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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3301-3400

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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3301-3400

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NATAN - Het Zicht Van De Dood ★★★ (2009-06-28 18:48:00)

2008年発表の1st。

これまた素晴らしいバンドがメロブラ界に現れましたね…1stにして、このジャンルのクラシックな名盤と比べても遜色無い魅力のあるアルバムだと思います。私は一聴きで惹き込まれてしまいました。

…基本的にはDISSECTIONやNAGLFARの影響下にありそうな北欧的な寒々しいトレモロリフを軸にドラマ性たっぷりに展開していくメロブラですが、時折アコギやヴァイオリンなどによるペイガン的なメロディを挟むのが特徴。元々質の高いメロブラなんですが、これによって更に展開にメリハリが付き、曲の魅力を増しているように思います。

例えるなら、初期SATYRICONに通じる世界観を、メロデス並みのポピュラリティを持ってやっている感じでしょうか。メロデス・メロブラ的な聴きやすさがありながら、ブラストや2ビート疾走とトレモロを組み合わせ、ブラックらしい禍々しい陶酔感を演出するパートが多いのも素晴らしい。音質も辺境っぽさやチープさはなく、普通にメジャークラスの音で音量も丁度良いし、文句を付けるとしたらエンディング部分(かなり長い無音を挿入してる)の野暮ったさくらいでしょうか。

ブラック、メロデス、ペイガン、哀メロ好きなどかなり幅広い好みに対応できそうな、非常に質の高いアルバム。こうした縛りの多いジャンルにありがちな、音自体の質は高いけど曲が金太郎飴ということにもなってないですし、名盤指定してもいいのでは。私はDISK UNIONでコメントに惹かれて購入しましたが、こういう良質なバンドを発掘した店員の方はかなりの慧眼だと思います。まだそこまで話題になってるというわけでもないのに…やっぱプロは違うぜ(笑)。

発売から結構経ってしまいましたが、皆さんもツバ付けとくなら今のうちかもしれませんよ(笑)。


ANCIENT MYTH - ANTIBES - LEVEL X ★★ (2009-06-28 18:45:08)

ヴォーカルのがなり散らす声がとにかく印象的な曲。
でもギターメロは様式美的な華やかさがあるというギャップが良いですね。ヴォーカル、これだけがなっててもツッパリ的な匂いが全くしない所が、個人的には高評価。もっとも、この歌い方でアルバム通されたらちょっときついですが。


ANCIENT MYTH - ANTIBES - WORLD OF THE TRUTH ★★★ (2009-06-28 18:44:22)

実はこの曲が一番好き。
様式こそ様式美/ゴシック/シンフォニックメタルですが、V系的な文学的な(というか、繊細で多少屈折した少年少女たちが憧れ、思い描くところの「文学」的な)メランコリア/ロマンティシズムも混じっているように思うんですよね。特にキーボードのフレーズは本当にセンスがいいと思う。これ聴いてるだけで幸せかも。


ANCIENT MYTH - ANTIBES - CRYSTAL SKY (2009-06-28 18:43:28)

歌メロもキーボードと同じくらい華やかにして欲しいとか、歌い方も5曲目くらいキレてて欲しいとかいろいろ注文を付けたくなってしまう曲。悪くはないけど、もう一つという感じ。


ANCIENT MYTH - ANTIBES - AS LIGHT ★★ (2009-06-28 18:42:45)

やっぱり掴みはこうでなくっちゃ、っていう曲ですね(笑)。
間奏パートとか、この手が好きなら嫌とはいえないかっこよさ。
このタイトル、やっぱりアズライト(藍銅鉱)と掛けてるんでしょうか。


ANCIENT MYTH - ANTIBES ★★ (2009-06-28 18:41:00)

2005年発表の1stミニ。
キラキラしたゴシックなキーボードをフィーチャーした、シンフォ/様式美メタルと言えそうな
作風ですが、ヴォーカルの歌声がかなり独特かつ幅広いのが特徴ですね。黒装の貴婦人が
手招きしているような妖艶な中音域からシンフォゴス系には欠かせないソプラノヴォイス、
デスヴォイス一歩手前の音程をつけたがなり声など多種多様な表現で曲を彩ってくれます。
ただし、ところどころヴォーカリストが自己イメージを完璧に表現できていないように思える
部分や、歌メロがバックに負けてると思う部分があるのも確か。特に3曲目は、恐いとか
狂気じみてるというよりは、鼻息荒く歌っているように聞こえてしまう…。
ヴォーカルの声質やスタイル自体は良いので、その辺りを変えずに更に表現力を付けたら
素晴らしいバンドになるんじゃないでしょうか。
…って書いてたら、ヴォーカリスト交替してたんですね…。後任はcodename ; Winglessの
Michal嬢ということで、やっぱり個性的なスタイルを持ってる人と縁があるバンドなんですね…。


SAMAEL - Above - Under One Flag ★★★ (2009-06-28 10:12:44)

メロブラ化しても、やっぱりSAMAELはSAMAEL。
特にメロディ面でそれが顕著で、邪悪さ寒々しさメロウさ不条理さなどの多くのブラックメタルバンドが目指す雰囲気ではなく、人間を啓発するようなパワーに満ちた物になっているように思います。


SAMAEL - Above - Virtual War ★★★ (2009-06-28 10:08:55)

The, vir, tu, al...war!!
for, a, con, crete...peace!!
この部分の一音節ごとに区切って叫ぶパートが、兵士にシュプレヒコールを促す指揮官のようで非常にかっこいい。思わず付いていきたくなりますもん(笑)。Vorph氏、ミュージシャンじゃなくて教祖とか目指してても大成したんじゃないでしょうか。


SAMAEL - Above - Polygames ★★ (2009-06-28 10:04:20)

やっぱりこういう掛け声があってこそSAMAELですね。
某ゲームキャラみたいに「慢心せずして何が王か!」とか言い出しそうなほどふてぶてしい雰囲気も素敵。


SAMAEL - Above ★★ (2009-06-28 10:00:00)

2009年発表の9th。

最近のSAMAELの音楽性の特徴といえば、やはりダンサブルなリズムとリズミックなヴォーカルラインのもたらす高揚だと思うんですが、今作は違う方向に舵を切ってきましたね。リズムはブラスト・ツーバスを利用したエクストリームメタル然としたものになり、ヴォーカルもある程度リズミックな要素は残しつつも、ブラック的な絶叫を多用してます。総じて、普遍的なメロディック・ブラックに近付いたかという印象。

とは言っても、「Reign of Light」「Solar Soul」で見せたようなどす黒いポジティビティ、ふてぶてしい程に確信に満ちた力強さなどはやはりSAMAEL。ヴォーカル、トレモロリフ、キーボードが引っ込み気味でドラム、グルーヴィなリフが前に出た音質は正直好みではないし、やはり個人的には「ROL」「Solar Soul」の作風の方が断然好きなんですが、それらの作品同様日本盤レベルのクオリティ、ポピュラリティはあると思うし、お勧めではあります。

メロブラやメロデスが好きならこの作品から入るのもいいかと思います。逆にインダストリアル的な部分が好きなら「ROD」「Solar Soul」を先に聴くのを推奨。


SOUNDWITCH - WICCAHOLIC ★★ (2009-06-27 23:34:00)

2009年発表の1st。
タイプとしては、インダストリアル・ゴシックになるのでしょうか。
厚いギターリフの音色など、バンドサウンドは確実にHM/HRの範疇に入る音ながら、
ダンサブルな打ち込みビートと生ドラムの併用や、全体的に大胆にプログラミングを
導入するなどエレクトロニカ要素もかなり強い作風。…個人的には、このバンドのリズムの
組み方大好きですね。相当ヘヴィかつ、一部結構ノイジーな部分も音ながら聴き心地が
良いのは、打ち込みドラムの陶酔感と心地良さと、生ドラムのダイナミズムと気持ち良さが、
どちらも損なわれることなく共存しているリズムによる所が大きいのではないかと思います。
プログラミングの方もかなりセンスが良く、ただインダストリアルな作風だからただ無機質な
音を入れるというのではなく、時にパーカッションなどの有機的な音を入れたり、無機質な音に
有機的なうねりを与えたり、多種多様なアレンジで飽きさせず聴かせてくれます。
ヴォーカルメロディは歌謡的ではなく、あくまでリズムを強調している感じですが、シンガーの
挑発的に歌ってるときの倖田来未さんにも通じるコケティッシュさがある声質もあって、
フックはしっかりあるのが良いです。これが前述のリズムと組み合わさると、凄く洗練された
かっこよさがあるように聴こえるんですよね。
全編を通して、特にダレることもなく心地良く聴ける作品で、1stにして音楽性が
確立されているような完成度の高さのあるアルバムだと思います。欲を言えばリフはもっと
凝って欲しいと思わなくもないですが、日本のメタルの未来は明るいと思わせるに充分な音。
なんとなくマンソンと通じるものを感じるんですが、個人的には最近の妙に小難しい
マンソンよりもずっと好み。雑誌など各メディア(特にBURRN!)も、こういうスタイリッシュな
かっこよさのある、しかも将来有望なバンドを応援して欲しいな…と思います。


ASHDAUTAS VRASUBATLAT ★★ (2009-06-27 19:43:00)

上の「へびーめたるにーそっくす」、追加してみました。
良かったらどんどん書き込んでください。
それはそうと、3rdデモ買いましたがなかなか良いですね。
2nd買い逃したのをかなり後悔…66枚限定ってかなり酷ですよね…。
フルアルバムは出さないんでしょうか。


YAMAGEN'S DEVILELIET - Death Charge - Inferno ★★★ (2009-06-27 00:28:09)

海外のエクストリームメタルにも負けない音を出している…というのは他の曲もクリアしてると思いますが、この曲はその一つ上の段階に行っているのではないかと思います。帯タタキにもある「鋼鉄激走重低音」が、フレーズや展開によって最大限にその魅力を発揮している感じ。


YAMAGEN'S DEVILELIET - Death Charge - Dubi×2 School Days ★★ (2009-06-27 00:27:20)

おどろおどろしい曲名の中にあって、一つだけ凄く浮いてますね(笑)。
実際聴いてもポップな歌メロが聴けてやっぱり浮いてる(笑)。ラストのデスヴォイス交じりのスキャットが楽しいです。


YAMAGEN'S DEVILELIET - Death Charge ★★ (2009-06-27 00:25:00)

2009年発表の(オリジナルとしては)2nd。
…何故か同人出身のメタルアーティストってインストが多いですが、このアルバムは
全編デス声入りのメタルコアという、この界隈では珍しいスタイル。テクニカルなだけでなく、
混沌性の欲しい所ではしっかりカオスを感じられるフレーズを入れてくれる、スジの通った
演奏・曲作りでレベルは非常に高いのではないでしょうか。
BURRN!誌辺りの愛読者で、「同人」という言葉にオタク文化的なイメージしか持ってない人が
聴いたら驚き、ジャンルに踏み込むきっかけになることもあるだろうし、ちょっと激しい
ロック好きな兄ちゃんとかが聴いても案外気に入ってしまうかもしれません。
ただ、それ以上のものを期待していたのもまた事実。
この作品も同様でしたが、なんか同人系エクストリームメタルって、質は高いけど行儀の
いいものが多いという気がするんですよね…。演奏はかっこいいし歌も上手いんだけど、
何かこじんまりした感じがあるというか。デスヴォイスもホルモンが聴ければ行けるレベルの
マイルドさで、狂気には程遠い感じだし。せっかくDIYな同人シーンにいるんだから、
「同人だけど海外のメジャーバンドに劣らないクオリティの音」を聴かせるのではなくて、
「ジャンル(ここではHM/HR)の中でも突き抜けた何かのある音」を聴かせて欲しいところ。
六弦アリスのクサメロや志方あきこの派手なクワイア、SOUND HORIZONの世界観、MAPLE LEAFの
包容力などに変わる何かを見つけられたら、マジにメジャーを脅かす存在になるかもしれません。


KANASHIMI - ROMANTIK SUICIDE ★★ (2009-06-26 22:41:00)

2009年発表の1st。666枚限定、手書きナンバー入り。
…何気にカルト系の良質のバンドの多い日本産で、鬱ブラック/葬式ドゥームを演っている、しかもマニア間の評価も上々とくれば…ミーハーな私としては手を出さない訳にはいきません(笑)

引きずるようなスローな曲調に悲しげなメロディ、闇から響くようなエフェクトを掛けたブラック的絶叫を乗せたスタイルはNORTT辺りに通じるものがありますが、主にピアノによって奏でられるメロディには絶望感や厭世観よりも、悲哀や哀愁といった人間的な感情が篭められているように感じられるのが大きな特徴だと思います。

タイトル通り、「ロマンティック」と言っても、強ち言い過ぎではないかもしれません。ギターの歪ませ方はNORTTやWORSHIPと比べるとややマイルドで、薄く全体を覆うように被されたギターノイズの中で低音が響く音像も結構独特ですね。日本産という先入観があるのかもしれませんが、この音を聴いてると、真夜中、大きな日本家屋の大広間(畳張り)に独り取り残された気分になります。
しかも絶対昔そこで相続を巡る争いの末、殺人が起こったとかのいわく付きの部屋(笑)。畳にうっすら血の染みとか残ってそう…。

NORTTやWORSHIPよりもメロディ志向の強い作風なので、このジャンルとしては割と聴きやすい方だと思います。せっかく国産で質の高いアルバムがリリースされたことですし、鬱系・葬式系に興味はあるけどまだ手を出していない方もこの機会に聴いてみてはいかがでしょうか。
限定品なのでお早めに…


WALTARI - Yeah! Yeah! Die! Die! Death Metal Symphony in Deep C ★★ (2009-06-25 22:02:00)

96年発表の5th。
私は「Space Avenue」二枚組のボーナスディスクで入手しましたが、オリジナル盤は
トラック分けがされておらず、全てが1トラックに入っているものもあるそうです。
聴いてみての第一印象は…前評判通りのド派手な音像に悶絶したのももちろんなんですが、
それ以上に「アイデア勝負な作品」というものでした。例えばメロブラ調のトレモロ疾走と
ディズニー的?な華やかなオーケストレーションを交互に繰り出したり、忍び寄る弦の
妖しいメロの上で脅かすようにバンドサウンドを断続的に入れたりなど、彼ららしい
変則的なアレンジがそこかしこで聴かれ、全く予定調和にならない作品に仕上がってますね。
シリアスなだけでなく、少し滑稽味のようなものが混じっているように感じられる辺り、
逆にただならぬ凄みを感じられるように思います。
10分以上に及びバンドサウンドを排した、本物の交響曲のようなパートを挿入したり、急に
四つ打ちメタルになったりする展開は、普通のシンフォデス/ブラックではまず聴かれない
ものではないでしょうか。この辺りが、この作品より派手な音を出すバンドが増えた昨今でも、
マニアの間で神格化されている要因なのかもしれませんね。ただし、トラック分けなしの
バージョンの方では、前者は結構辛いものがあるという気もしますが。
ただ、ラップ入れてチェキとか言っちゃうのは良いんですけど、それが今一つキレが無いように
感じられるのはちょっと不満。メタルにラップ入れるのは構わないけど、韻律の心地良さとか
早口のかっこよさとかがもっとあって欲しい。この辺りはMANESの3rdの方が良かったかも。
あと普通声パートになよ声で歌ってる部分があるのも少し受け入れがたいものが…。
まあそれを差し引いても、シンフォ好きならマストである出来には変わりませんが。
でも、この作品最近店舗とかで見かけない気がするんですが、もしかして廃盤なんでしょうか…
普通にHR/HM名盤ガイドとかに載る出来だと思うんですけど、もし廃盤ならさっさと再発して
欲しいです。もちろんその時はトラック分けをちゃんとやっているバージョンで。


GOD DETHRONED - Passiondale (Passchendaele) ★★★ (2009-06-07 19:35:00)

2009年発表の8th。
初回盤は9曲入りライブアルバム、日本盤はライブテイク3曲のボーナス付き。初回盤のジャケットはギラギラした色で指紋が付きそうです(笑)。

デスラッシュを基本に、時にARCH ENEMYなどメロデス勢にも通じるメロディアスなリフを聴かせ、時にMARDUK等ブルデス/ブルブラ勢に通じる爆走を聴かせ、時にそれらを組み合わせてドラマティックに展開する作風に大きな変化はなく、安心して聴けるクオリティがありますね。

6thでは前半にメロい曲が集中してた傾向がありましたが、今回はそういう事もなく全編流れがスムース。また、音質もギターの歪みが圧力を増し、戦争を表現するに相応しい迫力ある音作りながら、全編聴き通しても聴き疲れしない感じで、良くなっていると思います。

前作は未聴なので6thとの比較になりますが、順当過ぎるくらい順当にレベルアップしている作品ではないでしょうか。欲を言えば、普通声を一部に取り入れること自体はいいんですけど、クリーンパートの声質は「Bloody Blasphemy」の頃の方が断然良かったなぁ…。ボーナスのライブ盤も、5thのボーナスで付いて来たものよりも遥かに音質が良くなっていて、スタジオ盤さながらの音を聴かせてくれて実に熱いです。

しかし、あのオープニング、日本人からするとツッコミ待ちにしか思えないんですが(笑)。「ああなにヨーロッパ大陸よ。一体何があったんだ」からして何かオカシイし、声質も海外ドラマの吹き替えやアニメのナレーションをやりそうな戦争のコンセプトに相応しからぬ柔らかい声で、アクセントも絶妙に変なのでまーったく緊張感がありません(笑)。

そこから超緊張感のあるバンドサウンドに雪崩れ込むわけですが…そのギャップが可笑しくて何度聴いても笑えます。その辺りも含めてお勧めのアルバムですね(笑)。


1349 - Revelations of the Black Flame - SERPENTINE SIBILANCE ★★★ (2009-06-07 08:35:32)

疾走するパートはいつもの1349らしいとも言えますが…ドラムのフレーズが低音のドコドコした響きを利用してより黒いムードを演出しようとしている感じがするあたり、やっぱりファストパートにおいても微妙に変化があるな…と思います。


1349 - Revelations of the Black Flame - Invocation (2009-06-07 08:32:45)

最初の「ア゛あーーーー!!」が非常にわざとらしくてちょっと萎えます(笑)。正直、これにアルバムの印象が結構左右されてるのでは…と思います。1349らしいトレモロリフが来た時はかなりホッとしました。


1349 - Revelations of the Black Flame (2009-06-07 08:26:00)

2009年発表の4th。
初回盤は6曲入りライブ盤「Works of fire, Forces of Hell」が付いてます。

このサイトを始め、色々な所で問題作とされているようですが、確かに
それも頷けるほどの方向転換がなされてますね…。今までの1349の
特徴である「Frostの爆走ドラム」や、「悪霊じみたトレモロリフ」などは、
あるといえばある、という程度で、今回はスローでドゥーミーな展開や
ダークアンビエント的な音、オールドスクールな疾走などを取り入れ、
剰えプログレバンドのカヴァーまで演るなど、音作りは1349そのもの
ながら、曲だけ聴いたらほぼ別のバンドのアルバムに聞こえるんじゃないか…
という仕上がりになってます。

個人的にはその事自体はなんの問題もないんですが…今までの1349の
作品って、ファストブラックというカテゴリーの中では「そのジャンルの
顔足り得るくらい無敵な感じ」があったと思うんですが、この作品には
ドゥーミー、ダークアンビエント寄り、オールドスクールなブラックと
いうカテゴリの中で、それほどのクオリティがあるとは思えず、相対的に
魅力が下がったように感じられてしまうのが一番の問題。
結果、いつもの作風から離れた曲を集めたアウトテイク集的
ミニアルバムのように感じられてしまうんですよね…。

早い話、ファストブラックで最高のものを聞かせてくれるバンドが、
他の路線でまあまあなものを作ってることが腑に落ちないから、問題作と
されてるんだと思います。
CELTIC FROSTのメンバーが関わっていることもあってこういう疫病的な
作風になったのかもしれませんが、それだったらCxFxの「Monotheist」のが
もっとビョーキじみてると思うし。

ちなみにライブ盤「Works~」は最高。
ファストブラック最強バンド最有力候補としての1349の魅力のたっぷり
詰まったライブ盤に仕上がってます。音質もほぼスタジオ盤準拠で、
ヴォーカルもしっかり前に出ててめっちゃ迫力あります。
今までの路線に惚れてた人はこれ目当てで買っても損はないかと。
本編は、1349の生々しさと音のよさのバランスが絶妙な音作りが好きで、
ファスト路線以外も聴いてみたいと思っている人や、1349自体が大好きな方にはお勧めです。


KISSING THE MIRROR - Dreaming River (wooming × 魂音泉) - The Night of Eternity ★★★ (2009-05-09 22:21:41)

キーボードだけでなく、ティンパニと思しき音も入れた音作りが、映画的な壮大さを演出する曲。このキーボードだけに頼らないで構築するシンフォメタル観が私的に好み。


KISSING THE MIRROR - Dreaming River (wooming × 魂音泉) - The Blood of Insanity ★★ (2009-05-09 22:18:34)

このジャンルを知らない人にも一発でアピール出来るくらい、メロディの活かし方は上手いですが…このメロのアレンジを幾つも聴いてきてるリスナーとしては、もう一つセールスポイントとなる何かがあればもっと良かったと思う。でも、IRON ATTACK!もCROW'ZCLAWも黒夜葬も捻ったアレンジだし、UNLUCKY MORPHEUSはVo入れてるしで、意外とこういうストレートにメロを活かすインストメタルって貴重かもしれません。


KISSING THE MIRROR - Dreaming River (wooming × 魂音泉) - Bad Omen (2009-05-09 22:13:31)

イントロのギタメロ、ちょっとARCH ENEMYの某曲に似ているような…同じ試みはUI-70が先にやってましたが(笑)。それよりも、開始一分半くらいのメロディの泣き具合が、このジャンル(東方メタル)でも最強レベルで半端ないです。…でも、なぜピアノソロ…。なぜ、なぜこのメロディで疾走してくれない!!!?…半分はこのメロでの疾走を期待してアルバム買ったようなものなので、個人的な恨みを込めて星一つ(笑)。まあ、タイトルの時点でイントロダクション的な楽曲かも、という予想も、あるにはあったんですけどね…。


WIZARDS' HYMN - Transience - Remains ★★★ (2009-05-06 23:16:03)

前作の「The Glory of the Desert」に匹敵するくらい、巧みな情景描写で和な世界を描く曲。…この一曲目を聴いた時は、世間の評価とは裏腹に名盤だと思いましたが…。この情景描写の上手さと1stでの歌メロでの表情の付け方を、全曲で両立させたら凄いアルバムが出来そうなんですけど…


WIZARDS' HYMN - Hymnal - Firestorm ★★★ (2009-05-06 23:12:37)

タイトル通り、演奏も歌メロも熱い曲。
特にBメロ部分、サビへ向けてギアを入れつつ、それ自体凄まじくクサいメロディが実に素晴らしい。ラストの「Firestorm!」連呼も熱かっこいいです。


WIZARDS' HYMN - Hymnal - The Glory of the Desert ★★★ (2009-05-06 23:10:08)

実はメロスピ曲を差し置いて一番好きです。
ミディアムテンポで、広大な砂漠のような、険しい情景を丁寧に描いていく楽曲。でも、聴いているとこの険しい情景が自分を優しく受け入れてくれるような印象もあるんですよね。ヴォーカルの歌い方も実に好みで、特にサビの「Flee away」の部分は凄くかっこいいと思う。


WIZARDS' HYMN - Hymnal - Wings of Time ★★★ (2009-05-06 23:07:07)

彼らのクサメタルバンドとしての名声でこのアルバムを買った人なら、まずイントロでガッツポーズ、そして海外バンドではなかなか聴かれないキャッチーな歌メロで悶絶でしょう!歌唱も歌メロ自体に負けないくらい起伏があってかっこいい。でも、高音部の歌声は微妙に可愛らしい声なような…(笑)。


THE AGONIST - Lullabies for the Dormant Mind - Swan Lake (a cappella) ★★ (2009-05-06 20:22:25)

聴けば誰でも分かるような超有名曲のカヴァー。
このメロディって、どこかゴシックに通じるような暗い叙情があると思うんですが…こういうカヴァーをアルバム中に入れる感性が素晴らしいと思う。


THE AGONIST - Lullabies for the Dormant Mind - The Sentient ★★★ (2009-05-06 20:21:36)

目まぐるしくテクニカルなパートと幽玄で繊細な情景を描くパートが混在する曲で、プログレメタラーにもアピールしそう。歌い上げをブラストで切り裂いていく部分はハッとするほどかっこいいですが…出来れば歌メロが一段落付くまでブラストは続けて欲しかったなぁ。


THE AGONIST - Lullabies for the Dormant Mind - The Tempest (The Siren's Song; The Banshee's Cry) ★★★ (2009-05-06 20:20:42)

何だか分からないうちに、全身を切り刻まれているような目まぐるしさが特に強く感じられる1曲目。普通声のパートのメロディが少し中近東っぽい雰囲気があって、良いフックになっていると思う。嵐のようなアンサンブルにセイレーンの歌声のようなノーマル声、バンシーの叫びのようなデス声…と、タイトルを読んだだけでどういう曲か想像付くあたり親切な曲なのかも(笑)。


THE AGONIST - Lullabies for the Dormant Mind ★★ (2009-05-06 20:18:00)

2009年発表の2nd。
メロデス/メタルコアバンドでフロントマンが女性、しかもファッションがゴス寄りなので、
これはゴシック的耽美さや儚さの強いメロデスが聴けるのでは…と興味を持って購入。
…本当は、タワレコで輸入盤が期間限定で1500円という安価で、しかもポイントが1000円分
あったので丁度良いと思って買ってしまったんですけど(笑)。
で、実際に聴いた感触としても大分期待通りの音ですね。
リフ捌きはメロデス由来の、聴いててテンションの上がるような、扇情的でメロディックな
ものなんですが、全体的なムードだったりクリーンヴォーカルのメロディだったり、ゴシック
メタルにも通じる暗い熱情が感じられる部分も多い音。また、テクニカルなリフとリズムの
絡みは「激しい」というより、「めまぐるしい」感じがするのも特徴で、訳も分からないうちに
ナマスにされているような緊張感が出ているように思います。
肝心のヴォーカルは…まるで探偵ドラマの犯人が毒を飲んで自決して胸を掻き毟っているかの
ような、なかなか壮絶なスクリームを聴かせてくれますね。この必死に喚くようなデス声も、
前述の切り刻まれるような音像の実現にもかなり貢献してると思います。ノーマル声のほうも
少し声楽っぽさのある歌い方ですが、上手いゆえのそっけなさはなく、感情の篭もった歌い方で
聴いていて心地良い。フロントマンとして申し分のない華と実力のあるヴォーカルだと思います。
色々な機が重なって買った作品ですが、かなり良いアルバムでした。
でも、某所の日本盤の特典、ヴォーカリストの生写真とか正直どうよ?とか思わなくもないです(笑)。


KERLI - Love Is Dead - Walking on Air ★★★ (2009-05-06 20:16:24)

代表曲らしいですが、確かにこれは素晴らしい。
深い音像に薄暗いキーボードを絡めた音はゴス的頽廃性に満ちてるんですが、そこにハンドクラップやパーカッシブなヴォーカル、チャイルディッシュなコーラスを絡めて独特のムードを演出してます。コーラスなんてゴス世界の、夜道の草陰から聞こえてきた子供の幽霊の歌声みたいだし、途中破滅的なインダストリアル系の音が出てきたときは思わずゾクっと来た。キャッチーですが、ゴス濃度は特濃です。


KERLI - Love Is Dead - Creepshow ★★★ (2009-05-06 20:15:32)

アルバムレビューの方でもhideやマンソンとの類似性に言及しましたが、この曲はzilch(hideさんがやってたバンド)とかなり通じるものがあると思う。「歪んだポップ性」が洗脳的な中毒性を持つまでのレベルに達しているところが共通しているかと。メロディも雰囲気も独特すぎて、それが強烈なフックになってます。


KERLI - Love Is Dead - I Want Nothing ★★★ (2009-05-06 20:14:36)

チアリーディング風ヴォーカルパートが嫌でも印象に残る曲。
買った時は、こんな曲が入ってるなんて思いもしなかったなぁ…でも凄い好きです、この曲。そういえばMikko Aspa(DEATHSPELL OMEGA等)はCREAMFACEというバンドで、アンチゴスな曲とチアリーダーフェチな曲を両方作ってましたが、この曲を彼が聴いたらどう思うんでしょうね(笑)。


KERLI - Love Is Dead ★★ (2009-05-06 20:12:00)

2008年発表の1st。
頽廃的かつ少女趣味でありながら、変に男性に媚びてないアートワークに惹かれてジャケ買い。
聴いてみると、ストリングスがゴス的な夜の雰囲気を演出する暗いムードの曲を、コケティッシュな
ヴォーカルが引き立てる頽廃と幼気さが混在するゴシックで、ジャケから想起されるイメージに
ピッタリな音でした。…一曲目は。しかし聴きすすめるとプログレ的キーボードを配した曲や
インダストリアル要素を音響面に生かした曲、果てはチア・リーディングのようなヴォーカル
パートがある曲まであり、様々なタイプの曲を演っていて、曲によって「ゴス的頽廃性」の
濃度が特濃からウス味までかなり差がある感じ。
…と言っても、軽薄に聞こえるほど明るい曲やパートはないし、どの曲も歌メロ…というか
ヴォーカルパートが、リズミックだったりチャイルディッシュだったりでかなりフックが強く、
結果この手のゴス系バンドにありがちな「世界観にこだわるあまり、どの曲も同じような
感じになる」という所からは遠く離れた、魅力的なアルバムに仕上がっていると思います。
ヴォーカルも悪意なく命に関わる悪戯をしかけてきそうな、イノセントな邪悪さを秘めている
感じで悪くないです。癖を付けて歌わないと、天野月子さんの声質に少し似てるかもしれません。
…アウトプットは全然違うし、こっちの方が大分マニアックな感じはしますが、歪んだ
ポップ性はどこかhideやMARILYN MANSONにも通じるところがあると思います。
フィメールゴシックだけでなく、その辺りが好きな人も聴いてみるといいかもしれません。


天狗櫻 - 櫻 - 艶書 ★★★ (2009-05-06 20:09:53)

初期陰陽座のドロドロした世界観を、このバンドなりに噛み砕いて消化したような曲。「♪嗚呼…見紛う~」の歌い方が、パンチが効いていてかなり好きです。綺麗なだけじゃなくて、毒もあるのがツボ。


IRON ATTACK! ★★ (2009-05-05 23:14:00)

新作、主旋律リードギターに続き、男性メタルヴォーカルまで解禁してくれましたね…
ライナーを読むと色々葛藤や試行錯誤があるみたいですが、私的には両方とも
明らかにプラスの方向に作用してると思います。
この調子で色々な枷を外していってほしいです。
…次はデスヴォイスやブラストビート辺りを解禁したりして。
もしデスヴォイスやるならMAYHEM風やBEHEMOTH風、BURZUM風とかやって欲しいです。
正統派寄りだからデス声はないかもしれませんが、もしやるなら徹底して欲しいですね。


IRON ATTACK! - SPARKING - Never die, to the moon ★★★ (2009-05-05 23:07:58)

アコギパートやダークなパートを設けたり、構成はドラマティックなんですが…基本的に「速弾き主体で弾き倒すクッサいギターソロ」と「原曲由来と思しき超が付くほどのクッサいメロ」"だけ"によって展開していく豪華な曲。ああ、この「お行儀良いメタルなんてつまらないよね」と言わんばかりの、派手派手なゴージャス展開がたまらない!!強いて言えば、曲名はもっとこだわってほしかったかも。


IRON ATTACK! - SPARKING - Sparking ★★★ (2009-05-05 23:01:57)

泣きリードギターに続き、今度はメタリックで力強い男性ヴォーカルまで解禁してますが…なんじゃこりゃ、めっちゃかっこいいんですけど…。
同性が寄ってきそうなフェロモンを撒き散らすような、筋肉礼賛なパワーに満ちたヴォーカル…私は暑苦しい男ヴォーカルが苦手なはずなのに、物凄くかっこよく聞こえる。特にサビラストの「Master Spark」の言い方なんて、「どうよ?俺ってかっこいいだろ?」と言わんばかりの切れの良さ。演奏もIRON ATTACK!らしく、辛口で有名な盟友勇者アーサー氏(DRAGON GUARDIAN)も聖剣エクスカリバーを収めて聴き入ってしまいそうなほどの充実振り。
…本当に優れた物って、人の好みを変えてしまうほどのパワーを持つものですが、私もこれを聴いてメタルのマッチョ的なヴォーカルへの苦手意識が多少緩和されたかも…。


PLASMA JET - RED SOLITUDE ★★ (2009-05-04 23:20:00)

国産メロデスバンドの2曲入りシングル。2008年発表。
タイプとしては、モダンな方向にいかずクサ方向にひた走ったARCH ENEMYとか、
リフワークに比重を置いたSERPENTとか形容したくなる、ツインギターによるキャッチーな
メロディを聴かせるメロデスで、クサメタラーにも強くアピールするタイプの作風と言えそう。
曲数は2曲と少ないながら、ソプラノをフィーチャーした「Red Solitude」、メロデス的
ギターワークの中にブラック風のトレモロを派手に炸裂させる「Black Twine」とどっちも
際立った個性と魅力を持つもので、アルバムが楽しみになってくる内容。音質は悪い…というより、
バスドラやヴォーカルの歯擦音がうるさめな、多少垢抜けなさが残る感じですが、まあ許容範囲。
ちなみにヴォーカルは女性で、ソプラノとデス声の両方を使うタイプ。
デスヴォイスは低音グロウルを多用していながら女性と分かる声で、多少迫力に欠けるきらいも
ありますが、ゴシックドレスを着た女ゾンビが刃物振りかざしているような恐さがありますね。
ソプラノも歌メロ入れてキャッチーにしつつ、ゴス的ムードを際立てるのに貢献してると思う。
アルバムではもっとソプラノ使ってくれると良いなぁ…。
最近、HR/HMにも女性をフロントや中心人物に据えるバンドが増えてきていますが、個人的には
凄く良い傾向だと思う。その手のバンドって、「バンドの顔」のイメージに合わせて、
メロディを女性的なものやゴス寄りの耽美なものにしやすい傾向にあると思うんですが、
そういうメロディってメタルの硬質な音やドラマティックな展開と凄くマッチするんですよね。
もちろんこのバンドにもそうした傾向が見られますが、クサメタラーとしては大歓迎です(笑)。


TOR LUNDVALL - Empty City - Running Late ★★ (2009-05-03 10:03:49)

夜道を歩いていたら、妄想と現実の境界線が崩れ始め、意識が空を漂い始めた…そんな感じの音。どうでもいいけど、今「よみち」を変換したら「黄泉地」って出てきた(笑)。ゴースト・アンビエントのレビューだからPCが気を利かせてくれたんでしょうか(笑)。ぶっちゃけ二度手間ですけど。


TOR LUNDVALL - Empty City - Open Window ★★★ (2009-05-03 10:00:47)

アルバムの中でも、最もULVERの「Perdition City」との共通点を感じる曲。向こうに混じってても何の違和感も無さそうです。ULVERファンには是非聴いてみてもらいたいですね。


TOR LUNDVALL - Empty City - 2 : 00 Am ★★ (2009-05-03 09:58:31)

アメリカでも「丑三つ時」みたいな概念ってあるんでしょうか…
アルバムでも一番幽霊が出そうなセクションになってると思うし。


TOR LUNDVALL ★★ (2009-05-03 09:57:00)

アメリカ産ゴースト・アンビエント。
Tor Lundvall氏は画家としての顔も持っているとか。


TOR LUNDVALL - Empty City ★★ (2009-05-03 09:55:00)

2006年発表の7th。955枚限定。
最近、主にブラックメタルやドゥームメタルにアンビエント志向のバンドが多く出てきているせいか、
メタル専門店でも意外とアンビエント作品が売ってたりしますが…そんな中でジャケとタイトルに
「ビビッ」と来て購入してしまった作品。買ってから調べてみたら、このアーティストの作品は
「ゴースト・アンビエント」と定義されてるみたいですね。そんなジャンルあるの、初めて知ったし(笑)。
幽玄で奥行きのあるシンセやサンプリングと思しき音やノイズ、打ち込みビートなどを用いて
静謐に情景を描き出していくような作風で、メタル関係の作品では音の質感はULVERの
「Lyckantropen Themes」に、音から見える情景は同バンドの「Perdition City」に近いと
思います。ただ、ULVERの「Perdition City」が夜景を見下ろしているような、ある程度
具体的な情景が浮かんでくる音だったのに対し、こっちは空虚な都市をテーマに描いた抽象画の
世界の中を漂っているような、浮遊感の強い抽象性の強い音になっているという印象があります。
Tor Lundvall氏は画家でもあり、アートワークも自前だそうですが、だからこそこんなに
イマジネーションを刺激する音を作れるのかもしれませんね。
ULVERやブラック系ダークアンビエントとは違い、メタル系の人脈による作品ではありませんが、
それらに通じるようなダークでアーティスティックな雰囲気はあるので、その手が好きならば
楽しめるかと思います。昔、みんなのうたで「メトロポリタン美術館」という曲が、主人公が
絵の中に閉じ込められるオチの歌詞が多くの子供に恐怖を与えたという話がありましたが、
これを聴けばリアルにそんな気分が味わえるかもしれません(笑)。


STRID - Strid ★★★ (2009-05-02 22:35:00)

94年発表のEP、93年のデモに前身バンドMALFEITORの音源を付けた再発盤。07年発売。

ノイジーに歪んだギターノイズとベールのような神秘的なキーボードに包まれた音像、トレモロリフやベースによって奏でられる寂寥感あるメロディ、ガラガラに潰れたヴォーカルの叫びなど、この時点でどこをどう聴いても確立した鬱ブラックをやってます。

今でこそXASTHURやI SHALT BECOMEを始め、STRIBORGやチェコのTRIST、カナダのETHERなど、このジャンルも優れたバンドが多く現れ、群雄割拠の状態となってますが、この音源はブラック黎明期のものであるにも関わらず、そのままそれらのバンドと勝負出来るクオリティがあると思う。
それどころか、このバンドは鬱ブラックの元祖でありながら、今の鬱系のバンドが表現する絶望感や陰鬱感の「先」の情景を提示してるんじゃないかとも思います。

後にベース/ヴォーカルのStrom氏が自殺しているので不謹慎かもしれませんが…このバンドの曲って、暗いとか絶望よりも「(死ぬことで)これで苦痛から逃れられる…」みたいな、妙な暖かさがある気がするんですよね…。他の鬱系のバンドと比べるとベースがかなりメロディアスで、低音域のメロディが強い音像がこの生々しい暖かさを表現しているのかもしれません。

前述の通り複数の音源を集めた作品なんですが、音源を時系列順に聞いていくのも面白いですね。
思いっきりデモ音質で、まだまだ攻撃性も強い(特にヴォーカル)MALFEITORの音源、1曲で鬱ブラックの大まかな路線を提示したといっても過言ではない93年の音源、キーを入れ疾走もなくし、ギターの金属的な響きを増した94年の音源…と、作を重ねる毎にバンドのヴィジョンが固まっていっているのが良く分かって、興味深く楽しめます。

間違いなくBURZUMやFORGOTTEN WOODSと並び、鬱ブラックに影響を与えた存在と言えるバンドだと思います。気分が落ち込んでいる時は聴かない方が良い…と言いたい所ですが、それを実行に移す寸前レベルの死にたい気分を疑似体験できる作品なので、逆にカタルシスを得られ、リフレッシュになるかもしれません。

…そういえばSTRIBORGって、「風の神」という意味らしいですが、その名前を採用したのはこのバンドを尊敬してて、最初の4字が同じ単語を選んだからだったりして…。


TYRANT - Grimoires ★★★ (2009-05-02 18:34:00)

2005年発表の3rd。

ピアノやストリングス、クワイア風空間系など様々な音色のキーボードが、重層的に絡まりあい耽美さを演出するシンフォニックブラックで、個人的には「Dusk~」「Cruelty~」期のCRADLE OF FILTHにも通じる、ゴシックホラー的な景色の見える音だと思う。メロディが明らかに洋ものゴシック系で、一聴しただけでは日本人とは気付かないような出音なんですが、そのメロの耽美さがCOFよりもかなりあからさま(MIRRORTHRONEクラス?)で分かりやすいものになっている辺り、やはり異文化を咀嚼するのが上手い日本人らしいと思う。

その分かりやすい耽美メロを派手なキーボードで奏でつつ、トレモロリフも絡めて疾走するパートなんかはブラッカーのみならず、クサメタルやメロデス好きも魅了される事請け合い。…この辺り、やっぱり日本人だなぁ…とか思ってしまいますね(笑)。

音質は良好ながら、キー以外のバンドサウンドが、少し翳りのある音だと思うんですよね。でもそれが、どす黒い雲に覆われたような不吉な雰囲気を醸し出していて、キーボードのゴシック的な耽美さと完璧にマッチしてると思います。ヴォーカルは少しダウナー入ったがなり声で、悪くはないですがもっと凶悪な方が個人的には好み。

元1349のメンバーが演ってるシンフォブラックで「PANTHEON I」というバンドがいますが、あのバンドが分かりやすい耽美さを求めて進化していったらこんな感じだと思う。ヴォーカルの歌い方もかなり似てますし。例えばSIRIUSとかABGAIL WILLIAMSとか、このバンドよりも大仰な音像を出してるバンドは結構いますが、これほどゴシック的な耽美さを出せてるバンドは珍しいと思う。世界観は徹底して作りこんでありながら、愛想も良いので、これからシンフォブラックを聴いてみようという向きにも推薦。

しかし、2ndはこれよりキャッチーなんですか…聴いてみたいなぁ…。


GUARDIAN HACKER - BURN ME AWAY - BURN ME AWAY ★★ (2009-04-26 22:28:33)

かなりヘヴィな音作り、ハスキーで感情の篭もったソウルフルな歌声(ちょっとTORN似かも?)の、独特な英語の発音で勢いのあるヴォーカル、入る頻度は少ないものの、何気にかっこいい擦れまくった男声デスヴォイスなど聴き所も多いし、完成度の高い曲。
でも、これからのバンドのシングル曲にしては、「俺達の曲を知らしめてやるぜ」みたいなパワーや愛想の良さに欠けるきらいも。HEAD PHONES PRESIDENTやMYPOLLUX辺りに負けないような、一聴で彼らと分かる強烈な個性を身につけたらもっと良くなりそうなんですが。


FLUORITE - Swear for the Sky - Rain Fall (2009-04-25 22:34:11)

表題曲が陰陽座風なら、こっちは犬神っぽいと思う。
和な世界観を打ち出してるわけではないし、よりメタリックなんですがHR/HMを通じて情念を表現しようとしてる所が似てると思います。表題曲と合わせて、ジャパメタ好きにはかなり入りやすいシングルになったのでは。


FLUORITE - Swear for the Sky - Swear for the Sky ★★ (2009-04-25 22:31:25)

陰陽座のシングル曲を、洋風にしたかのような歌謡メロスピ。
ヴォーカルが声色や歌い方からちょっとした癖の付け方まで、かなり黒猫さんにそっくりで、たまに本人が歌ってるように錯覚してしまうほど。サビメロ、特に「♪変わる水面が」のところはなかなかフックがあって、一見さんでも取っ付きやすい、シングルらしい曲だと思います。
…この歌詞カードのアートワーク、鳥の羽が落ちてるのね…最初印刷のインクが付いちゃったのかと思った(笑)。ハンドメイド感のある歌詞カードだし。


TORMENTOR - Anno Domini ★★★ (2009-04-25 20:40:00)

1988年発表の1st。

Attilaのレーベル、「Saturnus Productions」からの再発盤に付いている、Attilaのライナーによると、90年代前半のエクストリームメタルバンドの多くに影響を与え、Attila自身もMAYHEMに見出されるきっかけとなった作品とのことですが…確かにそうした「ハク」に負けない魅力のあるアルバムですよね。アルバムを構成する各要素が上手く噛み合って、得体の知れないパワーが生まれている感じ。

まず作風ですが…この時期ってまだ(サタニックな)スラッシュとブラックが別れきっていない頃で、ちょっと敬遠してたんですが…これは既にスラッシュ寄りのブラックと言っても良さそうなスタイルですね。トレモロリフもあるし、攻撃性やスピードよりも「ムード」を重視する、ブラックメタル特有の感性がしっかり息づいていて、それをスラッシーなスタイルのもたらすアングラ感で表現している感じです。

ヴォーカルは、彼のトレードマークと言える呪詛ヴォーカルとは少し違う、ドスの効いた潰れ声でテンション高く喚き散らすスタイル(Buried by Time and Dustに近いと思う)ですが、この歌い方でも呪わしさみたいなものが滲み出ていて、Euronymousが「呪詛系ヴォーカルをやらせるなら彼しかいない」と白羽の矢を立てたのも凄く良く分かる。

音質は…11曲目で少し録音が乱れているものの、フレーズはしっかり聴き取れ、丁度良い汚さ/アングラ感でかなり良い方だと思う。録音レベルが少し小さいものの、私的には十分許容範囲内。…この「スラッシーでムードのある作風」「テンションの高い潰れヴォーカル」「ダーティな音質」が、全て噛み合ってプラスの方向に作用して、アンダーグラウンドの名盤と謳われるのも頷ける出来になっていると思うんですが…多分、これ計算してやってる訳じゃないんだろうなあ…そこが凄いんですけど。

聴いてると、黎明期のブラックメタルバンドがいかに影響を受けてるか分かって面白いです。特に「Elizabeth Bathory」をカヴァーしたDISSECTIONの1stなんて、リフやリズムのフレーズ、ヴォーカルエフェクトに至るまで結構意識してると思わされるところがありますもん。ブラックメタルをより興味深く聴くためにも、聴いてみると良いかもしれません…と、実はVENOMすらまだ聴いてない私が言ってみます(笑)。


WIZARDS' HYMN - Transience ★★ (2009-04-20 21:34:00)

2008年発表の2nd。
ネット上のレビューを読んでみても今一つな評価が多く、発売から一年も経ってないのに
某所で500円で投げ売りされていたことから、逆に興味を持って買ってしまった作品(笑)。
聴いてみての感想ですが…酷評されるようなアルバムではないものの、後に購入した1stと
比べると小粒な感も否めないな…と思いました。
前作で見せたメロパワ中心の路線とはうって変わって、スケールの大きいシンフォな音と、
良く練られた世界観の演出で引き込んでいく、映画のサントラ的な魅力を強く備えた
ゴシックメタルという感じの作風で、1曲目から「おおっ」と思わせる質の高さはあるんですが…
所々良いメロやかっこいいアンサンブルは出てくるし、アレンジは緻密だし音も良くなってるん
ですが、1stと比べるとフックに欠け、最後まで集中力を持って聴き通すのが難しくなってる感も。
交替したヴォーカルにしても、可憐で綺麗に声が出てるところと、上擦り気味だったり
弱めだったりするところが混在するなど表現力にムラがあって、帯に「歌姫」的なコピーを
派手に打って売り出してる割には、まだ少し物足りない。声質はまあ良いけど、好意的に見ても
まだ原石だと思う。個人的には現段階では凛とした声質の前任者の方が好きですね。
とはいっても、音の世界観は心地良いし、これで1曲1曲に強烈なフックがついて
ヴォーカルが歌唱力上げたら素晴らしいものができると思う。折角路線変えたんだし、
こっちの路線でもジャパメタの名盤と言えるようなアルバムを作って欲しいです。


WIZARDS' HYMN - Hymnal ★★ (2009-04-20 21:32:00)

2006年発表の1st。
この時点ではまだ分かりやすいメロパワを中心とした路線ですが…確かにこれは素晴らしい。
演奏自体のメロディもかなりクサめですが、特に歌メロが良いです。「歌謡的」までいかない、
あくまでメタリックさを壊さないメロディなんですが、メロパワでも曲によって飛翔感、
高揚感、清浄感、クラシカルなクサ味などの属性を与えていて、確実に曲毎の個性の強さに
つながっている感じ。幻想的な光景がパノラマの様に広がる「The Glory of the Desert」でも、
歌メロが優れているお陰であの幽遠な雰囲気が出てるんだと思います。
2ndの評価が芳しくないのは、路線変更したからではなく、歌メロでこれだけ曲に個性を
付けられる才能があるのにそれをしなかったから、ではないでしょうか。
実際、私はミディアムな「The Glory~」が一番好きですし。また、それを歌うヴォーカルの
声質もかなり良いですね。高音の張って歌っている所は少しお嬌な感じもあり、メタルの
シンガーとしては弱い気もするんですが、低音での凛とした歌いまわしが素晴らしい。
特に前述の「The Glory~」なんかは、もう一聴だけで聴き惚れましたね。
このヴォーカルが抜けたのも、実は路線変更以上に痛手なのかも…。
ちょっとメロディ楽器と比べるとドラムがデカく、音質はあまり良いとは言えないんですが、
それを考慮しても名盤だと思います。


天狗櫻 - 櫻 - 櫻 ★★★ (2009-04-19 21:17:51)

最近の陰陽座が、作ってくれそうで作ってくれなかったタイプの曲を、遂に作ってくれるバンドが現れた…。それが私の第一印象。
「凡庸」や「中庸」という言葉からは最も遠い、艶やかで鮮やかなサビメロ…こういうのが聴きたくて和メタルや歌謡メタル漁ってるんですよ…。陰陽座でいうなら「桜花ノ理」「睡」クラスだと思う。陰陽座的なものを求めて手を出したリスナーの多くを悶絶させたのではないでしょうか。


天狗櫻 - 櫻 ★★ (2009-04-19 21:16:00)

2009年発表の4曲入りデビューシングル。
メンバーの和装からも推察できる通り、陰陽座フォロワーと言えそうな和風メタルを演ってますね。
ただし、和音階のメロディや和風な音色の導入、日本特有の湿ったおどろおどろしさの表現、
日本人好みな、歌謡メロ+キャッチーな疾走パートの挿入など、海外のメタルバンドと異なる
特徴となるような部分が、最近の陰陽座よりも大分あからさまで、それが凄く取っ付きやすさに
繋がっている感じ。メンバーが女性だからか、世界観はフェミニンな雰囲気も強いんですが、
それが儚くたおやかで、時に恐い和メタルな音に凄くプラスに作用していると思う。
ヴォーカルも儚げな歌いまわしからドスの効いたビブラートまで使いこなす表現力や、
歌謡メタルやクサメタルに欠かせない(と個人的に思う)親しみやすさもあって、
(陰陽座の)黒猫さんにも通じる華があると思います。バラードなんかは全ての面で陰陽座の方が
一枚上手かな…と思うんですが、全体を通じてはここ2、3枚の陰陽座よりも好み。
このクオリティの高さを維持できれば、1stアルバムは素晴らしいものが出来るんじゃ
ないでしょうか…かなり将来有望なバンドが現れたと思います。
ちなみに、中のアートワークではカートゥン調のメンバーが描かれてますが…陰陽座も
アルバム特典かなんかでこういうメンバーイラスト描いてた気が。
陰陽座ラブっぷりでは、歌詞カードのレイアウトまでパロった飛玲仙と良い勝負かも(笑)。


A.E.P. (AYMREV ERKROZ PREVRE) - LES MONTAGNES HALLUCINEES ★★ (2009-04-19 21:11:00)

2006年発表のおそらく1st。111枚限定CD-R。
タイトル(「狂気の山脈にて」の意)はラブクラフトの著作名らしいです。

VINTERRIKETともスプリットをリリースしている事からも分かる通り、
描いている情景にブラックメタルのダークさにも通じるものが
感じられるインダストリアル/アンビエントを演ってますが…
これはかなり徹底しているんじゃないでしょうか。
1曲60分、しかも微妙に音に起伏はあるものの、ほぼ洞窟の暗闇から
聴こえてくるような持続音がひたすら続くという、音楽に
エンターテイメント性を第一に求める人が点数付けたら、
間違いなく0点つけて二度と聴かないであろう作風(笑)。

人間は5感を遮断されると、数時間ほどで光の明滅などの幻覚を
経験するといいますが…そういう「感覚遮断実験」を音楽で
やったらこんな感じだと思います。持続音に意図的に音飛びや
ノイズを混ぜてるんですが、これが凄く雰囲気出てるんですよね。
霊の存在によって録音に影響が出てるみたいな音像になってます。
底の知れない暗闇や、その中で蠢く「何か」の存在が確かに
感じられるような音で、情景描写音楽としてはレベル高いと
思いますが…VINTERRIKETやVELVET CACOON辺りは聴いてて当然、
もっと深い所を見てみたい!!という真性アンビエント・ブラック好きに
しか敢えてお勧めはしません(笑)。
BURZUMの「Dungeons of Darkness」を聴いて、「この暗闇に
時間の感覚が消えるくらい永く浸っていたい…」とか思う方はどツボでしょう。


EMPEROR - Live Inferno ★★★ (2009-04-08 19:55:00)

2009年発表の二枚組みライブ盤。
2006年のノルウェー(Inferno Festival)とドイツ(Wacken Open Air)でのライブを収録。Wackenの方はDVDでもリリースされてます。

「Emperial Live Ceremony」と同様、音は少し小さめながら良好で、細部が分かりづらかった1stや2ndの曲もかなり聴きやすくなってますが…これを聴いて思うのは、シンフォニックブラックにおいて、ジャンルのクラシックとなるべきクオリティの名曲を生み出せているバンドは、EMPERORを除いて未だに殆ど出てきていないな…ということ。

例えばLUNAR AURORAの「Andacht」なんかは、彼らを超える魔性の雰囲気があると思うし、新人ながら鬼クオリティの音を聴かせるABGAIL WILLIAMSみたいなバンドも出てきてますが、曲の良さという点ではまだ敵わないと思う。このライブ盤の、特に初期の作品が、音質が良くなりフレーズが聴き取りやすくなっても曲の魅力が失われてない事が、EMPERORの曲が邪悪な「雰囲気」だけではない、真に良い曲を作っている事の証拠だと思います。

しかし、これを聴いてると、Ihsahnソロも大好きな私でさえ、EMPEROR解散は惜しかったなぁ…と思ってしまいますね。特にIhsahn、最初見たときは少し丸くなったようにも見えたんですが、ライブが進むにつれて「恐怖の皇帝」の彼が覚醒していっているような存在感を感じます…声も後半の方が出てる感じがしますし。やっぱり彼の才能の本質って、音楽を通して「人に畏怖を与える」ことにあると思う。緻密で知的な今の作風も良いですが、SamothやTrymとつるんだままでそういう方向に特化した音楽を演ってくれても良かったんじゃないかとも思います。

EMPERORファンならマストな作品ですが、二枚とも選曲がほぼ一緒なのは少し不満ですね。特に4thからは一曲しかないし…「The Eruption」「The Tongue of Fire」とか聴きたかった。まあ再結成は一時的だし、仕方ないですけど。でも仕方ないじゃ済まされないのが、ヴォーカルがメロディ歌うパートでハモり入れてるEinarの歌唱が、ヴァイキング風朗唱でもブラック風呪詛でもなく、パワーメタル風熱唱なこと。しかもIhsahnより声でかいし、Ihsahn歌いづらそうだし…皇帝の曲をそんな風に歌わないで欲しい…。

四月に入って、新生活などで色々大変な方もおられると思いますが、そんな時期に届いた、皇帝から直々の励ましを聴いて頑張りましょう(笑)。一時再結成のライブ盤が出ると噂には聴いてたんですが、もっと先だと思ってたのでかなり嬉しいです。


DRAGON GUARDIAN ★★ (2009-03-31 18:18:00)

>ホイラシキレアさん
ホイラシキレアさんの書き込み見るまで知りませんでした…
情報ありがとうございます。速攻で買ってきました(笑)。


LIGHT BRINGER - Heartful Message - Heartful... ★★ (2009-03-31 18:16:08)

Fukiさんが持ち前の美声で歌い上げるバラード。
「——出会えて良かった」私も含めた、このアルバムを買ったリスナーの多くが、この歌詞と同じ感情を抱いたのではないかと思います。この作品と出会えて良かった…と。


LIGHT BRINGER - Heartful Message - Episode ★★★ (2009-03-31 18:14:59)

これはUNLUCKY MORPHEUSに近い音かも。
こういう華やかなギターとドコドコ疾走を取り入れた曲ってやっぱ良いですよね。展開もドラマティックで熱いし、Fukiさんの広い声域とダイナミックな強弱のつけ方を上手く活かした歌メロもかっこいいです。


LIGHT BRINGER - Heartful Message - SYMPHOPIA ★★★ (2009-03-31 18:14:08)

歌詞の「理想響」がこのタイトルの訳語でしょうか。
「ヒキ」のパートを作りつつも、割とすぐにアンサンブルが派手さを取り戻すのがらしくていいですね(笑)。少しプログレっぽい雰囲気も。ラストはRPGとかで、人々が未来に向かって一歩ずつ歩き出すエンディングのようなシーンが浮かんできます。それにしても、中盤のソプラノの高音が凄い…。


LIGHT BRINGER - Heartful Message ★★ (2009-03-31 18:12:00)

2007年発表の6曲入りフルアルバム。
UNLUCKY MORPHEUSのFukiさんが参加という事で購入。
メロスピ/クサメタル志向の強いUNLUCKY MORPHEUSと比べると、こっちは力強いリズムから
ポジティブなエネルギーが伝わってくるような、ハードロック志向の強い作風ですね。
歌謡ハードロックとも言えそうですが、ポップな歌メロの裏でも容赦なくかっこいいオブリを
入れてきたり、「ハードロック」の部分が非常にしっかりしている感じ。1曲目の冒頭から
オーケストラヒット入れまくりにベースも動きまくりでめっちゃテンション上がります。
Fukiさんの歌唱もこの頃から、メタルに必要なパワーと、メタルにはなかなか無い
親しみやすさを備えた稀有なスタイルで素晴らしい。ただ、UNLUCKY MORPHEUSの1stでの
より成長したパフォーマンスを先に聴いていた人は、少し物足りなく思うかも。それだけ
歌唱力が伸びてるということですが。あと、帯には「美しく澄んだソプラノ」とありますが、
SINCERITY GREENやMISTIELEGY的な声楽的歌唱が聴けるのは一部で、殆どはハードロックに
合った、力強い歌い方で歌ってるので、ゴシック的な世界観を求める人は注意。
歌詞もFukiさんが担当してますが、女性らしい繊細なポジティブさがあるのが良いですね。
個人的には、ブルデスやグラインドなどのエクストリームメタルならともかく、こういう
ハードロックな音にサグだったりマッチョだったりする歌詞が乗ると、正直押し付けがましさを
感じてうざったくなってくることが多いので…(笑)。Fukiさんに世界観の演出面を振ったのは
大正解じゃないかと思います。
このバンドって、歌唱もルックスも華のあるFukiさんを始め、何気に美形揃いですよね。
次世代の日本のメタルを担うのは、こういう華のあるバンドであって欲しいな…と思います。


S.V.E.S.T. - Veritas Diaboli Manet in Aeternum : Le Diable Est Ma Raison ★★ (2009-03-31 18:09:00)

2008年発表のEP。
DEATHSPELL OMEGAとのスプリットとして発表された音源のCD版。

…レーベルが(DSOのメンバーが運営する)End All Lifeだし、DSOとスプリットだしで「このバンドもかなり独自の手法で邪悪を追及してるブラックなんだろうな…と期待して買ってみたんですが…予想の斜め上を行く出来、というのは、このような事を言うのかもしれません(笑)。

全編にメロディアスなリードギターが入っている作風はMALICIOUS SECRETSを思わせますが、あっちみたいに寒々しさや狂気が感じられるようなメロディじゃなくて、ハードロックにも通じるスリリングさのある、かっこいいメロディなんですよね。疾走とも相まって、地獄のマグマ川の土手で悪魔達がマラソン大会を開いているようなイメージが思い浮かんでしまったんですが(笑)。

音そのものは、ざらついたギターの歪みの中でベースが黒くうねり、RAWなドラムが炸裂するもので邪悪といえると思いますが…曲は一概にそうは言えない感じですね。ヴォーカルは典型的なブラックのがなりですが…正直曲にインパクトがありすぎてあまり印象に残らないかも。…でも、そのインパクトもレーベルやDSOとのスプリットという前知識とのギャップが大きいと思うんですよね…。

ブラックメタラーの間では相当に評価の高いバンドらしいですが、スプリットという特殊な形態だから作風も変則的なもかもしれないし、この作品だけ聴いてバンド自体を評価するのは危ないかな…と思いました。個人的には、もし邪悪さを追求してこういう作風になってるのなら、少し奇を衒いすぎという気も。


SYNC.ART'S - ソラとトキと二色のチョウ - Gravity of Love ★★ (2009-03-30 22:14:24)

これは…違和感なさすぎて気付かなかったけど、クレジットを読んでみるとアレンジもヴォーカルもSILVER FORESTの人で、実質SxFxの曲みたいですね。SYNCとSxFxってファンの好みの音楽の傾向が被ってそうなだけに、こういう形で作品を紹介するのって結構効果高いのかも。こういうコラボが出来るのも、同人ならではのフットワークの軽さなのかもしれませんね。


SYNC.ART'S - ソラとトキと二色のチョウ - 揺らめく水面に落ちる月 ★★ (2009-03-30 22:09:47)

このアルバムって、アートワークやアレンジの傾向から宇宙っぽいイメージがあるんですが、この曲はギリシア神話の夜空な感じですね。パルテノン神殿みたいなところで、巫女が夜空に祈りを捧げてるような雰囲気。個人的には聖闘士聖矢の城戸沙織的なイメージです(笑)。


SYNC.ART'S - ソラとトキと二色のチョウ - 魅せる時 ★★ (2009-03-30 22:05:36)

なんか凄く不思議な雰囲気の曲。
クワイヤやチェンバロを配したイントロはゴシックっぽいんですが、メロディが宇宙っぽい感じ。本編でそのメロをギターで弾くとハードロックっぽく聞こえるし…印象に残るけど、掴みづらい感じの曲だと思います。


SYNC.ART'S - 華に舞う黒蝶の姫 - Over Providence ★★ (2009-03-30 22:01:32)

1曲目との繋がりが良いですね。リズムもロック寄りになり、ギターも生になって段々テンションが上がってくる感じが好き。寝る時に聴いてても、いつの間にか足でリズム取ってたりします(笑)。
すみません、間違えました…(汗)「ソラとトキと二色のチョウ」収録です。


SYNC.ART'S - ソラとトキと二色のチョウ - Bichrome ★★★ (2009-03-30 21:58:21)

お洒落なタイトルが好みな1曲目。
トランスの四つ打ちとメタルのギターのディストーションのもたらす快感って、実は結構似てるんじゃないかと思うんですが、それを確信した上でくっつけたようなアレンジ。私はこういう歌が音の真ん中にある曲は、歌メロが美味しくないと嫌なんですが、これは見事に期待に応えてくれてます。


SYNC.ART'S - Heart Chain - Ever Since… ★★ (2009-03-30 21:54:07)

この曲の歌詞、かなり苦労して書いたんじゃないでしょうか…V系とかでよくあるなんちゃって英語よりずっとしっかりしてる。でも歌は…母音をはっきり発音しすぎる、日本語的な感じ(笑)。二重母音はもう少しぼかして歌っても…。なんか英語を頑張ってる感が強くて、あんまりアレンジやメロディへの感想が浮かんで来ない曲(笑)。


SYNC.ART'S - Heart Chain - 癒えぬ痕 ★★★ (2009-03-30 21:49:25)

今までにも六弦アリスの櫻井アンナさんが参加した曲はありましたが…正直、どれも六弦の方が良い、彼女の声質を良く活かしてると思ってたんですが…遂に本家に匹敵するくらい魅力的なゴシックチューンが来ましたね。海外のゴシックにも、ここまで甘美なダークさを聴かせてくれるバンドはなかなかいない…ってくらいレベル高いです。特にラストのサビ、全身の毛が逆立つような感覚に襲われます。
歌詞は、人の心を読む能力を持った少女の心情を歌ったものでしょうか。どこか六弦アリスの歌詞のテーマと共通するものがあるように思います。


ムック - 球体 ★★ (2009-03-30 17:06:00)

09年発表、8枚目のフルアルバム…ムックもそろそろベテランですね。
メタリックな演奏をこれまで以上に濃くすることでAVENGED SEVENFOLD辺りを好んで
聴いてるようなメタラー、洋楽ファン層を射程に入れつつ、歌謡的な歌メロも重視し、
ヘヴィ過ぎない歌詞世界を打ち出すことで一般のロックファンにもアピールすることが
狙いなら、これはかなり成功しているといえるんじゃないでしょうか。ちょっとした
打ち込みとか、ヴォイスエフェクトとか今風の要素も結構取り入れてますし。
反骨精神や頼もしさがありつつも、巧みに繊細で弱い部分も見せる歌詞はどこか少女漫画の
不良(当然イケメンで、根は優しい)を思わせますね(笑)。これならV系ファンのちょっと
屈折した女の子もグッと来てしまうのではないでしょうか。アルバムの購入特典の懸賞の
プレゼントにはメンバーの抱き枕、なんてものもありますし(爆笑)。世界観も暗すぎないので
アンチから「根暗」と後ろ指を差されることもないだろうし、一般のロックファンからも
敬遠されにくいんじゃないかと思います。良かったね。
…たかが1ファンがここまで大きくなったバンドに「解散して欲しい」と言うなんて
おこがましいと思う。まして私みたいな、ツアーで全国追っかけてくような熱心さなんて
欠片も持ち合わせてないようなファンなら尚更。だから私は言いません…言いませんが、
「解散して欲しい」っていう人の気持ちは凄く分かる。ある意味「葬ラ謳」や「朽木の灯」
よりも涙腺を刺激されました。
…ここまでかなり皮肉なこと言ってますが、駄作かと問われればそうではないと思う。
演奏、メロディ、アレンジ、歌唱ともに高水準で、特にラスト2曲や「レミング」は
憎たらしい程メロディが良い。…だから自分の中で、期待するのを止められないんですよね。
まあV系という文化を代表して、かつ音楽通にも侮られない質の高い音楽を作っているという
ポップアイコン的な存在としては、第3、第4の「葬ラ謳」「朽木の灯」みたいな作風の
アルバムを作るよりも、これくらいのライトさがあった方が良いのかもしれませんが…。
バンドが音楽性を変えていくのはいいし、絶望感がなくなることもまあ良いんですけど、
「葬ラ謳」で感じられた、「どうよこの世界観、すげえだろ?」みたいな圧倒的なあの感じは
保っていて欲しいなぁ…どうも最近のムックの作品って、自分たちの作っている作品の世界観に
自分たち自身が以前ほど酔えていないような煮え切らなさがあるんですよね…。


SYNC.ART'S - 天つ風 - 風乱舞 ★★ (2009-03-30 16:26:36)

メロディは「信仰は儚き人間の為に」なので極上だし、ヴォーカルは六弦アリスの櫻井アンナさんが務めてるし、五条下位さんのアレンジセンスも良いと思うんですけど…何故か星3つ付けるのを躊躇うような物足りなさがあるんですよね…ヴォーカルとアレンジの相性が余り良くないのかも…。


SYNC.ART'S - 天つ風 - 嵐の中で当人しか知りえないもの ★★ (2009-03-30 16:23:09)

これも歌詞が凄く印象的。
韻を踏みつつ始まり、「正当防衛/ハリケーン/稲光/磁気嵐」と意図不明の単語を並べたりして、ラストは「孤独神社断末魔!」で締め。…意味は分からないけど、なにか盛り上がってるというのは伝わってきます(笑)。ロックの攻撃性を、話が通じない人の恐さを加えることで高めた感じでしょうか。「嵐の中で当人しか知りえないもの」…確かに、タイトルの通りの曲ですね(笑)。


SYNC.ART'S - 天つ風 - Crash Soul ★★ (2009-03-30 16:16:37)

がなり気味のアグレッシブなヴォーカルと、闘争本能剥き出しの歌詞が印象的な曲。「ぶち壊せ」「切り刻め」は分かるけど、「殴り取れ」って凄い表現ですね…トゲ付きのメリケンサックでぶん殴って、相手の肉をこそぎ取るようなイメージが浮かびます(笑)。そんな歌詞とは裏腹に、歌メロやキーはかなりメロウでそのギャップも面白い。


SYNC.ART'S - 天つ風 - 憂流迦 -ulka- ★★★ (2009-03-30 16:12:27)

アルバムラストを飾る、クサメタラー悶絶間違いなしのどキャッチーなメロディが聴ける曲。私はこの曲で「フォールオブフォール」という恐ろしい破壊力を持つメロディの曲を知り、以後同曲のアレンジを幾つも聴いてみたんですが、これに匹敵すると思うのはほとんど無いですね。「♪右へ 左へ 高嶺へ」の箇所は、歌詞、歌唱、メロディ、リズムが一つに調和する瞬間、みたいなものが感じられます。


SYNC.ART'S - 天つ風 - 風息 ★★★ (2009-03-30 16:04:42)

この曲と「憂流迦」は、同じ曲を原曲に持つものでは個人的にUNLUCKY MORPHEUSと並ぶくらい名アレンジだと思う。UxMxがメタルの様式を利用してクサさを醸し出しているのに対し、こっちは壮大さを感じさせるアレンジでメロディを活かしている感じ。ヴォーカルの声質も澄んだもので、メロディにぴったり。ロックながらどこか清浄感も感じさせる名曲です。


GRAND EXTREME BLACK - 荘厳極激黒 ★★ (2009-03-29 22:08:00)

大阪産独りシンフォニック・ブラック。
…「荘厳激極黒」って、普通に「そうごんげきごくこく」って読んでいいのかな…?


GRAND EXTREME BLACK - 荘厳極激黒 - WORLD DESOLATION - 世界荒廃 - DARKNESS EMPIRE - 暗黒帝国 ★★★ (2009-03-29 22:06:42)

暗黒を広げるようなギターメロ、速さを感じる限界レベルの豪速ブラスト、それらを纏めて包み込むキーボード…アングラ志向のシンフォブラックとして隙のない完成度の曲。ラストに相応しい凄絶っぷりです。


GRAND EXTREME BLACK - 荘厳極激黒 - WORLD DESOLATION - 世界荒廃 - SURRENDER OF HEAVEN - 天国陥落 ★★★ (2009-03-29 22:05:44)

途中の呪術めいたキーボードの音が嫌でも印象に残る曲。
魔界の底に木霊するような音色だわ…。


GRAND EXTREME BLACK - 荘厳極激黒 - WORLD DESOLATION - 世界荒廃 ★★★ (2009-03-29 22:04:00)

2008年発表の6曲入りCD-R。バンド初の音源らしいです。
…これはもっと早く買っておくべきでした。

路線的には、バンドサウンドに「乗る」ではなく、バンドサウンドを「包み込む」ようなキーボードを大々的に取り入れたシンフォニック・ブラック。こういうオーロラめいた音色のキーで、キーそのものの音圧も高いという音って、何か魔性めいたものが感じられてツボなんですよね。アトモスフェリック・メタル寄りの路線ながら、メロデス好きにも受けそうなメロいフレーズも弾きながらブラック特有の邪悪な呪術性を醸し出すギターワークもかっこよく、刻みパートの圧力もかなり高い。ヴォーカルはこの手には珍しい低音咆哮で、愚かな人間に天罰を下す怒れる神という趣き。

この「音圧の高い魔性キー」「重く歪んだギターの音色」「低音咆哮ヴォーカル」を合わせた音から感じるのは、アングラな音楽特有の凄み。この凄みが感じさせるのか、個人的には黎明期ブラックの名盤めいた雰囲気も漂っていると思うんですよね。実際、ブラックメタルのヤバイ雰囲気や魅力を伝えるパワーは、あの頃の名盤群にも匹敵すると思います。
CD-Rメディアですが音質は悪くなく、音量も適正くらい。多少音割れはありますが、まあこれくらいなら生々しさとして受け入れられるレベルだと思う。

ちなみに値段は500円でした。いくら何でも安すぎでしょう…お試し価格じゃないんだから(笑)。敢えて安く価格を設定する事でこの音を普及させ、悪魔の下僕を増やす事が目的だったりして(笑)。ともかく、ブラックのクラシックな名盤にも劣らない雰囲気の作品が安価で買えるチャンス。ちょっとでも興味があれば是非。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - 爛漫 -ranman- - 信じた道の行く末は ★★ (2009-03-29 22:00:32)

能楽とポップスの融合という時点で衝撃的な曲。
「雷獣」と大元のメロディは一緒なのに、繰り返しが多く盛り上がらないサビはちょっとイマイチですが…実験的なことを演りながらしっかりポップに仕上げてるのが良いですね。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Devote Strikers!! - 紅闇 -kureyami- (2009-03-29 07:20:11)

ヴォーカル良し、アレンジ良し…なのに歌メロはイマイチな、もったいなさすぎな曲。いまひとつ盛り上がりに欠けるサビメロのあとに、その100倍くらいクサいメロがくるという構成は、SHMにあるまじき失態な気が…これ、調理の仕方が少し違っただけで何倍もの魅力を持つ名曲になったと思うのに…。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Devote Strikers!! - Gain Intention ★★ (2009-03-29 07:19:12)

このアルバム、SHMのディスコグラフィーの中では正直微妙な作品だと思うけど…この曲はかなり良いと思う。Aメロのクッサクサなメロディで惹きつけ、Bメロで弾みを付けて、熱いサビへ突入!!個人的には、この曲のサビが、コンセプト通りの熱さを感じられましたね。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Devote Strikers!! - Precious Wish (2009-03-29 07:17:39)

これはアルバムコンセプト通りの「応援歌」なんだろうけど…応援する対象の性格設定が「♪齷齪(あくせく)ハタラク人の群れを上から目線/そんな自分カッコいい」…と、まるで共感できないタイプで応援歌として機能してない気が…。例えこういうタイプの人が聴いたとしてもカチンときそう(笑)。しかも「Time-Limitはすぐそこ」「遅くなんてない」と二枚舌だし、歌詞は正直イマイチ…いや、イマヨンくらい。曲そのものは、そこそこクサめのアップテンポなポップスで悪くないですが…後にミックスを直して再録されますが、ミックスよりも歌詞をなんとかして欲しかったです…。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Former Frontier - FAKE ★★ (2009-03-29 07:15:53)

なかなかに叙情的なメロディが聴けるんですが、それ以上にヴォーカルの歌い方が衝撃的。ロック調というか、江戸っ子風というか…うちの近所の床屋のおばさんがこんな感じの喋りなんですけど(笑)。「ファルスの傀儡」という歌詞も違う意味で衝撃。
っていうかヴォーカル、SYNCで「Marionetteの輪舞曲」歌ってた人なんですね…向こうもこういう歌い方で演ってくれれば良かったのに…。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Former Frontier - 喪失の雪夜 ★★★ (2009-03-29 07:14:02)

メジャー級の歌唱力を惜しげもなく駆使し、伸びのある高音で歌い上げるヴォーカルに、深い情緒を湛えたメロディ、トランス寄りながら一部メタルの感性をも覗かせるアレンジ…これ以上なにが必要だというのか。特にメロディ、この曲と出会ってからしばらくは部屋で歌メロをキーボードで弾いて(といっても楽器出来ないので、ただ単音でなぞるだけ)独りで悶絶してたくらい(笑)素晴らしいです。歌詞も抽象的ながらタイトル通りの喪失感を感じられるもので、メロディの冷ややかかつ叙情的な雰囲気を良く引き出してると思います。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Former Frontier - Harmonie ★★★ (2009-03-29 07:13:08)

私が今躍起になってクサメタル…というかクサ音楽を聴きまくってるのは、間違いなくこの曲に出会ったことが影響してると思う。それくらい衝撃だった曲。歌も楽器もクラシカルなクサメロに満ちていて、様式美ポップスというジャンルがあるならこれはそこに入ると思う。ヴォーカルが少し細めで、メタラーとしては不満かもしれませんが…個人的にはこの繊細で儚げなヴォーカルこそが、この曲を名曲たらしめている立役者だと思います。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Former Frontier - 枢中夢想~Casket of Star ★★★ (2009-03-29 07:12:15)

スラッシーにかっ飛ばしていく、速いリズムが爽快な曲。
シンセの音色も流星が尾を引いているようでかっこいいですね。SHMって、複数のアレンジャーがいながら、どの人もどこかしらHR/HM的な感性を持っていると思う。でもこの曲は出来れば男ヴォーカルが良かったなぁ…サンプラザ中野さんが歌ったら合いそうなメロディ。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Former Frontier 2nd Cultivat - -vague ontology- ★★★ (2009-03-29 07:10:52)

ALI PROJECTがサイケ/プログレ方向にいかず、Xa方向に行ってたらこんな風だったのでは…という雰囲気の、ダークでロマンティックなメロディが聴けるゴシック寄りの曲。ALI PROJECTよりも近寄りがたさがなくて、ダークさが幾分エンターテイメント的な方向を向いている感じ。…でも、曲自体の魅力は本家にも負けてないと思う。ヴォーカルも向こうよりも親しみやすさがあると思うし。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Former Frontier 2nd Cultivat - 墜闇の誓い ★★★ (2009-03-29 07:09:56)

Harmonieで魅力的なヴォーカルを聴かせてくれた梨本さんがヴォーカルという事で、めっちゃ期待値が高かったんですが…それでもこれは衝撃がありましたね。繊細な声質で、声を張って歌う彼女の歌声が実に素晴らしい。特に「♪今日も鮮麗 咎めのFaith of Night」の歌いまわしが熱すぎる。ああ、マジで彼女をリードヴォーカルに据えたクサ歌謡ゴシックメタルアルバムとか出ないかなぁ…こういう繊細さがあるけど、媚びない歌いまわしが出来るヴォーカルってメタルシーンでは稀有だと思うので…。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Former Frontier 2nd Cultivat - R.O.D. (Romantic Old Dream) ★★ (2009-03-29 07:05:47)

「記憶の抽斗を探って呼び出す付箋」という歌詞が凄く印象に残った曲。
このプロジェクト、たまに凄くセンスを感じる詩が出てくると思う。曲もそのロマンティックなイメージを反映した、夢見るようなポップなアレンジですが、ヴォーカルの繊細すぎて薄幸そうな歌唱がその雰囲気を引き立ててる。私的には、不治の病にかかった女の子が、青空と白いペントハウスのコントラストが美しい海岸線を恋人とドライブする夢を見ているようなイメージが浮かびます。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Eclectic Phantasm - End One's Life ★★★ (2009-03-29 07:04:19)

一部のクサメロを追い求めて止まないリスナーにとってはお馴染みのあのメロディを、耽美でスローな洋風ゴシックにアレンジ。心の壊れたお金持ちのお嬢様が、意味不明の笑みを虚空に投げかけているような、妖しげなムードの漂う曲。官能的というのは、こういうことを言うのではないでしょうか。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - Eclectic Phantasm - 妖ノ夢 ★★ (2009-03-29 07:03:21)

意外にもギターやリズムにはハードな部分があって、歌謡(ハード)ロック化した陰陽座という印象の曲。歌メロも絶好調の時の陰陽座みたいで、儚くも扇情的。陰陽座よりもあからさまに和っぽい音色を取り入れていて、それが凄くフックになっている感じ。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - イコルパトス - 追憶のソール ★★★ (2009-03-29 07:01:35)

美しいメロディを、美しい声質のヴォーカルが高い歌唱力で歌い上げるバラード。
こういうことを言うと失礼かもしれないけど、この曲でヴォーカルを担当する3L嬢が国産歌謡メロパワバンドのヴォーカリストでない事が残念でならないです…。ちょっと声楽っぽさがあって、親しみやすさも兼ね備えてる彼女の歌声は絶対メタルに合うと思う。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - イコルパトス - Last Place ★★ (2009-03-29 07:00:46)

これまでアレンジを担当してきた流歌さんが遂にマイクを取った!!
…んですが、歌いまわしが(SOUND HORIZONの)Revoさんそっくりで何度聴いても笑えてしまう。歌詞もイヴェールからノエルに歌ってると解釈できなくもないし(笑)。これで「物語」を「ロマン」と読めば完璧だったんですが…(笑)。


SEVENTH-HEAVEN MAXION - イコルパトス - 雷獣 ★★★ (2009-03-29 06:59:56)

SHMってたまにとんでもない名曲を出してくるんですよね…。これはそんな1曲。
天野月子さんの「蝶」「龍」「聲」などのキラーチューンにも通じる、ゴシック的な暗い熱情をドラマティックなメロディで歌い上げていく曲。しかし、メロディの扇情度はそれらの曲と比べても上かもしれません。最初のヴァイオリンから、ラストのヴォーカルの一声に至るまで、驚く程扇情度の高いメロディに満ちてます。情熱的な歌詞やヴォーカルの歌唱も素晴らしい。三分強の短い曲ですが、これ以上ないくらいの濃密な時間を提供してくれるでしょう。
…もし私が偏屈なメタラーで、メタル以外にクサさを求める事をしなかったら、こんな神曲に出会うこともなかったんだろうなぁ…そう考えると恐ろしくなってきます。


SEVENTH-HEAVEN MAXION ★★ (2009-03-29 06:58:00)

SYNC.ART'Sの五条下位氏を始め、様々なミュージシャンが関わるプロジェクト。
SYNCの「Marionetteの輪舞曲」のようなガチガチなメタルはまだ演っていないため、
メロスパー間での知名度はおそらく向こうの方が上ですが、こっちも「Harmonie」
「喪失の雪夜」「-vague ontology-」「雷獣」など、神レベルのクサさを
持った曲を次々と世に送り出してます。
アレンジャーが複数いるので、耽美ゴシックやHR/HM要素の濃い曲、果ては
能楽ポップスなど幅広いジャンルが聴けるのも特徴。もろにJanne Da Arc風の曲や
天野月子風の曲もあるので、その手のファンも聴いてみるといいかもしれません。


AEBA - Kodex Ⅴ - The God Below Us ★★★ (2009-03-27 18:22:34)

腐毒が滴るようというか、五寸釘を打ち込まれるようというか…そんな重苦しいムードから始まり、ドラマティックに展開していく曲。次の展開に移る時のタメの作り方とか、ゾクゾク来るツボを的確に突いてくる感じ。このバンドは間違いなく本物だと思う…。


AEBA - Kodex Ⅴ - Geist Der Dekadenz ★★★ (2009-03-27 18:21:46)

流して聴いてるとマジビビリする絶叫で後半戦開始。
タイトルの通り、メロディには他の曲よりも退廃的な美意識が強いような感じ。…しかし、メロディもリフもギターソロも、暗黒系に興味がないメタラーが聴いても唸るくらいかっこいいと思うんですが…この知名度の低さは正直解せない。