75年発表のタイトル通りの9thです。 全体的に安定した楽曲を聴かせる好盤です。『GRAND HOTEL』のように特定のコンセプトもなく、『HOME』のような曲のバラつきもないので、意外に地味な印象があるアルバムですが、良い曲は揃っています。 個人的には「Pandra's Box」「The Final Thrust」「I Keep Forgetting」「The Piper's Tune」、そしてビートルズのカバー「Eight Days A Week」が好きです。
イントロもそこそこに序盤から孤高の世界が壮大に繰り広げられます。中間部ではリックのチャーチ・オルガンがこの曲独特の雰囲気を作り上げながら神秘性を醸し出します。後半は何だかアルプスの山々を両手を広げて飛んでいるような感覚になります。 その神秘性はクラシックで例えるならマーラーの交響曲に非常に似ている気がします。第1番「巨人」や第3番あたりの最終楽章の壮大な世界観がこの曲の印象に重なります。金管やハープを多用したオーケストレーションがそう思わせるのでしょうか。 '03年のツアーでもこの曲が演奏されたのですが、ある意味この時のハイライト曲でした。「Close To The Edge」を差し置いてこの曲が演奏されたので、最初は「何!?」と思いましたが、演奏を聴いていくうちにこの曲の凄さに完全に圧倒されてしまいました。とにかくその雰囲気が素晴らしかったです。僕はアンダーソンの背中に仏の姿を見ました(笑)。
↑のふくさんの意見、分かります。 クラシックとHMはかなり近い位置にあると僕も思いますよ。実際僕もクラシックは大好きなのですが、このアルバムのようにオーケストラとの共演はとっても違和感なく聞けますもんね。ちなみに僕も友人などに「クラシックとHMを愛聴してます」と言うと変な顔をされます。まぁ確かに一般的に見れば対極に位置する音楽同士に見えるんでしょう。でもね~、実は兄弟みたいな音楽なんですよ。 と、このアルバム、素晴らしいです!。アレンジの面もなかなかの出来ではないでしょうか。ゲスト・ミュージシャンの参加も僕は好意的に捉えています。 オーケストラの音は、これはもろにベルリン・フィルの音ですねぇ。このオーケストラの重厚さと勢いはスコーピオンズの壮大なバラードやロックにも十分過ぎるほどマッチしていると思います。 それから新曲の2曲。ハノーバー万博のテーマ「Moment Of Glory」とダイアン・ウォーレン作の「Here In My Heart」はどちらも良い曲です!。 いいアルバムだと思いますよ。音が良いのが嬉しい。
さっき久しぶりに「Light In The Dark」を聴いたらマジで涙が出そうになりました。 このミニ・アルバムは発売当初速攻購入しました。もう売っちゃって今は『GO』アルバムに収録されているボーナスの方で聴いていますが、この曲を初めてこのミニ・アルバムで聴いたときも感動でしたね。こんないい曲がB面曲なんて!?、なんちゅうバンドや!?と思ったものです。 「Light In The Dark」様万歳!!!。愛してます。あなたは、最高に綺麗です。
プロコル・ハルムにしては珍しい全5部に分かれた17分の大作です。 「Glimpses Of Nirvana」はダライ・ラマやら巡礼者やらが登場するイントロみたいなものですが、静かに語られる詩がとても宗教的でとても雰囲気があります。 「Twas Tea Time At The Circus」~「In The Autumn Of My Madness」はサージェント・ペパーのような感覚がありますね。意図的に意識したのかもしれません。そして後者でのマシューのオルガンの音色はもうトロケそうになるほど哀愁を漂わせています。素晴らしい旋律ですね。 「Look At Your Soul」~「Grand Finale」はギターやオルガン&ピアノも活躍するし、何よりゲイリーの熱い歌唱が胸を打ちます。 全体的に場面展開の繋がりがよく分からない部分もありますが、とにかく17分間僕等の耳を楽しませてくれます。しっかりプロコル節が感じられるのもさすが!。 このスタジオ版もいいですが、エドモントン響との共演バージョンはもっと素晴らしいです。
初めて聴いたとき爽やか過ぎて素っ裸でアパートから飛び出しちゃいました(嘘)。うららかなポカポカ陽気の小春日和を思わせる、とて~も幸せな気分になれる曲です。Bメロに小さじ一杯だけ哀愁が入ってるのもいいじゃないですか!。 そして個人的にこれは昔付き合ってた彼女が大好きな曲でした。確かに万人受けする普通の曲だもんね(笑)。メロディーも普遍的でしっかりしてるし。それで彼女は「私もYou Are My Religionって言われたい~♪」なんて抜かしてましたが、絶対に言ってやるか!と思いました。
『MAN IN MOTION』発表後に行った日本公演の模様を収録した1990年のライヴアルバムです。現在はどうなんでしょう、たぶん廃盤だと思います。でも輸入盤は今でも恐ろしく安い値段で手に入ります。ちなみにこの時のキーボードはもちろんフィッツではなくジェシー・ブラッドマンです。 内容はバンドの人気が下降気味であるにも関わらずテンションは高いです。例の楽しいイントロからハードなギターが切り込んでくる「Touch Of Madness」で幕を開け、続いて名曲「When You Close Your Eyes」!!!。最高っ!。この曲はやっぱライヴに限る。曲の中間部ではジャックが日本語で「のってるー?」なんて言って転げ落ちそうになりますが、これはご愛嬌(笑)。スタジオ版よりエンディングがドラマティックになっていてマジで泣けてきます。 この時点の新作からはタイトル曲の他に「Reason To Be」「Harfway To The Sun」、そして「Don't Start Thinking」をやっています。個人的には「Don't Start Thinking」は大好きな曲なのでライヴで聴けてとても嬉しいです。珍しいところでは「Let Him Run」もやってます。 定番の「Don't Tell Me You Love Me」や「Rock In America」も観客の盛り上がりが分かるほどノリノリです。「Rock In America」のギュイーン!が聞こえてきた瞬間、やっぱNIGHT RANGERは最高だ!と思いました。 これより曲数の多い『ROCK IN JAPAN』も大好きですが、これも負けず劣らずよいライヴアルバムだと思います。
上の方々も仰っている通りセールス的にはパッとしなかったし、世間的に見ても余り取り上げられる機会のないアルバムです。音楽的な流行の変化もあったのでしょうが、NIGHT RANGERと言えば『SEVEN WISHES』までという考えが一般化しているようでちょっと残念です。『BIG LIFE』もこのアルバムも決して無視できるような内容にはなっていないと思います。 全体的に楽曲のレベルは高いですね。タイトル曲や「Harfway To The Sun」「Kiss Me Where It Hurts」はギターが活躍するとてもカッコいい曲ですし、「Reason To Be」「Restless Kind」「I Did It For Love」などのしっとりとしたバラードもじっくり聴かせます。そして個人的には「Don't Start Thinking」が大好きです。ジャケの雰囲気をそのまま持ってきたようなイントロからキャッチーに乗りよく展開していくパワーポップという感じです。ちょっとVAN HALENっぽいところが気に入っています。 おそらく廃盤というのは残念ですが、是非一聴を!。
確かにここからNIGHT RANGERが変わったと言われるのは違う気がしますね~。 ハードさは前面に出てるし、曲自体もとてもメロディアスです。多少キーボー度が高いかもしれませんがほとんど気にならない程度で、楽曲にとても溶け込んでいます。 全曲好きなんですが、特に好きな曲は「Color Of Your Smile」「Love Is Standing Near」「The Secret Of My Success」あたりです。あ、「Rain Comes Crushing Down」なんかも壮大でドラマティックでいいですね~。 メロディー好きの方なら聴いて損はないアルバムです。