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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3101-3200

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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3101-3200

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MAD FRET - SMASH THE LIE - D.O.I ★★★ (2009-11-10 23:38:26)

この、リズム面で曲作りに多大に貢献している歌メロ、本当に素晴らしいなぁ…メロディとパーカッションを同時に担当して、どっちも高いレベルでこなしている感じ。特にBメロ部分、歌・リフ・リズムが一体になっている感じでかっこよすぎる。


MAD FRET ★★ (2009-11-10 23:38:00)

日本のコンピにも参加経験のある、韓国産女性メタルバンド。
…このバンドって凄い美形揃いですよね。メイク・撮影が上手いのかもしれないけど(笑)。
ヴォーカル・ドラムはゴス女王、弦楽隊3人は韓流ドラマのヒロインみたい。
音の方も、メンバーの見た目以上に整っているので、興味がある方は是非。


MAD FRET - SMASH THE LIE - IN THE MOONLIGHT ★★★ (2009-11-10 23:37:20)

ジャケ裏に「隠しトラック」と記載して曲名も書いたら、それは隠しでも何でもないのでは(笑)。でも、確かに他の曲とはどこか違う感じがありますよね。特にキーボードの音色、なんかキョンシーとか出て来そうで凄く好み。いや、韓国のバンドですけど。


MAD FRET - SMASH THE LIE - S.W.A.K (SEAL WITH A KISS) ★★★ (2009-11-10 23:36:23)

英語と韓国語を混ぜ合わせた歌詞の響きが、何とも言えないグルーヴ感を演出する曲。特に韓国語から「Feel!」で締めるラップパートは、カラオケに入ったら韓国語勉強してでも演ってみたくなります(笑)。まぁ、合いの手的なパートなので、メインで歌ってくれる人探さないといけないですが…。


MAD FRET - SMASH THE LIE - SMASH THE LIE ★★★ (2009-11-10 23:35:20)

オリエンタルなメロディとパーカッシブなリズムの織り成す、サイケデリックな陶酔感と、メジャー感ある音作りと取っ付きやすい歌メロのポップさによるキャッチネスを兼ね備えた1曲目。深淵さと愛想の良さ、両方のバランスが取れているのが素晴らしいです。


MAD FRET - SMASH THE LIE ★★ (2009-11-10 23:33:00)

2008年発表の1st。
…販促シール、ハングルで書いてあるので意味は分かりませんが、見たところMARYLIN
MANSONやRAMMSTEIN、ROB ZOMBIEから影響を受けた…みたいな事が書かれているのかな?
確かに、メインストリームのゴス/インダストリアルに影響を受けたような、ポップで
ダンサブルなリズムと、モダンへヴィネス由来のへヴィな演奏を組み合わせた音を出してますね。
ヴォーカルは中音域のノーマル声での歌い上げからデス声寸前のシャウト、リズミカルな
ラップまで幅広くこなすタイプで、特にラップパートは韓国語の独特の響き、前述の
ダンサブルなリズムとも相まって非常にカッコいい。普通に歌う部分も、リズムを意識した
メロになっている辺り、グルーヴへの拘りはかなりのものではないでしょうか。また、時折キーの
音色がオリエンタルな、異国情緒あるものになるのも、他バンドにはない魅力だと思います。
(ここで言うのもなんですが)最近のMANSONって、「The Beautiful People」
「Rock Is Dead」ほどポップな曲も、「The Reflecting God」「Burning Flag」ほど
破壊的な曲も書いてくれなくて、なんか物足りなかったんですが、この作品はその溜飲を
下げさせるだけのポップ性があるのが良いですね。M.MANSONやSOUND WITCH、ZILCHなどが
好きな方にお勧め。リフはモダンへヴィネス寄りで、ブラック要素はほぼ無いですが、
グルーヴ重視かつメタル要素>インダストリアル要素な音作りは、「Reign of Light」
「Solar Soul」期のSAMAEL好きにも勧められそう。


SWORN - The Alleviation - The Beauty of My Funeral ★★★ (2009-11-10 08:21:40)

アルバム最後だし、こんなタイトルだしで他の曲よりもメロディが暗め…ではあるんですが、やっぱり陰鬱さよりもクサさの方が強いですね。あとGソロの泣きっぷりは異常。ARCH ENEMY辺りの、ソロを魅力の一つとした有名バンドと比べても遜色無いと思います。


SWORN - The Alleviation - Crow of Passage ★★★ (2009-11-10 08:20:48)

全編通じて叙情メロの横行するこの作品ですが、単発メロのクサさで言ったらこの曲が一番でしょう。メロい時のTAAKEに通じるような悲壮感も素晴らしい。


SWORN - The Alleviation - Heart of Decay ★★★ (2009-11-10 08:19:56)

KRALLICEを思い出すくらいトレモロ万歳な曲ですが、過剰なまでのトレモロをポストブラック=メタルとは離れる方向で用いているKRALLICEに対し、こっちはメロデス的なメタルの普遍的な魅力を強めているのが面白いです。


SWORN - The Alleviation - Alleviation ★★★ (2009-11-10 08:19:07)

某CDショップではクサメロ好きに対してかなり勧められてましたが…のっけから期待を裏切らないクサクサっぷりで大満足。ブラストを取り入れた、叙情的ではあるけど甘くなりすぎない展開もいい感じ。


SWORN - The Alleviation ★★ (2009-11-10 08:17:00)

2007年発表の1st。

少し乱暴に言ってしまえば、メロデスって個人的には、ヴォーカルパートがメロディを追わなくなった代わりに、ギターパートがよりメロディアスになった正統派HR/HMというイメージがあるんですけど、そこに更にブラックメタル由来のトレモロリフと、ヴァイキングメタル由来のトラッド寄りのメロディを取り入れることで、もう一歩メロディ重視方向に歩を進めたのがこの作品ではないでしょうか。

ブラックの危険で邪悪な雰囲気はほぼ排され、むしろクサメタラーに強くアピールしそうな叙情性の強い音なんですが、ヴォーカルがDISSECTIONのJon Notdveitのスタイルにも通じる、決死な雰囲気漂うデス声だったり、ブラストで攻め立てるパートを設けたり、決して軟弱な訳ではないのが素晴らしい。初期DISSECTIONが、サタニズムや反宇宙主義を捨てて、叙情性やメタルとしての(健全/普遍的な)かっこよさに傾倒したら、こんな音になるんじゃないかと思います。

ただ、ブラックが下敷きになっているせいか、普通のメロデスよりもギターソロの登場頻度は少なめ。その分リフがメロディアスで、その辺りもリフフェチな私にはツボだったりします。パッと聴きには良い音ながら、よーく聴くとギターの音色が微妙にチープだったり、まだまだ改善点はありそうですが、この時点でも十分メジャークラスの音だと思います。

デス/ブラック好きで、クサメタル嗜好も持ち合わせてる方なら買って損はないでしょう。


QUEEN OF WAND - QUEEN'S QUEST - BIRTH OF [LICHT] ★★★ (2009-11-05 20:19:36)

この仮想RPGの、間違いなく山場といえる場面となる曲。
…それにしても、V系(Raphael)に同人(上海アリス幻樂団)と、凄く影響元が分かりやすいメロディですよね…みんなクサメロ好きは同じようなものにインスパイアされてるらしい(笑)。欲を言えば、リズムはもっと派手な方が良かったかも。


QUEEN OF WAND - QUEEN'S QUEST - 追憶の闇、少女の闇 ★★ (2009-11-05 20:15:27)

せっかくドゥーミーなパートを取り入れるんだったら、そのパートの音もドゥームメタル並に重くして欲しかったなぁ…その方が次のドラマティックな疾走パートもより活きると思う。


QUEEN OF WAND - QUEEN'S QUEST - 海賊船 "BLACKBART" ★★ (2009-11-05 20:12:59)

RPGにおける海賊像って、どうも「陽気な野郎ども」っていうイメージが強いんですが(SOUND HORIZONの「碧い眼の海賊」もそうだし)、この曲は「威風」に的を絞ったようなアレンジなのが面白いですね。…やっぱりQOWって、どこか定型から外れた部分を作る傾向があると思う。


QUEEN OF WAND - QUEEN'S QUEST - SWORD SOLITUDE ★★★ (2009-11-05 20:09:36)

QOWがRPG的なコンセプトでアルバムを作る…と聴いたら、まずこういう曲を期待してしまいますよね。それを1曲目やインスト明けの2曲目ではない位置に持ってくる辺り、上手いというか捻くれてるというか…。個人的には、イースのアドル・クリスティンみたいなベタな勇者の格好した主人公が、物憂げな目で遠くを見てるシーン(っていうかキャライラスト)が浮かんできます(笑)。


QUEEN OF WAND - Q - TOWER OF SUICIDE ★★ (2009-11-05 20:06:02)

このアーティストの曲って本当に絵が浮かびますよね…
疾走するスリリングなメロディは、塔の上から悲愴な気持ちで見下ろす、街の風景がリアルに浮かんでくるかのよう。


QUEEN OF WAND - 狐の社 - ほたる かぞえうた ★★★ (2009-11-05 20:02:16)

陰陽座の「星の宿り」を思わせるバラード。
向こうほどピアノが技巧的ではないですが、歌声やメロディ、描いている情景の美しさなどは全く劣っていないと思います。「星の宿り」同様、ジブリ系映画に使って欲しいような、儚い雰囲気。全体的に非常に出来のいいミニアルバムなんですが、この曲と「狐の社」は再生回数で群を抜いてます。


QUEEN OF WAND - 狐の社 - 狐の社 ★★★ (2009-11-05 19:58:00)

取りあえず09年までの作品ではベストチューンだと思います。
霧に包まれた森の中、妖が息を潜めているかのようなアンビエンスで攻めるパートと、童歌的な可愛らしい歌メロとトランス風のリズムのポップさで攻めるパートが混在する、正に「狐に化かされた」ような気分が味わえる曲。マジで妖狐が人間の愚行を肴に宴を開いてる感じしますもん。


QUEEN OF WAND - 王女さまの秘密 - 茨の迷宮 ★★★ (2009-11-05 19:54:01)

丁度六弦アリスやETHER辺りのアーティストを聴き始めた頃で、このジャンルのレベルの高さに驚いていた頃に初めて聴いたんですが…それでも衝撃でしたね、これは。プログレ路線を捨てて、上品さと歌メロのクサさに特化したALI PROJECTといった感じの、圧倒的なクサ歌メロ。クサメタラーでこれを知らない人がいたら少し可哀想かも…というくらい素晴らしい。


EXIST†TRACE - Ambivalent Symphonye - 「終わりのない世界」 ★★ (2009-11-04 22:04:50)

ダークな世界観を描き出していながらも、ラストは希望の見える曲で締める辺り、初期Janne Da Arcと似た感性を感じるんですが…でも、(Janneの)「STARE」辺りと比べるとキャッチネスが少し足りないかも。個人的にはもっと思い切ってクサくしてもいいと思う。


EXIST TRACE - Ambivalent Symphonye - Forward ★★ (2009-11-04 22:04:01)

初期PIERROTの、「最初聴いた時はアルバムの中の目立たない1曲だけど、聴きこむにつれ中毒性を増していく曲」みたいな趣のある曲。しかもサウンドは後期PIERROTと比較しても相当にヘヴィ。ジャパメタ好きだけでなく、PIERROT好きにも是非聴いてほしい1曲。個人的には一瞬だけ様式美っぽいメロの入る間奏もツボ。


EXIST TRACE - Ambivalent Symphonye - Ambivalence ★★★ (2009-11-04 22:03:13)

タイトルは「2面性」ですが…Bメロが酷似するものであったり、1曲目とリンクする曲なのかもしれませんね。さらっと歌ってから視界が開けるようなサビに行く1曲目に対し、デス声寸前のダーティな声で唸り、落ち着いたサビへ移行する展開などから、対照になることを意識してアレンジされてるのではないかと思います。


EXIST†TRACE - Ambivalent Symphonye - 海の雫 ★★★ (2009-11-04 22:02:26)

1曲目では割と中性的な歌い方をしてましたが、この2曲目では女性らしい繊細でエモーショナルな歌い方が聴けます。そのどちらも、伸びのある、確かな歌唱力で心地良く聴かせてくれるのが素晴らしいです。


EXIST TRACE - Ambivalent Symphonye - Resonance ★★★ (2009-11-04 22:01:18)

この曲が店頭で流れていたのを聴いて購入。
一過性の「クサさ」に留まらない、洗練された「流れの良さ」を持つ歌メロ、それを歌うJanne Da Arc的な見栄の切り方の、伸びのあるヴォーカルに惹かれました。一聴でV系好き、ジャパメタ好きを惹きつける力のある1曲目。「Ambivalence」でも使われているBメロ部には、SOUNDWITCHへのリスペクトも垣間見られますね。


EXIST†TRACE - Ambivalent Symphonye ★★ (2009-11-04 21:58:00)

2009年発表のDVD付きミニアルバム。
メンバー全員が女性のV系バンドとして有名な彼女らですが、実際に音を聴いてみると、
大鴉やHEAD PHONES PRESIDENT、KILL DIABO辺りのモダンへヴィネス要素の強い、
女性ヴォーカルのジャパメタに近い音を出してますね。ヘヴィさも海外のフィメールゴシックと
比べても太刀打ちできる、というか十二分に勝てる音で、思わず「Dir en greyもこれくらいの
ソリッドでメタリックな音にしてくれたらなぁ…」とか思ってしまうほど(笑)。
ただ、歌メロはV系の流れを汲んでいる感じがしますね。Janne Da Arcにも通じる、耳触りの
良く、一曲を通しての流れの良いメロディは、洗練されたプロフェッショナルさを感じられます。
それを歌うヴォーカルも、中性的で伸びのある、メタルバンドに相応しい歌唱力を持ちながら、
バンドの作る音世界にしっかり自分自身が酔えているような、V系的なエモーショナルさも
持ち合わせているのが素晴らしい。
V系に例えていうと、初期PIERROTの中毒性+後期PIERROTのヘヴィネス、Janne Da Arcの
洗練された歌メロを掛け合わせた感じというと近いでしょうか。メタラーにもV系ファンにも
広くお勧め出来るアルバムです。…でも、アルバムタイトルのラストの「e」には何の意味が…
アルバム登録する時何度もタイトル確認してしまったんですけど…。


KERBENOK ★★ (2009-11-03 09:46:00)

ドイツ産ペイガンブラック。
1stを聴く限り、かなりの有望株かも。
1stのタイトルですが、ケース横には「OOOOOOOO」、ケース側面には
「OOOOOOOOO」とありますが、CDに付いてきたレーベルのカタログを見ると
「O」が正しい模様。ぶっちゃけ、ケース横のインパクトで手に取りました(笑)。


KERBENOK - O - Lys ★★ (2009-11-03 09:44:13)

ごく短い曲だけど、これはかなりツボ。
リズム面ではこっちは民族的なパーカッシブなもの、向こうはエレクトロニカがベースという違いはありますが、このクスリが脳に解け広がるような陶酔は間違いなく後期THE 3RD AND THE MORTALと通じる音だと思う。


KERBENOK - O - Heimstatt in Trümmern ★★★ (2009-11-03 09:41:04)

全体として非常にレベルの高いペイガンメタルの大作だと思いますが、個人的には終盤が衝撃でしたね…こんな現代的な音を取り入れることで、逆に土着性を表現するとは…。バンドの才能の切れ味が良く分かるパートではないでしょうか。


KERBENOK - O ★★★ (2009-11-03 09:36:00)

2008年発表の1st。
1000枚限定のA5デジパック版も出てるようです(見た事ないけど…)。

ペイガン/フォークメタルって、個人的には「民族メロディの華麗さで、メタルとしてのインパクトを更に上げる」タイプ(ELVEITIE、TURISAS辺り)と、「メタルの暗黒性とペイガニズムの土着性を掛け合わせ、独自の世界観を追求する」タイプ(GRAVELAND、LUCUFIGUM辺り)に大別されると思うんですが、このバンドはどちらかというと後者寄りですね。

このバンドの場合、素晴らしいと思うのは、ペイガニズムの表現方法への貪欲さ。
他のペイガン/フォークメタル同様、民族楽器による叙情メロ、詠唱系男性Vo&祈祷師系女性Vo、トライバルでパーカッシブなリズムなど「お約束」な部分はしっかり押さえてるんですが、このバンドはそこに留まりません。いかにもペイガン思想の地下プリブラがやりそうな凍てついたトレモロと2ビート疾走、後期THE 3RD AND THE MORTALに通じる幽玄でコンテンポラリーな雰囲気のキーなども取り入れてるほか、部分的ですが、民族メロの素朴さが、シューゲイザー寄りブラックに通じる温かみをもたらしている所もあったり。

個人的には、「Memoirs」期のTHE 3RD AND THE MORTALに通じる音色を取り入れていながら、THE 3RD~が現代的な都市の風景を描いているのに対し、このバンドは土着的な世界観を表現しているのが面白いと思いましたね。相当このシーンを研究し、咀嚼して自分のものにしているんじゃないでしょうか。

音質はクリアながらギターがアナログ感ある歪み方で良いし、様々な要素を破綻無く、ドラマティックに纏め上げる作曲能力、印象にしっかり残るリフなどの個々のパーツの魅力など、どこを取っても上質で、個性的なだけではなくレベルの高い音だと思う。

個性を求めてペイガンメタルに手を出した人や、NEGRA BUNGET、HELLVETO辺りのファンにお勧めです。


WARDRUNA - Runaljod – Gap Var Ginnunga - Thurs ★★ (2009-10-31 07:01:32)

TRELLDOMの悪夢再び、な声ドローンを含む曲。
Gaahl様のお顔を思い浮かべながら聴くとかなり恐いかも。


WARDRUNA - Runaljod – Gap Var Ginnunga ★★ (2009-10-31 06:59:00)

GORGOROTHのEinar、Gaahl等によるフォーク/アンビエントプロジェクト第一弾。
2009年発表。ライナーを読むと、三部作のうちの一枚目となっているようですね。

靄が掛かったような、妖しげな雰囲気を醸し出すドローンとトライバルなリズムをバックに、男性ヴォーカルの詠唱や女性ヴォーカルの祈祷的歌唱、フィドル等による民族的メロディなどが乗り、本格的に中世のシャーマニックな世界観を描く、神秘的なサウンド。民族的なクサメロやディフォルメされて分かりやすくなったヴァイキング像などの、エンターテイメント性はほぼ皆無で、GRAVELANDやLUCIFUGUMと比べてももっとストイックな音を出してると思う。

そのせいか、遠くの村で儀式の煙が上がっているのを見ている感じだったり、陶酔の中で儀式の幻覚を見ているようだったり、どこか俯瞰視点で情景を見ているような雰囲気があるんですよね。それが逆にサイケな感じを際立てていると思う。…でも、ヴァイキングについて知識があるとは言い難いうちらが聴くと、中世のヴァイキングやルーンといった景色じゃなくて、未開の森の首刈り族みたいなものを想像してしまうんですけど(笑)。

余りにも本格的に世界観を追求しているため、かなり人を選ぶ作品だと思います。
フォークメタルでは物足りなくなったペイガン好きには大推薦。


MY MATERIAL SEASON - Eyes of Enemy ★★ (2009-10-27 19:34:00)

2008年発表の6曲入りミニ。
ピアノ、キー入りのメロデスなんですけど…曲の端々からXの影響が感じられるのが特徴(笑)。
特に1曲目、どう聴いても「Silent Jealousy」のオマージュなんですけど、パクリっぽさが
殆どなく、しっかりオマージュとしての「X風メロデス」になっているのが素晴らしい。
2曲目もどこか「Sadistic Desire」の雰囲気が…ちょっと厳しいでしょうか。
音質、曲構成、フレーズなども悪くなく、レベルは決して低くないと思います。
ヴォーカルは…メロデスというより、一生地下音楽作ってるプリブラバンドみたいなデス声。
確かに肺活量や伸びはもっと欲しいですが、憎々しげな喚きや啜り泣きからの絶叫など、
感情表現は上手いと思う。国産メロデスの中ではかなり好みな方ですね。
ただ、普通声ははっきり言って落第点かも…。1曲目のラストとか、失笑ならまだしも正直
テンション下がりますもん。V系風にしても、もう少し何とかして欲しいです。
…改善点もありますが、個性もあるメロデスで十分お勧め出来る作品。
普通声のしょぼさと、ドラムが少しうるさいのを改善してくれれば言うこと無しです。


SKITLIV - Skandinavisk Misantropi ★★★ (2009-10-27 19:21:00)

2009年発表の、個人的に待ち望んでいた1st。
Attila、Gaahl等シーンの有名人も関わってます。

音楽性は、概ねEPで見せた路線と同様の、Maniacの凶悪にネチっこいブラック声で嬲り尽くすようなスラッジ/ドゥーム。ただしEPのスタジオ盤2曲から想像する程には音響志向は強くなく、時にはブルーズがHRのルーツにある事を再認識できるようなパートもあったり、よりバンドサウンド志向が強まっているような感じ。
葬式ドゥームや鬱ブラックが、人生に絶望し、嘆き悲しみ引き篭もっている感じだとすると、こっちはヤク中が虚脱状態に陥ったり、破壊活動に従事しているような殺伐感・荒涼感の強い、乾いたサイケデリックさの強い音だと思います。

しかし、彼の関わる音源が出る度に褒めてる気がしますが、やはりManiacの声は素晴らしい。MAYHEMのGDOWでの喚きパートに近い、鋭さとネチっこさを兼ね備えた高音絶叫スタイルですが多少地声っぽさが混じる事で、更に粘着質になった印象があります。葬式系のズルズル引きずるような音が好きで、もっと情緒の排された、殺伐とした世界観を楽しみたい人には大推薦。Maniac氏のファンも当然「買い」です。


MORD - NECROSODOMIC ABYSS - OPUS Ⅳ ★★★ (2009-10-26 21:17:42)

トータルではこの曲かなあ…やっぱりブラスト+毒トレモロの王道コンビは強い。それにプラスしてこのバンド特有の泥臭い禍々しさもあるのが良いです。何気にこのバンド、デス寄りブラックの中でもドラムが素晴らしいと思う。


MORD - NECROSODOMIC ABYSS - OPUS Ⅱ ★★★ (2009-10-26 21:16:55)

ミディアムパート、ヴォーカルが地獄の軍勢を統御する指揮官の声みたいで良いですね。そういう堂々とした雰囲気があると思う。その後のブラストも突撃命令かましたみたいで非常にかっこいい。


MORD - NECROSODOMIC ABYSS ★★ (2009-10-26 21:15:00)

2008年発表の2nd。

ジャケの背徳的な雰囲気や、曲に固有の名前を付けず「Opus~」で統一したりしている所からは、なんとなくチープでミニマルな、如何にもアングラなプリブラを(勝手に)想像していたんですが、意外にもデスメタルの影響の強いスタイルでした。

ボーランドの有力デスメタルバンド、HELL-BORNのメンバーが演っている、デス由来のブルータリティが強く感じられるドラミング、ファストパートだけでなくミディアムも重視した展開、オールドスクールな雰囲気、厚みがありつつもやや荒めなギターの音質などからは、ブラックとしてはダーティで泥臭い印象を受けます。

メロディも寒々しさより地獄の釜が煮え立つような禍々しさがあって、やっぱりメジャーなスタイルとは少し距離を置いている感じがします。(GORGOROTH、TRELLDOMの)Gaahl似の、憎しみを噛みしめながら、堂々と叫ぶ絶叫スタイルのヴォーカルのキレも良いし、全体的にクオリティは高いにも関わらず、意外と中古で格安で売られてる事が多いのは、その辺りの泥臭さがブラック好きには野暮ったく感じられてしまうからかもしれません。
私的には、こういう質の高い作品を安く手に入れられて嬉しいですけど。

でも、AVERSE SEFIRAといいこのバンドといい、デス要素があるとやっぱり生粋のブラック好きからの評価は低くなってしまうんでしょうか…。私はこういうのも好きですけど。
それにしても、ジャケのキリスト、めっちゃ良い表情(笑)。(漫画の)聖★おにいさんのキャラみたい(笑)。後で「キャー♪どうしよう」って感じで口を押さえる鎧悪魔も良い味出してます。


CURRENT 93 - Nature Unveiled ★★ (2009-10-26 13:06:00)

84年発表のデビューアルバム。
SKITLIVやSIGHなどの作品にも関わり、ブラックメタルシーンとも繋がりのある彼らですが、
確かにブラックメタルから発展した形のアンビエントやインダストリアル(VELVET CACCOONの
「Atropine」やSTALAGGHの各作品、THE AXIS OF PERDITIONの「Urfe」辺り)が好きな人なら、
モロにツボを直撃しそうな音を出しております。
聖歌をSEにフィーチャーした宗教的ムード作り、深くぬかるんだ空間を作り出すドローン、
語り(呪文の詠唱?)をデス声風に加工したり、ピッチを変えてハモらせたりなどの
アヴァンギャルドな手法などを駆使した、妖しく呪術めいた雰囲気の上手さは、84年の
作品ながら今のブラック派生型アンビエントと比較しても全く劣りません。
ぶっちゃけ1曲目は声が苦手なタイプだし、2曲目はちょっとファニー(ママママママママ…
ピンガー!!!とか言ってる)なんですが、加工や使い方が上手く、しっかりムード作りに
貢献させているのが凄い。特に2曲目、段々本当に「本当の呪文というのはこういうもの
なのでは…」とか思えてきましたもん。ただし、部分的にSTALAGGHレベルの有害さのノイズが
含まれているので、心臓の弱い方は注意かも。
…と言う訳で、基本ノイズ/アヴァンギャルドの棚に置いてあるアーティストながら、
ブラックメタル好きの感性にもビビッと来るであろう作品。
と言うか、北欧の、例えばEuronymousの店にたむろってたようなブラックメタラーの中にも、
愛聴者が多かったんじゃないでしょうか。


UNLUCKY MORPHEUS - Jealousy - Le Cirque De Sept Couleurs ★★★ (2009-10-12 22:05:20)

タイトルは「七色のサーカス」の意。
このバンドの美点として、劇的なメロディをメリハリの効いたヴォーカルの歌唱で更に劇的に聴かせる、というのがあると思うんですが、正にその見本のような曲。サビメロの高音部を跳ね気味に強調する歌い方がかっこいいです。


UNLUCKY MORPHEUS - Jealousy - Perverseness ★★ (2009-10-12 22:01:32)

これはけっこう微妙…
「少女さとり」の灰汁の強いゴスなメロディと、Fukiさんの直情的なヴォーカルが上手く噛み合ってない感が…かといって前作のインスト版もなにか物足りなさが残る出来。★二つですが、そのうちの一つは元のメロの良さに、かなぁ…。


IRON ATTACK! - SAVAGE FLAMES - Unconscious Philosophy ★★ (2009-10-12 21:55:13)

まずタイトルがかっこいいですね…「無意識の哲学」…あぁ、原曲が「ハルトマンの妖怪少女」だからか。でも黒夜葬と比べると、メロの割に余りにも正統すぎる印象も。この曲はYELLOW ZEBRAのアレンジも微妙だと思ったし、アレンジが難しい曲なのかも。


IRON ATTACK! - THUNDER CONCERT - The Creature Sealed Off ★★★ (2009-10-12 21:51:46)

ゲーム音楽らしさがないことが賛否分かれる彼らの東方カヴァーですが、この曲はギリギリで「ゲーム音楽っぽさ」が残ってると思う。メロディの展開・高揚感がそれっぽいです。譜割りの細かいメロディも難なく弾きこなしている辺り上手いですよね…あそこで少しでもお茶を濁すとグダグダになる曲だし。


IRON ATTACK! - THUNDER CONCERT - Ruins in Hell ★★★ (2009-10-12 21:48:07)

あの寂寥感あるメロディが、こんなにもメタル然としたかっこよさの泣きメロに…メロディって本当にアレンジ次第でどうにでも化けるんだな…ということが実感できる曲。


IRON ATTACK! - CRYING DESTINY - ~AETERNITAS LUDOLOGY~ ★★★ (2009-10-12 21:44:13)

ツインリードと煌びやかなキーを完備した歌謡メロスピ。
やっぱりこういう曲に弱いので、当然アルバムでも一番好き(笑)。
「エクステンドアッシュ」のスリリングなメロディでテンションを上げつつ、サビに「月まで届け、不死の煙」のお伽噺系和風叙情メロを持ってくる構成も上手いですが、後者を敢えて低めのキーにしているところが素晴らしいと思う。まいなすいょんさんの声の美味しい部分が上手く発揮されて、シリアスな雰囲気が出てると思う。歌謡メタル好きならば是非。


IRON ATTACK! - CRYING DESTINY - SPEADMASTER DRIVE! (2009-10-12 21:42:13)

「スピードマスター」にしては体感速度はそれ程速くない…と思ったら、Spe「a」dmasterなんですね(笑)。メロスピというよりは、ロックの魅力が発揮された曲。でも間奏はメロスピ好きの感性が出てると思います。


IRON ATTACK! - CRYING DESTINY - MOON PHASE ★★ (2009-10-12 21:41:20)

スピードを抑えた、ドゥーミーなアレンジは「月」というより、「地」のイメージに近いですが…地面から月を見上げてる設定ならピッタリなのかも。「空に浮かんだ/狂気を誘う道標」というフレーズが上手い。


IRON ATTACK! - CRYING DESTINY ★★ (2009-10-12 21:39:00)

2009年発表の東方アレンジ作品。
今作は以前にも共演した、まいなすいょん氏を迎えてのヴォーカルアルバム。
作品の性格上なのか、ここ数作のアルバムとは明らかに路線の異なる作風になってますね。
速弾きや泣きのツインリードも要所で入るものの、最近のインスト作と比べると
随分控え目だし、メロスピだけでなくドゥーミーなミディアム、果てはピアノバラードなども
演ったり、曲のタイプもより多彩に。ヴォーカルを目立たせるためか、音質も刺が少なくて
聴きやすい感じ。「Devil's Daughter」の世界観を東方メロディで演った感じと言うと
近いと思います。
ただ、まいなすいょんさんのヴォーカルに関しては、かなり進歩している印象があります。
語尾をかなり強めにベンドさせる唱法、高音がやや鼻にかかり気味な声質などは多少の灰汁の
強さがありますが、媚びっぽさが減って、メタラーにも大分聴きやすくなった印象。
特に「~AETERNITAS LUDOLOGY~」「CRYING DESTINY」では、低音に凛とした響きが
感じられてなかなかかっこいいと思います。
今回は柔らかめの声質の女性ヴォーカルを起用ということで、「Sparking」の路線を
期待すると肩透かしかもしれませんが、アニソン要素のあるメタルが好きならば必聴かと。
「~AETERNITAS LUDOLOGY~」のような、悶絶歌謡メロスピもしっかり完備してますし。


MARDUK - Wormwood ★★★ (2009-10-12 19:43:00)

2009年発表の11th。
タイトルは「苦ヨモギ」の意で、ヨハネの黙示録に登場する、水を苦くし人々を苦しめる星の事。…前作に続き、また聖書関連の宗教色の強いタイトルですね。

Mortuus加入以降、Legion在籍時のスタイルをかなり引き継ぎつつ、名盤と言える質の高さがあった「Plague Angel」、実験的な要素を取り入れ宗教的な邪悪さを表現しようとした、過渡期的な作品と言えそうな「ROM 5:12」を経て、今作で遂に今までのMARDUKのスタイルとMortuusの個性が融合した、傑作を作り上げたのではないでしょうか。

まず耳を引くのは、Mortuusのヴォーカルスタイル。
MARDUKではがなり、TRIUMPHATORでは呪詛系低音、FUNERAL MISTでは苦しむような呻きをメイン…と使いわけていた感があるんですが、今作はFUNERAL MISTで使用しているような、怨念と苦悩に満ちた呻きが今まで以上に取り入れられている印象。特にラストの声、部屋で聴いてるのが漏れてたらマジで精神状態を心配されそう(笑)。デス声への情感の込め方は、FUNERAL MISTの「Maranatha」に匹敵するかと思います。

また、曲の方も不気味なアルペジオが、NED勢に通じる宗教的邪悪さを演出する「Whorecrown」を初め、前作よりも更に濃いムードを醸し出すことに成功していて、よりFUNERAL MISTに近付いた感じ。
でもMARDUKらしいブルータリティやリフの分かりやすさと切れ味、メジャー性も失われていない辺りが素晴らしいです。遂に歯車が完璧に噛み合い始めた感じ。

前作は正直不満の残る作品だったんですが、今作はどっちかというとFUNERAL MISTの方が好みだった私でも大満足の作品。MARDUKの今までの音楽性やMortuusのヴォーカルに惚れている人だけでなく、全エクストリームメタラー必聴の作品だと思います。


UNLUCKY MORPHEUS - Jealousy - Jealousy of Silence ★★ (2009-10-12 08:56:35)

曲展開から歌詞、作詞者名に至るまで徹底したパロディ(笑)
…なんですが、折角「緑眼のジェラシー」の上品なメロディを使っているのに、オマージュ元よりも美しさが減退してしまっている感があるのが残念。悪くはないんですが、「あの名曲をUNLUCKY MORPHEUSが東方メロを使ってオマージュする」と聴いた時の期待感からすると、少々物足りないかも…。


UNLUCKY MORPHEUS - Jealousy - 百鬼飛行 ★★★ (2009-10-12 08:50:23)

個人的には「Jealousy」は、(質は相変わらず高いけど)「REBIRTH」よりも地味めな印象を受けたんですが、この曲は別。インスト版の時から良いメロだとは思っていましたが、そこに九十九神思想と妖怪、終末的光景を掛け合わせたような歌詞が載った事で、劇的に景色が広がったような感じがします。Fukiさんの張った声がシリアスな雰囲気を更に強めていることも、曲の景色を更に鮮明にしていると思います。


THY NADIR - J.B.M (BLASPHEMOUS LEGION / THY NADIR) - TREES ADDRESS TO THEE ★★★ (2009-10-12 04:21:11)

この曲も強烈ですね…いわゆる「ハレとケ」でいう「ハレ」に当たるような、地域のお祭りっぽいメロディなのに、しっかりブラックの邪悪さを感じられます。盆踊りに参加して気持ち良く酔っていて、気が付いたら濃い霧に囲まれて周りでは死体が踊ってた…みたいな(笑)。


THY NADIR - J.B.M (BLASPHEMOUS LEGION / THY NADIR) - ENTER INTO DEEP FOREST ★★★ (2009-10-12 04:19:38)

このキーとバンドサウンドが交じり合って出来る魔的異空間っぷり、プリミティブ化したLUNAR AURORAというと言いすぎでしょうか。…音が大きくなる演出が少しうっといのが惜しいですが、初めて聴く曲がこんな曲だったら、そりゃバンドに興味持ちますよね。


BLASPHEMOUS LEGION - J.b.m (blasphemous Legion / Thy Nadir) - Black Funeral for Fools Who Stands on Past Glory ★★★ (2009-10-12 04:17:17)

これ、myspaceとかEncyclopaedia Metalumで調べた限りではこういうタイトルみたいなんですけど、本当にこれでいいのか不安。Fools Who Stands…?あとで修正されるのかも。まあそれはそれとして、この曲はヴォーカルが1・2曲目にも増してキレキレですね。もはや人間の言葉を忘れているんじゃないかと思わせるような狂い振り。これでエフェクト解除して、耳元で叫ぶようなミックスにしてくれれば言う事なしなんですが。


BLASPHEMOUS LEGION - J.b.m (blasphemous Legion / Thy Nadir) - Revival of Ancient Spirits ★★★ (2009-10-12 04:15:51)

この街宣車から聴こえてくるようなメロディ、感性的にはNSに通じるものがあるのかも。
そうでなくてもキャッチーで魅力的なメロディですね。


EYES OF FENRIR - Victorious Holy War - The Dark Nordic Winter ★★★ (2009-10-12 04:13:49)

間奏の、キーボードがど派手にゴシック的な耽美メロをブチ撒けるパートが絶品な曲。歌詞もストーリーが分かりやすく描かれていて、「例のキーのフレーズは、主人公の心情を投影して書いたんだろうか…」とか、色々妄想のし甲斐のある曲になっていると思います。


EYES OF FENRIR - Victorious Holy War - Shining Aurora ★★★ (2009-10-12 04:12:56)

ストリングスのフレーズが明らかにSOUND HORIZONの「澪音の世界」のオマージュで、メロスピ以外の音楽からの影響も色濃く感じられる曲。やっぱりSOUND HORIZONはメロスパーに人気なんでしょうか。そのフレーズがギターで奏でられるパートがたまらなくかっこいい。ボーナスで日本語版も付いてますが、個人的には英語版の方が好き。


EYES OF FENRIR - Victorious Holy War - Victorious Holy War ★★ (2009-10-12 04:12:02)

初っ端から「やっぱり彼の声・歌い方は良いなぁ…」と思わされます。
普通海外のシンガーは、「Victorious Holy War」という単語をこういうアクセントでは歌わないし、こういうメロディも乗せないと思う。それをやってしまうところが、もう個人的にはどツボなんですよね(笑)


BLASPHEMOUS LEGION - J.b.m (blasphemous Legion / Thy Nadir) ★★ (2009-10-10 22:34:00)

2009年発表のスプリット。BxLxはDEATHSCYTHEから改名して初の音源みたいですね。曲目の表記がないですが、myspaceなどを見ると、

1.Revival of Ancient Spirits / BLASPHEMOUS LEGION
2.Blasphemic Legion March / BLASPHEMOUS LEGION
3.Black Funeral for Fools Who Stands on Past Glory / BLASPHEMOUS LEGION
4.Enter into Deep Forest / THY NADIR
5.Trees Address to Thee / THY NADIR
となっているようです。

「BLASPHEMOUS LEGION」

「桜」や「大正浪漫」といった言葉が思い浮かぶような、日本情緒に溢れるリフのメロディや、強烈な絶叫ヴォーカルなど、改名してもDEATHSCYTHEの美点はしっかり受け継いでいるのが嬉しいですね。特にヴォーカル、前任者のパフォーマンスが素晴らしかっただけに不安があったんですが、WOLF'S LAIR期のManiac(MAYHEM等)やNoktu(CELESTIA等)を少し細めかつ高めにしたような、粘度の高い絶叫ヴォーカルで、こちらも前任者に負けない魅力を放ってます。鬱系にも通じる裏返り気味の高音絶叫も演ってますが、ちょっとエフェクトが強いのが惜しいですね…この声はもっと生々しく聴かせた方が、魅力がもっと伝わると個人的には思います。

音質は…金属質で薄めだったDEATHSCYTHEの1stと比べると、ノイズ質が少し立体感を増してドラムの抜けが良くなった印象で、私はこっちの方が好み。DEATHSCYTHE時代の音楽性が好きだった人、プリミティブ系が大丈夫で和メロ好きなら是非聴いておいて欲しい作品です。

「THY NADIR」

このバンドもDEATHSCYTHE絡みだし、かなり期待してたんですが…予想以上ですね。まず「Enter~」が北欧っぽいメロのリフとプリミティブな疾走、バンドサウンドと相まって奥行きのある音像を演出するキー、ピアノで聴かせるパートも挟んだ構成と、魔性に憑かれたような雰囲気で聴かせる曲だったので、「こういうバンドなのか…」と思ったら、続く「Trees~」では町内会のお祭りのBGMにも通じるような、強烈な和メロが!!

…正直、この2曲を聴いただけではどういうバンドが判別しかねるんですが…どっちの曲も強烈な個性があって、尚且つレベルも非常に高く、これからも期待したいと思わせるものがありましたね…。取りあえず、フルアルバムを聴いてみたいです。

収録時間は2バンド合わせても30分に満たない作品ですが、どっちも個性的かつレベル高くて満足。特にTHY NADIRはフルアルバムの発売が楽しみ。出来ればCDで出して欲しいです。


EYES OF FENRIR - Victorious Holy War ★★ (2009-10-10 18:51:00)

2009年発表の1st。
バンドロゴのフォント、COBのやつと一緒ですね(笑)。リスペクトしてるんでしょうか。
私はMARCHEN STATIONでLeo Figaro氏のヴォーカル&音楽センスに惚れ、このバンドにも
手を出してみましたが、やっぱり彼の声は良いですね。基本歌詞は英語なんですが、
単純に日本語的な発音とも言えない、妙なアクセントの付け方や、字余り気味の歌詞の乗せ方が
絶妙な個性になっていて、それが曲を更にクサいものにしていると思います。少しV系にも
通じる、ナルシスティックな自己主張の強さが感じられるのも個人的には好感を持てるポイントだったり。
ただし、歌メロはMARCHEN STATIONよりも普遍的なメロスピに近く、歌謡臭さは控え目。
…といっても水準は軽く超えてると思うし、雪原やオーロラをあしらったアートワーク通りの、
煌びやかながら品もあるキーボードや、ソロもかなり多い派手なギターワーク、劇的なメロディを
更に劇的にする疾走など、メロスピの美点はしっかり押さえている感じ。メイン作曲者の東さんは、
本当にメロスピが心の底から好きなんだろうなぁ…、と聴いていて伝わってきます。
ただ、MARCHEN STATIONもそうでしたが、音質が余り良くないのはネックかも。
繊細な音作りなのかもしれませんが、もう少し音圧・音量は上げても良いかと…。
個人的には歌謡臭さや民族っぽさがあるぶんMARCHEN STATIONの方が好みなんですが、
北欧メロスピが好きならばこちらの方が気に入るかもしれません。
メロスピ+日本人らしいクサさの演出、の組み合わせにビビっときた方は是非。


LIFE IS PAIN - Bloody Melancholy ★★ (2009-10-05 20:08:00)

LIFELOVERの()ことKim氏と、チェコの鬱ブラックTrist氏という鬱系好きには豪華すぎるメンバーがタッグを組んだプロジェクトの、2006年発表のデモ。500枚限定で、この一作をリリースしただけでプロジェクトは解散してしまったそうです。

音楽性は言うまでもなく鬱ブラック。
ほぼTRISTに近い路線ですが、もう少し淡くファジーで、抑揚が薄い感じで、曲が、単純に良い物を聴かせるというよりも、ヴォーカルの狂気を表現するための舞台として作られているような印象。2曲目なんかはリズムまで排してしまってますし。

そのヴォーカルですが…LIFELOVERの時とは比較にならないほど壊れてますね…。叫んではいるんですが、もはやこれは「デスヴォイス」でも「絶叫」でもない、「嗚咽」と言った方が正しいと思います。SILENCER以上に感情の針が振り切れていて、デス声の体を成していない声。本当に暗闇で頭抱えて叫んでそう…。これを聴いてると、アートワークの創傷だらけの腕とか、「精神病院で歌詞を書いた」とかが全くハッタリに思えなくなってきますね。

最近のXASTHURのように音像操作に凄く拘っている訳でもなさそうだし、I SHALT BECOMEやMAKE A CHANGE…KILL YOURSELF辺りと比べるとメロディも薄めで、鬱ブラックとしては割と地味目な作風だと思います…が、ヴォーカルの感情表現の上手さはこのジャンルでも生え抜きだと思う。ただ裏返った悲鳴を上げてるだけじゃなくて、リアルに「苦悩」や「苦痛」が伝わってくるような声なんですよね…


SUN OF THE BLIND - Skullreader ★★ (2009-09-30 22:36:00)

2009年発表の1st。

DARKSPACEのZhaaralによるプロジェクトと言う事ですが、アンビエンス重視の、空間演出の巧みなブラックメタルと言う、大まかな路線は共通してますね。トレモロリフではなく、薄めの歪みの掛かったギターやアルペジオが物悲しげなメロディを奏でているのも特徴で、それらが厚い歪みのリフと相まって奥行きのある空間を演出してます。

ほとんど意識を宇宙空間と一体化しながら疾走するDARKSPACEと比較すると、こっちはミディアムテンポ中心で、もう少しバンドサウンドの魅力を残してある感じで、もっと内面的・情緒的な情景を描いている印象。でも、哀愁あるメロを取り入れつつも、空間が悪意を持って迫るような圧迫感ある刻みリフの凄みなんかは、やっぱりDARKSPACE的だと思います。

DARKSPACE辺りのアトモスフェリック・ブラックや、LUNAR AURORAなどの空間演出の巧みなブラックが好きな方にはお勧め。…でも、前述の2バンドの様に、神格化したくなるような何かはこの時点ではまだ感じられないかも。個人的にはもう一声と言った所です。


黒夜葬 - Catharsis ★★ (2009-09-29 22:59:00)

前作からはアレンジがカオティックになり、様式美的な健全なかっこよさからゴシック的な
血腥さにシフトした印象を受けたんですが、今作はその路線を引き継ぎつつ、より「感覚に
訴える力」を増した作品に仕上がったのではないかと思います。
リアルに焼き尽くされる感触を覚えるような「焔葬」、終末的光景が眼前に広がる「空ろなる
ヘリオスフィア」を始め、第6感に訴えるようなピアノが聴ける「無意識パラノイア」…。
ここまで演出の上手いアーティストは、海外のメタルバンドでもごく一部といっていいでしょう。
しかもそれが、演奏のかっこよさ、メロの良さは当然のものとした上で成されているのが凄い。
黒夜葬は、ダンテの「神曲」の地獄をモチーフにしたオリジナルEPでデビューしてますが、
今作に至り、よりリアルな宗教的/霊的/魔的な光景の表現に成功したのではないでしょうか。
単に様式美やシンフォな音を取り入れただけではない、感性の面でも「ゴシック」に染まった
ゴシックメタルアレンジの傑作。ただし、アレンジが凝りまくっているせいでメロは少し
引っ込んでいるため、多少好みが分かれるかもしれません。私的には、音の情景をより
楽しむために、大音量で聴く事を推奨。宗教的情景を、相当の臨場感を持って体感できます。


黒夜葬 - Catharsis - 無意識パラノイア ★★★ (2009-09-29 22:38:40)

この作品で一番面白いと思ったのは「屍体蒐集家」、合ってると思ったのは「空ろなるヘリオスフィア」なんですが、最も凄みを感じたのはこの曲。なにか、神懸り的なものすら感じられるんですが…。
Scarlet Destinyさんも仰ってますが、狂気を演出するピアノが絶品。単に攻撃性が高いから狂ってるという訳ではなく、リアルに「壊れてる」感じがするんですよね。しかもこういうフレーズ入れながら、アヴァンギャルドすぎず、広義のロック音楽としてのかっこよさも十二分に保っているのが凄い。


黒夜葬 - Catharsis - 空ろなるヘリオスフィア ★★★ (2009-09-29 22:32:47)

この曲はハマりすぎでしょう…前曲「焔葬」が骨の芯まで灰にする勢いの曲でしたが、まだまだ焼き尽くし足りない模様ですね。肥大し、地上を焼き尽くす太陽と、それを崇拝し、祈りを捧げるカルト教団…みたいな絵が浮かんでくる。聴き終わると、大量のγ線を浴びたような気になってくる…。


黒夜葬 - Catharsis - 焔葬 ★★★ (2009-09-29 22:26:59)

鐘の音の残響音が焔の揺らめきに思えたり、ギターリフの歪みが吹き上がる火の粉に思えたりだとか、「視覚的な描写」のレベルも相当高いと思う曲。正に「業火マントル」であり、「焔葬」。演奏面のかっこよさだけでは終わらない所に、真のレベルの高さがあるのではないでしょうか。


黒夜葬 - Catharsis - 死体蒐集家 ★★★ (2009-09-29 22:22:43)

音は全然違いますが、曲を通じて見えてくる景色はDEATHSPELL OMEGAの「Kenose」辺りとそう差が無いんじゃないかと思う…あんな明るいメロディから、こういう景色を引き出してしまう刹那さんは間違いなく闇属性だと思います(笑)。


THY MESMERIZED - Thy Mesmerized ★★ (2009-09-27 22:30:00)

2006年発表の1st。

イスラエルのブラックという触れ込みからしてなにか期待を煽るものがありますが、それに応えられるだけの強烈な音ですね。タイプ的には、おそらく殆どバンドサウンドを元にしてないであろう、本格的にノイズの世界に足を突っ込んだ路線で、DEADWOOD辺りに近い音楽性。

ほぼメロディを排した作風ですが、空間が弛むような持続音が視界を真っ黒く塗りつぶし、ノイズによる血のせせらぎが足を洗い、風のSEが聴き手の体温を下げる…といった風に、音の組み合わせによる演出はかなり巧み。ヴォーカルもほぼ効果音として聴けるくらいノイズ塗れで、音像にぴったりフィットしてます。

エグい音ですが、「邪悪」とか「宗教的」というよりは、ひたすら暗く、臨場感がある感じ。死んだ後、生前の業罪が裁かれる場所というのがあるとしたら、こういう感じなのではないでしょうか。ジャケには人が有機的な紐のようなもので繋がれた絵が描かれてますが、こういう世界を音で味わいたいならば買って損はないと思います。


UI-70 - the Gift - UNオーエンは彼女なのか ★★★ (2009-09-27 22:27:54)

あからさまにカオティックで狂気的なアレンジなんですが、メロディの良さを全く殺すことなくプログレッシブに仕上げているのが凄いですよね…音の迫力はIRON ATTACK!とかCROW'SCLAWの方が上かもしれませんが、アレンジの凄みで言ったらこちらの方が上かもしれません。


犬神サーカス団 - 呪恋 - 人面疔 ★★★ (2009-09-27 12:41:21)

この一曲だけでアルバムを買う価値があると思う。
「地獄の子守唄」のタイトル曲と並び、犬神サーカス団を象徴する曲。少なくとも私はこういう曲を求めて聴いてます。昭和的な超キャッチーな歌謡メロ、いかがわしくてレトロな雰囲気、グロテスクな中に潜むユーモアなど全てが揃っていて、ほんと完全無欠だと思う。こんな曲がもっと欲しいです。


陰陽座 - 金剛九尾 - 喰らいあう ★★★ (2009-09-27 12:35:39)

陰陽座のアルバムのラストナンバーは、土着的なお祭り曲か、ライブを想定したはっちゃけ曲のどちらかが殆どですが、この曲は後者の路線を踏襲しつつも、シングル曲に通じるような目の醒める鮮烈なメロディもあって実にかっこいい。鳳翼以降のアルバムのラス曲の中ではダントツに好きです。


陰陽座 - 金剛九尾 - 相剋 ★★ (2009-09-27 12:32:47)

まあシングル曲としてはお約束といっても良い路線なんですけど…この曲はSEの使い方が上手いですね。上手く情念に囚われた世界感を表現してると思う。ゲームの主題歌になるにあたって、DS音源で聴いたときの聴こえ方にまで拘ったそうですが、その拘りっぷりが実に瞬火さんらしいです。


陰陽座 - 金剛九尾 - 蒼き独眼 ★★ (2009-09-27 12:29:30)

こういう曲でシングル切ってくる辺り、やっぱり陰陽座って「あからさまに和風で、ひっかかるメロ」から「耳に馴染みのいいメロ」に志向性をシフトしつつあると思う。メロは個人的には物足りないですが、瞬火さんの歌声が素敵なのでOK。「♪武人の性」の歌い方とか、かっこいいですよね。


陰陽座 - 金剛九尾 - 孔雀忍法帖 ★★★ (2009-09-27 12:25:41)

非常に粒の揃った今作ですが、一曲だけベストチューンを挙げるとしたらこの曲。黒猫さんががなり気味に歌うスピードチューンが聴きたかったので、この曲の存在は嬉しい。歌謡メタルとして他を寄せ付けないかっこよさがあるだけでなく、くのいちが暗闇で息を殺しながら標的を狙う緊張感や、そのバックストーリーが聞いていて、真に迫って伝わるのが素晴らしいです。


陰陽座 - 金剛九尾 - 十六夜の雨 ★★★ (2009-09-27 12:21:36)

陰陽座の送る吸血鬼譚。
…これは決して派手ではないけど、傑作だと思います。吸血鬼の本能が勝ってしまうパートと、それが相手を傷つけてしまうことを悔いているパートでは演奏の雰囲気を意図的に変えているらしいですが、その丁寧なアレンジもあって歌詞の世界観にすんなり入って行けるようになってると思います。ラスト一行とか切なすぎるんですが…。


ALTERNATIVE - Reconquista ★★ (2009-09-27 12:15:00)

2009年発表の東方/上海アリス幻樂団シンフォメタルカヴァー。
最初聴き始めたときは、メタルとしてはギターの音が今一つな上、リフのフレーズも
それほどグッと来るわけでもなく、「これは外したかな…」と思ってしまってたんですが、
曲が進むうちにその考えは改められていきました。バンドサウンドはあくまで裏方で、
シンフォニックで壮大、幽遠なキーボードが前面に出されたアンサンブル…リズムこそ
ブルータルなものではないですが、これってLIMBONIC ART(1st)辺りの、
アトモスフェリックなシンフォブラックに近いのではないでしょうか。
正統派やメロスピ、メロデス、モダンへヴィネスなどバンドアンサンブルのかっこよさを
前面に押し出したアレンジの多いこのシーンで、こういうキーボードメインのアンサンブルは
一際異彩を放っていると思います。赤色巨星を想起させるようなスケールの大きさ。
ただ、所々でギターが前に出る箇所もあって、情景描写に「徹して」はいないのが個人的には
少し残念。どうせならVINTERRIKETくらいアンビエント寄りにするか、SIGHの「Hangman's
Hymn」くらいメタルとしての激しさと壮大さを両立してくれれば良かったのに。
あと、キーのバッキングとオブリはもっと派手な方が私的には好み。
天然なのか分からないですが、結果的にマイナーメタルっぽい音作りになってて、
このジャンルを追っていてメジャーメタルアレンジに飽き始めている人にはかなりお勧め。
選曲もクサメロを持った物が多い(特に頭3曲が素晴らしい)し、逆に本格的にメタルに
染まってない人が聴いても面白いアルバムだと思います。


AUSTERE - To Lay Like Old Ashes - To Lay Like Old Ashes ★★★ (2009-09-27 00:18:57)

重篤なタナトフォビアの患者の脳が、恐怖に耐えかねて遂に逆に「死」に救いを見出した…その過程を音楽で表現したらこんな感じになるのではないでしょうか。途中、一部に打ち込みを取り入れているのが意外といえば意外。


AUSTERE - To Lay Like Old Ashes - This Dreadful Emptiness ★★★ (2009-09-27 00:18:07)

…これ、社会に対して鬱憤を持っている人に聴かせたら、最早ガス抜きや衝動洗濯では済まなくなる可能性があると思うんですけど…。歌詞読んでるだけでも痛い痛い痛い…。ドラマとか見て泣くような涙腺の緩い人が曲に込められた感情に同調しながら聴いたら、自然と涙が流れてそう。


AUSTERE - To Lay Like Old Ashes ★★ (2009-09-27 00:16:00)

2009年発表の2nd。

ミディアムテンポ中心、鬱系のメロディ、発狂系高音絶叫ヴォーカル、アトモスフェリックなキーボードと、BURZUMの流れを組むスタイルで、鬱ブラック好きならばものの数秒でその質の高さが理解できそうな音楽性。特に中盤以降、シューゲイザー寄りブラックに通じるような、エモーショナルなメロディも聴かれますが、断末魔に見る光や血の温かさ、救いへの渇望などを連想させ、全く普通の「明るさ」に向かう気配が無いのが素晴らしいです(笑)。

XASTHURやI SHALT BECOME、NORTT辺りが陰鬱な世界観を演出しているのに対し、このバンドの音楽からは「感情が壊れてゆく感じ」が伝わってきて、単に鬱ブラのテンプレートをなぞっただけでは到底出せないような個性が感じられますね。

あとこのヴォーカルなんですが…スタイル的にはCount(BURZUM)スタイルと言えますが、狂い振りは確実に彼以上のものがあると思う。肺の中の空気を全部吐き出しきっても、憎しみを吐き出しきれない様が伝わってくる凄絶すぎる声。街中でこんな声出してる人がいたら、その日は恐くて眠れなくなりそうですもん(笑)。「本当の恐怖に直面した時の悲鳴は、聞いた者にもその恐怖を伝える効果がある」と言いますが…この人の絶叫を聴いてると、こっちまで絶望的な気持ちになってきます。

鬱系行ける人なら鉄板な質の高さかと。オーストラリア産では個人的にSTRIBORGより好みの路線。ラストの20分に及ぶ、ドローンめいた大作は、主人公の精神が遂に崩壊し、昏睡に陥った事を暗示しているのでしょうか…。


STAR OF ASH - Ulterior (original Motion Picture Soundtrack) ★★ (2009-09-26 19:30:00)

2009年に、StarofashことHeidi S Tveitanにより制作されたサウンドトラック。
22曲入りで約34分収録。300枚限定。
本来映像と一体となって世界観を作り上げるものである、映画のサウンドトラックという
性格上なのか、今回はいつものようなサンプリングなどを駆使し、繊細に暗黒世界を構築する
演出や、彼女の神秘的な歌声は控え目(あるといえばある、程度)で、8割方ピアノにより
静かなメロディを奏でる音楽性。と言っても、ピアノの低音がゴシック的な恐怖感を醸し出す
「No Jacob's Dream(1,2)」や、ヴォーカルも入り、これまでの彼女の作風を踏襲したような
「Empty Me」などは、前2作を愛聴したファンなら確実に楽しめるはず。
…でも、ピアノによる地味目なフレーズが数曲を通して、何度も繰り返して使われながら
進行していく前半部分なんかは余りにも地味だし、ULVERの二枚のサントラのように
アーティストの新しい側面が見られるようなものでもないため、300枚限定でなければ
後回しにしてもいいアルバムかも…。ちなみに私が買ったのは46番でした。


...AND OCEANS (HAVOC UNIT) - H.iv+ ★★★ (2009-09-23 10:00:00)

バンド名を「HAVOC UNIT」に改めてから初のフルレンス。2008年発表。

2008年発表のアヴァンギャルドメタルとしては、ENSLAVEDやVIRUSの
アルバムと並んで非常に評価が高い作品らしいですが…確かにこれ、
インダストリアルメタルとしても強烈な個性を放つ作品に仕上がってると思います。

サンプリングやキーボードで雰囲気を演出しつつ、ノイズ/ドローンに
通じる酩酊感を感じさせる、インダストリアルな歪みのリフの上で
トランシーな打ち込みビートを暴れさせる作風で、ANAAL NATHRAKH
ともRED HARVESTとも全く違うアプローチ。

打ち込みのリズムが、ただ取り入れているというだけじゃなくて、
リフのフレーズと上手く絡むことで更なる酩酊感を醸し出して
いるのが素晴らしいですね。…リズムの心地良さを楽しむ音楽と
言うと、トラッドやジャズ辺りをネタにしたものが多いですが、
これはそういう楽しみが出来るエクストリーム音楽と言えると思います。

普通のメタルはここまでリズムに徹しないし、またトランスもここまで
歪みの強く激しい、大胆な音像にする事は稀だと思う。しかしこれは
それらを両立させ、相乗効果を生んでいるのが凄い。
ただ、アトモスフェリックなキーボードこそ取り入れられているものの、
リフは打ち込みリズムとの絡みを前提にしたような、全くメロディックで
ないものなのでブラック好きの間でも好みが分かれるかもしれません。

個人的には...and Oceansの頃よりも断然極端な作風になってるし、
支持したい所。「Kyrie Eleison」のバンドサウンドというよりも、
軍用ヘリの機銃掃射をそのまま録音したんじゃないかっていう
無茶っぷりとか素晴らしいですよ(笑)。


DEVIAN - Ninewinged Serpent ★★ (2009-09-22 11:16:00)

2007年発表の1st。

MARDUKのLegion、Emil在籍との事ですが、ネームバリューに恥じない質の高さですね。MARDUKと比較すると、刻みリフがより多く、スラッシュビートも多めでデスラッシュ寄りのブラックと言えそうな音楽性。GOD DETHRONEDをもっと暗黒寄りにした感じというと近いと思います。メロはメロデス的なかっこいいものもありますが、基本MARDUKの「La Grande Danse Macabre」辺りに近い頽廃性の篭もったものが多く、MARDUKを愛聴して来た人にも受け入れやすそう。

結構ブラックメタルって、リフにしろリードにしろメロディを奏でる楽器の音が控え目なことが多いですが、この作品はそれがかなり太く、元々のブルータリティとの相乗効果で迫力のあるサウンドになってますね。メタルとして非常に質の高い、硬質な音作りから「もしや…」と思いましたが、やっぱりミックスはFredrik Nordstromでした。

にしても、やっぱりLegionの声は良いですね。
血糊をペースト状にして塗りつけるかのようなダミ声は、MARDUKの時同様のエグさで迫ってきます。なんか彼の声って、聴いてて耳に気持ちいいんですよね。(MARDUKの)Morganは彼がMARDULを脱退した理由について、育児と喉の疲弊を挙げてましたが…これを聴く限り全く劣化してないと思うんですが…。

一つ欲を言うなら、MARDUKでいう「World Funeral」のような圧倒的なキラー、「Summers End」「Deathmarch」のようなイレギュラーな曲が欲しかった所。曲、演奏、音質どれをとってもそこらのバンドを寄せ付けないクオリティがあるんですが、どの曲も高いレベルで纏まりすぎていて、少し変化にかける印象も。そこがクリアできたら、名盤になったんじゃないかと思います。


BETHLEHEM - Sardonischer Untergang Im Zeichen Irreligiöser Darbietung - Nexus ★★★ (2009-09-22 09:16:05)

これも原曲の方が好きだなぁ…
空間を利用したドラムの音がとにかく聴き手を不安にさせます。このアルバムのドラムの音って妙に元気で好きじゃないんですが、この曲でのドラムアレンジは素晴らしいの一言。音作りの上手さから、暗黒プログレ好きにも受けそう。


BETHLEHEM - Sardonischer Untergang Im Zeichen Irreligiöser Darbietung - Du sollst dich töten ★★★ (2009-09-22 09:15:17)

これは原曲の方が好き。
Count(BURZUM)が早口で喚きまくっているようなヴォーカルパフォーマンスは、SILENCER以上の狂性と迫力を感じられます。Kvarforthの狂気の演出には巧みさが感じられるんですが、Marcoの歌い方はマジで頭のネジが吹っ飛んでそうな感じ。


BETHLEHEM - A Sacrificial Offering to the Kingdom of Heaven in a Cracked Dog's Ear - Devilcrazy God Thirteen ★★ (2009-09-22 09:13:48)

今回のリメイクで4曲目から1曲目に昇格。
いきなりKvarforthのパフォーマンスがキレキレでいいですね。ドイツ語のカウントから囁き声でのスキャットで聴き手の心を掴みます。この人、狂気だけじゃなくてそれを演出する能力やアイデアがあるからこそ支持されるんだろうなぁ…。


BETHLEHEM - A Sacrificial Offering to the Kingdom of Heaven in a Cracked Dog's Ear ★★ (2009-09-22 09:12:00)

98年発表の3rd「Sardonischer Untergang im Zeichen Irreligioser Darbietung」をヴォーカルにSHININGのKvarforthを迎え、再レコーディングした作品。2009年発表。ただのセルフカヴァーではなく、曲順やアレンジにもかなり手が加えられており、結構印象が違いますね。

まずKvarforthのヴォーカルですが、SHININGの時同様の怨念に満ち満ちたパフォーマンスで聴かせてくれます。Attila(MAYHEM)そっくりの呻き声から、がなりの途中で無気力化して弱々しい声を出したり、舌を巻いてるんだが喉を鳴らしてるんだか判別の付かない咆え声を出したり、感情表現の幅は相変わらず非常に広い。勿論鬱ブラ的な狂気的な絶叫もありますが、この人の声って「憤怒」「狂気」よりも「苦悶」「苦痛」を強く感じられるんですよね。

曲の方は元々が98年という事もあってか、トレモロリフを多用していたりプリミティブ調の疾走パートがあったり、最近のSHININGよりもオーソドックスなブラックに近い感じ。ただ、ホラー的な雰囲気を醸し出す展開を設けたりなど、どの曲も典型から少し外れててアバンギャルドな感覚も。Kvarforthのパフォーマンスとの相乗効果で、かなり恐ろしげな空気を醸し出してます。音質は原作よりも良くなってる(妙に元気なドラムの音が改善されたのは大きい)んですが、クリアながらどこかB級ブラックっぽい感じもあって、それが妙に味があって個人的には好み。

ただし、Kvarforthのパフォーマンスは感情表現を上手くコントロールしている感じだし、アングラ度や狂性も原作より低くなってるので、そこは好みが分かれるかもしれません。レビューサイトを見ると賛否が分かれる(否の方が多め)みたいですが、完全に狂気的というよりはシアトリカルな感じがするのが、その理由かもしれません。

狂気や不気味さを求めるなら原作、巧みな狂気の演出を味わいたいならこっちがお勧めです。


KISSING THE MIRROR - Fatal Scythe's Awakening - Unlimited Rage ★★★ (2009-09-22 09:07:29)

以前の「Bad Omen」ではオープニングのピアノのみという生殺しで萎えさせてくれた、伝説的クサメロが今回満を持して疾走!!もちろんメロをなぞるのはキーボードではなくリードギター。これだけでも名曲確定ですが、イントロなどのメロのアレンジも熱くて素晴らしいです。
このイントロ等で使われてるメロ、幼稚園くらいのときによくやってたファミコンソフト「おぼっちゃまくん」のアジアステージのメロに似てて、個人的に親しみ深いんですよね(笑)。


KISSING THE MIRROR - Fatal Scythe's Awakening - Power O' Nine ★★★ (2009-09-22 09:06:11)

これはイントロを聴いて衝撃を受けましたね。あのメロディを、こんなにもかっこよく、こんなにもメタリックに使う事が出来るのか…って感じで。メタルのスタンダード曲でも演奏するかのようにしれっと演ってるのが面白い。今回、メロの使い方の上手さが光る曲が多いと思う。


HELHEIM - Kaoskult - Åndevind ★★★ (2009-08-28 21:58:12)

こっちの方が出音がメタリックだし、全然路線も違うんですが、初期EMPERORに通じるような「禁忌に触れてしまった感覚」を呼び起こす曲。取りあえず地縛霊的というか、封印された悪魔の呼び声っぽいというか…なコーラスが恐いです。


HELHEIM - Kaoskult - Det norrøne alter ★★★ (2009-08-28 21:57:25)

キーボードの使い方が凄く良いですね。
真っ黒い雲から一筋の光が差し込むような感じ、なんですが、その光が空のドス黒さを更に感じさせる…みたいな。神話のワンシーンのような、幻想的な光景が浮かぶ曲。


HELHEIM - Kaoskult - Symboler, bakover og fremover ★★★ (2009-08-28 21:56:40)

DISSECTIONの描いた情景を淡く淡く幽玄にしていって、ENSLAVED的なリズムと組み合わせたら全く違う風景が浮き上がって見えた、みたいな曲。この一曲だけでも、一味違うバンドだと分かりますね。


HELHEIM - Kaoskult - Svart seid ★★★ (2009-08-28 21:55:51)

この、OPETHを暗黒エナジーでモザイク状に切り刻みました、みたいな凄みの効いたリフ捌きからして尋常じゃないですよね…その後の展開も暗闇に徐々に吸い込まれていくような救われなさがあるし。ヴォーカルの普通声が断末魔にも聴こえる…。


HELHEIM - Kaoskult ★★ (2009-08-28 21:54:00)

2008年発表の6th。
HELHEIMは90年代初頭から活動し、コンスタントに作品をリリースし続けているベテランらしいですが…確かに、それだけの貫禄ある音を出してますね。

プログレッシブで幽玄なキーボード、ロック的なダイナミックなリズム、ブラック由来の呪術的なリフなどを取り入れた、フォーク方向でなく、プログレ方向に進んだヴァイキングメタルと言える作風は、かなりENSLAVEDと共通する物があると思う。
ENSLAVEDの最新作(Vertabrae)と比べるとまだプログレ色よりもブラック/ヴァイキング色が強く、向こうが幻想の海を行くヴァイキングなら、こっちはドス黒い曇天の下を行く…という感じ。

1曲目の曇天から光が差し込むようなキーボード、4曲目の抉りこむような感触のトレモロリフなど、曲のパーツがジャンル内の類型的なものではなく、しかも狙った風景をしっかり演出できている事からも、確かな実力を持ったバンドである事を伺わせますね。

演奏、音質、メロディセンスなど各要素も隙がなく高品質。まだこの作品しか聴いてないですが、ノルウェーではENSLAVEDに並ぶ実力者なのではないでしょうか。フォーク的なメロディこそほぼないものの、ヴァイキングメタルの描く暗黒神話的な情景が好きならば、是非聴いておいて欲しい作品です。


MORTIFERA - Vastiia Tenebrd Mortifera - Fbrahgments ★★★ (2009-08-24 21:13:41)

イントロ部分の、時間の流れが遅く感じられそうな、ギターの奇妙な歪ませ方が独特で、アルバムの最初からかなりインパクトを与えてくれます。この音色は、アルバム全編でもっと多用して欲しかったなぁ…。


MORTIFERA - Vastiia Tenebrd Mortifera ★★ (2009-08-24 21:10:00)

2004年発表の1st。

フレンチブラックきっての才人、NeigeとNoktuによるバンドと言う事ですが、まず二人のヴォーカルからして凄まじいですね。Neigeのヴォーカルは、今にも声帯が引き千切れそうな絶叫で、ある意味SILENCERやSORTSINDよりも壮絶だと思う。超高音のヴォーカルを「ホイッスルヴォイス」といいますが、ホイッスル通り越して鳶の鳴き声みたいになってるんですけど…(笑)。

Noktuの方は、WLA期のManiac(MAYHEM)を少し低めにしたような、悪魔じみたねちっこさのあるがなりで、こっちもブラックメタルでもトップクラスの魅力のある声。二人のヴォーカルはそれぞれのバンドの作品でも聴けますが、やっぱり揃うと更に強烈な印象を残していきます。

また、ヴォーカル以外にも他のバンドにない、様々な特徴がある音ですね。
デビューEPでは「アンニュイさ」が強く感じられた、フランス産特有の耽美な鬱メロは、今作では「安楽死」レベルに引き上げられてると思うし、吹雪というよりは「ぼた雪」を思わせる、妙な重みのあるリフの歪ませ方もなかなかに独特。ややRAWな音作りの割に、ベースが一部パーカッシブに感じられるくらい、よく聴こえるのも特徴の一つと言えるかも。

総じて、他のアングラなブラックとはかなり差別化された音と言えるのではないかと思います。フレンチブラック好きなら外せない作品。それだけに、流通がもう少し良いといいんですけどね…。


MIDDLEISLAND - 曝獣 ★★ (2009-08-23 09:17:00)

2009年発表のミニアルバム。
以前からメタラー間でも話題に上ることが多いアーティストでしたが、実際買って聴いてみて、
そのクオリティの高さに驚くと同時に、一発で惹き込まれてしまいました。
「焼け爛れるような鍵盤」「叫び唸るような哀しい弦」が激情とも言える情念を表現する
劇的なアレンジ、RAPHAELにも通じるキャッチーさ、ロマンティシズムを感じさせながらも
もっと歌謡曲寄りの歌メロ、エモーショナルという言葉では片付けられない感情の篭もった
ヴォーカルが、一丸となって一つの世界観を構築するかのような作品。
この殺陣が繰り広げられているような緊迫した雰囲気、前のめりに暗い熱情を吐き出していく
テンションは間違いなくHR/HMに通じるものがありますね。
「後悔曝獣」などは様式もほぼHR/HMと言って差し支えないかも。
しかし、このヴォーカル、素晴らしすぎるんですが…メタルの観点から言っても、非常に
優れたシンガーだと思います。NOVA-ERA、INSPIREの杉乃さん、GUARDIAN HACKERの
Asamiさんを思わせる、しゃくりを多用するスタイルですが…そのしゃくりや、声が割れる
ような激しい歌い方、語尾を絶叫させたりなどの感情表現が、無理のない、自然な歌唱の流れの
中で行われていて、心地良く聴けると同時に、そこに込められた情念に否応なく引き込まれて
しまいます。こういう、ドスが効きつつも艶やかさのあるヴォーカルはレアなのではないでしょうか。
アレンジ、歌唱、世界観共にメタラー好みのする作品だと思う。
最近ASRIELや六弦アリスなど、ゴシックな世界観とメタル要素を持ったアーティストが
DISK UNIONに入荷されてますが、このMIDDLEISLANDも是非棚に並べて欲しいです。
一撃で虜にするキャッチネスと、ムードの濃さを高レベルで両立させた素晴らしい作品ですよ。
アルバムの感想とは直接関係ないですが…
もしかしてこのアーティスト名、コンポーザーの中島岬さんの苗字からでしょうか。


SORHIN - Apokalypsens Angel ★★ (2009-08-20 22:05:00)

2000年発表の2nd。
2009年にNorma Evangelium Diaboliよりリマスター、ボーナス入りで再発。

専門店では、「MARDUKやDARK FUNERALと並び、スウェディッシュ・ブラックの礎を作り上げたバンド」として紹介されていましたが…それらのバンドがブルータリティやスピードに重きを置いているのに対し、こちらはよりメロディやリフを聴かせる事を重視している感じですね。ブラックメタルの邪悪さをしっかり継承しつつ、疾走映えするかっこいいメロディや、嫌味にならないセンスのいい刻みリフの導入などは、スウェーデン勢よりもTAAKEに近い路線だと思います。リフの動きの多さはTAAKE以上かもしれません。

音質は、最初はドラムの金属音が結構目立ってるせいで、アングラ感丸出しな印象を受けたんですが…良く聴くとかなり整ってますね。リフがクリアに聴こえ、そのかっこよさを存分に伝えているし、慣れれば聞き苦しさもほとんど感じさせないしで良好。この少し金属質な感じの音が、よりバンドサウンドの勢いを増しているようにも思います。ヴォーカルはちょっとMARDUKのLegion似ですね。Legionよりも少しわめき気味の声だと思います。

NEDが目を付けるのも良く分かる、良質のブラックメタル。
メジャー志向過ぎず、かつ質も高いメロブラを求めている方にお勧めです。


MYONMYON - Nuclear Blast (pizuya's Cell × Myonmyon) ★★ (2009-08-20 21:58:00)

2009年発表のコラボアルバム。
デス/ノーマル両刀使いのシンガー、Yamagen氏をヴォーカルに迎えてのメタルコア。
…もう、ぴずやは単独よりMYONMYONとのコラボ作の方が多くなってしまってますね(笑)。
MYONMYONの「Steel of Scarlet」やぴずやの「Symmetry Burzum」を聴いた時も
クオリティの高さに驚いたんですが、まさかここまでの作品を作り上げるとは…。
以前IN FLAMESの名盤「Come Clarity」をレビューした際、「あれだけメタリックな
グルーヴと高揚感、メロディアスさを全て備えたリフを書けるのは凄い」と絶賛したんですが、
このアルバムもそれに肉薄する、リフのかっこよさがあると思います。
音質も流石にFredrik Nordstromプロデュース作品とかと比べると少し作り物っぽさが
あるのは否めないですが、ジャンル一流レベルの重さ・クリアさ・聴き心地のよさは
あると思うし、ちょっと後期EMPEROR~ソロ化してからのIhsahnを意識したようなデス声と、
IN FLAMESやSOILWORK系のメタルコアにぴったりな普通声を使い分けるヴォーカルの力量も
かなりのものだし、総合したクオリティでも海外の一流バンドに比肩する物があると思う。
…更にそれにプラスして、上海アリス幻樂団の繊細なメロディも取り入れてるもんだから、
もう手が付けられません。4曲目の耽美(かつ超超超超キャッチー)なコーラスパートや
5曲目の繊細極まりないピアノなんかは、海外のメタルコアではまず聴けないのでは
ないでしょうか。また、ヴォーカルハーモニーをかなり入れてるのも特徴ですが…
個人的にはこれならデスヴォイスだけでなく、普通声もIhsahn風だったら良かったなぁ。
あの悪の威厳に満ちた、声楽的美声までコピってくれたら超名盤になったと思う。
しかし、録音技術の進歩や、同人という販売経路の存在にはほんと感謝しなくてはなりませんね。
若い感性を持った人が、年功序列に潰されたりプレスやレコード会社に圧力掛けられたりせずに
才能を発揮できる場があるというのは素晴らしいと思います。若手の無名バンドが古参の
伝説のバンドより、アマチュアがプロよりかっこいい音出してるなんてザラにありますし、
その恩恵を受けられる今のリスナーは、実はかなり幸せな立場にいるのかもしれません。


HELL-BORN ★★ (2009-08-18 21:33:00)

ポーランドのデスメタルバンド。BEHEMOTHのメンバーも在籍。
…そのネームヴァリューで最新作買ったんですが、このバンドは「当たり」ですね。
本当にポーランドのデスメタルは質が高い…。


HELL-BORN - Darkness - The Dead Don't Preach ★★ (2009-08-18 21:31:47)

ヴォーカルパートはこの曲がベストかもしれません。
まるで自分が獅子であるという催眠術にかかっているかのような凶悪さ。Nergalより声色こそ少ないものの、威厳では決して負けていないのではないかと思います。…でも、無音部分ははっきり言って不要。大して効果上げてない気がする。


HELL-BORN - Darkness - Hellfire ★★★ (2009-08-18 21:30:58)

「The Black of Me」とは逆に、コーラスパート以外をトレモロリフで覆い尽くした曲。タイトルからして、多分にブラックメタルを意識しているのかもしれません。もちろんこういう曲(デスの重さ+ブラックのトレモロ)は大好きだし、当然星3つの評価です。


HELL-BORN - Darkness - The Black of Me ★★★ (2009-08-18 21:29:56)

この曲もオールドスクールさが感じられる…と思ったら、コーラスパートはトレモロ全開なんですね。しかも高音を強調して、キーボードの様に聴かせることまでやってるし…。オールドスクールな感触のパートもコーラスパートも、どこか活き活きして演奏してる感じがするんですよね。本当にこのジャンルを好きな人が作った曲という感じ。