この曲を聴け!
失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 5301-5400

MyPage

失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 5301-5400
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 | 70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 | 78 | 79 | 80 | 81 | 82 | 83 | 84 | 85 | 86 | 87 | 88 | 89 | 90 | 91 | 92 | 93 | 94 | 95 | 96 | 97 | 98 | 99 | 100 | 101 | 102 | 103 | 104 | 105 | 106 | 107 | 108 | 109 | 110 | 111 | 112 | 113 | 114 | 115 | 116 | 117 | 118 | 119 | 120 | 121 | 122 | 123 | 124 | 125 | 126 | 127 | 128 | 129 | 130 | 131 | 132 | 133 | 134 | 135 | 136 | 137
モバイル向きページ 


KEN HENSLEY & LIVE FIRE - Trouble ★★★ (2020-11-06 18:49:10)

先日、家族に看取られ天に召された稀代のアーティスト、ケン・ヘンズレーがLIVE FIRE名義で2014年にリリースしたソロアルバム。プロデュースを担当するのはケン・ヘンズレー、相棒はヴォーカル兼ベースのロベルト・ティランティ、イタリアのバンドLABYRINTHのシンガーとして知られています。

今回、ケンはどんな歌い手を所望していたのかと思ったら、グレン・ヒューズのようなソウルフルなシンガーだったんですね。参加メンバーもスリムになり、ここで披露するはケンのオルガンがヴィンテージ臭を撒き散らしらしながら、エレガントに舞う古典ロック。そのオーセンティックな作りにファンならずともグッときますが、ここではファンタジーな要素を抑え、とにかくスタンダードな響きで勝負。その為、今の感性でイケば全般的に地味な仕上がりとなるのですが、70年代をガチで過ごした歴戦の兵が、余計な色気を出さずに堅実作業を敢行、英国ロックの伝統を優美に包み込み聴き手を魅了。
レトロなサウンドプロダクションに埋もれがちですが、耳をすませばケンの歴史を総括するような味わいがあり、じっくりとトロ火で煮詰めた英国ロックの旨味成分の強さに唸ります。

URIAH HEEP脱退後の、ケンの活動は日本では過去の人のような扱いになっていました。確かにソロなんだがバンドなんだか分からない活動もあるし、ジョン・ロートンを組んだり、ジョン・ウエットンとジョイントしたり、ややこしい面はあった。作風も脈絡があるのかないのか、そもそも、ケンは何屋さんなのかという欠点がある。
オルガンに専念すれば良いのに、歌ったり、ギター弾いたりと、イングウェイみたいにやりたい放題。そういうのもマイナスに働いたと思っている。ヨーロッパを中心とした活動、特にロシアでは神様のようなアーティストだったケン・ヘンズレー、今現在の日本での認知度を考えるとチョイと残念ですね。

良いメロディと良い音楽、今作は最も大切なものがあります。それだけで十分です。


KEN HENSLEY - A Glimpse of Glory (2021-03-01 19:02:06)

久しぶりにシーンにカムバックしてきたケン・ヘンズレー、今回も沢山のゲストを迎え制作。相変わらず彼がメインでギターとヴォーカルも担当、やはり大人しくキーボードに専念することはありませんが、懐かしいMama's Prideのメンバーが楽曲を提供、&客演、④はパットが唄い⑤⑨はダニーが唄っている。④はMama's Prideの曲、⑤⑨はわかりません。
他の曲のクレジットはヘンズレーです。作風は静かな歌モノサウンドを貴重とした渋めのロックサウンド。
ケンのハモンドが暴れるなんてありません。ひたすらAORという仕様。合い間にサザン風味まで持ちこみ、とにかくハードなものを主食としてる方なら眠くなること間違いなし、HEEPファンにとっても辛いアルバムになりました。
ワタクシはアイドルの追っかけではないので、ケン・ヘンズレーなら何やっても凄いと思える耳は持っていませんので、地味な歌声と地味なギター、退屈極まりないアルバムです。
ゲストシンガーの本物の唄が素晴らしいと感じるだけ、往年のジーパン刑事殉職シーンみたいに、本気の『なんじゃこりぁ』が出ました。
と、往年の姿を期待するがあまりに文句しか出ませんでしたが、そんなことを気にしない、有名な曲のオルゴールヴァージョンとか聴いて楽しめる方や、ロックではなくスローなバラード系に癒されたい、カントリー風味も欲しい、寝る前の子守唄を探している、そんな方にはピッタリでしょう。
そしてケン・ヘンズレーと言う名義に拘らない、これが一番重要なのが虚しい。


KEN HENSLEY - Blood on the highway ★★★ (2012-01-14 03:18:15)

2007年リリースのアルバム
ゲストシンガーにグレン・ヒューズとジョン・ロートン、更にはヨルン・ランデにイブ・ギャラガーの四名を迎え曲作りの才を遺憾なく発揮した、自身の足跡を旅するというテーマを元にした、温故知新な世界観を貫いた名盤です。
派手さはないが堅実なサウンドに安らぎとロック然とした興奮を覚えます、希代の名シンガー、ジョン・ロートンとの競演に思いを馳せ、敬愛してやまないシンガー、グレン・ヒューズのパフォーマンスに期待を膨らませました。もちろんなんでも歌いこなせる器用なシンガー、ヨルン・ランデもいるわけですから安心ですね。普通はKeyが主役のソロ作なのだから鍵盤楽器がもっと目立ってもよさそうなのですが、唄を中心とした爽快感と適度な哀愁、そして渋みを感じさせてくれる大人のHM/HRサウンドが聴き手を魅了します。おっさん臭いで片付けることの出来ない普遍の魅力、それらを彩る実力派のシンガーの共演(本人も2曲歌っています)と安定感抜群です。時折顔を出す鍵盤楽器の自己主張もカッコいいですね


KEN HENSLEY - Blood on the highway - Blood on the Highway ★★★ (2021-03-01 19:31:08)

エモーショナルヴォイスが持ち味のヨルン・ランデ
彼の持ち味を生かしたゴスペル調のブルージーな一曲
ケンの人生を振り返るという意味のあるアルバム
そういう意味で聴けば非常に意味のあるタイトルトラック
ヨルンのディープヴォイスがグッと迫ってきますね


KEN HENSLEY - Blood on the highway - The Last Dance ★★★ (2021-03-01 19:27:05)

ヴォイスオブゴットの異名を持つグレン・ヒューズの降臨です
彼のソウルフルかつエモーションな歌声が楽曲の持ち味を遺憾なく発揮
ストリングスアレンジもがっちりとハマり
ソウル過ぎないグレンのおかげで数段素晴らしい仕上がりになりました
ケン・ヘンズレーではこういう味にはなりません
レベチですね
一番ガツーンと来て欲しいサビで突き抜けるのでオリジナルにあった糞詰まりも解消
スッキリさせてもらいました


KEN HENSLEY - Cold Autumn Sunday (2021-03-03 15:40:53)

のっけからボサノバありタンゴありと、前作のブルージー路線を払拭。憂いのある英国的な情緒も戻ってきました。作風としてはAOR風味の歌モノサウンド。多少なりともHEEP的なアプローチを探せるが、彼のソロ作で統一されている革新的な方法論を持ち込まない、無難な作り込みは定番の空気が漂い、刺激はないが安定感はある。
ラジオ向けの大衆性、ソフトケイスされたバラード系が大半を占める構成(私が聴けるのは頭から⑧までです)、今回は今までと違いレコーディング環境も良くなり音に深みが増しているのが良かった。

そして連続してケンのソロを聴き、いかに1stソロが偉大だったかを思い知らされた。


KEN HENSLEY - Eager to Please ★★★ (2020-11-09 20:46:11)

ケン・ヘンズレー2枚目のソロアルバム。リリース時期を考えると、バンドは不安定な時代であり、やはりケンは独立を考えていたのかと深読みしたくなりますが、それは音楽性にも起因します。前作同様、アレンジ次第ではHEEPに採用されそうな曲もあり、わざわざソロでやらなくてもなんてね、言いたくなるのですが、誰にも文句を言われずにやりたい気持ちもわかります。ましてやリズムセクション以外は全てケンが担当する才人ぶりを発揮、これだけ歌えて、ギターもひけりゃ、多少は天狗になっても仕方なしです。

前作同様、フォーキーなサウンドが大半を占める構成、気品溢れる英国ロックは湿り気たっぷり、その情緒のあるサウンドにケンの声もハマり、コマーシャル性と職人肌の拘りが程よく絡み合い、味わい深い大人のロックへと昇華しています。ここにガンガンと唸るオルガンはありません、ハードなものを求めると眠くなるでしょう。

時には心を穏やかに、素直な音に癒されたいものです。ケン・ヘンズレーのメロディメイカーとしての才に触れて欲しいです。この人は、HEEP脱退後、大きな仕事をしたとは言えない人物です。それだけに、今となっては過去の人でしょう。だからこそ、今、若い人に知ってもらいたいですね。


KEN HENSLEY - Free Spirit (2021-02-28 19:29:44)

HEEPを去ったケン・ヘンズレー、何かに追われるようにリリースされたソロなのだが、これが困惑するような内容になってしまった。英国的なフォーキー路線だったゼ前2作とは路線をガラリと変えAOR調の歌モノスタイルへと舵を切っている。
特にオープニングナンバーなどディスコタッチのナンバーなので驚く、続く②も2分半と短い歌モノサウンドに驚く、ドリーミーなHEEP風味もあるが、戸惑いは隠せない。
何の予備知識もなく聴けば、これがケンのソロとは思えないような、オシャレAORロックになってしまった違和感は今もってなくならないが、イアン・ペイスが叩いている⑥はハードなスタイルをキープ、オシャレ感と枯れたギターもマッチしており、盛り返している。バラード系も機能しているが、ケンの歌声はパンチに欠け、一番出て欲しいところで苦しそうに唄ってしまう、ポップなロックナンバーの⑧などでは、彼の歌唱力不足は顕著に感じるだろう。
イングヴェイ同様、何でも自分でやりたい人なので、理解はしているのだが、勿体ないと思わせる瞬間が多く訪れる。
リズムセクション以外はケンが担当、ギターもサイドとしてはイイが、リードとなると弱い、教則本のようなフレーズも多く、アルバムの性質に大きく起因している。
ムーディーな⑨やポップロック等は、ジョン・ロートン辺りが唄えば凄い事になるのになぁと、本当に臍を嚙むアルバムですね。
全10曲、32分のランニングタイムが示すように、ラジオを始めとしたメディア展開も視野に入れた売れ線志向です、それだけに重厚なケン・ヘンズレースタイルは望めませんが、歌モノロックがイケる口ならば、楽しめる曲も多いでしょう。
そういうアルバムなのでお気楽な⑩でクローズするのですね。
これが売れたら、続編あったのかと、今となってはゾッとする思いですが、サブスクの方は気兼ねなく楽しんでください。


KEN HENSLEY - Live Tales (2022-02-22 20:19:00)

スペインで行われたケン・ヘンズレーのアコギ時々ピアノで行われたライブ。もうライブというよりはリサイタルと言いたくなる、フォーキーなステージである。シンプルな構成から紡がれる音の調べは厳かな雰囲気もあるが、ファンとの交流もあったりとリラックスしたムードも醸し出している。
自分の持ち歌やヒープの名曲を歌う構成はいつものことだが、本人が気持ちよく唄う姿を拝みたいファンにとってはありがたい一枚であろう。部外者厳禁なステージ故に、初心者には厳しいだろう。特に唄が厳しい、曲が進むにつれて声も出なくなり、高いところは常にキツそう、ヒープ時代のドリーミングなファンタジー路線の曲をぶち壊している。バイロン、ロートンのハイパフォーマンスに慣れた耳ならばなおそうだろう。アイドルのファンでもあるまいし、そこケンさんさえいれば良いというのは別の話。
好きと下手に聞えないのは別次元である。ましてや、それを押しつけるのは常軌を逸する行為でしょう。検閲するのは他の国でやってください。
でも、アコギ一本になりメロディの良さを改めて確認することは出来る。

今回も書き込むが、今に若い人はCDを買わない。サブスクで気軽に楽しむ人生を送る人も多いでしょう。それだけに知識も無く気軽にアーティストの音源に触れることが出来る。これは素晴らしい事であり、予期せぬ出会いに人生がより豊かになるわけだ。
それだけに、最初に出会った作品がポンコツだったら、そのアーティストに対して二度と耳を傾ける事は無いだろう。サブスクはCDショップにある全ての音源を家で楽しむようなモノ、外したアーティストをわざわざ聴かない。
だからこそ、偶然でもサイトに訪れた人たちにいっておきたい。ケン・ヘンズレーは偉大なアーティストである。
こんなもんじゃない。まずはヒープの初期に当たる黄金期の目が覚めるようなオルガンプレイを楽しんで欲しい。そこから辿ることをすすめる。通常、こういう押しつけはやらないのだが、人の投稿に目を通して検閲する輩がいるので今回だけ言及します。

面倒なサイトになったなぁ。誰とも関わらずに投稿していたら突如、裏アカウントを持っているように言われ、他人を攻撃していると非難される。これだけ、おとなしくやってきたのに、人との違いを受け入れられなくなったら人間は終わり。関わりは持てませんね。


KEN HENSLEY - Love & Other Mysteries ★★ (2022-02-21 13:14:56)

前作同様ゲストシンガーを迎え制作されたソロアルバム。アルバムタイトルが示すようなロマンティックな雰囲気も漂わせるアコースティカルなサウンドが主軸のソロアルバム。
動よりも静と言うことですが、これが実に味わい深い作風に仕上がっており、ゲストシンガーのハイパフォーマンスと相まって実に聴かせてくれるアルバムに仕上がっている。

オープニングはお馴染みの地味なケンの声だが、曲調的に違和感はなく印象は悪くない、しかし本編の幕開けはロシア人女性シンガーとグレン・ヒューズの二人によるデュエットソングから一気に世界観が広がっていきます。美しいメロディを際立たせる情感のある唄声、楽曲も魅力を何倍にも膨らませてくれます。③はサラ・ロープが歌い、④ではアイリーン・フォルニシアリと‎ロベルト・ティランティ‎が歌います。この二人は⑩でも共演、ロベルトは⑨でも歌います。⑤⑥⑦⑧とケンが一人で唄うジャイアンリサイタルタイムはあれど、半数の曲を唄で酔わせてくれるパフォーマーが登場するので、彼のソロアルバムとしては前作同様、聴くべき場面は多い。

これだけ良いメロディと繊細なサウンドを際立たせるアレンジがあるのだから、歌い手は重要であろう。心に潤いを与える優美なメロディの数々、たまにはこういう音楽に身を委ね優しい時間を過ごすのも耳を休めるのには丁度良いですよ。流石に全曲通して聴くのは飽きるのかも知れませんが、気分に合わせてチョイスするのが一番でしょうね。


KEN HENSLEY - Love & Other Mysteries - Romance ★★★ (2022-02-21 13:25:03)

2曲目で早くもアルバムのハイライトとなるパフォーマンスが登場
グレン・ヒューズの抑え気味の歌声も味わい深いモノがアリ
女性シンガーとの絡みも上々

切ない愛の物語を二人のシンガーが互いの立場で唄い分ける様も実にロマンティック
楽曲のタイトルが示すようなロマンスがあるわけです
甘いねぇ
ロマンだねぇ
センチメンタルですなぁ


KEN HENSLEY - My Book Of Answers (2021-04-30 12:24:42)

HEEP黄金期と呼ばれる音楽性を支えた天才的な鍵盤奏者として知られるケン・ヘンズレーの遺作となった一枚。バンド脱退後の彼の活動はけして順風満帆とは呼べないものだろうが、2000年に入ってからは精力的な活動を行い、ソロ、バンド、合い間にHEEP関連の仕事をこなし、ご健在な姿を見せてはいた。
その反面、何をやりたいのか見えない活動が多く、バンドでアルバムをリリースしたかと思えば、すぐにソロ、それが上手くいかないと思ったらバンドと言うような形の活動が多く見られ、随分と腰の据わりが悪い印象を受けていました。
ベテランなのに、何を焦っているのか?です。その方向性の定まらない活動は遺作となる今作まで続いていますが、今回は、ある意味ベストオブソロアルバム的な多様性を持ち込み、それまでのアルバムからベストな曲を選曲したような印象を受ける。逆を言えば代わり映えのない曲でもあるのだが、焦点を絞り込みメロディアスな作風に傾いている。

しかし、残念ながら、リードシンガーを務めるのはケン・ヘンズレー本人である。彼の唄が全てを結審するでしょう。抑揚のない力のない歌声、一番張って欲しいところで張れない弱弱しい歌声、良く言えば味があるであるが、親戚でもないので、そこまで肩を持てません。レンジの狭い声質でもある為、歌メロも同じような音域を行ったり来たりとフックもない、それなのに用意している楽曲は歌モノである。

ここと折り合いがつくならば問題はないだろうが、どう贔屓目に見ても下手な歌である。彼の唄が予定通り全てを台無しにしている。その答えは⑦にあるだろう、男女のコーラスを参加させたことにより、唄の弱さをフォロー、そのおかげで俄然曲の良さがグッと出てくる。本来も魅力が発揮されているという事だろう。
バンドサウンドも、けして派手さはない。もっと言えば聴かせるようなパートがない。それだけ地味でる。あくまでもボーカルオリエンテッドな作風なのである、その唄が最強に弱い、だから聴いていて辛いに直結するのです。

②③④⑤とバラエティ豊かな曲が並ぶ、どの曲も今までの集大成のような魅力がある、それは⑥以降も続く、しかしである。これ以上の戯言は止めるが、これだけは断言したい。
今作は、遺作という事で、割と聴き易い環境にあるだろう、ある程度、ハードシーンにアンテナを張っている人ならば、耳にする機会もあったケン・ヘンズレーの死去報道、それだけに視聴する機会もあるだろうが、これが彼のマックスとは思って欲しくない。彼はもっと野心に溢れキレまくった演奏をしていた才能豊かなミュージシャンだった。2000年以降もライブでオルガンを弾いている姿は何とも頼もしいものであった。
そしてライブでのセットリストの9割HEEP時代をプレイしていた。それが全ての答えである。求められた姿と、本人がやりたかったことの違いは最後まで埋まらなかった。それでも、フックのあるメロを唄えるシンガーがいるだけで後世の評価を随分と違ったであろう。
ソロアルバムなのだから、誰にも邪魔されずにやりたいことをやるのは簡単である。でもそれでは商売にならない、唄える事と唄う事は別の話です。

きしくも、今年はレディインブラック発売50周年である。本家はケンの死を悼むように再発してきた。因果なものである。つくづく残念なアルバムになってしまった。

ワタクシはアイドルにうつつを抜かしたことがありません。だから、○○がいればよい。○○がセンターじゃなきゃ嫌だと言う感性がない。そもそも、その人がいれば何でも最高だなどの概念がない。ANTHEMは大好きだが、柴田直人のレゲエアルバムを聴きたいとは思わない。
音楽の話とは別次元の○○が好きだから、何でもかんでも傑作と言う糞センスを持ち合わせていません。人には理解しがたい溺愛指数100%の話には共感しますが、それを強要する人間には一切関わりたくないものです。下手だけど好きと、下手に聴こえないでは、大違いです。

さらに言えば専門誌を20年以上読んでいない、最近のトレンドを全く知らない浦島太郎オジサンである。そもそも興味がない。
メタル系の世界に一番必要のないものはポピュリズムだと思っている。知名度が評価に反映されることは絶対にない。ましてや、批評家の名前や点数に左右され自分の価値観が変えられる歳でもない。メディアの情報を鵜呑みに出来るのは、音楽聴き始めの、せいぜい2,3年でしょうね。
昭和、平成、令和ときて、何十年も前に、批評家がいったコメントを後生大事に抱えて生きられません。自分の人生や価値観を過去に置いてはいけませんのでね。


KEN HENSLEY - Proud Words on a Dusty Shelf ★★★ (2020-11-08 18:23:56)

HEEPの全盛期とも言えるDEMONS AND WIZARDSとTHE MAGICIAN'S BIRTHDAYという名盤を制作していた合い間にソロアルバムをレコーディングしていたケン・ヘンズレー、溢れ出る創作意欲の賜物なのか、それとも別行動をしたかったのか、とにかくここで聴けるサウンドは、HEEPに採用されるようなエレガントな英国ロックが収録。フォーキーでブルージーな要素も強いが、アレンジ一つで、バンド採用されてもおかしくない楽曲を楽しめます。

それだけにHEEPから流れてきたファンにとっては、概ね不満もなく受け止めれるでしょう。幻想的なハードサウンドが出てきたら、そりゃ本家に喧嘩を売るようなもんだし、そもそも、ソロアルバムにそんな要素を求めていないでしょう。
ここでは、ミュージシャンとしての別の顔を見たいものです、それだけに、イメージを崩さないオシャレな作風は、今聴いても通用するような優美な古典ロックとして受け入れられるでしょう。HEEP以前の活動を知っていれば尚更、腑に落ちると思いますよ。

邦題が夕闇と付けられた、オープニングから、その味わい深さを満喫、枯れた味わいの泣かせのギターに悶絶です。そこに朴訥とした英国ロック声が絡むんだからね、涙腺が刺激されるでしょう。ケンの優しく語り掛けるようなソフトな声が何とも言えないフォーキーな②(裏で鳴ってるど~)再録の④など、彼の裏表両面を垣間見ることが出来ます。気品あふれるエレガントな正調英国ロックの響き。ハードなものを主食の方には眠くなるようなフォーク路線かもしれません、初期HEEPのようなガンガンと迫る強烈なアンサンブルもありません、でも、ケン・ヘンズレーのルーツを知りたい方はマストな一枚でしょうね。

いかにもHEEPな⑥も泣かせる、味わい深いギターがたまらん。英国的情緒溢れるポップな⑦も朴訥な声に似合う。カントリー調の⑧⑩、その合間に挟まれるドラマ性のあるゴスペル調の⑨など、ケンの情感豊かな歌声が胸に迫るでしょう、ギターもエエですよ。
秋の夜長に、心を癒すポップサウンド。疲弊した耳を休めたい、そんな方にピッタリの一枚でしょう。


KEN HENSLEY - Running Blind (2021-03-03 14:44:30)

2000年に入り動きも活発となったケン・ヘンズレー。ジョン・ロートンとのコラボも発表、手作り感満載とは言え両者が並ぶライブは見ごたえたっぷりの内容だった。しかしというか予定通り、プロジェクトは永続できず、次に手を組んだのはジョン・ウエットンだったが、これも早急に瓦解する。
何事も続かないのが問題だが、精力的な動きの中でリリースされたのが今作。まずオープニング2曲が嘘のようなイントロダクション的なインストナンバーが2曲続きます。このアイデアにちょっと笑ってしまいますが、③からエンジンも始動。それまでの路線とは明らかに違う歌をメインにしたメロディアスロックスタイルで勝負。
ジョン・ロートンのソロに近い風味も漂い、ロートンとのコラボ時代を想起させるような楽曲が続きます。A Glimpse of Gloryが厳しい内容だっただけに、焦点を絞り込んだ作風はありがたい話である。
とは言え、リードシンガーはケン・ヘンズレーである。昔ほどクリアーな声でもない、地味さとオッサン臭さに拍車のかかった力のない唄は、AOR風味の強い歌モノロックに適しているとは言えず、③④⑤と続くほど、その違和感は半端なく漂ってくる。ジョン・ロートンの声が聴こえてきそうな曲もあるし、彼が唄えば適なイメージがちらつくのが口惜しい。

アイドルの追っかけの気持ちを理解できない身としては、○○がいれば何をやっても素晴らしいという発想は一ミリもありません。⑥のようなお気楽なロックナンバーにオジサン声は全く似合いません。
それら全てを受け止められさえすればメロディ派にとっては素晴らしい作風になるでしょう。草野球の審判並みのゆるいジャッジも必要になるでしょう。

クラシカルなインストからカントリーまで、バラエティ豊かな楽曲は円熟味を増したエレガントな男の生き様が色濃く投影された今作。⑦では朴訥とした声もハマる、⑧も上手くいっている。でも専任シンガーならもっと凄いことになっている。勿体ないと思わせる場面が大きすぎる、ストリングスアレンジがハマっている⑧はもっと伸びやかな歌声で聴きたい。ケン・ヘンズレーは素晴らしい才能があり、アレンジ方法も心得ている。
しかし、ここで聴ける唄が、千鳥の漫才のネタ同様、手の込んだ料理にタルタルソースをニチャチャチャチャと同じである。漫才なら笑えるが、こちらはガチなのでツライ。


KEN HENSLEY - The Last Dance ★★ (2021-03-03 15:29:27)

ロシアなど局地的な地域では神様のように扱われる英国を代表するオルガン奏者。それ以外に歌もギターもできるマルチプレイヤーとしても知られ、その豊かな才能は70年代において煌めいていた。
一頃、すっかり姿を消したケン・ヘンズレーだったが、それまでの低迷期を払拭するように精力的な活動を行っていた。ライブなどでは、HEEP時代の曲を擦り倒し沢山の会場を埋め尽くす盛況、その反面、ここ数作の作風はファンの思いに応えていたのかと言う疑問符もあったが、彼がやりたいことをやればよいので問題は起きない。
今作は彼がかつてサザンロックバンドにいたことを思い出した。乾いた南部よりもブルージーな作風は、雄大な大地を想起させるスケールを誇っており、その無駄を省き徹底して方向性を絞り込んだことにより近年の作風に感じた迷いを払拭、好き嫌いは別として、まるでBON JOVIがやりそうなカントリー風味のロックをケン・ヘンズレーがやっているという印象が強い。それだけにコマーシャル性も十分に感じられる。
とは言っても、そっち方面に理解のある方がイケる話なので、ハードなものを好む方には少々地味だろう。当然、ケンがリードシンガーなので地味さ加減は半端ない。田舎道の潰れかけのドライブインの如き味わいだ。そこに共感できるかが重要。まさに絶飯グルメ旅行である。
リラックスした楽しそうな雰囲気が詰まった一枚。これもケン・ヘンズレーなのです。


KEN HENSLEY - The Wizard's Diary Volume One (2022-02-15 19:40:23)

ロシアでは大スターとなるケン・ヘンズレー。全ては70年代の短い期間に残した偉業のおかげなのだろうが、西側とは違うロシアでプチスターというのがなんとも涙を誘います。
今の若い人にはどなたでょうとなりますよね。とにかく晩節を汚しまくりチョイチョイ、自分から出て行ったヒープの曲で食いつなぐ人生に涙を禁じ得ません。同情はしますが共感は出来ない自分勝手は男。スター気取りが最後まで抜けず、誰とコラボしても長続きはしなかった男。今で言えばイングヴェイ・J・マルムスティーンあたりを当てはめて頂ければ分かりやすいでょうが?そこともチョイと違うのがポイントです。インギーは、コンポーズとプレイは維持できている。

今作もジョン・ロートンとのコラボ、そしてジョン・ウェットンとの接近などあったがモノには出来ず、その後にリリースされたユーライアヒープの楽曲をカヴァーした企画モノアルバム。
バックはロシア人ミュージシャン、オーケストラも参加とケン・ヘンズレーを囲み、国威発揚とも言うべきスタイルになっている。

唄もギターもオルガンも何でもこなすケン。毎度の事ながら弱々しいレンジの狭い声で気持ちよさそうに歌っています。③なんて情感豊かに歌い上げるバイロンの真骨頂を味わえるバラードだっただけに、その対比はエグい。④みたいなスローナンバーなら誤魔化せるかもしれないが、やはり演歌歌手に指導する作詞作曲家のようなレベルの唄であり、個性もなくリードシンガーを張れるようなパフォーマンスは最後まで訪れない。勿論、持ち唄の⑧はあるが、あれはライブでもお馴染みのダン吉直美のおまけコーナー、この曲が始まれば皆が手拍子で迎えほっこりとする時間の奴である。モグモグタイムがメインでは困るのだが、今作はケンのソロアルバムお馴染みの覇気が無いセルフカバーアルバムです。

前にも発言しましたが、これをマックスの実力だと思って欲しくない。しかし残念ながら、彼のカタログではかなり良い方である。オリジナルは、ジョン・ロートン、レコーディングはジョン・スローマンが済ませたハードでノリの良い曲⑥だが、ここでは、そのハードさが削がれスローマンが持ち込んだソウルフルなフィーリングは木っ端微塵に吹き飛ばされている。⑨に関しては閉口、名曲⑩の世界観は何処へいったのか?と悪口が止まらないパフォーマンスに終始しています。ラストの⑫も万年最下位の草野球チームの補欠と大谷翔平を比較するようなモノ、上げた以外の曲でも壊滅状態である。

恐ろしいモノで、音楽ストリーミングサービスは再生回数が分かるようになってる。誰のなにが人気なのか。これは残酷な話である。
著名人の評価としては救いようもないのだが、最強の楽曲を最弱の唄が台無しにしたのだから一目瞭然でしょう。

正直、厳しい評価になるのは今の若い人は配信サービスで音楽を楽しんでいる。YouTubeもある。例えばSpotifyだとケン・ヘンズレー人気の曲は、このアルバムの⑧だ、その流れで今作に顔を出せば面食らでしょう。だから断言したい。オリジナルはもっと良いぞである。これでヒープに見切りをつけて欲しくない。
ココにあるのは独りよがりの独居老人による趣味の世界である。そう思えばグッと味が染みるだろう。そして最大の功績はオリジナルの良さを誰しも再確認出来るという一点でしょう。南無阿弥陀仏。


KEN HENSLEY - The Wizard's Diary Volume One - Easy livin' (2022-02-15 19:45:36)

軽快なシャッフルナンバー
オリジナルではギターもヴォーカルも力強く
山道を駆け抜ける四駆のようだが
ココで聴けるヴァージョンはワンボックスカーで家族揃ってイオンに行くようなほのぼのとした絵が浮かぶ
スリル皆無のお買い物である
皆で歌い上げるサビのコーラスパートに脱糞
そりゃないぜ


KEN HENSLEY - The Wizard's Diary Volume One - July morning (2022-02-15 19:59:25)

オリジナルはバイロン
彼のソウルフルで美しい歌声を味わえますが
おっさん声のケンではどうやっても太刀打ちできません
サビに向かってグッと盛り上がるところでも完全に唄い負け
多くのファンが大切にしている曲なので我慢がならないとなるでしょうね
ワタクシは音楽の話をしています
下手だが大好きだという愛情は大いに理解できます
そうやって皆マイアーティスを愛でて楽しんでいるでしょう
外からとやかく言うのは大間違いですし許されませんよ
でも下手か上手いかの違いが分からないのは別の話
豚肉か鶏肉かくらいは分からないとね


KENT HILLI - Nothing Left To Lose ★★★ (2023-09-07 12:36:50)

今はGIANTでも歌っているFrontiersレコードお抱えのシンガーによる2枚目のソロアルバム。先行公開された曲の出来映えに不安要素などイチミリもなく今回も叙情的で爽快なメロディが吹き抜けるAORサウンドを展開、彼の出身である北欧テイストも嫌味なく練り込みワールドワイドな感性に彩られた極上のサウンドを構築、どの曲がシングルカットされても、成功を収めるだろうと予感させる内容。前半から曲の組み立て方も絶妙であり、飽きさせることなく完走と流石である。まぁある意味レーベル謹製のサウンドでもある、またコレなのかと思うマニアもいるだろうが、歌モノロックが大好きな人ならば間違いなく気に入るでしょうね。フック満載のメロディと涼やかな北欧マインドに心も健やかに癒やされます。
ところで1stレビューしたつもりだったんだが?無いな?老いは怖いよ。


KENT HILLI - Vital 4 ★★★ (2021-10-30 14:07:02)

収録曲
1. Losing You (Joe Lynn Turner cover)
2. Can't Turn It Off (Michael Bolton cover)
3. Arms Of A Stranger (Signal cover)
4. More Than Meets The Eye (Europe cover)

上記4曲を収録したEPを9月にリリースしたケント・ヒッリ。バンド活動のみならず、ソロのキャリアも精力的に築き上げてきていますね。それにしてもジョー・リン・ターナーのカヴァーから幕が開けるのは渋い。シグナルをやったのも渋い、そしてヨーロッパはOUT OF THISからのシングルカットされたキャッチーでマイルドになったが北欧の風を吹かせまくったあの曲をカヴァーと、彼の瑞々しいハイトーンヴォイスを駆使し、見事にやりきっています。自分の持ち歌のように歌い切る姿の頼もしさもあり、どの楽曲も令和3年に新たなる息吹を与えられ蘇りましたね。
選曲はけしてベタではない、しかしツボは突いてくるというセンスにメロディ派のマニアならニンマリさせられるでしょう。上手い歌と良い楽曲が聴きたいというマニアにはもってこいのEPです。彼のメロディに対する拘りが心に浸透していきますよね。マニアを唸らせる選曲だよなぁ。シグナル忘れていた。


KENT HILLI - Vital 4 - Losing You ★★★ (2022-04-23 21:45:46)

ジョー・リン・ターナーの1stソロからオープニングナンバーをカヴァー
センスのある選曲です
オリジナルの良さを壊さない完コピ大会ぶりも好印象
エエ曲ですねぇ


KENT HILLI - Vital 4 - More Than Meets the Eye ★★★ (2022-04-23 21:48:19)

見事な唄いっぷりですねぇ
ジョーイが憑依していますよ
力の入った唄い回しもソックリです


KICK AXE - Rock the World ★★★ (2020-10-29 10:58:40)

カナダの正統派HM/HRバンドがリリースした3枚目。熱量の高いロックヴォーカルと、そこに被さる厚めのコーラスワーク。爽快だが泣いているメロディに絡むハーモニーの付け方にメロディ派のマニアならずとも耳を持って行かれるでしょう。
80年代的な売れる要素も感じるが、それ以上に感じるのは彼らのアーティスティックな感性。細部に拘ったアレンジと音選びに感嘆、アホでは作る事の出来ない一線級のサウンドで勝負している。
テクニカルな要素もあるが、ツボを押さえたプレイに職人肌を感じるギター、曲調に合わせ色彩美豊かなプレイで楽曲に華を添えています。躍動するリズムプレイも同様に曲調に合わせ強弱のアクセントを表情豊かに見せ、聴き手を魅了。美しいハーモニーの合間を縫うように我を打ち鳴らしていきます。
ロックな熱量も豊富な歌声が胸板厚し、そういう迸るエモーションを売れそうな感性で堰き止めクールな一面をアピールさせることで絶妙なバランス感覚でまとめ上げている。
過去の作品と比べても質は高い、その完成度の高さにメンバーも満足したとは思うのだが、売り上げに繋げる事は出来ずに、次の一手が出るままバンドは解散。コンピ作などにも顔を売り、これからという所だったので残念でしたね。
極上のメロセンスに支配された正統派と呼ぶに相応しい聴きごたえのある一枚。一部のメロディ愛好家の間で知られる一枚で終わるのが勿体ないと思う気合いの入った一枚です。
何度聴いてもグッとくるんだけどなぁ。


KICK AXE - Rock the World - Great Escape ★★★ (2020-10-29 11:07:03)

ド派手な一曲ですね
豪快なリズムの上に爽快なメロディがパワフルに躍動
キーボードもお化粧を施し楽曲を煌びやかにメイクアップ
こういう曲をやれるのがバンドの強みでしょう
ポップでパワフルなアルバムの中でも異彩を放つ一曲
アクセントになっていますね


KILLER ★★★ (2011-11-21 04:55:34)

1981年リリースの2nd
欧州産ならではのMOTORHEAD直系の暴走HM/HRサウンドを轟かせてくれます
①と⑧のメタルの初期衝動を煽り立てる爽快感とキレは素晴らしいですね
本家ほど破天荒ではない整合性が個人的にはツボでメロディも押さえている姿勢に好感を持ちますね。カッコいいわ。
1981年でベルギー産でここまでテンションの高いサウンドを聞かせてくれるのだから辺境の地でメタル後進国なんて認識を一発で吹き飛ばされましたね
個人的にはベルギーと言えば僕にはKILLERが最強のバンドですよ
トリオ編成が織り成すパワー漲り暴走ぶりと計算されたサウンド
ないがしろにしないメロディとシンプルでごまかしの効かないアレンジだからこそ
垣間見ることの出来る本気のサウンドがここに息づいていますね
知名度と音楽性の高さが100万キロは開いているな
TANKなどが好きな方なら楽しんで貰えますよ


KILLER - Broken Silence ★★★ (2015-10-18 13:52:23)

ベルギーのMausoleum Recordsが復活、その復活劇と供に突如リリースされたのがベルギーのメタルシーンを語る上では外す事の出来ない老舗バンドKILLERの5Th。参加メンバーはVo、Gのショーティ以外は新メンバーですが、シングルギター編成のキーボードが加入で4人組。あの剛毅な暴走スタイルに合うのかいな?懐疑的な気持ちを抱いたのですが、今作は今まで以上にメロディに気を配し過去のスタイルに固執しない非常に音楽的にも広がりのある実に質実剛健としたサウンドを披露。その剛健なリフと骨太なリズムの上を華麗に舞うキーボードのフレーズは新たなる可能性を見出し、解散前にリリースした作風をよりメロディアスかつソリッドにビルドアップしたような印象を持ち好感も上がりました。欧州的な翳りと湿度のあるメロディ、そこに打ち鳴らされる彼等流のハードな疾走感のもつ説得力と凄みは過去最高に出来栄えとなり、古臭さなど皆無な単なる懐古主義の再結成ではない2003年の正統派サウンドを提示、初期の激走サウンドとドラマ性を高めたインストナンバーまで放り込み芸の細かいベテランならではの懐の深さに感嘆させられました。良くも悪くもこの声あってのKILLERなんですが、少々若い人にはおっさん臭すぎるかもしれませんね。


KILLER - Fatal Attraction ★★★ (2011-11-21 04:45:16)

ベルギーのHM/HRバンドの4th
従来のトリオ編成からギターを一人加え四人編成へと転換
ツインギターを巧みに駆使しNWOBHMの影響下にある骨太なHM/HRサウンドを轟かせます
猛烈に突進してくる様にMOTORHEADを想起しますが
欧州産ならではのメロディがその手のバンドとの一線を越えています
ガッツ溢れるパワーメタルをハイテンションかつパワフルに歌い上げる様もカッコよく
MOTORHEAD丸出しな③なんかも聴くとグッときますね
一気呵成に突進するパワー漲るサウンドとツインギターのハモリが絶妙な絡みをみせ
荒々しいさと整合感のバランスも丁度良く、適度な刺激を与えてくれます
この手の暴走HM/HRサウンドが好物な方なら間違いなく楽しんで貰えるでしょうね
おそらくですがVoはツインでGのショーティさんとBnoスプーキィーさんで分けていると思います。


KILLER - Fatal Attraction - Break Down the Wall ★★ (2011-12-09 03:06:20)

MOTORHEADよろしくね暴走ナンバー
ツインリードのハモリが聴けるソロが印象的ですね
少々やりすぎだよね


KILLER - Fatal Attraction - Fatal Attraction ★★★ (2011-12-09 03:02:40)

アルバムのタイトルトラック
少々大げさなイントロからお約束なハイテンションに爆走
メロディをないがしろにしないのがカッコいいね
ツインギター編成を生かしていますよ


KILLER - Fatal Attraction - Kick in Your Ass ★★★ (2011-12-15 06:24:03)

刻まれるツインギター
ハードなリズムプレイ
男気のあるパンチの効いた歌声
様式に満ちている哀愁度の高いパワーメタルナンバー


KILLER - Fatal Attraction - Middle Ages ★★★ (2011-12-09 03:00:49)

欧州産の泣きを散りばめた疾走ナンバー
アルバムのオープニングを飾るのに相応しいです
TANK風な味付けが憎いね
このリフはみんなで共有するやつです


KILLER - Fatal Attraction - Steel Meets Steel ★★★ (2011-12-15 06:21:33)

咽ぶ泣く哀愁が
全てをなぎ倒し突き進みます
破壊力と欧州産の泣きの同居が素晴らしい
切れ込んでくる哀愁のギターに泣かされますね
ハイテンションなパワフルヴォイスも健在


KILLER - Immortal ★★★ (2018-11-19 11:31:59)

ベルギーを代表するハイテンションスピードメタルバンドが2000年に再始動後2枚目のアルバム。レーベルは勿論Mausoleum Recordsです。ここで聴ける音はかつてのような暴走スタイル一本勝負ではなく、押し引きを得たバランスの取れた正統派サウンドに重きを置いており、初期のイメージと違うのですが、実直な正統派という枠組みを生かし音楽性を広げてきています。まるで○○みたいな曲もあったりするのですが、自分達の信じる道と突き進む姿は好感が持てます。ラストに泣きのインストなんかも持ってきて工夫を凝らしていますよね。
今時のスタイルとはかけ離れた音故に、若い人にとってはオッサン臭いと煙たがられるかも知れませんが、これぞ正統派HM/HRサウンドと呼ぶに相応しい年季が入っています。硬軟交えたバランス感覚を身に付けたベテランによる復活の一撃。マイナーメタルからの脱却を目指した新生スタイルも悪くはないです。だから塩っ辛い歌声でお馴染みのShortyも気張るだけじゃない柔軟な歌声を披露しているんだね。キーボードも上手く使っているよ。本当に間口が広がっているなぁ。


KILLER - Ladykiller ★★★ (2018-11-19 12:00:12)

こちらはスイスのKILLERです。出している音はロックンロールリフを駆使するストレートなハードサウンド、その激しく揺れるロックサウンドは原始的な響きを持つスタイルで、AC/DC直系とも言える豪快なスタイルを継承。曲によってはかなり、やりに言っているものもあるのですが、懸命にこのスタイルの音楽をかき鳴らす姿に嘘臭さを感じる事はなく、愛するべきものを力いっぱいやってるなぁという姿勢に好感が持てます。大陸的なグルーブとメロディ、無駄をそぎ落としシンプルに研磨しているが、ゴツゴツとした粗めの手触りが、これぞロックと言いたくなるスタイルを貫いており、古典的なヴァイブが息づている。ただバラードなんかもあるのだが、バリエーションの少ないスタイルの上に、歌も演奏もやや一本気なところがあるので、日本ではウケないスタイルの音楽なのかも知れませんね。AC/DCやSTATUS QUO、NAZARETHなどの古典ロックが好きな人なら大いに楽しめるでしょう。
ジャケのイメージと全然音が違うもんなぁ。


KILLER - Shock Waves ★★★ (2011-12-12 05:26:58)

1985年リリースの3rd
三枚目のアルバムは個人的には勝負作と思っていますが
彼らは見事にやってのけましたね
基本MOTORHEAD流の暴走HM/HRサウンドを初志貫徹やりきっているのですが
欧州産ならではの湿り気を帯びたメロディがここぞとばかりに顔を出します
ある意味、そんなメロディを放り込んでくるの?そこでそんなアレンジを聞かせてくれるのかと
豊富なアイデアに驚かされますね
シンプルな疾走感だけに終わらないハイテンションな演奏もバンドの個性
先人達のフォワローだけに終わらないポテンシャルの高さを窺わせてくれました
とりわけ起承転結のはっきりとした様式に悶絶させられる③などの仕上がりは目を見張るものがありますよ
また④等では枯れた渋い味わいも聴かせ懐の深さも見せつけてくれます
ただ闇雲に走らないしランニングタイムも長めなのだが長尺に感じさせない
センスの高さも素晴らしいですね
汚らしいカッコのオッサン達がよくもここまでやりますなぁと関心させられた物です
商業誌の別冊でも紹介された作品です
スピーディーに突き進む欧州産の泣きのメロディと
MOTORHEADやTANKといったバンドのパンキッシュさの融合が高次元で昇華された
今作は名盤と呼ぶに相応しい一枚ですね
最後にクレジットはないのですがたぶんツインボーカルですね


KILLER - Wall of Sound ★★★ (2011-12-09 02:58:13)

1981年リリースの2nd
欧州産ならではのMOTORHEAD直系の暴走HM/HRサウンドを轟かせてくれます
①と⑧のメタルの初期衝動を煽り立てる爽快感とキレは素晴らしいですね
本家ほど破天荒ではない整合性が個人的にはツボでメロディも押さえている姿勢に好感を持ちますね。カッコいいわ。
1981年でベルギー産でここまでテンションの高いサウンドを聞かせてくれるのだから辺境の地でメタル後進国なんて認識を一発で吹き飛ばされましたね
個人的にはベルギーと言えば僕にはKILLERが最強のバンドですよ
トリオ編成が織り成すパワー漲り暴走ぶりと計算されたサウンド
ないがしろにしないメロディとシンプルでごまかしの効かないアレンジだからこそ
垣間見ることの出来る本気のサウンドがここに息づいていますね
知名度と音楽性の高さが100万キロは開いているな
TANKなどが好きな方なら楽しんで貰えますよ


KILLER DWARFS - Big Deal ★★ (2014-09-04 19:48:56)

カナダ産の4人組による1988年リリースの3rd。コンセプトがようわからんツイスターゲームで気張ったんかいな?と聴きたくなるジャケットにどんな音が出てくるか想像もつきませんが、意外なほどの爽快感のあるメロディアスなサウンドを聴く事ができ驚いたものです。全体の雰囲気も良くなんだかフワフワと優しいサウンドに癒されそうになるのですが、ややフックに乏しいメロにもどかしさも感じさせ、そのあたりが評価の分かれ目になりそうですね。ホワイトライオンみたいな音が好みの人にはドンピシャでしょう。適度にハードで嫌味が全くない健全な音に懐かしいノスタルジーをくすぐられ、もはや絶滅危惧種なサウンドに手が伸びるものです。


KILLER DWARFS - Dirty Weapons ★★★ (2021-10-10 05:53:18)

紆余曲折を経て辿り着いたバンドサウンドは実に硬派でメロディアスな正統性の強いスタイルに落ち着きました。バラエティは豊かだが一本筋の通った音楽性、その高潔な精神性は売れ線志向とは一線を画すものでありながらも大衆性を補完しているのも見逃せません。
メロディ派だが甘すぎるのは嫌だ、もっと攻撃的であってくれと思うメタルファンなら是非とも聴いて欲しい一枚。このバンドはまずテクニックがある、土台のしっかりとしたプレイを根幹に質の高い楽曲を用意、完成度の高さに見合う演奏力があるからこそ様になります。
伝統的なハードテイストと耳を惹くフックのある哀愁のメロディの融合、迷いがないバンド運営は決定的なカラーを打ち出すことに成功している。個人的にはもっと認知されるべき傑作だと思っているがイマイチ跳ねなかったのは残念でならない。乾いたバラードを用意したりと芸の細かさも強力な武器だっただけに、その器用さがマイナスに働いたのかもしれない、いい意味でのデジャブ感も足を引っ張っているのだろうか、個人的にはベストオブ80年代的なメインストリームよりのバンドサウンドに魅了されますけどね。
④なんてちょっぴり切ないアメリカンロッカバラード風味にキュンとなるし、そもそも頭3曲が強力すぎる。力強さと切なさが同居するミドルナンバーの⑤もエエ、⑥だって名曲の予感を漂わせるムードのあるイントロからカッコいいと、アルバムを通して捨て曲が見当たらないのが素晴らしい。
無駄を削ぎ落しシェイプされた楽曲群の凄みに圧倒される39分の旅路です。気が付けばリピートですよ。アメリカでもドイツでもないカナダという国を代表する音でしょうね。


KILLER DWARFS - Killer Dwarfs ★★★ (2021-06-10 13:32:01)

洗練されたサウンドを向こうにある本格派のスタイルが魅力でL.Aムーブメントとも折り合いをつけて活動していた印象があるカナダのHM/HRバンドだった彼等のデビューアルバム。
まず驚かされるのが、後年のスタイルを比較すると実に堅実で泥臭いハードサウンドを披露している。その出で立ちはNWOBHMにも通ずる硬派さと、ソリッドでヘヴィなスタイルを軸に、アンサンブルの頂点には唄があるという仕様。邪念のない正統派スタイルでグイグイと迫っています。
この手のスタイルの評価は二分するでしょう、派手さに欠け親しみやすいキャッチーさがあるわけでもない、そういう意味でメジャー流通の時流に合わせたものを好む方には少々敷居は高くなるのだが、時代に関係なく基盤となるヘヴィメタルの基礎を築いた、あのサウンドが好みの方は、この安定感のあるハードサウンドは実に体に染み入るでしょうね。
カナダ産だけに大陸的なうねりを土台に、熱を帯びたメロディが、ほのかな哀愁と屈強さを伴い力強く打ち鳴らされている事に好感を覚えるでしょう。
ハイトーンも絶妙な形で歌い込まれている。骨太はグルーブも軽快に聴かせる手腕と、重苦しくさせないライトな感覚、その頂点に唄があると言う仕様を見事に成立させている。それでありながらもハードな力感を損なわない完成度の高い楽曲に目を見張りますね。これは地味ではなく堅実なんだと言いたい。


KILLER DWARFS - Method to the Madness ★★★ (2023-05-15 12:01:19)

時代の流れに合わせ音楽性をプチモデルチェンジしながら進んできたバンド。1992年という時代背景も取り込み上手く立ち回っている。怪しげなSEから従来のイメージを損なわないメロディックロックへと持ち込む展開もOK。2曲目など生々しいロックスタイルを持ち込みSKID ROWとか思い出させたりと上手くやっていますね。

ラフなロック色を強め作り込み過ぎてない印象を与えることで90年代を乗りきろうとしているのだが、その真面目さが個性不足を誘発と痛し痒しな展開になっているのはマイナスだろう。
どこか聴いたことがあるが増えたのだが、あの時代のモトリークルーに付いていこうとしたのならば正解であろう。それにしても器用なバンドであり、その器用貧乏さが成功に繋がらなかったのだろうか?
いずれにしろ、どの作品にも顔があり一定のクオリティを保持しているので、メロディアスにサウンドが好きな人ならば、これ以前を順番に聴いて欲しいものである。


KILLER DWARFS - Stand Tall ★★★ (2022-09-01 19:08:11)

メンバー全員がドワーフと名乗る事で一部のピュアなロックファンから全員兄弟という誤った認識もされたカナダのロックバンド。メンバーチェンジもあるので、大家族が全員ミュージシャン志望というレアはなく、大衆演劇一家じゃあるまいしとクスッと笑いますが、本当に全員兄弟と思っていた人がいたんですよね。

このバンドの音楽を時系列で聴いた時は驚きましたね。1983年にリリースした1stから3年、時代の流れを読み取り見事に86年仕様に変貌を遂げたバンド。その音楽性はオープニングから炸裂、芯にあるロックテイストもそこそこに、売れそうな空気を纏ったラジオオンエアー対策もバッチリとり、現状を好転するよう仕掛けてきました。
いい意味でのメジャー感、だが隠せないハードテイスト、その絶妙なさじ加減をコントロールと耳馴染みのよい楽曲を並べています。曲間の短さなんかも、聴き手の興味が離れないような工夫もあり、アルバム単位で聴かせてくれる。またメロディ成分の強弱を上手くつける事でアルバムの流れに変化をつけているのもポイント。日本人好みの哀メロナンバーなんかが合間に顔を出してくる事により、試聴感も上がるでしょう。
ある時期から、アメリカでもヴィジュアル全盛というのか、腕よりも華やかさを重視される時代が来ました。下手くそでもステージに立てた時代がある。そういうバブル弾ける時代のバンドとは明らかに一線を画す、下地のしっかりとした実力。その自肩の強さが安定感に繋がり安心して聴いてられます。カナダ産だけに丸ごと陽性ではないのも日本人にウケそうですね。

あまり好意的な評価を貰えなかったバンド。また国内盤のリリースも無かったような記憶があるのでイマイチ知名度を上げられていませんが、甘すぎないメロディアスメジャーサウンドの旨味、その味付けの巧みぶりに唸ります。


KILLER MAY - Sangre ★★★ (2021-12-21 12:48:28)

最近、めでたく廉価版が再発されたキラーメイ。ここで紹介するのは1988年にリリースされた3枚目のアルバム。どういう分けかデビューしたときは、シンガーのREINOが女装して唄っていた、他のメンバーもそんな感じだったと言われるが、個人的にはTVでREINOが女装して唄っていた姿しか確認できてない。そんなキワモノ的なイメージは最後まで、このバンドの評価を曇らせたが、後にギターとドラムの菊池兄弟がTHE YELLOW MONKEYで売れたので、このバンドにも少し光が当たった。
インディーズ時代から底抜けに明るいロックをやっていただけに、女装姿はあれだが、陽性サウンドと派手目のルックスの下に隠れる素顔はイケメンというメンバーショットは売れるポテンシャルを秘めていただけに、キワモノとしての売り出し方が悔やまれるバンドでした。
ここではREINOの男を取り戻し、インディーズ時代のようなロックンシャウトを絡め自身の持ち味をアピール。彼の歯切れの良い歌声を前に出しつつ古典的なロックサウンドを披露、シンプルイズベストな音楽性は当時としても古くさいのだろうが、逆を言えば安定したブランドでもあるために、その安定感のある演奏と相まって聴きやすいハードなロックを聴かせてくれる。
ある意味、インパクトは薄まったが本来あるべき姿に戻れたのは彼らにとっては良かったろう。結局、最後まで女装で売れたが為の呪縛から解き放たれなかったバンド。歌詞の内容も変わり仕切り直しを図っただけに、もう一枚この路線でアルバムをリリースして欲しかった。バンド名を変えて勝負しても良かったかもね。KISSとか好きな人なら楽しいだろうねぇ。

話は変わりますが、このバンドのレビューがごっそり無くなっている。ワタクシのコメントも勿論だが、他のユーザーのもなくなっている…ん~


KILLERS - Menace to Society - Menace to Society ★★★ (2021-11-15 17:54:53)

ポールが吠えています
モダンヘヴィネスに噛みついていますね
ド迫力の歌声です


KILLERS - Murder One ★★★ (2018-10-08 14:39:04)

腰の据わりの悪い男ポール・ディアノ、一つのバンドで長く活動する事がなく、チョイチョイ名義を変え、色んな事に挑戦するも上手くいかないと、直ぐに違う仕事に手を出す、そんな悪癖の繰り返しだった。今作は92年にゴリゴリのへヴィメタルサウンドを叩きつけてきたのだが、さしたる話題にもならずに2年後の2ndでモダン化に挑むも失敗。そのままバンドは開店休業状態へ。直ぐにデニス・ストラットンとコンビを組みIRON MANなる名義でアルバムを作るという鬼の所業に、それまでもメイデンをこすってきたが、遂に解禁したんだなぁと思いましたね。
Di'Anno~Battlezone~Killers~Paul Di'Annoとこの四つを使い分けシーンを生き抜いてきた男ポール・ディアノ。その中でも今アルバムはもっとも正攻法で迫るメタルサウンドだっただけに、この腰の据わりの悪さは致命傷とも言える。まっとうな評価をされることなく終わっていた。
JP寄りのブリティッシュサウンドもあるが、ハードコア・パンクスも裸足で逃げ出すアグレッションさも加味された楽曲は、ポール・ディアノの荒々しい歌声を際立たせるのに十分な効果を出していた。そういう意味でのポールの活動の中で最もメタル度の濃いアルバムだったと言えよう。


KILLERS - Murder One - Marshall Lokjaw ★★★ (2021-11-15 17:48:01)

ポールのワイルドな歌声が映えますねぇ
この方向性を支持するアルバムを続けてリリースして欲しかったなぁ


KILLERS(FRENCH) - ...Fils de la haine ★★★ (2021-02-04 08:37:53)

フランスを代表するパワー/スピードHM/HRバンドが1985年にリリースした記念すべき1st。その勢いはのっけから凄まじく、オープニングナンバーのインパクトに悶絶。これぞヘヴィメタルなアグレッションとスピードで全てをなぎ倒していきます。終始打ち鳴らされるド派手なリズムと刺激的なギター、ひしゃげた金切りヴォイスと、ヘヴィメタルと言う言葉でしか形容できない音楽性を披露。スピード狂を自負するマニアなら一度を聴いて欲しい魅力があります。
お手本はACCEPTでしょう。それだけにドラマ性もある、③のような曲を放り込んでも背伸びした印象を与えない音楽的な教養もプラスに働き、速さにと力強さに力点を置いた作風は、多くのヘヴィメタルバンドが共有するスタイルへと磨きをかけている。デビュー作ならではの直情的な感性の爆発、威勢のよい叩きつけるようなアグレッションサウンドは多くのマニアを引き付けるはずである。愚直なまでに打ち鳴らされる④、彼等のメタルアンセム⑤、この曲の歌い回しなんてウド・ダークシュナイダーそっくりですよね。
突っ走りながらも色んな顔を魅せる前半、そして後半は埋葬行進曲をイントロに導入したバンド名を冠した⑥、圧倒的なパワーと重厚な世界観に、このバンドの進みたい方向性が見えていきます。
パワー/スピードだけに埋没しない豊富なアイデアをバカバカしいほどの、パワー/スピードで突っ込んでくる突貫スタイル。若さ任せのようで芸の細かい面を魅せようとしているのも魅力ですね。
メタルのスピードに恋い焦がれ、この世界に足を踏み入れました。こういう音は生涯嫌いになることはないでしょう。


KILLERS(FRENCH) - Cités interdites ★★★ (2022-11-04 20:22:04)

暗雲立ちこめるグランジムーブメント、有名バンドが不釣り合いな方向転回を行い相次いで討ち死に、多くのバンドが契約を失い、日本のレーベルのみの契約というのがありました。それがビックインジャパンであり日本のレコード会社の資金力に驚くのです
が(買い叩かれたのかな?)今となっては夢のお話ですね。今の日本にそんな力は無い。

そんな時代に、出会ったのがこの手のバンドになります。日本では批評家の口に合わずに格下扱いという不遇を味わうフランスのメタルシーン、隣国である英国のムーブメントが真っ先に飛び火したのは間違いないでしょうね。そういう影響もあり知名度は低いのですが、フランスでも古参のメタルバンドであり、今なお歩みを止めないレジェンドでもあります、きっとラウドネスくらいの扱いを受けていると思うのですがね。とにかく大御所のフランス産メタルバンドです。

もったいつけるイントロからガツーンときます。5枚目という事もあり音楽性も進化、バンドの顔であるブルーノ・ドルヘガイがギターとヴォーカルを兼任した影響もあるのか、メロディとキャッチーさも増量、スピード・パワー・メロディというヘヴィメタル三種の神器を携え92年というグランジムーブメント真っ只中のメタルシーンに切り込んできました。

④ではBarbaraというフランスの女性シンガーはヒットさせた曲をカヴァー、原曲はピアノをバックに静かに唄っている、所謂イージーリスニング系なので、ここで聴けるヴァージョンはフランス人のビックリでしょうね。
こういう選曲も新体制と音楽性の幅を広げてきた証拠、より広くメジャーな活躍も視野にいれつつ、メタリックなバンドの魅力を保つという離れ業をやってくれました。
このクオリティで今なお、日本では幾度知られていないのは残念ですが、古典的なメタルが好きなマニアにはたまらんでしょうね。
最近の大御所の新譜ってデジタル加工が強いから、どうしても、この時代のテイストというかパワーを内包できていません。 生身の人間力を生かしたサウンドは迫力がある、ミスしたとか音がズレているとは問題では無い。
この熱量をパッケージ出来るかが重要なのです。この軽やかさにフランスの味を感じますね。


KILLERS(FRENCH) - Danger de vie ★★ (2021-02-04 08:57:01)

短いスパンでリリースされた2nd。前作よりも音楽性に幅を持たせた意欲作。スピード命の馬鹿メタルを期待すると、出だしからあれっとなるのだが、今作はミックスも含め聴き易さを誘発したようで、前作のような切迫感やキリキリと切り刻まれるメタリックな暴走スタイルよりも聴かせる事に重きを置いたようだ。
勿論、このバンドならではの暴走様式は随所の顔を出す、相変わらずパワフルかつスピードもある。しかし、中途半端な測速度制限や品行方正さを出そうとしたことで魅力を損ないかけているのが気にかかる。
また、風呂屋でレコーディングされたような音も頂けない。
と不満が先をとってしまったが、選曲の持って行き方に問題もあるように感じられ全8曲40分を切る今作は、前作同様スピード狂を満足させるスタイルは存在するだけに、安っぽいミックスが台無しにしている感は否めない。
そういう迷いが生じさせたのか、バンドはギターのブルーノ・ドレギー以外のメンバーは、TITANなるバンドを結成、同年にフルアルバムをリリースしている。その時、このバンドはどうなっていたのか興味は尽きない。


KILLERS(FRENCH) - Mise aux poings ★★★ (2021-02-06 18:33:22)

3年連続でアルバムをリリースしていた勝負作となる3枚目。メンバーも去り、仕切り直しと本当に勝負となっているのだが、これが素晴らしい。欧州風味のダークなテイストを感じさせる硬派なサウンドはヘヴィメタルと呼ぶに相応しいサウンドを披露。整合性も高まりかつてのような破天荒な暴走ロックスタイルはなりを潜めたが、全てにおいてパワーアップした音楽性にスキは見当たらず、構築美溢れるスピードメタルは局地的なヒーローでは終わらない普遍性を身に着けている。

その分、個性はなくなったと見る向きもあるが、快活なリズムとダイナミックに攻める二本のギター、良好な関係性から生み出される一体感のあるバンドサウンドは、余計な装飾がないからこそダイレクトに聴き手に迫ってきます。
そのリアルなスタイルは、格段に進歩を遂げており、このクールにひりつく欧州メタルのカッコよさに唸ります。1987年と言う時代背景を考えても、もっと認知されて欲しいクールなスピードメタルを堪能できますよ。
とにかくスピード狂には楽しんでもらいたい。速さだけではない場面展開を設けた豊かなドラマ性、シンプルなミックス故に炙り出される剥き出しの感性。
どこか中途半端だった前作のイメージを払拭するには十分すぎるインパクトを誇っています。

このバンドがイマイチ知名度を上げられないのは、脆弱なレーベルから音源が出ているために、流通が絶望的な状況にあること。今のご時世、ダウンロード盤はおろか、サブスクがないのは致命傷と言える。
嘘くさいCD-Rによるコレクターズアイテムには手が出んよ。


KILLERS(FRENCH) - Résistances ★★★ (2020-01-24 12:46:01)

イタリア、ロシア、ベルギー、ポーランドなど、ヨーロピアンメタルの世界を探求している時期に教えてもらったバンドがこちら、ワタクシのKILLERS初体験となるのですが、これが理屈に抜きにカッコよかった。
ジャーマン系に通ずる勇壮さ、武骨な佇まいのパワー/スピードHM/HRナンバーなのに、そこはかと流れるお国柄を表す優美なメロセンス、その絶妙な噛み合わせは、いい意味での聴きやすさを誘発、一本気にならない構成力の高さも合わせ技にドラマ性を追及。ロシアのARIAが初期Helloweenをカヴァーしているような曲調もあったりと、日本でも需要はありそうなのだが、フランス語というのがネックなのか全然認知度を上げられていないのが残念です。
欧州型のメロディックパワー/スピードHM/HRサウンドを踏襲した音楽性は、1988年という時代を考証しても、質も高くオリジナルティを研磨しており、鋭く切れ込んでくるツインギターの構成力の高さ、そのアイデア豊富なプレイは王道を押さえつつも、優雅に舞い踊る扇情的なフレーズをぶっこみ多くの見せ場を作る事に成功と、このバンドの高いドラマ性を担っている。
またシンガーがロニー・アトキンス似の声質もあり、初期Pretty Maidsのような、ヘヴィメタルに実直だった時代と被る部分もあったりと、音楽性は多様だが一本筋が通っているのも魅力的。
聴き手の見る角度で評価もいろいろと有りそうだが、緩急を設けた起承転結のある展開、TOPギアに入ったスピードだけで勝負しない姿勢は大いに買いですよ。


KIM KYUNG HO - 00:00:1998 ★★★ (2016-02-19 12:41:41)

キム・ギョンホ氏のメタルシンガーとしてフルスロットル全開の熱い歌声で幕が開ける①に度肝を抜かれましたね。3枚目にしてメタル度が大幅にアップ、テクニカルなギターとパワフルなリズムが全力で後押し、それまでのファンの事も考慮しキーボードのフレーズも空間を広げ清く正しく美しく品行方正を保つことに貢献、その仕事ぶりは必殺のバラードで十二分に発揮されているでしょう。とにかく①のようなメタルナンバーを上手い歌で聴ける事が本当に嬉しくアジア屈指のメタルシンガーと呼んでも差し支えのない圧倒的なパフォーマンスで聴き手をねじ伏せていきます。キーボードを生かした北欧風HM/HRナンバーからポップロック、ハードなミドルに泣きのバラード、どんなタイプの楽曲も器用に歌いこなし自分のカラーに染め上げる個性、その力強いパフォーマンスにいつ聴いても焦がれます。メタルな諸兄には、まずは今作をおススメしますね。


KIM KYUNG HO - 00:00:1998 - 양심선언 ★★★ (2016-11-24 20:43:00)

ここで一転してクラシカルなテイストの疾走ナンバーが登場
メタルからバラードまで歌いこなすギョンホのパフォーマンスが素晴らしい
キーボードとギターの絡みも良かったな


KIM KYUNG HO - 00:00:1998 - 마지막 부를 이름 ★★★ (2016-11-24 20:40:34)

連続でバラードが続きます
儚さ命な韓流バラード
ギョンホの魂を震わす絶唱にむせび泣きますね


KIM KYUNG HO - 00:00:1998 - 영원의 성(城) (슬픈 영혼의 아리아2) ★★★ (2016-11-26 21:54:45)

しっとりと歌い上げサビで爆発
エモーショナルなギョンホのパフォーマンスに酔いしれます


KIM KYUNG HO - 00:00:1998 - 베수 비우스 ★★★ (2016-11-26 21:59:39)

北欧風の様式美ナンバー
堂に入った歌声は本当に素晴らしい
コンパクトだが聴くべき要素が詰まっていますね
もう少しギターソロが聴きたいと思わせる作りも◎


KIM KYUNG HO - 00:00:1998 - 꿈을 찾아 떠나 ★★★ (2016-11-24 20:36:48)

爽快なサビメロを用意したキャッチーな一曲
哀愁のあるメロディとの対比がキュンとさせますね
練り上げられたアレンジとギョンホの火のつくような熱い歌声がカッコいい


KIM KYUNG HO - 00:00:1998 - 나의 사랑 천상(天上)에서도 ★★★ (2016-11-26 22:01:38)

韓流ドラマの主題歌になりそうな曲ですね
ポピュリズムに富んだロッカバラード
情念たっぷりなギョンホ節に酔いしれます
NEO演歌だなぁ


KIM KYUNG HO - 00:00:1998 - 이수(離愁) ★★★ (2016-11-24 20:37:55)

情念たっぷり
哀愁の韓流バラード
泣かされますね
泣かせるわ
号泣でしょう
ベタだけど好きですね


KIM KYUNG HO - 00:00:1998 - Exodus ★★★ (2016-11-26 22:08:13)

バラードが多いのでこういうノリの良いロックナンバーがあるとインパクトも強いです
アルバムの流れも損なわないし絶妙なタイミングで飛び込んできましたね
シンプルな曲だが印象に強く残ります


KIM KYUNG HO - 00:00:1998 - Shout ★★★ (2016-11-24 20:33:17)

キム・ギョンホのハイトーンが突き刺さります
ハイテンションなノリの良さが心地よいですね
拳を突き上げたくなりますよ
コンパクトだがソロもカッコ良いですね


KIM KYUNG HO - Chepter Zero ★★ (2009-04-11 21:26:00)

韓国が誇るロックシンガーのキム・ギョンホの国内での本格的なデビュー作となる5曲入りのミニアルバム。ハイトーンは勿論だが力強さと繊細さを駆使した伸びやかな歌唱が魅力のシンガーで中音域から高音域への艶やかで張りのある歌声には惚れ惚れします。
バックを固めるのは日本が誇る叙情派ギタリスト木下昭仁率いるサーベルタイガーの面々(ドラマーの弓田はすでに脱退、後任の鈴木アンパン政行もLOUDNESSへと)とくれば正統派のHM/HRを愛する方なら食指が伸びるのではないでしょうか、期待を裏切らないメロディックな正統派のメタルサウンドには焦がれるものがあり、サーベルほど凝ったリズムセクションではないから万人にも受け入れやすいかと思います、木下書下ろしの新曲が2曲、FIREHOUSEのカヴァーとリメイク2曲と5曲入りではあるがバラエティに富んだ内容となり一気に聞かせてくれるのも好印象、韓流ブームに乗る事無くガチンコのメタルサウンドで勝負をしてくれたキム・ギョンホにまずは感謝します、やっぱり正統派は唄が命だねぇ。


KIM KYUNG HO - Chepter Zero - Come to Me ★★★ (2009-04-11 22:36:46)

爽快感溢れるハードポップナンバー
この手の曲をプレイする木下御大も悪くないですね
爽やかなピッキング・ハーモニクスだもんね
突き抜ける青空のような爽快なコーラスとサビ
ロック然とした力強さを感じさせる歌声がなんとも魅力的ですね


KIM KYUNG HO - Chepter Zero - People.who Make Me Sorrow ★★★ (2009-04-11 22:26:34)

本国韓国でもヒットしたバラードナンバーのメタルアレンジヴァージョン、この伸びやかな歌唱に聞き惚れます、ヴィブラートの掛け方も凄いね
繊細さもあり泣かせてくれます
主役はキム・ギョンホだからね木下御大の泣きのギターはこんなもんじゃないよ


KIM KYUNG HO - Chepter Zero - Reach for the Sky ★★★ (2009-04-11 22:29:19)

FIRE HOUSEのカヴァーソング
堂に入った歌いっぷりに惚れ惚れしますね
正統派は唄が命だと改めて思い知らされましたよ
サーベルの面々がFIRE HOUSEとは実に面白い


KIM KYUNG HO - Chepter Zero - Still Wanting You ★★★ (2009-04-11 22:22:23)

躍動感溢れる強靭なリズムプレイ
憂いを帯びたメロディを奏でる扇情的なギター
湿り気を帯びたキム・ギョンホの伸びやかな歌声
正統派HM/HRならではの様式が息づくアルバムのオープニングナンバー、この時代になんの捻りもないサウンドをぶつけてきたのが清い


KIM KYUNG HO - Chepter Zero - Too Hard Too Furious ★★★ (2009-04-11 22:32:32)

サーベル木下らしい前のめり気味の疾走ナンバー
力強い歌声が楽曲に息吹を与えます
彼がサーベルのボーカルだったらと思わせるくらいカッコイイ仕上がりにですね
幅広いレンジを駆使し歌いきる姿に頭が下がりますね


KIM KYUNG HO - Kim Kyung Ho ★★★ (2016-02-19 12:25:42)

韓国の至宝とも呼ばれるメタル系シンガーが1994年にリリースした1st。彼の歌声を中心にロック色を押さえた歌モノサウンドを披露(バックが打ち込みだしね)。伸びやかな高音、透き通るような歌声、豊かな声量、それらを駆使した卓越した表現力、情念たっぷりの節回しもカッコいい。打ち込み故に軽い音だし走る曲も無い、気合いの入ったメタルが聴きたい人には物足りないのですが、ロックな歌声があればそれで十分と思える歌モノ好きには強くおススメ出来る一品ですね。ギョンホの熱く滾るようなエモーショナルメーターを振り切った圧巻のパフォーマンスにいつ聴いても惚れ惚れします。


KIM KYUNG HO - Kim Kyung Ho Live ★★★ (2021-04-25 14:25:19)

韓国の至宝と呼んでも大げさではない、アジア圏を代表するロックシンガーだった、キム・ギョンホが1988年にリリースしたライブアルバム。インギーにMR.BIG、QUEENメドレーに、FIREHOUSEにJOURNEY、そしてDREAM THEATERのカヴァーにも挑戦、彼のセットリストの合間に取り込まれています。
韓流ドラマの主題歌のようなバラード系のヒットソング?も披露。幅広い音楽性の楽曲をチョイスしたせいもあるのか、ホンマかいな?と疑いたくなるような黄色い声援も聴こえてくる実況版に、なんだか恥ずかしくなります。まるで昭和アイドルのリサイタルじゃん(あえてリサイタルと呼びたい)。これが、本当なら相当な大スターである。インギーのライジングフォースですら黄色い声援が飛び交う始末なのだから驚きで。、現在配信されているものと、CDとしてリリースされているものでは曲順が違うのですが、CDではオープニングがイングーのRISING FORCEでしたからね。

とにかく、何を唄っても上手いです。ロックシンガーとしてのパッションが凄いです。勿論、バラード系もバッチリです。その確かな実力に裏打ちされたステージングに唸ります。なかなか、彼の凄みが日本で語られる機会は少ないのですが、SABER TIGERとのプロジェクトが軌道に乗れば、もっとメタルシーンに名を残せたのかなぁと思いますね。

何と言っても本人が、メタルを歌い続け、マイナーなロックスターでは終わりたくないと、韓国の芸能雑誌で答えたと言うのだから、彼自身の問題なのだろうけど、アジア圏のみならず、世界と互角に渡れる実力者だっただけに残念です。

98年として考えても、古臭い匂いが漂う昭和リサイタル、どこかチグハグに感じるのだが、それでも彼の歌声に嘘はない。驚異的なボーカルテクニック、全身全霊を乗せて歌う彼のパフォーマンス力の高さに舌を巻きますね。

バックの演者も素晴らしいプレイを披露。こんな熱いステージなら一度は見て見たいと思いますね。でもインギーのカヴァーは誰がやっても本人より上手くできない。あのタッチはライブで表現できないのよ。
あんなに力強いピッキングなのに、流麗に聴かせれるのは本人だけです。改めて言うつもりはないが、こういう場面でも偉大さを認識させられた。


KIM KYUNG HO - Kim:Kyungho 1997 ★★★ (2016-02-19 12:31:52)

前作の流れを押し進めつつもロック色もチョイ足し生演奏ありと聴きどころも増えましたね。魂を震わす灼熱のシンガー、キム・ギョンホ氏の熱の籠ったパフォーマンスはやはり圧巻の一言、ロック、ポップス、そしてバラードと全てにおいて一級品の歌声を添え、シンガーとしての柔軟さと実力の高さを存分に見せつけています。⑨のようなバラードはジャンルを超えて支持される名曲なんでしょうかねぇ。


KIM KYUNG HO - Kyung-Ho Kim Ⅳ - 이별보다 슬픈사랑 ★★ (2016-06-20 14:57:44)

シングル向けの一曲
ソフトケイスされていますが持ち味は損なわれていません
韓流ドラマの挿入曲でもおかしくないね


KIM KYUNG HO - Kyung-Ho Kim Ⅳ - 아름답게 사랑하는 날까지 ★★★ (2016-06-20 15:14:55)

泣きのバラード
魂を震わす絶唱に泣かされますね


KIM KYUNG HO - Kyung-Ho Kim Ⅳ - 내게로 와 ★★★ (2016-06-20 15:09:16)

後にサーベルタイガーのメンバーをバックにリメイクする曲ですね
ギョンホ氏のポップでソフトな面を強調してます
隠しきれないロッキンポな歌声がカッコいい
アジアではトップクラスの実力だなぁ


KIM KYUNG HO - Kyung-Ho Kim Ⅳ - 이룰 수 없는 사랑 ★★★ (2016-06-20 15:07:08)

アルバムを通して聴くと似たような曲が続くので飽きますね
曲単位では良いのですがイマイチ印象に残らないのが残念
ギョンホの力強い歌声とセンシティブな曲調が上手くマッチしてます


KIM KYUNG HO - Kyung-Ho Kim Ⅳ - 버려! ★★ (2016-06-20 14:51:22)

ブイブイいわしているベースが耳を惹きますね
ギョンホの灼熱のストロングボーカルも毎度の事だが熱い
少々コマーシャル性のある一曲ですね


KIM KYUNG HO - Kyung-Ho Kim Ⅳ - 화인(火印) ★★★ (2016-06-20 14:54:13)

メタルからバラードまで歌い上げる稀代の名シンガーの真骨頂を味わえる一曲
流石やね
泣かせるわ


KIM KYUNG HO - Kyung-Ho Kim Ⅳ - 비정(非情) ★★ (2016-06-20 15:11:28)

落ち込んでいる時に聴いたら自殺しそうになるくらい悲しい曲
ベッタベタなアジアンロッカバラード
ネオ演歌と言いたくなりますね


KIM KYUNG HO - Kyung-Ho Kim Ⅳ - 내 그리움 널 부를때 ★★★ (2016-06-20 15:04:46)

マイナーなメタルシンガーでは終わりたくないと語っていたギョンホ氏ですが
いい意味で落とし所を見つけていますね
ベタなロッカバラードだけど熱いパフォーマンスが胸を打ちます


KIM KYUNG HO - Kyung-Ho Kim Ⅳ - 1052 ★★ (2016-06-20 15:01:58)

リラックスしたムードがいいですね
いい意味で肩の力が抜けたパフォーマンスも悪くない


KIM KYUNG HO - Kyung-Ho Kim Ⅳ - For 2000 Ad ★★★ (2016-06-20 14:52:30)

シンフォニックな味付けが施された重厚なオープニングナンバー
タフな歌声が映えますね


KIM KYUNG HO - Kyung-Ho Kim Ⅳ - Rock`N Roll ★★★ (2016-06-20 15:12:30)

この手を歌わせたら絶品ですね
熱いわ
燃えてるね


KIM WILDE - Another Step - You Keep Me Hangin' On ★★★ (2014-10-01 17:20:34)

バージョン違いがある事を知りませんでした
切なさとキュートさがたまらん


KIMBALL JAMISON - KIMBALL JAMISON ★★★ (2023-03-25 01:24:13)

ボビー・キンボールとジミ・ジェイミソンがタッグを組んだプロジェクトチームによるフルアルバム。ジャンボ鶴田と天龍源一郎の鶴龍コンビを彷彿とさせる最強感にグッと寄せられますね。
この二人に望む音楽性、それを裏切りもなく適切に伝えてくれた一枚、裏切りがない分、刺激は薄いのかも知れないが、その分、安定感は抜群。これだよこれ、ヨッ待ってましたが連発なのが、このプロジェクトに対する答えでしょう、両者が互いを高めあい歌い上げる様に、なんの文句があるでしょうか、ゲストギタリストもソロでは華を添え、存分に盛り上げています。
上手い唄と定番を外さないAOR調のハードサウンド、唄モノロックを愛する方ならばマストな一枚と言えるでしょう。


KIMMO KUUSNIEMI BAND - Moottorilinnut ★★★ (2019-11-27 03:02:37)

フィンランドのロック史を語る上では外せないバンドであるSarcofagus。2枚のアルバムをリリースするも満足がいく結果を得られずに、心機一転レーベルを移籍するも、前の所属先からバンド名を使う事を許されなかったために、ギタリストであるキムモ・クーシュニエミの名前を前面に押し出す形でリ・スタートしたのが今作。実質Sarcofagusの3枚目と言えるのだが、シンガーが3人いたりと、バンドだったのかプロジェクトだったのか、詳細は不明だが、世の中がNWOBHMブームに乗る中で、このバンドも感化されたのは間違いなくSarcofagus時代から比べると攻撃性やスピード感も増しへヴィメタルブーム到来を予感させる音楽性へとシフトチェンジした。ゲストシンガーである、キルカはフィンランドを代表するシンガーであり、所謂歌謡曲的な曲(シュラガーってやつね)で成功を収め、80年代の中頃にはロック色を強めたアルバムを2枚リリースした実績も有り、その布石は今作への参加もあったのかと驚きましたね。
キルカの妹であるフィンランドの女性ロッカーの草分け的存在のムスカ・バビジンも参加、彼女のパワフルな歌声は一際異彩を放ち、アルバムに楔を打ち込みました。唄の上手い二人に挟まれイマイチ分が悪い、もう一人のシンガーであるユッカ・リタリィも牙を剥き出しに歌い上げ、初期フィンランドメタルとしての矜持を存分にアピール、ギターオリエンテッドな作風だが、エサ・コティライネンの鍵盤プレイも盛り込み、音の厚みや個性を生み出そうとしているもポイント。でもギターは随所に派手目のプレイをねじ込み、ハードサウンドの根幹を担っている。

全編フィンランド語だし、誰も知らない弱小レーベルの為?認知度は猛烈に低いのだが、フィンランドのメタル史を語る上では外さないバンドであるSarcofagus、そのメンバー、そして国民的な歌手の参加など、当時として話題性はあったはずであるが、結局はロクなフォローも受けられずバンドは、元のさやであるSarcofagusに即改名となったのは残念でしたね。
全8曲入り30分を切る内容は、コンパクトさが手伝い聴きやすく纏まっています。北欧のなんたるかを知る上では、是非ともトライするべきでしょう。荒々しい原始的ロックに興奮させられますね。今でもいるんでしょうけど、北欧メタルの歴史はヨーロッパからだと、ぬかす連中が80年代中ごろに沢山いました、そんな雑誌偏重の盲目な連中に頭突きを喰らわしてくれます。OZもいるぞ、EF BANDもいるぞと言う事でそっち方面もフォローできるマニアなら楽しめるでしょうね。
そして現代では、こういうマニアックなサウンドが無料で聴けると言うのは本当にありがたいですよ。もうパッケージ商品の未来はないだろうなぁと痛切に感じますよ。


KING DIAMOND - Abigail ★★★ (2012-05-24 05:21:18)

ミステリアスかつダークな世界観とファンタジックなサウンドこれでもかと言う位に感動を運んでくれます。二本のギターが紡ぐメロディックなフレーズの美しいこと、アコギ等も巧みに使い、よりふり幅の広い感動を呼び覚ましてくれます。漆黒の闇を思わせる冷たさが呪術的な雰囲気を演出するキング氏の歌声もコンセプト作風のアルバムの中でひときわ異彩を放ち聞き手を魅了します。個性的な歌声とドラマ性を讃えた楽曲との融合具合が評価の分かれ目なのかも知れませんが、正統派のHM/HRを愛する方ならグッと来ること間違いなしです。ツインギターの調べが奏でる劇的な展開にため息が漏れます、流石はミッキー・ディーなドラミングも冴えますね。


KING DIAMOND - No Presents for Christmas ★★★ (2019-12-25 13:30:36)

バンド崩壊後、キング・ダイアモンド名義で最初に世に出たのが、邪悪なるクリスマスソングだったと言うのが面白い。シングルベルの聖なる音色から一気に悪意がなだれ込み、バッシバシとハードサウンドがウネリをあげてきます。ミッキー・ディーの若さあふれるドラムもイイねぇ。今となっては、どこかファニーな印象も与える表題曲ですが、アグレッシブに畳み掛ける攻勢の合間に上手くクリスマスソングを取り込み、曲名のイメージを上手にいじっているのが凄い。
そして以外とヒットし、ソロ転向成功への足がかりとなったのは、なんとも言えないファニー感がやっぱりあったりすのだが、メタルを愛するマニアのクリスマスにピッタリの一曲でしょう。
キング氏からの、強烈なクリスマスプレゼントですよ。


KING DIAMOND - The Graveyard ★★ (2017-03-04 19:41:23)

小児性愛をテーマにキング氏お得意のシアトリカルな世界観を全開に放出した意欲作。テーマがオカルトやホラーじゃない分、その絶唱が聴き手の感情を揺さぶり、激しい嫌悪感を誘発しております。神経を逆なでするシアトリカルな歌唱スタイルばかりに目がいきがちですが、このバンドを支えるのはギターのアンディ・ラロックなので、彼が奏でる不気味で幻想的ななムードの中に、繊細なタッチを描いたフレージングは相変わらずの冴えを見せていますね。被害者となった者たちの絶望感や、救おうとする人達の思いがストーリー仕立てで演出されていて、その社会に蔓延る重々しいテーマを真っ向から取り組んでいます。
乾いた音像により少々情念が薄いと感じる趣はありますが、相変わらずキングらしい、ダークな世界観は貫かれているのでキングファンなら安心して聴けるのではないでしょうか。被害者の悲鳴にも似たキング氏の慟哭ヴォイスに耳が持っていかれますよね。


KING DIAMOND - “Them” ★★★ (2012-07-23 19:46:03)

キング・ダイヤモンド初体験がこのアルバムでした。当時はこの歌唱が苦手でまともに聞く事無く埃に埋もれさせるのでしたが、90年代に入り音楽的な許容範囲も広がり再度トライしたら癖のある歌唱もソコソコに気にならずに楽しめるようになっていましたね、それどころかキング氏が描くエキセントリックな世界観、ホラー映画のサントラさながらの演出が効いているドラマティックな楽曲の数々にすっかり魅了されてしまいました、北欧産ならではの冷気が立ち込める漆黒の闇が広がる暗黒舞踏、ミステリアスかつダークでファンタジックな世界観、正統性の高いHM/HRをここまで知的に感じさせてくれるサウンドにはそう巡り合えないでしょう、これを気に彼の作品に触れていくのですが思い入れの高い一枚ですね。キング氏の高低を生かした歌唱に難を示す事もあるでしょうが、妖しげな世界をなぞるツインギターの調べ、儚くも美しく悲しげなメロディを生かすアレンジセンス、硬質なサウンドに中でも躍動感を失わないハードなドラムなど聴き所も多く、随所に楽曲を盛り立ててくれます、なんだか上手く説明出来ませんが、ダークな様式美メタルを高水準に作り上げています。今もってゾクゾクとさせられる楽曲の数々に引き込まれますね、SEのように曲中に語られるホラーストーリーが本当に怖い雰囲気を醸し出しています。


KING KOBRA - III ★★★ (2011-12-11 06:19:20)

1989年リリースの3rd
Voがマーク・フリーから後にルー・グラムの後任としてフォリナーのフロントマンに君臨する
ジョニー・エドワーズに交代してのアルバムです
のっけからハードにドライブするなんばーで始まり気分は上々
ハツラツとしたジョニーの歌声もイキイキとしていてシンガー交代の不安は払拭されましたね
②で聴ける渋めの歌声はジョー・リン・ターナー等を想起させてくれハード・ポップ路線のが曲でも充分に生きます。後半明るめの曲が並び個人的には尻すぼみ感は否めませんが
前半のバラエティーに富んだ内容は聞かせてくれます
ラストもなんで中途半端なフェードアウトなのか良い曲なのにね
ポップでキャッチーな中にハードな質感を失わないアレンジに彼らの気概を買います
メロディに哀愁と明るさが上手くミックスされ独自の色合いをここでも失っていないのも
魅力でしたね。流石はカーマイン・アピスといったところなのかな?
歌モノが好きな方なら楽しめますよ
個人的には①②の流れが好きです


KING KOBRA - III - Legends Never Die ★★ (2011-12-11 06:22:46)

埃っぽいバラードナンバー
アメリカンな色合いがなんともいえません
どことなくメロディが湿っているかな


KING KOBRA - III - Mean Street Machine ★★★ (2011-12-11 06:10:49)

豪快にドライブするアルバムのオープニングナンバー
正攻法で攻める名曲ですね
後半で連呼されるタイトルがカッコいいんだよね
キャッチーさも併せ持ち心地よいですね


KING KOBRA - III - Redline ★★ (2011-12-11 06:21:18)

お約束感満載
典型的な色合いの濃いアメリカンな疾走ナンバー


KING KOBRA - III - Take It Off ★★★ (2011-12-11 06:14:44)

後にフォリナーのシンガーに抜擢されただけの事はありますね
ジョニー・エドワーズのざらついた歌声も映えます
ノリの良い渋めのハードさが絶妙です


KING KOBRA - III - Walls of Silence ★★★ (2011-12-11 06:18:08)

キャッチーなメロディも印象的ですね
仄かな哀愁とハードさが絶妙です
メリハリの効いた曲調が好き


KING KOBRA - King Kobra ★★★ (2023-02-18 13:22:25)

まさか往年のメンバーを引き連れてカーマイン・アピスが戻ってくるとは驚きました。シンガーの実力派のポール・ショーティーノ、けして昔のアイデアを擦るだけではない現在進行形の形で復活、アメリカンでダイナミックなサウンドを軸にポールのブルージーさも加味したスタイルは、実に地に足がついており古くて新しい完成に彩られている。
個人的にはどうしてもポールと言えばRough Cuttという先入観が邪魔をしてしまい、③みたいなキャッチーで瑞々しいメロディアスロックを聴いても、king kobraというよりはRough Cuttの新機軸というイメージが上回ってしますのが難点、完全な個人の問題なのでどうにも出来ませんが、いらぬ先入観に支配されていない方には、なんの問題も起きないでしょう。
骨太で男のダンディズムを漂わせるセクシーなハスキーヴォイス、しなやかなヘヴィグルーブと、フレッシュ感を纏った古典ロック、その絶妙な差配に唸りますね。
王道ですよ。これで良いんですよね。ベタには敵いません。


KING KOBRA - Ready to Strike ★★★ (2011-10-08 02:45:02)

混じりッ気なしの中年を迎え、正統派のど真ん中のUS産HM/HRサウンドに今を持って焦がれますね。若かりし頃はもっと派手で速くてポップなら甘たるいのにしてくれと極端を好みましたが年齢を重ねるにつれ、この職人気質極まりないポップセンスとメタルの様式に乗っ取った展開の素晴らしさに聞き惚れます。上手いことは素晴らしいことだなと再認識させられるメンバー間の力量、だれが主役と目立ちすぎないツボを得たアレンジセンスが地味と感じるか円熟味と感じるかは聴き手の嗜好に任せますが、洗練度の高い流麗なプレイが随所で煌びやかな輝きを放っていると思います。この適度なポップセンスと曲作りの上手さは唸らされますね。けしてハードな質感を失っていないのも素晴らしい。これぞメジャー級の正統派だね


KING KOBRA - Ready to Strike - Breakin' Out ★★★ (2011-10-04 06:38:37)

流麗なギターオーケストレーションが映える名曲です
このバンドに金看板的な作風でしょうね
男前な哀愁の正統派HM/HRナンバー


KING KOBRA - Ready to Strike - Dancing With Desire ★★★ (2011-10-04 06:48:57)

表現力豊かなマークの熱唱が
この哀愁のフレーズを奏でるギターに魂を焦がしますね


KING KOBRA - Ready to Strike - Hunger ★★★ (2011-10-04 06:35:56)

マークのパワフルな歌声がきまっています
力強さを感じさせるアレンジも見事です
2曲目ってのが憎いね


KING KOBRA - Ready to Strike - Ready to Strike ★★★ (2011-10-04 06:34:10)

素晴らしい輝きを放つ名曲です
演歌的な泣かせ方を発散するイントロのギター
ハードさとダイナミックな躍動感
○○風と言わせない曲調がバンドの代名詞ではないでしょうか
今のご時勢では適度な疾走感と重量感を伴わない姿に物足りなさを覚えるのかも知れませんが
曲作りの上手さが冴える名曲ですね


KING KOBRA - Ready to Strike - Tough Guys ★★★ (2011-10-04 06:43:41)

甘酸っぱい青春時代の思い出を想起させる哀愁がたまりません
適度なハードさも素敵です
やるな