曲名のT.O.Pは「Tales Of People」の略。 この曲はガラさんのデス声が非常にかっこいいです。かっこよさで言ったらBehemothのNergalに匹敵するくらい。流石にちょっと肺活量が足りない感じはしますが、言い換えれば肺活量さえ身につけばデスメタルバンドでもやっていけそうな程恵まれた声質の持ち主である事が分かります。
まさかのNine Inch Nailsカヴァー。 Wishはカラオケで歌ってみて、「あ、これデスヴォイスで歌っても似合いそうかも」と思っていたんですが、やっぱり同じ事を考える人っているんですね(笑)。グラミー賞を取っただけの事はあるかっこいいリフとNergalの無骨なヴォーカルが凄くマッチしています。中間部のナルシスティックな普通声もNergalなんでしょうか?
なんとあのMaster of disguiseがHIP-HOPに…!! ボードレールの詞にインスパイアされたと思しきこの詞がラップ調で歌われるのにまず違和感。途中挿入されるギターの早弾きにまた違和感。でもその違和感が上手く重なって、一つの世界を構築してしまってるのが凄いです。普段私は聴かないような音楽ですが、こういうのもたまには良いですね。
97年発売のアルバム「Through times of war」収録曲のリメイク。 豪速ドラムと呪詛ヴォーカルの炸裂するストレートなブラックと言う事で、このバンドが以前カヴァーした事もあるMAYHEMの名曲「Buried by time and dust」を思わせます。勿論あの頃よりもヴォーカルはパワーアップしていて、特に血を吐きそうながなり声は必聴です。
内容ですが、これはミニとしてはMAHEMのWolf's Lair Abyssにも匹敵する超名盤だと思います。まずリーダーであるObsidian.Cのギターですが、②のソロや③のリフ、曲展開などを聴いてみると、彼がこの濃ゆいメンバーの埋もれるどころか、リーダーとしての威厳を見せつけることのできる素晴らしいギタリストであることが分かります。
De Mysteriis Dom Sathanas(LIMBONIC ART) 原曲よりもメロディを前面に押し出したアレンジです。 あの狂気の普通声はどう表現されるのかと思ってましたが、本人のような不安定さこそ感じられないものの、邪悪さは微塵も衰えていないの凄いです。呪文部分の迫力はちょっと足りなく感じるものの、原曲と同じ位好きかもしれません。
Life Eternal(GORGOROTH) 今作品中、何気にイチオシのカヴァー。 テンポを上げたり部分的にカットしたりで、5分足らずの演奏時間になっています。相変わらずの泥臭い邪悪音質でのブラストは充分すぎるほど迫力があります。ヴォーカルもAttilaが提示した唱法に縛られない絶叫で、実に気持ちが良いですね。このテンポだとスローパートが軽快にも聴こえてしまう(笑)