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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 2201-2300

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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 2201-2300
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DUSKEN ★★ (2013-04-30 10:30:23)

ドイツ産ブラック。
World Terror Committeeより2枚のアルバムを出してます。


DUSKEN - ΠΥΡΙΜΑΝΗΣ (pyrimanes) ★★ (2013-04-30 10:31:47)

2008年発表の2nd。

ブラックメタルらしい邪悪な雰囲気を纏ったトレモロリフを武器に、しっかりした展開を緩急付けて聴かせる、王道のブラックで、端的に言ってWATAIN辺りに近い音。ある程度クリアさも保ちつつ、湿り気も含み陰鬱さを助長する音質、WATAINのErik氏に通じる憎悪を込めたドスの効いたがなり、トレモロに頼り切らない楽曲構成、フレンチ勢に通じる毒のある宗教じみたメロディ等、各要素レベル高く纏め上げられている感じ。

但しWATAINやVALKYRJA辺りの、似た系統のバンドと比べると、こちらはメタリックな高揚感はかなり抑え目で、むしろディプレッシブ・ブラックに通じるような沈み込むような陰鬱さも伴っているのが特徴ですね。儀式的な雰囲気が強い音作り、平坦気味に擦り込むようなリフを多用するギターワークの傾向等がそういうムードを作り上げているように思います。上記したバンドに比べると、もうちょっとアングラ・マイナー志向な感じ。

まあ安定のWTCクオリティなので、この手のブラックが好きならば買って損に思うことはまずないかと。最近のブラックはこれくらいのカルトバンドの作品でも、過去の名盤群より聴きやすい音作りになってる傾向があるように思います。良くも悪くもですけど…。


DUX - Vintras ★★ (2013-07-05 23:53:09)

2012年発表の1st。

鬱ブラックって、音作りや音像の演出に関しては一家言持っているようなバンドが多いという印象なんですが、このバンドもまたユニークな音作りをするバンドですね…。MUTIILATIONの3rdや4th辺りを整えたような、蟲の羽音を金属質にしたようなノイズが噴出する、精神を削るような音。特に刻みリフ時の紙が破れるような独特の音色は必聴。

そこにキリキリと締め付けるような鬱トレモロや、意外にメロディアスでメロウなベースラインを絡めてくるスタイルで、どこか他の鬱ブラックとは違う聴き心地をもった音。楽曲の方は鬱メロディを重視しつつも、疾走パートを中心とした展開で、鬱系特有の絶叫とブラストでの雪崩れ込みが合わさると圧倒されそうになる…。狂奔するようなフレーズを盛り込んだ3曲目を始め、鬱・プリブラ要素の強いバンドとしては展開も豊富。

特に音質の面で初心者向けとは到底言えないアルバムですが、かなり壮絶な印象も受ける音なので、鬱系やプリミティブ、RAW系のバンドにある程度理解があるならばお勧めです。


DYNASTY OF DARKNESS - Empire of Pain ★★★ (2015-11-11 00:27:14)

2014年発表の1st。

ノルウェー・ドイツの混合メンバーからなるシンフォニック・ブラックメタルバンドで、MAYHEMその他のHellhammer氏がドラムを務める…という事と、日本盤が出てたこともあって購入。シンフォブラックの王道をDIMMU BORGIRやCRADLE OF FILTH辺りとすると、そこからは若干路線を異にする作風の音ですね。

Hellhammer氏のタイトなドラミングを中心に、バンドサウンドもがっつり主張しつつ、壮大なキーボードが被さる路線ですが、バンドの音にしろキーボードにしろ、過剰にはメロディックにならない印象。整った音で刻みを多用する音作りはどこか冷厳で人を寄せ付けないイメージがあるし、そこに冷たい音色のキーボードや霊性を感じさせるクワイアなどが重なると、ある種の閉塞感すら覚える音に。

ただ、メロディを重視していないかというと全くそんなことはなく、要所で聴ける叙情メロがまたたまらないんですよね。ラストを飾る「Frozen」の噎せ返らんばかりの叙情性に、個人的には悶絶しました(笑)。キーのメロディのみならず、トレモロのハーモニーも実に美しい。あそこまで定形外な音と言う訳ではないですが、LUNAR AURORAを始めとしたCold Dimensions勢に通じる雰囲気もある気がしますね。

ただ、オープニングだけは不満が…ノイズに乗せて何かぶつくさ言ってるのを4分もやられても(苦笑)。個人的には、例えばCARACH ANGRENやWINTERBURSTなど、王道でクオリティの高い音を出しているバンドは結構多いのに、こういう尖った部分を持つバンドの日本盤が出てるのがちょっと意外でした。


DYNFARI ★★ (2013-06-22 17:31:43)

アイスランド産アトモスフェリック・ブラック。
去年CODE666と契約し、2枚目のアルバムをリリース。


DYNFARI - Sem Skugginn ★★★ (2013-06-22 17:32:50)

2012年発表の2nd。

作風的には寒々しい音像に時折SEやアンビエンス重視のキーボードなどを交えて展開する、いわゆるアトモスフェリックブラックで、VINTERRIKETやCOLDWORLD辺りの流れを汲む路線ですが…こちらはキーボードはあくまでスパイス程度で、バンドサウンドの強い音…というか、むしろスローパートなんかはスラッジに通じる重さを感じるくらい、低音も効いた音作りで、他の同系統のバンドとは一線を画した音。

スローパートの苦痛が降りかかってくるような絶望感も然る事ながら、幽鬼的なトレモロを纏っての疾走パートには鬼気迫るものすら感じられ、まるで悪霊の起こした超自然的で悪意に満ちた吹雪に凍らされるかのよう。VINTERRIKETがこのまま凍死するのもいいか…という感じなら、こちらは「今死んだら悪霊に魂を食われてしまう」みたいな、背筋も同時に凍らせるような怖さがある感じ。

そうした音作りだけに、同系統のコールド/アトモスフェリック路線のブラックよりもずっと聴いていて消耗するような作風なんですよね。それだけに魔性な雰囲気も色濃く、充実感もある音源なんですが…疲れているときはちょっと遠慮したい音かも(笑)。


DYSTER ★★ (2013-10-09 20:56:11)

フランス産鬱ブラック。
AUTARCIEのNokturn氏による独りバンド。


DYSTER - Phase terminale ★★★ (2013-10-09 21:02:04)

2012年発表の2nd。

某所で新古品が安価だったのでよく考えずレジに持って行きましたが、これがかなり良質な鬱ブラック。適宜オカズも挟み、ロックのかっこよさも感じさせる抜けのいいドラムによるミッドテンポ中心の展開に、少々ノイジーなギターと粘着質に歪んだヴォーカルが絡み、徐々に聴き手を追い詰めるような鬱屈した雰囲気を醸し出しつつ、不審な影が蠢くようなトレモロが不吉さを感じさせるような作風。

鬱系に分類される音ではありますが、この手にありがちなミニマルな作風ではなく、曲によってはメロトロン風やオルガン風キーボードを取り入れた、グロふわアンビエント要素があったり、ベースのトレモロを強調し不穏な質感を更に実体的に演出したり、展開は割と凝っている感じ。ドラミングの心地良さといい、フレンチブラックらしい鬱屈した美しさを持つトレモロのメロディといい、決して自己満足的でない、人に鬱感情を伝える事をしっかり念頭に置いた音という印象ですね。

正直言うと、同じような雰囲気が続くような鬱ブラックはちょっと食傷気味なんですけど、これはかなり楽しんで聴けました。私は安価で見かけたのが購入のきっかけでしたが、鬱屈したブラックが好きならば普通にフルプライス出しても損したと思う事はないように思います。良い買い物しました(笑)。


DYSTHYMIA - The Shivering Opus ★★ (2012-05-12 00:54:46)

2008年発表の1st。
中国のPest Productionsよりリリース。
残念ながら、この一枚で活動を停止してしまった模様。

路線としては、本能的に破滅が迫ってくることを感じられるような、陰鬱なメロディを伴って重々しく進行する、鬱ブラック。時に華々しいまでのグルーミーさを演出するキーボードやピアノも取り入れられており、メロディはなかなかに(鬱的な意味で)豊か。初期BURZUMに思いっきり影響を受けたような、裏返り気味の絶叫も、精神が引き裂かれるような真に迫った感じがあって良いですね。

このバンド、メロディのセンスも良いんですが、それ以上に曲の構成が上手いと思う。リフだけでなく、キーボードやピアノによって弾かれる鬱メロディは即効性もあり、それで聴き手を曲に引き込みつつ、凌遅的なミニマルでドゥーミーなパートで、生きる気力を少しずつ奪っていく感じ。ただ、BURZUMの初期作以上に音量が小さいのはかなりマイナス。悪くない作品ですが、個人的に音の小さいプロダクションって大嫌いなんで、それだけで星一つ分は評価を下げたくなりますね…。その辺り気にしない鬱ブラッカーなら星3つ評価でも良いと思う。


Dies Irae ~Amantes Amentes~ ★★★ (2014-05-27 10:06:29)

元はPCでのゲームだったものが、2012年にPSPに移植されたので私はそちらをプレイ。PSP版リリースにあたって追加された要素を含むバージョンもPCにも逆移植されてるみたいです。このジャンル、ぶっちゃけ「Fate」「ひぐらし」くらいしか知らないニワカですけど、友人が余りにも強硬に勧めるので購入。…このジャンル(テキスト系ADV)に造詣の浅い私でも、これは物凄い傑作ではないかと思います。

まず、数時間ぶっ続けでプレイしても苦にならない、時間の許す限り読み進めたくなるような、先が気になる、かつ常にプレイヤーの興味を引いてくれる展開が素晴らしい。上記のゲームでは、(日常パートをしっかり描く事で非日常パートが引き立つとは言え)日常パートが余りにも長く続く事で若干ダレてたんですが、本作はそれが完全に払拭されてる。戦闘パートはやや長めに感じなくもないですが、常に緊張感があって引き込まれます。

個人的に一番素晴らしいと思ったのは、世界観の根幹の設定ですね。詳しく語り過ぎるとネタバレになるので多くは語れませんが、「キャラクターの造詣」と「キャラクターの持つ能力」、そして「世界観の設定」それ自体が密接に結びついているのが、興味深く面白い。世界観が明らかになっていくさまや、その世界観があるが故の登場人物の心情の動きなどを盛り込んだ展開は、ホント正しく素晴らしくエンターテイメントしてると思う。

そしてキャラクター、特に敵キャラも、これまた素晴らしいです。「こんな奴に勝てるのか…」と、絶望的な気分にすらなってしまう存在感のラインハルト、変人やひねくれものもここまで来れば強烈な魅力なカール・クラフト、小物っぽさが良い味を出してるロート・シュピーネ辺りも魅力的ですが、個人的にはベイ中尉推しです(笑)。この人の獲物をいたぶるような、嗜虐的な喋りがゾクゾク来る(笑)。かっこいいという言葉すら生温い魅力のあるキャラだと思います。

音楽もクサメタラーを悶絶せしめるメロディアスさと、戦闘シーンの楽曲らしい緊張感を湛え、前述のベイ中尉のカリスマ演出にも一役も二役も買ってる「Rozen Vamp」を始め良曲揃いですし、若干動作が重い事を除いては面白さに隙のないゲームだと思います。出来ればこれからプレイされる方は、特に世界観のネタバレは読まずにプレイして欲しい所ですね。


DÄMONENBLUT - Das Tor Zur Hölle (2014-10-26 21:51:16)

2009年発表の1st。
SATANIC WARMASTERのメンバーによるレーベル、Werewolf Recordsより発売。

プリミティブブラックのアングラさと、ハードロックの豪放さを合わせた、地下臭いブラックメタルを展開。フィンランドの大御所、BARATHRUMを更にマニア向けにしたような感じでしょうか。リフにはメロウ系プリブラのような叙情性こそありませんが、グルーヴィなドラムとも相俟ってノリの良さが感じられますね。海賊もしくは山賊の親分系ブラックメタル。

ただ、個人的にこれが好きかといわれると結構微妙な線なんですよね…。野太いがなりに加え、ヤッハッハーと豪快に笑うヴォーカルを始め、野蛮な雰囲気は良く出てるんですけど、リフ・リズムのグルーヴィさもなんか楽しそうに聞こえてしまうというか。個人的にはブラックメタル、特にプリミティブな音作りをするバンドには陰湿さとか狂気を求めてしまうので、その点がちょっと物足りなく感じてしまいます。

好き嫌いはありますが、プリミティブ/オールドスクールなブラックがハードロック要素でノリの良さを増してる、そういった路線が好きであれば聴いてみてもいいと思います。アングラな雰囲気はしっかり出てますので。


EARTH - Earth 2: Special Low Frequency Version ★★ (2007-06-13 17:07:00)

93年発表の…1stでいいのかな?タイトルは2だけど…
SUNN O)))等にも多大な影響を与えただけあって、完成されたスタイルですね。
これ、今でこそ評価が高いみたいですが、リアルタイムでプレスはどう評価したんでしょうか…
SUNN O)))ですらBURRN!!では一桁台の得点だったし、93年でこれは衝撃だったのでは。
EARTHは他のアルバムではドゥームに留まらない音楽性も見せているらしいですが、
このアルバムは3曲70分、曲間無しで地獄のドゥーム/ドローンリフを詰め込んだ、
ある意味極まった作風。もちろんヴォーカルなんてものは排除され、1、2曲目では
ドラムすら出てきません。基本的にズゥゥン…と低音が延々と続く作風ですが、リフが多少
リズミックだったり、ノイジーさの質を微妙に変えたり、ほんの微かにメロディが感じられる
部分もあったり、リフが揺れるように蠢いたりと全く動きが無いわけではありません。
かなり聴き手を選ぶとは思いますが、この重低音リフと脳波が同調するとアルファ派が出て、
リラックス出来る気がしませんか(笑)?学業とバイトだったり仕事だったりでくたくたなのに、
不眠症で疲れが取れない時や、精神的にイライラしてヒーリング音楽ですら逆に耳障りに
聞こえてしまう時などにも効果があるかもしれません。ただしメタラー限定です。
耐性無い人が聴いたらストレッサーにしかならないでしょうね(笑)。
聴いていると音量を上げたくなる作風なので、聴き終わった後たまに耳が痛くなったり
しますが、なんかスッキリした気になるんですよね。聴いている最中も気持ち良いし。
でも流石に夜中は家族から苦情が来そう…使いどころが難しいアルバムかも(笑)。
やっぱりヘッドフォンよりスピーカーで聴きたいですしね。


EARTH - Earth 2: Special Low Frequency Version - Like Gold and Faceted ★★★ (2007-06-19 17:04:13)

重低音のリフ…というよりはリフの形すら失った持続音が、30分間ものあいだ鳴り響く曲。音量上げて聴くと、意識の中で流れた音なのか実際に流れてる音なのか分からなくなってくるような快感がある…ヒロイックでかっこいい疾走曲から、こんな妙な快感のツボを突く曲まで何でも揃っているのが、HR/HMというジャンルの魅力なのかも。


EARTH - Earth 2: Special Low Frequency Version - Seven Angels ★★ (2007-06-19 16:58:02)

アートワークの大仏からしてキテる…(笑)
後に控えている2曲と比べると、リフらしいリフが存在したり、微かに(本当に「微かに」)メロディらしきものがあったり、まだメタル要素を残している感じ。言わば地獄の門のような曲でしょうか。まあ、このCDをわざわざ買ったくらいの人なら、その門も躊躇い無くくぐってしまうでしょうね(笑)


EARTH - Earth 2: Special Low Frequency Version - Teeth of Lions Rule the Divine ★★ (2007-06-19 17:00:37)

このCD、ジャケが青空なのが謎なんですが、こういう同じような音が延々と続く作風を広がる地平線で表現しているのかもしれませんね。…しかし、こういう曲にどうコメントしていいのか…(笑)


EARTH - HEX; or Printing in the Infernal Method ★★ (2008-07-23 18:24:00)

2006年発表の多分5th。
サブタイトルは恐らくイギリス・ロマン派の詩人ウィリアム・ブレイクが詞を銅版に腐食を
使って書き付けた印刷法の事で、ブレイク曰くこの印刷法には目に見える表面を融かし去り、
隠された無限を露わにする効果があるとか。
…何気にブレイクって暗黒メタルの連中に人気があるような(笑)。
さて、今までは耳で聴くというよりも体で感じるようなドローン/ドゥームを演ってきた
EARTHですが、今回は随分と方向性の違う音ですね…。ブルージーで寂寥感のあるインスト
作品で、アメリカの西部開拓によって住む場所を追われた先住民のドキュメタリー映画の
サウンドトラックに使われそうな、イマジネーションを刺激する音になってしまいました。
残響音の響かせ方など、音響へのこだわり方にはやはりドローンっぽさがあるかもしれません。
…でも、それだけじゃなく、スタイルは変わってもやはり体調悪いときに聴いたら更に
悪くなりそうな、ダークな雰囲気も漂ってる感じもするんですよね。「病んでる」とも、
「禍々しい」とも違う独自の暗黒性を追求している感じ。
「Earth2」辺りが体で感じられる音だったのに対し、こちらは聴き手の脳裡に映像を
描き出すような音で、どちらも聴覚器官を刺激する以上のものがあるという点では
共通しているように思います。正直、こういう作風って音と意識のシンクロ度が低い状態で
聴くとちょっとつまらなく感じてしまう事もあるんですが、ツボに嵌まったときの効果は
どんなエクストリームメタルよりも高いかもしれません。


EARTH GODLESS ★★ (2011-12-16 20:35:28)

GRAND EXTREME BLACKのDesolate氏による別プロジェクト。
こちらはシンセを使わないスタイルのブラックメタル。


EARTH GODLESS - DEMONICATE ★★★ (2011-12-16 20:36:14)

2011年発表の6曲入りデモ。

GEBのDesolate氏による、シンセレスのブラックメタルプロジェクトという事で、ABYSS INFERNOとはどう差別化していくのか楽しみでしたが…緩急つけた展開と、リードギターも用いある程度メタリックさが強めだったABYSS INFERNOと比べると、こちらは本家GEBがシンセで神秘性を出すところを、リフの歪みとメロディで演っているような、よりアトモスフェリック・ブラックの価値観に近い音を出している感じですね。

ただし、多くのアトモスフェリック・ブラックのように情景描写に徹し過ぎることはせず、このプロジェクトでも緩急やメロディの濃淡によってドラマ性が演出されていて、マニア以外が聴いてもストレートにかっこよさが伝わる音に仕上がっていると思う。ABYSS~で気になった作り物っぽいヴォーカルエフェクトも、大分改善されている感じで魔王のような低音咆哮が曲のムードを更に邪悪なものにしていますね。

そして他のプロジェクトでも散々証明済みではあるんですが、やはり特筆したいのはDesolate氏のメロディセンスですね…。単に寒々しいというだけでなく、不吉さだとかメロウさだとかを含んでいて、時にはDISSECTIONの2ndに肉薄すると思わせるところも。贔屓目かもしれないけど、北欧の「メロウなプリブラ」のメロディよりも、国産らしい即効性がある気がします。

そういう訳で今までのDesolate氏の作品を追っている方なら間違いなく買いの一枚。そうでなくてもメロブラ好きならば買って損をすることはまずないと思われます。デモということでお値段も手頃ですし。


EASTERN FRONT - Descent Into Genocide ★★ (2016-08-08 19:03:39)

2014年発表の2nd。

バンド名の示す通り、「戦争」をテーマにしたブラックメタルを演っているバンドですが、いわゆる「ウォー・ブラック」的なダーティでアンダーグラウンドな手法ではなく、整ったヘヴィな音で畳み掛ける、ブルータル・ブラック的な音に近い感じですね。時折トレモロリフによるメロディを前に出すパートはあるものの、メロディアスさを過剰に押し出さず、あくまで冷徹で無慈悲な音を貫くスタイルはMAYHEMの「Wolf’s Lair Abyss」辺りと共通するものがあるかも。

「ブルータルな音」としての音作りのレベルはかなり高い印象で、特に速さだけでなく「重さ」も備えたドラムの音が、楽曲の暴虐性を更に際立てている感じ。殺気立ったヴォーカルの絶叫もそうだし、時折出てくるメロディアスなパートでもメロディ自体が幽鬼的な不気味さがあったり、荒廃したネガティブさを醸し出していたり、全体を通じて殺伐とした雰囲気が非常に強い作風。整合性も残虐性も両立させたような、エクストリームメタルとして高品質な作品。

まあCandlelightから出ている時点である程度品質保証が付いているようなものですが、その期待を裏切るような作品では無いと思います。個人的にはもう一押し、なにか強く思い入れられるような要素が欲しいところですが…。


EAT MAGAZINE ★★ (2010-10-22 19:04:36)

この雑誌は、エクストリーム系の取り扱いが多いのがいいですね。
特にMUTIILATIONやDEATHSPELL OMEGAなどについて、1ページを
割いて紹介してくれる雑誌は、日本では他にないのではないでしょうか。


EBONY LAKE - In Swathes of Brooding Light ★★★ (2016-05-21 10:22:50)

2011年発表の2nd。

変り種ブラックとして、特にアヴァンギャルド性を薄気味悪さやダークさに転化させているバンドとしてよく名が挙がる彼らですが、ほんの触りを聴いただけでもそれを納得させられてしまうような作品ですね。路線としては、LEVIATHANやDEATHSPELL OMEGAなどのカオティックで暗黒趣味の強いブラックと、LE GRAND GUIGNOLやPENSEES NOCTURNESなどの前衛的で演劇趣味なシンフォブラックを掛け合わせたような、不気味なアンビエンスを醸し出すブラックメタル。

普通では掛け合わせないものを掛け合わせたような音で、正直某雑誌のレビューでレビュアーがこのバンドの音に拒絶反応丸出しの意見を書いていたというのも凄く頷ける感じ。前衛戯曲のガワが剥げ落ちかかって、中の地獄が覗いている…そんな雰囲気のある音なんですよね。ブルータルなパートでは不協的なリフの音色も相俟って、破壊的な感触が強いのもまたカルト性を強めているように思います。

明らかにメタラー全般に広く受け入れられる音ではありませんが、これくらい世界観が確固としているバンドだとバンド側もメタラー受けなど全く気にしていないんでしょうね。こういう、明るさや健全さとは無縁な世界観は、個人的にはロックの極みだと思ってます(笑)。


ECLECTIKA ★★ (2011-04-22 21:58:17)

フランス産シンフォニック・ブラック/ゴシック。
「Eclectic」=折衷的・選択的。インダストリアルではありません(笑)。


ECLECTIKA - The Last Blue Bird (2011-04-22 22:00:10)

2007年発表の1st。

ぶっちゃけインダストリアルだと思ってました(笑)。
バンド名も「ELECTRIKA」だと思ってた(笑)。
家に帰って聴いてみたら、バンド名を間違って覚えていた上に予想していた音楽性と全然違くてびっくり。アトモスフェリックでゴシックな世界観を持つ、シンフォニックブラックでした。

このバンドの音楽性を一言で言うなら、「凄く惜しい」シンフォブラック。
空間系の音やパイプオルガンの音色などを使い、宇宙的なムードを醸し出すキーボードと、泣きのフレーズを弾くリードギター、神秘的な女性ヴォーカルが絡んで醸造される世界観は、この手が好きなら酔いしれたくなるだろうし、時折入るテクニカルなソロも悪くないです。

ただ、肝心のバンドサウンドがメジャー志向でもない、アングラ(プリミティブ)志向でもないどっちつかずな音で、いまいちエクストリームメタルとしての迫力に欠ける上、喉を絞めたような地声で高音絶叫するヴォーカル(グロウルも使うけど、まあ普通)が雰囲気を壊しているのが惜しいです。リフ自体は悪くないんですが…。

瞑想的で美しいインストの3、6、10曲目、女性ヴォーカルが歌い上げる、ほぼ完全にゴシックの世界観の7曲目(タイトルが「Shibuya」)なんかはかなり良い線行っていると思うし、出来ればバンドサウンドの音質とヴォーカルスタイルを見直して、よりゴシック性を強める方向に進化してほしいですね。現時点ではまあまあという感じです。


ECLIPSE (POLAND) - The Act of Degradation ★★ (2015-09-13 11:24:56)

2002年発表の1st。
現時点では、フルアルバムはこの1枚のみみたいです。

「Ad Noctum」期のLIMBONIC ARTを髣髴とさせる、マシンドラムによるブルータルなリズムを前面に押し出したシンフォニック・ブラック。音色にチープさを感じはするものの、耳元で凄まじい勢いで「スココココココ!」と鳴り響くドラムが小気味良いですね。若干キーボードの音色に対して浮き気味なのも良い味を出しているというか、ユニークな聴き心地になっていて面白いです。

ただ、当時のLIMBONIC ARTと比べると、メタリック部分により比重が置かれた音なのがポイントでしょうか。特にギターリフはメロブラ・メロデス並に動きが多く、聴き応えのあるものなのがいいですね。シンフォニックさと打ち込み特有の暴虐性を掛け合わせた作風でありながら、あからさまにDISSECTIONリスペクトっぽいリフとヴォーカルの掛け合いなんかもあるのが意外。

個人的には、LIMBONIC ARTの「Ad Noctum」に於ける、キーボードやギターリフが聴こえにくいレベルのデカさのドラムはちょっと微妙だと思ってたので、これくらいの小気味良さがいいな…と思ってしまったり。なかなか印象深い作品です。


EIBON ★★ (2007-03-23 10:52:00)

KilljoyとManiacを中心に結成されたバンド。
関連アーティスト多すぎ(笑)
Vo - Killjoy
Vo - Maniac
Gt - Phil Anselmo
Ds - Fenriz
Ba - Satyr
というアングラメタルファン垂涎のラインナップ。
…のはずなんだけど、リリースしてる音源やそれに関する情報が少ない…


EIBON - MOONFOG 2000 - A DIFFERENT PERSPECTIVE - MIRROR SOUL JESUS ★★ (2007-03-23 11:18:15)

曲自体は邪悪さよりもノリを重視したブラックメタルで、音質も意外と綺麗。これはこれでかっこいい曲ですが、創始者のKilljoyとManiacがヴォーカルを取っていないのが惜しい。このVAにはこの一曲のみなので…。勿論Phil、Satyr、FenrizのVoも十分かっこいいけど、二人の猟奇系サディスト全開の拷問ヴォーカルが聴きたかった。


EIKENSKADEN ★★ (2012-02-18 23:05:37)

MYSTIC FORESTのメンバーが関与するフランス産ブラック。
現在はTHE SKADENに改名して活動している模様。


EIKENSKADEN - 665.999 ★★ (2012-02-18 23:06:18)

2004年発表の3rd。

このバンドはアヴァンギャルド・ブラックとして認知されているらしいですが、実際聴いた感じだとインダストリアルな質感も強い音ですね。まず音質が結構インパクト強いです。ギターのノイズ成分が、まるでフレーズから分離したかのように音像の真ん中に居座っている、独特の音作り。音の中でケサランパセランが蠢いているような、そんな奇妙な感触を覚える音。

そしてギターのフレーズ自体も、叙情的なトレモロはある程度弾きつつも、どこか捻くれた感触がある感じ。そのせいかストレートに叙情的というよりは、どこか現実離れした無機質さを感じられるんですよね。ドラムの打ち込みっぽい音(特にファストパートは味があって好き)や、時折挿入されるクラシカルなキーボードメロとのアンバランスさも相俟って、一種異様な空間を作り上げていると思う。

ANAAL NATHRAKHが音数の多さで聴き手を圧殺するような感じだとしたら、こっちはノイジーさを逆手に取った演出でトリップさせる感じでしょうか。かなり癖のある音なのでノイジー音質が嫌いな方にはお勧めできませんが、個性的であることは間違いないと思います。


EIS (GEIST) ★★ (2013-02-11 09:14:47)

ドイツ産ブラックメタルバンド。
かつてはGEIST名義で活動していましたが、現在はEISに改名した模様。


EIS (GEIST) - Wetterkreuz ★★★ (2013-02-11 09:20:20)

2012年発表の3rd。

ショップでの推され具合やレビューサイトのコメント等から察するに、2012年のブラックの中でもかなり評判の良いアルバムの様ですが…これは評価が高いのも納得の、非常に良質なコールド・ブラック。ノルウェーのISKALDや同郷のSCHRATを思わせる、寒々しいトレモロリフで凍てついた空気を演出しつつ、時折アトモスフェリックなキーボードも取り入れ、長尺の曲をドラマティックに聴かせる、メロディックな作風。

但し、いわゆるメロブラと言われるバンドの中では、ちょっと辛口な路線で、特に厚みを伴いつつもノイジーな、ザリザリしたリフの音色は苦手な人には少しキツいかも。しかしこのノイジーさこそが、暴虐パートでの土石流もしくは雪崩的な迫力を、アトモスフェリックなパートでの日常離れした神秘性を掻き立て、カルトな魅力を放っている事もまた事実なんですよね。

と言っても、ブラック初心者が聴いてもしっかり冷気を感じ取れるであろう、演出力や楽曲構成力、メロディセンスの高さは備えており、決してマニア向けな間口の狭さにはなっていないところが良いですね。ブラックをある程度聴きこんで、このジャンルのノイジーな音質に慣れた方であれば楽しめるかと思います。


EISREGEN - Schlangensonne ★★ (2011-01-14 00:12:41)

2010年発表の8th。

メンバーが「セクセクセクシー・ママ」という迷曲を作ったTRANSYLNANIAN BEAT CLUBに関わっていたり、某有名CDショップの紹介でDIE APOCALYPTISCHEN REITERが比較対象に上げられていたり、かなり変態性が期待できそうなバックボーンがありますが…確かに、なかなかの変り種ダークメタルだと思います。

格調高いピアノが厚いリフに絡む展開はゴシックデスっぽいですが、寒々しいリフを纏って疾走するパートはモロにメロブラだし、メロくメタリックなリフはメロデス好きにもアピールできそう。それでいて、時折キーの音色やメロディがフォークメタルっぽいフレーズを奏でるというごた混ぜっぷり。しかも、SEの含めた曲の雰囲気や、ガルガル唸る近ダミ声のデス声ヴォーカルからは、どこかユーモアも漂っている感じ。

ただ、もう8枚も作っているせいか、出音は妙に確信的で、アルバムを通してムードにブレがないのが凄いですよね。ぶっちゃけ、一つ一つの要素それ自体の変態性は薄いんですが、さっきまでロックっぽいノリの良い展開をしてたのに、ガチで北欧メロブラっぽく疾走したり、視界が開けたらピアノが格調高いクラシカルなメロを挟んできたりする作風は、全体で見たらやっぱり変態的なのかも。

正直どこに薦めればいいか分からないキメラ音楽だと思う。安易なカテゴライズを拒むような雰囲気があるし、パーツ一つ一つはUNEXPECTやWALTARIほど、露骨に変態という訳でもないし。個性派のダークメタルを求める方に。


ELDERBLOOD - Messiah ★★★ (2017-04-05 13:20:03)

2016年発表の2nd。

元NOKTURNAL MORTUMのメンバーによるシンフォニック・ブラックとの事ですが、メジャー級と言っても差し支えないくらい超クオリティな音出してますね。デスメタル的なヘヴィネスを備えたバンドサウンドは、それのみでも凄まじい存在感ですが、キーボードもなにか邪悪な存在の誕生を祝福しているような、禍々しさと壮麗さを備えたもので、引き算なアレンジなんかクソ喰らえなバランスが素晴らしい…やはりこのジャンルはやり過ぎてナンボだと思います。

音作りも巧みで、それぞれの音の輪郭がはっきりした、分離の良い音だからこそこの迫力があるんでしょうね。音の鳴る位置にもしっかり拘って作られている感じで、全方位から爆撃されて逃げ場がない感じの音。楽曲も良く、悪魔の軍勢が総攻撃するが如き突進パート、嘆き悲しむようなメロウなパート、バンドサウンドの壁により威容を見せつけるようなパートなど、メリハリの付いた展開で聴かせてくれます。

シンフォニックブラックって、クオリティの高い音を出してるバンドは沢山いますが、この
バンドはそれに加えてどこかカリスマ性も感じられるのが素晴らしいです。NOKTURNAL MORTUMのような土着性やカルト性は薄いですが、純粋にクオリティが高く派手で凶暴なメタルが好きならば大推薦です。


ELDRIG - Mysterion ★★★ (2011-08-01 19:29:07)

2008年発表の3rd。

…これはかなり個性的なシンフォニックブラックですね。
同郷のNIGHTBRIBGERやKRALLICEにも通じる、高音を強調したキリキリした響きを含むトレモロリフや、繊細な音色のリードギターが神秘的かつメロウ極まりないメロディを奏でつつも、そこにオーロラ系の空間的な音色や、星の瞬きの効果音のような音色のキーボードを絡ませるスタイルで、LUNAR AURORAにも通じる神秘性を感じられる音。

ドラムが結構軽めだったり、ヴォーカルパートが比較的少なかったりはしますが、却ってそれがメロディを強調し、より情景描写的な傾向を強めていると思う。10分を超える曲を5曲収録という、大作主義な作風ですが、神秘的トレモロ+キー+疾走による陶酔感、起伏のあるメロウなメロディのお陰で、時間を忘れて聴き入ってしまいます。NIGHTBRINGERが病んだ瘴気漂う方向ではなく、神秘性やロマンティシズムを重視する方向に行ったらこんな感じかも。

このバンドはニーチェ哲学を取り入れた思想など、単なる悪魔主義ではないコンセプトを掲げて活動しているようですが…音の方にも、そうした深遠さが表われている感じがしますね。トレモロリフをメタリックにではなく、シンフォメタルにおけるキーボードのように、空間演出にも活用している作風は、ポストブラックやアトモスフェリックブラック好きにもお勧めできそう。個人的にはこういう、曲が「単なる音」以上の情景を語る作品って大好きです。


ELEANOR - A CIRCLE OF LAMENT ★★ (2009-11-22 09:16:00)

Noir誌でコラムも連載する才媛、Shiori Vitusさんの在籍するバンドの1st。2008年作品。
…前から気になっていたバンドではあるんですが、コラム読んで購入に至りました。
…まあ、こういうきっかけもありますよね(笑)。
胸を焼くような深い哀愁と、キャッチーな歌メロと躍動感もあるリズムによるポップ性を
上手く両立させたゴシックメタルで、ノルウェーのMORTAL LOVE辺りに近い路線。
基本的に針を振り切るほど遅かったり速かったりする曲は演らず、ミディアム中心で
統一感のある曲調ながら、この手のゴシックにありがちな金太郎飴感がなく、アルバム最後まで
緊張感が途切れず聴けるのは、やはりメロディセンスの良さに因るところが大きいと思います。
特に歌メロ、海外の一流バンドを上回る鮮烈さで、「heart」「ray」期のL'Arc-en-Cielにも
通じる、幻想性や頽廃性、そしてキャッチネスがあると思う。この手では珍しく、歌メロ一本で
世界観に引き込む力があるのではないでしょうか。それを歌うShiori嬢の声も、ゴシックに
求められる繊細さや清楚さがありながらも、中島みゆき風震えビブラートを掛けたりして、
パッと聴いて彼女だと分かる個性があるのが素晴らしいですね。
歌を引き立てつつも、主導権を握るパートではしっかりメタルのかっこよさを伝え、
しかし決して深い哀愁のある雰囲気を壊さないツインギターもセンスが良いと思うし、
音質にも何の問題も無いし、名盤と言える質の高さ。…やっぱり、歌謡曲文化やわび・さびが
根付く日本の風土は、フィメールゴシックのキャッチネスや可憐さと相性が良いのかも。


ELITE - We Own The Mountains ★★ (2010-04-19 21:30:00)

2008年発表の3rd。
タイトルが何か面白いです。「私達は山を所有しています」。
…地主(笑)?しかもバンド名も「エリート」ですし(笑)。
時に寒々しいトレモロリフを、時にスラッシーな刻みリフを、時にうねりを感じさせるリフを、
2本のギターが絡みながら紡いでいく、メロディックなブラックメタル。場面に合わせたリフを
弾いているというよりも、リフが場面そのものを作っているという感じ。この作品、音質は
クリアで適度な重量感もあるし、展開はミニマルではない、むしろドラマティックと言っても
いいくらいなんですが、どこかプリミティブブラックにも通じる雰囲気があると思うんですよね。
リフ主導で場面が展開し、どこかメロに土着性を感じさせる作風のせいかもしれません。
ただ、極端にスピードが速い(もしくは遅い)パートや、あからさまにぶっ壊れたパートなどは
無く、インパクトや個性を求める向きには、もしかしたら合わないかもしれません。私的には、
ブラックメタルを真摯に追求した結果、余計な要素や初聴のインパクトで終わってしまう
突飛さを排し、丁寧にリフを紡いでいく作風に落ち着いた…と、好意的に解釈してますが。
ブラック御三家(EMPEROR、BURZUM、MAYHEM)が時代を築いた直後くらいの、生々しい空気感を
引き継いだ、良質なブラックだと思います。


ELITE - We Own The Mountains - Amanita Muscaria ★★★ (2010-04-19 21:31:40)

他の曲は聴いただけでノルウェー産のバンドである事が分かりそうな音出してますが、この曲は少しスウェディッシュっぽい…というか、リフがDISSECTIONを思わせるところがありますね。他の曲よりも、ストレートに寒々しさを表現していると思う。


ELITE - We Own The Mountains - Fodt Til Van Vidd ★★★ (2010-04-19 21:33:25)

途中のファストパートがかっこいいですね。やはりスウェーデンのバンドが持つメロディックさとは、どこか違う感じがするんですが…土着性がより強く練りこまれている点でしょうか。


ELITE - We Own The Mountains - Legend ★★★ (2010-04-19 21:32:38)

左右のチャンネルで、それぞれスラッシーな刻みと、澱むようなトレモロを振っているアンサンブルが耳に残る曲。このバンド、ノルウェジアン・ブラックど真ん中な作風ながら、テンプレ通りになりすぎてつまらなくなる事を、しっかり回避しているのが素晴らしい。


ELITE - We Own The Mountains - VI Skyr Ingen Strid ★★★ (2010-04-19 21:34:27)

バンドサウンドに添えられたキーボードが、ラストに相応しい威厳を見せつける曲。キーの使い方も、いわゆる「シンフォブラック的」なものではなく、あくまで真性の雰囲気を漂わせています。この後にアコギ+SEのエンディングあり。…どこかの山小屋に辿り着いたんでしょうか(笑)。


ELYSIAN BLAZE ★★ (2011-10-26 23:22:48)

オーストラリア産鬱ブラック。
NORTT等同様、フューネラルドゥームの色も濃いサウンド。


ELYSIAN BLAZE - Levitating the Carnal ★★★ (2011-10-26 23:23:38)

2006年発表の2nd。

このバンド(独りだけど)も、鬱ブラックの中でもやりすぎていて、半ばメタルの定義から逸脱しかかった音を聴かせてくれますね…。ドラムを除くフレーズがほとんど分からなくなるくらい、蕩けて音像全体に広がったバンドサウンドと、アトモスフェリックなシンセが溶け合い、ひたすらに黒く沈んだ世界観を演出する鬱ブラック。地獄の穴に死者の魂が引き寄せられていく様子を、眼前で見せ付けられているかのような絶望感。

このバンドはアトモスフェリック系のシンセだけでなく、ピアノの音色も多用してますが…そのメロディのセンスが尋常でなく素晴らしいんですよね。特に2曲目の「Macabre Be Thy Blood」で繰り返し聴けるピアノのメロディは、儚さ、絶望感、美しさ、毒々しさの全てが、キャッチーと言っても過言ではないくらい分かりやすく込められていて、聴いているだけでアッチの世界から喚ばれている感じがしてきます。

鬱系の中でも徹底して美しく、絶望的な情景を描いてくれる作品。
取り合えず暗くて美しい音楽が好きなら楽しめるかと。音楽性的にはかなりカルトな路線なんですが、メロディの美しさや聴き手を惹き込む音像のせいで、意外と聴けてしまう音だと思う。


ELYSION - Silent Scream ★★ (2010-05-16 22:54:00)

2010年発表の1st。
サンホラファンとしては、まあバンド名の時点で取り敢えずチェックしますよね(笑)。

音楽的には、エレクトロ要素も含む、ダークで耽美的な雰囲気な中にもポップ性のあるゴシックメタル(ゴシックロック)で、EVANESCENCEやMORTAL LOVEなどの聴きやすい、モダンでキャッチーなゴシック勢が好きな方に受けそうな路線ですが…エンジニアやデザインに一流どころが参加しているせいか、音的にもヴィジュアルイメージ的にも1stとは思えないほど洗練されてますね。「俺達10年この路線で演ってますが」とか言われたら信じます(笑)。

時流やプロモーションが軌道に乗れば、普通に洋楽ファンの間でブレイクしそうな普遍性、質の高さがあるのは勿論ですが、曲が中庸的ではなく、ちゃんと印象に残るインパクトがあるのが良いですね。歌メロも歌謡的というほどではないにしろキャッチーだし、何よりChristianna嬢の細かく(小節的な?)音程変化を入れてくる繊細な歌唱が素晴らしい。この作品の歌詞の殆どは前任者が書いたもののようですが、次作以降では彼女自身による、小節風音程変化を更に活かせるような歌詞にも期待したいところ。

しかし、帯コメントやジャンル表記など、CDショップで目に入る部分からは一切「メタル」の単語が省かれているのが、プロモーション担当者の苦労を偲ばせますね(笑)。ライナーではごく普通に使ってるのに…。まあ、ガチガチのメタラーよりも、一般的な洋楽ファンが好みそうな音ではあるので、間違ってはないと思いますが…やっぱり「メタル」の単語が入ると、非メタラーからの敷居は高くなっちゃうんでしょうね…。


ELYSION - Silent Scream - Dreamer ★★★ (2010-05-16 22:55:34)

間奏パートでのペースラインといい、その後のワウギターのフレーズといい、どこか昔のM.Mansonへのオマージュ的な要素も感じられる1曲目。クールに見せかけておいて、ラストで弾きまくるギターもエモーショナルでかっこいいです。


ELYSION - Silent Scream - Never Forever ★★★ (2010-05-16 22:56:56)

MySpaceで試聴して購入決定しました。Disk Unionで買ったら、この曲のデモバージョンが入ったCD-Rが貰えたし、本作のタイトル曲的な位置付けの曲なのかも。サビもキャッチーですし。個人的には、サビの「Crimes」の言い方が好き。一つの単語の中でも音程を変化させて、間延びさせない所が好み。


EMANCER - Twilight and Randomness ★★★ (2008-11-25 06:01:00)

2008年発表の5th。

サイバーな音色も交えたキーボードと、変化に富む、プログレッシブな展開で聴かせるタイプのシンフォニック・ブラック。マイルドなクリーンヴォーカルによる歌い上げや、メロデス的なキャッチーかつメロディックなギターなどもフィーチャーされていますが、トレモロやブラストを交えた展開や、ヘヴィながら整理されすぎない、歪みのやや強めなプロダクションといい、根っこの感性はやっぱりブラックにあるという感じ。

このバンドの大きな特徴は、どこかユーモアに富んだ曲作りだと思います。2曲目のブラストから妙に軽快なパートへの展開や、5曲目の地球外生命体によるアブダクションを思わせるSEなど、聴いていて「なんじゃそりゃ!?」って突っ込みたくなる部分が結構あります(笑)。ヴォーカルの絶叫が明らかに初期より殺気が落ちていたり、打ち込みっぽいドラムの音が浮き気味だったり微妙な部分も確かにあるんですが、質の高さと普通じゃなさを上手く両立させた、なかなかの好盤ではないかと思います。


EMANCER - Twilight and Randomness - Comfort Fix ★★★ (2008-11-25 06:08:50)

これは…UFOが蛇行運転している様や、UFOから光線が出て、家畜などを連れ去っていく光景が浮かぶようなSEを連発しているパートが嫌でも印象に残りますね…初めて聴いた時は「なんて変なバンドだ!!」と驚きました(笑)。


EMANCER - Twilight and Randomness - Dice Man ★★ (2008-11-25 06:06:01)

オープニングインスト明けの掴みの曲にしては、立ち上がりが微妙なので今一つなアルバムなのかと思ってしまいましたが、聴き進むうちにそれは杞憂だと分かりました。特にブラスト&トレモロという典型的ブラック要素で聴かせるパートは、彼ら独特の感性も混じっていてかなりかっこいい。こうしたパートがもっと多いと良かったかも。


EMANCER - Twilight and Randomness - Moron ★★★ (2008-11-25 06:07:59)

宇宙空間を行くスペースシップを思わせる、SF的なかっこよさを感じさせる明るめのメロディから、敵との交戦に入ったように激しさを増すパートに雪崩れ込む展開で一気に惹きつけられます。インパクトもあるし、こういう曲を頭に持ってくれば良かったのに。


EMANCER - Twilight and Randomness - The Rewarding Schemes ★★★ (2008-11-25 06:07:04)

展開や使われているキーボードの音色などにはプログレッシブさが感じられますが、クリーンヴォーカルで歌い上げるサビメロが意外にもキャッチーで美味しいです。このパートの、マイルドに歌い上げる渋い普通声も個人的にツボに嵌まりました。


EMANCER - Utopian Illusions ★★ (2008-11-25 06:04:00)

2001年発表の1st。

5thが良かったのでこっちも買ったんですが…この時点ではサイバー要素、プログレ要素は大分控え目で割とストレートに邪悪さを表現するスタイルで、2000年以降の作品とは思えないRAWな音ですね…(笑)。5thがSFXを駆使した映画ならこっちはスペースインベイダー、くらい音に差があると思う。5thのハイクオリティ振りからすると、どうも意図してチープにしているわけではないという気がしますが…。

フレーズよりノイズ分の方が大きい薄っぺらいギターといい、SEの爆発音の方がバンド全体の音より大きそうな音作りといい、音作りはチープ極まりないです。この音で変わった音色のキーやパーカッション、微妙なクリーンヴォーカルを取り入れてるのを聴くと、手持ちのカードで何とか世界観を演出しようとしてるようで何だか健気に思えるんですが(笑)。

しかし、この音質がトレモロの鋭さを増しているように聴こえたり、ヴォーカルの絶叫は最近の作品よりも殺気に満ちていたりで、こっちにしかない良さがあるのも事実ですね。プリブラなどを普段から聴いている人であれば、こっちの方が気に入るかもしれません。


EMERALD NIGHT - Зеркало Троллей ★★ (2014-01-04 10:55:39)

2011年発表の5th。

関連バンドにATRA MUSTUMやARCANE GRAILなど、ロシア産ブラックでもクサメロに定評のあるバンドが名を連ねている事からも分かるとおり、高いメロディセンスで聴かせるシンフォニック・ブラック。ブラストビートで攻め立てるような展開は余りなく、ミディアム中心の展開でギター・キーボードにより丁寧にメロディを紡ぎ上げていくような作風。

この作品、ギターとキーのパワーバランスが良好なのが良いですよね。ギターはメタルらしい泣きの入った音を出しているし、キーも幻想的な世界観を演出ししっかり存在感をアピール。ファンタジー世界の語り部のような女性クリーンヴォーカルをフィーチャーした楽曲もあり、邪悪さだとか暗黒性だとかよりも幻想文学的なテイストが強い印象があります。

楽曲の根幹となるメロディが良いため、安心してバンドの描き出すファンタジックな世界観に身を委ねられる作品。派手ではないですが良質の一枚。


EMILIE AUTUMN - Laced/Unlaced ★★ (2008-01-22 16:12:00)

2007年発表の2枚組インストアルバム。
「LACED」
こちらはバロック・ヴァイオリンを軸に据えた、クラシック曲のカヴァーを中心とした作品で、
オリジナル曲も同様のスタイルで書かれているため、実質的にクラシックのアルバムと言って
いいかも。ただ、ミックスにロック的な骨太さがあり音が大きめで、一般のクラシックよりも
どこか聴きやすい音になっていると思います。個人的には一般的なクラシックのCDって音が
繊細すぎると思うので、これくらいダイナミックな音の方が好きですね。
格調の高い音が72分も封じ込められていて、かけていて雰囲気に浸れる作品。
「UNLACED」
こちらはエレキヴァイオリンを用いた、彼女の「ヴィクトリア調インダストリアル」な音楽性を
インストで表現したような作品。収録時間は30分強で短めですが、インダストリアルビートや
ノイズを用いつつ、チェンバロとエレキヴァイオリンが舞い踊る作風はクサメタラーや様式美
メタラーには待ってました!!って感じではないでしょうか。エレキヴァイオリンは音色が割と
ギターに近く、速弾きもかなりフィーチャーされていてメタルを聴いたとき同様の高揚感を
味わえる事請け合いです。Disk Hellの紹介によると、「PaganiniとYngwieの融合」が裏の
テーマらしいですが、もしかするとメタラーも対象に音楽を作っているのかもしれませんね。
お勧めのアルバムと言いたいところですが、やはり値段が高いのがネックですね…
ぶっちゃけ私は中古で安く手に入ったので良かったですが…財布と相談しての購入を推奨(笑)


EMILIE AUTUMN - Laced/Unlaced - Face the Wall ★★ (2008-01-23 22:27:51)

エレキヴァイオリンによるソロ。
一心不乱にヴァイオリンを引き倒すような曲調は、テクニカルというよりはどこか近寄り難い狂気のようなものが感じられますね…。


EMILIE AUTUMN - Laced/Unlaced - Leech Jar ★★★ (2008-01-23 22:26:10)

チェンバロとヴァイオリンのメロディに手を引かれて、サイバースペースを進んでいき、視界が開けるとそこはワンダーランドだったような感じの展開を見せる曲。これはアルバムでもお気に入りですね。インパクトがあって好きです。


EMILIE AUTUMN - Laced/Unlaced - Revelry ★★ (2008-01-23 22:30:02)

彼女のオリジナル曲で、クラシックのカヴァー曲と比べるとコンパクトで取っ付きやすい作風の曲。なんとなく、青空の下で村の少年達が運動会をやってる風景が浮かんできます(笑)。なんだか長閑な雰囲気。


EMILIE AUTUMN - Laced/Unlaced - Unlaced ★★★ (2008-01-23 22:23:05)

「Liar / Dead is the New Alive EP」にもアルバムの触り的トラックとして提供されていた曲ですね。そういう経緯があるだけあって、アルバムを象徴するようなチェンバロとヴァイオリンの格調高いメロディの絡みが堪能出来る曲。


EMILIE AUTUMN - Liar / Dead is the New Alive ★★ (2007-12-08 00:54:00)

フルアルバム「Opheliac」からの2曲をフィーチャーしたEP。
一応シングル扱いらしいですが、14曲も入っていて豪華。値段もフル並だったけど(笑)
1~4はオリジナル曲。3と4はこのEPのみの曲らしいです。
インダストリアルにヴァイオリンやチェンバロなどクラシカルな楽器を取り入れたスタイルで、
彼女はこの音を「Victoriandustrial」と称しているらしいです。ある程度のキャッチーさは
残しつつも、かなり嗜虐的な印象の強い音で見た目の様に可愛らしくはないです(笑)。
ヴォーカルも女性にしては低音で、妖艶さがあってドスの効いた雰囲気で、小悪魔よりも男の
生気を吸い取るサキュバス的な印象。ちなみにデスヴォイスも披露してます。
5、6はライブテイク。
4曲目までとは雰囲気が変わって、アコースティックギターを基調としたメロウな曲ですが
ヴォーカルはやはり情念が込められていて恐い。でもMCの声は可愛らしくてびっくり(笑)。
7~12は1、2のリミックス。ダブ的な、いかにもリミックス然とした曲だけでなく、
メタリックなアレンジが施されたものや、エレクトロゴシック路線のものもあってバラエティ豊か。
13はおそらく他アーティストによるカヴァーで、14は次回作に収録されるインスト。
このインスト、クラシカルなメロディが炸裂してて特にメタラー受けしそうな感じです。
EPですが、彼女の色々な面が楽しめる満足度の高い一枚だと思います。


EMILIE AUTUMN - Liar / Dead is the New Alive - Liar ★★★ (2007-12-08 00:57:53)

シングル表題曲らしく、メロディはキャッチーで、「So you can never leave」の部分とかなんて頭から離れなくなりそう。割と取っ付きやすい曲ですが、雰囲気がかなりサディスティック。デスヴォイスによる歌唱部分も迫力があり恐い。


EMILIE AUTUMN - Liar / Dead is the New Alive - Liar (manic Depressive Mix) ★★ (2007-12-08 00:59:51)

原曲にはない男ヴォーカルをフィーチャーしたリミックス。
このヴォーカル、まろやかな低音で色気があって、ほんとゴスって感じで好きです。吸血鬼が二人でデュエットしてる、みたいな(笑)


EMILIE AUTUMN - Liar / Dead is the New Alive - Liar (murder Mix) ★★★ (2007-12-08 00:58:51)

インダストリアル・メタル的なアレンジが施されたリミックス。
インダストリアルらしく、ドラムは打ち込みですが、ツーバス連打にメタリックなリフを乗せていたりしてかっこいい。人によっては、原曲よりも気に入ってしまうかも。


EMPEROR ★★ (2003-11-12 08:30:00)

そういえば、周知の事実だとは思いますが、1stはリマスター盤が出ているそうです。


EMPEROR ★★ (2004-06-28 23:06:00)

>しゅんぺ~さん
もしかしたら私の聴き方が温いだけかもしれませんが、正直言うと日本盤と比べて音質的にあまり変わっていないような気がします。ボーカルの埋もれ具合も相変わらずで、3rd並にボーカルが前に出てたら最高のアルバムなのにな…とめっちゃ期待して買ったので、ちょっと残念でした。
ちなみにボーナストラックの「The loss~」も、「EMPERIAL LIVE CEREMONY」収録の楽曲と比べると、迫力はかなりありますが結構音は悪いです。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk ★★★ (2004-04-09 21:55:00)

個人的にEMPERORのアルバムの中で、メロディの綺麗さ、暴虐性、曲の構成や邪悪さなど色々な点で最もバランスが取れているアルバムだと思います。

サモスが懲役に服している間にかなり曲を練ったのか、メロディが凄く良くて「WITH STRENGTH I BURN」や「THUS SPAKE THE NIGHTSPIRIT」の普通声パート、「THE LOSS AND CURSE OF REVERENCE」のシンセパートのメロディなんて聴いていてじーんと来てしまいます。

ただ、あまりにもテンションが高いので聴いていて疲れるので他の皇帝作品と比べて聴く頻度はやや低いです…けど、人(激しいもの好き限定ですが)にEMPERORのアルバムからどれか一つを選んでお勧めするとしたら、間違いなくこのアルバムを選ぶと思います。

あと、付けたしですがEMPERORは歌詞もかっこいいですね。
「YE ENTRANCEMPERIUM」の後半の自問自答を「Never」と振り切って疾走するパートや、「WITH STRENGTH I BURN」の幽霊船の描写の部分など、サウンドに負けないドラマ性を有しているように感じました。

ちなみにリマスター盤も出ていて、そっちには日本盤の収録曲に加えて「THE LOSS~」のライブ版も入っています。ただ、音質は悪くてドラムがなんかドラム缶を叩いているような変な音ですが、迫力があっていい感じです。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - Alsvartr (The Oath) ★★ (2004-05-25 23:03:34)

アルバムのオープニングを飾る「誓いの序曲」。
行進曲風のリズムに乗せて「誓い」を湛えるような歌詞を気品のあるメロディに乗せていき、そのまま超名曲「Ye Entrancemperium」に繋がっていく様はほんッッとにドラマティック!!
これを合わせて聴くのと聴かないのとでは大違いだと思います。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - Ensorcelled by Khaos ★★★ (2004-05-12 17:46:36)

いきなり凄い高いテンションで畳み掛けるような感じのブラストから入る曲…かと思えば途中から気品と威厳に満ち溢れたいかにも「皇帝」って感じのメロディが顔を出す…という、かなりドラマティックな曲。
この路線の曲を3rdや4thのような高音質なアルバムでもやって欲しかったかも。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - In Longing Spirit (2004-05-12 17:46:58)

この曲、ホントにIHSAHNが歌ってるんでしょうか?
なんか別人のような声で語っていて、シャウトもあまりないです。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - OPUS SATANA (2003-12-08 21:54:38)

華麗な感じのするメロディが美しいインスト曲。
シンセの音を利用したクラシック、といった感じでこういう曲も良いですね。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - The Acclamation of Bonds ★★★ (2004-05-25 23:02:52)

イントロから「幽玄」って言葉を思い起こさせるような綺麗な、それでいて恐ろしげなメロディが耳を引く曲。途中で鐘の音も鳴ってかなりドラマティックな感じです。
この「Ensorcelled~」「The loss~」、そしてこの曲というブラスト全開曲の3連打の流れのテンションの高さが素晴らしいです。
しかし、邦題の「絆」って…いくらなんでも省略しすぎ(笑)


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - The Loss and Curse of Reverence ★★★ (2003-12-12 22:39:41)

「吸い込まれる」って表現、凄く良く分かります!!
この曲最初はボーカルがあまり聴こえないことが不満だったんですが、2回目からはそんな不満どっかに吹き飛んでる自分がいました…シンセがメロディアスで美しいです。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - The Wanderer ★★ (2004-05-25 23:03:15)

アルバムの締めを飾るインスト。荘厳なメロディでアルバムの締めに相応しいです(でも日本盤やリマスター盤だとボーナストラックが入ってますが…)。
イントロはIhsahnの担当でしたが、こっちはSamothの作曲。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - Thus Spake the Nightspirit ★★★ (2004-01-03 08:48:18)

この曲は前半の美しさと暴虐の混じり具合もかっこいいですが、なんといっても最後のダークオペラの終幕を感じさせるようなボーカルパートが素晴らしいです。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - With Strength I Burn ★★★ (2003-11-12 08:20:50)

尺の長い曲ですが、イーサーンの威厳の有るノーマルボイスに最後まで聴き入ってしまう一曲です。
ダークなイメージの強いバンドですが、この哀愁と勇壮さを湛えたメロディラインが素晴らしいです。多分ブラック好き以外にも受け入れられる曲ではないでしょうか。
追記:ライブ盤を聴いたんですが、これがまた最高です…「HEAR MY CALL」の前で一瞬溜める展開が追加されてたり、朗読が良く聴こえるようになったりしてオリジナルに負けないかっこよさです。ライブ盤も聴いて下さい!!


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - Ye Entrancemperium ★★★ (2003-11-06 06:27:09)

エンペラーは初めて聴きました。
…なんですか、この曲は!!なんだかドラムが凄いことになってますね。ツーバスは凄い勢いで踏んでるわハイハットも刻みまくりだわ、なんというかこのドラムは凄すぎて聴いていて笑いが込み上げてきます(笑)。
でもちょっとボーカルのデス声がブラックメタルにしては細い感じがします。なんか音圧に埋もれてる感というか。普通声で歌ってるところは威厳があってカッコいいです。


EMPEROR - Emperial Live Ceremony ★★★ (2003-12-12 22:38:00)

私は演奏技術に疎いので良く分からないですが、このアルバムのTrymのドラムには心底圧倒されてしまいました…「タリム」ってなんだか可愛らしい響きの名前なのに、やっていることはエゲツないです(笑)
IHSAHNのノーマルボイスもとてもかっこよく、個人的には「Inno A Satana」をオリジナルより良い音で聴けるのが嬉しいです。選曲も3rdまでのベスト的内容で、EMPERORはこの盤から聴いても十ニ分にハマれます。オススメ!!
(でもIHSAHN白いTシャツ着てない?ブラックとは思えない格好です・笑)


EMPEROR - Emperor/wrath of the Tyrant ★★ (2004-04-09 21:55:00)

このCDは「WRATH OF~」以外にもミニアルバム「EMPEROR」の音源が入ってるみたいです。

「WRATH~」の音源はテープの歪み音が入ってたり、正直聴いていられない程なんですが(ホントにリマスターしたのかって感じ・笑)「EMPEROR」の収録曲は凄く良いです。特に「I AM THE BLACK WIZARDS」なんて叫びすぎて声が裏返りそうになっているところとか、後半のシンフォニックなパートではアルバム版には無いシンセのメロディが入っていたり、こっちの方がかっこいいと思える出来だと思います。

他にもライブ盤のみ収録の「NIGHT OF GRAVELESS SOULS」のオリジナル音源(何かを吐き出すようなボーカルが超かっこいい!!)が入っていたり、「COSMIC KEYS~」の別バージョンが入っていたりとファンなら買って損はないかもしれないです。


EMPEROR - Emperor/wrath of the Tyrant - I Am the Black Wizards ★★★ (2004-05-12 17:47:21)

1stにも入っている曲ですが、アルバム版と違う所は、まず後半のシンセのメロディが強調されてかなり荘厳なところ、ギターのディストーションの音がジリジリ系のノイズなところで、この2つとIHSAHNの血管が切れそうな叫びによりアルバム版よりかなり禍々しくなってます。
反面ギターリフのメロディが少し引っ込んでて聴きづらくなってるかも…でもかっこいい!!


EMPEROR - Emperor/wrath of the Tyrant - Night of the Graveless Souls ★★ (2004-04-10 04:41:46)

IHSAHNがいつにも増してキレた声を聴かせてくれるかっこいい曲。
「え゛あ゛え゛あ゛え゛あ」って所がツボです(笑)
キーも音が少し安い感じがするけれどメロディがいいですね。


EMPEROR - Emperor/wrath of the Tyrant - Wrath of the Tyrant ★★ (2004-04-10 04:44:40)

ジリジリしたノイズの中に聴こえるリフのメロディがとてもかっこいい楽曲。
Voはやっぱりキレまくってます(笑)タイトルが直球勝負って感じです。


EMPEROR - IX Equilibrium ★★★ (2003-12-12 22:38:00)

「ブラックメタルにシンセは不要」という意見もあると思いますが、このバンドはシンセを使うことで逆に暴虐性を際立たせ、更にバンドのオリジナリティを出しているところが凄いと思います。様々な音色を駆使して聴き手を世界に引き込むCRADLEに比べ、EMPERORはメロディ一本勝負といった感じです。
特に「THE SOURCE OF ICON E」なんてもうちょっとで正統派なメタルになりそうなところを、上手い具合に不穏なシンセを入れることで名曲に仕上げていると思います。
今回は邦題の付け方にも文句は無いですね、ただ翻訳で一箇所、「INVINCIBLE(無敵の)」と「INVISIBLE(不可視の)」を取り違えてた所はツッコませて頂きます(笑)


EMPEROR - IX Equilibrium - An Elegy of Icaros ★★★ (2003-11-24 22:28:12)

もう北欧に足を向けて眠れなくなるくらい(笑)、良いメロディを持つ楽曲。
途中から激しくなるところも凄くカッコ良いです。
私はあまりメタルにクリーントーンのボーカルを求めないタイプですが、イーサーンは別です。彼の威厳のある歌声が最高です!!


EMPEROR - IX Equilibrium - Curse You All Men! ★★★ (2003-11-08 00:08:14)

美しくも呪われそうなメロディが素晴らしい曲ですね。
ドラムもタム回しまくってて凄すぎ…。勿論★3つですよ。
ドラムのフレーズの一つ一つがはっきり聞こえるくらいの爆音で聴くと耳が痛くなりますが、音に押し流されるような快感があります。
でもメロが微妙にドラえもんの「♪あんなこといいな、できたらいいな」って歌のイントロに似てるような(笑)


EMPEROR - IX Equilibrium - Decrystallizing Reason ★★★ (2004-01-03 08:48:07)

「CURSE YOU ALL MEN!」や「THE SOURSE OF ICON E」の陰に隠れてる印象があるかもしれませんが、この曲は主題となるシンセのメロがはっきりしてたり、中盤の間奏でかなりの速さの疾走パートがあったりしててかなりかっこいいです。隠れた名曲、でしょうか。
ラストの悪の勝利を称えるファンファーレのような音色が好き。


EMPEROR - IX Equilibrium - Nonus Aequilibrium ★★ (2003-12-22 20:46:12)

アルバムに冠された単語「EQUILIBRIUM」を含む、おそらくタイトルトラックだと思われる曲。
イントロでの周りの音が少ない状態でのブラストとIHSAHNの叫びが凄く迫力があってかっこいいです。メロディも綺麗。


EMPEROR - IX Equilibrium - Sworn ★★ (2003-12-12 22:39:07)

まさに暴虐性とメロディアスさの融合の見本といった曲。
間奏のシンセのメロディが絢爛かつ華麗でステキです。普通声で歌うところも少しだけあってやっぱりセンス有るメロディを奏でてます。


EMPEROR - IX Equilibrium - The Source of Icon E ★★★ (2003-11-30 21:29:05)

キーボードの不穏なメロディのイントロからドラマティックに走り抜けるような一曲。
この曲を聴いてまず驚いたのが、イーサーンが凄いハイトーンで歌っている事。この人ボーカリストとしても作曲家としても凄いです。なんとなくEMPERORのメロディって凄く耳に馴染む、とても良いメロディだと思います。それと疾走感が融合したら…もうたまらないですね。
この曲もまたドラムがヤバおかしいです。


EMPEROR - IX Equilibrium - The Warriors of Modern Death (2003-12-22 20:46:25)

EMPERORの曲の中ではかなりギターの音を前面に出した感じのする曲。
とにかくこの曲はギターの音が重いです。でもEMPERORにしてはちょっと普通っぽ過ぎるかなぁ…


EMPEROR - In the Nightside Eclipse ★★★ (2004-04-15 22:55:00)

EMPERORの1stアルバムで、聴く所によると高校生くらいの時の作品だとか…
しかも書き込みを読んでみると歌詞を書き上げたのは15歳!?それって中学生くらいですよね…
ほんとにこの人たち凄すぎです(笑)
メロディの練り具合やアレンジの良さ、暴虐性などでは2ndの方が断然上だとは思うんですが、なんかこのアルバムは聴いていて雰囲気が良いんですよね。
全体的にあまりキャッチーさは感じられないですが、「THE MAJESTY OF THE NIGHTSKY」からの3曲はかなりメロディの輪郭がはっきりしていて、凄く聴きやすくそれでいて邪悪でかっこいいので興味がある方には是非聴いてもらいたいです。
ちなみに私が持っているのは今出回っているリマスター盤で、音質はあまり気にならないです。
ボーナスの「GYRSY」のIHSAHNの「にゃにゃにゃにゃ~」は個人的に聴き所(笑)


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - Beyond the Great Vast Forest ★★★ (2004-06-04 22:35:39)

このアルバム、ホントに捨て曲とは無縁の良いアルバムだと思いますが、この曲は単体で見ても素晴らしい曲だと思います。
特に2分くらいからの攻撃的なギターリフに冷厳な感じのシンセの高音のメロディが絡んでくる所、もう最高って感じです。1stの収録曲はこういう「冷たさ」があるのが良いですね。ちなみにこの曲はSamothが歌詞を書いてますが、割と分かりやすいです。4thの収録曲なんて隠喩が多すぎて良く分からない(笑)


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - Cosmic Keys to My Creations & Times ★★ (2003-12-24 09:23:52)

タイトル通り、「宇宙」を連想させるような不思議なメロディのキーボードのフレーズがかっこいい一曲。
ギターのリフもノリ良く聴かせる部分があったり、ドラムパートもスタスタと駆け抜けていくような疾走感があっていい曲だと思います。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - I Am the Black Wizards ★★ (2003-12-22 20:46:40)

暴虐の中にキラリと光るメロディの叙情性がかっこいい、EMPEROR初期の名曲。
音質はいまいちですが、むしろ楽器の音の分離が悪いせいで音の嵐のような異様な迫力を醸し出しています。どこかで読んだんですが、この曲はIHSAHNが高校生くらいの時に作ったとか…(!)ほんと天才的なお人です。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - Inno a Satana ★★★ (2003-12-22 20:47:03)

1st、そしてベスト盤の最後を飾るに相応しい、まるで悪魔を称えるかのような厳かな雰囲気を持った曲。
この手の曲はやはり1stのような音質ではあまり良さが伝わらないかもしれないので、是非ともライブ盤を聴いてもらいたいです。
こんなかっこいい曲を突き付けられたら、悪魔崇拝してしまう人もいるかもですね(笑)。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - Intro/Into the Infinity of Thoughts ★★★ (2004-05-11 20:56:45)

なんかこの曲を聴いていると自分が魔王になった気分になってくる(笑)、そんなダークさに満ち溢れた楽曲。
少しIHSAHNの滑舌が悪い感じがしますが、「weaker by weaker,one by one」のところなどはかなり迫力があります。ただリフが高音域が聴こえすぎてメロディアスに聴こえないところが少しネックかも。
Ihsahnが「joy」という単語を大袈裟に「ジュォイ」みたいな感じで発音してたのはちょっと受けてしまった(笑)


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - The Burning Shadows of Silence ★★ (2004-05-12 17:46:17)

IHSAHNの呻き声みたいな語りがかなり怖い一曲。
シンセのメロディがかなり強調されていて良いです。この曲はシャウト部分の歌い方が以後の作品に繋がっている気がします。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - The Majesty of the Nightsky ★★ (2003-11-10 20:39:56)

聴くものを内に閉じ込めるかのようなフレーズのドラムス、暴虐の中から顔を覗かせる叙情的なメロディ、一旦リズムが止んでシンセサイザーの音色が響く展開、どこをとってもカッコイイ一曲です。
この曲や「CURSE YOU ALL MEN!」のギターのメロディって何故か口ずさんでしまうんですが、これってキャッチーって言っていいのかな(笑)
中毒になりそうな一曲です。
でもボーカルは「ぅわ゛ぁぁぁあああぁぁッ!!!」とか、かなりヤケクソに聴こえるんですけど(笑)


EMPEROR - Live Inferno ★★★ (2009-04-08 19:55:00)

2009年発表の二枚組みライブ盤。
2006年のノルウェー(Inferno Festival)とドイツ(Wacken Open Air)でのライブを収録。Wackenの方はDVDでもリリースされてます。

「Emperial Live Ceremony」と同様、音は少し小さめながら良好で、細部が分かりづらかった1stや2ndの曲もかなり聴きやすくなってますが…これを聴いて思うのは、シンフォニックブラックにおいて、ジャンルのクラシックとなるべきクオリティの名曲を生み出せているバンドは、EMPERORを除いて未だに殆ど出てきていないな…ということ。

例えばLUNAR AURORAの「Andacht」なんかは、彼らを超える魔性の雰囲気があると思うし、新人ながら鬼クオリティの音を聴かせるABGAIL WILLIAMSみたいなバンドも出てきてますが、曲の良さという点ではまだ敵わないと思う。このライブ盤の、特に初期の作品が、音質が良くなりフレーズが聴き取りやすくなっても曲の魅力が失われてない事が、EMPERORの曲が邪悪な「雰囲気」だけではない、真に良い曲を作っている事の証拠だと思います。

しかし、これを聴いてると、Ihsahnソロも大好きな私でさえ、EMPEROR解散は惜しかったなぁ…と思ってしまいますね。特にIhsahn、最初見たときは少し丸くなったようにも見えたんですが、ライブが進むにつれて「恐怖の皇帝」の彼が覚醒していっているような存在感を感じます…声も後半の方が出てる感じがしますし。やっぱり彼の才能の本質って、音楽を通して「人に畏怖を与える」ことにあると思う。緻密で知的な今の作風も良いですが、SamothやTrymとつるんだままでそういう方向に特化した音楽を演ってくれても良かったんじゃないかとも思います。

EMPERORファンならマストな作品ですが、二枚とも選曲がほぼ一緒なのは少し不満ですね。特に4thからは一曲しかないし…「The Eruption」「The Tongue of Fire」とか聴きたかった。まあ再結成は一時的だし、仕方ないですけど。でも仕方ないじゃ済まされないのが、ヴォーカルがメロディ歌うパートでハモり入れてるEinarの歌唱が、ヴァイキング風朗唱でもブラック風呪詛でもなく、パワーメタル風熱唱なこと。しかもIhsahnより声でかいし、Ihsahn歌いづらそうだし…皇帝の曲をそんな風に歌わないで欲しい…。

四月に入って、新生活などで色々大変な方もおられると思いますが、そんな時期に届いた、皇帝から直々の励ましを聴いて頑張りましょう(笑)。一時再結成のライブ盤が出ると噂には聴いてたんですが、もっと先だと思ってたのでかなり嬉しいです。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise ★★★ (2004-01-05 22:41:00)

このアルバムはほんとに凄い!!
購入した人に「感動」を与えてくれる素晴らしいアルバムです。一部では「音が薄くなった」とか「疾走感が減った」などと書かれていますが、全然そんな事はありません。音圧もあるし、一曲目の超美しいチェンバロの音から耳が惹き付けられてしまいます。勿論ドラムはTrymがプレイしているので、申し分の無い凄絶振りです。

特にラスト2曲のテンションが凄まじく、まさに「有終の美」を飾るに相応しい作品です。これはブラックファンだけのものにしておくのは勿体無い!!メタルファンならば是非聴いてほしいです。歌詞カードの最後で三者三様にファンへの感謝の言葉を述べていたのが印象に残ったんですが、もしかしてイイ人たちだったりして(笑)

でも日本盤には色々文句もあります。
まず…邦題「ラスト・エンペラー」ってどうしても世界史で習ってる「宣統帝溥儀」を思い出してしまうんですが…「闇の終焉・プロメテウス」じゃダメなのかなぁ。翻訳も全体的に雰囲気出てるけど「INJECTION」と「INFECTION」を間違えちゃってる(笑)こらこら。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - Depraved ★★ (2004-05-20 16:42:53)

この曲はイントロ部分と普通声部分の所のギターフレーズがホントにかっこいいです。勿論他の部分もかっこいいんですが、今挙げた部分に差し掛かるとつい身構えてしまいます。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - Empty ★★★ (2004-01-12 22:41:20)

バンドサウンドの重低音とクラシカルなキーボードの高音域の切ないフレーズの対比がなんとも美しい曲。
とくにバイオリンのトリルを思わせるイントロ~Aメロ部分は素晴らしいです。
この曲、ややデジタルな音が入っているんですが知を人間に与えたというプロメテウスの象徴でしょうか。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - Grey ★★★ (2004-01-09 14:32:47)

IN THE WORDLESS CHAMBERの美しいシンセのフレーズでかすかに見えた希望を断ち切るかのようなへヴィなリフで入る曲。ギターの高音が危機を告げるも、低音はそれから逃れられぬ事を告げる…みたいなパートが何とも言えません。
一条の光の様に差し込むシンセが「白」、闇を思わせるダークなバンドサウンドが「黒」で「灰色」のように解釈してます。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - He Who Sought the Fire ★★★ (2004-05-20 16:42:22)

EMPERORでワウギターを取り入れてきたのがかなり意外だったんですが、PECCATUMの影響でしょうか?クリーントーンのヴォーカルこそフィーチャーされていないものの、ギターがここまで全編素晴らしい神話的メロディを奏でているともうぐうの音も出ません。中盤の神秘が人間に与える希望についての歌詞が印象的だったんですが、Ihsahnはこういうことを考えてるんでしょうか…やっぱり天才の感覚は違う(笑)