あのアイオミ師匠にプロデュースを頼んでいたが断られてしまった事で知られる4枚目のアルバム。彼ららしい70年代的英国サウンドとドゥームロックからの影響、そこに日本的耽美な世界観と日本文学などに根ざした歌詞を津軽弁なまりで纏めるという壮大な作業をデビュー当時から一貫して行い研磨してきた彼らですが、前作ではある意味、その道を極めた感があり、今作の方向性は相当ハードルの上がった中での作業だったと思います。そういう点では大正琴や童謡を楽曲に組み込んでみたりと独特の感性を遺憾なく発揮、オドロオドロしいオカルティックさはやや薄れた感はあれど、屈折した感性を反映した歌詞と曲調の持つ背徳の美学は健在、基本的にブレはありませんね。この手のマニアックな世界観をメジャーレーベルがどこまで受け止め、シーンに受け皿があるのか分かりませんが、ドゥーム好きで日本語詞に違和感がなければイケるでょうね。でも別れた彼女に向って『声が枯れるまで叫ぶよ100万回のI LOVE YOU』とか会いたくても会えない異性を思い『震えが止まらい』とか、ロマンティックな歌詞は出てきませんのでお気を付けくださいませ。
待望の1stからオープニングナンバーの『Into The Night』と5曲目に収録される『Dead Man Walking』が先行ダウンロードできる。この2曲を聴く限りでは、新作は多くのファンがグラハム・ボネットに求めているクラシックロック路線のメロディックHM/HRが表現されており、今まで彼が参加したバンドの中で最もRAINBOWスタイルを感じさせる要素があり相当な期待値がありますね。
Graham Bonnet Bandを立ち上げ近年は精力的な活動を再開するグラハム・ボネットらが結成したバンドのお蔵入りした2ndがボートラ満載でリリースされた一品。参加メンバーも前作同様、ボブ・キューリックにジミーウォルドー、リズム隊はチャック・ライトとフランキー・バネリによるL.A人脈を生かした必殺仕事人が集う構成となっており、音楽性も前作の流れを組みつつも、あそこまでヘヴィな音像で迫ってはおらず、グラハムもガナリまくりのパワーヴォイスオンリーで押し切っていないので、こちらも方がらしさは出ていると思います。ギターの音も含めダークで閉塞感のある90年代仕様のシリアスな音楽性ではありますから、キャッチーさやRAINBOWの影を追う方、チョットでもモダンな匂いが漂う事が気になる方は手を出さない方が良いでしょう。 グラハムにはもう少しソフトな曲で情緒のある歌声を披露してもらいたいのがファン気質かも知れませんが、安易なクラシックロックをなぞるスタイルよりも、この時代ならではの音楽性へのアプローチを試みた、彼の気概とパフォーマンスを楽しみ、ああだこうだと論じるのもマニアの楽しみ方でしょう。メロディを強調した曲も多く意外と楽しめましたよ
収録曲も多く個別登録が面倒過ぎるのでコピペでいきます。
ディスク:1 1. DON'T KILL THE THRILL 2. WILD INSIDE 3. SKELETONS IN THE CLOSET 4. DREAMIN IN THE HIDEAWAY 5. MAN IN THE BLACK HAT 6. TWIST THE BLADE 7. JUDGEMENT DAY 8. INSANITY 9. SANCTUARY 10. PARALYZED 11. SAVE ME 12. AFTERLIFE/WE WON'T BE FORGOTTEN [LIVE FOUNDATIONS FORUM 1994] 13. HARD FEELINGS [LIVE FOUNDATIONS FORUM 1994] 14. CRADLE TO THE GRAVE [LIVE FOUNDATIONS FORUM 1994] 15. JAPAN SONY MUSIC TV INTERVIEW 1 16. JAPAN SONY MUSIC TV INTERVIEW 2 17. JAPAN SONY MUSIC TV INTERVIEW 3 18. UK TV INTERVIEW / WE WON'T BE FORGOTTEN [ACOUSTIC IN UK]
ディスク:2 1. DESERT SONG [FOUNDATIONS FORUM 1994] 2. BREAKING THE CHAINS [FOUNDATIONS FORUM 1994] 3. ALL NIGHT LONG [FOUNDATIONS FORUM 1994] 4. WILD INSIDE [FRESNO AUG 29TH 1992] 5. SINCE YOU BEEN GONE [FRESNO AUG 29TH 1992] 6. HARD FEELINGS [FRESNO AUG 29TH 1992] 7. WISHING WELL [FRESNO AUG 29TH 1992] 8. BABY YOU'RE THE BLOOD [FRESNO AUG 29TH 1992] 9. WILL YOU BE HOME TONIGHT [FRESNO AUG 29TH 1992] 10. BREAKING THE CHAINS [FRESNO AUG 29TH 1992] 11. WE WON'T BE FORGOTTEN [FRESNO AUG 29TH 1992] 12. ALL NIGHT LONG [FRESNO AUG 29TH 1992] 13. WE WON'T BE FORGOTTEN [ACOUSTIC - LIVE IN JAPAN 1993]
ニール・マーレイ、ジョン・ロード、イアン・ペイスの白蛇人脈にコージー・パウエル、サイモン・フィリップスも参加している、英国人ミュージシャンによって仕上げられたホワイトスネイクのギタリスト、バーニー・マースデンの2ndソロ。今作の国内盤CD化をあの、AVEXのBareknuckleが手がけるとは夢にも思わなんだ。1998年と言う事で忘れ去られた感のあるバーニー先生ですが、彼の持ち味とも言えるブルージーなフレーズを随所に持ち込みつつも『HERE I GO AGAIN』の作曲者たるポップセンスも散りばめた楽曲を用意、ギタリストのソロとしては控えめではありますが、曲を聴かせたいという方向性に舵を切っており、白蛇&深紫人脈を駆使したメンバーシップから生みだされる阿吽の呼吸には視聴後の満足を約束するような安定感があり、バーニー先生のソフトだが深みのある歌唱スタイルとの相性も抜群の相乗効果を生みだしていますね。ハードなモノを好む方や、古典的ブリティシュHM/HRを期待する方にとっては肩透かしを喰らうでしょうが、落ち着いたバーニー先生の円熟味たっぷりの洗練されたギタープレイと楽曲にはマニアならずとも大いに興味を惹かれるモノがあるかと思いますよ。
哀メロ派必聴の『Two Nights in Tokyo』が収録されているAVEXはBAREKNUKLEからリリースされた3rd。アーティスティックな面を強調しすぎて1stのような哀愁路線との区切りを前作で付け早速方向転換を図った彼らですが、今作では1stの頃のようなメロディック路線の楽曲を大幅に復活、ミュージシャンとしての探究心をくすぐるようなマニアックなナンバーもありますが、『Two Nights in Tokyo』のような耳馴染みの良いキラーチェーンもあり、メロディ派にとっては概ね納得出来る仕上がりとなったでしょう。洗練されたメロディと壮麗なコーラスワーク、叩き上げのミュージシャンだけに、それらを纏め上げる手腕の安定感、派手に自己主張しすぎないバランス感覚の良さは、優等生すぎて少々喰い足りなさを覚えますが、前半と後半では異なるイメージの楽曲を収録する事でロックミュージシャンとしての矜持を保っていますね。そういう意味では本来は後半のような方向性で進みたいのかなと推察もできますよ。
Disc: 1 1. Crystal Ball - Sacred Heart 2. MessengeR - Kill The King 3. Gun Barrel - Evil Eyes 4. Gloryful - Heavy Metal Will Never Die 5. The Order - I Could Have Been A Dreamer 6. Metal Inquisitor - King Of Rock 'N' Roll 7. Circle Of Silence - One Night In The City 8. Burden Of Grief - Neon Nights 9. Love.Might.Kill - Stand Up And Shout 10. Rebellion - I
Disc: 2 1. Iron Fate - Light In The Black 2. MessengeR - Don't Talk To Strangers 3. Crystal Ball - The Sign Of The Southern Cross 4. Love.Might.Kill - Hungry For Heaven 5. The Order - The Last In Line 6. Gun Barrel - Voodoo 7. Circle Of Silence - Time Machine 8. Rebellion - Kill The King 9. Gloryful - Holy Diver 10. Wizard - Caught In The Act