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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3301-3400

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SHY - Shy - Save Me ★★ (2017-08-01 13:46:11)

繊細さとダイナミックさが共存する情緒たっぷりの哀メロナンバー
この重厚感は英国的だがリー・スモールの歌声は爽快感たっぷりだ
その組み合わせがハマると魅力的だが軽く聞こえる面もある
その両方を感じさせますね


SHY - Shy - Ran out of Time ★★★ (2017-08-01 13:42:57)

洗練されていますね
シャレオツですねぇ
アーバンですねぇ
スケールの大きい歌モノロックにグッときましたよ
キーボードが効いてんなぁ


SHY - Shy - Only for the Night ★★★ (2017-08-01 13:40:43)

歌い手が変わるとココまでバンドの印象も変わるんですね
少々狙いすぎのシングル向けのポップソングですが情緒がありますよね
練り上げられたメロディ
情感たっぷりのギター
装飾美溢れるキーボード
単なる歌モノで終わらせていない所に矜持を感じます


SHY - Shy - Pray ★★★ (2017-08-01 13:26:30)

リー・スモールってフェノメナのサイコファンタジーで歌っていた人でしょ
その位の知識しかなかったので
このパフォーマンスには驚かされました
かれのマイルドで暖か味のある歌声は新しい風を送りましたね
新生SHYサウンドここにありでしょう


PHANTOM - Cyberchrist - Say Your Prayers ★★★ (2017-08-01 13:20:55)

少々狙いすぎな面はあるが
今アルバムを象徴するような正統派HM/HRソングですね
あそこまで情緒はないがUS産プリーストと呼ばれるような曲でしょう


PHANTOM - Cyberchrist - Preying With the Mantis ★★★ (2017-08-01 13:17:34)

幅広りレンジを駆使して歌いあげています
起承転結のある展開に耳が持って行かれますね
エネルギッシュな演奏も印象に残りますね
メタルだわぁ


PHANTOM - Cyberchrist - Psycho Zoo ★★★ (2017-08-01 13:14:26)

ガッツィな曲ですね
パワー漲る熱演に聴いているコチラも汗が噴き出ますよ
起承転結のある展開も好きですね
ソロも練り上がっていますよ


PHANTOM - Cyberchrist - Graveyard Shift ★★★ (2017-08-01 13:11:40)

重心低く突進していきますね
93年にこの音とは気合い入ってんなぁ
でも遠回りしたよなぁ
こちらもド真ん中をいくヘヴィメタルソングです


PHANTOM - Cyberchrist - Cyberchrist ★★★ (2017-08-01 13:08:32)

まさにサイバークライストなアレンジが効いています
歌メロも魅力的ですね
個人的にはアルバムのハイライト
速さだけではない芸達者ぶりが聴きどころ


PHANTOM - Cyberchrist - Big Daddy ★★ (2017-08-01 13:06:11)

ヘヴィなグルーブが腰に来るねぇ
もうチョイ歌メロに面白みがあれば良かったけどね
まさかにソロのハモリにニヤリとしました
あのバンドが好きなんだね


PHANTOM - Cyberchrist - Six Feet Under ★★★ (2017-08-01 13:03:23)

こちらもカッチカチのゾックゾクなドが付くメタルソング
王道を闊歩しているねぇ


PHANTOM - Cyberchrist - Well of Souls ★★★ (2017-08-01 13:00:58)

ドがつくようなヘヴィメタルソング
ベタだけどベタには敵いませんよね
後ノリの麦踏ツーバスもエエね


VANADIUM - SeventHeaven - Warriors ★★★ (2017-07-31 15:50:37)

アルバムを占めるに相応しい哀愁味をポップセンスが弾けた一曲
今アルバムを象徴するような魅力がありますね
かつての面影を粉々してくれましたよ
ダイナミックなリズムが心地よいですね


VANADIUM - SeventHeaven - Step Ahead of Time ★★★ (2017-07-31 15:48:35)

メタリックなギターと軽やかなキーボード
ダンサンブルなリズム
甘い歌メロと何もかもかつてとは違いますが
時代性を取り込んだ新機軸サウンドに魅了されます
バブルだなぁ


VANADIUM - SeventHeaven - Kill the Killer ★★★ (2017-07-31 15:46:30)

軽やかですね
そしてシャープに切れ込んでいます
そのバランス感覚が肝でしょう


PHANTOM - Cyberchrist - Alive and Well ★★★ (2017-07-30 19:39:37)

このシンガーはハルフォードぽく歌わない方が好きなのですが
ここではカマしてますね
熱いパフォーマンスに魅了されますよ


PHANTOM - Cyberchrist - Blind Man's Sight ★★★ (2017-07-30 19:36:00)

エモーショナルな歌声がエエですね
欠点と言われた中低音域をしっかりとフォローしてきた成長度が素晴らしい
アイデアとしてはアリもんなんですが
アルバムの流れ的にベストですよね


PHANTOM - Cyberchrist - Queen of the Damned ★★★ (2017-07-30 19:32:18)

リズミカルで弾力のあるグルーブが耳を惹きますね
ヘヴィなリフワークもグイグイと楽曲を牽引
歌い手として逞しくなったなぁと思わせる歌声も映えますね
ワウを咬ませたソロも好きですね
獰猛な肉食獣が喉元を目がけ齧り付いてくるような躍動感がたまりません


PHANTOM - Cyberchrist ★★★ (2017-07-30 19:22:55)

前作では腰の据わったミドルナンバーを中心とした作風でしたが、今作では一転スピードナンバーで幕が開ける展開に、その小気味よい①②の流れに前のめりにさせられますが、今作はメロディの練り上げ具合も充実しており、サイコでサイバーな世界感を演出する④などもアクセントとなり、速いだけではない芸達者な面を存分にアピール、ダークな曲調からはVICIOUS RUMORSをアグレッシブなナンバーからはOBSSESSIONというようなJP直系のUS産パワーメタルを極める事に成功しており、その情緒よりもクールなキレ味を擁するアメリカンメタルの底力を雄弁に語っています。
ヘヴィさとキャッチーさのバランス力を高めた作風は取っ付きやすさも手伝い、彼の代表作と言えばこれでしょうが、マイナーだが破壊力は1stにもあるし、2ndのミドル中心の正統派アメリカンロックも捨てがたい魅力がありますよ。


PHANTOM - Phantom ★★ (2017-07-30 18:56:51)

ニューヨーク出身の4人組が1991年にリリースしたパワーメタルアルバム第2弾。今回はドイツのShark Recordsからリリースと言う事でグッと音が良くなっています。ちなみに1stの欧州での版権はShark Records傘下のU.S. Metal Recordsからリリースされているので当然と言えば当然の成り行きだったのでしょうかね?まぁ、この手の音をアメリカで受け止める土壌が無いとも言えます。特に91年にJPスタイルなんて時代遅れも甚だしいと言われてましたからね。その事は今でも鮮明に記憶していますよ。
1stで出来なかった事をやるぞと言う強い心意気も表れ、ギターオリエンテッドな作風ではありますが、ミドルナンバーを中心としたパワー漲るメロディックメタル路線を貫いており、音質の良さも手伝いメジャー感は増したが、速さや分かりやすさも求める方にはチト反応が鈍く映る仕様にシフトチェンジ、そのメタル然とした構えに共感出来るかが評価の分かれ目でしょう。
もう少しキャッチーさがあれば良かったのですが、欧州的な光沢のある艶めかしいメロディと躍動感溢れるアメリカンなグルーブの融合具合が丁度よく配合されており、スピードよりも重量感で勝負に出た意欲作、その心意気にメタル魂が激しく共鳴しますよね。


PHANTOM - Dead or Alive ★★ (2017-07-30 14:14:22)

知る人ぞ知るニューヨーク出身のパワーメタルバンドが1987年にリリースした1st。配給元がNew Renaissance Recordsときてますからね。その出自からくるC級D級感に対する聴く前からの心構えと言うか、準備は出来ていますので、まぁ音質云々は大丈夫と言う事だったのですが、予想以上のショボさに唖然とさせられましたね。流石だよNew Renaissanceと一通りディスった所で、JPの影響も大な艶めかしい光沢のあるメタリックサウンドで勝負を掛ける一品。その実直な作りは、類型的なモノではありますが、ドイツがACCEPTならアメリカでは俺たちがな意気込みが強く感じられ、平坦な音質のせいでイマイチ伝わらないが、楽曲にもメリハリがしっかりとあり、計算された構成力は1stとしては十分に及第点を付けれる仕上がりを見せてくれます。欧州的な翳りのあるメロディもこの手の楽曲の中にピッタリとハマり、時には流麗なフレーズを決めるギターとキーボードも面白く、その中でブルーステイストも強めな⑥なんて出てくるから面白ですよね。
ドコドコと踏まれるツーバスのリズムにもパワーが漲っており、US産マイナーパワーメタルここにありなクオリティを感じますね。
1993年には今は亡きAlfa Recordsから国内盤もリリースされた彼ら、マイナーシーンに燦然と輝くバンドの魅力に触れて欲しいですね。


SHELL SHOCK - Beyond Resurrection ★★ (2017-07-29 17:11:46)

最近は精力的にLIVE活動も行う国産スラッシャーのリメイク作。収録される楽曲が『Skull Thrash Zone Vol.1』に収録されていたEndless Warや1stから3曲もあり、正直また、アヴァンギャルドな仕様になっていたらどうしようかなぁという不安は拭えませんでしたが、近年みたLIVEではモダンさは無く、往年の空気を再現していたので購入に踏み切った一品。
ある意味、ボーカルの処理の仕方などにはイメージの違いはあるし、やっちゃた感はパないけど、生っぽさのある粗挽きな演奏には、線の細かった初期の頃とは確実に違う獰猛さを身につけており、今の時代にセルフリメイクしただけの事はある仕上がりとなっています。単なる懐古主義ではないが、往年の空気は存分に感じるし、古いマテリアルをカビ臭く聴かせない工夫が、このバンドの拘りなのでしょう。


SHELL SHOCK - 肆 - Shi - (2017-07-29 16:57:39)

前衛的なスタイルの音楽性が、なんとも革新的だった国産スラッシューが久しぶりの2013年にリリースしたフルアルバム。2009年には過去の商品を纏めたBOXセットをリリース、初期の2枚にDVD、そして未聴だった1994年にリリースのEP『Graythem...of Chaos』も収録されたもので、それを聴いていたので、この復活作品に漂う不穏な空気に、手を出すのに躊躇しましたね。アヴァンギャルド過ぎるのはチョイと苦手なのでね。
アルバムタイトルも読めないし、収録された楽曲のタイトルも『已己巳己』で、シリーズになっていて4曲このタイトル+○○だもん。不安も不安もいい所だったのですが、今作購入に踏み切った要因はただ一つ、DAMZELLの佐伯がギターとして参加しているからです(ガスタンクのドラマーPAZZは不安要素を更に煽る事になってるけどね)。
音楽的にはハードコアからデジタルノイジーサウンドまで、飲み込んだ前衛的なスタイルを引き継いだモノとなり、時流に合わせたリバイバル路線とは完全に一線を画すものだ。初期の頃のファンにとっては、難解な世界観なのですが、中期の彼らを支持する方や、今の時代を生きるモダンヘヴィネス路線を好む方なら楽しめる要素も大でしょう。
個人的には門外漢も甚だしいので、コメントするのも憚られますが、常に新しいスタイルを求め追求する姿勢は尊敬に値しますよね。誰かが成功した事を模倣するのは至極簡単な事ですからね。開き直って、聴く側のセンスだとか、言っちゃお終いですからね。そんなもん、自白の現行犯逮捕ですよ。


DA VINCI - Unreleased 3rd Album ★★★ (2017-07-29 16:25:25)

かつて国内盤は我らがZEROコーポレーションからリリースされた事もある。北欧ハードポップマニアにとっては忘れる事の出来ないバンドがダヴィンチでした。93年の9月に2ndが国内で紹介され、そのリアクションの良さも手伝い同年11月には1stも紹介されたバンドなのですが、実はその時点で、ほぼ解散状態だったらしく、幾度実態のないバンドをZEROが紹介したという禁手を使ったと言われる、いわくつきのバンド。ちなみにオリジナルのリリース時期は1stが1987年で2ndが1989年、そして今作は90年頃にレコーディングを行ったと言われる幻の3rd。所謂、マスターテープ流出のブートなのですが、これが質の高い品物で、サバスのエイトスター級の出来栄えを誇り、マニアなら思わず手にとりたくなる一品。
このバンド、そもそも93年まで国内で幾度知られなかった存在だったし、当時としては輸入盤市場でも話題にならなかったらしい。その後のリリースはまさにメンバーにとっては青天の霹靂だったでしょうね。本国ノルウェーではレコード契約も失い、なんたってレコーディングした3rdが90~91年の時点でお蔵入りだったんだからね。
当時の藤木氏によるレビューでは、本国でシングルがグラミー賞も取ったバンドとも紹介されており、何故この良品がお蔵になったのかは、知る由もありませんが、機会があれば聴いて頂きたい幻の一品です。
何故にブートを紹介すると言う暴挙に出たかと申しますと、今年の9月にこのバンドが久方ぶりに復活のフルアルバムをリリースするからです、あのLIONHEARTの2ndを世に出す事に尽力したドイツのAOR Heavenからの復活劇です。
どのような音楽性になるのか?お蔵になった3rdからリメイクがあるのか、個人的な興味は尽きませんが、この北欧オーロラハードポップサウンドに魅了された経験のあるマニアにとっては衝撃的なニュースとなるでしょう。個人的にはANTHEM森川復帰やリッチー・ブラックモアがついにエレキを担いだよ、よりも衝撃的な事です。


Quade - Rock in Motion ★★★ (2017-07-28 13:44:41)

オリジナルはカセットのみでリリースされたジーン・クゥエード率いるニュージャージー出身の5人組による1st。2014年にイタリアからオフィシャルな形でリリースされたのですが、POISONやBRITNY FOXといったアメリカンロックサウンドにキーボードを大フューチャーしたようなポップでキャッチーなメロディックHM/HRサウンドを披露。同郷の初期BON JOVIやDANGER DANGERのような哀愁路線を突き進み、もう少し予算を掛けて作り込めば、哀愁のアメリカンロックの名盤として語り継がれていたのではと思わせるクオリティは保持されており、カセットのみのリリースが残念でなりませんね。
個性不足や低予算からくる小粒感は否めませんが、キーボードが奏でる柔らかで情緒豊かなメロディに耳が持って行かれますよ。ハードサウンドを聴き漁った後の耳休めにピッタリなポップロックに心も晴れやかに清々しい気分を存分に味わえますよ。
哀メロアメリカンHM/HRマニアなら聴いて損はしない隠れた名盤です。


IRON BASTARDS - Fast & Dangerous ★★★ (2017-07-28 13:20:48)

荒くれ暴走ロックを信条とするトリオバンドが2016年にリリースした2nd。その音楽性は一聴して分かるようにMOTORHEADや初期TANKを彷彿とさせるもので、正直いってオリジナルティは低い。しかしレミー亡き後、この音楽性を失くすことは許されるわけは無いので、このバンドのあり方は、まさにダイハードなロックサウンドを求めるファンの隙間を十分に埋めてくれるでしょう。
ハードコアベースのHM/HRサウンドが放つテンションの高さ、荒々しいド迫力溢れるプレイに彩られた過激さと重量感溢れるエネルギッシュなプレイの数々には、本家よりも達者な面も数多く見受けられ、むさ苦しいだけではない洒脱さが肝でしょう。とにかく目くじらを立てずに楽しめるかが一番です、自らのルーツを包み隠さず愛を持ってプレイする事と、素知らぬ顔でアイデアを盗む事とは違いますからね。


HAMMER - Contract With Hell - Across the Line ★★★ (2017-07-26 14:56:35)

このバンドの魅力を凝縮した大作ナンバー
リリシズム溢れるメロディとダイナミックなロックサウンドの融合
シンセによるコマーシャル性とハードな躍動感が同時に楽しめますね
この親しみやすいメロウなフレーズが実に心地よく鳴り響いています
メロディ派のハートを打ち抜くでしょうね
エエバンドですよ


HAMMER - Contract With Hell - Prayer of a Soldier ★★★ (2017-07-26 14:53:05)

キャッチーだが哀愁を滲ませたメロディが耳を惹きますね
歌い手の伸びやかな歌唱スタイルがハマっていますよ
官能的なギタープレイも耳を惹きますね


HAMMER - Contract With Hell - Hard Hittin' Woman ★★★ (2017-07-26 14:49:57)

ワイルドだぜぇな一曲
ノリノリです
湧きあがる熱情にほだされますよ


HAMMER - Contract With Hell - Contract With Hell ★★★ (2017-07-26 14:47:49)

扇情的なフレージングを紡ぐリードギターが印象的ですね
ポップですが憂いのあるメロディが耳を惹きますね
親しみやすいメロウだが力強い歌メロが好きです


HAMMER - Contract With Hell - Caution to the Wind ★★★ (2017-07-26 14:45:17)

スペイシーなキーボードがグイグイと楽曲を牽引
爽快なメロディとハードサウンドがフックになっていますね
イケイケで攻めてきてますよね
カッコええわ
アルバムのオープニングに相応しい珠玉のメロディックHM/HRナンバーですね


HAMMER - Contract With Hell ★★★ (2017-07-26 14:40:58)

かつてはHollandと名乗りNWOBHMの勢いに乗り活動していたバンドが権利の問題でHAMMERと改名してリリースした実質的には2ndにあたるアルバム。オープニングからシンセが大活躍、攻撃的なメロディックメタルで幕が開ける展開にマニアならまずは悶絶、ポップな③なんかを聴かされると、随分とキーボード兼ヴォーカルのザ・ドックさんに比重をおいてんなぁとなりますが、NWOBHMの中でもメロディ重視の姿勢は英国らしい憂いのあるダークな音楽性とも絡んでおり、④⑦のような哀愁系のハードサウンドを聴かされると、中々懐の深いバンドだぁと思わされます。その魅力は①⑥⑧のようなタイプは違うが仕掛けの多い楽曲に集約されており、ポップフィーリングを演出するキーボードとハードなギターの絡みを同時進行で楽しめるアレンジセンスが全て、この時代に、この手の質の高い音楽を、悪名高きEbony Recordsからリリースされていたとは驚きです。このバンドもご多分に漏れず、レーベルからのバックアップなど無く、ブームの終焉と共にあっけなく解散。2011年に、板起こしなのかなぁと思われるCD化された作品が出るまで、完全に忘れ去られた存在となってしまうのだから、残念でなりませんね。このバンドに限らず、Ebony Recordsは随分と罪深い事をしていますよ。マスターテープのずさんな管理が、多くのバンドのオリジナル音源を葬りさっていますからね。実に多くの歴史的にも価値の高いカタログを持ち合わせているレーベルだからタチが悪いです。
哀愁のメロディを基調とした、実に英国らしいメロディックサウンドをお探しの方なら間違いなしの幻の一品。少々シンセがうっとしいとか、音質も薄っぺらい平坦な作りなのでドラマ性がイマイチ伝わってこないという稚拙な面もありますが、スケールの大きいロックサウンドは実に魅力的でしたね。


BLESSED DEATH - Kill or Be Killed ★★ (2017-07-26 14:09:56)

ニュージャージー産のスピード/スラッシュHM/HRバンドが1985年に、あのMegaforce Recordsからリリースした記念すべき1st。ちなみにCD化されたのは2007年で、ポーランドのMetal Mindからです。
砂埃舞う荒くれ暴走R&R風味からNWOBHM風味に、オドロオドロしいタッチのダークネスサウンドまで放り込むクロスオーヴァースタイルは、単なるスラッシュブームに乗っかっただけではない、バックボーンを強く感じさせ、ある意味、無軌道とも思えるギターバトルにリズムチェンジの応酬、その癖の強い楽曲に拍車を掛けるのが、断末魔のスクリームハイピッチヴォイスから濁声シャウトまでと、一度通して聴いただけで胸やけを起こすキャラの濃いメンツがそろい踏み、まさにこれがヘヴィメタルじゃと言いたくなる熱量にマニアなら悶絶必死でしょうね。
とは言いつつもリリース時に聴かされた時は、音質も悪いしゴチャゴチャしてんなぁの一言で片付けた記憶しかなく、再発されるまで完全に忘れ去られた存在でした。時を経て聴くと、このある意味、キレの悪さを誘発するミックスも含め、バンドの個性と受け止め魅力的に感じるのだから不思議なものです。
一曲の中に多様な音楽性を詰め込んだ懐の深さを感じさせる⑤のような曲をやりこなす器用さが、このバンド最大の魅力でしょう。生と動のコントラストを描きあげるアレンジセンス、稚拙な面があったとて、それらを飲み込む混沌としたヘヴィサウンドに、全てが持って行かれますね。
狂気を演出する歌い手のパフォーマンス、骨太なグルーブから弾き出される多彩なアイデアを纏めた楽曲、急カーブ、急ブレーキの連発で車酔いしそうだが、それも味ですよ。この手のバンドのね。それにしても、弾き倒すよなぁ、このツインギターコンビはね。アンサンブルとかお構いなしだよね。それがロックってもんだよね。


XYZ - Hungry ★★★ (2017-07-25 14:29:23)

あのドン・ドッケンのバックアップを受けて華々しくデビューを飾るも、それが逆に仇となり躓いた実力派アメリカンロックバンドの2nd。ド頭からヘヴィで大陸的なグルーブが心地よい①で幕が開け掴みはOK。FREEのカヴァー③もハマっているし次の④など、この前作で感じさせたメロディック路線を引き継ぐナンバーも放り込み、テンポよく進んでいきますね(②も王道を闊歩するアメリカンHM/HRサウンドで凄くカッコいい)。
その勢いは後半に進んでもテンションを下げる事は無く、⑦のハードでブルージーなアメリカンロックサウンドが放つ普遍の魅力たるやね、その流れでリリシズム溢れる⑧のロッカバラードで胸を締め付けられ、ハードブギーな⑨を挟みアッパーな⑩で昇天させられると言う構成力に脱帽です。
無駄な装飾を省き生身の人間力から繰り出されるヘヴィなグルーブと灼熱のロックサウンドに魅力されること間違いなしの名盤。快活なアメリカンロックに飢えている方なら間違いなく手にとって欲しい一品ですね。しかしアメリカのバンドはレベルが高い、そこを見せないんですよね。上手いだけじゃないエモーショナルがこのバンドにはある。そこが最大の聴きどころです。


SKULL - No Bones About It - Eyes of a Stranger ★★★ (2017-07-25 14:11:43)

ゆったりとしたグルーブが心地よいです
サビメロも耳に残りますね
洗練されているが歯ごたえのあるヘヴィさがたまらん
エエでぇ


SKULL - No Bones About It - Breaking the Chains ★★★ (2017-07-25 14:09:32)

Blackthorneでも取り上げていますね
あちらではグラハムがガナリすぎて魅力が半減してますのでね
仕掛けの多いド派手なスピードナンバー
ボブは芸達者なギタリストです


SKULL - No Bones About It - Loser’s Game ★★★ (2017-07-25 14:07:06)

光沢のある滑らかなメロディが耳を惹きますね
洗練されていますよ
ベテランの味わいがあります
しっかりしてるわぁ


SKULL - No Bones About It ★★★ (2017-07-25 14:04:00)

70年代はアリス・クーパーバンドやポール・スタンレーのソロに参加、80年代はマイケル・ボルトンやミート・ローフにジム・バランスのバンドなどに参加をした腕利きのギタリスト、ボブ・キューリックが立ち上げたアメリカンHM/HRバンドの1st。弟はKISSのギタリストの座を射止めた事でも有名ですね(一瞬ボブも参加したという噂がある)。そんなミュージシャンとしての実績も確かなボブが91年に勝負を掛けたサウンドが質実剛健なアメリカンロックを披露。燻っていたミュージシャン仲間と結成されたバンドサウンドはとにかく質が高く、大陸的なグルーブが心地よいアメリカンロックは勿論、攻撃的なスピードナンバーや、フックに富んだ哀愁のメロディが映えるシングル向けの楽曲まで用意と、隙のない作りは流石の一言。90年代と言えば、解散集合を繰り返し再起を図る名の知れたミュージシャンが多い中で、このバンドは見た目も名前も当時としては弱かったが、ボブの派手なタップピングにアームプレイを織り交ぜたメタリックなギターなんかは今聴いても新鮮な空気を運んでくるし、上手いなぁと唸らせてくれますよね。今作を機にベーシストだったデニス・フェルドマン改めデニス・セント・ジェイムスのシンガー転向も上手く行き、ベテランによる新人バンドの先行きは晴れやかなモノになりそうな予感もあったのですが、時代の流れもありセールス的に惨敗。また結成当初からマネージメントとのこじれもあったと言われ、国内盤のリリース時期もズレたりと、持ってないバンドだったなぁと思い返しますね。ズバ抜けたリードトラックは無いかも知れませんが、全般的なまとまりと粒だった楽曲は聴き応え十分、頭から最後まで存分に楽しめましたね。個人的にも能天気なバブリー臭のキツいアメリカンロックはチト苦手なので、これくらいが丁度よいです。健康的なんですよね。出ている音がさ、悪ぶらない生真面目さが大好きなんですよ。
ちなみに失意のボブ・キューリックは、この後、直ぐにグラハム・ボネットと合流、時代の流れを鑑みたヘヴィサウンドを引っ提げBlackthorneを結成。そちらで②をリメイクしていますね。そしてドラマーとして参加している、ボビー・ロックは再結成後のAlcatrazzでグラハムと共演していますね。


LEGS DIAMOND - Town Bad Girl ★★ (2017-07-23 19:32:38)

70年代に3枚のアルバムをリリース後バンドは一旦解散。84年に再結成第一弾アルバムをリリース、その後もコンスタントに作品を世に送り出しているベテランアメリカンHM/HRバンドが放つ通産6枚目のアルバムがコチラになります。
時代的にも90年と言う事で、バンドの方向性はアーシーでダイナミックなサウンドへと進んでいますが、元が割とブルースベースのロックサウンドだったので違和感は全くない。むしろ、昔の方がハモンドオルガンが鳴り響くスタイルだったので、今作ではその音色が聞こえてこないのが残念だが、それでも無理をしない等身大のバンドサウンドは安定感も高く、コンパクトなアレンジを施した楽曲は聴きやすいですね。ある意味バンドの魅力と言うか個性が薄まってはいるので、その辺りに物足りなさを覚える面もありますが、普段、この手のアメリカンロックを聴かないので、没個性が逆に安定感を生み、年に一度は聴きたくなる一品です。
ベテランバンドでもメタルバブルの煽りを受け少なからず音楽性の変更へ向かっているという点が妙に愛着と言うか、懐かしさと言うか、つまんねぇなぁの一言で切り捨てるほど、薄情になれない方向性なんですよね。リアルタイムでシーンの栄枯衰退を見ていたから尚更かもしれないんですけどね。


Hotwire - Hotwire - Alone ★★★ (2017-07-23 19:01:17)

メロディが甘いわぁ
鼻に掛けた歌い方が甘いわぁ
ビートがスパイスになってるね
ソロもコンパクトだけど聴かせてくれます
甘いけど好きなタイプの曲ですねぇ


Hotwire - Hotwire ★★ (2017-07-23 18:58:55)

ドイツ産のメロディックHM/HRバンドが1995年にリリースした記念すべき1st。ドイツのメロディックHM/HRと言えばBONFIREだろうと思う方にとっては、このバンドに俄然興味が湧くでしょうね。プロデュースにBONFIREのクラウス・レスマンとハンス・ヅィラーがそろい踏み、二人のアイデアとバンドの方向性も合致したのか、非常に質の高いアリーナロックサウンドを披露。全般に渡る嫌味のない耳馴染みの良さと、手堅いアレンジが行き届いた楽曲は聴き応え十分。バンド名を聴いてピンときた人も多いでしょうがKIX辺りが好きな人ならグッとくるでしょうね。また歌い手も、ヴィンス・ニールから灰汁を抜いたような声質で(豊田議員のマネをしすぎて声が出なくなったマイケル・ヴォス)、何とも言えない愛着と言うのか、懐かしさを感じさせVIVA○○風ロック万歳な雰囲気を味わえます。勿論、ドイツ人なので猥雑さやアホっぽさなど無く、品行方正な歌モノサウンドを楽しめるでしょう。
ただ全般的に、どこかで聴いた事がる風なので、冷静になると少々気になる面もあるでしょうね。リリース時は1995年、あの時代にこの手のメロディックHM/HRサウンドで勝負を掛けた心意気に熱いものを感じるし好きな事をやったんだなぁと思い猛烈に支持をしたくなります。熟練のスタッフによるサジェスチョンはけして間違ってはいないと思わせるクオリティは保持していますね。


CLOVEN HOOF - Resist Or Serve ★★ (2017-07-19 14:40:40)

High Roller Recordsから2014年にリリースされたフルアルバム。イギリスの歌ウマ選手権みたいなオーディション番組で名を上げたイギリス人若手ミュージシャン、ジョー・ヴェランのソロ活動にサイドギタリストのクリス・コスとリー・ペインがお手伝いした事がきっかけなのか、2012年のシングルリリース時から、こちらでもシンガー兼リードギターとして活動を行っています。その新しい風が作風にも大きく影響を与えているか、若々しい歌声とフレキシブルなギターサウンドには、往年のオカルティックな要素など皆無、実に突き抜けたメロディックHM/HRサウンドへと進み現役感をアピール。再結成後と以前では音楽性の違いは確実にあったので、驚きはありませんが、逆にいい意味での今を感じさせる面を強調する事と、往年の空気を損なわないザクザクと刻まれるギター&英国的様式を感じさせる構築美には一日の長を感じずには入られませんね。骨太なドライヴ感と英国的な湿り気を帯びたメロディ、所謂オールドスクールサウンドからの突破口を見つけたような若いセンスが加わった事が最大に聴きどころでしょう。


CLOVEN HOOF - The Opening Ritual ★★★ (2017-07-18 18:32:16)

オリジナルは1982年にリリースした4曲入りのEP。CD化の際にデモ音源4曲+未発表のデモ音源で、のちに1stに収録される『Nightstalker』が収録され再発された作品です。のっけから妖しさ全開のオカルティックな①で幕があけるのですが、歌詞をみるとテーマが4個になっており、メンバーの名前といい、凝った事をしかけてきてんなぁと好意的に解釈をしたいですよね。ボーカルがWater、ギターがFire、ベースがAir、ドラムがEarthというキャラで活動(今となれば当時のメイクと衣装を見せられると失笑ものですが)エレメントって事らしい、妖精っていうのかね。生の理を司るっていうファンタジックな存在をコンセプトに活動をしていたと推察されます。そのスタイルと言うか音楽性が爆発するのは1984年にリリースされる1stなのですが、今作も③以外を除けば、大作志向のオカルト・神秘主義は貫かれているので、そのオドロオドロしい世界観と、英国的な暗黒様式美サウンドの相性に揺らぐモノは無く、抜群の相乗効果を生みだしていますね。
Airことリー・ペインのベースが耳を惹く多彩なリズムチェンジを繰り返す④のような楽曲が好きですが、やはり①インパクトには叶いませんかね。この悪魔的なエッセンスとヘヴィメタルサウンドと言うのは、コンセプトとして80年代には多く見られ、我が国内でもサタニカルという意味ではサブラベルズや名古屋のクロウリーなど思い出しますが、この音楽性にもっとも近いのは初期LOUDNESSですね。ちなみに彼らのデビュー時のキャッチコピーは確か『悪魔に魂を売った男達』でしたからね。今となってはお笑いかもしれませんが当時は大まじめでしたよ。
場面展開の多い楽曲と英国的な様式を堅守するNWOBHMサウンド、この時代ならではの混沌とした空気がヘヴィメタル勃興時の熱を帯び今にもグラグラと弾け飛びそうなパワーを感じますね。またデモ音源などには、あの曲のアイデアはこれじゃないのかと、楽しみながら聴くのが一番でしょう。このバンドはメロディを重視した作風のバンドだったって事を再確認出来ますしね。歴史的な見地と価値から考えても、NWOBHMマニアは勿論、サタニカルなメタルが好きな人なら聴いて欲しいですね。


LIZZY BORDEN - Appointment With Death - Appointment With Death ★★★ (2017-07-16 21:54:50)

ヨナス・ハンソンの扇情的なギターが聞こえてきますね
アッパーな曲調ですがキャッチネスさが丁度良く絡んでいます
リジーさんも負けじと噛みついていますよ
アルバムのタイトルトラックに相応しい迫力はありますねぇ


LIZZY BORDEN - Appointment With Death - The Death of Love ★★★ (2017-07-16 21:51:52)

ドラマ性の高い一曲ですね
お約束感満載のリジー節が炸裂です
ソロで客演するのはジョージ・リンチですよ
キャッチーなんだけど切ない雰囲気がエエよね


LIZZY BORDEN - Appointment With Death - Darker Side ★★★ (2017-07-16 21:48:35)

メニケッティのギターが泣かせますね
ピアノの音色も印象的な切ないパワーバラード
リジーさんの絶唱も暗い影を落とす物語を表現していますね
後半爆発してるねぇ


LIZZY BORDEN - Appointment With Death ★★★ (2017-07-16 21:38:01)

2000年にアルバムをリリース後、精力的なツアー活動などに力を入れていりたリジーさんですが、メンバーの死などに直面、そのショックもあったのか、活動をオフィシャルな形で一旦停止。惜しまれつつな形が再燃へのきっかけとなったのか、前作より7年ぶりにリリースされた死をテーマにしたコンセプトアルバム。コンセプトアルバムと言っても難解なプログレ路線ではないので、リジーファンのみならず、正統性の強いメロディックなHM/HRが好きなら聴いて欲しい一品ですね。
まずは頭からノリの良いアッパーな曲を続けて二曲放り込み掴みはOK、そのノリの良さに拍車を掛けるのはVicious RumorsやHeathenなどで活動していた新加入のギタリスト、アイラ・ブラックの目の覚めるようなフラッシーなギタープレイが鮮烈な爪痕を残しています。今回も多数のメンバーがゲスト参加、②ではヨナス・ハンソン、⑤はジョージ・リンチ、⑪はデイブ・メニケッティ、ミキシングを手掛けるMorbid Angelのエリック・ルータンなど豪華な顔触れに今復帰作における、並々ならぬやる気と気合を感じます。そして楽曲のクオリティや取っ付きやすさも含め過去最高の出来栄えと言っても過言ではないでしょう。
ダークでマイナー調ではあるが、どこか爽快さのある湿らない叙情的なメロディ聴かせてくれる稀有なアメリカのバンド。ある意味英国的な伝統さえ感じさせる、その質感が最高傑作へと押し上げていますね。個人的にはもう少しヘヴィなミドルナンバーを用意してもらい深みを持たせて欲しいと思うのですが、それは無い物ねだりと言う事だし、リジー完全復活を猛烈に印象付ける一枚と言う評価に揺らぎはありませんね。エッジの立ったヘヴィな音像だが聴きやすさを誘発するコーラスワークとキャッチーなリジー節の旨み、時には大胆に物語の語り部の如く雄弁なプレイで聴き手を魅了するキーボード。それらがもたらす快活なノリの良さは、メタルに興味を持ったライトリスナーにピッタリの音楽性かと思います。
ステージ上ではコンセプトをもったショックロックを披露する彼ら、仰々しいメイクに血ノリに裸のネーちゃん、こんなノリの良い曲が並ぶのならさぞや見応えのあるものになりそうですね。アルバムを作っていませんんが、今も精力的なツアー活動を行い彼ら、2010年には来日公演も行いました。そろそろ新作を引っ提げ元気な姿を見せてもらいたいものです。


LIZZY BORDEN - Deal With the Devil - Lovin' You Is Murder ★★★ (2017-07-15 15:06:59)

ブリティッシュ然とした格式高い様式と
アメリカンな明るさのブレンド感が絶妙ですね
コーラスワークも印象的なリジー節炸裂の一曲
ミステリアスなエッセンスを感じさせる空気感が肝でしょう


LIZZY BORDEN - Deal With the Devil ★★★ (2017-07-15 15:01:32)

前作より11年ぶりの2000年に突如リリースされたリジーボーデンの5th。彼らに所縁のあるゲスト参加を含む構成は4thのような雰囲気がありますが、このバンド由来の媚を売らない大衆性と高いクオリティはキープ。個人的にツインギターじゃないのが少々物足りないのだが、リジー・ボーデン健在を印象付けるような楽曲が目白押し、2000年と言う時代を前にヘヴィさに欠けるかもしれませんが、リジー節炸裂のキャッチーな⑤の次にインダストリアル系な⑥を放り込んだりと、昔の名前で出るだけじゃない工夫を凝らし現役感をアピールする事に成功、個人的にはいらない曲だが、その心意気は大いに組み取りたいと思います。大筋で聴ける欧州由来のウエッティなメロディとアメリカンな爽快感との配合も相変わらず絶妙でリジー復活を高らかに歌い上げてはいますが、ダイナミックさに欠けるサウンドプロダクションが、好悪を分ける最大の要因かと思いますよ。他にもショックロックの大先輩のアリス・クーパーのカヴァー⑦、冷めた狂気インテリジェンスなロック集団Blue Öyster Cultの⑩なども収録され、マニアの興味も尽きませんよね。


HOUSE OF LORDS - The Power and the Myth - The Power and the Myth ★★ (2017-07-13 15:08:39)

アーシーですね
憂いのある歌声ですね
そのバランス感覚が丁度良いです


HOUSE OF LORDS - The Power and the Myth (2017-07-13 15:07:51)

2004年に突如復活を果たした叙情派アメリカンロックバンドがメロディ派には安心安全の名ブランドFrontiersよりリリースされた復帰作。リズム隊はL.A界隈における、必殺お助けコンビのチャック・ライトとケン・メアリーの二人と、1stでギターを弾いたレニー・コルドラが復帰と3名とも1stの『HOUSE OF LORDS』のメンバーに、そしてシンガーは勿論ジェイムズ・クリスチャンなのですが、肝心要のジェフリアの名前は見当たらず、作曲者クレジットにパット・トーピーが参加したりしていますが、叙情派アメリカン歌モノロックとは一線を画す結果となり、少々残念な気分を味わいます。
HOUSE OF LORDSというよりは、ジェイムスのソロと言ったニュアンスが強めで、その辺りに評価も大きく左右されそうですが、次作ではジェフリアの名前もあり、復帰への足がかりに繋がったとするならば価値ある作品だと思いますね。


HOUSE OF LORDS - Demons Down ★★ (2017-07-13 14:43:25)

アメリカンプログレハードのANGEL、そしてGIUFFRIAと名乗りミュージックシーンの第一線を駆け抜けていたグレック・ジェフリア率いるバンドが1992年にリリースした3rd。90年代と言えばガンズの成功に触発されシーンがBACK TO 70年代へと進み、多くのバンドが方向展開を伺う事に(その後訪れるのがグランジ/オルタナブーム)、いつまでキラキラとした、お花畑ソングが受け入れられるわけが無く時代は、より生々しいモノを求めリアルサウンドへと回帰する事に、その煽りはヘアメタルと揶揄されるようなグラム勢にとっては皆が討ち死にを果たす事を予感させるモノとなり、多かれ少なかれシーン全体の潮目となりましたが、ご多分に漏れずこのバンドもシフトチェンジを果たす事に、ジェフリアのメロセンスを生かした叙情派アメリカンロックとハードなギターの融合、その頂点に君臨するはミスターエモーショナル、ジェイムス・クリスチャンの熱を帯びた歌声、それらを前2作では絶妙な形で聴かせてきたのですが、今作ではジェフリアの見せ場は大幅に減退。迸る哀愁のメロディック路線ではあるが、随分とアーシーな雰囲気を身にまとっており、まるでジョン・ボン・ジョヴィのソロを聴いているようなオープニングナンバーの①に全て集約されているように思います。その方向性を支持するように、その後も渋めのハードさも損なわない豪快な歌モノ路線をキープ、必殺のロッカバラードを収録した中盤の作り込みなど、この路線の旨みを凝縮していますね。単に時代の流れにすり合わせたWhitesneakeスタイルとも言えなくないが、リーダーたるジェフリアがこの路線変更をどう感じ進めて言ったかが気になるところですね。
そのあたりがプロデューサーの交代や⑦⑧⑨はスタン・片山がミキシングを担当しているように複数のスタッフが絡んで作り上げる事になった要因なのかなぁとも思いますね。
ジェフリアが曲を書いているのでクオリティは保証しますが、彼のプレイはほぼ聞こえない仕上がりが影響しているのか、バンドその後、程なくして解散。色んな政治事情や入り組んだ人間関係も見えてくるし、勿論、時代の流れもあったでしょうが、曲が良かっただけに残念でしたね。


ALEX MASI - Downtown Dreamers ★★ (2017-07-11 15:24:51)

イタリア人ギタリスト、アレックス・マシ率いるバンドの2nd。前作から大幅にメンバーチェンジ、ベースに北欧のTorchのギターだったクラウス・ワイルド。ヴォーカルには様式美サバス路線の本格派バンドValhallaやマット・ソーラムのいたHawkのデヴィット・フェフォルトにチェンジ、メンバーチェンジがもたらした効果なのか前作で感じられたぎこちなさが解消。後に大成する片鱗を感じさせるインストの⑥を皮切りに、所々でネオクラフュージョン風味のギターもねじ込まれますが、前作以上に楽曲中心の姿勢を見せており、より洗練されたバンドサウンドへと進んでいます。
とは言えマシと言えばこの曲だというようなリーダートラックが見当たらないのが視聴後に残る地味さがあり、攻撃的な疾走ナンバーやライトなアメリカンロックがあったりと、やや統一感に欠ける面も実は気になる所、その辺りが一般的な評価を下げる最大の要因でしょうが(不安定さと単調さが、ない交ぜになっているのも更に拍車を掛けている)、その一芸の足りなさを嘆くよりも、色気のあるパートや曲を聴かせると言う姿勢に耳が持って行かれますね。改善点の多さが逆に面白さに転ぶのだから不思議なモノです。オーソドックスなHM/HRサウンドに欧州特有の哀愁がねじ込まれるメロセンスが嫌いになれないんですよね。


HOUSE OF LORDS - Sahara ★★★ (2017-07-11 15:00:36)

ジーン・シモンズのバックアップを受けデビューを果たした名うてのミュージシャンが集いしバンドの2nd。前作でギターを弾いていた芸の細かいレニー・コルドラから日本で人気の高かった苦労人ダグ・アルドリッチに変更、曲そのものは前作とは違いバンドメンバーで手掛けたモノが大半を占め、その充実ぶりに華を添える形で貢献、堅実なスタジオワークで期待に応えていましたね。正直プレイ内容自体はダグでなくても良かったんですがね。
ジェイムスの熱を帯びたハスキーヴォイスとジェフリアのメロセンスの導入により、ありがちなアメリカンロック路線の中で他のバンドとの違いを決定的なモノとしてるかが評価を分ける最大のポイントとも思え、個人的には燃え上がるエモーションと軽快なノリにロックの真髄を垣間見たような心地よさがあり、上手いバンドサウンドの旨みを味わえる好盤だと思いますね。とにかく皆が上手いんですよ。排気量が違うもんね。デカイ車でハイウェイをぶっ飛ばしている景色が目に浮かぶような豪快さがありますよ。日本的な情緒がないのがアメリカンと勝手に思っているので、この音はワタクシの求める一つの理想系とも呼べます。
ジェイムスの歌を主軸にパワフルなバンドサウンドが全面的に押し上げる至高のアメリカンロックに悶絶ですよ。
ちなみにこの手のアルバムにありがちなゲスト参加ですが、バックボーカルにロン・キールやマイク・トランプにロビン・サンダー、さらにギターの客演ではリック・ネルソン、マンディ・メイヤーと参加している中で、一際目を惹くのが音速の貴公子クリス・インペリテリ、どこで彼があのシュレッドギターを弾いているの?そんな疑問を持つ方も多いでしょうが、⑥のイントロでソロを弾いています。何故かヴォリュームを絞られているし短いので、サラッと流れてしまいますが、客演しているのでマニアなら要チェックでしょう。


HOUSE OF LORDS - House of Lords - Jealous Heart ★★★ (2017-07-11 14:29:12)

アルバムのラストを飾る叙情派アメリカンロックナンバー
爽快だが切なげなメロディにキュンとさせられますね
コーラスもエエですよ
ジェイムス・クリスチャンの歌声もバッチリハマっています
コンパクトな楽曲ですが演者のスキルの高さが詰まっていますよ
上手いってのは素晴らしい事です


HOUSE OF LORDS - House of Lords ★★★ (2017-07-11 14:25:45)

ジーン・シモンズが立ち上げたレーベルの力添えもあり、プロキャリアの長いグレック・ジェフリアが主導権を握り、実力のあるメンツを集め結成されたのがこのバンドの成り立ちなんだとか、当初はボーカルにディヴィット・グレン・アイズリーだったのに、ジーンのアドバイスもあり当時は無名だったジェイムス・クリスチャンにチェンジ(ボーカル変わらんかったらGiuffriaそのもんじゃん)、そのソウルフルな歌唱力は無名とは思えない仕上がりを魅せ、流石はアメリカやぁと思わせる人材の宝庫ぶりを噛みしめる事に、彼の歌声を軸にダイナミックなアメリカンロックとジェフリアのセンス溢れるメロディ志向が見事に合致、外部ソングライターの手を借りクオリティの高い歌モノロックサウンドを仕上げてきましたね。
マンディ・メイヤーが寄稿した②、スタン・ブッシュの⑤、ジェフリアとディヴィット・ロバートツの⑩とか好きやでぇ。⑦なんてこのバンドならではでしょ。無難な曲作りとシングルヒット向けと揶揄される楽曲の無難な構成故に、スリルと求める方には退屈に映る面もあるでしょうが、ジェイムス・クリスチャンの歌声を頂点に、バランス良く纏め上げたバンドサウンドの堅実さとアレンジセンスの旨みに唸らされますね。合間に挟まれるパワーバラード系も丁度エエ感じなんですよね。焼肉の後に食べるシャーベットみたいに、脂っこさを洗い流してくれます。ギターも出過ぎず、でも引っ込み過ぎない、でもってテクニカル、リズムプレイもハードだけど邪魔せんよ。丁度エエもんね。
ちなみに今作を手がけたのはLOUDNESSでお馴染みのアンディ・ジョーンズにミキシングはビル・フーリッシュ、エグゼクティブな立場でジーンの名前もあります。期待の程も伺えますよね。その仕上がりに疑いはありませんよ。
歌モノロックと言ってもエッジも立っていますからね。舐められる要素も無い実に計算された一枚だと思いますよ。


ALEX MASI - Fire in the Rain ★★★ (2017-07-10 14:56:03)

イタリアから渡米してきた若きギタリストがMetal Blade Recordsに見出され1987年にMASI名義でリリースした1st。なんでもMetal Blade Recordsに所属していた黒人アーティストによるスピードメタルバンドSound Barrierのギタリストの座に収まり、その後主役たるアレックス・マシを売り出そうとしたのが今作制作の過程らしくメンバーもSound Barrierのメンツがバックアップ、マシのクラシカルなテイストを感じさせるメロディックなギターを中心とした叙情派アメリカンロックを披露、フランキー・バネリも客演したりと、マニアを惹きつける要素も多分にあるかと思いますが、ミドルナンバー中心の楽曲故に堅実さが地味さが逆に地味に映る事があり、その辺りが評価を分ける要因でしょう。歌い手がSound Barrierとは違い血管剥き出しで歌っていない分、この手のサウンドにマッチしていたり、何よりネオクラギター全盛の時代に、テクニックよりも総合力で勝負を掛けてきたバンドサウンドは中々のお手前かと思いますよ。ヨーロッパの血を感じさせるの憂いのあるメロディ、そのセンスが楽曲に生きているのも印象的でした。
後にソロギタリストとして大成功を収めるアレックス・マシ氏、次のアルバムなんてボロクソに叩かれましたからね。口は災いのもとです。この時、誰が予想出来ましたかね。彼が成功する姿をさぁ。


Valhalla - Return of the Mystic Warrior ★★★ (2017-07-10 14:23:17)

オリジナルは1984年にリリースした6曲入りのEPにデモ音源などの未発表曲を5曲追加してNo Remorse Recordsリイシューされたマニアを歓喜させる貴重な一枚。その音楽性は、神秘的と言うのか少々耳触りだが、異空間に迷い込んだような不快な超音波風のSEに導かれ幕が開けるのはStargazerのHeaven and Hell編といいたくなるような楽曲でスタート、そのサバスティカルな雰囲気はありもんではあるが、雰囲気はバッチリ、その後の展開も含め、このバンドが目指している音楽性を雄弁に語る内容となっており、疾走ナンバー『Nightstalker』、神秘的な『Valhalla 』、アコースティカルな響きとミステリアスさがドラマ性を巧みに演出している『Ship of Dreams』とバランス良く進み、思わずサバスの『HEADLESS CROSS』からのアウトトラック集を聴いているような錯覚を覚えるほどの完成度があり、そのなりきりぶりというのか、同系統にあたるバンドとしてはかなり質の高い楽曲を擁しており、しかもバンド名がヴァルハラで北欧神話でしょ、サバスより先にこのテーマ取り上げてるじゃんと驚くし、先見の目があるバンドだなぁと色んな角度から何度も噛みしめる事の出来る優れた一枚です。
EPのラストに当たる『In Her Eyes』も素晴らしいしデモ音源集の⑦曲目以降もクオリティを下げる事無く進み、ミステリアスな暗黒系様式美HM/HRが好きな方は勿論、ロニーからマーティン時代のサバスが好きな人なら手にとって損はしないでしょう。
激レアなマニア中のマニアがオリジナルのアナログ盤を血眼になって探し回ったと言われる貴重な一品。音質的な厳しさはあるが、色んな意味で価値のある一枚かと思いますね。1984年にこの音は、ありそうでなかったもんね。でもアメリカの地で、しかも自主制作でこれを売ろうとしても厳しかったろうね。受け止める土壌が無いわなぁ。


APHASIA - Ever-lasting Blue ★★★ (2017-07-09 13:52:11)

しばらく音沙汰が無かったのでメンバー皆、結婚でもして解散したのかなぁと勝手に思っていたら、レコーディングが棚上げになり、メンバーチェンジ騒動があったんですね。国産ガールズHM/HRバンドの代表格の一つ、アフェイジアの最新作は、ボーカルがSionさんにチェンジは、空白の専任ベースには元WOLFの西川健ことkenが収まりリスタート。そのメンバーチェンジが功を奏したのか、近年に感じられた拡散傾向にある楽曲の方向性をグッと纏め上げたような印象を強く受け、初期の頃から強かった憂いのある叙情派メロディック路線に回帰、収まる所に落ちた音楽性の質と安定感には一日の長を感じますね。
シンガーも前任者のように中音域で歌い込めるタイプで違和感も無く、むしろ突き抜けた面もあり、このバンドの音楽性にピッタリ、所謂ファルセットでフワフワ歌わないロックシンガータイプなのが嬉しい。Goeちゃんのギターも相変わらず歌心満載のメロディックなフレーズを聴かせ、実に正攻法で迫るロックギターで聴き手を魅了。アンサンブルを支えるJunちゃんも、面白いオカズは叩かないが、前ノリのグルーブが心地よく新生リズム隊は盤石の態勢でバンドサウンドを押し上げていますね。
エッジを聴かせたハードなギターとメロディを大切にしたアレンジ、そこに絡む力負けしない女らしい繊細さもある歌声、ガールズメタルバンドの完成形の一つがここにあるなぁと痛切に感じますね。
彼女たちもまた、バンドとして一番大切な事に拘っていますね、それはテクノロジーに頼らない生身を演奏技術を駆使しているからです。そこが一番カッコいいし聴きたいと思わせる清い姿勢が音楽性にも表れていますね。
ちなみにアンドレ・アンダーセンが客演しているのでマニアは要チェックでしょう。個人的にはベースが魅力的ですねぇ。裏で良く鳴っているし唄っとるわぁ。

待たせた甲斐のある捨て曲なしの名盤に仕上がった、彼女たちにとっては決定打になるようなアルバムでしょう。


SABER TIGER - Bystander Effect - An Endless End ★★★ (2017-07-08 15:39:53)

サーベルタイガー必殺のバラード
兄貴の絶唱も胸打つが
一音一音に魂を込めて紡がれるギタープレイに悶絶です
水野の頑張りましたね


SABER TIGER - Bystander Effect - Sin Eater ★★★ (2017-07-08 15:34:00)

こういうアプローチに新しさを感じますね
兄貴は器用に歌いますよ
サビに向かってドンドンとメロディックに向かうとは
流石のサーベル節ですよ
ストレートな曲調ではありますがキメのフレーズがもたらす心地よさ
そして我を張るソロプレイの対比を楽しんでもらいたいですね
ヘヴィメタルしているけど親しみやすさに余念が無いアレンジが心憎いです


SABER TIGER - Bystander Effect ★★★ (2017-07-08 15:22:40)

恩讐を乗り越え御大木下昭仁の元に再結集を果たした下山とマシーンさん、その後の活動が順風満帆かと言えば、そうではなかったと思いますが、海外活動を視野に入れ再度結成されたバンドサウンドは新たなる高みを目指し、その難解なプレイの数々は今まで以上に研ぎ澄まされたと言っても過言ではないが、今作は日本語詩を導入したように、より分かりやすい面も今まで以上に強調されており、思わずサビで大合唱を呼ぶような親しみやすさとフックに富んだメロディ、そして扇情的なフレージングの旨みを引き立てるが如く、コンパクトに纏め上げた楽曲の中で牙を剥く揺るぎなき攻撃性、その相反する両面を見事に際立たせ、過去最高に親しみやすさを擁する今作の方向性は賢明だし実に明確な目標を掲げ的を得て仕上げてきたなぁと感心しましたね。
幾度の無く解散の危機にさらされても歩みを止めなかった御大木下の屈強な意思、その頑固なまでの音楽性は時代にそぐわない面を多々あったでしょう、商業ベースに乗る事の難しさ、たび重なるメンバーチェンジと自身の身に降りかかった生命に関わる大病、今でもLIVEではシンドそうですが(MCの長い下山のせいなのかもしれない)、世界戦略を掲げ、昨今は精力的に海外でもLIVEを行う彼ら、今作のようなライトリスナーの耳にも止まるような親しみやすさと、従来のファンを満足させるテクニカルなサーベルサウンドを叩きつけてくる枯渇しないセンスに改めて脱帽です。

かつて脱退前の下山兄貴がMCでもうMABOROSHIはやらない、みたいな事を突然ファンの前で言い、もの凄く御大は驚きの表情を見せていたなぁと記憶しています、それが関係あるのか、程なく袖を分けた両者、今、この音楽性ならMABOROSHIのようなクラシックソングは必要でしょう。個人的にサーベル最強のシンガーは下山と疑う余地もないし、御大とマシーンさんによるツインギターは国内最強だと思っている、残された時間を考えると、このメンツが瓦解する事無く、最後まで突き進んで欲しいですね。アンセム同様、国内正統派メタルの牙城を守る生き証人のようなバンドですから。
そしてわしゃ今年も見に行くぞHAMMER BALLを!!


SABER TIGER - Bystander Effect - 輪廻 ★★★ (2017-07-08 15:01:12)

サーベルらしいキメのフレーズのカッコよさ
高いスキルを擁するバンドサウンドにかぶりつきで引き寄せられます
キャッチーな歌メロも耳に残りますね
新規開拓ですね


SOLITARY SABRED - Redemption Through Force ★★★ (2017-07-08 14:55:34)

キプロスからやってきたツインギター編成の5人組が2014年に自主制作でリリースしたアルバムを、我らがNo Remorse Recordsより2016年に再発された一品。
ヘヴィメタル特有の好戦的な高揚感とファンタジックな世界観を醸し出すエピカルな響き、それは曲間を繋ぐ語りにも表れるように芝居がかった独特の音楽性故に好みを分かれそうですが、このコテコテの肩こりMAXな音楽性の中毒性は高く好きモノにはたまらんモノがあるでしょうね。この手のスタイルの先駆者と言えばMANILLA ROADあたりを想起させるでしょうが、あそこまでマニア度は薄目で正統性の強い面もあるので、大げさな構成力からくるヒロイズム溢れるエピカルなメタル叙情詩に興味がある方はトライする価値ありですよ。昨今は国内でもメタル系アーティストがメジャーデビューを果たし活況していますが、ちょっとクドすぐぎてライトリスナーには中々進めるのも憚られるのですが(キャッチーさもねえし速くないもん)でもその胆汁滴るホルモニックなコテコテサウンドに胸やけを起こしつつ楽しむのも一興でしょう。


O'RYAN - Something Strong - Emer May ★★★ (2017-07-07 14:52:42)

愛娘に対する父の思いを情感たっぷりに歌い上げています
2ndでもリメイクされていますので聴き比べるのも一興でしょう
叙情派ヴォーカリストの真髄を堪能しましょう


O'RYAN - Something Strong - Don't Let It Slip Away ★★★ (2017-07-07 14:50:56)

オライアン本人もお気に入りの一曲
ほんのりと甘酸っぱい
それでいながらもアダルトな魅力に溢れた名曲ですね
上手いねぇ
2ndでもリメイクされていますね


EXCRUCIATOR - Fighting for Evil ★★★ (2017-07-07 14:44:33)

オレゴンからやってきた若手USスピード/パワーメタルバンドが2016年にデジタル音源でリリースしたモノを2017年に製品化した2nd。のっけからブッ飛ばしていますね。ドタバタドタバタと走る走るのオンパレード、ペース配分などを無視してのっけからスパートを掛けフルマラソンに挑戦するような無駄なスピード感がクサレマニアにはたまりません。つかれたら休み、また走る、そんな息切れ感MAXのアイデアを擁する無計画性にも似た無軌道さがギリギリのところで踏ん張り整合感を持たせている姿にも、いい意味でのハチャメチャ感を覚えずにはいられません。
今のアメリカってSlipknotのようなモノが主流なんだと思ったら、案外そんな事は無く、この手のステゴロ皆殺しメタルがしっかりと生き続けており、新たなる血脈を生みだしているというのだから驚きです。
昔堅気のコアな岩盤層と言われるファンに支えられる音楽性故に、なかなかメジャーシーンで語られる事のないバンドなのですが、ゴチャゴチャしてるけど、パンク、ハードコア、スラッシュなど全て飲み込み、先人達が築き上げた流儀に乗っ取ったアグレッシブかつスピーディな楽曲にヘヴィメタルの真髄を感じますね。ダイハードやでぇ


EVIL KILLER - Lethal Assault ★★★ (2017-07-07 14:18:30)

若手スパニッシュメタルバンドが2015年にリリースした記念すべき1st。綺麗なピアノの音色に導かれ始まるSEから一転スラッシュビートを伴い疾走するアッパーな②からいきなりスパート。メイデンよろしくな楽曲構成もさることながら、NWOBHMからも影響大な疾走感は安直な模倣では終わらないキレとアグレッションを擁しており、3度の飯よりヘヴィメタルが好きだというピュラメタラーのハートにのっけから焚きつけるでしょう。その後も勢いを落とす事無くスピーディーな楽曲が目白押し、キメのツインリード、激烈なスラッシュビートを押し上げる過激なドラミング、アタッキーなベース、80年代から現在までヘヴィメタルをしっかりと噛みしめ、血となり肉となり取り込まれた音楽性に不純物など皆無。スピードとメロディで押し切るだけではない、エネルギッシュな演奏の数々に熱いモノがこみ上げてきますね。

2015年にこのような、深化を遂げた正統派スタイルを聴かされ、なんだか感慨深いものを感じますね。こういう音楽が新譜としては勿論、若手バンドとして当たり前に登場する時代になったんだから、聴くの止めないで良かったなぁとつくづく思いますよ。一時期はオフィシャルに関係なく、古い再発盤ばかりを聴き漁る時代があったのですが(そのおかげでメタルシーンに対する見識が広がって良かった)。もうそんな必要ないですね。
個人的には、もう少し緩急をつける意味でもヘヴィなミドルナンバーが合間にあった方がいいし、スピードメタルは40分以内が望ましいと思うタイプなので、全編通して聴くとチョイ飽きるんですが(10曲りの46分です)スピーディーなメタルソングを聴き熱くなりたいと言う血気盛んなメタルマニアには是非ともトライしていただきたい一品です。


ANTHEM - ENGRAVED - ENGRAVED ★★★ (2017-07-05 15:53:15)

アンセムファンなら多くの人が感じるだろう
まるでアルバムがリスタートしたような感覚を
そんなオープニングに相応しい屈強なアンセムメタルを体感できる一曲
ガチガチに固まった構成だが憂いのあるパワーメタルソングに
お約束感満載でもたまらんモノがありますね
歌メロがエエです
森川の獣性を帯びつつも艶やかな歌声がバッチリハマっています
この曲がラストにあるのでまた最初から聴きたくなるんですよねぇ


ANTHEM - ENGRAVED - DON'T BREAK AWAY ★★ (2017-07-05 15:48:23)

今アルバムの中でもっとも鮮度が高い
清水作のポップでキャッチーなシングル向けの一曲
甘い歌を森川が歌うからロックになるんだよなぁ
懐の深い歌い手ですね
このキャッチーな歌モノロックを邪魔しない
リズムアレンジが新しい風を送っていますね


ANTHEM - ENGRAVED - FROZEN FATE ★★★ (2017-07-05 15:44:41)

清水のペンによるアンセムお得意の3連ナンバー
イントロのギターからゾクゾクとさせられますが
憂いのある泣きメロを歌いあげても
ここまで力強さを感じさせるとは流石は森川でしょう
屈曲だがダンディズム溢れた哀愁のメロディが映えるアンセムメタルに悶絶
個人的にはアルバムのハイライトです
これとラストソングをシンリジィと呼んでますよ
この手の曲をここまでカッコよく聴かせてくれるバンドをわしゃ知らんわい


ANTHEM - ENGRAVED - PAINT MYSELF ★★ (2017-07-05 15:39:06)

こちらもお約束感満載の一曲
屈強なリズムプレイもさることながらギターも
細部に渡りキマッている
完全にキメにきているね
素晴らしい演奏力です
テクノロジーに頼らない生身の迫力を感じます


ANTHEM - ENGRAVED - SACRED TRACE ★★★ (2017-07-05 15:35:34)

泣きメロ満載の清水作らしいインストナンバー
それでありながらも屈強なアンセムメタルを体感できる感覚に囚われるアレンジが素晴らしい


ANTHEM - ENGRAVED - REACTIVE DESIRE ★★★ (2017-07-05 15:32:48)

粘り腰のリズムプレイが印象的です
森川は何を歌っても上手いね
メロディに一工夫も二工夫も手を加えているが嬉しいですね


ANTHEM - ENGRAVED - MIDNIGHT GROWL ★★ (2017-07-05 15:30:14)

清水のペンによるアンセムらしさ全開の一曲
キャッチーでメロディックなコード進行なのに妖しさが光るのが面白いです


ANTHEM - ENGRAVED - LINKAGE ★★ (2017-07-05 15:27:52)

OVERLORDに収録されていそうな
アンセム節満載のヘヴィなミドルナンバー
色気のある森川の歌い回しもマッチしてますね


ANTHEM - ENGRAVED - KEEP YOUR SPIRIT ALIVE ★★ (2017-07-05 15:24:02)

昨今のアンセムらしい疾走ナンバー
少々擦りすぎなんですがね
それでも聴かせる力技がアンセムらしい
田丸のドラミングが新しい風を送っていますね


ANTHEM - ENGRAVED - FAR AWAY ★★★ (2017-07-05 15:21:43)

森川のパフォーマンスに耳が生きますね
憂いのあるメロディが映えるわ
バッキングギターも新しい風を送っているね
個人的にはこれからアルバムが始まる印象が強い
一曲目は少々狙いすぎな青さがあるのでね


ANTHEM - ENGRAVED - THE ARTERY SONG ★★ (2017-07-05 15:17:25)

田丸のアタッキーなドラムに耳が生きますね
ポップでキャッチーな一曲
甘口で憂いのあるメロディを森川が歌う事で成立させていますね
ロックシンガーここにありっと雄弁に語るパフォーマンスに感服です


DREAMSTORIA - Dreamstoria ★★ (2017-07-05 15:09:51)

我が国を代表するメタルレーベルSpiritual Beastより2012年でデビューを飾った国産メロディックHM/HRバンドの記念すべき1st。その筋では人気の高い実力派シンガーLeo Figaro氏(日本人なのに外国名を名乗るのに個人的には抵抗がある)とビーイング系アーティストとのお仕事で、やはりその筋から高い支持を得ている実力派ギタリスト綿貫正顕、テクニカル集団六合の内田伸吾らが出会う事でプロジェクトがスタート、各自の持つポテンシャルの高さを存分に生かした、日本人による日本人好みのメロディックメタルを力いっぱい披露した力作。シンフォニックな味付けや壮麗なコーラスパートからはRoyal Huntをイメージさせるし、飛翔感たっぷりのギターからはFair Warningをイメージさせるしと、その優美で甘口なトーンが共鳴し合う事で、実に日本人的味わいが豊かな作風へと仕上がっていますね。
そのドメスティック過ぎる作風は、苦手な人には全編を通して引っ掛かる部分も多く、フレッシュジュースかと思ったらスムージーだったみたな喉越しの悪さは否めない部分はあれど、確実にツボを押さえたアレンジメントと安易な模倣では終わらない、日本人ならではのリスペクトする精神性と、そこから発生する自身のアイデンティティが猛烈にアイデアとなって溢れ出ているので、メロディックHM/HRファンにとっては安心して聴く事が出来るでしょうね。
個人的にはオジサンになると熱心に聴く事が無くなったジャンルと言えるのだが、ドラムも上手いし、ギターも十分、エッジが効いている。ロックのダイナミズムを損なわないアレンジと音作りがある事だけでも素晴らしいと思う。ちょっとでも色気を出してJ-POP風のポップソングや青春ロックみたいな奴をねじ込んでお茶を濁す事が多い中で、このバンドを、その方向性を一切とっていないのが好感が持てます。まぁSpiritual Beastだからそれは100%ないと思い手にとったんですけどね。
ちなみに、このサウンドをミキシングしたのがデニス・ワードってのもあるんでしょうけど。


MELIAH RAGE - Solitary Solitude ★★★ (2017-07-04 15:01:29)

ズッーと存在を忘れていたバンド。なぜ思い出したか、それは段ボール箱いっぱいに、レコードやらデモテープやをワタクシに託し失踪した友人が残してくれたEPを聴いたのがきっかけ。オリジナル作品リリース当時の彼らはメタリカクローンと酷評され(今思えばメタル仲間が言う権威ある雑誌の受け売り発言に疑いを持たなかっただけ)、また雨後のタケノコの如く登場するスラッシュバンドに完全に胃もたれしていた。そんな経緯が記憶の片隅に追いやる結果になったのだが、託されたEPをおっさんになってから聴かされたので、完全に評価が一変、折しも2012年に再発盤がリリースされたという好タイミングもあり、即購入を決意したのですが、スラッシュと言うよりは、US産のパワーメタルといった趣の楽曲が多数収録、シリアスさや構成にメタリカ風味をあるがザクザクと刻まれるリフワークにはNWOBHMの匂いも嗅ぎとれるし、ドタバタ感の強いUSパワーメタルが多い中で、彼らは随分カッチリとした音に纏めており、なんだかボーカルが日本人離れのパワーを持つ国産メタルを聴いているような錯覚を覚え、いい意味で先人達の影響を咀嚼しているなぁと思います。メタリカライクはダメたという潔癖症の方は無理する必要はないのですが、個人的には整合感もあるし細かいキメの部分もビシッとしているし、ソツなくまとまっているが、どこかよそ行きな印象をウケ、LIVE盤にあるようなパワーが伝わってこないのが残念ですね。
ちなみにワタクシ1stは未聴です、それは2012年に再発された作品は『Kill to Survive』をカットした7曲入りのヴァージョンだからです(涙)


MELIAH RAGE - Live Kill ★★★ (2017-07-04 14:38:13)

1stのおもわぬ成功に気を良くしたレーベルが矢継ぎ早にリリースを決めたオーバーダブ一切の無の触れ込みで紹介されたLIVE音源のみで構成されたEP。こじんまりと纏まったスタジオヴァージョンを遥かに凌ぐ迫力に、本当に手直し無しの音源ならかなり実力のあるバンドだなぁと感心させられますね。わざとらしくない歓声やドラムをソロをねじ込んだりと臨場感たっぷりですが、所謂、米国では過激な歌詞にNGを出し未収録に終わった(先住民族が身を守る為に白人を殺すってのがダメらしい)彼らの代表曲の一つ『Kill To Survive』を紹介する意味合いがあったのでしょうね。
このライブの迫力をパッケージ出来ればスタジオ作品の評価も違ったのでしょうが、彼らの本質に触れる事の出来る貴重なEPですね。


HOCCULTA - Warning Games ★★★ (2017-07-03 15:02:24)

イタリアンメタルを語る上では外す事の出来ないレジャンダリーなバンドが1984年にリリースした1st。何かが始まる予感を煽るSE風のイントロから一転、メロディックかつシャープに疾走する『We'll Play Again』に悶絶。RIOTの『Thundersteel』風の曲調にマニアならハートを掴まれるでょう。その流れを損なわないキレのある②と続き、勢いのあるメロディックなスピードナンバーを連発、NWOBHMの影響をモロに受けつつ、欧州由来の湿り気のあるダークなメロディと力強さを損なわない扇情的なフレージングの旨みは、Scorpions辺りをイメージさせるもの、そのイメージに拍車を掛けるのがシンガーのマッシモ・ロディニの節回。その伸びやかな歌唱スタイルはクラウス・マイネにそっくりなので、質の高い類似性と親近感を覚えますね。
ドメスティックなマイナーメタル故に、改善点も多々あるが、1984年という時代性を考えると、クオリティは高くもっと認知されても良いと思うのだが、全く知られていないのが残念ですね。

余談ですがイタリアンメタルが広く認知されたのは確か、RhapsodやLabyrinthが表の世界で紹介された辺りの事だと思いますが、80年代から活況していた時代もあり、けっしてマイナーなシーンではないし、有望株も沢山いたし日本でもウケそうなバンドもゴロゴロいるのに、なぜワールドワイドに打って出る事が出来なかったのか疑問でしたが、イタリア通の話によると、イタリアでウケるには母国語で歌わないとイケない、そうしないとレーベルと契約が取れない、ところがイタリア語だと国外には出せない、その壁が大きくあるらしい、そう教えてもらいました。なんだか我が国と同じような状況があるんですね。嘘か本当かは分かりませんが、ワタクシも高品質なマイナーイタリアンメタルに出会う度に衝撃を受けるので、あながち噂話で片付ける事は出来ませんでしたね。
こういう作品群を聴くと、同じ時代に生きていたので激しく共感出来るし、その時代にリアルタイムで聴きたかったぁと強く思います。今の若い人は羨ましい、その気になれば自分好みの音楽を追求する事が可能なのだから。


JUPITER - Jupiter ★★★ (2017-07-01 16:34:55)

GOLIATHのメンバーがBON JOVIなどの成功を見て、よし俺達もやったるどと言わんばかりに音楽性をチェンジ&改名して挑んだと言われる1987年リリースの1st。キーボードを前面にフューチャーした、ポップでキャッチーなメロディックHM/HR路線を迷う事無く一直線にばく進、そこに隠せないスパニッシュ特有の情熱的響きが絶妙な絡みを魅せ、単なる売れ線志向のポップロックバンドで片付ける事を許さないクオリティを誇示、壮麗なメロディと迸るロックなエナジーが小爆発を繰り返しバランス良く進んでいきます。バラードありポップロックありハードロッキンありと、往年の80年代テイストを散りばめたエッジを損なわないメロディックHM/HRサウンドを前に、なんかこう沸々と燃えてくるモノがありますよね。
この何とも言えない高揚感、ツメは甘いんだけどね、でも嫌いになれないねぇ。やっぱ燃えるわなぁ。
2017年にはオフィシャルな形でついにCD化を果たす予定の一枚。オリジナルのジャケに描かれる感違いな日本語に、日本人としては戸惑いや失笑もこぼれるでしょうが、楽曲の質は高いので是非とも手にとって欲しいですね。
ファンファーレのように大げさなイントロで始まる『Suspenso en Amor』の飛翔感なんて、このバンドならではの味わいでしょうね。スパニッシュメタルって侮れないなぁ。名の知れない魅力的なバンドが沢山いるんだろうと推察されますね。そう思うと、まだ見に出会いにワクワクとさせられますよ。そんな期待感を大いに抱かせるバンドでしたね。音飛びのあるヘロヘロのアナログ盤しか所持してないのでこれを機に買いなおす予定です。


Stormwing - Stormwing ★★ (2017-07-01 15:43:10)

国内盤はテイチクレコードでしたね。フィンランド出身の5人組が1994年にリリースした記念すべき1st。北欧ならではの美旋律を散りばめつつ、ハードなテイストをねじ込み、ドライな風を送ると言うバランス感覚も上々なメロディックサウンドを披露。これといったテクニックは持ち合わせていないが、皆が一丸となり作り上げた音楽性にブレは無く、楽曲の面白さと言うよりは安定感で勝負。その分、個性も薄くありがちなスタイルだし歌い手のピッチの甘さも気になる所で、ライブでちゃんと歌えるのかと心配になるのですが、厚みのあるコーラスワークを従え、補完しているのがニクいアイツですね。
甘く軽やかな北欧ならではの美旋律、変化球とコントロールを活かした軟投派のような緩急を効かした楽曲は、表情豊かで飽きさせない工夫を凝らしていますね。スピーディーなナンバーは無いと物足りない方や、ノリが良ければ毎度お馴染みでも気にならないと言う方には少々面白みに欠けるかもしれませんが、派手に走らなくともツボを押さえたアレンジはメロディ派の琴線に度々ふれるでしょうね。
90年代と言えば北欧にもスリージーなロックサウンドの波は確実に押し寄せていましたからね、彼はその辺りの無視する事無く、でも大幅に取り込むことはせずに、お国柄を反映させたのはアイデア上手ですよね。
個人的に少々エッジ不足でボトムを支える低音の迫力不足も気になりますが、メロディ重視の構成は日本人好み、国内盤がリリースされただけのクオリティは十分保持しているかと思います。


PHENOMENA - Innervision ★★ (2017-06-30 22:20:30)

当初の予定通りフェノメナプロジェクトが第3弾が前作から5年ぶりにリリース。今回はメインボーカルにキース・マレルを据え、ゲスト参加も少なくなり、よりバンド形式でレコーディングに臨んだと言われる一枚。当初はホラータッチのSFモノと聴かされていたコンセプトアルバム集なのですが、②ではバンザイという曲も飛び出したりと、対訳ないので世界観がサッパリなのだが、ルー・グラム風のエモーショナルな歌声で迫るキース・マレルを中心に軽やかな歌モノHM/HR路線を貫いており、前2作の方向性を支持出来る方なら安心して手を出せるでしょう。とは言え少々キーボードが前に出ているし、英国風味よりもマイルドなアメリカンロック志向に舵を切っている分、透き通るような扇情的メロディは減退、その辺りが評価を分ける最大の要因でしょう。トム・ギャレーは指揮と取っていますが、エグゼクティブな役割で指揮をサポートするのは、後にこのプロジェクト引き継ぐオライアンことマーヴィン・スペンスが初参戦、彼はベースとしても参加、歌も上手く小粒な参加メンバーと言われる今作の中で一番の貢献を果たしていますが、この時は誰もそんな事情になっているとは知りませんでした。
ちなみにギターはイケ面ギタリストのスコート・ゴーハムが全面的にバックアップ、さらには数曲でブライアン・メイがギターを弾いていますのでマニアには興味がそそられる点でしょう。


PHENOMENA - Phenomena ★★★ (2017-06-29 14:15:01)

ありゃ、これもアルバムの楽曲もコメントしていると完全に思っておりました。本当に老いは恐ろしい。完全にやったと思っているもんね。なんなら消されたんかと思うくらい記憶が混濁しているオッサンの戯言からスタートします。
メタルゴット、マサ伊藤氏のライナーノーツが面白く、今作の裏にはプロデューサーを務めるトム・ギャレーの実弟メル・ギャレーとグレン・ヒューズ、コージー・パウエルによる、トラピーズの復活劇があるんだという話がね。そんな裏情報を書き連ねたプロジェクトアルバム第一弾。
プロジェクトにありがちなネームバリューに頼った構成や、借り物競走感は皆無。むしろ誰かが主役と言うよりは、楽曲そのもので勝負。シンプルな構成の楽曲を歌うは、薬とアルコールに溺れ80年代を棒に振った稀代の名シンガー、ヴォイスオブゴットの愛称で知られるグレン・ヒューズのソウルフルな歌声を中心に、英国的な様式を継承する一代抒情詩へと仕上げています。
ポップでキャッチーだが透明感のある扇情的メロディの数々、シンプルにする事で聴きやすさを誘発、コンセプトアルバムだが頭でっかちにならず、聴きやすく纏め上げた手腕は見事ですね。
少々よそ行きのミックス故に、ダイナミズムが損なわれているのが残念で、コージードラムをおとなしいめですが、随所で個性を発揮してますよ。


PHENOMENA - Phenomena - Twilight Zone ★★★ (2017-06-29 14:01:52)

ミステリアスな雰囲気が強いアルバムの中で視界がパッと開けるような爽快感もありますね
グレンは何を歌っても上手い
千両役者が揃うと何気ない楽曲でも俄然色艶が増すんですよ
アレンジ一つでどうにで転ぶ
上手く仕上げてすね


PHENOMENA - Phenomena - Hell on Wings ★★★ (2017-06-29 13:58:51)

アルバムの中では割とビートも強めな一曲
グレンのソウルフルな歌唱も光りますね
今アルバムは誰か明確な主役を設けていない為
イマイチ盛り上がりに欠ける面はあるが
その統一感を物語っているようで面白い
コージーは何をやってもコージーですね


PHENOMENA - Phenomena - Who's Watching You ★★★ (2017-06-29 13:55:39)

芯の太いグレンの歌声がポップでキャッチーなナンバーに絡みますね
鍵盤楽器も躍動してます
エエ雰囲気ですよ
曲順的にもジャストです


PHENOMENA - Phenomena - Believe ★★★ (2017-06-29 13:49:59)

アルバムの中で一番好きです
キャッチーだが透明感のある澄んだメロディが癒しを与えますね
そこにロックな躍動感が絡むのだからたまりません
おとなしめのミックスですがコージーのドラムは随所でキメまくっていますよ
中盤の幻想的なパートもエエです
これがフェノメナプロジェクトと思っていますよ
ドラマティックやで~


PHENOMENA - Phenomena - Phoenix Rising ★★★ (2017-06-29 13:46:52)

美しいバラード
後にフェノメナプロジェクトを受け継ぐオライアンことマーヴィン・スペンスもカヴァーしていますね
グレンの熱唱が光りますね
これで薬におぼれ満足に歌えない状況だったと言われているんだから驚きですよ


PHENOMENA - Phenomena - Dance With the Devil ★★★ (2017-06-29 13:41:07)

軽やかなヴァイオリンの音色
そのパートの朗らかなダンサンブルさが緊張を緩和を生んでいますね
美しきリリシズムに溢れた一曲ですね


PHENOMENA - Phenomena - Still the Night ★★★ (2017-06-29 13:36:18)

ジョン・ノーラムのソロでもリメイクされていますね
グレンのソロでも取り上げられるレパートリー
メロディックでキャッチーな今作を象徴する一曲でしょうね
甘口にならぬようスパイスが効いていますよ


PHENOMENA - Phenomena - Kiss of Fire ★★★ (2017-06-29 13:33:31)

レコーディングに遊びにきたデイヴィッド・カヴァーデイルが気に入り
公認パクリ宣言をしたホワイトスネイクの『GAMBLER』の原曲
何かと因縁のある二人のパフォーマンスを同時期に楽しめる一曲でもありますね
ミステリアスな空気を演出するキーボードと透明感のあるメロディ
そこに絡むソウルフルなグレンの歌声
雰囲気も抜群ですね


ANVIL BITCH - Rise to Offend ★★★ (2017-06-26 14:57:50)

ペンシルヴァニアからやってきたスラッシュメタルバンドが1986年にリリースした1st。レーベルはあのウンコたれZ級レーベルでお馴染みのNew Renaissanceですからね。なんとなく出てくる音も想像できますが、これがね、キレの悪い代物で、かなりの耐性を擁するクサレマニアご用達の一品としてマニアに語り継がれる誉れ高き迷盤です。
なぜ、こんなに評判が悪いかと言うと我らがメタルゴットにマサ伊藤氏に11点を献上された過去が全てでしょう。指摘されたようにリズムもフラフラだしキレもわるい、歌もギターもへなちょこだろう。しかし、この運動会に参加するお父さんの張り切りぶりを思わせる、つんのめって転げる疾走ビートにワタクシももんどりうってアキレス腱断絶です。
そして、ボーっとしていると、曲が変わった事に気がつかないメリハリのなさにスキを魅せる事も許してくれませんが、その中でもイヤヤ ヤヤヤーと玉川カルテットのスラッシュ版と言いたくなる合いの手コーラスが気を惹く7曲目の『Maggot Infestation』、グーグル翻訳にて訳すと『マゴット感染』、でマゴットを調べると疥癬(ヒゼンダニ)という皮膚の病気で、触れると人に映る危険な感染症です(ちなみにマゴット治療ってのはエグかった)
だからイヤヤ ヤヤヤーなのかいなぁと妙に納得させられる世界観を醸し出していたんですね。
今アルバムに流れるイモ臭さマックスの暴走スタイルを基調とした、ド腐れスラッシュサウンドを最後まで聴き通せる猛者なら、今作の持つメタル愛溢れるピュアな音楽性に引き寄せられるでしょうね。まさにスラッシュ禅問答だよ。わしゃ好きやで


HOLY RAGE - Holy Rage ★★★ (2017-06-24 16:47:43)

アル・アトキンスを支えてきた男達が結成したバンドの1st。主役たるアル・アトキンスの渋いパワフルヴォイスを中心とした、パワー溢れるアグレッシブな正攻法で迫る、ドがつくHM/HRサウンドで勝負。勿論2000年以降のヘヴィロックを無視しておらず、お得意の温故知新だけでは、終わらない作風となっているのが肝でしょう。
どこか聴いた事ある風はご愛敬、ある意味、HM/HRの教科書とも言えるJPを無視しても仕方が無いので、そこは目を瞑り多いの楽しみましょう(潔癖な人にはご立腹でしょう)。でもやりすぎ感に未練でもあるのかと突っ込みを入れたくなるんですがね(笑)。歴史的バンドを不本意な形で追い出されたとも言われるアル・アトキンスですが、俺こそがJPのオリジナルシンガーなんだという威厳ある気合いの入ったパフォーマンスを存分に堪能できる一枚。ソロ作よりもアッパーな楽曲が多いので、こちらの方が取っ付きやすいのかも知れませんね。それにしてもブリティッシュ然としたヘヴィメタルサウンドとアルの歌声は、実に相性が良いですね。


AL ATKINS - Reloaded ★★★ (2017-06-24 16:25:14)

Judas Priestのシンガーとして活動していたアル・アトキンスのソロアルバム。初期の楽曲には、彼の名前がクレジットされており、その辺りがJPマニアの琴線に触れる存在でしょう。ポール・ディアノ程ではありませんが(あっこまで有名じゃないだけとも言えますね)、相変わらずJP時代の曲を擦る手法のソロアルバムとなります。アルの年季の入ったパワフルヴォイスをが映える重厚な英国産様式美スタイルとも言えるドラマ性の高いヘヴィなミドルナンバーが目白押し、お得意のカヴァーにデモ音源のリメイクなど以外にも、もろJP風味の曲もあったりと、コスい印象は拭えませんが、今回は盟友ポール・メイ以外にもロイ・Zやイアン・ヒルがゲスト参加していたり、マニアとしてはついつい手を出したくなる魅力的なラインナップとなっています。アルの怒気を孕んだ力強い歌声も健在、ロブの声域をフォローできるレンジの広さも見せつける場面もあり、歌い手のしての資質の高さを見せつけていますね。でもJPこすり過ぎだけどね。
ダース・ベイダーのスーツ・アクターを務めていた俳優さんが、秘密漏洩の嫌疑を掛けられ、配役を下ろされたドキュメンタリー映画を見たのですが、何故かアルとポール・ディアノの事を思い出しました。一度辞めた会社に出戻った経験のあるワタクシとしては、素直に頭を下げて許しを請うのが一番だと思わずにはいられません。がんばれアル・アトキンス、Dreamer Deceiverを歌うアルもカッコ良かったよ。


ANTHEM - ENGRAVED ★★★ (2017-06-23 14:13:26)

2014年に電撃復帰を遂げた森川之雄擁する新生アンセムが3年ぶりにリリースした最新作。老いては益々壮んなるべしと言うにはまだ若いのかも知れないが、いい意味でのラフさやパワーだけで押し切るのではない、獣性を帯びた森川のストロングヴォイスは深みを増し、多彩な楽曲の中で、哀愁のあるメロディラインを力強く歌いあげ、ロックシンガーここにありと言った貫禄のパフォーマンスで本格的にシーンにカムバックしてきたなぁと印象付けていますね。
そして現在のアンセムサウンドを語る上で外す事の出来ないギタリスト、清水明男の貢献度も今まで以上に高い比重を占め、楽曲提供のみならず、テクニカルなプレイをサラリとねじ込みつつも、やはりメロディで魅了するプレイを心がける姿勢は貫かれており、ある意味、線も細く華のないギタリストと言われる彼だが、メロディラインや変態的なスケールの運用など、彼の個性とセンスが光り輝いております。
新生リズム隊のコンビネーションも強化、盤石のグルーブを生みだす事に成功、起承転結のハッキリとした楽曲の中で多彩なグルーブを持ちこみメリハリを見事につけます。ドラムの田丸も鬼軍曹について行くのはしんどかったでしょうね。跳ねたグルーブを面白かったです。
再結成後の活動が長く続き、ここ2、3作で感じられるマンネリズム、良く言えば柴田直人節だが、そのデジャブ感が少々気になるのが今作最大の評価を分ける要因でしょう。その中で、清水の書いたナンバーが半数近く収録される事で新たなるアンセムサウンドを印象付けてはいるが、やはり似たようなパターンの曲に引っ掛かりますね。それも高い水準をキープしての話なのですがね。
従来のアンセムメタルをより先鋭的に研ぎ澄ました最新作。森川完全復活を濃密に語る作品。強靭なアンサンブルの頂点に君臨する、歌を大切にした、叙情派メタルサウンドに、偽りも揺るぎも一切ありませんでしたね。期待を裏切らずに、新しい事を模索する姿勢は素晴らしい事ですよ。


AL ATKINS - Victim of Changes ★★★ (2017-06-19 14:43:28)

国内盤は今は撤退していますが、あの大手Pony Canyonからリリースされた4枚目のソロアルバム。オープニングでまた擦ってきた①に始まり、今回は、②⑤⑨とアルも制作に加わった初期JPの曲をカヴァー、JP時代の⑦⑧が未発表曲。④⑥がアルと活動を共にするギタリスト、ポール・メイの曲以外は、半数がJPがらみと企画モノ的一枚。ちなみに③はRAINBOWもカヴァーしたQuatermassの曲だが、実に男臭い仕上がりになっていて、アルの歌声も歯ごたえがありアルバムの流れ的に浮いていないのが良い。マテリアルが古臭いので、全般的に地味目な印象を拭えないが、間違ってもグランジ以降のヘヴィロック路線を無視した仕様となっているので、古き良く英国的HM/HRが好きな人なら楽しんでもらえるでしょう。高低を使い分ける激唱スタイルのロブとは違った意味で味わいのあるアルの男臭い歌声、ポール・ディアノにも通ずる悲壮感とヤサグレ感があり、彼も偉大なるバンドの系譜を司る一員に恥じないパフォーマンスを披露していますね。
パクリだろうがノリが良くないと楽しめいないという、体感重視の方は開始して10分もしないうちに眠たくなるでしょうが、歴史ある伝統を味わいたい、マニアには存分に味わって欲しいですね。
でも若い頃は、この手の楽曲が苦手だったのに、今は当たり前に聴き、楽しんでいるのだから不思議なモノです。この手の作品に手を出すと思いだすのは、昔は雰囲気で喜んでいたんだなぁと本当に恥ずかしい気持ちにさせられますね。タイムスリップ出来るなら昔の自分に会って言いますよ『そのミカン箱に入れて売ろうと思っているCD売るなよ、必ず後悔する日がくるから』とね。