おいおいおい、キー・マルセロとトミー・ハートの二人でKEE OF HEARTSやっていたじゃん。ややここしい二人が中心となるメロディアスロックバンドのデビュー作。なんか混同しますよね。そういう外見的な問題を感じましたが、サウンドの方も同系統なれど、こちらはキー・マルセロがイニシアチブを握り、懐かしのロン・ネヴィソンをミキシングに迎え、80年代テイストを全開で披露。 ヴァン・ヘイレンみたいな楽曲まで放り込み、とにかくMTV全盛期を思わせる煌びやかな路線を展開、嫌みの無い大衆性と健全はハードサウンドの持つパワーは光り輝いており、硬軟交えた楽曲に潤いと彩りを与えています。 やや、声に艶がなくなったなぁと思わせるトミー・ハートだが、この手のサウンドに対する適正は既に実証済み、今更、注文をつけられるようなアーティストでもありませんよね。 総じて懐かしいです、キーのギターワークは余裕のあるプレイでも存分にテクニックを盛り込み魅了、ドン・エイリーのプレイも前目に出して軽やかなハードポップサウンドに華を添えています。 ある意味、予定調和のスタイルだし、KEE OF HEARTSの第二弾じゃないのかね?という気持ちも拭えないのだが、両者に対する期待通りの作風は多くの支持を集めるでしょう。第二弾があるのならば、もう少し個性というか欲を見せて欲しいですね。
超絶貴重な伊藤千豊時代のデモ音源。 New Renaissance Records監修1987年リリースの『Speed Metal Hell vol. III』に収録された時はブッたまげました。既に橋本で動いているのに、1985年に世に出たデモが、1987年に海外を経由して世に出た事実に興奮する。橋本の方が唄い切れているが荒々しい演奏がグイグイと牽引。海外のバンドと比べても遜色のない魅力を発散していた。
北欧はフィンランド産のHM/HRバンドなのですがそれらしい繊細さも甘美なメロディもない武骨な王道HM/HR路線です。話題のシンガーの名前もAPE De MARTINIですよ、APEって類人猿の意味がある言葉なんですね、中々チョイスしない言葉を持ってきた自分をよく知る男前なシンガーのセンスに好感を持ちました。それならばこの豪快なサウンドへの説明がつくものです。唸り声を上げているのか?で始まる①のパワフルさが今作の路線を強烈に示しています、SPEEDY FOXとSPOOKY WOLFFなるツインギターの時折ハモるフレーズにオッと思わされますね、そんなことはどうでもよい位の豪快さと勢いを感じさせてくれます。若干の練りこみ不足な楽曲にB級感を拭い去れませんが1984年当時としては個性的なスタイかと思います、いい意味での粗暴さと整合感にお国柄を感じますがいかがなものでしょうか?最近二年前の秋から進まぬ荷解きされていないダンボールの中から見つけたCDでしたが、復活の情報を見て改めて聞き返し、こんなCD持っていたんだという驚きと記憶力の低下、そして若い頃の稚拙な感性が見出せなかったんだと反省しています。透明感溢れる繊細さが北欧ブランドと思っていましたが、いやいや今作も悪くないですよ。普遍の正統派HM/HRマニアなら聞いて損はしないでしょう
オシャレロックを牽引するキャラの立ちまくった男とオジー。正直、最近までNO MORE TEARS以降の作品をまともに聴いたことがない、これも定額制サービスなど、新しい音楽の楽しみ方の賜物なのだが、彼の特異なキャラを存分に生かし時代と真っ向から対峙している。 オジーが格式高いメタルサウンドをやっていたのは昔の話、彼のキャリアからすれば、オシャレヘヴィロック時代の方が長いわけだから、どのような路線になろうとも驚きはない。ここには、新進気鋭のプロデューサーと新しい事に挑んでいる。過去の遺物を引きずるだけではない、現在進行形の創造主としてオジーは君臨しているのだろう。 個人的には、どこを聴けばよいのだと思うが、はっきり言って今のオジーに対してはキャラのたったオジサン、ある意味きゃりーぱみゅぱみゅと変わらない存在になっています。それくらい現在のオジーを知りません。音楽にも触れていません。もっと突っ込んでいえばSpotifyなどで知る新譜のメタルバンドの95%は知りません。20年は雑誌を読んでいないので、時代遅れも甚だしい、浦島太郎オジサンなので、こういう音は本当に別の世界の話なのです。そんなタイムトラベラーオジサンとしては、オジーのキャリアも隠し味に、当時の音で勝負しているのが分かります。