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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 4801-4900
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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 4801-4900

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C-CLAYS - 天奏月譚~tensou Gettan~ - 少女綺想曲~dream Battle ★★ (2007-06-05 10:05:57)

アレンジの内容が「サンバ」なのを見た時は目を疑いました(笑)
一昔前のクイズ番組とかで掛かってそうな陽気なアレンジなんですが、メロディはやっぱり哀愁なため、凄い独特な雰囲気を持った曲に。


C-CLAYS - 天奏月譚~tensou Gettan~ - 向合鏡~parallel World ★★★ (2007-06-05 10:02:40)

シンフォニック・ロック・ユニット「六弦アリス」のヴォーカリストである櫻井アンナさんがゲストヴォーカルとして参加した、テクノ寄りポップチューン。
櫻井さんは六弦アリスでの(現時点での)新譜、「ルナティック・ラブ」で自分の独特の色気のある声をよりかっこよく響かせる術を身に付けた印象があるんですが、この曲でもその声質の良さを存分に発揮してます。…やっぱりこの人の声好きだわ。六弦アリスはトラッド色も強いアーティストだからか、コーラスワークも美しいです。これは名曲。


C-CLAYS - 水籠~mizu Kago~ - ヴォヤージュ1969 ★★ (2007-06-05 01:45:05)

前曲「風神少女」に続き、ピアノによる清浄かつキャッチーなメロディをフィーチャーした曲。シングル4曲を通じてこの清浄さはキープされているので、どこかコンセプトシングルのような趣がありますね。
…でも、1969年は何の年なんだろう?マリリン・マンソンの誕生年らしいですけど…絶対関係無さそう。


C-CLAYS - 水籠~mizu Kago~ - 風神少女 ★★ (2007-06-05 01:38:38)

イントロのチェンバロとピアノの波状攻撃からして、クサメタラーへの挑戦状とも受け取れる曲ですね(笑)。評価は、クサメロ好きなら更に★を一つ足して下さい。
でもメロディは良いけどリフはやっぱり微妙かなぁ…刻むのは良いし、グルーブ感やキレはあるけど、SLAYERの凶悪さやDISSECTIONの荒涼感に代わるような「情感」が足りない感じ。少なくともこの時点ではまだライト・メタルだと思います。だからって音楽的にガチのメタルに劣るわけじゃないですけど…


C-CLAYS - 花蝶風月~kachou Fuugetu~ - 向こう側の月 ★★ (2007-06-05 01:30:23)

このアルバムは曲毎に「花」「蝶」「風」「月」に分かれていて、この曲は「風」らしいんですけど…どの辺が基準で決まってるんでしょう?「風」っぽくないダークさがあって、パートによっては毒々しいと思えるくらい。


B'Z - ACTION - 永遠の翼 (2007-06-04 17:05:56)

う~ん…壮大さには感じ入るものがあるけど、手クセを感じさせすぎるのがちょっと…


C-CLAYS - 花蝶風月~kachou Fuugetu~ ★★ (2007-06-04 16:32:00)

何枚目かは分かりませんが(3rdかな?)2006年発表のフルアルバム。
タイトルは花鳥風月~KACHO FUGETSU~ではないので注意。間違いやすい所が多いタイトル(笑)
今作も「水籠」と同じく、「上海~」のカヴァーアルバム。
作風的には、「水籠」同様、キーが大きな比重を占めるHR/HM系インストアレンジが中心。
今回は清純なメロディが多かった「水籠」と比べると、ややダークな雰囲気を醸し出す曲も
増え、作風が広がったと同時に印象に残るリフも少し増えた感じで、よりメタルとしては良く
なったんじゃないでしょうか。ただ、やっぱりリフがあっさり裏方に回ってしまうような
場面が多く、メタラーとしては少し物足りない感もなきにしもあらずですが。
…やっぱりカヴァーだから原曲のメロディを使わなければならない=リフから作曲する事が
出来ない、なんでしょうか。いつか鼓太蝋さんオリジナルのメタル曲も聴いてみたいですね。
さて、今回は9曲中5曲はHR/HMアレンジですが、他の4曲はクラシック寄りの視点からの
アプローチだったり、テクノ・エレクトロニカ的アレンジだったり非HR/HMのアレンジも
かなり取り入れられていますね。メタルでないとは言え、どの曲も悪くなく、特に7曲目の
日本的情緒溢れる音作りと唯一のヴォーカル曲であるラスト曲の儚いメロディなんかは、
メタル曲に負けない魅力を放っていると思います。個人的にはぶっちゃけラスト曲が一番好き。
HR/HM系の曲が減ったので不満な方もいると思いますが、私個人としては充分楽しめました。
でも次作の2曲はちょっと少なすぎると思う…レベルアップしているだけに惜しい…。


C-CLAYS - 花蝶風月~kachou Fuugetu~ - Illusion "the Crimson Square" ★★★ (2007-06-04 16:14:30)

この曲はポップス的なアレンジの歌モノなんですけど、アルバムで一番気に入ってしまいました。買った当時はこの曲ばっかり何度もリピートしていたくらい。桜の花びらが舞い落ちるような、余りにも儚く可憐でメロウ極まりないBメロ~サビのメロディが良すぎる…。
ヴォーカルは女性で、割と低めの凛とした声質で、かっこいい雰囲気があってなかなか上手いです。


C-CLAYS - 天奏月譚~tensou Gettan~ - 最も澄みわたる空と海 ★★ (2007-06-04 16:08:35)

アレンジの種類こそ「ブラスロック」とありますが、管の音以外にもメロウな音色のギターだったり美しいキーだったりがフィーチャーされていて、メタラー的にも聴きやすいと思われるサウンド。前作「花蝶風月」にもブラスロック系の曲は入っていましたが、やっぱりレベルアップしてますよね…?


C-CLAYS - 花蝶風月~kachou Fuugetu~ - 桜花之恋塚~flower of Japan ★★★ (2007-06-04 15:58:53)

ジャンルに「テクノ/エレクトロニカ」の表記がある通り、打ち込みの曲なんですが、中学の修学旅行で見た枯山水の庭園を思い出させるような叙情を感じさせるセンスが良いですね。
あの頃は初恋の人と班が一緒で楽しかったなぁ…と、自分以外にはマジどうでもいい(笑)初々しい追憶に浸ってしまうようなノスタルジックさ。メタルではないけどほんと良い曲ですよ。


C-CLAYS - 花蝶風月~kachou Fuugetu~ - プレインエイジア ★★ (2007-06-04 15:53:18)

アレンジは構築美で聞かせるクラシックというよりも、メロディとその聞かせ方で醸し出す雰囲気の美しさで押す、映画のサントラ的と言えるかもしれません。後半の華やかな雰囲気が好き。


C-CLAYS - 天奏月譚~tensou Gettan~ - 亡き王女の為のセプテット ★★★ (2007-06-04 15:48:37)

これは強烈!!
今までの曲と比較して、展開のドラマティックさ、アレンジのメロディの聞かせ方の巧みさ、ギターの泣かせ具合、そして全体的な「クサさ」まで全ての要素が明らかにレベルアップしてるんですが…。若干リフは刻みに頼りすぎてる気もしますが、この煌びやかさの前には些細なことでしょう。もうイントロのチェンバロの時点でにやけた顔が、曲が終わるまで元に戻りません(笑)。
…これだけクオリティの高いものを聴かせてくれただけに、アルバム中メタルチューンが2曲だけっていうのはやや不満が残るなぁ…他のアレンジが悪いって訳じゃないんですけど、これは素晴らしすぎる。正にキラーチューンです。曲名もクールだし(笑)。


C-CLAYS - 水籠~mizu Kago~ - 竹取飛翔~lunatic Princess ★★★ (2007-06-03 23:43:21)

正直言って、前半のギターリフに、微妙なパーカッションにしか聴こえないしょぼい音質の部分があるのはメタラーとしては頂けませんが、このメロディ…素晴らしすぎでしょう。
幼少の感受性が豊か(自分で言うな・笑)だった頃、むかしばなしを聞いてリアルに想像出来た情緒ある情景が、そして現在のそういう情景が架空の物と理解し浸れなくなってしまった一抹の悲しさまでが、メロディを通じて表現されているよう…。こんなメロ聴かされたら★3つ確定。こんな曲が入ったCDを300円で売るとは…なんて罪作りなんでしょうか(笑)。


C-CLAYS - 水籠~mizu Kago~ - 東の国の眠らない夜 ★★★ (2007-06-03 23:34:51)

4曲中では最もバランスの良い曲ではないでしょうか。
メロディのキャッチーさ、メランコリックさも抜群ですし、3分半くらいに出てくる、ちょっとダークなパートのリフが結構印象に残るのがいいですね。


C-CLAYS - 水籠~mizu Kago~ ★★ (2007-06-03 22:16:00)

何枚目かは分かりませんが、2006年発表の4曲入りシングル。
今ではめっきり見かけなくなった8cmシングルの形態での発売。
内容は、シューティングゲームや音楽を作っているアーティスト「上海アリス幻樂団」の
カヴァーで、4曲ともHR/HM系のインストアレンジ。原作・原曲とも未プレイ・未聴なので、
原曲との比較については他のレビューを参考にして下さい(すみません…)。
内容的には、メタル寄りのギターをフィーチャーした疾走感あるサウンドの上に、
リリカル極まりないピアノを始めとしたキーボードが乗るというもので、ドラムは打ち込み
らしいですがチープさが無く、音量も適正でクリアな音質。…なんですけど、メタルの根幹を
成すリフは結構微妙ですね…。いや、印象に残るリフが全くないという訳じゃないんですけど、
どの曲もメロディ的に最も盛り上がる所では刻みリフの一つ覚えと言うのはちょっと…。
それでも情感があったりスラッシュ並にキレがあったりすれば良かったんですが、それも
いまいち感じられず、しかもギターの歪みは刻みが映えるような重さに欠けるため、総じて
物足りなさが残る印象。メタルとして聴くと正直言っていまいちだと思います。
…しかし、音楽としてつまらないかと言うと、答えは「否」。
リフは単体で聴くと面白くないんですけど、全体として聴くとピアノのリリカルさを更に
際立たせていて、なかなか悪くないサウンドに。4曲ともピアノのメロディは叙情性に
富むもので、4曲とも一貫したカラーがあり、17分と言うランニングタイムの短さもあって
実に聴きやすい。オフィにもピアノとギターによる軽快な音楽とあったので、それ程メタルな
音楽を目指しているわけではないのかもしれません。がちがちのメタルだと思わず、ピアノの
叙情メロを中心に据えたメタル要素も含む音楽だと思って聴けばかなり良いです。
ちなみに、値段は300円と激安、いや爆安(笑)お試しだと思って買ってもいいかも。
私はサイクリングする時とかによく聴いてます。


LUGUBRUM ★★ (2007-06-03 22:05:00)

ですよね。バンジョー入りと言う過去作も聞いてみたいです。
掲載位置はDARK TRANQUILLITYより前だったんですけど…人気はどうでしょう(笑)
少なくとも日本では人気が出なさそうな音楽性だと思います。
本人達も「俺たちの音楽をすぐに気に入ってくれる人がいるとすれば、完全に
オープンマインドな人か、さもなくば狂気の人か」みたいに言ってますし(笑)
インタビューによると、彼らは曲の大まかな構成を決めてから、インプロを交えて
曲つくりをするそうですね。しかし何故かインタビュー中にお酒の話になるし…
やっぱり彼らって飲べえなんでしょうか(笑)


KHANATE - Things Viral - Reh / Improv 1103 (2007-06-03 21:57:10)

日本盤ボーナストラック。リハ/即興演奏。
弓に「鳴弦」といって弦を打ち鳴らして魔を払うものがありますが、これはその逆。ギターを鳴らすたびに激重な音が出、それによって悪意や絶望が集まってくる感じ。


KHANATE - Things Viral - Too Close Enough to Touch ★★★ (2007-06-03 21:55:05)

曲の絶望感に打ちひしがれる前に、音響の面白さに感動してしまいました(笑)力を込めて何かを引き絞るようなノイズ音でタメを作って、その溜めたものを一気に放出するようにへヴィ・ドローン・リフが襲い掛かってくる…。


KHANATE - Things Viral - Fields ★★★ (2007-06-03 21:54:10)

この曲は音そのものの素晴らしさは言うに及ばず、絶望・拷問系ヴォーカルが凄いですね。聴いてて、「お願いだから、どうかもう苦しまないで」とか言ってあげたくなるような悲痛さ。音の重圧以上に心が苦しくなる曲。「哀愁」の項目はヴォーカルに。哀愁というより絶望ですけど…。


KHANATE - Things Viral ★★ (2007-06-03 21:52:00)

2003年発表の2nd。
SOMAの参加するバンドはSUNN O)))とKTLも聴いてきましたが、このKHANATEが
一番メタラーに受けるのではないでしょうか。日本盤も一番先に出ましたし。
やはり前述のバンド同様、音作りは本当に素晴らしい、その一言。
ドラムの残響音とヘヴィ・ドローン・リフが交錯し、地獄的な風景を描いたり、低音が空気を
震わせるように揺れたりする所なんて、好きな人が聴いたら脳から汁が出っ放しになりそう。
SUNN O)))同様、「最大の音量は最大の効果を生む」の表記がありますが、私はたいてい
近所迷惑にならない程度の音量で聴いてます(笑)。しかしそんな大して大きくない音量で
聴いてですら、「重さ」と言うよりも「質量」を感じられる、存在感のある音が凄い…!!
基本的に聴いていて気持ち良いんですけど、曲の間中ずっと病的な雷恐怖症の人(私だよ、
それ・笑)が朝のニュースで雷注意報の発令を聞いたかのような不安感が伴ってます(笑)
その不安感の原因は、音そのものは勿論、ヴォーカルの貢献が大きいのかもしれません。
最初試聴で聴いた時は低音を強調したサウンドとブラック系の高音で感情剥き出しのデス声が
合わないように感じて、それで避けていたんですけど、いざCDを買って、部屋で独りで聴くと
第一印象が嘘の様に感情に訴えかけてくる…。特に2曲目なんか聴いてて辛いものがあります。
しかし、やっぱりSOMAは凄いですね。こういうサウンドを難解にせず聞かせるセンスが。
もしもお葬式に行って、お坊さんが読経の最中に叩く鐘が空気を震わせる音を聞いて
気持ち良いと思ったら試してみても良いかも(?)。そういう人はこっち系行ける才能あります(笑)。


C-CLAYS ★★ (2007-06-03 21:35:00)

ゲーム音楽のHR/HMアレンジを中心に活動するアーティスト。
…なんですが、作を重ねる毎に色々なジャンルも取り入れている模様。
新譜も最近出ましたが、HR/HMは2曲だけなんですね…ちょっと複雑。
オリジナルのメタル曲とかはやらないのかな?


マキシマムザホルモン - ぶっ生き返す - ブラック¥パワーGメンスパイ ★★★ (2007-06-02 23:42:18)

曲タイプ「クール」を入れたい曲ですね、これ。
チョッパーとかドラムのオカズとか、演奏自体もかっこいいんですけど、それを最大限に活かしたアレンジ力の高さが素晴らしい。個人的にですが、なんとなく漫画の「銀と金」をイメージする曲で、アルバムのこの曲から「アカギ」に繋げるセクションは勝手に「福本セクション」とか思ってます(笑)


妖精帝國 - GOTHIC LOLITA PROPAGANDA - Patriot Anthem ★★ (2007-06-02 23:33:15)

愛国主義の対象が日本に向かうとALI PROJECTの「勇侠青春謳」、自ら作り上げた帝國=自意識=妖精帝國自身に向かうとこの曲になる、という感じでしょうか。


妖精帝國 - GOTHIC LOLITA PROPAGANDA - Valkyrja ★★ (2007-06-02 23:28:19)

クサメタラーならイントロ聴いただけで悶絶、★3つ確定…そんな感じの曲(笑)。クラシカルな音がメカニカルな音に触発され、更にクサくなってる…導入は良かったけど、サビにクサみが足りない気も。


ALCEST - Le Secret ★★★ (2007-06-02 23:22:00)

2005年発表の2曲入りEP。

…まず目を惹くのが、ジャケを含むアートワークの素晴らしさ。表、裏ジャケともに人物の写真をセピアで加工したノスタルジックさを感じるもので、特に森の写真とコラージュされた裏ジャケの美しさは特筆もの。歌詞カードの川や森、蛙の像などの写真はNeige本人の手によるものらしく、中でも蛙の像は何気ない情景で音楽性を示唆するもので、Neigeの繊細な感性が良く表れていると思います。美術は良く分かりませんが、アートワークだけでも元は取れたと思えるほど良いです。

もちろん音楽の方もアートワーク以上に素晴らしい。
クリーントーンでのアルペジオやキーボード、優しげな普通声などをフィーチャーした大作主義のドラマティック・ブラックなんですが、メロディにかなり個性的な美しさがあり、独特のサウンドになっていると思います。ブラックと言えばやはり「邪悪さ」ですが、この作品に登場するメロディは「邪悪」とは反対に位置すると言っても良い「清浄」かつ暖かなもので、聴いていると心が洗われていくような感じがします。この聴いていると浄化されるような感触は同じくNeigeのバンドであるAMESOEURSとも共通するものですが、こちらの方が更にそういう方向に特化したサウンドだと思います。

音質はギターの歪みがかなり強めである上に、2曲目ではBURZUMを更に悲痛にしたような絶叫がフィーチャーされていると言うのに、殆ど暴虐性や過激さを感じないのが面白い。両方とも、曲を「感情的」なものにしているという印象。確かに憂鬱(メランコリック)な音ではあるんですが、陰鬱(ディプレッシブ)ではないのがミソ。けれど人によってはこういう音の方により心を動かされるかもしれません。感受性が強い人が聴いたらNeigeの感情が曲から伝わって泣いてしまうのではないでしょうか。

…そういう訳で、ブラックに「邪悪さ」「暴虐性」「思想の過激さ」辺りを求める人には向きませんが、作り手の感情の発露みたいなものを感じたい人には本当にお勧め。そういう意味では、NARGAROTH辺りが好きな人であれば気に入るのではないかと思います。ちなみに、2曲と曲数は少ないので割高に感じるかもしれませんが、一曲が長くトータルで30分近く(27分)あるので、安心して買ってください(笑)。波長が合えば宝物になるかも…


ALCEST ★★ (2007-06-02 23:02:00)

フランス産メランコリック(ノスタルジック?)ブラック。
AMESOEURS、PESTE NOIRE、ex-MORTIFERAのNeigeによるワンマン・プロジェクト。
ここまで来ると、最早ブラックと言うよりセピアって感じです(笑)


片霧烈火 - Volkslied2 - フラスコボーイ ★★ (2007-06-01 16:34:40)

「空の軋み~」「キネマ~」のダーク路線からはほど遠い、うきうきするようなノスタルジックさを持った、可愛らしいポップチューン。ヴォーカルもポップな歌い回しでなかなかに器用さを感じますが、端々に声質の暗さが出ているような気も(笑)
個人的な好みとしては、アトリエ関係ならこの曲を霜月さん、「霧の向こうに繋がる世界」を烈火さんに歌って欲しかった…かも。


みとせのりこ - Volkslied2 - 夜天に灯す ★★★ (2007-06-01 16:25:55)

ほぼKIRCHEと同路線の、トラッド色強めの曲。
っていうかKIRCHEの曲をもっとコンパクトにした感じですね。「CROCHET」のクレジットを見ると、結構みとせさんにゲーム(だよね?)の主題歌を依頼するメーカーも多いみたいですが、この「VOLKSLIED2」といい「月奏」といい、ガスト関連が一番彼女の音楽性を汲んでいる気がします。


MAPLE LEAF - Volkslied2 - 祈りの海 ★★★ (2007-06-01 16:19:19)

タイトルが「祈りの種」と被る…(笑)
同じアトリエ系の曲で言えば、メタリックではないものの「霧の向こうに~」にも通じるメロディアスでかっこいい曲調。展開が進むにつれ視界が開け、ヴォーカルの音域も上がり劇的。ベースラインも非常にドラマティックに曲を彩ってます。


MAPLE LEAF - Volkslied2 - Change My Life ★★★ (2007-06-01 16:16:04)

これは原曲(せせらぎ豊かに)も牧歌的で結構好き。
霜月さんは可憐な声質の持ち主だけに、可愛らしく歌うとちょっとクドくなっちゃうかなぁ…と思ってたんですが、「♪街を抜けて どこまでも~」の声…この人、そんなに歌を歌えることが嬉しいんでしょうか…って感じの声です。こんな声で歌われたら、批評するだなんてとても…という訳で★3つです(笑)


妖精帝國 - GOTHIC LOLITA PROPAGANDA - Gothic Lolita Propaganda ★★★ (2007-05-31 23:42:25)

これは傑作。
ソロだけでなく、リフも印象に残るもので本当にかっこいい。メタル風アレンジだという曲を聴いて、リフのつまらなさに泣いた事が何度あったか…この曲でかなり溜飲を下げました。歌詞に少女貴族や亡國覚醒カタルシス(共にALI PROJECT)からの影響が感じられるのは、まあご愛嬌ですね(笑)


マキシマムザホルモン - ロッキンポ殺し - Falling Jimmy ★★★ (2007-05-31 05:19:55)

堀ちえみさんは光栄に思うべきですね。
こんなかっこいいバンドにネタにされたのだから(笑)


みとせのりこ - カタン-cotton- - たなばたさま ★★ (2007-05-31 05:06:14)

みとせさんの少女のような歌唱に、短冊に願いを書くような純真さを持っていた子供の頃を思い出させられる曲。こういう可愛らしい声で歌っても媚びたような感じが全くしないのは、彼女が表現したいものをしっかりと持っているアーティストだからかもしれません。媚び系嫌いですが、こういうのは好き。


みとせのりこ - カタン-cotton- - 祝祭の輪舞-ロンド- ★★ (2007-05-31 04:59:12)

アルバム唯一のオリジナル曲。
「ヨルオトヒョウホン」の「綺羅の天蓋」にも通じる、多重録音ヴォーカルが音の9割を占めるというプログレッシブなアレンジで、唱歌の中では少し浮いている気も。でも名曲と言うことに変わりはなく、妖精的な雰囲気のスキャットが良い感じです。


みとせのりこ - Volkslied2 - Lhiannan Shee ★★★ (2007-05-31 04:49:56)

構成こそAメロ→Bメロ→サビを2回の後にまたサビという、ポップスっぽい感じですけど、幽玄かつ不条理な空気感はかなりプログレにも通じる物が。歌物だけど然程そう聞こえないのは、彼女に音に溶け込める歌を歌えるほどの歌唱力があるからでしょう。
…この曲はゲーム「リリーのアトリエ」の曲のヴォーカルアレンジ、つまりアニソン・ゲーソンのカテゴリにも属する曲なんですが…意外とアニソンとプログレって繋がりがあるんでしょうか。このアルバム自体KBBのメンバーが参加してたりするし。特にプログレが好きではないアニソンファンがこの曲をどう評価するか、是非聞いてみたいですね。


MAPLE LEAF - Volkslied2 - 恋風便り ★★★ (2007-05-31 04:41:32)

作詞・作曲・編曲を担当した中河さんは、最初から霜月さんの声をイメージしてこの曲を作ったとか。確かに、いい意味で少女趣味な感じが、彼女の可憐な声質にフィットしてますよね。こういう中学生の頃の初恋を思い出すようなノスタルジックな曲調、かなりツボです。


GEHENNA - WW ★★★ (2007-05-30 16:14:00)

2005年発表の5th(一枚目EPをアルバムとカウントするなら6th)。
ドラムにSATYRICON、1349等で活躍するFrostがゲスト参加。

私は今の所「Seen Through~」とこのアルバムしか持ってないんですが、全然違いますね。Seen Through~」は全編でキーボードが高い比重を占めた美しいアルバムでしたが、この作品はキーボードのキの字も無い、漆黒のトゥルー・ブラック。

この作品の最も際立った特長といえば、やはりそのメロディでしょうか。とにかく暗い、暗すぎるメロディです。と言っても鬱っぽい、落ちていく感じではなく、どちらかと言えば疫病系の蝕んでゆくようなメロディだと思います。メロディの面でも民族的な美しいメロディが聴けた「Seen~」の面影は無いですね。DEATHSPELL OMEGA辺りの禍々しいメロディが好きな人はハマると思います。

音質も、クリアながら暗黒感溢れる音で素晴らしい。
ドラムはFrostなので、緩急の付いた作風ながら場面によっては凄絶極まりないドラミングを披露していますが、ドラムが前に出すぎて雰囲気を壊したりしない音。とは言っても、フレーズ一つ一つのかっこよさも堪能出来るクリアさなのが嬉しい所。

ヴォーカルも音の暗黒具合に負けない、Attila系の呻き気味の咆え声。アルバム全編を通じて一定の調子で歌って(がなって)いるため、一本調子に聴こえない事もないですが、戦争の犠牲者の魂を迎えに来た死神のような冷徹な表現力があり良い感じ。

ジャケやタイトルからは戦争をイメージしますが、MARDUKが戦車や戦闘機が派手に暴れる暴虐サウンドだとしたら、こちらは戦争の犠牲者の屍が積みあがった焼け野原を、腐肉を引き摺りながら歩いているような、光の差さない絶望を感じる音と言う所でしょうか。

何故か余り話題になっていませんが、隠れた名盤だと思います。このバンドは初期のシンフォ路線が高く評価されていますが、こちらも負けない名作ですよ。


GEHENNA - WW - Pallbearer ★★★ (2007-05-30 15:52:08)

アルバム最後の曲にして、この禍々しさ。
MAYHEMの「FREEZING MOON」のスローパートからリフのある意味での親しみやすさを取り除いて、更にダークにしたような音が演奏時間一杯に詰まってます。気が滅入りそうになる暗さ。


GEHENNA - WW - Abattoir ★★★ (2007-05-30 15:49:08)

よく聴くとリフは結構メロディアスなんですけど、そのメロディが余りにも暗いのと聞かせ方が上手いのとで全く甘さを感じさせない超ダークな雰囲気が素晴らしい。


GEHENNA - WW - Death to Them All ★★ (2007-05-30 15:47:14)

この曲の淡々とした疾走パート、どこか初期のDARKTHRONEとも共通する冷徹さがある気がします。プリミティブ並の魔的な雰囲気と、メンバーのミュージシャンシップの高さが上手く共存した名曲。


GEHENNA - WW - Grenade Prayer ★★★ (2007-05-30 15:44:46)

真っ黒だけどよく見ると無数の蟲が蠢いているような、抽象的な暗いイメージを喚起するダークなリフ捌きと、疾走感溢れるFrostのドラミングとの対比。1曲目から一気に絶望感が加速していくようです。


GEHENNA - WW - Silence the Earth ★★★ (2007-05-30 15:42:02)

この曲の疾走パートはFrostのドラムがちょっとありえないですね。
この速さでよくもまあそれだけ体感速度を増すようなオカズを入れられるもんだ…って、1349その他での彼の超人っぷりを聴いていれば何を今更って感じなんですが、やっぱり凄いものは凄い。


WATAIN - Sworn to the Dark - Legions of the Black Light ★★★ (2007-05-29 23:07:15)

DISSECTIONのJonに捧げられた曲。
だからなのか、他の曲以上にDISSECTIONっぽさを感じますが、彼らの個性もしっかり出ていて、全く模倣っぽさは無いのが素晴らしい。でも、DISSECTIONを1st、2ndしか聴いていない人に、「Maha Kali」と同時に聞かせて、「どっちがDISSECTIONの新曲でしょう?」ってやったら普通にこっちと答える人が多そう(笑)


WATAIN - Sworn to the Dark ★★★ (2007-05-29 22:59:00)

2007年発表の3rdアルバム。

本人達は過去の作品について「核爆弾を作ったはいいが、それを落とす為の戦闘機がない」と流通の乏しさを嘆いていたようですが、このアルバムはこの界隈では大手のレーベルであるSeason of Mistから出ているので、その不満も解消されたのではないでしょうか。実際、私もこの作品で初めて彼らを知りました。

音楽性のほうですが、本人達はそれほど意識しているわけではないようですが、DISSECTIONが良く引き合いに出されているようですね。確かに、ヴォーカルの切れ味の鋭いがなり声、叙情味のあるメロディが絶妙のタイミングで炸裂する展開のドラマティックさなど音像が割と近いことに加え、メンバーの一人がDISSECTIONにライブメンバーとして在籍していた経歴があったり、引き合いに出されるのもよく分かります。

しかしそれ以上にDISSECTION的だと思うのは、個人的な意見ですがこの作品を聴いていると彼らの「The Somberlain」にも通じる、初期ブラック特有の禍々しさが強く継承されているように思えてならないからかもしれません。DISSECTIONと比較すると、雰囲気は寒々しいと言うよりもどちらかといえば毒々しさや禍々しさが強いように感じます。

また、音質もクリアながら低音が効いていて音圧があり、ベースもよく聞き取れますね。結構メロウなフレーズを弾いたり、ゴリゴリ言わせたりベースが重要な役割を担っているパートも多いのでこれは嬉しい。DISSECTION以外には、DEATHSPELL OMEGAやMARDUKも引き合いに出されていたのを見たことがありますが、そうした毒々しさや音の太さを考えれば、充分に頷けます。

纏めると、メロディ、展開、雰囲気など隙の無いクオリティの高いブラックだと思います。DISSECTIONやMARDUKが行ければ大丈夫だと思うので、是非初心者の方にも聴いて欲しいです。


AMESOEURS - Ruines Humaines ★★ (2007-05-29 22:34:00)

2006年発表の3曲入りEP。

曲のタイトルはそれぞれ「断たれた幸福」「人間性の荒廃(人間の廃墟、かも)」「感覚の衰弱」でしょうか。仏語苦手なので間違ってても笑わないで下さい(笑)。

内容ですが、なんとも形容のし難い雰囲気を持つブラックメタルですね。音的には寒々しいと言える感じなんですが、そのメロディから個人的に連想した情景が雨上がりの虹と湿ったアスファルトの匂いだったり、雪の夜の暖炉の暖かさだったり「暖かな」哀愁を感じるもので他のブラックではありえない感じです。また、曲中に挿入されているクリーントーンのギターが夢見心地とも言える雰囲気を
感じさせ、その独特の哀感を更に際立たせています。

ヴォーカルも凄いですね、これ。端的に言えばBURZUM、SILENCERの系統と言って間違いはないであろ悲鳴系の高音絶叫ですが、ヴォーカリストの喉が心配になってくる度では前述の2アーティストよりも圧倒的に上。死暗さんも仰っているように硝子を引っ掻くような裏返り方をしている箇所があるんですが、声帯がキシミを上げる音がそのままCDに入っているかのような凄絶さ。初期FLEURETYの超音波絶叫を思わせますが…FLEURETYの人はあの声を出したせいで喉を痛め、ヴォーカルを辞めなくてはならなくなった訳ですが、彼は大丈夫なんでしょうか。

写真見ると凄い穏やかで優しそうな人なんですけど、あんな声出すとは思えません(笑)。3曲しか入っていないため、演奏時間こそ短いですが内容が濃いので満足。この音源は死暗さんのレビューを見て買おうと思ったんですが、正解でしたね。よき出会いをありがとうございます。


DODHEIMSGARD - Supervillain Outcast - The Snuff Dreams Are Made Of ★★★ (2007-05-28 16:17:00)

この曲はかなり好き。
なんとも形容しがたいサンプリングのセンスは、聴いててWHENが頭をよぎります。無理に例えるならばWHENのPsychedelic Wunderbaumをブラックメタルにしたような感じでしょうか。


DODHEIMSGARD - Supervillain Outcast - Vendetta Assassin ★★ (2007-05-28 16:14:30)

よく聴くと、ドラムの音に紛れて銃撃のような音が聴こえるんですが、やはり復讐の暗殺者というタイトルの内容を表しているんでしょうか。と言ってもリズムはマシンガンっぽく、暗殺どころではない様子ですが(笑)


DODHEIMSGARD - Supervillain Outcast ★★ (2007-05-28 16:11:00)

2007年発表の4th。
…このアルバム、質は決して低くないんですが少し辛口になってしまいますね…。

最早前衛方向に音楽性を広げすぎてブラックメタルの様式が崩壊していた前作と比べると、奇妙なセンスのサンプリングや変なヴォーカルアンサンブル曲、捻じくれたリフ等、変態的な要素はしっかり押さえているとはいえ、今回はブラックメタル要素とそれを上手く共存させているといった印象。ただ、前作のとっ散らかり具合に惹かれた者としては、DHGにしては小粒にまとまりすぎている印象も受け、少し物足りなかったり。

普通に前衛的な要素の強いサイバーブラックになった感じです。
それだけなら良いんですが、サイバー化してからのDHGは「Trace of Realty」「Ion Storm」「Sonar Bliss」等に顕著ですが、一曲のアレンジを偏執的なまでに練り込むという特性があったと思うんですが、今回は15曲という曲数が多い代わりにその練り込みが足りず、一曲一曲の印象が弱いものになっているように思えてしまうんですよね…。

まあ3曲目などは名曲レベルなんですが、前述の曲ほど圧倒的な物を感じられる曲は正直に言って無かったかもしれません。しかもリズムは打ち込みにしてもチープな音で、聴いててしんどいものがあります。この路線でも、曲数を半分にして2倍一曲を練ってくれれば絶賛していただろうし、サンプリングやリフのセンスはやはり良いだけに惜しいです…


TAAKE - Nekro - Hennes Kalde Skamlepper ★★ (2007-05-27 20:34:19)

11分を超える大作曲。
前半はメロディアスなリフで押していく、TAAKEらしいと言える展開で、後半はザラザラしたギターを軸に据えてメロウなベースや幽霊のような女性Voも聴ける曲。正直、11分もあるならTAAKE独特のメロウリフとHoestの絶叫で長時間嬲り続けるような曲が聴きたかったと思わなくもないですが、これも悪くないです。


TAAKE - Nekro - Lamb ★★★ (2007-05-27 20:28:38)

VONのカヴァー。
かなり短かめの曲ですが、後半のメロディアスながらも禍々しさも感じさせるリフといい、最初の呪文から絶叫するようなヴォーカルといい、ドラマティックと言っても過言ではないかっこよさ。


TAAKE - Nekro - Voldtekt ★★★ (2007-05-27 20:26:21)

メロウなTrue Norwegian Black Metalのお手本のような、スタンダードとも言える魅力に溢れた名曲。TNBMのロゴに惹かれた人にはもちろんのこと、そうでないノンケな人にもその魅力を伝えきってしまうような素晴らしいメロディセンス。やっぱりこのEP、3曲入りだけど買う価値大有りですね。


TAAKE - Nekro ★★★ (2007-05-27 20:22:00)

2007年発表の3曲入りEP。
2005~2006年に発表された2曲とVONのカヴァーという内容。
シンプルながらバンドロゴの映えるジャケットが美しく、購買意欲を煽りますね。

アルバムを2部に分け、そのそれぞれに「Side Piss off」「Side Fuck off」というサブタイトルを冠したり、ANTI-HUMAN,ANTI-LIFEのTNBMロゴを裏ジャケに載せたり、何故か最近HoestやCoraxが警察に捕まったり(笑)、反骨精神剥き出しながらもメロウな、質の高いメロディを聴かせてくれるのはやはりTAAKEといった所でしょうか。

メロデス好きもこっちの世界に引き込めそうな、クオリティの高い名作と言えた前作(3rd)に比べると、音質はやや軽めになりギターのザラザラした感触が強くなったため、少しプリミティブに近付いた感があったり、3曲目にミニマル要素の強い展開を設けたりしてよりブラックメタラーの好みに合わせた作風になったと思います。

そうは言っても、メロディセンスは前作同様素晴らしいため特にブラック好きでなくても、トレモロリフで哀メロを弾くパートでは、ノイジーさもそう気にならなくなってしまうはず。また、Hoestのマジギレヴォーカルも更に切れ味を増しているように思います。ミックス面でも両側から襲い掛かるような物にしていたり、迫力を増す工夫があるのも嬉しい。

音自体は決して敷居の高いものではありませんが、3曲入りにしては値段が結構高めなのが一番の高い壁かも(笑)。値段に見合った価値はもちろんあると思いますが、もしTAAKEをまだ聴いた事が無いのであれば、先にアルバムを聴いても良いかもしれません。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien - Death With Dishonor ★★★ (2007-05-25 16:20:43)

イントロからタイトル曲のサビにも匹敵する、余りにも扇情的なメロディが…サビはもちろんこのメロディで鮮烈に聴かせてくれます。このメロはアルバムのクライマックスで各曲の主題が演奏される箇所でも用いられていますが、そこでも際立っていると思います。本当に天才的なメロディセンス…彼らはどこまで聴き手を悶絶させれば気が済むのか。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien - Dies Iræ/The Master Malice ★★★ (2007-05-25 16:16:21)

「Dies Irae」の重厚な雰囲気で第2幕開始。
この曲でも「Dies Irae」と本編の合間にかすかにピアノで聞こえてきたり、ラストにクワイアで大々的にフィーチャーしたりと「Hangman's Hymn」のテーマが効果的に用いられていますが、特に後者はヤバい。電車の中で聴いてて、思わず鳥肌が立ってしまったぐらい。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien - The Memories as a Sinner ★★★ (2007-05-25 16:12:31)

ど派手なオーケストレーションが入った時の苛烈極まる音像の魅力は勿論として、オーケストラが入ってないパートでも十分に魅力的なのが凄いですよね。地獄へ真っ逆さまに落ちていくような感覚。あの世を覗いてみたい方は是非。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien - Salvation in Flame/Confutatis ★★★ (2007-05-24 23:16:52)

鐘の音やコーラスが入り圧倒的なスケール感で迫ってくる音は、破滅が更に進んでもう逆にうっとりするような感覚を味合わせてくれます。この曲はサビの歌詞でタイトル曲と共通するフレーズが出てきますが、そこのデス声が実にエモーショナルで真に迫ってます。川嶋さんは自分の声を完璧にコントロールしてそう。そしてラスト、バンドサウンドが「Confutatis」のコーラスに飲み込まれていく展開に、恐怖と戦慄、恍惚を覚えます。…圧倒的だ…。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien - Overture/Rex Tremendæ/I Saw the World's End ★★★ (2007-05-24 23:11:15)

まずオルガンによるタイトル曲のサビメロにうっとり…
他の箇所では苛烈さやかっこよさといった表情を見せるこのメロディですが、ここでは優美さを特に強く感じます。そして始まる本編も凄く大仰。メタル然としたかっこよさや熱さが際立っていた前曲から一転して、最早どう足掻いても逃れられない破滅が訪れてしまったようなサウンド。好き者には…いや、好き者じゃなくてもこれはたまらないでしょう!


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien - In Devil's Arms ★★★ (2007-05-24 23:08:41)

タイトルトラックのサビメロがこの曲ではギターリフに用いられている事からも分かるように、ギター重視のフック満載の曲。
…というより、リフはフックがない部分がないと言うくらい充実してて、聴いてて燃えるものがあります。途中の火の粉のようなブラスと、それを浴びて苦しむようなヴォーカルの対比が織り成す視覚的イメージも素晴らしい。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien - Me-Devil ★★★ (2007-05-24 23:06:44)

イントロのキャッチーと言ってもいいメロディから魂持ってかれますね。更にそのメロディは普通声でも歌われるため、アルバム中でもかなり取っ付きやすいサウンドになっているかと思います。…聞く回数を増やすごとに、メロディの持つ意味が伝わってくるような気がするんですが、こういうメロディで語れる才能って凄いと思います。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien ★★★ (2007-05-23 16:47:00)

2007年発表の7thフルアルバム。

私はSIGHを聴くのはこの作品で初めてなんですが、冗談抜きで感動しました。こういう素晴らしい音に出会ったときの喜び、驚きこそが私にとって音楽を聴く醍醐味。…それを再確認させてくれる、凄い作品でした。今まで聴かなかった自分が憎い…!!

音楽的には、簡潔に言えば解説にもあるように、シンフォニックな要素を取り込んだスラッシュ寄りブラックという感じ…なんですけど、この感動はとてもそんなものでは…。まずシンフォ要素が凄く、咆哮するブラス、舞い踊るストリングス、畏怖を覚える程に荘厳極まりないクワイアなどが、燃えさかる地獄の劫火のような視覚的イメージや、それに骨まで焼き尽くされるような感覚的イメージを喚起します。ど派手なオーケストレーションではANOREXIA NERVOSA辺りを思わせますが、取っ付き易さや曲・アルバムの構成では上と言えるかもしれません。
…ここまで派手な音だと、ブラック好き以外にもクサメタラーの意見も聞いてみたいところ。
意外とこれ聴いてガッツポーズしてしまう人も多いのでは(笑)

また、アルバムを通して歌詞やメロディにおいて、ある曲での重要なフレーズが他の曲でも用いられていたり、コンセプチュアルな構成になっており、特にタイトルトラックのサビメロは1曲目や5曲目のエンディングを始めとして、7曲目のサビや第三幕の序曲などアルバム中に幾度も登場する重要な主題になってますが、そのメロディが神懸かってる(ブラックメタル的に言うと「悪魔的」の方が正しいかな?)ので、何度聴いても悶絶できます。ぶっちゃけ、このメロディだけでも2500円は惜しくないと思えるほど良いメロディです。そして遂にタイトルトラックのサビでそのメロディが来た時の感動といったら…。

解説や対訳も本人の筆によるもので、アルバムの音楽的仕掛けや歌詞の内容などに言及しており、より感情移入しより楽しめるものになっているのもいいですね。…それだけでも充分過ぎるくらい素晴らしいアルバムなんですが、真に凄みを感じるのはそれらの要素にリフ捌きのかっこよさだったり、ブラックとしては珍しく全曲Gソロがあったりヴォーカルの絶叫だったりといった、メタルとしてのかっこよさの根幹が全く飲み込まれていないことかもしれません。ブラックメタルとしてというより、純粋にメタル音楽としてかっこいい音楽だと思います。ブラック好き以外にもそれ程敷居は高くないかと。ヴォーカルはブラック特有の喚き気味のデス声で、鋭くキレがありこれも実にかっこいい。曲によっては悪魔の嘲笑までこなしていてかなりの表現力です。

…たまに洋楽にかぶれすぎて日本の音楽を切り捨ててしまう人がいますが、私的にはそういう人はムカつくというより可哀想です。こんな素晴らしいものを拒んでいるのだから。ほんと、日本に生まれて、メタルを愛するようになったにも関わらずこの作品を聴かずに死ぬなんて大いなる不幸ですよ。なので、そういう人も下らない洋楽コンプレックスなどとっとと捨ててこれ聴いてぶっ飛んで下さい。世界が変わるかもしれませんよ。

言うまでも無く、日本のメタルやブラックが好きならば当然必聴。今ブラック基本の名盤X枚とかいう企画をやったら入るんじゃないでしょうか。っていうか私が撰者だったら間違い無く入れます。長くなりましたが、とにかく凄い作品という事です。是非聴いてみてください!!メタルを愛聴する全ての人にお勧めしたい大名盤です。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien - Hangman's Hymn/In Paradisum/Das Ende ★★★ (2007-05-23 16:44:04)

アルバム本編ラストを飾る、集大成的な曲。
…この曲の「Die all the believer」からのドラマティックという言葉さえも陳腐に思えるほどの劇的メロディと、絶叫のコンビネーションを聴いて、何も感じない人間が果たしているでしょうか。確かにダークではあるけど、人を感動させるのに十分すぎるくらいのエネルギーに満ち満ちてます。ヴォーカルもデス声ながら歌心がある。
そしてアルバムのクライマックスとも言える、今までの曲の主題を繰り返した後に怒涛のサビに突入する展開、この素晴らしさを文章で伝えようと思ったら図書館を100件建てたとしてもまだ足りないでしょう…。私もコメント書いてないで、ここを見ている全ての人に無理矢理聴かせて、「どう、凄いでしょ?」って言いたい気分(笑)。大袈裟かもしれませんが、それくらい感動してしまいました。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien - Inked in Blood ★★★ (2007-05-23 16:39:52)

ちょっと心臓に悪い入りに続き、一層の盛りを見せる地獄の炎のようなオーケストレーションと、それを受けて火の粉をブチ撒きながら疾駆するようなリフ捌きが…聴いてて血が滾りますね。ほんとかっこいいです。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien - Introitus/Kyrie ★★★ (2007-05-23 16:37:01)

まずCDのプレイボタンを押していきなりの鮮烈過ぎる管楽器の主題にやられます。…こんなに劇的なメロディだと、帯のジャンルのところが某バンドのように「劇メロ」になってしまいそうなくらいの鮮烈さ。メタル好きで、これを聴いて熱くならなかったら嘘でしょう。


みとせのりこ - カタン-cotton- - 大きな古時計 ★★★ (2007-05-23 09:22:56)

説明不要の超有名曲ですね。
歌う事への喜びを噛み締めているような歌声で、おじいさんの安らかな死に顔や彼の人生の暖かな思い出が浮かんでくるようです。しかし、おじいさんご臨終のシーンでチャーチオルガンが入ってくるアレンジは正直やりすぎなのでは…。最初聴いたとき笑っちゃいましたもん(笑)。


みとせのりこ - カタン-cotton- - 雪のおどり<チェコ民謡> ★★★ (2007-05-23 09:19:43)

この曲の原曲も大好きで、小学生の頃リコーダーでメロディを延々と吹いてました(笑)。アレンジにKIRCHEの相方の井上さん、ヴァイオリンにKBBの壷井さんと参加メンバーがプログレ筋のせいか、唱歌だった原曲が幻想プログレ風に生まれ変わってますね。幻想的なイメージを強く喚起する間奏から、コーラスやヴァイオリンが入り更にそのイメージを高める後半が聴き所。


みとせのりこ - カタン-cotton- - 花の季節<ロマーニ民謡> ★★★ (2007-05-22 21:43:21)

中学生の時、この曲のメロディに衝撃を受け、今になっても頭のどこかにこびりついていたこの曲。みとせさんが唱歌アルバムを作ると聞いた時はどんな曲をやるのか期待してましたが、まさかこの曲を、しかもZABADAKの吉良さんのアレンジでやってくれるとは…。
サビの馬車が駆けていくようなアレンジが特に良いですね。でもこういうメロディでスキャットが入ると、初期ZABADAKやKIRCHEとそう変わらないサウンドに聴こえます。…そりゃ私がKIRCHE好きになるのも無理ないわ。


ALI PROJECT - 暗黒天国 - 桃色天国 ★★★ (2007-05-22 21:28:37)

「暗黒天国」のドギツさに面喰ってしまった人でも安心して聴ける、可愛らしいポップチューン。世界観的にはどう考えてもこっちが少女漫画的です。基本的にALI PROJECTのこういう曲って、可愛らしくても媚び売っているわけではなく、私の好みに合っているのが嬉しい。


ALI PROJECT - 暗黒天国 - 暗黒天国 ★★ (2007-05-22 21:25:23)

まずジャケの余りのドギツさに目を反らしたくなりますが(苦笑)、曲の中身の方はもっとドギツい。…っていうかこれ、裏ジャケのイラスト見る限り、タイアップは少女漫画ですよね?ALI PROJECTはアニメを見るいたいけな子供たちを恐がらせるか、暗黒系音楽ファンに調教するつもりに違いない。
…ちなみに、私は発売日が同日だったSIGH(日本のブラック)の新譜と一緒に買って来たんですが…そのブラックメタルを聴いた後にこれを聴いても大して違和感無いのが笑えます(笑)。


KTL ★★ (2007-05-20 20:45:00)

最近borisとコラボレーションしたり来日しライブを行ったり、着実に
知名度を上げているSUNN O)))のStephen O'Malleyと、ノイズ・前衛音楽の
分野で活動し、メタルフィールドではULVERのリミックスなども行っている
PITAことPeter Rehbergからなる音楽グループ。音楽性は勿論ドローンです。


KTL - KTL 2 ★★ (2007-05-20 20:42:00)

2007年発表の、タイトル通りの2ndアルバム。
音的には、面子から想像・期待されうる通りと言っていいと思います。
SUNN O)))は轟音で押していく超へヴィドゥーム以外にも、音響面に気を使った実験的な
作風も披露していますが、その後者の要素を更に強めた音楽性と言えるでしょう。
ただ、ギターノイズをコラージュしたと思しき音こそ使われているものの、メタルからは
SUNN O)))以上に乖離した音で、メタラーにとっては更に敷居が高いかもしれません。
前衛音楽やノイズに興味がある方や、SUNN O)))やSTALAGGHが大丈夫なメタラーであれば
抵抗無く受け入れられるかと思います。1曲目を聴く限りでは音響から想像出来る風景を
楽しむ音楽で、轟音は無いのかと心配しそうになってしまうかもしれませんが、ご安心を。
2曲目、3曲目はかなりの轟音が楽しめます。特に3曲目はSUNN O)))好きならば必聴かも。
個人的には27分の大作で、本気で恐怖を感じる2曲目もお勧め。長いですが。
borisとのコラボ作品に比べると、コラボレーションの相手がそれほどメタルの分野で
認知されているとは言い難い(私も某所の販促ポップで知ったくらいだし)アーティスト
だからか、あまり話題になっていませんがこちらも良いですよ。
ドローン好きでまだチェックしていない人は是非ご一聴を。


KTL - KTL 2 - Abattoir ★★★ (2007-05-20 20:28:00)

これはSUNN O)))の作風とも近い曲ですね。
ただ、もっと音響の方向に踏み入った作風で、右チャンネルに僅かに現れ出した歪みのようなものが侵蝕していく様が楽しめます。途中ノイズが一旦収まる展開もはっとさせられます。


KTL - KTL 2 - Snow 2 ★★ (2007-05-20 20:25:19)

この曲はどっちかというと静かに移り変わる音響を楽しむタイプの曲でしょうか。みぞれのようなノイズや、凍てつくキーなどから想像される、寒々しい世界観は確かに「雪」を思わせるかもしれません。


KTL - KTL 2 - Theme ★★★ (2007-05-20 20:23:26)

27分を超える大作にして、今作の目玉的な曲。
初めこそ空間にリズムが虚ろに響く静かな立ち上がりですが、徐々に酷寒の宇宙に裸で向き合うことを強要するような、地獄的かつ神秘的な音響の世界へと足を踏みいれていきます。演奏時間は流石に長さを感じますが、ミニマルな曲調にも関わらずその時間をたっぷり掛けて戦慄がひたすら加速していく音の世界は圧倒的と言えると思います。なんとなく雰囲気を出そうと思って、部屋を真っ暗にして聴いてたら本気で恐くなってしまった…(笑)


BEHERIT - H418ov21.C - Paradise (part Ⅱ) (2007-05-15 05:45:29)

いきなりテクノビートで始まったので、「これはもしやFISHの再来では…」と身構えてしまいましたが、ノイズやシンセも入り彼ららしい魔的な雰囲気になってきたので一安心。前の二曲がおっそろしくつまら…じゃなくてカルトだったので、なんか新鮮な気分(笑)


BEHERIT - H418ov21.C - Fish (2007-05-15 05:42:38)

出た(笑)!!おそらくBEHERITで最もカルトな曲。
最初にシンセのイントロが付いてますが、それが終わるとほとんど超単調なテクノビートのみの曲に。「ドッドッドッドッ(以下繰り返し&全く盛り上がらず終了)」。個人的にはKREIGの「Destruction Ritual」よりもずっと拷問音楽。この曲の何が魅力なのか、何を意図して作られたのか全く分かりません(笑)。


BEHERIT - H418ov21.C - Emotional Ecstasy (2007-05-15 05:37:39)

麻薬的・幻覚的なイメージを喚起するシンセ音楽。
…確かに音色もメロディもサイケデリックな感じなんですけど、どうももう一歩踏み込みが甘いように感じてしまうんですよね。このアルバム自体、過渡期の作品的な位置付けなのかも。


BEHERIT - H418ov21.C - The Gate of Inanna ★★★ (2007-05-15 05:35:16)

前作の「The Gate of Nanna」の姉妹曲とも言える曲。
同曲に酷似したフレーズを用いながらも、エレクトロニカ的なアレンジで生まれ変わってます。手法が変わっても、独特の魔的な雰囲気は健在。…でも、このアルバムの魅力は半分以上はこの曲の存在に凝縮されてしまっている気がする。


マキシマムザホルモン - ロッキンポ殺し - ROLLING1000tOON (2007-05-15 01:26:34)

う~ん…タイアップの原作は少し立ち読みした程度なんですが、「アカギ」と比べると原作に思い入れが無いのが見え見え(苦笑)。でもタイトルは「延髄突き割る」でも良かったと思う。


マキシマムザホルモン - ロッキンポ殺し - ハイヤニ・スペイン ★★★ (2007-05-15 01:23:58)

デス声に高音ラップにメロコア風サビに目まぐるしく展開する曲。
解説に「歌コピして欲しい」とあるように、一聴してめちゃめちゃ難しそうに聴こえる歌詞ながら実際口ずさむと案外無理がない音になっているのが凄い。それでもカラオケだと二人分歌わないといけないのでムズいですが(笑)


マキシマムザホルモン - 糞盤 - 暴力-BOURIKI- ★★★ (2007-05-15 01:19:45)

曲も当然かっこいいんですけど、この曲は解説にもあるように真摯なメッセージが込められている所が良いですね。亮君って、ファンキーに見えて考え深いというか。ラスト、ふざけた感じに「いじめ、かっこ悪い」と入るのもある種の照れ隠しなんでしょうね。


KRIEG - Destruction Ritual ★★ (2007-05-12 21:20:00)

2002年発表の2nd。
やっちゃいましたね、KRIEG。
遂に出た、必要なもの(ベース)まで取っ払ってしまったプリミティブブラック(笑)。
作風は、頭四曲がEP「The Church」の再録である事からも分かるように、同EPと
同じ路線…つまり、フレーズが不明瞭になるまで歪んだギターがファストなドラムに乗り、
その上に苦痛に満ちたヴォーカルが乗っかる、かなりカルトな路線です。
…ただ、音源としての魅力は「The Church」よりも数段上だと思います。
まず音質はベースを抜くという暴挙を犯してまでシャリシャリした、低音の効いていない
音像を手に入れている上に、音が小さく迫力に欠けた「The Church」と比べて音量もまとも。
ヴォーカルもまだ「The Black House」の時のような咆哮ではなく、いかにもブラックな
がなり声なんですが、マジでアイアンメイデン(もちろん拷問器具の方)に入れられたら
こんな悲鳴を上げるんじゃないかと思うような声で悲鳴を上げたり、何かを訴えかけるかの
ように叫んだりしてて圧倒的な迫力や狂性を手に入れてます。「耳で聴く拷問」みたいに
書いてありますけど、拷問に遭ってるのは聴き手よりもImperial本人なのでは(笑)
私も木札さん同様、KRIEGの(この路線での)魅力は音像だと思うので、上記のような要素が
パワーアップしたこの作品は、以前よりも魅力的といって良いと思います。
特にブラック特有のシャリシャリした音像フェチならば間違い無くツボにはまるかと。
でも、恐いもの見たさだけで買うと流石に後悔するかも…(笑)。覚悟が出来たら是非。


RHAPSODY OF FIRE - Symphony of Enchanted Lands - Emerald Sword ★★★ (2007-05-12 11:26:14)

サビメロ、そのまま合唱曲とかに出来そうですね…


NARGAROTH - Geliebte des Regens - Wenn Regen liebt (Zwiegespräch mit mir) ★★★ (2007-05-12 11:20:50)

出だしに疾走があり、アルバムの構成にも嫌味にならない程度の変化をもたらしてますね。ヴォーカルも邪悪の極みみたいながなり声なんですが、不思議と感情が伝わってくるような声。


NARGAROTH - Geliebte des Regens - Von Scherbengestalten und Regenspaziergang (Vision eines realen Todes) ★★★ (2007-05-12 11:11:32)

この曲はリフの輪郭がやや分かりづらく、ドラムの音も少し大きめかな?この曲では音作りの上手さが特に際立ってますね。ギターのノイズとドラムの金物の音が絶妙にマッチし、ノイズ系アーティストの作品を聴いているような気持ちよさ。


NARGAROTH - Geliebte des Regens ★★★ (2007-05-12 11:06:00)

2003年発表の3rd。
タイトルの意味は「雨の恋人」で合ってるかな?
ジャケからしてこのタイトルは「雷」を暗示しているのかもしれません。

作風的にはこの前に出たEP「Rasluka PartⅡ」の流れを汲む路線を進めた感じですね。かなり演奏時間の長い曲を、ひたすらブラック特有のジリジリした音質のリフで引っ張っていく、メロウなブラックメタル。基本的にどの曲も10分を超えていて、6曲で73分というランニングタイム、しかも17分の同じ曲がバージョン違いで2種類も入っているという凄い構成なんですが、まるでKanwulfの感情が伝わってくるかのようなミサンスロピックながらエモーショナルとも言えるメロディのせいか、意外にダレません。

特に前述の17分の曲などは、そのままリフで引っ張るだけならば流石にダレてしまいそうですが、絶妙のタイミングでリフが胸を締め付けられるような高音にシフトし、曲に「流れ」を与えてより味わい深いものにしているのがほんとセンスあります。更に5曲目のバージョンでは高音リフの所でもう一本メロディアスなギターが入ってきて、胸が締め付けられるどころか締め付けられすぎて心臓が止まりそうになるくらい切ない雰囲気になります。

また、音質もRasluka PartⅡ同様ノイジーながらメロを殺したり聴いていてしんどくなるタイプのノイズではなく、あくまで(ブラック好きには)気持ちのいいノイジーさなので、長時間の鑑賞にも耐えうるのではないかと思います。ヴォーカルも邪悪極まりないがなりですが必要最小限しか出てこないし、疾走も3曲目の頭くらいしかありません。

こうした要素や工夫が、リスナーの耳を自然と素晴らしいリフへと傾けさせてしまいます。同じミニマリズムの陶酔を利用したメタル音楽でも、例えば最近人気のSUNN O)))やEARTHのヘヴィ・ドローンが「体で感じる音楽」ならば、この作品はリフに込められた痛切とも言える感情を「精神で感じる音楽」と言えるかもしれません。4曲目なんかでは音響処理の巧みさも感じますし、死暗さんの言う通り飽きません。

というか、これを買ってからというもの、何故か単調な繰り返しなのにも関わらず、耳がこの音を求めてしまう事が多いです。ブラック好きで、ミニマル要素が大丈夫な人…いや、それ以外の方にもお勧め。これ程素晴らしい作品なら、無理矢理「開眼」させられてしまうかもしれません。

また、作風的にドゥーム好きにも是非聴いてもらいたいですね。
…ただ、こんな良い作品なのに日本では今のところ流通がイマイチ良くないのがネック。私はDISK UNIONで買ったんですが、メタル専門店を3件回ってやっと見つけたくらいだし…。見つけたら是非手にとって、Kanwulfの天才的とも言えるセンスを感じてみてください!!


JUDAS PRIEST - Painkiller ★★ (2007-05-08 17:45:00)

…もう語り尽くされてて、今更若輩者の私が付け加える事も特に無いですが…
このアルバムの凄い所って、聴いていて「どうしてこのジャンルがヘヴィ・メタルと
呼ばれるのか」まで、なんとなく分かってしまう所だと思います。
まるで「ヘヴィ・メタル」というフレーズをそのまま音に具現化したような感じ。
私が聴いたのはリマスター盤で、オリジナル盤は聴いた事が無いんですが、音質もいかにも
メタル的な硬質さがあり、音量でも最近の作品に引けを取らず、大迫力。素晴らしい。


DARK TRANQUILLITY - The Gallery ★★ (2007-05-08 17:37:00)

彼らの作品はまだこれしか聴いてないんですが、凄いですね、これ。
とにかくメロディアスさが群を抜いてます。「メタルにしてはメロディアス」っていう
レベルじゃなく、まして「デスにしてはメロディアス」っていう次元でもなく、ここまで
メロディが語る音楽って他ジャンルでもなかなか無いのではないでしょうか。
特に私は単音メロディ大好きなので、終始にやけっぱなしもいいところです(笑)
また、今まで聴いてきたメロデスってARCH ENEMYとかは別としても、いまいちヴォーカルの
声が好きになれずハマれないことが多かったんですが、彼らはヴォーカルもかっこいいです。
ミカエル繋がりのOPETHと並んで、デスヴォイスでの感情表現に長けていると思います。


NARGAROTH - Geliebte des Regens - Manchmal wenn sie schläft ★★★ (2007-05-08 17:30:28)

普通、一曲17分の曲をアルバム中にバージョン違いで2回、計34分も、しかも基本的にミドルテンポでリフで引っ張っていく展開に乏しい曲を聴かされる…と聞いたら、絶対ダレそうだと思うんですが…それどころか、34分も聴いていられる事を逆に嬉しいと思わせるくらいに素晴らしいリフ…Kanwulfは天才ですか!?特にリフが高音になり、哀感を増してきたときはほんと何度聴いても胸が痛くなります。
Alternative Versionの方は高音リフのところでギターが足され、更にメロウな雰囲気が濃くなりますが…これは琴線に触れる、どころの話ではありません。琴線に触れ、そのまま掴んで引きちぎられるくらいツボにハマりました。…なんて曲だ。


DIMMU BORGIR - Death Cult Armageddon - Progenies of the Great Apocalypse ★★★ (2007-05-08 17:24:08)

個人的にDIMMUに期待しているのはこういう曲。
…もっとも、この曲はその「期待」を何倍にもして返すような名曲ですが。こういうと失礼かもしれませんが、邪悪さやブルータリティを極めたバンドって他にもいるし、DIMMUにはこういうハイクオリティでドラマティックな路線の曲を演ってほしいな。折角Simenみたいな良いヴォーカリストがいるんだし、それを活用しないのは宝の持ち腐れだと思います。


KORN - Take a Look in the Mirror - Right Now ★★★ (2007-05-06 20:30:55)

ヘヴィだけど、意外に間口の広い音でかっこいい。


IN FLAMES - Soundtrack to Your Escape - The Quiet Place ★★ (2007-05-06 20:27:49)

これだけ歪んだギターが入っているのに、どこかタイトル通り「静寂」な雰囲気が感じられますね。泣く寸前のようなヴォーカルも、以前より表現力を増している印象。


LUGUBRUM - De Ware Hond (stavelot - Ghent) ★★★ (2007-05-03 20:58:00)

2007年発表の7th。
…結構ベテランなんですね、このバンド。

まずジャケからして不思議なオーラが発生してます。
エルフなのかおっさんなのか良く分からない奇天烈なクリーチャーが黒いYシャツを着て「えへへ」という感じの表情で頭を掻いている意味不明さ。この時点で変態系駄目な人は避けるだろうと思われるので、ある意味親切なジャケといえるかもしれません。

音的には、サックスやオルガンをフィーチャーした前衛変態系ブラックという事が出来ると思いますが…。前衛ブラックではVED BUENS ENDEやSOLEFALDが挙げられますが、VBEはジャズにも通じるテクニカルな演奏力、SOLEFALDにはドラマティックで取っ付きやすい曲作りなどある程度メタル好きには受け入れやすい要素があるのに対し、このバンドの曲が醸し出すのはひたすら不条理で、かつユルい空気感。

ヴォーカルも結構しゃがれた声ですが、邪悪というよりはむしろ酔っ払っているみたい…。そんな空気感を保ったまま、なかなかかっこいいリフを聴かせるブラックになったり、VBEを思わせる即興みたいなアンサンブルを聞かせたり、ドゥームの様に引きずるリフで引っ張ったり、サックスやオルガンに主導権を託してブラックから乖離し呪術的な雰囲気を醸し出したり、とにかくやりたい放題。

結成はブラック黎明期の92年らしいですが、こんなストライクゾーン狭そうなサウンドで15年も続いて、しかもそれをキープしているバンドがいるという事が驚きです。(これしか聴いてないので、初期はもっとまともだったのかもしれませんが…)

…とは言っても、15分の大作をしっかり聴かせきってしまう辺り、センスの高さはあると思うので変態系ブラック好きなら試してみて損はないかと思います。


LUGUBRUM - De Ware Hond (stavelot - Ghent) - Flinke Hond Von Hell Slaapwel ★★ (2007-05-03 20:42:34)

ラスト曲ですが、これ、最早ブラックとは呼べないのでは…。
少なくとも普通のブラックファンは最初から対象に入っていないかのような独自性がありますね。好き者なら悶絶確定、そうでなければ…どうなんでしょう(笑)


LUGUBRUM - De Ware Hond (stavelot - Ghent) - Neerwaartse Hond ★★★ (2007-05-03 20:39:47)

サックスが大々的にフィーチャーされ、呪術的な雰囲気を醸し出す曲。
それなりに疾走しているパートもあるんですが、やっぱりなんとなくユルい空気感がありますね…。普通、こんな空気感と呪術的な雰囲気なんて両立できません。ある意味天才かも…こういう曲を作ろうとする事自体が。


LUGUBRUM - De Ware Hond (stavelot - Ghent) - The Dog in the Doorway ★★★ (2007-05-03 20:36:26)

BURZUMの「Burzum/Aske」とGORGOROTHの「Under the Sign of Hell」を聴いてブラックにハマった陽気なナイスガイが、同じような音楽を作ろうとしたら全く別の物に仕上がってしまったような変態的ブラック。暗くなりきれないメロディが素敵。


LUGUBRUM - De Ware Hond (stavelot - Ghent) - Opwaartse Hond ★★★ (2007-05-03 20:33:51)

最初こそブラックらしいサウンドで始まりますが、途中でVED BUENS ENDEをユル~くしたようなインプロヴィゼーションのようなアンサンブルのパートがあったり、ラストには音の軽めなドゥームになったりして意味不明の15分間。


THORNS - Darkthrone Holy Darkthrone - Eight Norwegian Bands Paying Tribute - The Pagan Winter ★★★ (2007-05-03 20:29:42)

DARKTHRONEのカヴァー。
THORNSらしい、インダストリアル要素を取り入れたカヴァーで、ヴォーカルはデス声の代わりにエフェクト掛けた語りがメイン。ですが然程違和感が無いのは、プリミティブもインダストリアルも「冷徹さ」という共通点を持っているからかもしれません。


THORNS - Thorns Vs Emperor - Cosmic Keys ★★ (2007-05-03 20:26:18)

EMPERORの初期の名曲のカヴァー。
…とはいっても、普通のカヴァーではなく、原曲後半のリフをミニマルに繰り返して展開する、スローテンポで冷徹なインダストリアルな曲にしているので、原曲のドラマティックさを期待するとがっかりするかもしれません。こういうものだと分かった上で聴けば、なかなか面白いアレンジだと思います。


EMPEROR - Thorns vs. Emperor - Thus March the Nightspirit ★★★ (2007-05-03 20:22:28)

タイトル通り、「Thus Spake the Nightspirit」の別アレンジ。
メタル要素を抜き、クラシカルな曲に組み替えたもので「Opus Satana」やTHOU SHALT SUFFERでの「Somnium」などと同様の作風。デス声はありませんが、ラストの「Nightspirit~」の朗唱パートは残っており、大きな聴き所となっています。


ASRIEL - 夢の繭紡ぐ盲目の輪舞 - 雪月花 ★★★ (2007-05-03 16:05:08)

日本的な「儚さ」や「切なさ」といった「ワビ・サビ」と、ゴシック由来の煌びやかさが極めて高い次元で交錯する至高の名曲。元から持つゴシック要素に加えて、こういう和を取り入れても全く違和感無く、素晴らしいものを作り上げるセンスに脱帽です。