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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 501-600

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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 501-600
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ANGELO - REBIRTH OF NEWBORN BABY ★★ (2015-12-28 12:29:23)

2007年発表の1st。

キリト氏の新バンドという事でチェックしていましたが…実は最初の印象はあまり良くなかったんですよね。大物バンドにしては派手さが無いというか、印象に残るメロディが少なく、似た感じの曲が多いというか…当時メタルに本格的に嵌まり始めてたこともあって、聴かなくなってしまいましたが…今聴くとこれはこれで悪くないですね。

似た感じに聴こえた楽曲も、一曲一曲ちゃんと聴けばどれも魅力的。「REBORN」「DANCE」などは独特のメロディ使い、キリト節が健在である事をアピールしてくれますし、「HOLOCAUST」「SCRAP」などはメロディと攻撃性が上手いこと融合していてかっこいい。ただ、向き合ってじっくり聴けば魅力が分かるんですが、「RETINA」以降の、例え流し聴きしようとしても無理矢理引き込んでしまうようなほどのパワーはまだ無いかな…と感じます。

しかし、今聴くと「REBORN」のギターの音色とか、思いっきりPierrotを引き摺ってますよね。今のAngeloの音を知っていると、そんな部分も興味深く聴こえます。過渡期な感じのアルバム。


ANGELO - REBIRTH OF NEWBORN BABY - HOLOCAUST ★★★ (2015-12-28 22:57:05)

結成の経緯が経緯だけに、「The Past is like a Holocaust」との歌詞は色々考えてしまいますが…そういう勘繰りをされることも承知で詞を書いてる気がします。そのフレーズの絶叫と、意外なまでに流れのしっかりした歌メロに、メリハリがあってかなりの良曲。アルバム内でも1、2を争うほど印象深い曲ですね。


ANGELO - REBIRTH OF NEWBORN BABY - SCRAP ★★★ (2015-12-28 22:59:25)

…ここまで、直接に攻撃的で断罪的な歌詞も珍しいのではないでしょうか。歌もその攻撃性を顕わにした、嫌気たっぷりのがなりでかっこいい。しかしサビで意外なまでの美メロが来る、攻撃性とのコントラストのある曲調は後の名曲「OUTBREAK」にも繋がっていくような気がします。このアルバム、何気に後半に名曲多いですよね。


ANGELO - REBIRTH OF NEWBORN BABY - 異境に咲く花 ★★ (2015-12-28 23:02:08)

どこか荒涼とした景色を思わせる、音数の少ない始まりから、攻撃性を剥き出したヘヴィなパートへの変貌が印象的な一曲目。最初はその落差や、妙にメロディアスなベースに違和感があって微妙だと思ったんですが、雰囲気が分かってくると段々良さが分かってきました。


ANGELO - RESULT - BLACK FLAG ★★★ (2016-02-27 10:34:30)

実はAngelo屈指の名曲ではないかと思います。
世界情勢を反映した歌詞は、アルバム「FAITH」の世界観と通じるものがありつつも更に救いがなく、緊張感を増している感じ。それに呼応するかのように、メロディアスなフレーズを、歌い上げるのではなく、感情を振り絞るようにがなるヴォーカル、強い緊迫感を感じさせるバンドサウンドが絡み、音の方もかなりヘヴィに。詞の主人公の立ち位置に余りにも救いが無さ過ぎる気もしますが、だからこそリアルさが演出されていたり、次の「CALL」がより響いたりするんでしょうね。


ANGELO - RESULT - RESULT ★★★ (2015-12-28 01:06:22)

Angeloには割と珍しい、頭サビで始まる曲。あるインタビュアーは、このアルバムがこの「光量の多い」情景で始まることの意外さを指摘していましたが…確かに、このサビ、歌メロとリフ・リズムが激しく火花を散らせながら絡み合っているような印象があるんですよね。既存の楽曲と、また違った絡み方をさせている感じ。ただ、後半のパワーコーラスは意外な感じでした。


ANGELO - RETINA ★★★ (2015-12-28 12:30:21)

2012年発表の5th。

前作「BABEL」よりD’espairsRayのkaryu氏、ヴィドールのギル氏が加入し、新体制となったANGELOですが…前作はどこか手探り感も感じられましたが、今作で歯車がぴったりと噛み合い始めたような印象があります。現時点でフルアルバムはこの後に2枚リリースしていますが、今までよりもエネルギーの総量が膨れ上がっている、そんな印象を受けるんですよね。特に歌メロや曲展開に合わせたリフが物凄くかっこよくなっており、まるで水を得た魚という印象。

この後に出たアルバムは「FAITH」「PSYCHE」も名盤と言って差し支えないクオリティを維持してますが、このアルバムは特に名曲が多いように思います。圧倒的なストーリーの始まりを予感させる「PROGRAM」、衝動性と構築性が完璧なバランスを描く「Script error」、キャッチネスと攻撃性を見事に両立させた「シナプス」などは、どれもAngeloにとってのアンセムと言っても過言ではないのではと思います。一つだけ惜しい点を挙げるなら、「薄紅の欠片」に相当するようなベタベタなメロディの曲がないことでしょうか。アルバムの流れ的に必要なかった感じもありますが。

Angeloはリアルタイムで追って来た訳ではなく、最近になってまた聴き始めたんですが…見事に、思春期にPierrotを聴いて得たような興奮、いやそれ以上のなにかを得られたように思います。このサイトにはV系ファンを上がってメタルに目覚めた人もいるかと思いますが、そんな方にも是非聴いてみて欲しいですね。


ANGELO - RETINA - CONVICTION ★★★ (2015-12-28 00:46:31)

このアルバムの完成度の高さを象徴するような曲ではないでしょうか。薄暗くメロウなAメロ、キリト節としかいいようのない、あざとかっこいいBメロ、そしてメロウに歌い上げるサビ…世界観が完成されてて凄く引き込まれる。聴いていて思わず身体に力が入ってしまうようなリフとリズムの絡みもかっこいい。特に青春時代にPierrot聴きまくった身としてはこのBメロで嬉しくなってしまいますね…作曲者が誰でもキリト節になるというか、求められるものを分かっていると言うか(笑)


ANGELO - RETINA - Calvary ★★ (2015-12-28 12:33:21)

この曲、特にリフを始めとした演奏は物凄くかっこいいんですが、若干Aメロなどの歌メロが浮いているように聴こえるんですよね…キリト氏の歌声の美味しい部分を活かしていない歌メロ(特にファルセット部分)というか…。メロディ自体はかっこいいし、サビはそうでもないですが。


ANGELO - RETINA - PROGRAM ★★★ (2015-12-28 00:36:37)

なにか、聴いていると「これからのAngeloは物凄いんじゃないか…」という期待感が募るような楽曲。今までと比べると、一皮向けたというか吹っ切れた印象があるというか…。開放感がありつつも、確信に満ちたような攻撃性も秘めていて、空を切り裂くようなイメージのある曲ですね。「database」という単語でロングトーンするサビが他のアーティストではない感じで好きです。


ANGELO - RETINA - RIP ★★★ (2015-12-28 12:42:26)

これはいいですね、「らしさ」「キャッチーさ」が見事に同居してて、如何にもシングル曲という感じです。サビの疾走感ある中でのメロウさも素敵。ただ、このアルバムは「PROGRAM」「CONVICTION」「シナプス」など、シングル曲以上にシングルっぽい非シングル曲が多いので、最初に聴いたときのインパクトは相対的に少なかったかも。もちろん凄く良い曲であるのは間違いないですが。


ANGELO - RETINA - Script error ★★★ (2015-12-28 00:42:21)

完璧です。正直、ここまでかっこいいロックは滅多に聴けるものではないと思ってます。リフがとにかくかっこいいんですが、緊張感のあるAメロ、若干メロウかつリズミカルになるBメロ、例のリフと共にオーディエンスを巻き込んで暴れるサビと、歌メロの流れも素晴らしい。ヘヴィで攻撃的な曲ながら、サンプリングやキーボードの使い方も上手く、メリハリの聴いたアレンジもホント良い。バンドの持つ構築性や思想性を感じさせつつ、ロックの衝動性も感じさせてくれるし、全てが完璧にあるべき場所に嵌まってるかのような完成度。これは本当に名曲だと思います。


ANGELO - RETINA - シナプス ★★★ (2015-12-28 00:52:36)

ライブでよくアンコールなどに演っていることからも、Angeloの代表曲のひとつになりつつあるような楽曲だと思います。しかしこれもホント凄い曲だ…。取っ付き易くてキャッチーなのに、キリト節とでもいうべきあざといフックも含む歌メロもそうだし、それに対しての演奏や効果などの絡ませ方も物凄くかっこいい。「消せない衝動」の所とか、「描けばいい」後の緊張感あるフレーズとか、敢えてソロを短くし、切り返してラスサビに突入する構成とか…バンドのセンスがそこかしこに鏤められていて、一聴で引き込む必殺の曲である事とスルメ曲である事を両立させている感じ。


ANGELO - THE FREAK SHOW - HE IS A MONKEY ★★★ (2016-02-27 10:39:28)

某イベントでV系に偏見を持つメディアや評論家、グルーピーなどを痛烈に批判したキリト氏ですが…そのイベントにPIERROTを招聘したマンソンに対しては、実は憧れてるようにしか思えないんですが気のせいでしょうか(笑)。だってこの曲調でこのPVですよ…。勿論叙情的なサビメロで日本人バンドらしく仕上げてはいますけど、元ネタが露骨というか…。PIERROTの「AGITATOR」が「Beautiful People」なら、こっちは「Disposable Teens」という感じです(笑)。


ANGELO - シングル / カップリング / アルバム未収録曲 / その他 - CRUCIFIX ★★★ (2006-12-15 22:39:58)

ヘヴィな音と叙情歌メロの対比はタイトル曲とも共通してますが、こっちの方がやや鮮やかかな?「パラノイア」辺りを思わせるノリの良いリフとダンサブルなリズムを組み合わせたパート、爽やかとも言えるサビパートのどちらも良い感じ。
安直かもしれませんが、やっぱりこの4曲って「決別」がテーマだと思うんですけど、このラストの曲のサビでそれを成し遂げた感じがしますね。


ANGELO - シングル / カップリング / アルバム未収録曲 / その他 - REBORN ★★ (2006-12-15 22:42:10)

ヘヴィな音像に叙情的な歌メロを乗せるというパターンは、明らかに「FREEZE」辺りのPIERROTの作風と共通してますね。ギターシンセっぽい音も聴こえるし。起伏に欠けるサビメロは新生バンド一発目としてはやや刺激に欠けると思わなくもないけど、やっぱり音そのものはかっこいいです。特にバックのシャウトが好み。


ANGELSCOURGE - Seraph Impaler ★★★ (2015-07-19 11:55:05)

2015年発表の1st。

ネット上で触りだけ聴いて、良かったので購入しましたが、これはかなり良質なメロブラですね。裸の女性が串刺しにされるという、何とも背徳的で暴力的なジャケットが示すように、衝動的で荒々しい雰囲気を持ちながらも、ヘヴィメタルとしてごく真っ当なドラマティックさも持ち合わせた作風。リフに込められたメロディにはメリハリがありますし、展開も疾走一辺倒ではなく、かなり劇的に聴こえます。ブラックとしてはソロにも力を入れてるのも特徴ですね。

個人的に購入への決定打になったのは、メロディのセンスですね。メタル者らしい哀愁と熱さが混在するようなメロディ使いをする場面もありますが、時折かなり暗く湿った、鬱気味のメロディが出てくるのがたまらないです。和風ホラーにも通じる湿り気というか、聴いてると「仏滅」とか「大凶」のような言葉が浮かんできます(笑)。これと劫火の如き疾走、獰猛で衝動を吐き出すようなヴォーカルが合わさると、凄まじく凄惨な光景が浮かんできます。

同じフィンランド産ということで、SATANIC WARMASTERが引き合いに出されることが多いバンドですが、こちらの方がより疾走が多く、分かりやすい攻撃性のある音だと思います。真っ当すぎるくらい真っ当なメロブラで、衒った部分はほぼ無いに等しいですけど、その分心地良く聴けますね。


ANGMAR ★★ (2012-07-14 15:56:59)

フランス産ブラックメタルバンド。
ANNTHENNATHやQUINTESSENCEのメンバーも在籍。


ANGMAR - Zurück in die Unterwelt ★★★ (2012-07-14 15:59:07)

2009年発表の2nd。

ANGMARというと、あのALCESTともスプリットを出した事で有名ですが…確かにそれも頷ける、シューゲイザー/ポストブラック勢にも通じる、儚げで浮遊感のあるメロディセンスを持った作風ですね。ただこちらはノイジーなリフや苛烈に疾走するパートも多い楽曲構成、憎しみを剥き出しに絶叫するヴォーカル等、よりブラック色が強い音で、ALCESTやLES DISCRETS辺りのシューゲイザー系のバンドの持つ幻想的なムードを保ったままがっつりブラックを演っているような感じ。

しかしこのバンド、本当に楽曲が優れてますよね。トレモロリフを一つ取ってみても、ただ儚くてエモーショナルというだけでなく、男性クワイアと合わさって異形の森が眼前に迫るような非日常的で、思わず畏れを抱いてしまうような感覚を演出してみせたり、ファストなリズムと合わさって身を切るような苛烈さを表現していたり、フレーズがいちいちドラマティックで、芸術的ですらあるんですよね…。

曲の構成も非常に上手く、特に20分を超える大曲の3曲目はかなり長めの時間をアコギパートに割いていたりしますが、凡庸なバンドが同じことをしたらダレてしまいそうなところ、このバンドは常に聴き手を世界観から離さないような、求心力の高さをしっかり保ててますからね…。むしろアコギだけでもずっと聴いてられるレベル。こういう「引き」のパートでも「押し」のパート以上の魅力を出せる辺り、本当に一流なんじゃないでしょうか。

アートワークもこのバンドの音楽を聴いていて浮かぶ情景そのままという感じなので、ジャケを見て、「この薄暗くて幻想的な森の中で心行くまで森林浴がしたい」と思った方は是非レジに持っていくことをお勧めします(笑)。メロブラ好きからシューゲイザー系好きまで必聴のアイテムですよ。


ANGST SKVADRON ★★ (2010-06-17 23:01:00)

ノルウェー産アヴァンギャルド・ブラック。
VED BUENS ENDEやBURZUMなどを影響元に挙げている模様。
URGEHAL、KVIST、IN LINGUA MORTUAのメンバーが絡んでます。


ANGST SKVADRON - Sweet Poison ★★★ (2010-06-17 22:55:00)

2010年発表の2nd。

CD店の紹介文で、VED BUENS ENDEやBURZUM、NEPTUNE TOWERSから影響を受けているバンドである事、音楽性を語るのにCYNICが引き合いに出されていた事、メンバーがKVISTやIN LINGUA MORTUA、URGEHAL絡みである事が書かれており、どうしても気になり購入。随分対象を絞った紹介文を書くなぁ…私は見事に釣られました(笑)。正にプロの技(笑)。ワクワクしながらCDをセットし、プレイボタンを押すと…

ミディアム中心の、聴き手を澱んだ沼に引き込むようなアンサンブルが確かにVBEっぽいですね。ある程度整った音質でありながら、ギターの歪みの音色が靄が掛かったような雰囲気だったり、典型的なブラックのがなりの中にダウナーさを感じさせるヴォーカルといい、一聴でVBEに影響を受けてるのが分かる音楽性。例え疾走パートでも泥沼な不条理さを失わないムード作り、(無駄に)良い声ながらやはりダウナーなノーマル声など、ほんと期待した通りの作風です。こちらの方がアンサンブルや展開が、VBEよりやや分かりやすい感じはしますが。

ただ、このバンドがVBEと大きく異なるのは、キーボードが曲の大きなウエイトを占めている点。曲の不気味さを更に助長するかのように包み込むアトモスフェリックな音、独特の美意識の感じられるピアノ、ストリングス、メロトロンなど、メタルで良く使われる音色の他にも、UFOが飛行するときのSE風の音色など変わった音も取り入れられていて面白い。曲名にも「The U.F.O. Is Leaving」なんてものがあるし、こういう宇宙とチャネリングするかのような感覚は、NEPTUNE TOWERSからの影響が強いのかも。このキーボードが、それぞれの曲に更なる個性を与えてますね。

VED BUENS ENDEと比較すると、曲が割と聴きやすく、1曲1曲もキャラが立っている感じで、個人的にはVIRUSの「Carheart」やWINTERBLUTを引き合いに出したい音。CYNIC好きにも推薦できるとは思いますが…CYNICはメタラーなら取り敢えず聴いておく価値ありな音なのに対し、こっちはある程度マニア向けだと思う。展開が複雑とか、予備知識・音楽的知識がないと楽しめないという意味ではなく、波長が合わないと理解出来ないだろう、という意味で難解。私は当然バッチリ合いました(笑)。

一つ難点を挙げるとすれば、特に後半において、普通にプログレ的な情景描写をしてしまっている事でしょうか。いや、情景描写能力自体は素晴らしいんですが…ここまで来たら、もっと暗黒趣味に徹したニッチな作風が良かった。VED BUENS ENDE、VIRUS、WINTERBLUT、CYNICなどが好きな方以外にも、プログレ化してからのNACHTMYSTIUMを支持している方にもお勧めです。


ANGST SKVADRON - Sweet Poison - Fucking Karma ★★★ (2010-06-17 22:58:04)

本作の山場。
UFOが蛇行運転するような、或いは幽霊が出現するような妖しすぎる音色のキーボードが、VED BUENS ENDE的泥沼アンサンブルを包み込む曲。この組み合わせ、至高だと思うわ…。あなたの知らない世界が、そこにあります。


ANGST SKVADRON - Sweet Poison - Posttraumatic Stress Syndrome ★★★ (2010-06-17 22:57:08)

VOIVODからの影響もあるせいか、スラッシーな疾走パートも僅かですが入れてくれます。疾走する事によって、フレーズ・アンサンブルの変態性がより際立ってます。ピアノのフレーズも、如何にもアヴァンブラックのアーティストらしい感性で素敵。ただ、疾走はもう少し長くても…まあ、こんな音楽性のバンドに言っても仕方ないですけど。


ANGST SKVADRON - Sweet Poison - The Eye Among the Stars ★★★ (2010-06-17 22:59:50)

VED BUENS ENDEやVIRUSよりも、変態性や不条理さの発現が分かりやすい感じがしますね。気が狂っている様子が、より伝わりやすくて、聴いていて変なテンションになってきます(笑)。変態なだけでなく、タイトル通りの、プログレ的宇宙観も内包されている曲だと思う。


ANGST SKVADRON - Sweet Poison - The U.F.O. Is Leaving ★★★ (2010-06-17 22:58:53)

約2分の小品ですが…タイトルの時点で結構なインパクトがありますね。
BURZUMのCountもインタビューでUFOについて言及していたことがありますが、そういう面でも影響受けてるのかも…。私的には、地下ステージの音楽をこれに差し替えたマリオを子供にやらせて、トラウマを植え付けたい(笑)。


ANHEDONIA ★★ (2013-04-24 22:20:29)

ポーランド産鬱ブラック。
かのPest Productionsより一枚のアルバムをリリースしてますが、鬱ブラック好きの間で高い評価を得ている模様。


ANHEDONIA - Der Schrei der Natur ★★★ (2013-04-24 22:21:10)

2008年発表の1st。666枚限定のリリース。
100本限定でイントロ・アウトロ無しのカセット版も出ているとか。

作風としては、俯いてとぼとぼと宛ても無く歩いているような、沈痛さを滲ませたテンポに、このジャンルを愛好するリスナーが求めている陰鬱さをそのまま形にしたようなド鬱なメロディによるトレモロと、音像を弱々しく包み込むようなギターノイズがネガティブに結合したギターワークを乗せた、典型的な鬱ブラック。鬱感情がそのまま垂れ流しになっているような、ある意味自然な感触を覚える音で、波長が合えば非常に心地良く聴ける感じですね。

何気にこのバンド、リズムやギターフレーズの展開の仕方が丁寧で、それがこの自然な鬱感情の流れを感じさせる作風に繋がっている気がします。ただミニマルなだけではない、作りこまれたネガティビティという感じ。音量がかなり小さめなのは個人的には正直マイナスですが、それが今にもフェイドアウトする寸前のような儚さを醸し出しているのは事実かと。ヴォーカルの弱々しさも、声が枯れるまで叫んだ後も尚、感情の残滓を叫びつくそうとするかのような壮絶さを感じさせますね…。

良くも悪くもジャンルのファン向けの音だと思います。鬱ブラック自体好きであれば買い、そうでなければ後回しでもいいかも。まあこのバンドについて検索するくらい鬱ブラックに嵌まっている人なら、確実に波長は合うという気はしますけど(笑)。


ANIMUS MORTIS - Atrabilis (Residues from Verb & Flesh) ★★★ (2014-06-14 17:55:25)

2008年発表の1st。

南米産のブラックというとRaw、オールドスクール、スラッシー、ダーティ、プリミティブ…など、いわゆる衝動性の高さを表すようなキーワードが浮かんできますが、このバンドはチリ産ながらその辺りとは一線を画した、魔的で神秘性の高い、ドス黒い邪悪さの渦巻くブラックメタルを展開。個人的には、ギリシャやドイツのカルトなバンドがこういう音を出しそう…という印象なんですよね。

ツーバス、ブラストを駆使し暴虐の限りを尽くすリズムの上に乗るリフは、トレモロを多用していながらメロディ成分を前に出さず、ノイジーな質感が強調されているんですが、これが凄まじく邪悪。ノイズの中からメロディがうっすら聴こえてくるような音作りは、メロディそれ自体の禍々しさとも相俟って、「魔」と対峙するような凄みを発してます。また、箍が外れたように絶叫するヴォーカルに、深めのリヴァーブが掛かっているのも、聞き手を非日常の世界に没入させるのに一役買ってますね。

あるレビューでは、この作品を批評するのにLUNAR AURORAが引き合いに出されてましたが、私もまず似た雰囲気を持つバンドとして浮かんだのがLUNAR AURORAでした。巨大な影が横切るかのような、不安が加速していくような魔性なムードが、あのバンドの「Mond」アルバムと共通してると思う。これは邪悪さに惹かれる人であれば、確実に何かしら感じるものがある作品ではないでしょうか。かなりお勧めです。


ANKRISMAH - Dive in the Abyss ★★ (2014-10-04 20:41:25)

2010年発表の1st。

タイプとしては、プリミティブブラックらしいRawな2ビート疾走を中心に、時折ドゥーミーなスローパートを挟み込んで聴かせるプリブラで、タイプとしてはCRAFT辺りに近いでしょうけど…ここまで刺々しい雰囲気の音楽、プリミティブブラックとしても珍しいのではないでしょうか。

元々プリブラってトレモロリフを多用する形式上、ある程度メロディアスになるものですけど…トレモロリフを弾いている間ですら、全くメロウに感じないくらい、音が荒廃してるんですよね。音質のノイジーさとも相俟って剃刀の渦に切り刻まれるような苛烈さ。1曲目から早速聴けるドゥームパートなんて、肉を一寸刻みで削がれるかのような、痛々しい殺伐感がありますし。

極度にひしゃげった声の、生々しい感情を剥き出したヴォーカルも相俟って、異常を来たした人間のささくれ立った精神世界を覗くかのような、人を寄せ付けない雰囲気の強い作品。厭人感・厭世感はこの手でもかなり強い音だと思います。


ANNTHENNATH - States of Liberating Departure ★★★ (2011-04-27 18:16:43)

2010年発表の1st。

Mikko Aspa以前にDEATHSPELL OMEGAのヴォーカルを務めていた、Shaxul氏の在籍するバンドが遂に一枚目のフルアルバムを発表…という事で話題になってましたが、個人的にDSOは3rd以降のほうが断然好きだったので、最初はスルーしてしまってましたが…これ、プリブラの名盤ですよ。DSOの3rdにも匹敵するくらい素晴らしいアルバム。

路線としては、禍々しいトレモロを纏って、地下臭さを振りまきつつも耳に心地よいノイジーさで疾走するプリミティブブラックで、メロディアスなトレモロの頻度が高い、トレモロを前に押し出した音質である、メロウなギターソロやリードフレーズを多用するなど、全体的によりメロディ重視ではありますが、DSOの2ndとそれ程離れた音楽性ではないと思う。

ただ、プリブラとしても個性的なのが、ベースがかなり前に出ている事。もともとギターもメロディアスなんですが、これによって更にメロくなってます。と言って温くなるわけではなく、むしろ洗脳度を跳ね上げる役割を果たしているのが素晴らしい。聴いてると、近年のアヴァンギャルド路線のDSOと同じくらい、「魔や邪悪との邂逅」を感じられる作品なんですよね。

取り合えずブラック好きなら聴いておいて損はない作品。
メロい上にブラック特有の邪悪な抽象的ムードも特農なので、プリブラ入門にも勧められるかもしれません。


ANOREXIA NERVOSA - Redemption Process ★★★ (2005-02-09 16:27:00)

2004年発表の4th。

私はこのアルバムで始めてアノレクに触れたんですが、壮絶ですね…最初聴いた時はヴォーカルとドラムのあまりの激しさにあまりシンフォニックに感じなかった程です。ちゃんと聴くと相当シンフォニックなんですけどね。

このバンドでまず凄いと思ったのはヴォーカル。高音絶叫系のデス声ですが、狂性&声量が半端じゃありません…まるで突き刺すような鋭い声で絶叫しまくりで素晴らしいです。でもたまに入るホラー映画の犠牲者みたいな声での語りはちょっと微妙…それと個人的にですが、フランス語の「r」の音が独特で好きです。日本人がなかなか真似できない発声ですよね。もちろん上でも書いたように演奏も壮絶で、ブラック特有のダークで叙情的なリフもあり、シンフォニックなパートではスケールの大きなメロディを聴かせてくれるのでシンフォブラ好きなら「買い」だと思います。

それと、買うなら日本盤がお勧めです。
3rdアルバム収録曲のリメイクである「STABAT MATER DOLOROSA '04」、X JAPANのカヴァーである「I'll kill you」、どちらも本編の楽曲にも劣らないカッコよさです。余談ですが、「ANOREXIA NERVOSA」には「神経性拒食症」という意味があるそうですね。確かにドラムの人痩せてるかも(笑)あんなに激しく叩いているのに…


ANOREXIA NERVOSA - Redemption Process - Antinferno ★★★ (2005-04-27 21:20:49)

なんてドラマティックな曲なんでしょう…
ブラスとストリングスが一条の光の様に差し込み、昇天寸前になっている所を荘厳ブラックリフでトドメ…この展開を耳にしたとき、思わず溜め息が漏れてしまいました(笑)


ANOREXIA NERVOSA - Redemption Process - I'll Kill You ★★★ (2005-02-09 16:26:46)

ヒステリー起こしてるような壮絶なヴォーカルが妙にはまっている(笑)、X JAPANのカヴァー。原曲もX JAPANの楽曲の中でもアグレッシブに攻め立てていくタイプの曲だったためか、個人的にはこのヴォーカルでもあまり違和感を感じません。
カラオケでこっちのヴァージョンで歌える人は尊敬に値します(笑)


ANOREXIA NERVOSA - Redemption Process - STABAT MATER DOLOROSA '04 ★★★ (2005-02-09 16:27:06)

3rd収録曲のリメイク。
I'll kill youにばかり目が行きがちですが、ボーナストラックではこっちも負けず劣らずかっこいいです。イントロの「♪スターバート、マーテーる、ドロるぉーサ」みたいな巻き舌女性ヴォーカルが妙にツボです。ラストのブレイク後に「NEW!! OBSCU!! RANTIS!! ORDER!!」と一緒に叫びたくなるように盛り上がる展開もいいですね。


ANOREXIA NERVOSA - Redemption Process - The Shining ★★★ (2005-02-09 16:26:29)

一曲目からこれですか…
シンフォニックなイントロが始まったと思ったら、たちまち激烈ブラックに。フランス語部分のリフが特に好きです。


ANSUR - Axiom - Desert Messiah ★★★ (2008-12-22 23:36:13)

この曲のトレモロ疾走パートは、ストレート過ぎずプログレッシブ過ぎずで本当にかっこいいなぁ…こういうパートも書けるんだから、普通のブラックやってもいいものが出来そう。こんな感じのパートが2ndにも少しでもあったら良かったんだけど…。


ANSUR - Warring Factions ★★ (2008-12-22 23:34:00)

2008年発表の2nd。
ZYKLON、ex-EMPERORのSamothのレーベルよりのリリース。

1stを聴いた限りでは、大味な部分もあるとはいえENSLAVEDを思わせるプログレッシブなブラックメタルを演っていて、このままスピリチュアルかつエクストリームな方向に行くのかな…と思ってたら、何だか凄い方向に舵を切ってきましたね…。

ブラストやトレモロといったブラックに典型的な要素はほぼ廃し、ハモンドの音色や複雑な展開を多用した、プログレメタル的な音像に変化。更にブルージーな泣きギターソロやカントリーっぽいパートまで飛び出し、リスナーの意表を付くという意味ではエクストリームメタル屈指といえる音に。ただ、音自体は十分面白く聴けますが、それに伴ってヴォーカルから殺気が消え、汚いおっさん声になってしまっているのは個人的には超マイナス。正直、聴いててイラっと来る声かも…。

変態メタルとしては一級品だと思いますが、これは賛否両論あるんじゃないかと思います。例えばAKERCOCKEが前衛要素を取り入れて禍々しさを、SATYRICONがロック要素を取り入れてスピリチュアルな暗黒性を、それぞれ普通のデス/ブラックより強めているのに対し、このバンドは変態的要素を(おそらく意図的に)ブラックの価値観に全く貢献させていない印象。ブルージーなソロが入るパートでは普通に渋い泣きの雰囲気に、カントリーっぽいパートでも普通に長閑な雰囲気になっている感じ。私はパートによっては置いてきぼり喰らった感を覚える所も…プログレ性が前に出すぎて小洒落てるような箇所まであるし。

ブラックメタルに何を求めるかによって、評価の大きく変わるアルバムだと思います。それが「奇抜さ」「新奇性」「変態性」であるなら買って損はないかと。


ANSUR - Warring Factions - An Exercise in Depth of Field ★★★ (2008-12-22 23:35:22)

パーカッシブなイントロに始まり、カントリー的なパートまで登場する衝撃的な曲。
一応エクストリームメタル聴いてるのに、バーで盛り上がってる男達や草競馬に興じる人々といったなんだか微笑ましい光景が思い浮かびます(笑)。ここまでやってくれるなら、ブラックの価値観から離れすぎてる事はなんら問題じゃないです。


ANTAEUS - Blood Libels ★★★ (2006-11-05 09:38:00)

2006年発表の…おそらく3rd(違うかも…)。取り敢えず最新作。あのNorma Evangelium Diaboliからのリリースです!ジャケの手が生々しくて気持ち悪い…オフィだとなんか動いてるし(笑)

このバンドの音楽性はロウ(Raw)ブラックと言われているだけあって、音質はかなり癖が強いですね。ギターの音量が大きめで、ノイズがかなりキツめでノコギリなど刃物を連想させるような強烈な音。ドラムはギターと比べるとやや軽めですが、音の地獄の中を駆け抜けていくようで却って爽快感があって良いです。曲の方は、いわゆるファストブラックで、一応僅かながらミディアムパートもあり、速いパートも時々リズムを変えたりして一本調子にはなっていませんが、基本的には爽快に突っ走る作風です。ギターの音が強いせいでミディアムなパートでも音圧が減らないのが凄い(笑)。

ヴォーカルは中音域でのがなり声ですが、時折憎悪が押さえきれない様子が伝わってくるようなマジな迫力あり。演奏自体まるで嵐のような迫力ですが、そこに邪悪さのスパイスを加えていて素晴らしい。元々高品質なブラックメタルを荒々しい音質でプレイするというのは、どこかKOKの2ndなんかとも通じる作風かもしれません。でもこの音質でこの作風…最初はノイジー過ぎてキツイと思ってましたが、慣れてくると同じファストブラックでもMARDUKや1349では味わえないような独特の気持ちよさがあって良い感じです。特にリフがちょっとメロディアスになるパートはその音圧とも相まって、聴き手をうっとりとさせてくれます。この音像はなかなか個性的ですね。

ブラックメタル特有のノイジーな音質が好きな方で、エクストリームメタルの音に押し流されるような快感が病み付きだという方には強くお勧めのアルバムです。


ANTAEUS - Blood Libels - Colliding in Ashes ★★ (2006-11-05 09:40:20)

この曲は存在感のあるミディアムパートもありますが…。
シンバルのノイジーな響きで、耳が休まる暇は全く無いのが流石。


ANTAEUS - Blood Libels - Cyklik Torture ★★ (2006-11-05 09:41:55)

確かに、デスメタルとブラックメタルの区別もつかないような、音圧に慣れていない人にとってはこの音は拷問かもしれません(笑)。このバンドには珍しい事ではないですが、ずっと突っ走ってます。個人的には1分30秒くらいのパートが好き。頭振りたくなるような感じ。


ANTAEUS - Blood Libels - Rot ★★★ (2006-11-05 09:39:23)

トラックリストでは変な記号ですが、オフィを見ると「ROT」というタイトルみたいです。
このバンドはSEの使い方が上手いですね。これからどういう目に遭うのかこれを聴いただけで予想できるという(笑)。特にバンドパート直前のノイズが作風を暗示しているようだし、そこからの雪崩れ込みもかっこいい。途中のヴォーカルの鬼気迫るがなりも素晴らしい。


ANTAEUS - Blood Libels - Words as Weapons ★★★ (2006-11-05 09:42:44)

ラストのヴォーカルの邪悪な表現力…もう手放しで素晴らしいと褒めたくなります。
憎悪を篭めたがなりの後、それでも感情を押さえきれず、必死に鎮めようとしているような喘ぎ声(?)まで入っていて凄まじい。


ANTAEUS - Cut Your Flesh and Worship Satan ★★ (2006-12-15 22:47:00)

2000年発表の1stアルバム(多分…)。

先に3rdを聴いてましたが、この時点で音楽性は完成されてますね。キレのあるリフをノイジーな音質で聞かせるロウ・ファストブラックです。しっかりと低音も効いてて音圧がかなりありますね。ヴォーカルは3rdと比較すると喚き的な要素が強めかな?低音咆哮などもアクセントに時折使ってます。3rdと比べるとヴォーカルが好みな分あちらの方が好き(と言っても、特に後半は殺気立った雰囲気が感じられて十分にかっこいい)ですが、曲自体のかっこよさは劣らないかと。最初に非メロディックな曲を並べて、辛口な印象を与えるアルバム構成も上手いですね。ただ演奏時間は約30分とかなり短めですが。それにしても、ヴォーカルのMKM氏のアーティスト写真がやたらとセクシーに撮られててちょっと面白かったです(笑)

ちなみに、私が持っているのは2ndエディションで、パソコンに入れるとPVとライブ映像が見れますが、これはマジでかっこいいです。まずライブの方は何故かモノクロですが、MKM氏の存在感が光ってます。まず目がどことなく猟奇的な光を宿してる感じでヤバイし、この人も流血パフォーマンスをするのか、腕は生々しい創傷だらけで痛々しい。動きはそんなに派手ではないものの、ステージに立ってるだけで呑まれるような迫力ありです。声もスタジオ以上に出てますし。オーディエンスも、曲が終わると「Hail Satan!!」の大合唱でかなり熱い。PVはライブ映像(カラー)と戦争などの映像を組み合わせたもので、死体を片付けたりするシーンもあって結構グロいかも。まぁ、そのシーンはモノクロなのでそこまで衝撃的でもないですが。

どうやら1stよりも1曲少ないみたいですが、これだけかっこいい映像入りなら満足です。


ANTAEUS - Cut Your Flesh and Worship Satan - Inner War ★★ (2006-12-15 22:50:30)

SEから始まる1曲目。
このSEからフェイドインして重い音圧を叩きつけ、「ヴァーーーーーーー!!!!」とヴォーカルの咆哮が轟くというオープニング、ほんとセンスあって痺れますね。ヴォーカルが叫ぶだけでなく、パーカッシブに曲に魅力を与えているのも大きなプラスポイント。


ANTAEUS - Cut Your Flesh and Worship Satan - Nihil Khaos ★★★ (2006-12-15 22:56:54)

アルバムが進むごとにヴォーカルの狂気が増してきてますが、この曲なんてもう血管がブチ切れてもおかしくないほどですね(笑)。一瞬ギターが引いて、溜めを作ってから畳み掛ける展開などもありますが、ブルータルさと同時にどこか陰鬱さも感じさせる曲。


ANTAEUS - Cut Your Flesh and Worship Satan - Specimen 23 ★★★ (2006-12-15 22:55:57)

全体的にこのバンドにしてはメロディアスで聴きやすい曲。
しかしヴォーカルから物凄いまでの憎しみが伝わってきます。


ANTAEUS - Cut Your Flesh and Worship Satan - Those With No Eyes ★★ (2006-12-15 22:52:57)

この曲のベースで溜めてからのメロデイアスな展開、素晴らしいですね。
ギターをここまでノイジーにすると音像が一定になって、単調になってしまいそうなものですが、展開が上手いのでそれを感じさせないのが良いです。やっぱり高い評価を受けるのも頷けるバンドだと思います。


ANTAEUS - De Principii Evangelikum ★★ (2008-06-14 17:44:00)

2002年発表の2nd。
FUNERAL MISTのAriochが作詞でゲスト参加。

3rdでは聴覚を通じて痛覚まで届くような、サディスティックな感触のノイジーなファストブラックをやっていて、1stも似た路線だったので当然2ndもそういう作風なのかと思いきや、意外と3rdや1stとは違った雰囲気のある作品に仕上がってますね…。

特に音質、3rdで聴けたような刃物系の高音のノイジーさを強調したものではなく、低音もしっかり効いたドロドロした感じでかなり意外。ヴォーカルも3rdのそれが狂気の塊を吐き出すような感じだとすれば、今作のは狂気を「表現している」という感じ。いつものがなり声以外にも、エフェクト掛けてるっぽい低音グロウルも駆使して邪悪さを演出してます。

これらによっていつもよりも聴きやすい音になってますが、混沌としたリフ捌きやしばき倒すような疾走感など、やってる事はいつものANTAEUSなので、安心して聴けることと思います。しかし、なんで3作中、2ndだけ際立って違う音なんでしょうね…。これはこれで好きですが。


ANTAGONISTE - The Myth of Mankind ★★★ (2016-02-26 23:49:36)

2015年発表の1st。

スラッジ/ドゥーム的な暗黒性と、突飛なアヴァンギャルド性を含むブラック…という紹介で気になっていた作品で、ちょっと安くなってたので購入しましたが…これは良いですね。確かにリフの音色は暗黒エナジーが凝集するかのような、引き摺る系のノイジーさですが、ドローン的な効果の引き伸ばし系リフのみならず、刻みを入れたダイナミックなものも取り入れることで、よりドスの効いた「黒さ」が演出されている感じですね。

その黒さの中で、メロディや音色そのものが不協的・狂的・前衛的なフレーズが時折挿入される感じですが、あくまでどす黒い音像を壊すことはない程度に抑えられており、暗黒な音が好きであれば終始心地良く聴けますね。ラストなんて結構真っ当な哀愁要素も感じられたり。ヴォーカルは囁き声にエフェクト掛けたような微妙な歪み声ですが…人間味が無くて音楽性には合ってるかも。正直エクストリームメタルのヴォーカルとしては物足りなくはありますが…。

本当に、突飛で訳の分からなくなるような音楽が好きな方にはちょっと物足りないかもしれませんが、個人的には前衛性の取り入れ度はこのくらいだとうっとり聴き入れますね。疲れてるときはこんな音が癒しになるのです…(笑)。


ANTARES PREDATOR ★★ (2011-05-03 19:36:11)

ノルウェー産メロディック・ブラック/デスラッシュ。
KEEP OF KALESSINやBELPHEGORの元メンバー、ライブメンバーが絡んでます。


ANTARES PREDATOR - Twilight of the Apocalypse ★★★ (2011-05-03 19:52:28)

2010年発表の1st。
メロブラ好きの皆さん、また有望なバンドの登場ですよ!

KEEP OF KALESSINの元メンバー、BELPHEGORのライブメンバーが在籍と、優れたメロディック・ブラックを演っているバンドと人脈的繋がりがあることからも予想されるとおり、非常に高品質なメロブラを演ってます。テクニカルに刻み込むリフワークを中心とした曲作り、スラッシュの延長線上にありそうなスタイルのがなりデス声、非常にクリアな音質など、デスラッシュ・メロデスに近い、メジャー志向の音だと思う。

…ショップの紹介では、「入門にも向く」「玄人には物足りない?」のように書かれてたため、クオリティが高いだけで面白くない音だったら嫌だな…と多少躊躇いつつ購入したんですが、とんでもないですね。むしろその逆で、1曲1曲の個性を大切にした、丁寧かつアイデアに満ちたスタイルだと思う。

例えば、和風ホラーを思わせる陰湿なメロが登場したり、デスラッシュ的な刻みリフと近年のSATYRICONを思わせる陰鬱なフレーズを交互に弾いてみせたり、一瞬クラシック音楽の引用かと思わせるような、やたら荘厳なメロディをキーボードで弾いたり、ハードロックから毒気のみを抽出したようなパートがあったり…自分の曲を、絶対に「中庸」に堕しないという執念すら感じる曲作り。

特に4曲目や6曲目で聴けるクラシカルなメロディは、一瞬余りの大仰さに開いた口が塞がらなくなるほどで、生オーケストラでもないのにDIMMU、CRADLEクラスに大袈裟な世界観を演出できてると思う。このように、何気にメロディセンスが優れてることも、テクニカルなリフ捌きやアイデア豊富な曲作りと並ぶ大きな武器だと思う。

まだ1枚目だからか、然程話題にはなっていませんが素晴らしい作品。
メロブラ好きはもちろん、エクストリームメタル好き全般にお勧めです。


ANTHELION ★★ (2009-02-10 21:28:00)

台湾産シンフォニックブラック。
バンド名は漢字で書くと「幻日」だそうです。


ANTHELION - 沐・血・再・臨 Bloodshed Rebefallen ★★ (2009-02-10 21:19:00)

2007年発表の1st。

台湾産のシンフォニックブラックという事で、失礼ながらCHTHONICの弟分のような音楽性をイメージしてたんですが、結構違いますね。大仰なシンフォサウンドをバックに、ここぞという所でトレモロリフやリードギター、ピアノ等による泣きメロを炸裂させるスタイルで、CHTHONICよりもDIMMU BORGIRやABIGAIL WILLIAMS、SOTHIS辺りに近い作風。

所々オリエンタルなメロディがあるものの、それが際立った特徴といえるようなほどでもなく、正統なシンフォニックブラックの様式を踏襲している感じ。ヴォーカルもがなり声はShagrat似だし、時折入る金切り声はDani Filth似でいかにもシンフォブラックの先人の影響下にありそう。全体的にレベルが高くて垢抜けてる感じですが、特にFredrick Nordstromのプロデュースによる硬質かつクリアで、迫力のある音質には、CHTHONICの「Seediq Bale」よりもメタルとしての説得力があると思う。

ただ、上で挙げたABIGAIL WILLIAMSやSOTHISの1stって、質は非常に高いものの特にオリジナルの音楽性を提示している訳ではないという理由で、一部のプレスから芳しくない評価を下されてたりもしてたんですが、同じことはこの作品にも言えると思う。まして上記のバンドよりもメロデス的な泣き・メタルのかっこよさ>シンフォブラックの大仰さ・ブラックの邪悪さという傾向はより強い作風なので、ブラック者はよりそれを感じてしまうかもしれません。純粋に質の高いシンフォブラックが聴きたくて興味を持ったのであれば、期待を裏切られることは決してないんじゃないかと思います。

あと、英訳詞付けてくれるのはありがたいけど、それをケースに入れられない仕様はどうかと(笑)。英訳詩の方にSnake Corpseの詞とアー写付ければ事足りる気がするんですが…。


ANTHELION - 沐・血・再・臨 Bloodshed Rebefallen - Snake Corpse ★★ (2009-02-10 21:22:09)

アルバムのオープニングは、シンフォブラックバンドとしての実力をまざまざと見せ付けるかのような大作。テンションもクオリティも鬼高いですが、大作の割にはパーツ一つ一つは普通の曲と一緒なので、もう一捻りあっても良かった気も。


ANTHELION - 沐・血・再・臨 Bloodshed Rebefallen - 血嫁 ★★★ (2009-02-10 21:25:16)

様式美メタラーも悶絶しそうな、クラシカルな泣きメロが堪能出来る曲。…やっぱりこのバンド、アジアの民族音楽よりはクラシック辺りの方をメロディの基礎として持ってそうな気がします。


ANTHELION - 沐・血・再・臨 Bloodshed Rebefallen - 神敵 ★★★ (2009-02-10 21:28:11)

頭からフルブラストにトレモロリフのど派手な音で聴かせてくれる、アルバムラストを飾る曲。ちょっとアジアっぽい女性ヴォーカルをブラストに乗せるアレンジも良いですね。ラストがこういう派手な曲だと気分いいです(笑)。


ANTIM GRAHAN ★★ (2013-07-18 13:55:41)

ネパール産シンフォニック・ブラック。
バンド名はネパール語で「究極の蝕(the Ultimate Eclipse)」の意味だとか。


ANTIM GRAHAN - i Wish Your Death ★★★ (2013-07-18 13:58:51)

2012年発表の5th。CD-Rでのリリース。

ネパールってメタルとしては辺境というイメージなんですけど、だからといって舐めたら痛い目に遭いますよ、これは…。女性ヴォーカルも導入した、妖しげなキーボードによる装飾の効いたシンフォニック・ブラックなんですが、これが非常に派手でかっこいい。

妖気を漂わせたキーボードをメインに据えたパートでもツーバス連打していたり、キーを引っ込めてもオールドスクールな疾走が無茶苦茶かっこよかったり、ゴシックメタル風の妖艶な女性ヴォーカルを起用したり…「引き」のパートでバランスを取る事なんか知るか!といった風情で、派手なパートを矢継ぎ早に繰り出してくるような派手な作風。演奏時間は短めですがその分濃密…というか特濃です(笑)。

…もしかすると、辺境だからこそこういう音になったのかもしれませんね。変に纏まったものを作ろうとしていないというか、小細工の無い音というか。ジャンルの音の中心の土地のバンドでないからこそ、変に差別化を意識しない純化した音が作れるというか。何気にバンドサウンドが前に出ているお陰で、破壊的な聴き心地が感じられるのも良いですね。

メディアがCD-Rだったりブックレットがケースに収まりきらず、ちょっとへにょってたりパッケージ面でもチープさは否めませんが、それを補ってシンフォニックブラックとして余りある魅力のある作品。やっぱりシンフォは派手でないと…って方にもお勧めです。もちろん私も含む(笑)。


ANWYNN (FRANCE) ★★ (2013-10-09 20:49:03)

フランス産ブラックメタルバンド。
このバンドは自分達の音楽を「Gallic Metal (ガリアのメタル)」と自称しているとか。
あと多分同名バンドではベルギーのバンドの方が有名らしいです。


ANWYNN (FRANCE) - Voices of Perdition ★★ (2013-10-09 20:50:16)

2008年発表の1st。

基本的にはプリミティブブラック的なRAW音質に、悲壮なメロディを滲ませたトレモロ、ガラガラに歪みきったヴォーカルを乗せた、如何にもアンダーグラウンドなブラックという感じですが…自分達の音楽に固有の名称(Gallic Metal)を付けるだけあって、あからさまではないものの、どこか民族テイストの感じられる作品ですね。

トレモロリフのメロディには北欧ブラック的な寒々しさだけでなく、ペイガン系メロブラの物悲しさも混じっている感じなんですが、これが効果的にリフの身を切るような感触を強調しているんですよね。また、ドラミングも一般的なプリブラと比べると、どこかパーカッシブな感覚のフレーズが多いように思うんですが、これも上手くさりげない民族風味の演出に一役買ってるような感じがします。

明らかな民謡メロディや民族楽器を使うことなく、あくまでプリミティブブラックの様式を固持しながら、そこはかとなく民族テイストの感じられる作風。何気にそれがプリブラの本来持っている陶酔感と相性が良かったりするんですよね。マイナー臭漂いまくりの音ですけど、悪くないですよ。


AORLHAC - La Cité des Vents ★★★ (2011-05-30 22:40:29)

2010年発表の3rd。

注目してるサイトやブログでこぞって褒められてたので、ミーハー根性で購入しましたが、マジでヤバいですよ、これ…。メロディックブラック・エピックブラックの至宝とでも言うべき、名盤なのではないでしょうか。

路線としては、少しフォークっぽさもあるメロディをどメロウなトレモロリフに乗せて、ドラマティックに展開する超メロディックなブラックメタルという感じですが、もうインスト明け2曲目の頭からキてますね…最初聴いたとき、一番初めに頭に浮かんだのがDRAGON GUARDIANですもん(笑)。アートワークは中世の、戦争などの陰惨な部分を描いてますが、聴いてて脳内に繰り広げられるのは中世「ファンタジー」の世界観。

そして、メロディそのものだけでなく、その活かし方も素晴らしい。
時折目の醒める様なクッサいメロディも入れてきて耳を惹きますが、「引き」のパートでさえ繊細さの感じられるメロを弾いてるんですよね…所々で挿入されるアコギも実に効果的で、総じて超が付くほどドラマティック。一番メロくて正統派だった頃のTAAKE(3rdくらい)に似た路線で、実際TAAKEのカヴァーも隠しトラックで演ってますが、正直TAAKEよりもメロディック方面に突き抜けてる音だと思う。

個人的に、メロデスってメタルとしてのマッシブさやステージでの盛り上がりも考えられてる分、メロ方向に突き抜ける事は稀って印象なんですが、このバンドの音楽性は余裕で限界突破しちゃってます。メロブラ好きは当然聴くのが義務としても、是非メロデスや正統派を始め、全てのリフ音楽・メロディ重視の音楽好きに聴いて頂きたい作品です。


AOSOTH - Aosoth ★★ (2011-06-08 18:18:40)

2008年発表の1st。

ANTAEUSのMkM氏がヴォーカルを務めるバンドとして有名なAOSOTHですが、今まで出てる三枚のアルバムでは、一番音作りがANTAEUSに近い感じですね。こちらの方がリフに(ある程度)キャッチーな刻みリフがあったり、狂ったギターソロがあったり、スラッシュ要素が強く、オールドスクールな感じですが。と言っても、4曲目のほぼファストブラックのリズムにMkM氏が歯切れ良いがなりを乗せると、もう殆どANTAEUSに聴こえますが。

普通、オールドスクールな要素を入れると、人間臭いダーティさが出たり、メタリックになったりするものですが、このバンドはANTAEUSのような血腥さというか、饐えた血のようなドス黒さを引き継いでいるのが素晴らしいですね。特にMkM氏の、恨みがましさと力強さを兼ね備えた稀有なヴォーカルは、今作では前に出され、場の空気を一変させてしまうほどの存在感を醸し出してます。

ANTAEUSよりオールドスクールな音ですが、邪悪さでは負けてません。このアルバム自体はTHRから出てますが、ANTAEUSを始め、NED系のバンドの独特な空気感が好きな方なら買って損はないかと。スラッシーな作風でここまで邪悪で血腥く出来るのは珍しいと思う。


AOSOTH - Ashes of Angels ★★ (2011-06-08 18:19:32)

2009年発表の2nd。
ANTAEUSの「Inner War」のカヴァーも収録。

前作ではスラッシーなリフを導入し、アングラブラック好き以外でも聴ける、ANTAEUSよりも聴きやすい路線で行くのかと思わせましたが…今作はANTAEUSよりも更にカルトな方向に向かった感じですね。メタル的な価値観にある程度背を向けてブラックの邪悪さを追及しつつ、クオリティの下がらないアルバムになったかと。

まず音質が前作よりも、刺々しくノイジーになり、オールドスクールなリフ捌きも影を潜め、不協的なメロディを多用したグロテスクかつ抽象的なイメージを喚起させるものが増えた事で、格段に禍々しく、そして得体の知れない音になったという印象。ただ前作よりもヴォーカルが埋もれ気味で、怒気を孕んだ迫力が活かせてない感じなことだけは不満かも。Inner Warもその理由からANTAEUS版の方がかっこよく聴こえるし。

前作よりも邪悪さでは確実に勝るアルバムになっているので、前作を聴いて「あれ、ANTAEUSのが邪悪じゃん」と思った方にも是非聴いて欲しいアルバム。ただ、一般的なメタルファンには前作の方が取っ付きやすいと思う…けど、ブラッカー以外のメタルファンでAOSOTHに興味持つ人がどれだけいるのか疑問ではあります(笑)。


AOSOTH - Iv:arrow in Heart ★★★ (2013-04-23 23:34:10)

2013年発表の4th。

オールドスクールな印象も強かった1stと比べると、随分深遠な方向に舵を切ってきましたね…。最早「粗い」「ノイジー」では済まされない、暗黒のエナジーが凝縮されているような、凄みの効いた音色のリフと、不穏とか不吉とかを通り越し、聴いてるだけで不幸が降りかかってきそうな邪悪なトレモロを用い、スケールの大きな禍々しさを演出していく音。パーカッションやSEを用いたパートや、混沌とした雰囲気を孕んだ大作主義の展開なども合わさり、血腥さと宗教的な深淵さを両立した仕上がりになっていると思います。

確かに、大作主義な作風であったり、宗教的な深遠さを感じさせる雰囲気、不穏なメロディ使い等という点では、巷で言われている通りDEATHSPELL OMEGAに通じる点もあると思いますが…MkM氏の臓腑から生々しい憎悪を吐き出すかのような、憎しみの篭もったがなり声、ANTAEUSに通じる、暴虐なだけではない、殺気すら感じる殺伐とした疾走パートなど、このバンドならではと言った部分もしっかり残してあり、全く模倣めいた感じはしないのが素晴らしい。

しかし、ドゥーミーなミドルパートの、邪悪な力が目視できそうなレベルの凄みの効き具合も然る事ながら、疾走パートがリフとの兼ね合いでヤバい事になってますね…。禍々しいトレモロと暴虐疾走の組み合わせでは恍惚感すら感じるし、ギュルギュルと焦燥感を煽るようなリフと組み合わさった時は何かに追い立てられるような、不安極まりない気分になるし…こういう、単なる邪悪さを超えた何かを感じさせてくれる所に、個人的には高尚さを感じたりもするんですが、この音に対して「高尚」なんて褒め方したら、逆に殺されそうですよね(笑)。

ただ、唯一の不満はジャケが微妙な事でしょうか…なんか数年後に特価品コーナーで投げ売られてそうなチープさを感じるんですが…。それ以外は文句ないです。擬似的に、地獄を体感できるような凄まじさの作品。


APATI - Eufori ★★ (2010-04-21 21:12:00)

2008年発表の1st。

鬱ブラックにしては攻撃的なバンド名だなぁ…と思ってましたが、「APATI」は「アパッチ」ではなくて、スウェーデン語で「アパシー」の意味みたいですね(笑)。

ネット上のレビューでも、店頭の販促などでも、このバンドの音楽性を語るとき、ほぼ必ずといっていいほど引き合いに出されるのがLIFELOVERですが…ロックのリズムを取り入れた曲調、鬱系由来のトレモロだけでなくグルーヴィなリフも使うギターワーク、SEを交えた不条理感の演出、倦怠感や妙な生暖かさがあるメロディ…など、本当にLIFELOVERそっくりな音楽性。BURZUMを弱々しく、生々しくしたような絶叫をベースに、突然苛立ちをぶち撒けるキレ所の分からない情緒不安定なヴォーカルも、LIFELOVER的と言えるかも。

これもLIFELOVERとも共通する特性ですが…SEやアートワークによる演出、ピアノのメロディなど、どこかアーバンな雰囲気があるのも特徴ですね。一見、呪術性を重視するプリミティブ系や、土着性に重きを置いたペイガン系とは真逆の路線に思えますが…このバンドやLIFELOVERは都会的なものの中に潜む病巣を描いている感じで、どちらも現代社会に対して否定的なスタンスという点では共通しているのかもしれません。…まあ、歌詞はスウェーデン語なので、全く的外れな意見かもしれませんが…。


APATI - Eufori - Eufori ★★★ (2010-04-21 21:19:08)

おそらくタイトルは「多幸感」の意味だと思われますが…何でしょう、この「気力」とか「やる気」というものを根こそぎ奪っていきそうなアルペジオは(笑)。「多幸感」というよりも、それが過ぎ去った後の虚無感…と言った方が、雰囲気的には正しいと思う。


APATI - Eufori - Host ★★ (2010-04-21 21:17:19)

LIFELOVERが1st発表前に残した、幻のデモ曲…と言ったら信じられそうなほど、LIFELOVERの様式を踏襲した1曲目。…ファスト系や鬱系などポピュラーなスタイルならともかく、こういう個性派のフォロワーを演るのは風当たり強そうで大変だな…とか思ってしまいます(笑)。演出力は負けてないですが、音量が小さめなのが少し残念。


APATI - Eufori - SOMNLOSA NATTER ★★★ (2010-04-21 21:18:10)

ひたすらに悲痛なトレモロリフが押し寄せる、鬱ブラックの要素を強く残した曲。どうしてもLIFELOVERフォロワーとして低い扱いを受けてしまいがちな彼らですが、メロディのセンスなど根幹の部分は確固としたものがあると思う。


APOLOKIA ★★ (2013-09-12 23:24:36)

イタリア産極悪プリミティブブラック。
90年代半ばより活動、先日My Kingdom Musicより1stフルを発表。


APOLOKIA - Kathaarian Vortex ★★ (2013-09-12 23:25:21)

2013年発表の1st。
しかしMy Kingdom Musicもマニアックなバンドと契約しましたね…。

よくプリミティブブラックの、高音域を殊更に強調したノイジーな音作りを「シャーシャー」という擬音で表す事がありますが、その極北な音を出している作品。プリミティブ系でもトップクラスに耳に痛い音だったULVER「Nattens Madrigal」アルバムの音質を更に尖らせたような、錐で鼓膜を突き刺すような超極悪プリミティブブラック。20年近くやっててこの音というのだから恐れ入ります(笑)。

ギターの、音量を下げても耳に優しくならない鋭くノイジーな音に隠れて、呪詛系のヴォーカルやベースとドラムが混じった低音が漏れ聴こえてくる様な、この手でも極端な作風。しかも叙情的なメロディで聴かせてくれたULVERと異なり、こちらはメロディもヒリ付いた感じで徹底してます。しかし何気にリフがかっこよかったり、ドラムの軽快さが心地良かったりなど、カルトなだけでない「ツボを押さえた音」ではあると思います。

…とは言っても、中級者以上でも跨いで通るような人を選びまくる作風である事は間違いないですけど(笑)。上級者向けとか硬派とかを通り越して、むしろフェチ・マニア向けな一品だと思います。ノイズを邪悪なバンドサウンドに乗せて浴びるように聴きたい方にお勧め。


APOSTASY - Nuclear Messiah ★★★ (2012-09-09 00:18:32)

2011年発表の3rd。

シンフォブラックの中でも、これはストレートにかっこいい一枚ですね。
メタリックで泣きの効いたギターソロを挿入したり、ダイナミックなリフ使いの中にハーモニクスやメロディを入れて味付けをしたり、動きの多いギターワークが特徴の作風で、キーボードを抜いてもメロブラ…というよりメロデスとして成立してしまいそう。刻みを多用しつつも決して単調にならないフレーズの組み方が非常にかっこいい。

また、これだけギターを前面に押し出した、メタリックなかっこよさ重視のサウンドながら、キーボードも要所要所でしっかり良い仕事をしてくれるのが素晴らしいですね。個人的には2曲目、「Parasite Swarm」の轟音の中で可憐に響く、流麗なピアノのフレーズなんかは物凄くツボ。時に壮大さ、時に不穏さを増幅させるような、オーケストレーションの使い方も上手いと思う。

ヴォーカルも切れ味の良い絶叫とドスの効いたグロウルを使い分け、曲を更にインテンスに彩ってくれているし、総じてクオリティは非常に高いと思う。ただ、好みが分かれそうな所を敢えて挙げるとするなら、メロディにCOFのようなゴシック色、初期EMPERORのような邪悪さは薄い事でしょうか。と言っても壮大で破滅的で美しく、シンフォブラックとしては十二分にかっこいい音ですけどね。

これはシンフォ系初心者でも取っ付きやすい音だと思う。シンフォブラックのアトモスフェリックでムード重視だったり、儀式的な雰囲気だったりが苦手な人でもかなり入り込みやすい作品。質も非常に高いのでシンフォブラックを聴き込んでる人でも楽しめるかと。


APOSTOLUM - Winds of Disillusion (2015-02-17 11:08:21)

2014年発表の1st。

モノクロの、髑髏を抱いた少女ジャケからしてなにか頽廃的な雰囲気が漂ってきていますが、音楽性もそのジャケの通りですね。ロック的なノリも取り入れたミディアムを中心に、陰鬱なメロディを聴かせる音で、カテゴリとしては鬱ブラックに入る音でしょうか。時に焼きつくような、時に引き摺るような音色で鬱を加速させるリフの音色、「頽廃美」という言葉が浮かぶようなピアノなど、ゴシックやドゥームの色も強い作風。

ただ、前述の焼け付くようなリードギターであったり、アルペジオなりピアノなりがメロディで押している間はかなり雰囲気がいいんですが、バンドサウンドメインのパートがやや淡白に感じるのが、ちょっと気になるところでしょうか。ヴォーカルも頑張ってがなってはいるけど、弱々しさを隠しきれてない感じがしますし…結構有名なレーベル(Moribund)から出てる割には、若干B級っぽさが残っている気が。

個人的には鬱ブラックとしてはもう一声な感じですね。メロディセンスはいいのでもう少し押し引きの上手さがあればいいな…と思いました。


APPARITION ★★ (2011-10-06 21:41:03)

韓国産プリミティブブラック。
FENRISULFも参加したコンピ「Oriental Abyss」に音源を提供した事でも知られてますね。


APPARITION - BLACKMUSA FROM THE EAST EMPIRE ★★ (2011-10-06 21:42:13)

2010年発表の音源集。
08年デモの再録、09年デモ、ライブ音源を収録。

…プリミティブブラックって、DARKTHRONEの3rdのメロディックさを強調したような、メロディアスである意味聴きやすいものも意外と多くある印象ですが…このバンドはかなりカルトな路線ですね。ザラついた、毒の粒子を撒き散らすかのようなリフ、肺腑に溜まった邪霊を吐き出すように叫ぶヴォーカル、RAWで迫力あるドラムの音が粗い音質でダマになり、嵐に巻き込まれるような壮絶さを醸し出す、ノイジーさに悪意の詰まった音。

曲的には、初期ノルウェーのプリミティブ・ブラックの音をそのまま受け継いだ感じと言えますが…個人的には日本のCATAPLEXYやFATAL DESOLATIONを想起させる音なんですよね。オールドスクールなプリミティブブラックで、どこか炸裂感を感じさせる音作りが似てると思う。ただし、こちらの方が曲や音質等は大分マニア向けな部類に入ると思う。

CATAPLEXYやFATAL DESOLATIONと違って、いくらアジアのバンドのよしみでも、これをプリミティブ初心者に聴かせるのはエグすぎるなぁ…という感じの音。日常的にプリブラを好んで聴いてる人なら問題なく楽しめる作品だと思います。


APSALUS ★★ (2009-08-09 17:53:00)

LONGINUS、FLUORITEのTaihoo氏、天狗櫻、FLUORITEのYuri氏によるバンド。
まだアルバムはリリースしてないのでどういう方向性で行くのか分かりませんが、
「ツバサヲクダサイ」を聴く限りでは、個人的にはタイトル曲の路線中心だと良いなぁ…。


APSALUS - ツバサヲクダサイ - 「生きて」と言わなければ良かった ★★ (2009-08-09 17:43:58)

こっぱずかしくなるコーラスやキーボードを、惜しげもなく織り込んでくるアレンジはこのバンドの特徴でしょうか。歌詞はシリアスですが、昔のポップスに通じる雰囲気があると思う。でも砂浜に佇んでるようなノスタルジーも感じられるし、意外と歌詞と音はマッチしているのかも。


APSALUS - ツバサヲクダサイ - ツバサヲクダサイ ★★★ (2009-08-09 17:41:56)

Yuriさんの張りのある、ビブラートのよくかかる声質を最大限に活用した歌謡的なメロスピで、FLUORITEから入った人には問題なく受け入れられるであろう曲。様式美的なキーボード、ライトノベルやRPGなどの国産ファンタジー的な歌詞など、好き者のツボを突いてるところがニクいですね(笑)。


APSALUS - ツバサヲクダサイ - 牙振れど (2009-08-09 17:42:43)

昔のハードロックっぽい曲調ですが、清涼感のあるキーボードの音色のせいでなんだか体操のテーマソングみたい(笑)。歌詞は…RPG「ワイルドアームズ」シリーズを思い出すのは、私だけでしょうか(笑)。


APSALUS - ツバサヲクダサイ - 好きな人はいますか (2009-08-09 17:51:06)

語りのみのトラックですが…歌唱は黒猫さんにない魅力もあると思うけど、正直語りの方はかなり実力に開きがあると思う…頑張って欲しいです。


APSALUS - ツバサヲクダサイ - 呪う言葉 ★★ (2009-08-09 17:48:58)

打ち込みと思しき、録音のチープさで一番割を喰ってるのはこの曲だと思う。プログレ入った間奏パートとか惜しすぎです。予算がアップしたら、もっと凄いバンドになるのかもしれませんね。


APTORIAN DEMON - LIBERTUS (2012-02-14 21:49:06)

2012年発表の1st。

まだRAWブラックだった頃のKEEP OF KALESSINでヴォーカルを務め、現在でもMAREやCELESTIAL BLOODSHEDなどで活躍するGhash氏の新バンドという事で、何となく買ってしまいましたが…まさにその経歴から期待できるようなRAWブラック。ノイジーな音から邪悪なトレモロが滲み出してくるような作風は、特にMAREやCELESTIAL BLOODSHEDに近い音だと思う。

時折SEを挟んで不条理というか、得体の知れないムードを演出するのも特徴で、妙にパーカッシブな感じのドラム、変な跳ね方をしたベースラインなど、バンドサウンドにも時々その不条理さが波及したようなフレーズが出てくるのが耳を引きます。ヴォーカルの汚らしいがなりもその雰囲気と合ってると思う。ただ、全体的に分かりにくいというか、ちょっと愛想に欠ける音かな…とも。前述のバンドと比べると今ひとつ引っかかりに乏しい感じも。

そういう訳で、初心者にはあまり勧められない作品。MAREやCELESTIAL BLOODSHEDの、プリミティブまで行かない展開のある、薄暗い雰囲気のRAWブラックを好む方には、まあまあお勧めです。


ARCANA ⅩⅢ ★★ (2009-11-28 21:51:00)

日本・東京産シンフォニック・ブラック。
店のコメント見て買った時は相当掘り出し物だと思いましたが、今も活動してるんでしょうか…
どうやら音源はEP1枚しか出していないようですが…


ARCANA ⅩⅢ - REBORN IN PAIN ★★ (2009-11-28 21:50:00)

2003年発表の3曲入りEP。

ハーモニクスも交えた、メロデス要素もあるメタリックでメロディアスなリフに、シンフォニックなキーボードが乗る、シンフォブラックの中でも聴きやすい路線と言える作風なんですが…そのシンフォ要素が半端ではないのが本作。よくキーの煌びやかさを表すのに「キラキラ」という擬音を使いますが、この作品のキーはその「キラキラ」がもう少しで目視できそうな程の煌びやかさ。店のコメントでは宮廷音楽が引き合いに出されてましたが、正にそんな感じで滅んだ宮廷の中を亡霊の群れが飛び交っているような雰囲気があると思う。

キラキラ系の音を使用していないパートでも、アトモスフェリックな音色を被せたりしていて、雰囲気の演出の巧みさには確かなものがあると思う。ぶっちゃけ音質はアングラ丸出し(ドラムが結構しょぼめ…)なんですが、ここまでキーがゴージャスな音出してるともうどうでも良くなってきますね(笑)。ただ、3曲しか入ってないのに、1曲目が短いイントロダクション的なものなのには、多少物足りなさを感じてしまいますが…。

贔屓目もあると思うけど、国産ブラックってスペシャルな音出してるバンドが多いと思う。そういう音を味わいたいなら、この作品も是非聴きましょう。


ARCANE GRAIL - Arya Marga - Ninefold Path to the Innocence ★★★ (2011-11-12 11:09:24)

2009年発表の2nd。
ぶっちゃけセールで安かったから衝動買いしてしまったんですけど、まさかここまで素晴らしい作品とは…ほんとこの出会いに感謝、って感じです。

シンフォニック・ブラックの中でも、ここまで聴き手にインパクトを残せる作品ってそうは無いのではないでしょうか。映画音楽のような壮大なキーボードに、叙情的極まりないピアノ、そしてゲストミュージシャンによる弦楽カルテットがバンドサウンドに絡む音像だけでも凄まじく絢爛。更に男女のオペラティックなコーラスが効果的に配されているので、よりキャッチーに聴こえるんですよね。

しかもリフもメロデスのメロディックで高揚感溢れるものと、メロブラのメロウなトレモロの良いとこ取りでかなりキャッチー。これが前述のど派手な装飾(装飾ってレベルじゃないけど)を連れて疾走するのだから、クサメタル好きにはたまったものではありません。例えて言うなら、CRADLE OF FILTHの中でもキャッチーな「Her Ghost in the Fog」「Swansong for a Raven」辺りの路線を拡大解釈してアルバム全編に適用させたような作風。

シンフォニック・ブラックの体裁は保っているものの、はっきり言ってクサメタルよりもクサい音出してます。ブラック好きのみならず、その手の愛好家にも是非手を出して欲しいですね。この作品は本当に素晴らしいです。


ARCH ENEMY ★★ (2003-12-13 08:18:00)

>>ばあだよ~さん
今確認してみたところ、「BLACK EARTH」だけみたいです。ボーナストラックは国内盤の2曲に加え、IRON MAIDENの「ACES HIGH」のカバーが入ってます。
音質は比較が出来ないのでなんとも言えませんが、3rd並に聴きやすい綺麗な音質です。(流石に4th並とはいかないけど…)


ARCH ENEMY ★★ (2003-12-14 14:21:00)

>>ばあだよ~さん
確か「STIGMATA」はジャケ違いで2種類あって、リマスターではないと思います。
実は「STIGMATA」は未買な上訊いた話なので誰かフォローお願いします(汗)


ARCH ENEMY - Black Earth ★★ (2003-11-19 22:34:00)

1stアルバムにしてもうスタイルが確立されちゃってますね。
特に「BURY ME AN ANGEL」のブルータル→泣きギターの移り変わり、「DARK INSANITY」や「TRANSMIGRATION MACABRE」の突進力、「FIELDS OF DESOLUTION」のメロディックなギターフレーズが素晴らしいです。3rdを聴いた後だとちょっとヨハンの声に物足りなさを覚えてしまいますが、それでも独特でカッコイイです。
最近では「ACES HIGH/IRON MAIDEN」のカバーが入っているリマスター盤が出回っているのでそっちを買いましょう。


ARCH ENEMY - Black Earth - Bury Me an Angel ★★★ (2003-11-09 21:21:43)

みなさんの仰る通り、イントロからブルータルに疾走→突然美しいギターのメロディという展開で一気にアークエネミーの虜にしてしまうような超名曲。ギターソロ前のちょっと幻想的なパートも格好良いです。ただ私は先に3rdやHEARSEを聴いてしまったのでちょっとヨハンの声が若い…ってか青いなぁ、と思いました。これはアークエネミーを語る上で絶対外せない、ホントに歴史的名曲ではないでしょうか。


ARCH ENEMY - Black Earth - Dark Insanity ★★★ (2003-11-09 21:27:59)

一曲目から殆ど間を置かず疾走する、テンションの高い曲。
曲間を置かないので緊張感を保ったまま、有無を言わさず曲に引き込むリフが最高にカッコイイです。「オラッ、ついてこいや」みたいな感じですね(笑)アークエネミーにブルータリティを求めている人はこの曲と「Transmigration Macabre」は絶対聴きましょう!!っていうか1stアルバムから完成度高すぎです。


ARCH ENEMY - Black Earth - Fields of Desolation ★★★ (2003-11-10 20:54:08)

サビのデスボイスによるブッとい怒号と、それに導かれいきなり入ってくるギターフレーズが素晴らしい一曲です。ライブではここで自然に合唱が起こったそうですが、それも納得の美しいメロディです。何気にボーカルメロディの裏で低い声で呟いてる声も格好良いです。
リメイクでは最後のソロが掛け合いになっているし、ヨハンの声も堂々とした貫禄がある感じなのでそちらをお勧めします。


ARCH ENEMY - Black Earth - Transmigration Macabre ★★★ (2003-11-09 21:15:48)

ど~してこの曲が一票も入ってないんでしょう(笑)。
イントロから畳み掛けていくタイプの、疾走を超えた「突進」を見せるひたすらカッコイイ曲。
メロディアスなギターソロを聴かせる間奏部分以外、殆どブルータルに突っ走ってます。個人的には「Enemy Within」や「Silverwing」にも匹敵する超名曲だと思います。


ARCH ENEMY - Burning Bridges ★★ (2003-11-22 22:41:00)

これはメロディック・デスメタル名盤と言われるのも納得の一枚ですね!!
①から②への流れが素晴らしいし(もちろん楽曲そのものも最高)、③のサビでヨハンの怒号とツインギターが交錯する展開なんてもうカッコ良過ぎです。④⑦ではデスメタルと明るいメロディが融合しちゃってます。ただ、個人的に⑤だけはブルータリティとメロディが乖離してしまっている印象を受けました(最初は④も正直違和感があった…)。
それから、日本盤のボーナストラックはホント豪華ですね…ヨハンのデス声に何故かメロディを嗅ぎ取ってしまう⑨、1st収録の名曲のパワーアップ版の⑩と、この2曲がアルバムのクオリティを上げるのにかなり貢献しているように思います。
私はデス声に興味があり、「Arch Enemyというアーティストが売れている」と聴いたのでアルバムを図書館でレンタルしました。なのでギターには全く興味が無かったのですが、そんな私でもこのアルバムを聴いて「アモット兄弟かっこいい…」とか思ってしまいました。それ程良いアルバムです。もちろん後に購入しましたよ~。


ARCH ENEMY - Burning Bridges - Angelclaw ★★★ (2003-11-08 00:14:54)

獲物を追い詰めるかのようなリフ、「デス声で」高低差をつけてハモりをする(!!)ボーカル、いきなり切り込んでくる明るいメロディのギターソロ、それを遮るヨハンの叫び…どこを切り取ってもカッコいい曲です。
私はこの曲でヨハンのボーカルの虜になりました。デス声でハモるなんて…凡百のボーカリストには到底出来ない芸当ですな。


ARCH ENEMY - Burning Bridges - Dead Inside ★★★ (2003-11-10 20:46:31)

最初のバスドラと絡むようなリフも然ることながら、歌に入る前一瞬ギターだけになるところのフレーズが滅茶苦茶格好良いです。ライブ盤だとここでタメが入るので更に。
ヨハンのボーカルはタメを駆使しているのにそれが逆に疾走感を出していて不思議です(笑)。彼の息の吸い込み方が絶望感を出すのに一役買っていると思います。


ARCH ENEMY - Dead Eyes See No Future - Kill with Power ★★★ (2005-10-04 23:22:53)

原曲は未聴ですが、このEPでタイトルトラックを差し置いて一番好き。
こういうとアモット兄弟に失礼かもしれませんが、カヴァーを含めたARCH ENEMYの曲の中でも5本の指に入ります。まずイントロのドラムとギターの絡みからして痺れますし、サビの「キルウィズパワー!!ダーイダーイ!!」も凄く分かりやすくてかっこいい。収録曲数の割に値段が高いEPに入っているのが欠点ですが、これはお勧めです。


ARCH ENEMY - Made in Tribute - Aces High ★★ (2003-11-09 21:36:10)

あの曲をデスボイスで!?一体どうなるんだと思っていましたがこれがなかなかの好感触です。デスボイス大好きなのでこっちのほうがお気に入りですね。原曲のイメージを崩さず(Vo以外)、勇猛な感じが出ていると思います。あと海外盤の「BLAVK EARTH」に入っていたので今から1stを買うならそっちを買いましょう。


ARCH ENEMY - The Root of All Evil ★★ (2010-06-13 06:15:00)

Johan Liiva在籍時(1st~3rd)の曲をセルフカバーしたアルバム。2009年発表。
オリジナルと聴き比べると、今のARCH ENEMYの音楽的志向が浮き彫りになる一枚ですね。

ライナーにもある通り、曲の展開やアレンジにも多少手を加えてはいますが…一番変わったのは、曲を聴かせるための音作りだと思う。Andy Sneapによるミックスで、オリジナルで感じられたデス由来の泥臭さはほぼ排除され、シャープかつ硬質な、極めて整った音になった感じ。曲の骨組みは変わってないはずなのに、より正統派寄りの音に聴こえるんですよね…。

こういう音作りなら、やはりJohanよりもAngelaのヴォーカルの方が合うと思う。整ったメタルサウンドには、こういう鋭いスクリームがよく映える。Johanと違い、タメを作らずリズムにジャストで乗せるスタイルも、カッチリした音作りにピッタリですし。相変わらず一見さんにも絶大なインパクトを与える獰猛な声だし、女性らしいハイピッチのスクリームを入れるなど表現力も増してるのがいいですね。咆哮デスタイプのJohanとは全く異なるスタイルなのに、1フレーズに全力投球してるような凄絶さは共通してると思う。

選曲についてですが…個人的に好きな「Pilgrim」「Transmigration Macabre」を演ってくれているのは嬉しいんですが…インタビューで再録を示唆していた「Angelclaw」を結局演ってくれなかったのが残念。Angelaもスクリームとグロウルの使い分けが出来る人ですし、今の彼らの音で聴きたかった。カヴァー曲を入れるくらいなら、「Angelclaw」「Fields of Desolation」を入れて欲しかった…。

ARCH ENEMY初期の、才能が溢れて止まらない感じの名曲群が、今の彼らの正統派としてクオリティの高い音に乗って甦る、聴き比べて楽しい、ここからメロデスに入って良しの優れた一枚。賛否両論ありますが、個人的にはこれはこれで好き。オリジナル、リメイクどちらにも固有の良さがあるのが素晴らしい。

…でも、そう言えるのも、JohanがHEARSEで頑張ってくれてるからで、もし彼がARCH ENEMYを辞めてシーンを去ってたら涙目で扱き下ろしてたかも(笑)。こうして聴くと、ARCH ENEMYにAngela、HEARSEにJohanが在籍という現在の状況は、適材適所なのではないかと思います。


ARCH ENEMY - Wages of Sin ★★ (2003-11-22 22:41:00)

私がメタルで一番最初に購入した、記念すべきアルバムです(笑)。
ヨハンのデス声を追い詰められた人間の悲哀に満ちた慟哭、だとするとアンジェラは物陰から隙を伺う野獣の唸り声、といった風情ですね。どちらの声も好きですが、このアルバムに関して言えばアンジェラの声が合っているように思います(特に⑤のサビや、②の「It's the sign of the devil」の部分が良いです)。
私的にお気に入りの曲は、ピアノから疾走する①、キャッチーなギターメロディがカッコイイ④、陰鬱で暴虐な雰囲気の⑤、サビ部分のリフが蜘蛛の糸を紡ぐが如き⑦、などです。とにかく音質がよく、一聴しただけでそのブルータリティに触れることが出来るので嬉しいです。
私がこのアルバムを購入した当時、デスメタルもメロデスも区別がつかなかったのでこういうキャッチーなメロディがある事に驚き、こういう音楽があるんだ、と気に入ってしまいました(ちなみに今まで聴いた中で私の「デスメタル」のイメージに一番近かったのは「MARDUK」でした)。こういうのも良いですね。
これでブラストが欲しい所だけど、Arch Enemyの音楽性にはあまり適さないのかな?


ARCH ENEMY - Wages of Sin - Enemy Within ★★★ (2003-11-08 00:23:51)

私はこの曲がエネミー初体験でした。
その頃はまだヨハンのボーカルは聴いてなかったのですが、今聴くとアンジェラ加入からの曲はアンジェラの、ヨハン在籍時の曲はヨハンの声質にあった曲になっていてメンバーの才能を感じさせます。この曲のピアノのインストから一転してバンド一丸となって突っ走るのはまさに衝撃!!ですね。でも第一印象は「デスだからもっとダァクなメロかと思ったらかなり勇猛な感じのメロディだなぁ」でした。もう一発で気に入りましたよ。