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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 2001-2100

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CATS IN BOOTS - Kicked & Klawed ★★★ (2019-06-11 16:53:25)

聖飢魔Ⅱのギタリストとして活躍していたジェイル大橋がバンドを脱退。外国人シンガーとドラムを加え日米混合バンドとして再スタート。アメリカのキャピトルレコードを契約を交わし全米デビューを果たす記念すべき1st。

聖飢魔Ⅱ時代から、アメリカンロックからの影響の強さを楽曲やプレイからプンプンと匂わせていたが、ここで聴けるサウンドは完全にアメリカ仕様。究極のアメリカかぶれサウンドを披露、言われなければ日本人がいるとは思わない徹底した国際基準が凄い。
時代の流れもありラフでソリッドなスリージーロック路線は完全に波調が合っており、パワフルかつタイトなリズムセクションの歯切れの良さや、主役たる大橋のギターワーク、そして変化自在のヴォーカルスタイルはアクセル・ルーズにも通ずる魅力がありと、ギミックなしの本格的なアメリカンロックが楽しめる。

とは言え聖飢魔Ⅱファンにとっては本格的過ぎるし、洋楽という仕切りを持ちたがるマニアからは当然敬遠される存在となってしまった。また、このバンドは海外の活動を視野に入れていたものの、メンバー間の問題により、早急に活動は暗礁に乗り上げ、次の一手が出る事無く解散となったのも痛かった。これほどの良品が生み出せるのなら、是非とも2枚目を聴きたかったものですね。

バンド運営の難しさを体験する大橋隆、聖飢魔Ⅱ脱退後の代表作と言えば、脱退後直ぐに発売した今作を押す人も多いでしょう。勢いだけで押し切らない芸達者な活きの良いバンドサウンドも魅力ですよ。


GASTANK - Dead Song ★★★ (2019-06-11 16:27:58)

ハードコアパンクスとメタルの融合を早い段階で確立した新進気鋭の個性派バンドによるインパクト大の1st。とらえどころのないヴォーカルBAKIの叫びは、魂を揺さぶるエモーショナルな響きとなりバンドの音楽性を色づける事となる、勿論、ハートフルメロディと銘打った独特のメロディラインを操るTATSUのねじくれたセンスも同様にキーパーソンとなっているのだが、何物にも属さない強烈無比な個性は、粗削りだが破裂寸前のエネルギーが充満している。そのパワーを後押しするリズムセクションの強力な存在感を誇示。へヴィメタル新時代の幕開けを告げる、シーンへの宣戦布告のようなアルバムでした。

リリース当時は、ありがちなパンクヴォーカルに難色を示し熱心に聴く事は無かったのだが、自分の中で音楽的な感性が成熟していく中で、このバンドがいかに個性を光らせ、他のバンドとは違う路線を進んでいたかを知った時の衝動というかインパクトは絶大なものだ。へヴィメタルの概念をぶち壊したオリジネイターの強み、ジャンルを超越した他に類を見ないサウンドは海外からの一目を置かれるものとなったのが全てを物語っているでしょう。


BLUE OYSTER CULT - The Revölution by Night ★★★ (2019-06-09 15:39:35)

MTVへの移行など1983年と言うロックシーンの過渡期にリリースされた一品。新たなる戦略を立ち上げたのかバンドは、カナダのPRISMやLOVERBOYの仕事で知られる新進気鋭の若手プロデューサー、ブルース・フェバーンに次なる方針を委ねる形へとなったのか、今まで以上にメロディアスかつAOR調のソフトケイスされたサウンドは、従来のイメージからは離れたものになるのだろうが、個人的には、オープニングナンバー一つとっても、このバンドにしか出せない雰囲気に満ち溢れており、AOR調に染め上げても、隠しきれないミステリアスさが顔を出しているのがポイント。アルバム全体を通しての即効性はないが、その反面、統一感に優れている為に、アルバム単位で聴いてもダレる事無く彼らが提示したストーリーを最堪能出来る力作へと仕上がっています。
ここまでソフトになっているのに、彼らの流儀の神秘性やオカルティックさを感じさせる知性が存在しているのが凄い、とにかく騒げれば良い、速い曲が聴きたいと言った方には不向きなバンドだが、耳以外にも頭で楽しませてくれるというが今作最大の聴きどころでしょう。
今作は商業的には今一つの成果に終わった為に、バンドは更なる進化を求め『CLUB NINJA』をリリースするも惨敗。やはりドラムのアルバートを失った辺りから不穏な空気が流れていたのかも知れない。根拠はないのですが1988年リリースの『IMAGINOS』を聴くとそんな風に感じてしまいます。


人間椅子 - 新青年 ★★★ (2019-06-09 15:04:01)

デビュー30周年を祝う2019年リリースのアルバム。イカ天出身という事も有り、コアなロックファンから敬遠されていた節もあるが、良くも悪くも70年代のブリティッシュロックからの影響を包み隠さずに。日本と言うか青森と言うのか土着的なメロディと奇奇怪怪な歌詞が乗るというのは、実に個性的であり、少々やり過ぎのオマージュも遊び心と言うよりは、必然的にこういう風に組み立て直したんだという部分が強く、計算された構成と拘りのサウンドメイクが売りのバンドだった。
アルバム毎に若干の幅広さもあるが、今作はへヴィで和風ミステリー風の曲調が多く、人間椅子かくあるべきな充実度に目を見張ります。その拘りはアルバムタイトルは勿論、各楽曲のタイトルなども色濃く反映され、このバンドにおける最大の魅力を堪能出来る仕上がりだ。とにかく重量感のあるへヴィかつ怪奇なサウンドを今まで以上に濃くしたのが良かった。勿論、このバンドならではのスペイシーなのもある、また、オマージュ以外にも、自分達の楽曲からの遊びもあったりと30周年と言う節目を意識したような作風は、多くのファンの好奇心を刺激するだろう。
こうして今まで以上にへヴィメタルな部分を強調した事により、彼らの欠点とも言える悪意味での同人誌メタル的な匂いが上手く押さえこまれたのが視聴感の満足にも繋がっている。
彼らのファンベースを考えると、毎回こういう作風にはならないだろうが、一本筋の通った集大成サウンドは、ファンの期待を裏切らない新たなる名盤の誕生でしょう。


SAVAGE - Hyperactive - We Got the Edge ★★★ (2019-06-07 13:41:23)

バンドの新たなる可能性を示唆したシングルカットナンバー
この手の曲にボーカルの力量が追いついていないが
全ての雰囲気を込みでNWOBHM然とした魅力を残しているが好印象
わしゃ好きやでぇ


SAVAGE - Hyperactive ★★ (2019-06-07 13:38:06)

名曲『LET IT LOOSE』のインパクトが強く、それ以外の曲は凡庸を言われてしまったNWOBHMバンドの2枚目。今作は彼らが英国のバンドらしい叙情性と、暗雲立ち込めるドンヨリ系の煮え切らないメロディを軸とした独特のサウンドを披露。飛び抜けた曲がないと言われるが泣かせのリードプレイが耳を惹くオープニングなどインパクトは十分ある。むしろ全般的な整合が増した事により、雰囲気重視のスタイルがバレてしまった的なニュアンスの方が気になるところだ。

巷に溢れ返ったパワーダウン感は理解できるが、全般的に支持するほどクオリティは下がっておらず、妙な色気を出してポップ化を図ったと言われますが、NWOBHM出身らしい攻撃性は残しているがポイント。それにしても音質の緩さが欠点を炙り出しているのは如何ともしがたいなぁ。しかしワタクシのような貧乏耳には、この緊張感緩めのサウンドも逆にビンビンと響いてくるので問題なしです。これもNWOBHMだよと言いたいですね。


CANCER - To the Gory End ★★ (2019-06-07 13:20:13)

インパクト大なジャケットに見入りますが、このバンドが有名なのはそれだけではない。かの有名な商業誌のレビューにて4点をつけられた有名作。しかも名物編集長が付けたもんだがら真に受ける人も続出と、まさに歴史から滅せられた一枚(次のアルバムも10点くらいだった記憶がある)、そのレビューが面白く暗に西森なんちゃらの対訳と極悪詐欺師の悪名を持つ評論家のライナーをなじったりと、詳細は覚えていないが方々に対して辛辣な内容だったと記憶しています。

当時は、本当にこういうサウンドは認めてもらえず、今の若い人なら驚きを隠せないでしょうね。今日の評価はどのようなものなのか興味はありますが、所謂、スラッシーなデス系の走りとも言え、メタルシーンが壊滅した英国からこういうサウンドが生まれてきた事に驚いています。Sepulturaあたりと比較するとグルーブ感は弱いが、スプラッター/ホラー映画に対するオマージュとも言える歌詞など、しっかりとしたコンセプトを持っており、そのアイデアを音に落とし込んでいると言うのが最大の聴きどころ。

唸りを上げる歌い手も、時には断末魔の叫びを上げながら、ささやくような死の呟きも織り交ぜ、デス系ヴォーカルのあり方を提示しているようで、ちょっと面白い。上手い下手ではなくキャラの持って生き方が面白い。
昨今のデス系のような冷ややかな感触を持たないギターも今となっては逆に新鮮に聴こえ、独特のトーンを操るのがポイント。色んな意味で、今となってはプレ○○なスタイルが新鮮です。

当時は黙殺されたデス系メタルバンドのデビュー作。多くのデス系作品をプロデュースする敏腕プロデューサー、スコット・バーンズの仕事ぶりを確認して欲しいですね。


TKO - In Your Face ★★ (2019-06-05 22:09:19)

オリジナルは1984年リリースの2nd。国内盤はKINGのネクサスレーベルからセクシーなジャケットでリリースされています。
ポップでキャッチーだがハードさも併せ持つ王道アメリカンハードサウンドを披露。陽の雰囲気よりも妖しさが強めで、グラム系出身だけに、その辺りが隠し味になりヴァン・ヘイレンやKISSとは違うアメリカンロックだ。ディー・スナイダーあたりにも通ずる魅力が漂うが、彼らのようなバイオレントさはないので、どちらかと言えば優等生とも言えるが、やはり少しひねくれているのが聴いていて面白い。
軽めのリズムセクションやシャリシャリしたギターも懐かしい響き、今ではお目にかかれないミックスもなんだか懐かしいのだが、今の若い人にはどう聴こえるか興味は尽きない。そんな懐メロスタイルと言えど、安っぽい売れ線バンドとは違う硬派さが、このバンドには感じられ、その生真面目さと猥雑さのバランス感覚が最大の聴きどころだろう。
捉えどころがない、イマイチ弾けていないとか、個性が薄いなど、当時の評価は良くなかった記憶があるが、この普通の事を普通にやりきる姿も個性と言えるだろう。個人的には昨今の規制だらけのテレビを見ているような気分ではある。今って、あれはダメ、これもダメって、80年代のロックバンドが唄う歌詞みたいなダサい世の中になりつつある。それを遠くから見ているが、今作は、そんな規制のど真ん中にいるようなサウンドだっりする。


AVENGER - Prayers of Steel ★★ (2019-06-04 19:37:06)

こちらのアヴェンジャーはピーヴィーことピーター・ワグナーひきいるRAGEの前身として知られるバンドの1st。参加メンバーもそのままRAGEに引き継がれるのですが。REGEほどの凝った展開ではなく、NWOBHMからの影響も強めのストレートなサウンドで勝負。厳しいレコーディング環境だったのかリズムのズレなど気になる面はあるが、欧州由来のメロディとガッツ溢れるジャーマンテイストも巧みに取り込み自己をアピールと、まだまだ青臭さは残っているが、曲作りの上手さなど将来性を感じさせるバンドではあります。1995年に国内盤をリイシューしたビクター盤には、4曲入りのEPをカップリングでCD化もされています。RAGEファンはもとより、ジャーマンメタルの真骨頂ともいえる剛毅な流儀に則ったメタルが好きな方なら手にとっても損はしないでしょう。


DORO - Fear No Evil ★★★ (2019-06-03 13:57:25)

時代の流れに飲まれ中途半端な路線もあったドイツのメタルディーヴァ。その後は時代の揺り戻しもあり普遍的なスタイルのメタルサウンドで帰還と本来あるべき姿に舞い戻ってきたのですが、今作も実に堂に入った硬派なメタルサウンドを披露。③では豪華ゲスト陣をバックコーラスに参加させ新たなるメタルアンセムを制作と、順風満帆の状態であるように感じます。
⑦ではNightwishのターニャも参加させたり、ドロ姐さんのデビュー25周年を祝う今作に華を添えています。主役ドロ姐さんもワイルドかつセクシーなパワーヴォイスで聴き手を魅了。古さと新しさを同居させた2000年型の正統派サウンドの中で逞しく躍動しています。だからこそバラードで聴かせる歌声の表現力にも磨きがかかると言うモノですよ。ハロウィーン流儀ではない、ジャーマンメタルの本流に位置するバンドによるワールドワイドで勝負した音楽性。イマイチ日本では跳ねないドロ姐さんですが、こういう硬軟のバランス感覚に秀でたサウンドには、一定の需要もあるかと思います。


PRETTY MAIDS - Pretty Maids ★★★ (2019-06-03 13:31:52)

英国のレーベルに目をつけられデビューを果たした記念すべきEP。その影響はNWOBHM譲りの攻撃性やアイリッシュフレーバーもあったりと、次の作風とは若干違いはあれど、北欧的な甘みとジャーマンテイストにも通ずる硬派なサウンドを両立したようなスタイルを既に披露していたりと、後の片鱗を随所に感じさせるのが最大の聴きどころ。

海外のレーベルから見放されても我が国は最後まで彼らを支援していたのだが、1990年には待望のCD化を日本先行でリリースされたのも貴重な出来事でしたね。当時の日本には、このような世界初のCD化などの快挙は掘り起こしを行う気概があった事が懐かしいです。

厳しいレコーディング環境をものともしない若さに任せた勢いと、先人達の影響下にあれど自分達の確固たる信念に基づいたサウンドは、十二分に個性を際立させている。そのバランス感覚もデビューEPとしては及第点以上のクオリティを感じさせるものとなった。欧州由来の叙情的なメロセンスとパワー溢れるメタルサウンドとの融合。プリティメイズ節を思いっきり楽しめる好盤ですね。

こうして改めて聴くとシンリジィのカヴァーをやったのは実に必然的な流れだったんだなぁ。


DéTENTE - Recognize No Authority ★★★ (2019-06-03 00:23:12)

あれー?コメントした記憶があるなぁ…


Metal Blade Records主催のコンピ作Metal Massacre VIIに登場した事がチョイとした話題になったパワー/スピードメタルバンドの1st。そのサウンドは一口で言い表す事の出来ない多様性がありスラッシュメタルと呼んでも差し支えがないほど疾走感も強めだが、それよりは正統性やメタルな様式を感じさせるためにパワー/スピードメタル系と括りたいが、どうでも良い事でしょうね。

アメリカのメタルバンドであるが、非常に高い美意識と言うか欧州スタイルにも通ずる様式もマナーを感じさせる側面があり、無機質なアメリカンメタルとは一線を画すスタイルが最大の聴きどころ。味気ないパワーで押し切らない楽曲はアイデア豊富なギターチームによって見事の構成されているのも耳を惹く。パワフルかつスピーディーな楽曲の中にねじ込まれるスリルに一役を二役も買っているのがポイント。そこに紅一点の女性シンガー、ドーン・クロスビーが厳つく吼える。その激しい咆哮は性別を超越した響きがあり、そんじょそこらのヘナチョコヴォーカルでは太刀打ちできない迫力がある。昨今のグロウル系では味わえない、女性ならではのキュートさが、垣間見えるのも彼女の個性。しっかり歌い込まれている証拠でもある。
そんな個性と実力のあるメンバーによって弾き出されるサウンドは、欧州スタイルとも激しく共鳴し合い独自のカラーを打ち出しているのが実に魅力的。
熱きメタルスピリットが火花を散らしているのに、アメリカンハードコアメタル特有の冷めた質感を有しているもバンドの独自性を高めている。そしてエッジの立った鋭いサウンドなのに、キャッチーさのあるメロディとドーンの存在が親しみやすさを生み出しているもバンドの魅力でしょう。


MOXY - Under The Lights ★★ (2019-05-31 13:46:31)

デビュー作ではトミー・ボーリンが彼らの才能に目をつけバンドデビューの後押しをしてくれたエピソードも有名なカナダのバンド。看板シンガーを失うなどバンドは危機的状況を迎えるもルックスも悪くない、期待の新人マイク・レノの参加で最大のピンチを乗り切る事に成功。マイクの加入はソングライティングでも貢献、唄も上手く安定したパフォーマンスで期待に応えてくれた。
しかし、イメージの違いと、時代の流れの則してクド目のアレンジよりもスッキリと聴かせる事に専念したような面が強まり、彼らの支持基盤から顰蹙を買う事となる。
今聴けば相変わらずブルージーな要素も強いのだが、ハードにドライヴィングするロックテイストを押さえたのが失敗の要因だろう。伸びやかで癖のないマイクの唄も淡白に聴こえさせたのかも知れないが、彼の唄の上手さは確立されており、実に気持ちよさげに歌い上げているのが印象的です。

ちなみに病気の為にバンドを離れたリーダー格のシンガー、バズ・シャーマンは、この時期、突然亡くなったボン・スコットの代役として白羽の矢が立ったのは有名な話です。もし彼がバンドに加入していたら、今作の相乗効果は計り知れなかったでしょう。運も実力の内とは良く言ったものです。
ツキに見放されたバンドはMercuryから契約を失うと悲劇に見舞われます。


MOXY - Ridin’ High ★★★ (2019-05-31 13:31:25)

カナダの本格派のロックバンドによる代表作と呼ばれる事の多い3rd。プロデューサーは前作でも辣腕をふるったジャック・ダグラス。カナダのバンドらしい堅実さと爽快なポップセンス、根幹にあるのはハードにドライヴィングするブルースベースのロックサウンドとくれば、70年代ならではのギミックなしの本格派のサウンドを堪能できる一枚として、ロック好き自負する方には愛されるバンドです。
いかんせん、日本では支持されないスタイルの音楽性ですが(評論家筋の評価が常に低い)アメリカの西部や南部、イギリスなどでも知名度を上げ、今作リリース時にはピークを迎えるも、バンドの看板であるシンガーのバズ・シェアーマンが喉に大きな問題を抱えバンド活動を止めざるおえない状況に追い込まれたのが痛かった。ツアーも行えず、売りたい時に売れないジレンマにバンドも苦慮したでしょう。結局シンガーをマイク・レノに交代するも、自作はもう少し時代の流れの沿ったスタイルへと変更を遂げたのだが、セールス的に惨敗。メンバーチェンジの失敗をほのめかされるも、当のマイク・レノは80年代の頭からLoverboyで成功を収めるのは皮肉なものです。

うつろいでいくシーンの中で、上手くいかなかったのは、特徴的な濁声ヴォイスを巧みに使い分け、表現力を豊かにするバズの声を失った事により個性が薄まったのが、最大の要因だったと思います。そんなバス在籍最後の作品は、要所要所を締める堅実なリズムプレイのグルーブの凄み、そして派手さのあるツインギターコンビの見せ方の上手さ、生々しいロックのヴァイブを存分に味わえる仕様となっています。Zep辺りにも通ずるアーティステックな面が英国でも受けた要因でしょう。そういう巧みさも織り込ませたセンスと技術力の上に存在する音と言うのは実に説得力があるものです。


Mike Reno - Chasing the Angels ★★★ (2019-05-31 13:02:59)

Iron Eagle IIのメインテーマとされる一曲らしい
日本では邦題メタルブルーというタイトルで公開されましたね
バッタもん感がハンパないので見た事無いのですが
このハードロッキンしたタイトル曲はカッコいいです
マイク・レノの伸びのある艶やかな歌声は実に魅力的です
コクがあるのにスッキリ聴かせてくれますねぇ


Mike Reno & Ann Wilson - Almost Paradise (Love Theme from "Footloose") ★★★ (2019-05-31 12:53:23)

Loverboyのマイク・レノとHaertのアン・ウィルソンの二人によるデュエットソング
ベタベタまバラードの為に聴いているこっちが恥ずかしくなるが
このベタさが逆にたまらんに転ぶとドハマりするでしょうね
映画『Footloose』に収録のサントラ
シングルカットされてヒットしました
良く売れた映画のサントラ盤としても知られています
上手い唄と甘いバラードに癒されたい方はマストでしょう


STEEL VENGEANCE - Call off the Dogs ★★ (2019-05-29 00:17:29)

US産の正統派HM/HRバンドが1985年にリリースした1st。リリース元はフランスのBlack Dragon Records。それだけでもマニアには興味を惹かれますが、2012年にポーランドのMetal Mindが再発すると言う大技に、マイナーメタルマニアなら手に取りたくなるでしょう。
アメリカンメタルにありがちな大味な前座プロレス並の緊張感に欠けたノリよりも、情緒のある展開と、ガチガチのコンクリートメタルサウンドが程良く融合、湿り気は無いが、どこか光沢のあるメタリック仕様のサウンドはUS産ならではの味わいがある。
このスタイルが日本人的には中途半端に映りイマイチウケないのだが、へヴィメタルと呼ぶに相応しい豪胆なドライブ感やアグレッションを有しており、グレコローマンスタイルの本格派のレスリングのような堅実さがある。派手さやスピード感に欠けるとも、この実直さは間違いなく一定の需要があるスタイルでしょう。
奥行きの無いミックスによりイマイチ伝わらないが、拘りの展開もへヴィメタルの様式に則った堅実さがやはり光ります。


BLUE BLUD - Universal Language ★★ (2019-05-27 21:06:49)

BLUE BLUDでデビューするも、実は今作リリース時にバンド名をBLUE BLOODへと改名。前作よりもメインストリーム寄りのサウンドを志向。英国的な匂いが減った分、前作を支持するマニアには不満もあるでしょうが、端正なルックスを引っ提げたメンバーショットを見せつけられると、この音に違和感は何もない。

音云々で言うのであれば、このバンドのメインメンバーのマーク&ポールのサトクリフ兄弟はNWOBHMのTRESPASSにいた。だから驚きは余りない。むしろメジャーデビューの困難さを強く認識した次第だ。そして止めないで活動していたんだねと、ねぎらいの声を掛けたいくらいであろう。

英国的な湿り気や煮え切らなさはないかわりに普遍的スタイルを身にまとっている。そのシリアスなサウンドは拘りの展開もあり一朝一夕では成しえない成果が形となって表れたのだろう。もう少し曲調に色をつけれる表現力豊かな歌い手がいれば印象もガラリと変わるのだが、そうなると王道路線から外れてしまい、本格的な色合いが強まると、没個性が際立つから難しい問題だ。
そういう意味で聴き込むと、このバンドのサウンドは絶妙なバランス感覚で演出していると言えよう。

こういうメインストリーム寄りのサウンドは、個性を出し過ぎてもダメだったりする。やはりお約束ってのを守って欲しいともんねぇ。今、時がたてば冷静に向き合えるが、リリース時は、またこれかでラックの底に直行でしたよ。


BLUE TEARS - MAD, BAD & DANGEROU ★★★ (2019-05-27 20:46:04)

1990年にMCAレコードからデビューを飾ったアメリカンHM/HRバンドの未発表音源集。所謂グランジブームの波に飲み込まれお蔵入りした幻の2ndなども収録とマニアならずとも美味しい献立が揃った一品です。
このバンド、出している音は完全にBON JOVI路線の売れ線志向だ。その辺りが鼻に付くと厳しいのでしょうが、煌びやかなメインストリームタイプのサウンドは個性は薄めだけど、その分、良く練り上げられておりクオリティは申し分ない、もしレコード会社ともめずにリリースされていれば、我が国、日本では少なからず話題になっていた可能性とポテンシャルを秘めた未発表集となっています。

ちなみに今作は、オフィシャルな形で世に出たのですが、リーダーのグレッグ・フルカーソン周辺では、そこそこのヒットを記録。それに気を良くしたのか、同年にもう一枚『Dancin 'On the Back Streets』というタイトルで未発表集をリリースしている。そちらは未聴だが、同年に未発表集を乱発したせいで、今作のインパクトが薄まってしまった。また個人的にも何となく引いてしまい。このバンドの事を記憶から消し去ってしまった。

80年代型のグラム/ヘアメタル勢からの影響下にある懐かしき王道サウンド。堅実な作りは正確に聴き手に、自分達のやりたいことを伝えようとしているんだと好意的に受け止めるのが一番でしょう。没個性を晒しても意味がない。BON JOVIシンドロームマニアなら押さえておくべきバンドですよ。


DORO - Warrior Soul ★★★ (2019-05-22 14:45:06)

欧州では絶大な支持を受けるドイツのメタルディーバ。紆余曲折を経て辿りついたのは本来あるべきフィールドへの帰還。丁度2006年と言うタイミングも支持を受ける基盤となる層が立ち上がった事も有り、すんなりと戻る事が出来た。それもこれも、一度も歩みを止めずにかんばって気からこそ他ならない。

みんな私の家族ですとオープニングで歌い、②では典型的なメタルソングでおもてなし、複雑すぎず甘くならないメロディアスサウンドは原点回帰を告げる硬派なモノだ。派手さよりも堅実さが際立つのもドイツ仕込み、その硬軟交えた配合比もジャーマンメジャーサウンドの黄金比と言える絶妙なものだろう。
欧州基盤の正統派サウンドを軸にバラエティ豊かな楽曲を用意したのも時代性を飲みこんだ結果、表現力の増した艶やかな歌声も復活劇に華を添えている。

なかなか日本では認知度を上げられないレジャンダリーな女性シンガー、その世界的な立ち位置と日本での人気の無さに驚きを隠せませんが、こういう存在をもう少しメディアも取り上げて欲しいと思わずにはいられません。だから日本でもライブやらないじゃん。わが国でも確実に需要のある存在であり、音楽性を誇示する2006年リリースの一品。メタルの多様性を受け止められる偏見の少ない(名前や活字優先じゃない)若い人にこそ聴いて欲しいね。


FORTUNE(L.A) - II - A Little Drop of Poison (For Amy W.) ★★★ (2019-05-21 17:57:56)

王道ですね
それだけに初見の感じがしませんが
ベタに敵う者なしです
クド過ぎずアッサリし過ぎない絶妙なアレンジが肝
泣かせのメロディアスロックですよ


WOLF HOFFMANN - Classical ★★★ (2019-05-21 17:49:49)

クラシックとロックの融合。どちらかと言えばクラシック的なエッセンスの方が強めなのかもしれないが、元曲良さを殺さない丁寧なギタープレイの数々に唸らされました。有名な曲も多くタイトルは知らないけど聴いたことあるというのが多いのも好印象。
ウルフの非凡な才を嫌みなく見せつけているのが憎い。
かつてウルフはリッチー・ブラックモアの後継者だ、みたいは評価があったのだが、個人的にはそこまでとは思えなかったのだが、ここで披露した繊細なタッチを聴けば、そういう意見は頭から受け入れる事が可能ですね。

ネオクラシカルと言えば、インギーを思い出す方も多いのでしょうが、ここで聴けるバロック/フーガサウンドこそ、クラシカルと言う言葉がピッタリと当てはまるのでしょう。インストものだし、クラシックがベースですから、ロックの持つ熱量は少なめです。
それだけに、なかなか通して聴くのはしんどいと思う方も多いでしょう。それでも、完成度の高いアレンジとウルフのリッチー風味満点のリードプレイ&リリカルなタッチに聴き惚れます。

ここ数年ネオクラ系はほとんど聴いていませんが、このアルバムはわりかし手に取る機会も多かったですね。


YNGWIE MALMSTEEN - Blue Lightning ★★ (2019-05-21 17:29:38)

王者インギーの最新作はブルースロック&ブルージーなカヴァー集という企画モノ的なニュアンスの強い一枚。ジミヘンのカヴァーやDPの影に隠れZZ TOPやローリング・ストーンズにビートルズまで多義に渡ってフォローする予想外の選曲もあり、どのようなアプローチをとるのかと思ったら、いつもと同じ俺様印満載のネオクラ大会。
元曲の持ち味などクソ喰らえ、どうだ!俺のギターはと言わんばかりに弾き倒しています。なぜ、またDemon's Eyeやるんだとか、Smoke On The Waterをここまであっさりやる遂げるヤツはいないと思わずにはいられないのだが、とにかく一聴して彼と分かるギタープレイの数々に、彼のギタリストとして才に惚れたマニアはお腹一杯の一品でしょう。
かつてのカヴァーアルバム『Inspiration』なんて可愛いもんですよ。とにかく終始、怒涛のインギーギター。その鬼気迫るド迫力と繊細を併せ持つ唯一無二のテクニックを惜しげもなく披露しています(⑥のパープルヘイズの出だしから元曲を無視しています)

もはやアッパレな出来栄えでしょう。ここまで傍若無人に自我を貫くのも立派な才能だと言いたい。今回も一般的なファンからはボロクソ言われるだろう。また自分で歌っている。手癖ばかりのフレーズとかね。
でも音質は今までよりも良い、唄もブルージーなサウンドだからなのか、以外と上手くハマっている、このらしさを支持するのか、無理なのかで評価が完全に分かれるでしょうね。
個人的には、ブルースに倒錯してた時代は無いので、今作は熱心に耳を傾けるようなアルバムではありませんが、唯我独尊、その道をひた走る偏屈王の生き様を否定することなど出来ません。蜜月の関係にあったと思われた日本とも、アメリカで再ブレイクをしたらアッサリと切り捨てた男。その我儘気まま、気の向くままにな密度の濃いインギー印に胸焼けを起こしそうです。やっぱ凄いよ。
リッチー・ブラックモアは嫁さんとルネッサンスの世界へ旅立ったが、インギーは果たして今後どうなるのか?興味は尽きませんね。


FORTUNE(L.A) - II - Freedom Road ★★★ (2019-05-18 17:11:16)

泣き泣きにならずサビで視界が開けるのも印象的です
王道パターンを持っているバンドは強い
彼らの新たなるアンセムでありリーダートラックでしょう


FORTUNE(L.A) - II - Shelter of the Night ★★★ (2019-05-18 17:08:15)

繊細かつリリカルなメロディだが躍動感もある
このバンドならではのドラマ性を際立たせた叙情派サウンド
ここでオープニングナンバーが効いてくるという構成も見事
多くのファンは待ってましたと膝を打ち
心を濡らすのでしょうね


FORTUNE(L.A) - II - Don't Say You Love Me ★★★ (2019-05-18 17:04:57)

どっしりと構えた印象を受けるオープニングナンバー
貫禄も漂わせた作り込はベテランならではの味わいか?
もう少し分かりやすい曲の方がインパクトは強いと思うが
個人的にはこういう幕開けも大好きである
ビターな大人のメロディアスロック
遂に本格的な再始動です


FORTUNE(L.A) - Fortune (2019-05-18 16:55:44)

フォーチュンが再結成してアルバムをリリースするとの噂をききつける。しかも通産3枚目のアルバムと言われ?だった。1985年のアルバムが最初じゃないの?そのあと知らん内にアルバムだしていたのか…?
なんと彼らの歴史は1978年に次のアルバムと同じタイトルの『FORTUNE』を出していた。同じタイトルでもややこしいのに、セルフにしているからもっとややこしいのだ。おまけに同名異バンドも多く、アルバムタイトルも被っている。勘弁してくれいであるが、1978年リリースの今作はリックとリチャード以外に、もう一人シンガーを務めるコリン・フォーチュンも登場と、やっぱりややこしい。彼女も兄弟なのか?嫁なのか、赤の他人なのか?考えるのも調べるのも止めました。

そんなくだらないファミリツリーに拘る我が身を恨みつつ、出している音はファンクあり。ソウルあり、R&Bありと泥臭さもありつつも、ソフトケイスされたオシャレ路線と上手く織り交ぜ構成。ロックとはかけ離れたサウンド故に、批評もないのですが、叙情派メロディアススタイルを支持する方は手を出さなくとも良いでしょう。

70年代のアメリカのソウルロック的なニュアンスの作風も聴ける幅広い守備範囲のマニアなら大いに楽しめるでしょう。


DORO - Fight ★★ (2019-05-17 19:24:38)

前作の流れを組み古さと新しさを果敢に取り込んだ意欲作。その配合や比率に評価も分かれそうだが、この時代にメジャーレーベルからガチンコのメタルなど作れるはずもなく、そういう意味ではバランスの取れた一枚。プロデュースにドロ姐さんの名前もあり、時代の流れを敏感に察知した作風に収まった。③ではType O Negativeのシンガーがゲストで参加したりと話題性もありますが、保守的なメタルファンにとっては、メタルの様式やマナーに順守した曲の少なさも気になるでしょうね。
こうして順序立てて、彼女の作品と向き合えば、メタル界を取り巻く環境や変化が色濃く反映されており、実に興味深い仕上がりになっています。
そんな中で一際異彩を放つのはウエンディ・ウィリアムスが唄っていた⑥をカヴァーしていることでしょう。こういった忘れ去られたPlasmaticsのバラードを取り上げたセンスが渋いね。どういう経緯があったのか等、個人的な興味も尽きないのですが、DORO姐さん、復活へのカウントダウンを期待させる曲でありました。


DORO - Calling the Wild ★★ (2019-05-17 19:01:53)

渡米後のDORO姐さんは、作品毎にロックから遠ざかっていきました。2000年の今作はレーベルをSteamhammerに移籍。複数のプロデュースや豪華メンバーがゲスト参加、レミー・キルスターにスラッシュ、アル・ピトレリ、ブルース・ブイエ、ボブ・キューリックなどの名前も発見、さらには前作にも協力したドイツのインダストリアル系バンドDie Kruppsのギターであるユルゲン・エングラーを中心としたサウンドもあり、多様性のある作品へと仕上がっています。
前2作がロックから離れたデジタル風の作品だったと言う事で(未聴)今作は久しぶりにドロ姐さんがロックフィールドに帰還したとファンから好意的に受け止められている作品。レミー・キルスターが前面参加したMotörheadのカヴァーやビリー・アイドルのカヴァーもやりながら、デジタルサウンドを放り込み、やり過ぎずオールドスクールし過ぎないオシャレ感も残した一品。
それだけに、ど真ん中のメタルスタイルを期待すると完全に肩透かしを喰らいますが、2000年と言う時代背景を飲みこめる柔軟なマニアなら大いに楽しめるでしょうね。艶の増したドロ姐さんの歌いっぷりの、こういう曲調にも難なく溶け込み上手い事、聴かせてくれます。


DANNY SPANOS - Passion in the Dark - Anita ★★★ (2019-05-12 17:38:11)

やるせない哀愁美とパッショネイトが渦巻く刹那なロックナンバー
ムードがありますねぇ
古臭い音ではあるんですがね


DANNY SPANOS - Passion in the Dark - Hot Cherie ★★★ (2019-05-12 17:34:56)

Hardlineが後にカヴァーしました
カナダのバンドStreetheartのメンバーの手による楽曲
熱い歌声と仄かな哀愁美が程良く混ざり合っています


DANNY SPANOS - Passion in the Dark - One Track Heart ★★★ (2019-05-12 17:31:24)

ムーディーでホットな哀愁のロックナンバー
野性味あふれるセクシャルな歌い回しも似合っている


DORO - True at Heart ★★ (2019-05-12 17:22:58)

渡米後3枚目のアルバムとなる今作、時代的にも嫌な予感が漂っているのだが、その予感はセクシーなジャケットにも現れ、どんな音楽性になるのかと思っていたらプロデューサーはカントリー界の大御所的な人物、参加ミュージシャンもそっち系の人たちが多いとなれば、もはや確定的なジャンルへの変更。
空耳アワーみたいな語り口調のムーディーなスローナンバーもあったりと楽曲の大半がスローナンバーとなる。ドイツのメタルシンガーもアメリカ仕様に変更させられた典型的なアルバムということで、今となってはDOROの黒歴史的な扱いを受ける作品なのですが、このようなスタイルでも本国ドイツでは見捨てられることなく、そこそこの売り上げをあげたというのだから驚きだ。
唄の内容もセクシーなものを題材にしたりと、アメリカでの成功を模索するDORO姐さん。もし、この路線が当たっていたら今の彼女はどうなっていたのかと想像するとゾッとしますが、こうして時代が過ぎ、こちらの年齢も上がってくると聞こえてくる音色も変わり、今までとは違うDORO姐さんの可能性を示唆する内容にはなっています。少々角ばった唄いからの彼女とは明らかに違うアプローチも表現力を広げており、多彩な顔を覗かせています。

多くのバンドがいままでのままでは活動が困難と感じた時代。路線変更や、その場しのぎのアンプラグドライブなどで食い繋いでいましたね。そんな時代背景を考えると見えてくる景色も変わってきますよ。

長い歴史があるアーティストって大概は一、二枚、やっちまったアルバムってあるんだよなぁ。


DANNY SPANOS - Passion in the Dark ★★★ (2019-05-11 19:22:10)

ミュージシャンとしての出発はドラマーだった、アメリカはミシガン出身のダニー・スパノス。レコーディングでのコーラス入れなどで披露した歌声を聴き、ソロでもイケるんじゃないのかと野性的なルックスもありヴォーカリストとして1980年にソロアルバムをリリース。今作は、それから3年後の1983年にリリースされた5曲入りのEP。①⑤はカーマイン・アピス、デュアン・ヒッチング、ランディ・ビショップの手によるナンバーが収録。①は映画のタイアップソングでもあり、その辺りが今作リリースへと繋がっているのでしょう。③も映画のサントラに取り上げられ、こちらはデヴィン・ペインなるソロシンガーのカヴァーソング。
そして今作最大の目玉はニール・ショーンやジョエリ兄弟のいたHardlineが取り上げた②のオリジナルヴァージョンにあたるナンバーが収録されているのがポイントでしょう。この曲は、そこそこのヒットとなり彼の名前を売り出す事に成功。
彼のルックスと熱量のある歌声と合致しており、イメージ通りの楽曲と言えよう。ちなみに、この曲を提供したのはカナダのStreetheartのメンバー、彼らが1984年にリリースしたアルバムのオープニングで登場と、予定通りだったのか?ダニーの成功にあやかったのか真偽の程は定かでないが、両者の違いを楽しめる曲でしょう。Hardlineのカヴァーはダニーの方に近いでしょうね。

収録曲
1.One Track Heart (Passion In The Dark)
2.Hot Cherie
3.Excuse Me
4.Slice Of Life
5.Anita

現在流通されている今作は上記収録曲に2枚目のソロから数曲追加したものが世に出ていますので、アメリカンロックが好きな方や名曲Hot Cherieの元曲に当たるナンバーを聴きたいマニアなら聴く価値は大いにあるでしょう。

熱量の高いセクシーな歌い回しもハマる、スタンダードなロックナンバーの数々、適度な大衆性と野性的なロックの旨味、洗練度と熱情の合間を行く良く出来た作品ですよ。


DEMOLITION HAMMER - Tortured Existence ★★★ (2019-05-10 14:21:19)

ダイハードなマニアなら知らない人はいないと言われるアメリカンスラッシャーの1st。ゴリゴリと押しまくる弾力のあるへヴィグルーブ、雄たけびを上げるも唄う事を忘れないシンガー、殺傷力満点のリフワークはベイエリア風と、色んなバンドの影響下にある音楽性は、良く勉強されており単なる猿マネに終わっていないのは見事。自分達流の解釈の元、巧みに昇華しておりスラッシュマニアならオープニングから首がウズッきパなしでしょう。

リリース時、何故か全然話題にのぼらず黙殺されていた感が強い。メタルバブル爆発寸前、飽和状態のシーンというのもあった。またスラッシュ勢も多くデビューしてきただけに、また新人出てきたの的なタイミングだったかも知れない。それに90年代の幕開けと言うのも良くなかった。

軽快さと先の読めない展開、スラッシュメタルの流儀に則ったバイオレントな作風は今なお色褪せる事はありません。昨今のリバイバルブームの陰で、忘れ去られたままのバンドは多いですが、この作品は、その最たる例でしょう。バイトレントかつスピディーなサウンドが好みの方なら聴いて損はないでしょうね。


TARGET - Captured ★★★ (2019-05-10 14:00:45)

1stリリース後、間髪をいれずにレコーディングされた2nd。前作の流れを組んではいあるが音楽性を若干広げ大衆性をアピール。本格的過ぎるサザン風味とハードブルース臭を押さえてはいるが、根幹にある音楽性に変化はないので、FREEなどに通ずるハードサウンドが楽しめる方ならイケるでしょうね。
骨太なブルースロックの旨味、迫力満点のリズムプレイと豪快なギター、見事な歌いっぷりのジミ・ジェイミソン。その筋のマニアならずとも質の高い音楽を楽しめる方ならイケるでしょうね。
結局、セールスに結び付ける事が出来ずバンド活動は停滞。幻の3rdのレコーディングを済ませるも、世に出る事無くバンドは空中分解。ジミは新たにCOBRA結成へと向かいます。


TARGET - Target ★★★ (2019-05-10 13:52:29)

サバイバーのヴォーカルで知られるジミ・ジェイミソンのプロキャリア一発目のバンドと呼ばれるTARGETの1st。南部譲りのサザンロック風味満開のハードサウンドは、堅実な演奏を従え気持ちよさそうに歌い上げる声が乗っかると言う、ご機嫌なハードR&Bがご機嫌に鳴り響いています。
この洗練されていないが、土地柄を感じさせる音楽性と言うのは70年代ならではでしょうね。80年代になると商業的な成功を狙い大衆性を帯びているが、ここで聴けるサウンドは十分に大衆性はあるが、あくまでもサザンロックを理解出来るものへのアピールという部分も強めだが、新たなるロックシーンへと攻め込んでいる面を楽しめる好盤であろう。
独特のグルーブ感とうねりが心地よいリズム隊、R&Bに根差したハードで軽快さもある多彩なギターワーク、合間を縫うように顔出す鍵盤プレイとバックを支える皆も巧者だ。ジミの歌声も若々しいが、既に風格すら漂うエモーショナルヴォイスを聴かせており、アメリカの良心たるサウンドを支えている。
浮ついていない次代の音楽性、日本にも一定の需要はあるはずですよ。


URIAH HEEP - Sweet Freedom - Pilgrim ★★★ (2019-05-09 13:11:57)

のっけからHEEP印が満開
ケンの鍵盤プレイが壮大な叙情詩の幕開けを奏で
バイロンのエモーショナルかつ力強い歌声
その合間を縫うファルセットヴォイス
リズミカルなグルーブも癖になる
そして感情剥き出しのギターも登場とバンドの魅力をギュッと凝縮
今の時代に聴いても遜色のないドラマティックなへヴィロック
全てに必然性がある完成度の高さに身震いさせられる


URIAH HEEP - Sweet Freedom ★★★ (2019-05-09 13:06:55)

リリース当時はメディアからの評価がけして高くなかったと言われるアルバム。所謂、ラジオオンエアーを意識したとか、淡白になったといわれたアルバム。今の感覚でいけば、なかなか理解されないでしょうが、時系列で聴けば音楽性の変遷は理解出ると思いますが、個人的には、どこを切ってもヒープ印満載であり、幽玄なメロディは勿論だが、耳馴染みの良いコーラスワークを従えたファンタジック路線は濃厚極まりなく、見せ方は変わったがバンドの根幹は何も変わっておらず、アメリカでのレコード会社の変更や、レコーディングスタジオを変えた事によって空気を入れ変えた程度の変更として楽しめるでしょう。ライブでも定番の②、らしいコーラスハーモニーが全開に③、勿論①もそうですけどHEEP以外の何物でもない音で迫ってきます。ありとあらゆるタイプの曲を歌いこなすデヴィット・バイロンの凄さも見逃せません。
タイトルトラックとして申し分ないHEEP印満載の④、このムーグが聴こえるのもHEEPの旨味、曲順的にも絶妙な⑤とラストまで行かずともお腹一杯になります。コンパクトに仕上げているので、今の若者やライトリスナーにも親しみやすいアルバムでしょうね。
ラストに鎮座する⑧の凄さたるや、このバンドがどうして今なお多くのアーティストから畏怖され尊敬の念を持たれているかが理解できるでしょう。70年代前半に、ここまでドラマ性の高いへヴィロックをやっていたというのだから恐れ入りました。


GARY MOORE - Live at the Marquee ★★★ (2019-05-09 12:42:22)

JETとの契約に悩まされたG-FORCEからも選出されたライブ盤。当然権利をJETが握っており録音されたのにお蔵状態された事でも有名なアルバム。ちなみにプロデューサーはクリス・タンガリーディスです。

ここでリードシンガーを務めるのはLonestarのケニー・ドリスコル。自己主張の弱いタイプの為、イマイチ印象に残らないのだが、ソツなくまとめています。この辺りもゲイリーの活動が不安定なものだったのかなぁと推察しますね(ゲイリーよりも目立つタイプを選ばない説が強い)。
実況盤的なニュアンスが強く、全般的に厚みが足りないなぁと感じるのですが、逆に生々しい面も強調されており、ライブ盤としてのあり方を提示しています。
他にゲイリーをサポートするのはアンディ・パイル、トミー・アルドリッジ、ドン・エイリーと豪華ラインナップとバトルを繰り広げているのもライブ盤ならではの楽しみでしょう。


GARY MOORE - Rockin' Every Night: Live in Japan ★★★ (2019-05-09 12:27:09)

ギター・クレイジーと称された稀代の名ギタリスト、ゲイリー・ムーアのライブ盤。ニール・マーレイ、イアン・ペイス、ジョン・ロードと豪華ラインナップを従えたCorridors of Powerに伴うライブという事ですが、80年代後半ではアイリッシュなメロディを強調する路線へと舵を切り、トータルバランスで勝負をしてきたゲイリー、そしてブルースやエレクトロニックサウンドなどと流れたのですが、ここで聴けるサウンドはとにかく熱い。感情むき出しのプレイは、ライブならではのラフさと、壮絶な速弾きの数々に悶絶必死、暴れ倒すゲイリーのギターに圧倒されっぱなしです。
自身がギターに専念する意味も込めて専任シンガーを探していたゲイリーは、ルックスの良さに定評のあるジョン・スローマンを抜擢。画になる男はゲイリーを引き立てるのにもってこいだろう。
意地悪なゲイリーサイドと言えなくもないが、ソウルフルな節回しを得意とするジョンも自分の味を出そうと苦戦します。
ちなみにJET時代のライブ盤があるのですが、そこで歌うのがケニー・ドリスコルで、ジョン・スローマンとは何かと縁のある人物でも知られています。このケニーのあとに何故かジョンが参加する?個人的にはメタル界の七不思議のひとつですよ。


Arrow - Diary of a Soldier ★★★ (2019-05-09 12:12:26)

知る人ぞ知る幻の北欧メタルバンドのEPにデモ音源+未発表曲を追加して2018年に再発された一品。オリジナルは1985、」86年にマテリアルですからね。ヨーロッパの成功を受けた甘美なスタイルの北欧サウンドは、その筋のマニアにはたまらんモノがあるでしょうね。脇の甘い演奏も、どこか垢抜けないのも北欧ブランドならではの味わい、冷ややかなミンティアサウンドに爽快感もMAXです。
透明感あふれるメロディと叙情性、北欧産ならではの甘美なヴォーカルハーモニー、その繊細でクリアーなサウンドは当時タイムリーに紹介されていたら話題になっていたと思いますね。また全員が一体となり楽曲を盛り立てる姿に好感を持ちました。この危うさが、儚さに感じるのもポイントです。すきじゃないとそう聴こえないでしょうけど(笑)

このバンドを土台に日本でもアルバムをリリースしたRenegadeの前身バンドとして知られていますが(ドラマーがVoに転身)、その後、Shivaの中心人物として活躍するマット・オットソンがいた事でもしられています。


MEPHISTOFELES - Whore ★★★ (2019-05-06 18:35:17)

南米はアルゼンチン産のサイケ/ストーナー系のスラッジドゥームロックバンドの記念すべき1st。背徳感のあるジャケ同様な煙臭いドゥームロックで幕開けと、初期サバスに通ずる世界観を踏襲。
ギター、ベース、ドラムが一つの空間を作り出す為に濃密に絡み合った世界観は、徹底された意図の元、地べたを這いまわるような奇異なるサウンドを轟かせている。シンプルに弾き出される鈍重なリフワーク、幾重にも折り重なるへヴィグルーブのコンビネーションの旨味、ある意味、全てがどこかで聴いた事のあるようなジャンルだけに新鮮味は薄いのだが、抽出された粘度の高いへヴィブルーズはジリジリと感性を刺激、何故か切迫感に襲われ、こちらの神経を逆撫でしていきます。

作り込んではいるが、スタジオライブ的なニュアンスが強めなのも、この手のバンドの魅力。蹂躙された感性に恥じらいを覚え、丸裸にされた自分に後ろめたさを感じつつ、退廃的なスラッジドゥームの魅力に浸ります。耐性のない方にとっては、この上なくつまらない音楽に聴こえますが、初期サバスを聴き興味を持った若い人には、是非ともトライして欲しいバンドではあります。ちなみに初期サバスが好きだというオジサンに出会う事があっても、その人たちは、名前で音楽を聴いているだけなので、今だかつて一人も日本が誇るキングオブドゥームのChurch Of Miseryや、血まみれ農夫でお馴染みのBlood Farmersなどの名前を口にした人に出会った事がありません。だからこそ、若い人たちに託したいですね(ビックネーム賛歌をしない)。
ワタクシのドゥーム系には精通してませんし、そんなに大好きなジャンルでもありません。初期サバスがクールだと思ったのは20代の中頃を過ぎてからでした。今もって自身のアイデンティティの形成とは無縁のジャンルです。だからこそ、客観的に聴く事が出来るので、この世界観の凄さや、エゲツナイやりきりぶりに身を落としていきます。こんなもん○○だよも、ご愛敬なんです。それも込みで楽しんで欲しいですね。


TANK - Re-Ignition ★★ (2019-05-04 14:16:08)

大人の事情によりTANKというバンドは空中分解してしまった。現在はアルジー・ワードのソロプロジェクト的なTANKと、こちらのミック・エヴァンス&クリス・タッカーのコンビによるTANKが存在する。

最初はドゥギー・ホワイトを、次はZPサートと歌えるシンガーを迎えアルバムをリリース。そして今回のセルフリメイク作で歌うのはPink Cream 69などで知られる、こちらも歌えるシンガー、デヴィット・リーダマンである。
正直、彼がTANKに合うか合わないかはさておき、歌えるシンガーの加入は楽曲の持つ色艶を完全に別のモノへと変えている。このあたりの噛み合わせが大きな評価の分け目になりそうだ。
こうして過去の名曲群を違うシンガーで聴き、アルジーのヤサグレヴォイスがバンドの顔だった事が理解できた。そして、あの男の哀愁を背負い込んだ憂いもバンドの魅力だったと思う。そういう意味では、今作にミックスも個人的には肝。古臭さを排除した現代的なサウンドメイクは、さらにオリジナルにあった刹那な響きを排除しており、デビットの無理してるっぽい歌い回しも微妙な空気を生み出し、何とも言えない危うさがある。

噛み合っている瞬間と噛み合っていない瞬間が一曲の中にあり、そのカッコよさと最高にカッコ悪いと思わせるパートが同居しているのがポイントだ。アルジーは癖が強すぎた。ACCEPTが第一線に復活出来たのは曲の良さだけではなく、全盛期のパフォーマンスと比べ遜色もなく、また色を変えない歌い手を見つけてきた事が大きい。
デビットは悪くない、むしろ器用なタイプだけに上手く立ち回っている印象さえあるのだ、人選ミスと言えばそれまでだが、それほどTANKサウンドは個性的だったと言えよう。
個人的にはシンガー云々よりも現代的なサウンドメイクの方が気になった。

思い入れのない若い人には是非とも、今作のセルフリメイクを聴き哀愁のヤクザメタルサウンドを楽しんで欲しい。そして興味をもったのであれば、過去の作品にも向き合って欲しいね。今の世の中はタダでいくらでも音楽を楽しめるのですから


Iron Gypsy - Iron Gypsy ★★★ (2019-05-04 13:51:56)

カナダ産の正統派HM/HRバンドが1984年と1988年にリリースしたでも音源を一まとめにして2017年にリマスター音源化して再リリースされた幻の一品。レーベルはマニアご用達のNo Remorse Recordsですので安心ですよね。

NWOBHMからの影響も色濃い攻撃的なサウンドはトラディショナルなHM/HRを愛する方なら間違いなく楽しめるでしょうね。ジャリジャリとしたリフワークも耳を惹く『Hell and Back』など、この時代ならではの音色。またシケシケ具合やダークテイストも加味された正攻法で迫る展開も懐かしさを擽るものであり、その筋のマニアにはたまらんものがるでしょう。
88年制作のデモは、多少なりとも80年代的なメインストリームを意識したような匂いはするが、それ以上に派手に駆け抜ける展開や硬派なストロングメタル臭の方が強く、このバンドのやりたい方向性と言うのが見えてくる。
より直線的なのは1984年制作のデモ音源ですが、バンドの変遷と言うか時代背景も楽しめるという意味では貴重な掘り起こし作なのかもしれません。正式な音源を残す事無く消えている為、無名中の無名バンドと言う事でしょう、しかし世の中には、まだ見ぬ良質なバンドが世界中にあることを、こういう作品に触れる度に思い知らせれます。愛すべきマイナーメタル。その門戸は狭いが、一たび踏み入れたなら、二度と抜けだす事の出来ない魔境がまっていますよ。


GREGG ALLMAN - I'll Be Holding on ★★★ (2019-05-03 20:38:33)

映画ブラックレインの主題歌
シングルカットされているそうですが現物は見た事がない
ドイツの歌姫DORO姐さんがカヴァーもしています
彼のルーツから考えると商業的な要素も強めでしょうが
アーバンで渋さが光る仕様も悪くないですね
うーむ聴く度に映画の名シーンが蘇り胸が熱くなりますなぁ


ANTI CIMEX - Scandinavian Jawbreaker ★★ (2019-05-03 20:26:29)

スウェーデン産のハードコア/パンクバンドが1992年にリリースしたフルアルバム。この手のバンドは門外漢なので詳しいバイオはサッパリだが、直情型のビートと濁声ヴォーカルの絡みは、渋さと破天荒な熱量が絶妙に絡み大爆発と、壮絶なエネルギーを大放出している。それでもクドクなり過ぎず馬鹿テンポになっていないのがポイント、そして北欧的なメロディセンスも隠し味となり、うまーく機能している。
とはいえパンクスなので情緒は薄め。メタルバンド特有の様式やマナーとは違う出自なので、その辺りに慣れている人にとっては、画一的なサウンドに聴こえてしまう。それだけに耐性のないマニアには薦められないが、90年代のエッセンスも飲み込んだサウンドは、騒々しいのが好みの方には一定の需要がありそうです。
MOTORHEADがイケる口なら、趣向を変えてみるのも一興でしょうかね?


DORO - Doro ★★★ (2019-05-01 21:43:45)

活動拠点をアメリカに移したドイツのメタルディーヴァ。今作のプロデューサーにはジーン・シモンズが陣頭指揮で参戦。愛弟子とも呼べるトミー・セイヤーとパット・リーガンも加わり彼女を前面バックアップ。
その影響は②はThe Electric Prunes、③はBlack 'n Blue、④はKiss、⑤は映画『Black Rain』で聴けるGregg Allmanのカヴァーとアメリカ向けの楽曲を並べる事で、今作のカラーを色づけている。このアメリカ式のサウンドメイクに、ドロもバックボーンたる欧州スタイルとの融合を、どのような感覚で楽しめるかがポイントでしょう。

中途半端と取る向きもあるだろうし、硬軟のバランスが取れたサウンドだと好印象を持つ人もいるでしょう。いずれにしろ、主役たるドロ姐さんの歌声はパワフルかつ艶やか、どちらかと言えば不器用なタイプとも言えるのだが、ここでは多彩な楽曲に合わせ表情豊かな歌唱スタイルで攻めているが印象的ですね。個人的には渡米して成功を収めたSCORPIONS辺りにも通ずる魅力があり、メロディアスなサウンドが好みの方なら大いに楽しめるでしょう。
ちなみにKissのカヴァーは、彼らのカタログの中で最も人気の無い失敗作『The Elder』ってのもポイントですよね。


CASBAH - RUSSIAN ROULETTE ~NO POSERS ALLOWED 1985-1994 ★★★ (2019-04-30 19:12:25)

98年に初期の音源をリメイクしたアルバムをリリースした。現代的にアップデートした音質とライブで鍛錬されたリメイクは、彼らにとっても大きな意味があったろう。仕上がりに関しては賛否もあったが(低音の迫力不足を指摘する声が多い)幻の音源が世に放たれたのは嬉しかった。
後年、今度は本格的な初期の音源の掘り起こしに作品をリリース。個人的にはコピーを重ねまくったデモ音源や、アナログ盤のEPをテープに録音したものしか聴いた事がなく(当時は愛聴したものである)、当時の貴重な音源の復活劇には驚きを禁じ得ませんでした。

ライブでは多くのファンから拍手喝さいを浴びるバンド。今作にはそんな何かを突き破ろうとする熱気や凄みが充満している。リマスターされたとはいえ各段音質が向上したわけではない。それでもここには、嘘偽りのないダイハードな男達による魂を焦がすへヴィロックサウンドが存在しているだ。身体の奥底から鳴り響くへヴィなウネリ、2015年にリリースされた新作ももオーガニックなへヴィロックを奏で感心させられたが今作を改めて聴き、このバンドの本質と言うか、そのピュアな精神性は何も変わっていない事を再確認しました。好む好まざるを得ず、認められるべき本気の音がここにはありますね。

雷鳴の如く激しく暴れるリズムプレイの突破力、切れ味鋭いギターはアイデアが豊富で実に面白い。へヴィなサウンドを従えてうねりを上げる羽鳥の咆哮はフロントマンとしての重責を十分に果たしている。むしろライブの方が演奏も唄もパワフルだ。
かつて雑誌でSABBRABELLSの1stの批評で、こんなのがあった。バンドの熱さをレコーディングに落し込めないみたいな感じだったと記憶しているが、今作にも通ずるものがあるだろう。それほど、彼らのライブは熱量の高いものだ。今作を聴き、カスバは本当に意味でのライブバンドなのかもしれない。会場を包み込む熱気と一体感、あのパワーを体感したものなら、今作は彼らのポテンシャルの一部でしかない事を知っているだろう。日本が誇るダイハードなメタルバンドの初期音源集。
これほど熱いエナジーが迸っているのに、ライブの熱量に及ばないと言うのだから凄いよね。
海外の有名アクトにも引けを取らないポテンシャルと幅広い音楽性、それらを無理に型に押し込める事無く自然体で鳴らす姿に激しく共感しますね。

ありがとうディスク・ユニオンですよ。でもこういうバンドが音楽だけで飯が喰えないってのが、何とも嘆かわしいよねぇ(涙)


RAZOR - Violent Restitution - Below the Belt ★★★ (2019-04-29 22:48:58)

四の五の言わずに突っ込んでくる
ともすれば技巧に走りがちなスラッシュ勢も多いが
このストレートな展開こそスラッシュだと言える
学生時代に友人がメタリカよりもレーザーの方が好きだと言って
皆に馬鹿にされていたが
心の奥底では激しく共感してましたよ
その日の帰り道
彼と喰った牛丼の味は格別だったなぁ
なんか同士に出会えた気分でした
思い出深い一曲です


BLESSED DEATH - Kill or Be Killed - Eternal War ★★★ (2019-04-29 22:42:27)

タイトルからして好戦的だ
色んな要素を詰め込んだスラッシュ
この灰汁の強い泥臭さもバンドの魅力
70年代的なエッセンスが強めなのが個人的には肝
馬鹿馬鹿しい程に濃厚な面が強めのバンドだが
この曲は意外とストレート


ANNIHILATOR - Alice in Hell - Wicked Mystic ★★★ (2019-04-29 22:38:38)

鮮烈なる印象を色濃く残すジェフのギターパートのスリル感に
思わず手に汗を握ります
キレた歌もバンドの顔だ
そしてバンドが一体となり生み出すテクニカルさも聴き手の好奇心を煽り続けるだろう


MEZZROW - Then Came the Killing - Distant Death ★★★ (2019-04-29 22:29:58)

拘りの展開も耳を惹きます
スラッシュからの影響を受けたスラッシュ
生粋のスラッシュ勢とも言えるだろう
90年代にはこのようなベイエリアからの影響が強い海外のバンドも増えましたね


FORCED ENTRY - Uncertain Future - Anaconda ★★★ (2019-04-29 22:20:45)

まさにアナコンダな一曲だろう
不穏な空気を生み出す妖しげなフレーズもさることながら
蛇のようにいやらしいく
そして濃厚に絡みつくへヴィなリズムが強烈だ
ベースもエゲツナイよ


SLAMMER - The Work of Idle Hands... - Gods' Prey ★★★ (2019-04-29 22:17:33)

割とストレートに走り抜けるスラッシュナンバー
適度なキャッチーさも耳に残ります
瀕死の英国シーンの中から登場した有望株でしたが成功に結び付けることは出来なかった


HEATHEN - Breaking the Silence - Death by Hanging ★★★ (2019-04-29 22:12:49)

他のベイエリア勢と比べるとかなりメロディアスなサウンドが売りだった
欧州的なダークな設えもこのバンドの魅力
アイデア豊富なギターコンビも多彩なリズムプレイも魅力的
歌い込めるタイプのシンガーも他のスラッシュ勢と違う
この欧州的なフレーズは今
考えるとギターのリー・アルタスのアイデアなのかもしれない
もっと注目され広く認知されるべきバンドですよ


TARGET - Mission Executed - Under Dominion (of Death) ★★★ (2019-04-29 22:06:53)

スラッシーなリフワークがグイグイと迫ってきます
そのまま突っ走ると思いきや
妖しげなメロディを奏でるパートも設け起伏のある展開へと持ち込む
比較的聴きやすい面も強くバランス感覚も秀でている
こうして聴き直せばリフも多彩だ


ARTILLERY - Fear of Tomorrow - The Almighty ★★★ (2019-04-29 22:02:27)

マイナー臭全開の暗く湿った音質が良く似合う
ストレートに走っているのも耳を惹きますね
このバンドらしい捻たセンスも活きている


DARK ANGEL - We Have Arrived - Falling From the Sky ★★★ (2019-04-29 21:59:21)

不穏な空気を生み出すサイレンの音色
ささくれ立ったリフワークが更なる臨場感を生み出し
危険な香りが充満します
ハードさとアグレッション
そこに絶妙なキャッチーさが存在するのが面白い
緩急を効かせたダイナミックな展開もスラッシュならではの旨味だ


DORO - Force Majeure ★★★ (2019-04-28 18:28:57)

渡米するもバンド間の方向性の違いや活動拠点の問題など、多くのトラブルを抱えバンドは空中分解。ドロはアメリカに残りアルバムを仕上げるも、権利の関係でWARLOCKと名乗れず、DORO名義でリ・スタートする形となりました。
参加メンバーもギターにジョン・レヴィン、ドラムはボビー・ロンディネリと外部から助っ人を頼み、仕上げたのもアメリカ仕様と言えるが、その方向性はカヴァーソングの①に表れていると思います。
意外な形のスタートですが②以降は、欧州ならではの叙情的なメロディとキャッチネスさが、程良く溶け込むアメリカ仕様の欧州サウンドを披露と、WARLOCK『Triumph and Agony』の流れを組む展開で魅了と、耳馴染みの良さと適度なハードさにグイグイと引き込まれます。
けして唄が上手いとは言い切れないドロ姉さん。彼女の独特のハスキーヴォイスは、メタルを歌う椿鬼奴とも言われたりしているのだが(笑)、ステージ上の佇まいや、この道に賭けた姿勢などメタル界を背負ってたつ第一人者しての気概に溢れており、改めて惚れ直しました。
今もなお第一線で活躍する女帝シンガー、その男に媚を売らないロッキンポなセクシーヴォイスに奮い立たれます。

硬軟交えた叙情派ハードサウンドの旨味。パヤパヤしたソプラノヴォイスに飽きた方や、本気でロックを歌う女性シンガーに興味がある方は是非ともトライして欲しい存在です。こういうサウンドって理屈抜きにカッコよく聴こえるんですよね。


Arnel Pineda - Arnel Pineda ★★ (2019-04-28 18:13:50)

今やジャーニーのフロントマンを務めるフィリピンを代表するシンガーとなったアーネル・ピネダが1999年にリリースしたソロアルバム。配給も大手WARNERとフィリピ産のAORサウンドではあるが、クオリティは低くない。むしろどこに出しても恥ずかしくない洗練度を誇っています。
幼少期の苦しい時代の話など聴くも涙、語るも涙の苦労人。そのうちアンビリーバボーなどで再現VTRでながれるんじゃないかというくらいのシンデレラストーリーを体感する事でも有名だろう。個人的にはアーネルの赤貧時代のエピソードには、北斗の拳にて、ばばぁに扮するデカイ男が出てくる、あたりの件を思い出さずにはいられないのだが、サウンドは、ほぼバラードタイプのスローナンバーに占拠されており、ハードなものを好むマニアにとっては、スキップ、スキップの連続で最後まで聴き通す事はないだろうが、ジャーニーに抜擢された男の若い頃の雄姿を拝みたいと言うマニアにとっては、押さえたい一品でしょうね。


MICHAEL SCHENKER GROUP - Tales of Rock 'n' Roll: Twenty-Five Years Celebration ★★ (2019-04-26 12:33:27)

MICHAEL SCHENKER FESTでの活動が、思いのほか盛況ぶりを見せているマイケル。北米ツアーも行いタイトなスケジュールをこなしているというのだから心身ともに充実しているのでしょうね。
その前からパートナーたるメンバーを流動的なものと捉え、作品前に色んなクレジットが存在していた。そのおかげで最近のマイケルの軸となるバンドはどれなんだろうとなるのだが、それもこれも歴代メンバーが揃うMICHAEL SCHENKER FESTへの流れと言う事なのだろう。そう思うと妙に納得します。
今作は25周年を祝うアルバムとなりましたが、19曲で60分を切る内容に聴く前は?マークでしたが、聴いて驚きです。曲間を無くし、矢継ぎ早の曲が始まる構成、エンディングの余韻に浸ることも、高揚感を味わうイントロもあまりなく始まるのが評価を分ける最大のポイントでしょう。

曲単位の出来はけして低くないのだが、似たような曲調のミドルナンバーが中心となると、同じ景色を除く都心部の車窓のように味気ないものに映り込み、緊張感が殺がれるだろう。
ライブでは全ての時代を完全にフォローしたヤリ・ティウラのパフォーマンスも生かし切れていないように感じてしまうのも難点。マイケルらしいフレーズもあったりするのだが、気持ちの整理がつかないままに進んでいく。

そんな中で③ではリーフ・スンディンが④ではクリス・ローガン、⑧はケリー・キーリングと最近のマイケルと共演したシンガーがゲスト参加で華を添えるアイデアは悪くない、そして最大のハイライトとなる⑯ゲイリー・バーテン⑰グラハム・ボネット⑱ロビン・マッコリーが順番に登場する展開は、強烈なインパクトを残しアルバム最大の見せ場が訪れるのだが、そこまでテンションを維持できるかが問題だ。もう少し楽曲に深みを残し、参加メンバーの旨味を凝縮して欲しかったと何度聴いても思いますね。

今作を改めて聴き、これがMICHAEL SCHENKER FESTの叩き台になったのは間違いないと推察出来る。そういう意味では重要な一枚であろう。なんだかんだ言っても楽しめるのがマイケル関連作品なんですよね。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Go to Eat (Metal Dom) ★★ (2019-04-24 21:29:11)

今は亡き関西のインディレーベルNight Gallery主催のコンピ作。参加メンバーも熱く、ラインナップは変わったが関西を代表する速弾きギタリスト中間英明のいるHurry Scuaryがオープニングから勢いよく登場。パワフルなリズム隊に引っ張られるようにグイグイと突っ込んできます。特筆すべきは南の伸びやかな歌声で、日本のバンドの欠点とさせる唄の弱さを補完する存在に登場により、中間のギターも活きると言う構図を見事に作り上げており、フルアルバムを聴かせて欲しい新人の登場に驚きました。

その勢いを殺す事無くRaging Furyの暴走ロックが所狭しと駆け回り、硬派なガールズバンドのBattle Axeが加勢していきます。
この手の作品としては、クオリティのバラつきが酷くなく、どのバンドも一定の基準を満たしているのに驚いている。西高東低と言われていた日本のメタルシーン、今作を聴けば、その説は間違っていないと確信出来る出来栄えに唸りますね。

じっくりと聴かせるTerra Rosaの強烈な世界観、だからこそ次のHelloの爽快感も活きてくる、絶妙な選曲もこれまた今作の秀逸なところだろう。多彩な音楽性をフォローする事となるNight Galleryらしいコンピ作。様式美からアメリカンロックまで日本人による日本人好みのサウンドは、どれか色濃く印象を残すバンドに出会えそうな一枚ですね。権利の関係もあり厳しそうですが、正式な音源化を希望したい思い出深い一品ですよ。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Go to Eat (Metal Dom) - Allies - Fools Believe ★★★ (2019-04-24 21:13:56)

全編英詩に拘っているように自分達の世界観を持ったバンドだ
綺麗なメロディを奏でる事で何らかの印象をつける事に成功している
個人的には何かが始まりそうで何も始まらない
壮大な予告編のようなもどかしさがチョイと残念
アルバム単位で勝負する事が出来るバンドだったのかも知れない


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Go to Eat (Metal Dom) - Shotgun Marriage - Grand Prix ★★ (2019-04-23 18:39:48)

カラッとした陽性アメリカンロック
プレゼンス辺りを思い出しますね
バンド名ができちゃった結婚っていうオフザケ感も上手く消化していますよね
PVを見て納得しました


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Go to Eat (Metal Dom) - Grass Mary - Going Road ★★ (2019-04-23 18:35:06)

日本のバンドらしい歌謡テイストと叙情性が耳を惹きます
ありがちな曲調ですがオムニバスなんで一曲くらいはこういうのが有った方がよい
演奏はもう少し慎重に聴かせて欲しい


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Go to Eat (Metal Dom) - Hello - Hello Hello ★★ (2019-04-23 18:31:00)

冒頭にSEを挟むなんて手が込んでいますねぇ
中期アースシェイカー風のニューミュージックな要素も強いハードポップナンバー
全体的にキラキラしてますねぇ
紅一点の女性シンガーの存在も悪くないが
赤尾の次は可哀想だ


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Go to Eat (Metal Dom) - Terra Rosa - Do Work ★★★ (2019-04-23 18:25:48)

このオムニバスでは1,2を争う出来の一曲
赤尾の唄の上手さも際立つ(ハリーの南か赤尾だろう)
完成度の高いドラマティックな名曲である
上手いバンドだわぁ


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Go to Eat (Metal Dom) - Belladonna - Decadance (2019-04-22 15:52:34)

ハードなバッキングに対して
7.5調の和のテイストが強い唄が始まるとガクッとなる
このあたりの付き合い方が評価を決めるでしょう
もう少しなんとかならんかねぇ
拘りのある展開など日本人的な情念を感じる


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Go to Eat (Metal Dom) - Battle Axe - Fire ★★★ (2019-04-22 15:48:33)

全員女性のバンドとしては初期の部類に入る
ストレートな作風だが日本人らしい木目の細やかさがある
そして昨今のガールズメタルのような寄せ集め集団ではない
気合いの入り方が音に表れていてカッコイイ


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Go to Eat (Metal Dom) - Raging Fury - Screaming Murder ★★★ (2019-04-22 15:41:58)

TANK風の暴走ロックサウンド
初期ならではの味わいだ
今も通ずる気合いの入ったメタル道を極めんとするバンド
このアルバムでしか聴けなかったが
2016年に再発された1stにボートラとしてリメイクされる


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Go to Eat (Metal Dom) - Hurry Scuary - Feeling High ★★★ (2019-04-22 15:35:52)

後に英詩ヴァージョンに生まれ変わりレコーディングされるバンドの代表曲
メロディアスかつアグレッシブな疾走ナンバー
中間のギターに注目が集まりがちだが南の歌いっぷりも素晴らしい


BLACK 'N BLUE - Nasty Nasty - I'll Be There for You ★★★ (2019-04-21 16:43:11)

硬派なイメージが強いバンドでしたが
この曲は弾けたなぁ
ラジオ向け&MTVを強く意識した印象が強すぎる
でも良い曲である事に変わりはない
売れなきゃ飯が喰えないし好きな事も出来ない
難しい問題だ
餅は餅屋だからなぁ


JUDAS PRIEST - Jugulator - Burn in Hell ★★★ (2019-04-21 16:40:35)

新たなるマーケットを切り開いた北米市場
メタルは死んだ発言により多くのバンドは路線変更を余儀なくされた
時代に抗うのではなく勝負を挑んだJP
徐々に盛り上がる展開に期待値もあがりますが
そのまま駆け抜ける事はありません
それが新時代と言う事なんでしょう
自らが築いたへヴィメタルの様式やマナーとは違う感触
シングル向けのモダンへヴィネスナンバー
良く計算され練り上げられた一曲です


JUDAS PRIEST - Nostradamus - Alone ★★★ (2019-04-21 16:36:37)

2枚組のコンセプトアルバムと言う事で
即効性やスピードを求めるファンにはすこぶる評判が悪い
威厳溢れるドラマティックなへヴィバラード
王者たる魅力に溢れた一曲だ
少々装飾過多だがコンセプトアルバムなのに大ありである
過去をなぞるだけのアルバムは一枚あれば良い
このバンドは現役である


JUDAS PRIEST - Firepower - No Surrender ★★ (2019-04-21 16:33:29)

良くも悪くも現代的なミックスがバンドサウンドを小さくしている
哀愁のあるミドルナンバー
コンパクトに纏めた分コクは薄まった
アレンジとミックスを変えれば王者の威厳が備わる名曲へと生まれ変わるだろう
つくづく残念なアルバムの一曲である


VANDENBERG - Vandenberg - Burning Heart ★★★ (2019-04-21 16:26:04)

エイドリアンのメロセンスに脱帽
唄い出しも感動させるよねぇ
素晴らしいフィーリングを持ったバンドだった


W.A.S.P. - Dominator - Heaven's Hung in Black ★★★ (2019-04-21 16:21:07)

良質なバラードを作る事でも定評のあるバンド
毎度なお馴染みのブラッキー節
そこと向き合えればグッときますよ


STRYPER - No More Hell to Pay - No More Hell to Pay ★★★ (2019-04-21 16:18:01)

再始動したストライパー
変な色気を出さずに等身大の自分達を表現している
地味だが落ち着いた音は安心して身を任せれますね


Brunette - Rough Demos ★★ (2019-04-19 13:23:54)

このバンドは、ニール・ショーンが合流してHARDLINEとして生まれ変わった事で有名な、ジョニー&ジョーイのジョエル兄弟がメインとなり活動していたアメリカンHM/HRバンドです。

その彼らのデモ音源が正式に世に出るとは驚きでした。ダウンロード全盛の時代だから叶った出来事なのかも知れませんが、アメリカンロックマニアなら、丁度シーンの過渡期だったが為にデビューへと漕ぎ着けられなかった有望株が、実際はどんな音で勝負をしていたかは知りたいものだったでしょう。それだけに、マニア筋にとってはオフィシャルでの音源化というのは嬉しい限りでしょうね(未聴だがブート盤があるのは有名である)。

オフィシャルな形ではあるが、デモ音源を掘り越したとはいえ、かなり厳しい音質であり、正規の商品として受け止められるかは、このグループへの愛が全ての鍵を握りそうです。
そりゃ名曲『Hot Cherie』のオリジナルが聴けたりするので、マニア心を擽りますが、チョイと厳し目のデモ音源の製品化でしょうね。移り変わるミュージックシーンの中で、彼らはアメリカンロックの良心となるストレートな作風で勝負を掛けていました。夢は違う形で叶いましたが、ニールとのHARDLINEが余りのも活動期間が短かっただけに、こういう作品はありがたいですよね。
また数々の元曲が聴けると言う資料価値もマニアにとっては大切なんでしょう。


BOB WHEELER - Bob Wheeler ★★ (2019-04-19 13:10:29)

ボブ・ウィーラーという人物が1987年にリリースしたソロアルバムらしい?シンガーがボブさんで、アルバムタイトルもそのままボブ・ウィーラーなので、恐らくそうなのでしょう?詳しいバイオがサッパリなので分かりません。
出している音は80年代ど真ん中のメインストリームよりのサウンドを披露。スバリBON JOVIシンドロームそのままの音へと完全に寄せに行ったヤツである。リリース当時なら、また、この手の奴だよ。クレジットもボブ・ウィーラーだし、BON JOVIそのままなヤツじゃんであるで終わっていたが、この作品を知ったのは2016年の再発盤だったので、懐かしいじゃないの~と好意的に受け止める事が出来ました。

唄も曲調もBON JOVI風な為に、イマイチ素直になれないのは確かなのですが、他にもクレジットされている参加メンバーも含め、誰もしならないのに聴かせられるクオリティに、やっぱ海外のモンは物が違うよなぁと言いたくなりますね。

もはや一つのジャンルとして君臨するヒットメイカーのBON JOVIサウンド。その確立されたステイタスに則った音楽性、目くじらを立てずに楽しむのか、こんなもんパロディの域を出ていないで終わらせるのかで評価は変わるでしょう。ワタクシも体調の悪い時は全然聴く事が出来ません。でも青空の下、大音量で聴くには丁度よいよなぁと思わせる瞬間があるのは事実です。


PYG - FREE with PYG ★★★ (2019-04-17 17:11:50)

この作品には、ちょいとした思い出がある。まだ子供だったころの自分には、ジュリーとショーケンがいたグループなんて完全に色モノ扱いでした。
GSと言えばメンバーが失神するオックスのアイ高野のエピソードや、集団ヒステリー状態の映像等が頭を過り、まともに相手にすることなど出来なかった。
そんな頭でっかちの思春期真っ只中の少年にとって、この作品など取るに足りないものだったのだが、もうチョイ大人になると、俄然収録曲に目がいく。DPの曲をやっている事にも驚くが悪魔を憐れむ唄など、誰がどう歌うのか、どんな演奏しているのか等など興味が尽きないのも事実。

そんな自分に、このコンサートに直接見に行った人の話が面白過ぎた。
まず、ショーケンとジュリーの共演というエキセントリックな組み合わせは、同時、賛否が物凄くあり、双方のファンが共存を認めなかったという事らしい。だから、ジュリーが唄えばショーケンファンが邪魔をして、ショーケンが唄えばジュリーファンが、それを許すまじと大騒ぎするというのだから、ライブ会場は一色触発状態のカオスだったとの事なのだ。

そして、そのカオスな臨場感を、このライブでは垣間見える事が出来るから、一度は聴いた方が良いと教えてもらった。当然アナログ盤なので、子供だった自分はまともに聴く事もなく、やりたい事と実力が追いつかないライブと切り捨て終了だった。ところが2007年にディスクユニオンから再発される事となる。さほど興味はなかったが、大人になった自分には、同聞こえるのか興味があった。もう一度手に取り聴きたいと言う願望に従い迷うことなく購入。

再度向き合った感想は、やはりカオスなライブ版であった。悲鳴なのかブーイングなのか、興奮の坩堝と化す観衆の熱気。息も絶え絶えに歌い切り二大スターのヴォーカリゼーション。これがライブなんだと言う生々しい、作り込みに引き寄せられるでしょうね。

最近のジュリーと言えば、ドタキャン騒動時の謝罪会見のお映像や、インチキくさいコメンテーターが語る、TOKIOやカサブランカダンディなどのヒット曲を歌う芸能人時代の話でジュリーを語るのだが、彼の本筋は、こういうところにあるのだろう、そう思うと日本の芸能界ってお金の為に、あそこまでイメージを変えさせるんだなぁと驚く。

オリジナル曲の少なさよりも、本当に自分達が有りたいのは、こういう曲なんだと叫んでいる有名海外アーティストのカヴァー集、ベタな選曲で終わっていないのも、彼らの本気度の高さと言えるだろう。

結局、このグループは短命の終わるのだが、当時の日本にこういう音楽を受け止められる受け皿がなかった事が悔やまれる一枚である。早すぎたスターの競演。その本気のステージには、手垢まみれの芸能人では出せないロックな魂を感じずにはいられません。


MICHAEL FURLONG - Use It or Lose It ★★★ (2019-04-17 16:51:05)

ハワイ時代はマーティー・フリードマンと活動していたシンガー兼ギタリストのマイケル・ファーロングのソロアルバム。
この作品は少々ややこしく1984年に『Head On Rock N' Roll』というタイトルでRoadrunner Recordsからリリースされている、そして同タイトルで国内盤もあるのだが、アメリカのAtlanticからは『Use It Or Lose It』でリリースされている、ややこしい商品。ともに同じ内容だと思うのだが、Atlanticヴァージョンしか聴いた事がないので、なんともいえません。
少々軽めの電子音的なリズムセクションに、イマイチのめり込めなかったりするのだが、熱量も高めの唄と、確かな技術に彩られたギターは、ロック好きの少年少女のハートに嫌みなく飛び込む陽性な魅力があり、ポップでメロディアスだがハードに迫る健康優良児サウンドの持つ輝きは、時代を超越する魅力がある。

その懐かしき80年代アメリカンロックの持つ煌びやかさ、青空の下、大音量でラジカセから鳴り響くコーラやバドワイザーが似合うサウンドに懐かしさを覚えるマニアにはたまらんものがあるでしょう。
アメリカ人によるアメリカ人好みの哀愁美、ジョー・リン・ターナーやジャック・ブレイズが歌ったら似合い様な楽曲にシンパシーを感じるなら尚更でしょうね。でも耐性のない若者にとっては、古臭さを感じてしまったらアウトでしょうね

またパワーメタルマニアにはWild Dogsの3rdで歌っているの事でも知られていますね。
ソロとしても活動していましたが、セッションギタリストとして、大物タレントのバックで参加したりとギタリストとしての知名度があり、エディー・マネーなどのお仕事でも知られていますよ。


TENSION - Breaking Point ★★★ (2019-04-15 15:53:11)

アメリカはメリーランド州出身を拠点に活動していた4人組が1986年にリリースした1st。実は直前までDeuceというバンド名で活動。初期のメンバーにはマーティー・フリードマンが在籍しており、今作にはマーティー時代の曲も収録されているというのがマニアにとっては興味深い。

欧州産のバンドほど、湿り気や叙情的な要素はないが、アメリカのバンドのような大味な要素も少なく、垢ぬけない妙な暗さと、それに相反する快活さがあり、何とも言えない味わいがある。迫力不足の低音は、手数の多いドラムのキレを損ねていたりとバランスにも難があり、メジャーになりきれない男達であったが、その転調を繰り返し忙しなく迫ってくる構成はアイデア的にも悪くない。

そういった魅力はDeuce時代から大切にしてきたダークなイントロが不穏な空気と悲しみを生み出す④などにも表れており、派手に動き回るナンバー以外も聴かせるという手腕は、若手のデビュー作として考えると将来性を感じずにはいられません。

このバンド次の一手が出ないまま解散してしまったが為にイマイチ認知度は低いのだが、パワフルかつテクニカルなパートを盛り込む硬派なスタイルはUS産としては貴重な存在であり、今でも巷に溢れるメイデンよりのサウンドではあるが、このバンドは単なる亜流では終わらない可能性を秘めていただけに残念でしたね。

この薄っぺらい音質で無ければ伝わる迫力も違ったはずだ。ベースだってバキバキ言ってんぞ。メイデン風味のあるパワーメタルソングって80年代にはけっこういたけど上位に食い込む実力もあったぞ。Torrid Recordsの倹約主義に埋もれたんだろう。


TORME' - Back to Babylon ★★ (2019-04-12 20:38:00)

自身がリーダーとなりバンド活動に精を出すも、結局は恒久的な活動につなげる事が出来なかったバーニー・トーメ。そんな苦境の中、一筋の光明のようにフィリップ・ルイスと活動を共にしてリリースされたのが今作です。

フィル・ルイスの下手な唄も、裏街道アイリッシュロックとの上手く噛み合っており、両者のカラーを際立たせているのがポイント。L.A GUNSのアルバムにも通ずる魅力があり、メタリックでグラマラスなロックサウンドは刺激的である。

個人的にバーニーの奏でるドライなギターは余り好きになれずフレージング一つとっても苦手だったりする。おまけに雰囲気重視の唄だし、全然好きなタイプの音楽性ではないのだが、そのドライで荒々しいウネリをぶつけてくる派手目のギターが好きな人なら大いに楽しめるでしょう。また上記したL.A GUNSの前身のようなスタイルに聴こえる音楽性も実に興味深く映り込むのが、個人的には聴きどころです。意外とL.A GUNSって、フィル・ルイスが、この活動からアイデアを持ち込んだりしてなんて、思って聴くと面白いかもですね。


BERNIE TORMé - Turn Out the Lights ★★ (2019-04-12 20:21:37)

ギャランティの関係などもありGILLANでの活動は実入りの良いものではなかったと不満も有ったギタリストのバーニー・トーメ。それ以前の活動もあり自身がリーダーとなり動き出したプロジェクトが今作になります。ソロ名義ではありますが。当初からバンドとして運営するも、バーニーのロックンロールライフも災いしたのか、メンバーを固定する事も出来ずバンド活動は暗礁に乗り上げてしまった。それ故に、イマイチ知られていないのだが、バーニーのカタログの中では一番、彼のカラーがストレートに投影された作風とも言われ、マニアの中では一番に押される事も多いと言われる一品。
しかしレコード会社であるKAMAFLAGEレコードが倒産した為に、幻の名盤となり実質、バーニーが版権を買い取り再発される1996年まで、世に埋もれていたのも大きな要因だと思う。また、リリース時の活動にも問題があったのは周知の事実だ。

GILLAN時代からシコシコ作り始めた楽曲群、アルバムのレコーディング中なのか終わったのかは分からないがOzzy Osbourneに参加したのは有名な話。そして完成後にAtomic Roosterへヘルプに出たりと、主役たるバーニー自身が、おぼつかない印象を与えていた。一説にはマネージメントに対する不満や、他のメンバーとの関係性などもあり、止むに止まれぬ事情もあったというが、やはり移り気の多い男との印象が強かった。そうこうしているうちに、ソロをElectric Gypsiesというバンドとして機能させる事となり、今作はスッカリ影が薄いモノへとなってしまった。

アイルランド出身者ではあるが、ゲイリー・ムーアのような泣きの要素も、アイリッシュフレーバーも持ち込まない音楽的志向。どこか尖った印象を与えるルックス同様、刺激的なギタープレイを中心としたロックンロールタイプのギタリストであり、またパンクからの影響も感じさせるタイプだった。パワフルさはあるが、GILLAN時代からランディ・ローズの後任に選ばれるようなタイプとは思えず、今作でも、多様性のある賑やかで騒々しいロックを中心に、裏街道を走るダーティさも加味させつつも、モダンかつアグレッションを有するギタープレイは、バーニー・トーメの個性を全開に披露している。

叙情的な泣きや、胸キュンメロディを愛するが故に、バーニーの示した音楽性にハマる事が無かったのだが、先日、訃報を知り改めて今作と向き合う事としました。今もって印象は変わらないが、彼がランディの後任に選ばれたのは刺激的なルックス&ステージ映えするギタリストしての位置づけもあったんだろうと思う。そしてステージングも腕も悪くなかったからAtomic Roosterに声を掛けられたと思われる。シーンからは遠ざかっていたアイリッシュの悪童。REST IN PEACEです。


BREAKER - Dead Rider ★★★ (2019-04-10 17:12:41)

過去にコメントした記憶があるんだけんどなぁ…?老いは怖いよ。

ドイツの突貫暴走R&Rバンドの記念すべきデビュー作。壁を突き破るモンスターバイク野郎のジャケット同様に、オープニングから愚直なままのロックサウンドが突き抜けてきます。癖の強めの濁声ヴォーカルも逆に粗さをアピール、このバンドの目指す方向性や音楽的志向が一発で分かります。その勢いは②でも引き継がれ、とにかく熱量の高いスピードメタルサウンドを披露していきます。プロダクションの脆弱さ、その為に低音も効いていないからパンチが無い、それでもMOTORHEAD直系サウンドと言える、実直なるスタイルの踏襲は清々しい限りだ。
このバンドはアルバム一枚で消えたが、ここから、Accuser結成へと向かうので、このバンドの存在意義は大きい。暴走ロックマニアは勿論だがAccuserファンなら押さえて欲しいですえねぇ。


WEAPON UK - Rising from the Ashes ★★ (2019-04-10 16:51:21)

伝説のNWOBHMバンドが往年のメンバーが結集して2014年に復活作をリリース。ビックになり損ねた名手ジェフ・サマーズはどんな曲を披露するのかと思ったら鋭利なリフワークが切れ込んでくるスピードメタルは封印。よりオーセンティックで古めかしいスタイルのバンドサウンドを披露。予想とは違う、地味目の曲の多さに肩透かしを喰らいますが、聴き込む程の味の出る、英国トラディショナルHM/HRサウンドに舵を切り、メロディアスさも大幅に増量した展開を試みています。
このバンドと言えば多くのマニアがNWOBHM史に名を残した『Set the stage alight』当たりの路線を期待する人も多いだけに、その辺りの期待値の大きさで評価も分けそうですが、落ち着いた印象を与えるもクオリティが下がる事は無いので、その手のマニアなら安心して聴けるでしょう。でもこのバンドには、昔の顔が揃っただけに、もう少し荒々しい激しさを期待しますけどねぇ。


GOLDBRICK - The Boundary - Cast in the Air ★★★ (2019-04-09 13:57:00)

梶山の名をシーンに広く知らしめたプレシャスデビューシングルのセルフリメイクCrazy For Your Love
歌メロなど大幅な変更もなくオリジナルを現メンバーで再演
このリメイクは大正解と言えよう
圧巻のスピードプレイもさることながら
期待を裏切らなかった誠実さに感動です


JESUS - Le Dernier Slow - Sahara ★★★ (2019-04-09 13:45:24)

今回のアルバム収録の為に新録した未発表インストナンバー
段違いで音質が良いのは当たり前なのだが
紆余曲折を経て辿りついた足立祐二の境地
そんな事を感じさせる芳醇な音楽性
一音一音に込められた音色に魅了されます
精魂こめて作り上げたインストナンバーは
ロックなサウンドなのに優しさに満ち溢れています


JESUS - Le Dernier Slow - The Shine of Forever ★★★ (2019-04-09 13:41:05)

足立がTERRA ROSAに加入して時のお土産と言われるTHE ENDLESS BASISの元曲に当たる一曲
有名なリフは何度聴いても耳に残りますね
関西メタルらしいコテコテ感も懐かしい
ヒラヒラのシャツが目に浮かぶわ


JESUS - Le Dernier Slow - Dark Quarters ★★★ (2019-04-09 13:38:31)

バンドのカラーを投影した叙情派様式美サウンド
何を歌っても同じ節回しの歌い手にげんなりさせられるが
鮮やかに動き回る足立のギター魅了
楽曲に色彩美を与えています


JESUS - Le Dernier Slow - Farewell ★★★ (2019-04-09 13:35:54)

べったりとした唄がない方がバンドの魅力が伝わる国産メタルあるある
華やかの足立のリードプレイ釘付け
確固たる信念とテクニックに裏打ちされたフーガサウンドは華麗にキラキラと舞い踊ります
表情豊かな音色に魅了されますよ


JESUS - Le Dernier Slow - こわれた時が・・・ ★★★ (2019-04-09 13:32:46)

硬軟交えた甘美なトーンを巧みに操る足立のギターに釘つけです
耳馴染みの良い懐かしのジャパニーズメタル
時折ギラリと光る鋭い感性に目を細めてしまいます


JESUS - Le Dernier Slow - Shadow of Heart ★★★ (2019-04-09 13:29:50)

日本人らしいメロディセンスと構築美
このワビサビが日本なんでしょうね
昭和歌謡テイストも国産バンドならではの味わい
懐かしい空気感が凄い
でも好きだなぁ


OSSIAN - A Reményhozó ★★★ (2019-04-08 18:29:30)

ハンガリーを代表するメタルバンドが2019年にリリースした最新作。1998年の再始動後は時代性を取り込みながら巧みに変革を遂げ旧態然としたサウンドを抱き込みつつも、新たなるフィールドにも果敢に挑んできた彼ら、そのあくなき探究心は途切れることなく、今作にも脈々と引き継がれ、硬派なメタルサウンドに欧州由来のフォーキーな調べを大胆に導入、キャッチーなリフワークも今まで以上にサウンドメイクの対比となり、普遍的なスタイルではあるが、同じ場所に留まらない柔軟な姿勢に頭が下がります。

親しみやすいメロディとリズム、フックのある展開もアレンジセンスの妙味、オーソドックスな部分を損なう事無く、時代を駆け抜けてきた、そんな自信が今作には漲っていますね。普遍的正統派HM/HRを愛するマニアなら、ハンガリアンメタルの重鎮たる魅力に触れて欲しいですね。今なら簡単に聴ける環境も整っていますので。


Excess - Melting Point ★★★ (2019-04-06 21:55:43)

知る人ぞ知るフレンチメタルの隠れた名盤。もったいつけたイントロで煽るのはJP仕込みと言ったように正攻法で迫る、小細工無用のグレコローマンスタイルは実に清い。そこにフレンチメタルらしいというかフランス流のおもてなしは軽やかな口当たりでもあり、ガチガチのサウンドとは一線を画す柔らかい肌触りを感じさせるのも面白い。
メタルらしいハードさと欧州由来の叙情的なメロディ、絶妙なバランス感覚で聴かせる手腕も狙って出来たのか、偶然の産物なのか分かりませが、渡米後のスコーピオンズのような親しみやすさもあったりと、将来を期待され場数をこなすために敗戦処理を担当する若手投手のような活きの良さもあり、何とも形容しがたい魅力がある。
上手くもないし、ずば抜けたリーダートラックが有るわけでもない、しかし通して聴いてもつまらないと投げ出す事もなく完投するだけの体力はある。この煮え切らなさがB級たる所以なんだろうが、個人的にはこういう作品を楽しめてこそ、貴重な時間や大金を投じてメタルへ捧げた人生に意義があると思っています。
勝手なイメージだが、このなまくらな音質も含めフレンチと思わせるサウンド、そして真っ向勝負でメジャー級のメタルを目指した作風は大いに支持できますね。2017年には我らがNo Remorse Recordsから500枚限定でCD化もされた一品。普遍的メタルが好物の方はチャレンジする価値大ありですよ。


TILT - Stick into Yours - Rock You ★★★ (2019-04-05 17:27:48)

ロックの持つ荒々しさと整合感のあるキメの細やかな日本人らしさ
その両方を併せ持つバンドサウンドを体感できる一曲
悪でスリージーなノリはないが
彼らが目指す一つの形は表現されていると思います


JOHN NORUM - Live in Stockholm ★★★ (2019-04-05 17:21:22)

90年に入りひっそりとリリースされたジョンがスウェーデンで行った凱旋帰国ライブを収録したEP。あまりにも曲数が少なく物足りないのだが、ジョン自身がリードヴォーカルも務めたり、収録曲を見てもジョンがTHIN LIZZYとゲイリー・ムーアからの影響が強い事を如実に語っており、魂の籠った熱いプレイに、こちらの身体にもポッと火をつけてくれます。
個人的にはヨラン・エドマンも唄がもっと聴きたかったのだが、無い物ねだりとして諦めます。
結局、このアルバムリリース後、ジョンはドン・ドッケンのバンドに参加、そこで活動するもスタジオでも火花を散らしたもう一人のギタリスト、ビリー・ホワイトの活躍に押し込められ、特にライブではビリーはジョンよりも安定感のあるプレイでバンドに貢献、完全に主役の座を奪われていました。我の強いドンのバンドは長続きせず、ジョンは新たにグレン・ヒューズとソロを作るも、グレンの問題でライブとこなす事が出来なかった。
さらにはグランジブームの波に飲まれ、らしくない作品を連発と、完全に求心力を失い過去の人になりつつあったのをEUROPE再結成で乗り切り現在に至るのですが、このライブ盤のパフォーマンスを魅せられると、ソロで成功出来なかったのが残念でなりません。
最後にもう一枚、1stソロを彷彿とさせるアルバムを作ってもらいたいものです。


PILEDRIVER - Metal Inquisition - Pile Driver ★★ (2019-04-04 13:09:32)

このバンドのテーマソングなんでしょう
そしてメタル賛歌的な裏テーマもありそうです