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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 2401-2500
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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 2401-2500

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THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 03 如月千早 我那覇響 - Next Life ★★ (2010-10-13 22:53:08)

4つ打ちのテクノビートが醸し出すアンビエンス重視で陶酔感のあるトラックに、起伏のある
ヴォーカルラインを上手く溶け込ませた曲。歌モノながら、トラックとヴォーカルに一体感が
あっていいですね。電子音の使い方は割と過激ですが、さらっと聴けます。「Arcadia」が
「こんな曲が4分無いなんて…」と思うような曲なら、こっちは聴いてるといつの間にか
6分が経過してるような曲。


THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 03 如月千早 我那覇響 - Inferno ★★★ (2010-10-13 22:51:23)

オリジナルはデュオでしたが、ここで聴けるのはソロバージョン。
曲自体はデュオの時同様、ちょっとジャニーズ入ったクサメロを歌い上げるクサく
ややダークなものですが、原曲よりもヴォーカルのテンションが更に高いですね。
クールに始まりサビに向かってボルテージが上がっていく、歌自体にドラマ性がある歌い方。
こっちもデュオ時に負けないくらいドラマティック。


THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 03 如月千早 我那覇響 - Is This Love ★★★ (2010-10-13 22:50:13)

EARTHカヴァー。もちろんドゥームではなくポップスの方です(笑)。
言葉をリズミカルに詰め込んだ、哀愁たっぷりな歌メロがダンサブルなトラックと見事に
マッチした曲自体もかなり良いんですが、この曲はヴォーカルのパフォーマンスが
本当に素晴らしい。少し鼻に掛かり気味で滑らかな歌唱が、クールでありながら情熱的で、
コケティッシュな魅力を出していると思う。特に「♪Crazy for you」
「♪It's maybe so good」の歌い方が凄く好き。EARTHやアイマスがどうというより、
沼倉さんの歌をもっと聴いてみたいな…と思った1曲。


THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 03 如月千早 我那覇響 - 遠い音楽 ★★★ (2010-10-13 22:49:04)

まさかZABADAKまでカヴァーしてくれるとは…。
ヴォーカルの再現率が半端ないですね。普通に上野洋子さんと聴き間違えそう。
アレンジは大きく変えてないですが、吉良さんのコーラスをセルフで演ってるのが特徴ですね。
しかし、カヴァー曲が「遠い音楽」「まっくら森の歌」、キャラクターソングが「Arcadia」
「目が逢う瞬間」って…如月千早さんは、アイドルより同人歌姫としてブレイクしてからの
メジャーデビューを狙った方が、成功が望めるのでは(笑)。


THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 03 如月千早 我那覇響 - オーバーマスター (m@ster Version) ★★★ (2010-10-13 22:48:15)

「Arcadia」と並びメタラーにお勧めの曲。オリジナルはトリオでしたが、こっちはソロ。
…ソロバージョンを録るにあたって、かなり歌いこんだんじゃないでしょうか。
微細な音程の揺らしとか、語尾の吐き捨てなどの表現が、悉くツボにハマってる感じ。
「♪反吐が出る」とか、マジに煮え切らない彼氏にキレてるみたいだし(笑)、ラスサビの
静から激への歌い分けも実にかっこいい。キャッチーなリフのある演奏もかっこいいですが、
やっぱり歌がメインの曲だと思う。ソロになって、更にそれが際立った感じ。


THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 03 如月千早 我那覇響 - Arcadia ★★★ (2010-10-13 22:46:26)

音像はメタルではないですけど、感性は完全にクサメタルだと思う。
歌メロからして陰陽座にアニメタイアップ曲を依頼したら出て来そうな、いやそれを更に
クサくしたような、ドラマティックなメロディだし、ヴォーカルの声質も少し黒猫さんと
似てると思う。全体的に漂う壮大な雰囲気は、シンフォメタルに通じるものがあると思う。
メタラーがこのシリーズを聴くとしたら、まずはこの曲がいいと思います。


今井麻美 - THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 05 如月千早 - RELATIONS (M@STER VERSION) ★★★ (2010-10-13 22:30:38)

これアルバムで一番好きです。普通にカラオケの持ち歌にしたいくらい。
「目が逢う瞬間」同様、ダンサブルなポップスですが、歌メロはそれ以上に素晴らしい。
A→B→サビ、の流れの美しさにはポップスの様式美が感じられるし、SKYWINGSっぽい
クサメロに初期TUBE風のコーラスが被さるサビもヤバい。ギターがちょっとメタリックなのも良いですね。
…曲もクオリティが高いですが、全体的に歌が安定して上手いのも良いですね。
特にしゃくりを使った、嫌味すぎない、繊細な感情の表現が凄く上手い。
この曲の「切なく苦しいけれど」のくだりとか、マジに切なくなりますもん。


今井麻美 - THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 05 如月千早 - 蒼い鳥 (M@STER VERSION) ★★★ (2010-10-13 22:29:05)

天野月子さんの「蝶」や「花冠」、中島みゆきさんの「地上の星」辺りの曲を思い起こさせる、
スケールの大きい美メロが堪能出来る曲。ピアノとストリングスによる音数の少ない
アレンジに、一本芯を通すような張りのあるヴォーカルが良く映えてます。
最近、アニメソングのメタルカヴァーは多いですが、誰かこの曲演ってくれないかなぁ…
メロディ的には一番メタルの音に合いそう。Liv Moonとかどうでしょう(笑)。


今井麻美 - THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 05 如月千早 - 鳥の詩 ★★★ (2010-10-13 22:27:51)

アニソンファンの間では有名な曲らしいですが…ここで初めて聴きました(笑)。
幼少の頃歩いた畦道を想起させると同時に、もうあの頃には戻れないんだなぁ…という
物悲しい感慨も呼び起こすような、ノスタルジーに溢れたメロディがとにかく素晴らしい。
なだらかなメロで、派手さはないですが、杉田かおるさんの「鳥の詩」に対抗出来るくらい
良いです。他の曲よりも歌い方が柔らかめで、それがまた郷愁を感じさせるんですよね…。


今井麻美 - THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 05 如月千早 - 目が逢う瞬間 ★★★ (2010-10-13 22:26:51)

スペイシーなシンセとダンサブルなビートが絡む、フューチャリスティックな音像に
歌謡曲的なクサメロが絡む曲で、ブレイクした当時の浜崎あゆみさんっぽい曲調。
歌メロはどこかJanne Da Arcっぽいクサさがあるし、Avex系好きなら気に入りそう。
動画サイトでこの曲のライブ動画があったんですが、かなり高音が続く曲にも
関わらず、少しエッジ掛け気味の迫力ある歌唱で素晴らしかったです。


DROPの小屋。 - 東方幻想奇談 闇色硝子 (feat. 葉月ゆら) - 憂い沼に咲く享楽の蓮 ★★★ (2010-10-13 22:04:55)

原曲は「緑眼のジェラシー」。
この曲もこのりさんの歌声が衝撃的。男声の裏声、いわゆるカウンターテナーなんですが、
高音の出方が凄く綺麗で、それだけでうっとり出来る。後半、熱くなってきた所なんて
メタルのハイトーンっぽくも聴こえるし(笑)。やっぱり、クラシックの素養があって
ロックに理解がある人は強い。葉月さんも声楽的美声を聴かせてくれる箇所があり、やはり
上手いヴォーカリストだな…と思わされます。


DROPの小屋。 - 東方幻想奇談 闇色硝子 (feat. 葉月ゆら) - 恋の雪夜 ★★★ (2010-10-13 22:03:54)

原曲は「明治17年の上海アリス」。
キラ星ヒカル氏とのユニット、ROSES EPICURIANではブラームスのハンガリア舞曲第5番の、
明らかに歌が乗ることを想定していない、譜割りの細かいメロディを歌いきった実力者である
葉月ゆらさんの味を引き出す、細やかなメロディ。やっぱり彼女の声は、こういう複雑な
メロでこそ活きると思う。特にサビはALI PROJECTもびっくりな早口&クサっ振りです。


DROPの小屋。 - 東方幻想奇談 闇色硝子 (feat. 葉月ゆら) - 愚者に創られた闇の娘 ★★★ (2010-10-13 22:02:47)

原曲は「少女さとり~3rd eye」。
葉月さんとこのりさんのデュエット曲なんですが、とにかくこのり氏の歌声のインパクトが絶大。
明らかに声楽が基礎と思われるオペラティックな、堂々とした歌い上げですが、その圧倒的な
歌唱力を用いてV系的なおどろおどろしさを表現している感じ。特にラスト付近、マイクが
イカレそうな声量で、割れ気味に歌う彼の声は狂気的と言う表現すら生温いと思う。
歌詞はホムンクルスと創造主についてでしょうか。原作全く関係無いです(笑)。


DROPの小屋。 - 東方バロック紀行 ★★ (2010-10-13 21:58:12)

東方/上海アリス幻樂団のバロック/民族調インストアレンジ。2009年発表。

私の好きな「廃獄ララバイ」と「少女さとり」のアレンジがあった事と、裏ジャケが
ボストンバッグを持った東方キャラの絵で、旅情に溢れる音が期待できそうだった事から
購入したんですが、これは当たりですよ。元々バロックっぽいメロの雰囲気を更に強めた
「ローゼンさとりん(少女さとり)」も、夕焼けが浮かぶような一抹の寂しさが漂う
「夕凪輪廻(廃獄ララバイ)」もメロの良さを上手く活かしてると思う。

「天地神明(恋色マスタースパーク)」「静寂の森(U.N.オーエンは彼女なのか)」も、
このメロからこういう情景を引き出すか、と思えて面白いし、かなりお気に入りの作品。
東方で異国情緒ある民族インストアレンジなら、グーシャンダグーの「e-Lfingate」もお勧め。


BARBARIAN ON THE GROOVE - Ars Combinatoria (feat. Marie) ★★★ (2010-10-13 21:46:33)

ガイド本にインタビューも載り、同人界隈でも有名なBOGが、全編にヴォーカリストの
真理絵さんをフィーチャーして作り上げたコラボアルバム。

BOGって、テクノやトラッドを取り入れつつも、同人アーティストの中でもメジャー志向の
ポップ性を持ってると思うんですがその作風と真理絵さんの明るめの声質が合わさったら、
良い物が出来るに違いないと思い購入。

これは予想以上に素晴らしかったです。特に真理絵さんの歌、以前に聴いた時はチャートに
入っててもおかしくないポップさがあると思ってたんですが、明らかに上手くなってて
今作ではそれに留まらない繊細さや、華のある歌声を聴かせてくれていると思う。

BOGってSTRIBORGやVINTERRIKET並に多作なのに、どれもメジャークラスの完成度があって
職人的なイメージがあるんですが…それだけでなく、時々「アンセム」とか「クラシック」
とかの言葉で表現したくなるような、飛びぬけた名曲を作ってくる所が凄いんですよね。
今までで言うと「翡翠の翳り、混血の薔薇」「Fractal Azure」とかですね。
今作では、「僕等は闇を駆けて」はそういう名曲だと思う


BARBARIAN ON THE GROOVE - Ars Combinatoria (feat. Marie) - 爪痕 ★★ (2010-10-13 21:45:14)

音数の多いリズムの心地良さに、ついつい引き込まれてしまいますが…
引き込まれた先に待っていたのは、風雲急を告げるような、緊張感のあるサビメロ。
サビに入ると、リズムも心地良さをキープしつつ力強くなるのがいいですね。


BARBARIAN ON THE GROOVE - Ars Combinatoria (feat. Marie) - 僕等は闇を駆けて ★★★ (2010-10-13 21:43:15)

パーカッシブなリズムでの疾走がかなりインパクトのある曲。
アコギ、エレキ、ベースどの楽器もリズミックで、聴いてて熱いものが込み上げてきます。
メロディもこのジャンルでもトップクラスのキャッチーさで素晴らしい。
こういう華やかだけどメロウなメロディがある曲って大好きです。


BARBARIAN ON THE GROOVE - Ars Combinatoria (feat. Marie) - 舞い降りる天使 ★★★ (2010-10-13 21:42:27)

このグループ、打ち込みの音にストリングスやキーボードを乗せるのが犯罪的に上手いと思う…
イントロから泣きまくり。少女漫画の主人公の恋する少女が、お洒落な喫茶店から外を眺め
恋しい人を思って溜め息をついてるようなメロウな雰囲気の曲。最近のヒットソングの、
ムードよりその場のノリを重視したような作風に付いていけない私にはこういうのは凄くツボ。


いえろ~ぜぶら - Seaseasons - 桜のひと ★★★ (2010-10-13 21:37:09)

フュージョン寄りの幻想的なアレンジで、彼らとしては新機軸かも。
この曲はうっちーさんのヴォーカルが素晴らしいです。上手いだけじゃなくて、タイトル通りの
桜のような儚い美しさが感じられる綺麗な歌声。でも「春の終わり=夏」なんでしょうか。
春の終わりは、やっぱり春だと思うけど(笑)。雰囲気も春っぽいですし。
捨て曲は無いですが、これとDWFTの2曲で同じ値段でも満足すると思うくらい良い曲。


いえろ~ぜぶら - Seaseasons - Shooting Star ★★ (2010-10-13 21:36:19)

2ndアルバム「東方蓬千歌」収録曲のリメイク。これもVoが差し替えられてます。
こういう勢いのある爽快なメロディは藤宮さんの通りのいい声の方がマッチしてる
感じがしますね。こっちの方がクサく聴こえるし(笑)。


いえろ~ぜぶら - Seaseasons - Scarlett Lover (2010-10-13 21:35:31)

ジャジーでヴァンピリックな雰囲気の、今までの彼らのイメージを覆すホラーちっくな曲。
…なんですが、雰囲気を出すために柩が開くSEや悲鳴、笑い声などが用いられているんですが、
その悲鳴がアニメキャラが痴漢にあったような微妙な演技力でかなりイラっと来る。
表現したいものは何となく伝わるけど、それなら世界観を徹底して欲しいです…。


いえろ~ぜぶら - Seaseasons - I Know ★★ (2010-10-13 21:34:35)

4thアルバム「東方染紅歌」収録曲のヴォーカルを替えたリメイク。
こうした高音が続くサビメロは、藤宮さんの声だと少し可愛っぽく聴こえましたが、
うっち~さんの歌声だと切迫した雰囲気が伝わってきますね。個人的にはこっちのが好き。


いえろ~ぜぶら - Seaseasons - Dreamin' Wonder, Flowering Tonight ★★★ (2010-10-13 21:33:43)

電開製作所とのコラボアルバム「東方ASSOSIATION」収録曲のリメイク。
元のバージョンでは、幼な声が安直な可愛らしさや媚びではなく、浮遊感や幻想的な
雰囲気を出すために使われていて、その使い方の上手さに感心したんですが、こっちの
バージョンでも歌い方は元のものをかなり参考にしてる感じですね。ノスタルジックで
夢見心地な雰囲気に浸るには、これ以上はないのではないかと思わせる名曲。


いえろ~ぜぶら - Seaseasons - Autumn Stream~恋し秋~ ★★ (2010-10-13 21:32:21)

夏っぽいコンセプトやアルバムタイトルを掲げておきながら、1曲目からこのタイトル(笑)
「秋への憧憬=夏」という事でしょうか。ちょっと強引な気はしますが…。
曲的には彼ら流の衒いのないポップなアレンジで、カラオケで「90年代のヒット曲」とか
言って歌っても違和感なく信じられそうな感じ。


いえろ~ぜぶら - 東方染紅歌 -Fate of Blood- ★★ (2010-10-13 21:23:25)

2008年発表の4th。
東方/上海アリス幻樂団のポップスアレンジ。

3曲目を店頭で聴いて、すぐにレジに持っていってしまいました。
アレンジのスタイルはポップスで、メタル要素はほぼ無いですが、奇を衒った所も無く
心地良く聴ける辺り質は高いと思います。また、ポップスではかなり重要なヴォーカルが
魅力的なのも良いですね。藤宮ゆきさんはやや鼻に掛かり気味の甘めの声質なんですが、
声を張って歌ったときの伸びが絶品な上、ノンビブラートで勢い良く歌う唱法は、メロの
クサさを遺憾なく際立ててます。うっち~さんは、中島みゆきさんに似た落ち着いた声質で
オリコンとかで高順位取ってもおかしくないくらい歌唱力が安定して高いです。
全く違う声質や唱法ですが、両人ともグループの看板背負えるくらい素晴らしい歌い手だと思います。


DEMONIC RESURRECTION ★★ (2010-09-24 23:48:00)

インド産シンフォニック・ブラック。
インド色はほぼ無いに等しいですが、非常に質の高い音を聴かせてくれるバンドです。


DEMONIC RESURRECTION - The Return To Darkness - Lord of Pestilence ★★★ (2010-09-24 23:47:34)

11分を超える、アルバムの最長曲にして、構築性の高さを如実に表す曲。
アルペジオパートの幽玄さから、ブラストでかち込んでいくドラマティックな展開も然る事ながら、ストリングスにしっかり「激しいメロディ」を振っている所が素晴らしい。途中、跳ねたリフが出てくる辺り少し意外性もありますが、シンフォブラックの形式に囚われ過ぎていない感じがして好感が持てます。


DEMONIC RESURRECTION - The Return To Darkness ★★ (2010-09-24 23:46:00)

2010年発表の3rdにして、名門Candlelight移籍作。
インド産とは思えない、辺境色の殆ど無い、非常にクオリティの高いシンフォニックブラックで、CDショップの紹介ではDIMMU BORGIRやLIMBONIC ARTが引き合いに出されてますが…

(最近の)DIMMUが生オーケストラとメタルサウンドの壮大なブレンドで、(初期)LIMBONIC ARTが低音質とキーの洪水で、それぞれ「映像美」を描く傾向が強いのに対し、このバンドはそういう要素も取り入れつつも、非常に物語性に富んだ曲展開を重視している感じ。シンフォブラックであると同時に、エピック・ブラックでもある作風と言える音だと思う。

驚いたのは、シンフォブラック特有の煌びやかな音像に依存し過ぎない、曲自体の構築性の高さ。ABIGAIL WILLIAMS(の1st)ばりの派手なキーボードで聴き手を圧倒するパートもあれば、キーを一旦引っ込め、メロデス的な鋭いリフでメタリックに聴かせるパートもあり、部分毎の音像にかなり幅がある感じ。しかもその上、その長所を最大限に活かして、ドラマティックな曲構成をしてるんですよね…。これはCandlelightが放って置かないはずです。欲を言えば、クリーンVoがもう少し上手いと良かったなぁ…曲は非日常の極みみたいなのに、いまいちなクリーンが妙に所帯染みて聴こえてしまう…(笑)。

歌詞を読んでみてもフィクショナルな世界観をシリアスに描き、アルバムで一つのコンセプトを成すような作りにしている辺り、リアルな邪悪さよりもエンターテイメント性を重視していると思う。そういった、「ドラマのような音楽」が聴きたい方なら、シンフォブラックファンならずとも聴く価値アリです。


鬼灯 - 人、常時罪悪ニ依リテ在ルベシ - 羅生道 (2010-09-20 13:50:51)

この曲もメロディックでスピード重視の、アグレッシブな曲調ですが…何故か前2曲よりヴォーカルに未熟さが残っている気が。いきみすぎて野原しんのすけ風に聞こえる部分もあるし。でも「♪堕落した~」の歌い方はめっちゃかっこいいです。


鬼灯 - 人、常時罪悪ニ依リテ在ルベシ - 希望無き未来への邂逅 ★★★ (2010-09-20 13:50:07)

この曲はキーボードが素晴らしいですね。
イントロのメロディから琴線に触れまくりな暗黒なメロディを奏でてるし、バンドの音が入った後の低音もかっこいい。蝋燭で照らされた、暗く長い廊下をひたすら歩くような、ダークな情景が浮かぶ曲ですが、曲の風景の割にコンパクトに纏まった展開も良いです。


鬼灯 - 人、常時罪悪ニ依リテ在ルベシ - 黒の裁き ★★ (2010-09-20 13:49:13)

この曲で鬼灯を知った人にも、彼等がどういうバンドであるかが分かるような、キャッチーでメロディックなスピードチューン。取っ付きやすく、愛想は良いけどあくまで持ち味のダークさは崩さずに。名刺代わりの曲にしようという意気込みが伝わる感じ。


鬼灯 - 人、常時罪悪ニ依リテ在ルベシ ★★ (2010-09-20 13:47:00)

2008年発表の3曲入りシングル。
この3曲を聴く限りでは、ツインギターをフィーチャーしたメタリックなリフに、
女性Voによる和テイストの歌謡的なメロディが乗る路線で、陰陽座に近いタイプですね。
ただ、こっちは曲の雰囲気を演出するのにキーボードを多用するのが大きな違い。
特にバンドの暗黒趣味が良く出ている2曲目が良い感じ。最近の(メタル的に)高品質だけど
優等生化しつつある陰陽座よりも、分かりやすくダークな刺激を提供してくれている思う。
音の世界観としてはインディーズ時代の陰陽座に近いですが、妖怪を媒介に世界観を描く
陰陽座と比べると、こっちはもっとはっきりした露悪趣味があるような気がします。
特に低音で歌い上げるヴォーカルにそれを感じる。2曲目なんかは、歌謡メタルを
FATIMA HILLがやってるような妖しさがあると思う。でも何故か、ボーナストラックの
3曲目のパフォーマンスは微妙ですが…録音時期が違うのかな?
この3曲を聴く限り有望なバンドとは思いますが…正直アルバムを聴いてないのでなんとも、ですね。
アルバムでもこれくらい分かりやすい刺激の曲を出しつつ、上手く構成してくれれば素晴らしいと思うし、
逆に中庸な曲が並んでしまったら、私の好みからは外れてしまうと思うし。


SUNGODDESS - 悪夢 AKUMU ★★★ (2010-09-20 02:57:00)

2010年発表の1st。500枚限定らしいです。

タイプとしては、ブラックらしい空間系のアトモスフェリックな音色を中心に、クラシカルな旋律を奏でるピアノ、宗教的で荘厳な美しさを演出するチャーチオルガンなど、キーボードをフィーチャーしたシンフォニックブラックですが…ヴォーカルのガンベルトで武装したスキンヘッドが浮かぶ(注:別にそんなヴィジュアルではない・笑)ような凶悪な低音デス、ブラックの狂性だけでなく、ハードコアの炸裂感も感じさせるドラミング、プリブラ的な音色のギターワーク等、一般的なシンフォ系のバンドよりも各パーツのアングラ度がかなり高めなのが特徴ですね。

そうした要素以上に、このバンドの音楽性を大きく特徴付けていると思うのが、曲の要所要所で挿入される、ビブラートの強いソプラノ。ただ美と醜を対比させているだけでなく、どこか新興宗教の女教祖が天からの啓示を受けて壇上で歌っているような、オカルティックで宗教的な雰囲気がある。COFがSarah嬢を起用するよりも、もっと魔的・神秘的な文脈で使われている感じ。このソプラノが、バンドの音楽性をより近寄りがたい、アングラなものに仕立てていると思います。

シンフォ系ながら、個人的にはSSORCやCATAPLEXY辺りに通じる、マジなアングライズムを感じられる作品。惜しむらくは、500枚限定リリースということですね…。せっかくプリミティブ系のアングラな空気感と、シンフォ系の構築美を上手く同居させた好盤なのに、後追いで聴こうとした人が聴けなくなる可能性があるのは非常にもったいないと思う。


DIVINE WIND ★★ (2010-09-18 11:55:00)

国産メロディックスピードメタルバンド。
先日発表された1st(CD-R)は、16曲入り500円という安価なので気になる方は是非。


DIVINE WIND - DESTINY - TIME (2010-09-18 11:54:58)

ハードロック調のリフが来た時は、毛色の異なる曲かと思いましたが…蓋を開けてみれば、やっぱりちゃんとクラシカルなメロディが出てきます。やりたい事が、一貫してぶれていない感じですね。


DIVINE WIND - DESTINY - SILENT VOICES ★★ (2010-09-18 11:54:05)

殆どの曲が歌謡メロスピなのに、金太郎飴にならないところが素晴らしい。
それも歌メロに対する嗅覚が鋭いからではないかと思います。特にこの曲は、翳りのあるメロディがいいですね。


DIVINE WIND - DESTINY - DESTINY ★★ (2010-09-18 11:53:19)

リフは引っ込んでるのに、ギターがネオクラ的なフレーズを弾く時だけ大音声になるのは、いかにもB級っぽいですが…逆に強調すべきポイントがはっきりしているようで好感が持てる、とも言えるかも。歌謡メロスピとしてなかなかのクオリティ。


DIVINE WIND - DESTINY ★★ (2010-09-18 11:51:00)

2010年発表の1st。
メンバーの別バンド「FORCE OF FLARE」の音源など7曲のボーナス入り。
…ボートラに関連バンドの音源を入れるのって、結構珍しい気がする。
ジャケに「Melodic Speed Metal Band」と書かれている通り、かなり線が細めながら相当の
高音域まで使いこなせるヴォーカル、積極的に前に出てはネオクラ的なメロディを弾き倒すギター、
スピードチューン中心のアルバム構成など、メロスピのテンプレをある程度なぞった作風ですが…
なぞる線が濃すぎて、なかなか個性的になっている感じがします。
まずギターはネオクラ的な速弾きの時にやたら強調されるし、それが無い時ですらギターシンセが
ネオクラな裏メロを弾いていたり、ベースがメロウだったりして、普通のメロスピよりもかなり
メロディアスな音だと思う。歌い上げるメロディも、歌謡曲的な分かりやすさがありつつ、
盛り上がる所に上手く高音を配置した構成なものなのも、よりメロさを際立ててます。
この、中音域にライトなV系っぽい爽やかさがあり、細い超高音を使いこなすヴォーカル、
味があって良いです。
まあ、リフの音が少し潰れ気味、プロダクションは全体的に弱い、歌詞もメロスピっぽくない
恋愛ネタなのはいいとして、なんか無難で機微に欠ける…など、改善して欲しい部分も確かに
ありますが、これは力作であると思う。ほんと、これで500円なら安いです。


OBSCURA ★★ (2010-09-17 01:03:00)

ドイツ産テクニカル/プログレッシブ・デスメタルバンド。
既にTRIPTYKONやNILEと来日も果たしている、最近人気のバンドです。


OBSCURA - Cosmogenesis - The Anticosmic Overload ★★★ (2010-09-17 01:02:58)

初っ端からリフもリズムもアンサンブルも強烈で掴みはオッケー。
…しかし、この対訳者、どういうセンスなんだろう…「a circling wonder working band」を「巡る脅威的な頑張るバンド」って…壮大なはずの世界観が、何故かかわいらしいものに(笑)。しかし、「Aniticosmic」という概念をテーマにすること自体、こっちのバンドでもDISSECTION好きが滲み出てますね。


OBSCURA - Cosmogenesis - Cosmogenesis ★★★ (2010-09-17 01:02:03)

タイトルを連呼するパートや、間奏のソロパートなんかは神懸かり的と言っても過言ではないほどかっこいい。そこ以外も全体的に聴き応えがある。あとは構成を工夫する、起伏をつけるなどして、メロデス以上に曲そのものを印象付けられるようになれば完璧。プログレ性を保ちながらだと難しそうですが、是非頑張って欲しい。上手く行けばとんでもないものが出来そうだし。


OBSCURA - Cosmogenesis ★★ (2010-09-17 00:58:00)

2009年発表の2nd。
TRIPTYKONやNILEと共に来日、デビュー作でBEHEMOTHのカヴァーを演った(未聴)という
情報があったこと、つい最近までOCEANO(極悪デスコア)と混同してた(苦笑)ことから、最近の
BEHEMOTH系のブルータルなデスメタルだと勝手に思っていたんですが…
意外にもインテリジェントかつテクニカルで、フレーズやアンサンブルの構成など
CYNIC辺りから強い影響を受けていそうな路線。時折入る、儚げなクリーンヴォイスなんかも
モロに影響を受けてるポイントだと思う。
ただ、脳髄を侵すような印象的な6弦ベースのフレーズ、複雑なリズムチェンジを使用した構成、
デスの禍々しさやブラックの邪悪さではなく、プログレの深遠さの感じられるリフのメロディなど、
プログレッシブな要素も強いんですが、ブラストを多用した暴虐な音像、帯でも日本人好みと
言われている流麗なソロワーク等、分かりやすい部分も多いのが特徴。個人的に、CYNICって
聴いてると音の世界観にうっとりするんですが、こっちは単純に聴いてて心地良い。
グロウルとスクリームをしっかり使い分けるヴォーカルもなかなかだと思うし、TRIPTYKONや
NILEと並んでも見劣りしないだけのクオリティのある作品だと思う。欲を言えば、フレーズの
一つ一つは恐ろしくかっこいいんですが、それらを最大限に活かし、曲そのものを強烈に
印象付けるような楽曲の構成力が欲しい所。関連バンドのTHULCANDRAでもそうですが、
ジャンル生え抜きのかっこよさの音を出していながら、クラシックと呼べる名曲は未だ
作れていない感じ。相当難しいと思いますが、そこをクリアできれば、向かう所敵無しなのではないかと。
勝手に想像していた音とは全然違いましたが、聴き応え抜群な音で大満足。
変態系テクニカルデスでもANATAやCYNIC、!T.O.O.H.!辺りよりも大分聴き易い、入り易い音かと。


ABIGAIL WILLIAMS - In the Absence of Light (2010-09-15 23:06:00)

2010年発表の2nd。
はぁ…仕方ないですよね、前作からSorceron以外のメンバーが全員代わっちゃったら…。

ひたすらに一貫して派手でシンフォニックなブラックメタルを提供していた前作に比べると、今作は大分落ち着いた感じですね。まずキーがかなり引っ込み、ギターリフ中心の音作りになった事、トレモロリフ以外に刻みリフや泣きのリードフレーズも多用しだしたこと、ミディアム中心の展開になったことで、前作よりも「メタリック」になった印象があります。

人によっては、この落ち着き振りを「成長」と捉えられるのかもしれませんが…。
私も、変化の結果前作よりもスリリングな作品になっていれば、諸手を上げて褒めていたと思いますが…。このバンド、前作は派手さで気になりませんでしたが、「引き」のパートが上手くないんですよね…それ自体も、その使い方も。そのせいで、なんだか全体がダラダラしてしまっている感じ。ヘヴィで上質な音作りも「耳が疲れる」、展開重視の作風も、「いや、別にここでミッドテンポのパートとか入れなくて良いし」とか思ってしまう…。

2曲目の悪魔の大群が勝鬨を挙げるような邪悪なトレモロや、6曲目のブラック好きを熱くさせる疾走なんかを聴くと、センスが無いわけではないと思うんですが…。なんか、成長を通り越して、金太郎飴的に作品を作り続けるベテランバンドの一番地味なアルバムみたいな、妙な煮え切らなさがある作品。1stが派手だっただけに余計そう感じる。

「このCDを買え」なのに、批判意見ばっかりでごめんなさい。でも我慢できませんでした。サンクスリストにANSURを2回書いてる位だし、Sorceronも相当テンパってたんでしょう(苦笑)。次作では、1st以上に聞き手に衝撃を与えるような、強烈なテコ入れが必要かも…。


THULCANDRA - Fallen Angel's Dominion ★★★ (2010-09-12 18:34:00)

2010年発表の1st。
DISSECTIONの「The Somberlain」のカヴァー入り。

リフで寒々しさを演出する、いわゆる「DISSECTION系」のメロブラですが…ここまでDISSECTIONへの憧憬と敬意が感じられる音楽性のバンドは、他に無いのではないでしょうか。温度だけでなく辺りの景色の明度までも下げるようなブリザードリフ、暗黒美の中にも気品の感じられるメロディ、中音域でのシャープながなり声など、基本的な部分も似てますが、クリアながら氷の礫を思わせる歪みの掛かった音質や死神ジャケのアートワークまで、徹底して意識してる感じ。パートによっては「Unhallowed」「Thorns of Crimson Death」の変奏にすら聞こえるフレーズも。

個人的に、こういう芯までDISSECTION系なメロブラって貴重だと思うんですよね…。リフで寒々しさを描くメロブラでも、DARK FUNERALはブルータルだし、KEEP OF KALESSINはテクニカル、NAGLFARやOLD MAN'S CHILDはメタリックなど、意外と純粋に「DISSECTION系」って少ないんですよね。それっぽい音楽性のバンドでも、トラッドやプログレ風のフレーズを挟んだりすることが多いし、このバンド程徹底してるのは非常に稀。DISSECTIONが3rdでメロデス方向に行き、リーダーの自殺で解散した事に嘆いた方の中には、このバンドのデビューに快哉を叫んだ人も多いのでは。

一部では「Storm of the Light's Bane」を継ぐアルバムとしても名高い作品。個人的には、「Unhallowed」「Black Horizons」など、ブラックのクラシックと言える名曲を遺したDISSECTIONと比べると、まだ楽曲そのものは少し弱く思ってしまいますが、この路線を変えずに頑張って頂きたいバンドです。


OCEANO - Depths ★★ (2010-09-09 23:24:00)

2009年発表の1st。
正直、未だにデスメタルとデスコアの違いって良く分からないんですが…デスと比較すると、
おどろおどろしさよりも圧迫感、圧殺感を重視した激ヘヴィなリフ、ブラストも使用しつつ
ブルデスよりもミディアム~スローパートにも重きを置いた、へヴィネス重視のリズムなど、
他のサブジャンルと比べると確かにどこか違う感じはしますね。全体を貫く、ヤクザで極悪な
極道グルーヴがハードコアの流れを汲んでいるのかも。
既にかなり評判は高いようですが、このヴォーカルは素晴らしいですね…普通に憧れる。
臼を挽くようなガテラルと、高音のスクリームを使い分けるスタイルですが、どちらも
声量が凄まじい。特に低音のガテラルは、ここまでゴツく出せる人はなかなかいないと思う。
もう喉が筋肉で出来てるんじゃないかと思うような強靭さ。
人間じゃなくて、ゴーレムが歌ってるみたいな声。この声聴いてるだけで幸せ。
メタルコアを幾つか聴いて、「~コア」よりは普通に真性デスやブルデスを聴いた方がいいかも…と
思ってましたが、これは素晴らしいですね。エクストリームメタルの中でも、ヘヴィネスは随一だと思う。


DE MAGIA VETERUM - Migdal Bavel - Rapture ★★★ (2010-09-09 23:21:21)

こういう、メロブラとして普通に優れたリフを書ける辺り、Mories氏は一般的なブラックも演ろうと思えば出来ると思う。その才能を極端な方向に向けてるのが素晴らしいわけですけど。バックのゲーム音楽みたいなキーが、ヤク中患者の脳内のお花畑のようで素敵です。


DE MAGIA VETERUM ★★ (2010-09-09 23:21:00)

オランダ産アヴァンギャルドブラック。
GNAW THEIR TONGUESのMories氏による独りプロジェクト。
A FOREST OF STAR等のリリースで知られるTranscendental Creationsに所属。


DE MAGIA VETERUM - Migdal Bavel - Migdal Bavel ★★★ (2010-09-09 23:20:36)

中盤の、ギターリフの圧殺力とリズムの強烈さが一丸となって、まるで落盤に巻き込まれたかのような凄まじさを演出するパートがとにかくインパクトの強い曲。ギターのフレーズも良い感じに狂ってますね。普通の音楽ファンには拷問、エクストリームなものが好きな人にだけご褒美、みたいな(笑)。


DE MAGIA VETERUM - Migdal Bavel ★★ (2010-09-08 06:43:00)

2009年発表の2nd。

GNAW THEIR TONGUESのメンバーによる独りブラック、SORT VOKTER(Ildarn氏の別バンド)やA FOREST OF STARなどとレーベルメイトという時点で、常軌を逸した音楽である事は容易に想像が付きますが…その想像の通りの、巨大なヤスリの壁に擦り殺されるような、ノイズ一歩手前の轟音リフが横行する、非常にノイジーなブラックメタル。ヴォーカルも半狂乱の絶叫スタイルで、音の塊の中でもがいているようで、イカレ度はかなり高い。神経に障る通り越して、神経を綯い合せて引きずり出すようなカオティックなリフも凶悪。

タイプとしては、ILDJARNやWOLDが近いでしょうか。
上記のバンドを始めとした、ノイズ系ブラックのバンドはよくシンプルな曲展開で音像そのものを聴かせる手法を取る事が多いのに対し、このバンドは展開もパーツの種類も多めなのが特徴ですね。洞窟系ダークアンビエントなパートあり、リズムとリフの轟音が工事現場以上のド爆音パートあり、シンフォニックなキーとメロウなベースによるメロいパートあり、メロブラとして意外とまともなギターフレーズあり…と、表現の手法はかなり多彩で、綺麗な音質で演ったとしてもカルトな支持は得られたであろう質の高さ。それが全部強烈にノイジーで猛悪な音像にブチ込まれ、凄まじいカオスと化してます。

ノイズ系ブラックだけでなく、DSO等のカオティックな作風のブラックが好きな方にも推薦。GNAW THEIR TONGUESと比べると今一つ話題に上りませんが、こっちも良いですよ。


NIDINGR - Wolf-father - Reginsmol ★★★ (2010-09-07 11:45:23)

基本的にはDISSECTIONを思わせるコールドブラックですが…リフ捌きには、どこか初期EMPERORに通じる邪悪さも感じられますね。こういうリフ主体のコールド系ブラックで、EMPERORを想起させるのは割と珍しいかも。


NIDINGR ★★ (2010-09-07 11:45:00)

ORCCUSTUSやOV HELLのTeloch氏らによるノルウェー産ブラック。
HellhammerやTony Laureanoが関わると関連バンドの数が跳ね上がりますね(笑)。


NIDINGR - Wolf-father - Baldrs Draumar ★★★ (2010-09-07 11:44:38)

ラストにGarmのあの特徴あるノーマルヴォイスが聴ける曲。
ただ彼の声をフィーチャーしたというだけでなくて、ギターのトーンも彼の声に合ったものを選んでるのがいいですね。神秘的で非日常的な感覚が良く出てると思う。


NIDINGR - Wolf-father ★★ (2010-09-07 11:42:00)

2010年発表の2nd。
中心人物がORCUSTUSやOV HELLに在籍し、1349やGORGOROTHのライブメンバーも勤めるTeloch氏で、
Hellhammerが正式メンバー、Garmがゲスト参加、しかもJester Recordsからの販売…
この時点でもう鉄板過ぎるくらい鉄板なんですが(笑)。音楽性は、トレモロリフを多用していた頃
(1st~2nd)のDISSECTIONをよりシンプルにしたような、氷礫が打ち付けるようなリフを
主軸とするコールドブラック。
ただ、このバンドはノルウェー出身のせいもあるのか、スウェディッシュ勢のコールド系の
バンドと比べると、メロディにより土着性が強い気がするんですよね。曲によっては、
初期EMPERORに通じる邪悪さを感じたりも。90年代前半のメロブラを、OV HELL等に通じる
今風の音作りで演っているという感じ。そうした世界観の演出を、「リフ」中心でしている所が、
ブラックらしくて凄く好感が持てる。
不満を挙げるとすれば…音楽性そのものはかなりブラック好きのツボを突いてると思うし、
質も高いですが、いかんせん6曲入り22分はフルとしては短すぎる…昔のGORGOROTH並ですね。
また、Garmを呼んでおいて、彼の出番が少ないのも勿体無い。
その辺りに目を瞑れば、かなりの良作かと。


LOVE LIES BLEEDING ★★ (2010-09-07 01:07:00)

フランス産シンフォニック・ブラック。
バンド名はワーズワースからの引用。
フレンチブラックの有名どころのバンドメンバーが多数参加しているバンドです。


LOVE LIES BLEEDING - Ellipse ★★ (2010-09-07 01:06:00)

2004年発表の4th。

タイプとしては、近年のSEPTIC FLESHやHOLLENTHONに近い、キーによる異教的・神秘的でスケールの大きい暗黒美を体現するようなメロディを世界観の枢軸とするシンフォニック・ブラック。
フルオーケストラと共演したSEPTIC FLESHの「Communion」辺りと比較すると、多少音作りはチープ(特にドラムの音が微妙)ですが、メロディの質自体は負けていないと言えるし、生オーケストラへのこだわりが無い分よりアレンジのフットワークは軽いと思う。

ストリングスやクワイアによる、狂熱に浮かされたような非日常的なメロディを中心にしつつ、エレクトロゴシック的な電子的な音やアトモスフェリック・ブラック風の空間的なキーも使用し、また違ったベクトルからも異世界的な雰囲気を演出するアレンジ能力はかなり高いと思う。
スローミドルに重厚なリフと、チャーチオルガンを絡めた展開はSKEPTICISMなどのドゥームメタルを想起させたりも。…これで、質のいいB級バンドみたいな音質さえ何とかなれば…。

余談ですが…私は何故かこのバンド、ギリシャ出身だと思ってたんですよね…SEPTIC FLESHやROTTING CHRISTを引き合いに出して、「やっぱギリシャのバンドは異教的な雰囲気の演出が上手い」という論調でレビュー書こうとして、いざ素性を調べたらフランス産でした(笑)。…という訳なので、フレンチブラック以外にもギリシャ産のブラックに注目している方も気に入るかもしれません(笑)。


犬神サーカス団 - セタカムイ - 時は来たれり ★★★ (2010-09-01 00:17:38)

「バビロニア恋物語」で見せた中近東への傾倒が、より高いクオリティで実を結んだかのような名曲。ギターとヴォーカルを左右に振った音響がインパクトを与えるAメロも印象深いですが、やはりサビのメロディが素晴らしい。結構複雑な節回しですが、奇妙さ故に印象に残る、つまりキャッチーな仕上がりになっている感じ。こういうメロは個人的に物凄くツボに嵌まる。


犬神サーカス団 - セタカムイ - 箱女 ★★★ (2010-09-01 00:13:21)

地味に超名曲。
決してバンドの代表曲になりえないタイプの曲だとは思うんですが、流れの良い、起承転結のはっきりした歌メロ、救いの無い、物語を背後に感じさせる歌詞、バンドの息が合っている様子の浮かぶアンサンブルなど全てのパーツが高水準。


犬神サーカス団 - セタカムイ - 神の子 ★★ (2010-09-01 00:09:49)

シャム双生児を題材に、価値観の相対性を歌った歌詞も「らしい」と思うし、ギターソロがまるで一時の栄光を表しているような、歌詞と合ったアレンジも良いんですが…メロは「犬神のバラードにしては」少し地味かも。いや、普通に泣きメロとして超上質ではあるんですが…彼らはもっと良いメロ書けると思う。


犬神サーカス団 - セタカムイ - 残酷楽園 ★★★ (2010-09-01 00:06:27)

「花嫁」「ウロコの女」など、この手の曲を挙げれば枚挙に暇が無い程の、"いつもの犬神"な歌謡メロスピ。やりつくした曲調のはずなのに、何故か凄くフレッシュ。今までの曲を変にアンセム化して、それを縮小再生産するのを良しとせず、常に最大風速を更新しようとする気概が感じられますね。もっとも、その気概が無いバンドなんて駄目だと思いますけど(笑)。


犬神サーカス団 - セタカムイ - 骨 ★★★ (2010-09-01 00:01:52)

素晴らしい。
ロック・エンタメ中心になってもこういう曲を演ってくれるのが。
町内会の盆踊りを思わせる、日本情緒溢れる歌メロも、ミッドテンポで骨の太いハードロックな演奏も、それぞれ単品では決しておどろおどろしいものではないのに、それを組み合わせて陰湿な雰囲気を作り出しているのが凄い。普通の町内会じゃなくて、未だに人身御供とかやってる村が、霧が立ち込める中で陰鬱と演ってる盆踊りみたいな。


犬神サーカス団 / 犬神サアカス團 - Dead End Kids - Dead End Kids ★★ (2010-08-31 23:55:18)

DEAD END=行き止まり、袋小路。
カップリングの「天変地異」は超名曲でしたが、こっちはもう一歩。「命みぢかし~」系の、パンキッシュで爽快なポップな曲なんですが、歌詞もメロも犬神にしてはウス味。歌詞はシングルだし良いんですけど、もっと「命~」クラスの突き抜けたメロが欲しい所。とはいっても、シングルらしい即効性は十二分にありますけど。


犬神サーカス団 - Dead End Kids - 天変地異 ★★★ (2010-08-31 23:51:11)

♪てってってー、てってっててー
♪てってってー、てってっててー
…何なんだこれは(笑)
歌メロ部分よりも、ついギターパートを一緒になって口ずさみたくなるほど、フレーズにインパクトがありますね。一回聴いたら頭の中をグルグル回る事請け合い。「自分以外どうなってもいい」という主人公の投げ遣りな心情をそのまま投影したようなサビメロも良いです。


UNDEAD CORPORATION - 幻想郷から超鋼鉄重低爆音 - サニーミルクの紅霧異変 (2010-08-29 22:47:25)

1分のイントロから2分の空白を挟み、1分バンドサウンドを聴かせる…という構成の曲。こういう、長すぎる空白を入れるアレンジって正直嫌い。後半の激ヘヴィなパートのインパクトはなかなかですが、何故この超名曲をこんなアレンジに…マイナス80点!!
…どうでもいいけど、「サニーミルク」と聴くと、太陽の光を浴びて生温くなった牛乳、というイメージが浮かびます(本当は漫画「東方三月精」の登場人物)。


UNDEAD CORPORATION ★★ (2010-08-29 22:47:00)

UNLUCKY MORPHEUSなどで活躍するyukiこと平野幸村氏がパインツリー氏と立ち上げた新バンド。
音楽性はメロディックデスで、略称は「あんこ」だそうです(笑)。


UNDEAD CORPORATION - 幻想郷から超鋼鉄重低爆音 - スプートニク幻夜 ★★ (2010-08-29 22:46:11)

ギターだけでなく、リズムパートも非常に良く練りこまれ、重きを置かれている事が良く分かる曲。このテンションの高さは素晴らしい。ただ、サビはもっとガンガンに盛り上げて欲しかったかも。


UNDEAD CORPORATION - 幻想郷から超鋼鉄重低爆音 - 妖精燦々として ★★ (2010-08-29 22:45:12)

複雑なリズムチェンジといい、高音のヒステリックな絶叫といい、他の曲よりもカオティックな印象を残す曲。こういうアレンジが、さらっと中盤に入ってくる辺り本当に質の高いアルバムだと思う。


UNDEAD CORPORATION - 幻想郷から超鋼鉄重低爆音 - サニールチルフレクション ★★ (2010-08-29 22:44:23)

上海アリス幻樂団の書籍曲の中でも最もキャッチーなメロディを持つ曲が原曲で、そのメロディがメタリックなギターで弾かれるとやはりたまらないものがありますが…今一つ、サビ部分のバッキングが弱いのが心残り。メロディを立てているというより、メロディに負けてる感じ。こういう音楽性だし、もっとメインメロディとリフを戦わせていいと思う


UNDEAD CORPORATION - 幻想郷から超鋼鉄重低爆音 - スターヴォヤージュ2008 ★★★ (2010-08-29 22:43:33)

海外の有名メロデスバンドに太刀打ちできるリフ捌きに思わず嬉しくなってしまう、インスト明けの2曲目で掴みはバッチリ。キーボードの音色も、エクストリームメタル特有のダークな荘厳さを表現していて非常にセンスがいいです。


UNDEAD CORPORATION - 幻想郷から超鋼鉄重低爆音 ★★ (2010-08-29 22:42:00)

2010年発表の1st。
東方関連の書籍付属CDに収録された曲のアレンジ。
個人的に理想のメロスピを提示してくれたUNLUCKY MORPHEUSのyuki氏が新たにメロデスバンドを
立ち上げるという事で、非常に期待の高かった作品ですが…期待通りのクオリティですね。
メロディとグルーヴを両立させるのみならず、所々プログレ性をも感じさせるほど
練りこまれたリフ、時折ブラストも取り入れた強烈なリズムなど、この手にありがちな
「ヴォーカル除いたら正統派じゃん」という陥穽にも嵌まらない、しっかりとした
メロデスを聴かせてくれます。
今回は書籍曲のアレンジという事ですが…書籍曲って、ゲーム曲と比べるとキャラが
立ちすぎたメロディが少ない代わりに、雰囲気のあるものが多いという印象がありますが…
そういう曲を選んだ事で、メロディに頼り過ぎない、メロデスとしての骨太さが
際立っている気がします。あと、何気にyuki氏のヴォーカルが良いんですよね。
凶悪というよりは、「凶暴」と表現したくなるような荒々しさで、なかなかかっこいいです。
ただ、海外のメロデスにも劣らない聴き応えはあるし、コストパフォーマンスも非常に
高いんですが、「理想のメロスピ」UNLUCKY MORPHEUSと比べると少し個性に欠けるような気も。
国産メロデスなら、歌謡曲以上にメロディを重視したHATRED ANGELや、ピアノ・メロデスという
ジャンルを確立させたMY MATERIAL SEASONのそれぞれの新譜のような、確固たる個性や魅力が
欲しかった所。と言っても、メロデスか東方アレンジの何れかに興味があれば、まず買って
損はないとは思いますが。


SEHNSUCHT - Wuste - Wuste (2010-08-27 23:36:14)

日本語のポエトリーリーディングを根幹に据えた曲。
…日本語の氏の朗読って、外国人にはなにか神秘的なものに聴こえるんでしょうか…この界隈でもSTAR OF ASHやWHENなどが、かなり重要な曲でそれを取り入れてますが…。


SEHNSUCHT ★★ (2010-08-27 23:36:00)

ex-MAYHEMのManiacやGALHAMMERのVivian Slaughterらによる新プロジェクト。
SKITLIVよりも更にアヴァンギャルドな音楽性です。


SEHNSUCHT - Wuste - Tokyo Daymare ★★ (2010-08-27 23:32:50)

打ち込みリズムのループに、日本の街の音のサンプリングが乗る音作りが凄く印象に残りますが…確か、Maniacがループもフィールドレコーディングもやってるんですよね。そう考えると、何だか味わいが増してきますね(笑)。黒い影がよぎるような、ノイズの使い方も好み。


SEHNSUCHT - Wuste - Tarn of Guilt ★★★ (2010-08-27 23:32:02)

陰鬱なピアノが演出する閉塞感が素晴らしい曲。
音作りの不条理さとも相まって、前衛芸術的な奇妙な絵画を見ていたら、いつのまにかその絵画と自分だけが出口の無い部屋に閉じ込められてしまったかのような、抑鬱的な雰囲気がある曲だと思う。


SEHNSUCHT - Wuste - South of Cincinnati (2010-08-27 23:31:05)

衝撃的、なんですけど…。
EARTHの事もあるし、こういうブルージーな音で暗黒性を表現するのは、分からなくもないんですが…Maniacが普通に曲に合わせて歌ってるのが何とも…ドローン的なリフがなかったら弾き語りになりそうだし。まあ、面白いといえば面白いですけど。


SEHNSUCHT - Wuste - Sult ★★★ (2010-08-27 23:30:17)

1曲目からかなり音作りが巧みですね。
歯医者の回転器具で耳垢を落としていたら、器具が途中で爆発したかのような奇妙な音響に、太いギターリフがフリーキーに鳴り呼応する展開が面白くかっこいい。ただ、大音響で耳を聾する感じがあるのは少しいただけないかも。余り音の大きさに頼って欲しくないというか。


SEHNSUCHT - Wuste ★★ (2010-08-27 23:27:00)

2010年発表の1st。
Maniac氏を追っている人にはお馴染みのCURRENT 93も参加。

最近、SKITLIVを立ち上げたり、DEADWOODに参加したりなど、Maniacの興味はファストでエクストリームなメタルで直截的な暴力性を追求するよりも、アヴァンギャルドな手法でより深いサイコ性を表現する方向に向かっている印象がありますが…上記の2バンドよりも更に深くその方向を押し進めた作風で、ほぼ完全にノイズ/アヴァンギャルドにカテゴライズされるような音になってますね。

頻度は多くはありませんが、太い響きのリフがフリーキーに鳴り響くパートがあったり、近年のEARTHにも通じるブルージーな雰囲気の曲があったり、少しドゥームロックからの影響を感じる部分も。それがあることで、アルバム全体の雰囲気も更にサイコめいたものになっている気がします。また、今作ではManiac自らがフィールドレコーディングを行い、街の音がサンプリングされた曲があったりして、何処かアーバンな雰囲気もありますね。
都会の生活に潜む狂気という感じ。

今作ではヴォーカルが加工されていたり、ポエトリーリーディングが多かったりで、Maniacの「あの声」を求める向きには多少物足りないかもしれませんが…やはり近年の彼のパフォーマンス特有の、サイコパス的な狂気が感じられて素晴らしい。作風の極端さもあって、彼の描く狂気的な精神世界を彷徨うような作風に仕上がっていると思います。最近のManiac関連の作品に顕著な、「乾いた異常性」が強く感じられる作品。


UNLUCKY MORPHEUS - 猫吟鬼嘯 - 恋ふる楔 (2010-08-21 10:59:09)

これも陰陽座のアルバムに一曲は入ってるタイプのバラードですが…本家と比べると、ちょっと弱いかも。歌唱も、メロディも。もっとメロディにインパクトのある曲を選んで、原曲メロを極力崩さずやった方が良かったのでは。


UNLUCKY MORPHEUS - 猫吟鬼嘯 - 河童囃子 (2010-08-21 10:56:36)

この頭韻なんて、如何にも瞬火さんが書きそうですよね。
アレンジしすぎて原曲が何だったか忘れそうですが(笑)。


UNLUCKY MORPHEUS - 猫吟鬼嘯 - 怨霊師 ★★★ (2010-08-21 10:53:30)

一番原曲のメロディと、陰陽座風のアレンジのシンクロ度が高いのはこの曲だと思う。Bメロからサビ部分へ至る時の高揚感は「陰陽師」そのまんま。語り部分は、やりすぎててちょっと恥ずかしく感じてしまうかも(笑)。


UNLUCKY MORPHEUS - 猫吟鬼嘯 - 星熊童子 ★★★ (2010-08-21 10:50:33)

この曲は如何にも陰陽座が書きそうなCメロ部分を始め、アレンジも素晴らしいですが、特に歌詞が素晴らしいと思う。(東方の)元ネタの故事や文化まで遡って調べるほどのファンが、陰陽座と感性をシンクロさせつつ書いたという感じ。特にサビ部分が「星熊勇儀」というキャラをそのまま表しているよう。東方アレンジって、心底どーーでもいいネタ歌詞もあれば、こういうレベル高いのもあって本当に玉石混交のジャンルだと思う。


UNLUCKY MORPHEUS - 猫吟鬼嘯 - 式と為る者 ★★ (2010-08-21 10:44:53)

タイトルの時点で「式を駆る者」風のアレンジであることは想像が付きますが、それにしてはおどろおどろしさが低いような…と思っていると、Fukiさんのヴォーカルが入ってハッとなりました。完璧にインディーズ時代の黒猫さんですよ、これ…。この曲は陰陽座以外にも、Xの「X」へのオマージュも感じられますね。ただ、合いの手のテンションの低さはもう少しどうにかして欲しかった。腹から声を出せ!!


UNLUCKY MORPHEUS - 猫吟鬼嘯 - 月姫遺言帖 ★★★ (2010-08-21 10:39:53)

徹底した陰陽座パロディと言える本作の中でも、最も陰陽座度が高いのはこの曲だと思う。アレンジ自体の方向性も「甲賀忍法帖」辺りのシングル路線で、もう本家と区別が付かないレベルですが、何より凄いのは歌メロを(フレーズの引用とかではなく)本家風にアレンジしていること。それによって多少クサさが薄れているのは否めませんが、如何にも瞬火さんが書きそうなメロディになっているのが素晴らしい。よっっぽど陰陽座が好きなんだろうなぁ…。


SHADE (CANADA) ★★ (2010-07-26 00:49:00)

登録されてる…と思ったら、向こうはイギリスのハードポップらしいです。
カナダ産ブラックメタルバンド。
カナダのバンドなのに、自らの音楽性を「True Nordic Black Metal」と定義するほどの筋金入り。
正式な音源は3曲しか残していないようですが、質の高さからかなり話題になったようです。


SHADE (CANADA) - ISA ★★★ (2010-07-26 00:48:00)

99年発表の3曲入りEP。
05年に出たGEIMHREとのスプリットにも全曲収録されてます。

ネットでは、「SILENCER病/SORTSIND病/SHADE病」という言葉が生まれるほど話題になった(と、このサイトに書き込みがあった)そうですが、そんな事を言われたらミーハーの血が騒ぎます(笑)。まあ、ぶっちゃけ中古で安く落ちていたのを見つけて購入したんですが。今なら、スプリットを探した方が見つけやすいかも。

内容ですが、カナダのバンドなのにブックレットで「True Nordic」を自称するだけの事はある、90年代前半のノルウェーのブラックの空気感を上手く表現したような作品に仕上がってますね。音像の中心に居座り、氷の礫が渦巻くような音像を提供するギターノイズ、そのギターによって奏でられる寒々しい、という表現が陳腐に聞こえるほどの素晴らしいメロディ、RAWな音作りが演出するアングラ感などによって、掛けただけで周囲の明度・温度ともにグッと下げるような音に。時に昔のSatyrっぽく、時にAttilaっぽく聴こえるヴォーカルも、あの頃のノルウェーのバンドっぽい雰囲気で好き。

しかし、このバンドはリフが良いですね…確かに90年代ノルウェー産ブラックの名盤のトレース、とも言える作風ですが、リフのメロディはその頃の超一流のバンド以上の繊細さがあると思う。泣きすぎず、ミニマルすぎず、辛口すぎず、でも叙情性もあって本当に素晴らしい。メロのセンスは当時のDARKTHRONEやDISSECTIONと張れます。ベースラインもかなりメロウですが、それが聴きやすさだけでなく「カルト性」も際立てているのが凄いんですよね。

私的には、「RAWなメロブラ」と「プリブラ」の境界を示す好例だと思う。
このバンドは前者で、ミニマリズムや陶酔感ではなく、楽曲・フレーズの構成などが、(暗黒趣味かつアングラ志向な)ドラマ性を重視しているという印象。SILENCERやSORTSINDは、それぞれエクストリームメタル、プリミティブブラックとして高い質があったとは言え、その狂気がもたらすインパクトが話題を集めていた部分は否定できないのに対し、このバンドは曲のクオリティで話題になってると思う。90年代前半のノルウェー産ブラック特有の薄暗い雰囲気、BEKHIRAなどのRAWなメロブラが好きな方には大推薦。


VON ★★ (2010-07-22 23:31:00)

88-92年に掛けて活動していた、アメリカ産ブラックメタルバンド。
フルレンスを出しておらず、日本での知名度こそそう高くないものの、
あのWATAINがこのバンドの曲からバンド名を取っていたり、INFERNALや
URGEHALなどがこのバンドの曲をカヴァーしたり、ブラックメタルに携わる
ミュージシャンの間では、かなり人気の高いバンドです。


VON - Satanic Blood - Devil Pig ★★★ (2010-07-22 23:30:40)

プリブラの本質のみを抜き出して作ったかのような曲。
だって基本、「♪デー、デデデー」っていうギターリフ一本ですよ。ブラックの本質がリフにあることをシンプルな手法で抉り出した名曲だと思う。そのリフに絡むリードメロも、実にサタニックで素晴らしいです。


VON - Satanic Blood - Veadtuck ★★★ (2010-07-22 23:29:58)

最近で言えばNED勢にも通じるような、サタニックなメロディをドゥーミーに聴かせる曲。この密教のBGM的な雰囲気も、「Devil Pig」などの典型的なプリブラとはまた違う意味でブラックの真髄だと思いますが…92年の時点でここまでエッセンシャルな音を出しているバンドがアメリカにいたというのが凄い。


VON - Satanic Blood - Watain ★★★ (2010-07-22 23:28:17)

あのWATAINに、バンド名を決定せしめたほどの名曲。
淡々とリズミカルに吐き出していくヴォーカルに、呪術めいた雰囲気があって良いですね。しかもこのヴォーカル、敢えて「呪術めいた雰囲気を出そう」と思ってなさそうな所が、また凄いと思う。


VON - Satanic Blood ★★★ (2010-07-22 23:26:00)

92年発表の8曲入りデモ。
現在流通しているのは、DARK FUNERALのデモ「In the Sign」とカップリングで再発され、「DEVIL PIG」のタイトルを付けられたブート盤。私が持ってるのもそっちです。

作風的には、ごくシンプルだけど、本質を掴んだようなプリブラ。
オールドスクールなノリの曲、ドゥーミーで密教的な曲などもありつつ、基本はシンプルでミニマル(と言っても演奏時間自体短め)な疾走に、禍々しく邪悪なメロディのトレモロが乗る作風。北欧的な寒々しさを感じられるDARKTHRONEよりも、よりカルトでサタニックな雰囲気だと思う。

音質ははっきり言って悪く、ドラムなんか疾走パートが打ち込みの4つ打ちみたいに聞こえるし、全体的にテープ起こしっぽいよれ気味な音で、音量を幾ら上げても薄っぺらい感じ。パートによっては、もうギターリフなんかベースとのユニゾンによる脳内補完でようやく分かる位なんですが、それでもサタニックなムードは十分伝わるほど曲そのものが良いです。

しかし、92年といえばまだDARKTHRONEの3部作も全部出てないし、MAYHEMの1stも発表されてないんですが…そんな時期に、DARKTHRONE以上にカルト嗜好なプリブラがアメリカから出ていたというのは、衝撃的ですよね…。ブラック系ミュージシャンが挙って指示するのも分かる位、ブラックの真髄を聴かせる作品。

ブラック、特にプリミティブ系が好きな方なら、資料的な意味でも買う価値はあると思います。


AVSKY - Mass Destruction - Until Nothing Remains ★★ (2010-07-22 00:49:27)

ミニマルな展開で聴き手の心を蝕むラス曲。
最初の「ゥイイー」っていう声からして最高ですね(笑)。こんな声、出せるようになりたいわ…ほんと、どっから声出してるんだか。しかし、普通にがなるパートではエクストリームメタルのヴォーカルとして真っ当なかっこよさがあるから困ります(笑)。


AVSKY ★★ (2010-07-22 00:49:00)

スウェーデン産ブラックメタルバンド。
バンド名はスウェーデン語で「嫌悪」の意味だとか。
そりゃ、同郷なら被ってもおかしくはない単語ではありますよね(笑)。


AVSKY - Mass Destruction - Mushroom Cloud ★★★ (2010-07-22 00:48:34)

最初の壊れきったメロディから、ヴォーカルの第一声が入った時点で、もうまともな感性で付き合える音楽を演ることを放棄してしまってますね(笑)。このバンド、ヴォーカルも素晴らしいですが、何気に「メロディで語れる」バンドなんじゃないかと思う。


AVSKY - Mass Destruction - Possessed ★★★ (2010-07-22 00:47:43)

言い過ぎかもしれませんが…この曲のメロディセンスは、ぶっちゃけ久石譲さんクラスだと思う。方向性がまっったく別のベクトルを向いてるだけで(笑)。短いインストですが、このグロペジオだけでもう大満足。


AVSKY - Mass Destruction - Mass Destruction ★★★ (2010-07-22 00:46:48)

「大量破壊」のタイトル通り、アルバム中最も攻撃的に疾走する曲。
この曲は高音の悲鳴が(SILENCERの)Nattramnにそっくりですね。それだけでなく、ヴォーカルのテンションの変化の具合が、マジに病んでる人みたいで怖いんですよね…。表現力ありすぎ。


AVSKY - Mass Destruction - Vultures ★★★ (2010-07-22 00:46:03)

まずホイッスルヴォイスで「おお…」と感心し、泣き気味の気持ち悪すぎなノーマル声で「うぎゃー、キモッ」と引きかけ(笑)、ラストの噛み千切るような凄みの効いたグロウルで「いったい何なんだこの人は…」と思いました。ヴォーカルの表現力は、AttilaやNattramn以上かもしれません。


AVSKY - Mass Destruction ★★★ (2010-07-22 00:44:00)

2007年発表の1st。
ぶっちゃけ、ONDSKAPT、IXXIのAvskyのバンドだと思って購入しました(笑)。実体は全く別の二人組みだったんですが、これが思わぬ良盤。

路線は、一言で言えば毒の効いたメロディを乗せたオールドスクールなブラック。ミディアム中心のリズムにはどこか「気怠さ」が漂っているような雰囲気で、それがWATAINやONDSKAPTに通じる毒々しさに、更に壊れた感覚を加えたグロテスクなメロディと凄くマッチし、独特な空気感を生んでると思う。毒が体に回り、強烈な倦怠感と共に視界がグルグルと回っているような感覚。当然「ダルい」音という意味ではなく、聴いていると毒々しさに意識が朦朧としてくるような音。

その毒に染まった音の中にあって、一際異彩を放っているのがヴォーカル。(BURZUMの)Count風悲痛絶叫、(SILENCERの)Nattramn風裏返り悲鳴、(SHININGの)Kvarforth風苦悶がなりなどを使い分け、更に吸血鬼系ホイッスルヴォイスや噛み千切るような凄絶なグロウルまで使いこなす、強烈なパフォーマンスの演者。演技力も含めた、表現力はかなりのものですが、その全てが「近寄りがたくて気持ち悪い」方向に向けられてる感じ(笑)。

最近の表現力の腕を上げたAttila Csiharと張れるレベルの高さだと思う。しかし、FUNERAL MISTやSHINING辺りからスウェーデンの闇はどんどん深くなってる気が…。最初はDISSECTIONやNAGLFARなど、メタルとしてまともなバンドが多い印象だったんですが(笑)。


IMAGO MORTIS - Ars obscura - Nox perpetua ★★★ (2010-07-19 12:31:30)

最初のイタリア語語りは微妙だなぁ…ちょっと長すぎて、アルバムの頭から少しダレを生んでるような。ただ、曲の方はメロウさ・迫力・邪悪さの揃ったブラックで素晴らしいですが。特にラスト近く、イタリアのバンドなのに日本の土着的なメロディに通じる、湿った暗さのあるメロディのリフが素晴らしい。


IMAGO MORTIS ★★ (2010-07-19 12:31:00)

イタリア産ブラック。
Noktu社長が運営してるDrakkar Productionsに所属。


IMAGO MORTIS - Ars obscura - Pestilentia ★★★ (2010-07-19 12:29:44)

他にも、いくつか日本っぽさに通じるメロディのリフは聴けますが…この曲のメロディはどこか軍歌を思わせる、勇壮さと哀愁がありますね。やっぱりメロディにフックがある曲は良いです。


IMAGO MORTIS - Ars obscura ★★ (2010-07-19 12:27:00)

2009年発表の2nd。

所属レーベルやアートワーク、バンド名からは、邪悪さ重視型ブラックの匂いが感じられますが…意外にもトレモロリフの叙情的なメロディの強調された、メロディックなブラックで、陶酔感の感じられる疾走パートなんかはメロウなプリブラ好きにはどツボじゃないかと思う。

ただ、ドカドカと突っ走るドラム、トレモロリフの乗りも良いノイジーな平坦リフが、抜けの良い音で録音されているお蔭で、「迫力」はあっても「うるささ」はそれ程感じないクリアな音に仕上がっていたり、テンポを落としてヘヴィな刻みリフや叙情的なメロで聴かせるドラマ性のある展開があったり、プリブラそのものではなく、その要素を上手く取り入れたメロディック・ブラックと言えそう。

また、全編通してかなり前に出されている、メロディそのものも特徴的ですね。WATAINやNED勢に通じるような邪悪さ、毒々しさが感じられつつも、時々日本の土着的なメロディに通じるような、妖しく湿った怖さを感じさせるメロディが出てきて耳を惹きます。
イタリアのバンドなのに、桜の下に死体的な感じのメロディが聴けるという(笑)。

ヴォーカルも典型的なブラックのがなりながら、イタリア語の響きがどこか呪術的な雰囲気を醸し出していて悪くないです。ただ、最初の語りは別トラックだとより良かったかも。ぶっちゃけ最初「早く始まれよ」とか思ってしまったし(笑)。

メロディックさ、ドラマ性、邪悪さ、プリブラ的感性を上手く両立させたブラック。メロウさ・陶酔感重視型の、プリブラ的感性を持ったメロブラが好きな方にお勧め。多少のノイジーさはありますが、WATAINやPROFUNDIが聴ければ十分行けるレベルです。