Graham Bonnet Bandを立ち上げ近年は精力的な活動を再開するグラハム・ボネットらが結成したバンドのお蔵入りした2ndがボートラ満載でリリースされた一品。参加メンバーも前作同様、ボブ・キューリックにジミーウォルドー、リズム隊はチャック・ライトとフランキー・バネリによるL.A人脈を生かした必殺仕事人が集う構成となっており、音楽性も前作の流れを組みつつも、あそこまでヘヴィな音像で迫ってはおらず、グラハムもガナリまくりのパワーヴォイスオンリーで押し切っていないので、こちらも方がらしさは出ていると思います。ギターの音も含めダークで閉塞感のある90年代仕様のシリアスな音楽性ではありますから、キャッチーさやRAINBOWの影を追う方、チョットでもモダンな匂いが漂う事が気になる方は手を出さない方が良いでしょう。 グラハムにはもう少しソフトな曲で情緒のある歌声を披露してもらいたいのがファン気質かも知れませんが、安易なクラシックロックをなぞるスタイルよりも、この時代ならではの音楽性へのアプローチを試みた、彼の気概とパフォーマンスを楽しみ、ああだこうだと論じるのもマニアの楽しみ方でしょう。メロディを強調した曲も多く意外と楽しめましたよ
収録曲も多く個別登録が面倒過ぎるのでコピペでいきます。
ディスク:1 1. DON'T KILL THE THRILL 2. WILD INSIDE 3. SKELETONS IN THE CLOSET 4. DREAMIN IN THE HIDEAWAY 5. MAN IN THE BLACK HAT 6. TWIST THE BLADE 7. JUDGEMENT DAY 8. INSANITY 9. SANCTUARY 10. PARALYZED 11. SAVE ME 12. AFTERLIFE/WE WON'T BE FORGOTTEN [LIVE FOUNDATIONS FORUM 1994] 13. HARD FEELINGS [LIVE FOUNDATIONS FORUM 1994] 14. CRADLE TO THE GRAVE [LIVE FOUNDATIONS FORUM 1994] 15. JAPAN SONY MUSIC TV INTERVIEW 1 16. JAPAN SONY MUSIC TV INTERVIEW 2 17. JAPAN SONY MUSIC TV INTERVIEW 3 18. UK TV INTERVIEW / WE WON'T BE FORGOTTEN [ACOUSTIC IN UK]
ディスク:2 1. DESERT SONG [FOUNDATIONS FORUM 1994] 2. BREAKING THE CHAINS [FOUNDATIONS FORUM 1994] 3. ALL NIGHT LONG [FOUNDATIONS FORUM 1994] 4. WILD INSIDE [FRESNO AUG 29TH 1992] 5. SINCE YOU BEEN GONE [FRESNO AUG 29TH 1992] 6. HARD FEELINGS [FRESNO AUG 29TH 1992] 7. WISHING WELL [FRESNO AUG 29TH 1992] 8. BABY YOU'RE THE BLOOD [FRESNO AUG 29TH 1992] 9. WILL YOU BE HOME TONIGHT [FRESNO AUG 29TH 1992] 10. BREAKING THE CHAINS [FRESNO AUG 29TH 1992] 11. WE WON'T BE FORGOTTEN [FRESNO AUG 29TH 1992] 12. ALL NIGHT LONG [FRESNO AUG 29TH 1992] 13. WE WON'T BE FORGOTTEN [ACOUSTIC - LIVE IN JAPAN 1993]
90年代から活動を続ける関東の正統派メタルが1996年にリリースした1st。北米マーケットがHM/HRは死にました的なニュアンスを打ち出していたので(おかげでBIG IN JAPAN)当時の背景を考えると勝負するのは厳しかったでしょうね。無骨なほどに熱いエナジーが迸るメロディアスなパワーメタル路線を貫いています。その姿は日本に根付くジャーマンスタイルを模倣したパワーメタルサウンドを奇をてらう事無く披露、ありふれた構成と無難さに幾度興奮は覚えませんが、その分ソツなくまとめ上げ安定感はあります。自主制作故の迫力の薄い音にパワーを半減されているものも、ガッツィな歌声も切れ込んでくるシャープなギターも日本人ならではのきめ細やかさが行き届き悪くないですよ。 ただ全体的なまとまりが少し弱いかも知れません。レコーディングなんでもう少し丁寧に仕上げて欲しかった。リズムのズレとか気になる面もあるのだ残念。
ブライアン・ロスが抜けた為に元サタンのシンガー、ルー・テイラーが出戻り。(サタンファミリーは何気に優秀なミュージシャンを輩出していますね)、紆余曲折を経てバンド名を変更して世に出たアルバム。ある意味サタンの「Court in the Act」に次ぐ幻の2ndとマニアの間では語られる事もある一枚。それもオープニングに①聴けば納得してもらえるでしょう、NWOBHM由来のシャープなギターと直線的で攻撃的なリズムプレイ、オーソドックスな曲調ですが、これぞな作風に胸焦がれるものがありグッと引き寄せられるでしょう。多彩なフレージングと芸の細やかなアレンジも映える②濃密なSATAN風サウンドを堪能できる③と三様の魅力溢れる楽曲が続く構成も見事、全般的に灰汁も薄まりより大衆性が増したのも好印象ですね。アルバム一枚で消えてしまった為、イマイチ知名度も低いのかも知れませんがNWOBHMマニアは勿論、正統性の強いHM/HRが好きな方なら聴いて損はしないでしょうね。2009年に再発された時、久しぶりに今作を聴いたのですが、憂いのあるメロディを沸々と燃え上がる熱情でパッケージした今作を聴き改めてNWOBHMのなんたるかに触れたような気がします。個人的には⑤がハイライトでした。
ちなみにワタクシの所持しているのは下記の収録順です。 1.Majesty 2.Guardian of the Blind 3.Trial by the Archon 4.Wizard's Crown 5.Run for the Night 6.The Martyr 7.Battalions of Fear 8.By the Gates of Moria
1991年に『Ten Years of Blitzkrieg』というタイトルのEPをリリースしている彼ら、今作はそのアルバムにセルフリメイク作に新曲を5曲追加してリリースされたもの、国内盤は当時ブイブイと言わせていたPony Canyonからリリースですから驚きですよ。そんな企画モノですが、彼らの初期の楽曲が簡単に聴けたりと悪くはないが、どちからと言えばコレクター向けの一品と言えよう。 でも8曲目のタイトルがSATANのデビューアルバムと同じ『Court in the Act』とか見つけちゃうと、聴きたくなるんですよね。