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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 3401-3500
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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 3401-3500
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KNIGHTS OF ROUND ★★ (2010-04-04 20:14:00)

意外にもまだ登録されてなかったんですね…
Black-Listed所属の、国産メロスピの注目株。
本日、2nd「The Book of Awakening」を発表しました。


KNIGHTS OF ROUND - The Book Of Awakening - Phoenix rising ★★★ (2010-04-04 20:24:34)

アルバムを取り敢えず順番に聴いていって驚きました。
「これ、(BLOODY SWORDの)摂氏-⑨℃じゃん!!」
勿論こっちはカヴァーではないので、「おてんば恋娘」のメロディは無く、正確には「姉妹曲」なんですが、ギターの泣きフレーズやサビの劇的なメロディなどはそのまま。相変わらずサビメロのセンスは素晴らしく、スピード感や音像の煌びやかさで間延びした歌メロを誤魔化してる有象無象とは比べ物にならない哀愁が篭もってると思う。DRAGON GUARDIANやUNLUCKY MORPHEUSにも太刀打ちできるレベルのキャッチーさで、ライブでは大合唱必至でしょう。
…ただ、「摂氏-⑨℃」は、日本が生み出した至高のクサメロ「おてんば恋娘」の、メロディの「その先」を描いている曲だと思い、心酔していたので…実はオリジナル曲に「おてんば恋娘」のメロディを合わせたというネタが割れてしまったのは、少々残念ではありますが…まあ、どっちも素晴らしい曲なのは間違いないので、いいです(笑)。


KOLDBRANN ★★ (2013-06-22 17:17:28)

ノルウェー産ブラック。
元URGEHAL、現NATTELECARRIERのMannevond氏らによるバンド。


KOLDBRANN - Vertigo ★★★ (2013-06-22 17:18:20)

2013年発表の3rd。

作風は一言で言えば、CARPATHIAN FORESTやURGEHAL、ENTHRAL辺りのバンドの流れを汲む、オールドスクールな側面も強く感じさせる、いわゆる「True Norwegian Black Metal」そのものという感じの音で、主要メンバーが関わるNATTELECARRIERよりも更にストレートな音なんですが…特に物凄く特徴のある路線という訳ではないのに、これが物凄くかっこいいんですよね。個人的には「ストロングスタイル」という言葉を思い出しました。

スラッシーでノリのいい刻みも多用しつつ、ブラックらしい土着的で薄暗い不気味さ、邪悪なメロウさを感じさせるフレーズも盛り込んだリフワーク、ブラスト爆走もある程度ありつつ、ロック寄りのダイナミックなミディアム、スラッシュビートによる体が自然に動く疾走、粘着質なスローなどを交えたリズムワークなど、曲作りは非常に丁寧。決して実験的な音ではありませんが、近年のSATYRICONやCODE辺りに通じる「深み」がある音だと思うんですよね。

いちいち音の要素を掻い摘んで説明せずとも、ノルウェーのブラックが好きであれば聴いて一瞬で体が反応してしまうような音。クオリティの高さ、メタルとしての熱気と、ブラックとしての不気味さを両立させる、TNBMでもセンスの高さの光る一枚。ノルウェー産ブラックを追っているのであれば購入ド安定な作品です。


KOMMANDANT - The Architects of Extermination ★★★ (2015-08-30 12:20:17)

2015年発表の3rd。

ショップでDSOが引き合いに出されていて、レーベルも優良なブラックを多数輩出しているところだったので、興味を持って購入。…確かに、不協的で不穏なリフ捌きと、ハードコア的なやけっぱちな攻撃性を同化させた作風は、「Drought」期のDSOや、PLEBEIAN GRANDSTAND辺りのバンドに通じるものがあるかもしれませんね。ただしこちらの方が、不穏さの表現がもっとダイレクトという気がします。

デスメタルにも通じる、猟奇的でドロッとした質感のあるリフの音色と、赤黒く禍々しいメロディを紡ぐトレモロが混ざり合い、死体が堆く積みあがった地獄絵図の戦場の光景が、まざまざと聴き手の眼前に提示されるかのような音。ヴォーカルもただがなるのではなく、歪みの少なめな声で繰り言のような呪詛や、洞穴から聴こえてくるようなやたらディープで湿り気のあるグロウルを聴かせたり、かなりの表現力で禍々しさを助長。リズム的には前述のバンドよりもストレートで、疾走パートの攻撃性、スロー~ミドルパートの粘着性のどちらも相当の説得力を持って聴かせてくれます。

個人的には、最近のDSO好きな人はもちろん、ÆVANGELISTやLEVIATHANなど、ドロ付いた音で暗黒趣味な世界観を聴かせるデス/ブラック好きにも強く推薦。禍々しくハイクオリティな良質な作品です。


KONTINUUM ★★ (2013-01-31 21:03:02)

アイスランド産ポストブラック。
先日名門レーベルCandlelightより1枚目のアルバムをリリース。


KONTINUUM - EARTH BLOOD MAGIC ★★ (2013-01-31 21:00:14)

2012年発表の1st。
レーベルも有名どころだし、ポストブラックなんてブラック界隈でも割とマニアックなサブジャンルにも関らず、特にブラック専門でもないタワレコに結構な枚数が入荷していたり、意外に話題になっているバンドなんでしょうか?

路線としては、うっすらと音像を覆うギターノイズが、ブラックメタルのRAWさではなく、シューゲイザーに通じる儚くドリーミーな質感を醸し出すポストブラック。ショップではKRALLICE辺りが引き合いに出されていましたが、こちらはトレモロ偏重な作風ではなく、幽玄なアルペジオやちょっと渋めなリードギターによるメロディが印象的な、この手としては変化に富んだ作風。

子供声のSEによってノスタルジックな雰囲気を演出してみせたり、ロックのダイナミズムを酩酊感に変えてみせたり、ブラックメタル的な妖艶さと攻撃性を演出する部分もあったり、曲によって方法論を変えてきている感じで、まるで夢の場面が次々に切り替わっていくかのような構成。ヴォーカルはクリーン多めですが、マイルドでちょっと渋めな声で夢の世界に誘うかのような響きがあるような気がします。

ブラック本来の邪悪さからはかなり離れた音ですが、バラエティに富む曲作り、ダークさもある程度残したムード等、ただ儚いだけではないポストブラックという仕上がり。正直自分のストライクゾーンとはちょっと違う音なんですが、プログレッシブで幻想的なものが好きであればツボに嵌まるかもしれません。


KORGONTHURUS - Vuohen Siunaus ★★★ (2017-05-10 13:30:45)

2016年発表の2nd。
デジパックにも歌詞カードにもバンド名が普通のフォントで表記されている箇所が無くて…レビューを書こうとして「バンド名なんだったっけ…?」ってなりました(笑)。結局メタルアーカイブのTOTALSELFHATREDの関連バンドから辿って調べる羽目に…。

メンバーの半数以上がクオリティの高い鬱ブラックを聴かせてくれた、TOTALSELFHATREDのメンバーということで、ほぼ暗黒音楽としての質の高さは約束されたようなものだと思いますが…こちらでも変に奇を衒ったり脇道に反れる事なく、がっつりとミサンスロピックな雰囲気や邪悪さを追求したブラックメタルを演ってますね。

鬱や悲しみなどのマイナス感情が流れ込んでくるトレモロリフ、それを軸に据えたドラマティックな曲展開、抜けの良いドラムが支える薄っぺらくない音作りなど、クオリティの高いメロディック・ブラックという感じですが、ノイジーに耳を刺すリフの音色、ヴォーカルの血の涙を流していそうなブチ切れた絶叫など、プリブラ勢にも通じる人を寄せ付けない刺々しさも感じられる音。カルト性とクオリティを上手く両立させてるように思います。

という訳でブラックの鬱的・厭人的・攻撃的な部分が好きであれば買って損はない作品だと思いますが…バンド名がただでさえ分かりにくいので、どこかに見やすいフォントで表記しておいて欲しかったです(笑)


KORIUM - Do Komnát Večnej Zimy ★★ (2014-12-15 22:50:40)

2013年発表の3rd。

これは一聴でかなりのインパクトを残すアトモスフェリック・ブラックですね。厚みのある、空間的な音色のキーボードが抽象的な雰囲気を演出し、その中でリバーブの強く掛かった、粗めの音のバンドサウンドを暴れさせることで、一寸先も見えない吹雪のような、荒れ狂う冷たさの情景を描き出す、カルトなムードたっぷりのブラックメタル。ヴォーカルがハイピッチの絶叫なのも、楽曲の悲壮感に拍車を掛けています。

基本的にはこの圧倒するような音像と、悲痛さを感じさせるメロディによりひたすら情景を描くことに特化したような、かなりストイックな作風なので、割と人を選ぶ音なのかもしれません。冷たいアンビエントをブラックメタル要素で苛烈にしつつ、そこに鬱テイストを加えたような感じでしょうか。アトモス系、鬱系好きであれば浸れること間違いなしな一品だと思います。


KORN - Take a Look in the Mirror - Right Now ★★★ (2007-05-06 20:30:55)

ヘヴィだけど、意外に間口の広い音でかっこいい。


KOROG ★★ (2006-08-12 12:25:00)

Attilaの在籍していたバンドの一つ。ハンガリーのバンドです。
昔はスピードメタルだったとか…訳の分からないバンドです(笑)
結構知られてないみたいですが、Attilaファンは要チェックですぜ。


KOROG - Korog ★★ (2006-08-12 12:27:00)

2004年発表の3rdアルバム。

私はぶっちゃけるとAttilaの声目当てで聴いてみたんですが…流石、期待通りですね。彼は今まで色々なプロジェクトに参加していますが、このアルバムが一番声の種類が多いんじゃないでしょうか。呪詛、暗黒オペラな普通声はもちろんの事、なにか小動物(小悪魔?)の真似をしているとしか思えないようなキィキィとした高音の鳴き声風ヴォーカル、発声の仕方こそ違うものの下水道系並の低音ヴォイスなどかなりの芸達者ぶりを見せ付けてくれます。
彼のヴォーカルだけでもAttilaファンはマストと言えるでしょう。

しかし、曲の方は単純なブラックメタルではなく、むしろロックンロール(!)。
展開がトリッキーだったりブラストを取り入れたりしているものの、まさかこういうグルーヴィと言える音にAttilaのヴォーカルを乗っけるとは…と呆れる事必至なサウンドです(笑)。カテゴリーとしては、「ブラックメタル/ロックンロール・ハイブリッド」と呼ばれるみたいです。確かにハイブリッドだけど…明らかにキメラの音楽というか、変態系です。

それもマジでやってるのか天然なのか良く分からない(笑)。
ただ、面白いけどたまに音に隙間を設けてる所だけはあまり好きではないかも。


KOROG - Korog - Balance ★★ (2006-08-12 12:28:51)

キィキィと鳴くような高音ヴォーカルと、超低音の掛け合いだけでもう変態度マックス。バランスも何もあったもんじゃないです(笑)。


KOROG - Korog - Interface ★★ (2006-08-12 12:29:43)

この曲のヴォーカルエフェクト、気持ち悪すぎるんですけど…。
何かが煮えてたぎっているような感じですが、元がAttilaのヴォーカルなので汚物が煮込まれているかのような醜悪感がある(笑)


KORPBLOD - Uråldrig Samklang ★★ (2014-07-23 21:03:39)

2009年発表の1st。
最初の盤は自主制作で100枚が刷られたのみでしたが、後にEwiges Eisが再リリース。
こちらは500枚限定で、手書きナンバー入りの仕様。

吹雪に巻き込まれるが如き、ノイジーさを強調したプロダクション、獰猛さを隠そうともしない、歪み切った絶叫を聴かせるヴォーカルなど、荒々しさも目立つブラックメタルですが、同時にミディアムテンポの多い、ゆったりとした展開を好む曲作り、10分超えの楽曲も多いアルバム構成など、アトモスフェリックさも強い音ですね。寒気を感じるような、邪悪な霊気が垂れ流されているようなトレモロリフは、音質とも相俟って「如何にも」な雰囲気が出せているように思います。

ペイガン系と言い切るには余りにも陰鬱なサウンドなんですが、楽曲の端々でペイガン風の意匠が垣間見えるのも大きな特徴ですね。アコギや男女クリーンヴォーカルを使い、民族音楽をやたらダークに解釈したような部分なんかは、かなり印象深く耳に残る。薄暗く気味の悪い霊山で降霊術でもやってるんじゃないかという感じ。ただ、邪悪なアトモスフィアを放出しまくりの音に、何故か小鳥の囀りを重ねてくるところとかは、若干シュールに聴こえてしまいますが…(笑)。

ジャンル初心者にもアピール出来る分かりやすさに欠けるあたり、悪く言えば地味目な音ではありますが、霊気をジクジクと垂れ流すような、不気味なメロディ使いは個人的にはかなり好きですね。ある程度このジャンルにハマっている人向けだと思います。


KOSA (КОСА) - EVILABSORPTION (ЗЛОПОГЛОЩЕНИЕ) ★★★ (2012-09-16 22:20:14)

2007年発表の1st。

ウクライナ産のペイガンブラックという紹介でしたが、基本的にはプリミティブブラックの様式を踏襲した作風で、リフに民族テイストのメロディで味付けをした感じですね。一曲目を聴いてまずドラムの音の篭もり具合に面食らいますが、アルバムが進むと大分マシになってきます(笑)。この打ち込みっぽい微妙なドラムのシンプルな2ビートを軸にトレモロの叙情的なメロディで攻めていく訳ですが、このメロディが実は凄く良い。

うっすらメロウなメロディ…というよりは、メロディのメロウ度自体はかなり高く、それが地下臭い音像に薄く被さっていく感じですね。時折このメロディを前面に出して、展開にドラマ性を持たせてくれますが…そのパートではどこかフレンチブラックめいた病的な耽美さも感じられ、それがウクライナらしい土着性と相俟って恐ろしいまでの邪悪さを感じさせてくれます。個人的には、MALICIOUS SECRETSに通じる霊的なムードを感じたりも。

ミニマルではあるものの、正直無味乾燥にも聴こえるリズムセクションや、苦しそうに踏ん張るようなヴォーカルなど、まだ微妙な部分はありますが、この病的で霊的なメロディを含蓄したトレモロリフはかなり素晴らしいと思う。メロディ派のプリミティブブラックファンは是非。ちなみにCDのタイトルやアーティスト名が探しにくいという方は、CDケースの逆側の背を確認してみてください。英語版のバンド名・アーティスト名が書かれてます。


KOTOKO - UZU-MAKI ★★ (2009-06-28 22:15:00)

2006年発表の3rd。
アニメソングや、それに連なる文化に属するポップスに対して、クッサい歌メロと
ファンタジックでドラマティックな世界観のみを求めていた頃に聴いた時は、さっぱり
魅力が分からなかったアルバム。…なんですが、今聴くとかなり良いですね、これ。
打ち込みと生音、コーラスワーク等を上手く組み合わせたアレンジが耳に心地良く、
ノスタルジックな気分に浸りながら、安らかな気分で聴けます。
タイトル曲などダークでシリアスな曲もあるものの、心地良さをぶち壊すほどダークな
訳ではないし、全体的に安定した質の高さがあることも聴きやすさに拍車を掛けてます。
KOTOKOさんの少々甘い歌声や、彼女の書く劇的ではなくとも流れのいいメロディラインも
音のノスタルジックなぴったり。なんとなく、聴いてると列車の窓から懐かしい情景を
見ているような気分になってくるんですよね。
ただし、有無を言わさず引き込む劇的さを志向していない作風のため、特にメタラーには
オープンでない態度で聴くと多少魅力が分かりづらい部分もあるかもしれません。
例えば…「Martyが共演したから一応聴いてみるが、どうせオタクに媚びた曲作ってんだろ?
つまんなかったら存分にクサしてやるぜぇ~ゲヘゲヘゲヘ」みたいな態度で聴いたなら、
ぜーーったいに魅力は分からないと思います(笑)。ポップスにしても甘めの声質ですし。
ただ、極端にアッパーな曲を媚び媚びの作り声で歌うような曲は入っていないので、
ポップスも行け、彼女に興味を持ってるメタラーの方は安心して聴いて下さい。
打ち込みを上手く使って気持ち良く聴かせるアレンジは、正統派やメロスピよりも
インダストリアルゴシック辺りが好みのメタラーに受けるかもしれません。
Martyがアニソン歌手と共演したと聴いた時は、「何故SOUND HORIZONやALI PROJECTみたいな
シンフォ系じゃないんだろう」と疑問に思ったんですが、今なら分かる気もします。


KOZELJNIK ★★ (2013-10-25 22:34:32)

セルビア産ブラック。
MAY RESULTのメンバーが関与しているバンドです。


KOZELJNIK - Deeper the Fall ★★★ (2013-10-25 22:36:33)

2010年発表の2nd。

某レビューでSATYRICONやDODHEIMSGARDなど、北欧のエリートと言えるブラックが引き合いに出されつつ、それらバンドにはない邪悪さもある…と激賞されていたので、購入に踏み切りましたが…これが期待を裏切らない出来で素晴らしいです。MAY RESULTも今では真性な凄みを放つバンドに育ってきてるし、BANEやTRIUMFALL辺りも良質ですし、実はセルビアのブラックってレベル高いのでは。

路線としては、ブラストで攻める直接的な暴虐パートもある程度交えつつも、聴き手の精神をじわりと侵食するような、不気味な余韻を残すミディアムパートを取り入れた、知性的ながら不条理さと邪悪さに支配されたようなブラックで、雰囲気としてはCODE辺りの、長年ブラックを演ってきた連中による、一捻り加えた発展型ブラックに近いような感じですね。がなりだけでなく、朗々と不気味なクリーンを響かせるヴォーカルもCODEに近いものがあると思う。

CODEもそうなんですが、決して衝動だけに任せない、知性的で練られた展開や音作りにより不穏な空気、聴き手を引き込むような陶酔感を感じさせつつも、同時にブラックメタル本来の殺伐とした空気感、ダイレクトな邪悪さもしっかり保っているところが素晴らしいです。知性的と言っても小難しい訳ではなくて、ただ聴いているだけで精神が汚染されていきそうなムードに満ちた作品。

セルビアのバンドですが、ノルウェジアンブラック愛好家であれば確実にピンと来るような音を出していると思います。かなりお勧め。


KRAKE - CONQUERING DEATH ★★★ (2012-09-15 09:52:52)

2012年発表の1st。

ショップの紹介でも、デビューアルバムにして完成度の非常に高いアルバムをリリースしたシンフォニック・ブラックメタルバンドが現れたと話題になっていましたが、確かにこれはクオリティ高いですね。流石ENSLAVEDやKEEP OF KALESSINの作品のリリースでも知られる大手レーベル、Indie Recordingが目を付けるだけあって、プロダクションやメロディの良さ、楽曲構成力などメジャークラスと比肩しうる質の高さのある作品だと思います。

この手の同系統のバンド…1st期のABIGAIL WILLIAMS辺りなどと比較すると、刻み中心の厚みのあるギターワークはドラマティックながらもメロディアス度はやや控えめ、加えてキーボードが楽曲を包み込むような、冷たくアトモスフェリックな音色を多用するため、どこか冷厳で神秘的な印象。ヴォーカルのデス声にも、なんだか厳かな感情が篭もっているように感じられてなりません。

最近出たハイクオリティなシンフォニック・ブラックの作品としてAPOSTASYの「Nuclear Messiah」がありますが、あちらがメロデス的な細やかなギターワークとメロディでドラマ性を演出していたのに対し、こちらは悠然と構えるようなスケールの大きい音で聴き手を迎えるような世界観を演出しており、良い意味で対照的だと思う。クサメロ重視の方にはAPOSTASYの方がお勧めなんですが、こちらはメタルとしての完成度と冷厳なアトモスフェリックを両立させており、ムード重視のブラックが好みの方にお勧め。


KRALLICE ★★ (2008-09-29 19:44:00)

ほんと良いバンドですよね。
最近ALCESTやDARKSPACEもそうですけど、ブラック界から「新しいヴィジョン」を
見せてくれるバンドが多く現れて、面白いシーンになってると思います。
…その面白さをリスナーにもっと伝えられるメディアがあれば、より良いんですけどね。
何となく、BURRN!よりEURO ROCK PRESSの方が高く評価してくれそうだと思います。


KRALLICE - Dimensional Bleedthrough ★★★ (2010-04-26 18:05:00)

2009年発表の2nd。

曲の殆どをトレモロで弾き倒しているだけだというのに、明らかにテクニカルで、劇的な世界観を演出してしまうスタイルの前作には、「驚愕」レベルでの衝撃を受けたんですが…今作もその路線を継承、またもトレモロフェチにはたまらない音源になってます。

特殊なギターを使用しているらしい、独特な音色のトレモロももちろん引き継いでます。前作と比べると、ギターだけでなくドラムもテクニカルで攻撃的なフレーズを叩いていたり、懸念材料であったヴォーカルが凄みを増していたり、カオティックなメロを紡ぐアルペジオもあったりして、ブラック本来の攻撃性や邪悪さが揺り戻されている印象。

前作は、儚いメロやミニマルな展開など、シューゲイザーに通じる=メタルから離れた価値観も取り込むことで独自の世界を構築していましたが、今作は一周回って攻撃性や技巧など、エクストリームメタル本来の魅力も更に強調されているような印象を受けました。

個人的に、この作品って伝統芸能とか、アートロックに通じる近寄り難さを感じるんですよね…自分達が崇高で芸術的な音楽を演っていることに、誇りと確信を持っているような感じ。まあ、本人達がどう思っているかは分からないし、崇高さや芸術性はともかく、それらにしばしば付随する難解さはあまり無いですけど。

前作同様、聴けば「トレモロリフの魅力とは何か」が良く分かる名盤。
ただエンディングだけは正直嫌いかも。頭痛くなるんですけど…。


KRALLICE - Krallice ★★★ (2008-09-28 21:31:00)

2008年発表のデビューアルバムですが…とんでもないバンドが出てきましたね…。トレモロ好きのトレモロ好きによるトレモロ好きのためのブラックメタル…そう表現したくなるくらい、トレモロリフの叙情性に拘りぬいた作品。これ、作品全体の9割以上がトレモロリフで覆われてるんじゃないでしょうか。

この作品はパートによってはプリミティブな攻撃性や邪悪さが垣間見えたりもするんですが、一般的なメタルのマッチョなイメージからは100万光年離れたような(笑)清浄で儚い雰囲気はALCESTに通じる物があると思います。ALCESTがシューゲイザー的ギターノイズやアンニュイな普通声、アコギの導入など色々な手段を駆使して情景を描いてるのに対し、このバンドはキーボードやリードギターが部分的に入るくらいで、殆どトレモロリフの絡みだけで情景を描いてるのが大きな違いですね。
そのメロディも絶品で、部屋で目を閉じて聴いていると、どこか抽象的な場所にいるような感覚に襲われてしまうほど。

また、他のバンドと比べるとトレモロリフの音色が全体的にちょっと高めで、時々他で見られない高音が出てくるのも特徴ですね。この音作りが実に効果的で、トレモロの音がくっきり聴こえるだけでなく、胸を掻き毟られるような儚さがより強調されているように思います。
調べてみたら、Colinは特殊な、音域の広いギターの使い手として有名で、Mickも高い技巧を持つギタリストとして高く評価されてるらしいですが、この二人だからこそなしえた音なのかもしれません。とにかくトレモロリフが上手く使えば、人の心にどれだけ響く音色なのかを心底から理解している人たちが作ったようなブラックメタルを展開してます。

ちなみにヴォーカルは鬱ブラっぽい絶叫で真に迫ってはいるんですが…この音楽性ならNeige(ALCEST)やKanwulf(NARGAROTH)くらいの壮絶な歌い方が出来るヴォーカルが欲しかった所。流石にそれは贅沢な望みという気はしますが。

この作品、BURZUMや初期GORGOROTHを引き合いに語られているようですが、私的にはこの作品は新世代のブラックだと思います。少なくとも、ここまでトレモロリフのメロウさに焦点を当てたアルバムを他に知らないです。
NARGAROTHの3rdは少し近いですが、向こうはこっちと違いノイジーな音質も使って情景を描写してますし。ブラックのトレモロリフに惹かれてる人はマジで買ったほうが良いですよ。

ALCEST同様、ブラック筋以外からも評価されてもいい神盤だと思います。


KRATER - Urere ★★★ (2016-12-27 12:44:05)

2016年発表の3rd。

これは凄まじいですね。
スタイルとしては、明度と温度を著しく下げるような、吹雪系トレモロリフと暴虐なブラストビートで畳みかけつつ、邪悪なミッドパートも織り交ぜていく、ブラックメタルとしては特に衒いのない、ノルウェー勢に通じるようなストレートなスタイルではあるんですが…。

とにかく音作りが強烈。トレモロのメロディを強調しつつノイジーに耳を聾するリフの中、ヴォーカルやドラムの音も強靭に響いていて…それらが渾然一体となって襲ってくる音塊の問答無用の殲滅力が凄まじい。アトモスフェリックブラックの寒々しいムードを、ファストブラック並みの攻撃性で力づくで演出しているような、そんな印象を受けました。

これはもう試聴してすぐに購入を決めましたね…ブラック好きでまだ聴いていない方は、取り敢えず試聴だけでもして欲しいところ。ホント求心力高い音です。


KRIEG ★★ (2007-03-10 20:55:00)

>ロージーさん
中心人物のImperialは、JUDAS ISCARIOTのライブ・ベーシストだったみたいです。
また、SATANIC WARMASTERのSatanic Tyrant Werewolfは、ラストアルバムの
「Blue Miasma」にギター、ゲストヴォーカルとして参加していたらしいです。
「the Black House」、かなり良かったですよ。
でもジャケ買いでこんな良いアルバムを発見できるなんて凄いですね。
私は割と話題になっているものや、レビューを見て面白そうと思ったものなどしか
買わない傾向にあるので…。


KRIEG - Destruction Ritual ★★ (2007-05-12 21:20:00)

2002年発表の2nd。
やっちゃいましたね、KRIEG。
遂に出た、必要なもの(ベース)まで取っ払ってしまったプリミティブブラック(笑)。
作風は、頭四曲がEP「The Church」の再録である事からも分かるように、同EPと
同じ路線…つまり、フレーズが不明瞭になるまで歪んだギターがファストなドラムに乗り、
その上に苦痛に満ちたヴォーカルが乗っかる、かなりカルトな路線です。
…ただ、音源としての魅力は「The Church」よりも数段上だと思います。
まず音質はベースを抜くという暴挙を犯してまでシャリシャリした、低音の効いていない
音像を手に入れている上に、音が小さく迫力に欠けた「The Church」と比べて音量もまとも。
ヴォーカルもまだ「The Black House」の時のような咆哮ではなく、いかにもブラックな
がなり声なんですが、マジでアイアンメイデン(もちろん拷問器具の方)に入れられたら
こんな悲鳴を上げるんじゃないかと思うような声で悲鳴を上げたり、何かを訴えかけるかの
ように叫んだりしてて圧倒的な迫力や狂性を手に入れてます。「耳で聴く拷問」みたいに
書いてありますけど、拷問に遭ってるのは聴き手よりもImperial本人なのでは(笑)
私も木札さん同様、KRIEGの(この路線での)魅力は音像だと思うので、上記のような要素が
パワーアップしたこの作品は、以前よりも魅力的といって良いと思います。
特にブラック特有のシャリシャリした音像フェチならば間違い無くツボにはまるかと。
でも、恐いもの見たさだけで買うと流石に後悔するかも…(笑)。覚悟が出来たら是非。


KRIEG - Patrick Bateman ★★★ (2007-02-18 17:08:00)

2004年発表のEP。
コンセプト作品らしく、2曲のブラックナンバーをSEで挟んだ全5曲という構成。

KRIEGはこれ以外には今の所「The Church」だけ持ってますが、ヴォーカルから音質、音量に至るまで殆ど違いますね…。私が今まで聴いた中でも最も「野蛮な」作品。
コメントによると、この音源はリハーサルも曲作りもなく、ほぼインプロに近い形で録音された作品らしいですが、確かに曲調も音質も荒っぽいですね。正確には「荒々しい」と形容した方が正しいでしょうか。音は一概には悪いとは言えない音で、音量がデカい上に低音も聴きまくりで、音の壁と化したようなリフの重さに圧倒されます。
ブラック聴いているというよりもグラインド聴いてるみたいな凄まじい圧迫感。

ヴォーカルは…これ最強でしょう(笑)。
こんなゴツいヴォーカル聴いた事ないです。
これ以上ないという位に野太い咆哮で、病んでるとか怖いとか思う以前にその迫力に驚いてしまう感じ。バーバリアンとかバーサーカーとかそういう雰囲気で、包丁渡したら今にも人どころかマンモスとかぶっ殺しそうな勢いです。TRIUMPHATORの「Wings of Antichrist」のラストにもイカツイ咆哮が入ってますが、イカツさではこっちのが上かも。
個人的にはMAYHEMの「Wolf's Lair Abyss」とFUNERAL MISTの「Salvation」がブラックのベストヴォーカルアルバムだったんですが、それらにも劣らないくらい気に入りました。
その2枚とこの作品でベスト3って感じです。

ちなみに値段は800円でしたが、私的にはこれなら3000円払っても惜しくありません。「とにかくブルータルで野蛮なものが聴きたい」という欲求に対しては、それを何倍にもして答える事が出来るという意味で超名盤でしょう。
この作品はこのサイトでmokusatuさんの紹介で知りましたが、ほんと感謝してもしきれません…。


KRIEG - Patrick Bateman - Ⅱ ★★★ (2007-02-18 17:17:10)

ドラムのカウントが終わると同時に、ヴォーカルも演奏も全てが野生に帰ってます(笑)。特にヴォーカル、憎しみを感じるとかそれ以前に、これだけを聴いたら知性を持っているのかも疑わしくなる程野蛮な絶叫。とてもフィクション作品を下敷きにしたコンセプト作品とは思えない…。


KRIEG - Patrick Bateman - Ⅳ ★★★ (2007-02-18 17:13:33)

個人的には今まで聴いたブラックメタルで5本の指に入る名曲。
「グォ、グォ、グォ、グォ…うぉぉぉぉぉぉおおおお!!!」と叫びまくりのヴォーカルが素晴らしすぎ。蛮族の酋長が生贄を取り囲んで儀式やってるみたい…。途中ギターが消え、ドラムをバックに咆哮する箇所がありますが、その「うぉぉぉぉぉぉおおおおオィィ!!!」という咆哮は、声だけで他のエクストリームメタルくらいの音量があって最高。


KRIEG - The Black House ★★ (2007-03-08 10:45:00)

2004年発表の3rd。
レビューサイトなどを見ると、KRIEGはこのアルバムの評価が最も高いようですね。
彼らの普通のスタジオ作品は、「The Church」が微妙な出来だったので、買おうかどうか
迷った末に購入したんですが…これは渾身の作品とも言える名盤だと思います。
まず、音質が大幅に改善されています。
いかにもカルト・ブラック的な高音域のノイズを殊更に強調したサウンドではなく、低音も
しっかり効かせたバランスの良い迫力ある音作りで、大音量で聴くと非常に気持ち良いです。
そうするとヴォーカルの声のデカさに耳がやられそうになりますが、それもまた快感(笑)。
聴きやすい音になったと思いますが、ツーバス連打がヘリコプターの飛行音の様に聴こえる
RAWなドラムの音がブラックらしくて、決して温くなった訳ではないのが良いですね。音量も適正。
ヴォーカルも別人のよう。
「Patrick Bateman」の時同様の超ドスの効いた咆哮スタイルで、マジで怖い声。
北欧のブラックメタラーがキリスト教による侵略や、そのメンタリティへの反発を込めて
叫んでいるのだとすると、Imperialの咆哮はヨーロッパの侵略を受けたインディアンの
酋長の怒りといった感じでしょうか。ところどころ声がデカすぎるのか、音が割れそうに
なってるし、脳の血管が切れて寿命が縮みそうなくらい憎しみを込めて叫んでます。
また、曲も大幅にレベルアップしていると思います。
メロを聴かせるべき部分ではちゃんと良いメロディを聴かせてくれるし、暴虐な部分は
凄まじく暴虐なため、展開にメリハリがあって引き込まれる。アルバムの長さも40分強と
この音楽性に丁度良い長さ。カルト扱いされる事の多いバンドですが、「The Church」や
「Patrick Bateman(個人的には超名盤)」はともかく、このアルバムは初心者も問答無用で
引き込むくらいにブラックの魅力に満ち溢れたアルバムだと思います。
最近はXASTHURを始めとして、LEVIATHANやJUDAS ISCARIOTなどのアメリカ産のブラック
メタルバンドが注目を集めてますが、このKRIEGももっと評価されても良い存在だと思います。


KRIEG - The Black House - A Process of Dying ★★ (2007-03-08 10:53:59)

哀愁トレモロリフを引き連れ疾走するインストブラック。
Imperialのヴォーカルは今まで聴いたブラックの中でも最強の部類に入りますが、そのヴォーカル無しでもしっかり聴かせることからもバンドのレベルの高さが分かります。ただラストのアレンジが好きじゃないので、★は二個。


KRIEG - The Black House - Deviant ★★★ (2007-04-01 19:33:28)

今までの音源と比べると、凄くまともにブラックメタルしている事に驚きますね…短いけどしっかり展開があるし、途中なんてロック然としたかっこよさがあるように感じます。カルトなのも勿論良いですが、これくらい聴きやすく質が普通に高いのもまた魅力。


KRIEG - The Black House - Fallen Princes of Sightless Visions... ★★★ (2007-03-08 10:50:08)

この曲の音割れヴォーカル、凄まじすぎ…
その絶叫、咆哮の後の何かを懇願するような声も切ない。怒りの他にも、怨みや悲しみといった負の感情が嫌というほど伝わってくる、エモーショナルなブラックメタル。


KRIEG - The Black House - Murder Without the Burden of Conscience ★★ (2007-03-08 10:56:29)

まず「良心の呵責なき殺人」というタイトルが凄い(笑)
曲も1分ちょっとの短さで、グラインド級に圧迫感のあるサウンド。


KRIEG - The Black House - Nemesis ★★★ (2007-04-01 19:30:22)

「グルァウゥーー!!」が超かっこいいです(笑)怪獣的魅力。


KRIEG - The Black House - Venus in Furs ★★ (2007-03-10 20:42:17)

THE VELVET UNDERGROUNDのカヴァー。
…MUTIILATIONのMY WAY(フランク・シナトラ)のカヴァーといい、真性ブラックのバンドが非メタルの曲をカヴァーすると面白いことになりますね(笑)。デス声必要なのか、これ…しかもこの曲の為にわざわざヴィオラ入れてるし。


KRIEG - The Church ★★ (2007-02-18 19:09:00)

2001年発表の5曲入りEP。
ジャンル的にはプリミティブブラックになるのでしょうか。
他のプリブラにあるようなメロウな雰囲気や耳を引くメロディなどはなく、その代わりに
かなりファストでノイジーな作風。特にギター、リフがどうなってるのか不明瞭なほどで
メロ弾いてる時でも聴き手の脳をイカレさせそうなノイズ出てます。レコーディングに
立ち会ったら耳やられそう(笑)。ドラムはセッションですが、やたらと頑張っている印象。
音質的にも一番目立っているような…。
ヴォーカルは高音絶叫系で、時折悲鳴に似た絶叫も使ってて禍々しい感じ。
このアルバムはANTAEUSのMKMに捧げられたようですが、確かに1stの頃のANTAEUSと
歌い方が良く似ている気もします。そこにBURZUMの悲痛さを加えた感じでしょうか。
全体的な評価としては、悪くないけど微妙なCD。
ヴォーカルも曲も「Patrick Bateman」と比べるといまいちインパクトに欠ける印象。
「これだ」というものがあまり感じられないのと、音が小さいのがちょっと…。
個人的に音の小さいCDはエクストリームメタルでは邪道だと思うので。


KRIEG - The Isolationist ★★ (2010-11-02 22:42:08)

2010年発表の5th。
名門レーベル、Candlelightに移籍しての復活作。

このレーベルから出ているだけあって、流石に初期の「超」が付くほどカルトな
路線ではなく、MARDUKやENDSTILLE辺りをやや淡白に、かつプリミティブ成分&
筋肉成分多めにしたようなファスト中心の作風で、路線的には「The Black House」
以降の作風を踏襲したものになってますね。…今、このバンドの音楽をレビューするに
当たって「筋肉」という単語が出てきたのは、絶対このマッチョすぎるヴォーカルにあると思う(笑)。
マイクがぶっ壊れるかと思うようなドスの効いた、凄まじい声量を誇る声で、間違いなく
KRIEGの最大の売りになっていると思う。耳元で叫ばれたい(笑)。

また、KRIEG休止中に中心人物のImperial氏がN.I.L.を立ち上げた事、今作にはLEVIATHANの
Wrest氏が参加している事などもあってか、3rdの時よりも作風が広がってる気がします。
N.I.L.を思わせる虚無的なスローテンポ、LEVIATHANの世界観に近い毒々しいリフなどを取り入れ、
より進化したという感じ。終盤近くではノイズ/パワーアンビエント的な要素も垣間見せますが…
なんなんでしょう、この「力ずく」な感じは(笑)。やっぱりこのバンド、どういう音を出していても、
「破壊力」があると思う。4曲目のロックっぽいノリにImperialの怒号が絡むパートなんて、
他のバンドでは追随出来ないくらい「破壊力」があると思うし。

ただ、「The Black House」辺りを聴いている身としては、今までのImperialの活動や
今作のメンバー事情を考慮すると、余りにも順当な作品かな…と思わなくもないかも。
ヴォーカルのインパクトは凄まじいですが、「とんでもなく進化した!」とまでは行かない感じ。
と言っても、あまり変な(望まない)方向に変化されても困るし、「The Black House」が
気に入った方なら安心なクオリティですけどね。まあ買いでしょう。


KRIEG - The Isolationist - Ambergeist ★★★ (2010-11-02 22:43:54)

ロックっぽいノリのパートが素晴らしすぎる…
リズムに触発され、ただでさえ凶悪なヴォーカルが更に野獣のように。
耳を澄ますと、叫びすぎて血管が切れる音が聞こえてきそうです(笑)。


KRIEG - The Isolationist - Depakote ★★ (2010-11-02 22:44:35)

ドローンめいたリフに主導権を渡し、一旦演奏が引くパートが凄い。

「アアアアアァァァァァァァアアアアアウウ!!」

…完全に逝ってます。
子供食いの神にでも取り憑かれてイケニエを捜し求める男のような声ですね…。


KRIEG - The Isolationist - No Future ★★★ (2010-11-02 22:43:04)

一曲目からノーフューチャーです(笑)。
暴力的なファストさに暴力的なヴォーカルに…これがKRIEGだって感じ。
N.I.L.が合わなかった人は、これを聴いて安心したのでは。


KRIEGSMASCHINE - Enemy of Man ★★★ (2014-09-11 19:44:45)

2014年発表の2nd。

基本的な路線としては、真性でどす黒いシリアスな雰囲気満点のブラックメタルで、レーベルで言うとAgoniaやWorld Terror Committee、Daemon Worship辺りが好みそうな感じ、関連バンドで言えばMGLAに近い音ではあるんですが…この作品はそれを踏まえつつ、ブラック特有の焼け付くようなリフをミッドテンポで聴かせることに特化し、より「どす黒い情景を描写する事」に重きを置いたような作風ですね。

疾走やメロウなメロディに頼らないスタイルですが、ドラムのそれだけでも邪悪さを感じられそうなダークなグルーブ感、リフのどす黒さの中に有機的な蠢きを感じられるようなグロテスクさなどもあり、この手の暗黒な音が好きであればまず退屈はしないであろうと思われます。ひたすらに黒く蠢くリフで情景を塗り潰しに掛かる様は、ストイックというか最早崇高さすら覚えるほど。出音は如何にも真性ブラックめいた黒さですが、情景描写という点ではある意味アトモスフェリックブラックと通じるものがあるかもしれません。

作風的にMASSEMORD(このバンドもメンバーが関わってますね)の「The Madness Tongue~」アルバムを思い出しますが、こちらの方が音に動きが多い分やや取っ付きやすいでしょうか。と言っても五十歩百歩でマニアックである事には変わりませんが(笑)。自身の持つ世界観を描くことに妥協せず徹底している事、描写のクオリティが高い事もあの作品と共通してますね。波長さえ合えばかなりハマれる作品です。


KRIK/KRAK - NURSERY RHYMES - 真夜中の紅薔薇 ★★★ (2009-11-12 21:52:33)

チャイコフスキーの「白鳥の湖」を思わせる、世界レベルのクサメタルバンドでも滅多に辿り着けない境地に達したクサいメロディで、華麗に、可憐に駆け抜けるクサメタラー殺しの超名曲。決して長くはない演奏時間内に、しっかりと劇的なドラマを完結させる、ストーリーテリング力も素晴らしい。…でもこの仮面、ジョジョのアレと比べると、どうも弱そうな気がするんですが(笑)。


KRIK/KRAK - SETTE COLORI ★★ (2009-11-12 21:46:00)

2007年発表の1st。
最近少女病を初めとして、シンフォな音像とゴシック/トラッドをベースとしたクサメロ、
更に語りを交えた劇(場)的な展開を武器とする、いわゆる「SOUND HORIZONフォロワー」が
多く現れ始めている印象がありますが…ここまで徹底しているアーティストはなかなかいないでしょう。
語りパートの語り口や口調、ヴォーカルの歌い方、そしてどうぞ二次創作なり妄想なりして下さい、
なケレン味たっぷりな世界観に至るまで、Aramaryさん在籍時のSOUND HORIZONへの
リスペクトに溢れてます。SHファンとしては、もう聴いてて嬉しくなってくるくらい(笑)。
しかし、真に凄いのは、そのリスペクトを表現できるだけの実力があることでしょう。
SH自体右に出るものがいないくらい、クサい歌メロを書く才能に恵まれたアーティストですが、
彼女たちも全然負けてませんね…。一時間を越えるアルバムですが、「クサくない歌メロがない」
というくらいクオリティ高く、クサメタラーなら長さを感じず聴けるはず。
ヴォーカルも、多少素人っぽい不安定さがありますが、特に高音部にAramaryさんに通じる
浮世離れした雰囲気があって、ファンタジーの語り部として申し分のない魅力があると思う。
…2ndではこれまたSH的なライトなメタル要素や、MAPLE LEAF的な繊細な情景描写、
ダーク・ゴシック的な陰鬱さ、あからさまなメタ志向な世界観も盛り込み、更にこのジャンルの
いいとこどりと言える音楽性になってますが…SHの「Chronicle 2nd」以上に台詞が
多くなり、その分クサい歌メロが割を食ってるので、クサメタラーがまず手を出す音源としては、
溢れるほどのクサメロが詰まっているこの作品か、史上最大風速を達成するレベルでクサい
「真夜中の紅薔薇」が入ったミニ「Nursery Rhymes」がお勧めです。


KROHM - A World Through Dead Eyes ★★★ (2010-03-19 21:47:00)

2004年発表の1st。
上の方たちが仰っているように、鬱ブラックでも秀逸なアルバムですね。

このジャンルの中ではかなりメロディ志向が強く、歪んだアルペジオやトレモロリフにより奏でられる、不吉さ、鬱、哀しみ…など、様々なマイナス感情を想起させるメロディを、ひたすら紡いでゆく作風は、鬱・絶望系の音楽が好きなら必聴と言えると思います。
よく聴くと、実はベースラインも結構メロウだったりしますし。

耳を聾するのではなく、脳に染み込むようなギターノイズ、空間系のキーボード、時々疾走を効果的に挟みつつ、基本ミディアムスローで叩かれるリズムなど、メロディを聴かせるお膳立てもバッチリ。ヴォーカルも、時折「血の叫び」とでも言いたくなるような壮絶な叫びを聴かせながらも、まだ「かっこいい」の領域で留まっている、行き過ぎない高音がなりで、鬱系の中では割と聞きやすいほうだと思います。

…あとこのアルバム、何気に展開が上手いですよね。
それまでは只管に暗く湿った鬱世界を描いておきながら、ラス曲が始まると同時に最期の灯火を燃やすかのように感情的なメロディで疾走、そして魂が失われていくのを暗示する様な神秘的なキーボード…鬱ブラながら、カタルシスが得られるアルバムと言えるかと。

よくドラマや小説、ゲームか何かだと、(作中で)人が死ぬ事によって感動的なシーンを演出したり、物語を盛り上げたりといった手法は良く使われますが…このアルバムが描いているのは、そういうドラマ性とは無縁な、孤独感と厭世感を抱えたまま、ただただ冷たいだけの死であると思う。
でもこの冷たさこそが、本当に心を打つんですよ…。

まあ鬱ブラック好きならマストですね。
00年代以降のアメリカの鬱ブラックのクオリティってやっぱり凄いものがあると思う。


KROMLEK - Finis Terræ ★★ (2015-07-27 22:49:55)

2011年発表の3rd。
キャッチコピーの「アーバン・ペイガン・メタル」に惹かれて購入してしまった一枚。聴いてみると、なるほど確かに「アーバン(都会的)」と「ペイガン(民族的)」を上手く両立させている音楽性ですね。

路線としては、キーボードがピコピコ音や意図的に打ち込みっぽさを出したオーケストレーションなど、ペイガンとしてはイレギュラーな音も使いつつ、カッチリしたバンドサウンドと合わさることでモダンな雰囲気を演出したペイガンメタル…という感じでしょうか。リフの感触はメタリックかつメロディアスで、メロブラやメロデス好きにも受けそうな音だと思います。ヴォーカルのがなりも十二分に獰猛でかっこいいですね。

メタリックな熱気とフォーキーな土着性を感じさせるメロディで熱く、シリアスに聴かせるような作風ですが、時折出てくるヴァイキングメタルのようなシネマティックでエピックなメロディ、ペイガン由来の甲冑を着た戦士達が浮かぶような展開などが、凄く良いアクセントとして作用しているんですよね。上手く音や展開が一本調子にならず、劇的さを保っている感じがします。

ただ、面白い作風ではあるんですが、残念ながら2011年に活動を停止してしまったようですね。ゲストにはHEIDEVOLKやEQUILIBRIUMなど、ペイガン/ヴァイキングの有名どころのバンドのメンバーが参加してますが、これらのバンドとは一線を画したユニークな作風だっただけに、惜しいものがありますね。


KRYPT - Preludes to Death ★★★ (2014-06-29 23:54:02)

2008年発表の1st。

一時的に活動停止状態にあったTSJUDERのメンバーにより結成されたという経歴、そして裏ジャケに燦然と輝く「True Norwegian Black Metal」のロゴ…この時点で、混じりっ気のないピュアなブラックメタルを演っているのは容易に予想が付きますね(笑)。TSJUDERと比較すると、こちらはブラストでの暴虐な爆走の頻度は抑え目な代わり、オールドスクールなミッドテンポやスラッシーな疾走をより多く取り入れている感じ。

このバンド、流石に「TNBM」ロゴを掲げるだけあって、音作りが「分かってる」んですよね。オールドスクールなリフの中にアクセントとして用いられるトレモロは、ノルウェー産特有の土着的な邪悪さを帯びているし、プロダクションも綺麗過ぎず、ブラックの生々しさを残した上で聴きづらくない音で良質。オールドスクールな作風に上手くマッチした音質だと思う。バンドの勢いがダイレクトに伝わってくる。ヴォーカルもただがなるだけじゃなくて、気合というか怒気が伝わってくる感じで良いですね。

This is Black Metalとでも言いたくなるような、ジャンルのど真ん中に位置するような音。普段からノルウェー産ブラックを聴いている人は初めて聴いた気がしないんじゃないでしょうか。威厳も伴っていてなかなかの好盤です。


KTL ★★ (2007-05-20 20:45:00)

最近borisとコラボレーションしたり来日しライブを行ったり、着実に
知名度を上げているSUNN O)))のStephen O'Malleyと、ノイズ・前衛音楽の
分野で活動し、メタルフィールドではULVERのリミックスなども行っている
PITAことPeter Rehbergからなる音楽グループ。音楽性は勿論ドローンです。


KTL - KTL 2 ★★ (2007-05-20 20:42:00)

2007年発表の、タイトル通りの2ndアルバム。
音的には、面子から想像・期待されうる通りと言っていいと思います。
SUNN O)))は轟音で押していく超へヴィドゥーム以外にも、音響面に気を使った実験的な
作風も披露していますが、その後者の要素を更に強めた音楽性と言えるでしょう。
ただ、ギターノイズをコラージュしたと思しき音こそ使われているものの、メタルからは
SUNN O)))以上に乖離した音で、メタラーにとっては更に敷居が高いかもしれません。
前衛音楽やノイズに興味がある方や、SUNN O)))やSTALAGGHが大丈夫なメタラーであれば
抵抗無く受け入れられるかと思います。1曲目を聴く限りでは音響から想像出来る風景を
楽しむ音楽で、轟音は無いのかと心配しそうになってしまうかもしれませんが、ご安心を。
2曲目、3曲目はかなりの轟音が楽しめます。特に3曲目はSUNN O)))好きならば必聴かも。
個人的には27分の大作で、本気で恐怖を感じる2曲目もお勧め。長いですが。
borisとのコラボ作品に比べると、コラボレーションの相手がそれほどメタルの分野で
認知されているとは言い難い(私も某所の販促ポップで知ったくらいだし)アーティスト
だからか、あまり話題になっていませんがこちらも良いですよ。
ドローン好きでまだチェックしていない人は是非ご一聴を。


KTL - KTL 2 - Abattoir ★★★ (2007-05-20 20:28:00)

これはSUNN O)))の作風とも近い曲ですね。
ただ、もっと音響の方向に踏み入った作風で、右チャンネルに僅かに現れ出した歪みのようなものが侵蝕していく様が楽しめます。途中ノイズが一旦収まる展開もはっとさせられます。


KTL - KTL 2 - Snow 2 ★★ (2007-05-20 20:25:19)

この曲はどっちかというと静かに移り変わる音響を楽しむタイプの曲でしょうか。みぞれのようなノイズや、凍てつくキーなどから想像される、寒々しい世界観は確かに「雪」を思わせるかもしれません。


KTL - KTL 2 - Theme ★★★ (2007-05-20 20:23:26)

27分を超える大作にして、今作の目玉的な曲。
初めこそ空間にリズムが虚ろに響く静かな立ち上がりですが、徐々に酷寒の宇宙に裸で向き合うことを強要するような、地獄的かつ神秘的な音響の世界へと足を踏みいれていきます。演奏時間は流石に長さを感じますが、ミニマルな曲調にも関わらずその時間をたっぷり掛けて戦慄がひたすら加速していく音の世界は圧倒的と言えると思います。なんとなく雰囲気を出そうと思って、部屋を真っ暗にして聴いてたら本気で恐くなってしまった…(笑)


KUKUI ★★ (2007-11-18 19:01:00)

ZABADAKや新居昭乃などの幻想ポップスへの、トラッド方向ではなくエレクトロニカや、
アンビエント方向からのアプローチ、私的にはkukuiの音楽ってそう解釈出来ると思います。
普通にポップな曲もちゃんとやってますが、かなりプログレ色強めです。
ジャケやアートワークはメルヘンチックなのに、アルバム中にダークなインダストリアル寄りの
アレンジが施された曲が入ってくる辺り面白いアーティストです。
ただ、私はそこも魅力だと思いますが、メタラーにとってはファンシー要素が強すぎるかも…?


KUKUI - Leer Lied - Eden ★★★ (2007-11-18 18:57:50)

曲が始まると同時に、悲哀を含みながらもキャッチーなメロディで一気に虜にする曲。
kukuiの曲の中でもメロディの哀感、キャッチーさ共に随一で、何故これをシングルにしなかったのかはかなり疑問。…といっても、こういう泣き要素の強いメロディに惹かれてしまうのは、私がメタル好きだからかもしれませんが。


KUKUI - Leer Lied - 彼方からの鎮魂歌 ★★★ (2007-11-18 18:56:59)

聴き手を緩やかに陶酔へと引き込んでゆくリズム、その陶酔を更に深いものにするストリングス、哀しく美しいメロディを可憐に歌い上げるヴォーカル、祈りを捧げるようなコーラス…耽美ゴシック・バラードとして文句の付け所のない完成度。睡眠薬を沢山飲んだ時のような、意識が引っ張られていく酩酊感…ああ、死ぬ時はこの曲を聴きながらでもいいかも(笑)。
ただ一つの不満は曲順ですね。もっと余韻に浸っていたいので、この悲痛な美しさを引き継ぐ曲が次に来てれば良かったんですが…次曲は物凄くポップでかなり落差が…う~ん。


KUKUI - ゆめわたりの夜 - ゆめわたりの夜 ★★★ (2008-10-21 19:23:45)

kukuiの曲の中でも最もファンシー要素の強い曲で、絵本風の可愛らしいアートワークとも良くマッチしてますね。こんなに良い曲をメジャー流通で出さなかったのはkukui最大のミスなのでは…オリジナル・アートワークで再発希望。


KUKUI - 光の螺旋律 - 光の螺旋律 ★★★ (2008-04-11 00:22:50)

明らかにプログレに影響受けてる人が作ったようなバラード。
緻密に重ねられた音が、深い陶酔に誘っていく…。でもこれ、トラックの完成度が高すぎて、ヴォーカルなしでも世界観が完成してしまっているきらいがあるのはちょっと…(笑)。だってシングル盤のヴォーカルレス、アンビエントを聴く感じで普通に楽しめるんだもん。


KUKUI - 箱庭ノート ★★ (2008-02-08 00:50:00)

2007年発表の1st。
同年に出た「LEER LIED」は企画盤でフルレンスではないみたいです。
まずジャケットの可愛らしいイラストが目を引きますね。
確かに、ジャケット通りの暖かくて、ファンシーな音が楽しめるんですが…中間にダークな
インダストリアル寄りのアレンジが施された曲や、歌い手が心配になってしまうほど後ろ向き
かつ繊細な詩の曲が入ってくる辺り、ただ可愛らしいだけな訳ではありません。
でも前述の2曲の歌詞の載ってるページでもイラストは可愛くて、ちょっと違和感(笑)。
このアルバムで特筆したいのは、やはりアレンジの凝り具合だと思います。
アンビエントやインダストリアルなどをファンシーに解釈したような、プログレ並に音に
拘ったアレンジで、曲のメロディを引き立てるだけでなく、そこにファンタジー的な空間を
成立させてしまいそうな音の質感を実現させてますね。中でも「コンコルディア」なんて、
サビを引き立てることよりもシンセのフレーズの蕾が花開くような視覚的表現や、心地良い空間の
演出に力点が置かれてるように感じられるし、タイアップ付きのシングル曲とは思えないです。
ただ、アレンジの素晴らしさに反して、メロディの良さ自体はどうもムラがある気も…。
いくらアレンジやヴォーカルの声質が良くても、少しダレを感じる部分がなきにしもあらず。
やっぱりこれだけ歌謡的な作風だしもっと印象に残るメロディを増やすか、歌謡的ポップスと
して成立しかねないくらいマニアックな方向に行っちゃって欲しいですね、個人的には。
そういえば、以前雑誌か何かにインタビューが載った事もあるらしいですね…。
こういうアレンジをする人がどんな音楽観を持ってるのか知りたいし、読みたかったなぁ。
クサメロを求めてこういうポップスを聴いている人には、ゴシック的耽美メロが聴ける
「空蝉ノ影」「彼方からの鎮魂歌」「EDEN」が聴ける「LEER LIED」の方がお勧め。
ファンシーで心地良く、暖かでちょっと陰もある世界観を求める人にはこっちがお勧めです。


KUKUI - 箱庭ノート - Starry Waltz ★★ (2007-12-23 06:50:25)

正直言うと、この曲、シングルで聴いた時にはあまりピンと来なかったんですが…アルバムの流れで聴くと見違えて聞こえます。「コンコルディア」の陶酔感の後に聴くと、凄く開放感があって心地良い。一回魅力に気付くと単品で聴いても魅力的に聞こえるんですよね。


KUKUI - 箱庭ノート - cycle ★★ (2007-11-18 19:00:38)

ソロの「EXEC_SOL=FAGE/.」とはまた違った意味で歌い手が心配になる曲。
この人ソロにMaple Leafにkukuiにと色々なプロジェクトに参加してて、Mikko社長じゃないけど明らかに「一日が24時間以上ありそう」な働きぶりなんですが…体を壊さないように頑張って欲しいです…。


KUKUI - 箱庭ノート - コンコルディア ★★★ (2007-11-18 18:59:07)

Concordia=ラテン語で「共鳴」「協調」などを意味する単語。
アンビエントな感触の強い音の中、可憐に花開くシンセサイザーが素敵すぎ。アンビエント感を壊さない程度の控え目なキャッチーさのサビメロも良いですね。こういう曲でシングルを切ってくる辺り、kukuiの最も得意とするのはこういうタイプなのかも。


KUKUI - 箱庭ノート - 夜の奥底 ★★ (2007-11-18 18:59:58)

インダストリアル・ノイズを含むループを用いたダークなアレンジが施された曲で、ジャケやアートワークのメルヘンチックな雰囲気からは想像の付きにくい曲調。…kukuiが世間でどういう風に受け入れられてるのか、凄く気になるんですが…。


KULT - Winds of War ★★★ (2012-02-18 23:09:48)

2006年発表の1st。

そのものズバリな「カルト」というバンド名や、モノトーンのジャケからはアンダーグラウンド臭がかなり漂ってきますが…。音作りこそRAWながら、ダイナミックなリズムの展開やグルーヴ感もあるリフ、メロウなトレモロリフなどを取り入れたブラックメタルで、アングラ音楽のカルトな価値観だけでなく、ヘヴィメタル本来のドラマ性や叙情性もしっかり継承した音を出している作品だと思う。

個人的には、GORGOROTHを思い出す音なんですよね。特に初期の、Gaahl氏が加入する前までの彼らに近い音だと思う。ヴォーカルやプロダクションによって狂気性やカルト性を演出しておきながら、実は正統派メタルの価値観も引き継いでる辺りかなり近い気がします。時折出てくる、格調の高さ、上品さを感じさせるメロウなリフも、初期GORGOROTHに近いものがあるんじゃないでしょうか。

欲を言えば、既存のスタイルをなぞるだけでない、彼ら特有の何かが欲しい気もしますが、これはこれでかなり良質なブラックメタルだと思います。最近の鬱系やポスト系よりも、黎明期の、邪悪さやメロウさをストレートに伝える音に共感を覚える方にお勧め。


KULT OV AZAZEL - The World, the Flesh & the Devil ★★★ (2013-04-06 23:57:45)

2005年発表の4th。

これはファスト好きにはたまらない作品ですね。
タイプとしては、スウェディッシュブラックをもう少しドライにした感じの、叙情性と荒涼感のあるトレモロリフを伴いつつ、ファストにカチ込むブルータルブラックですが…この手が好きでも思わず振り落とされそうになるブラストといい、絨毯爆撃そのものツーバス連打といい、ファスト系の中でも体感的なスピード感はかなり速い印象。

例えば、叙情性ならDARK FUNERALだったり、宗教性ならMARDUKやFUNERAL MISTだったりの方に分があると思うんですが、単純に速さ故の聴き心地の良さであれば、その手のジャンルの代表格を凌いでしまうかもしれません。音質はクリアながらモダン過ぎない音作りで、しばしば軽さが指摘されたりしますが…個人的にはヘヴィ過ぎてスピード感を殺ぐより全然良いと思う。曲調こそブラックらしい邪悪さに満ちているのに、なんか軽快な印象なんですよね。それが(ファスト好き限定で)凄く耳に心地良い。

これはもっと評価されて然るべきアルバムではないでしょうか。ブラストやツーバス連打といったエクストリームなリズムに心地良さを感じる、邪悪で荒涼としたトレモロが好き…この二つの属性を備えている方なら、まず気に入るのではないかと。


KULTURA KURENIYA (КУЛЬТУРА КУРЕНИЯ) ★★ (2013-10-10 21:31:53)

ロシア産ポスト/シューゲイザーブラック。
バンド名は「Smoking Culture」という意味だとか。普通に「喫煙文化」でいいんでしょうか。


KULTURA KURENIYA (КУЛЬТУРА КУРЕНИЯ) - Рвота 2.0 ★★ (2013-10-10 21:32:45)

2012年発表の5曲入りEP。
今作はあのPest Productionsからのリリースのせいか、普通にショップ店頭でも購入できました。

ショップではALCESTが引き合いに出されていたんですが…どっちかというと、最初期のブラックメタル色強めな頃のALCESTが比較対象としては正しいでしょうか。確かにアルペジオを使った幽玄な展開、ノイジーなリフを伴う疾走パート、邪悪さではなくて儚さやノスタルジーを指向するメロディのセンス等、シューゲイザーブラックとしての要件は満たしているんですが…全体を通じてどこか自棄っぱちなムードも強いのが特徴。

ヴォーカルの声を裏返るほどの、エモーショナルと呼ぶには余りにも憎々しげな絶叫もそうですし、ミッドテンポで妙に金物を打ち鳴らす、ヒステリックで攻撃的なドラミング、ジリジリしたリフの音など、儚いメロディの割に音が刺々しく、ちょっと厭人的な雰囲気を感じるほど。個人的には、繊細さが行き過ぎて逆にナヨナヨさを感じるくらいだとちょっと物足りないので、これくらいの刺々しさはむしろ歓迎したいところですが。

作風的には、確かにALCEST辺りを皮切りとする、ポストブラックのムーブメントの一端を担うバンドなのかもしれませんが、ブラックメタルのRAWな感性も感じられるのが良いですよね。ポスト系だけでなく、ブラック自体も好きな方にお勧めです。


KURIKINTON FOX - CLASSICS - G線上のアリア ★★ (2009-07-09 23:23:23)

バッキングがキーもギターもチープな音色なのはメタルとしてはどうかと思わざるを得ないんですが、個人的にはSFC時代のFFみたいな趣があって好きですね。具体的には、FF4の街のシーンを思い浮かべながら聴いてました(笑)。


KURIKINTON FOX - CLASSICS - 幻想即興曲 ★★ (2009-07-09 23:26:46)

暗くて翳りがある、しかも符割りが細かく劇的なメロディを持つこの曲は、クラシックの中でも早弾きギターに最も合うもののうちの一つかも。ただ、「幻想即興曲」と「メタル」の組み合わせでかっこよくなるのは当り前で、その当たり前の事をただやってるだけという印象も…もっとラジカルなアレンジでも良かったのでは。


KURSED - In the Labyrinths of Death ★★★ (2014-09-19 22:10:56)

2010年発表の1st。
既に脱退しているようですが、この作品ではドラムでTHE LAST KNELLやANIMUS MORTISのN. Onfray氏が参加。

デジパック内側の声明文に、「全ての形態の死のアートを支持せよ」とありますが、これは地でそれを実践しているような作風ですね。地下臭さを色濃く残した、ややノイジーでRawな音作りに、陰鬱さとメロウさの同居したトレモロが映える、鬱要素のかなり強いブラック。かつてのBURZUMソックリな裏返り系絶叫も、負の感情が込められていて胸を打ちます。

この作品、死霊を思わせるコーラスが入ってたり、基本は不気味さに特化した、鬱系の音なんですけど、何気にドラムがかっこいいんですよね。カンカンと抜けの良い音で存在感があるだけでなく、緩急付けた展開に合わせての押し引きが上手く、メリハリのある曲作りにかなり貢献してるように思う。鬱ブラックにありがちな、感情や情景の描写に終始するあまり、音としては実は退屈…みたいな事にはなっていないと思います。

マニアックな音楽性ながら、自己満足には終わらない曲作りのセンスがある作品ではないでしょうか。知名度はそれほど高くないバンドのようですが、鬱系としてはかなり良質だと思います。


KVELE - DAWN OF THE IMPALER ★★★ (2012-07-11 20:47:35)

2010年発表の1st。

ここ最近買ったマイナーなブラックの中ではかなり個人的なツボに嵌まった音源。プリミティブ系統に通じるカルトで荒々しい雰囲気を撒き散らしながらも、もっとリフの音質やフレージングにメタルとしてのダイナミズムだったりヘヴィネスだったりを重視した作風で、ブラックの荒涼とした叙情性にメタル本来の力強さを上手く混ぜ合わせたような印象。ヴォーカルの絶叫も狂気的でありながら猛々しく、この音には合ってると思う。

ブラックメタルの寒々しさをしっかり感じさせつつも、時折グルーヴィにすら感じるリフ捌きが非常に魅力的で、聴いていると雄々しく進軍し大地を蹂躙する軍隊のようなイメージが浮かびます。メタリックで動的な感触とブリザードな寒々しさを両立させている箇所では、昔のDISSECTIONを思わせたりも。こっちはプリブラやオールドスクールの血が入ってる感じで、シンプルで大分荒々しいですけど。

単純にこのリフのフレーズといい、音質といい聴いていて心地良さを感じられるんですよね。フルアルバムにしては演奏時間は大分短めですが、昔のGORGOROTHもこれくらいだったし、まあ問題ないでしょう。


KVELERTAK - Meir (2014-04-12 14:27:47)

2013年発表の2nd。

ブラック要素のあるバンドで、Road Runnerからのリリース、日本盤発売、来日も経験済みという事で試しに買ってみましたが…どちらかというとベースは衝動性の高くノリの良いハードコア/ロックンロールがベースで、そこにブラックメタルを始めとして様々な要素を取り入れた感じの音楽性ですね。一度聴いたら離れないキャッチーでパンキッシュなコーラスと、北欧ブラック的な土着メロなトレモロが一つのアルバムに同居しててなかなかに面白いです(笑)。

ただ、ブラック好き…というか私の好みからすると、この音はちょっと外を向きすぎてる感じなんですよね。ブラックのように邪悪で人を寄せ付けない感じ、世界を憎んで自我に篭もるような暗さは全くなくて、むしろ聴き手と衝動を共有せんとするダイナミックなパワーに満ちている感じ。もちろんバンド自体邪悪さや鬱を全く志向してなさそうなので、「だから駄目」という訳ではないんですが、私が本気で没入できるタイプの音ではないかも。ロック好きでオープンマインドな方ならきっと気に入るのではないかと思います。


KVIST - For kunsten maa vi evig vike ★★★ (2010-02-02 18:26:00)

96年発表の1st。
みなさん仰ってますが、これは確かに名盤だと思います。今、ブラック好きを集めて90年代ブラックの名盤を選出したら多分入ると思うくらいに。

路線的には、ジャリジャリしたギターリフによる寒々しいメロディと、チャーチオルガンやストリングス系の空間系キーボードによる荘厳なメロディック/シンフォニックなブラックメタルで、取り立てて特別なことをしているという訳ではないんですが…
曲の良さと、各楽器の音色が何か魔術的なものを感じるほどに上手く嵌まり、90年代屈指のメロディックブラックの名盤として仕上がった…そんな印象を受ける作品。

おそらく、ギターの音色やキーの音色が少しでも違ったなら、ここまでの作品にはならなかったのではないでしょうか。それ位奇跡的なアルバムだと思う。唯一、1曲目のドラムの音がイマイチだと思ったんですが、何故か2曲目からは改善されてるのも不思議。
個人的には、聴いていると雪原を餓えた狼が彷徨っているような、「冷たく、恐ろしく、そして不条理な自然の情景」を思い浮かべます。

…近年、有名バンドを脅かすほどの質を備えた無名バンドが急激に台頭したり、ブラックの可能性を押し広げるような実験性を持ったバンドなどは出てきていますが、こういう初期ブラック本来の残酷で美しい情景を描けているバンドは少ないのではないでしょうか。
CODEが(手法は違えど)描きたいのは、もしかしたらこういう情景なのかもしれませんね。

このバンドはURGEHALの前身ということですが…URGEHALはURGEHALで素晴らしいアルバムを作っていると思うし、本当に失礼だと思いますが、メンバーや作風に変化が無かったとしてもこれほどの作品を量産できたかは疑問。どんなバンドであれ、作を重ねると多かれ少なかれ変化や洗練に向かいますもん。このアルバムは、本当に「これでなければ出せない」雰囲気がある。


KÖRGULL THE EXTERMINATOR - Reborn From the Ashes ★★★ (2017-04-07 22:58:34)

2015年発表の4th。

VOIVODの曲名からバンド名を取ってる事からも分かる通り、スラッシュ要素の強いブルータル/ウォーブラック。プロダクションも低音の聴いた厳つい感触を残しつつもかなり良好で、ブラスト中心のブルータルブラックと比較すると、より「俗悪」な印象。リフはスラッシーな刻みを多用しつつも変化に富んでおり、パートによって地獄のような苛烈さや、軽快さを伴う疾走感で聴かせたり、刻みにインテンスなメロディを練り込んだりなど、展開が一本調子にならないのも良いですね。

ブラックメタルらしいトレモロも時折使いますが…メロディの質的に硫酸で溶かされたよう…とか、悪魔が召喚されるかのよう…とか、悉く邪悪なメロディで正に「慈悲は無い」という感じ。ヴォーカルは結構癖が強く、ハイピッチの吐き捨て系でホイッスル音混じったりロングトーンにo段の音が混じり気味だったり、人間味のある感触がやはり「俗悪」な感じですね。音同様の熱気があって良いですが…実はこんな厳つい声なのに女性ヴォーカルだったりします。

エクストリームメタルとしてごく真っ当なクオリティの高さがあるので、ウォーブラックの中ではかなり聴きやすい部類だと思います(崩壊要素がないという意味で)。一方でアンダーグラウンドの熱気も楽しめる辺り、かなり優れた作品だと思います。


L'ACEPHALE - Malefeasance (2012-01-05 00:21:01)

2009年発表の1st。

DISK UNION1発のブラックメタルガイドにも載るなど、一定の評価を得ているアルバムで、ガイド本によると「ノイズやアンビエントを含有する実験的ブラックメタル」的な感じで紹介されてましたが…実際聴いてみると思った以上に人を選ぶアルバムですね、これ。作風的にブラックメタルがメインではなく、あくまでノイズ/アヴァンギャルドのアーティストがブラックの手法も表現の一部として取り入れた…くらいの比率。

ブラックメタルが直接的に取り入れられている箇所と言えば、プリミティブ系のトレモロリフと絶叫がアンビエントに溶け込んだ3曲目や、ノイズに塗れた絶叫が聴ける4曲目くらいでしょうか。ただ全体的に密教じみたムードは漂っているので、雰囲気や空気感自体はブラックメタルと通じるものがあると思う。

また、曲によって表現の手法がガラッと変わるのも特徴ですね。AMORPHISと題材が同じとは思えない、カレワラを取り上げた1曲目では儀式めいた世界観を演出し、続く2曲目の友川かずき「一人盆踊り」のカヴァーではアコギとリズムの絡みと持続音で幽霊の出る柳の木が風に靡く様な不気味さを醸し出してます。4曲目では後半5分以上に渡ってブズーキっぽい楽器のソロがあったり、何でもありな感じ。

…ただ個人的にはやっぱりブラックメタル要素が少な過ぎる印象なんですよね。ムード自体は決して嫌いではないんですが。GNAW THEIR TONGUESやMZ.412、NORDVARGAR辺りのノイズ/アンビエント要素を含むバンドの音楽が、普通のブラックメタルよりも好きという方にのみお勧め。


L'ARC-EN-CIEL - AWAKE - New World ★★ (2005-12-20 23:36:48)

なんかhydeさんめっちゃ歌上手くなってません?
勿論今までも凄い表現力だと思ってましたが、高音に伸びがあってびっくりした。未だに進化してるとは、恐ろしいお人です。


L'ARC-EN-CIEL - AWAKE - 叙情詩 ★★★ (2005-12-20 18:12:59)

歌のメロディが幻想的でとても浸れるバラード。
特にサビのメロディは、hydeさんのムードたっぷりの歌い方とも相まって特筆モノ。店で買い物してる時など有線とかで流れると、空気が変わるような感覚を覚えます。


L'ARC-EN-CIEL - BUTTERFLY - CHASE ★★★ (2013-06-01 17:17:15)

これはかっこいいですね。
以前の、特にSMILE以前のhyde氏の歌唱って、ライブDVDとかで見せるラフで迫力のある歌い方と比べると、音源では丁寧に歌いすぎてて…と思うことが多々あったんですが、この曲はライブ歌唱の迫力を、良い感じにスタジオに持ち込めてる感じがしますね。特に「get away」の伸びのある高音から、ダーティながなり声への以降が絶品過ぎる…。カラオケでhyde氏の物真似をしたがる人は沢山いますが、これを聴くとその気持ちがすっごくよく分かる(笑)。「Revelation」「死の灰」辺りもこんな感じで歌って欲しかったなぁ…。


L'ARC-EN-CIEL - BUTTERFLY - X X X ★★★ (2013-05-05 09:21:30)

これは他のどのバンドにも真似できない世界観だと思う。
この歌唱を完全コピーできるシンガーはいるかもしれないけど、思いついて実行できる人はhyde氏をおいて他にいないと思う。こういう曲を聴くと、やっぱり彼って他のシンガーより「ヴィジョンが見えているヴォーカリスト」だと思うんですよね。そのヴィジョンを具体化するような、作曲及び編曲能力も見事としか言い様がないです。こんなに妖艶なのに、しっかりポピュラリティと両立させている辺り本当に凄いと思う。


L'ARC-EN-CIEL - Clicked Singles Best 13 - Anemone ★★★ (2005-12-20 23:39:49)

ほんとにこの曲のアコギ、絶品の一言ですね…
歌メロもファルセットを多用したもので、歌詞の情景が凄く浮かんでくる。これはシングルカットしたら絶対買っていたと思います。


L'ARC-EN-CIEL - DUNE - Dune ★★★ (2005-12-20 23:13:59)

メロディと歌詞が非常に良くあっている曲。
例えばインストだったとしても、月明りに照らされる砂丘が浮かんできそうなメロディです。こう歌詞とメロディが絶妙にマッチするとよりドラマティックに感じますよね。


L'ARC-EN-CIEL - DUNE - Entichers (2005-12-20 23:19:54)

タイトルはフランス語で「熱を上げる」「恋をする」等の意味。
ちょっと歌に癖がありすぎ(痴漢にあって「あッ…」って悲鳴を上げる感じの声が入ってる)ですが、メロディは非常にロマンティックでたまらない。フランスっぽい感じ。でもこの歌い方じゃないとこういう空気感は出せないんだろうなぁ。


L'ARC-EN-CIEL - DUNE - Shutting from the sky ★★ (2005-12-21 14:20:29)

この曲のタイトル、「Shut from the Sky(空から締め出されて)」という受動態ではなく、「Shutting from the Sky(空から締め出して)」という能動態になってるんですよね。この事からして、歌詞の主人公は分裂状態にあるのかもしれませんね。「閉所恐怖症」という単語が使われているのに開放感がある曲調の時点でどこか分裂的ですし。


L'ARC-EN-CIEL - DUNE - Taste of love ★★ (2005-12-21 14:18:08)

執着すら歌う事の出来ない偽善的なラブソングに喝を入れるような、危険な愛を歌った曲。この歌詞の世界観をクールなものとして受け入れている自分もどうかと思いますが、好きなので(笑)


L'ARC-EN-CIEL - Ectomorphed Works - Fate(everybody Knows But God Mix) ★★ (2008-01-19 18:00:23)

確かyukihiroさんはリミックスに当たり、ヴォーカルの声を大切にした…みたいな事を言っていたと思いますが、これを聴くと良く分かる。原曲が展開や歌のメロディが重視されたアレンジなら、こっちはヘヴィながらhydeさんの声質、ビブラートの波に至るまで声そのものの良さを引き出したアレンジになっていると思います。


L'ARC-EN-CIEL - Ectomorphed Works - Larva(ectomorphed Long Mix) (2008-01-19 18:06:39)

「曲を長くしたかった」と言うことで、8分弱の長さに拡張されてますが…時々こういう曲を延々と聴いていたくなる時があるんですけど、そういう時にはこれでもちょっと短く感じる。どうせならラストに置いて15分くらいにして欲しかったなぁ…。


L'ARC-EN-CIEL - Ectomorphed Works - Metropolis(android Goes to Be a Deep Sleep Mix) ★★★ (2004-01-12 12:22:52)

原曲を超えたと思わせるリミックス。
近未来の、破滅しゆく都市を窓越しに眺めているような情景が、10分にも渡って丁寧に描写されます。まだラルクを殆ど知らなかった頃、HEAVEN'S DRIVEのシングルのカップリングで聴いた時の印象が強く、ラルクはマニアックなバンドなんだと思ってました(笑)


L'ARC-EN-CIEL - Ectomorphed Works - 浸食~lose Control~(ectoborn Mix) ★★ (2008-01-19 18:03:42)

原曲は静と動の対比により狂気を演出してましたが、こっちはサイケデリックな情景を描く事で狂気を表現してますね。しかし、これ聴くとyukihiroさんがhydeさんの声をどれだけ大切に扱ってるかが良く分かる。「♪Good-morning Mr. Fear」の所とか特に。


L'ARC-EN-CIEL - HEART - LORELEY ★★★ (2006-03-01 21:28:22)

ゆったりとしつつ綺麗な、スケールの大きさが感じられる曲。
実際のローレライ岩(歌声で船を沈没させる妖怪ローレライのモチーフとなった岩。実際に見てがっかりする観光名所の一つとして有名らしい)を見に行くより、この曲を聴いてイマジネーションを広げた方がいいかも(笑)


L'ARC-EN-CIEL - HEART - Shout at the Devil ★★★ (2004-01-12 12:22:31)

Vo以外が一発録りで収録されたらしいドライヴ感溢れる曲。
この曲はとにかくベースがかっこいい!!でもイントロで「ちょっと待って」って声が僅かに聞こえるような…?


L'ARC-EN-CIEL - HEART - birth! ★★ (2006-03-01 21:34:11)

もし「HEART」がレコードだったら、B面はどんな曲で始めたいか…という構想から作られた曲らしいです。そのためか爽やかで突き抜ける感じが出てますね。


L'ARC-EN-CIEL - HEART - fate ★★★ (2005-12-20 18:15:33)

暗い雰囲気ながら、一度聞くだけで虜にするような取っ付きやすいメロディを備えた曲。アレンジも凝っていて、特に2回目のサビの後にめっちゃかっこいいギターリフが登場するので是非謹聴すべし。


L'ARC-EN-CIEL - REAL - LOVE FLIES ★★ (2005-12-20 18:25:56)

ラルクのギターサウンドってしっかり歪んでるのに、どこか崩れそうな繊細さや儚さがあって好きなんですが、この曲はイントロからそれが顕著ですね。サビ前のフレーズも実にかっこいい。
カラオケではメインヴォーカルよりコーラスの方が燃えます(笑)


L'ARC-EN-CIEL - REAL - ROUTE 666 ★★★ (2005-12-20 18:27:46)

軽快に疾走するリズムにスリルたっぷりのギターとベースが乗ればそこはもうカーチェイスの世界。しかしこの曲はやっぱりAメロでしょう!!hydeさんの擦れ切った歌声がかっこよすぎ。


L'ARC-EN-CIEL - REAL - THE NEPENTHES ★★★ (2005-12-20 23:02:22)

ラルクの曲の中ではかなりギターがヘヴィな曲。
ジャジャッ、ジャジャッ、ジャジャッーっていうメインリフ(こんなんで分かるかなぁ…?)、分かりやすい上に非常にかっこいいです。サビも妖艶な女性コーラスが入ってきて、歌詞と共にエロティックだけど生命の脈動を感じるような力強さもあってとても良い感じ。


L'ARC-EN-CIEL - REAL - TIME SLIP ★★★ (2005-12-20 18:30:23)

暖かい気持ちなのに何故か涙がこぼれる感じというか、ほろりとくるようなメロディを持った曲ですね。歌詞も昔の友達と久しぶりに会ったときの感情の機微を描いていて、本当に心に沁みる…
ただヴォーカルの裏声はやりすぎに感じる部分も。


L'ARC-EN-CIEL - REAL - finale ★★★ (2005-12-20 18:23:24)

ストリングスとギターの歪みの絡みが幽玄の世界を演出する曲。
とにかく音作りのセンスが良くって、ただロック調の曲にストリングスを乗せてみました、っていう安易な仕上がりとは程遠い深い世界観。サビもhydeさんの歌唱は熱唱とも言える位なのに、やっぱり湿った情感も同居させていてほんと凄い名曲だと思います。


L'ARC-EN-CIEL - SMILE - Coming Closer ★★★ (2004-04-10 04:42:35)

「環境破壊」に対するhydeの歌詞が印象的な、壮大な感じの曲。
アルバムの中でもメロディが最も従来のラルクらしいと言えるような曲で、叙情的なストリングのアレンジは聴いていて癒されます。アルバムの中で一番気に入りました。


L'ARC-EN-CIEL - SMILE - Feeling Fine ★★ (2004-05-05 09:09:44)

ラルク屈指のポップ・ソング。
イントロなんて昔TOKIO(だと思う…)がCMでやってた「乾杯・ラガー・ラガー・YEAH!!」っていうコーラスが浮かんできそうなリズムです(笑)


L'ARC-EN-CIEL - SMILE - Lover Boy ★★ (2004-05-05 09:09:26)

疾走感のあるシングル曲「READY STEADY GO」から繋がる、これまた疾走感のある曲。
こういう曲は今までは割と高音で歌い上げる曲が多かったようですが、この曲は終始セクシーな低音で歌ってます。あと、歌詞はkenさんの筆によるものですが良く読んでみると…かなりHな感じかも(笑)


L'ARC-EN-CIEL - SMILE - READY STEADY GO ★★ (2004-05-05 09:10:20)

約3年半の沈黙を破ってラルクが世に放ったニューシングル…だけあって、疾走感があってかっこいい曲です。
「瞳の住人」のC/Wでは他メンバーがボーカルをとっているバージョンが収録されてて面白いです。