「FIREHOUSEのアコースティック・アルバム?。ええんかなぁ~?。」 大学の先輩に「これはいいぞ。」と言われてこれを借りた時にそう思いました。でも家に帰って聴いてみたら先輩の言葉は嘘じゃなかったことが分かりました。まず1曲目の「You Are My Religion」の爽やかさでそんな疑いの気持ちは吹き飛びました。この曲はこの時点での新曲ですが、こんな良い曲で始まるこのアルバムは僕のお気に入りの作品です。もうHRだとかそんなの関係なしで良い曲を良い演奏で楽しむ事が出来ます。 爽快感満点なので、晴れの日にポータブルプレーヤーに入れて外に出るには最高のアルバムです。ドライヴにも最適じゃないでしょうか。 純粋にアコースティックを堪能したい方には非常にお勧めできる作品です。
エイドリアンのお株が一気に上がった渾身の一曲ですね。 ちょっとホロッとさせる旋律がありますね。ギターソロもメロディアスでいい!!!。 また、シングルの『OUT OF THE SILENT PLANET』に収録されているブルース&エイドリアン復帰時のライヴバージョンがめちゃくちゃカッコいいです!!!。何がカッコいいかって曲が始まる前のブルースのMC。「Do not spend your time, Milano. Worrying about those WASTED BEERS!!!」なんて言ってます。 ほんと、この人のMCって「仕掛け」やら「裏」があって面白い。
哀愁の「This Ain't A Love Song」がフェイドアウトしたと思ったらこの泣きの「These Days」のイントロ。この畳み掛け!!!。哀メロ好きには堪らんでしょう。しかもまだ後ろに「Lie To Me」が控えてますから・・・。 この曲はほんといいですよね~。これだけ沢山の方の支持を受ける理由も、やっぱり曲が良いから。一度聴いたら絶対リピートして何回も聴きたくなるはず。自分の人生に当てはめて考えることの出来る歌詞もBON JOVI節が効いていていい!!!。 これは間違いなくBON JOVIの楽曲の中でも最高傑作の一つだと思います。
僕がこの曲を初めて聴いたのは、実は『LIVE FROM LONDON』に収録されているアウトロに使われていたこの曲のギターソロ部分が最初でした。あまりにもドラマティックなギターソロで、しかも情熱的だったので感動したのです。ライヴ後の花火の映像ととてもマッチしていて印象的でした。 その後遅れて『KEEP THE FAITH』を購入しました。そして遂に曲の全てを聴いたとき、ほんと、鳥肌立ちましたよ、美しすぎて!!!。イントロの入り方からして既に綺麗ですよね。蜃気楼を思わせるような荒涼とした雰囲気が伝わってきます。 ジョンの熱唱も凄い。でもやっぱりこの曲はリッチーのソロ!!!。これに尽きる。そして感動のエンディングへ・・・。 スンバラシイ!!! (PVもいいよ~♪)
2ndアルバム登場。 ギターが前作に比べてかなり骨太になっているので、1曲目のタイトル曲を聴いた時なんだか「ちゃんと歌ってるチルボド(笑)」という感じがしました。とてもパワフルで、サビでは一緒に歌いたくなります。 そして続く「Into Treason」ではイントロから来たーっ!!!80年代色満載!!!(笑)。こういう曲調はやはりこのバンドの魅力ですよねぇ。そしてまたこのアルバムでもヘイキ・男前・ポイヒアのヴォーカルが超うまカッコいいです。シャウトなんてSKID ROWのバズに近いものがあり、また「Painting The Blue Eyes」などのバラードでは色気バリバリの甘~い歌唱を聴かせてくれます。とても魅力的なヴォーカリストだと思います。 4曲目の「Victim Of Deceit」はアップテンポのスピードチューンですが、これがディスコ調で最高です。NIGHTWISHの「Wish I Had An Angel」が好きな人には堪らないんじゃないでしょうか。後半ではそこに疾走とソロが加わって展開的に非常に魅力のある曲になってます。 その後も彼ら独特の80年代テイスト抜群の楽曲が連発されます。「Diamonds Of Mankind」はサビメロがとても魅力的ですし、「Riot Race」はとてもプログレッシヴで浮遊するような曲展開が秀逸です。そして日本盤ボーナス・トラックの「Goddess Of Fortune」も「ありがとう。」と言いたくなるほどいい曲です。 全体的に見ると前作より臭みが消えてよりマッチョな印象を受けました。色々な部分で成長が見られてとても嬉しいです。キーボードもちゃんと活躍しているし、前作同様2本のギターの絡みはこのバンドの魅力を存分に伝えています。 いいアルバムだ~!!!。
超~かわい~ぃ♪、って思いました(笑)。 この曲を聴いている間だけは、この世の嫌なことも悩み事も全て忘れてしまいますね。というか、そんなことを考えさせる余地も無いほど平和な空気が心を満たしてくれます。 「旅の途中で出会った人たちと酒を酌み交わした」という歌詞もほのぼのとしていて気持ちがいいです。 すごく楽しい雰囲気だけに、終盤で男の人が歌う「So sadly I left them~」という歌詞が妙に悲しいです。 これが国歌になったらその国は千年は安泰だ(笑)。
ベスト盤です(笑)。 FAIR WARNINGはオリジナル・アルバムで聴くのが一番だと思いますが、手っ取り早いのでこのベストは重宝すると思います。 ベスト盤で最も問題になるのが選曲と配列ですが、僕はなかなか良い出来だともいます。初期はレーベルが違うので収録曲数が少ないですが、よくやった!と言いたいです(欲を言えばもう一曲、「Don't Give up」あたりがあったら良かったニャ~)。 「Out On The Run」で始まるところなんてFAIR WARINGのライヴを意識したものとみられちょっぴりニヤリとしてしまいますし、続けざまに名曲「Save Me」が来るのもファンの期待に十分答えくれます!!!。そしてその「Save Me」の来日記念シングルに入っていた隠れた名曲「Come On」が選ばれているのも嬉しい(よくやった!!!パチパチ!)。 もちろん人気曲の「Still I Believe」「Angels Of Heaven」「Burning Heart」「Long Gone」なども収録されています。しかしもし、もしもの話だけど、最後が「Light In The Dark」で締められていたら僕は泣いていたでしょう(笑)。僕は個人的にあの曲がFAIR WARNINGの中で一番好きな曲なので・・・。 しかしこのバンドは急に解散してしまいましたねぇ。『4』の時にライヴに行こうか迷ったんだけど、結局お金が無いという理由で行かなかったことが今となってはとても悔やまれます!!。友達に借金してでも行けばよかった!!!。
1st~RUBBERの『ULTRA FEEL』までをカバーしたベスト盤です。 これが出る以前には『BEST OF...』というベスト盤がありましたが、おそらく廃盤だと思います。なのでこの作品は現在のHAREM SCAREMを手っ取り早く聴ける唯一の作品です。 収録曲もとても良いですし、何より年代順に並んでいるので彼らの音楽の変遷がよ~く分かります。甘く透明感のあるメロディで日本のファンを陶酔させた初期。ポップとロックの間を真っ直ぐに突き進んだ中期。そして分かりやすいメロディーを強調しながらも方向性を模索した後期。それぞれの時代に彼らの魅力があります(ってまだ現役なんだけどね・笑)。 全部聴いてみるとやっぱいい曲多いな~と改めて実感。「Hard To Love」や「Honestly」の爽快感と美しさはこのバンドじゃないと作り出せないものだと思いますし、「Change Comes Around」「Die Off Hard」「So Blind」なんかの豪快ロックも、パンクっぽくならずにちゃんとロックの範疇にあるのがいいですねぇ~。 RUBBER時代はあまり人気がありませんが、僕は「Stuck With You」が大好きです!!!。全国にある某カジュアルショップに行くといつもこの曲が流れていました(今でも流れてるのかな~)。この曲を聴きながら服を物色するのはとても楽しくて、調子に乗って予定より多い数のTシャツを買ってしまったこともありました(笑)。 そういえば僕は一度アヒルちゃんツアー(笑!)の時に彼らのライヴを見に行ったのですが、メチャクチャ楽しかったです。ハリーが「Honestly」をピアノで弾き語る前に、当時流行っていたBACKSTEET BOYSの曲を歌ってくれたのが好印象でした。しかもライヴの後にサイン会があって僕は1stのジャケットにメンバーにサインをしてもらいました。一言二言話すことが出来ましたが、こんな僕ととても親切に笑顔で握手をしてくれたのが今でも思い出として残っています。めっちゃフレンドリーな人たちでした。
SYMPHONY Xは『TWILIGHT IN OLYMPUS』→『V』→『これ』という順番に聴いて来ました。 『TWILIGHT IN OLYMPUS』を聴いた時はHMの世界に入りたての頃だったので、正直「はっ?」という感じで全く良さが分からず、すぐに売ってしまった記憶があります。確かにカッコいいとは思いましたが、メロディーの良さが分からす、複雑な構成の楽曲も、その時はただただ冗長に聴こえてしまいました。例えるなら相撲の世界に入りたての1年目の新人が、いきなり横綱と対戦させられて勝負にならない、というような状況でしょうか(きびし~)。 それから4年後ぐらいに『V』を聴きましたが、やはり年月が経つと新人だった若者も力をつけ、色々な技を覚え、ようやく幕内へ昇進し活躍できるようになりました。このアルバムのアレンジや技巧が決して意味の無いものではなく、その一つ一つが必要とされているものだと気付きました。 そしてこの『THE DIVINE WINGS OF TRAGEDY』。ようやく僕の耳が彼らのやっていることに追いついた気がします。全ての曲が魅力的です。収録時間も結構長いですが、そんなことは微塵たりとも感じさせない構成や説得力、そしてドラマティック度はハンパじゃないです。確かにこのバンドの音は聴く者にかなりの音楽的経験を強いるのかもしれませんが、それが分かるようになるとどんどんその魅力に取り付かれて、思考のツボをマシンガンで滅多打ちにされるような快感を味わうことが出来ます。その中でもこの『THE DIVINE WINGS OF TRAGEDY』は彼らの作品の中でも最高峰に位置する大傑作だと思います。「Of Sins And Shadows」「Out Of The Ashes」などのコンパクトな曲も、良くぞここまで詰め込んだと思わせる曲展開が楽しめますし、20分を超えるタイトル曲も文句なしに傑作でしょう。SYMPHONY Xここにアリといった面目躍如の一曲です!!!。そして・・・、そして最後の「Candlelight Fantasia」!!!。来た!。上の皆さんも仰るとおりこれは恐ろしい程美しいバラードです。死ぬときにかけて欲しいという方の気持ちもわかる気がします。マイケル・ピネーラのピアノの美しさと、地味に後ろの方で動き回るロメオのギターが素晴らしい!!!。もちろんラッセル氏のヴォーカル・パフォーマンスも極上です。 というわけで、必聴盤です。ジャケットのお姉さんも綺麗です。 因みに、あの頃売ってしまった『TWILIGHT IN OLYMPUS』も今は買い直しました(笑)。
『RAISED ON RADIO』はかなりAORに傾いた作品でしたが、それでも全曲質の高いJOURNEY節が満載されていたと思います。 その中でもこの曲は大のお気に入りです。 スティーヴ・ペリーの渾身のヴォーカル・パフォーマンスが渋すぎます。しかも色気バリバリ!。むしろ色気を通り越してエロさを感じずにはいられません。
かなりルークの趣味が出たアルバムです。まず1曲目のギターの音からして前作とは違いすぎますね。やたらヘヴィ。ヴォーカルも殆どルークです。 楽曲的にも土臭いというか、甘さがかなり抑えられています。今までコーヒーに砂糖はスプーン一杯だったのに、急にブラックで飲んだような感覚がこのアルバムにはあります。しかしバラードではやっぱり彼ら独特の都会派メロディーは健在で、「2 Hearts」「The Other Side」ではやっぱりこれだよ!、と膝を叩いてしまいます。特に「The Other Side」は突然変異のかと思うほど砂糖タップリ!!!。この曲だけは3杯ぐらい入ってるな(笑)。 全部聴いてみるとやっぱりハードな曲に魅力がありませんね。しかもこの内容で一曲一曲が長く、全収録時間が70分近いとなると聴いてて疲れます。「Don't Chain My Heart」はいい曲ですが、他の曲もこのぐらいの長さにするか、または何曲か削っていれば冗長な印象は受けなかった気がします。
前作『HYDRA』で深めの音楽を追及した彼らが、このアルバムでは正統派のポップ・ロックに焦点を当てています。ルークのギターがギンギンに唸り、ジェフのドラムスはとにかくタイトな演奏をしていると思います。 一般的には地味なアルバムとされているようですが、じっくり聴いてみるとやっぱり曲自体は良いですし、演奏のうまさが嫌が応にも窺えます。もう少し全体的に柔らかな音に仕上げたらもっとヒットしたような気がします。 殆どの曲が豪快なアメリカンロックである中で、「I Think I Could Stand You Forever」と「If It's The Last Night」は綺麗なバラードです。特に後者は中間部のギターソロが美しい曲です。 ライヴでの定番の「Gift With A Golden Gun」や「Goodbye Elenore」も収録されていますのでTOTOが好きな方は一聴をお勧めします。
ジャケットの雰囲気が見事に音に表れていると思います。 バカテク集団がその技術を、派手に見せるのではなく、あくまでポップという範疇で存分に発揮した力作だと思います。 特にトップのタイトル曲はそれが顕著で、7分半の中にちょくちょくテクを見せながらしかしとても自然に聞こえるという、殆ど神の域に達っしている代表曲です。「St. George And The Dragon」も日本でヒットしただけあってメロディアスで、そしてヒロイックな感覚に溢れています。そして続く「99」と「Lorraine」は悲しくも美しいバラードです。とても都会的で、聞いているだけで失恋した後に一人酒場にて焼け酒を喰らっている気持ちにさせてくれます(笑)。「All Us Boys」は一転楽しいロックンロール。そして「White Sister」はルークのギターが全面に押し出されたTOT流HMです!!!。 華やかさでは1stや4thには劣りますが、美しさや憂いといった面ではこの作品に軍配が上がります。玄人向けの細やかなアレンジが隠れているのもニクイ。
正式なアルバム名は『LIVE IN JAPAN 2001-IN THE LAND OF THE RISING SUN』です。 文字通り、2001年に発表されたライヴ盤です。 再結成アルバム『TUSCANY』を発表し、そして満を持しての初来日公演を捉えた物です(その前には'91年にアニー・ハズラムのソロとしての来日はありましたが、ルネッサンスとしてはこれが初です)。 ショウはあの『燃ゆる灰』収録の「Carpet Of The Sun」で幕を開けます。70年代の全盛期のライヴに比べると、さすがにアニーのクリスタル・ヴォイスもやや色あせたかなと思いますが、でもこうしてアニーが歌ってくれているだけで大満足でしょう。ギターには「あの」天才マイケル・ダンフォードもいて、頼もしい限りです。 その後「Midas Man」「Northern Lights」「Mother Russia」「Trip To The Fair」などの過去の名曲、そして新作やアニーのソロ作品からの曲も含め13曲が本編で演奏されます。多少選曲に不満もありますが、とにかくその輝かしい、いや、神々しい天空の音色のような演奏を聞いているだけで、僕の魂は宙に彷徨い出します。恐ろしく神聖で、且つ触れれば壊れしまいそうなほど繊細な音世界が目の前に広がります。特にアニーのソロから「Moonlight Shadow」を演奏してくれたのはとても嬉しいです。 そしてアンコールではあの超名曲「Ashes Are Burning」が!!!。あぁ・・、なんと素晴らしい。儚くも情熱的、憂えども希望。ほんとに、なんて人間に勇気を与える曲なんでしょうか。恐怖感を覚えるほど光彩陸離としていて、僕みたいな若輩者がこの曲を語ることが恐れ多く思ってしまう旋律の嵐です。本当にこの曲はいつ何時聞いても、この世の物とは思えない大傑作です。 総合的にカーネギー・ホールでのライヴと比べると選曲にもアルバム自体の勢いも違いますが、ここでのライヴの円熟したルネッサンスも、依然としてそのカリスマ性は失ってはいないですし、むしろ深みが増したような気がします。 この作品を聞くのは他のオリジナルアルバムを聴いてからの方が良いと思いますが、その後なら十分楽しめる内容だと思います。
最初と最後の2曲づつが人気があって、中間の4曲はあまり評価されていませんが、僕は『FEAR OF THE DARK』後半の捨て曲の連発に比べれば全く問題ないと思います。「誇り高き決闘」なんてかなりいい曲じゃないか!!!(現時点で2ポイントですが・・・)。 特に「撃墜王の孤独」は名曲中の名曲!!!。ライヴではやったりやらなかったりです。一度生で聴きたいな~。しかもこのアルバム通り、一曲目で。更にチャーチルの演説が付いていたら文句なしの悶絶でしょう。「悪夢の最終兵器」もライヴではよく演奏される名曲。ノリがいいから本当にライヴでは盛り上がります。このリフが聴こえてきただけで皆大喜びだもんね。 そして極めつけはトリを務める大作「暗黒の航海」。これは恐ろしいほどの一大叙事詩。メイデン風幻想交響詩と言ってもいいかもしれません。とにかく臨場感タップリで、語りも挟み、暗闇の嵐の中を悪魔に呪われながら漕ぎ続ける乗り合い船の苦難が見事に描き出されています。しかも歌詞を追っていくと自分も物語の中の登場人物になったような気がしてくるのだから凄い!!!。メイデンの大作ここに極まれり。ライヴ盤『LIVE AFTER DEATH』に収録のこの曲も見事ですが、僕はこのオリジナルの方が好きです。この曲だけは観客の声は入って欲しくない!!!。 そしてもっと素晴らしいのがこのジャケット!!!。人間一人の大きさを考えるとこのエディはもの凄くデカイ。裏ジャケもリンクしていて、見ているだけで楽しめます。 人気があるのはそれだけの理由があってこそ。聴けばその理由がわかります。
ブルースが脱退する前のドニントンでのライヴです。 音は『A REAL LIVE DEAD ONE』よりは良いですが、それでもちょっとこもり気味です。しかしその臨場感は『A REAL LIVE DEAD ONE』の比ではありません。セットリストも殆ど同じなのでこっちを聴いたほうが良いと思います。 そして現時点では入手が困難かもしれませんがビデオ映像の方ももの凄いです。むしろ映像で見た方が何百倍もの興奮を味わえると思います。人、人、人。ヨーロッパ中のメタルファンが一同に集まり大合唱するこのドニントンは、その日世界で一番幸せな場所だったに違いありません(笑)。DVD再発してくれないかな~。しかし、このブルースの風貌ははっきり言って、汚らしいです(笑)。物乞いっぽくて・・・。 「Heaven Can Wait」のギターソロ明けで、ブルースが気を付けの姿勢で歌うところはいつも笑えます。指先までピシーッとズボンの線に沿ってます!!!(笑)。
全8曲、全ての楽曲がハイレベルな傑作です。これを最高傑作に上げる方も少なくありません。 前作同様、全編にわたってシンセ・ギターが導入されていますが、それもこのコンセプト・アルバムの雰囲気作りに一役買っています。 アコギとブルースのヴォーカルで意外にも静かに始まる「Moonchild」は、今までのアルバムのオープニングとは違い、物語を語るような切り口で聴く者を引き込みます。やけにポップな「Can I Play With Madness」も実はしっかりメイデンの要素が組み込まれていて、やっぱりどんな曲をやってもメイデン印になってしまうことを確認するにはもってこいの一曲です。 そして「The Evil That Men Do」はメイデン屈指の大傑作!!!。中期メイデンはこの曲を生み出しました。後に「Fear Of The Dark」という名曲も作り出しますが、この曲の完成度はそれをも上回ると思います。とにかく終始哀愁を湛えて疾走していく様は圧巻!!!。ライヴでも常連の最高峰の一曲です。 また、忘れてはならないのがラストを飾る「Only The Good Die Young」。これもメランコリックに疾走する曲ですが、その憂いたるや「The Evil That Men Do」に匹敵すると思います。ライヴであまり演奏されない(というか皆無?)為、影の薄い存在に甘んじていますが、メイデンの曲の中でも、いつか生で聴きたい曲の内の一つです。絶対盛り上がるよな~・・・。 というわけでこれは中期の傑作です。 しかしこのアルバムで実験し過ぎたと思ったのか、次のアルバムでは非常に生々しい路線の音になります。それまで持っていたダイナミックなHMは一時休止されます。
さすがに売れに売れたアルバムだけにいい曲も沢山あります。 彼ら特有のAOR風味と豪華な産業ロックの空気が混ざり合った作品です。しかし、これがハードロックかというと、ちょっと違う。STEELY DANをもっと大衆的にしたというか、とにかく都会派の大人向け。TOTOのハードロック路線は次作から始まる。 「Rosanna」と「Africa」は特に人気も高く完成度の高い作品だと思います。でも個人的には「Africa」はライヴで聴いた方が綺麗に聴こえます。「I Won't Hold You Back」は名バラード。ライヴでは大合唱です。「It's A Feeling」なんかはもろにSTEELY DANだな~。「Afraid Of Love」はルークが歌う、彼のHR趣味が出た一曲です。 全曲聴いてみると意外に、良い曲とそうでもない曲がはっきりしているので、アルバムの整合感には欠けます。でも最初の曲と最後の曲があればそれでいいのかもしれません。
メイデンの作品の中ではあまり人気の無いアルバムですね。評価もいまいち・・・。 とは言っても死にたくなる程の捨て曲があるわけでもありません。捨て曲なら次作『FEAR OF THE DARK』の方が多い気がします。結論はこれっ!というアルバムの顔になるような人気曲または名曲が存在しないこと。そして全体的な楽曲の完成度も高くないということでしょうか。 まず掴みの「Tailgunner」が弱い。だからといってこの代わりになるようなパンチのある楽曲を探しても見当たらない。やっぱり「Tailgunner」が妥当なんだろうが弱いな~。 でもそれから最後までは比較的いい曲が続きます。タイトル曲もなかなかだし、「悪魔か?神か?」もキャッチーでいい。英国でのヒット曲「Bring Your Daughter...To The Slaughter」もライヴ栄えする曲だし、ラストの「Mother Russia」も情景描写の妙が見て取れます。 でもやっぱり他の作品と比べると楽曲もジャケットも地味な感じは否めません。 ブルースの歌唱もこの頃になると意外に雑さが目立ってきてます。 しかし全体的な楽曲のレベルはそこそこあるので一聴をお勧めします。
いい曲と駄曲があまりにもはっきりしているため、評判の悪い前作よりも更に焦点が定まっていない感のあるアルバムですが、タイトル曲などの掛け値なしの名曲も存在します。 初っ端の「Be Quick Or Be Dead」から6曲目の「Wasting Love」までは完璧です。しかしここからだ、ここからの中盤がいけない!!!。あまり捨て曲を書かないメイデンですが、「終わりなき逃亡」から「Weekend Warrior」までは、はっきり言いましょう、面白くないです。「Judas Be My Guide」は多少救われる気がしますが、取り立てて言う程の曲でもないと思います。でもこの駄曲連発を乗り越えれば感動のタイトル曲が待っているから、苦しくても乗り切ろう(笑)。 良い曲は非常に良いです。「Afreid To Shoot Strangers」は壮大なメロディーが駆け巡るとても感動的な曲ですし、終始暗さと哀愁を湛えて突き進む「Childhood's End」も、目立たないですが良い曲です。前述のタイトル曲も素晴らしいですが、ライヴ・バージョンに慣れた耳にはちょっと物足りない感じもします。『ROCK IN RIO』でのこの曲のもの凄い演奏を聴けばそれも納得でしょう。 このアルバムは前作『NO PRAYER FOR THE DYING』の延長線上の作品ですが、名曲とされる曲が多いだけに前作より評価は良いようです。でももう一度両アルバムを聴きなおしてみると甲乙つけがたいですね。全体の楽曲が一定レベルな前作、個々の楽曲の完成度の差が激しいこのアルバムか。・・・でも両方良いことには変わりないです。 そしてこのアルバムはニコのドラムの音がいいですね~。理想のスネアの音です。
本日CD屋で貯まったポイントを目いっぱいに使って購入しました。(笑) 改めてこうしてヨーロッパを聴いてみて、いい曲多いな~と再確認しました。「The Final Countdown」なんてベタですがやっぱりいい曲なんですよね~。 ライヴや未発表などの貴重音源も収録されている点でもポイント高いですし、全曲音が良くなっていて、そういう意味でも楽しめました。ただしブックレットはちゃちいです。しかし日本初回盤には写真集が付いていて◎。往年のイケメン集団の美顔が拝めます。特にジョン・ノーラムの真っ赤なほっぺはまる子みたいで超かわいー!!!。イアン・ホーグランドも良く見るとABBAのアグネタみたいで綺麗な顔立ちだな~と思います。 未発表のアウトテイクである「Here Comes The Night」は『New Jersey』時代のBON JOVIを思わせるいい曲です。 名曲「Seven Doors Hotel」はシングルのB面バージョンですが、オリジナルに慣れた耳をお持ちの方はハッとするでしょう。多少テンポが遅めでギターソロもジョーイの歌メロもかなり違います。しかもサビの前で「Singin'!!」なんていう言葉も入ることから、おそらくライヴ用のバージョンなのでしょう。僕はやっぱりスピード感のあるオリジナルの方が好きですが、こっちも一聴の価値はアリだと思います。 日本盤のみ「Ninja」と「On The Loose」のライヴが追加されていますが、「Ninja」の前にジョーイが、にんじゃー!!!と叫ぶのはかなり笑えます。 しかしこうして全部聴いてみるとジョン・ノーラム時代とキー・マルセロ時代の音は全然違いますね~。まるで違うバンドのようにも聴こえます。でも初期のあのクラシカルな透明感は現在の北欧メタルの雛形になったのは間違いない事実ですし、後期のアメリカン路線も歌のうまいジョーイが歌えば何でも絵になると思いました。 というわけでいい曲いっぱいのベスト・アルバムです。 2枚組みで2600円というのも非常に有難いです。←ポイント使って殆どタダで買った奴が言うな!!!(笑)。
'90年はマサチューセッツで行われたライヴ録音盤です。 収録曲はやはり『BRIGADE』からの曲が多いですが、「How Can I Refuse」「Love Alive」「Barracuda」などの古めの曲も聴けます。また、この頃HEARTはバラードバンドと言われていたのがアンは嫌だったらしく、このライヴ盤ではロック色の強い楽曲が多く収録されています。 収録曲中一番カッコいいと思ったのは「If Looks Could Kill」で、これが速い速いっ!!!。オリジナルのミドルテンポが完全にスピードチューンに変わっています。そしてアンのヴォーカルもオリジナルを尊重することなくアドリブの連発で、これがカッコいい!!!。 そして締めはやっぱり「Barracuda」。この曲はいつ聴いても鼻血ブーですね。一瞬演奏がストップしてアンが「ば~らくーだっ!!!」というところでいつも、悪女の誘惑の矢に打たれた気がします(笑)。なんかキャバクラの女の子的感覚がこの曲にはありますね。キャバクラ・・・バラクーダ、そういえば語感も似てるっ(笑)。 現在は恐らくこのアルバムは廃盤だと思いますが、ファンは一聴の価値はあると思います。
上の方々も仰るとおり、捨て曲が一つも無い傑作です。 産業ロックの透明感と分かりやすさ、アメリカンロックのエンターテイメント性、そして彼女らの70年代英ロックへの憧れをちょっとだけ含ませた、壮大で可憐な音に酔いしれます。 いきなり「Wild Child」の豪快なハード・ロックで聴く者を惹きつけ、続けざまにヒット曲「All I Wanna Do Is Make Love To You」でたたみ込んで、駄目押しに超甘甘バラード「Secret」でトドメを刺します!!!。もうこの3曲だけで元は取れます(笑)。 続く「Tall, Dark Handsome Stranger」「I Didn't Want To Need You」はBON JOVIのような軽快爽快な曲。しかしクオリティは依然として高し。 そして個人的には「Fall From Grace」~「Stranded」の4曲も聴きものです。特に「Stranded」の星空の中をゆりかごに揺られながら浮遊するような夢見心地の感覚は堪りません。 そして12曲目の「I Want Your World To Turn」の哀愁!!!。このナンシーのヴォーカル!!!。この切ない歌声!!!。「There's The Girl」でもそうでしたが、彼女の声は本当に魅力的です。特に派手なところもないこの曲ですが、終始憂いを漂わせながら悲哀的な歌詞を歌い上げる美声と相まって、僕の中ではかなりランクの高い曲です。 全体的なレベルから言えば3部作の中でも一番高いと思います。 いいメロディーがいっぱい詰まった、これぞアメリカン・ロックの魅力的一枚。
あの『青い影』にも劣っていない、むしろあれより優れていると思われる彼らのセカンドアルバムです。 とにかく全ての曲でゲイリー・ブルッカー節全開で、気軽に聞いていても楽しめるし、聞き込んでみても新しい発見があってよい。「Quite Rightly So」「Shine On Brightly」「月の光」は名曲だと思います。 そして!!!・・・そして、最後の「In Held 'Twas In I」は17分半の大作。これが凄いんだ~。確かにこれだけで元が取れると思いますよ。
イギリス、ノッティンガム生まれの作家、アラン・リシトーが1959年に発表した『The Lonliness Of A Long Distance Runner』(邦題・長距離走者の孤独)という短編集に収められている表題作が元。新潮文庫より。 この短編を読んでみましたが、メイデンの曲もだいたい小説の内容を尊重している様です。話はクロスカントリー競技会で優勝目前にしながらも走るのを止め、感化院長などの期待に見事に反抗を示した非行少年スミスの話です。 社会が築いたさまざまな規制への反発と、偽善的な権威者に対するアナーキーな憤りを、青春の生命の躍動感と照らし合わせて描き出した傑作です。 このような社会を風刺したような作風は作者自身の貧しい生い立ちが大いに影響していると僕は思います。彼の作品の中に出てくる主人公はその社会に対する憤りを、現在の階級からの脱却や既成の体制の破壊をもって晴らすのではなく、法律と道徳が創り上げた境界ギリギリの線を危うく歩き続け、最後には完全なる不道徳行為に全生命を掛けることで巨大な権威にぶつけています。 メイデンの曲の中ではその権力にプロテストするような歌詞は出てきませんが、少なからずこうして走ることへの疑問やその意味への問いかけを表現しているように思われます。 ただ、一人孤独に走る続けるランナーの強靭さ溢れる躍動感はメイデンも小説もとてもうまく表現出来ていると思います。 少なくとも『モルグ街の殺人事件』よりは原本に忠実だと思いました。