1993年発表のライヴアルバムです。 音もいいし折り紙付きの演奏は文句なし。亡きジェフ・ポーカロに代わりサイモン・フィリップスがドラムを叩いていますが、さすがに名のあるドラマーだけに器用な叩きっぷりです。 いきなり「Hydra」で始まるライヴ、渋すぎます!!!。途中にはアコースティックセットを挟みます。ラストのビートルズのカバー「With A Little Help From My Friends」は10分ぐらいあるが、う~ん、蛇足かなぁ。それならもっとオリジナル曲を聴きたかった。 大体のヴォーカルはルカサー氏が歌ってます。ブンブン丸全開といった感じですね。「I'll Be Over You」もブンブン丸、見事に歌いこなしてます♡。でも「Home Of The Brave」の女性ヴォーカルは頂けないなぁ。確かにこれはこれでクールなのかもしれないが、この曲は男臭さと色気とで歌って欲しい。 TOTOのライヴアルバムとしては最近のアムステルダムのライヴのほうが質は高いと思うけど、こちらも聴いて損はないと思います。
2003年に発表された2枚組み&ボーナス・ディスク付きのベスト盤です。デビューから『MINDFIELDS』までを捉えています。どうやらこれはオランダの会社が編集したらしい。オランダではTOTOは人気あるんだね。この間のライヴ盤もアムステルダムで収録したものだったし。 選曲的には2枚組みだけあって殆どの代表曲をカバーしています。が!、「Home Of The Brave」がないのはいかがなものか!?。あれだけの素晴らしい曲で、しかもライヴでも毎回演奏しているんだから入って当然だと思っていたのですが・・・。 しかしその代わりと言ってはなんですが'84年のロサンゼルス・オリンピック公式アルバムのみに収録されていたボクシングのテーマソング「Moodido」や、「I'll Be Over You」のB面曲だった「In A Word」という貴重音源が収められているのは嬉しい。 ボーナスディスクというのは『ABSOLUTELY LIVE』と『LIVEFIELDS』の二つのライヴアルバムからアコースティック・セットを抜粋したものです。これがなかなか渋くていい!!!。嬉しいおまけだね!。 ブックレットははっきり言ってちゃちい。写真は一枚もない。日本盤には簡単なバイオグラフィーと解説付き。 初心者の方には十分にお勧めできる内容だと思います。『PAST TO PRESENT』よりは彼らの魅力を伝えることが出来るでしょう。でもある程度TOTOを知っている人には価値は薄いかもしれないです。
ジャケットの雰囲気が見事に音に表れていると思います。 バカテク集団がその技術を、派手に見せるのではなく、あくまでポップという範疇で存分に発揮した力作だと思います。 特にトップのタイトル曲はそれが顕著で、7分半の中にちょくちょくテクを見せながらしかしとても自然に聞こえるという、殆ど神の域に達っしている代表曲です。「St. George And The Dragon」も日本でヒットしただけあってメロディアスで、そしてヒロイックな感覚に溢れています。そして続く「99」と「Lorraine」は悲しくも美しいバラードです。とても都会的で、聞いているだけで失恋した後に一人酒場にて焼け酒を喰らっている気持ちにさせてくれます(笑)。「All Us Boys」は一転楽しいロックンロール。そして「White Sister」はルークのギターが全面に押し出されたTOT流HMです!!!。 華やかさでは1stや4thには劣りますが、美しさや憂いといった面ではこの作品に軍配が上がります。玄人向けの細やかなアレンジが隠れているのもニクイ。
かなりルークの趣味が出たアルバムです。まず1曲目のギターの音からして前作とは違いすぎますね。やたらヘヴィ。ヴォーカルも殆どルークです。 楽曲的にも土臭いというか、甘さがかなり抑えられています。今までコーヒーに砂糖はスプーン一杯だったのに、急にブラックで飲んだような感覚がこのアルバムにはあります。しかしバラードではやっぱり彼ら独特の都会派メロディーは健在で、「2 Hearts」「The Other Side」ではやっぱりこれだよ!、と膝を叩いてしまいます。特に「The Other Side」は突然変異のかと思うほど砂糖タップリ!!!。この曲だけは3杯ぐらい入ってるな(笑)。 全部聴いてみるとやっぱりハードな曲に魅力がありませんね。しかもこの内容で一曲一曲が長く、全収録時間が70分近いとなると聴いてて疲れます。「Don't Chain My Heart」はいい曲ですが、他の曲もこのぐらいの長さにするか、または何曲か削っていれば冗長な印象は受けなかった気がします。
前作のギター中心からまた元のキーボード中心に戻った感じがありますね。 さすがに1995年発表ということもあり、メンバーも年を取ったため80年代のような華やかさや疾走感は薄れていますが、純粋にハードなAORという感じでとても良いです。落ち着いた曲はしっとり聴かせてくれるようになりました。 またドラムがサイモン・フィリップスに変わったこともあり、それまでに比べ明らかに叩き方が違いますね。サイモンのドラムはオーソドックスな中にも、決めるところはちゃんと手数の多さとシャープさで決めてくれます。この緩急の使い分けがサイモンの魅力ですね。「Drug Him To The Roof」のドラムなんて最高にクールだと思います。 何かのアドベンチャー映画のサントラのようなアルバムジャケットは何とかならなかったのか?、とは思いますが、内容は高品質ですし素晴らしい楽曲が素晴らしい演奏で聴ける好盤です。
88年発表の7thです。 前作から加入したジョセフ・ウィリアムズのヴォーカル・センスがここに来て開花したという感じの素晴らしい作品です。ジョセフの歌のうまさはいわずもがな。音の方もそれまでのTOTOの音楽性に、当時全盛であっただろう商業ハードロックの空気が加わって非常に面白いものになったと思います。 「Pamela」「Stop Loving You」「Home Of The Brave」はその中でも特によくできた作品だと思いますが、中でもお勧めな曲は5曲目の「Mushanga」です。切なさと寂寥を湛えたこの曲は他には類を見ない個性を放つ素晴らしい曲だと思っています。なんとも言えない、なんとも表現できないんだけれども心に訴えかけてくる曲です。イメージで言うならば夏の終わりの夕焼けの海岸で、やさしく吹き付ける冷たい風に秋を感じ、ひと夏の恋はもう過ぎ去ったことを悟る、というような感じでしょうか。 しかも個人的にこの曲にはかなりの思い入れがあって、聴くたびにいつも切なく、そして悲しくなってしまいます。とても大切な思い出がこの曲はあります。 とにかくTOTO随一の名曲(と僕が勝手に思っている)であるこの「Mushanga」が収録されたこのアルバムを皆さんもぜひご賞味あれ。
さすがに売れに売れたアルバムだけにいい曲も沢山あります。 彼ら特有のAOR風味と豪華な産業ロックの空気が混ざり合った作品です。しかし、これがハードロックかというと、ちょっと違う。STEELY DANをもっと大衆的にしたというか、とにかく都会派の大人向け。TOTOのハードロック路線は次作から始まる。 「Rosanna」と「Africa」は特に人気も高く完成度の高い作品だと思います。でも個人的には「Africa」はライヴで聴いた方が綺麗に聴こえます。「I Won't Hold You Back」は名バラード。ライヴでは大合唱です。「It's A Feeling」なんかはもろにSTEELY DANだな~。「Afraid Of Love」はルークが歌う、彼のHR趣味が出た一曲です。 全曲聴いてみると意外に、良い曲とそうでもない曲がはっきりしているので、アルバムの整合感には欠けます。でも最初の曲と最後の曲があればそれでいいのかもしれません。
イントロがVAN HALENの「Top Of The World」に似ている(まぁこっちの方が先ですが・笑)。ちなみにBON JOVIの「She Don't Know Me」と「Born To Be My Baby」のようなフレーズも出てきます。あはは。 ライヴでは盛り上がりそうで何よりです。 TOTOの有名な楽曲は基本的に憂いを持った曲が多いですが、こういう曲が出来るのも彼らの魅力の一つですね!!!。
前作『HYDRA』で深めの音楽を追及した彼らが、このアルバムでは正統派のポップ・ロックに焦点を当てています。ルークのギターがギンギンに唸り、ジェフのドラムスはとにかくタイトな演奏をしていると思います。 一般的には地味なアルバムとされているようですが、じっくり聴いてみるとやっぱり曲自体は良いですし、演奏のうまさが嫌が応にも窺えます。もう少し全体的に柔らかな音に仕上げたらもっとヒットしたような気がします。 殆どの曲が豪快なアメリカンロックである中で、「I Think I Could Stand You Forever」と「If It's The Last Night」は綺麗なバラードです。特に後者は中間部のギターソロが美しい曲です。 ライヴでの定番の「Gift With A Golden Gun」や「Goodbye Elenore」も収録されていますのでTOTOが好きな方は一聴をお勧めします。
未発表曲集のアルバムではありますが、この曲のようにとても良い曲が沢山あります。 この曲は普段のTOTOらしくない壮大なバラードですが、とてもメロディーが綺麗ですし、中間部のクリスマスソングっぽいところは「The Little Drummer Boy」のように聞こえます。 JACKSON 5か!?。ラパパッパ~♪。(笑)
新作が近々発表されますが、とても期待しています。 ラジオで2・3曲聞きましたが、とても良かったです。あのクオリティーなら素晴らしいアルバムを期待できます。 そしてまた来日して欲しいです。2月の初来日は個人的にはトリのHELLOWEENを完全に食っちゃいました(笑)。ライヴが終わった後も、トップで出てきた彼らのカッコよさばかりが頭に張り付いて取れませんでした。あの新人とは思えない落ち着きと見栄えのよさ。ヴォーカルのヘイキの歌のうまさ。ただもんじゃないです。 でも次のアルバムが結構売れたとしても、ヘッドライナーでの来日はまだ望めないかなぁ~。やはり誰かのサポートかダブル・ヘッドライナーで先に出てくる方になっちゃうのかな?。 よし、じゃあいっそのこと個別来日はやめてフィンランドの人気バンド全部呼んじゃおう!!!。このところフィンランド勢のリリースが続いてるし。TWILIGHTNINGにSONATA ARCTICA、NIGHTWISH、CHILDREN OF BODOM、SENTENCED、NEGATIVEで。ついでにTHE RASMUSも呼んじゃえ(笑)!。大阪城ホールぐらいの規模で出来るでしょう?。頼むわ・・・無理じゃろうか?。 『FINLAND METAL FESTIVAL in JAPAN』。タイミング的に今しかない気がします。
2ndアルバム登場。 ギターが前作に比べてかなり骨太になっているので、1曲目のタイトル曲を聴いた時なんだか「ちゃんと歌ってるチルボド(笑)」という感じがしました。とてもパワフルで、サビでは一緒に歌いたくなります。 そして続く「Into Treason」ではイントロから来たーっ!!!80年代色満載!!!(笑)。こういう曲調はやはりこのバンドの魅力ですよねぇ。そしてまたこのアルバムでもヘイキ・男前・ポイヒアのヴォーカルが超うまカッコいいです。シャウトなんてSKID ROWのバズに近いものがあり、また「Painting The Blue Eyes」などのバラードでは色気バリバリの甘~い歌唱を聴かせてくれます。とても魅力的なヴォーカリストだと思います。 4曲目の「Victim Of Deceit」はアップテンポのスピードチューンですが、これがディスコ調で最高です。NIGHTWISHの「Wish I Had An Angel」が好きな人には堪らないんじゃないでしょうか。後半ではそこに疾走とソロが加わって展開的に非常に魅力のある曲になってます。 その後も彼ら独特の80年代テイスト抜群の楽曲が連発されます。「Diamonds Of Mankind」はサビメロがとても魅力的ですし、「Riot Race」はとてもプログレッシヴで浮遊するような曲展開が秀逸です。そして日本盤ボーナス・トラックの「Goddess Of Fortune」も「ありがとう。」と言いたくなるほどいい曲です。 全体的に見ると前作より臭みが消えてよりマッチョな印象を受けました。色々な部分で成長が見られてとても嬉しいです。キーボードもちゃんと活躍しているし、前作同様2本のギターの絡みはこのバンドの魅力を存分に伝えています。 いいアルバムだ~!!!。