで凄いのはなんと言ってもヴォーカル。
「咆哮系」にカテゴライズされそうな叫び声ですが、声がデカイ上に声量も凄く、更にちょっとハスキーな味わいもあって、素晴らしい声の持ち主だと思います。かなり語弊があると思うんですが、exARCH ENEMYのJohan Liivaがマッチョになったらこんな声を出しそうな気がします(笑)。この無骨な声、ホントに好き者にとってはたまらない物があります。ヴォーカルの音量が大きいミックスも、この声を最大限に生かしています。

このサイトではBehemothはあまり人気がないみたいなんですが、NileやMarduk、Morbid Angelあたりが大丈夫な人ならいけると思いますよ。特に声フェチの方には強くお勧めします…って、こんな事書いて良いんでしょうか(笑)勿論それ以外の方にもお勧めです。


BEHEMOTH - Zos Kia Cultus: Here and Beyond - Blackest ov the Black ★★★ (2005-04-02 23:59:23)

「堕落した者達の叛逆の聖歌」と定義付けられる曲。
そのコンセプトに恥じぬ、禍々しさを湛えつつもメロディアスなリフがブラック好きな私の心を直撃でした。曲展開にメリハリも付いていて、アルバムの中で最も好きな楽曲です。


BEHEMOTH - Zos Kia Cultus: Here and Beyond - Heru Ra Ha: Let There Be Might ★★★ (2005-04-22 23:08:23)

一曲目では威厳を見せつけるような曲でしたが、ラストはこの爽快に突っ走る曲で締めてくれます。サビ部分が「IA TA BA ET×3 IA AZHI DA HA KA」と呪文調になっているのも、この曲の痛快さに拍車を掛けています。


BEHEMOTH - Zos Kia Cultus: Here and Beyond - Horns ov Baphomet ★★ (2005-04-02 23:58:27)

ラジオのチャンネルを次々と変えてるようなSEから、重々しく本編へ。
スローパートで威厳をたっぷりと見せつけた後でブラストで暴走していくアレンジは、アルバムのつかみとして申し分のない展開ですね。ラストのアコギがかなり不気味。


BEHEMOTH - Zos Kia Cultus: Here and Beyond - Modern Iconoclasts ★★ (2005-06-16 18:12:35)

この曲、曲も勿論良いですが、歌詞も注目です。
なんと、アルファベットで読み仮名がついているとは言え、象形文字の部分が…しかも結構可愛いです(笑)。もしかして、この象形文字もメンバーが書いたのかな?


BEHEMOTH - Zos Kia Cultus: Here and Beyond - No Sympathy for Fools ★★ (2005-04-03 00:01:02)

Nergalの憎しみの叫び。まずタイトルからしてクールです。
この曲の歌詞はアルバムのコンセプトとは若干趣を異にするらしいですが、それでも入れたかったみたいですね…こんな曲を作らせるほどの怨嗟なんて、抱きたくも抱かれたくもないです(笑)


BEHEMOTH - Zos Kia Cultus: Here and Beyond - The Harlot ov the Saints ★★★ (2005-04-03 00:00:11)

この曲、ヴォーカルが凄すぎる。
「Ho Ophios」からのパートなんて一体何処から声が出てるんでしょう…この部分はもう人間の声に聞こえないほどなので必聴です。もはや魔獣です。


BEHERIT - Beast of Beherit - Complete Worxxx - War Command (2007-01-17 09:55:06)

BLASPHEMYのカヴァー。
混沌とした雰囲気の、30秒で終わるショートカットチューン。ヴォーカルもゲヴォ声だしグラインドのノリかも。


BEHERIT - Beast of Beherit - Complete Worxxx - Werewolf, Semen & Blood ★★ (2007-01-17 09:57:27)

2nd収録曲のライブバージョン。
最初にMCが入ってますが、その時の声とゲヴォ声のときとのギャップが凄まじい…(笑)


BEHERIT - Complete Worxxx ★★★ (2007-01-17 10:04:00)

99年発表のベストアルバム。

最初期のプリミティブブラックから、後期の実験的な作風まで一通りカバーしている上に、一枚のアルバムから2曲以上を収録することはないので、オリジナルアルバムを買ってもあまり曲が被らないのが嬉しい。更にショートカットなカヴァー曲やライブテイクも入っていて、BEHERITを聴くならまずはこれを買え的な優良ベストになっていると思います。

個人的には後期の実験的なブラックもかなり好みで楽しめました。初期のカルト・プリミティブ路線のかっこよさは言わずもがなでしょう。また、私はこれ以外に2ndを持っているんですが、あのアルバムは音が小さめだったのに対し、このアルバムはその収録曲も含めて、かなり大き目の音で録音されているのが良い感じです。


BEHERIT - Drawing Down the Moon ★★★ (2007-01-17 00:57:00)

93年発表の2nd。

このバンドはかなり好みが分かれ、ノルウェーではアンチBEHERITのバンドまで登場したというエピソードからも彼らがカルトな存在である事が良く分かりますが、確かにこれはそれだけの個性があると思います。後期は実験的な方向に進んだようですが、この頃はまだプリミティブブラックの範疇に入るかと思いますが、それでもかなり異端な音出してます。

まずメロディから言って独特。Kamikoさんの言う魔性という言葉がピッタリ。宗教っぽさはあるんですが、あまりキリスト教っぽくないというか、聴いていると独自の方式で宇宙を表した曼荼羅が浮かぶようなメロディなんですよね。仏教っぽい…のかも(?)プリミティブにしては低音が効いていて、エコー深めなサウンドもその雰囲気を助長してます。

ヴォーカルも最初期のような聞き取れなさではなく一応歌詞が聞き取れるレベルになってますがそれでもかなりドスの聴いた、レコーディングブース覗いたら思わず貰いゲロしそうな(笑)ゲヴォゲヴォと吐き出すような低音デス声。時折ウィスパーで雰囲気出したりもしてます。

こういう個性的な音好きなので気に入ったんですが、惜しむらくは音が小さいんですよね…。プリミティブだし音が荒かったり汚かったりは全然構わないんですが、メタルどころかJ-POPと同じMDに入れてすら浮くような音の小ささは勘弁して欲しいです。ベスト盤は適正よりもやや大きめな音で録られていて、個人的に丁度良かったんですが…。まあ93年だし、音楽性が音楽性だけに仕方ないですね。それ以外は文句無しです!


BEHERIT - Drawing Down the Moon - Salomon's Gate ★★★ (2007-01-17 09:43:01)

始めはオールドスクールなプリミティブブラックメタルかと思っていたら、途中挿入される独特かつ邪悪で神々しいメロディが出てきたあたりから「なにか違うぞ…」となりますね。そこからメロディと相まって雰囲気を出すシンセを纏ったり、重いリフで引き摺ったりと展開。ラストはシンセの持続音で禍々しく締め。


BEHERIT - Drawing Down the Moon - Summerlands (2007-01-22 21:33:07)

後期BURZUMを思わせるインスト。
鳥の声と民族っぽいメロが良いですね。
後半はかなり不気味ですが。


BEHERIT - Drawing Down the Moon - The Gate of Nanna ★★★ (2007-01-22 21:31:10)

これがベストに入ってないのは勿体無い!!
基本ウィスパーや不気味なリフで呪術的な雰囲気を醸し出して進行するも、ラストは案外キャッチー(?)になるのが良い。ア゛ーヴェ゛、セイタン、ア゛ーヴェ、ルシファー(←かなり歪んだダミ声)とか一緒に唱えたくなります。


BEHERIT - Electric Doom Synthesis ★★ (2007-06-08 04:02:00)

95年発表の4thアルバム。

前作H418ov21.Cに続くエレクトロニカ/ダークアンビエント路線ですが、テクノビートだけでトリップ感を演出しようとして結果退屈な曲になってしまっていたり、1曲目以外がイマイチだったりとどうもアーティスト側の自己満足に聞こえてしまった前作と比べると、大幅に進歩した作品だと思います。事実、他のレビューサイトなどを見ると、ブラックからはかなり離れた音であるにもかかわらず、このアルバムを高く評価する人も多いようです。

特にドゥーム/ドローンのリフの上にテクノビートやデスヴォイス、ノイズなどを展開させていく3曲目、4曲目のセクションはかなり良い出来ではないでしょうか。また、前作よりもシンセサイザーの使い方の巧さが向上し、「魔的」「神秘的」な雰囲気をより濃く感じられるのも進歩した点だと思います。

ただ、大作の7曲目が途中で失速して後半恐ろしくつまらなくなってしまったり、ラストの8曲目が最後以外ちょっと退屈なものだったり、ちょっと詰めの甘さが感じられてしまう点もありましたが、全体的にはBEHERITらしい神秘性が表現されているので概ね満足。でも前述の3、4曲目はベストにも入っているため、まずはベストを買って気に入ったら購入、という順序でもいいかも。

ちなみに2007年、前作である「H418ov21.C」との二枚組で、Spinefarm Recordsより再発されているので、値段も一枚のものと変わらないですし興味のある方はまとめて買うと
いいと思います。前作の超カルトチューン「Fish」を貴方は楽しめるか!?(笑)


BEHERIT - Electric Doom Synthesis - Beyond Vision ★★ (2007-01-17 09:50:43)

蟲が耳に詰まったような感じのノイズが余りツボに入らなかったんですが、この音響重視の平坦に広がるリフを取り入れた作風はかなり好み。BEHERITってどの時期も「独特」という意味では共通した作風だと思います。


BEHERIT - Electric Doom Synthesis - Dead Inside ★★★ (2007-01-17 09:47:13)

これは初期のプリミティブ路線よりも好きかも…。
音響ドゥームのようなリフをバックに、打ち込みドラムやデスヴォイス、シンセ等が乗るという独特な曲。これは引き摺るリフだけでも聴けそうなのに、更に色々な要素をプラスしているのが素晴らしい。ラストは涅槃の境地に達したかのようなシンセが…メンバーは瞑想でもしながらこの曲を作ったのではないでしょうか。


BEHERIT - Electric Doom Synthesis - Deep Night 23rd ★★ (2007-06-08 04:05:14)

この曲は、最初の2分を聴く限りでは大した事の無い曲という印象だったんですが、シンセが前に出てきてからは彼ら独特の神秘的魔性が現れはじめ、濃い雰囲気になり良い感じ。ちょっとシンセの音が大きすぎな気もしますが、トリップ感ある雰囲気がいいです。


BEHERIT - Electric Doom Synthesis - Drawing Down the Moon ★★ (2007-06-08 04:06:39)

基本的にはエレクトロニカ路線の、打ち込み主体の曲なんですが…
魔的なメロディの反復に、プリブラと似たフィーリングを感じる人は感じる…かも。


BEHERIT - Electric Doom Synthesis - Temple ov Lykos (2007-06-08 04:03:57)

ラストの黒い禍々しさはいいんですが、そこに至るまでが退屈ですね…
最後の雰囲気が良いだけに、切り捨てられない惜しい曲。


BEHERIT - Electric Doom Synthesis - We Worship ★★★ (2007-06-08 04:07:45)

この曲、BPMで言うと240と結構速いみたいですね。
でもリズムトラックは明らかに打ち込みの金物と、音量の小さいバスドラ(こっちも打ち込み)のみなので全く疾走感はありません。疾走感を全力で空転させて不穏なエナジーを生んでいる感じでしょうか。面白いアプローチだと思います。


BEHERIT - H418ov21.C (2007-11-12 15:50:00)

94年発表の3rd。

極悪だったり神秘的だったり、個性的なプリミティブブラックからいきなりテクノ方面へ舵を切った一枚。正直、ネット上のレビューを読んでいてもあまり芳しい評価を聞かないし、実際リチュアル・ミュージックとしても微妙な感じだと思います。

ですが、「The Gate of Innana」などに見られる神秘性は、ブラックを脱却したのにも関わらず2ndの路線に通ずる物がありますし、「Fish」などのテクノなのにシンプル過ぎる作風は、知性的でないという意味で1stの路線に通ずるものがあるのではないでしょうか。

あまりお勧めは出来ないアルバムですが、BEHERITらしいといえばらしいと思います。94年の時点でこういう路線に舵を切っているというのも面白いですね。


BEHERIT - H418ov21.C - Emotional Ecstasy (2007-05-15 05:37:39)

麻薬的・幻覚的なイメージを喚起するシンセ音楽。
…確かに音色もメロディもサイケデリックな感じなんですけど、どうももう一歩踏み込みが甘いように感じてしまうんですよね。このアルバム自体、過渡期の作品的な位置付けなのかも。


BEHERIT - H418ov21.C - Fish (2007-05-15 05:42:38)

出た(笑)!!おそらくBEHERITで最もカルトな曲。
最初にシンセのイントロが付いてますが、それが終わるとほとんど超単調なテクノビートのみの曲に。「ドッドッドッドッ(以下繰り返し&全く盛り上がらず終了)」。個人的にはKREIGの「Destruction Ritual」よりもずっと拷問音楽。この曲の何が魅力なのか、何を意図して作られたのか全く分かりません(笑)。


BEHERIT - H418ov21.C - Paradise (part Ⅱ) (2007-05-15 05:45:29)

いきなりテクノビートで始まったので、「これはもしやFISHの再来では…」と身構えてしまいましたが、ノイズやシンセも入り彼ららしい魔的な雰囲気になってきたので一安心。前の二曲がおっそろしくつまら…じゃなくてカルトだったので、なんか新鮮な気分(笑)


BEHERIT - H418ov21.C - The Gate of Inanna ★★★ (2007-05-15 05:35:16)

前作の「The Gate of Nanna」の姉妹曲とも言える曲。
同曲に酷似したフレーズを用いながらも、エレクトロニカ的なアレンジで生まれ変わってます。手法が変わっても、独特の魔的な雰囲気は健在。…でも、このアルバムの魅力は半分以上はこの曲の存在に凝縮されてしまっている気がする。


BEHERIT - The Oath of Black Blood - Hail Sathanas ★★ (2007-01-17 09:38:50)

確かに、演奏時間はちょっと物足りないかも。
でも音は強烈。曲の展開がどうとか、演奏がどうとか、有無を言わせない迫力がある。バンドが一丸となって邪悪で野蛮な音の塊を放出している感じの曲。


BEKHIRA ★★ (2007-07-07 08:40:00)

フランス産ブラックメタルバンド。
大手サイトの黒金属中毒さんでも紹介されてたし、マニアの間では有名なんでしょうか。