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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3001-3100

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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3001-3100

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UI-70 - the Splendid World - スバラシイセカイ ★★ (2010-01-01 00:29:00)

2009年発表の東方/上海アリス幻樂団ドゥームメタルアレンジ。
…ゲーム音楽のカヴァー作品としては14枚目になるそうです。
…ゲーム音楽のカヴァーってメジャー志向のアレンジが多いし、彼らが東方のドゥームメタル
アレンジアルバムを制作すると聞いたときも、せいぜいロックンロール寄りのグルーヴィな
ドゥーム位で、余りマニアックな方向には行かないだろうな…と思ってましたが、舐めてました(笑)。
流石にフューネラルドゥームやドローンはないものの、1曲目からギターの引き摺り音や
ドラムの残響音にまで気を遣った、本格的なスラッジで「おおっ」と思わせてくれるし、
「廃獄ララバイ」なんかはフューネラルドゥーム並に暗い。個人的にメタルでは苦手なジャンルの
ロックンロール寄りのドゥームも、東方の叙情メロと彼らのアレンジ力の賜物なのか、かなり
かっこよく聴けます。…まあ、こういうノリのいいドゥームに、ブルージーなメロでも乗って
しまった日には、多分拒絶反応出るだろうなぁ…とは思いますが(笑)。
そういう訳で、少し購入を戸惑いましたが、買って良かったと思える作品。
…そういえば、今回はコメントがほんのちょっと真面目になってますね(笑)。


UI-70 - the Splendid World - スバラシイセカイ - 廃獄ララバイ ★★★ (2010-01-01 00:17:10)

WORSHIPやMOURNFUL CONGREGATIONクラスと言っても過言ではないレベルの暗さが堪能出来る廃獄アレンジ。肉体は滅びても死にきれない亡者、廃獄を彷徨う彼らの呻き、すめきが聴こえてくる…そんな情景が実写で頭の中に浮かんできそうな曲。


UI-70 - the Splendid World - スバラシイセカイ - 緑眼のジェラシー ★★★ (2010-01-01 00:13:39)

「泣きメロ」を通り越して、「嘆きメロ」とでも表現したくなるような鬱っぷりが素晴らしいギターインスト。聴いているとどんどんテンションがクールダウンしていきますね。次曲と合わせて聴くともう死にそう。


UI-70 - the Splendid World - スバラシイセカイ - 時代親父とハイカラ少女 ★★★ (2010-01-01 00:10:43)

本当なら、こういうロックンロール要素のあるドゥームって苦手なんですが、この曲をメタルにアレンジするならこのサブジャンルを選ぶしかない、っていうくらい見事にハマってますね。威厳とコミカルさの両方を持った、頑固親父のイメージにピッタリ。ハイカラ少女要素は掻き消えてます(笑)。


UI-70 - the Splendid World - スバラシイセカイ - 厄神様の通り道 ~ Dark Road ★★ (2010-01-01 00:08:04)

本当に厄いですね、このアレンジ(笑)。
特に1分30秒過ぎた辺りからのメロディが、厄神様が今正に通っているのではないかと思うくらいにダーク。その前の叙情メロは情景の描写という感じでしょうか。


鼓太蝋 - Ghost Dignity ★★ (2009-12-31 23:06:00)

2009年発表の5曲入りミニアルバム。
内容は、東方地霊殿アレンジ3曲+過去の再録を2曲。
原作通りのポーズと見せかけて、何気に中指立ててるお空のジャケが素敵です(笑)。
「物足りない!!」
…このミニアルバムの個人的な感想は、正にその一言に尽きます(笑)。
鼓太蝋さんのアレンジって、割とプログレ志向が強いと思うので、地霊殿だったら
カオティックな要素の強い「ハルトマンの妖怪少女」や「霊知の太陽信仰」辺りが
合うと思うし、ブログで「地霊殿のアレンジを演る」と告知が来た時は期待してたんですが…
ジャケがお空なんだし、後者は特に入れて欲しかった所ですね…。
といっても、イントロの「地霊達の起床」もかっこいいし、曲レビューで書いた通り
「暗闇の風穴」も「少女さとり」も秀逸なアレンジだし、確実に値段以上の価値はあります。
でも、やっぱり「鼓太蝋さんの地霊殿曲アレンジがもっと聴きたい」に、この作品の感想は
集約されてしまうなぁ…星蓮船(特に後半面)の不思議な雰囲気の曲もこの人の作風に凄く
合いそうだし、これからも東方/上海アリスアレンジは続けていって欲しいです。


鼓太蝋 - Ghost Dignity - 少女さとり~3rd Eye ★★★ (2009-12-31 22:50:46)

前曲の唯我独尊っぷりとはうって変わって、原曲のメロディを最大限に活かしたアレンジ。ピアノのバッキングと、原曲のメロとのシンクロ率が半端ないです。上海アリス幻樂団屈指のクサさを誇るこのメロディを、こういう風に活かしてくれるとやっぱり嬉しいですね。


鼓太蝋 - Ghost Dignity - 暗闇の風穴 ★★★ (2009-12-31 22:47:33)

私は最近東方の原作もプレイし始めて、地霊殿もやったんですが…これ、もう8割方オリジナルと言っても過言ではないのでは(笑)。「だんご三兄弟」を思わせる童謡メロも、「Live in the Nightmare」アルバムの収録曲のサビにありそうなV系っぽいメロも、原曲にはなかった気が。でもそのどちらもクサく、鼓太蝋さんならではの感性が発揮された良質のアレンジだと思います。


STRATIOTES - EXPERIMENTAL SECTION - MYSTERIOUS MOUNTAIN ★★★ (2009-12-30 09:15:08)

他の曲と比べると、正統派的な印象が強いかな?
しかし、サビでのキーボードの音色や、トレモロ交じりのメロデス風リフに始まる、多少プログレ掛かった展開など、やはり異才を放つ部分もかなり感じられますね。


STRATIOTES - EXPERIMENTAL SECTION - NECROFANTASY ★★★ (2009-12-30 09:12:27)

このバンドはトレモロの使い方も巧いですよね。
イントロなんかは戦慄を感じさせるし、サビもかっこいいだけでなく、不気味さや幽玄さも入り混じっていて凄く聴き応えがある。中間の左右のトレモロでハモるパートなんて、リズムを2ビート疾走に差し替えたら、まんまプリミティブブラックメタルバンドが演りそうな感じになると思うし。「Necrofantasy」の、「Necro(=「死」を意味する接頭辞)」の部分まで表現しきった名アレンジ。


STRATIOTES - EXPERIMENTAL SECTION - CIRCULATION ★★ (2009-12-30 09:08:11)

キーボードとリードギターが絡むパートが非常にかっこいい曲。
東方で言うと、画面全体に米粒弾が大量にバラ撒かれているようなイメージ。ああ、今にも自機が撃ち落される音が聴こえてきそうだわ…(笑)


STRATIOTES - EXPERIMENTAL SECTION - AN ELEGY OF JOURNALISM ★★★ (2009-12-30 09:05:50)

エクストリームメタル成分高めな風神少女。
例のクサメロをスラッシュビートに乗せてかっ飛ばしてくれるだけで十分かっこいいんですが、更に疾走感を高めるよう練られたドラムのフレーズ、サビへの入りの部分などハッとするような部分も多く、この曲のアレンジでは、私が聴いた中では一番かっこいいと思う。ラストのトレモロをブラスト→ロールに乗せるパートの盛り上がりも凄まじいものがあります。


SARKOM - Aggravation of Mind ★★★ (2009-12-29 23:36:00)

2006年発表の1st。

路線としては、飛ばすところは飛ばし、抑えるべきところは抑えた、高品質なメロブラ。キーボード不使用を掲げてはいるものの、高音のトレモロをキーボードに見立てたようなアレンジも一部では見られ、全体的にかなりメロディアス。
…なんですが、そのメロディが怨念が篭もったように邪悪極まりないのが大きな特徴。「人類を滅ぼす疫病が現れる事を願って、このメロディをしたためました」みたいな雰囲気がありますね(笑)。遠くに向かい苦しみを吐き出すようなヴォーカルも、どこか病気じみてます。4曲目、「我は選ばれし者」ってそんなに厭そうに叫ばなくても…(笑)。

…よく、NAGLFARやDISSECTIONを聴いて、「メロデスとメロブラの違いが分からない」という人がいますが、これはもうメロディだけで「ブラックメタル」であることが分かると思う。個人的には、泣きメロは泣きメロでも、いかにも「男泣き」的なアッパーなものより、こういう怨霊の啜り泣きが聴こえてくるような、ダウナーで湿ったものの方が好きですね。このバンドの書くメロディ、かなりツボです。

音質はノイズ成分多めなものの、迫力があり悪くないし、ファストパートでの飛ばし具合も素晴らしく、メロディもパートによっては濃すぎるくらいで、質は非常に高いと思う。暗黒系に理解のあるメロデスファンが聴いても楽しめるかと。このバンドは1349やURGEHALのメンバーが絡んでいる事もあり、ブラック好きの間ではそこそこ知名度があるみたいですが…こういう中堅どころのバンドの方が、「いかにもブラック」な音出してるケースが多い気がする。


SOMBRES FORETS - Royaume de glace ★★ (2009-12-29 02:59:00)

2008年発表の2nd。

鬱系・ノイズ系ブラックの名産地として有名なカナダ・ケベック州の独りブラックという事ですが、このバンドもBURZUMを髣髴とさせる鬱ブラックを演ってますね。決して派手に鬱メロや狂気をブチ撒けるタイプではないものの、本家よりも湿り気を帯びたキーボード、ノイズの蠢きがそのままリフになったかのようなギターリフ、幽玄で深みのあるメロを奏でるアルペジオなどによって、丁寧に情景を描写してます。

…個人的に、この作品のキモとなっているのは、Annatar氏のヴォーカルだと思います。基本BURZUMスタイルの、これまた本家に全く見劣りしない悲痛な絶叫ですが、それに加えて中音域で憎悪や絶望を感じさせる憎々しげな声を出したり、悲痛絶叫に地声を混ぜてより悲痛に聞こえさせたりなど、確かな表現力があると思う。ヴォーカルの歌い方によって、曲自体から見えてくる情景も結構変わってくる感じですね。

ただ、ドラムの音が少し大きすぎる音質は、少し惜しいですね…私はもう少し小さめのほうが、この微妙な情景を描く音には合っていると思う。とはいえ、良質な鬱ブラックだし、特に最近コラボも果たした同郷のバンドのGRIS辺りが好きなら、買って損はないかと思います。


ALDIOUS - Dear Slave - 紫苑 ★★★ (2009-12-27 09:24:09)

歌メロがもう「クサメタラー殺し」ですよね(笑)。
ど派手なメロディをぶちまけるという訳ではないんですが、暗い情熱の篭もった、印象的なメロディを歌い上げるタイプで、(メロディ的に)静のクサメタルと言えそう…かも?


ALDIOUS - Dear Slave - Bind ★★★ (2009-12-27 09:23:18)

余りにもバンドのキャラと合いすぎている1曲目。
演奏は厚いにも関わらず、変に聞き苦しくない出音でミックスも素晴らしいと思う。サビ前やラストでのヴォーカルのハイトーンがめっちゃかっこいいです。


ALDIOUS - Dear Slave ★★ (2009-12-27 09:20:00)

2009年発表の4曲入りミニ。
展開こそ歌メロを主軸に据えた、キャッチーで普段メタルを聴かないリスナーにも
取っ付きやすいものながら、スラッシーなリフや、ツボを突いているリードギターのフレーズ、
要所要所でメロディアスに底を支えるベースと、メタルの各要素が押し引きを心得、かつ骨太な
もので聴き応えがある作風ですね。メタルのかっこよさが、ごく分かりやすく詰まっている感じ。
おそらく初音源だと思いますが、この時点でメジャーなジャパメタと比較しても劣らない魅力がありますね。
個人的に気に入ったのは、メタル要素が骨太なのにも関わらず、ブルージーな雰囲気や体育会系の
ヴォーカルなど、他の評価の高いジャパメタにありがちな要素をほとんど取り入れていない点。
歌メロは歌謡曲やクサメタルに近いし、それを歌うヴォーカルも伸びがある、サディスティックさと
繊細さを兼ね備えた、表現力の高いものでバンドのキャラに良く合っていると思います。
まあこの辺りは好みですが…こういう路線のバンドも、ジャパメタシーンで高く評価される
ようになってくれれば、個人的には嬉しいですね。


SKYWINGS - The Advent Melody - High Dreamer ★★★ (2009-12-26 10:33:58)

イントロやソロ、アウトロでのギターメロのクサクサっぷりが、常軌を逸しているとしか思えない曲(笑)。私はパチンコとか全然興味ないですけど、大当たり出した人の脳内ではこんな音楽が流れてるんじゃないでしょうか。凄まじいフィーバーっぷりで、何度聴いてもあまりのことに笑いが込み上げてきます。めっちゃ弾いてて楽しそうですもん。


SKYWINGS - The Advent Melody - Death Element ★★★ (2009-12-26 10:32:43)

タイトルや歌詞から想起される通りのダークな曲。
ゴシック的なキーボードを纏ってスラッシュビートでかっ飛ばすところなんて、まるでMOI DIX MOISのようです。それでいて歌メロ・歌唱はX JAPAN…V系から、メタラーの好む要素のみを抽出したメタルと言えそう。ただ、歌詞がちょっと虚仮脅しっぽいのが残念。こういう詞を書くなら、もっと、「こいつらマジで地下で動物とか殺して儀式やってるんじゃ?」とか思わせるリアルな血腥さが欲しい所。


SKYWINGS - The Advent Melody - Alie D'ange (2009-12-26 10:31:45)

一旦攻撃の手を休めてのピアノバラード。
…ファルセットを用いて、エモーショナルに歌い上げると今度はhydeさんっぽい(笑)。やっぱりこの人の声、いいなぁ。


SKYWINGS - The Advent Melody - Eyes of Sapphire ★★ (2009-12-26 10:30:51)

歌メロの流れやリズムのキレのよさに、Janne Da Arcに通じるものを感じる曲。高音はやはりTOSHI系ですが、低音にはまた違った魅力がありますね。こういう低音もなんか色気があって好きです。


SKYWINGS - The Advent Melody - In Bloom ★★★ (2009-12-26 10:30:03)

1曲目の素晴らしい完成度も捨てがたいですが、アルバムから一曲選ぶとしたらこれ。「MISSION」「Made in HEAVEN」の頃のTOSHIさんのソロを思わせる繊細さとワイルドさが同居した歌メロを、ガチのメタルサウンドに乗せた感じ。イントロとか「どこのゲーム音楽ですか?」っていうくらい分かりやすくてクサいかっこよさがある。「♪心は涙で染まった 血に愛を叫んでた」との歌詞をそのまま体現するような、血涙凄絶ヴォーカルも素晴らしい。


SKYWINGS - The Advent Melody - Brightness~Sky Anthem Pt.3~ (2009-12-26 10:29:14)

少しアニメソングっぽいメロディの聴ける2曲目。
以前国産メロスピのUNLUCKY MORPHEUSが栗林みなみさん縛りのカヴァーアルバムをリリースしてましたが、あの作品を男性ヴォーカルで演ったらこんな感じになるのかも。個人的には、メロディが明るすぎて今一つかなぁ…。


SKYWINGS - The Advent Melody - The Advent Melody ★★★ (2009-12-26 10:28:22)

まずこの1曲目で衝撃を受けるでしょう。
メロディの美しさ、展開の構築美などがX JAPANを思わせる楽曲。リフやリズムなどは真似できても、こういう要素は本当にセンスがないと真似できないと思う。しかもそれで超名曲レベルを作り上げるのが凄い。「♪~keep on lasting」「♪~keep on loving」の歌いまわしがLeo Figaro氏っぽいのが地味にツボ(笑)。ただ、ラストのSEがダレることが、唯一の欠点でしょうか。


SKYWINGS - The Advent Melody ★★★ (2009-12-26 10:26:00)

2009年発表の1st。
…アルバムの値段が約3000円(メジャー価格…)と、青田買いするにはちょっと高めで、購入を迷っていたんですが…これは買って良かった。確実にお値段以上の作品ですぜ。

路線は、X JAPANをもう少しメロスピのテンプレートに近づけたような作風ですが、キャッチコピーの「究極の美旋律、降臨」が全くハッタリに聴こえないほど、メロディがクサいのが特徴。歌メロも歌謡曲レベルの上、ギターメロもツボを突いてるしで、アルバムタイトルも「到来を告げる旋律」くらいの意味なんでしょうけど「超絶クサメロ様のおでましだぜ!」とか意訳したくなるほどクサい(笑)。

個人的に気に入ったのは、ヴォーカルのTOSHIさんソックリ、それも「Vanishing Vision」の頃の棘々しさのある、シャウト気味のハイトーンだった頃の彼のスタイルに似ている歌唱。なんかもうペース配分とか全く考えていないような、敢えて自ら茨の道を行くような凄絶っぷりがたまらないですね~。かなり喉を酷使してそうですが、ライブとか大丈夫なんでしょうか…と余計な心配までしてしまいます(笑)。

関西のクサメタルバンドということで、CDショップのディスクガイドではX JAPANの他にMINSTRELIXも引き合いに出されていましたが、MINSTRELIXの1stと比較すると、音像はともかくとして、メロディのクサさ単発では確実に勝っていると思う。もしクサメタラーで購入を迷っている方がいるなら、「買った方が良い」と断言しておきます(笑)。何度も衝撃を受けることになるかも。こういう出逢いがあるから、週に10枚以上CD買う生活から抜け出せないんですよね…。


SUBCONSCIOUS EVIL - SUBCONSCIOUS EVIL ★★ (2009-12-20 11:11:00)

日本の正体不明ブラックの2009年発表、2曲入りEP。
と言っても2曲で約27分の大作主義な作風で、実質ミニアルバム並のボリューム。

…この作品、再生して一番初めの音にまずビビりますよね(笑)。
いきなり目の粗い、圧迫感を感じるほどの轟音ノイズで迫ってきます(音量注意)。その中で蠢くように楽曲が展開していく様はかなりかオティック。近年のKATHARSISにも通じる血腥くぶっ壊れた響きのギターリフ、DEATHSPELL OMEGAを思わせる不穏で不吉なメロディ、悪意の篭もった中音域がなりにエフェクト掛けたヴォーカルなど、どの要素も「カルト感」のツボを突いていますが、それが分厚いノイズに覆われた音質によって更に助長されている感じ。

NED関連のバンドの持つ邪悪さを、意図的な音質操作で更に強めたような作風。
…しかし日本では最近正体不明がブームなんでしょうか。ネットでの風評を読んでいると、そのミステリアスさを楽しみ、よりカルト性を感じる人もいれば、逆に演出に作為性を感じ、醒めてしまう人もいるみたいですが…。私はどっちでもいいけど、アルバム名や曲名くらいは書いて欲しいなぁ…。


URGEHAL - Ikonoklast ★★★ (2009-12-20 01:26:00)

2009年発表の6th。

イカレたリードギター(Lead Guitar Fuck!!)やオールドスクールなリフ捌きを多用した作風は、ややスラッシュ寄りのブラックとも言えそうですが、この手ではずば抜けて迫力があるのが特徴。ファストパートでブルータルブラック並のカチコミっぷりを見せるのもその一因だとは思うんですが、それ以前に音そのものにドスが効いている感じがします。

まず音質からしてベテランらしい太い、風格があるものだし、ヴォーカルもスラッシュの吐き捨てをそのまま太くしてデス声化させたような、こちらも太さのある悪意に満ちた声だしで、曲自体の持つ邪悪なエナジーとも相まって、まるで地響きでも起きそうなド迫力の音に仕上がってますね。ああ、蹂躙されるというのは何と気持ちの良いことだろうか…(笑)。

オールドスクールな作風ながら、メロディからはドランクなルーズさは排され、ただただサタニックな毒々しさがありますね。たまに叙情性の強いメロディが出てきても、この黒い迫力の中だとサタンの軍勢の士気を上げるための軍歌にしか思えません。これだけ質量・熱量の高い音を常に緊張感を持って聴かせる曲構成の巧さ、ラストのピアノ等にほの見える美意識の高さなど、単に力ずくでは終わらない深みもあるのが素晴らしい。

音圧と曲の持つ迫力で聴き手の眼球を圧迫し、「黒さ」を演出するような凄まじい作品。このバンドもTAAKEやCARPATHIAN FORESTと同様、「TRUE NORWEGIAN BLACK METAL」ロゴを掲げてますが、これらの有名ブラックと比較しても、全く見劣りのしない魅力のあるアルバムだと思います。


GORGOROTH - Quantos Possunt ad Satanitatem Trahunt - Cleansing Fire ★★ (2009-12-15 22:33:11)

「浄化の炎」か…かっこいいタイトルですね(笑)
リフを聴くと、硫黄交じりのドス黒い炎が降り注ぎ、三日三晩町を焼き尽くして浄化した後も、なお燃え続ける…みたいな、粘着質な攻撃性が宿っている印象があります。


GORGOROTH - Quantos Possunt ad Satanitatem Trahunt - Satan-Prometheus ★★★ (2009-12-15 22:30:22)

今までのGORGOROTHの集大成的な曲と言えるのでは…
アタマのメロくて邪悪な疾走パートは前作にあってもおかしくない感じだし、ヴァイキングを亡霊化させたような普通声で歌い上げるパートはGaahl加入以前を彷彿とさせます。Gorgoroth(曲の方)に次ぐ、バンドのクラシックとなる曲が出てきた…かも。


GORGOROTH - Quantos Possunt ad Satanitatem Trahunt ★★ (2009-12-15 22:24:00)

2009年発表の8th。

…どうも前作を出してからメンバーの間でバンドの権利を巡ってのトラブルがあったらしく、法廷闘争にまで発展し、結果Infernus以外のメンバーが一新されるということになったらしいですが…ちなみにGaahlの後任には以前Voを務めていたPest氏が復帰。メンバーが変わったせいなのか、近作とは明らかに異なる音になってますね。

前作や前々作の、聴き手を恫喝し、問答無用で捩じ伏せるような勢いこそ減退したものの、全体的にテンポをぐっと落とし、オールドスクールかつメロウなリフを丁寧に紡いでいくスタイルは、昔のGORGOROTHの作風を思い起こさせ、勝るとも劣らない魅力があると思う。

今までのGORGOROTHの作品って、どれも「メタリックさ」と「アングライズム」のバランスが奇跡的に優れているという特性があると思うんですが、この作品にもその美点はきっちりと受け継がれてますね。音はモダンな作風のバンドと比べても遜色ないほど良くなり、リフの輪郭がくっきりしましたが、それでもアングライズムが微塵も衰えないのは流石。

…潰れきった声で唸るPest氏のヴォーカルを初め、全体的に渋くなった印象。ですが「Satan-Prometheus」のような頭一つ抜けた名曲もあるし、ブラックそのものが好きなら、真性にしろオールドスクールにしろどのサブジャンルが好きでも楽しめると思う。昔のGORGOROTHが好きだった人も聴いてみてはどうでしょう。


NILE - Those Whom the Gods Detest ★★ (2009-12-14 17:56:00)

2009年発表の6th。
このバンドの作品を聴くのは3rd以来なんですが、順当に進化してますよね。
3rdと比べるとブルータリティはそのままに、より広がりのある音になったこと、
ヴォーカルが聴こえやすくなり、かつ表現力が上がり咆え方のパターンも増えたこと、
シャーマニックなノーマル声を入れたことなどで、クオリティが底上げされている感じ。
当然中近東メロディの導入によるインパクトの強さ、リフワークや豪速ブラストなども
相変わらず素晴らしく、デスメタルの名盤ガイドに是非載せたい、凄く質の高い音。
ただ、敢えて苦言を呈するなら、個人的には中近東要素の導入の仕方が物足りない。
4曲目のイントロや爆走パートの前、7曲目などでは「いかにも」と言う感じの、
儀式めいたアコギやパーカッションが導入されてますが…これらの使い方がSE的なのが不満。
もっとこういう音を分厚いリフやブラストと融合させて欲しいんですよね…。
これらが入っていないパートは、正直「メロが中近東っぽくなかったら、普通のブルデスに
なってしまうのでは」とか思ってしまう…。もっと大胆に呪術化してほしいです。


G∀LMET - Love Met - Unchained Love ★★ (2009-12-13 17:47:53)

ゲームのボス戦のような、ヒロイックでどキャッチーなメロディが聴ける曲。やっぱりこのバンド、「カオティック」というより「メロディック」だと思います。かなり既聴感あるメロディなんですが、そこがまた良いです。


G∀LMET - Love Met - Cypress ★★ (2009-12-13 17:47:10)

地縛霊的な、おどろおどろしい普通声といい、中近東っぽいリードフレーズといい、個性的でかつその個性が個人的なツボに嵌まった曲。なんですけど、ヴォーカルにエフェクト掛かってると思ったら、なんか全体的に音質悪いですね…今にも消え入りそうな音の部分もあるし。音が良ければ星3つなんですが。


G∀LMET - Love Met ★★ (2009-12-13 17:45:00)

2009年発表の3曲入りミニ。
キャッチコピーの「カオティック★萌えデスメタル!?」からは、何となく
へびーめたるにーそっくすとか、あの辺りのアニメSE入りグラインドを想像してたんですが…
実体はメロディックで、正統派的な魅力を持つリフに、ARCH ENEMYのAngelaを思わせる
女性らしいサベージさを湛えたデスヴォイスを乗せた、メロデスに近いスタイルで音を聴く
限り色物っぽさ、萌えっぽさは皆無ですね(笑)。2曲目の普通声も別にアニメ声ではなく、
デスの音に合う妖しい歌唱だし、メンバーの格好も多少フリル付けてるくらいで、むしろ
ゴスっぽいし。真面目なメロデスサウンドで、真っ向からメタルの魅力で勝負しているような音。
ただ、ヴォーカルのしなやかで狡猾な絶叫など、かっこいい部分もあるし、曲もごく
キャッチーで悪くないんですが、音質が汚めなのが惜しいですね…。
アングラメタルでオーバープロデュースなのもどうかと思いますが、これは遠くで
演奏しているような迫力の無さがあって、プリブラのような意図的な雰囲気の演出としての
音の悪さではないのが残念。そこを改善してくれたら、もっと良くなるのではないかと思います。


FATIMA HILL - The Snow Tower - Aino-uta ★★★ (2009-12-12 21:01:50)

1曲目から聴いてきた人にとっては、余りにも親しみやすすぎるサビにかなりの衝撃を受けること間違いなし。ヴォーカルも別人みたいだし。これ、普通に石鹸のCMとかで使われても可笑しくないと思うんですけど(笑)。歌メロはJ-POP並にキャッチーですが、普通のJ-POPにはない高尚さ・繊細さがある気がします。


FATIMA HILL - The Snow Tower - The Snow Tower ★★★ (2009-12-12 20:58:19)

正にジャケット通りの音が展開されるタイトル曲。
キーボードが聴き手の眼前に情景を広げ、その中で祈るような声で歌い上げるヴォーカルが聴けるサビが本当に素晴らしい。でも、「堕落したドラゴン」というと、どうしてもルシファーを想像してしまいますが…どういうバックグラウンドのある曲なんだろう。


FATIMA HILL - The Snow Tower ★★ (2009-12-12 20:53:00)

2009年発表の3rd。
このバンドのアルバムは初めて聴いたんですけど、一聴した限りでは落ち着いた雰囲気で
進行していく神秘的なメタル…という印象でしたが、よく聴くと色々な要素が交じってますね。
基本的にはプログレ寄りのアンサンブルを取り入れた、ドゥーミーなゴシックという感じですが
時折入るしっかりとフレーズで主張するギターリフや、華麗さも感じられるキー&ギターソロ、
全体を包み込むようなアトモスフェリックなキーボードなどは、確かに正統派や様式美メタルが
根底にあることを感じさせてくれます。それらの要素を上手く纏め上げ、一つの情景に
昇華させる作曲・編曲能力は流石ベテランといったところですね。
その練り込まれた、絵画的な音の中でも「顔」としての存在感あるヴォーカルも素晴らしい。
低~中音域メインで、下手な男性よりも力強さがありながら、変に体育会系ズレしていない、
呪術っぽさと清楚さを兼ね備えた声なのがツボです。その歌メロも、タイトル曲のキーボードと
融け合うようなメロ、2曲目の一度聴いただけで鮮烈な印象を残すサビ、ラスト曲のJ-POPも
真っ青な歌謡曲メロなどを初め、上質な物が揃っていると思います。全体的な雰囲気の演出の
上手さと、この歌メロでプログレ性や土着性など、マニアックな部分が上手くオブラートに
包まれていて、かなり聴きやすくなっている感じですね。
…このバンドも活動歴が長く、評価も高いらしいですが…確かに、昔のジャパメタっぽさが
そこかしこに感じられるような気がするんですよね…音から見える情景は北欧のゴシックに
通じるものがあるのに。特に変にモダン化していない、音作りの面で強くそれを感じます。


TSJUDER - Desert Northern Hell - Ghoul ★★★ (2009-12-11 23:33:33)

気が触れたように爆走→一旦攻撃の手を休めて毒々しいメロディを聴かせる→今度はそのメロディを纏って疾走、の3連コンボで一気に聴き手の耳を惹く曲。やっぱりこのバンド、攻撃性やダーティさだけじゃなく、曲の構築性にも優れてると思う。


TSJUDER - Desert Northern Hell - Sacrifice ★★★ (2009-12-11 23:32:32)

私はどっちかと言えばオールドスクールなものより、モダンなものやテクニカルなものを好むタイプなんですが、アルバムで一番気に入ったのはスラッシーなこの曲。特に捲し立てるようなヴォーカルラインは、確実にアルバムの曲の中で一番かっこいいと思います。でも、何故かこの曲だけ歌詞が載ってないんですよね…。


TSJUDER - Desert Northern Hell ★★★ (2009-12-11 23:31:00)

2004年発表の3rd。
DISK UNIONの小冊子でもブラックの名盤として紹介されていた作品です。

DARK FUNERALやTHE LEGION辺りのファストブラックの爆発力と、CARPATHIAN FORESTなどのオールドスクールなブラックのダーティさを組み合わせたような、ブラックの良いとこ取りな作風で、正にTRUE NORWEIGIAN BLACK METALの鑑といった音。雪崩のように炸裂する豪速ブラストと、スラッシーでノリのいいパートを上手く合わせた、メリハリのある展開と、DARK FUNERALにも通じる「悪魔的」な雰囲気を感じさせつつも、寒々しさより禍々しさや毒性の強いメロディのセンスによって、常に緊張感が保たれている感じ。

ヴォーカルも狂性とダーティさを兼ね備えた声だし、ギターの音色もクリアながら泥臭い歪ませ方で、フレーズの魅力を引き出してると思います。ドラムの爆走の迫力も超一流のファストブラックのそれだし、各要素もバンドの音楽性にぴったり合っている感じがします。確かにこれは名盤と言っても良い作品かと。

ただ、この作品とライブDVDをリリースした後、残念ながら2006年にバンドは解散してしまった模様ですが…。


IXXI - Assorted Armament ★★★ (2009-12-09 00:29:00)

2007年発表の2nd。

このバンドはスウェーデン産ですが…演っているのはダーティな刻みリフと、ロック(ンロール)的なノリのいいリズムなどを取り入れた、ブラック黎明期以前のアングラメタル色の濃い路線で、DARKTHRONEやSATYRICONなどの、ノルウェー産ブラックの大御所の近年の作風に近しい物がありますね。ハードロック寄りドゥームのような雰囲気がある辺りは、フィンランドのBARATHRUMに通じるものも。

DARKTHRONEがやさぐれたアングライズム、SATYRICONが暗黒を表現しているように思えるのに対し、このバンドの音には「病的さ」が強く感じられるのが大きな特徴。刻みリフに潜ませたメロディには、聴き手の耳孔に毒を流し込むような薄気味悪さ、不穏さが根付いていると思う。この辺りのセンスは、LIFELOVERやONDSKAPTなど、病的志向の強いバンドのメンバーが関わっているのも深く関連があるのかと。

ヴォーカルも曲調に負けないくらいビョーキですね…(笑)。
このヴォーカル、全然「叫んでいる」だとか「がなっている」だとかいう感じがしないんですけど…。声帯が魔形化した人間が普通に喋っている感じの、潰れに潰れた不気味な声。リフもリズムもノリノリなのに、どうしようもなく辺りが暗く感じられるのはこの歌声があるからこそだと思います。

…DARKTHRONEだったらライブハウスで呑んだくれて演奏する姿、SATYRICONならオーディエンスを煽動する姿が浮かぶんですが、このバンドは一番浮かびにくいですね(笑)。どこまで行っても廃墟、みたいな。前述の、最近のノルウェー産ブラックの大御所の作品が好みで、LIFELOVERやONDSKAPT辺りにも何か感じる物がある方は是非。


鼓太蝋 ★★ (2009-11-29 20:58:00)

ここでもScarlet Destinyさんがアルバムレビューの方で指摘してますが、
「Native Face」の曲名は色々な所で突っ込まれてますよね(笑)。
私は、「生まれ持った(=飾りのない)顔(=表情)」と解釈してますが…
あの曲調でそんな化粧品のコピーみたいなタイトル付けるか、って感じですよね(笑)。
やっぱり天然なのかも。


LIVSNEKAD - Den sociala vanförheten ★★★ (2009-11-29 20:49:00)

2009年発表の1st。

Kvarforthを含む、メンバーの半数以上がSHINING絡みと言う事で、やはりSHININGのような絶望的な鬱ブラックを期待してしまいますが、思いっきり期待通りの音を出してますね。

ただしメタリックな感触も色濃く残していたSHININGと比べると、こっちは疾走をほぼ廃し、ヴァイオリンやピアノによるメランコリックなメロディを導入し、より「物哀しさ」に焦点を絞ったような作風になっていると思います。

あくまで個人的な主観ですが…他の鬱ブラックと比べてこのバンドの音が「違う」と思うのは、暗さや陰鬱さだけではなく、「寒さ」が強く感じられる点。それも吹雪を思わせるDISSECTIONやTHE LEGIONのような「寒さ」ではなく、暖炉も何もない山小屋でじわじわと体温を奪われ、凍えて死にゆくような、もっと陰湿な「寒さ」なんですよね。

5曲目のラストなんて、人生のエンディングみたいな感じしますもん(笑)。
あぁ、冥府の川の流れる音が聴こえてくる…(笑)。
その「寒さ」の演出の根幹を成すトレモロリフのメロディセンスも秀逸だし、ピアノのイントロから一気に奈落に落とすような、どす黒いバンドサウンドの迫力も十分。

Kvarforthの、苦悶に胸を掻き毟るようなヴォーカルも相変わらず素晴らしい表現力だし、流石SHININGという一流バンドが絡むだけのことはある質の高さがありますね。
陰鬱な寒さを求める人はSHINING以上に気に入るかも。打ち棄てられて凍えて死ぬ感覚が味わいたい人は是非。


ARCANA ⅩⅢ ★★ (2009-11-28 21:51:00)

日本・東京産シンフォニック・ブラック。
店のコメント見て買った時は相当掘り出し物だと思いましたが、今も活動してるんでしょうか…
どうやら音源はEP1枚しか出していないようですが…


ARCANA ⅩⅢ - REBORN IN PAIN ★★ (2009-11-28 21:50:00)

2003年発表の3曲入りEP。

ハーモニクスも交えた、メロデス要素もあるメタリックでメロディアスなリフに、シンフォニックなキーボードが乗る、シンフォブラックの中でも聴きやすい路線と言える作風なんですが…そのシンフォ要素が半端ではないのが本作。よくキーの煌びやかさを表すのに「キラキラ」という擬音を使いますが、この作品のキーはその「キラキラ」がもう少しで目視できそうな程の煌びやかさ。店のコメントでは宮廷音楽が引き合いに出されてましたが、正にそんな感じで滅んだ宮廷の中を亡霊の群れが飛び交っているような雰囲気があると思う。

キラキラ系の音を使用していないパートでも、アトモスフェリックな音色を被せたりしていて、雰囲気の演出の巧みさには確かなものがあると思う。ぶっちゃけ音質はアングラ丸出し(ドラムが結構しょぼめ…)なんですが、ここまでキーがゴージャスな音出してるともうどうでも良くなってきますね(笑)。ただ、3曲しか入ってないのに、1曲目が短いイントロダクション的なものなのには、多少物足りなさを感じてしまいますが…。

贔屓目もあると思うけど、国産ブラックってスペシャルな音出してるバンドが多いと思う。そういう音を味わいたいなら、この作品も是非聴きましょう。


UNLUCKY MORPHEUS - Girl Revolution (forestpireo) - 八咫烏の憂鬱 ★★ (2009-11-26 23:42:29)

原曲に混沌としたメロディのパートがあるので、それを生かしたメタリックな曲かと思いきや、意外にもメロの美味しい部分を使った、ジャジーなアレンジ。いつもの勢いのある歌い方と違い、官能的に歌い上げるヴォーカルも良いですね。
このコンピは、同じくジャジーな「keeps sleeping」、メタルインストの「RED.sis」「RED.ter」、サビが非常にクサい「仮面」、ラストに相応しい世界観を見せつける「ホシノタビビト」など、他アーティストの曲も粒揃いなので、メタラーがこの曲目当てで買っても、他にお気に入りが見つかるかも。ただ、「ハルトマンの妖怪少女」アレンジは正直苦手な路線でかなりがっかり…


UNLUCKY MORPHEUS - Shooting Summer (forestpireo) - 魍魎の密室 ★★★ (2009-11-26 23:34:18)

あからさまに「和」を意識したヴォーカルメロディといい、若さに任せてがむしゃら(それでいて完成度は激高)に自分の思うメタルのかっこよさを追求したような曲調といい、殆ど初期陰陽座のメロスピ曲まんまな作風の曲ですね。
…でも、何故このコンピに曲を提供しようと思ったのかが謎。目茶目茶浮いてます(笑)。他はなんか萌え系みたいな曲が多くて、正直かなりがっかり…ジャケの絵は綺麗でいい感じなのに。逆に言えば、メタラー視点では彼らの一人勝ち、なのかも。普通にサムライメタルとかRED HOT BURNING HELLとかに提供しても良かったのでは。


UNLUCKY MORPHEUS - Unbeatable Accomplice (unlucky Morpheus×aquaelie) - Unfeigned Actress ★★★ (2009-11-26 23:25:35)

曲調としては、いつものUnlucky Morpheusのスタイルである、2バスドコドコ×ピロピロギター×激クサ歌メロの「理想のメロスピ」で、当然素晴らしい出来なんですが、歌詞も同じく素晴らしい。悠久の命を持つが故の葛藤は、ファンタジーでは割と良くあるテーマですが、それをここまで真に迫って聴かせるのは凄い。特に「君に澄む蓬莱のしるしを いっそ喰らってしまえたなら」とか「宿命よ どうか今だけは この改ざんを赦してくれ」とか、ちょっとした言い回しに凄くセンスを感じられます。張り詰めた高音と、押し殺した低音を無理なくかつ劇的に使い分けて、歌詞の世界を演出する歌声も素晴らしい。このアルバムには殆どアレンジの変わらないインスト版も収録されてますが、はっきり言って緊張感は段違い。表現者としてのFuki嬢の実力を見せつける超名曲です。


NIGHTBRINGER - Death and the Black Work ★★★ (2009-11-26 22:02:00)

2008年発表の1st。

アメリカのバンドって、XASTHURやLEVIATHANなど、ブラック特有のノイジーな音と鬱系のメロディを利用して情景を描くスタイルが多い印象ですが、このNIGHTBRINGERもその流れを汲んでますね。ただし厚みのあるノイズ質で暗さを演出しつつ、ミニマルに疾走していく作風は、DARKSPACEやPAYSAGE D'HIVER辺りのヨーロッパ産アンビエント/アトモスフェリックブラックの方がより近いかな、という感じも。

DARKSPACEやPAYSAGE~と大きく異なるのは、厚みのあるノイズリフに合わせて、初期DISSECTION的な寒々しいトレモロリフを奔らせている点。同じくトレモロとミニマリズムに拘ったKRALLICEはポストブラック的メロウさを志向してましたが、こっちはブラック本来の邪悪さや寒々しさに的を絞った使い方。時折KRALLICEに通じる高音トレモロが出てくるのも、メロディが強調されるだけでなく、非日常感を更に強めていて良いですね。

意識に、邪悪でアンチソーシャルな思想を吹き込むような威厳のある低音デスと、本能剥き出しの生々しい高音絶叫を使うヴォーカルの声も、その狂性を失うことなく音に融け込んでいると思うし、邪悪さや禍々しさの表現のレベルは、1stにして非常に高いです。こういうアンビエント/ミニマル要素の強いブラックで、ブラック本来の邪悪さに立ち返った作風は意外と珍しいのでは。アメリカ産ブラックに注目している方や、DARKSPACEを初めとするアンビエント要素のあるブラックが好きな方は間違いなく必聴でしょう。


エスシリヰズ - 履歴書 ★★ (2009-11-23 16:44:00)

2009年発表の5曲入り1stミニ。
「五人一首の関連メンバーと、ジャズ畑のヴォーカルが組んだメタル/ポップバンド」という
触れ込みですが、確かに五人一首の複雑でテクニカルなアンサンブルを、怪奇性ではなく、
アンサンブル自体を楽しむようなポップ性に向けたような作風ですね。
単に技術が優れているというだけでなく、曲の展開によって好き放題に絡み合ったり、
歌を立てたり、歌と一緒に盛り上げたりと押し引きを心得ている所が、真にテクニカル
なんでしょう。スタジオで音の絡み合いを楽しんでる様子が伝わってくるような雰囲気で、
ここまで聴き応えのあるアンサンブルを聴かせながら、歌ものとしても成立させているあたり、
本当に一流という感じがします。ヴォーカルの歌唱も、Middleisland辺りを思わせる情念系の
歌唱で、バンドの演出するレトロな空気感と凄くマッチしてます。
ただし、アンサンブルがヘヴィなリフや速弾きなどのメタルの様式ではなく、各楽器の調和
(もしくはバトル)を重視している辺り、価値観はジャズに近いかもしれません。
とはいえ、濃厚な楽器の絡みが聴けるので、やっぱりメタラー向きとも思いますが。
ジャズやプログレ、歌謡曲が嫌いでなければ是非。


DARKCELL - BONE WITH HATRED - HATRED IS INFINITY ★★★ (2009-11-23 11:31:21)

「Infinite(永遠の)」ではなく、「Infinity(永遠性)」なのがポイント。
最初のキーボードを纏って疾走するパートなんかは、どこか初期EMPERORを彷彿とさせますね。冷気を纏うEMPERORに対し、こっちは不吉さを纏っている感じですが。中盤の、感覚を遮断され、意識の中に光の明滅を見ているようなキーボードとベースの絡みも素晴らしいです。


DARKCELL - BONE WITH HATRED - BONE WITH HATRED ★★★ (2009-11-23 11:29:42)

他のアンビエント要素の強いバンドと比べても、景色を黒く塗りつぶす力は圧倒的といえるかもしれません。展開時にギターの歪みの質を変える演出は、ただ闇を表現しているだけじゃなくて、それが生きているかのような感覚を覚えさせてくれます。


DARKCELL - BONE WITH HATRED ★★★ (2009-11-23 11:28:00)

2009年発表の1st。

CDショップやネットなどでは、よくアンビエントブラックとして紹介されてますが…アンビエントブラックって、情景描写に主眼を置きつつも、あくまでバンドサウンドがメインのタイプと、アンビエントやノイズ、ドローンの要素がバンドの音を飲み込んでいるタイプとがありますが、この作品は前者ですね。ジギジギに歪んだバンドサウンドをアトモスフェリックなキーが包む作風で、疾走パートもありアンビエント以前に、ブラックのアングラなかっこよさがたっぷり詰まった音だと思う。

しかし、このバンドも異常なまでに情景描写能力が高いですよね…基本RAWな音作りながら、ベースを効かせ、ノイズ質を操作することで作った有機的な闇の中で、鬼火のようにキーボードが揺らめく情景には、魔性や神秘性といったなにか超越的な物を感じます。哀愁や鬱よりも、「不吉さ」という微妙な情感を表現できる、キーやアルペジオによるメロディのセンスも半端じゃなく良い。マジでこの音、世界中の厄や災いを集め、呪術を使って音にした…みたいな感じがするんですが(笑)

このバンドを独りで演っているLemmy氏は、THE EXCUTEというバンドで日本のハードコア黎明期から活動し、シーンに大きな影響を与えたと言う事ですが…確かに、シーンに影響を与えるほどの才能に恵まれた人が作った暗黒音楽という感じがしますよね。アンビエント的音質・ノイズ質操作という今風の要素を取り入れながらも、リフが割とオールドスクールなのは彼の音楽遍歴が関係してるのかも。

…LUNAR AURORAやLEVIATHANなどの、バンドサウンドを用いて、非日常的な「超越性」を描き出すバンドが好きなら、この作品を強くお勧めします。


ELEANOR - A CIRCLE OF LAMENT ★★ (2009-11-22 09:16:00)

Noir誌でコラムも連載する才媛、Shiori Vitusさんの在籍するバンドの1st。2008年作品。
…前から気になっていたバンドではあるんですが、コラム読んで購入に至りました。
…まあ、こういうきっかけもありますよね(笑)。
胸を焼くような深い哀愁と、キャッチーな歌メロと躍動感もあるリズムによるポップ性を
上手く両立させたゴシックメタルで、ノルウェーのMORTAL LOVE辺りに近い路線。
基本的に針を振り切るほど遅かったり速かったりする曲は演らず、ミディアム中心で
統一感のある曲調ながら、この手のゴシックにありがちな金太郎飴感がなく、アルバム最後まで
緊張感が途切れず聴けるのは、やはりメロディセンスの良さに因るところが大きいと思います。
特に歌メロ、海外の一流バンドを上回る鮮烈さで、「heart」「ray」期のL'Arc-en-Cielにも
通じる、幻想性や頽廃性、そしてキャッチネスがあると思う。この手では珍しく、歌メロ一本で
世界観に引き込む力があるのではないでしょうか。それを歌うShiori嬢の声も、ゴシックに
求められる繊細さや清楚さがありながらも、中島みゆき風震えビブラートを掛けたりして、
パッと聴いて彼女だと分かる個性があるのが素晴らしいですね。
歌を引き立てつつも、主導権を握るパートではしっかりメタルのかっこよさを伝え、
しかし決して深い哀愁のある雰囲気を壊さないツインギターもセンスが良いと思うし、
音質にも何の問題も無いし、名盤と言える質の高さ。…やっぱり、歌謡曲文化やわび・さびが
根付く日本の風土は、フィメールゴシックのキャッチネスや可憐さと相性が良いのかも。


THE LEGION - Unseen to Creation ★★★ (2009-11-20 22:52:00)

2003年発表の1st。

実は、MARDUKのメンバーが在籍、しかもファスト系という事で、「MARDUKの分家」的なイメージを勝手に抱いてしまい、今までスルーしてしまっていたんですが…。もうメンバーには土下座して謝っても詫び足りないです(笑)。MARDUKやDARK FUNERAL、1349などのこの手の代表バンドの作品に比肩するか、それ以上の名盤ですよ、これ…。

まず耳を惹きつけるのが、MARDUKのドラマーでもある、Emil氏のドラミング。
MARDUKの時同様に豪腕を振るいまくる、血も涙もないようなブラストをブチかましてくれますが、ドラムの音質がMARDUKの時よりも更に炸裂感の強い、バキバキな音のせいでよりブルータルに聴こえます。丁度1349の「Beyond the Apocalypse」に近い音だと思う。

しかし、彼のドラミングと同じくらい凄みが効いているのが、トレモロリフのメロディ。
DISSECTIONやDARK FUNERALなど、ジャンルの代表となるバンドの書くメロディって、寒かったり美しかったりだけじゃなく、リアルな邪悪さが宿ってると思うんですが、このバンドのメロディにもそれが感じられます。しかもどのメロディも明瞭で、印象に残るもののため、ファスト中心かつ暴虐にあかせた音ながら飽きることなく聴けると思う。

そのドラミングとリフとの波状攻撃には、ファストブラック好きならまず耐えられないかと。曲展開は練られているものの、詰まるところ雪崩的な寒々しい爆走が最大の魅力であり、DISSECTIONやMARDUKとは違い構築性やムードを重視したスロー~ミドルな曲をやらないのが弱点といえば弱点なのかもしれませんが…まあスピード狂にはなんの欠点でもないですね(笑)。

MARDUK、DARK FUNERAL、1349、ENDSTILLEなどファストブラック好きなら必聴。マジに「これを聴かずしてファストブラックは語れない」っていうレベルに達した作品ですよ。


CHTHONIC - 十殿 (Mirror of Retribution) ★★★ (2009-11-19 18:27:00)

2009年発表の5th。

日本デビュー盤の前作「Seediq Bale」は、二胡や女性ヴォーカルによる、大陸的なメロディを取り入れた、個性的でかつメジャー第一線クラスのシンフォニックブラックを聴かせてくれましたが、少し音質にチープさがあったのが気に掛かったんですが…本作はその欠点を完全に払拭、第一級の中の第一級の音にパワーアップした感じがしますね。

リフが他のシンフォニックブラックよりも、それこそメロデス並にメロディアスなのも本作の大きな特徴ですね。二胡に主旋律を振っているパートでも、単なるバッキングにならず、トレモロリフを頻繁に用いて更にメロディアスさを増しているのが素晴らしい。仮に二胡が無かったとしても、超良質のメロブラ/メロデスとして楽しめそう。プロダクションが良くなったお蔭で、リフのメロディがこれまで以上に強調されてるのも良いですね。

オリエンタルなだけではなく、ところどころにバンドの思想を反映するような、軍国主義っぽい勇壮なメロディを入れているのも良いフックになっているし、ヴォーカルの凶性もまずまずだしでクオリティ的には文句の付け所のないアルバム。全エクストリームメタルファン必聴の作品です。


FAIRY MIRROR - Eternal Fortress ★★ (2009-11-16 22:41:00)

2003年発表の1st。
現在メジャーレーベルKing Records所属の、SAEKOさんが在籍してた事でも有名ですね。
このアルバムの時点では既に脱退し、MIYAKOさんという方に交替してますが。
女性ヴォーカルをフィーチャーした、正統派/メロパワ路線のジャパメタ。
…と、一言では言えない魅力が、演奏にはありますね。ツインギターによるリフの絡みや、
キーボードを用いたメリハリある演奏は、普通の正統派やメロパワよりも大分メロディックで、
オケだけ聴いたらメロデスっぽくも聴こえると思う。…私は最初このバンドがKing Records
所属だと思っていて、「さすがメジャーだ!!」とか勝手に思ってたんですが…(笑)。
まあそれだけ説得力ある演奏だという事で(笑)。
ただし、ヴォーカルは少し厳しいものが…キンキン声に引き攣るようなビブラートを加えた
ハイトーンは、「メタル」でも「HM/HR」でもなく、「ヘビメタ」という言葉から想起する
ようなダサさを感じてしまう…しかも中音域は更に不安定。語りの声は可愛げがあるのに…。
と言っても、このスタイルにダサさを感じるかどうかは人それぞれだし、ちょっと昔の
Toshiさんっぽい感じもあるので、好きな人は好きだと思います。
このアルバムのリリース後、バンドは一旦活動を停止したらしいですが、現在新ヴォーカルを
迎えて活動を再開したみたいですね。試聴するかぎり、演奏の良さはそのままに、ヴォーカルの
スタイルや歌メロがより洗練された印象。「好きな言葉」に、B'zの曲の中でもポップな
「Wonderful Opportunity」の歌詞を引いた、新VoのJunoさんのポップセンスが良い方向に
作用してるのかもしれませんね。フルアルバムのリリースも楽しみです。


花実 - 月の娘~DAUGHTER OF THE MOON~ - ポケットにライカ ★★ (2009-11-16 22:37:59)

子供の頃夢見たような、淡いロマンティックさに溢れたファンタジー世界の日常を切り取ったような、可愛らしさのある1曲。可愛らしいんですが、歌声にはやっぱり美しくて、崇高な部分も。ああ、こんな世界に住みたいわ…この世界、クレーマーも酔っ払いもぜ~ったいにいないですもん(笑)。聴いててちょっと哀しくなってくる…。


花実 - 月の娘~DAUGHTER OF THE MOON~ - おとぎばなしが、きこえる ★★★ (2009-11-16 22:37:08)

起伏のある歌メロと、自然界の音をそのまま再現したかのような繊細さが両立する、稀有な曲。…ほんと、この人の声ってそれだけでアンビエント・ミュージック並の情景描写能力があるんじゃないのかなぁ…そんな繊細さがありながら、変な癖のない素直な歌声なのが素晴らしい。


花実 - 月の娘~DAUGHTER OF THE MOON~ - 十界の辻 ★★★ (2009-11-16 22:36:17)

これ、最初聴いた時は疾走曲のイメージだったんですが、よく聴くと中盤まで打楽器が入ってないアレンジなんですね。ギターの躍動感あるリフと、ヴォーカルのドラマティックなメロディによってそう感じるのかも。これはクサメロ好きにも大推薦です。


花実 - 月の娘~DAUGHTER OF THE MOON~ - 月の回廊 ★★★ (2009-11-16 22:35:16)

情景の見える音楽好きなら、この1曲目で殺されてください。
櫂を漕ぐようなパーカッションと、水の波紋のようなギター、妖精の歌声を思わせる澄んだヴォーカル…本当に、月の夜、湖にボートで漕ぎ出していく気分が味わえますね…「ARIA」という癒し系漫画がありますが、その世界観を地で行ってると思う。そこに暗めのロマンティシズムを足した感じ。


花実 - 月の娘~DAUGHTER OF THE MOON~ ★★ (2009-11-16 22:33:00)

2007年発表の、おそらく1st。
…ぶっちゃけジャケ買いです。アートワークも素晴らしいんですが、ジャケの手触りも
良いですね(笑)。なんとなく「ビビッ」と来るものがあって、全く知らないアーティストなのに
作品を買ってしまったんですが、こんな素晴らしい音楽を聴かせてくれるとは…
第6感ってマジにあるのかも…。
路線は、ごく簡単に言ってしまえば、ZABADAKやKIRCHE、MAPLE LEAF辺りの、
ワールドミュージックやトラッドをベースとした、プログレにも通じる「情景の見える音」を
聴かせるポップス。シンガーソングライターを自称しているだけあって、上記アーティストよりも
音作りはややシンプルで、例えば駅の前で弾き語り演ったとしてもその魅力を十分伝えられそうな、
歌を聴かせる事に重きを置いた作風ですね。
しかし、このヴォーカルはヤバいでしょう…私の大好きな女性シンガーの内、例えば
志方あきこさんは多重コーラスと超高音の崇高な雰囲気、霜月はるかさんなら母性的な
包容力と柔らかい声質とか、色々好きになるポイントがあるんですが、花実さんのヴォーカルは
声質がただただ、純粋に美しい。声楽がベースにありそうな歌唱力も当然高く、ポップスの
スタイルでありながらLiv Kristine(LEAVES' EYES、ex-THEATER OF TRAGEDY)や
Sharon(WITHIN TEMPTATION)にも通じる、可憐な崇高さを持ってしまった感じ。
音質の良さとヴォーカルの声質・歌唱力のお蔭で、音数の少ないアレンジながら良質の
プログレ以上に、幻想的で優しい世界に浸らせてくれる作品。ただ、落ち着いた作風なので、
クサメタル経由でこのジャンル(トラッド系ポップス)に入った人には物足りないかも。
ゴシックを通じて、美しい女性ヴォーカルの魅力に目覚めた人や、ZABADAKやそのフォロワーの
ファン、NOIR誌の読者などには自信を持ってお勧め。


MEZZERSCHMITT - Weltherrschaft - Die Nacht Hat Augen ★★★ (2009-11-14 23:01:35)

アンビエント的なパートから、テクニカルな演奏を爆発させるように叩きつける曲。…にしても、この曲のリフ捌きは素晴らしい。Blasphemer氏、ブラックやゴシックなどの、ある程度雰囲気が重視されるバンド以外にも、テクニカルデスとかメロデスとか、メタルの「演奏」のかっこよさを最重視するサブジャンルにも挑戦して欲しいと思うのは私だけ?


MEZZERSCHMITT ★★ (2009-11-14 23:01:00)

MAYHEMのBlasphemerとHellhammer、RED HARVESTのLarsによる変名バンド。
BlasphemerもMAYHEM抜けたみたいだし、活動再開&フルレンス制作して欲しいです。
出来ればManiacも呼んで。


MEZZERSCHMITT - Weltherrschaft ★★ (2009-11-14 23:00:00)

2002年発表の4曲入りデビューミニ。

MAYHEMのメンバーが二人在籍していることからも分かる通り、当時のMAYHEM(GRAND DECLARATION OF WAR)の路線である、ミリタリーな雰囲気のある、テクニカルなインダストリアルブラックを演ってますね。アンビエント的な要素も含む、やや前衛的な展開はTHORNSの1stからの影響も強そう。

Maniacがコンセプト制作の為に大学に通ったり、収録曲を元に学術論文を書いたドイツ人の学生も現れたという逸話の残るGdoWと比べると、コンセプトも音もちょっと淡白かも。雰囲気を重視したためか、爆走はほぼなく軍隊の行進的なミディアムが殆どだし、Maniacの特徴のあるデス声もないし(BlasphemerのVoスタイルは、語りと無感情気味なデス声)。

ただ、実力のあるメンバーが揃っているだけあって、演奏の方はガチで素晴らしい。特にBlasphemerのギターは最高で、2曲目や3曲目のリフなんかは、KEEP OF KALESSIN辺りのテクニカルなブラックを愛聴する人なら悶絶間違いなし。

とはいっても、やっぱり4曲は短いなぁ…。
Encyclopaedia Metallum見たら、活動中って書いてあったんですけど、フルとか出してくれないんでしょうか。MAYHEMのGDoWを聴いて、もっとこういう路線を聴きたいと思った方なら必聴の作品です。


KRIK/KRAK - NURSERY RHYMES - 真夜中の紅薔薇 ★★★ (2009-11-12 21:52:33)

チャイコフスキーの「白鳥の湖」を思わせる、世界レベルのクサメタルバンドでも滅多に辿り着けない境地に達したクサいメロディで、華麗に、可憐に駆け抜けるクサメタラー殺しの超名曲。決して長くはない演奏時間内に、しっかりと劇的なドラマを完結させる、ストーリーテリング力も素晴らしい。…でもこの仮面、ジョジョのアレと比べると、どうも弱そうな気がするんですが(笑)。


KRIK/KRAK - SETTE COLORI ★★ (2009-11-12 21:46:00)

2007年発表の1st。
最近少女病を初めとして、シンフォな音像とゴシック/トラッドをベースとしたクサメロ、
更に語りを交えた劇(場)的な展開を武器とする、いわゆる「SOUND HORIZONフォロワー」が
多く現れ始めている印象がありますが…ここまで徹底しているアーティストはなかなかいないでしょう。
語りパートの語り口や口調、ヴォーカルの歌い方、そしてどうぞ二次創作なり妄想なりして下さい、
なケレン味たっぷりな世界観に至るまで、Aramaryさん在籍時のSOUND HORIZONへの
リスペクトに溢れてます。SHファンとしては、もう聴いてて嬉しくなってくるくらい(笑)。
しかし、真に凄いのは、そのリスペクトを表現できるだけの実力があることでしょう。
SH自体右に出るものがいないくらい、クサい歌メロを書く才能に恵まれたアーティストですが、
彼女たちも全然負けてませんね…。一時間を越えるアルバムですが、「クサくない歌メロがない」
というくらいクオリティ高く、クサメタラーなら長さを感じず聴けるはず。
ヴォーカルも、多少素人っぽい不安定さがありますが、特に高音部にAramaryさんに通じる
浮世離れした雰囲気があって、ファンタジーの語り部として申し分のない魅力があると思う。
…2ndではこれまたSH的なライトなメタル要素や、MAPLE LEAF的な繊細な情景描写、
ダーク・ゴシック的な陰鬱さ、あからさまなメタ志向な世界観も盛り込み、更にこのジャンルの
いいとこどりと言える音楽性になってますが…SHの「Chronicle 2nd」以上に台詞が
多くなり、その分クサい歌メロが割を食ってるので、クサメタラーがまず手を出す音源としては、
溢れるほどのクサメロが詰まっているこの作品か、史上最大風速を達成するレベルでクサい
「真夜中の紅薔薇」が入ったミニ「Nursery Rhymes」がお勧めです。


LIV MOON ★★ (2009-11-12 02:10:00)

元宝塚の歌姫を擁する、国産ゴシックメタルバンド。
来月には1stアルバムの発売も予定しているようです。


LIV MOON - Echo~蒼空の余響~ - The Phantom of the Opera ★★ (2009-11-12 02:01:24)

歌声的に、ちょっと腹黒なクリスティーヌと、チャラ男のファントムが思い浮かぶんですが…(笑)。女性ヴォーカルは歌唱力も高いし良いんですが、チャラい大学生がいきがってるような、弱い男性ヴォーカルは大いに改善の余地があると思う…。


LIV MOON - Echo~蒼空の余響~ - Echo~蒼空の余響~ ★★ (2009-11-12 01:58:06)

元宝塚の歌姫によるヴォーカルを活かせるくらいには、歌が中心にあるアレンジなんですが、演奏の方も遠慮が無くてかっこいいです。Aメロとか歌メロがズタズタになる寸前だけど、その緊張感と激しさが心地良い。ただ、サビよりもイントロや間奏の方が盛り上がるのが惜しい…折角スター性のあるヴォーカルを起用してるんだから、もっとサビを盛り上げなさい(笑)


SARKE ★★ (2009-11-11 22:25:00)

KHOLD、TULUS、OLD MAN'S CHILDのSarkeと、DARKTHRONEのNocturno Cultoによるプロジェクト。
クレジットを見る限り、バンドの主導権はSarke氏が握っているようですね。
まあ、バンド名からして「SARKE」な訳ですが。


SARKE - Vorunah - Dead Universe ★★★ (2009-11-11 22:24:59)

ラストで遂にブラスト解禁!!
やっぱベテランが「ここぞ」という時に演ると迫力が違う…。
でも、頑なにトレモロには頼らないんですね…。


SARKE - Vorunah - Old ★★ (2009-11-11 22:24:19)

オールドスクールなブラックメタルサウンドに乗せてガナられるテーマは…老い!?お迎えが来たようなキーボードまで使われてるし、サタニズムとは全く別の、ブラックジョーク的な黒さがありますね。


SARKE - Vorunah - 13 Candles ★★★ (2009-11-11 22:23:31)

Sarke氏、作ろうと思えばメジャー級のシンフォニック・ゴシックも作れるんじゃないでしょうか…少なくともこの曲の、キーボードの繊細なメロディセンスは、第一級のゴシック系のバンドと比べてもなんら遜色ないと思う。


SARKE - Vorunah ★★ (2009-11-11 22:21:00)

2009年発表の1st。

構成員の在籍したバンドである、DARKTHRONEやSATYRICON、KHOLDの最近の作品を聴くと、過度なモダン化を避け、黎明期以前の暗黒スラッシュと未分化だった頃のブラックメタルのアングラなエナジーを揺り戻そうという動きがあるように感じられるんですが…この作品も明らかにその流れの中にあると思います。意図的に「発狂ヴォーカル」「トレモロリフ」「ブラストビート」などの、最近のブラックメタルバンドに典型的な要素に頼り切らない曲作りに、特にそれを感じます。

後半で聴けるキーボードの導入の仕方や、一部でのゴシックメタルにも通じる繊細なメロディを聴くと、単に昔のアングライズムを取り戻そうというだけでなく、現代的な要素も取り入れて更に良い物にしようとしているのも感じられます。ライブハウスやスタジオで酒呑んでやさぐれてるて暴れてるだけではない、確かな現代性・理知性が曲の中にしっかりと息づいていると思う。

ただ、Nocturno Culto氏のヴォーカルはちょっと苦手かも…。
KHOLDのGard氏のスタイルに似た、野太い、デス声未満の歪みの濁声で、「俺こそがブラックメタル界の首領(ドン)だぜ」みたいな威厳は感じられるんですが…単純にこういうスタイル苦手なんですよ…私がスラッシュを余り聴かない理由がそれだったりしますし。

とはいえ、曲はバラエティに富み、かつ質も高いのでメンバーの在籍したバンドが好きならばチェックする価値は十二分にあるかと。特に最近のノルヴェジアンブラックの、原点回帰プラスαみたいな流れに注目している方なら必聴でしょう。


KHOLD - Hundre år gammal - Bonn ★★★ (2009-11-11 17:28:06)

DISSECTIONを緩やかにしたような、毒々しい暗黒美の息づいた曲。
アルバムを通じて、美しさよりもダーティな雰囲気を重視していた感じがするんですが、敢えてこういう曲で締めた事で、全体の構成にも凄みが加わった印象があります。


KHOLD - Hundre år gammal - Straff ★★ (2009-11-11 17:27:09)

ギターの残響音にも気を使った音作りは、現代のブラックの感覚がありますね。このバンドは最近の手法も取り入れて、黎明期の邪悪さを表現しているのが面白いと思う。…ヴォーカルのスタイルがもう少し私好みだったら、凄くお気に入りのバンドになったかもしれないなぁ…。


KHOLD - Hundre år gammal - Rekviem ★★ (2009-11-11 17:26:27)

本能の警告を呼び覚ますような、不協的なアルペジオの醸し出す邪悪さは、近年のDSOに通じるものがあるかも。このバンドも暗黒を表現するのにかなり試行錯誤してそう。


KHOLD - Hundre år gammal - Hundre år gammal ★★★ (2009-11-11 17:25:41)

クラスト方面に行く直前のDARKTHRONEみたいな雰囲気が素敵。
ふてぶてしさはありつつも、ブラックの陶酔的・催眠的な部分が強く出ている感じ。


KHOLD - Hundre år gammal - Der kulden rår ★★ (2009-11-11 17:24:55)

普通のブラックメタルよりも、ベースの音が効いているサウンドなのが良いですね。オールドスクールな、黒いふてぶてしさが更に強調されているような印象を受けます。


KHOLD - Hundre år gammal ★★ (2009-11-11 17:23:00)

2008年発表の5th。
00年結成だから、HR/HMバンドとしては割と速いペースで作品を出してますね。

リズムにロックのダイナミズムを導入する事で、アングラメタルのふてぶてしさ、ブラックメタルの暗黒エナジーを表現する、(「Now, Diabolical」「The Age of Nero」期の)SATYRICONにも通じる路線ですね。SATYRICONが鬱系メロの練り込まれたリフと威厳のあるデス声を用いていたのに対し、こっちはオールドスクールで太い響きのリフと、スラッシュがベースにありそうな野太いダミ声を使っているのが大きな違い。

その分、SATYRICONよりもメジャー感の薄い、アングラっぽい作風になってますね。SATYRICONとDARKTHRONE(共に最近)の真ん中くらいの作風というと近いと思います。そう考えると、何気に今のノルウェーのシーンを象徴する作品なのかもしれません。
ヴォーカルが独特で、トレモロリフの頻度も高くはないため好みは分かれますが、オールドスクールさとモダンさを両立した音を求めている方にお勧め。


君の美術館 - Dialogue~paradigm Lost~ - 夢消失~lost Dream ★★ (2009-11-11 17:20:46)

出来は凄く良いのを前提で言いますが…私はこのメロディだったらBメロとサビでもっとドラマティックにアレンジの雰囲気を変えて欲しかったなぁ。ガストのRPGの街の曲のような、穏やかでセンスの良い雰囲気は好きですが。


君の美術館 - Dialogue~paradigm Lost~ - おてんば恋娘 ★★ (2009-11-11 17:19:56)

個人的には、TUBEが時々やるタンゴっぽい曲みたいなイメージがあるんですけど…ヴォーカルに前田亘輝氏を起用して、少しルーズに歌ってもらったら面白い仕上がりになりそう。


君の美術館 - Monologue~魔法が解けるその前に~ - Behind the Mask ★★★ (2009-11-11 17:18:45)

Cherose氏はやっぱりすげぇ…と思わされた1曲。
悪事を前にハイになってる男の高揚を見事に歌い上げてるし、台詞までこなしてるし…「♪ハッピークリスマス」のところなんて、ほんとに気が昂ぶってるんだろうな~っていうのが伝わってきますし。


君の美術館 - Monologue~魔法が解けるその前に~ - Liar's Solitude ★★★ (2009-11-11 17:17:44)

クサメロメーカーとして有名な、上海アリス幻樂団や伊藤賢治に目を付けただけあって、オリジナルの曲のメロディのクサさもかなりのもの。間奏なんて様式美メタルのキーボーディストがいかにも弾きそうなフレーズだし(笑)。サビの声を張った歌唱も、少年が虚勢を張ってる感じが伝わってきて、良い味出してます。


君の美術館 - Dialogue~romanced Fate~ - 四魔貴族バトル ★★★ (2009-11-11 17:13:58)

クサメロ好きの間では有名な曲を、生演奏でカヴァー。
原曲の緊迫感が、アンサンブルの魅力によって更に引き出されている感じ。クサさだけではなく、RPGのバトル音楽的な、分かりやすいかっこよさを求めている人は、まずこの曲が入った「Dialogue~Romanced Fate~」を買うといいかも。このバトル感は、オリジナル曲にも東方カヴァーにもあまりないものだと思う。


君の美術館 - Dialogue~romanced Fate~ - 妖精の村 ★★ (2009-11-11 17:13:05)

懐かしいですね、これ。
人によっては空中の宝箱を取ろうと躍起になった思い出が甦るかも(笑)


君の美術館 - Dialogue~reincarnation~ - 緑眼のジェラシー ★★★ (2009-11-11 17:11:42)

ヴォーカリストCherose氏の魅力が最大限に発揮された曲。
初期ラルクの自己陶酔感と、RAPHAELの歌唱力を組み合わせたような妖艶な歌声には、V系好きならば抗い難い魅力を感じる事でしょう。特にテンポアップと同時に、更に深い陶酔に入っていく後半部が素晴らしい。おとがいを撫で上げられているかのようなイヤらしさ。曲タイプに「ナルシスティック」「自意識過剰」を入れたい(笑)。


君の美術館 - Dialogue~reincarnation~ - Magic Shop of Raspberry ★★★ (2009-11-11 17:10:20)

おそらく、君の美術館が今までに行ってきたカヴァー曲の中でも、トップクラスのクサさを誇る曲かと…サビ部分の、哀愁をぶちまけるメロディが最高すぎて言葉に出来ない(レビュー放棄・笑)。ヴォーカルが少し頼りなげな雰囲気なのも、健気さや可憐さが伝わってきて逆に良いと思う。こういう要素って、クサメロを彩るのには極上のスパイスになるんですよね~。


君の美術館 - Dialogue~reincarnation~ - 上海紅茶館~chinese Tea ★★★ (2009-11-11 17:09:20)

この曲、歌詞も素晴らしいなあ…
「♪揺れる木々のさざめき 風の調べ/のどかな昼下がり また花に水をあげて」「♪咲き誇る花々 虹の色に染めて/今貴女に贈る いかがですかお嬢様?」…ちくしょう、いいなぁ…。レビューにかこつけて自分のルサンチマンをブチ撒けるのって恥ずかしい行為だと思うんですけど(笑)、体育会系ノリのくだらねぇ飲み会なんかボイコットして、こんなセレブな昼下がりを過ごしたいぜ…。


君の美術館 - Dialogue~prim Girl~ - 少女さとり~3rd Eye ★★★ (2009-11-11 17:08:18)

原曲からして、クサメロ好きを自認する私が、太鼓判を押して「最上級のクサさ」だと思うゴシックメロが特徴の曲なんですが、そのメロをジャジーなアンサンブルとアコーディオンでなぞる事で、ぐうの音も出ないくらいお洒落な雰囲気が醸し出されてます。このメロを使ったシンフォメタルは数ありますが、こういう活かし方は新鮮。ヴォーカル入りのヴァージョンもありますが、個人的にはインスト版を推奨。


君の美術館 - Dialogue~starry Nightmare~ - 遠野幻想物語 ★★★ (2009-11-11 17:07:06)

これもメロディからの世界観の抽出が凄く上手く行ってる曲だと思う。
日常をふと抜け出して、非日常の、未知で楽しげな世界へふと入り込んでいく情景、そこから離れ日常へ戻っていく事への切なさが、歌詞・メロディ・アンサンブルの全てを駆使して描かれてる。夜道を歩きながら聴いてたら、意味もなく暗い細道とかに入っていったり、猫の後を着いていったりしたくなりそうかも(笑)。


君の美術館 - Dialogue~starry Nightmare~ - 千年幻想郷~history of the Moon ★★★ (2009-11-11 17:05:42)

なんか、ロマンチックすぎて泣きたくなってくるんですけど(笑)。
日本人が月を見て描いた幻想、感じる郷愁を見事に音楽で表現した曲。ライナーの通り、静かめなアレンジで子守唄っぽい雰囲気があるんですが、感情が揺さぶられすぎてとてもじゃないけど眠れません。


君の美術館 - Dialogue~starry Nightmare~ - Myon! ★★★ (2009-11-11 17:04:55)

これ、アンサンブルの質やヴォーカルスタイルを除いたら、正統派のメタルと何が違うんでしょうか…古の剣豪を描いた歌詞の世界観も、やや大仰なメロディも、迸る情念も全てがメタリックじゃないですか。Cherose氏のヴォーカルも、シャウト気味で実に熱い歌声を聴かせてくれます。


君の美術館 - Dialogue~starry Nightmare~ - 廃獄ララバイ ★★ (2009-11-11 17:02:34)

…この曲は思ったより微妙だったかも。
アンサンブルを重視しすぎて、原曲の寂れた(それでいて超叙情的な)メロが活かされていない印象がある。まあ、アレンジがSERENADEの人だから、いつにも増してアンサンブルに重きを置いてるんでしょう。メタラー受けはきっと良いはず。


WINDZOR - Never Die - I.... ★★ (2009-11-10 23:50:06)

このデモなら、私はこの2曲目の方が好みかな。
ギターとリフの絡み合いが1曲目にも増して派手でかっこいい。
キーボーディストが作った曲だからこういう仕上がりなのかも。


WINDZOR - Never Die ★★ (2009-11-10 23:48:00)

2009年発表の2曲入りデモ。
ジャケなどにあしらわれたマスコットキャラがとっても可愛らしいですね(笑)。
…Noir誌のライブレポートでは、ヴォーカルのきのっぴぃ氏の明るいキャラクターに
スポットが当てられて紹介されていたため、なんとなくキャピキャピしたヴォーカルの
メロスピをイメージしてたんですが、全然違いますね(笑)。彼女のヴォーカルは、
メタルサウンドと良く合う伸びと太さを兼ね備えた、重厚なもので硬派なメタラーにも
受けが良さそう。それでいて愛想も悪くないのが良いです。
演奏の方も、リフがジェネリックでなく練られていて、動きがあってかっこいいし、
キーボードのプログレッシブな絡ませ方も上手いと思うし、かなりレベル高いと思います。
…まだフルアルバムも出してない、若いバンドがこれだけの曲を書けるのって、凄い事だと
思うんですけど、これも今国産女性Voメタルに流れが来てることの証拠なのかもしれませんね。
Noir誌も創刊されましたし。
…でも、英語詞に無理が感じられるのがもったいない。
「I worship love」を「♪うぉーしぽ、ら~い」と発音してたのは脱力…。
ライナーが何故か英語で書かれてますが、これも思わず添削してあげたくなるような悪文(笑)。
全体的に違和感バリバリ、とまでは行かないですが、日本語詞の曲も個人的には作って欲しいです。


CRESCENT LAMENT ★★ (2009-11-10 23:44:00)

台湾産シンフォニックブラック/ゴシックメタルバンド。
まだマイナーですが、美的センスはメジャーバンドを凌駕すると思う。
個人的にはこれからの大化けが期待できるバンド。


CRESCENT LAMENT - CRESCENT LAMENT - DANSE MACABRE ★★★ (2009-11-10 23:42:39)

クワイア風キーを取り入れた、重厚で切迫した雰囲気はブラックメタル的ですが、しっかりゴシックメタルの耽美鞘繊細さもあるのが素晴らしいですね。ブラックとゴシックのハイブリッドといった趣き。


CRESCENT LAMENT - CRESCENT LAMENT ★★ (2009-11-10 23:41:00)

2008年発表の3曲入りデモ。
某所のブラック関係の棚にて発見、ゴス趣味と少女趣味、そして上品さを感じさせるジャケ(ぶっちゃけるとプラス値段の安さ)が気に入って、素性も分からずレジへ持っていってしまったんですが…後から調べたら台湾のシンフォニックブラック/ゴシックメタルバンドという事が発覚。

…ただ、実際に聴いてみるとブラックメタル要素は割と希薄で、シンフォブラ的キーとデスヴォイスが入ったフィメールゴシック、という感じの音を出してますね。オーロラのようにバンドサウンドを包み込むキーボード、線の細めな、儚げなヴォーカルの歌い上げる美しいメロディなどが織り成す世界観には、ジャケから期待されるような繊細さが、確実に息づいているように思います。

ただし、オーロラ系キーボードが前に出て、バンドサウンドが引っ込み気味のプロダクションは、パートによっては高音域に音が集中しすぎて多少聴きづらさを感じる部分も。全体的に、アングラなシンフォブラック並に音がチープなのも気になるかも。曲自体は、メロディセンスもアレンジセンスもメジャークラスなんですけどね…。

とはいっても、個人的には現時点でもSIRENIAやAMBERIAN DAWN辺りのメインストリームのフィメールゴシックよりも好きです。これらのバンドよりも、感性がマイナーかつ内側に向かっている感じがするのがツボ。ゴシックメタルの世界的フェスとかに呼ばれても決して出なさそうな感じ。この感性を維持したまま、音を整えてフルアルバム作って欲しいです。