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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 2201-2300
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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順
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CARE OF NIGHT - Connected - Say a Prayer ★★★ (2019-02-16 11:53:30)

美しいメロディに連発にため息が溢れます
素直に耳が喜びますよ
蒼天だなぁ


SURVIVOR - Caught in the Game - Jackie Don't Go ★★★ (2019-02-16 11:48:16)

切なさの中にある爽快感
ええ雰囲気のエエ曲ですよ
フック満載のメロディ&歌メロも耳を惹きますなぁ


LEE AARON - The Lee Aaron Project ★★ (2019-02-16 11:39:21)

カナダのメタルクィーン。リー・アーロンのデビュー作。バンドとしての実態はなく彼女をサポートする形でカナディアンミュージシャンがバックアップ。リック・エメットやサンタース兄弟などが参加と演奏のみならず楽曲提供も行いデビュー作に華を添えています。どのような経緯でデビューを果たしたのかは分かりませんが、その美貌にも負けないアーロンのパワフルな歌声はシンプルなハードサウンドに負けない圧巻のパフォーマンスを披露。デビュー作とは思えないイキイキとした歌声に魅了されます。

2枚目のアルバムでは、武骨なメタル路線に進んでいたのだが、ここではリラックスしたムードのシンプルなサウンドが基調となっているので、彼女のパワフルヴォイスもすんなり耳に入ってくる。彼女の欠点である押しの強さが絶妙に緩和されていたのが良かった。④と⑧ではMOXYのバズ・シャーマンとデュエットも披露と飽きない構成になっているのも好印象。曲も4分を切るものばかりだ。


MICHAEL THOMPSON BAND - How Long ★★ (2019-02-13 10:38:53)

知る人ぞ知るセッションギタリストで腕を鳴らした仕事人、マイケル・トンプソンが1989年に大手Geffinからリリースしたデビュー作。、上手いギターと丁寧なアレンジ、そして上手い演奏が絡み合う嫌みのない洗練されたサウンドは、質の高さも手伝いはBGMにピッタリと、ハードサウンドで疲弊した耳に丁度よい箸休めサウンドとして寄り添ってくれます。

起伏のあるメロディと爽快感たっぷりのポップロックは癒し効果抜群、優等生過ぎて心に引っ掛からないと言う欠点はあれど、本当にBGMに丁度いいんです。主張しすぎないロックってのはありそうでない。ソフト過ぎれば眠たくなる、その絶妙な合間に縫ってくれているのが、個人的には最大の聴きどころである。

歌い手のムーン・カルホーンもロックの部分を残した歌声で、熱さを克明に伝えてくてるも嬉しい。主役たるマイケルさんは、仕事をやり過ぎたきらいもあり、個人のトーンと言うモノがないのが気になるのだが、それでも才気あるテクニックと変化自在のトーンを操り万人向けの音楽を司ってる。サバイバーやフォリナーと言ったところから、さらにハードさを抜いたようなサウンドに仕上げているのも狙いなんだろう。

長らく廃盤だった今作に手を差し伸べたのがFrontiers Records。2007年にボートラ入りで復活しました。2012年には同レーベルから2ndもリリースした彼ら、レーベルへの信頼度があるマニアなら安心して手を出せるでしょう。


STEELTOWER - Night of the Dog ★★ (2019-02-13 10:14:58)

ベルギーの老舗レーベルMausoleumからデビューを果たしたドイツの5人組による記念すべきデビュー作。NWOBHMに触発された弾き出されるリフワークと疾走感、そしてJP仕込みのカミソリサウンドはド直球のHM/HRサウンドを踏襲。小手先のテクニックで目先を変えるわけでない真っ向勝負感は、へヴィメタルの剛の部分を強調、強烈な個性や武器となるオリジナルティはないが、愛するべきへヴィメタルに対する忠誠心は並々ならぬ意気込みを感じる事が出来、流石はジャーマンな剛直さもメタル愛に拍車が掛かっていますね。

このバンドとして成功を収めたとは言い難いが、一部メンバーを変え、当時ジャーマン旋風を吹かせたハロウィーンタイプの音楽性で変貌と遂げたHeavens Gateにバンド名を改め、日本でプチ成功するとは夢にも思わなんだ。


LORD - The Second Coming ★★★ (2019-02-09 14:34:35)

BLOODLUSTのシンガーだったガイ・ロードやアンソニー・ロメロなどが中心となり立ち上げたバンドの1st。
扇情的なメロディを散りばめたダークさもあるシリアスなメロディックサウンドを踏襲。ランディ・ローズ時代のオジーでも意識したのか、リリカルなメタルサウンドはUS産とは思えない情緒があり、1988年リリースの今作を彼らが主戦場にしていたサフランシスコ辺りでは、どのように受け止められていたのか興味がありますね。そんな哀愁路線の合間に、BLOODLUSTにも通ずるスピードナンバーもあったりと、一筋縄ではいかない展開が面白い。歌い方もウドみたいに歪ませたりと方向性が固まっていないだけとも言えるが、マイナーメタルを愛する猛者なら、一度は聴いて欲しい変わり種でしょう。これがイタリアやオランダとかじゃなくUSってのがポイントなんですね。


NORDIC UNION - Second Coming ★★★ (2019-02-09 14:16:09)

ロニー・アトキンスとエリック・モーテンソンによるプロジェクトチームの第二弾アルバム。前作同様フック満載の北欧メロディと、デンマークのレジェンドボーカルによる相乗効果に疑いの余地などなく相性の良さを見せつけている。
メロディに主眼を置くフロンティアレーベル謹製だけに、ハロウィーンやBACK TO BACKのような疾走感を求めると肩透かしを喰らうだろうが、レーベルの意向を組んだプロジェクトチームによるサウンドは、あざとさのない純度100%のメロディアスHM/HRサウンドを貫いている。
自分達のルーツたる北欧メロディ、顔の皺がハンパないロニーのお爺ちゃんぶりに驚いているが、いい意味での枯れた味わいが増した歌声が、もの悲しさを倍増させており、絶妙なところをギリギリ歩いているのが面白い。
その味付けが類型的なサウンドの中でアクセントとなり自分達のカラーを押し出しているのだろう。前作の路線を推し進めつつもバラエティに富んだ印象を与える今作も、北欧ブランドに仲間入りを果たすに十分な品質を保持する運びとなりましたね。


SOLACE IN MURDER - Homicidal ★★★ (2019-02-09 14:01:34)

US産のヤングスラッシャーによる記念すべき1st。陰惨たる血なまぐささ漂う殺傷力抜群のリフワークとキレのあるリズム。時空の狭間から断末魔の叫ぶを上げるヴォーカルと、今の感覚ではピンとこないだろうが、かつてデスメタル系と呼ばれたジャンルのスタイルを踏襲。SLAYERやOBITUARYといったバンドからの影響を受けたスタイルだろう。
先人達の影響を巧みに飲み込み自分達流に染め上げたサウンドは、個性豊かとは言えないが、獰猛なサウンドの持つ破壊力は、メタル系に慣れ親しんだ耳には刺激的で興奮を覚える。スラッシュ特有の高揚感、読めない先の展開にワクワクさせられる要素も高く、一切手を緩めない轟音地獄に身震いさせられます。練り上げたサウンドはインパクトも大ですね。
ここ数年のリバイバルブームには本当に驚かされる。オールドスタイルを支持する活きの若手が増えてきたなぁ。その反面、安易な着想のインスタントメタルも増えてきたのも事実。歴史探訪は簡単ではない、センスが必要なんだと改めて思い知らされる。


LOVEBITES - Clockwork Immortality - Rising ★★ (2019-02-06 15:11:26)

日本のバンドらしい華麗なメロディアスロック
こういう曲調が海外でどう評価されるのか興味がある
日本人的な歌い手がこうなると気になるが
それも含め国産メタルの醍醐味なんだろう
既に海外で高い評価を受けたバンド
是非とも成功して欲しい


LOVEBITES - Battle Against Damnation - The Crusade ★★ (2019-02-06 15:07:55)

オフショット込みのPVは好感が持てる修正写真は止めた方が良いと思うのでね
等身大の魅力が詰まった楽曲
これもメイデン印満載だ
歌もこなれてきた印象が強い
高いプレイアビリティに驚かされる
ギターソロもテクニカルだ


LOVEBITES - The Lovebites EP - Don't Bite the Dust ★★ (2019-02-06 15:04:06)

アイアンメイデンよろしくなオジサン達を喜ばせる一曲
かわいらしいジャパニーズなPVも海外で受けるかもですね
少々出来過ぎなのが気になるが
幅広い層に訴えかける洗練されたスタイルに昇華させているのは良かった


MENTORS - Up The Dose ★★ (2019-02-06 14:47:26)

過激な歌詞が話題となり、ポルノマニアも応援の意味も含めライブ会場に押し寄せる事となった、アメリカを代表する問題児バンドの2nd。わが国でもさこた嬢から10点を献上した事でも知られるクソ盤です(褒め言葉です)。
前作よりも陽気な部分も出てきたしサウンドも整合性が増した、アングラ臭は薄まったがバイオレントな空気と洗練度を上手く絡ませ独自のスタイルを築き上げている。上手い下手では出せない空気感、日の当らないところを照らすアングラ臭、このバンドの進みべき道を堂々と闊歩する姿に、色んな意味で凄いなぁと思いますね。
檻の中でヌード姿を披露する女性は、今やブルース/カントリー系のシンガーとして成功を収めるキャンディ・ケインがポルノ女優時代に行った仕事の一つ。


MENTORS - You Axed for It! ★★ (2019-02-06 14:28:03)

かのBURRN!誌で15点を献上した歴史に残る駄作と評された一品。メタルゴット伊藤氏はレビューを止め、終始バンドの姿勢を非難&ジャケ描写で終わる、やっつけ仕事を敢行、個人的にはやり過ぎで仕事とは思えないが、気持ちは分からないわけではない。
所謂、アメリカ全土で巻き起こった元大統領夫人が中心となり立ちあがった団体PMRCからヤキが入りまくったグループとして広く認知されたバンドである。逆にそれで知名度が上がったんだから凄い逆説バンドだなぁ。
そりゃ、英語が分からないワタクシでも⑧のゴールデンシャワーはあかんぞ、スカトロプレイの歌だぞ、⑩もイッチャたんでもう起ちません、みたいな歌だぞ。それこそ英語に堪能な人なら不快感マックスだろう。
そんな品行下劣な歌詞を乗っけるのが、バイオレントな空気が充満したヤサグレメタルサウンド、出している音と黒頭巾姿だけみれば、悪魔崇拝スタイルかと思えるのだが、まぁヤサグレ感と下品な歌詞が生み出すハードコアポルノ臭が最高にエグイ空気を出しています。
音痴と評されたパンクスタイルの吐き捨てヴォーカル、演奏も上手いわけではない、全てにおいて負のオーラを発散しているが為に、今後もまともな評価を受ける可能性は低いだろう。こういうバンドがいるからメタルは馬鹿にされるんだという、正義感に溢れたファンにとっては、許されるバンドでないのだろうが、へヴィメタルのダメな部分を全て背負い込んだ、スタイルにメタル魂が擽られます。
流石のワタクシも人前では聴きませんよ。だってスカトロマニアとかポルノ好きの変態と思われたくないもん。昔。AVコーナーで紛れ込んだスカトロビデオのタイトルを思い出した、黄金バッチーに糞尿家族ロビンソン、タイトルを見て思わず笑ったんだが、即座に我に返りましたよね。こんな姿は誰にも見せられん。そんな羞恥まみれのドヤサグレメタルに興味のある猛者はトライあるのみです。音は至って負のオーラを発散したバイオレントな空気のD級サウンドです。


LUCIFER'S HAMMER - Time is Death ★★ (2019-02-06 13:58:17)

南米はチリ産の正統派HM/HRバンドが2018年にリリースした2nd。オープニングからJP仕込みの大げさなイントロの曲で幕開け、そのまま突っ込んでいくのかと思ったら走り出さずに展開と、うぅうんと乗りきれなかったりするのだが、適度に湿ったサウンドは懐かしき香りを発散、JP、メイデン、NWOBHMと往年のスタイルを実直に踏襲したスタイルは、目新しさは皆無、もっさりとした鈍さも引き継ぐ悪さもあるが、鼻腔を擽る地下室トラディショナルサウンドを聴かされると、こういうスタイルのバンドが地下を支えているなぁと実感していますね。
何か始まりそうで、何も始まらないもどかしさが難点なんだが、それが味と捉えられるかで評価が大きく分かれるでしょう。


早川めぐみ - Power Mix ★★ (2019-02-05 16:23:25)

1985年の9月にリリースされた、元祖メタルアイドル早川めぐみの4曲入りEP。
『高橋よしろう、本田恭章が早川めぐみのために、書き下ろしの曲をプレゼント!君も、メグのはじけるPOWER POPかじってみない?!!』の帯タタキに香ばしい匂いを嗅いでしまいます。
遠くを見つめつつ、聴き入るはポップ路線へと進む音楽性。ちなみに2枚目のフルアルバムが1985年の6月にリリースされた3ヵ月後に世に出たEPですからね。ハイペースにも程があるんだろうと驚きますが、芸能界ってそんなもんでしたね。

アナログのA面にあたる2曲『Shake Me』『Mystic Magic』を高橋よしろうが作詩作曲、演奏も山根基嗣と本宮日登士がいた時代のACTIONが担当。B面の1曲目の『Heart To Heart』は本田恭章作詩作曲、もう一つは次のアルバムに収録される『Wanna Be Free』は松本孝弘のフラッシーなメタルギターも楽しめるヴァージョン違いの4曲を収録。
高橋よしろう作の楽曲は、お得意の歌謡ロックナンバー、相変わらずの歌唱力に苦笑いですが、まさにはじけるパワーポップ!当の本人がかじっているのですが、昭和の匂いを発散する曲調にスクールメイツがボンボンをもって一緒に踊る姿の目に浮かび、8時だよ全員集合を思い出し、夜のヒットスタジオでスモークまみれになったジュリーの姿を思い出します。その懐かしい昭和感は2曲目でも全開で発揮。ACTION!のポップセンスとめぐみちゃんの融合を楽しめる一曲へと仕上げてきました。
本田の曲は打ち込みもののポップロック、ギターは松本孝弘、キーボードは増田隆宣の盟友コンビ(増田さんはバリー・スパークスみたいにビジネスライクでクビにしちゃダメよ)と、恐らくマネージメントも含め、今後進むべき方向性は、この曲なんだろうと予感させる打ち込みものとハードなギターを融合したスタイルを示唆、彼女的にも一番無理を感じさせない歌声を聴かせてくれます。

本格派のメタルアイドルとしてデビューされられた早川めぐみちゃん。本人が、この路線で活動したいと思っていたとは個人的にはどうしても思えないのだが、整ったヴィジュアルは、ブリブリのアイドルでもイケたんじゃないかと今でも思いますね。
アイドルにうつつを抜かした事がない冷めた思春期のワタクシにとって、彼女の1stジャケで魅せてくれたアメリカンポリスコスプレや2ndの裏ジャケ花嫁姿は衝撃的でしたが、今回の片足をグインと高く上げる姿もインパクト大でしたよ。


VIXEN - Vixen ★★★ (2019-02-04 16:09:06)

ずっとコメントしていると思っていたわ。バブリーな時代に表れた容姿端麗な女性グループの魁、それまでも女性だけのグループはいたが、彼女達のように女子力が強めのメジャーデビューはメインストリームへと推しあがったHM/HRも、遂にここまで来たのかという印象が強かった。どうしても女の前に出したイメージが付きまとい、今一つ色モノ感を拭えなかったのは残念だが、ここで披露される音は、まさに洗練されたハードサウンドの目白押し、特にリチャード・マークスが関わったヒット曲の①を聴けば、彼女たちだから出せるカラーとして聴き手を自分たちの色に染め上げるでしょうね。
今聴いても色褪せる事のない胸キュンハードポップの名曲です。本当に何度聴いてもキュンキュンさせられます。麗しの美貌に頼ることもなく、可憐でキュートな女性らしいハードサウンドは等身大の魅力を詰め込んでおり、ライブでもしっかりと演奏できる技術力は、流石アメリカである。デビュー当時、女性版のBON JOVIと紹介されたのも頷けるクオリティでした。
無駄に女のを武器にしないバランス感覚。だからと言って無駄に対抗意識を出さない奥ゆかしさ、下品にならない品のある出で立ち、イメージを損なわない優等生なサウンドはエッジ不足だろうが、全てが絶妙なバランス感覚で構成されたバンドだと思います。
酒、煙草、薬とロックミュージシャンから漂う危険性とは無縁の清廉性を勝手に想像させる言うのが何よりも良かった。
しかし女性バンドあるあるの活動は長続きせずに、90年代に入り早々と動きだ止まったのが痛かった。けして①がスマッシュヒットした一発屋バンドで終わる実力ではなかっただけに悔やまれる。そしてベースの娘の活躍が見れなくなるのが残念だったなぁ。
わしゃ断然、シェア・ペダーセン派です。


SARACEN - Change of Heart ★★ (2019-02-04 15:32:21)

デビュー作から3年ぶりのリリースとなった2nd。レーベルはあのNEATからです。何となく嫌な予感はしていたのですが、キーボードを前に出した爽快なポップサウンドへと方向転換、アルバムタイトル通り、心変わりとしたサウンドに戸惑いを隠せませんが、叙情味のあるメロセンスは健在と売れる為のメジャーフィールドへと突っ込んでいきました。これがバンドが望んだ変化なのか、NEATの意向なのかは分かりませんが、スぺーシーなキーボードと枯れ専ギターの絡みが最高だったバンドだけに、生命線が断たれたようで歯がゆい思いを味わう。
しかし産業ロックタイプのバンドに変貌したと割り切れると、中盤以降から見えてくる景色も変わるから不思議です。
個人的には前半のポップロックサウンドに仰け反る為に、どうしても拒否反応が出るのだが、先入観のない方なら硬軟交えたバラエティに富んだ作品として楽しめるでしょう。


SARACEN - Heroes, Saints & Fools ★★★ (2019-02-04 15:14:37)

叙情派NWOBHMの代表格のようなバンド。枯れた味わいのギターはリッチーフリークぶりを発揮、どこか乾いているが哀愁美がたっぷりのメロディは、スペイシーな味付けのキーボードによるところも大きい。NWOBHMということで、ド派手に走り回るサウンドを期待すると肩透かしを喰らうのだが、場面展開の多さと、空間を被いつくす叙情味溢れるメロディの攻勢、時にはアコギも絡ませ芸の細かい演出にも余念がないバンドサウンドは、デビュー作とは思えない充実した作りとなっています。
大作主義ではないのだが、演者が一体となり果てしない広がりを持つ空間を作り出す作業には目を細めますね。
今の感覚でいけば線も細いし古臭さもある、しかし起伏の多い曲構成の旨味は、NWOBHMの域を超えており、良質な楽曲は色褪せることなく、今の時代でも十分に通ずるクオリティを誇示。マニアならずともじっくりと耳を傾け、聴き込む事が出来る名盤ですね。ギターとキーボードが巧みに交差するドラマ性の高い展開など感嘆あるのみなんだよなぁ。


TANKARD - The Meaning of Life ★★★ (2019-02-03 12:38:53)

ドイツの酔いどれスラッシャー。その飲めや歌えやの大騒ぎな賑やかさが、何とも言えないファニーさがあり、そこが魅力の一つなのだが、今回もド派手に突進してくる突貫スラッシャーぶりを発揮。過激に走るだけではないキャッチネスさや、メロディの練り具合も上々に、音楽性の幅を広げようと工夫している姿に好感が持てます。
どうしても画一的になりがちなスタイル故に、スラッシュに馴染みのない人には辛いサウンドになるんだろうが、過激さを売りに、聴き手を唖然とさせるだけではない高揚感があり、このバンドのサウンドには明確な顔があるのが強み。
乾いたリフとドスを効かせた歌声が殺傷力の高いスラッシュサウンドに乗っかり、一気呵成に突き抜ける様の爽快感は、彼らの流儀だし、実にストレートな表現方法を心得ているバンドだろう。
個性豊かなスタイルかと言われると、そうではないのだが、やり続けている強みが、このバンド最大の魅力だ。そこに付き合えるかがポイントでしょうね。親しみやすいスラッシュってのは実の面白いです。


EXHORDER - Slaughter in the Vatican ★★★ (2019-02-03 12:18:25)

金属が擦れあうような不快な音色。神経を逆なでする重金属サウンドは、まさにメタルを愛する者しか受け付けない要素だろう。ヒットチャートをは無縁の豪胆さに慄きライトなファン層を寄せ付ける事はないでしょうが、殺傷力の高いバイオレントなサウンドは、先人達の影響を飲みこみ、単なるトレースでは終わらない作り込みがなされており、この道を生きるんだいう並々ならぬ気概を感じます。
無暗に走るだけの加速力に頼らない、ドシンとした衝撃性、一音一音に込められた重さが、重苦しく圧し掛かり聴き手を圧倒。あまりの閉塞感が強いへヴィグルーブに息苦しさを覚えるでしょう。
特にギャンギャングィングィンのゴリンゴリンとのた打ち回る③④などの迫力たるや、聴き手の理性を完膚なきまでに蹂躙していきます。恐るべしスラッシュサウンド、怒号とも言うべきへヴィグルーブが無慈悲なる殺傷力を持って全てをなぎ倒すハードコア臭もまた彼らの魅力でしょうね。


RIOT V - Riot Live ★★★ (2019-02-02 16:36:58)

大手Elektraと契約を果たしたバンド。3枚目のアルバムをリリース後、レーベルのススメもあり看板ヴォーカルのガイ・スペランザを解雇したとか…そして次のシンガーの座についたのがレット・フォレスターだった。結局レーベルを満足させる売り上げを上げる事が出来ずに、契約は打ち切り。今作は、そんな不遇を受けたレット・フォリスター時代のライブEP。
そんなゴシップはさておき、作品としての希少価値は高く名曲②のライブヴァージョンやガイとの違いを確認できる⑥など、興味をそそる内容となっている。
哀切を讃えたレットの歌唱スタイル、威嚇するようなシャウトもレットの持ち味とライブならではの臨場感があり、6曲では物足りないと思わせる内容に仕上げている。これを聴けばレットは十分、このバンドの顔として存在感を発揮、歌声のみならずルックス的にもバンドの底上げに貢献したレット時代、その新生RIOTの魅力を存分に伝えていた。
後年、Restless BreedのCD化に伴い③を除いた5曲がボートラとして追加され世に出回ったが、2016年にリリースされたMetal Blade盤では、完全体がボートラとして復活していますので、興味のある方は、そちらを手にするのが一番でしょう。


HEXENHAUS - A Tribute to Insanity ★★ (2019-02-02 16:14:48)

スウェーデン産スラッシャーの記念すべきデビュー作。本国でアナログ盤を売ったあと、1990年にMetal BladeからCD盤が出るまでのブランクがあり、その辺りが認知のズレを生んでいるでしょうね。時期的にもアナログからCDへの移行の時期でもあり、微妙なタイミングだった。
出している音はベイエリア勢の触発されたスタイルであり、彼ら程の弾力とグルーブはないが、甘口な北欧風味は微塵も感じさせないスタイルであり、土着的なスカンジナビアさは隠し味程度の薄味だ。かつてはマイナーだったスラッシュメタルが認知されシーンの中核へと上り詰めようと躍進していた、そんな88年と言う時代ならではの音であり、隆盛を極めつつあるスラッシュシーンを知る上へでは、興味深い存在でありバンドだったと思います。
類型的なスタイルであるが故に、やや一本調子な感覚に陥るのだが、起伏を盛り込みドラマ性を際立たせようと苦心する姿は、このバンドの魅力であり持ち味だ。その辺りの練り込み具合の解釈度が評価のポイントとなるだろう。


HEADBANGER - First to Fight ★★ (2019-02-01 16:21:36)

ポーランドのバンドが2018年にリリースした1st。それまでも何度かEPを出しているが、その時代はスラッシュメタルをやっていたんだとか?ここで聴けるのは超ドが付く普通のへヴィメタル。しかもどちからと言えば、メインストリーム寄りの煌びやかなメタル系のサウンドをやっている。適度な重さとハードさ、そして覚えやすいリフレインと、あまりにも類型的なスタンスのサウンド故に、これが新規のバンドによる2017年リリースの新譜なのかと驚くのだが、これも時代の波なんだなぁと妙に納得してしまう一枚です。それだけ、流行りもんのメジャーロックサウンドの裏で、大きくなりシーンを支えているのが、このようなトラディショナルHM/HRサウンドなんだと確信させられましたね。
諸先輩方の姿勢に忠実であるが為に聴き手を選ぶだろう。こんなもん聴く暇があったら、ワシは昔のバンドの作品を聴き直すという時間の方が重要だと感じなくもないが、若い人にとっては、古臭い音質の名盤と呼ばれるクラシックサウンドに触れるよりも、分かりやすく親しみやすい音として重宝するかも知れません。妙に生っぽい作りは平坦に感じミックスもインスタント感を増幅しており、それが余計にTHEノスタルジーな空気を生み出しているのが気になりますが、曲を殺さないアレンジとプレイってのは懐かしさだけでは終わらない、ソレソレと言いたくなる親近感があり、ソコを楽しめるかだ最大のポイントでしょう。


DESTINY - Atomic Winter ★★★ (2019-02-01 16:02:07)

ドイツのU.S. Metal Recordsから1988年にリリースされた2nd。音だけ聴けばジャーマン系かとも思うが、彼らはスウェーデンのバンドである。出している音も煌びやかな北欧風とは違う、スラッシーかつ剛毅なパワーメタルサウンドを根幹に、裏でハモンドを鳴らしたり、どこかダークな設えのあるメロディを導入したりと、一筋縄ではいかない楽曲を用意しているのが面白い。そして音楽性もパワフルなメタルではあるが、柔軟さもありコーラスハーモニーの付け方など工夫している。
そして歌い手も喉を潰したような濁声系でスラッシーなパワーメタルを歌っている時のハマり方は中々魅力的であり、このバンドの独自性の拍車を掛けている。やはり北欧風と言うかヨーロピアン調のメロディが切れ込んでくる瞬間などにアメリカ勢にはない、情緒とドイツ勢の武骨な電車道サウンドとは違うアレンジが効いていて、一口で表現するのが難しいサウンドに仕上がっている。
ここでリードギターを担当する元King Diamondのフロイド・コンスタンティンのプレイによる影響が強いのかも知れませんが、癖が強めの歌い手と、妖しげなメロディと操るギターは出てくる瞬間など風変わりだ。
いずれにしろ力瘤の入るサウンドである事に変わりはなく、ダークな欧州テイストが彩りを添える正攻法で勝負を掛けた力作だ。


Zodiac - Hot Line ★★ (2019-01-31 14:29:19)

こちらのゾディアックは京都のバンド。今は亡き国産様式美メタルの総本山Mandrake Rootから1986年にリリースされた1st。
叙情味たっぷりの哀愁のメロディは日本人特有のセンス。歌謡曲的なメロディも日本人ならでは、ワビサビのある曲調も日本人、排気量不足の歌も日本人とドメスティック極まりない作風は、苦手な人にはとことんダメで、これだから国産ものはと敬遠されるような要素が大なんですが、これが好きに転ぶのがマニアというものです。
無駄に派手に走らない演奏は、日本人らしい木目の細やかさがあり、歌謡テイスト満載のメロディとハード&ウエッティなメロディが融合する姿に80年代ならではのジャパニーズメタル臭を感じ楽しみます。ヘチョイレコーディング環境でも自分たちの持てる力を発揮、パワフルなドラムだって悪くないぞ。


SPEEDCLAW - Beast in the Mist ★★★ (2019-01-31 14:15:01)

クロアチアの若手4人組が2017年にリリースしたEP。適度に走り出すスピード感と哀愁を纏ったツインリードは王道路線を踏襲。先人達からの影響を包み隠さずに昇華したいスタイルはTHEへヴィメタルと呼ぶに相応しい出来栄えだろう。
この手のサウンドは即効性は高いが、すぐに飽きてしまうのが難点なのだが、スピード感が欲しいなぁなんて思う時は便利な商品であり、6曲入りで30分をチョイ切るボリュームは結構な濃い味付けだ。
懐かしきNWOBHMサウンドを現代に蘇らせたピュアな音楽性。スラッシュ一歩手前の暴発寸前のエナジーが迸るスピードメタルは、マニア筋ならずとも楽しめるでしょうね。NWOBHMは80年代初頭に起きた事象ではない。ジャンルそのものだし、今なお継承されている音楽性である。こういうバンドに出会う度に、そう改めて認識しますね。


RIOT V - Riot Live ★★★ (2019-01-30 14:57:23)

1989年に日本独自でリリースされたライブ盤。ジャケットが1982年にElektraからリリースされたRIOT LIVEおなじフォーマット&タイトルも同じと言う恐ろしい代物で、当時は本気でブート的な商品なのかと勘繰ったものですが大手CBS/Sonyですから、そんな不作法はないだろうということなのですが、内容は1980年に行われたThe Hammersmith Odeonのライブが①~⑤と⑦⑧、そしてDoningtonで行われたThe Monsters Of Rockライブ⑥、⑨~⑭の2会場の音源を一まとめにして、フルライブ感を演出した企画モノ。しかも当時の日本盤ではThe Hammersmith Odeonのライブを1981年のものと誤植しており、適当なアルバムジャケ同様の愛のない企画ものに映る一品。だからRoad Racin'が④と⑭に収録されているんだね。
そんなやっつけ仕事とは一線を画す、当時の勢いをパッケージしたライブ盤。モノ悲しいフレーズを頭につけたバンド屈指のキラーチューン⑥のライブアレンジなど、スタジオ盤の違いは勿論だが、レット時代やトニー・ムーアにマイク・ディメオ時代とのアレンジ違いを楽しめる一品、まぁマークの相棒が違うからアレンジも違うのかと納得出来るのだが、実に興味の惹かれる内容だった。会場は別なのだが⑥⑦の流れは、今作のハイライトとも言える臨場感があり、聴き手をグイグイと惹きつける魅力がありました。
今作に名を連ねる主要メンバーだった、ガイ・スペランザとマーク・リアリは帰らぬ人に、特にガイは引退後、アンスラックスに参加の打診を受けるも家族のために足を洗い堅気の生活を選んだ男。再合流の噂は何度もあったが、正式な音源を残す事無く他界してしまった。それだけに、今となっては貴重な音源となります。
初期ならではの野心に満ち溢れた入魂のライブ、上手い下手では出せない熱さがパッケージされています。そしてこのバンドの本質とも言えるサウンドがここにあるのが一番の聴きどころだ。


HAUNT - Burst Into Flame ★★★ (2019-01-30 14:23:04)

高速回転するリフワーク、鋭角に突っ込んでくるスリリングなスピード感、ジメジメどんより系のウエッティな感触とNWOBHM直系のサウンドを披露しているのだが、これがUS産というのだから驚きだ。母体はドゥームバンドBeastmakerなんだが、ここまでお国柄を感じさせない音楽性ってのは稀有だ。ザクザクと刻まれるギターが操るのは憂いのあるメロディ、抑揚のない歌声が妙に生々しさを生み出しマイナー臭さに拍車を掛け、その筋のマニアなら、仰け反りたくなる魅力がある。

今年はNWOBHM勃発40周年、この手のサウンドが再び脚光を浴びるかもしれません。2000年代に入り日本のメディアはアメリカで売れている、旬のバンドだけを紹介しビックインジャパンは恥ずべき行為だったような勢いで、不自然なくらい新興へヴィロックを猛プッシュしていましたが、その裏で古典的なロックが各地で見直されクラブシーンで燻っていたのは有名な話。
SNSやYouTubeといった新たなるメディアの登場が新時代を切り開いた。本当に見聞きしたいものと、レコード会社の上層部やバーター雑誌の編集者の意見で売れるものを決めていた時代とは違います。
こういう古典ロックは常にあった事を断言しておきたい。急に表れたのではない2006年頃にはライブやパッケージツアーなど世界中に頻繁に行われていた。そういうものを見聞きした世代の純粋な意思からくる古典ロックの再興なのだ。
良いものに古いも新しいもない。CDが売れなくなり、ライブなど純粋に音楽を演奏する姿が重要になった今の時代の賜物だろう。パソコンの前でシコシコ作った自称ミュージシャンの生のステージは悲惨なものだ。出来ないなら初音ミクで十分だよ。

真新しさなど皆無。既にやり尽くされたNWOBHMサウンド。こんなもんトリビュートアルバムじゃないかと言われたら、なんの反論もありません、彼らが新しいムーブメントを作る事はない。しかし歴史は繰り返される、ここで抽出され醸し出された濃厚な世界観。大手レコード会社やメディアが絶対に相手にすることはない音楽性でありバンドだろう。それでも古き良きあの時代を彷彿とさせるサウンドを聴かされると、これが俺にとってメタルの原点なんだとヒッソリと呟きたくなりますね。


VOLCANO - Juggernaut - Sacred Eternity ★★★ (2019-01-28 14:06:03)

VOLCANOお得意のパターンと言える泣きの疾走ナンバー
アルバムの幕開けに相応しい一曲でした
アラ探しは厳禁です


VOLCANO - Juggernaut - Blood Soldier ★★★ (2019-01-28 14:03:56)

アグレッシブかつメロディアスなバンドサウンド
インギーフリークぶりも憎いですね
NOVの歌も叙情的なサウンドの底上げに貢献
そして勇壮な泣かせのフレーズに焦がれます
これぞVOLCANOでしょう


VOLCANO - Juggernaut - I Miss ★★★ (2019-01-28 14:00:15)

泣かせだねぇ
慟哭のアグレッションメタルだねぇ
昭和だねぇ
そこが一番好きだねぇ


VOLCANO - Juggernaut - Wait Until You Return ★★★ (2019-01-28 13:58:49)

勇壮な歌メロが耳を惹きますね
扇情的なフレーズのソロも流石
このバンドならではの一曲でしょう


VOLCANO - Juggernaut - Coming Hill ★★★ (2019-01-28 13:57:00)

ドラマティックなへヴィバラード
NOVさんも上手く歌い上げています
このバンドらしい泣かせとへヴィネス感が丁度よい
ピアノを大胆に取り込みましたね


VOLCANO - Juggernaut ★★★ (2019-01-28 13:50:03)

近年の精力的な活動には驚かされるが、今作も、その流れの中でリリースされた1枚。このバンドらしい叙情的なフレーズを持ち込みつつもヘヴィでアグレッシヴなパワーメタル色を損なわないダイナミックなサウンドは健在。
メロディアスな歌心を大切にしつつもスピーディーに畳み掛ける展開は迫力満点、全体的なメロディアス度も高く即効性の高いキラーチューンも満載だ。
本当にパワフルな楽曲が多い中でも、リフやソロからにじみ出る泣かせの哀愁、その扇情力の高いギタープレイの数々に改めて屍忌蛇のセンスの高さを感じる。そしてバックを支えるテクニカルなメンバーによる質の高い演奏も大きい。ベースとギターの絡みなど何度聴いてもゾクゾクとさせられる、二人が繰り出すハーモニーとハモリ、ベースのAKIRAが実に効いてるバンドだ。叙情的な支配下の中、屈強なリズムプレイの重要度はメタルバンドとしては必要不可欠。若いドラマーSHUNの貢献度も見逃せません。聴く者を熱く高揚させる楽曲の中で、マシーンの如き冷徹なドラミングは効果的な役割を果たしている。

古さに埋没しない現代的なセンスを投影した意欲作。古くて新しいストロングメタルが、今の若い人にとってどのように響いているかは、オジサンのワタクシには理解が及ばないが、このバンドが現在の国産メタルシーンのおいて貴重価値の高いバンドである事は間違いないだろう。攻撃的な泣かせのギターとメタリックかつタイトなリズムプレイ。その上でド迫力の喉を披露したNOVの存在は何事にも変えられない存在感だ。彼無くしてVOLCANOサウンドは成り立たず、今後も目が離せないバンドですね。そしてバンド初のバラードも泣かせるなぁ。


SHE-JA - Dual World ★★ (2019-01-28 13:17:41)

泣かせの伝道師、疾走する哀愁などと呼ばれ、扇情的なフレージングの組み立てを武器にスピーディーかつパワフルなサウンドを世に提示してきたVOLCANOの屍忌蛇によるカヴァーアルバム第2弾。
『STAND PROUD!ALL FOR HEAVY METAL』と比べると参加メンバーの小粒感は否めないしVOLCANO感が強めなのだが、王道路線を踏まえつつも、今の時代に通用するセンスを生かした彼らならではの選曲が面白い。
1.NIGHTMARE
2.BANISH FROM SANCTUARY(BLIND GUARDIAN)
3.STARLIGHT(ACCEPT)
4.MIRACLE MAN(OZZY OSBOURNE)
5.CARRY ON(ANGRA)
6.METAL HEART(ACCEPT)
7.WILD FRONTIER(GARY MOORE)
8.BACK TO BACK(PRETTY MAIDS)
9.COLD SWEAT(THIN LIZZY)
10.PAINKILLER(JUDAS PRIEST)
11.THUNDER STEEL(RIOT)

ACCEPTから2曲も選んでいますが、スピーディーな楽曲が多く、泣きの疾走との相性も抜群、基本は元曲のイメージに忠実なのだが、ソロでは俄然、自らのカラーを投影する屍忌蛇。METAL HEARTはLIVEを意識した作りで面白かった。PAINKILLERの大胆な解釈も彼らならではのセンス。THUNDER STEELもやりたい放題だ。
個人的には、少々偏った楽曲構成であり以外性はなかったが、先人達に対するリスペクト愛に溢れた企画モノとしては理想的な仕上がりを魅せ緊張感もある好カヴァー集であった。
GALNERYUSのSYU同様、若い人たちに往年のサウンドを伝えると言う橋渡し役として貴重な活動を続けてくれた屍忌蛇。その心意気は大いに買いだろう。


AXE WITCH - The Lords of Flies ★★ (2019-01-26 13:33:09)

古くは70年代の終わりから活躍するスウェーデンの老舗バンド。所謂NWOBHMに触発された古典的スタイルである。その為、後年多くの人がイメージする北欧スタイルとはかけ離れたシンプルなサウンドだけに、よほど気合いの入ったマニアでもない限り、眠たくなるようなシンプルなサウンドと映るだろう。スピードを競ったり、重心低く襲いかかるようなへヴィネスさはない。
しかし、当時としては十分、迫力のあるサウンドであり、基本中の基本のようなシンプルなハードサウンドを奏でている。それだけにリフワーク一つとっても皆がシェアするアイデアであり、当時としても垢抜けたサウンドではないのだが、今となっては、この古臭さが鼻腔を擽るマイナー臭を放ち、マニア心を刺激するから不思議だ。
ウィリアム・ゴールディングの名著をタイトルに持ってきた記念すべきデビュー作。バンド名も魔術的だから、いろいろ期待するだろうが、いなたい歌い手に萎えなければ、80年代初期のサウンドとして十分に楽しめる一品。リリースは1983年、NWOBHMマニアなら見逃せない愛着のある音ですよ。


UNITED - Absurdity ★★★ (2019-01-26 13:06:57)

バンドの顔である横山明裕は帰らぬ人。再起を掛けたバンドが進んだ方向性はアグレッションを讃えたスラッシュサウンドへと帰還。スラッシュの魅力たるキレのあるリフワークとスピード感も増し本来あるべきスタンスへと戻ってきた。勿論、モダンへヴィネス路線も咀嚼したうえでのマッシブな土台の上に成り立っている為、安易な原点回帰ではない今の時代を見据えた、スタンスでの再興であろう。前作の路線をさらに研ぎ澄ました音楽性、盟友、遠田譲士を迎え入れ自らの進むべき道を提示してくれましたね。


JESUS - Le Dernier Slow ★★★ (2019-01-24 15:27:57)

当時関西では人気のあったインディーズバンド。今作でギターを弾くのは当時TERRA ROSAと掛け持ちしていた足立祐二。オープニングの『The Shine of Forever』は完全にTERRA ROSAの『The Endless Basis』の元曲です。
彼が参加する事で叙情性が格段に加味されたバンドサウンド。滑らかな運指から繰り出される歌心溢れるプレイの数々と、後年、天才と呼ばれ持て囃される片鱗は健在。既に確立されているといっても過言ではないでしょう。
どうしても歌い手の日本人臭が気になる人も多いでしょうが、『Farewell』インストプレイで聴けるクラシカルフレーバーたっぷりのフーガロックサウンドなど、その鮮やかなメロディにうっとりと聴き惚れてしまいます。

2019年にボートラ入りでCD化も決まった貴重な一品。結局、足立はTERRA ROSAに入るも、程なくしてDEAD ENDに強奪されてしまう運命でした。色んな意味で歴史的にも重要な作品に感じる。


JESUS (2019-01-24 15:17:58)

TERRA ROSA DEAD ENDなどで活躍した天才ギタリスト、足立祐二がかつて在籍していたバンド。
1985年にリリースした第2弾のデモ音源『LE DERNIER SLOW』がボートラ込みで2019年の3月に待望のCD化。
よもやこんな日が訪れるとはね。SABRABELLSの復活もあったしCROWLEYにELIZAだし、梶山章も昔の曲をリメイクしたし、足立のこれでしょう。何が起こるか分からんねぇ。次はWOLFに期待だな。


FORT KNOX - The Early Days Demo ★★★ (2019-01-23 15:39:10)

80年代の国産メタルを愛するマニアなら知っている人も多いと思う大阪のアメリカンロックタイプのバンド。ギターの吉永GOKI邦春は国産V.Aの名盤『BATTLE OF METAL』に参加しているSEXUALやメジャーデビューも果たすVOXPOPで活躍するテクニックのあるギタリスト。ドラムはFEEL SO BADなどの山口PON昌人がいたことでも知られています。

日本人らしい甘いメロと歌声を駆使するヴォーカルのRAYも、楽曲の邪魔をすることなくしっかりと歌い上げ、爽快感のあるジャパニーズアメリカンロックを上手く歌っている。バタ臭さがないとは言えませんが、これが国産メタルの味なのです。
プレゼンス程のライト感はなく、ベースもブンブンと唸りロックな感触を十分残している。丁寧にメロディを歌い、ギターが彩りを添える日本人らしい、キメの細やかさは、遊びは少ないが玉石混交、和洋折衷サウンドに懐かしさを感じずにはいられません。

収録された、ほとんどの曲が初見だったので大いに楽しめました。なんか懐かしいサウンドだったなぁ。十二単とかLUSHELとかVeilを思いだしたなぁ。80年代の甘酸っぱい青春時代が蘇りました。若い人には昭和の香ばしい匂いがプンプンしますから、ちょっと胃もたれする可能性も大ですが、当時のシーンがどれほど、豊かで隆盛を極めようとしていたかは知って欲しいですね。今年はNWOBHM勃興40周年。温故知新は楽しいもんですよ。


BATTLE BRATT - Battle Bratt - Winds of Change ★★★ (2019-01-23 15:08:02)

メタリックに打ち鳴らされる重厚なオープニングナンバー
堂に入ったパフォーマンスはアルバムの幕開けに相応しい


BATTLE BRATT - Battle Bratt ★★★ (2019-01-23 15:05:09)

珍品ジャケット100選があるのなら間違いなくノミネートされるだろう。二代目麻宮サキ鉄仮面女子の淡いロマンスと名付けたい。夏休みなの宿題だ。自分の彼女がこの程度の画力でドヤ顔してきたら、ハズキルーペの舘ひろし並の優しい声で『この絵好きだなぁ』と応えるしかありません。

音楽性としては、シンガーの歌い回しも含めQueensrÿcheを彷彿とさせるものであり、US産のバンドなのでシャープで都会的だ。それだけにQueensrÿcheとの親和性は高く、本家のようなプログレ臭は難解すぎるなぁと思う方には、こちらの方がストレートにメタルしているので聴きやすいでしょうね。メタリックな質感のギターはテクニック的にも十分、ボトムを支えるリズムプレイも、これまたガチガチのメタルサウンドを支えるに相応しい逞しさがあります。

オリジナルは1988年にU.S. Metal Recordsからのリリース。ややこしいのですがドイツのレーベルです。そして、このバンドの国内盤を出したメルダックの気概に驚いた。このジャケで勝負出来るとおもたんか!
そんな愛すべき点が詰まりまくったマイナーメタル史に燦然と輝く一品ですよ。

このバンドのこと完全に記憶から消えていたよ。


BATTLE BRATT - Battle Bratt - Heat of the Night ★★★ (2019-01-23 14:50:39)

ニューヨーカーなんで都会的なサウンドだ
夜に濡れる哀愁のメロディ
演奏もタイトでドラマ性を盛り立てている
シンガーもジェフ・テイトタイプなので相性は悪くない


UFO - You Are Here ★★★ (2019-01-22 14:35:07)

マイケル・シェンカーが復帰するも、時代的な背景もありUFOが再上昇したとは言えなかった。看板ギタリストの脱退はネームバリュー的には痛いだろうが、音楽性のイニシアチブを誰が握るのかを明確するのは、このバンドによって正しい選択だったろう。新たに加わった凄腕ギタリストのヴィニー・ムーアはマイケルのギタープレイをリスペクト、UFOらしいスタイルで器用な面を見せてくれた。ドラマーにこれまた辣腕ドラマーのジェイソン・ボーナムという新たなる血の導入は、UFOとしてあるべき場所に着地。オーセンティックかつブルージーなサウンドなのに躍動感に満ちており、今までにないアイデアも導入していたりと、野心に満ちた新作は古くて新しい古典ロックだがチャレンジ精神も披露している。

速弾きばかりが話題になる時代にデビューを果たしたヴィニー。彼もそういうニーズに応えデビューした為に、どうしてもシュラプネル系と思われがちだが、彼本来の魅力はそんな画一的なスタイルではないので、こういう柔軟さを披露できたのは大きなチャンスだろう。アコギも使う場面もあり、多彩な才能のアピールしましたね。特に親しみやすいメロディアスなフレーズの導入は今作最大の魅力でしょう。
その裏でパワードラムを轟かせたジェイソンも良かった。そしてフィル・モグは熟練の技で味のある歌を聴かせてくれましたね。


VANDENBERG - Alibi - All the Way ★★★ (2019-01-19 15:23:42)

こういう曲を聴くとカヴァーディルとエイドリアンのコラボに期待していた
もし両者が互いのアイデアを均等に取り込めたらセールスは別として凄い叙情派サウンドを作り上げたろう
口惜しいやぁ


VANDENBERG - Alibi - Alibi ★★★ (2019-01-19 15:20:53)

良いメロディだねぇ
楽曲をより良く際立たせるギターワークも魅力
サビのコーラスの重ね方もゴージャスだねぇ
このバンドは哀愁度が丁度よいんだよねぇ


VANDENBERG - Alibi - Once in a Lifetime ★★★ (2019-01-19 15:17:59)

メインストリームへと切り込もうと大衆性を広げてきました
でも英米のバンドでは出せないムードがある
大陸的なスケールの大きいメロディアスアルバムの中にある
ポップサイドを代表する名曲だ


VANDENBERG - Alibi - How Long ★★★ (2019-01-19 15:15:42)

ヒットチャートを意識したようなシンプルなバラード
その分ストレートに胸に響きます
枯れた味わいの叙情派路線も下手ウマシンガーの力によるところが大きいから不思議だ


TEASER - Teaser (2019-01-19 15:13:25)

エイドリアン・ヴァンデンバーグがプロとして世に出たバンドが1978年にリリースした1st。これを聴けば彼がホワイトスネイクに参加したのも頷けます。自分の名前を冠したVANDENBERGのような、哀愁やメリハリの効かせたギターサウンドなどとは感触は違うが、健在の地味なブルースロックの源流がここにある。個性不足なスタイルだし、オーセンテイックなブルースサウンドが好みの人は楽しめるだろう。


GASTANK - Gastunk ★★ (2019-01-18 14:46:03)

1985年にDogma Recordsからリリースされた3曲入りのシングル。所謂、GASTANKとして一般的に知られるメンバーが揃ってからの正式音源になります。当時はパンク対へヴィメタルみたいな構図もあったように記憶していますが(もうちょっと前かな?)このバンドはDogmaらしい(G.S.I.MやROSE ROSEと同じレーベル)パンキッシュさが前に出たサウンドであり、そこにTATSUの暗い捻くれたセンスのメロディが乗る独特のギターサウンドをあったりと、そのクロスオーヴァースタイルはパンクサイドのみならずメタルサイドからも支持をウケており、デビュー作から特異なスタンスのバンドだった。
彼らにとって重要なハートフルメロディ色は、この時点では薄めだが、ヴィジュアル的な面も含め個性は際立っていた。
個人的には歌い手の持って生き方が、あまりにもジャパニーズパンクス過ぎるので苦手だが、刺激を求める時など、手を出すバンドではあります。

貴重なアナログ盤ですが2016年に再発されたDEAD SONGのボートラとして収録されたので、ファンならずとも聴いてもらいたい一品です。


T'BELL - REPLAY ★★★ (2019-01-18 14:30:07)

フックに富んだメロディは、どれもが爽快感たっぷり。そのあまりにも健康優良児なサウンドプロダクションと嫌みのなさは、ハードなものを主食とする方には喰い足りない面はあれど、爽快感の中にチョイと足しの哀愁は、日本人の琴線に触れる叙情性が高いだろう。歌い手も個性のない普通のシンガーだ。サウンドも癖がなく色んな意味で普通なのだが、哀愁とポップ性を巧みに織り交ぜた歌モノサウンドは、一点の曇りもない青空のような爽快感があり、そこに泣かせのメロディを曲毎に配合成分を変え展開させるから飽きがこない。気がつけば洗練された美旋律の数々に身も心も奪われます。
体調の悪い時は、甘過ぎて聴けなーいとハズキルーペの渡辺謙ばりの大声で叫ぶのですが、タイトルトラックの④辺りまで聴き進めたら、舘ひろしばりに色つきのハズキルーペを掛けながら、T'BELLサウンドにやられるぜと魅了されていますね。胸キュン哀メロナンバーの⑤もええんだよなぁ。
そして、ごめんごめん悪かった、もう一回頭から聴き直すから許してね。真剣に聴き入ります。

AOR色の強さがマイナスに働かない歌モノサウンドの真骨頂を味わえる貴重な一品。メロディ派のマニアならマストな一品でしょう。


WILD RIDE - Tension & Desire ★★★ (2019-01-18 14:10:08)

国内盤は我らがZEROコーポレーションからリリースされたオランダのメロディアスHM/HRバンドが1993年にリリースした1st。流石はZEROが目をつけただけはある高品質のメロディアスロック。フックのあるメロディはポップでキャッチーだが、欧州産らしい叙情性も加味されており、そこにハードなギターも嫌みなく絡む王道中の王道サウンドを披露と、その筋のマニアにはたまらんものがあるでしょう。ツボを押さえたアレンジは、類型的な面はあれどデビュー作で、このクオリティは将来有望株と言ったところなのだが、時代はオルタナ・グランジブーム真っ只中、このようなスタイルの音楽性を受け止めてくれる土壌はなく、次の一手が出なかったのが残念。
叙情派ナンバーばかりではなく、躍動感のあるハードな疾走ナンバーも合間に挟んでいるので、歌モノはちょっと飽きるという方にも手が出しやすいアルバムだっただけに尚更、惜しいなぁと思いますね。リリース時はDEMON DRIVERのジャケと被っていた為に、完全無視していました。やっぱりジャケは重要だなぁと思いました。


GALNERYUS - Voices From the Past Ⅱ - Secret Loser ★★★ (2019-01-17 13:53:31)

オリジナルもオジーのカタログの中では異彩を放つポップソング
大胆なガルネリウス風のアレンジも効いており巧みに演出されている
そのアレンジセンスを楽しむのが一番だろう
それにしても上手いバンドだ


GALNERYUS - Voices From the Past Ⅱ - 1789 ★★★ (2019-01-17 13:50:48)

本家よりも全てが上である
それでもヨナスのヨレヨレの歌も
あえての外し気味のギターも本家にしかない味があり
オリジナルを超えられない曲だろう
上手いバンドは何をやっても様になる


GALNERYUS - Voices From the Past - Whole Lotta Rosie ★★ (2019-01-17 13:48:32)

バンドのイメージから最もかけ離れたAC/DCのカヴァー
どうしてもカラオケ大会的なニュアンスが抜けていないが
タイトな演奏とギターはメタリックヴァージョンとしては優れた出来栄えだ
毛色の違う曲を真正面から受け止めた気概とセンスは買いである


GALNERYUS - Voices From the Past - Waiting for the Night ★★★ (2019-01-17 13:46:34)

泣かせるヴァンデンヴァーグの名曲のカヴァー
バンドのイメージにピッタリのアレンジも効いている
解釈は違えどオリジナルの味を損なわないギターもセンスに溢れている


BLAZE(東京) - Dream Chaser (2019-01-17 13:38:32)

ブラックモアタイプのギタリストとして知られる池田繁久が率いた伝説のバンドだったブレイズ。正式な音源が出るまでに時間が掛かったが、前作は良い意味で70年代テイストの強い作風であり、バンドとしてのルーツを嫌みなく聴かせる好盤。
腕の自身のあるミュージシャンが作り込んでくれたサウンドは懐かしさだけに埋没しない現役感もあり、顔見せとしては上々の一枚だった。
それだけにリリースの間も空きすぎな中でリリースされる今作の期待値は高かったが、思いのほか先人達のアイデアをこする作風に終始しており、おもてたんと違うと感じるのが難点。良くも悪くもセンスが問われる一枚。余りにも○○過ぎる作風は、日本人の悪いところが出過ぎでおり、彼らの音楽性を支持するオジサン達にとっては手厳しいものに映るだろう。素人相手に荒稼ぎする有名なロックデュオの影響が強すぎるよとキーボードの増田に苦言を呈したいくらいだ。このバンドを取り巻く環境を見渡しても、感覚がマヒしていると言わざるを得ない緩い内容になっている。

その遊び感覚に付き合えるかが最大のポイント。そこが好に転ぶ人には、古典的なロックテイストを楽しめる一品。池田と生沢がいるから第3期パープル風になるんだろうが、これがダメなら途中で聴くのを止めてしまうだろう。
演者の中からにじみ出るルーツの音源化、素直な面なあり楽しいだろうが、天然過ぎるとも言える。はやりプロデュースというのは重要なものだ。

それにしても演者は上手い。テクニック的は申し分ないメンツが揃っている。


AXEL RUDI PELL - Diamonds Unlocked - Love Gun ★★★ (2019-01-17 13:18:20)

ラブガンをアコースティカルなバラード調にしたアイデアは良かったが
元々の曲も単調なだけに最後の方で飽きてしまうのが難点
3分くらいで十分な曲だ
ジョニーの歌声もバッチリハマっている


AXEL RUDI PELL - Diamonds Unlocked - Warrior ★★★ (2019-01-17 13:16:18)

ジョニー・ジョエリの声質的にマイク・ディメオに近いイメージだろう
ジョニーの方が何倍も太い声なので逞しい
キメのフレーズなど新しい解釈だ
相変わらずのアクセル流速弾きに笑みもこぼれる


AXEL RUDI PELL - Diamonds Unlocked - Heartbreaker ★★ (2019-01-17 13:14:09)

FREEのカヴァー
ジョニー・ジョエリの熱量の高い歌声がクドい
下手ウマなアクセルギターも堪能
これが今のバンドなんだろう
ええフィーリングがある


WARFARE - Mayhem, Fuckin' Mayhem - Hungry Dogs ★★★ (2019-01-16 14:02:00)

やかましですねぇ
近所迷惑なやかましさが魅力です
破天荒なパンキッシュさが魅力だがメタルの様式も踏まえているのがポイント


WARFARE - Metal Anarchy - Metal Anarchy ★★★ (2019-01-16 13:48:27)

馬鹿テンポ一直線
これがこのバンドの真骨頂
パンキッシュな破壊力と親しみやすいリフレインが印象的
これぞNEATレーベルとも言える魅力に富んでいる


HELLHOUND - Metal Fire From Hell - Metal Psycho ★★★ (2019-01-16 13:45:42)

スラッシーなリフワークもカッコいいです
メタル最高だしメタル再興でもある
火の吹くような派手さとスクリーミングシャウトは正にクロスファイヤーな破壊力だ


HELLHOUND - Metal Fire From Hell - Change the World ★★★ (2019-01-16 13:43:10)

キャッチーやで
耳に残るメロディ
それでもってのド直球のメタルサウンド
青春ですなぁ
涙は心の汗ですなぁ
そんなメタルですよ~


HELLHOUND - Metal Fire From Hell - Warriors of Rising Sun ★★★ (2019-01-16 13:38:16)

コッテコテである
むせ返るような女人禁制男性寮メタルである
その勇ましい男臭さに燃えますね
特別な事などないドが付くメタル道に敬礼あるのみ


HELLHOUND - Tokyo Flying V Massacre - Samurai Warrior ★★★ (2019-01-16 13:34:09)

これぞ日本のメタルか
勇壮なメロディが駆け抜ける大和魂ロック


HELLHOUND - Let Metal Rule the World - Let Metal Rule the World ★★★ (2019-01-16 13:17:28)

ACCEPTばりの雄々しいミドルナンバー
メタルだねぇの一言に尽きる


HELLHOUND - Tokyo Flying V Massacre - Metal Warrior ★★★ (2019-01-16 13:13:52)

WACKENの雄姿も目に浮かびますね
メタル馬鹿一代な男達による至極のメタルサウンド
一歩間違えばパロディになるのだがギリギリのカッコよさ
そのやりきりぶりに目頭が熱くなりますね
海外のメタルキッズをブッ飛ばした彼らを代表する一曲でしょう


MICHAEL SCHENKER FEST - Resurrection - Anchors Away ★★★ (2019-01-15 15:07:22)

妖しげなムードも漂う叙情派ナンバー
ドゥギーの歌メロも使い回し感がハンパないが
知らない人にとっては新鮮な響きとなるだろう
色気のあるトーンを操るソロが聴きどころ


MICHAEL SCHENKER FEST - Resurrection - Time Knows When It's Time ★★★ (2019-01-15 15:03:29)

ここで歌うはロビン・マッコリー
ストレートなハードナンバー
皆が参加するビックコーラスも耳に残ります
シンプルだがマイケル節も炸裂です


MICHAEL SCHENKER FEST - Resurrection - Messin’ Around ★★ (2019-01-15 14:54:15)

ゲイリー・バーテンがリードボーカルを担当する軽快なロックナンバー
公開処刑状態だが
これがゲイリー・バーテンなんだと言いたい
アンサンブルのユルさも含め上手い下手ではない味で勝負です


MICHAEL SCHENKER GROUP - The Michael Schenker Story Live ★★ (2019-01-15 14:49:08)

マイケル・シェンカー25周年と謳い日本で行われたライブ。オープニングからSCORPIONSの『Lonesome Crow』収録の曲で始まり、多くのファンをキョトンとさせてしまう幕開け。しかもスローナンバーだからタチが悪い。まるでSEだっかのように名曲②が始まるやいなや観客は興奮の坩堝、ストーリーライブという性質上、こだわりの演出だったんだろうが、出鼻的に失敗と言えよう。
参加メンバーも『Written in the Sand』なので小粒感は否めない。しかもシンガーはリーフ・スンディンではなく、無名のデヴィッド・ヴァン・ランディングである。この時点で彼のキャリアを、どれだけのファンは知っていたのか?正式な音源もなく(Erotic Liquid Cultureくらい)トニー・マカパインが大失敗した歌モノ路線の『Eyes of the World』のツアー参加やCrimson GloryのMidnightが脱退後のツアーの穴埋め程度の実績である。彼の未知数の実力を前にライブに参戦したファンはホンマもんだろう。
肝心のマイケルも開演前は不安定な顔を覗かせたらしいが、テクニカルなソロを難なくこなし好調ぶりをアピール。どの程度のリハーサルを設けたのかは知らないが、シンプルな曲が多い中でリズム隊は無難なプレイでマイケルを援護していた。
歌い手も、本来はクリアーなハイトーンも使えるのだろうが、ライブならではの粗さがあり、ジェフ・スコット・ソートのようなザラついた声だが太さはない。またリーフのようなブルージーさもなく、ステージアクションやコンディション的にも急場しのぎ感が漂うものだった。それでも歌下手王選手権優勝のゲイリー・バーテンの凄さを比較すれば、ファンも気になる事はないのだろう。

Never Ending Nightmareを聴きながら、誰も得していないライブになったなぁと寂しい気持ちに襲われたのだが、それもこれもマイケルの人格によるところが大きい。常に不安定な行動を取るが余りに周りが付いて行けない。その悪評が彼を苦しめる事になる。日本では神を崇められ突出した人気を誇るが、世界的には、そこまで人気がない。UFOがこれから世界を相手にと躍起になった目前に失踪&脱退の山下清ばりの放浪癖を見せる。M.S.Gもマネージメントとの問題もあり、多くのアーティストとの共演話が持ち上がるも上手くいく事はなかった(カヴァーディルとマイケルの共演の可能性などゴシップは尽きない)。
彼の全盛期と言えば、あのゲイリー・バーテンである。日本と違いエンターテイメントに対する審美眼の確かな欧米諸国では、とても褒められるフロントマンとは言えず、求めた成功を得る事は出来なかった。肝心のグラハムは御開チン事件でマイケル顔負けの逃走劇と不運は尽きない。

そんなミスター不安定、マイケルの生き様が今回のラインナップとなったのだろう。昨今のニコニコと笑顔を振りまくマイケルの安定ぶり、それは活動にも好影響をもたらしパーマネントな作品を量産、ライブも好調を受け、この時代とは比べ物にならない成功を収めている。
もしマイケルがソロ転向後、歌えるシンガーとアルバムを作っていれば今日の評価も違っていただろう、もしロビン・マッコリーとコマーシャル路線ではなく初期の叙情派路線に帰依したアルバムを作っていたらといつも思う。このストーリーライブを味わえば尚更だ。そして不安定な要素だからギラリと輝くフレーズと言うのもあるのが事実。やはり昨今のニコニコなマイケルでは機材の違いとは別に独特のトーンを操るタッチが変わった言える。コチラの勝手な話だが両立させるのは難しい問題です。

今やMichael Schenker Festなるプロジェクトでかつてのメンバーを共演を果たし現役感を見せつけたマイケル。ハッキリ言って今が全盛期だろう。そんな意味でも過去と未来と繋いだ今作の意味は大きいです。ファンなら押さえるべき一枚でしょう。


ARTILLERY - Penalty by Perception ★★★ (2019-01-15 13:45:01)

歌えるシンガーを手に入れ表現力を増したデンマークの砲兵軍団。中近東風のフレーズや一癖も二癖もあるリフワークは健在、根幹となるアグレッションを保持しつつも、メロディアスな親しみやすさも増量と見事に新体制の可能性を広げている。ある意味、3rdの作風を歌えるシンガーで作りなおしましたとも言えるようなアイデアもあり、微妙な違和感は拭えないが、カッチリとハマった時のパワーと可能性はハンパない。
TANKのシンガーがドゥギー・ホワイトに変わった時のような出来事なんだろうが、このバンドは、既にこの路線でのキャリアを着実に歩み始めている。更なる普遍的なメタルへの接近は古参ファンには厳しいだろうが、哀愁の旋律にまとわりつく勇壮なリズムとステュッツァー兄弟が紡ぐ持ち前の個性的なアイデアを下地に、柔軟性を持ち合わせた音楽性は唯一無二の個性を放っているのだろう。自分達のアイデンティティを壊さずに、幅広い層に訴えかけたスタイルと言うのは、好む好まざるを問わず認めないと行けいない事なのでしょう。


ARTILLERY - Legions ★★★ (2019-01-14 13:19:06)

ここでシンガーが交代、益々癖のないメタルシンガーへと変わった。オープニングから中近東風のフレーズを導入、ザクザクと刻まれるリフの心地よさも手伝い新生砲兵軍団サウンドは、より普遍的で洗練されたパワーメタル色を強める事に成功。世界中がリバイバルブームに包まれる普遍的なメタルサウンドへの邂逅。彼らは絶妙なモデルチェンジを繰り返しながらシーン攻略への新たなる戦力図を開示した。
間口は広がったが殺傷力の高いメロディアスなツインリードは健在、ドゥギー・ホワイトが歌っているのかと思う②とか聴けば、戸惑いがないわけではない、それでも従来のスタイルとなんら変わっていないと確信させる楽曲構成に唸らされました。
確かに、この路線ではフレミング・ロンスドルフでは太刀打ちできないが、初期の曲をライブでは、どうなっているのか興味も湧きますね。


ARTILLERY - My Blood ★★★ (2019-01-14 13:04:53)

デンマークの砲兵軍団の再々結成第2弾は前作以上にパワーメタル色を強めた意欲作となった。歌えるシンガー、ソレン・アダムセンの存在感も大きいのだろうが、突破力の高いアグレッションは健在。そこにねじ込まれる中近東風のメロディと癖の強いリフワークは唯一無二の個性として光り輝いています。普遍的なメタルへの接近は大きな意味でファン層を拡大する事に成功。この音楽性を引っ提げの本格的な復活は、バンドの新たなる進軍の狼煙となるには十分すぎるほどの勢いに満ち溢れている。
これほどのブルタリティとスラッシーさを保持しながらもメロディに引っ掛かりのあるバンドは稀な存在だ。イエテボリ勢のような泣け泣けではない、あくまでも挑発的な上で聴かせるメロディと言う離れ業に、ただただ驚嘆あるのみ。練りに練り込まれたアイデアとセンスに脱帽ですよ。


ARTILLERY - B.A.C.K. ★★★ (2019-01-14 12:54:04)

80年代から90年代の頭までに3枚のアルバムを残したデンマークを代表する伝説のスラッシュメタルバンドが2000年を目前に再結成。バンドの中核を担うモルテンとマイケルのステュッツァー兄弟がいるので、これは安心の材料になりました。時代的に復帰したバンドが、かつての面影がない別バンド的なものも少なくないだけに不安は払拭、個性的な掠れ声のフレミングまでいるのでね。

スタイル的には2000年を見据えてダイハードなハードコア色も強め、ヨーロピアン調の情緒は薄まったが、突破力の高い疾走感と、捻くれたメロディセンスは残しているので、往年の姿と今を生き抜くバンドの気概は大いに買いでしょう。
当時のワタクシには流れ的にゴリゴリ感が強めで、やや単調に成りがちなのが難点。アルバムを通して聴くと肩が凝ってしまうような、遊びの少なさや日本盤収録のボートラの方が、彼ららしいと感じたりして熱心に聴かなかったのだが、色んな免疫や耐性が出来た今の感性で聴くと、根幹はオールドスタイルなのだが、当時としては斬新とも言えるブルタリティを加味させたバランス感覚に優れた作風に仕上げていた事に気付かされる。
結局、再結成は短命に終わり、次の一手が出なかった為にイマイチ印象に残らないアルバムになっているのだが、
ポーランドの老舗レーベルMetal Mind Productionsから2018年にはボートラ込みで再発されているので、昨今の彼らに触れ、バンドの興味を持ったマニアなら是非ともトライして欲しい癖が強めの一枚ですね。


REVEREND - Reverend ★★★ (2019-01-13 14:05:23)

すったもんだの挙句に結成へと進んだバンドのEP。動きも速く早速4曲入りのEPをリリース。その個性的な歌声で人気も高かった実力者のデヴィッド・ウェインを手に入れたデニス・オハラとブライアン・コーバンのHERETIC組にとっては倍返しだと叫びたくなったでしょうね。
そんなゴシップ好きにとっては音源よりも、韓流ドラマ張りのドロドロ感にテンションも上がりそうですが、パワフルかつスラッシーなサウンドはギミックなしの正攻法で勝負を掛ける逞しさがあり、フルアルバムへの期待も高まる挨拶代わりの一品でしたね。

US産のアングラメタルなんで愛想は良くありませんが、この独特の緊張感を醸し出す鋭利なサウンドワークと万力でキリキリと締め上げたようなタイトなリズムは、この手のサウンドの専売特許。これが苦手となると全てがダメになるのだが、緩急を効かせて歌い上げるRitualなどを聴けば、ポッと出の新人バンドでは出せない貫禄も漂い、余計な色気を出さずにシンプルにパワーメタルをやりきっているのがポイントだ。


HERETIC - Breaking Point ★★★ (2019-01-13 13:41:29)

Metal Churchのカート・ヴァンダフーフにプロデュースをお願いし作られた待望のフルアルバム。シンガーも歌えるマイク・ハウの交代とお膳立ては揃いました。
Metal Churchと親和性の高い音楽性だっただけにバンドの推進力には成ったのだが、今作を制作時にシンガーの引き抜きを行いカートがマイクを連れていくと言う背信行為を行ったゴシップニュース満載の話題性の方が今日では印象が強いのですが、パワフルかつアグレッシブなアングラUSメタルの代表的な音が詰まっており、その筋のマニアなら必ず満足出来るクオリティを保持、期待を裏切らない展開と丹念に作り上げたサウンドは表情も豊かになった(US産なので歌謡曲並のキャッチーなメロディや分かりやすさはありません)
しかし、アルバムリリース時にはマイクはバンドを抜けており、実態もなく、そのせいで程なく解散に追い込まれる。これほどの質の高いアルバムがあるのに、世に出れなかったのは残念なのだが、このバンドの文春砲は、この程度で終わる事無く、ギターのブライアン・コーバンと日系人ベーシストのデニス・オハラはMetal Churchを抜けたデヴィット・ウェインと今度はReverend結成へと動くと言う最大のオチが待っているのに興奮を覚えます。 そんな情報過多のせいでイマイチ、音が入ってこなくなるのが個人的には難点なのですが、パワーで押し切るのではない切れ味の鋭さも、このバンドの魅力。基本的なメタルのマナーとUSアングラメタルの魅力を内包した一枚は、質の高さや完成度も含めトップ級の出来栄えだ。


HERETIC - Torture Knows No Boundary ★★ (2019-01-13 13:19:11)

US産の地下メタルシーンを語る上では外すことのできないガチガチのコンクリートサウンドが売りのバンドによるデビューEP。前任のシンガーである、マイク・タワーズがAbattoirの参加する為に脱退、その後任として参加したのがジュリアン・メンドーサ。彼は現在再結成されたHereticのシンガーとしても知られています。
オープニングからSamsonもシングルカットまでして取り上げたラス・バラードのカヴァーで始まる展開に驚きましたが、ダークな設えの無機質な響きはアングラUSパワーメタルならではの魅力があり、これぞメタルブレイドならではのアングラ感もマニア筋の好奇心を歓喜するのだが、スピード&キャッチー感を好むマニアにはウケないだろう。しかし剛毅に打ち鳴らされる無愛想なサウンドに一定の需要は必ずあると思います。平坦なサウンドプロダクションが醸し出すマイナー感も含め当時のアングラメタルシーンを知る上では押さえておきたいですね。


Fury - Fury - Look out Now ★★★ (2019-01-12 16:34:44)

哀愁のあるメロディと熱を帯びた確かな歌声
丁度いい感じのオシャレ感がまたイイ


Fury - Fury - Keep on Dreamin ★★ (2019-01-12 16:31:17)

爽快でポップでオシャレなロック
若い頃なら絶対に聴かなかったジャンル
ワシも日和ったなぁと心の底から思うが
産業ロックと言う言葉がシックリくる一曲


Fury (2019-01-12 16:12:56)

Robbie LeBlancとBrian LeBlanc兄弟によるロックデュオ。アルバム一枚で消えたがユニット。2005年にFrontiers RecordsからBlanc Faces名義でアルバムをリリースする実力派。


FIND ME - Dark Angel ★★★ (2019-01-12 16:02:28)

今や歌モノロックの総本山と化したイタリアのFrontiers Records。かつては日本も海外のマニアを歓喜させるようなものを復刻させたり、独自の契約で良品を出す優れたメタル大国だったのですが、今やありとあらゆる面でセカンドラインとへと格下げされましたね。
このバンドはプロデュース業に精を出すダニエル・フローレスが、元Furyのシンガーだったロビー・ラ・ブランクと組んだロックプロジェクトの第2弾。
弾けるポップセンスと哀切を生かした叙情的なメロディが巧みに絡み合う極上のAOR系の叙情派HM/HRサウンドを披露。癖のないメロディとフックに富んだ展開は、メロディ派の琴線に触れまくるでしょうね。ソングライティングチームもFrontiers謹製だしね、間違いのない良質な一品へと仕上げています。プロデュースのみならずドラムにキーボードも兼務するバンドの頭脳ダニエル・フローレスのアイデアが基なんだろうが、良く練り込まれていますね。大衆性と北欧ならではのメロセンスが嫌みなく溶け合い、大きなうねりを生み出すアリーナ級のビックロックは、どれもがシングルカットされる勢いだ。上手い歌と出しゃばらないが存在感のあるギターも華を添えロックプロジェクトの快進撃へと一役買っているのも見逃せません。
目新しさなど必要としないジャンル故の強さか、この堅実な作り込みの安定感に唸らされましたね。


CARE OF NIGHT - Connected ★★★ (2019-01-12 15:43:52)

ドイツのAor Heavenからリリースされた記念すべき1st。北欧産の叙情派メロディアスHM/HRサウンドをAor Heavenが手掛けるんだからハズレを掴まされるわけが御座いません。期待を裏切らない展開は、テクノロジー以外でグランジやオルタナなんてブームがあったんかと錯覚させるような80年代テイスト満載の素直なサウンドは、フックに富んだ哀愁のメロディと瑞々しい北欧の風が吹く、もはや古典とも言えるスタイルを踏襲。繊細さとロックのダイナミズムさを巧みに織り込ませながら、切なさと甘美なポップセンスが両立させるブランドサウンドを余すことなく聴かせてくれます。
歌を大切にした作りながらも優しく包み込むキーボードの甘美な旋律、そしてツボを押さえた情感豊かなギター、あまりにも出来過ぎ感が強いために、大きな個性を見つける事は出来ないが、メジャー級の洗練度と完成度の高さは、デビュー作としては申し分ない出来栄えであり、聴き込む程に味わい深さも出てくる。
それにしても改めて北欧のバンドはメロディの組み立て方が上手いと再確認させられた。そりゃ国内盤がRUBICON MUSICから出たのも理解できますね。


PHENOMENA - Awakening ★★ (2019-01-11 19:55:13)

1.Smash It Up (Lee Small on Vocals, Mat Sinner Bass, Magnus Karlsson Lead Guitars)

2.Reality (Toby Hitchcock on vocals and Mike Slamer on Lead Guitars)

3.Homeland (Rob Moratti on vocals and Martin Kronlund on all Guitars)

4.Going Away (James Christian vocals and Tommy Denander Martin Kronlund on Guitars)

5.Gotta Move (Ralf Scheepers on vocals and Christian Wolff &Tommy Denander on Guitars)

6.How Long (Lee Small on vocals and Martin Kronlund on Guitars)

7.Shake (Mike DiMeo on Vocal and Martin Kronlund on Guitars)

8.Fighter (Terry Brock on vocals and Steve Newman on Guitars and backing vocals)

9.Dancing Days (Niklas Swedentorp on Lead Vocals with all Coldspell members)

10.Stand Up For Love (Chris Antblad with JAVA Gospel Choir)

上記豪華ゲストが参加しためるトム・ギャレー主催のフェノメナプロジェクト第6弾。ド頭からリー・スモールのグレン・ヒューズを彷彿とさせるエモーショナルが歌声が炸裂、楽曲も今まで以上にAOR風味満点のHM/HRサウンドを披露と、随分と垢抜けた印象が強い。適材適所とも言える名シンガーが揃い、自慢の喉を披露と、ちょっとしたカラオケ大会の模様だ。そんな豪華な顔触れの恥じないゴージャズな雰囲気の歌モノロックは、派手になった分、このプロジェクト独特のコクのようなものが薄まり、レーベルの意向に沿った企画モノへと変貌したように感じる。
ロブ・モラッティが歌う③はグレン・ヒューズのソロ『From Now On』からだったりと、既発音源もあるから尚更だったりするのだが、そんな細かい事を気にせずに、名シンガーと腕利きギタリストとの共演を楽しむのが一番でしょう。
こういうお祭り感の強まった企画モノは楽しんだモノ勝ちですからねぇ。


ZOETROPE - Mind Over Splatter ★★★ (2019-01-10 16:13:51)

一度空中分解したバンドをリードギターだったケヴィン・マイケルがバンドを再興。今作は1993年にリリースされた3rd。3曲目にはメガデスのYouthanasiaでボツった曲を収録したりと期待された中でのリリースだったのか、俄然期待値の上がる作品へとなりました。他にも⑥のIt's My Lifeは、あのダニー・ジョンソン時代のアルカトラスをカヴァーしたりとマニアならウズウズしてくるラインナップです。かつてのようなハードコアスピードメタルとは違い、より正統性とスラッシュ成分を高め過去と未来予想図を巧みに混ぜ込ませた内容となっており、⑩ではラップも披露と現役感をアピール、アメリカンヤクザメタルバンドの矜持を保ちましたかね。この後に続く音源がないようなので、このラインナップが上手くいったとは言い難いが、2018年には再結成したとも言われる彼ら、US産ならではのステゴロコンクリートメタルに興味のある方は聴いて損はしないでしょう。それにしてもダニー・ジョンソン時代を取り上げるとは渋いなぁ


GRIM REAPER - Walking In The Shadows ★★ (2019-01-09 19:23:56)

名義としてはSteve Grimmett's Grim Reaperとして復活したバンドなのだろう?パワフルでハイテンションのスピード感が突き抜ける、あのサウンドを期待すると完全に肩透かしを喰らうが、未だに衰えを感じさせない主役たるスティーブ・グリメットの歌唱スタイルは健在だ。その歌声だけで聴き堪えるのは難しいのだが、何となく最後まで雰囲気で持たせたのは流石であろう。
今の若い人にとっては、トラディショナルなHM/HRとして楽しめるが、かつての雄姿を知るものとしては全般的に地味で、スピードとパワーのみならず、豪快さで酔わせてくれたメタルサウンドで無かったのが残念だ。
何を求めるかで大きく評価を分ける一枚だが、突き抜けるものがなくとも、グリメットの伸びやかなメタルヴォイスを楽しめる一枚である事は間違いない。


GRAVESTONE - Back to Attack ★★★ (2019-01-09 19:10:45)

まずはオープニングから景気よく駆け抜けます。バンドメンバーの結束力も高まったのか前作よりもバラエティの富んだ内容になっており、余りのも遊びのなかった前作の反省を踏まえた音楽性の充実度は高い。
ただ残念なのは前作よりもミックスのバランスが悪くベースの音も目立たず低音の迫力不足感は否めず、せっかくのパワフルなジャーマンスタイルが活きてこないのが残念だ。また名手マティアス・ディートも今作で脱退。この後、SINNERへと参加するのですが、ギターコンビも前作程の見せ場がないように感じるのも残念。ハロウィーン登場前のジャーマンシーンを知る上では外す事の出来ないバンドであり、マニアならずとも聴いて欲しい一枚です。ベンド名やコンセプト的にはGRAVE DIGGER辺りに近いのだろう。個人的にはシンガーの声質も手伝いドイツのLOUDNESS的なスタイルにも感じる。メジャーな存在には成れなかったがアイデアとセンスを持ち合わせたバンドだった。


GRAVESTONE - Victim of Chains - For a Girl ★★★ (2019-01-09 18:56:41)

パワフルでタイトな演奏が堪能出来ます
このバンドの魅力を端的に表す一曲
今アルバムのハイライト的なナンバーでしょう
アイデア豊富なギタープレイも彩りを添えています


GRAVESTONE - Victim of Chains - So Sad ★★★ (2019-01-09 18:55:15)

泣きのバラードです
暗く湿ったメロディが泣かせます


GRAVESTONE - Victim of Chains - Fly Like an Eagle ★★ (2019-01-09 18:53:49)

BLACKOUTを彷彿とさせる屈強なリフワークが耳を惹きますね
歌もハイテンション過ぎる
二井原実タイプでしょう
近いところではHellhoundやMastermind佐藤則夫を思い出します
あっさりと終わるのがチト残念ですね


GRAVESTONE - Victim of Chains ★★★ (2019-01-09 18:49:36)

日本でも今一つ知名度を上げれなかった古参ジャーマンメタルバンドの3rd。デビュー時はもっと前衛的でプログレテイストの強い音楽性だったらしく、今作リリースの時点でオリジナルメンバーが不在的なバンドであり古参のヴォーカル、ベルティ・マイダンも元々はベースだったらしい?しかも2枚目のアルバムには不参加、3枚目の今作に復帰であり音楽性がガラリと変わったんだから当然ともいえるのだが、どうしてこのバンド名義で活動を続けガチンコのジャーマンメタルになったかは興味もありますね。
ややこしい経歴のバンドなのですが、彼らがマニア筋のメタルファンに愛される理由は剛毅なジャーマンスタイルのみならず、叙情性を塗した泣きの世界観を巧みに描き上げる点にある。ハロウィーン登場前の気骨のあるACCEPTスタイルとSCORPIONS路線ってのを掛け合わせたのがポイント。
パワフルなギターリフやズンズンと突進してくるグルーブも心地よく鳴り響き、ソロでは色気のあるプレイを魅せる。まさにへヴィメタルな美点が詰まっており、突き抜けるものはないが、グツグツと何かが沸騰するようなハイエナジーなサウンドではある。
個人的には、こういう垢ぬけないサウンドは大好物で、むしろこれをイケなきゃメタル聴いてもツマンナイよと言いたくなる一品であり、ある意味基本ともいえる音楽性だ。メジャー級のポップセンスや派手に走るのは、トム・クルーズ主演のスパイ映画と同じで、面白いし仕掛けも多いが、それは基本にはならないのでね。

初心者の方にこれをいきなり聴けとは言わないが、そろそろ自分のルーツ的なものを見定めたいと思うマニアには強くススメたい一品。歯応えのあるパワフルな演奏と情緒のあるメロディ、屈強なリズムは正にへヴィメタルの醍醐味、実直過ぎる為にメタルを聴かない人にとっては、もっともつまらない音楽性だろうが、稀代のメロディメイカー、マティアス・ディートの名前を広めた意味でも歴史的に大きい一枚。試す価値は十分にあると思いますよ。


ROCK GODDESS - Hell Hath No Fury - In the Night ★★★ (2019-01-07 10:58:29)

哀愁のメロディが耳を惹きますね
硬軟交えた楽曲に成長の跡も伺えます
クリスが提示した方向性が間違ってはいないと言う事を雄弁に物語る一曲である


ROCK GODDESS - I Didn't Know I Loved You (Till I Saw You Rock and Roll) ★★ (2019-01-07 10:37:00)

2ndリリース後にシングルカットされたGary Glitterのカヴァー
この曲はアメリカ盤のアルバムに収録されたもので英国盤には未収録である
ちなみに日本盤は英国のものだった
PVを見てドラムの妹がやる気なしなのがチョイと面白い
まるでSince You've Been Goneのコージー・パウエルみたいだ(笑)
アメリカ進出の為のオーダー
ベースの娘が妊娠を理由にバンドを脱退
全米ツアーを前に活動は暗礁に乗り上げる


ROCK GODDESS - Hell Hath No Fury ★★★ (2019-01-07 10:13:15)

早くもベースが交代しているがターナー姉妹が揃っていればバンドは盤石なんだろう。今作は名手クリス・タンガリーディスをプロデューサーに迎え、早くも音楽性をモデルチェンジ。クリスの手により進化したバンドサウンドは音質やプレイの向上もさることながら、メリハリをつけることに成功した事が大きい。歌メロの充実やコーラスワークの装飾と1stで魅せていた叙情性と洗練度を上げる事でシャープさに磨きが掛かり、よりソリッドでパワフルに変貌した。
バンドとしてのプレイアビリティや楽曲面でのクオリティは前作を遥かに凌ぐ出来栄えで正統性の高いHM/HRが大好きな方なら大いに楽しんでもらえるでしょう。よく言うじゃないですか『女は見た目じゃない愛嬌だ』『容姿じゃない心根が大切なんだ』とかね。このサウンドは正に、その見た目じゃない愛嬌であり心を大切にした本格派のサウンドに生まれ変わりましたよ。デビュー当時からメロディを大切にしていたバンドだからねぇ。
クリスが関わったGirlschoolの『Screaming Blue Murder』とリンクする部分も多いかなぁ。


ROCK GODDESS - Rock Goddess ★★★ (2019-01-07 09:53:41)

NWOBHMムーブメントの流れは大きな潮流を作りだし多くのバンドを輩出した。まぁNWOBHMというのは1979~81年くらいのことをいうんだよと、思う人にとってはなんのこっちゃわからないになるのでしょうが、NWOBHMというのが現象であるのと同時にシーンと言うかジャンルへと昇華した音楽性だと思っているので、洗練され短命に終わったとされる説はあるが、こういうバンドの音を聴かされるとNWOBHMの影響を無くしては語れなくNWOBHMと呼んだ方がシックリくるだろう。
GIRLSHCOOLに続けとばかりにロンドンからデビューを果たした女性3人組のバンド。バンドの顔であるVo.Gのジョディ・ターナーのパワフルヴォイスを軸に、豪快なロックサウンドと叙情的なメロディも配したサウンドは聴き応え十分。それもプロデューサーがGIRLSHCOOLを手掛けたヴィック・マイレだったのも大きいだろう。しなやかさと硬派なスタイルを巧みに馴染ませ、猪突猛進型のGIRLSHCOOLとは明確に違いを見せている。タイプは違えど、ロックディーバ3人組も男勝りなド迫力サウンドで勝負を掛けていた。
ちなみにジョディとドラムのジュリー・ターナーは姉妹です。


THE RODS - Wild Dogs ★★★ (2019-01-07 09:25:59)

派手さには欠けるが堅実なサウンドが売りのバンドだったTHE RODS。Vo.Gのデイヴィッド・フェインスタインがロニー・ジェイムス・ディオの従弟でELFのメンバーだっとのもチョイとした話題となり、マニア筋からは注目される存在。商業的な成功を収められなかったが、質実剛健とした硬派なハードサウンドのテンションは高い。沸々と燃え盛るクールな叫び、好対照な魅力をギュッと纏め熱を帯びたハードエモーションがエネルギーとなり放出するのは、やはりニューヨーカーならではの所作なのかイモ臭さはない。
AC/DCやSAXONといったスタイルに近いアメリカンロックの実力派バンド、大らかで大陸的なグルーブに中に、情念とも言える情緒があるのも彼らの魅力だ。


Ария(ARIA) - Герой асфальта: 20 лет ★★★ (2019-01-05 12:02:30)

英語に訳すならHero of Asphalt 20 Yearsと銘打ったライブ盤になります。彼らの歴史では3枚目にあたる『Hero of Asphalt』の完全再現を実施、前後にバンドの代表曲を挟むのだから、これが駄作になるわけがない。
癖の強いロシアン民謡調のメロディやロシアンバロック様式からの影響をふんだんに取り込み、アイアンメイデン風に纏め上げた楽曲は、どれもが一発でアーリアのものだと分かる個性に溢れている。
言語も今だにロシア語に拘っている為に、今一つワールドワイドな存在になれないが、80年代からずっとメタル一筋で活動を続けてきたレジェンドバンド。特筆すべきはグランジやオルタナからの影響を全く寄せ付けなかったという、気合いの入りようが魅力となっている。昨今ではユーロ圏の進出も果たしているロシアンメタルの皇帝。高い演奏力と会場を飲みこむ圧巻のパフォーマンス、ベスト的な意味も込めて、アーリアの魅力を知る上では重宝する一枚でしょうね。


JOHN LAWTON & DIANA EXPRESS - The Power of Mind ★★ (2019-01-05 11:42:17)

稀代の名シンガー、我らがジョン・ロートンがブルガリアのレジェンドロックバンドDIANA EXPRESSとコラボしたアルバム。リリースは2012年ですが、衰え知らずに美声に改めて酔いしれます。
リリシズム溢れるピアノをバックにジョンが朗々と歌い上げる様の逞しい事、そこにPleven Philharmonic Orchestraの演奏がが大導入と、ほとんどの曲が本当に意味でのシンフォニックなサウンドです。ロック然としたパワフルさや、エッジの聴いたナンバーはありません。ですから歯応えのあるハードなモノを期待すると眠たくなる一枚なのですが、そんなスローナンバーの合間に、オーソドックスなノリノリのロックナンバー『Maxi Rock』『Rock And Roll Is My Thing』みたいなものを挟まれると、思わず笑みもこぼれます。

喧騒な日常から離れ心を癒したい、そんなヒーリング系のサウンドに近いものもある、ジョン・ロートンが歌うロックプロジェクト、HEEPマニア以外にも、上手い歌が聴きたいと思う方なら大いに楽しめるでしょう。
個人的にはご存じないのですが、一番の話題はDIANA EXPRESSとジョンの共演なんでしょうけどね。


ANGEL WITCH - Burn The White Witch - Live In London - Flight 19 ★★★ (2019-01-03 12:13:08)

怪しげでサタニカルなサウンドは特徴的ですね
これぞエンジェルウィッチな一曲