「From the Pagan Vastlands」は今でもライブの定番曲らしいですし、「Hidden in the Fog」「Transylvanian Forest」も後にリメイクして発表している事からも、本人達にとっても記念碑的な作品なのではないかと思います。BEHEMOTHのファンはもちろん、デスは苦手だけどブラックは好きと言う人にも聴いて欲しいですね。ブラックとしても質の高い作品だと思いますよ。
なんか歌詞カードも後ろの曲リストも「DRAGONLORD」「PAIN HUMANISED」「DRYLAND」の曲順がめちゃめちゃなんですが…「♪I have opened the door~」で始まるこの曲がDRYLANDで良いんですよね? 冷たさよりもタイトル通りの渇いた感じのするメロディ、最初は音質との相乗効果で淡白に聴こえたんですが、慣れてくるとそうでもないかも。
オフィにはPain Humanisedが1曲目と書いてありましたが、再生ボタンを押して歌われるのは「Dryland」の歌詞…どうやらオフィも間違ってる模様。その歌詞に「in the dryland」というフレーズがあることからして、歌詞とタイトルはちゃんと対応してるっぽいです。 歌詞から判断した、正しいと思われる曲順は以下の通り。
1. Dryland 2. As Mist Lay Silent Beneath 3. I Deny 4. Dragonlord 5. Orb of Man 6. Pain Humanised 7. Towards I Roam 8. Agnen
可愛らしいアイドルの歌が「あなたのしたい事をしてあげるわ」という意味の歌詞を歌い上げるSEをディープなデスヴォイスで「This is what I want」と遮るオープニングでもう爆笑。その後に続く歌詞の妄想炸裂っぷりにまた苦笑。でもリフは北欧的な哀愁があってとてもかっこいい曲です。っていうかかっこいいからこそ、ユーモアが際立ってますね。
しかし、1349やKEEP OF KALESSINなど、このバンドに関わったバンドが次々に名盤を放出しているので、肝心のSATYRICON自身はどういうアルバムで来るのかと思ったら…。このバンドにMAYHEMやEMPERORなど、パイオニアとして地位を築いたバンドほど、更に音楽性を発展・変化させていく傾向が強い気がします。
もしかしたら前述の1349やKOKなど良質なバンドが頑張っているからこそ、彼らはこういう挑戦的なものが作れるのかもしれませんね。ちなみにこのアルバム、DFの「Attera~」同様、買うなら絶対日本盤をお勧め。「STORM(OF THE DESTORYER)」は今のSATYRICONがストレートな曲をやったらどうなるかという感じで、ブラックメタラーなら一撃で悶絶するクラスのかっこよさです。 日本に生まれて良かったかも(笑)