SAXONのオリジナルメンバーだったグラハム・オリバーとスティーブ・ドーソンがSAXON名義でLIVEを行うなど、ポール・ディアノみたいな姑息な感じが漂い、どこか判然としないもどかしさが真摯に向き合う気持ちを削ぎ手が伸びなかったのですが、聴いてみたら意外とSAXONしていないオリジナルティを感じ歌詞などはバイカー向けなんでしょうが2000年以降の正統派HM/HRサウンドが聴け驚いたものです。過去の栄光に頼らないと言ってもビフいないからね。そうもいかないでしょうがガッツ溢れるパワフルさとSAXON由来のノリも感じられ重量感のある今作を興味深く楽しみました。バンド名にSAXONをゴリ押ししてくるとギターリフでグイグイと引っ張っていく曲や哀愁と疾走感を期待しますが、そこを控えめだがタイトでヘヴィな今風の音で纏め上げ古臭さを感じさせず往年の空気を纏っているのはベテランならではの老獪なテクニックを駆使した曲作りの賜物でしょう、派手なソロも炸裂するHell in Helsinkiなんかはパワーメタル路線のSAXONにも通ずる魅力もあり、彼らもSAXONの歴史を語る上では外せないメンバーなんだと認識させられますね。どこかバッタもん感は拭えないでしょうし、比較もあるでしょうが、SAXONの名前に偏り過ぎないオリジナリティが溢れており普通に楽しめますよ。
分裂したSAXON、SAXONと名乗る前のバンド名Son of a Bitchを使用してグラハム・オリバーとスティーブ・ドーソンは活動していた。なんだかんだ揉めた挙句、このクレジットに落ち着きリリースされたライブアルバム。 シンガーにジョン・ワードを、ドラマーは懐かしいナイジェル・ダーラムとシンガー以外はSon of a Bitchという構成。半数以上の曲がSAXONということもありバッタもん感も漂いますが、半分はSAXONであり、ギターのハイドン・コンウェイも同じNWOBHMファイターときていますからね、昨今のパワーメタル化したサクソンよりも、昔の雰囲気が出ており全体の流れは悪くない。 ロニー・アトキンス風のハスキーなパワーヴォイスもハマり、本家とは、また違った味わいがあり、これはこれでありと思わせる熱の籠ったライブ盤である。 とはいいつつも元の揉めた経緯などを考えると、微妙ではあるのだが、バイカーズSAXONが聴きたいならコチラの方がらしいかもしれません。 妙な先入観を捨て、半分SAXONによるらしいプレイを楽しんでもらいたい。
スウェーデン産のメタルバンドのコンピ作。デモ音源をひとまとめにしたモノですが、流石はCult Metal Classics Records、マニアのハートを鷲づかみますよね。初期の頃はオジーサバスやディオサバスの影響を受けたサウンドを展開、シケシケの枯専英国テイストを導入した北欧風味のあるサウンドは、あるようでないスタイル。時にはフォーキーなメロディまで飛び出し勇ましく闊歩するヘヴィメタルスタイルまで見せつけ、自分たちのルーツと時代に合わせ音楽性が進化する様を見せつけています。
そんな個人的な不満をぶちまけましたが、そこは嗜好の問題なのでね。許していただきたい(もったいないんじゃ) ④から⑦までスキップすれば、飛び込んでくるのはヘヴィブルースなP.A.F流『Wanted Dead Or Alive』な⑧、貫禄の熱演ぶりにバンドの本気度も伺え気分を持ちなおし最後まで聴きます。 PATA氏のルーツたる音楽性をより高い次元で披露するメンバーを従え、J-POPな要素も当然あるがロックフィールドへと果敢に挑み、やりきった一枚。セールス的には惨敗だったようですが、日本語が気にならず、所謂アメリカかぶれなロックサウンドを楽しめるマニアなら心躍る力作でしょう。X-JAPANだからと言って舐められる要素のない一枚です。
90年代に入り、PANTERAの1stは強力だという人たちに出くわした。何を言っているのかと不思議な気持ちになったのだが、直ぐに理由が判明。メジャーデビュー盤のCOWBOYS FROM HELLを1stとして売り出したんですね。 今となってはそんな感違いを起こらないでしょうが、全米を席巻したようなグルーブメタルはやっていませんので気を付けてくださいませ。
ヴォーカルの持って生き方などジョー・エリオットに似ていると言われたりと、音楽性も『On Through The Night』似ていると言われたりするのだが、あそこまでの完成度はなく、自主製作盤ならではの緩さのある若気の至りが詰まったデビュー作。他のアメリカンロック勢のような陽性な雰囲気よりも、根暗な部分もあったりと自分達の空気感を出そうと工夫しているのがポイント。 演奏も稚拙な面も目立つが、ギターヒーロー然とした技を披露するリードプレイなど面白みはある。また楽曲もバラエティに富んでおり、試行錯誤と言うよりもありったけのアイデアを全て披露したという感じなのも好感が持てますね。華やかなL.Aスタイルとは違うがメインストリームを無視していないのもテキサスならではのなのかな? とりあえずギターが凄いってのは日本のインディ系みたいですね。