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DARKTHRONE - A Blaze in the Northern Sky - The Pagan Winter ★★★ (2006-07-27 20:23:04)

これはメロディック・ドラマティック・スラッシュではないですか。
4th以降の寒々しいものとは違いますけど、腐った音像に流れるメロディはどこか神秘的にすら思えた。


DARKTHRONE - Soulside Journey ★★ (2006-07-24 01:46:00)

90年発表の、誰にも「記念すべき」と言ってもらえない1stアルバム。
正直、「ブラック・メタルの必聴盤」と言われるほどの2nd、3rdがどうにも良いと思えなかったので、ここから順番に聴いていって「ブラック・メタルの何たるかを一から勉強しなおすんだ」と思っていたはずなのに、何故今、私の部屋に参考資料としてOBITUARYの「CAUSE OF DEATH」が流れているんでしょうか。
レビューを書く為に似た音源を引っ張り出してみての比較を書き込んでいる方はされると思うんですが、私が真っ先に引っ張り出したCDは、VITAL REMAINSの1st「LET US PREY」でした。
VITAL REMAINSは、DARKTHRONEから関連付けをいくら辿り続けても辿り付かない気がするUS産デス・メタル・バンド、だと思っていたら、なんとどちらも当時Peaceville所属、発売年にも大した差がない。
加えて、デス・メタルにしてはスピードにこだわらず、ミドルテンポでの頻繁なリフ展開に不吉な旋律が踊り、ブルータリティよりムードが重視されているという楽曲の印象が同じで、どちらも典型的デス・メタルではないところが興味深いです。さらに例えるなら、スピードとメロディをなくしたAT THE GATESの1stとも言えます(これもPeaceville)・・・とにかく、そういう場所にいる音だと思います。SEもホラーぽくて怖い。

で、2ndを1stと比較すると、関連性がなにもないわけじゃなく、むしろ音楽性は延長線上にある。ファストパートが加味されたくらいで。
決定的に違うのは、音質。
2ndの、歪で邪悪な音像(悪く言えばチープ)と、コープスペイントによる得体の知れない恐怖感こそが、ノルウェジアン・ブラックの始まりなのだろう。


DARKTHRONE - Soulside Journey - Cromlech ★★ (2006-07-26 03:21:02)

多分、この元曲よりもEMPERORのカバーの方が多くの人が聴いてると思うんでまず言いますが、EMPERORバージョンよりもこっちの方が遅いです。ムード重視と言うか。
デスにしては遅いパートを多く取り入れている上緩急が練られていて、リフ展開だけでおどろおどろしさを演出してます。


DARKTHRONE - Under a Funeral Moon ★★ (2006-07-27 23:48:00)

93年発表の3rdアルバム。
技巧とかダイナミズムへの指向が驚くほど消え失せている。2ndは、疾走感を展開の中に組み込んだアンダーグラウンド・ドラマティック・メタルと言って差し支えなかったと思うが、今作は疾走感メイン・・・と言うより、一直線、直情的、シンプル、ストイックになっている。ドラマ性の希求心は完全に根絶、曲調もファストとミドルの二種類にすっぱり分かれる単純さ。2ndにあった普通声での語りや、「カモン!!」と叫んでいたノリも全くない。
これは何と言うか・・・前作と較べると、邪悪さは音質に託して、楽曲はストイックさ「だけ」、勢い「だけ」にしている気がする。はっきり言えば曲は似たり寄ったりだし、リフ単体には別に格好良さも何もない。
だからこれはチープなスラッシュ・アルバムだ、というのは私は違うと思う。
彼らはここで、ヘヴィ・メタルの色気と決別・解脱したのだ。それは次作において証明されるはず。
だから結論としては、「邪悪さ以外何もない」アルバムで、ピュア・アンダーグラウンド・メタルであって、ブラック・メタルの原型であると思った。


DARKTHRONE - Under a Funeral Moon - Crossing the Triangle of Flames ★★★ (2006-07-28 00:01:20)

疾走感が格好良い、とまでいかない中途半端なテンポ、後半の恐ろしいムード、これは邪悪で素晴らしい。
やっぱ、ムードがあるブラック・メタルが私は好きだ。


DARKTHRONE - Under a Funeral Moon - Inn i de dype skogers favn (2006-05-06 15:51:49)

展開どころか、リフどころか、コード進行すら僅かという起伏のない疾走感に、邪念を込めて語り掛けてくるデス声が恐ろしい。
この寒々しさこそ北欧ブラックの神髄だと個人的に思っているのだが。


DEATHSPELL OMEGA - Si monvmentvm reqvires, circvmspice ★★ (2006-09-03 01:25:00)

2004年発表3rdアルバム。他のは知らない。
どこのレビュー見ても大変褒められてて、いつしかANOREXIA NERVOSA「NEW OBSCURANTIS ORDER」に匹敵するクオリティなのだと決め付けてしまってたので、初聴時はガッカリしました。素人耳ですけど、作曲・編曲・演奏能力に随分差がある気がしますが・・・少なくともこのアルバムの時点では・・・多分・・・。
ただ、このバンドはプリミティブ・ブラックだと考えると、楽しめるようになった。
何というか、メロディがどうとか展開がどうとかは比較的どうでもよくて、何よりこの救いようのないムードと、殺傷力の高い轟速テンション、禍々しい音塊としての隙のなさがアンダー・グラウンド音楽として素晴らしい(ラストのインストはどうかと思いますが・・・)。
地獄の音像が無闇に長く展開して1曲平均約6分、最長11分、ランニング・タイム80分弱。劣悪な音質で凶暴なスピードの轟音を「好き」と言える「もう戻れない」方には至福の時間となるであろう、完全無欠の拷問ブラック。

正直、このスピードに頼る比重が多いスタイルは私の好みではないので、もうこのバンドのアルバムは買わなさそうですけど、不吉なBGMとしてはいいかと思うので(STARAGGHみたいに)、もっとアンビエント・パートを増やしてトータル80分全1曲のブラック・メタルとか作ってくれたら喜んで買います(・・・って、コンピレーション提供曲の長さから考えるとなくもないのか・・・)。


DEATHSPELL OMEGA - Si monvmentvm reqvires, circvmspice - First Prayer (2006-08-31 01:41:17)

アルバムのオープニング。アンビエント・ブラックである。
絶望的に暗く遅いアルペジオにパーカッションとして挟み込まれるドラムが儀式的でいい。
個人的には、似たような展開で20分くらいやってくれても良かったが、それだと違うアルバムになるね・・・。


DEATHSPELL OMEGA - Si monvmentvm reqvires, circvmspice - Hétoïmasia (2006-08-31 02:20:18)

この疾走パートは好きです。MARDUKのリフを従えてSatyr(SATYRICON)が歌っているような。
暗黒聖書を邪念を込めて語りかけるかのようなボーカル。この威厳がたまらん。


DEATHSPELL OMEGA - Si monvmentvm reqvires, circvmspice - Jubilate Deo (O Be Joyful in the Lord) (2006-09-02 21:48:55)

メロディック・プリミティブ・ブラックです。
DARKTHRONEの4th辺りを、メロディ感覚の異なる異国人(フランス人)が思い切りドラマティックにしたというか。トレモロ・リフが走りっぱなし。


DEATHSPELL OMEGA - Si monvmentvm reqvires, circvmspice - Second Prayer (2006-08-31 02:04:33)

これは割とBURZUMぽいかと思います。
中盤からのギターの音色が印象的だ。SEから再度ぶり返す展開もなかなか痺れる。


DEATHSPELL OMEGA - Si monvmentvm reqvires, circvmspice - Sola Fide I (2006-09-08 02:50:07)

容赦ない疾走ブラックですが、サビのトレモロ・リフが泣いてますねー。
ただ、音質か演奏か金か理由は分からんけど、ギタープレイにもう少しキレがあると良かった。私は無理矢理脳内変換して聴いてます。


DEATHSPELL OMEGA - Si monvmentvm reqvires, circvmspice - Third Prayer (2006-08-31 02:25:07)

厳粛なコーラスを交えたスロー・ブラックをバックに、必死の訴えが叫ばれては否定され、叫ばれては否定され、誰にも届かず、いつしか消えている。


DIMMU BORGIR - Alive in Torment ★★ (2006-04-21 04:25:00)

02年発表ミニライブ盤。でも収録曲は全て、DVD「WORLD MISANTHROPY」に収録されているかと・・・。DVD買うと要らなくなるという点で、EMPERORの「EMPERIAL LIVE CEREMONY」と同じ・・・何だろう、このよく分からん二度売り商法は。
ライブとしては、どうしてもドラムに耳が行ってしまうというか、それ以外に耳が行かないというか。
CDが顔の形をしてるので、初めて見るとかなり驚きます。CDの穴を固定しないタイプのトレイに入れてプレイボタンを押すのにちょっと勇気が要ります。プレイヤーの中でガリガリガリと暴れまわるんじゃないのかとビクビクしますな。実際どうなるかは、秘密。


DIMMU BORGIR - Enthrone Darkness Triumphant ★★ (2006-04-21 03:18:00)

5thアルバム「PURITANICAL EUPHORIC MISANTHROPIA」より前の作品への書き込みの少なさに驚いた。私はもう「昔のDIMMU BORGIR」ファンなんだな・・・えっと97年発表の3rdアルバムです。日本盤ボーナストラックは「GODLESS SAVAGE GARDEN」にも収録されている「RAABJORN(以下略)」と悪音質のライブ2曲。
5th以降しか知らない人からすれば、愕然とするほどの音圧・攻撃性のなさだろうが、少なくともこの頃のDIMMU BORGIRの魅力は、嵐のような暴虐のドラマではなく、メロディアスなシンフォニックアレンジの分かり易さだった。ブラック特有の禍々しさではなく、ブラック特有の美しさが彼らの武器だった。せわしなく複雑に展開したCRADLE OF FILTHの「DASK AND HER EMBRACE」(96年発表)とは対象的に、荘厳にそびえ建つ黒い城(Dimmu Borgir)の存在感を示したアルバムだと思う。
どっしりしたミドルテンポの「MOURNING PALACE」から始まって、メタルバラードと言える「A SUCCUBUS IN RAPTURE」で締めくくられているなど、久々に聴いた私でさえ驚いた。
必要なドラマーの技量が跳ね上がっている最近の傾向は、自らの首を絞めかねないから、これ聴いて見直したらどうかなぁ・・・次のドラム、Hellhammerでしょ?もうその上はないんだよ?


DIMMU BORGIR - Godless Savage Garden ★★ (2006-04-21 03:55:00)

98年発表の、3rdアルバム後のミニアルバム。邦題「暴虐の楽園」で邦盤ボーナストラックに「MOURNIG PALACE」のライブ。調べて分かったけど日本盤さ、ミニアルバムの値段が2600円て何様?海外盤同様文字が浮き出てる特殊ジャケなのか?
収録曲は、おそらく3rdから収録漏れした①③、1st収録曲のリレコーディング②④、ACCEPTのカバー⑤、ライブ音源⑥⑦⑧で以上8曲(邦盤は+1)。
とにかく、妖精に導かれて森に迷い込んでいくような妖しい美しさを持つ④が出色の出来栄え(原曲は知らない)、なんだけど、邦盤の3rdにも入ってるしな。⑤も原曲知らないが、何の違和感もない。ぴったりじゃん。
ライブも2nd、3rdからの選曲だし、この頃が気に入れば良い物ですよ。裏ジャケもちょいエロいし。・・・しかしいくら40分収録されてるからって2600円はなぁ・・・。


DIMMU BORGIR - Puritanical Euphoric Misanthropia ★★ (2006-09-28 15:40:00)

2001年発表の5thアルバム。ギタリストの片割れがOLD MAN'S CHILDのGalderに、ベーシストが前作でゲスト・ボーカルとして参加していたVortexに、ドラマーが元CLADLE OF FILTHのNicholasに代わっている。
さらに本物の弦楽団の参加、Fredrik Nordstromプロデュースと、完全な一線級サウンドへと進化している。
ドラマーの交代によるブルータリティの激烈化と生の弦楽団による過剰な優雅さは言うまでもなく、展開の緩急も比較的幅多様になり、ベースラインも前面化、クリーン・ボーカルやボーカルエフェクトによるアクセントも頻繁である。
だが・・・これでもまだ楽曲ごとの個性やドラマ・パターンに乏しく思える。
暴力的で壮麗な渦に身を委ねる感覚は素晴らしいのだが、②5分③8分弱④7分⑤6分と連発される大作を曲毎に聞き分けたいか、と自分に問うてみると、素直に頷けなかったり。
・・・というか、このバンドはもしやリフから曲を作ってないのではないかと思えるほど、印象的なリフが少ない。ドラマもシンフォニーもブルータリティーも恐ろしく過剰で目立つのに、ここまでギターが重要でないバンドも珍しい気もする。
次作は知りませんけど・・・ANOREXIA NERVOSAなんかは、よく聴くとかなり複雑で凝ったリフ展開をしてるわけですから、是非ギタリストに頑張って頂きたいですね(というか頑張らないとヤバイと思います。オーケストレーションのレベルでは絶対に勝てません)。
⑩「SYMPOZIUM」の序盤にはメロディ、フック共にシンフォニック・メロディック・ブラックの真髄を感じました。


DIMMU BORGIR - Puritanical Euphoric Misanthropia - Sympozium ★★ (2006-04-22 01:15:26)

壮麗にもほどがあるオーケストレーションをバックに従えたメタルパートから一転、壮絶ブラストビートに雪崩れ込む展開は、本当、「ブラックメタル聴き続けて良かった」と思えるカタルシスがある。


DIMMU BORGIR - Spiritual Black Dimensions ★★ (2006-09-28 01:41:00)

99年の4thアルバム。キーボーディストがMustisに代わっており、Simen(Vortex)がゲスト・クリーン・ボーカルとして参加している。
このバンドは元々落ち着いたムードのシンフォニック・メロディック・ブラックだったはずだが、ここにきて完全にシンフォニック・ブルータル・メタルに変貌している。最初から終わりまで緊張が張り詰める非常に攻撃的なスタイルで、前作までの感傷的で雄大なオーラはなく、徹頭徹尾壮麗で暴力的である。
前作までと比較すればこれはメロディック・メタルではないと言えるが、他のブルータル・メタルと比較すればこんなに派手で華麗なブルータル・メタルもなかなかないだろう。
他の方も書かれているが、楽曲単位での印象はあまり残らない。
私が思うに、その原因は、リフ及びリフ展開の特徴のなさであると思う。DIMMU BORGIRと言えば装飾の派手さとブルータルなドラムが主な魅力として挙げられているように思うが、ギターリフについて触れている方は驚くほど少ない。
それは言い換えればシンプルにメタリックな印象があるとも言え、EMPERORと比較すれば明らかにとっつき易い楽曲である。ブルータリティとシンフォニーという美醜対比が荒れ狂う暴力の祭典。
このアルバムは音質が良くないので(割に音量はデカイ)、最初に聴くなら5th以降が望ましいと思われます。

・・・しかしよく考えれば、力点がおどろおどろしさからブルータリティーへと変貌していても、この装飾に頼る比重の高さは初期から変わってませんね。ある意味このバンドの特徴かもしれません。


DIMMU BORGIR - Spiritual Black Dimensions - United in Unhallowed Grace (2006-09-28 01:52:52)

どれも悪くないのに曲として印象に残らないアルバムだが、この曲の中間部のピアノは特別繊細な印象を持ちます。


DISSECTION - Rebirth of Dissection ★★ (2006-08-28 02:12:00)

果たして何を書くべきなのか、よく分からない。

リーダーのJon Nodtveidt(Vo.&G.)出所後わずか一ヶ月半後に行われた、新生DISSECTION初のライブ。
他のメンバーは、シングル「MAHA KALI」時同様Sethians Teitan(G.、元ABORYM)、Tomas Asklund(Dr.、元DARK FUNERAL)、Brice Leclercq(B.、元NIGHTRAGE)。
選曲は2nd全曲、1stから5曲、「MAHA KALI」、そして「ELISABETH BATHORY(TORMENTORカバー)」。
とても出所後一ヵ月半と思えない安定した演奏力、出所を待ち続けたファンの熱気(突き上げられるメロイック・サインの数を見ろ!!)、その熱気に応える選曲、照明等は派手ではないが、ギターの手元や(頻繁じゃないけど)ブラスト時のバスドラをクローズアップする見応えあるカメラワークと、約3000円でこのDVDに文句言う奴はJonに呪い殺されるよw。
このライブから感じられるのは、「喜び」であると思った。
Jonにしろ、観客にしろ、視聴者(私)にしろ。
Jonも本当に満足している様子で、MCでは観客に笑い掛けてもいる。
個人的には「MAHA KALI」が旧曲の中に何一つ違和感なく溶け込んでいる事が、感動的ですらあった。新作をまだ買ってない事は心苦しいが、このDVDを先に見た方が旧作に捕われない評価が出来る気がする(まーどうあがいても、これから新作のレビューを「つまんない」と言うのは不可能な気がするが・・・)。
ビデオクリップ「STARLESS AEON」、フォトギャラリー、Jonへの長いインタビューが収録されている(日本盤だからといって字幕も何もありません。頑張って聞き取りましょう)。

こうしてこの作品を褒めてだからどうなるのか、よく分からない。
高い評判が売上を上げたとして、最終的に誰が喜ぶのか分からないし、あまり考えたくもない。
・・・俺、人生で一番最初に買ったデス・メタルって「THE SOMBERLAIN」なんだけどなぁ・・・困ったなぁ・・・どう割り切れっちゅうねん・・・。
せめて「REINKAOS」をちゃんとレビューするぐらいしか、手向けとして出来る事が思い付きません・・・まさかサタニストになるわけにもいかんしw。


DISSECTION - Reinkaos ★★ (2006-09-12 02:04:00)

06年発表、実に11年振りの3rdアルバムである。
数年に渡る刑務所生活が Jon Nodtveidt(G.)に何をもたらしたのか分からないが、2ndのようなブラック・メタル・スタイルから、かなり意図的に脱却を図った事は確実だと思える。ヒステリーに満ち満ちたリフも、神経を切断させるようなスピードも、平穏を消し尽くす禍々しい音質も、何一つ残ってない。
つまりこのアルバムは、非常にメジャー・メタル指向の音楽だ。
そもそも、前作を忘れて好意的に聴けば、これが「ブラック・メタルではない」どころか「デス・メタル」ですらないと捉えられる(ボーカルはデス声ですが)。
(昨今のメロディック・デス事情は全く知らないものの)一番近いのはIN FLAMESだと思うが、IN FLAMESよりもデス・メタルぽさは薄い気がする。もっと落ち着いていて、力強い感触がある。リフひとつひとつ、音ひとつひとつが比較的、重い。
だからこのアルバムは、「ヘヴィ・メタル」なのだと思う。
そこら辺のメロスピと較べれば凄まじくヘヴィだ。疾走感など念頭にないかのようである。
Jonが新生DISSECTIONを「Anti-Cosmicmetal of Death」と呼んだのは、彼のオリジネイターとしての強い信念なのだろうが、何よりヘヴィ・メタルとの距離感(反逆性)こそ重要としたうえでの選択ではないか、と推測してみる。
反逆の音楽であるにも関わらず、最早スタイルとして定着してしまったブラック・メタルのフォロワーになど、安住出来るはずがない、と・・・。
前作と較べてどうであろうと、少なくとも、スウェディッシュ・メロディック・ヘヴィ・メタルとして充分な完成度であろう。DISSECTIONは知らないIN FLAMESファンに感想を聞いてみたい(正直、凄ーい似てるパートが結構あるw)。

このアルバム発表の約4ヶ月後の2006年8月半ば、Jonの銃自殺によりバンドは解散している。


DISSECTION - Reinkaos - Maha Kali ★★★ (2006-09-05 00:17:17)

シングルで聴いた時は「聴かなかった事にしようか」と思うぐらい失望したというのに、どうしてこんなに感動してるんだろうねー・・・。
好きとか嫌いとか、判断とか洞察とか、理性とか知性とかなんて、いくら束になっても、生命や死滅には太刀打ちできないんだろうという事で自分を納得させてますけど・・・以下そういうレビュー。

シングル版と比較すれば、インダストリアルぽい軽い音ではなくどっしり重い生のプロダクション、半音下げられたキー、力強いボーカルなどよく聴けば全く違いますが、明らかに変わったのは、サビのギターアレンジ。音が増えてます。結果、サビに華々しさが出た。
これが決定的に曲の印象を変えてる。
隙間の多いシンプルなパートとサビとの対比でダイナミズムが生まれて、「もっさりしたタルい曲」が「スケールのでかいドラマティック・メタル」へと変貌しました。いやマジで!!

これ、アルバム最後の曲なんですよ。
俺にはどうしても、トランシルヴァニアに向かうJONの姿が幻視されて冷静に聴けない。心の中で「まだ終わらないでくれ!!」といつも叫んでしまう。
感傷的なレビューですいません。


DODHEIMSGARD ★★ (2006-08-19 01:37:00)

Blackmetalradio.comのEpisode 108に「REGNO POTIRI」が!!
やっぱおもろい。すげぇ浮いてるw。いつブラックメタルになるんだろうと期待して聴き続けても一向にならねぇという・・・何というか、怪奇現象だなこれは。


DODHEIMSGARD ★★ (2006-09-10 14:14:00)

オフィシャルが死んでるぽかったので物凄く放置してたが、いつのまにか来月辺りに新譜出るっすよ!!7年振りの4thアルバムっすよ!!うっひゃー!!感激やー。
タイトルは「Supervillain Outcast」であるらしい。
無論私は、出来るなら予約してでも買います。
・・・ていうかMoonfog、たまにはHP更新して下さい・・・。
あと、Encyclopaedia Metallumにある3rdのレビューが賛否真っ二つなのが面白かった。


DODHEIMSGARD ★★ (2006-09-10 21:02:00)

いやしかし、初期路線に戻ってもいいんじゃないかとも思いますよ、聴いた事ないですが・・・。
ここ数年活動してなかったにせよ、これだけ大物が関わってて初期作は評価高いはずなのに、このページ人来なさすぎじゃないすか。何か寂しくてw。忘れ去られてんのかなーと。
いかにもブラック!!みたいな事やって、バンドの知名度が上がるならそれでもいいかな、とも。
3rdのボーカルは私も何て言ったらいいか分かんないですw。ただ、おそらく、私はポップスのような歌唱メインの音楽はほぼ聴かないので気にならなかったのかと思われます。
3rdは結局インダストリアル/ミクスチャー/サンプリング音楽で、あれと似たような音源はおそらくどこにもないし、あそこまでブラック・メタルに近いものもない、という評価でいいと思いますね・・・というかそうとしか評価しようがないと言いますかw。


DODHEIMSGARD ★★ (2006-09-11 23:51:00)

>ブラック的な要素それ自体が何気にレベル高い
あーそういう事をレビューでもっと書いた方が良かったのかもしれませんねー。
私は「REGNO POTIRI」の6分10秒辺りからのリフが無茶苦茶好きだったりしますし、「SONAR BLISS」は頭から恐るべき格好良さですもんね(どんどん崩壊しますけどw)。
何にせよ、新作の絶賛レビューが書き込まれていく日を楽しみに待ちましょう~。


DODHEIMSGARD ★★ (2006-10-09 01:22:00)

4thアルバムの発売は来年一月に延期された模様。


DODHEIMSGARD - 666 International ★★ (2006-06-01 02:01:00)

99年発表の、タイトルが素晴らし過ぎる3rd。一応断っておくと、私はこのアルバムしか聴いた事がない。
ZYKLON の1st、LIMBONIC ART、ANAAL NATHRAKH等、デジタル/インダルトリアル要素を取り込んだ「サイバー・ブラック・メタル」はそこそこあると思うが、このアルバムはそれらと一緒にすると痛い目に遭う。最早「サイバー」などという形容詞を付ければ安心出来る音楽ではない。個人的な事を言わせてもらえば、CDを聴いている間中「何をもってブラック・メタルとするのか」という命題が終始頭から離れなかった。
私が三日三晩、暇があればこのアルバムに付き合って、ついに親近感が持てたきっかけは、意外にもラスト・トラック「COMPLETION」だった。何故意外かと言うと、ピアノ・インストを除けば、この曲がアルバム中で最もブラック・メタルらしくないからだ。完全に、ブラック・メタル風「アヴァンギャルド・インダストリアル・ミュージック」になっていて、これはつまり、インダストリアル・バンドがブラック・メタルのリミックスをしたら原型留めないほどぶっ壊れた、みたいな曲だと気付いた。
そう、そういう音楽性のアルバムなんですよ。
だから、このアルバムのカテゴライズは一筋縄ではいかないっていうか無理なんですが、逆に「そういうもの」として捉えると、こんなに面白いブラック・メタルはない。あらゆる要素があらゆる方向に全力で崩壊してます。が、ピアノ・インストはショパンみたいという意味不明さ。
私はこのアルバムを「ブラック・メタル」の中に入れなければならないと思うんですよ。こういったアヴァンギャルドな方向も余裕で包含出来るほど、ブラック・メタルという世界は広がりがあるのだと思いたいので(7年前のアルバムにこんな事言っても遅いけど)。
ブラック・メタルの可能性の極北を見てみたい方は是非購入して頂きたいと思うし、そういう人が多くいて欲しいと思う。
メンバーは、Aldrahn(Vo)、Mr.Fixit(Victonik。多分Gとか)、Apollyon(多分Bとか)、Czral(Carl- Michael。多分Drとか)、Magic Logic(Svein。多分デジタル関係とKey)ということで、当時のノルウェー・ブラック界における守護神揃い踏み。


DODHEIMSGARD - 666 International - Completion ★★★ (2006-06-10 04:21:12)

ラスト・トラック。もうブラック・メタルの片鱗もほとんどないサイバー・ブラック・ディスコ・ビートみたいなもの。メンバーの反逆の精神が、凝り固まったスタイルすらも破壊したその残骸と、その浮遊、その神秘。全世界を敵に回す悪魔の音塊は、これにてCompletion(完成)。
「666 INTERNATIONAL」。今日からこれを座右の銘にしたいな。


DODHEIMSGARD - 666 International - Final Conquest (2006-06-26 02:38:33)

これは本当に前ミニアルバムのリミックスじゃねーか。何だそりゃ。
この曲は随分シンプルです。終始ミッドテンポで、無茶な展開もないし聴き易い為、ピアノインストを除けば、アルバム中一番落ち着ける曲だとは思います。ピアノメロディも儚い。


DODHEIMSGARD - 666 International - Ion Storm ★★ (2006-06-26 02:09:09)

これはインダストリアル・ブラックと言える。
何かダンサブルに始まるが、あとはマシン・リズムが暴れまくり突っ走りまくり。ギターリフ必要か?いいかげんにして欲しい。
やっぱり、インダストリアル・ブラックと言えない気がしてきた。


DODHEIMSGARD - 666 International - Regno Potiri ★★★ (2006-06-26 02:27:57)

タイトルは多分ラテン語。「王座の獲得」でいいですか?
曲の方は、狂気と無謀と唐突と目眩の暗黒舞踏10分。
印象的なピアノで終わるが、この曲を一般的な印象で語る事に何の意味もない。


DODHEIMSGARD - 666 International - Shiva-Interfere ★★★ (2006-06-26 01:28:49)

・・・破壊神の介入・・・
アンチアグレッシブでアンチメロディックでアンチドラマティックな、アンチブラック・メタルである9分の宇宙空間。
「それってブラック・メタルとしてクソつまらないって事?」と思われた方、私はその意見に同意する。このアルバムは、その破壊をこそ、楽しむものだと思う
つまり翻せば、この曲の魅力を理解出来るのはブラック・メタル・ファンだけだ。


DODHEIMSGARD - 666 International - Sonar Bliss ★★★ (2006-06-10 03:02:32)

正直他の曲は、ドラマもまとまりもへったくれもない異星人音楽ですけど、この曲だけメインリフや構成がかろうじてあります。
コズミック・シアトリカル・ブラック・メタルとして万人にお薦め・・・いやもう、このカテゴライズが万人に向けたものでないな・・・。


EDGE OF SANITY - Crimson ★★ (2006-05-23 11:26:00)

全1曲40分弱のアルバムという事で、YESやGENESIS等、往年の70年代プログレ大作主義をデスメタルでやってみたかったらしいですけど・・・「同じ事を試みて他のバンドは失敗したが、俺たちは成功した」とライナーノーツで自画自賛してますが、正直、聴き終えて出て来た言葉は、「どこがやねん」。
確かにデスメタルリフの一つ一つは格好良いし、叙情パートもメロディックで文句ないんですが、その繰り返しが40分続くどうにも一直線な内容。例えば(素人考えですが)、ゴシックパートやドゥームパートを盛り込んだり、ハードコアや正統派ヘヴィ・メタルの要素を入れるとか、「デスメタル」というジャンルに収まる「ドラマティックな大作」や「壮大な物語」は出来ると思えますが、そういった多様性は、はっきり言って皆無。
ドラマというより、幻覚としか思えないぶっ飛んだ物語性に強引に納得・感動させられるGENESISの「SUPPER'S READY」や、複雑・緻密・技巧的極まるアレンジな上、壮大極まるユートピアとして成立しているYESの「CLOSE TO THE EDGE」などとは較べるべくもないが、前半のフレーズが頻出する後半はそれなりに楽しめた。
OPETHのMikael Akerfeldtがゲスト参加している。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk ★★ (2006-06-21 02:24:00)

私はこのアルバムが、何故こんなにも音質が悪いのかさっぱり分からない。
前作のような割とシンプルなブラック・メタルではない、かなり凝ったアレンジが随所に施されたドラマティック・カオティック・ブラックとして孤高の音楽性を提示しながら(アルバムの裏面には「Empeor performed Sophisticated Black Metal Art Exclusively!」とすら表記されている)、こんなアングライズム溢れる音質にする必要性がどこにあるのだろう・・・音質によって楽曲の細やかさやダイナミズムを死んでいる気がする(もしかすると、メンバーの問題等からして「必然」だったのかもしれないが)
3rd以降の洗練された音質を知っているからだろうが、このアルバムはどうしても素直に誉められない。
ブラック・メタルの邪悪さを精神から音楽に落とし込んで生まれたのは、凄まじく複雑で技巧的な混沌が優雅に暴れ狂う、格調高いブラック・メタルである。音質は極めて「悪い」が、それを差し引いても、明らかにブラック・メタルの新次元を提示した傑作である、とは思う。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - Thus Spake the Nightspirit ★★★ (2006-11-05 00:46:34)

Ihsahn作。
ブラック的な狂気的ビートに反し、クラシカルで落ち着いたギター及びシンセ・アレンジによって醸し出される崇高で格調高い暗黒性が正に「Ihsahn節」、時期的にその雛型といったところ。
展開に凝り過ぎない4分台のドラマが素直で分かり易いミドルテンポのクラシカル・カオス。


EMPEROR - Emperial Live Ceremony ★★ (2006-06-22 01:16:00)

CDは発売当初購入しましたが、このアルバムによって私のEMPERORの評価が180度変わりました。
1st、 2ndの篭った音質に背を向け(3rdは買わず)ろくに聴き込みもしてなかったんですけど、このCDを聴いている間中、高い演奏力と尋常じゃない勢いに呆然としっぱなしで、聴き終えた後は今までの自分が持っていたブラック・メタルに対する稚拙な理解力を呪いましたね。特に「I AM THE BLACK WIZARDS」がこんなに格好良い曲だったなどとは、夢にも思わなかった。
さらにDVDはもっととんでもない事になっており、特に、 2nd以降の複雑なリードギターを完璧にこなしながら力強い絶叫をとぎらせる事なくしかもノーマルボーカルでコーラスワークまでこなすIhsahnの姿には絶句する以外ない。確実に、この人より上手いブラック・メタル・ギタリストはいません。
あとやはりライブならではの勢いが魅力的で、「WITH STRENGTH I BURN」や「YE ENTRANCEMPERIUM」におけるスタジオアルバム以上のスピードでの爆走が凄まじい。エフェクトにはガッカリだが、もしこのライブ会場にいたなら狂って死んでるんじゃないかと思います・・・あー死んでみたかった!!
あとさらに個人的には、派手なアクションを見せないSamothの、「YE ENTRANCEMPERIUM」中のガッツポーズに痺れた(Behold my coming!!のところね)。
CDとDVDのライブはほぼ同じですが(「INNO A SATANA」の後の絶叫はCDだけかな?)、DVDにはPVが2曲入ってます。

・・・これを見てもまだブラック・メタルの可能性に気付かないような人間はさっさとメタルから離れて宅録でしょぼいテクノでも作って悦に浸ってて下さい。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse ★★ (2006-06-19 14:50:00)

日本盤が発売された当時、初心者メタラーだった私は、DISSECTIONの1stアルバムをデス声に頭痛をこらえながら理解し、IN FLAMESやAMORPHIS等のメロディック・デス世界に少しづつ足を踏み入れていったが、このアルバムだけはどうしても聴けなかった。
モノクロのメンバー写真のおぞましさもさることながら、スウェディッシュ・デスと較べても異常に篭った音質、発狂しっぱなしのヒステリック・ボーカル、女声の悲鳴にも聞こえるシンセの音色(THE BUNNING SHADOWS OF SILENCEのイントロ)・・・音楽以前に、アルバム全体包む音像そのものにただ立ち竦んでいたように思う。
このアルバムを聴きながら安眠出来てしまう今現在から振り返れば、3rd以降のこのバンドや CRADLE OF FILTH、DIMMU BORGIR等のメジャー感覚のブラック・メタル・バンドが、間口としていかに重要であるかを思い知る・・・いや、このアルバムを耐性のない人に聴かせられるわけないですよ・・・このアルバムやMAYHEMの1stやBURZUMは、最後に辿り着く場所でいい気もする。
2nd以降の技巧的複雑さとは違う、取り憑かれた疾走感と絶対零度の凍てついた旋律が支配するドラマティック・ブラック・メタルで、シンフォニックといっても昨今の壮麗・華美・優雅な印象は少なく、シンセは常に恐ろしく邪なムードを湛えている。演奏水準は同時期のブラック・メタルの中では異常に高く、ノイジーなギターリフは全く淀みないし、豪速ブラストこそないがツーバスもブラストも軽快で安定している。
スラッシュでもデスでもない「何か」が宿っていながら音楽的価値に溢れたアルバムであって正にブラック・メタルのマスターピース。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - Cosmic Keys to My Creations & Times ★★★ (2006-06-20 01:17:06)

この疾走感は大好き。何かが憑依してるとしか思えんFaustの派手なドラムが最高だ!!
あと中間部のつなぎの部分、リズミカルに跳ねるシンセと、その裏のメロディックなギターリフが格好良い。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - The Majesty of the Nightsky (2006-06-20 02:01:31)

シンフォニック・ブラックの美しさ満載。シンセのメロディ全開ドラマ全開、なのに4分台で邪悪さも薄く聴き易い。殺気に満ちた凍土に咲いた、一輪の花。
でも次の曲ですぐ枯れる・・・。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - Towards the Pantheon ★★★ (2006-06-20 01:44:47)

疾走感ではなくムード重視の曲で(哀愁にチェックを入れたのはこの為で、哀愁が強いわけではないです)、比較的邪悪さは薄いものの、イントロのシンセから感じる背筋が凍るようなドラマへの期待は、見事に果たされる。
中間部のブラストからミッドテンポに切り替わる瞬間とか好きで・・・いや、個人的に、急にテンポを落とすドラマ展開は本当大好きなんです。


EMPEROR - Thorns vs. Emperor ★★ (2006-06-22 20:46:00)

「ノルウェー最後の大物」との呼び声もあったTHORNSの復帰に際してEMPERORが大々的に協力したような形の、THORNSとEMPERORのスプリットCDでいいと思います。98年発表で、2ndと3rdの間になりますか。以下、曲目。
①「EXORDIUM」(emperor) ②「AERIE DESCENT」(thorns) ③「I AM」(emperor)
④「AERIE DESCENT」(emperor) ⑤「THUS MARCH THE NIGHTSPIRIT」(emperor) ⑥MELAS KHOLD」(thorns)
⑦「THE DISCIPLINE OF EARTH」(thorns) ⑧「COSMIC KEY」(thorns)
ベスト盤「SCATTERED ASHES」には③と④だけが収録されてます。正直EMPERORの曲はリミックスばっかなので、これはTHORNSのミニアルバムですな。
ただ、①はどうでもいいとして、⑤はタイトルから察せられるように2nd収録「THUS SPAKE THE NIGHTSPIRIT」のリミックスなんですけど、これがなんと、ボーカル省いて、インストをオーケストラアレンジして作り変えたという「Ihsahn様万歳!!」な代物。これはファン必聴ですよ!!っていうか何故これをベスト盤に入れない!?意味分からんぞ!!・・・ま、EMPEROR再結成という事で音源完全収録BOXセットとか出るかもしれんけど・・・。
それとTHORNSによる「COSMIC KEYS TO MY CREATIONS & TIMES」のカバー⑧ですが、えー、まぁ、これはファンが期待するようなカバーではないですっていうかこれはカバーと言わないです。「EMPERORをカバーしたバンドがいるのだ」とかそういう風に思ったらいけないです。
勘違いして欲しくないですけど、THORNSは素晴らしいバンドです。断言します。EMPERORが「皇帝」ならTHORNSは「宇宙神」です。②と④を聴き較べれば分かりますけど、EMPERORバージョンの方がスケールが落ちてますから(というかヘヴィ・メタルにしてる)。
オフィシャル行ったらフルアルバムから2曲視聴出来るので聴いてみてはいかがでしょうか。
http://www.thorns.no/


ENSLAVED - Isa ★★ (2006-05-29 10:36:00)

2004年発表の8thアルバム。
速さにこだわってるわけでもない特別ブルータルなわけでもない、寒々しいメロディに満ちてもない勇壮なコーラスがあるわけでもないときて、日本ではヴァイキングファンやブルータルマニア、さらにブラック愛好者にまでそっぽ向かれてるであろう昨今のENSLAVED&このアルバムですが、彼らの根底に流れるブラック・メタル魂はなーんも変わってない事は一聴して分かります。
何と言うか、ブラストやらブルータリティやらヴァイキング・ハーモニーやらそういった、技巧的・表面的なものを全部取り去ったら、ノルウェー・ブラックの精髄・真髄だけが恐ろしく高純度で結晶化した、みたいなアルバムだと思います。
言い換えると、メジャー化しているという点はCRADLE OF FILTHやDIMMU BORGIRと同じなのに、要素の取捨選択が彼らと「逆」。
だからオフィシャルHPの写真は普通のメタル・バンドなのに、タイトル・トラック聴いた印象が「ヘヴィ・メタル化したBURZUM」などという鼻血出そうな出来事が起こるし、Abbath(IMMOTAL)やらNoctunal Culto(DARKTHRONE)をゲストに呼んで咆哮させておきながら、最後は何気に流暢なギターソロで締め括られて「SENTECEDか!!」と言いたくなるなど、このアングラとメジャーの激しい混交がこの先どうなるか非常に面白いと思います。
さらに、ヴァイキング要素は確かに楽曲からは感じられませんが、「世界樹(ユグドラシル)への帰還」などというタイトルの曲をドラマティックに歌い上げた挙句DVDのタイトルにすら採用するなどという事は並のバンドはしませんし、2006年のアルバム・タイトルが「RUUN」という事で、もうここまで来ると、ヘヴィ・メタル界に北欧神話"暗黒解釈"ブームがくるまでこのバンドを応援するしかない気がしてきました。


ENSLAVED - Isa - Isa ★★ (2006-06-14 13:40:35)

スピードもブルータリティもない、凄まじくシンプルなミッドテンポ・メタルだが、ボーカル、リフ、SEの音色など、ブラック・メタル以外の何物でもない要素だけで構成されており、醸し出されるムードが恐ろしく冷ややかで、狂っていて、尖っている。


HEAD CONTROL SYSTEM ★★ (2006-10-22 00:27:00)

Usher-to-the-ETHER氏、すっかりJester道をひた走ってますね。影で応援してますよ。
私はオフィシャルに行って試聴もした事あるはずですけど、Garmのバンドだなどとは全く思いもせずスルーしましたね(笑)。情けない事です。


IN FLAMES - Clayman ★★ (2006-07-23 02:02:00)

00年発表の5thアルバム。
私は前作が「IN FLAMESメタル」が確立したアルバムだと思っているが、いささか印象が似通っていた(良く言えば勢いがあった)楽曲群がこれまた驚くべき多様性を獲得してアルバムがスケールアップしている。
ボーカルはデス声へのこだわりを捨て、楽曲はデス的ブルータルではなくメタル的アグレッシブを追求し、メロディの情景は切なさや寂しさも獲得、構成・アレンジも凝っているし、静動対比は抜群の精度で駆動、ゲストギターソロでAmott弟参加・・・ってあんたら、どうにも文句付けようあらへんわ!!
メジャーだマイナーだという話はもうなく、一線級メタルの貫禄漂うメタル・アルバムでしょう。スウェディッシュ・メタルの命運がIN FLAMESの双肩にかかった瞬間を、是非皆で聴こう。

・・・とはいえこれがリリースされた当時、私はこのアルバムで、IN FLAMESにメロディック・デスを期待するのは間違いだと悟り、これより後は買わなかったのだった。「メロディック・デスにマイナー・メタルの未来はない!!」として向かった先は、ブラック・メタルの世界だったという、そこはかとなく末期症状漂う思い出。失礼しました。


IN FLAMES - Clayman - ...as the Future Repeats Today ★★ (2006-07-23 03:18:04)

窒息寸前みたいな歌声にゴシック的歌唱と、Andersの表現力が堪能出来る。ギターのハモリもピンポイントでバッチリだ!!


IN FLAMES - Clayman - Another Day in Quicksand ★★★ (2006-07-23 03:46:56)

こういう曲、何故か大好きなんですよね。
メロディが、ではなくコード進行が哀愁帯びているような、良く言えばゴシック風味というか、悪く言うと地味というか、50回聴いてやっと泣けるような、そんな良さ。


IN FLAMES - Clayman - Brush the Dust Away (2006-07-23 03:32:22)

適当なツービートでなくツーバス連打でやったところが偉い。ドラムが格好良い好アレンジです。


IN FLAMES - Clayman - Bullet Ride ★★ (2006-07-23 03:00:56)

1曲目からこの静と動の対比!!
メロディが、というより静寂パートが儚い。いきなり向上したアレンジ力を見せ付けてくれる。


IN FLAMES - Clayman - Only for the Weak ★★★ (2006-07-23 03:11:50)

メタル・バラードとしてメロディ展開が完璧。
デス声を排除しはじめた効果がいきなり最大限に生きている。


IN FLAMES - Clayman - Pinball Map (2006-07-23 03:53:39)

リピートした時ちょっとアレンジ変える業が良いです。ノーマルボーカルの違和感もなし!!


IN FLAMES - Clayman - Square Nothing (2006-07-23 03:24:17)

またアコギ系バラードかー、もううんざりだよ・・・と思ったら全然違ってました。なめてましたごめんなさい。紛れもなくデス・メタルです。


IN FLAMES - Clayman - Suburban Me (2006-07-23 03:38:36)

Amott弟様万歳な曲でいいでしょう。それだけの魅力があります。


IN FLAMES - Clayman - Swim (2006-07-23 03:35:41)

メジャー調のメロディも板に付いている。イントロも素敵だ!!


IN FLAMES - Colony ★★ (2006-07-23 00:39:00)

99年発表の4thアルバム。前作までドラムだったBjornがギターにスイッチ、新任ドラマーには元SACRILEGEのDanielを迎えている。
メンバーチェンジの影響なのか、ライブ経験を積んだ結果なのか、ライブ映えするノリ重視の楽曲がずらりと並ぶ、真っ当にメタリックなアルバムであろう。
前作まではメロディを軸にしてメタリックな慟哭ドラマが展開していたが、今作は正統メタルが土台になってリフをメロディックにした感じだろうか?故に、アルバム全体がシンプルに感じられる。
前作よりさらに強くなったメジャー・メタル感の代償に、咽び泣くほどのギターは消失、泣きは薄くなったと言わざるを得まい・・・いや全編メロディだらけですが、「泣き」と「哀愁」の差というか、楽曲の力点が決定的に変わったと感じる。
以降の作品から把握すると、メロディック・デスとヘヴィ・ロックとの中間の立ち位置としてヘヴィ・メタルと呼べてしまうアルバムでは。デス声に拒否感がないメタル・ファンにはこれをまず薦めたい。


IN FLAMES - Colony - Insipid 2000 (2006-07-23 01:06:00)

アルバム中では最も変な曲ですか。中間部はアンビエント/ゴシック風展開、ノーマル声も大胆に導入されてます。
前作における「EVERYTHING COUNTS」みたいな位置付けの曲と言える。
何よりイントロが格好良い。


IN FLAMES - Lunar Strain ★★ (2006-07-17 03:38:00)

94年発表のデビュー・アルバム。数年振りに聴き返してみたが、こんな凄いアルバムだったとは・・・。
もう、アコギやらバイオリンやら女声やら装飾がありすぎてフォーク・メタルかと思えるわ・・・最近で言うとFINNTROLLと同じくらい「エクストリーム・メタルとして聴くと」笑ってしまうサウンド。
スピードは抑え目だしダウンチューニングでもないし、曲調も多岐に渡っていてメロディック・メタルとしては面白いが、疾走感もなく攻撃性もなく、全くもってブルータルではない。言い換えれば、こんな聴き易いデス・メタルはないだろう。デス初心者超大歓迎サウンド・・・皆もこっち(地獄)に来いよ!!
ボーナスであるミニ・アルバム「SUBTERRANEAN」になると、曲調にまとまりが出て、紛れもなくメロディック・デスと言えるものになる。
個人的に、「STAND ABLAZE」「EVERDYIND」は名曲だが、名曲足りえたのはリフもさることながら、Daniel Erlandssonの力が大きいと思う。異常に鋭い上に安定感抜群のこのドラム、EUCHARIISTとか聴くとホンマ笑うしかない。あんたが一番だ!!
・・・と言いつつARCH ENEMY全く聴いてなくて御免なさい。


IN FLAMES - Lunar Strain - Dreamscape (2006-07-17 02:41:15)

この曲は一体何なんだろうか。哀愁あるメロディックなリフが2つ3つ展開するだけのインスト・メタル・・・と言って良いのか?
とにかく、メロディセンスはこんな曲でも抜群。


IN FLAMES - The Jester Race ★★ (2006-07-22 01:55:00)

95年発表の2ndアルバム。ここからボーカルがAnders friden。さらに、ここからレコーディングが「STUDIO FREDMAN」。
前作はある意味プログレッシブ・デスだったが、今作はしっかりヘヴィ・メタルを土台にして、扇情力の高いメロディック・リフを次々と展開させるメロディック・デスとなっている。
デス声がまだ「歌唱」として機能していない為、補填としてギターがメロディアスになりすぎている上(それがメロデスの美点なんだが・・・)、ヘヴィ・メタルのダイナミズムよりデス・メタル的な疾駆感が残っているので、ヘヴィ・メタルとしての完成度はまだ先に譲っている。
言い換えて、哀愁以外知らないメロディが、見事な展開しか見せない秀でたメロディック・デス・メタルである。少なくとも、この頃からこのバンドはメロディにも展開にも失敗を見せていない(終わり方は時折唖然とするが)。


IN FLAMES - The Jester Race - Artifacts of the Black Rain ★★ (2006-07-22 02:07:57)

ここぞ、という時にに出てくるツイン・ハーモニーがやりすぎでなくて印象的だ。
ミドルテンポ主体ながら、疾走感を見せる中間部がまた泣けるという・・・そして終わり方の唐突さにまた泣けるという・・・。


IN FLAMES - Whoracle ★★ (2006-07-22 02:56:00)

97年発表の3rdアルバム。
このアルバムを聴いた時は、ここまでメジャー感を纏えるバンドだとは思っておらず、本当に驚いた。デス・メタルは「地下音楽などではない」事を決定的に示したアルバムの1つだと思う。
本質的な部分は前作と変わらないのだが、伝統的ヘヴィ・メタルに接近して「無闇な疾駆感」や「メロディに頼り過ぎ」などのマイナー・メタル臭がかなり抜けていながらも、メロディック・デスというカテゴリに収まる絶妙なバランスはSENTENCEDの「AMOK」と同位置(雰囲気は全く違いますけど)。
メロディにも何ら衰えがない、と軽く言えるが、このバンドほど哀愁を求めて裏切らないバンドはない。唐突な終わり方は改善、曲調・アレンジのバリエーションも増え(このバンドがDEPECHE MODEのカバーやるなどと誰が予想出来たのか)、楽曲配置も文句なし。
メロディック・デスの決定盤の1つであり、逆に、メロディック・デス隆盛期の終焉でもあった事は次作以降で判明する。

このアルバムを最後に、メロディ感覚の片翼を担っていたGlenn(G.)が脱退。


IN FLAMES - Whoracle - Episode 666 ★★★ (2006-07-22 03:16:30)

リフの格好良さ、淀みない完璧な構成、中間部における必殺級のメロディと展開・・・象徴的なタイトルは、メロディック・デスという現象はこの曲を作り上げる為にあったのか、などと大仰な事を言ってみたくなる。


IN FLAMES - Whoracle - Food for the Gods ★★★ (2006-07-22 03:07:21)

「美と醜」はこの手の音楽の表現としてよく見るが、この曲の良さは「静と動」です。
疾走パートと、緩やかな単音トレモロメロディが対比される構成が見事。


IN THE WOODS ★★ (2006-04-30 03:59:00)

既に解散してるみたいっすね。
このバンドメンバーがその後移行したっぽいGREEN CARNATIONからも、ギタリスト一人以外脱退したようですし。
ちなみにGREEN CARNATIONは元EMPEPRORのTchortのバンドと思われますが、3rdをちょっと聴いた感じIN THE WOOD...の3rdの延長線上の音、と言っていいものでした。その上音楽も上出来。Tchortがこんなまともな人だったとは・・・。


IN THE WOODS - Heart of Ages ★★ (2006-04-18 04:39:00)

ブラックメタル黎明期を地味に盛り上げたバンドの一つでしょう。楽曲は基本7~15分と長めで、プログレと言えなくもないのは、日本盤がマーキー/ベル・アンティークから発売された事からも分かります。
歌詞は・・・ブラックメタルと言えば「悪魔崇拝」「絶叫」「ブラスト」しか思い付かない方には驚かれるでしょうが・・・えっと一言で言って「大自然の素晴らしさ」です。本当です。バンド名もそうじゃないすか。ブラックメタルって実は土着的な音楽なんですよ。「Death」とか「Satan」と同等に「Forest」「Winter」とかもよく出てくるんで。
ただこの人達、自然信仰はいいんですけどちょっと行き過ぎというか・・・「森林に包まれて」「葉からこぼれる光が」などという言葉はどこにもなくて・・・ヴァイキングの歴史も同時に語っているせいか無闇に猛々しくて、スケールがでかいんですよ。
男が傷付きながら大自然を彷徨っていたら、何が起こったのか突然「俺は輝く・・・俺は輝く・・・プリマ・マーテルの力」「永遠におまえの中に、俺はナイト」とか言い出したり、知恵の神が血管に流れ始めて「俺は巨匠」といきなり豪語するのに「だが神ではない」と謙遜するとかどうにも付いていけない。
曲もそれに合わせて作られており、幻想的で美しい旋律の中を男声が情熱的に歌い上げている、と思ったら何が起こったのか「ァオーゥッ!」と叫んで発狂、バックも負けじとスピードを上げていったりとか。そうやって絶叫しまくった挙句に「・・・というわけで」とか素に戻って語られても困るんだが。
こうして大自然を歴史と神の視点で語っておきながら、ボーナストラックが「ホワイト・ラビット(白いうさぎ)」というのも腑に落ちない。


IN THE WOODS - Omnio ★★ (2006-04-23 02:35:00)

97年発表の2nd。このアルバムからメンバー表記があるので確実だが、ドラムのKobroはCARPATHIAN FORESTでも叩いている。
このアルバムで完全にデス/ブラック要素が消失した。
こんなところで言うべき事でもないと思うが・・・この界隈のバンドが邪悪・狂気・暴力といった要素を取り払った時、大概失望とともに浮かび上がるのは、人を超越したデス声やブラック声って、実は、稚拙さの担保になっているという事実だ。つまり、演奏や楽曲構成・編曲の稚拙さを許す為のシンボルであって前提であってつまり、ルールである気がする。
そして、嫌悪を振り撒く絶叫や暴走と、哀切や寂寥を奏でるメロディの同居という、門外漢から失笑されそうなその美と醜の対比が、いかに、危ういバランスの上でしか成り立たない優れた表現であるかを思い知らされる。
このアルバムは、前作にあったブラック的疾走も喚き声もほぼない、女声も取り入れた、スロー・ミドルテンポ中心で大作志向のプログレッシブ・メタルである。前作の笑ってしまうほど馬鹿馬鹿しい神秘と狂気の対比を望めば、裏切られる。ならばプログレとして捉えると、ノーマルボーカルを中心とした楽曲の割にそのボーカルに大した魅力がなく、展開は滑らかなのだが逆に言えばリフやメロディに刺激が少なく起伏もなく、結果的に茫洋とした印象しか残らない。
3rd「STRANGE IN STEREO」になれば、大作主義はなくなり、弦楽器やエレクトロニックな装飾が施されたアンビエント・ダーク・メタルとしてまぁ面白くなるので、正直、3rdに到る「つなぎ」以上の価値が私には見出せなかった。
こんなレビュー載ておくべきかどうか非常に疑問なので、誰か褒めて下さい・・・CARPATHIAN FORESTマニアの方とか・・・どうか購入の検討を。


IN THE WOODS - Strange in Stereo ★★ (2006-04-23 03:52:00)

99年発表の3rd。
元々アンビエント志向(っていうか大作志向)があったバンドだが、進化の方向性はULVERやTHE 3RD AND THE MORTALと同じで、SEが大幅に導入、形式より雰囲気が重視されており、さしずめアンビエント・ダーク・メタルと言える内容。10分台の曲はなくなり、5分台が基本となって聴き易くなっている。
ボーカル表現も増え、不協和音の使用なども面白い。が、相変わらず男声の魅力は薄いし、相変わらずメロディの印象が弱い。あと個人的意見として、Ann-Mari Edvardsen時代のTHE 3RD AND THE MORTALに似てる部分があるな、と。
アンビエント・メタルを薦めるとして、メタルっぽさをあまり好まない私はTHE 3RD AND THE MORTALを推すが、メタルを好む人からすればこっちの方が気に入るかもしれない。


KEEP OF KALESSIN ★★ (2006-10-24 23:59:00)

「ARMADA」ノルウェー盤確保~!!ワーイヽ(゜∀゜)メ(゜∀゜)メ(゜∀゜)ノワーイ
よし!!・・・届くのはおそらく来月ですけど、これで今年に思い残す事は何もない。さよなら2006年。
しばらく倹約生活を送ります。


KEEP OF KALESSIN - Agnen: A Journey Through the Dark ★★ (2006-11-02 01:44:00)

「ARMADA」の7年前のアルバムなんで、同等の品質など期待するほうが間違ってるのでしょうが、かすれて引っ込んでるギター、シンバル系とスネアが前でバスドラが小さく迫力のないドラムと、ブラック以外何物でもない阿呆な音質に心が折れますね (何故かベースは聞き取り易い)。
「ARMADA」の後に聴けば、劣悪音質によって死んでる部分を簡単に脳内補填出来ますが・・・ま、明らかにカルト音源ですな。
ギター・リフはこの時点で「ARMADA」に通じる細やかさもメロウな旋律もありますけど、萌芽段階とったところでしょうか。その他のファスト・ブラックと比較すれば既に技術も高く聴き所は多いですが、特に、まだドライブ感が開花してない。
⑤ 「ORB OF MAN」の飛翔感あるメロウな旋律、⑥「PAIN HUMANISED」の完成度、⑧「AGNEN」の鋭利で緻密なリフに「ARMADA」へのつながりを感じます・・・音質によって何もかも壊滅的に朽ち果ててますが。ブラックを知らない人に「この音質に慣れろ」などとは口が裂けても言えません。
それでもお薦めです(どないやねん)。


KEEP OF KALESSIN - Agnen: A Journey Through the Dark - Agnen (2006-09-13 01:26:33)

これだー!!この機銃掃射リフ!!なんて格好良いんだろう・・・。
音質悪過ぎであんまり鋭さが感じられませんけど、こういうのはブラックではあまり聴かない気がするのです。
中盤以降はクソ長いアウトロといった趣。演る側にも聴く側にも拷問にしかなってない。


KEEP OF KALESSIN - Agnen: A Journey Through the Dark - Dragonlord (2006-09-13 01:04:03)

えっと、これが4曲目ですか?
鬼ブラストの上をゆったり流れるトレモロ・メロディがいいですが、その後の変拍子展開も好きです。その後の展開は何故か5曲目とつながってたりしてよく分かりませんが・・・。
しっかし・・・このドラムはホンマ化け物やな・・・。


KEEP OF KALESSIN - Agnen: A Journey Through the Dark - Orb of Man (2006-09-13 01:12:11)

否が応でもサビメロが印象に残りますねー。
ドラムはブラストorツーバス踏みっぱなしだが、常人なら死んでると思う・・・いや、こんな曲ばっかですけど・・・。


KEEP OF KALESSIN - Agnen: A Journey Through the Dark - Pain Humanised ★★ (2006-11-02 00:30:54)

ここぞで出て来る旋律もいいしユニゾン・リフもいいしギターに「ARMADA」に通じる格好良さがある、はずだが、音質で全て台無し。ギター潰れ過ぎ。バスドラ引っ込み過ぎ。
アルバム中一番良い曲だと思いましたけど。本来なら☆3つです。


KEEP OF KALESSIN - Armada ★★ (2006-11-01 02:12:00)

EMPEROR、CRADLE OF FILTH、DIMMU BORGIR、ANOREXIA NERVOSAなど、連綿と、かつ強固に進化・拡散してきた「シンフォニック・ブラック」というメジャー・スタイルを瓦解・撃沈させる怪物の誕生である。
ブラック・メタルが、ドラマーの技術やシンセの派手さ(やアングライズム)に偏って発展した影で、顧みられる事なく失われていったギタリストのテクニック指向こそを中核とするスタイルはキャッチーだと言えるだろう。
トレモロ・リフなど弾けて当たり前、そこに精密機械の如き細やかさとTHE CROWN「DEATHRACE KING」に通ずるドライブ感を持つスラッシュ・リフが組み込まれ、挙句ブラスト・ビートに完全に連動するほどの恐るべき速さで弾きこなされている。
ハモリや装飾にほとんど頼らない、スピードと鋭さに焦点を絞りきった豪速メタル・リフを創り出したこのObsidian C.というギタリストの名前、ブラック・メタルに興味があろうがなかろうが、覚えておいて損はないはずだ(SATYRCONのライブ・ギタリストも務めたというが、担当がリズム・ギターだったというはさもありなん)。
前EPでは参加出来ず、SATYRICONのFrostほどの実力者でしか代役が務まらなかった鬼神・Vyl(Dr.)のパワフルかつタイトかつ重い豪速テンションと完全にシンクロする機銃掃射の如きギター・リフが、あらゆるエクストリーム・メタル・リスナーを完膚なきまで打ちのめすであろうウルトラ・ハイ・スピード・メタル。ブラックの美点である旋律の美しさも引き継いでおり、今の時点でこれに文句付ける事は不可能。
あえて大袈裟に言うが、これは革命的なアルバムであると思う。順当に活動が続けば、一般的メタル・リスナーにもブラック・メタルの代名詞として認知されるのは自明の理。

サタニズムに代表されるブラック特有のおどろおどろしさは皆無、攻撃的であるにせよ、この爽快さはスラッシュやジャーマン・メタルにつながるものとも思うので、ブラック・メタル勢と比較するよりDRAGONFORCEなどと較べたほうがいいのかもしれません(スピード感しか似てませんが)。

・・・というか、こんなクソみたいなレビュー読むよりmy spaceとかで試聴したほうが早いですな。リフが何よりも雄弁にこのバンドの未来を物語ってます。
http://www.myspace.com/11460769


KEEP OF KALESSIN - Armada - Armada ★★★ (2006-10-30 23:13:32)

このウルトラ・ハイ・スピードなトレモロ・メロディの飛翔感といったら筆舌に尽くし難い。霊界が見えますね。最早オーラの領域。
が、せっかく上がったテンションを中間部で落としてまでドラマティックにする必要があるのかとも思う(それだけメロディが優れているという事ですけど・・・)。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Crown of the Kings ★★★ (2006-10-30 22:03:45)

静寂の海岸に殺気を察知させる①「SURFACE」に続いて、海原から現れた未曾有の数を誇る殺戮軍団の奇襲の如きイントロが凄い。旋律は無残なほど華やかで展開は惨劇的、ウルトラ・スピーディーかつウルトラ・メロウというこのバンドの美点は申し分なく発揮されている。
絶叫一辺倒でないボーカルも◎、というか凄い重要である気も。もっと前に出してあげてね。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Into the Fire ★★★ (2006-10-30 22:37:45)

「MANY ARE WE」同様ドライブ感重視の楽曲かと思いますが、こっちはブラック的邪悪さに満ちてます。
しかし、この複雑で息つく暇もないリフの応酬は凄まじいとしかいいようない。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Many Are We ★★★ (2006-10-29 02:25:07)

ここまでドライブ感だけで構成されてると、最早ブラック・メタルではないと思うんですが。メロウさなどほとんどない光速ロックン・ロール。世界一格好良いです!!
ノーマルな歌唱を喚きに混ぜてくるボーカリストの選択は、ホント吉と出ています。メニアウェーイ!!


KEEP OF KALESSIN - Armada - The Black Uncharted ★★★ (2006-10-30 22:20:34)

ブラストのスピードにドライブ感を失わないリフが乗ってる時点で驚異的だが、サビはクリーン・ボーカルだわ静寂からスパニッシュ・ギター(だよね?)が現れるわ女声も入るわでやりたい放題。まいりました。


KEEP OF KALESSIN - Armada - The Wealth of Darkness ★★ (2006-10-30 22:53:09)

鋭利なリフは抑え気味の比較的普通のブラックぽい曲かなあ。終わり際のクリーン・ボーカル・パートが私は好きです。
ドラムは、ブラストの裏拍がスネアからタムに移ってるのでしょうか。こんな妙なの初めて聴きましたが。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Vengeance Rising ★★★ (2006-10-29 02:15:07)

ミュートしたおっ・・そろしく速いトレモロ・リフをツーバス連打に連動させて弾くと、ヘリコプターの滑空音になるという新事実をこの曲で発見しました・・・ギターの擬音が「バルルルル・・・」って有り得ねえ~!!
ドライブ感は抑え目ながら、起承転結を越えた展開にブラックらしい邪悪さがある気がします。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Winged Watcher ★★ (2006-10-30 21:11:56)

シンセありアルペジオありボーカルワークも絶唱してるスケールでかいスロー・ナンバーですが、こんな曲でもリフは恐ろしく鋭利で攻撃的。対比が映え過ぎです。


KING CRIMSON - Islands ★★ (2006-09-12 12:14:00)

HM/HRとして聴くと恐ろしく退屈なアルバムだと思いますが、サックス、フルート、コントラバス(だよね?)等による木管アンサンブルを従え、繊細なボーカルやソプラノ・ボーカルやよく分かんない打楽器やメロトロンやらが現れては消えるという、幻想的かつ神秘的な浮遊感に浸れるアルバムです。
私には、インプロ部分の長さがどうとか関係なく、「歌もの」という印象がないです。それだけこの室内管弦楽みたいなムード(いや、良く知りませんけど・・・)が気に入っているのだと思います。つまりは「Keith Tippett Group万歳!!」という結論なのでしょうかね。
フリーキーで暴力的なパートもありますけど、あくまでも神秘の中で蠢いてる感じがあります。狂気と混沌を内包する静謐の美。

これを気に入っている方は必ずTHE 3RD AND THE MORTALもイケますので、その狂気の穴を通ればブラック・メタルの世界に踏み入れられると思いますねー・・・いや、Frippのノイジーなギターとブラック・メタルの騒々しい音質って、実はそんなに変わんないというか、根っこは一緒ですよ。・・・ええ、誰も同意してくれなくていいです。
えーと、71年発表の4thアルバムです。


LIMBONIC ART - Ad Noctum: Dynasty of Death ★★ (2006-05-16 02:05:00)

まず「EPITOME OF ILLUSIONS」を聴いて、次にこの3rdというのも変則的な聴き方だと思うが、何だかシンセが引っ込み過ぎてて、細かい部分が全然聴こえないんですけど・・・ミックスか何か間違えたの?こう意図したのか?確かにシンセの旋律より、マシン・ブラストの破壊力が凄まじい音圧で迫ってきて迫力満点ですけども。
メロディを抑えた神々しい暴虐ブラスト・ドラマと言えば聞こえはいいが、ほぼブラスト一辺倒なのに曲は平均8,9分と長めで正直冗長だし、壮大なシンセの旋律こそこのバンドの核と思っていた私にとって、これはちょっと不満。
でも基本の音楽性は変わってないし、あんまりシンセが目立たなくても充分に魅力的な蹂躙感を体験出来るので、割と満足はしました。Deamonのボーカル表現力が上がってて、絶叫はかなりのおぞましさ。


LIMBONIC ART - Ad Noctum: Dynasty of Death - In Embers of Infernal Greed (2006-05-17 02:08:54)

アルバムの中では6分台と短いし、シンセのメロディが割と前に出ていて聴き易い。神秘と暴虐の猛突進。


LIMBONIC ART - Ad Noctum: Dynasty of Death - Pits of the Cold Beyond ★★ (2006-05-17 02:41:12)

容赦ないブラスト地獄から、宇宙的広がりすら感じるコーラスパートへの展開に痺れます。
長さは5分台。こんな曲ばかりだったら嬉しかったなぁ・・・。


LIMBONIC ART - Ad Noctum: Dynasty of Death - The Supreme Sacrifice (2006-06-12 21:56:08)

正直、展開が冗長過ぎるので薦めるべきでないと思ってたけど、駄目だ。
イントロとアウトロのメロディック・ブラストが素晴らし過ぎて、そこだけ頭から離れない。


LIMBONIC ART - Epitome of Illusions ★★ (2006-04-24 04:35:00)

98年に発表された、1st以前のデモのリ・レコーディング盤。
このバンドの出現でブラックメタルの進化は打ち止めになった、という旨の記事を見た事があったが、聴いてみて納得した。これは「メロディック・ブラック」と言うより、「シンフォニック・ブラック」と言うより、何と言うか「ブラック・シンフォニー」であって、シンセサイザーが装飾の立場を越えている。というか、こっちがメインになっている。ここまでやると、ブラックメタルという騒がしい人間性を統べる神の旋律とでも言いたくなるし、だからこそギャラクシー・ブラックという呼称はぴったりだと思った。ブラックメタルの矜持がメロディによって、これ以上ないほどに蹂躙されていると思う。
加えてドラムが全て打ち込みであるがこれは、バンド解散後にMorfeusが結成したDIMENSION F3Hを聴いていくと、辿り着く先はメタルライブ会場ではなくダンスフロアというか、ブラストビート・レイブ・ミュージックではないのかとすら思えてくる。それくらいメタルの味わいが薄い。
冗長な部分は多いとはいえこれは、人間同士の戦争すら温かみを覚えてしまうほどの、神の手による人類浄化・惑星浄化音楽である。一曲目のイントロを聴いて私が想起したのは、YESの「Close to the Edge」だった。無論あんな複雑な音楽ではないが、壮大さは比肩している。


LIMBONIC ART - Epitome of Illusions - Eve of Midnight ★★ (2006-05-17 01:51:56)

ブラストから叙情まで、起伏に富んだ展開を見せるドラマティック・ブラック7分半。長いけど、常にメロディックなので退屈しない。
一番最後、締めのヘヴィ・メタルらしいパートが哀愁もあってとても格好良い。


LIMBONIC ART - Epitome of Illusions - The Black Hearts Nirvana ★★ (2006-05-16 13:53:29)

10分の大曲の上、インストかと思うくらいあまりボーカル出てきません。ギターも「シャーッ」っていってるだけで大した動きもない。
つまりシンセの、神々しくも残酷なメロディの流れにひたすら酔える。


MAYHEM ★★ (2006-07-07 14:14:00)

質問なんですが、1st「DE MYSTERIIS DOM SATHANAS」の作曲クレジットってどこかに載ってるんでしょうか?
ライブDVD「EUROPEAN LEGIONS」のエンドロールで「BURIED BY TIME AND DUST」と「FROM THE DARK PAST」のクレジットは確認できますが、他の曲のクレジットが載っているCDやサイトをご存知の方いらっしゃったら教えて頂けませんか。
「実はカウントが関わっていた」とか、そういう事もあるのかな、とか思ったりするんですけど、どうなんでしょう?


MAYHEM - Chimera ★★ (2006-05-06 21:55:00)

陰鬱で重苦しく、攻撃的な恐怖が押し寄せる、テクニカルな狂気的メタルだと思う。
だが、賞賛意見が多いし、相殺効果で消えると判断した上で、私は正直な意見を書き込みたい。
このアルバムを聴きながら、大袈裟でなく怒りを覚えた理由は、このアルバムが、北欧はノルウェー産という出自が全く感じられなかったからだ。そこらのどうでもいいバンドならいざ知らず、「ブラック・メタル」の始祖であるMAYHEMが、自らが作り上げた狂気の血統から外れて、「ブラック・メタル」のアイデンティティーであるブラストビートを多用していながらも「ブラック・メタル」と呼べない「テクニカル・デスラッシュ・メタル」と呼べる作品を作り上げた事を、私はとても評価する気になれない。
評価で言えば、私は前作の方を上にする。何故なら、アンビエントもしくはエレクトロニカと呼べる方向性は、紛れもなく、ノルウェー産狂気の血統から出て来た流れだからだ・・・まさか、前作にULVERやCADAVER INC.のメンバーが関わっていた事を、知らない、とは言わせない。
繰り返すが、陰鬱で重苦しく、攻撃的な恐怖が押し寄せる、テクニカルな狂気的メタルだと思う。


MAYHEM - Chimera - Rape Humanity With Pride (2006-10-06 00:01:50)

「A TIME TO DIE」をまともな曲にした感じかな、と。
馬鹿っ速のドラムの上に意地の悪い変拍子と唐突なキメが突き刺さった超ハイ・スピード・ダーク・スラッシュ。トレモロ・リフにスネアが連動する様は最早笑うしかない。


MAYHEM - De Mysteriis Dom Sathanas - Funeral Fog ★★★ (2006-04-20 04:38:46)

いきなりイントロから世間に背を向けた疾走のドラマ展開、弦楽器陣とドラムが意図的に一拍ずれて入るリフなど、狂った本能を冷たい知性で統制する手つきこそ、ユーロニモスの真骨頂か。
そして、自らを含めた現実全てへの憎しみを抑えきれないボーカルが聴き手を明確に呪い殺しにかかってくる。
鋭すぎる「虚無」と「憎悪」の間に「正気」が入る余地などない、ブラックメタルの中のブラックメタル。


MAYHEM - Grand Declaration of War - A Time to Die ★★ (2006-04-22 01:52:42)

Hellhammerが何故「鬼神」と呼ばれるか知りたければ、この曲を聴けばいい。「ブラストがいかに速いか」などという背比べを無意味化・児戯化するアヴァンギャルド・ブラスト・ロックンロール。
リスナーを殺す為の時間は、2分も要らない。


MAYHEM - Grand Declaration of War - TO DAIMONION (2006-06-10 01:32:56)

私は、アルバムの中でこれが一番好きな曲なんだけど・・・冒頭のデジタルボイスが格好良いと思ってるの俺だけ?
複雑で技巧的な曲と、エレクトロニカ満載の曲に二分されるアルバムにおいて、唯一シンプルで聴き易いミドルテンポのメタル・ソング。
Maniacのノーマルボイスもシアトリカル風味で魅力的。もっとこんな感じで歌って欲しかった。


MAYHEM - Wolf's Lair Abyss ★★ (2006-04-20 14:25:00)

初のフルアルバムがプレイしているギタリストの「追悼盤」というこれ以上ない衝撃から、3年間の沈黙を経て再結成、リリースされたアルバム。
普通そんなもの前作を越えるどころか、対等に扱えるものにもならんはずだ。殺人事件という凶行の偏見からもそうだし、リーダー死んじゃってるから音楽的にもつながらんだろうし。
なのに、なのに、恐ろしい事にこのミニアルバム、ユーロニモスが刺されたけど「死ななかったら」こんなアルバム作ったんじゃないかと思えるという信じられない連続性と、質の向上があります。
「THE TRUE MAYHEM」の名を恥じないものとなった原因は、新加入のBlasphemerではなく・・・個人的な推測でしかないけど・・・このアルバムに少なからず関わったであろうThe Jesters、つまりULVERのGarmとKnutではないのか・・・タイトルのWolfといい・・・歌詞カード裏のウイリアム・ブレイクの絵といい・・・。