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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 2801-2900

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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 2801-2900

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POCKET AD - とある魔法の森メタル - おてんば恋娘 ★★★ (2010-03-14 23:03:11)

これはもう…イントロの時点で勝負が決してます。
1曲目で体が「森メタル」のノリに馴染んできたと思ったら、この元気のいいイントロを聴かされ、そのまま美メロのサビを聴かされる事に…多分、1曲目の間ずっとスタンバってたんでしょう(笑)。


POCKET AD - とある魔法の森メタル ★★ (2010-03-14 22:58:00)

2010年発表の東方メタルアレンジ第3弾。っていうか今日発売です(笑)。
今日だけで普通のメタルアルバムも合わせると10枚以上買ってしまったんですが、
この作品だけもう5~6ループはしてます。中毒性高すぎ…(笑)。サンプルの時点で
「これは!?」と思ってましたが、フルで聴くと期待以上に素晴らしかったです。
…ジャンルは、「森メタル」との事ですが…端的に言ってしまえば、聴いてると自然と
体が動き出しそうなノリッノリのリフとリズムに、ヴァイオリンやフルートなどの
フォークメタルでよく使用される楽器による華やかなメロディが乗る、まるで魔法の森で
妖精や妖怪、陽気な魔法使い達が楽しく踊りながら、宴会をやってる様なメタル…という感じ。
個人的になんですが、このアルバムにはどうもストーリー的なものを感じるんですよね…
森に迷い込んだ人間が、異形たちに畏怖を覚えつつも楽しさを共有していくような1曲目、
その人間が馴染んできたのを見計らって、森のお調子者達が我先に舞台に飛び込んでいく様な
2・3曲目、酔っ払って盛り上がるリズム隊を尻目に、メロディ隊がしれっと優雅な旋律を
披露する4曲目、耳馴染みのいいメロディが、宴会ラストの盛り上がりに花を添える5曲目…
まあ、ストーリーと言っても、結局宴会なんですけど(笑)。
こんなに、聴いてて楽しくなるメタルを聴いたのは久し振りかも。アルバムを聴いてると、
自然と顔が綻んでくるのを感じますもん。…ちょっとこれを聴いてる時の表情は見られたく
ないかも(笑)。しかしこの作品、潔い程に主旋律にギターを振らないですよね…例えば
IRON ATTACK!やCROW'SCLAWが愚直にメタルしているとするなら、POCKET ADはメタルを
使って面白い音楽を作ろうとしている、と言えるのかもしれません。
そういう訳で、純メタラーからの受けは分かりませんが、聴いてて楽しくなる、クサいメロの
音楽を愛好する方には幅広くお勧め。このジャンル(東方アレンジ)でいうなら、民族系の
アレンジが好きでもっとポップなもの、アッパーなものが聴きたいと思っている方や、
オーライフジャパンの「メタルっぽい何か(異臭幻想狂)」辺りがフェイバリットな方には
どツボなアルバムになることと思います。


CREBAIN ★★ (2010-03-14 18:17:00)

アメリカンブラック悪の枢軸の一角、LEVIATHANともスプリットを出してるバンド。
アルバムのサンクスリストにもWrestやMaleficの名前が見えますね。
このバンドもGORGOROTH同様、トールキンの「指輪物語」が元ネタだそうです。


CREBAIN - Night of Stormcrow - Winds of Fury ★★★ (2010-03-14 18:16:32)

「プリミティブブラック特有の叙情リフ」を、とにかくかっこよく聴かせることに心血を注いだような、アルバム本編ラストの曲。…ここまで聴いて、アルバムのプリブラとしての隙の無さに驚愕してしまいました…。本当に力作、名盤だと思う。


CREBAIN - Night of Stormcrow - Cries of My Motherland ★★★ (2010-03-14 18:15:39)

静かに破滅が忍び寄ってくるような、どす黒い荘厳さのリフが特徴的な曲。後半は疾走すると共に、リフにも破滅がすぐそこまで迫っているような焦燥感が加わってきていると思う。展開はシンプルですが、その中で最大限にドラマ性を持たせていると思います。


CREBAIN - Night of Stormcrow - Time to Die ★★ (2010-03-14 18:14:32)

リフに込められた毒々しい攻撃性が、フレンチブラックにも通じる曲。
…曲自体は凄く良いんですけど、イントロのSEは一体…多分あの笑い声は自前だと思うんですが、演技力がちょっとアレなので、ぶっちゃけ酔っ払いっぽく聞こえる(笑)。


CREBAIN - Night of Stormcrow - By Our Talons Heaven Shall Fall ★★★ (2010-03-14 18:13:27)

ブラックメタルの、底の知れなさと、哀愁との両方が込められたリフがまず耳を引く曲。途中のリードギターにも、やはりその「底知れなさ」は息づいてる気がします。前身バンドのバージョンもアルバムに入ってますが、これは確かに名義が変わっても引き継ぎたくなるのも分かる名曲だと思う。


CREBAIN - Night of Stormcrow - Darkness Be My Bride ★★ (2010-03-14 18:09:22)

暗黒よ、我が伴侶となれ!
…なんかファンタジーの悪役キャラの魔法使いが言いそうな台詞ですよね(笑)。曲的には、死にそうなメロディのリフをひたすら繰り返す、鬱ブラックに通じる作風ですが…途中メロディアス度があがっても、不吉さも比例して上がってしまう所がさすが。


CREBAIN - Night of Stormcrow - I Live to Kill (2010-03-14 18:08:25)

これはヴォーカルエフェクトが逆に仇になってると思う。
ラストも、あれだけ絶叫してくれるならもっと生々しさが欲しい所。


CREBAIN - Night of Stormcrow - Night of the Stormcrow ★★ (2010-03-14 18:07:25)

他の曲と比べると、多少メロディが引っ込み気味なんですが、これは紛れもなく北欧のブリザードに通じる冷たさがある曲だと思う。ほんと、「ブラックのリフを書くこと」に懸けては、かなり才能ある人ですよね…。ちなみに、曲の方だけ「the」が付くみたいです…曲を登録する側としては、ややこしくて困ります(笑)。


CREBAIN - Night of Stormcrow ★★ (2010-03-14 18:05:00)

2003年発表の7曲入りデモのCD化。2007年リリース。CD化にあたって、前身バンド(?)のGauderon Dhergの全曲(3曲)を収録。

あのLEVIATHANと関連があるくらいだし…と期待して買ったんですが、これは想像以上に素晴らしいプリミティブ・ブラックですよ。グロテスク・アヴァンギャルドな志向を最近強めてきているLEVIATHANやXASTHURに比べると、こっちは純粋なプリミティブブラックと言う感じ。

ドラムは打ち込みらしく、やや金属的な響きが強いですが…黒い吹雪を思わせる音色のリフと相性の良い音で、全くマイナスになっていないのが良いですね。ただ、ヴォーカルはエフェクト掛けすぎで、凶悪化というより記号化してしまっているきらいも。この辺りをFUNERAL MIST並に拘ってくれたら、更にカルトになったかもしれないのに、ちょっと惜しい感じがします。

…このバンド、何気にメロディのセンスが良い…というか、メロディによる表現の幅が広く、かつ質が高いですよね。例えば1曲目は北欧勢のブリザードリフに通じる冷たさがあると思うし、6曲目の展開に合わせたドラマ性のあるメロディも素晴らしい。4曲目に至っては、ブラックメタル特有の、得体の知れなさから生じる恐ろしさと、メロウさからくる取っ付きやすさを兼ね備えた名曲であると思う。ただ、アルバムの頭の方はそこまでメロディアスな感じではないので、メロディ派の人は最初の方だけ聞いて「合わない」とか思わないように。

ちなみに、原盤は66枚限定で、血によるナンバーが入っていたとか…。流石にそこまでカルトなものを家に置いておくのは、ちょっと恐い気もします(笑)。また、Gauderon Dhergの音源は、作風こそそう変わらないものの、ヴォーカルは無し。インストになっても、やっぱり「By Our Talons Heaven Shall Fall」(本編4曲目)は超名曲。


TRANCELIKE VOID - Destroying Something Beautiful - Part Ⅰ : Everything Fails ★★★ (2010-03-10 20:53:08)

この曲はシューゲイザー寄りのブラックにも通じる、感情的なメロディが聴けて、その手のファンからも好まれそう。…でも、逆に生暖かさと言うか神秘性と言うか、どこか正体不明で暗黒な感じも強いんですよね…。


TRANCELIKE VOID - Destroying Something Beautiful ★★ (2010-03-10 20:50:00)

2008年発表の1st。

このバンドも、今局地的に注目されている、ディプレッシブ/シューゲイザー寄りのブラックが好きな人の注目を浴びているようですね。ただ、一部で(シューゲイザー的な?)感情の篭もったメロディによるトレモロ、曲間などではシンセアンビエントが聴けたりするものの、曲本編はほとんど何かの「波形」を描いているような平坦で淡くノイジーなギターリフ、リフの波形をより鮮明にすることに徹したような、淡々とミディアムで叩くドラムス、曲の暗度を更に深くするベースによって構成されており、鬱ブラックでも相当にストイックな方に属する音だと思う。

この作品、個人的には「鬱ブラック」か「シューゲイザー(寄りの)ブラック」かと言われたら、前者だと思う。確かに一部感情的なメロディが聴けたり、音像の描き方は丁寧で繊細なものの、全体としてはやっぱり洗脳的で、暗黒趣味が強い雰囲気。凶悪ではない…というか、故意に凶悪さを攻撃性に安易に還元しないようなヴォーカルの処理も、闇からの呼び声のように聞こえます。

…鬱な感情を音にぶちまける事でも、それによって衝動洗濯を行う事でもなく、ただ聴き手を洗脳するために作られた…そう言われても信じられるような作風のアルバム。この作品を聴いている時の妙な心地良さが逆に恐いです(笑)。ブラック好きの中でも好みが分かれる、特にBURZUMの3rdの1曲目の良さが分からない人には「なんだこれ」と思われそうな作品。逆に、この手の幽玄さや抽象性の高いブラックや、音響系のドゥームが好きな方には大推薦です。


THE CNK - Ultraviolence Über Alles ★★ (2010-03-09 00:02:00)

2002年発表の1st。

09年に他アーティストによる全曲のリミックスを加えて再発されました。私が持ってるのは再発盤ですが…この二人のイケメンが濃厚に口づけするジャケは、ある意味Aアノレクの3rd以上に背徳性を感じるんですが…もっと人に見られたくない感じ(笑)

路線としては、ダンサブルなインダストリアル・ビートに、リズミックさを更に強調するような刻みリフを絡め、そこにブラックメタルバンドらしい不穏なキーボードや、凶悪にアジるヴォーカル等を乗せたインダストリアルブラックで、「Reign of Light」「Solar Soul」期のSAMAELに近い音。キーボードのフレーズに不穏さだけでなく、クラシカルな美意識も感じられるのは、やはり元アノレクのメンバーの感性に因るものが大きいのでしょうか。
SAMAELがクールさとポジティブな暗黒エナジーを強く感じる作風なのに対し、こっちはもっと厭人的かつ好戦的で、より凶悪な雰囲気を纏っていると思う。歌詞もストレートに凶悪だし。

再発に当たって追加されたリミックスですが…なんなんですかこの濃ゆい内容は(笑)。展開を破壊し、より純粋にインダストリアルに傾倒したアレンジ、ブラックメタル的な凶悪さをより強めたアレンジから、インダストリアルからもメタルからも離れ、普通のロックになったようなアレンジまで、かなり幅広い上に面白い。「Political Police」とか歌詞以外に原曲と共通する要素あるんでしょうか(笑)。例えるなら、ARCTURUSの2nd(La Masquerade Infernal)とリミックスアルバム(Disguised Master)が同梱されているような濃さ。欲を言えば、多少値段は上がってもいいので、リミックスは別ディスクにして欲しかったかも…これだけ濃いものを本編の後に持ってくる構成は結構キッツいです(笑)。

SAMAELなどの、特にリズム面でインダストリアル化しているブラックメタルが好きな方ならおそらく気に入るであろう作品。アノレクが好きだった人も、初めは戸惑うかもしれませんが、慣れれば退廃性・好戦性が心地良く感じるのでは。もし買うなら是非リミックス入り再発盤を。…と言っても、多分普通に買えるのは再発盤だけだと思いますが…。


THE CNK - Ultraviolence Über Alles - Kommando '96 ★★★ (2010-03-08 23:42:45)

途中のトレモロリフによるメロディは、そのまま疾走するメロディック・ブラックに乗せてしまっても違和感無さそう。リズムとリフの絡みも暴虐ブラックに蹂躙されるのとはまた違った気持ちよさがあるし、結局のところ「ブラック好きが好む(好みそうな)音」に落ち着いているのでは。


THE CNK - Ultraviolence Über Alles - Jim Beamed Ahnenerbe TV ★★★ (2010-03-08 23:40:22)

針山の上を転がる様を、インダストリアルビートで表現したようなリズムが耳に心地良いですね。キーボードのメロディの、荘厳ながら終末観も漂う雰囲気は、やはりシンフォブラックバンドの面子によるインダストリアルという感じがします。


THE CNK - Ultraviolence Über Alles - Political Police ★★★ (2010-03-08 23:37:33)

「Ladies & Gentlemen, Please Welcome to...
The Count Nosferatu Kommando!!!」
この入り方、思わず真似したくなるくらいかっこいい(笑)。
アルバムの導入に「いかにも」といったシンフォ曲やアンビエント曲を掛けるバンドも沢山いますが、それ以上に説得力のあるオープニングだと思う。加えて本編も確信に満ちたかっこよさがあるし、波長が合う人は1曲目から名盤の予感を感じる…かも。


A FOREST OF STARS - The Corpse of Rebirth - Earth and Matter ★★ (2010-03-07 05:31:18)

中間部のパーカッションを取り入れたパートが非常に印象的で、個人的にも気に入りました。やっぱりこの音色、「大地の営み」的な物を象徴しているのでしょうか。


A FOREST OF STARS - The Corpse of Rebirth - Male ★★★ (2010-03-07 05:30:22)

可憐な女性ヴォーカルが、聴き手を神秘体験レベルの音響パートに案内していく曲。これほどまでに神秘的で幽玄なギターリフとキーボードの絡みは、ブラックでも滅多に聴けないと思う。ここのパートなんかはジャーマンプログレマニアが聴いても唸るのでは。「Afell, asun, arose athunder」と繰り返す部分の悪魔的な雰囲気も凄い。このアルバムを象徴するような楽曲で、正直これ1曲でもお腹一杯になれます。


A FOREST OF STARS - The Corpse of Rebirth ★★ (2010-03-07 05:28:00)

2008年発表の1st。

個人的に、このアルバムのアートワークはブラックでもトップクラスに好き。
基本的にはBURZUM3rdの流れを汲む鬱/アンビエントブラックに、
MY DYING BRIDEのメンバーによるヴァイオリンが美しく頽廃的に絡む、
「美し版BURZUM」とも言える内容ですが…
音響要素やクラシックからの引用フレーズ、トライバルなリズムなど
様々な要素も取り入れているにも関わらず、それらが「不気味かつ不条理」
という雰囲気で、纏め上げられてしまっているある意味凄い作風。
ヴォーカルも「神/女性/男性/大地と物質/大宇宙」という深遠な
テーマを、哀れを誘うような、ヒステリックに裏返った叫びで歌うもので、
LIFELOVERにも通じる気味悪さを感じます。…この雰囲気の中、可憐な
女性ヴォーカルが出てきても全然癒されません(笑)。

芸術家は、一般人と比べると自殺率が極めて高いという統計データがあるそうですが…
そういう意味でも「芸術性」を感じられる作品だと思う。様々な要素を
内包するので、鬱ブラック、抽象ブラック好きからゴシック、プログレのファンまで
幅広くお勧めは出来ると思います…が、大作主義で、結構長めのスパンで
展開していく(導入部からしてかなり長い)作風なので、気分でない時に聴くと
ぶっちゃけかなりダレます。ただ、ブラック好きからしても衝撃的なパートは
いくつもあるし、上手く作品とシンクロした時の破壊力は凄まじい物がありますが。

超現実主義の絵画とかに、マジに大ハマりしてるような人だったら
音楽ファンでなくてもハマる…かも。


THE SARCOPHAGUS ★★ (2010-03-07 01:31:00)

SHININGなどで活躍するKvarforthがVoを務めるトルコ産ブラック。
…ここ数年で、彼が関わった作品って一体何枚くらいあるんでしょうね…。
掛け持ちバンド多すぎて過労死するのでは(苦笑)。
昔失踪していた時期もあったというし、本当に普通に生きられない人って感じですね…。


THE SARCOPHAGUS - TOWARDS THE ETERNAL CHAOS - MISANTHROPIC ★★★ (2010-03-07 01:30:50)

気温だけでなく、明度も下がったように感じられるリフ捌きが、DISSECTIONやNAGLFARなどの一流のメロディックブラックとの共通点を感じさせてくれる、アルバムラストの曲。タイトル通りの人間嫌いオーラも漂いまくってます。


THE SARCOPHAGUS - TOWARDS THE ETERNAL CHAOS - ANATOLIAN DRAGONS ★★★ (2010-03-07 01:29:49)

個人的に一番「トルコらしさ」を感じた曲。
叙情メロディに北欧勢とは異なる、エキゾチックな雰囲気があるような気がする…といっても、北欧自体が日本人から見たらありますからね(笑)。でもこのメロディ、かなり印象に残りました。


THE SARCOPHAGUS - TOWARDS THE ETERNAL CHAOS - THE SARCOPHAGUS ★★★ (2010-03-07 01:28:56)

ミッドテンポで漆黒の瘴気で辺りを包みこむような、気合の入ったどす黒さを聴かせてくれる曲で、近寄り難さではアルバムでも随一。レコーディング前にメンバー全員で聴き手を呪う儀式やってるとかいったら信じますもん(笑)。流石、バンド名をそのまま付けるだけあって、他の曲と比べても暗黒度がより高くなってる感じがしますよね…。


THE SARCOPHAGUS - TOWARDS THE ETERNAL CHAOS - HYMN TO AWAKENING ★★★ (2010-03-07 01:28:13)

イントロからかなりメロディアスで、エクストリームメタルとしても聴きやすい曲だと思いますが…しっかりブラックメタル特有の人を遠ざける雰囲気、近寄ってはいけない雰囲気も醸し出されているのが素晴らしい。


THE SARCOPHAGUS - TOWARDS THE ETERNAL CHAOS - LEGEND SLEEPS BEHIND THE MOUNTAINS ★★★ (2010-03-07 01:27:21)

トレモロリフによる叙情メロディを紡ぎながら疾走、というのは、既に星の数ほどのバンドが演ってることですが、特にメロディに特別な「何か」を感じられる気がします。この前のイントロも単なるイントロ以上の役割を果たしてると思うし、SHININGのメンバー参加に釣られて買った人も満足できるのでは。作風には戸惑うかもしれませんが…。


THE SARCOPHAGUS - TOWARDS THE ETERNAL CHAOS ★★★ (2010-03-07 01:25:00)

2010年発表の1st。

クレジットを見る限り、作曲の舵を握っているのはKvarforthではなく、NahemothとThyrouthの2名のギタリストのようですが…ここで聴けるのは寒々しいリフを纏って疾走するパートが中心の、メロディックブラックの王道を行く音とも言える作風で、今までKvarforthが関わってきたバンドとは明らかに一線を画してますね。

トルコのバンドの感性なのか、北欧勢よりも「冷たさ」が少し弱い代わりに、独特の上品さがメロディに現れている気がします。…もっとも、音は整ってはいるものの、ノイジーなギターの音圧が強く、全く上品な感じではありませんが(笑)。

そして肝心のKvarforthのヴォーカルですが…今まで抽象性の高いブラックや鬱系のバンドでその表現力を発揮してきた彼ですが、意外にもこういう王道な音にも凄くマッチしてます。WATAINやONDSKAPTを凌駕する悪意をばら撒きながらガナりつつ、途中声が上擦るほどの怒りを篭めたり、呪い殺すような低音で呻いたりする、泥濘の中でもがき苦しみながら歌うようなスタイルは、どこかFUNERAL MISTや(Arioch加入後の)MARDUKに共通するものがあるように感じます。宗教性・神秘性が高く、エフェクトも多用するFxMxと比べると、こっちは生々しさ・感情重視という違いはありますが。

純粋に曲のみを見ても、メロディック・ブラックとしてメジャー級のクオリティのある作品ですが、Kvarforthのヴォーカルによって更に「特別な」ものに仕上がっているという印象。Kvarforthのネームバリューで買った人は今までの彼の参加バンドとの違いに戸惑うかもしれませんが、こういうスタイルのバンドでもしっかり個性を発揮していて素晴らしいですよ。


BURZUM - Belus ★★★ (2010-03-05 21:38:00)

2010年発表の7th。

シーンの中心人物、Euronymousを殺害した事で投獄され、獄中でもアンビエント作品を作っていたCountが新作を発表するということで、その動向がかなり注目されてましたが…

リフ中心の音楽、情景を見せる音楽としても、その手段の軸にあるのがリフということで、これは(生粋の)メタルだと思います。人種差別的思想の関係から、ロックそのものを否定する発言をしていた(らしい)ことや、実際にアンビエントに傾倒していた事から考えると、この作風はかなり意外なんですが…。

音の方は、ミッドテンポで鬱々としたメロディを聴かせる、いわゆる「鬱ブラック」的な曲から、刻みリフを用いた疾走曲など、1stから3rdまでの路線を総括し、磨き上げたという感じでしょうか。ヴォーカルの方も、以前のようなヒステリックな高音絶叫とは違う、(DISSECTIONの)Jonを少し高めにしたような、ドスも効いた叫びで、やっぱり凄みがある。時折挿入される淡々とした語りも、カリスマ性を感じさせる物で、こんな声で危険思想をこんこんと説かれたら思わず洗脳されてしまいそうです(笑)。

スタイル自体はブラックメタルの一つの王道とも言うべき物ですが、やはり彼って才能あるミュージシャンですよね…他の鬱ブラックと比べても、曲の印象度や凄みに、明らかな違いがあると思う。特にそれが感じられるのがメロディ。以前の曲では「Dunkelheit」「Det Som Engang Var」「Spell of Destruction」などに顕著でしたが、彼の書くメロって鬱々としているだけではなく、北欧神話に隠された闇の部分を語るかのような、神秘性もあると思うんですよね…大袈裟に言ってしまえば、「哲学的な雰囲気がある」というか(笑)。

ブランクがあっただけに、その部分に翳りがなかった事には本当に安堵しました。…という訳で、史上最もメタリックで、入りやすい作品になったアルバムだと思います。でもこれ、店で掛かっていて「あ、もう出てるんだ」とレジに持っていったんですが…思いっきりネタバレ(苦笑)。動向や発言から、一体どんな音になったのか、家でゆっくり確かめたかっただけに、ちょっと残念でしたね…。


DEVILYN - Ⅺ - The Seven Virtues Divine ★★★ (2010-03-04 20:10:01)

やっぱりデスメタルのメロディって良いですね。
演奏の凶悪さを差っ引いて、メロディだけ考慮しても禍々しいという。


DEVILYN - Ⅺ ★★ (2010-03-04 20:08:00)

2005年発表の4th。
ポーランド産のデスメタル、しかもNovyが以前在籍していたバンドともなれば、期待せざるを
得ませんが…当然の如く、それに応えてくれるブルータルなデスメタルを演ってます。
凶悪さ・リフの切れ味、演奏力の高さなどからはHATE ETERNAL辺りを思わせますが、
他のデスメタル、例えばMORBID ANGEL辺りと比べると、ギターやドラムの音質に機械的な
無機質さがアドっているように思います。魔界の瘴気に取り込まれるというよりは、なにか
極悪な形の機械の中に放り込まれてグチャグチャのミンチにされる感じ(笑)。
まあ、曲自体は十二分に「魔界」みたいな雰囲気ですけど…(笑)。
演奏時間は約25分と短めですが、硬質な音質によるリフとリズムの凶悪な絡みが、
濃厚に詰まっている逸品。デスメタル好きならば買って損なしかと。
でも、「でびりん」って、平仮名で書くとなんか小悪魔っぽい可愛らしさがありますね(笑)
音の極悪非道っぷりとは真逆です。


LUNA MORTIS - The Absence - Last Defiance ★★★ (2010-03-04 20:05:44)

取り敢えずアルバムで一番好きです。
「♪No one knows~」のバッハ風歌メロがとにかく素晴らしい。アメリカ産のバンドながら、MINSTRELIXとかと勝負出来るレベルの歌メロですよ、これ…。「Divided we stand, united we fall」という歌詞もかっこよくて皮肉が効いてて好きです。


LUNA MORTIS - The Absence - Forever More ★★ (2010-03-04 20:04:32)

個人的に凄く惜しい1曲。
「♪From the depth~」からの歌メロは、あともう一捻りすれば大悶絶確定のクサメロになりそうなのに…何だかお上品に纏まってる感じがする。この作品に不満がある人って、多分こういうところに煮え切らなさを覚えるんだろうなぁ…。リフもキャッチーで、即効性のある良い曲だとは思いますが。


LUNA MORTIS - The Absence - This Departure ★★ (2010-03-04 20:03:32)

イントロが(上海アリス幻樂団の)「夢消失」に似てるので、個人的に何だか気になる1曲。ほぼフィメールゴシックと化してますが、それにしては歌メロが弱いかな…。歌メロまで「夢消失」に似てたら、満点あげてましたが(笑)


LUNA MORTIS - The Absence - Ash ★★★ (2010-03-04 20:02:39)

凝ったアンサンブルに女性らしさを失わない壮絶な咆哮、ゴシック的な頽廃性を表現出来ている歌メロ…安定して完成度の高いアルバムの中でも、最も完成度が高いと思われる1曲目。特に「歌メロから」情景が浮かぶ所が私好み。この手って似たような感じになりやすいし。


LUNA MORTIS - The Absence ★★ (2010-03-04 20:01:00)

2009年発表の1st。
やや複雑で、凝ったギターワークのメロデスに、歌い上げとデスヴォイスを操る
女性ヴォーカル、そのヴォーカリストのキャラが立つようなゴシックメタル寄りの歌メロを
組み合わせた結果、プログレッシブなメタルコアに近付いた…という感じの作風ですね。
デスヴォイス+サビでクリーンパートを挿入とか、デス声の女性Voとか結構今風の要素を
取り入れてますが、プログレ的複雑さ、ゴシック的繊細さもあり、かなり上品に仕上がっている印象。
この作品、一方ではAT THE GATESの叙情とOPETHの楽曲構成能力を持ったバンドとして、
その筋の超一流バンドを引き合いに出してまで絶賛され、一方ではよく出来すぎている、
小さく纏まりすぎているという批判もあるようですが…確かに、どちらも正鵠を射た意見かと。
全曲良く出来てますが、圧倒的な名曲(または駄曲)がなくて、少し構成的に起伏に欠ける
感じも。まあ、聴き込むと大体そこら辺の不満ってなくなってくるものですけどね。


POCKET AD - 東方パイレーツ・メタル! - 万年置き傘にご注意を ★★ (2010-03-04 19:58:06)

メロディの弄り方が上手いですよね。「野郎ども!碇を上げろ!!」とか言いたくなる、このノリ(笑)。ちょっとしたブレイクとかでも、心の中で「オイ!オイ!」とかギャングコーラス入れたりしてしまいますもん(笑)。


POCKET AD - 東方パイレーツ・メタル! - キャプテン・ムラサ ★★★ (2010-03-04 19:57:12)

最初のシンセの音色がトランスっぽかったので、一瞬戸惑いましたが、逆にこの音によって水飛沫を上げているような情景が浮かんできますね。しかしこの曲…アコーディオン(風のシンセ)でメロディ弾くと、こんなにコテコテなメロディだったとは…。


POCKET AD - 東方パイレーツ・メタル! - 法界の火 ★★ (2010-03-04 19:56:21)

冒険の終わりには、これくらいドラマティックな曲が合うのかもしれませんが…
一言言わせてもらえるなら、「これこそ東方ロマンティック・ゴシック」に入れればよかったのに(笑)。


POCKET AD - 東方パイレーツ・メタル! - 虎柄の毘沙門天 ★★ (2010-03-04 19:55:35)

毘沙門天の威厳に満ちたメロディが、海賊たちのバトルテーマに…。
イントロのフガフガ・アコーディオンの音色がコテコテでいいなぁ(笑)。
メタルパートに入ると、ギターリフがそのパートを担う構成も上手いです。


POCKET AD - 東方パイレーツ・メタル! - 青空の影 ★★★ (2010-03-04 19:54:40)

激速ドラムロールで爆走するパートがかっこよすぎる曲。
試聴でこの部分聴いて、「これは買わないと」と思いましたもん。なんとなく、葛飾北斎のあの絵が浮かぶのはメロディのせいでしょうか。


POCKET AD - 東方ロマンティック・ゴシック - 竹取飛翔~LUNATIC PRINCESS ★★ (2010-03-04 19:53:35)

クワイア風のシンセを導入しているあたりが、「ゴシックらしさ」なのかもしれません。原曲補正で★2つで。


POCKET AD - 東方ロマンティック・ゴシック - 上海紅茶館~CHINESE TEA (2010-03-04 19:52:48)

原曲よりも更に青い空が見えそうなアレンジなんですが…
これはこれでアリ…かも。


POCKET AD - 東方ロマンティック・ゴシック - U.N.オーエンは彼女なのか? (2010-03-04 19:51:51)

「U.N.オーエンを」「シンフォニック・ゴシックメタルを志向したアレンジで」こんなにゴシックっぽくなくアレンジできるのは逆に凄いと思うんですけど(笑)。ああ、平和だわ…。


POCKET AD - 東方ロマンティック・ゴシック ★★ (2010-03-04 19:50:00)

09年発表の東方ゴシックメタルアレンジ(インスト)。
この界隈で正統派でもメロスピでもなく、敢えてゴシックを選ぶセンスに惹かれ購入。
…一口にゴシックと言っても、例えばSENTENCEDのような正統派寄りであるとか、
WITHIN TEMPTATIONやLEAVES' EYESのようなシンフォ系、M.MANSONのようなヘヴィロック、
ELENDのようなインダストリアル、OPETHのようなプログレよりのものなど、様々な
サブジャンルが混在しているわけですが…このアルバムの作風は、そのどれにも当てはまらない音。
…というか、普通にミディアムテンポのメタルに、東方のメロディをシンセで乗せたという
感じで、帯にあるような「シンフォニック」な音像でもなく、正直どこがゴシックなのか
分かりづらいです。強いていうなら、「U.N.オーエン」「亡き王女の為のセプテット」
「竹取飛翔」など、ゴシックに通じる耽美なメロディがある原曲をいくつか取り上げている
くらいでしょうか。
ジャケも洋風の風呂場にしか見えないし(笑)、正直、どこをターゲットに作った作品か
分からないんですが…「ゴシックっぽくないゴシック」が好きな人と、心底東方のメタル
アレンジが好きな人にはお勧めですが…個人的には2作目の「東方パイレーツ・メタル」から
買った方がいいかと…。


POCKET AD - 東方パイレーツ・メタル! ★★ (2010-03-04 19:48:00)

09年発表の東方パイレーツ・メタルアレンジ(インスト)。東方アレンジとしては2作目。
ライナーでは「モルガン船長」になりきって解説まで書くという凝りよう。
私は実はALESTORM未聴なんですが、そんな私がレビューしてしまっていいんでしょうか(笑)
まあ、ENSLAVED、GRAVELAND、ELVEITIE辺り聴いてるしオッケー…ですよね?
とにかく前作と比べると何もかもが成長していると思います。
打ち込み故の音質・アンサンブルの無味乾燥さはまあ仕方ないにしても、メロディの音色選びの
センスから楽曲構成の上手さまで何から何までレベルが上がってると思う。
中でも一番成長したのは、音楽で最も重要だと(個人的に)思う、「聴き手に情景を見せる力」
ではないでしょうか。それだけ、アーティスト自身のヴィジョンが固まった上で、作品を
作ったんじゃないかと思います。
欲を言うなら、陽気な海賊たちの音楽なのに、オールインストなのが少し惜しいですよね…。
聴いてて、「ここは野郎どもの漢クワイアが欲しいなぁ」「ここでギャング・コーラス
(オイ!オイ!などの掛け声)入れたら、絶対盛り上がるのに…」とか思ってしまう部分が
多々あります。
しかし、ライナーで「パイレーツ・メタル」と「ヴァイキング・メタル」の違いについて
「わからんw」と断言しているのが受けるんですけど(笑)。思想・文化への没頭具合でいうと
「ペイガンメタル>ヴァイキングメタル>パイレーツメタル」で、陽気さでいうと
「パイレーツメタル>ヴァイキングメタル>ペイガンメタル」なんでしょうか。私にもわからん!(笑)。
でもこの分だと、新作の「森メタル」もかなり期待できそうです。


SEVENTH HEAVEN - Crazy World - Raging Storm ★★★ (2010-03-03 20:37:40)

餓狼伝説ファンとしてはタイトルの時点で燃えざるを得ない(笑)。
イントロ明けの1曲目に相応しいドラマティックな展開を持つ曲で、初聴のインパクトではタイトル曲を上回ると思う。これなら、MINSTRELIXやWIZARD'S HYMN辺りを追ってきたファンをも引き込めるのでは。


SEVENTH HEAVEN - Crazy World - Crazy World ★★★ (2010-03-03 20:36:31)

タイトル曲だけあって、プログレの素養も感じさせる深遠なムード作り、歌メロも含めたアンサンブルの濃さなど、他の曲とはどこか「別格」な感じ。若手のバンドの中でも、地力があることを証明するような一曲ではないでしょうか。一芸に秀でただけのバンドでは、絶対こういう曲は出来ないと思う。


SEVENTH HEAVEN - Crazy World ★★ (2010-03-03 20:34:00)

09年発表の2nd。
歌謡曲っぽいベタベタな哀愁こそないものの、展開にメリハリのついた歌メロを
確りしたアンサンブルがサポートし、間奏などのパートではネオクラ的な速弾き、
プログレ的なキーボードをフィーチャーしたドラマティックな展開が、多くの
国産クサメタル愛好家の心を掴んだ作品。他の多くの国産クサメタルとは異なり、テンポ設定や
リフなどからは、メロスピ/メロパワよりもハードロックがベースにあることが感じられます。
プレスの評価では、ギタリストのスキル不足やヴォーカリストの表現力が指摘されてますが…
個人的には全く問題無いレベル。ギターは…私は弾かないので技術的なことはよく分かりませんが、
かっこいいフレーズが生み出せてるかの方が、スキルそれ自体より何倍も重要だと思う。
素人耳には、スキル不足から聞き苦しさを感じたりする所も特にないし、その点では全く問題無し。
ヴォーカルは…私は、バンドの顔及び武器として十分なくらいだと思う。
確かに元女優/声優の演技力を活かしているHPPや、幅広い音域を持つLIV MOONのヴォーカリスト達と
比べると、ややキャラ立ちが弱いのかもしれませんが…女性の割に低めの音域で力強く、
しかもダサくなるほど力んだりせずに歌いあげるヴォーカルは、十二分に魅力的だと思う。
雑誌の評価から身構えてしまいましたが、結果良作といえる質の高さで大満足。
やっぱりこういうのは自分で聴いて判断しないと駄目ですね。


LAMENTGLACE ★★ (2010-03-03 20:25:00)

国産シンフォニック・ゴシックメタルバンド。
メンバーの殆どはSINCERITY GREEN、ANCENT MYTH絡みだとか。
でも、ブックレットのオフィ行っても何も無いし、もしかして活動休止中なんでしょうか…
デモを聴く限り、かなりツボを突いた音楽性なので存続して欲しいんですが…


LAMENTGLACE - 1ST DEMO - DEAR... ★★★ (2010-03-03 20:24:01)

こういうデモ作品だったら、3曲目はバラードだろうな…と思ってましたが、ここでも華美で繊細な疾走曲を持ってくるとは…。間奏のギターソロとか、感性の面では明らかにクサメタルの気がありますよね。こういう感性を持った人の方が、(コテコテの海外産ゴシック好きよりも)国産シンフォゴス系には合ってるのかも。凄く聴きやすくて良いです。


LAMENTGLACE - 1ST DEMO - 暁のゆらめき ★★ (2010-03-03 20:23:18)

前後2曲と比較すると、やや落ち着いた感じがしますが、こういう曲調だとヴォーカルの美声がより際立ちますね。悲痛な祈りのような感情が伝わってきます。


LAMENTGLACE - 1ST DEMO - 黒きに舞う白い羽 ★★★ (2010-03-03 20:22:27)

このゴシック・メタルの儚さと可憐さに、歌謡曲的なキャッチーさを加えた曲調は、ヘヴィメタルを聴いているというよりも、むしろASRIEL辺りのシンフォゴス系のバンドを聴いている感じ。しかもASRIELの勝負曲と比較しても太刀打ちできるくらい歌メロがいい。ああ、この音質で聴くのが勿体無い…。


LAMENTGLACE - 1ST DEMO ★★ (2010-03-03 20:20:00)

07年発表の3曲入りデモCD-R。
バンド名に「ビビッ」と来る物を感じて、中古100円で投げ売られているのを
購入したんですが、「もしかして私には霊感が!?」と思うくらい、ピンポイントに
私のツボを突いた音楽性で驚きました(笑)。しかもメンバーは、今や雑誌の表紙を
飾るまでの人気バンドになったANCIENT MYTH、SINCERITY GREEN絡みだとか。
音楽性の方は、前述のバンドのメンバーから構成されていることからも分かる通り、
女性ヴォーカルをフィーチャーしたシンフォニック・ゴシック。ただ、全編日本語詞で
あること、歌メロがより歌謡的であること、繊細なピアノ・アトモスフェリックなキーが
バンドの音より強い音像などからは、むしろASRIELやETHER辺りの、同人シンフォゴシックに
近い聴き心地に仕上がってるように思います。
ヴォーカルの声楽的な素養を感じさせる歌唱は、その辺り(同人シンフォゴス等)の文化に
偏見を持っている人にも受け入れられそうな間口の広さがあると思います。こういう日本的な
繊細さを表現できるヴォーカルって大好き。反面、リフや音質は少々弱さが感じられて、
その辺りが生粋のメタラーには足枷になるかもしれません。
SENTENCED等の海外のゴシックよりも、ASRIELやETHER、六弦アリスなどのメタル要素「も」
あるシンフォ系アーティストや、LIV MOONなどのV系(もしくはアニソン?)的なキャッチーさを
持っているバンドが好きな方にお勧め。個人的には関連バンドのどちらよりも好きな
路線なので、解散してたりしなければ良いんですけど…。


MORBID SAVOURING ★★ (2010-03-02 19:25:00)

DEATHSPELL OMEGAやCLANDESTINE BLAZEでの活動で有名なMikko Aspa氏が
かつて在籍していたグラインド・コア。HORNA、BEHEXEN、SARGEISTのShatraugも
バンドの中心人物として在籍しているようです。


DESTROY DESTROY DESTROY - Battle Sluts ★★ (2010-03-02 19:23:00)

2009年発表の2nd。
バンド名が「破壊・破壊・破壊」、アルバムタイトルが「戦う淫売」、そしてジャケが
異形のクリーチャーと一体どんなイカレタ音楽なんだ、と思わせますが(笑)、実は
初期CHILDREN OF BODOMのキラキラメロデスと、ヴァイキングメタルの勇壮でクサい
メロディ、サントラ的なドラマティックな展開を組み合わせたような、デス声入りの
メタルの中ではかなり聴きやすい部類の音。
私はこれ、ヴァイキングかメロデスかと言われたら、明らかに後者に属する音だと思う。
確かにメロディや音使いにはヴァイキングっぽさがあるんですが、ヴァイキングメタルを
聴いているとよく感じられる、神話崇拝的なオカルティズムや、都会離れした自然の
空気感などは余りなく、ヴァイキング的な要素はあくまで曲の劇的さ、かっこよさを
追求するのに使われている感じ。思想を音で伝えるペイガンメタルよりも、純粋にメタルの
かっこよさを追求するという点では、パワーメタル的な価値観を持ってるバンドなのかも。
ラストのお遊び的トラックが象徴するように、間違っても民族運動啓発のために危険思想に
手を染めたりしなさそうな、健全なかっこよさとクオリティを持つアルバム。バンド名の
割には非常にまともな作風で、COBなどのメロデスや、バイキング/フォーク/ペイガンなどを
クサメタルの観点から楽しんでいるメタラーにとっては、かなりの好盤になるのではないでしょうか。
フォークメタルをある意味野暮ったく感じる人も、こういう作風ならすんなり行けてしまうのでは。


MORBID SAVOURING - Insensitivicious - Retained Virginity (2010-03-02 19:19:43)

言ってる内容がCREAMFACEとめっちゃ被りますね。
やっぱりこの手は歌詞のユーモアを楽しみながら聴くといいかも。


MORBID SAVOURING - Insensitivicious - Jennifer Lopez (2010-03-02 19:18:12)

もうタイトル紹介できただけで満足です…(笑)


MORBID SAVOURING - Insensitivicious - All Hail McDonald's (2010-03-02 19:16:57)

Fast-food fucking rules!


MORBID SAVOURING - Insensitivicious ★★ (2010-03-02 19:15:00)

03年発表の1st。
Mikkoは不参加のようですが、ShatraugはMalice Pooper名義で参加してますね。
基本的にはインタビューなどを抜粋したSEを挟みつつ、ダーティな音を聴かせるグラインドで、
Mikkoの別プロジェクトのCREAMFACEと比べるとスピードは抑え目で、オールドスクールな雰囲気。
リフやリズムなどもしっかりしてるし、音質も何を演ってるか分からない汚さではないんですが…
何故か暴走した機関車のようなポンコツ感があるんですよね(笑)。ドラムは古い汽車の駆動音、
リフの音色はそれが上げる黒煙…みたいに思えてくる。遠くで泣き叫ぶような高音絶叫と、
エフェクト掛けすぎで何だか良く分からない低音のヴォーカルが更に地下っぽい雰囲気を助長してます。
歌詞は…この手のバンドでは珍しくないですが、やっぱりヒッドい内容です(笑)。
「We should leglize child abuse / It's not crime to find amuse」…綺麗に韻まで
踏んで、歌ってる内容はペドフィリアとサディズムの合わせ技という(苦笑)。基本はそんな
感じでエログロですが、時々「ALL HAIL McDONALD'S」「JENNIFER LOPEZ」みたいな、
タイトルからしてファニーなものも。やっぱりこの手はユーモアが合った方が面白く聴けますね。
ちなみに、全29曲ですがほとんどの曲がSE含めて1~2分なので、かなり短く感じます。
まあ、この路線では全然マイナスにはならないですけどね。


SUBWAY TO SALLY ★★ (2010-03-01 22:06:00)

ドイツのフォークメタルバンド。
90年代前半から活動するバンドで、既に10作のフルレンスを発表しているベテランです。


SUBWAY TO SALLY - Kreuzfeuer ★★ (2010-03-01 22:05:00)

2009年発表の10th。
タイトルの意味は「十字砲火」で合ってますか?
最近ELVEITIEやEQULIBRIUM等のバンドがメタラーの間でメジャーな評価を得るなど、
最近フォーク/ペイガンメタルはかなり注目を浴びているようですが、その文脈でこのバンドも
結構話題になることが多いですね。ただ、前述のバンドがメロデスやクサメタルなど、モダンな
メタルを志向している感じがするのに対し、この人たちの作品はリフやリズムなどに
ハードロックの骨太さ、グルーヴ感が息づいている感じですね。
バグパイプやハーディ・ガーディなどの民族楽器も取り入れたスタイルで、おそらくベースに
あるのはドイツの中世の雰囲気なのではないかと思いますが…時々中近東っぽい
エキゾチックさに聴こえたり、ゴシック的な耽美さが垣間見えたりもしますね。ゴシック/
プログレの美しさや幽玄さがあり、ハードロックの要素も強い音という事で北欧の
GREEN CARNATIONなどが好きな方にもお勧め。
ただ、このスタイルが完全に好みかというと、実は個人的にはそうでもないかも…。
特にヴォーカル、スタイルが確立されている貫禄があるのはいいんですが、濁声で狭い音域の
歌メロを追ってるだけなので正直聴いてて疲れる…。私的には朗々と歌うか、邪悪に
唸るかの方が好みなので。可憐な女性ヴォーカルがサブで入ってますが、彼女が全曲
歌ってくれたらもっと良かった…かも。
とはいえ、曲毎の個性もしっかりあるし、「深み」「渋み」もある音だと思うし、
十分クオリティは高い音。あとは個人的な好みに合うかどうかだけですね。


SAD LEGEND ★★ (2010-03-01 22:02:00)

韓国産シンフォニックブラック。
全ての楽器やプロデュースをex-HOLYMARSHのNaamah氏が担当する独りプロジェクトです。


SAD LEGEND - The Revenge of Soul - Executioner (2010-03-01 22:01:20)

この曲では、濁声で歌ったりハイトーンに変なフックを付けたり、自身のヴォーカルスキルを色々試そうとしてますが…濁声が微妙なパワーメタルっぽく聴こえたり、今一つという気も…シンフォブラックとしては良いんですが、せっかくの彼のヴォーカルが、逆に活きてない感じ。


SAD LEGEND - The Revenge of Soul - Night of the Hunt ★★ (2010-03-01 22:00:33)

ピアノとヴォーカルメロディの醸す雰囲気が、何か壮大な物語が幕を閉じようとしているような感覚を覚えさせる1曲。まあ、実際ラストの曲なんですけどね。ただ、中間のアルペジオが少し長い気も。


SAD LEGEND - The Revenge of Soul - The Reaper's Song ★★★ (2010-03-01 21:59:45)

イントロから全力で泣かせに掛かってる感じですね。しかも、その「泣かせ」が独特のクサいメロディセンスでちゃんと功を奏しているのが素晴らしい。この曲の歌いまわしは、少しSimen(DIMMU BORGIR、BORKNAGAR、ARCTURUS)を意識してる気もします。


SAD LEGEND - The Revenge of Soul - Imjin War ★★★ (2010-03-01 21:58:54)

前曲がファンタジー系RPGの泣かせシーンで流れるメロディだとしたら、こっちはド演歌のバックにでも流れていそうなメロディ。これでハイトーンにSimen風の小節が効かせられるようになったら完璧なんじゃないでしょうか(何が?)。


SAD LEGEND - The Revenge of Soul - Elegy of Slaughter Echoing in the East ★★★ (2010-03-01 21:57:55)

このメロディ、ドラマの人死にシーンに使うには余りにもベタ過ぎると思うけど、ファンタジー系ゲームでヒロインが死ぬシーンだったら凄く良く合うと思う。「かくして、○○(主人公or敵役)は××(ヒロイン)を殺した世界を、敵に回す道を選んだ…」みたいな(笑)。ラストゆっくりフェイドアウトするのもベタベタでいいですね(笑)。


SAD LEGEND - The Revenge of Soul ★★★ (2010-03-01 21:56:00)

09年発表の2nd。

メロデス風味も感じられる、刻み重視のリフに、アトモスフェリックなキーボードが絡むシンフォニック・ブラック。…なんですが、ヴォーカルのマイルドな普通声が普通のシンフォブラックとは比較にならない程多用されているのが大きな特徴ですね。Vintersorg氏や、(EMPERORの2ndの頃の)Ihsahn氏を思わせる見事なオペラティックな、威風堂々とした歌唱で、個人的にはこれだけで名盤指定したいくらいにドつぼ。ハイトーンも使用しますが、小節こそ回さないものの、変に力まない、ダサくならない上品なスタイルはDIMMUやARCTURUSのSimen(ISC Vortex)氏に通じるものがあると思う。

それにも増して特徴的なのは、その余りにもベタベタな哀愁の篭もった、メロディセンス。日本人(特にファンタジー音楽・ゲーム音楽系ミュージシャン)がトラッド風味の曲を作ると、元の文化のそれよりもベタなメロディが出来る事が多いですが、アジア圏のバンドが欧風シンフォブラックを演った時も同じ事が言えるのかもしれません。特に後半は素晴らしく、4曲目のキーボードメロなんてテレビドラマで人が死んだシーンで流したら、余りにもベタ過ぎて逆に笑えるシーンになりそうですもん(笑)。ミッドテンポで美メロを聴かせる展開中心の作風だけに、このメロディセンスは大きな美点となっているように思います。

個人的には、リフはもっとブラックっぽい方が好みだし、音質もメジャーバンドと比べると少し柔らかすぎる(私は聞き疲れしなくて好きですが)きらいがあると思う。でも、魅力的な普通声のヴォーカル、哀愁のメロディセンスは多くのブラック好き、特にSimen在籍時のBORKNAGARなどが好きな方にお勧めしたいです。


BROCKEN MOON - 10 Jahre Brocken Moon ★★ (2010-02-27 08:55:00)

2008年発表の2枚組企画盤。

ディスク1は、05年の1st「Mondfinsternis」の全曲をそのまま収録。基本は陰鬱なメロディに発狂ヴォーカルと、いわゆる「鬱ブラック」にカテゴライズされる音ではあるんですが、メロディが救いの無い漆黒ではなく、どこか「哀愁」も感じられるモノクロの情景が浮かぶ感じであったり、そのメロの哀感を活かしたメロウな疾走プリブラも演っていたり、FORGOTTEN WOODS風のロック的リズムを取り入れた曲、ダークアンビエントなどもあり、表現の方法はなかなかに多彩。

ヴォーカルは一流の鬱ブラなら標準装備している発狂系絶叫・嗚咽悲鳴を使いこなしているのは当然ながら、怨嗟の篭もった感情を糊上に塗りつけるような、邪悪な中音域が特に素晴らしい。この手には珍しいマイルドで漢らしい普通声も、「もしかしてドイツの葬式ってこんな感じだったりして…」と思わせるような、雰囲気の演出に一役買ってます。

スローテンポでひたすら精神を冒していくだけではない、多彩な作風は鬱ブラック好き以外のブラックファンでも楽しめるであろう間口の広さがあるにも関わらず、「カルト性」が芯の芯まで染み渡っているような暗黒感が素晴らしい。特にヴォーカルの引き千切れそうな中音域がヤバイです。ただ、途中から明らかに音量が変わる音質は個人的にはマイナス。わざとだとしても、こういう聞き辛くしてカルト性アピールみたいなのはちょっと受け入れがたいものがある…。

ディスク2は、99年のデモ「Pain」と02年のデモ「Scattenlicht Des Mondes」に、未発表音源である「Die Leere」を加えた内容。「Die Leere」も1stと同路線の鬱ブラックで良い曲なんですが、それ以上に驚いたのはデモ音源。キーボードや効果音が、時折バンドサウンドを飲み込んでしまう音像で、1stの曲以上に魔的・神秘的な印象があります。

この音像、意図的なものかどうかは分かりませんが…ともかくアンビエント系ブラック・抽象ブラック好きなら垂涎な出来になっているかと。ただ、性質上こっちは1stよりも聴き手を選ぶ感じはします。

…「Mondinsternis」が元々はデモ3つを集めたアルバム、という性格の作品のため、これ一枚で05年までの彼らの音源をコンプ出来るかな…とも思ってたんですが「Vollmond」デモにはMAYHEMの「De Mysteriis Dom Sathanas」のカヴァーも入ってたんですね…めっちゃ聴きたいんですけど、25枚リリースとか聴かせてくれる気は全く無さそうです(笑)。


BLANKFIELD - Fast Forward to End of East - Half Ghost ★★ (2010-02-27 08:50:32)

原曲のメロディは、居合の達人の間合いに入ったような緊張感のあるものだと思いましたが…こっちのバージョンは、問答無用でズタズタにされている感じですね。


BLANKFIELD - Fast Forward to End of East - The Princess is Dead ★★ (2010-02-27 08:49:27)

これは…メロディを早回ししすぎて、上品さがちょっと失われているような…この曲だったら、「悪魔城ドラキュラ」のボスの方が相応しそうな感じしますもん(笑)。でも、ギターワークは素晴らしいし、原曲やゲーム音楽を抜きにしたら名曲。


BLANKFIELD - Fast Forward to End of East - Guilty People, Innocent Doll ★★★ (2010-02-27 08:47:53)

グラインド並のスピード感が、何故こうもハマってるのか不思議(笑)。
もう「本気を出したアリス・マーガトロイドのテーマ(非公式)」に認定してもいいんじゃないんでしょうか(笑)。全力で殺しに来てるような速射ドラムと、それにしっかりついていくギターワークがかっこよすぎる。


BLANKFIELD - Fast Forward to End of East - Last Remote ★★★ (2010-02-27 08:46:59)

原曲自体、どこか哀愁の裏に「焦燥感」が漂っているようなメロディでしたが…その「焦燥感」を何倍にもブーストするとこんな感じになるんでしょう。途中の4つ打ちのパートも、「何かに駆り立てられる感じ」を更にアップさせてると思います。


BLANKFIELD - Fast Forward to End of East ★★ (2010-02-27 08:45:00)

09年発表の東方インスト・メタルコアアレンジ。
帯タタキによると「爆走エモーショナルメタルコア」とのことですが…正直ここまで
「爆走」に拘ったアルバムを作ってくれるとは思いませんでした。パートによっては、
その「爆走」がグラインドレベルになってるんですが…(笑)。必然的に、ギターワーク
(特にリフ)もリズムに合わせてファストになってるんですが、その中で疾走感・焦燥感を
更にアップさせたり、邪悪さを重視したり変化に富んだパフォーマンスをしてくれていて
実に素晴らしい。
しかも、一つの展開で引っ張る事を良しとせず、矢継ぎ早に展開を繰り出していく所が
「凄み」を感じるんですよね…ここまで整合性を保ったまま、「カオティックさ」を
表現できるバンドもそうないのでは。更に突然4つ打ちを取り入れたり、様々な要素も
取り入れてますが…元々音がカオスなので、全く違和感なく聴けてしまうのが面白いですよね。
ただし、明らかに「(エクストリームな)メタルである事」が、「ゲーム音楽のアレンジで
ある事」よりも優先されているような作風で、メロディも曲のスピードに合わせて早回し
されているため、「亡き王女の為のセプテット」「緑眼のジェラシー」などは、元のメロの
繊細さが失われているようにも思えたり。「広有射怪鳥事」に至っては、何が何だか分からないし(笑)。
でも、そうすることでしか表現できないかっこよさも確かにあるし、逆に「ラストリモート」や
「人形裁判」のように、このスピードがメロディの新たな魅力を引き出している曲もあると思う。
単純に出音だけで言ったら、数ある上海アリス幻樂団のメタルカヴァーの中でも、最も凄みや
インパクトのある音ではないでしょうか。それこそIRON ATTACK!やCROW'SCLAWをも
喰いそうな勢いですが、ここまで徹底すると逆に真性のメタラー以外にはキツいかもしれません。


SOUTH OF HEAVEN - 東方鋼鉄魔 ★★ (2010-02-25 19:10:00)

09年発表の東方HR/HMインストアレンジアルバム。
このサークルの東方アレンジとしては、これで第8作目となるらしいです。
このサークルは「東方鋼鉄組曲 第二章」を先に聴いていたんですが…
帯叩き通りのスラッシーなリフを軸に据えた、テクニカルなギタープレイを重視し、
キーボードはほんのサポート程度に使用されている作風で、別のバンドになったような
変化にびっくり…と思ったら、今回はギタリストのCaster氏がアレンジを担当し、
「組曲」でアレンジを行っていたMarl氏はマスタリングを手掛けているようです。
…ゲーム音楽のカヴァーとなると、結構リードギターやキーボードによる主旋律を重視する…
酷いバンドだと、ジェネリック医薬品みたいなリフに、変化に乏しい音色のギターやキーが
延々…みたいなものもありますが、そういうC級とは光年の距離を置いた、動的な
ギターワークが実にかっこいいですね。リードギターとリフのバランスが上手く取れていて、
テクニカルなプレイも多く、いかにもギタリストが編曲した、という感じの音。
ただ、もちろん一級のメタルなんですが、最近の同人メタルのクオリティの底上げもあって、
もう一つ何か特別なものが欲しいと思うのも事実ですね…。テクニカルなギターは、メタルには
つきもので、「強烈な個性」とはなりえていない感じだし…とここまでしっかりした
メタルアルバムを前に考えてしまうのは、流石に贅沢というものでしょうか(苦笑)。


SOUTH OF HEAVEN - 東方鋼鉄組曲 第二章~永夜夢幻の月~ ★★ (2010-02-25 19:08:00)

09年発表の東方永夜抄HR/HMインストアレンジ。
コンセプト上、道中曲とボス曲を組み合わせて1曲にまとめる、という構成を(Exを除く)
全ステージ分で演ってるんですが…これ、纏めるの凄い大変だっただろうなぁ…(笑)。
19曲ぶんの珠玉のクサメロたちが僅か40分弱、10トラックに詰まってます。少なくとも、
原曲を知らない人間が聴いたとしても違和感を感じないレベルに纏まっていると思うし、
曲間などに挿入されるギターソロなどには、到底繋ぎでは済まされないかっこよさがあると思う。
普段はあくまでギターが主であることを弁えつつ、最終ステージのオープニングでは
ティンパニ等も入れ大仰に盛り上げる、押し引きを心得たシンフォ要素、HR/HMを一旦離れ、
サントラ風の音で叙情的なメロディを聴かせるイントロ&アウトロ、他曲よりもアグレッシブで
雰囲気が違い、物語の本筋から外れていることを音でも表現したラス曲など、何気にセンスの
よさを感じさせてくれる部分も多いですね。
永夜抄でもメタラー好みと思われる劇的なメロディを持つ「エクステンドアッシュ」
「月まで届け、不死の煙」がカヴァーされていないのが残念ですが、その他は手堅く、
質も高く纏まっている良いアルバムだと思います。原作をプレイしていない方が聴いても、
矢継ぎ早に繰り出されるクサメロの嵐に悶絶する事間違いなしです。


BLOODY SWORD - 東方歌謡メタル - 妖精乱舞 ★★ (2010-02-25 19:06:12)

どうも原作だと地味目な印象のあるルーネイトエルフですが、主旋律を泣きのギターに代えるとこんなにもかっこよく聴こえるんですね…実は凄くメタル向きのメロディなのかも。KISSING THE MIRRORが超絶クサ曲「おてんば恋娘」との抱き合わせでアレンジも演ってますので、そちらも是非。


BLOODY SWORD - 東方歌謡メタル - さめきった街にわかれを告げ… (2010-02-25 19:04:31)

メタラー的にタイトル詐欺な曲(笑)
こんなタイトルだと、ミカエル咲夜氏が頑張ってハイトーン出すのかと期待してしまうじゃないですか…なまじ歌詞を引用してるだけにねぇ…。普通に「"不思議の国のアリス"のメタルアレンジ」としては悪く無いんですが、期待外れ感が強いので★は1個で。


BLOODY SWORD - 東方歌謡メタル ★★ (2010-02-25 19:03:00)

09年発表の2nd。前作から約2ヶ月での発表。
…といっても、自作のアレンジは4曲で、他にVELFORESTのIzna氏やex-GALNERYUSのTsui氏、
KISSING THE MIRROR、KINGHTS OF ROUNDのYazin氏もアレンジ等に参加しているので、半分は
オムニバス的な性格を持ったアルバムと言えるのかも。
でもこのアルバム、はっきり言ってタイトル詐欺なんですけど(笑)。
前作でヴォーカルを務めたミカエル咲夜氏が何故かキーボードに専念、よってヴォーカル曲は
VELFORESTのIzna氏の歌う「摂氏-⑨℃」、KISSING THE MIRRORの提供した
「Enter the Bizarre Sanctuary」の2曲のみに。しかも後者はキラキラメロデススタイルで
ヴォーカルはデス声のため、実質「歌謡メタル」なのは前者のみ。1曲目のタイトル(明らかに
Xのパロディ)を見て、どれだけ期待したことか…。
ただし、前述の「摂氏-⑨℃」は掛け値無しの名曲。
原曲の「おてんば恋娘」からして、キャッチーな美メロを持つ名曲として原作ファンや
クサメタラーの間で人気の高い曲なんですが、このアレンジではサビパートにて、
そのメロディの「先」を書いているのが素晴らしいんです。ここまで原曲メロに合わせ、
しかもクサさ、V系らしさを保ったメロディは普通じゃ聴けません。鼻にかかり気味で
少し演歌入った歌い回し、固有名詞を出してるのに雰囲気が壊れてない歌詞なども悪くないし、
これだけで元は取れたと思います。
ただ、やっぱり歌モノがこれだけっていうのはねぇ…。
結果的にタイトル買いして名曲に出会えたから良かったものの、もう少し考えて欲しいです。


BLOODY SWORD - 東方歌劇曲 - 喪われた人格に捧げるファラウェル ★★★ (2010-02-25 19:00:54)

Farewellというごく普通の単語を、わざと変った読み方してハッタリかますのもV系的ですよね(笑)。こういうセンスって意外と重要。この曲はサビで原曲のメロディをいじってますが、それによって元々ゴスっぽかったメロディが、更にV系らしくなってます。


BLOODY SWORD - 東方歌劇曲 - BLOODY KNIGHTS ★★ (2010-02-25 19:00:04)

途中のブラスト→デス声での煽りパートがモロにV系的ですよね(笑)
ライブだと、この煽りパートを10分くらい演ってんだろうな…って感じ。何かの機会に、ボーナストラックとしてこの曲の擬似ライブバージョンとか演ってくれたら面白そうかも。


BLOODY SWORD - 東方歌劇曲 ★★ (2010-02-25 18:58:00)

09年発表の東方V系風HR/HMヴォーカルアレンジ。
…正確には、「青春時代にメタルを聴いていた人が結成したV系バンド」風アレンジ(笑)。
一応「ヴィジュアル系ロック」を謳ってはいますが、リフの作りや間奏のソロパートなど
根幹にあるのは明らかにHR/HM。ただし、ヴォーカルが明瞭な主旋律を担っている代わりに、
プロダクションや演奏自体は多少甘めな印象なので、V系風という肩書きやゲーム文化発祥と
いう点も考慮すると、「メタラーなら必聴」とまでは言えないかも。
逆にV系からメタルに入った人、もしくはメタルと平行してV系にも注目している人は
間違いなく楽しめるでしょう。取り敢えずストーカーネタのサイコな歌詞、間奏での
煽りパートは基本ですよね(笑)。ただ、ヴォーカルがナルシーな低音+ファルセット多用と
いうスタイル自体は良いんですが、声量不足+篭もったミックスのせいで説得力があまり
無いのはマイナスかも。もっとビブラート掛けて、声量も出すなどして、ナルシーさに
説得力が備われば素晴らしいものになったと思うだけに惜しいです。
私的には、これからブレイクしてメジャーに行くV系バンドのデモ作品、もしくは
インディーズ初期の作品を聴いているような印象。「憎しみの妄想病」なんかは、
メジャー進出後そのメロディが再評価され、シングルのカップリングとかで再録される曲…
みたいな感じしますもん(笑)。


JILL'S PROJECT - Scarlet Fantasia Revive (岡垣正志&フレンズ) - Resolution ★★ (2010-02-24 21:22:08)

個人的に、この曲(の原曲を他アーティストがアレンジしたもの)を偶然聴いたお蔭で上海アリス幻樂団と東方を知ったので、思い入れが強いんですよね…硬派なリフとテンポ設定、クサメタルよりクサメタルしたメロディが上手くマッチしてます。ヴォーカルも媚びず暑苦しくならずの良い声で、高音の張りが素晴らしく聴き応えがある…のに、ミックスがふざけてるせいで魅力激減。この曲は原盤のインストバージョンの方が好きです。


JILL'S PROJECT - Scarlet Fantasia Revive (岡垣正志&フレンズ) - Friends ★★★ (2010-02-24 21:17:56)

IRON ATTACK!以上にゲーム音楽っぽくないですね(笑)。
東方の豊穣なメロディも、再録に当たって取り入れた女性ヴォーカルも全てはおまけで、間奏及び後奏のギターソロ&キーボードソロに全てが集約されているような感じ。「どうだ、参ったか」とでも言わんばかりのかっこよさ。ええ、参りましたとも(笑)。


JILL'S PROJECT - Scarlet Fantasia Revive (岡垣正志&フレンズ) ★★ (2010-02-24 21:13:00)

08年発表の東方Project HR/HMアレンジ「Scarlet Fantasia Ⅰ」の再発盤。09年発表。
同盤初回ボーナスディスクに収録されていた2曲と、「Ⅱ」の「御伽の国の鬼が島」の
リメイク版を収録の上、更に「魔法少女十字軍」「幻想郷」の2曲をヴォーカルアレンジに
差し替えての復刻。ヴォーカルには、STARLESSの荒木真為嬢を起用。
ちなみにこのシリーズ、現在「Ⅳ」まで発売されていて、来月「Ⅴ」も出るそうです。
路線としては、クサメタル特有の疾走感や劇的なメロディラインに頼りきらず、ミッドテンポ
中心でがっつりとキーとギターの絡みや、グルーヴィなリフを聴かせる様式美ハードロック。
リフ&ドラムがグルーヴ、キーとリードギターがメロと担当が分かれてしまっているきらいは
ありますが、どのパートもプロフェッショナルな質の高さで聴かせてくれるので、物足りなさは
感じないですね。むしろ東方アレンジでありながら、そのクサメロに寄りかかりすぎる事なく、
がっつりとハードロックする音には硬派さ、頼もしさといったものが感じられますね。
ただし、ドラムは…正直、「何だこれは…」ってレベルなんですけど。
時々盛り上げようとはしているものの、フレーズもなんか地味で単調だし、なにより音が
メタルらしからぬ迫力の無さ。出来損ないのダンスミュージックじゃないんだから…。
打ち込みにしてもこれはちょっとこれは…。また、女性ヴォーカルの使い方も今一つ。
せっかく低音から張りのある高音への勢いのある移行とか、良いパフォーマンスをしてるのに
ミックスが向こうでぶつぶつ言ってるような篭もったもので、正直可哀想になってきます。
…という訳で、折角実力があることはリフや楽器のバトルから伝わるし、硬派な路線も
頼もしいにも関わらず、上記の欠点のせいでIRON ATTACK!やKISSING THE MIRROR辺りの
同人メタルと比べて、魅力的とは言い難い出来になってしまってると思う。値段も高いし。
なんか、余力が残っていそうなのに、それを全部注ぎ込んでない感じが嫌なんですよね…。
少なくともドラムと(Voアレンジ演るなら)ヴォーカルのミックスはどうにかして欲しい。
あと、このバンドは選曲が旧作、書籍付属CD、黄昏フロンティア関連からの選曲が
多いのは何か理由があるんでしょうか。オリジナルCDからの選曲でも、UNオーエンや
千年幻想郷などの有名曲は避けてる感じだし。折角ジャパメタ界を支えた経歴のある
人なんだから、(東方アレンジに手を出した)どのメタルバンドもカヴァーしてるような
人気曲をカヴァーして、実力を見せてけてやればいいのに。


CADAVER - Necrosis ★★ (2010-02-23 21:10:00)

2004年発表の3rd。
CADAVER INC.から名義を戻してのリリースです。CADAVER INC.の「Displine」が圧倒的な暴虐性で多くのエクストリームメタル好きの心を掴んだ作品だったからか、このアルバムでの名義・路線の変更は賛否あったようですね。

スラッシュの心地良い疾走感とダーティさを前面に押し出した路線で、AURA NOIRやAUDIOPAINに近い作風に。まあ、AppolyonもCzralもAURA NOIRの構成員だし、この面子でブラックンド・スラッシュ演ったら当然こうなるよね、という期待通りの音です。

ただ、ダーティさのかなり強いAURA NOIRと比べると、こっちはCADAVER INC.に通じる硬質さや、凶悪さが強い印象。リフにスラッシーなキレの良さだけでなく、ブラックの不健康さが篭められている点はAURA NOIRと共通するかも。加えて、ほんの少しなんですが、VIRUSやVED BUENS ENDE(どちらもCzralの在籍バンド)辺りの不条理な気味悪さが漂っているような気もするんですよね…それがこの作品をよりカルトたらしめている印象。

確かに賛否あるのも分かるんですが、路線は変わってもAppolyonの声の鋭さであるとか、Czralのドラムの気持ちよさであるとか、根本的なセンスは変わってないのが良いですね。スラッシーなブラックに抵抗がなければ、手を出して損は無いのではと思います。


蜉麟 - Who Ring - Eternal Passage ★★ (2010-02-23 01:57:24)

なんとなく、更に大サビへと繋がっていきそうなサビメロだと思ったんですが…それを引き取るのが、歌メロではなく、メタリックなリフであるのがポイントでしょうか。この流れ、かっこいいですよね。


蜉麟 - Who Ring - Kill the Lie ★★★ (2010-02-23 01:56:25)

どことなくインディーズ時代のJanne Da Arcを思い出す曲。
…というか、「ICE」と被るんですよね(笑)。こっちの方がよりメタリックですが。ヴォーカルの声も、yasuさんに似てるような…特にハモりで高いパート入れてるときの声が似てる。


蜉麟 - Who Ring ★★ (2010-02-23 01:54:00)

2009年発表の1stミニ(イントロ含む6曲入り)。
これまた、ジャパメタ/歌謡メタル界に有望なバンドが出てきましたね。
最近ジャパメタ追っかけるのが楽しくてしょうがないです(笑)。
某HR/HM系CDショップの販促では、X JAPAN辺りのバンドが引き合いに出されて
推薦されていましたが…確かに、歌メロの印象度の高さや叙情性に共通点は見出せるんですが、
どっちかというと演奏にはメタルの疾走感やクサさ以上に、ハードロックのグルーヴ感が
感じられる路線ですね。「Kill the Lie」は本格的にHR/HM化したJanne Da Arcのようだし、
「Queen」はTUBEが時々演るガチガチのハードロックナンバーっぽい雰囲気ですし。
ラストの「In the World」は、SKYWINGSにも通じるクサメタルで、この路線もかなり良い感じ。
歌メロの流れに合わせて、演奏も展開していくポップス的な展開からは、歌謡メタルに
カテゴライズ出来そうですが…私はこの手のメタルって、他によっぽど秀でている部分でも
ない限り、歌メロがつまらなかったら、もう聴けないんですが、このバンドはそこは凄く
しっかりしてますね。どの曲にも若いバンドらしい瑞々しい、キャッチーな歌メロが聴けて大満足。
ヴォーカルもメタリックなハイトーンやV系的な見栄の切り方など、癖の強い歌唱はしない
普通にロックな歌い方で凄く聴きやすい。灰汁の強さはないですが、色気はちゃんとあるのが
良いんですよね。
個人的には、聴いていると中高生の頃、自分だけの特別なバンドを求めて、V系バンドの作品を
買い漁ってた時期がありましたが、ふとその時のことを思い出すような作品でした。
…そういう衝動を満足させられる一枚になっているのでは、と思います。
ヴォーカルが篭もり気味でリズムが前に出すぎ、ギターノイズがジージー耳障りなど、特に
音質面などで改善すべき点はまだ多いのかもしれませんが、将来大化けの可能性を秘めて
いるのではないでしょうか。まあ、言うだけならタダなので、言っておきます(笑)。


ABIGOR - Time Is the Sulphur in the Veins of the Saint... ★★★ (2010-02-21 08:32:00)

2010年発表の8th。

前作「Fractal Possession」は、普遍的なメロブラからかなり距離を置いた作風で、賛否両論あった作品でしたが…個人的にはあの作品の作風を踏まえた上で、2曲38分の大作アルバムを彼らが作ると聴いたとき、物凄く期待してしまったんですよね…。

結果、その期待を裏切らない、素晴らしいアルバムが出来上がったのではないかと思います。スタイル自体は、打ち込みやノイズ/ドローンを使用したインダストリアル・ブラックと言える路線ですが…なによりも「インダストリアル」していると思うのは、ブラックの要素を残しつつ、定型から大きく外れた、メカニカルなギターフレーズや人が演っているようには思えないドラミングを中心としたバンドのアンサンブル。…機械的であるのに、濃密なサタニズムが背後に感じられる所に、凄みが漂ってる気がします。

例えば、THORNSの「Thorns」やDEATHSPELL OMEGAの「Kenose」「Chaining the Katechon」などの「前衛的で、しかも邪悪」かつ、それを説得力を持って聴かせられる力のある作品って、聴いていると、何か人知の及ばない神秘の深淵に触れているような感覚を味わえるんですよね。この作品も、前作の前衛的な作風を踏まえた上で、更に邪悪さが濃密になったこと、大作を聴き手の集中力を常に惹きつけた状態で聴かせられる作曲能力が備わった事で、上記の作品に通じる、深淵さに触れる感覚を味あわせる力を持ったものに仕上がったのではと思います。

38分を作品と向き合って聴くとかなり疲れますが、凄く満足感があるし、単純にギターの奇怪なフレーズを聞き流してるだけでも楽しい。DEATHSPELL OMEGAが好きな方、インダストリアル/アヴァンギャルドブラックが行けるならば必聴のアルバムですよ。過去のメロブラの名盤の事は一旦忘れて、是非試しに聴いてみてください。素晴らしいです。


I - Between Two Worlds ★★ (2010-02-17 06:39:00)

2006年発表の1st。

IMMORTALやGORGOROTH、ENSLAVEDなど有名ブラックメタルバンドのメンバーが集結したスーパープロジェクトということで、日本盤も出たアルバムですが…面子に反して、作風が正統派なHMであったこともあり、雑誌の評価は決して芳しい物ではなかったように記憶してるんですが(私も当時スルーしてしまった)…やっぱり自分の耳で聴かないと駄目ですね。

これ、かなりかっこいいアルバムに仕上がってると思いますよ。
路線的には、前述の通り正統派に近いメタルなんですが…あくまでリフ重視の作りであり、派手なリードプレイや疾走、ハイトーンは使用しない作風であること、威厳とどす黒さの滲み出るようなミッドテンポ中心であること、ヴォーカルがある程度メロディを追いつつもドスの効いた濁声であることなど、随所に「ブラックメタルらしさ」の感じられる作品。

個人的には、生粋のブラックメタラーが正統なメタルを演っているという意味では、DISSECTIONの3rdに近いものがあると思うんですが、自らの思想を表現するために必然的にそうなったDISSECTIONのシリアスさに対し、こっちは「偶にはヘヴィ・メタル演るのも悪くねえな」的な、メンバーが楽しんで演ってそうな感じがするのが特徴でしょうか。
…やっぱり、北欧のブラックの時代を築いたアーティストの中で、先祖返りの傾向って確実にあると思う。

路線こそブラックからは離れているかもしれませんが、ブラックのどす黒さや畏怖を感じさせる空気感などはしっかり継承している所が素晴らしいですね。実際中古屋で値崩れしてることも多いし(私は800円でゲット)、意外にスルーしてしまってる人も多いのでは。このベテランならではのふてぶてしい黒さ、なかなか良いですよ。


MALVEILLANCE ★★ (2010-02-16 21:19:00)

カナダ産ブラック。
ブラックとハードコアとの繋がりを語る際、よく引き合いに出されるバンド。
フランス語のバンド名や曲名でピンと来ましたが、このバンドもケベックですか…。
もはや、ケベック出身以外のカナディアン・ブラックの方が珍しいのでは…(笑)


MALVEILLANCE - Just Fuck off ★★ (2010-02-16 21:18:00)

2006年発表の3rd。

「D-Beatに影響を受けたブラック」ということで、ジャンルを横断してブラックを聴く人には人気のバンドですが…音像は確かにプリブラ的ながら、リズムがハードコア由来のノリの良いものであったり、リフも寒々しい雰囲気や邪悪さではなく、そのリズムの強さを更に強調するものであったり、プリブラの中でもパンク/ハードコア要素の強い、独自の路線を貫いていますね。

…元々、ILDJARNの音楽性がパンク/ハードコアとの類似を指摘されているとおり、プリブラって意外と創生期からハードコアとの接点があるみたいですが、ノイズ音楽にまで近付いたILDJARNと比べると、このバンドの音は歪ませ方が典型的なプリブラっぽく、慣れた耳に痛くない(ILDJARNは慣れてもキツい)ため、割と聴きやすい音だと思う。
ヴォーカルもハードコアの野蛮さではなく、プリブラの狂気の方を重視した絶叫だし、プリブラ好きならばジャンルの横断とか関係無く、違和感無しに聴けるのではないかと思います。

しかし、ブックレットのコメントですが…
「"JUST FUCK OFF"は…当然の事だが心に留めておけ。この"ファック・オフ"は、このCDを持っている全ての人間嫌いの負け犬へ宛てた言葉だ」とありますが、ここまでツンデレ文化が認知された日本においては、後に「べ、別にCD買ってもくれてありがとうなんて思ってないんだからね!」という言葉が続いているようにしか取れません(笑)。音も、聴いていて気持ちの良い歪ませ方だし(笑)。


MOLOCH (UKRAINA) ★★ (2010-02-16 06:56:00)

ウクライナ産鬱ブラック/アンビエント。
…このバンドのヴォーカルも相当キてますが…最早鬱ブラックに狂った
感情剥き出しのヴォーカルという組み合わせは、ブラック好きの間では
デフォルトな認識のせいか、もうSILENCERの局所的なブームや、SORTSINDの
再発時のような盛り上がりにはなりませんね…。
いちブラックファンとしては、ちょっと寂しいかも。
でも、それ以上に店の人は売り文句書くのも一苦労だなぁ…とか思ってしまいます(笑)。


MOLOCH (UKRAINA) - DEPRESSION OF SURTR - DIE ALTE ESSENZ EINER INZWISCHEN TOTEN WELT ★★ (2010-02-16 06:52:22)

低音の効いた抑圧されたような音像と、鬱ブラらしい暗いメロディがNORTTやI SHALT BECOMEにも通じる、湿った空気を演出する曲。アンビエントも演っているだけあって、この辺りのセンスに間違いはないですね。


MOLOCH (UKRAINA) - DEPRESSION OF SURTR - DEPRESSION OF SURTR ★★ (2010-02-16 06:49:12)

アルバムをここまで聴いてきた限りでは、「あ、普通に鬱ブラック出来るんだ」とか思いました(笑)。だって前半カルト志向過ぎるんだもん。曲としては、意外にドラムの金物の音が特に良いです。何故だか聴き入ってしまう音。


MOLOCH (UKRAINA) - DEPRESSION OF SURTR ★★ (2010-02-16 06:45:00)

2008年発表の企画盤。

07年発表のフル「A Journey to the Vyrdin」からの音源を中心に、スプリット提供曲や未発表曲を詰め込んだ、70分を超える大ボリュームの内容。店の歌い文句によると…このバンドはSILENCERやSORTSIND、辺りにも匹敵する、狂気じみた悲痛絶叫が聴ける鬱ブラックとして評価されている、とのことですが…

確かにこのヴォーカル、狂ってますねぇ。
ただ、SILENCERと比較すると、狂性だけでなく、「悔しさ」「無念さ」を噛み締めながら叫んでいるような、妙な人間臭さがあってそこが妙に生々しいんですよね…。

サウンドの方は、ヴォーカル以上に極悪非道。
一般に、鬱ブラックって悲しげなメロディで聴き手の気分を抑鬱する傾向にありますが、このバンドは金属が擦れ合うような不快感スレスレの強烈なノイズの掛かったリフで、乾いたメロディを弾くのが特徴。正直、これはかなり聴き手を選ぶと思うんですが、ヴォーカルの声とも相まって、ささくれだったような雰囲気だけは嫌というほど伝わってきます。

ただ、曲を色々な所から持ってきているので、ものによっては普通にメロいリフがあったり、ヴォーカルを耳に近くし、エフェクトを掛けて迫力を出した音像があったり、NORTTやI SHALT BECOMEクラスの湿った抑鬱的な空気感を醸し出したり、果ては女性による語りとVoの呻き、キーを絡めたリチュアル・アンビエント的なものもあったりして、表現方法への探究心は(主に負の方向に)旺盛。

…結成以来のリリース量も凄いし、やっぱりこういうバンドって「鬱なのに躁」な人たちが多いようです(笑)。しかし、これだけバラエティに富んだ音が、70分以上の長きに渡って収められてる作品とはいえ、健全な肉体に健全な精神が宿っている人にとっては拷問でしかないでしょう(笑)。
病んだ人や、病んだ文化に理解がある方にはお勧めです。


GHOST CRIES - LONGING - ALONE IN THE VOID ★★ (2010-02-14 21:06:07)

割と普通に質の高いヘヴィロックしてると思いきや、サビのギターフレーズが妙に耳に残って離れません。聞き流そうとしても聞き流せないような感じ。


GHOST CRIES - LONGING - DAWN ★★★ (2010-02-14 21:04:30)

もうこの暗さだけで十分曲のキャラが立ってると思う。


GHOST CRIES - LONGING ★★ (2010-02-14 21:01:00)

09年発表の3曲入りEP。
HEAD PHONES PRESIDENTを筆頭に、ヘヴィロックの重さと女性ヴォーカルの情念を
掛け合わせて、シリアスな世界観を演出するバンドが最近増えてきている気がするんですが、
彼らもそうした要素の強い音楽を演ってますね。1曲目から「重さ」に頼り過ぎない、
確りしたリフ作りを聴かせてくれ、「おおっ」と思わせますが…続く2曲目では(一部)
葬式ドゥーム並の暗さ、3曲目では妙に印象に残るサビのギタメロなどが聴け、曲毎の個性の
付け方もなかなか。凄く「先」に期待したくなる3曲を詰めた作品だと思います。
デスとノーマルを使い分けるヴォーカルも、デス声は声量がもう少し欲しいですが、十分凶悪で
女性特有の獰猛さがあるし、ノーマル声も普通の歌いあげからデス声寸前の崩れた声、
部屋の隅っこで膝抱えてそうな泣く寸前っぽい声まで使い分け、表現力は十分。
この手の感情過多なヴォーカルには珍しく、あまりしゃくりを多用しすぎないのも好印象。
あれって、あんまり使いすぎると耳に痛いんですよ…歌のスタイルも声質も、個人的には好きなVoですね。
ただ、英語の発音は…なんだか凄い事になってるんですが(笑)。
「upsetting me」と「♪アプセットーーン、モーーイ」と歌ったときには吹きそうに
なりましたもん。多分、子音を意図して日本語の発音とずらして、本格的な英語っぽさを
出そうとしてるんでしょうけど…これ、歌詞見ながら聴いてると、洗脳されそうになるんですが(笑)。
…とはいえ、音楽的なクオリティ、楽曲自体の良さ、演奏/フレーズ、ヴォーカルの
フロントマンとしての力量などは、これを聴く限りどれもかなりのものだと思う。
取り敢えずジャパメタファンは青田買いしておいて良い物件だと思います。