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NOKTURNAL MORTUM - Nechrist - Nechrist:the Dance of Swords ★★★ (2006-12-07 21:48:57)

民族音楽とブラックの融合ですけど、どっちが土台なのか全く分からない次元まで来ている凄まじい楽曲です。印象に違和感はあっても、構成に違和感はないと思います。
こんな曲他の誰が作れるんだ、と思いつつ聴いていくと、スラブに対する畏怖めいたものを感じますよ。これぞ唯一無二。


NOKTURNAL MORTUM - Nechrist - In the Fire of the Wooden Churches ★★★ (2006-12-07 19:18:31)

スラブの大地が燃え上がっている・・・怨念と哀愁が絡み合っていくドラマティック・ブラック。
終盤、疾走するスラヴォニック・フォークロアが感動的。泣きます。


CARCASS - Heartwork - Doctrinal Expletives ★★★ (2006-12-02 01:54:17)

世の中を皮肉って嘲笑ってるようなひょうきんさがあり、アルバムの中では浮いてると思います。中途半端なノリの良さ・キャッチーさが、返って吐き気をもよおすと言うか。
このアルバムは⑦⑧⑨が地味なんで、確かに隠れた名曲かもしれない。


CARCASS - Heartwork - Blind Bleeding the Blind ★★ (2006-12-02 01:36:43)

ソロの掛け合いも盛り込まれながら、重いドラマが展開するダーク・メタル。デス・メタルではない気がします。
これを歌モノとして聴くのはデス声に慣れないと難しいかもしれない。疾走感もありませんし・・・冒頭の高揚感のなさといったらないです。


CARCASS - Heartwork - Arbeit macht Fleisch ★★★ (2006-12-02 00:54:25)

原題「ARBEIT MACHT FLEISCH」。
お先真っ暗な世の中を時間に急かされて生きる感じの、絶望的な疾走感が堪らないですね。
この歌詞で、「Blood,sweet,toil,tears」のサビに華があったら嘘になります。この盛り上がらなさが素敵な地獄なのです。対比として旋律のあるソロが、残酷なほどの甘美さを持ち得ています。曲の終わり方も格好良いです。


CARCASS - Swansong - Cross My Heart (2006-12-01 02:22:18)

絶望的に盛り上がらないサビが、心底救いようがありません。これぞダーク・メタル。


CARCASS - Heartwork - Heartwork ★★★ (2006-11-30 02:59:43)

聴き易さも含め、やっぱりこれが最高の楽曲です。鮮血が霧のように噴出すツイン・リード、情感豊かなソロ、キャッチーなサビ、緩急織り交ぜた構成・・・デス・メタル史上に燦然と輝いているはずです!!


CARCASS - Heartwork - No Love Lost ★★★ (2006-11-30 02:40:50)

PV見るまで何の印象にも残りませんでした御免なさい。それくらい素晴らしい映像なので是非。

Bill Steerによる感情が死にまくったリフだけで構成されてます。しかもミドルテンポ。この世の終わりです。正に「憎しみだけが残る」。
次作「SWANSONG」とつながりは強い曲と言えなくもない。


CARCASS - Heartwork ★★ (2006-11-29 03:04:00)

「迫力」「暴力」といった要素で聴かせる音でなく、どちらかと言えば繊細かつ病的なデス・メタルであると思います。曲構成は「突進」「騒乱」といった感覚は排除、ミドルテンポの導入などにより落ち着いており、メタリックで整然と構築されてます(様式に則っていると言えばいいのか)。
Bill Steer(G.)のリフは前作から格段に進歩していると思います。音の運び方がいちいち分かりにくく盛り上がらない、グラインド・コアやりすぎて気が触れたようなリフばかりで、これが非常に繊細で醜く、気高い。私はこのリフの音を追うのが死ぬほど好きでして、濁流の蠢きのような③「NO LOVE LOST」、疾走する旋律が押しなべて病的な⑦「ARBEIT MACHT FLEISCH」、複雑な構成が絶望の帝王のような貫禄しか醸し出さない⑧「BLIND BLEEDING THE BLIND」(何故ここまで盛り上がりませんか)は個人的大名曲ですが、これが土台です。
対してMichael Amott(G.)は、前作収録「INCARNATED SOLVENT ABUSE」でも発揮されたとても掴み易い疾走感+旋律の美しさを大幅に盛り込んでおり、おそらく④「HEARTWORK」⑥「THIS MORTAL COIL」に強くある、言葉に変え難い高揚感を持つ流血と疾走のツイン・リード・パートは、この人によってもたらされたのではないかと私は考えてます。
この2人の対比です。そういうヨーロピアン・デス・メタルです。ゴアを通過しないと出来ない稀有な(そして歴史的な)アルバムだという事を、なによりKen Owenのもたり気味ドラムが語っている気がします。このドラムがスラッシュ/デス的なビートを「上手く叩けなかった」事は、奇跡的に重要である気が脳にまどろんでますが、どうでしょう。

誰の琴線にも触れようとしなかったバンドのこのアルバムの日本盤帯文句は「あなたの琴線に触れる」で御座いましたね。93年発表4thアルバム。


CARCASS - Necroticism - Descanting the Insalubrious - Lavaging Expectorate of Lysergide Composition ★★ (2006-11-25 21:36:45)

原題「LAVAGING EXPECTORATE OR LYSERGIDE COMPOSITION」。
言い訳しようないタイトルに反して、なんと楽曲はアルバム中一番真っ当。
ゴアでもメロデスでもなく、これは(歌詞読まなければ)泣きと哀愁のヨーロピアン・デス・メタルだと思います。ソロはAmottだけでなく、Steerまで泣きまくっており、その点だけで判断すればこの曲、「HEARTWORK」のどの曲よりも上です。隠れた名曲だと思いました。
「リゼルジン酸による嘔吐、吐瀉物による洗浄は隠れた名曲」。
人生で二度と聞く事のない言い回しですな。


CARCASS - Necroticism - Descanting the Insalubrious - Carneous Cacoffiny (2006-11-25 21:16:53)

ギターソロ以降の叙情性が次作「HEARTWORK」に匹敵は、してませんけど(構成に整合性がない)、歪んだ描写から突然出て来る旋律にハッとさせられます。


CARCASS - Necroticism - Descanting the Insalubrious - Pedigree Butchery ★★ (2006-11-25 15:14:58)

邦題「由緒正しき屠殺場」。
次作「HEARTWORK」に通じる名曲だと思います(展開が一部グラインド臭いですが)。
両ギターがソロを二回弾いてる時点で驚きますが、最後のSteerソロの後の(肉汁を旨みを想起させる)甘美な情景は悶絶必至。


CARCASS - Necroticism - Descanting the Insalubrious - Incarnated Solvent Abuse ★★★ (2006-11-25 14:50:18)

原題は「INCARNATED SOLVENT ABUSE」です。
Amottが持ち込んだ、グラインド的でないデス/スラッシュ的疾走感が生かされたHM/HRとして非常にキャッチーな楽曲であると思います。構成の妙によって発生する瞬発力ならCARCASSの中で一番かと。
旋律的にもさることながら、展開のつなぎとして機能するSteerのソロがお見事(Amottについては言うまでもなく)。


CARCASS - Reek of Putrefaction ★★ (2006-11-23 14:35:00)

音楽ではないですね。嫌悪感の塊、破滅へまっしぐらサウンドです。死体のプールを高笑いしながら背泳ぎしつつ「生命とは何か」と自問自答するような気持ち悪さがありますよ。
腐った内臓のような音質に、四肢が乱れ飛んでゆくような演奏のドタバタ感が、これでこそ完璧なのだ!!と思い付いた次の瞬間どうでもよくなってる感じです。


BLUT AUS NORD - MoRT ★★ (2006-11-15 12:55:00)

おめでとうございます。傑作、というか完成形じゃないですか。
前EP「THEMATIC~」の拡散した視野は悪くも良くもありましたけど、今作は正反対に、自分達の独自性に焦点を絞った形で、その他のアンビエント/スーサイド/暗鬱系ブラックの中でも孤高の異形性を顕示していると思います。
端的に言って、これはメタルではない、と言えます。
メタルとして聴くと、ボーカルラインがありません。リフがありません。メロディがありません。ドラムパターンがありません。楽曲構成がありません。当然、曲毎の差異がありません(曲名もない)。恐ろしく単調でつまらない、「もや」みたいなアルバムです。
けれども、これはブラック・メタルと申せましょう。
つまりそれだけ、メタルの概念が完全に瓦解するぎりぎり、崩壊するぎりぎり、もう少し形が崩れると別の音楽(ただのダーク/インダストリアル・アンビエント)になってしまという、非常に危うい、絶妙な場所に立っています。本当、瀬戸際です。境界例です。メタルとして捉えると、あらゆるパートが気を狂わせる為に存在しています。ギターとかドラムとかパターンとして追おうとするとホンマヤバイです。頭がおかしくなります。

トレモロ・リフもマシン・ブラストも完全消滅、ブラック・メタルとしても随分辺境の音ですけど、暗鬱ブラックやってBURZUMの影が見えないというのは偉業ではないでしょうか。さらに、驚愕のノーマル・ボーカルによる味付けが、このバンドの将来を明るく照らしております(なんて感動的なんだ!!)。プログレを経由して世界に羽ばたいて下さい。
未だにバンド名は読めませんけども。


BLUT AUS NORD - Thematic Emanation of Archetypal Multiplicity ★★ (2006-11-14 03:58:00)

5th(2006年)が4thの路線に戻ったので、このEP(2005年)は実験作であると言えそうです。もう全然ブラック・メタルではないです。ほとんどボーカルもギターもないので、メタルでもない。ダーク・ダンジョン・ミュージックとでも申しましょうか。
実質3曲入りで、どれも曲調が違いますが、廃墟と化した工業都市のような荒涼としたイメージは統一されていなくもなく、精神をじくじくと蝕む雰囲気はこのバンドらしいといえばらしいので、反ヒーリング・ミュージックとして期待を裏切る事はないでしょう。
4thや5thのようなブラック・メタル的邪気はない音響系インダストリアル/エレクトロニカ音楽とはいえ、清らかさや美しさなどに意欲を向けず、「さあ今度も新しい病気を生み出すぞ!!」といった間違った方向への気力が相変わらず溌剌としていますので、そこが頼もしいです。
いやしかし、イントロからアウトロまで、虫けら一匹見当たらない生命感のなさは何なんでしょうか。


TWILIGHT - Twilight ★★ (2006-11-11 00:12:00)

アメリカン・ブラック界隈って一人でやってる人が多いので、そんな人達が集まったこのバンドはてっきり、集団自殺にある密閉された空気感や、生命への葛藤がとてもよく伝わってきます/100点、みたいな音なのだろうと思ったのですが、案外、各人各バンドの個性が綺麗に並んだコンピレーションの体裁で、アンダーグラウンドとはいえ、こうしたクリエイティビティーのせめぎ合いには何だか健全な印象を持ちます(褒めてません)。
コンピとして買ったところで誰がどのバンドやってるのかさっぱり分かりませんが、ドゥーム系にスーサイド系にメロディック・デスラッシュ系にプリミティブ系とバラエティーはありますし限定という事もありますから、USBMに興味がある方は買っておきましょう。
各々が曲持ち寄っていて、とにかく楽しい雰囲気。談笑しながら作ったんじゃないかなあ。「君の厭世感には敵わないよ!!HAHAHA!!!」とか。


ABORYM - Generator - Man Bites God ★★★ (2006-11-08 22:38:56)

これは凶悪!!
朽ち果てた静寂に襲い掛かる、有無を言わせぬ雪崩の如き突進ブラストが最早神の領域。死にます。というか死にました。
腐った雨が、死体に降り注いでいる。


ABORYM - Generator - Between the Devil and the Deep Blue Sea ★★ (2006-11-08 22:27:48)

ダブル・ボーカルぽい対話的凶悪ブラックから・・・テクノなのか何なのか・・・こういうのは1曲は入れないと気が済まないのでしょう。
茶目っ気なのか本気なのかよう分からん。
ブラック・メタルでポップにチェックしたのは初めてな気がする。


ABORYM - Generator - Suffer Catalyst ★★★ (2006-11-08 22:15:24)

これも④「RUINRAMAKOLOSSAL S.P.Q.R.」同様とんでもない事に。説明不可能プログレッシブ/アヴァンギャルド・ブラック。
というか!!
このバンドは既にEMPERORやANOREXIA NERVOSA等他のシンフォニック・ブラック勢には出来ない唯一無二の個性を、同等の次元で完成させてます。本当に素晴らしいですよ!!

静寂パートのFaustのドラムは、何だかスポーティーな軽快さがあります。格好良いなあ・・・バスドラの音、全体的にもっと重い方が良かったですが。


ABORYM - Generator - Ruinrama Kolossal S.P.Q.R. (Satanic Pollution - Qliphotic Rage) ★★★ (2006-11-08 21:45:10)

ここまでコロコロとビートを変えればプログレの領域。これだけのものを一つの楽曲にまとめて無理な展開がないというのは只事ではないと思います。
凝りまくった構成の上をクワイアやインダストリアルSEもブワンブワンと通り過ぎる、ABORYMの魅力が詰まった暗黒変態ブラックの大傑作です。リフが何個あるんですかこの曲は?
作曲はNysrok(G.)一人ですか・・・この人一人でCRADLE OF FILTHを倒せますね。

あとこの曲のパーカッシブなボーカルワークは大好きです。


ABORYM - Generator - A Dog-Eat-Dog World ★★★ (2006-11-08 21:22:43)

スポークン・パートから紡がれるボーカルがまた救いようがない暗鬱ブラック。
ボンボンボンと、低音が脅迫的に唸り始めますが、ムーディーなブラックにこんなもん付けるのは絶対このバンドだけです。


ABORYM - Generator - Disgust and Rage (Sic transit gloria mundi) ★★★ (2006-11-08 21:04:29)

①「ARMAGEDDON」に続いてこの悪魔的な意志を持つ轟音の渦が降臨する。これから降りかかる災厄を淡々と告げるようなPrime Evilの卑しいボーカルに痺れます。
後半の女声クワイアには震えたわ。


ABORYM - Generator ★★ (2006-11-08 13:56:00)

2ndと3rdは知らないんですけど、インダストリアル要素を楽曲の血液に流し込んで作られた骨格勝負の本格派ブラック・メタル・スタイルとなっています。
CRADLE OF FILTH のようでありDIMMU BORGIRのようでありANOREXIA NERVOSAのようでありEMPERORの1stのようでありLIMBONIC ARTぽさもある、などとオリジナリティーを比較する事に意味はございません。逆に、それだけのバンド名が挙げられたという事自体が、このアルバムの品質の高さを物語っているのでありましょう。
焦点は、ドラマでなくブルータリティでなくスピードでなくシンフォニーでなくメロディでなく、新加入ボーカルPrime Evilの、その名の通りの極悪ブラック・ボーカルを軸にする叙情などない無常(インダストリアル)と畏怖(クラシカル)に満ちたドス黒い終末感で、この圧倒的迫力の背徳感に触れて湧き上がってくる「これを聴き続けてはならない」という危機感を、恍惚にすりかえる喜びこそ、ブラック・メタルの美点ではないでしょうか。
だからといって邪悪さをチープな音質に頼るような真似はしておらず、ドラマティックで複雑な展開あり、緩急の妙によって生み出される暴虐性あり、オペラ風コーラスあり、スラッシュ的ギターソロありで、つまりは感動的な一線級ブラックです。

ま、何より信じがたかった事は、ずっと前にPrime Evilが所属していたMYSTICUMがこのサイトに登録されていた事ですけど・・・。


ABORYM ★★ (2006-11-08 01:29:00)

一ヶ月前に頼んだ「GENERATOR」が届いたのでレビュー一番乗りだわーいと思ったら、Usher-to-the-ETHER氏と思い切りバッティングしたw。しかもレビューが的確なのでもう言う事がないです。
いやーしかし文句付けようないアルバムですねえ。


SENTENCED - Crimson ★★ (2006-11-07 00:54:00)

楽曲の核が、ギター旋律からヴィレのディープな歌唱へと移ったアルバムではなかろうか。故に前作「FROZEN」のような凍てついた叙情性はないが、哀愁立ち込め翳り差す、男の中の男の絶望アルバムであろう・・・そんな大きい差はないですけど。
ボーカルが核になっているという事が、ヘヴィ・メタルとしての聴き易さを獲得もしている。初めての方はこの辺りから聴くといいのでは(メロスピの1/10の派手さもないですが)。2000年発6th。
個人的には前作の方が好きです。


SENTENCED - Crimson - One More Day ★★ (2006-11-07 00:26:53)

このアルバムでは特異な曲かと。ゴシック的というか実験的というか「FROZEN」に入ってても良さそうというか、ムードのある面白い曲だと思いますが。
ヘヴィ・メタルとしてはサビが地味なのであろう事は、書き込みの少なさが物語ってますか?


SENTENCED - Crimson - Broken ★★ (2006-11-07 00:04:26)

何だかAMORPHIS(もしくはFinland)の臭いが。
メタルらしいアップ・テンポな空気から落ち着いたボーカル・メロディへの展開が絶望的にダイナミック。


SENTENCED - Crimson - Home in Despair ★★ (2006-11-06 23:48:54)

普通ならアルバムの最後を飾るようなしんみりしたこの曲が2曲目って有り得ないですよ。
それだけこのアルバムには打ちひしがれるような哀愁が充満しているのだと。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - Thus Spake the Nightspirit ★★★ (2006-11-05 00:46:34)

Ihsahn作。
ブラック的な狂気的ビートに反し、クラシカルで落ち着いたギター及びシンセ・アレンジによって醸し出される崇高で格調高い暗黒性が正に「Ihsahn節」、時期的にその雛型といったところ。
展開に凝り過ぎない4分台のドラマが素直で分かり易いミドルテンポのクラシカル・カオス。


KEEP OF KALESSIN - Agnen: A Journey Through the Dark ★★ (2006-11-02 01:44:00)

「ARMADA」の7年前のアルバムなんで、同等の品質など期待するほうが間違ってるのでしょうが、かすれて引っ込んでるギター、シンバル系とスネアが前でバスドラが小さく迫力のないドラムと、ブラック以外何物でもない阿呆な音質に心が折れますね (何故かベースは聞き取り易い)。
「ARMADA」の後に聴けば、劣悪音質によって死んでる部分を簡単に脳内補填出来ますが・・・ま、明らかにカルト音源ですな。
ギター・リフはこの時点で「ARMADA」に通じる細やかさもメロウな旋律もありますけど、萌芽段階とったところでしょうか。その他のファスト・ブラックと比較すれば既に技術も高く聴き所は多いですが、特に、まだドライブ感が開花してない。
⑤ 「ORB OF MAN」の飛翔感あるメロウな旋律、⑥「PAIN HUMANISED」の完成度、⑧「AGNEN」の鋭利で緻密なリフに「ARMADA」へのつながりを感じます・・・音質によって何もかも壊滅的に朽ち果ててますが。ブラックを知らない人に「この音質に慣れろ」などとは口が裂けても言えません。
それでもお薦めです(どないやねん)。


KEEP OF KALESSIN - Agnen: A Journey Through the Dark - Pain Humanised ★★ (2006-11-02 00:30:54)

ここぞで出て来る旋律もいいしユニゾン・リフもいいしギターに「ARMADA」に通じる格好良さがある、はずだが、音質で全て台無し。ギター潰れ過ぎ。バスドラ引っ込み過ぎ。
アルバム中一番良い曲だと思いましたけど。本来なら☆3つです。


KEEP OF KALESSIN - Armada ★★ (2006-11-01 02:12:00)

EMPEROR、CRADLE OF FILTH、DIMMU BORGIR、ANOREXIA NERVOSAなど、連綿と、かつ強固に進化・拡散してきた「シンフォニック・ブラック」というメジャー・スタイルを瓦解・撃沈させる怪物の誕生である。
ブラック・メタルが、ドラマーの技術やシンセの派手さ(やアングライズム)に偏って発展した影で、顧みられる事なく失われていったギタリストのテクニック指向こそを中核とするスタイルはキャッチーだと言えるだろう。
トレモロ・リフなど弾けて当たり前、そこに精密機械の如き細やかさとTHE CROWN「DEATHRACE KING」に通ずるドライブ感を持つスラッシュ・リフが組み込まれ、挙句ブラスト・ビートに完全に連動するほどの恐るべき速さで弾きこなされている。
ハモリや装飾にほとんど頼らない、スピードと鋭さに焦点を絞りきった豪速メタル・リフを創り出したこのObsidian C.というギタリストの名前、ブラック・メタルに興味があろうがなかろうが、覚えておいて損はないはずだ(SATYRCONのライブ・ギタリストも務めたというが、担当がリズム・ギターだったというはさもありなん)。
前EPでは参加出来ず、SATYRICONのFrostほどの実力者でしか代役が務まらなかった鬼神・Vyl(Dr.)のパワフルかつタイトかつ重い豪速テンションと完全にシンクロする機銃掃射の如きギター・リフが、あらゆるエクストリーム・メタル・リスナーを完膚なきまで打ちのめすであろうウルトラ・ハイ・スピード・メタル。ブラックの美点である旋律の美しさも引き継いでおり、今の時点でこれに文句付ける事は不可能。
あえて大袈裟に言うが、これは革命的なアルバムであると思う。順当に活動が続けば、一般的メタル・リスナーにもブラック・メタルの代名詞として認知されるのは自明の理。

サタニズムに代表されるブラック特有のおどろおどろしさは皆無、攻撃的であるにせよ、この爽快さはスラッシュやジャーマン・メタルにつながるものとも思うので、ブラック・メタル勢と比較するよりDRAGONFORCEなどと較べたほうがいいのかもしれません(スピード感しか似てませんが)。

・・・というか、こんなクソみたいなレビュー読むよりmy spaceとかで試聴したほうが早いですな。リフが何よりも雄弁にこのバンドの未来を物語ってます。
http://www.myspace.com/11460769


KEEP OF KALESSIN - Armada - Armada ★★★ (2006-10-30 23:13:32)

このウルトラ・ハイ・スピードなトレモロ・メロディの飛翔感といったら筆舌に尽くし難い。霊界が見えますね。最早オーラの領域。
が、せっかく上がったテンションを中間部で落としてまでドラマティックにする必要があるのかとも思う(それだけメロディが優れているという事ですけど・・・)。


KEEP OF KALESSIN - Armada - The Wealth of Darkness ★★ (2006-10-30 22:53:09)

鋭利なリフは抑え気味の比較的普通のブラックぽい曲かなあ。終わり際のクリーン・ボーカル・パートが私は好きです。
ドラムは、ブラストの裏拍がスネアからタムに移ってるのでしょうか。こんな妙なの初めて聴きましたが。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Into the Fire ★★★ (2006-10-30 22:37:45)

「MANY ARE WE」同様ドライブ感重視の楽曲かと思いますが、こっちはブラック的邪悪さに満ちてます。
しかし、この複雑で息つく暇もないリフの応酬は凄まじいとしかいいようない。


KEEP OF KALESSIN - Armada - The Black Uncharted ★★★ (2006-10-30 22:20:34)

ブラストのスピードにドライブ感を失わないリフが乗ってる時点で驚異的だが、サビはクリーン・ボーカルだわ静寂からスパニッシュ・ギター(だよね?)が現れるわ女声も入るわでやりたい放題。まいりました。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Crown of the Kings ★★★ (2006-10-30 22:03:45)

静寂の海岸に殺気を察知させる①「SURFACE」に続いて、海原から現れた未曾有の数を誇る殺戮軍団の奇襲の如きイントロが凄い。旋律は無残なほど華やかで展開は惨劇的、ウルトラ・スピーディーかつウルトラ・メロウというこのバンドの美点は申し分なく発揮されている。
絶叫一辺倒でないボーカルも◎、というか凄い重要である気も。もっと前に出してあげてね。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Winged Watcher ★★ (2006-10-30 21:11:56)

シンセありアルペジオありボーカルワークも絶唱してるスケールでかいスロー・ナンバーですが、こんな曲でもリフは恐ろしく鋭利で攻撃的。対比が映え過ぎです。


CANNIBAL CORPSE - Vile - Absolute Hatred ★★ (2006-10-30 18:25:06)

ミドルテンポ・デスですけど、意味分かんない変拍子感覚がギター・ソロ・バトルへと疾走する展開が巧み。
ソロ・バトルの合いの手「HATREEEED!!」がイカしてるわー。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Many Are We ★★★ (2006-10-29 02:25:07)

ここまでドライブ感だけで構成されてると、最早ブラック・メタルではないと思うんですが。メロウさなどほとんどない光速ロックン・ロール。世界一格好良いです!!
ノーマルな歌唱を喚きに混ぜてくるボーカリストの選択は、ホント吉と出ています。メニアウェーイ!!


KEEP OF KALESSIN - Armada - Vengeance Rising ★★★ (2006-10-29 02:15:07)

ミュートしたおっ・・そろしく速いトレモロ・リフをツーバス連打に連動させて弾くと、ヘリコプターの滑空音になるという新事実をこの曲で発見しました・・・ギターの擬音が「バルルルル・・・」って有り得ねえ~!!
ドライブ感は抑え目ながら、起承転結を越えた展開にブラックらしい邪悪さがある気がします。


KEEP OF KALESSIN ★★ (2006-10-24 23:59:00)

「ARMADA」ノルウェー盤確保~!!ワーイヽ(゜∀゜)メ(゜∀゜)メ(゜∀゜)ノワーイ
よし!!・・・届くのはおそらく来月ですけど、これで今年に思い残す事は何もない。さよなら2006年。
しばらく倹約生活を送ります。


SENTENCED - Frozen - Let Go (The Last Chapter) ★★★ (2006-10-22 02:18:37)

タイトルは熱そうだし実際楽曲も熱っぽいですが、向かう先はsix-feet underですから。つまり意訳すると「死のうぜ!!」です。
これの後アウトロのインストですが、CD終わって裏ジャケ見ると首吊り用の縄が垂れ下がってると。いやー黒いなあ。


HEAD CONTROL SYSTEM ★★ (2006-10-22 00:27:00)

Usher-to-the-ETHER氏、すっかりJester道をひた走ってますね。影で応援してますよ。
私はオフィシャルに行って試聴もした事あるはずですけど、Garmのバンドだなどとは全く思いもせずスルーしましたね(笑)。情けない事です。


NAGLFAR - Diabolical - 12'th Rising ★★★ (2006-10-16 02:58:54)

メロディック・デス/ブラックを代表する、NAGLFAR一世一代の大名曲であると信じております(今現在3rd以降は知らないんで)。
何が凄いんだと問われても、これ、と言えるものがないというか、何故こんなに素晴らしいのかよく分からないのですけど、怒気に満ちたツーバスの上を流れるトレモロ・メロディに封じられた感情が、展開の妙によって突如「ブワッ!!」と爆発的に理解出来る瞬間があって、購入して数年経ちますけど未だに冷静に聴けません。何度聴いても涙ぐみます・・・洗脳されてるのかな。


NAGLFAR - Diabolical ★★ (2006-10-16 02:32:00)

1stから3年後の98年発表2nd。今作からドラムがMattias Grahnです。
リフはメロディックとはいえ、叙情とは言いがたいブルータル・ブラック、いわゆる慟哭サウンドになりました。同郷のMARDUKスタイルでメロディック・デスやったとでも申しましょうか。
しかし、いわゆるノルウェー・ブラック勢とは決定的に「音圧」が違います。ギターの音質は割とブラック的に「シャー」という擬音ですけど、ドラムが、特にバスドラが凄く硬くて重く、さらにスネアがかなり小さい(ブラスト時などほとんど聞こえません)。シンバル系もEMPERORやSATYRICONと較べれば恐ろしく鳴ってない。
結果ブラックぽい騒がしさがなく、圧倒的に硬質の突進力が毅然と貫かれるブラック・メタル・アルバムとなっています。ドラマーの交代がまた超大吉と出て、疾駆感の揺るぎなさ、格好良さが尋常ではないです(日本盤にはEPバージョンが収録されてますが、較べると本当音圧が違いがよく分かります)。
私はマニアからすれば屁みたいな枚数しか音源を所持してないでしょうが、ブルータル・ブラックとしては理想的な音であると感じてます。平たく言えばすごーい好きなんです。転じてドラマーも大好きです。

その上で、③「12'TH RISING 」の為だけにでも買うべきアルバムでありましょう。


NAGLFAR - Vittra ★★ (2006-10-14 23:36:00)

95年発デビュー・アルバム。ドラムがMattias Grahnではありません。
今現在4thまで出てますが、これだけ毛色が違うんではないでしょうか。言い方が難しいですが、ブラックぽいメロディック・デスであると思います。楽曲は突進力や重さより叙情を優先しているようで、音圧も薄い。
トレモロ命なリフ展開にブラック臭がしますが、スピードはブラックというほど速くなく、リフ自体はひたすらにメロディを追って歪な感じが全くない上、時折IRON MAIDENというかIN FLAMESの1stみたいなリフが聞こえてくるので、結果「・・・ああ、マイナー・メタル of スウェーデン in '95」という感慨に浸れる音で御座いましょう。
これと合わせてSACRILEGEとかEUCHARISTとかもどうぞ。時代が感じられます。


NAGLFAR - Vittra - Emerging From Her Weepings (2006-10-14 21:10:13)

「ドラマティックな大作を作ったるぜ!!」という意気込みがイントロから感じられますな。
テンポを抑えたスウェディッシュ・トレモロ・メロディが、朽ち果てた情景を切々と描いて行きます。
デビューアルバムですし、さすがに不器用な感じがありますけど(器用さを売りにしてるバンドではないですが)、メロディのドラマ性のみで6分半もてばそれは才能と言えましょう。終わり際などちょっと感動しましたよ。


VIRUS(NORWAY) ★★ (2006-10-11 02:56:00)

全曲レビューしたら気持ち悪くなっちゃった。早く寝よう。


VIRUS(NORWAY) - CARHEART - BE ELEVATOR ★★ (2006-10-11 02:49:58)

終わりは9分の大作です。リフが本当に「エンジン吹かしてる感」があります。
後半VED BUENS ENDE...ぽいですけど、ホンマに恐いんで止めて下さい・・・。
エレベーターっていうのは、廃車工場のエレベ-ターなのかなあ・・・。


VIRUS(NORWAY) - CARHEART - BANDIT ★★ (2006-10-11 02:35:08)

ふざけた雰囲気があります。スピード感というより蛇行運転みたい。
このアルバム歌詞が載ってないので、タイトルから何を物語っているのか判断出来ません。


VIRUS(NORWAY) - CARHEART - HUSTLER ★★★ (2006-10-11 02:25:43)

インストに近いアンビエント・ロックと言えますが・・・最早殺気に近い不穏さ。延々残響音が鳴ってるようなアンサンブルというか。
本当、死ぬほど恐い。タイトル全然関係ないw。


VIRUS(NORWAY) - CARHEART - KENNEL CRASH RECOVERY (2006-10-11 02:16:43)

このアルバム、ケンネル=車、犬=人間という皮肉もありえる、と聴いてて思い付いた。


VIRUS(NORWAY) - CARHEART - IT'S ALL GONE WEIRD ★★ (2006-10-11 02:11:12)

序盤はVED BUENS ENDE...を想起します。対話するようなボーカルが乗る気味悪ーい世界。何か吐き気がしてきたw。
今改めて思いましたけど、このアルバム、ろくでもないものです。


VIRUS(NORWAY) - CARHEART - GUM MEET MOTHER ★★★ (2006-10-11 01:51:14)

リフもメロディもボーカルも展開も何もかも病んでます。最高ですとしか言いようがない。
終盤、執拗に裏拍取り続けるリフと幽霊ボーカルが恐い。


VIRUS(NORWAY) - CARHEART - ROAD ★★ (2006-10-11 01:40:31)

富士の樹海にでも迷い込んだのでしょうか。ギターの響きが気持ち悪過ぎる。
作曲に加わっているYusaf Parvezという人はVictonikですか。


VIRUS(NORWAY) - CARHEART - QUEEN OF THE HI-ACE ★★ (2006-10-11 01:34:14)

このボーカルクレジットからしてGarmだと思うんですけど、違うかなあ。はっきり言って気味悪いですけど。
楽曲はカーチェイスの如き緊張感。女声コーラスが風を切る音に聴こえます。


VIRUS(NORWAY) - CARHEART - CARHEART ★★ (2006-10-11 01:24:52)

1曲目から快走・爆走ですね。どれだけの車を追い抜いているのかというスピード感がスリリング。
ボーカルはスピード出し過ぎでラリってます。


VIRUS(NORWAY) - CARHEART ★★ (2006-10-11 00:55:00)

ドライブするアルバムです。「ドライブ感あるアルバム」ではなく、アンサンブルが車という意味です。アルバム・タイトルの通りです。
「CARHEART」なんて言葉はないわけですけど、car=dogと考えると理解しやすい。おそらく、「ドライバーが犬」と考えても、「『走る』という点で犬も車も同じ」と捉えても、どちらでもいいのでしょう(曲名通り「DOGS WITH WHEELS」としてもよさげ)。
つまり、演奏者が犬(もしくは車)という事でいいと思います。ドラムがボディ、ベースがエンジン、ギターがタイヤ、もしくはドラムが筋肉、ベースが肺、ギターがアキレス腱。
舗装され、用意された道路ではなく、現代の道なき道を駆け抜けるパラノイア・ハード・ロック。ギターはCzral、ドラムはBEYOND DAWNの人、ゲスト・ボーカルにGarm(ULVER)、作詞・作曲協力に元DODHEIMSGARDのZweizz(Svein)。
バンド名はシンプルですけど、全く伊達ではありません。ワンワン!!


DARK TRANQUILLITY - Haven - Fabric ★★★ (2006-10-09 17:30:04)

ミドルテンポのメランコリック・デスの理想型の一つかと思います。
デス声による激情によって綴られる悲しみのドラマ。最小限の展開にフックもバッチリ、完璧です。


DARK TRANQUILLITY - The Mind's I - Razorfever ★★ (2006-10-09 13:31:28)

正しくは「RAZORFEVER」ですね。
1st、2ndの頻繁に展開する暴動感が、3rdの疾走感が上手く融合した曲と言えましょう。あまりメランコリックではない上、起承転、で終わってる気もしますが、私は初期DARK TRANQUILLITYの中で一番好きな曲です。


DARK TRANQUILLITY - The Gallery ★★ (2006-10-09 04:48:00)

基本1stと一緒です。クオリティが上がったメロディック・プログレシッブ・デス。95年発。
前作は、部屋の中で見境なく暴れ回ってたら家ごと壊れちゃって収拾つかなくなったようなアルバムでしたが、今作は壊れてません。まあ、部屋の中は片付ける気になれないくらいとっちらかってますけども。
前作ほどでないにしろ、単音旋律弾きまくりたいんだねうんうんと頷いてたら、アルバム聴き終えるまで頷きっぱなしという素晴らしさです。ギターは分かるとしても、ベースの方、明らかにやりすぎです・・・3人目のギタリストですか?曲によっては笑ってしまいますよ。

私は何度聴いても②「SILENCE~」が最も強く印象に残ります。


CARPATHIAN FOREST - We're Going to Hollywood for This ★★ (2006-10-08 03:19:00)

04年発表のライブDVDです。メインのライブは60分ですが、DVDという大容量メディアのありがたみを痛感するボーナスの内容は以下の通りです。
・WACKENでのステージ(30分)
・昔のライブのブート(20分)
・「DEFENDING THE TRONE OF EVIL」のレコーディング風景(10分)
・ビデオクリップ一本
・NATTEFROSTインダビュー
以上が映像。さらにボーナスで音源があり、デモやらライブやらプリプロやらGRIMM(このバンドの前身と思われる)の音源やらで計18曲。全て見聞きすれば3時間くらいかかりそう。出し惜しみしないにも程がありますよ。

で、メインのショウについては・・・私は相当派手なパフォーマンスをするバンドと思ってましたが、意外に淡々としてました。NATTEFROST(Vo.)はギターを弾いてないんだからもっと色々動き回るものと思っていたらマイク・スタンドの前からほとんど動きません(無論、腕振り上げたり煽ったりと色々やってますが)。ま、WACKENのライブの方はステージ広さもあって結構動き回っているんで、トータルで不満足はしないと思います。
特筆すべきはダンサーの存在で、ほぼ全裸の女性ダンサー2人、と書くと何か色めき立ちますが、詳しく言うと、えっと・・・過剰に脂肪を貯えられた、老齢の女性達です・・・はっきり言えば・・・デブの婆さん 2人がバンドの後ろでフラフラと歩いておられるのですな。当然の如く、全く見たくありません。毒々しいにも程がある!!
いやしかし、エロ+グロ= 邪悪=「ダンサーは裸のお婆様」というこの答えを出したのは、ひとえにNATTEFROSTの慧眼と申せましょう。エロティシズムにこだわるCRADLE OF FILTHの先を行ってますね。見直しましたよ(負の方向に)。永遠のアンダーグラウンド・エンターテイナー・カリスマとして頑張って下さい。

さらに、1000枚限定でボーナスディスクがついており、PCのデータ(映像)が入ってます。
この内容については明言を避けたい。
銃殺、斬殺、死体損壊、あとウンコが大好きな方が感涙しそうなものだとだけ。私は、再び見返す事がなさそうです。
まあ、NATTEFROSTの素顔が見れた事も驚きましたけど、まさか○○○まで拝見出来るとは夢にも思わなかったねぇ・・・。


ARCTURUS - Aspera Hiems Symfonia - Whence & Whither Goest the Wind ★★★ (2006-10-06 23:54:10)

煌びやかかつ妖しいメタル・シンフォニーに下卑たボーカルが吐き捨てられ続けるというこの美醜対比!!壮絶な無常感です。哀愁を超越してますね。まさしく、これぞダーク・メタルだと、私は言ってみたい。
シンフォニック・メタルとしては・・・聴いてられないかもですが。


MAYHEM - Chimera - Rape Humanity With Pride (2006-10-06 00:01:50)

「A TIME TO DIE」をまともな曲にした感じかな、と。
馬鹿っ速のドラムの上に意地の悪い変拍子と唐突なキメが突き刺さった超ハイ・スピード・ダーク・スラッシュ。トレモロ・リフにスネアが連動する様は最早笑うしかない。


ABORYM - Kali-Yuga Bizarre - The First Four Trumpets (2006-10-02 03:25:49)

ホラーめいた邪悪なムードが気高く、そして淡々と進行する。SEも高音域中心に発狂。呪詛・呪詛詠唱ともにAttila Csihar Dracula氏が担当。
気分悪い終わり方ですね。


ABORYM - Kali-Yuga Bizarre - Metal Striken Terror Action (2006-10-02 03:11:55)

ずっと前に作った曲のようですが、これがブラストを組み込んだスラッシュ・メタル。これがまた格好良い。ソロもそれっぽいものをしっかり弾いてます。
本当、何でもそつなくこなしますねこの人達は。


ABORYM - Kali-Yuga Bizarre - Tantra Bizarre (2006-10-02 03:03:01)

インド音楽からそのままテクノ・ビートにw。どういう必然性だ。意図が読めないにもほどがある。


ABORYM - Kali-Yuga Bizarre - Roma Divina Urbs ★★ (2006-10-02 02:51:13)

これまたとんでもない事になってます。クラシック指向というのはイタリアのお国柄でしょうか。
イントロはモロクラシックですし、オペラ的というのか、力強いクワイアも飛んで来て、さらに普通のメタル・ボーカルまで入って・・・この高揚感は何なんだろう。
その中のトレモロ・リフがまた効くのですよ。


ABORYM - Kali-Yuga Bizarre - Hellraiser (2006-10-02 02:35:57)

不穏なSEと神性なムードのシンセをバックにAttilaが邪念を込めて歌い上げるオカルト・バラードです。ブラック界の大御所による、天下一品の断末魔をお聴きください。
はりきってどうぞ~。


ABORYM - Kali-Yuga Bizarre - Horrenda Peccata Christi ★★★ (2006-10-02 02:27:43)

2曲目ですが、本領発揮でしょうか。
イントロの疾走シンフォニック・シンセから掴みはOKですが、進めば進むほど色んなパートが出て来る。「ぎゅわっ!!」っていうSEとかデジタル・ビートとかブラストになったりとか。プログレッシブというよりアヴァンギャルド。
しかしそれぞれのパートが本当にメロディックでよく出来てる。突飛な感じはなくて面白さのある構成力はお見事です。


ABORYM - Kali-Yuga Bizarre - Wehrmacht Kali Ma ★★ (2006-10-02 02:12:32)

中間部はシンフォニックかつノイズみたいなSEが飛び込んで来ますが、基本垢抜けたメロディック・ブラックです。例えが難しいですけど・・・MYTHOTINとかDIMMU BORGIRの3rdと同じくらいメタルぽいというか、聴き易い。


XASTHUR - Subliminal Genocide - Arcane and Misanthropic Projection ★★★ (2006-10-02 01:42:01)

ネガティビティーがこんなに感動的に盛り上がっていいのか?後半は華々しいとすら言いたくなる。
夜空に霧散してゆく呪いに満ちた魂の、その美しい軌跡。震えが止まりません。
呪い殺されるのも案外、悪くない死に方かもしれない。


ABORYM - Kali-Yuga Bizarre ★★ (2006-10-01 03:34:00)

99年発表の1stアルバムですが、90年台初頭から活動していたようです。ベーシスト(Malfeitor Fabban)がリーダーというのはブラック・メタルとしては珍しいんではないですかね。ギターの片割れは後にDISSECTIONに加入するF.Sethlans D.T.A.(Sethlans Teitan)、3曲にAttila Csihar(MAYHEM)がゲスト・ボーカルで参加。ドラマーはマシンです。
ブラック・メタルとしては相当突飛な事をやってます、というか、本人達がブラック・メタルやってる意識があるか疑問にすら思えなくない(少なくとも悪魔崇拝のような思想は絶対ないです)。
いや、初期DIMMU BORGIRぽいシンフォ・ブラックと言えるんですけど、曲に貼り付いているサイバーなSEの量や、デジタル・ビートやノーマル・ボーカルを盛り込む展開からして、オカルトSFの世界をブラック・メタルのスタイルで表現していると言いたくなります(メンバー写真の統一感のなさがまた有り得ない奇妙さ)。CRADLE OF FILTHと同様、エンターテイメントの感触がありますね。
そして、このバンドの何より優れている点は、そいういった遊びの部分を受け止めるだけのリフ・メロディを持っているところです。ある意味とっちらかったアルバムだしまだB級ぽいですが、聴いてて退屈しないし、ここから先、クラシカルでもデジタル方面でも純ブラックでもどこにでも進めそうな力を感じました。
現時点で4thまで出てるようですが、これは想像以上に侮れない、色物として見逃すと痛い目見るバンドになってそうだ。


ARCTURUS - Sideshow Symphonies - Hibernation Sickness Complete ★★ (2006-09-30 03:03:58)

ざらついたシンセが消えて歌い上げられるボーカルが切ない。この寂寥感こそ今作で獲得した情感ではないかと。
しかしベースが動いてますね。後半のグルーヴィーな疾走感など私はベースしか聴いてませんよw。Hellhammer(Dr.)+Huge Mingay(B.)は私の中での最高のリズム隊です。


ARCTURUS - Sideshow Symphonies - Hufsa ★★ (2006-09-30 02:45:25)

アルバム中最も邪悪で混沌としてます。2ndぽいと言うか。
こういうゆったりとした低音ボーカル、もっと増やして欲しいですね。濁った呟きもいい。対照的に激しいギター・ソロがまた破滅的です。
印象としては、PINK FLOYDの影を感じました。


ARCTURUS - Sideshow Symphonies - White Noise Monster (2006-09-30 02:28:30)

3rdに収録されていても違和感なさそうな突進メタルですから、期待を裏切るわけはなく。遊び心が混ざってて素敵です。


ARCTURUS - Sideshow Symphonies - Nocturnal Vision Revisited ★★★ (2006-09-30 02:17:45)

未知なる宇宙空間の静寂、異形の生命体の恐ろしさ、広大な暗黒への不安などが、ゆっくりと航行する宇宙船の向こうに現れては消える・・・こんなスケールのドラマ、私は他に知りません。
情景描写に徹するアンサンブルの緻密さは本当に痺れますが、突如訪れた静寂から流れ出るSimenのボーカルの美しさ、そしてその後の、宇宙船が発火しながら落ちていくような壮大な瞬間は涙するしかない。
しかし、迫力に欠けるバスドラは本当に痛い・・・。


ARCTURUS - Sideshow Symphonies - Deamon Painter ★★ (2006-09-30 01:53:09)

比較的ギター・リフ主導で展開する、ARCTURUSにしてはシンプルな楽曲です。アルペジオが美しいですね。Sverdのソロも◎です。
このアルバムは全体的にボーカル・ラインのパターンが、多少ですけど、一辺倒のきらいがあって、シンプルな構成の楽曲では特にそう思えます。低音がなさすぎと言いますか。
いや、及第点以上のものはあるんですが、まだ足りない。まだまだやれます。つまり私はSimenにこう言いたいのです。
「今すぐDIMMU BORGIRを辞めてください」


ARCTURUS - Sideshow Symphonies - Shipwrecked Frontier Pioneer ★★★ (2006-09-30 01:41:33)

音質については本当、明らかに大ポカやらかしましたね。万死に値します。
しかし名曲は、引っ込んだ音質などものともしません。様々な展開を見せる力強い突進力+歌唱で攻める前半も格好良いですが、中盤の宇宙的浮遊感から立ち上がってくるドラマ性といったらもう、筆舌に尽くし難い。
音色に気を使った、派手になり過ぎないSverdのプレイは絶賛するしかないです。


ARCTURUS - Sideshow Symphonies ★★ (2006-09-29 02:41:00)

前作でこのバンドに見切りを付けていた昨日までのワタクシは遥か彼方へ吹っ飛んで、宇宙の藻屑と消えました。「ARCTURUSの中心人物はGarmだったんだろう」という私の憶測は、見当外れの大嘘でした。申し訳御座いません、とキャプテン・ Sverd(Key.)に土下座しなければなりません。05年発表3年振りの4th、これは嬉しい誤算の大傑作です。

このアルバムは、広大な宇宙の未知なる暗黒に対峙しているような、やるせない、しかし飲み込まれそうな恍惚感を丹念に描写しているかのように思えます。聴いてると宇宙の塵として漂い、消え入りそうになります。
ブラック・メタル的な攻撃性は全く中核に置かれず(このバンドはそんなものを中核にした事は一度もありませんが)、漠然とした暗鬱な不安感と、それを嘲笑うような可笑しさが、(シンフォニック・メタルにありがちな大味さでなく)プログレッシブ・ロック的な繊細さで美しく描写されていきます。結果、このバンド史上最も穏やかな作品となりました。
今作でついにメイン・ボーカルとなったSimen(DIMMU BORGIRのB.)の声質は今作の静謐とした音楽性に本当によく調和しており、この完成度ならば、私は「Gramに抜けてもらって良かった」と思います。単純に高音域の幅はSimenの方が圧倒的に広いですし、中性的な色気は独自の魅力です(つまりそこまで声域が高い)。加えてデス声は完全排除と言っていい上女声まで取り入れられ、「歌もの」として成り立っている点がまた聴き易い。
2ndのような不条理の域まで拡散を止めないシアトリカル・メタルではなく、シアトリカルの焦点を絞ったプログレッシブ・ブラック・・・いや、ブラックの要素など皆無といえるのだから、これはつまりノルウェジアン・プログレッシブ・メタルだ。私の中のメジャー・ブラックの理想的なスタイルであり、ARCTURUSミュージックの完成形と言いたい。本当に素晴らしい!!(ちなみに音質については他の方が言われている通りです)
ただブラック・メタル・ファンにウケないだろうし普通のメタル・ファンでも微妙である。プログレが大丈夫な方に、ブラック・メタルというカテゴリは忘れて、是非手に取って頂きたい。
ベースの座に再びHugh Mingayが復帰(粘っこいプレイが相変わらず素敵です)。さらに二人目のギタリストとして加わったTore Morenはヨルン・ランデのソロ「Jorn」というバンドでプレイしていた人であるらしい。いきなりブラック・メタルがイングウェイとつながってしまいましたけどw。というかそのJornの2ndでドラム叩いてるのHellhammerだし。かなり笑わせて頂きました。


DIMMU BORGIR - Puritanical Euphoric Misanthropia ★★ (2006-09-28 15:40:00)

2001年発表の5thアルバム。ギタリストの片割れがOLD MAN'S CHILDのGalderに、ベーシストが前作でゲスト・ボーカルとして参加していたVortexに、ドラマーが元CLADLE OF FILTHのNicholasに代わっている。
さらに本物の弦楽団の参加、Fredrik Nordstromプロデュースと、完全な一線級サウンドへと進化している。
ドラマーの交代によるブルータリティの激烈化と生の弦楽団による過剰な優雅さは言うまでもなく、展開の緩急も比較的幅多様になり、ベースラインも前面化、クリーン・ボーカルやボーカルエフェクトによるアクセントも頻繁である。
だが・・・これでもまだ楽曲ごとの個性やドラマ・パターンに乏しく思える。
暴力的で壮麗な渦に身を委ねる感覚は素晴らしいのだが、②5分③8分弱④7分⑤6分と連発される大作を曲毎に聞き分けたいか、と自分に問うてみると、素直に頷けなかったり。
・・・というか、このバンドはもしやリフから曲を作ってないのではないかと思えるほど、印象的なリフが少ない。ドラマもシンフォニーもブルータリティーも恐ろしく過剰で目立つのに、ここまでギターが重要でないバンドも珍しい気もする。
次作は知りませんけど・・・ANOREXIA NERVOSAなんかは、よく聴くとかなり複雑で凝ったリフ展開をしてるわけですから、是非ギタリストに頑張って頂きたいですね(というか頑張らないとヤバイと思います。オーケストレーションのレベルでは絶対に勝てません)。
⑩「SYMPOZIUM」の序盤にはメロディ、フック共にシンフォニック・メロディック・ブラックの真髄を感じました。


DIMMU BORGIR - Spiritual Black Dimensions - United in Unhallowed Grace (2006-09-28 01:52:52)

どれも悪くないのに曲として印象に残らないアルバムだが、この曲の中間部のピアノは特別繊細な印象を持ちます。


DIMMU BORGIR - Spiritual Black Dimensions ★★ (2006-09-28 01:41:00)

99年の4thアルバム。キーボーディストがMustisに代わっており、Simen(Vortex)がゲスト・クリーン・ボーカルとして参加している。
このバンドは元々落ち着いたムードのシンフォニック・メロディック・ブラックだったはずだが、ここにきて完全にシンフォニック・ブルータル・メタルに変貌している。最初から終わりまで緊張が張り詰める非常に攻撃的なスタイルで、前作までの感傷的で雄大なオーラはなく、徹頭徹尾壮麗で暴力的である。
前作までと比較すればこれはメロディック・メタルではないと言えるが、他のブルータル・メタルと比較すればこんなに派手で華麗なブルータル・メタルもなかなかないだろう。
他の方も書かれているが、楽曲単位での印象はあまり残らない。
私が思うに、その原因は、リフ及びリフ展開の特徴のなさであると思う。DIMMU BORGIRと言えば装飾の派手さとブルータルなドラムが主な魅力として挙げられているように思うが、ギターリフについて触れている方は驚くほど少ない。
それは言い換えればシンプルにメタリックな印象があるとも言え、EMPERORと比較すれば明らかにとっつき易い楽曲である。ブルータリティとシンフォニーという美醜対比が荒れ狂う暴力の祭典。
このアルバムは音質が良くないので(割に音量はデカイ)、最初に聴くなら5th以降が望ましいと思われます。

・・・しかしよく考えれば、力点がおどろおどろしさからブルータリティーへと変貌していても、この装飾に頼る比重の高さは初期から変わってませんね。ある意味このバンドの特徴かもしれません。


WHEN - Writercakebox-the Unblessed World of When (1983-1998) ★★ (2006-09-25 23:59:00)

Jester Records移籍に伴って発売された、移籍以前の音源からのベスト/コンピレーションと思われます。99年発表。
DROWNIND BUT LEANING(1987)、DEATH IN THE BLUE LAKE(1988)、BLACK, WHITE & GREY(1990)、THE BLACK DEATH(1992)、PREFAB WRECKAGE(1994)、GYNT(1997)と、JESTER以前のアルバム全てから満遍なくセレクトした上、サンプラー提供曲やらビデオ用に作り直したものやら未発表音源やら詰め込まれて、2枚組み、計39曲、収録時間150分。
元々楽曲が脈絡を超越しているし「統一感」や「印象」という言葉と無縁の音楽だが、曲間がつなげられている為楽曲の切れ目がなく、結果、この祝福されざる暗黒世界をお腹いっぱいを超えて満腹中枢が破壊されるまで無理矢理浸らされます。私はもう死にそうです。

実のところブラック・メタル界と縁深いこのLars Pedersen氏ことWHENですが、ARCTURUS「DISGUISED MASTERS」のオープニングとして提供した曲の作り直しが収録されてますし、SATYRICONが拝借した「DARK MEDIEVAL TIMES」のオープニングも収録されてますし、DARKTHRONE「A BLAZE IN THE NORTHERN SKY」のオープニングみたいな雰囲気も見受けられるので、ブラック・メタルの源流を覗いてみたい方はどうぞ。
言うまでもなく、ブラストも絶叫もないというかHM/HR要素は皆無、メタルのメの字もないカットアップ/コラージュ/病気音楽です。
・・・私はこれがWHEN初体験ですけども、これを聴くとですね、ARCTURUS「LA MASQUERADE INFERNALE」、SATYRICON「REBEL EXTRAVAGANZA」、DODHEIMSGARD「666 INTERNATIONAL」などがとっても正常な音楽だと思えるようになりますね、ええ。WHENの前ではULVERですら土下座するしかないんじゃないですか。「頼むから近寄らんでくれ」とw。


CHILDREN OF BODOM - Something Wild - Children of Bodom ★★★ (2006-09-24 01:59:51)

シンセが引っ張りまくり。ソロも素晴らしいです。
あと、これくらい色々展開してくれた方が何が何だかよく分からなくて好きだなあ。


CHILDREN OF BODOM - Something Wild - Touch Like Angel of Death ★★ (2006-09-24 01:53:35)

走り倒さない落ち着いたテンポにクラシカルなメイン・リフが印象的です。これは聴き易いですね。


CHILDREN OF BODOM - Something Wild - In the Shadows ★★★ (2006-09-24 01:33:11)

ドラマティックですけど、展開が何かもうやけくそです。やけくそな格好良さ。いやもうこれでいいのです。
私は1stではこの曲が一番好き。


CHILDREN OF BODOM - Something Wild - Deadnight Warrior ★★★ (2006-09-24 01:27:09)

1曲目からギターの「弾きまくりたくてしゃあない感」がたまらんのですよ。フレーズ前にスライド入れ過ぎだ!!ソロの終わりも何じゃコリャですよ。


CHILDREN OF BODOM - Something Wild ★★ (2006-09-24 01:07:00)

これは奇跡的な、偶然の産物としてしか生み出せないアルバムじゃないかと思ってます。
ブラック・メタルなのかデス・メタルなのかとかジャンルの話はどうでもよくて、まだ10代だった彼らが、速くって、アグレッシブで、テクニカルで、構成もクラシックから引用したりと何か凝っててとか、とにかく、その頃の彼らにおいて「格好良ければそれでいい」という、非常に荒々しい感性「だけ」で作られたアルバムではないでしょうか。
ま、どんなバンドも1stはそういう勢いが前に出るもんですけど、このバンドが例外なのはプレイヤー全員が揃いも揃って馬鹿テクだった事で、高度なテクニックや(おそらく)難度の高いクラシカル・フレーズを、荒々しさ(ワイルドさ)の為の要素として扱えてしまえたのでしょう。
結果として、新人としては驚異的に複雑なフレーズが、新人らしい突貫根性でもって最初から最後まで荒れ狂うという、信じ難く格好良い作品となっています。

2ndであっさりと洗練されてそれはそれでいいんですけど、このアルバムは「未洗練の良さとクオリティ」という、そうそう相容れない二つの要素が同居している稀有な作品です。


WHEN ★★ (2006-09-22 23:49:00)

うわーっ。
これはまたディスコグラフィーが10年かかっても埋まらないようなバンドを登録しましたねw。ブラックメタラーより暗黒プログレマニアの方に期待しましょうか。
>非HR/HMだと思うんですけど
HM/HRの要素は皆無じゃないすかねw。BEST盤聴く限り。


NILE - In Their Darkened Shrines ★★ (2006-09-21 04:01:00)

正直買ってしばらくあまり聴いてませんでした。私はこれ、前作2ndと全然違うと思います。
曲の緩急が比較的薄くなって、メロディも差し込まれなくなって、休憩出来る静かなパートも少なくなって、結果曲が似ている、ドラム・スタイルが複雑になって単純な疾走感に浸れなくなっている、でもブルータリティは上がっていて疲れる・・・とにかくどうにも褒められませんでした。
が、明らかにクオリティは上がっている。そこが良く理解出来なかったんですけど・・・。
結局これは、ブルータル・メタルではなく、ブルータル・アートではないかと。
伝統的ヘヴィ・メタルの価値観で計るとブルータルである事を評価しそうになるんですけど(私が伝統的価値観を熟知しているか非常に疑問ですが)、ポップスしか聴かない人にヘヴィ・メタルを聴かせたら「うるさい音楽だね」と言われて「そりゃ当たり前じゃん」と言ってしまうのと同様、「凄くブルータルだね」という感想のその先、つまりエジプト暗黒物語を汲み取らねばならないのでしょう。
CRYPTOPSYはまだLord Wormの声が面白いんで笑ってごまかせるんですけど、彼らは凄い真剣で隙がなさ過ぎて(曲も長い)、そこがアートだ、などと言わせしめるところでしょう・・・。
言い換えると超ブルータル・プログレッシブ・ロックとも言えますか、言えませんか。


NILE - Black Seeds of Vengeance - To Dream of Ur ★★★ (2006-09-21 02:53:17)

MORBID ANGRLばりの圧倒的厳粛さと威圧的なほどの風格を漂わせる大曲だ。疾走のない重い足取りで描かれる、比類なきスケールのエジプトの暗黒である。


NILE - Black Seeds of Vengeance - Nas Akhu Khan She En Asbiu (2006-09-21 02:43:50)

これはテクニカル・やけくそ・デス。イントロの馬鹿っぽさが素敵!!


NILE - Black Seeds of Vengeance - Masturbating the War God ★★★ (2006-09-21 02:37:09)

この唸り以外の何物でもないボーカル、歌唱というより最早語りになっております。重々しい語りと超速ブラストとの対比に呪い殺されそうですな。
後半のメロディックなムードがまた感動的です。


NILE - Black Seeds of Vengeance - Defiling the Gates of Ishtar ★★★ (2006-09-21 02:24:59)

これはいいです。名曲ですよ。単音旋律を巧みに取り入れたリフ+地獄の雄叫びボーカルに歪な威厳がありますな。終わりのスローパートもコーラス雄々しくてスケールがでかすぎます。


NILE - Black Seeds of Vengeance ★★ (2006-09-21 02:09:00)

2000年発表の2ndアルバムです。
私はドラミングで押しまくるブルータル・デス(例えばKRISIUNとかCRYPTOPSYとか)をあまり好きにならないのですけど、例外的に、これは私の推薦盤であったりします。
KRISIUNもCRYPTOPSYもこのバンドの次作も・・・何というか、騒音圧殺音楽であると思うのですが、これは圧殺ではなく疾走音楽と言え、ドラムとか、ま、そりゃ一朝一夕に出来るもんではないですが、小細工のない物凄くシンプルな疾走感があって、スラッシュの延長線上としてのデス・メタルが土台となっていると言えます。
構成の緩急も非常に沢山あって静と動のダイナミズムは幅広いですし、矜持であるエジプト旋律及び効果音も独特で、語弊があるとは思いますけど、私はこのアルバム「メロディック・ブルータル・デス」と言ってもいいのではないかと思ってます。終盤のMORBID AMGELの如き厳粛なムードも素敵ですねぇ・・・。
次作は正直凄い疲れるアルバムですけど、これは割とスカッと爽やかになれる。とにかく分かり易いんで、初心者にもお薦めです。


CELTIC FROST - Monotheist ★★ (2006-09-19 03:32:00)

素晴らしい、素晴らしい、素晴らしい・・・何度書けば気が済むのか分からんが、これは素晴らしい。
いないと思うが、テンポが遅いから「これはゴシック・メタル」などという輩がいたら、そいつには正拳突きを食らわさねばなるまい。ゴシック・メタルは基本、耽美の意識が宿っているものだと個人的に思っているが、これはその逆。「美」の意識が全くない。世の中のあらゆる「病」を背負って立つ音楽だ。
心臓、肝臓、胃、すい臓やら咽頭やら身体のあらゆる部位に癌が転移し、何一つ機能している部位がないはずなのに、「それでも生きている」化け物。そこら辺のエクストリーム・ミュージシャンと同じ人間とは、とても思えない。
「魔界に通じる」とか「魔界のBGM」とかそんなもんではなくて、おそらく、CELTIC FROSTというバンドが「魔界そのもの」なのだろう・・・。
他にも色々書きたいけど、今作しか知らないので止めます。


ATROX - Mesmerised ★★ (2006-09-19 01:20:00)

97年発表の1stアルバム。
同郷のバンドTHE 3RD AND THE MORTAL(1st)、IN THE WOODS...(1st)に近い雰囲気がありますが、おそらく最もメタルぽいというか、男性と女性ボーカルを擁しているところなんかからもゴシック・メタルと呼ぶ人も多そうな音です。
THE 3RD AND THE MORTALのように妖精を幻視するほどの神秘はなく、初期IN THE WOODS...のように静寂と発狂が豪快に展開されるわけでもなく、比較的個性は薄いですが、ただやっぱりノルウェイの矜持というか、上記に挙げたバンド同様に森林から発せられる妖気みたいなものが強くあって、耽美的というより幻惑的、ゴシックを冠するほどには重くなくて軽い感じ・・・浮遊感がある。似たバンドを辿っていくとMANESを通ってBURZUMに辿り着くという、静的ブラックもしくはアンビエント・ブラックの雰囲気があります(MANESは良く知りませんが)。
で、女性ボーカルMonikaですけど、時折その異常な声域の広さとアラビア/インドぽい音階・歌唱法を垣間見せますが・・・エキセントリック/ヒステリック/イノセンスを握りつぶして飲み込んだ挙句、それを小悪魔と堕天使の二重人格を駆使して放出しているような「あの」ボーカルは聴けません。凄い普通に妖しく歌ってます。
2nd、3rdの後にどうぞ、という事でしょうか。