このバンド、一般的にはメロディアス・ハードとして捉えられていますが、決してそれだけにはとどまらない懐の深いバンドです。HMと言っても差し支えないのではないでしょうか。 そしてこのアルバムは彼らのその深さが満載された名盤です。世間ではあまり話題になっていませんが、これは確実に名盤です。これまでたくさんの活動をしてきたラルフ・サントーラの作曲能力がヨルン・ランデという希代の名ヴォーカリストの存在の上で見事に、華麗に花開いています。 まず、①の「The Power To Love」で度肝を抜かれ、あとは素晴らしい曲の数々に身を委ねるだけでよいのです。そしてCDが止まる頃には私たちは音楽の天国という理想の桃源郷で至福の時を過ごすことになるでしょう(訳分からん)。 とにかく過小評価されるべきではないバンドの泉から湧き出るような傑作アルバムです。美旋律の洪水に身を委ねたいなら迷わずこのアルバムで部屋中をいっぱいにしてみてください。 ところでヨルン・ランデが脱退して元HAREM SCAREMのドラマー、ダレン・スミスがヴォーカリストでこのバンドに加入したって本当なのかな?本当なら非常に楽しみです。ダレンは個人的に大好きなので・・・(いつも裸足だし)。
2002年も師走に来て最後にいいアルバムが出た! それがこのJEFF SCOTT SOTOのソロアルバム。95年発表の「LOVE PARADE」以来の約8年ぶりに彼が帰ってきた。 今までも様々なバンドで歌ってきているJEFFのことなので、やはりここでも素晴らしい歌唱パフォーマンスを披露している。 全体的にはJOURNEYを少しハードにしたようなハード・ロックをやっているのだが、中途半端なものではなく非常にクオリティーが高い。特に秀逸なのは①「EYES OF LOVE」。普通の人が歌えば平凡な曲になってしまうであろうこのメロディアスなハードチューンをJEFFはその個性を満遍なく発揮しながら名曲に仕上げている。 ⑫JOURNEYのカバー「Send Her My Love」も素晴らしい出来だし、⑭の「Stand Up」は映画『ROCK STAR』の挿入曲のGods Festivalでのライヴバージョンだ。 とにかく、聞いていて清々しくなるアルバムだ!全曲の完成度の高さ、そしてJEFFの素晴らしいヴォーカル。個人的には2002年はあまりよいアルバムがなかったと思っていたところに強力なアルバムが舞い込んできた!そして「EYES OF LOVE」は2002年ベストチューン候補に名乗りを挙げた!!!
このバンドはアルバムを出す度にメロディアスになる。 そしてこのEAGLEHEARTは間違いなく彼らの新しい代表曲になるであろう! この曲は前作収録のHunting High And Lowの延長線上にあるのは間違いないが、それより更に無駄を削り落としシンプルに、そして誰が聞いても一発で気に入るような、頭に残るような曲作りをしている。ギターの音なんてほとんどない。 最近の彼らは楽曲のシンプルさ、分かりやすさを前面に出しているが、是非とも本編のアルバムの方ではこの曲のようにシンプルなものもあれば、今までと同じような大作や難解な曲が含まれていることを期待する。 あまりにもポップすぎて歌謡曲に聞こえてしまわないように、メタルの境界線の中にはとどまっていて欲しいバンドです。
2002年発売のMAIDEN25周年の記念BOX。 内容は6枚のディスクにショットグラス、そしてファミリーツリーが書かれた巻物が付いている。 音源の方は彼らの初期(1st~3rd時代中心)のライヴ音源やB面集である。 ライヴの方はコアなファンはとても興味深いものばかり。特にポール・ディアノ時代のライヴ音源は今までオフィシャルなアルバムとして発売されていなかったので貴重!彼らの初期のライヴは現在と違って非常に攻撃的であり、オリジナルより何倍もの速さで演奏していたことが分かる。 ブルースが加入したての頃のライヴも、彼らが乗りに乗っている時代のものであり、とても生き生きとしている。特にブルースの声には張りがあり、高音も低音も余裕で出ている。今ではあまり聞けなくなったブルースの金切り声も全開!!!(「Wrathchild」や「The Number Of The Beast」でそれがよく分かる)。 B面集も貴重で、僕のようにかなり遅くファンになった人にはかなりお得である。 でもやっぱりこれは彼らのアルバムを全部聞いてそれから手を出さないと楽しめないと思う。あくまでもコアなファン向けのBOXある。値段も高いし。輸入盤の方が比較的安いのでそちらでもいいと思う。僕は日本盤を買ったが(本当に俺はMAIDEN馬鹿だな・・・)、日本盤はブックレットが付いているだけなので、どうしても政則先生のライナーが読みたいという人なら別だが、ある程度英語が読める人は輸入盤で良いと思う。(前田氏の楽曲解説もB!に載ってたのとまったく同じだし) とにかく熱狂的なMAIDENファンは買ってそんなし! そして自分がいかにMAIDENを愛しているか再確認しよう!
凄い!凄い!曙の張り手ぐらい凄い!!! この頃のゲイリーは自分の相撲を取るだけで傑作が生まれた。 そしてこのアルバムでは大技から小技までゲイリーの全てが詰まっている。 「蝶のように舞い、蜂のように刺す」 そんなアルバムだ。 (リマスター再発の際にボーナストラックとして加えられた⑫「Love Can Make A Fool Of You」もとてもいい曲です。浜田麻里もカバーした曲です。)