Asriel、メジャー初のフルアルバム。今回は作詞をVo.のKOKOMIが、作曲を代表である黒瀬 が担当...まではインディーズと一緒なのだが、メジャーではディレクターである村上純と 塩田幸成、一曲だけだが水野大輔と、黒瀬ではない人物がアレンジを手がけている。その為、アレンジが他のメジャーシーンで見られたヴィジュアル系バンド同様、普通のJ-POPになってしまうのではと不安だったが、どうやらアレンジャーはAsrielの方向性に理解があったようで、多少J-POP寄りの音にはなってはいるものの、Asrielらしさは失われていないのは嬉しい配慮。 演奏も「禁断を呪いし儚き幻想」の頃からもそうだったが、ギタリストと(一部を除いてだが)ベーシストによる演奏が加わっことで、さらにメリハリがついたのは素晴らしい。さらに、非タイアップ曲を中心に生ストリングス隊を導入しているため、シングルとは違った迫力を生み出している。インディーズはどちらかと言えばメタラー向けなのだが、メジャーはゴシックファン向け。TOKYO DARK CATSLEが大好きな人なら聴いてみて損はないだろう。 このような美点を持っているにもかかわらず、このアルバムはどうも音質が悪く、ヘッドフォンなどによってはうっすらとノイズが入ってるような音質なのはどうなのか(ぶっちゃげ、「追憶の誓い(Naked JAZZ Mix)」以外のシングル曲はシングル盤で聴いたほうが音がいいってどういうこと…)。仕様なら仕様とハッキリと書いてほしいし、そうでないなら改善盤を出すべき。
「ペスト菌に冒された街を救ったジプシーの少女アリスとその母親が、助けた人々に無実の罪を背負わされ、その果てに魔女として裁かれるお話。」というテーマで描かれた、六弦アリスの7thアルバム。 これまでの作品になぞらえるなら『ルナティック・ラヴ』と『Alice in the Necrosis』が結婚し、中近東へハネムーンへ出かけたら『緋のローレライ』コンビと出逢ったようなアルバムである(わかりにくい?) このように、ゴシック色の強い3作品(4作品?)に中近東要素を織り交ぜた今作は新鮮味は薄いかもしれないが、改めて彼らが安定したクオリティを持ったまま突っ走っていることをまざまざと見せつけているように思える。 先にもあげたが、あまり新鮮味を感じないのが欠点だが、下手な冒険をせずに、クオリティを上げることを優先したことは評価すべきかもしれない。
なお、PVは後半に進むにつれて(Dir en grayのよりはマシだが)、危険な方向に進んでゆく。まさか、美少年奴隷(きわどい下着+首輪のみ)がエロティックに絡んだり、別の美少年が宝野と男性ゴサーの餌食にされたりと、ゴールデンタイムのお茶の間では流せない内容となっている。それを流したHEY! HEY! HEY!はロックだと思った。
デビュー当初の作品においてぶっちぎって狂ってる音を出してるといえばやはりこのトラックだろう。これをMステでやるとは思わなかったけどw 多くの人が語るように、下手なデスメタルよりメタル然としており、京の狂ったとしか思えないシャウトがここぞとばかりに全面に出ている。もし、今のDir en greyでプレイしたらどうなるのだろうか...。呼んじゃいけない何かを呼び寄せそうな気が...w