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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 3601-3700

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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 3601-3700
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L'Arc〜en〜Ciel - REAL - ROUTE 666 ★★★ (2005-12-20 18:27:46)

軽快に疾走するリズムにスリルたっぷりのギターとベースが乗ればそこはもうカーチェイスの世界。しかしこの曲はやっぱりAメロでしょう!!hydeさんの擦れ切った歌声がかっこよすぎ。


L'Arc〜en〜Ciel - REAL - THE NEPENTHES ★★★ (2005-12-20 23:02:22)

ラルクの曲の中ではかなりギターがヘヴィな曲。
ジャジャッ、ジャジャッ、ジャジャッーっていうメインリフ(こんなんで分かるかなぁ…?)、分かりやすい上に非常にかっこいいです。サビも妖艶な女性コーラスが入ってきて、歌詞と共にエロティックだけど生命の脈動を感じるような力強さもあってとても良い感じ。


L'Arc〜en〜Ciel - REAL - TIME SLIP ★★★ (2005-12-20 18:30:23)

暖かい気持ちなのに何故か涙がこぼれる感じというか、ほろりとくるようなメロディを持った曲ですね。歌詞も昔の友達と久しぶりに会ったときの感情の機微を描いていて、本当に心に沁みる…
ただヴォーカルの裏声はやりすぎに感じる部分も。


L'Arc〜en〜Ciel - REAL - finale ★★★ (2005-12-20 18:23:24)

ストリングスとギターの歪みの絡みが幽玄の世界を演出する曲。
とにかく音作りのセンスが良くって、ただロック調の曲にストリングスを乗せてみました、っていう安易な仕上がりとは程遠い深い世界観。サビもhydeさんの歌唱は熱唱とも言える位なのに、やっぱり湿った情感も同居させていてほんと凄い名曲だと思います。


L'Arc〜en〜Ciel - SMILE ★★ (2004-05-16 22:13:00)

3年半の沈黙を破ってようやく出された新アルバム。
聴いてみての感想は…なんかシングル曲と「Coming Closer」以外は良くも悪くもラルクっぽさが抜けてきた印象です。各メンバーの個性が際立ってきたというか、今までなら「わざわざラルクでやる必要は無いな」とメンバーが思っていそうだった曲もこのアルバムには収録されています。特に「Feeling Fine」はあまりにもポップ(笑)
ただ、あえて苦言を呈させてもらうとこのアルバムは歌メロに旨みと深みが少なくなった様に思います。そのせいで耳当たりはいいけれど飽きが来るのが早いかも…


L'Arc〜en〜Ciel - SMILE - Coming Closer ★★★ (2004-04-10 04:42:35)

「環境破壊」に対するhydeの歌詞が印象的な、壮大な感じの曲。
アルバムの中でもメロディが最も従来のラルクらしいと言えるような曲で、叙情的なストリングのアレンジは聴いていて癒されます。アルバムの中で一番気に入りました。


L'Arc〜en〜Ciel - SMILE - Feeling Fine ★★ (2004-05-05 09:09:44)

ラルク屈指のポップ・ソング。
イントロなんて昔TOKIO(だと思う…)がCMでやってた「乾杯・ラガー・ラガー・YEAH!!」っていうコーラスが浮かんできそうなリズムです(笑)


L'Arc〜en〜Ciel - SMILE - Lover Boy ★★ (2004-05-05 09:09:26)

疾走感のあるシングル曲「READY STEADY GO」から繋がる、これまた疾走感のある曲。
こういう曲は今までは割と高音で歌い上げる曲が多かったようですが、この曲は終始セクシーな低音で歌ってます。あと、歌詞はkenさんの筆によるものですが良く読んでみると…かなりHな感じかも(笑)


L'Arc〜en〜Ciel - SMILE - READY STEADY GO ★★ (2004-05-05 09:10:20)

約3年半の沈黙を破ってラルクが世に放ったニューシングル…だけあって、疾走感があってかっこいい曲です。
「瞳の住人」のC/Wでは他メンバーがボーカルをとっているバージョンが収録されてて面白いです。


L'Arc〜en〜Ciel - SMILE - REVELATION ★★ (2004-04-10 04:28:45)

作曲者はyukihiroさんですが、マンソンが好きなhydeさんが歌メロを付けただけあってちょっとマンソンっぽいイメージの仕上がり。
「42か月の永遠」は、多分聖書かなんかの飢饉(だったような…)の期間の事だと思いますが活動休止期間も42か月らしいです。
まさかそこまで意識して休みを取った訳でもないだろうし偶然ってあるもんなんですねぇ…


L'Arc〜en〜Ciel - SMILE - Time goes on (2004-05-05 09:10:02)

イントロのシンセ(?)の可愛らしい音が妙に耳に残る、tetsuさんが作詞・作曲を共に手がけた楽曲。
このアルバム全体を通して言えることだけど、なんかサビにおける歌メロの旨みが少し減ってきてる気がする…特にこの曲はイントロのメロディの方がサビより印象に残る。


L'Arc〜en〜Ciel - SMILE - 瞳の住人 ★★ (2004-04-10 04:42:47)

この曲はサビの高音のインパクトがありすぎ(笑)
hydeさん凄いですね…ライブで綺麗に歌えるのだろうか…


L'Arc〜en〜Ciel - The Best of L'Arc~en~Ciel 1994-1998 - 夏の憂鬱 [time to say good-bye] ★★★ (2004-01-08 22:33:45)

ラルク初期の超・名曲!!
アルバムバージョンでは淡々としたバラードナンバーなんですが、シングルでは新たに英詩のサビが追加されてドラマティックに切ない疾走曲に生まれ変わりました。最後のほうのhydeの感情の込め具合も圧巻です。


L'Arc〜en〜Ciel - The Best of L’Arc~en~Ciel c/w - I’m so happy ★★★ (2011-05-02 22:06:25)

発言少ないですね…
ポップなんだけどどこか表現がシュールで怖くて、なのに感情は伝わってくるという、中期までのラルクらしい曲だと思います。I love youのがなり声がかっこいい。


L'Arc〜en〜Ciel - The Best of L’Arc~en~Ciel c/w - THE GHOST IN MY ROOM ★★ (2004-01-12 12:23:03)

ラルクの中では最もタイトルがかっこいい曲(笑)
裏声を駆使したAメロがかなりかっこよくてサビを食っちゃってるイメージがあります。確かにサビはもう少しインパクトが欲しいかも。


L'Arc〜en〜Ciel - The Best of L’Arc~en~Ciel c/w - a swell in the sun ★★ (2008-01-19 18:08:57)

ラルクの曲って、こういうインダストリアルでダークな曲や、リミックスにおいてでさえどこか取っ付き易さとか分かり易さがあるのがいいですね。リフのメロディのダークさが曲の世界観を如実に表しています。


L'Arc〜en〜Ciel - Tierra - Inner Core ★★★ (2005-12-21 22:56:05)

ベースが時々入れてくるメロディと、hydeさんのぶっ壊れた占い師みたいなラストのヴォーカル、そしてギターソロがキモですな。特にあの擦れまくった笑い声、あの歌い方だけで1曲やってほしいと思うくらいに好き。サビの高音もちゃんと細くならずに出ててかっこいいですね。


L'Arc〜en〜Ciel - Tierra - White Feathers ★★★ (2005-12-21 05:51:58)

曲調を敢えて爽やかともいえるものにすることで、主人公の心情が痛いくらいに伝わってくる曲ですね…特に「♪落ちてゆく」の歌い方とギターソロは狂気すら感じてしまうほど。
こんなのライブのラストでやられたら暫く動けなそう…


L'Arc〜en〜Ciel - Tierra - Wind of Gold ★★★ (2005-12-20 23:43:44)

荒野をイメージさせるような低音のメロディが優しい曲。
でも貴方に早く逢いたいから「大地よまわれ 少しでも早く」って…ロマンティックにも程があります(笑)。今好きな人がいる方とかは是非聴いてみてください。きっと心にすっと染み込んでいく事と思います。


L'Arc〜en〜Ciel - Tierra - 風の行方 ★★ (2005-12-21 05:54:05)

シングルになりそうな良質のメロディを持った曲。
歌詞も普遍性があると思いますし、単純に良い曲だと思います。


L'Arc〜en〜Ciel - True - Dearest Love ★★★ (2005-12-21 05:58:15)

ラルクのバラードの名曲について論争があると、必ず「あなた」「Pieces」が引き合いに出されるのでこの曲はあまり良くないのかな、と思いながら聴いてみたら…「なんだこの名曲は!!」って感じになりました。普通に前述の2曲に匹敵するかそれ以上の名曲です。あの歌いっぷりにあのメロディ、あの歌詞、どれも最高です。名盤Trueのラストに相応しい曲ですね。


L'Arc〜en〜Ciel - True - the Fourth Avenue Cafe ★★★ (2004-01-08 22:33:26)

ラルクの演奏と東京スカパラオーケストラの融合した名曲。
活動休止後のラルクはどちらかというと映画的、絵画的な詞を得意としていましたが、ここで聴けるのはちょっとセンチメンタリティを感じるような繊細な風景・心情の描写で、特に「誰かの事想っている横顔でも素敵だったから」というフレーズには誰もがぐっと来てしまう事でしょう。


L'Arc〜en〜Ciel - ark - Butterfly's Sleep ★★★ (2005-12-17 01:33:21)

ダークで美しいメロディが堪らない名曲。
リフといい、ストリングスといい、全てがかっこいいです。このダークな疾走感に溢れる曲を聴いていると魂が闇の中へ連れ去られていきそう。そうなっても良いと思えるほどの素晴らしい曲です。


L'Arc〜en〜Ciel - ark - HEAVEN'S DRIVE ★★★ (2005-12-20 23:29:20)

なんとなく不良っぽいメロディラインだと思うのは私だけでしょうか(笑)。ヴォーカルの歌い方もワイルドでロック感を際立たせていてかっこいい仕上がりです。しかしそれでいてコーラスなどを使って深みのある世界観にしているのは流石です。


L'Arc〜en〜Ciel - ark - Perfect Blue ★★ (2005-12-20 23:33:31)

ラルク流ハワイアン。
ラルクは「ark」「ray」を一番最初に聴いたので、暗い曲が続く中でいきなりこういう曲が飛び出してきたものだから却ってビビってしまった気が(笑)。これ、心無いファンへのメッセージとも聞いたんですが実際のところはどうなんでしょう?私はロックスターっぽくてこういう毒舌は好き。


L'Arc〜en〜Ciel - ark - forbidden lover ★★★ (2005-12-20 23:25:49)

ゴシックメタル並に暗い、けれど壮大な雰囲気の曲。
メロディ自体は相変わらず取っ付きやすいもので、暗さと聴きやすさを簡単に両立させてしまう作曲能力はやっぱりラルク。リズムをあえて淡々としたものにしてドラマ性を演出するアレンジも凄いです。


L'Arc〜en〜Ciel - ark - forbidden lover ★★★ (2004-01-08 22:33:11)

「戦争」という重いテーマをラルクらしいファンタジーに乗せて昇華した曲。
淡々としたリズムですが、サビに入ってドラマティックに盛り上がる所がかなりかっこいいです。


L'Arc〜en〜Ciel - heavenly - C'est La Vie ★★ (2004-04-10 16:18:48)

私はこの曲結構好きです。ベースラインが心地良いですね。
歌詞の雰囲気も良いですがただちょっと歌い方が人によってはクサく感じるかもしれません。


L'Arc〜en〜Ciel - heavenly - Cureless ★★ (2005-12-20 23:10:19)

heavenlyって結構独特な空気感のある曲を集めた、バラエティ豊かなアルバムっていうイメージがありますが、この曲はいかにもなラルク節ですね。ラルク好きなら間違いなく気に入る曲かと思います。


L'Arc〜en〜Ciel - heavenly - Secret Signs ★★★ (2005-12-20 18:18:58)

歌詞、メロディ、歌い方、アレンジの全てがエロティック(笑)
それでいてどこかお洒落な雰囲気も漂ってるし、テンポも心地良い速さで素直に良い曲だと思えます。アルバムを入手した時はこれとラストの曲ばっかりリピートしてました。


L'Arc〜en〜Ciel - heavenly - The Rain Leaves a Scar ★★★ (2005-12-21 05:47:06)

まさかラストにこんなかっこいい曲を持ってくるとは…
曲自体は暗めの叙情メロで疾走、というラルクの曲には結構あるパターンですが、間違いなくその中でもかなり上の方に入る曲。hydeさんって見た目はクールな印象があるけど、昔から歌になると熱かったんだなぁ…と思います。


L'Arc〜en〜Ciel - ray ★★ (2004-05-16 22:13:00)

個人的にラルクの最高傑作だと思います。
「死の灰」の荒っぽいサウンドから始まるのもセンスがいいし、「浸食」「花葬」といったホラーテイストを感じさせる曲、「Sell my Soul」のようなメロディアスな曲、「It's the end」のようなキャッチーで疾走感のある曲、「trick」のような実験作と凄くバランスの良いアルバムに仕上がっています。ただ、途中のまったりとしたインストは個人的にはいらないかなぁ…
それと、楽曲の良さも然ることながらCD全体の雰囲気が良いので、通して聴いても世界観に入り込むことで冗長さを感じさせないのが良いです。


L'Arc〜en〜Ciel - ray - HONEY ★★ (2005-12-20 23:07:42)

これをカラオケで歌わせると、その人がラルクのコアなファンかどうかが分かる曲(笑)。見分け方は、コアなファンはラストに「♪Tulutututu」とライブでやってるスキャットを付けて歌う傾向があるっぽいです。


L'Arc〜en〜Ciel - ray - It's the end ★★ (2005-12-20 23:05:14)

アルバム「ray」ってほんと充実してるなーって思います。
シングルカット出来そうなキャッチーさがありながら、メロディは暗く煌めくようなスタイリッシュなかっこよさがある。リズムもタンバリンが良いアクセントになってますね。


L'Arc〜en〜Ciel - ray - Sell my Soul ★★★ (2004-01-12 12:21:49)

この曲がなかったらラルクにはまってないと思うくらいの良い曲です!!
耽美とも言える歌メロ、幻想的なイントロのピアノ、儚くも切ない歌詞世界など、聴き所がとにかく多い超名曲!!


L'Arc〜en〜Ciel - ray - いばらの涙 ★★★ (2004-01-12 12:23:15)

アルバム曲だけど、確かなんかのドラマに使われたような気が…
この曲はなんといってもyukihiroのドラミングがいいですね。フィルの入れ方が的確というかツボです。ギターソロもG×Cのバージョンでは全く違うものを弾いていてかっこいいです。


L'Arc〜en〜Ciel - ray - 死の灰 ★★★ (2004-01-08 22:32:56)

この曲は自分としては「G×C」のビデオに入ってるバージョンの方が全然かっこいいと思います。
もちろん原曲も十分かっこいいんですが、ライブ版では殆どデス声に片足突っ込んでるみたいな声で歌っていて好き者には堪らないです。


LA DIVISION MENTALE - L'extase Des Fous (introspection Letale) ★★★ (2011-08-12 19:39:11)

2007年発表の1st。

いわゆるインダストリアルブラックと呼ばれるバンドの中でも、筋金入りの音を出してますね。サンプリングやノイズ要素の導入はもちろん、元々ハーシュな響きの絶叫に更にエフェクトを掛けノイズ化したヴォーカル、メタルのリズムを打ち込み化するだけでなく、EBM的なビートも積極的に導入するリズム、バンドサウンドを介さない、ガチなインダストリアル曲の収録等、THORNSやDHGなどの流れにありながら、よりインダストリアルであることに徹底したような作風。

個人的に凄みを感じたのはリフですね。
ブラック特有のノイジーな平坦リフや、リズムを強調しやすい刻みリフなんかはインダストリアルな音とももともと相性が良いはずですが、このバンドはトレモロリフもメロディに一捻り加え、洗脳的な響きを出す事でインダストリアルな音色に溶け込ませているのが素晴らしい。特にEBM的なビートと合わさる箇所では、人間がベルトコンベアに乗せられて、流れ作業で洗脳されていく工場…みたいな、無情で無機質な絵が浮かびます。

かなり徹底してインダストリアルな世界観を描きながらも、リフはしっかりブラックメタルするという一線を守ってくれている辺りが、個人的にはツボなポイントですね。メロいパートが取り立てて多い訳ではないんですが…インダストリアルな音色に合わせたトレモロリフのメロディ、何気に絶品なのでメロディック派もどうでしょうか。


LACRIMAS PROFUNDERE - Filthy Notes for Frozen Hearts ★★ (2010-06-11 19:22:00)

2006年発表の7th。
このバンド、以前はデス色が強かったらしいですが、今作は後期SENTENSEDや、HIMに近い
聴きやすくロック色の強いゴシックメタルを演ってます。個人的にSENTENCEDやHIMは、
「なんでゴシックなのに普通に歌うんだ…ゴス特有のナルな美意識はどこ行った!!」と
ヴォーカル面でかなり不満があったんですが…このバンドは低音でナルシスティックに
歌い上げており、その不満を見事に解消してくれてます。V系にも近いテイストですが、
V系でここまで低音で歌い上げられる人はなかなかいません。
ああ、Versaillesもこれくらい歌が上手ければなぁ…。
ただ、ヴォーカルは大きなアドバンテージがあると思うんですが、肝心の曲の方は
SENTENCEDの方がいいなぁ…と思わなくもなかったり。この手の聴きやすいゴシックに
ありがちですが、均質的に質が高くて、逆に起伏に欠けて聴こえてしまう感じ。
一聴しただけで、聴き手ごとのアルバムの山場や、それぞれの曲についてのウリを
語れるくらいになるような、インパクトがあればもっと良かったんですが…
こういうバンドにそれを言うのは酷かもしれません。
いくら聴きやすいとはいえ、ポップス並になったら元も子もないと思うし。
普通に洋楽ロック好きに勧めてみたい作品ですが…Voが魅力的とはいえ、やはり更なるフックは欲しい所。


LAKE OF BLOOD - As Time and Tide Erodes Stone ★★★ (2011-04-23 22:56:51)

2011年発表の1st。
17分、15分の大作2曲入りという構成。
…タイトル、文法おかしくない?アメリカのバンドなのに…

KRALLICEが引き合いに出されていたので購入しましたが、言うほど似ているわけではないですね。確かに普通のブラックにはない、芸術家志向な雰囲気はあるんですが、向こうほどトレモロに執着していない感じ。その代わり、1つの音を大きく引き伸ばしたり、グジュグジュした音質で鳴らして邪悪なムードを出したり、トレモロリフの使い方が結構凝ってます。個人的に前者はフレーズが終わるまで息を止めそうになる(笑)。

また、明らかにグルーヴを演出するという以上のテンションで、掻き毟るように刻みリフを入れて衝動性を演出したり、パーカッシブなリズムに警告音のようなギタメロを乗せたり、音響ドゥームのようにリフを引きずってみせたり、32分の中に様々なアイデアが詰まっている感じで、エクスペリメンタル好きも楽しめそう。
ミニマルな音楽性なのに、ドラムの音色がジャズっぽくて(フレーズはそうでもない)、つま先立ちで走っているような感覚を覚える疾走パートも凄く個性的で、聴いていて面白いです。

ただ、惜しいのが時々勿体付け過ぎに感じる部分があることですね…特に導入部、SEとドゥーミーなパートで聴き手に世界観を提示しようという試みは分かるんですが、正直ここは手短に行って欲しかったなぁ…と思ってしまいました。まあそれでも、少し変わったブラックが好きな方なら問題なく楽しめる作品化と思います。


LAMENT CONFIGURATION - DEMONIC INCANTATIONS ★★ (2012-04-02 23:42:49)

2005年発表の1st。

音だけを見ると、かなりRAWな作りの目立つブラックメタルですね。炸裂感あるささくれ立った音質は、初期KRIEGを思わせたりも。ただこっちはフレーズはちゃんと聴き取れるし、ベースを抜いたり一発録りだったりといった無茶はしてないので、もう少しまともな感じではありますが、楽器の残響音が鳴り終わってないのに曲がブツっと終わったり、曲が始まってから音量を調節したような、一瞬爆音になる部分があったりとやっぱり録音状態はかなりラフ。

ただ、そんなラフな音質にも関わらず、かなり長めのギターソロを取り入れた曲があったり、ポンコツな感じのリズムから一転して猛然と爆走する展開や、スラッシーなリズムに勇壮なリフの乗る熱いパートもあったり、意外にも曲自体はメタルとして真っ当にかっこいい部分が多いのも特徴。またリバーブ掛かりすぎて、魔王の声みたいになっているヴォーカルも、なんか半ばヤケクソみたいな感じがあって、個人的にはかなりツボだったり。

確かに音像からはカルト臭が滲み出てますが、曲がかっこいいので意外に聴きやすい作品。普段からRAWブラックを聴き漁っている方なら問題なく楽しめるでしょう。


LAMENTED SOULS ★★ (2008-04-20 21:13:00)

BORKNAGARやDIMMU BORGIRを始めとしたバンドにその独特の歌声を吹き込み、
多くのリスナーを魅了したSimenや、CADAVER INC.やAURA NOIR、DHGなどに在籍し
ノルウェーのブラックシーンを支える重要人物であるAppolyonら(ブラック好きには)
豪華メンバーによるドゥームメタルプロジェクト。
彼等の音源集「The Origin of Misery」はARCTURUSのDVD「Shipwrecked in Oslo」と並んで、
Simenの声に魅了されたSimenフリークなら見かけたら是が非でも手に入れておきたい逸品。
やっぱり彼の声は最高ですよ…。


LAMENTED SOULS - The Origins of Misery ★★ (2008-04-20 21:12:00)

2004年発表の音源集。93年から97年にかけての音源を収録。

メンバーはノルウェーのブラック界の大物が集結したって感じですが、音楽性のほうはブラックというよりはドゥームメタル。鬱々と沈んでいくばかりではなく、ロックンロール的な躍動感やグルーブ、かっこよさが感じられたり渋めの泣きメロが結構多くフィーチャーされていたりして、かなりメタルとしては聴きやすい部類だと思います。ヴォーカルもノーマル声で歌い上げてますし。
私はドゥームはフューネラルやドローンの系統が好きなので、正直言うとこういう作風は好みから外れるんですが…それでもこのアルバムは素晴らしいと思います。

なんといっても、ヴォーカリストSimenのパフォーマンスがめちゃくちゃツボ。
高音の良く伸びる気品のある声質で、他のヴォーカリストにはこの声質だけでももう決定的なアドヴァンテージを得てると言えますが、彼はその恵まれた声で歌い上げながらコブシのような微細な音程移動をさせたり、声を荒げるように歪み気味にさせたりシアトリカルに魅せてくれるので聴き手としてはもう耳を奪われっぱなしです。気高さと気難しさを両方持った、哲学者を思わせる声。
人によってはこのヴォーカルだけで名盤指定しても良いくらいかと…。

ARCTURUSの「Sideshow Symphony」やBORKNAGARの「The Archaic Course」でも彼の独特のノーマルヴォイスが全編に渡って聴けますが、一番活かされていると思うのはこの作品。上記のバンドやDIMMU BORGIRなどを聴き彼の声に魅せられてしまった方は是非。


LAMENTGLACE ★★ (2010-03-03 20:25:00)

国産シンフォニック・ゴシックメタルバンド。
メンバーの殆どはSINCERITY GREEN、ANCENT MYTH絡みだとか。
でも、ブックレットのオフィ行っても何も無いし、もしかして活動休止中なんでしょうか…
デモを聴く限り、かなりツボを突いた音楽性なので存続して欲しいんですが…


LAMENTGLACE - 1ST DEMO ★★ (2010-03-03 20:20:00)

07年発表の3曲入りデモCD-R。
バンド名に「ビビッ」と来る物を感じて、中古100円で投げ売られているのを
購入したんですが、「もしかして私には霊感が!?」と思うくらい、ピンポイントに
私のツボを突いた音楽性で驚きました(笑)。しかもメンバーは、今や雑誌の表紙を
飾るまでの人気バンドになったANCIENT MYTH、SINCERITY GREEN絡みだとか。
音楽性の方は、前述のバンドのメンバーから構成されていることからも分かる通り、
女性ヴォーカルをフィーチャーしたシンフォニック・ゴシック。ただ、全編日本語詞で
あること、歌メロがより歌謡的であること、繊細なピアノ・アトモスフェリックなキーが
バンドの音より強い音像などからは、むしろASRIELやETHER辺りの、同人シンフォゴシックに
近い聴き心地に仕上がってるように思います。
ヴォーカルの声楽的な素養を感じさせる歌唱は、その辺り(同人シンフォゴス等)の文化に
偏見を持っている人にも受け入れられそうな間口の広さがあると思います。こういう日本的な
繊細さを表現できるヴォーカルって大好き。反面、リフや音質は少々弱さが感じられて、
その辺りが生粋のメタラーには足枷になるかもしれません。
SENTENCED等の海外のゴシックよりも、ASRIELやETHER、六弦アリスなどのメタル要素「も」
あるシンフォ系アーティストや、LIV MOONなどのV系(もしくはアニソン?)的なキャッチーさを
持っているバンドが好きな方にお勧め。個人的には関連バンドのどちらよりも好きな
路線なので、解散してたりしなければ良いんですけど…。


LAMENTGLACE - 1ST DEMO - DEAR... ★★★ (2010-03-03 20:24:01)

こういうデモ作品だったら、3曲目はバラードだろうな…と思ってましたが、ここでも華美で繊細な疾走曲を持ってくるとは…。間奏のギターソロとか、感性の面では明らかにクサメタルの気がありますよね。こういう感性を持った人の方が、(コテコテの海外産ゴシック好きよりも)国産シンフォゴス系には合ってるのかも。凄く聴きやすくて良いです。


LAMENTGLACE - 1ST DEMO - 暁のゆらめき ★★ (2010-03-03 20:23:18)

前後2曲と比較すると、やや落ち着いた感じがしますが、こういう曲調だとヴォーカルの美声がより際立ちますね。悲痛な祈りのような感情が伝わってきます。


LAMENTGLACE - 1ST DEMO - 黒きに舞う白い羽 ★★★ (2010-03-03 20:22:27)

このゴシック・メタルの儚さと可憐さに、歌謡曲的なキャッチーさを加えた曲調は、ヘヴィメタルを聴いているというよりも、むしろASRIEL辺りのシンフォゴス系のバンドを聴いている感じ。しかもASRIELの勝負曲と比較しても太刀打ちできるくらい歌メロがいい。ああ、この音質で聴くのが勿体無い…。


LANIAKEA - A Pot of Powdered Nettles ★★ (2016-08-28 07:49:06)

2016年発表の1st。

現ULVERのメンバーで、SUNN O)))のライブメンバーでもあるというDaniel O’Sullivan氏のプロジェクトかつ、ULVERの新譜をリリースしたHouse of Mythologyからのリリースという事で、ブラックやドゥーム、エクスペリメンタルメタルなどの愛好者から注目が集まっているであろう一枚。ジャケットのウサギもお洒落で可愛らしく、つい手に取りたくなってしまいます(笑)。

音的にはメタルの要素は薄く、SUNN O)))にも通じるノイジーなドローンリフやアトモスフェリックなキーボード、オルガンやノイズ、サンプリングなどを重層的に組み合わせ、瞑想状態の脳波に寄り添うような、トリップ的で心地良い空間を演出するような、アンビエント/ポストメタル路線。ULVER関連の音源ですし、もっと早く感想書こうと思ってたんですが何回も心地良さに寝落ちしました(笑)。

ULVERの近作やSUNN O)))などからそう遠くない音ではありますが、曲によってはかなりヴォーカルオリエンテッドな場面があるのが特徴でしょうか。こちらも音のレイヤーの一つとして組み込まれている感じで、歌い方も柔和なものなので音に対して変に浮いたりという事はないですね。ただ、ULVERのGarm氏の歌声と比べると、やはりカリスマ性の欠如は如何ともしがたいですね…そもそも比べるなっていう話ですが。

…世の中の「癒し系」の歌が受け入れられない人でも、案外こういう音なら癒されるんじゃないでしょうか。丁寧に重ねられた音に耳を傾けているうちに、少しずつ心地良くなってくる作品です。ただし、近年のULVERに負けず劣らずメタルから乖離した音なので、その点だけは要注意。


LANTLOS - Lantlos ★★ (2008-10-23 21:55:00)

2008年発表の1st。

封の上に貼ってあった販促シールによると「初期VED BUENS ENDEやAMESOEURSのファンにお勧め」だそうですが…なんという殺し文句(笑)。これに惹かれて買った人も多いのでは…。

最近新世代ブラックの中にはAMESOEURS、ALCEST、KRALLICEなどブラックメタルの音像や様式を利用し、儚いメロディと融合させる事で情景を描き出す手法を取っているバンドがとみに増えてきた感がありますが、このバンドもそうした路線で販促シールのコメント通りですね。

ただ、こっちはアルバム冒頭をディプレッシブ/サイケデリックなメロディで押し、そこから儚いメロディに展開していく構成や、叙情的なメロディのパートでも怒りと絶望に塗れたデスヴォイスや暴虐なブラストビートを用いてる事もあって、前述のバンドよりも悪意的な雰囲気があります。

この、リスナーを拐して超現実的な世界へ引き込んでいきそうなムードはLIFELOVERとも通じるものがあるかも。後半、男女ヴォーカルの語りやサンプリングが出てくると更にそう思います。この音を聴きながらジャケを見てると、廃墟の街に幽霊がいて太陽の光に焼かれて苦しんでるように見えてしまう…。そんな情景を描きつづけた後の、ラストの轟音パートはなかなかに感動的。

でも、このバンドは(仕方ないけど)二兎も三兎も追ってるせいで前述のバンドより少しインパクトが落ちる気がするのと、ヴォーカルが感情表現しようとしてるけど微妙に疲れてるように聞こえるのはちょっと気になるかも。
あと、VBEを引き合いに出すならもっとアンサンブルが変態的な方が良かったとも思います。っていうか、VBEとはそんなに似てない気が…。

上記のバンドのような新しいスタイルのブラックが好きだけど、音の重さや暴虐性などエクストリームメタルの要素はある程度備えていて欲しい…という人ならドンピシャな音だと思います。


LASHBLOOD ★★ (2013-02-11 09:23:14)

ロシア産アヴァンギャルド・ブラック。
昨年Daemon Worshipより1枚目のアルバムをリリースしています。


LASHBLOOD - PHILOSOPHY OF SELF-FLAGELLATION: BEING AND NOTHING ★★★ (2013-02-11 09:25:24)

2012年発表の1st。

ロシア産でアヴァンブラックという時点で如何わしさ満点ですが、Daemon Worshipからのリリースという事もあって思い切って購入。…これはなかなかの当たり盤ですね。前衛性を押し出しつつも、ブラックの本懐である「邪悪さ」も忘れていない、センスの良い作品だと思います。

アルバム前半は、催眠的ベースラインと陶酔誘発型のミディアムパート、そしてVED BUENS ENDE的な妖しいクリーンを交え、聞き手を腐食した仄暗い森の中へ誘うかのような、グロテスクかつ幻想的なブラックメタルを展開。2曲目のトレモロ疾走なんかはシーンの代表格バンド並にかっこよく、前衛性を感じさせながらブラックメタルとしても優れた出来。ノルウェジアン・ブラックに硫酸をかけて融解させたような、薄気味の悪い世界観。

そして3曲目のやたらノリの良いリズムと、奇妙な浮遊感のあるトレモロが摩訶不思議なムードを醸し出した辺りからは、グッとアヴァンギャルド要素が濃くなりますね。4曲目はブラックメタルにピアノとサックスのお洒落で夢見心地なパートが挿入される、妙な展開の楽曲ですが、ここで寝たら夢魔に精神を貪られて廃人になりそう(笑)。ラスト5曲目はスラッシーなリズムで始まり、ストレートな曲と思いきや…左右のギターリフの絡みは脳内フィーバー状態で作ったとしか思えない奇天烈な感触。正直、たまらないです(笑)。ラストは無音の後にジャジーな演奏で終了。

前衛ブラックの中にはアヴァン過ぎてブラックから遠ざかってしまうバンドも多いですが、この作品はブラックから離れ過ぎず、適度な距離感を保ててると思う。VED BUENS ENDEやLUGUBRUMなどが好きな方にお勧めですが、こちらの方がブラック要素強めで根っからのブラック好きにも受け入れやすい音だと思います。


LE GRAND GUIGNOL - The Great Maddening ★★★ (2016-05-19 23:54:37)

2007年発表の1st。

「名は体を表す」と言いますが…その言葉をこのバンド以上に体現しているバンドっていないんじゃないでしょうか。楽曲の端々に戯曲的な雰囲気を醸し出すパートを挟み込んでくるシンフォニック・ブラックメタルバンドは少なくないですが、全編がそういうパートで構成され、尚且つバンドサウンドではなく、シアトリカル極まりないオーケストレーションの方が主役になってしまっているアンサンブル…というと、このバンドを置いて他には無いんじゃないでしょうか。

ジャンルとしてエポックメイキングなだけでなく、楽曲の魅力自体も素晴らしい。戯曲を思わせるオーケストレーションが矢継ぎ早に繰り出すメロディは、前衛的・狂的であっても常に美しさやキャッチネスに満ちていて、劇場に入ったが最後、どんなに気が乗らない気分であっても着席を余儀なくされる…そんな心を掴む魅力があるように思います。クサメタラーも間違いなく悶絶できるメロさ。

また、オーケストレーション主導の展開ながら、メタルとしても妥協してないクオリティなのもポイントですね。リズムを強調しヘヴィに刻むだけではなく、ここぞという所でメロさや狂性を演出するギターワーク、むせるほどに笑い狂ったり、ホイッスル音混じりの壊れた叫びを聴かせるなど、演技派ながら通常時のパフォーマンスではしっかりした芯のあるデス声を聴かせるヴォーカルなど、メタルとしてのかっこよさもガッツリ備えている感じ。

…ある意味、シンフォニック・ブラックの一つのスタイルの完成形を見たという気がします。替えが効かない音、かつ鬼クオリティの作品を出したバンドだけに、現在活動していないようなのが勿体無い…。


LEAVES' EYES - Vinland Saga ★★ (2005-09-13 17:22:00)

2005年発表の2nd。
女声ヴォーカルをフィーチャーしたゴシック・メタル、とカテゴライズされる曲調ですが、
アルバムのコンセプトに「アメリカ新大陸発見の旅に出た海の男と、その帰りを待つ妻」と
いうものがあるらしく、所々でヴァイキングっぽい勇壮なメロディが出てくるし、かなり音圧も
あって非常にカッコイイ作品になっていると思います。しかもデジパック盤はボーナスも含め、
14曲も入っていながら、そのどれもに印象に残る歌メロがあるという完成度の高さ。
どうやら日本盤は出ていないようですが…日本のレコード会社さん、こんな逸材を放っておいて
いいのかな?と忠告すらしたくなってしまいます(笑)
ジャケにもLivが大きく写っているように、彼女の声も良いですね。
月並みな表現ですが、高音なんて透き通るような綺麗さですよ…
時折掛け合いもやる男性デス声も少しヴォリュームは抑え目で、あくまでLivの声を引き立てる
感じですが、声自体は咆哮系で下手なメロデスバンドのそれよりもカッコイイです。
凄く取っ付きやすい作品ですし、まだ一つしかレビューが無いのが不思議でならないんですが…
これからメタルを聴こう、っていう人の選択肢の一つとしてもとてもお勧めなアルバム。
追記・日本盤出たみたいですね。遅かったけど、なんか安心。


LEAVES' EYES - Vinland Saga - Elegy ★★★ (2005-08-24 22:46:59)

この曲は確かシングルでしたっけ?
サビで柔らかな高音を上手く使うことによって、曲の印象がとても強いものになっていると思います。その部分のギターのメロも良くて、シングルらしく分かりやすくて良い曲。


LEAVES' EYES - Vinland Saga - Farewell Proud Men ★★★ (2005-08-24 22:50:47)

荘厳なティンパニのイントロから、ヴァイキングが自らを鼓舞するかのような勇壮な曲調が続くかと思いきや、いきなり嵐に巻き込まれたかのようにダークな曲調に!!
でも、「Across the sea~」からは最高級な泣きメロな上、期待してた勇壮さもあって凄く良いです。


LEAVES' EYES - Vinland Saga - Solemn Sea ★★ (2005-08-24 22:47:23)

Alexanderの咆哮デスヴォイスが炸裂する曲。
このバンドについてあまり予備知識なしにアルバムを買うという冒険をしてしまったので、こういう曲もあるとは思いませんでした。そのデス声がLivの声の神々しさを際立たせていますね。


LEAVES' EYES - Vinland Saga - The Thorn ★★★ (2005-08-24 22:47:41)

これは異郷の地で戦いに苦しむ戦士と、その無事を祈る妻についての曲でしょうか。その二人の心情を歌ったかのようなサビ部分ですが、デス声と女声の絡みが2パターンあって、各々を引き立たせていて上手い構成です。
確かLivとAlexanderって、実際に夫婦でしたよね…?


LEGACY OF BLOOD ★★ (2012-06-18 21:50:06)

ポーランド産ブラック。
SELBSTMORDやLEICHENGOTTともスプリットを出してるバンドです。


LEGACY OF BLOOD - Murder Hymn ★★ (2012-06-18 21:53:15)

2008年発表の2nd。

本気の絶叫が怖気を震うようなイントロから、若干プリミティブ要素強めなブラックに展開していく訳ですが…バンドサウンドが入った瞬間思いました。「軽っ!!」と…(笑)。低音はそれなりに効いているものの、ギターリフがノイジーかつ薄っぺらな音色、しかもドラムの音が抜けの良い、かつ音量の小さいものなので、プリミティブブラックの粗さを通り越して逆に軽快に聞こえる(笑)。しかしこの音で荒涼感のあるリフを弾くと、意外と聴き心地は悪くなかったり。

ただ、ヴォーカルは割と前に出ているんですが、このヴォーカルのパフォーマンスはかなり本気度高くて良い感じだと思う。綺麗にスクリームをするタイプではなく、時々声が乱れて地声が見えてたりするんですが、それが生々しい感情が伴っているようでかなり怖い。ブックレットに教会放火や墓荒しに敬意を表しているとも取れる記述がありますが、半分以上マジじゃないかと思わせるに十分な迫力があると思う。

とは言っても、まだマニア向けである事は間違いないかとも思います。確かに軽快さと荒涼邪悪リフの意外なマッチは面白くはあるんですが、正直ある程度プリブラを聴き込んでる人でないとピンと来ないかも。モダンで硬質な重さがある音に飽きてプリブラ聴いてるような人にはもちろんお勧めです。


LEGACY OF EMPTINESS - LEGACY OF EMPTINESS ★★★ (2012-02-28 22:19:34)

2011年発表の1st。

タイプとしては、鏡面を思わせる幽玄な響きのキーボードがバンドサウンドを包み込むシンフォニックブラックで、デモ~1st期のLIMBONIC ARTに近い作風ですが…このバンドはヴォーカルのがなりがしっかり前に出ていたり、(打ち込みっぽいけど)ドラムの疾走が迫力ある心地良いものであったり、ギターリフも厚みがあったり、よりバンドサウンドを前に出している感じですね。初期LIMBONIC ARTはかなり抽象的でアトモスフェリックな音を出してましたが、そのアトモスフェリックさを引き継ぎつつバンドサウンド部分をもっと実体的にした感じでしょうか。キーやリフのフレーズ自体も初期LIMBONIC ARTより実体的になっている感じなんですが…このバンド、所々逆にやりすぎてて異臭騒ぎレベルなんですが(笑)。

1曲目終盤ではかなりメロディックなツインギターの絡みがあるし、2曲目は頭からメロデス的なメロさだし、3曲目はちょっと引くレベルのクサピアノに、キャッチーなヴォーカルラインが付きやけにノリの良い曲。4曲目は後半サンホラの間奏のような派手なキーのフレーズが聴けるし、エニグマティックで邪悪なムードで始まった5曲目も、後半で我慢の限界を突破したかのようにメロウなメロディをぶちまけてるし、エンディングインストを除けばラストの6曲目は、頭からそれ単品で異臭騒ぎレベルの大仰さ。…はっきり言ってこの手に邪悪さや抽象的な神秘性、情景描写の妙を求める人からしたらやりすぎですけど、このメロディの分かりやすさがこの手にありがちな金太郎飴感をなくしてるんですよね。

アトモスフェリックさと実体的なクサさが妙なバランスで融合していて、個人的にもお気に入りな一枚。即効性も非常に高いですし、シンフォブラック好きだけでなくクサメタラーにもお勧め。


LEICHENGOTT - Cyrograf ★★★ (2012-06-15 00:49:16)

2009年発表の1st。
5曲で33分という、割と短めながらかなり充実した作品。

曲の多くの部分を覆う邪悪なトレモロ、時折顔を出すオールドスクールなリフ、邪気しか感じられないヴォーカル、RAWな音質…と、使っているパーツ自体は典型的なプリミティブブラックのそれなんですが、音作りも曲もなかなか個性的な作品ですね。低音がグルグルと渦を巻く中に、高音の妖気を孕んだトレモロと左右のチャンネルから聴き手を責め立てるヴォーカルが響く音像は、今正に儀式に立ち会っているような血腥い臨場感があります。

また、プリブラでもトレモロの使用頻度はかなり高い方で、メロディアスかといえばそうなんですが…メロディに聴き手の神経を焼き切るような苛烈さがあって、ブラックの本分から外れるほどメロくは聴こえないのが良いですね。その中で時折見せるメロウさやフックに富んだフレーズも素晴らしい。偶に脱メロブラ後のSATYRICONに通じる不吉さもある気がします。時々ベースが悪魔が何かの信号を発しているような、薄気味悪いメロディを奏でるのも相俟って、邪気の立ち込めるようなムードが演出されてますね。

ぶっちゃけ中古で安かったからジャケ買いしたんですが、想像していた以上に素晴らしかったです。ジャンルとしての芯は残しつつ、定型からある程度外れたプリブラを聴きたい人は是非。


LENGSEL - Solace ★★ (2014-10-23 21:17:13)

2000年発表の1st。
バンドはこの作品を出した後に解散したものの、2006年に再結成した模様。

一言で言うならARCTURUSタイプのプログレッシブなブラックメタルでしょうか。緩急の付いた、知的な展開を見せる楽曲、キーボードを利用し、世界観を広げていく作風などかなり共通点の多いサウンド。ただしこちらは冒頭から印象深いトレモロリフが吹き荒れていたり、もう少しメタリックな色が強いイメージがありますね。ARCTURUSと比較するとケレン味が薄い代わりに、より強くメタルとしての魅力を打ち出してる印象。

ただし、楽曲そのものが持つプログレッシブで知性のある雰囲気とは裏腹に、プロダクションはノイジーかつ厚みのあるものなのも特徴ですね。正直、個人的にはもっと硬質かつクリアな、メタリックな音質が、もしくは逆に霧の掛かったようなオブスキュアな音作りの方が良かった気がします。どうも作風に噛み合っていない気がしてしまうというか…。ただ楽曲そのものは十二分に魅力的なので、知的でドラマ性の高いブラックが好きであればチェックする価値は大有りです。


LES CHANTS DE NIHIL - Ma Plus Douce Vermine ★★ (2014-08-05 20:50:13)

2009年発表の4曲入りEP。
と言っても一曲が長く、トータルの演奏時間は50分を超え、ほぼフルアルバムと言っていい内容。

作風としては、スローテンポを基調にノイジーなリフ、ネガティビティに満ちたメロディ、喉が張り裂けるような絶叫ヴォーカルと、鬱系の用件を満たした陰鬱なブラックメタル。ただ、このバンドはチャーチオルガン系やアトモスフェリック系のキーボードを多用し、アンビエンス重視の指向も持っていて、抑鬱的な感情をそのまま描くというよりも、頽廃的なアートを演出しているような感覚が強いです。

…もちろん、頽廃アートな雰囲気は十二分に醸し出せており、そういう音源としては申し分ない出来だと思うんですが…鬱ブラックのレビューで言うのも何なんですが、2曲目のタイトルトラックのトレモロ・疾走パートが余りにもかっこいいんですよね(笑)。このバンドの持つ頽廃芸術っぽい雰囲気が、ブラックの典型的な様式であるトレモロ疾走と合わさると、個人的には悶絶モノ。ぶっちゃけ、このバンドがスローなパートを中心で楽曲を作っていることを勿体なく思うくらいです(苦笑)。

バンド名はフランス語で「虚無の歌」でしょうか。そのかっこいい名前に惹かれて購入しましたが、名前負けしないセンスの良さがある音源だと思います。ただ、全編疾走にするのは本末転倒にしても、もう少し疾走パートがあっても良かったという気はします。


LES DISCRETS - Septembre et ses dernières pensées ★★★ (2010-04-03 08:46:00)

2010年発表の1st。
ALCESTとのスプリットで知り、フルの発売を心待ちにしていた人も多かったようです。

ALCESTがシューゲイザーとブラックメタルの融合というヴィジョンを提示して以来、LANTLOSやLiAM、APATIなど様々なバンドがその路線を自分なりに踏襲した作品を作っていますが、LES DISCRETSのこの作品は、シューゲイザー寄りブラックの中でも、これらのバンドと比べても「繊細さ」において頭一つ抜き出ているように思います。

アコースティックギターを重用し、基本的にミディアム~スローで展開する曲調は、個人的にはシューゲイザー寄りブラックよりも、OPETHの「Damnation」アルバムやGREEN CARNATIONの「The Acoustic Verse」アルバムなど、プログレメタルバンドのアコースティック作品に近い気もするんですよね。ヴォーカルのまろやかな歌い上げも、OPETHのMikaelに近いスタイルですし。

ただ、それらの作品が完全にバンドの「静」の側面を表したものだったのに対し、こっちは全体をうっすらとギターノイズが覆っていたり、僅かながらブラストビートを導入していたり、ブラックの要素もしっかりあるのが大きな違いですね。ブラストパートでも、全然攻撃的な感じがせず、寧ろ疾走感が曲の儚い雰囲気を更に深いものにしてます。
要所で聞こえるトレモロリフも、小川のせせらぎのような、清浄な繊細さがあって素晴らしい。

シューゲイザー寄りのブラックって、良質なフォロワーが出てきているものの、まだALCESTほどのインパクトを残せてるバンドはいないかな…と思ってましたが、このバンドは持ち前の繊細さで、遂にALCESTに肉薄する音を提示する事に成功していると思います。
かなりメタル色は薄いので、好みは分かれるとは思いますが、この手が好きなら大推薦です。


LES FLEURS DU MAL - Schattenfeuer (2014-10-17 11:35:08)

おそらくボードレールが出典と思われる、「悪の華」を意味するバンド名、そしてドイツ語で「影の炎」を意味するアルバムタイトルに心を擽られて、中古で安かった事もあって購入。

路線としては、Rawでノイジーさを強調したバンドサウンドに、アトモスフェリックなキーが被さるアンビエントブラックで、精神が引き裂かれるような裏返った絶叫はあるものの、割とありがちな感じかな…と思ってましたが…。ストリングスの音色が、馬頭琴を思わせるちょっとオリエンタルな響きがあるのが意外。3曲目では亡霊的なコーラスを取り入れていたり、上モノの音色選びのセンスが結構面白い作品。

ただ、4曲目のアンビエントとかは正直音像が変わり映えしなすぎだと思うし、個人的には群を抜いた何かは感じられませんでした。バンド名やアルバムタイトルはお洒落でかっこいいですけど、評価はこの手としてはごく普通ですね。


LEVIATHAN - Massive Conspiracy Against All Life ★★★ (2008-04-28 05:57:00)

2008年発表の3rd。

XASTHUR等と同様、鬱ブラックとして評価されてるみたいですが、LEVIATHANの音楽はブルータルさもあるせいか、鬱や病気だけでなくどこか血腥さも漂ってる感じがしますね。XASTHURが漆黒の闇だったとしたら、こっちは明かりを付けたら実は死体置き場かもしれない…みたいな恐ろしさがあるように思います。

相変わらず、リフの歪め方の上手さは際立ってますね。
メタリックすぎる音になって雰囲気を損なったり、ノイジーながら歪みが耳に痛い音で気が散ったりといった事に決してならない音作りはブラックらしい酩酊感やアングラな魅力満載。リフ自体もまるで生きているかのような、有機的なグロテスクさをも感じさせるようになって更に凄みを増したんじゃないでしょうか。これを聴いて、Wrestは天才だと思いましたね…。はっきり言って、このアルバム、病んでる以前に芸術だと思いますもん。

私がこの作品について一番凄みを感じたのは、「音響とフレーズのバランス感覚」。音響で聴かせるべき所は音響で聴かせ、フレーズで聴かせるべき所はフレーズで聴かせる…そのどちらにも全く妥協をしない作風は本当に素晴らしい。箇所によっては音響を弄る事でそのままフレーズにしているような部分も見受けられるし…その二つをお互いに高めあわせ、一つの芸術に収束させていくという手法においては、ブラック界のみならず、HR/HM全体でもトップレベルにあるんじゃないでしょうか…。

作風はどす黒いしグロテスクですが、私には聴いててWrestの才能が眩しく感じられてしまいました(笑)。不気味なクリーチャーのアートワークも自ら手がける(らしい)Wrestの才能が遺憾なく発揮された力作。今、現代ブラックの名盤10選とかやったらランクインするかもしれません。

最近多くのブラックメタルバンドが日本盤を発売したり、MAYHEMやSATYRICON等が来日したりしてますが、これを聴けば何故ブラックが支持を集め始めているのか理解できると思う…そう言っても過言ではないくらいの作品だと思います。


LEVIATHAN - Tentacles of Whorror ★★★ (2007-03-16 00:03:00)

2004年発表の2nd。
最近XASTHURやKRIEGなど、アメリカ産ブラックが話題になってますが、これも凄いですね。

まず際立っているのは音作りの上手さ。
ギターは当然ブラックらしいノイジーさがありますが、ノイジーさの質が曲によってまちまちながら、決して不快のラインを超えず、「快」の領域に留まっているのが良いです。ノイズ耐性がないと5曲目辺りは辛いかもしれませんが、ブラック好きなら大丈夫でしょう。
また、聴かせるべき所ではトレモロリフやベースのメロディもしっかり聞こえるし、ドラムも大きすぎず小さすぎず心地良い響きで、ヴォーカルも禍々しさを演出しつつもエフェクトを利用し曲に上手く溶け込んでます。音質はブラックとして完璧ではないでしょうか。

音作りだけでなく、曲の方も当然の様に良いです。
ブルータルなところはしっかり暴虐だし、メロディも叙情性、妖しさ、鬱、毒々しさなどの雰囲気を醸し出していて、ブラックとして全くソツの無い曲作りだと思います。アンビエントの要素を含んだ曲もあったりして、作風もバラエティ豊か。72分という長い演奏時間をたっぷりかけて、「ブラックとは何か」を教えてくれるかのような名作です。
とりわけ鬱パートのXASTHURにも通じる暗さや、全体を通じて一般的なブラックよりも不健康な空気感が濃いところが素晴らしいですね。マイナスなのは歌詞の読みづらさぐらい?

個人的には、聴いていると良く寝れるCD。勿論つまらないから寝てしまうのではなくて、音が心地良すぎて寝てしまうという感じ。下手すると1曲目から寝れます(笑)。ブラックメタラーならこの心地良さ、分かってもらえるのではないでしょうか。


LEVIATHAN - Tentacles of Whorror - Mouth Orifice Bizarre ★★★ (2007-03-15 23:40:46)

音作りの上手いアルバムですが、この曲でそれが極まっている印象。
最初のメロディの聞かせ方の不気味さやノイズが膨れ上がって破裂するような音もかなり好みだし、ザラザラしたくぐもったノイズからベースのメロディが聞こえて来る音像はアングラな魅力を放ちながらも、聴きづらくないのが凄い。メロディにちょっとオリエンタルっぽさを感じるのは私だけでしょうか。


LEVIATHAN - Tentacles of Whorror - Tentacles of Whorror (Revel the Tyrant) ★★★ (2007-03-15 23:44:11)

この曲のイントロのメロディ、どっかで聴いたような…
そこからの展開はLEVIATHAN独自のものですが、イントロだけ結構ありがちな(だけど、それだけに魅力的な)メロディですね。少しずつ闇に沈んでいくような曲調、XASTHURなどにも通じる物があると思います。


LEVIATHAN - Tentacles of Whorror - Vexed and Vomit Hexed ★★ (2007-03-15 23:46:00)

イントロのSE、一体なんなんでしょう(笑)
なんかトイレの個室から聞こえてきそうな感じの呻き声なんですが…本編はまともにブラックしてますが、ちょっと笑えます。


LIAM - JOURNEY...TWO YEARS AND A FRAGMENT ★★ (2010-01-12 21:49:00)

2009年発表の…おそらくデビュー作と思われる作品。
07年作の前半、08年作の後半と二つのパートに分かれてます。

最近はALCESTやAMESOUERS、LANTLOS、WOLVES IN THE THRONE ROOMなど、シューゲイザー寄りのブラックが流行で、某CDショップでも特集が組まれてたりしますが…このバンドもその一派と言える音楽を演っていますね。
やはりこういう作風を演るだけあり、「儚さ」「淡さ」に特化したようなメロディセンスは極上で、聴いていてどす黒い曇天から一条の光が差してきたようなシーンを思い浮かべてしまいます。この手にしてはギターが結構重いんですが、それがキリキリと締め付けるような高音トレモロとかなり相性が良いんですよね。

前半はインストで、後半はデスヴォイス、ノーマルヴォイスも入れる…という構成を取ってますが…デス声も結構壮絶だし、ノーマル声も悪くはないんですが…個人的には、前半の方が好きです。
これだけメロディそのものがエモーショナルだと、敢えて感情をダイレクトに表現するヴォーカルを入れない方が、繊細さがより伝わる気がするんですよね。また、リズムにプログレ的な響きもあり、特に前半はOPETHの静かな曲が好きな人も気に入れそう。

そういえば、「りあむ」というと、押尾学さんの娘さんの名前として有名ですね(笑)ブログなどを見る限り、日本ではシューゲイザーブラックを愛好する人はかなり多そうだし、ある意味日本人に親しみやすい名前なので、ブレイクの可能性はあるかもしれませんね。
…と、無責任に言ってみます(笑)。


LICHIUM - FROZEN TAMORI ★★★ (2011-12-17 22:29:01)

2011年発表の1st。

…これ、最初店頭で見かけたときは「絶対メタルの熱さ(とそれに付随するある意味でのダサさ)をパロった、ブラックユーモア系のバンドで、出音的にエクストリームメタルではないだろうな…と思ってましたが、まさかブラックメタルだったとは…。いつも参考にしてるブログで取り上げられてて、慌てて買いに走りましたよ。…取り合えず在庫残ってて良かった…。

インスト明けの2曲目から、初期DISSECTIONや中期SATYRICONを髣髴とさせる、冷たくメロウなトレモロリフを多分に含んだ、ドラマティックな構成の名曲で早くも「買って良かった」とガッツポーズ。雰囲気系のキーボードや地縛霊風コーラスがまた妖しくていいんですよね。この曲、メロディ面だけでなく、構成の上手さでもそれらバンドに肉薄するレベルにあると思う。

アルバムを通して基本北欧風のメロブラを演ってますが、混沌としたメロディを伴って疾走したり、荒涼としたリフと笛系キーボードを合わせたツンドラ系ペイガンブラックを展開してみせたり、ともすれば金太郎飴になりがちなこのジャンルの中で、上手く曲を差別化出来ていると思う。メロディの良さもあって、聴いていて飽きないアルバムになっていると思います。

…と、ここまで書くと「良質なメロブラなんだろうな」と思われるかもしれませんが、実は歌詞やコンセプトがぶっ飛んでる(かつネタやユーモアを多分に含んでいる)のも大きな特徴。ゴルフメタルを名乗り「田森倶楽部」「兄は決して働かない」といった曲を演る…これで良質なメロブラを予想しろって方が酷ですよ(笑)。8曲目なんかハイクオリティなブラックが謎のコントで挟まれるという前代未聞の迷曲ですし。

ただ、ネタ自体は面白いんですが、時々ネタっぽさを強調してあざとくなってるのが惜しいんですよね…。4曲目の「お父さんだよ」の語りとか、6曲目のクリーンとか正直素人のカラオケレベル。この辺りがマジで怖気を震うような声色の語りだったり、IhsahnやSimenクラスのクリーンだったりしたら、逆にネタとしても徹底してる感じで更に良かったんですが。

取り合えずブラックメタルの音にユーモアを持ち込むのが嫌でなかったり、「音楽は作り手のリアルライフと直結してるべき」みたいな信条を持っていないのであれば、チェックする価値は十二分にある作品。まあブラックメタルのパロディといえばパロディかもしれませんが、作曲面ではパロディという枠を遥かに超えたクオリティを見せてくれてますので、気になった方は是非。


LICHT ERLISCHT... - The Narrow Path ★★★ (2011-11-07 22:06:14)

2009年発表の1st。

漫画の光のエフェクトにしか見えないバンドロゴが印象的ですが、出音の方は完全に闇属性ですね(笑)。BURZUMの「Filosofem」やNARGAROTHの「Regens~」を思わせる、金属質なノイジーさで奏でられるギターリフに、物悲しいメロディを練り込んだスタイルの鬱ブラック。鬱系の中でもメロディの素晴らしさは抜きん出てる感じで、悲壮感・分かりやすさ共にメロウ方向に本気出したときのNARGAROTHレベル。

ただしギターの音色自体は上記バンドの作品に通じるものの、比較的音像におけるノイジーリフの占める割合は低めで、代わりにドローンめいたキーボードであったり、叙情的なアルペジオだったりが空間を埋めているのが大きな違いですね。NARGAROTHの「Regens~」なんかと比べると、エモーショナルさで譲るものの、より浮世離れした、神秘的な雰囲気が強いように思います。

NARGAROTH程知名度は無いですが、作品のクオリティ、鬱度は肉薄するものがあると思います。メロディが分かりやすいので、この手に嵌まり始めた方にもお勧めです。


LIFE IS PAIN - Bloody Melancholy ★★ (2009-10-05 20:08:00)

LIFELOVERの()ことKim氏と、チェコの鬱ブラックTrist氏という鬱系好きには豪華すぎるメンバーがタッグを組んだプロジェクトの、2006年発表のデモ。500枚限定で、この一作をリリースしただけでプロジェクトは解散してしまったそうです。

音楽性は言うまでもなく鬱ブラック。
ほぼTRISTに近い路線ですが、もう少し淡くファジーで、抑揚が薄い感じで、曲が、単純に良い物を聴かせるというよりも、ヴォーカルの狂気を表現するための舞台として作られているような印象。2曲目なんかはリズムまで排してしまってますし。

そのヴォーカルですが…LIFELOVERの時とは比較にならないほど壊れてますね…。叫んではいるんですが、もはやこれは「デスヴォイス」でも「絶叫」でもない、「嗚咽」と言った方が正しいと思います。SILENCER以上に感情の針が振り切れていて、デス声の体を成していない声。本当に暗闇で頭抱えて叫んでそう…。これを聴いてると、アートワークの創傷だらけの腕とか、「精神病院で歌詞を書いた」とかが全くハッタリに思えなくなってきますね。

最近のXASTHURのように音像操作に凄く拘っている訳でもなさそうだし、I SHALT BECOMEやMAKE A CHANGE…KILL YOURSELF辺りと比べるとメロディも薄めで、鬱ブラックとしては割と地味目な作風だと思います…が、ヴォーカルの感情表現の上手さはこのジャンルでも生え抜きだと思う。ただ裏返った悲鳴を上げてるだけじゃなくて、リアルに「苦悩」や「苦痛」が伝わってくるような声なんですよね…


LIFEBLOOD - Shattered Wishes ★★ (2017-05-21 11:17:24)

2015年発表の1st。

SUNGODDESSのメンバーが関与する鬱ブラック/ドゥーム。鬱ブラック然としたトレモロもありつつ、基本的にはミディアム~スローで引き摺るようなノイジーさのリフを中心に展開していくスタイル。何気にベースが音の中心になっていると言っても過言ではないくらいにメロディアスで、粘り気のある音で絡め取られる・引き込まれるような感覚を覚えさせつつ、粛々と進行していきます。

このほぼ全編ミッド~スローの展開が凄く雰囲気出ているんですよね…樹海とか山奥とかに、死を求めて一歩一歩踏み込んでいる感じがしてしまって…。メロディが無愛想だったり、展開がミニマルすぎたりしないのも、死を前にした主人公の人間的な感情が溢れ出しているかのようでグッと来てしまう…。ただ、息漏れの多いグロウルを使うヴォーカルだけはちょっと微妙かも。故意にそう歌ってるようにも聞こえますが、何か弱い感じに聞こえてしまいます…。

とはいえ鬱感情を体現したかのような作品なので、そういった音を求めるならば間違いなく期待に応えてくれる作品かと。日本的な湿ったムードがたまらないです。


LIFELOVER - Erotik ★★ (2007-11-03 09:04:00)

2007年発表の2nd。

最近、不条理だったり摩訶不思議だったり、シュールだったりといった「邪悪」一辺倒ではない空気感を表現するブラックメタルバンドが頓に多くなってきている感がありますが、2005年に結成したというこの新星LIFELOVERも、その中の一つと言えるでしょう。

ロック的なダイナミズムを感じさせるリズムに、ブラック由来の平坦な摩擦リフや気だるくマイルドな普通声、妙に味のあるデスヴォイス、叙情的で不思議なピアノなどが乗り、女性の悲鳴や溺れ声、合唱などのSE等がところどころに配置されている事もあって独特な雰囲気。

音質もダイナミックかつクリアで、表面的にはブラック色はかなり希薄。…これだけでもかなり個性派なバンドですが、アンビエント志向になる前のBURZUMにも通じるアンダーグラウンド性や、AMESOUERSを思わせる邪悪さから離れたようなメランコリックさなどが感じられる部分まであるのが面白いです。

こう書くと、かなりマニア向けな音を想像するかもしれませんが、音質の良さもあって実際の耳当たりは割とキャッチーで、2曲目なんかはジャケ(夜景)通りのお洒落さすら感じるほど。
…逆にそこがシュールなのかもしれませんが。

他のバンドを引き合いに出すと、SHINING辺りが少し近いでしょうか。
あのバンドを鬱要素を弱めて不条理方向に傾けたら近い気もしますが…そうでもない気もします(笑)。言葉では表しにくいような独特の空気感を持った音を出しているバンドなので気になった方は是非。新世代ブラックらしい個性的な音が味わえます。


LIFELOVER - Erotik - Museum of Past Affections ★★★ (2007-11-12 15:53:06)

温かでアトモスフェリックな空気感を持った曲で、ALCESTやAMESOUERS辺りのバンドにも通じる雰囲気。ただ、ヴォーカルの物憂げな雰囲気といい、温かさの裏に不条理さも感じられる曲。


LIFELOVER - Erotik - Nitlott ★★★ (2007-11-12 15:55:21)

11分の大作ですが、展開は普通じゃないです。
前半はメランコリックなピアノに謎の演説(咳き込んでるし…)ですが、後半になると本性を現したかのようにブラック色が強くなり、メロウなトレモロリフまで聴かせてくれます。相変わらず意図の分からない展開…。


LIFELOVER - Erotik - Sweet Illness of Mine ★★★ (2007-11-12 15:54:32)

ギターのフレーズやリズムだけ聴くとごく真っ当なかっこよさのあるディプレッシブ・ロックという感じですが…おそらくこの真っ当なかっこよさは罠でしょう(笑)。普通の洋楽ファンも意外と気に入ってしまいそう。


LIGHT BRINGER - Burned 07 ★★ (2011-01-25 23:54:50)

2010年発表の4曲入りシングル。
「Just Take My Heart」はMr.BIG、「motto」はJUDY AND MARY、「GOD BLESSED VEDEO」はALCATRAZZのカバー。「Just~」は、ギターのKazu氏がリードヴォーカルを担当。

まずタイトルトラックは、彼らの曲の中でもトップクラスのキラーですね。
彼らの曲の特徴として、へヴィメタルのパワー/テクニック/緊張感はそのままに、歌メロがポップス以上にキャッチーでクサいというのが挙げられますが、この曲の歌メロはヤバイ。アニソンのポップネスでもなく、メロスピの飛翔感でもなく、歌謡曲の「泣き」の強いメロディで、普遍性すらあると思う。

それを歌うFuki嬢のヴォーカルも、一回目のサビ前の「♪溺れていたい」などに顕著ですが、歌謡曲的な「泣かせ」の感じられるフレージングを要所要所で聴かせ、単に歌唱力が高く迫力があるというだけではない表現力を見せ付けてくれます。なんか、普通にブレイクしてもおかしくなさそう。

ただ、カバーの方はイマイチかも。
3曲とも、特にVoが自分の物に出来ていない感じがするというか、原曲大好きな人がカラオケで歌ってるのを聴いてるような微妙感があるというか…。「motto」の、ガールズロックっぽいノリにメタルのテクニカルさを持ち込んだ演奏は良いんですが。私がメジャーなハードロックやガールズロックにそれ程思い入れがないから、そう感じるのかも。

と言う訳で、カバーは正直期待してたほどでもなかったんですが、新曲となるタイトル曲にはそれを補って余りある魅力があります。歌謡曲のヒット作品以上の泣きを感じられる歌メロ、迫力ある演奏や歌唱には、今の彼らの勢いが感じられますね。


LIGHT BRINGER - Heartful Message ★★ (2009-03-31 18:12:00)

2007年発表の6曲入りフルアルバム。
UNLUCKY MORPHEUSのFukiさんが参加という事で購入。
メロスピ/クサメタル志向の強いUNLUCKY MORPHEUSと比べると、こっちは力強いリズムから
ポジティブなエネルギーが伝わってくるような、ハードロック志向の強い作風ですね。
歌謡ハードロックとも言えそうですが、ポップな歌メロの裏でも容赦なくかっこいいオブリを
入れてきたり、「ハードロック」の部分が非常にしっかりしている感じ。1曲目の冒頭から
オーケストラヒット入れまくりにベースも動きまくりでめっちゃテンション上がります。
Fukiさんの歌唱もこの頃から、メタルに必要なパワーと、メタルにはなかなか無い
親しみやすさを備えた稀有なスタイルで素晴らしい。ただ、UNLUCKY MORPHEUSの1stでの
より成長したパフォーマンスを先に聴いていた人は、少し物足りなく思うかも。それだけ
歌唱力が伸びてるということですが。あと、帯には「美しく澄んだソプラノ」とありますが、
SINCERITY GREENやMISTIELEGY的な声楽的歌唱が聴けるのは一部で、殆どはハードロックに
合った、力強い歌い方で歌ってるので、ゴシック的な世界観を求める人は注意。
歌詞もFukiさんが担当してますが、女性らしい繊細なポジティブさがあるのが良いですね。
個人的には、ブルデスやグラインドなどのエクストリームメタルならともかく、こういう
ハードロックな音にサグだったりマッチョだったりする歌詞が乗ると、正直押し付けがましさを
感じてうざったくなってくることが多いので…(笑)。Fukiさんに世界観の演出面を振ったのは
大正解じゃないかと思います。
このバンドって、歌唱もルックスも華のあるFukiさんを始め、何気に美形揃いですよね。
次世代の日本のメタルを担うのは、こういう華のあるバンドであって欲しいな…と思います。


LIGHT BRINGER - Heartful Message - Episode ★★★ (2009-03-31 18:14:59)

これはUNLUCKY MORPHEUSに近い音かも。
こういう華やかなギターとドコドコ疾走を取り入れた曲ってやっぱ良いですよね。展開もドラマティックで熱いし、Fukiさんの広い声域とダイナミックな強弱のつけ方を上手く活かした歌メロもかっこいいです。


LIGHT BRINGER - Heartful Message - Heartful... ★★ (2009-03-31 18:16:08)

Fukiさんが持ち前の美声で歌い上げるバラード。
「——出会えて良かった」私も含めた、このアルバムを買ったリスナーの多くが、この歌詞と同じ感情を抱いたのではないかと思います。この作品と出会えて良かった…と。


LIGHT BRINGER - Heartful Message - SYMPHOPIA ★★★ (2009-03-31 18:14:08)

歌詞の「理想響」がこのタイトルの訳語でしょうか。
「ヒキ」のパートを作りつつも、割とすぐにアンサンブルが派手さを取り戻すのがらしくていいですね(笑)。少しプログレっぽい雰囲気も。ラストはRPGとかで、人々が未来に向かって一歩ずつ歩き出すエンディングのようなシーンが浮かんできます。それにしても、中盤のソプラノの高音が凄い…。


LIGHT BRINGER - Midnight Circus ★★★ (2010-05-29 17:58:00)

2010年発表のフルレンスアルバム。
「Heartful Message」はフルには数えないらしいので、これが2ndになるみたいです。

前評判的には、「ポップ性の強かった前作よりも、よりテクニカルで激しい作品になる」と聴いていたので、「Heartful~」の路線に帰るのかと思ってましたが…「Heartful~」がハードロック色の強いアルバムだったのに対し、この作品は「Tales~」のメロディの豊穣さはそのままに、メタル色を更に強めている感じ。演奏のテクニカルさがより前に出ているのも関わらず、メロのクサさが減ってないので、純粋に華やかさが増してると思う。

前作は、その溌剌とした歌唱からか、一部では「アニソンっぽい」「子供っぽい」などの意見も散見されましたが…今回は太い声質による、割れ気味な歌唱も取り入れ、そうした評価を覆すほどの迫力が備わってますね。特に「Resistance」等で聴ける逞しい歌声は、体育会系なパワーヴォーカル以上の力強さがあるにも関わらず、体育会系イズムが陥りがちなダサさから完全に解放されているのが素晴らしい。もう黒猫さんの背中はそこまで見えてるかも。

ただ、多少気に掛かるのが、2曲目の「♪始まりの~」やラス曲の「♪輝いた~」など、2枚目のフルにして、既にバンドの得意なパターンのメロディ回しのようなものが見えてきてしまっていること。まだ今は、東方やドラガ並みのキャッチーさがありますが、この辺りが、後々マンネリ感に繋がってきそうで少し怖い。あと、フルアルバムにしてはちょっと新曲が少なすぎる気も。

と言っても、相変わらずどキャッチーなメロと華のある歌唱のもたらす間口の広さと、テクニカルな演奏によるメタルならではのかっこよさが両立してる音楽性なので、メタルを聴き始めの人、聴いた事のない人、興味のない人にもお勧め。テレビ出演も果たしたと聞きますし、是非有名になっていって欲しいですね。


LIGHT BRINGER - Tales of Almanac ★★★ (2010-03-20 20:57:00)

2009年発表の(Heartful Messageを1stとするなら)2nd。

前作と比べて、まず一番変わったと思うのが「歌メロ」。
正直、前作は他のFukiさんの関連バンド(UNLUCKY MORPHEUS、DRAGON GUARDIAN)と比べると、ちょっと物足りなさがあったんですが、今回は吹っ切れたようにメジャーなポップス、もしくはアニメソング風の、非常に陽性で分かりやすいメロディを取り入れてますね。Fukiさんの歌もメロディに合わせたのか、メタリックさは希薄な、今までに無くポップな歌い方ですが、それでも持ち前の伸びの良さや勢いは失われず、聴いてて気持ちの良い物になってますね。

最初は余りにもキャッチーな歌メロ(Upstream Chidrenの歌メロは、完全にオリコン狙いのポップスに聞こえる)に耳を取られてましたが、演奏の方も前作以上に素晴らしいですね。ただフレーズが凝ってるとか、アンサンブルが優れてるとかじゃなくて…やっぱりどこか「華」がある演奏だと思う。その華のある演奏が、ポップ過ぎる歌メロと交わり昇華される音は今のところ、他のどのバンドでも聴けないと思う。

ただ、上のお二方も仰ってますが、音質ははっきり言って「悪い」です。いくらボリュームを上げても迫力に欠け、「華のあるテクニカルな演奏」をちょこまかした演奏に聴こえさせ、Fukiさんの声量のある歌唱の魅力を半減させるに十分なくらい悪い。曲が粒揃いなだけに、余りにも惜し過ぎる欠点なんですが…。

音質を除けば、本当に素晴らしいアルバムだと思う。
普通にアニメソングとか、ガールポップ好きな人でも聴けちゃうんじゃないかと。パッと聴きメタルに聴こえないですもん。でも良く聴くとめっちゃテクニカルという。そんな「聴きやすさ」「耳当たりの良さ」に、「メタルのかっこよさ」が秘められた秀盤です。


LIGHT BRINGER - Tales of Almanac - Closed Sister~雪待月の妹~ ★★★ (2010-03-20 20:37:47)

これは…ゲーム系のコンポーザー、それもプログレとメタルに精通した人が書いたような、ダークメルヘン色の強いメロディですね。私的にはモロにツボな路線で(笑)、後半のハイライトを挙げるとするなら絶対にこの曲。ああ、こういう華のあるメロディって大好きだわ…。


LIGHT BRINGER - Tales of Almanac - Frothy Summer~真夏の夜の夢~ ★★ (2010-03-20 20:27:41)

テクニックに優れてるバンドは、「引き」のパートでもそのセンスを遺憾なく発揮できる…それがよく分かる曲。イントロから泡沫の、儚い夢の世界に引き込まれます。Fukiさんの歌唱は…もう少し「引き」が欲しい所ですが、こういうロマンティックなストーリーを歌うに相応しい甘さがあって良い感じです。


LIGHT BRINGER - Tales of Almanac - In Disguise ★★★ (2010-03-20 20:33:50)

このバンドも1stと比べて、随分垢抜けましたよね…特にこの曲のメロディは、Being系アーティストに通じる哀愁があって素晴らしい。もちろんBeing系はこんな無茶なハイトーン使いませんが(笑)。キーがもう少し下だったら、織田哲郎さんが作曲って言っても信じてしまうかも。


LIGHT BRINGER - Tales of Almanac - Rain ★★★ (2010-03-20 20:20:23)

演奏にも歌唱にも、「勢い」と「繊細さ」「哀愁」の両方が感じられる曲。今までよりも、演奏と歌唱の距離が近くなっている印象。しかしFukiさんの歌い方は、ファルセット使っててもなんか勢いがありますよね(笑)。勢いで繊細さまで出せてしまってるというか。


LIGHT BRINGER - Tales of Almanac - Red Spider Lily ★★★ (2010-03-20 20:31:14)

最初の方のメロディの哀感と、プログレッシブなアンサンブルからは、もっとダークな曲かと予想してましたが…サビでは視界が開けるような、ポップなメロディが聴けます。「目指す対岸 舵を取り行け 信じた航路を」…この歌詞から浮かんぶ、そのままの勇壮なメロディ。やっぱりこのバンド、根っこから陽性なんだと思います。


LIGHT BRINGER - Tales of Almanac - Upstream Children ★★★ (2010-03-20 20:17:10)

個人的に前半戦のハイライト。
突き抜け方が以前とは比べ物にならないほどに、明るく突き抜けるキャッチーなメロディと、細やかなギターワークが交じり合い、上昇気流を描くサビがありえないくらいかっこいい曲。ポップメタルでこれ以上のものはなかなか出てこないだろうなぁ…っていうくらい、完成された作風だと思います。


LIGHT BRINGER - Tales of Almanac - We're All in This Together ★★ (2010-03-20 20:24:14)

「♪We're all in this together~」
すっごいピースフルなメロディですね(笑)。普通に、(分かりやすい勧善懲悪な)戦隊モノの映像のバックに流しても違和感無さそうなピースっ振り。でも演奏はいつも通り、テクニカルで聴き応えあり。


LIGHTNING SWORDS OF DEATH - Baphometic Chaosium ★★★ (2014-06-02 20:43:51)

2013年発表の3rd。

デスメタル的なヘヴィさを内包しつつ、整った音で攻撃性をダイレクトに伝えるプロダクション、ブラックメタルらしい邪悪さを感じさせつつも、ドラマ性にも重きを置いた展開と、非常にクオリティの高いデス/ブラックメタル。ヴォーカルも悪魔に魂を売ったかの如き禍々しさ。レーベルがMetal Bladeという事もあってか、結構ショップでも推されてた気がしますが、これは予想以上に素晴らしいですね。

この手のハイクオリティな音って、高品質な代わりに尖った部分を失ってしまうケースが少なくないんですが、このバンドはその真逆ですね。ブラック由来の、邪悪さが煮え滾るようなトレモロも、整った、低音の効いた音質でよりドス黒さに説得力を持っている感じ。ギラついた邪悪さが感じられるというか。3曲目の「Psychic Water」なんかはうねりのあるリフで磨り潰すような凄みのある曲で、質が高い音を出しているだけのバンドには出せない音…という感じの凄絶な雰囲気。

アグレッションに満ちた、クオリティの高い音の裏に、悪魔の群れが蠢いているかのような、インテンスで禍々しいムードを常に発散させているような作品。クオリティも高いですが、それ以上に邪悪さが高いというバランスが素晴らしい。これはかなりお勧めです。


LIK (LEKAMEN ILLUSIONEN KALLET) - Lekamen Illusionen Kallet ★★★ (2014-08-10 13:14:20)

2007年発表の3rd。

関連バンドに目を通してみると、ARMAGEDDAを始め、BERGRAVENやWHIRLINGなど、スウェーデンのオカルト系・スピリチュアル系なグロテスクなブラックを演ってるバンドが名を連ねている時点で、音楽性の方は「お察しください」って感じですね(笑)。このバンドも当然その流れを汲んでおり、地下で密やかに行われる、淫蕩で変態的な儀式をこっそり覗くかのような、妖しいムード満点のアヴァンギャルドブラックが展開されています。

路線としては、VED BUENS ENDE辺りが近いでしょうか。あのバンドの持つ有機的な薄気味悪さを殊更に強調したような、ミッドテンポ中心で妖気漂うメロディを聴かせる、ダウナーで如何わしい音。個人的には、その如何わしさをより強調するようなヴォーカルがなかなかにツボですね。デス声ではなく、マイルドなクリーンやウィスパーで聴かせるスタイルですが、クリーンは朗々としていて「良い声」なのに、この音と合わさるとなんだか変態的に聴こえてきます(笑)。紳士を通り越して変態紳士的というか(笑)。

この如何にも妖しげなムード、個人的にはかなりツボなんですよね。明らかに聴き手を選ぶ音というのは分かってるんですけど、それでもお勧めしたくなります(笑)。でも購入は自己責任で。


LIKBLEK ★★ (2013-01-19 05:55:07)

元SACRAMENTUMのメンバーも絡むスウェーデン産ブラック。
バンド名は「死体の様に青褪めた」という意味だとか。


LIKBLEK - LIKBLEK ★★ (2013-01-19 06:09:24)

2010年発表の1st。
Daemon Worship Productionsより発売。
NEFANDUSやSERPENT NOIRの作品を出してるレーベルですね。

という訳でレーベル買いなんですが、これが上記バンドに通じるような真性系の凄みと、WARブラックに通じる、ダーティなRAWさの入り混じったブラックメタルで、かなりの良盤。ドスの効いた太さと汚さを兼ね備えたプロダクションといい、頭のネジが一本外れたような狂気だけでなく、威圧感もあるヴォーカルといい、個人的にはアメリカのKRIEGの近作に近い雰囲気を感じたり。

ただ、この手のダーティさの強いブラックメタルとしては、一部かなりメロディアスな部分も含むのも特徴。そのメロディもMAYHEMやSATYRICONに通じるような、じわりと恐怖が伝わってくるような陰鬱さとメロウさがあるもので、なかなか耳を引きます。音質の太さとも相俟って、時折ゾクッとするような威風をも感じさせますね。

一曲一曲の演奏時間は短めで、アルバム通しても約27分と決してボリュームがあるほうではありませんが、その分一気に聴きとおせるような勢いを持った快作に仕上がってると思います。邪悪でオールドスクールなものが好きであればおすすめ。


LILYUM - NOTHING IS MINE ★★★ (2012-01-14 20:47:08)

2011年発表の5th。

何気なく買ってしまったんですが、これは素晴らしいですね。
個人的には、2011年のベストアルバムの候補の一つに入ります。
路線としては、邪悪なメロディのトレモロリフを伴うミニマルな疾走パート多め、ノイジーな音質など、基本的にはプリミティブブラックの様式を踏襲している感じですが…色々音に工夫が凝らしてあって、普通のプリブラよりも大分暗黒ムードが強い仕上がりになってますね。

まず音質が結構独特で、リフのノイジーで視界を黒く染めるような音色の割に、メロディはしっかり前に出して聴かせ、ドラムも抜けが良い音で録音されている感じ。この音質が、聴いていて心地良いだけでなく、実体性というか質量感のあるダークさを感じさせてくれて、曲の説得力を増してると思うんですよね。ヴォーカルがやたらドスの効いた低音がなりで、エフェクトのせいで地獄から響く悪魔の声みたいになってるのも、更に音にハクを付けてると思う。

また、前触れなく突然疾走したり、執拗なまでに邪悪メロの篭もったリフを反復したり、プリブラとしては破格のスピードで狂走してみせたり、展開に微妙にパラノイアックな部分もあるのが特徴。展開に合わせて音響の操作もするタイプで、2曲目冒頭のリフの音量が増していくところなんかは、視界が闇に包まれる様子がリアルに感じられるよう。最近のSATYRICONの威風のある暗黒性と、昔のMAYHEMの儀式的な気持ち悪さを足したようなメロディセンスもあって、その2曲目は初めてDARKTHRONEの「Transylvanian Hunger」を聴いた時の様な衝撃がありましたね…。

プリミティブブラックの様式を踏まえながらも、センスとアイデアで邪悪さを演出する作風は、個人的にはCRAFTを思わせたり。流石にブラック聴かない人にまで勧められるほどオープンな作風とはいえませんが、普段からカルトなブラックも好んで聴いている人は間違いなく満足するのでは…と思います。


LIMBONIC ART ★★ (2007-03-05 00:16:00)

再結成してたんですか…知らなかった。
新作はどういう内容になるんでしょうね。
2ndまでのシンフォ要素が前に出た感じなのか、3rd以降のエクストリーム然とした
音圧のある感じなのか、今までと全然違う作風なのか…ともかく楽しみです。