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THRASHER - Burning at the Speed of Light ★★★ (2022-05-16 18:48:36)

オープニングで勢いよく歌い上げるのはT.K.Oのブラッド・シンセル、彼の押しの強い歌声にペットボトルを投げつけられたほど仰け反るのだが、バンド名スラッシャーに対して、随分と活きのいいアメリカンロックを聴かせてくれる。参加メンバーが多くバンドなのかプロジェクトなのかつかみ所の無いグループだったが短命に終わった為に詳細を把握しきれません。次はリック・コードルの登場、彼のエモーショナルでブルージーな味わいは、ガラリと空気を変えアルバムをグッとしめました。④ではBLACKLACEのマリアンヌ嬢も参加、疾走感のあるグルーブが心地よい⑤で唄うのはHELSTARのジェイムス・リベラ、リードギターにも負けないベースを聴かせてくれるのはビリー・シーン。その相乗効果もあったのかギタープレイもギンギンである。あえてギンギンと言いたい。

ダン・ビーラーがリードヴォーカルを務める⑦は、ド派手なギターバトルも登場、ケン・シモンズ(渋い選出だなぁ)、ダン・スピッツ、ジャック・スターらも客演、アンディ・マクドナルドも交えアクション映画さながらの火花散る名演となっていますね。
⑧では、皆さんお待ちかねの、レット・フォリスターのシャム猫シャウティングもクールに決まりシャッフルします。
ラストがイマイチな曲というのかクローズドナンバーがしまらないため試聴感はイマイチ上がらないのだが、US産メタル裏街道組が一堂に介してド派手はヘヴィメタルを力一杯やっています。
ブラッド・シンセルが唄うパワーメタルナンバー③の快活さに、聴き手もT.K.O寸前のロープ際まで追い詰める勢いもあるし、正統性の強い⑥のクールな響き、プチゴージャスメンバーにつられて聴いても間違いの無い一枚と言えるでしょう。
メンバーも音楽性も決め手に欠けるじゃないかぁと指摘されたらイチミリも反論出来ませんが、ハイテンションなバンドサウンドは、陽性なメジャーサウンドではなく路地裏スタイルの流儀を貫きつつも正攻法で迫るアメリカンロックの格好良さをダイレクトに伝えてくれるでしょう。
でも全然スラッシャーなサウンドではないので、そこを求める方はスルーした方が良いかなぁとは思いますがね。
ゲイリー・ドリスコルも④で叩いている。うーん、色んな意味で時代に乗り遅れた中堅どころの逆襲劇に映るのが個人的にはポイント。討ち死にとはなったが、犬死にではないぞ。シーンに爪跡残したぞと言いたいですねぇ。


Bible Black - The Complete Recordings 1981-1983 ★★★ (2022-05-16 18:16:47)

ゲイリー・ドリスコル、グレッグ・グルーバー、アンドリュー”ダック”マクドナルドの三人を中心に活動していたバンドによるコンピ作。ELFからRAINBOWへと流れ解雇されたモノ達による正統派HM/HRプロジェクトみたいな影口も叩かれたりするのですが、それも正式な音源のリリースに至らなかったが為であり、後に考えると参加メンバーのプチゴージャス感はあったので、ようやくオフィシャルな形で世に出ることとなりました。
ワタクシが所持している、いかがわしいブートとは曲順も違うし、音質も良くなっている。何よりエリック・アダムス殿下と、ジェフ・フェンホルトの聞き比べが出来るというのは大きな特典であり、両者の違いを存分に楽しめる一枚になっているのは大きい。
今作を知ったきっかけは、やはりジェフ・フェンホルトが在籍した事が大きい。彼にとってはジョシュアのソロくらいで、大きな仕事はしていないが、サバスにちょこっと加入したり、ギーザー・バトラーが一瞬作ったバンドに加入していたり、その音源がロニー・ジェイムス・ディオ再加入のサバスで取り上げられたりと、地下も地下では話題の実力者だった。ロンディネリ兄弟のバンドにいたり、M.A.R.Sプロジェクトにいたのも大きいが、ほとんどのケースで音源を残していないのが痛い、それだけにデモとは言え彼の若々しい歌声を堪能できる機会はありがたい。
今作の目玉は他にもある、ミュージシャンのキャリアを築き始めたエリック・アダムス殿下のウブな歌声、そして自分のカラーをもっているマッチョな体型同様の歌声を聴かせてくれた、ジョーイ・ベラドンナ、このキャラの違う三者三様の歌声を一枚で味わえるというのが最大の聴き所でしょう。
そして、バックを支える3人がいかに実力のあるアーティストだったかを味わえるでしょう。とは言え、デモはデモです。今の時代では、かなり厳しい音質でしょう。また曲調も古くさくダイナミズムに欠ける音像に物足りなさを感じる若い人も多いでしょうが、メタルバブル弾ける以前の正統派サウンドというのは、そんなに多くありません。また、こういうスタイルのUS産サウンドは貴重だったと言えるでしょう。参加メンバーの顔を思い浮かべるとTHE RODSあたりをイメージ出来ますよね。
当たり前の事を当たり前に聴かせる事の難しさ、その難題に真っ向勝負した力作。歴史に埋もれたがけしてコレクター向けの域では終わらない想像力を感じます。


AXE WITCH - Pray for Metal ★★★ (2022-05-15 21:33:10)

オリジナルは1982年に4曲入りのEPとしてリリースされた作品。そこにデモや幻のライブ音源などをパッケージして2019年にマイナー音源の発掘に精を出すSkol Recordsから全16曲入りのフルボリュームで世に放たれています。

収録曲はこちら
01 - Born in a Hell
02 - Heavy Revolution
03 - In the End of the World
04 - Death Angel
05 - Axewitch (Demo 1982)
06 - Nightmare (Demo 1982)
07 - Beyond the Realms of Death (Judas Priest cover) (Demo 1982)
08 - We Salute this Town (Demo 1986)
09 - Dance to the Music (Last Flight cover) (Demo 1986)
10 - Four Wheel Drive (Bachman Turner Overdrive cover) (Demo 1986)
11 - It's a Lie (Live 1985)
12 - City's on Fire / Shadows through the Night (Live 1985)
13 - Back to Reality (Live 1985)
14 - Four Centuries Ago (Live 1985)
15 - Back in Trouble (Live 1985)
16 - Antisocial (Trust cover)

正直、よほどの好き者にしか需要のないレア音源の数々、貴重なライブにデモのテイクもさることながら本編の復刻が最大の聴き所なのだろうが、個人的にはトラストのカヴァーにも驚くが、ラストフライトという超マニアックなバンドに手を出したセンスに唸りますねぇ。フランスと英国のバンドから薫陶を受けたという事なのでしょうが、NWOBHMムーブメントの奥深さを体感したバンドという事でしょうね。彼らのルーツとなる音源に触れ、そして時代ごとにアップデートした足跡を楽しむのもマニアならではのお楽しみでしょう。
もっさりとした原始的なロックサウンドは、メジャーな音楽性に慣れ親しんでいる人にとっては退屈極まりない屁みたいな音楽でしょうが、このロックに捧げた純粋なメタルスピリットには心動かされるものがあります。売れないだろうが信じるモノに突き進む姿勢に共感しるものがありますよ。


AXE WITCH - Visions of the Past ★★★ (2022-05-14 20:16:39)

知る人ぞ知る初期の北欧メタルシーンを支えた老舗バンドによる2枚目のフルアルバム。雑誌の影響もありヨーロッパが元祖北欧メタルみたいに言われるが、あれは嘘ではないが本当ではありません、強いて言えばワールドワイドな成功を収めたであり、音楽性に直結する事はありませんね。キーボード込みのスウィートメロディは、スウェーデンでもソフトケイスされたバンドと認知さていますので、そのあたりは完全に否定しておきます。

スカンジナビア半島のロックバンドが一堂に介するコンピ作などにも顔を連ね、認知度を高めた中でのデビュー、いなたさの残る古典サウンドだった前作から比較するとNWOBHMの風は北欧の地でも吹き荒れており、今作にはその影響の強さを確認出来ます。初期型北欧メタルの雛形と言える作風、ここには冷ややかなメロディはあれど、糖度の高いオーロラサウンドをは一線を画す、剛毅なロックスタイルに軸足を置き、力こぶを作りながら名いっぱい演奏してる。

芋臭さが褒め言葉に値する元祖北欧メタル群。今作の出来映えに目をつけた海外のレコード会社の存在もあり、ローカルヒーロー達はより高いステージへと上り詰めます。
どんなにNWOBHMの風が吹こうともお国柄は音に反映されます。本人達が意図しなくとも溢れ出る北欧マインド、ここで聴ける80年代中期から勃興するメタルサウンドへの接近を図りビルドアップされた北欧サウンドは、自らのアイデンティティが色濃く投影されています。熱気のある古典ロックとクールな北欧メロディ、日頃、大手レコード会社から流通されている作風ばかりを慣れ親しんでいる人には、イチミリも勧められませんが、まだメタルという言葉が曖昧な時代に雨後の筍の如く、世界中から溢れ出た野心に溢れた若き野郎どが奏でるピュアサウンドに心が焦がれますねぇ。


BULLET - Heading for the Top ★★ (2022-05-13 20:05:54)

北欧はスウェーデンから登場した若き荒くれロックンローラー、ACCEPT風味の男臭いメタルサウンドと剛直ロックンロールを巧みに融合、双方の良いところを楽曲に落とし込み聴きやすくまとめ上げている。ある意味、典型的なNWOTHMなのかも知れないし、アイデアの流用はあるのだが、2006年という時代に、ここまで直球勝負の古典ロックを展開する姿は逆に清いなぁと感じ粗探し無用の純粋なロックスピリットに焦がれます。
活きのいいAC/DC風味もお得意とばかりにこなし、アイリッシュなギタープレイで魅了するナンバーもあったりと柔軟さも魅力だが、模倣の域を抜け出せていない瞬間も訪れるだけに、潔癖な人には少々距離を置かれるスタイルではある。
これが通算3枚目なのだから、確信犯であることに代わりは無いが、雰囲気重視のバンドサウンドなのは間違いない。


PRETTY MAIDS - Pretty Maids - City Light ★★★ (2022-05-13 19:50:46)

NWOBHMの影響を受けていますよねぇ
初期ならではの懐かしい味付け
最近の売れ線志向とは違うベクトルに熱いモノを感じます


SAXON - Inspirations - Evil Woman ★★★ (2022-05-11 18:45:36)

オリジナルよりもヘヴィな味付けのZEPは淡泊さが出てしまった
そして蛇足感のもっとも強い③と流れが悪くイマイチ入ってこないのは曲順の問題
今作の試聴感を悪くしているのは曲順なのは間違いないのだが
予想外のカヴァーをまんまやっている
オジーのいたサバスの曲として知られるがオリジナルはCROWの曲
カヴァーのカヴァーである
オリジナルみたいにホーンセクションを持ち込めば面白かったかも


SAXON - Inspirations - Bomber ★★★ (2022-05-11 18:36:57)

ベタですけどモーターヘッドの曲が似合わない分けがない
でもベタすぎる
しかしナイスなカヴァーである


DAVID BICKLER - Darklight ★★★ (2022-05-11 18:31:38)

かつてSurvivorシンガーとしてバンドの躍進に貢献したデイブ・ビックラー、脱退してから大きなバンドに加入することもなく、ソロのキャリアも積み上げたとは言いがたい状態の、完全にあの人は今的な状態だったデイブ・ビックラー。そんな彼が突如リリースした感のあるソロアルバムがこちらになります。
デイブのハスキーヴォイスを生かした唄モノロックは、アメリカンな色合いも濃く、その地に足をつけて楽曲と熟成された歌声はベストマッチ、オジー・オズボーンみたいな加工臭も少なく、実に等身大の魅力を反映している。
往年の頃よりも色艶は失われているが、老獪なテクニックを駆使しつつ、自分の持ち味を発揮。オープニング2曲が地味目の曲のために、Survivorファンに取っては思い序盤を感じるだろうが、爽快感のある③では、元気はつらつオロナミンCな魅力を発散、よっ待ってましたと膝を打つでしょうね。総じてミドルナンバーが多く、もう少しメリハリを効かせた展開があれば試聴感も変わるだろうが、今の声質には、この路線という事だろう。


MOON STRUCK - Nocturne ~ Anthology of Moonstruck ★★★ (2022-05-10 15:15:10)

国産様式美メタル最後の砦などと言われマニアから一目を置かれた関西のバンドが2022年に突如リリースした過去のマテリアルをまとめたコンピ作。既に実態のないバンドだけに微妙な空気も流れるが、楽曲の半数は聴いたごとがない楽曲だったので、個人的には思わず手が出ましたね。ドラムの長田さんは、前半で離脱、キーボードも後半は福岡里美さんにチェンジ、ギタリストも3代に渡り収録と、マニア泣かせの一枚でしょう。三谷哲也さん時代のEPが丸々収録されているのは、今となっては貴重なテイクだろうし、今は亡きマンドレイク・ルートのVA.Make It Shine Vol. 2から2曲とも収録ですから、彼らのカタログを揃えたいマニアにはありがたい構成。後半のデモ&シングル、そして未発表という豪華なラインナップに歓喜の声を上げます。やったねパパ、明日は逆転満塁ホームランだよ、である。

どの時代もバンドのブレインとして活躍したベースの古井善次、ヴォーカルのMikoto嬢、この二人を軸に積み上げた、関西様式美メタル路線に陰りはありませんでしたね。自主制作音源が元となっているために、ダイナミズムに欠けた音像と、インディーズ臭さを拭い去る事は出来ていませんが、日本人による日本人好みの様式美サウンドは、一部のマニアが愛でるだけでは勿体ないなぁと思わせる瞬間も多々訪れるため、手に入りやすい今こそ耳を傾けて欲しいですねぇ。無料でも聴けるので尚更です。


ROBIN MCAULEY - Standing on the Edge - Running Out of Time ★★★ (2022-05-09 21:52:07)

アルバムのラストにロックなナンバーを持ってきたアイデアは大正解
試聴感の良さも手伝い
また最初から聴きたくなります
パワフルなロビンの歌声がめちゃくちゃハマっております
こういう曲を歌わせたら右に出る者がいないと思わせるロビン節がたまらん


ROBIN MCAULEY - Standing on the Edge - Chosen Few ★★★ (2022-05-09 21:49:45)

ブルージーですねぇ
古典ロックなアプローチと現代的な音作り
ロビンの歌声もバッチリとハマり盛り上げています
こういうトーンを操りフックのあるメロディを歌い上げるロビンの持ち味に魅了されます
五月蠅くないのが良いのです


ROBIN MCAULEY - Standing on the Edge - Do You Remember ★★★ (2022-05-09 21:47:36)

裏で鳴るオルガンがいいですねぇ
多彩な鍵盤プレイと的確なギターワーク
職人技が冴え渡ります
サラリと流れそうな雰囲気をありますが耳を捉えますねぇ
ソロ前のグルーヴィンなインストプレイの格好良さに痺れます
作業の合間に聴くBGMにはなれませんよ


ROBIN MCAULEY - Standing on the Edge - Late December ★★★ (2022-05-09 21:43:13)

懐かしき80年代風のメロウなハードポップナンバー
フックのある良いメロディを書けるパートナーとロビンの相性に疑いはない


ROBIN MCAULEY - Standing on the Edge - Supposed to Do Now ★★★ (2022-05-09 21:40:14)

HEARTのハワード・リーズがゲスト
その成果は他の曲とは毛色の違いを感じさせ
アルバムのアクセントとなり見事に成功している
ロビンもギリギリで暑苦しくならず押さえてくれたのが嬉しい


ROBIN MCAULEY - Standing on the Edge - Thy Will Be Done ★★★ (2022-05-09 21:35:48)

アルバムのオープニングを飾るメロディアスかつダイナミックなロックソング
いい意味でリラックスしているロビンの歌声は衰えを感じさせず見事に華を添えています
主役たる存在感の強さ
自分の魅力となるトーンを巧みに操っています
ロビンには抑え気味に唄って欲しいねぇ


ROBIN MCAULEY - Standing on the Edge - Like a Ghost ★★★ (2022-05-09 21:32:26)

隙を見せると直ぐに押しの強さが前に出すぎてしまい
何を唄っても暑苦しく感じさせるのが欠点のロビン
だからMSGでもハマりませんでしたね
ここで聴ける彼の歌声は曲調に完璧にフィット
古典的な匂いを発散するオルガンの音色が凄く耳に残ります
テクニカルなギターソロも気持ちが良い
全体的なバランスの良さのおかげでロビンの情感豊かな歌声に集中できます
やれば出来るじゃないかぁロビンである
ドリーミングなハードサウンドもわるないぞ


CRO-MAGS - The Age of Quarrel ★★★ (2022-05-09 21:21:24)

ハードコアパンクスとヘヴィメタルの融合を早い段階で実現していたUSメタルシーンの裏街道を仕切っていたバンドの一つが彼ら、BLACK FLAGなどにも通ずるバイオレントな音楽性とメッセージ性の強い歌詞は聴くモノに強烈なインパクトを残している。
当時の日本では、どのような形でこのバンドが紹介されたかは知らないが、大手メディアが好意的に伝えることは皆無であった。
なんと言っても1986年と言えば猫も杓子もビバアメリカと言わんばかりに、音楽性を修正していた時代、その流れに反目する形で、こういう硬派なバンドが気を吐いていたのは間違いない。SAXONアメリカンナイズドなど笑止千万なアメリカンブームがシーンを征服していましたからね。
ウネリを上げる重厚なリズムはグルーヴィン、攻撃的だが腰にくるノリの良さと、ソリッドでヘヴィなギターは、空間をぶった切り威圧感を与える、その音像に触れるだけでケガをするようなテンション、それに負けないヴォーカルの雄叫びは実に野性的であり、虐げられたモノ達の怨嗟が乗り移っているかのようだ。
おどろおどろしい空気すら漂うミドルナンバーすら手なずけたニューヨーク産パンクスのメタルな叫び、その折衷サウンドのクールでメタリックな響きを体感して欲しい。勿論、スピード狂を満足させるナンバーも目白押し、なんたって15曲入りで、33分しかないんですからね。
今の若い人たちにとっては、80年代なんて軟弱だと映るでしょう。浮かれ弾ける時代があったのも事実だし、華やかさを謳歌していたのは間違いないが、それはメジャーシーンの話、そんな浮かれポンチのロックンロールにツバを吐きつづげたバンドがいたと知って頂きたい。
このバンドから影響を受けたバンドが少なくない事を確認出来るでしょう。


SOUL GRINDER - The Prophecy of Blight ★★★ (2022-05-07 21:34:42)

シンガー兼ベースを担当するエイプリル・ディミック、ギターのアレックス・エイブリー、ドラムのケビン・ロスの3人からなるUS産のダイハードHM/HRバンドの1st。エイプリルのレザー・レオーネをダーティーにしたようなドスの効かせた歌声は、このダークでバイオレントなヘヴィメタルサウンドにぴったり、魑魅魍魎が跋扈する魔界転生サウンドの持つ、尖り具合とダーティーな響き、古典的なスタイルを踏襲しつつも現代的なフィルターを通しハイブリッドする事に成功、その様式に沿ったゴリゴリのメタルサウンドは、新旧のメタルファンを迎え撃つのに十分な迫力を有しており、新人とは思えない完成度を誇っている。
ド派手な攻撃性に頼るだけではない懐の深さも見逃せないポイント、雄々しい猛りのみならず、スローパートも盛り込み表情をつける事も忘れておらず、感情を吐き出すだけではないバリエーションを持っているのも頼もしい限りです。
シンプルに打ち鳴らされるゴン太リズムは極悪なギターサウンドと絡み独自性を確立しているのも、このバンドの特異性を際立たせている。先人達からの影響を巧みに織り込み一筋縄ではいかないバンドサウンドを構築、重さと鋭さを兼ね備えた演奏は緊張感たっぷりであろう。
とは言えパワーで押し切り場面も無きにしも非ずな場面もあり、このあたりはUS産ならではの無愛想さが前目に出るので、US産アングラコンクリートサウンドに耐性のない方は、肩こりを起こすでしょうが、この手のスタイルのヤサグレメタルはアメリカならではの味わい、ひりつく極悪メタルへの需要は、ここ日本にも確実にありますので、マニアならずともトライして欲しい一枚。

最近、この手のインディペント系バンドと距離を置いていたので、楽しんでいますね。サブスク生活は本当に気楽にメジャー音源に触れられるからねぇ。


TOUCH - Tomorrow Never Comes ★★★ (2022-05-06 18:05:57)

マーク・マンゴールドを中心にオリジナルメンバーが集結、日本でも1stとのカップリングで再発された幻の2ndもありますが、正式な2枚目がこのような形でリリースされるとは驚きですね。しかもリメイクではなく新曲が中心という作風に驚かされる。それだけに丸ごと叙情派AOR寄りのプログレスタイルではなく、ブルージーさやロックなハードさを強調したような楽曲も散見され、その味わい深さは単なる回顧録では終わらない現役感を演出している。
よっ!待ってました!!と声を掛けたくなる①で幕開け、そのドラマ性と感動的な楽曲構成に心も奪われ、②では、確信的なやり口で『Don’t You Know What Love Is』を想起させたりと憎い演出で感動を倍増させてくれます。
熟成されたダグ・ハワードの唄い回しもバッチリとハマり復活劇をよりドラマティックなモノへと変換してくれます。

とは言え聴きすすめにつれ、ちょっとコーラスが弱いなぁとか、気になる面はあるのですが、中盤のピアノが映えまくる③も素晴らしいんだよなぁ。新旧の魅力をパッケージした意欲溢れる再始動アルバム。昔の名前だけじゃない創作意欲とバンドとしての成熟度、今作が実質2枚目なのに、貫禄を感じさせるのも凄いですねぇ。
このバンドならではの⑥の仕上がりの素晴らしさ、ベタだが感動を運ぶ⑦、パープルやヒープを想起させるような古典ロックナンバー⑧とか、意欲に溢れている。実験的な⑨、ムーディーな⑩、この2曲が流れを悪くしている感はあるのだが、そこは好みでしょうね。弾ける⑪なんてアメリカンプログレハードポップバンドならではの魅力に富んでおり、好みで摘まみ食いしながら楽しむのが一番でしょうね。ラストのポジティブな空気が流れており、キーボードも耳を惹くフレーズを放ち、このバンドの顔はマークであることを認識します。

個人的には、ここまで現役感のある音作りをしてくるとは思いませんでした。それだけで復活劇に歓喜をしますが、もっとやれるバンドだという決定打になる何かが欲しかったのも事実です。こうなると俄然、次のアルバムに期待値も高まりますねぇ。


BENEATH THE SURFACE - Race the Night ★★★ (2022-05-06 17:35:05)

知る人ぞ知る幻のNWOBHMによる1st。マイナーなレーベルからの流通の為に、幾度知られることなく埋もれてしまうのだが、これが叙情派英国HM/HRマニアならば、間違いなく心を掴まれるような良質なメロディが顔を出します。フィル・モグ風味の歌声もあるためにスピードアップしたUFOに叙情性を加味したような音楽性となるのだが、今作はライブアルバムという特性もあり、そのバンドとしての荒々しい熱気も加わり実に質の高い叙情派NWOBHMへと昇華している。
この手のバンドと言えば、プレイングマンティスあたりを引き合いにされそうですが、オリジナルリリースの1986年という時代を考えると、こちらのバンドの方が上であり、いい意味での洗練性を加えた英国流儀のサウンドは、多くのマニアにとって潤いと感動を与えるでしょう。それにしても、このバンド、どうして一枚で消えたのだろう?
ツインギター編成、キーボードもありの六人編成の大所帯は、無駄のないコンパクトさと、メタルバンド特有のドラマを有しており、低予算が招いたライブアルバムでのデビューとは言え、もっと多くのNWOBHMマニアの耳に届くのではないのだろうか?

2020年にようやくDivebomb Recordsから再発盤が出た一枚、メロディアスだが、けして甘口にならないスパイスを聴かせたハードサウンドは、驚くほど透明感があり、その洗練された叙情味溢れるフレーズとロックな滾りに燃えるモノを感じるでしょう。
メロディ派にも英国マニアにもNWOBHMハンターにも勧めたい一枚ですね。

ちなみに、このバンド、元はSurfaceのRace the Night名義でアルバムをリリース。その後、アメリカで発売された時に名前が変わっています。詳しいバイオはさっぱりですが、その筋のマニアのみならず、大いに楽しめる良質な一枚です。
渡米後のトミー・マックレンドン時代のUFOをもっと英国的な叙情性で再構築したような一枚。でもこちらの方が先だから、近い音楽性で例えるなら、後期HEAVY PETTIN'とかになるのかなぁ?上手く例えが見つかりません。


STEEL ANGEL - Kiss of Steel ★★★ (2022-05-05 17:48:12)

幻のフランス産正統派HM/HRバンドの2枚目。そのレア感は高く世界中のマニアが探すレアモノらしい。2020年にCult Metal Classics Recordsから再発盤が出たときは大騒ぎだったと言われる幻が強めのフレンチメタルバンドですが、少々頼りないハイトーンなのだが、叙情的なメロディを積み上げる丁寧な演奏、歌メロにもフックがあるし、楽曲の構成もコンパクトながら起伏があり、なかなか聴かせてくれる。
歌い手の線の細さや、情緒たっぷりの叙情派サウンドの泣かせ具合、日本のインディーズ系にも通ずるサウンドを奏でている。その懐かしさに胸がキュンとなるのだが、高額トレードされるほどの名盤とは思えないので、マニア泣かせの一品である。やはり手元に置きたい、購買欲というのか収集癖が招く散財劇という事でしょうかね。
かの有名な商業誌において、全く愛のないレビューが痛かったのか、国内の輸入盤市場でも仕入れが少なかったと言われる一枚。参考程度にもならないレビューだったという事で、販売元は気が引けたのでしょう、そりゃそうだよなぁ、ですが、音質は薄っぺらいが、欧州由来の泣きを散りばめつつも煌びやかな叙情派サウンドは、日本人の感性に響くものであり駄作と断罪するほどの作品ではありませんね。叙情派HM/HRが好きな人ならば大いに楽しめるでしょう。
1986年のフランス産という裏事情を理解している方ならば、このミックスも気にならないでしょう。逆に味ですよね。
単純に走るだけじゃないドラマ性、コンパクトな楽曲に秘めた思いは、アレンジ不足と嘆くのか、努力の賜と評価するのかで大きく分かれるでしょうが、マイナーメタルを愛する猛者ならば、そのなかせのメロディにグッと掴まれるでしょうね。
でも、メジャーなレコード会社からの音源になれている人には勧められませんけどね。


NOISEHUNTER - Time to Fight ★★★ (2022-05-05 17:27:00)

正統派のジャーマンメタルバンドとして知られる、ノイズハンターが1986年にリリースした1st。この時点で活動歴は長く苦労して掴んだデビュー作という事なのだが、元ネタが明け透け過ぎるのが評価を分ける最大のポイント。そこに突っかかると、早い段階で後悔を覚えるだろうが、スコーピオンズやアクセプトとは、また違ったアプローチの正統派スタイルは欧州由来の泣きを散りばめつつも剛毅に打ち鳴らされるパワフルサウンドを披露しており、所謂、ハロウィーンタイプとは違うジャーマンシーンを愛するマニアならばグッと掴まれるでしょう。とは言え、個性不足は否めない、模倣の域を抜けていない楽曲も多すぎる、元ネタがドンピシャであり同じようなルーツを持つマニアならば許せないかも知れないが、ヤサグレる前のポール・ディアノ兄さん風の歌声もハマると魅力的だし、ツインギターチームは丁寧なプレイを紡ぎスリリングに展開、正統派メタルの旨味を増幅させているのも頼もしい、低音に迫力の無いミックスはマイナーレーベル故に仕方が無いが、そういうマイナス面を補うだけのパワーがあり勢いのある楽曲に散りばめた叙情性とキャッチーさに押し切られますね。
特に⑤のようなパワーメタルな疾走ナンバーは、ジャーマンパワーメタルマニアにはグッとくる楽曲でしょう。


STORMWIND - Legacy ★★★ (2022-05-03 13:20:24)

ギタリストのみならず空手家の顔も持っていたスウェーデンのネオクラ空手ヒーロー、我らがトーマス・ウルフ率いるバンドのライブアルバム。現状、今作を最後にバンドは動いておらずトーマスのキャリアが潰えているのですが、今作で聴ける彼のギタープレイは驚くほど正確であり、もっと荒削りなのかと思っていたのですが、その丁寧なフレージングの紡ぎ具合に唸らされます。ある意味、スタジオよりもテンションも上がりライブならではの臨場感を演出、トーマルのアクティブなギタープレイに目を見張ります。
バックを支えるメンバーもトーマスの期待に応えるかの如く力強いプレイを披露、音楽空間を広げるキーボード、裏回しをするベース、タイトに刻まれるドラム、相変わらずな実力を発揮するトーマス・ヴィクストロームの歌声、ネオクラ様式美かくあるべきなパフォーマンスに酔いしれますね。
個人的に、このバンドが活躍していた90年代中期は、丁度、マイナーメタルの旅路に出かけていたために、そこまで思い入れがない。また、ネオクラに飽きていた時代でもあった。それだけにイマイチ、当時の状況や彼らの立ち位置は分からないのだが、インギーのバッタもん扱いで終わらせるのは惜しい、実に堅実なライブパフォーマンスを披露しています。
最近はスッカリ下火になっている、ネオクラ様式美メタル。忘れ去られた今だからこそ、再考するにはもってこいのバンドのような気がします。


SACRILEGE(UK) - Within the Prophecy ★★★ (2022-04-29 13:09:33)

前作の音楽性をグッとメタルよりに推し進めた2枚目。オープニングからサバスティカルな影響を強く押しだし、その攻撃性とおぞましい暗黒テイストを交互にアクションさせることで独自性を高めている。
不気味なカヴァーアートが示すようなドロリと黒く濁った感性が、ゼラチン状にまとわりつき、鋭さを増した音楽性に絡みつきます。
リンダ嬢の唄い回しも咆哮するわけでも、カミソリシャウトでもない、しっかりとメロディを追って歌い上げるタイプであり、従来イメージされるスラッシュ系のシンガーとは一線を画す存在、女性らしい表現力を損なわない歌声に、悪魔的なサウンドに囚われた堕天使の如く神々しい光を放っています。
その魅力はクリアーなギターが飛び出す③のような楽曲でも存分に発揮され、このバンドの特異性を存分に見せつけている。スラッシュ的な要素もあるが、リズム隊はオーセンティックサウンドを構成しており、前作とは違うアプローチを取っている。
ある意味、禍々しいギターサウンドが、得意のスタイルを牽引しているという事なのだが、ワンパターンに陥らないアイデアと分厚い音像で迫るギターサウンドはバンドの肝でしょう。
無垢な感性を爆発させたUKクロスオーバーサウンドの凄み、禍々しくも美しいタフなサウンドは、加速度を増しながらもメロディアス、暗く湿った英国様式美にも通ずるスタイルと血なまぐさい暴力的サウンドの融合、後続に与えた影響を考えると、今もってしても多くのバンドが束になって勝負しても寄せ付けないだけの、個性とパワーを有していると思います。
Witchfinder GeneralとZnowhiteが合体したようなと言って食指が動いたマニアならば聴いて損はしないでしょう。
ありきたりのサウンドに飽きたマニアにもすすめたい一枚ですね。こういう音楽性はメタルバブル弾ける1987年に作り上げていた事実に驚嘆するでしょうね。


ACCEPT - Too Mean to Die - Zombie Apocalypse ★★★ (2022-04-28 11:36:17)

鋼鉄神の降臨です
現代を生き抜く正統派メタルのあり方を提示していますねぇ


STORMZONE - Caught in the Act ★★★ (2022-04-28 11:34:03)

タイトルやアレンジを変えてはいるが、大半の楽曲がDen Of Thievesが世に出していたモノに驚く。しかも今作は日本のアヴァロンが先行して世に出したモノ、このバンドの成り立ちを知らないのでなんとも言えないが、シンガーである‎ジョン・ハーヴ・ハービンソン‎が、Den Of Thieves時代の楽曲を復刻させたのは間違いないだろう、90年代の中期に人知れずリリースされた2枚のアルバムを元に、再構築された今作の微妙な立ち位置に興味もあるし、国内盤のライナーノーツに何処まで触れたのか興味は尽きないのだが、英国流儀で彩られた本格派のメロディアスロックは聴き応え十分。知名度等に寄りかからない真の英国ロックマニアならグッとくるでしょうね。
いかにもな哀愁と洗練されたメジャー感、硬軟交えたサウンドサウンドメイクは、リメイクしただけではない価値を見出せるでしょう。
古典ロックを愛するモノならば刺さるでしょうね。また、古典を知りたい若い人も訴求するだけの現代的なサウンドメイクもあり、日本のレーベルが手を差し伸べたのも納得の一枚です。声質は違うがカヴァーデイルが憑依したような瞬間も悪くない。
ある意味、リメイクなので、手放しで絶賛はしないが本家を知らない人ならば、ものすごいポテンシャルを秘めた楽曲群に度肝を抜かれたはずである。今作を気に入ったならば、Den Of Thievesもチェックして欲しい。


ACCEPT - Too Mean to Die - Too Mean to Die ★★★ (2022-04-27 17:11:40)

これぞアクセプト
逞しい漢メタルである


SACRILEGE(UK) - Behind the Realms of Madness ★★★ (2022-04-27 17:08:05)

スラッシュメタル後進国だった日本だけに、今以てマイナーな存在に終わっている、英国産極悪クロスオーバースラッシュメタルバンドの記念すべき1st。DISCHARGEとSLAYERの融合等と例えられる機会の多い今作は実に独創的なウネリと凶暴性を有している。闇に魅入られたサバスティカルな地を這う蠢き、峻烈なるビートと刺激的な音像、そのヒステリックで暴力的なサウンドながら、英国由来の湿り気のある根暗な感性を楽曲にドップリと落とし込み、単なる過激さ命のハードコアパンクストは一線を画す高い音楽性を披露しています。
紅一点の女性シンガー、リンダ”タム”シンプソンも無駄に凄むことなく咆哮、その刺激的な歌声はパンキッシュな感性に彩られ迫力十分。このバンドの個性は音のみにあらず、やはり女性シンガーを立てた事が大きいだろう。
アルバム毎に音楽性はチェンジするために、少々混乱を招く可能性もあるが、ここで聴ける純粋無垢な弾け飛ぶ感性、ハードコアパンクストとして鍛えられたバンドが次に邂逅したのが新進気鋭のスラッシュだったという事なのだろう。
こうして改めて聴くと、このバンドがいかに後続に影響を及ぼしたかが伺いしてる。それ故に、知名度の低さにもどかしい思いを味わうが、今やカタログ雑誌を買いながら音楽を聴く時代でもないので、再考される機会もあるでしょう。

この野蛮で刺激的なサウンドながら、英国由来のねっとりとした情緒とダークな質感、暗く湿った音像を切り裂く破れ被れな演奏、安易にクロスオーバースラッシュメタルという言葉を使いたくない、唯一無二の個性を有している。○○からの影響を高次元でやり切ったバンドのセンスに脱帽です。

今ではデモ音源プラスで復刻盤も出ているのでマニアならずとも手に取って欲しい、歴史に埋もれている名盤でしょう。


HEART LINE - Back in the Game ★★ (2022-04-26 18:33:02)

詳しいバイオはさっぱりだがフランス産のメロディアスHM/HRバンドの1st。正直、音だけ聴けばアメリカン志向のAORサウンドであり、TOTOやジャーニー、フォリナーと言ったあたりを想起させるスタイルに終始しており個性は見いだせない。
ましてやフランスから、こういうベタなロックバンドが出てくる土壌があったのかと、フランスのシーンに疎いワタクシには驚きですが、ある意味、ベタを全力でやり切っているので、上記したバンドが好きな人ならば大いに楽しめるでしょう。
この手の楽曲を歌うには、少々かみ合わせの悪い声質のシンガーだとは思うが、そこも許容範囲を逸脱したとは思えないので、唄モノマニアならば、大いに楽しめるでしょう。ベタに敵う物なし、時代の移り変わりを感じさせない音楽性、ハードさと繊細さが優しく包み込んでいます。


PARIAH - Unity ★★ (2022-04-25 20:11:12)

知らない内に3枚目のアルバムを1997年にリリースしていました。時代の流れもあり唐突感も強く最初は不安になりましたが、参加メンバーが熱い。ラス・ティピンズ、スティーブ・ラムゼイの2枚看板にベースは盟友グレアム・イングリッシュ、ドラムも懐かしのSatan組でありBattleaxeのイアン・マコーマック、そしてシンガーはTysondogのアラン・ハンターというNWOBHM軍団勢揃いの裏豪華ラインナップに興奮を覚えるでしょう。
かつてはスラッシーなスピードメタルで鳴らしたバンドでしたが、ここではSkycladなどを通過してきただけに、それなりに音楽的な変遷はある、しかし、それは1997年という時代に乗じたモノではない、実にトレンドを否定した古典スタイルに固執している。Loudnessのクレイジーナイトみたいなノリの良いナンバーもあるし、展開に拘ったプログレテイストまで巧みに盛り込み英国流儀で仕上げた構成は、正に真性NWOBHMとしての魅力が満載、荒々しい攻撃性は成りを潜めたが、違う意味でバンドの魅力を解放。

もっと厳つくストレートに鉄下駄を履いてワチャワチャ走り出す剛毅なモノを期待していただけに肩すかし感は否めないが、そういう固定概念を持たないマニアにはグッと味が染みてくる一枚でしょう。
もう少しビシャビシャに濡れた英国流儀でも良かったと思うけどねぇ。そういうアングラ地下室感を感じさせないスッキリとした味わいも好悪を分けるでしょう。時代に即さない古典スタイル、若い人には伝わらないかも知れないが、一定の需要はあるスタイルであろう。


SKID ROW - 18 & Life 2015 ★★★ (2022-04-23 22:01:03)

一瞬リードヴォーカルの座についたトニー・ハーネル
このバンドはどうしてもセバスチャン・バックのイメージが強いので流石のトニーでも分が悪い
しかしオリジナルを唄っているのはマット・ファロンである
そういう意味ではトニー・ハーネルが唄うヴァージョンも素晴らしい
何よりキレイなハイトーンだけではない男臭さも加味されたワイルドヴォイスはセクシーでクリアーだ
このラインナップで新作を聴いてみたかった


KENT HILLI - Vital 4 - More Than Meets the Eye ★★★ (2022-04-23 21:48:19)

見事な唄いっぷりですねぇ
ジョーイが憑依していますよ
力の入った唄い回しもソックリです


KENT HILLI - Vital 4 - Losing You ★★★ (2022-04-23 21:45:46)

ジョー・リン・ターナーの1stソロからオープニングナンバーをカヴァー
センスのある選曲です
オリジナルの良さを壊さない完コピ大会ぶりも好印象
エエ曲ですねぇ


VICTORY - Hungry Hearts - Hungry Hearts ★★★ (2022-04-22 12:30:35)

派手さに埋没しない歯ごたえのあるミドルナンバー
しかしメジャーな感性も有しており
このバンドが秘めていた可能性を強く感じます
ド派手に走るわけでも軽快なパーティーロックでもないが
大地を踏み鳴らすメジャーロックアンセムであることに代わりは無い
前後の曲の試聴感を爆上げしているのもポイントだ


VICTORY - Hungry Hearts ★★★ (2022-04-22 12:27:41)

メタルバブル湧き上がる1987年、多国籍な感性を生かしたジャーマンロックは実にワールドワイドな音楽性を披露。その癖のないストレートな作り込みとスケールの大きいダイナミックなロックは売れそうな勢いが充満しており、何かきっかけを掴めば大爆発しそうな雰囲気はある。結局、シングルカットされるも導火線に火をつける事にはならず、大きな話題を提供したとは言えないのだが、コンパクトにまとめ上げた楽曲は、どれもがシンプルにカッコイイ。歯切れの良いリズムとリフワーク、適度に見せ場を作るギターソロ、男臭いサウンドとメジャーな質感を巧みに混ぜ込み、チャーリーのハスキーヴォイスが力強く歌い上げる様にグッときます。
けして売れることを否定しないが、ロックな芯の太さを損なわないバンドサウンドの旨味、そのバランス感覚に唸りますね。

少々、アメリカン過ぎる、欧州的な情緒を増やした方がジャーマンらしい、これならアメリカのバンドで良いぞと、どっちつかずな印象で黙殺された感の強い今作だが、こうして時代が過ぎた今、果たしてそういった評価で終わる作風だったのかと思いますね。

80年代的メジャーサウンドと洗練された硬派なロックサウンドによる華麗なる融合、軽やかなミックスと歯ごたえのあるシンプルリズム、やはり生真面目なジャーマンらしさも存分にあり、大陸的なグルーブを持ち入りアメリカのバンドでは出せない、ワビサビがあるしヨーロピアンな風は吹いている。今作の味付けをブライトなモノに仕上げたのは、コンパクトさだろう。もう少しコクを出して欲しかったのだが、こういう味付けも戦略だと思う。そういう意味では正解だった。


ETERNAL FLAME - Smoke On The Mountain - I Believe In This Miracle (feat. Mark Boals) ★★★ (2022-04-21 18:07:32)

なんかしょうも無い内容の歌詞だが
マーク・ボールズが唄うと高貴に感じますよね
こぶしの効いたハイトーン
衰えはあるかも知れないが老獪なテクニックを駆使してやり切っています
主役はマークです


ETERNAL FLAME - Smoke On The Mountain - Got A Rock & Roll Fever (feat. Goran Edman) ★★★ (2022-04-21 18:04:39)

ヴォイスオブクリスタル
北欧メタルを代表するシンガーであるヨラン・エドマンの登場
あらゆるタイプの楽曲を料理するヨランの歌声に魅了
オマージュ全開の楽曲も組み立て方を工夫
でも唐突に終わるのはツメの甘さですよね
そこも込みでマイケルなのである


ETERNAL FLAME - Smoke On The Mountain - Smoke On The Mountain (feat. Mark Boals) ★★★ (2022-04-21 18:00:21)

唄うはマーク・ボールズ
彼のハイトーンはネオクラタイプの楽曲によく似合う
誰かに怒られそうな曲なのだが
このやり口がマイケル・シンクルなのだと言いたい
ネタバレ必死の楽曲構成
恐るべし


ETERNAL FLAME - Desire ★★★ (2022-04-21 17:55:51)

現在はMichael Schinkel's Eternal Flameで知られる、ギタリスト兼ヴォーカルを担当するドイツ人アーティスト、マイケル・シンケル率いる叙情派HM/HRバンドの1st。バンド名からも醸し出される○○臭、音源を聴く前から音が聞こえてきそうですが、その期待に応えるような叙情派路線を踏襲、そこにマイルドな感性も持ち込み陽性な部分もアピール、硬軟交えたサウンドは大衆性も完備しており、日本人好みの音楽性を展開している。
このバンド、全体的な質は高い、楽曲構成など、ベタではあるがツボを押さえている。突出した魅力は少ないのかも知れないが欧州的な陰りのあるメロディと、ジャーマン仕込みの生真面目さとパワー、伝統的なヘヴィメタルのマナーを守る姿勢も素晴らしいし、アクセル・ルディ・ペルらと同系統と言えるのだが、ギタリストとしての個性というのか技術的に引っ張れるだけの腕がないのがチョイとキツいのだが、そこも込みで楽しめるマニアにとっては、頼もしい存在となるでしょうね。

時代は1999年、正統派メタルが壊滅した時代に、類型的でどこかで聴いたような楽曲が満載であろうと、一筋の光を魅せてくれた存在だったのも事実。スクラップアンドビルド方式を採用しているが為に、どの曲にもフックがあり聴かせてくる。あとは個性を磨くことが最大のポイントだったろう。枚数は多くないが、このバンド名義で4枚ほどアルバムをリリースしています。
正統派メタルが好きな方なら是非ともトライして欲しいバンド。無理に購入しなくとも、いくらでも試聴できる環境がある今だからこそ楽しんで貰いたいです。


GRAVE DIGGER - Clash of the Gods ★★★ (2022-04-19 14:08:15)

ギリシャ神話をモチーフとしたコンセプト色の強いアルバムという事も手伝い、今作はお馴染みの剛直パワーメタル路線に、メロディアスな感性を大導入、そのおかげで楽曲とアルバムの流れにメリハリが生まれ試聴感はかなり良い。ともすればダークなカラーのパワーメタルサウンドは、聴いているとズッシリと重くのしかかり肩もこるのだが、今作はいい意味で洗練されており、絶妙な強弱が存在するために、その辺りの不満は解消されている。
あくまでも、それはこのバンドでの比較であり、並々ならぬ気合いと根性に一切の陰りはなくファンならば安心して手を出せるだろう。また、こういったエピカルなメタルが好きな人にとってもありがたい作風でしょうね。
ギターのアクセル "アイアンフィンガー" リットも技巧に埋没しないメロディックなソロを披露、屈強なパワーリズムの上で華麗な剣劇を披露しています。
とにかく自分たちの音を持っているバンドは強い、あの声が聞こえてくれば、それはグレイブ・ディガーだし、現代的なマッシブさに、80年代的ヘヴィメタルの語彙を用いる姿も頼もしい限りです。


GRAVE DIGGER - Clash of the Gods - God of Terror ★★★ (2022-04-19 13:54:41)

ダス・レッツテ・アインホルンもゲスト参加
お馴染みのパワーメタルと思いきや
中盤に大胆なキーボードソロを導入
そのDP風味満点のソロに魅了
従来のパワフルサウンドにいい意味での間を持たせたアイデアは大正解
今作に対する期待値も大上昇でした


AXEL RUDI PELL - Lost XXIII ★★★ (2022-04-19 13:46:00)

ドイツが生んだ孤高の様式美メタルヒーロー、我らがアクセル・ルディ・ペルの最新作。毎度お馴染みの気心が知れたメンバーも従え今回も究極のマンネリズムを体感、その筋のマニアにとってはたまりませんが、耐性のない若い人にはお馴染み過ぎて刺激がないに等しいでしょう。そういう意味では聴き手を分けることにはなるのだが、かつては掃いて捨てるほど存在した様式美系メタルバンドも現在は絶滅危惧種のレッドリスト、それだけに彼の存在は貴重であり、何があろうとも平常運転を怠らないアクセル節には感服ですよね。

ジョニーのパワフルなハスキーヴォイスも健在、この手のスタイルには少々相性は良くないのかも知れないが、アクセル・ルディ・ペルにとっては欠かせないピースであろう。新鮮味があろうが、代わり映えしない楽曲だろうとも、確固たる信念の元、煮詰め上げた音楽性に揺るぎはありません。これで良いのです。様式美系のサウンドに興味のある方はアクセルから入るのは大ありでしょう。なにより究極のマンネリズムを体感した猛者には、今作もバイブルでしかありません。


SAXON - Carpe Diem - Dambusters ★★★ (2022-04-18 15:37:36)

これぞサクソンなNWOBHM時代を想起させる強烈な一曲
新たなるクラシックソングの誕生に出会えましたね
多くのバンドに影響を及ぼしたサクソン
こうして時を経て影響を与えたバンド達からアイデアを還元という
逆先祖帰り状態が楽しい
倍速するNWOBHM仕込みのリフワーク
単に速いだけでない力強さが大好きです
何よりシンプルで親しみやすさにも往年の空気を感じますね


SAXON - Carpe Diem - Lady in Gray ★★★ (2022-04-18 15:22:32)

非常に雰囲気のある一曲
スピリチュアルな感性を刺激するメロウなミドルナンバー
こういう曲をさらりとやってのける懐の深さがベテランの味わいだろう
モノ悲しい旋律を奏でるキーボードも効果的だ


SAXON - Carpe Diem - Black Is the Night ★★★ (2022-04-18 15:19:49)

今作のような快活でパワフルなアルバムの中では効果的に機能するヘヴィな一曲
昨今のアルバムに収録されても違和感のないハードさ
現代的な音像と古典に根ざしたリフワークと楽曲構成の融合
こういう楽曲に負けないベテランの気概に胸打たれる
ドラマも十分に感じさせますねぇ
サバスティカルさがいい


SAXON - Carpe Diem - Living on the Limit ★★★ (2022-04-18 15:16:48)

パワフルなドラミングと古典的なリフワーク
そのおかげで古典ロックの旨味を最大限に増幅している
途中のメロウなパートも最高にクール
ラストに3分を切る勢いのあるナンバーでしめるとは憎い演出ですね


SAXON - Carpe Diem - Age of Stream ★★★ (2022-04-18 15:12:37)

これも強力ですね
80年代中期の匂いをさせつつも現代的なマッシブさが屈強なメタルスピリットをアピール
かれらは何も変わっていないことを証明しています
老獪なテクニックを駆使して老と向きあうビフの歌声も堂に入ったもだ


SAXON - Carpe Diem - The Pilgrimage ★★★ (2022-04-18 15:07:59)

往年の代表曲を想起させる味わい深いミドルナンバー
大作志向だが淡泊になるのがサクソン
その絶妙な重さがたまらん
威厳はあるが親しみやすい大御所感が好きですね
アメリカンナイズドと日本だけで非難された時代にフォーカスを当てたアルバムらしい名曲
次なるステージに上り詰めた印象を強く与えましたね
もう武骨なパワーメタルに戻らないで欲しい


SINNER - Dangerous Charm - Last Dance ★★ (2022-04-18 14:54:29)

口当たりの良いソフトなロックソング
こういう曲でもシナーの気骨のある歌声と哀愁は亡くならない
サビメロの陽性さがチョイと苦手だが
アレンジ次第では大化けだろう


SINNER - Dangerous Charm - Fight the Fight ★★★ (2022-04-18 14:52:33)

バラードの後にようやくハードな疾走ナンバーの登場
ヌルメのハードサウンドが続いた身体には超刺激的に感じますが
曲単位ではそこまでハードではない
いかにもシナーらしい哀愁のハードサウンド
でもそこまでキレていない
キレているのはシナーの心情だろう


SINNER - Dangerous Charm - Dangerous Charm ★★★ (2022-04-18 14:49:59)

この時代の今作でしか聴けないような味付けの一曲
こういうポップサウンドの中に哀愁のメロディを上手く組み込み
シナー風味に仕上げています
昔は好きじゃなかったが今ではお楽しみとなるのだから不思議です
でも弾け過ぎだ


立川亮子 - Treasure ★★ (2022-04-18 14:46:02)

彼女のバイオはサッパリですが、アンセム解散後、流浪の旅人となった我らが柴田直人師匠が浪人次第に提供した楽曲が2曲収録されているという情報だけで購入、リリース時期が1995年という事もありビーイング系なのかなぁと想像はしていましが、概ねそんな感じの軽快な歌謡ロックです。チョイエッジの効いたロックソングを基礎の出来た女性が歌い上げる姿は様になっているので、そっち方面のマニアならば大いに楽しめるでしょう。
ドラムはパワーヒッティングドラマーとして活躍する、そうる透、ギターはトラッシュギャングや浜田麻里で活躍した佐藤克也、こういう情報もマニアならグッとくるでしょう。そしてHAWARD KILLYが創作面で大活躍、期待の柴田さんの楽曲は可もなく不可もなしです。


GLORY BELL'S BAND - Century Rendezvous ★★ (2022-04-16 16:00:38)

シンガーのグローリー・ノースが立ち上げたと言われる元祖北欧メタルバンドが1984年にリリースした2枚目。前作に漂っていた芋臭さを良い意味で熟成、メジャー感も増量されたが、なんとも言えない泥臭さが増えNWOBHMとは、また違った武骨なロックスタイルを披露している。つかみ所の無い本作の中で、シンガーのグローリー・ノースは前作とは見違えるように表現力も増し一本調子なハイトーンから脱却を果たしている。どこかで聴いたことのある拝借フレーズの多さが気になり、イマイチのめり込めない面はあるが、そんな欠点をも覆す純粋な音楽に対する忠誠心があり、そのパワーと北欧マインド漲る音楽性は、③のような曲に見事、落とし込み自分たちのアイデンティティを明記したように感じる。
如何せん、どこか個性不足というのか寄せに言ったがアイデアがまとまらなかったという面は否めないのだが、もう少し認知されても良いようなバンドだと思います。グローリー・ノースのハイトーンは嫌いになれないんですよね。④では突然、ピアノをバックに別人のような声で唄い様に驚かされたモノです、途中でサックスまで飛び込みアーシーなサザンロック風味まで出るのだから尚更ですよ。
メタルマニアのバイブル、BURRN!!誌の創刊号にてポンコツアルバムの典型のような批評もあり、箸にも棒にもかからない作品と呼ばれてしまったが、初期型北欧メタルバンドが弱小レーベルを経て、日本やドイツ、イギリスなどでリリースした実績は買えるでしょう。
良くヨーロッパが北欧メタルの典型例のような語りをする人に出会いますが、嘘ではありませんが、本当でもありません。そういう雑誌に対するステレオタイプに人間でも無い限り、ここで聴ける多様性、そして手垢のついていない音楽性に、ロックの可能性と未来を見いだしますよね。バラエティに富んでいると思うか、どっちつかずかで評価は大きく分かれるでしょう。
ワタクシは、この全力投球68点の作風が大好きです。


GLORY BELL'S BAND - Dressed in Black ★★ (2022-04-15 20:35:24)

元祖北欧メタルバンドの一つとして語られるグローリー・ベルズ・バンドの記念すべき1st。リリースが1982年、完全にNWOBHMからの影響は強く、デーモンなどのサタニカルなイメージよりはサクソン的なロックサウンドをベースにしていますが、北欧の冷ややかな風も吹かせ、屈強なリフワークと小気味の良いリズムが耳を惹く古典サウンドは、正に80年代初頭のヘヴィメタル産声を感じさせるモノであり、NWOSHMと言いたくなるような独自性を強く感じます。
そこはかと流れる北欧マインド、そこに叙情的なギターの絡みからは、アイリッシュな匂いも隠し味に力強いリフとメロディアスなソロを絡めオリジナルティを確立、イングヴェイ・マルムスティーンのデモで叩いた事でも知られるドラマーのボー・アンダーソンは、今作でも効果的に機能、けして潤沢な予算さレコーディング期間があったとは思えない、青さはあれど、自ら切り開こうとする純粋なる野心が音に込められているように感じられ、説得力の高さに唸ります。
少々、癖の強い唄い回しのグローリー・ノースのパフォーマンスに評価も分かれそうですが、そこも込みで楽しんで欲しいですね。
ちなみにバックに映り込むメンバーショットは6人、ギターは3人クレジットされ、一人はキーボード兼務、どういう状態なのかは分からないが、音源を聴く限りキーボード大活躍は思えず、かといってトリプルギターによる厚みも感じない、実に不思議なバンドでしたね。


PHARAOH - Ten Years ★★★ (2022-04-11 15:26:11)

知る人ぞ知るUS産のパワーメタルが2011年にリリースしたEP。このアルバムしか知りませんが未発表曲を中心にカヴァー曲を2曲追加した6曲入りの作品になります。
そのうち、一曲がスレイヤーのTormentorとなると俄然興味も沸きますよね。
このバンド、とにかく熱いメタルスピリットが迸っています。アメリカのバンドらしい光沢なまめかしいコンクリートサウンドと欧州的な泣きの感性を巧みに融合したストロングスタイルのサウンドはどれもがクール。どこかファンタジックというのか好戦的でドラマティックなフォーキーさもあったりと、一筋縄ではいかない魅力を発散、その豊かな音楽的土壌を感じさせる幅の広いアレンジと演奏技術に唸ります。詳しいバイオはサッパリなのでネット検索をして調子こくと、恥をかくので止めますが、スレイヤーのカヴァーを聴くだけでも十分に価値はありますよ。血塗れのスプラッターメタルが、凜とした佇まいの正統派サウンドに生まれ変わるのだから、その確かな手腕に舌を巻きますね。
少々、直線的な唄い回しのシンガーのもって生き方に賛否もありそうですが、バックの演奏に負けない力強さを保管しているのでも問題なし。なにより、アクロバティックなツインリードも難なくこなすギターチーム、そして手数の多いドラムは強靱なグルーブを持ち入り聴き手を魅了、バンドを牽引する凄腕ドラマーですね。
雑誌読んでいないので、このバンドの認知度や立ち位置は分かりませんが、ここまで本格的なスタイルを極めたUS産パワーメタルバンドが日本で無視された状況なら残念ですね。
アメリカ産とは思えない泣きのメロディと情緒のあるフレーズ。日本人に受けそうな要素はたっぷりあると思うんですけどね。


SACRED FEW - Beyond the Iron Walls ★★★ (2022-04-11 15:03:21)

70年代から活動を続けていたアメリカンカルトメタルバンドの1st。紅一点のサンディ・ラゴことサンディ・クルガーをフロントに置く本格派のバンドです。初期型JPからNWOBHMテイストも通過したサウンドは、実に地に足のついたモノであり、サンディの無駄に張り上げない中音域を駆使したパワフルヴォイスを中心に、どっしりと構えたデビュー作とは思えない横綱サウンドを展開、曲調によってはざらついたギターサウンドと、生々しいリズムプレイが絡む古典臭も強めのスラッジ色の強いナンバーまで披露、多くの可能性を感じさせるバンドでした。
どこか毒気に汚染されているロックテイスト、そのアシッド感に危険な空気を嗅ぎ取りますが、肩の力がいい意味で抜けたグルーブと根暗な感性が攻撃的な感性に彩られ独自性を強めているのも好印象、生々しい音像から繰り広げられるギターと力強いリズムは絶妙なアタックポイントとなりツボを突いてくる。

1985年でも十分、カビ臭い地下室感の強い古典ロックの凄み。ヘアーメタルに浮かれた百花繚乱の時代にこのバンドには出番など無かったろう。ずっしりと重く深く沈み込む姿は70年代のロックなアティテュードを感じさせる。当時としては実に希有なバンドであったと言いたい。

今でもボートラ4曲+デビュー作となるシングル2曲を追加したヴァージョンも存在します。このバンドの音楽的変遷を楽しめますね。


HAMMERON - Wired for Sound ★★★ (2022-04-10 19:17:48)

US産メロディックパワーメタルバンドの2枚目。リリースは2014年、当時はお蔵入りした幻の音源がNo Remorse Recordsの手により復活しました。マニアを歓喜させた事件として裏街道ではビックニュースとなった一枚ですよね。
のっけから勢いよく駆け抜ける疾走ナンバーで掴みはOK。そのドライヴィングする鋼鉄の嵐に前作以上、期待値をグッと上げて貰いました。相変わらず、どこかで聴いたことがあるようなフレーズやメロディも飛び出しますが、日本人にとっては、そこが逆に愛着ポイントに変換されるような魅力が満載、DOKKENのパワーメタルヴァージョン的なニュアンスで紹介される機会も多い彼らですが、その説に大いに頷ける音楽性を披露しています。
時代の中でタイムリーな音楽性ではなかったかも知れないが、ツボを押さえたギターとパワフルなリズム、エモーショナルなメタルヴォイスと条件は揃っていただけに、バンドの顔となる個性という点を磨き切れれば大化けする可能性のあるバンドだっただけに、こうして一部のマニアだけが愛するバンドで終わってしまったのは残念で仕方がありません。

ドラムのジェフ・ウォードはMinistryでドラムを叩き、Nine Inch Nailsにも顔を出した人物、実弟はFlotsam and Jetsamのジェイソン・ウォードです。
ベースのダニー・ヴェガはAftermathで活躍、ギターのミック・ヴェガとは兄弟です。シンガーのブライアンはCyclone Templeの1stで唄っていました。
こうしてチョイとバンドのバイオを紐解いても、これだけのバンドに繋がるのだから探究心は尽きませんよ。いくつになっても出会いは大切ですね。


HAMMERON - Nothin' to Do But Rock - Jealousy (2022-04-10 18:48:14)

聖なる守護神さん、お疲れ様です。
私がこのバンドを知ったのは2000年に入ってからです。リリース当時は知りませんでした。
NO REMORSEの再発も驚きましたが、同時期に幻の2ndも復刻させた偉業に驚きと感謝を述べたいです。
マニア御用達のNO REMORSEには随分と助けられています。
今後ともヨロシクお願いします。


HAMMERON - Nothin' to Do But Rock ★★★ (2022-04-09 18:23:57)

世界中のカルトマニアが血なまこになって探していると言われるUS産パワーメタルバンドの1st。リリースはメタルバブル吹き荒れる1986年、そんな時代に筋骨隆々なマッチョメタルを披露と、時代と逆行する分けですからリアクションは良好とは言えなかったでしょう。
また、大胆なオマージュも多いので気になる方は早い段階で脱落するでしょうが、個人的にはそこがツボだったりと、この無頼なコンクリートサウンドの中にねじ込まれる情緒のあるメロディとキャッチネスさは、少々無愛想なアメリカンロックの中に細やかな表情を与え、安直な拝借すらも味方につけられるメタル愛を猛烈に感じてしまい、ランニングタイムの短さも手伝い気がつけばリピート再生となります。とは言え、今作がどうして高額なレートがつくのかはイマイチ理解できないが、今では簡単に試聴できる環境なので、グランジ以前のアメリカンハードサウンドに興味がある方は是非とも聴いて欲しい一枚であります。
アメリカのバンドでありながらもヨーロピアンテイストも強めの叙情派スタイルは、確実に日本でも需要のあるサウンドでしょう。派手さはないが堅実な演奏も素晴らしい、のちにCyclone Templeやジョー・スタンプ等で活動する、ブライアン・トローチの歌声も説得力があり、この手のスタイルのヘヴィメタルサウンドにフィットしていたのも高い評価に繋がった要因でしょう。

今回久しぶりに聴き、以前のイメージとはだいぶ違う印象を受けましたね。もっと不器用なスタイルだと思っていたのに、思いのほか楽曲に色艶があり、情緒のあるメロディに魅了されました。ド派手に走らないメタルの格好良さ。いいバンドだなぁ。こうなると高値のレートに納得しますよね。


横関 敦 - Jet Destiny ★★★ (2022-04-08 14:19:25)

ジェットフィンガーの名で親しまれる孤高の天才ギタリスト、横関敦が2014年にリリースしたソロアルバム。今回もインストモノですが、その豊かなフレージングと緊張感溢れるハイテクニックの数々に思わず息を呑み、横関のバカテクギターに完全に引き込まれます。
スピィーディーなプレイは勿論ですが、方々で言われているとおり、そのエモーショナルなタッチから繰り広げられる芳醇なフレージングを積み上げる官能的なギタープレイ、そして目の覚めるようなフラッシーな高速ピッキング、自分のギターサウンドを持っているギタリストの強みと言える独特のタイム感、正確無比なフィンガリングが生み出すスリル、ギタリストのみならずとも前のめりになるプレイで魅了してくれます。
オープニングから懐かしい雰囲気を醸しだし掴みはOK。そのまま勢いで流れると思いきや、③曲でもホッコリとさせられました。
上手いギターと天賦の才から繰り広げられるリックの数々、横関の音には華があります。これは並のギタリストでは出せない魅力。その唯一無二のタイム感を味わって欲しいですねぇ。良く唄うギターに飽きなんてありませんよ。オールインストモノに対する敷居の高さはありますが、簡単に試聴できる今だからこそ手を出して欲しいねぇ。音楽は名前で判断されるものではありません。
タピオカブームも去り、パンケーキも消えました。今度は変な名前の高級食パンでしょう。
でも本物は色あせません。横関のギターは一過性のブームとは無縁の色あせない魅力がある。それは速さでだけでない、心に訴えかけるギターがあるから。


GIRL - Wasted Youth - Wasted Youth ★★ (2022-04-08 13:59:40)

重々しいリズムが新鮮です
ヘヴィな面を強調したミドルナンバー


GIRL - Wasted Youth - Thru the Twilight ★★ (2022-04-08 13:57:40)

雰囲気重視の一曲
硬派なロックを前に出してきた
NWOBHMを意識した作風だろう


DEFIANCE - Product of Society ★★★ (2022-04-07 17:02:45)

スラッシュ第二世代にあたるバンドになるのだが、その世代からの影響も強いバンドの1st。歌い手の小型チャック・ビリー感がさらに模倣犯確定具合を強めるのだが、そこを逆手にオススメしたい。リバイバルブームは完全に定着、むしろ、この手のスタイルは若い人たちにも受け入れられている昨今、大物達の作品を聴き、あそこがどうだとか、ここがイマイチみたいに感じるが、それは、そのレベルの大物しか聴いていないだけで、このクラスに手を出すと随分と、それまでの評価を改めてしまうモノです。

このバンドは大きな個性や魅力には乏しいかも知れないが、大物クラスの良さを思いっきり確認させてくれるような普通感が丁度良い。なによりベイエリアスタイルを踏襲するスラッシュメタル第3世代と呼ぶに相応しい音楽性を披露しており、その実直な今こそ再考されるべきバンドのような気がする。


M.O.D. - Gross Misconduct ★★ (2022-04-05 13:41:27)

個人的にはドラムのミックスが好きになれずイマイチのめり込めなかった作品であるが、ビリー・ミラノのお遊び感もほどほどに、音楽性を一括りにできあいごった煮肉弾戦ロックを展開、この軽快なグルーブとノリにライブ会場ではモッシュの嵐が巻き起こるだろうと容易に推察できますよね。汗が飛び散るライブ会場、そのフラストレーションを吐き出させる好戦的なロックサウンドは、多様性を孕み多方面からマニアを集め楽しませてくれます。
理屈や理論では語れない様式、しかし、こうして今の感性で聴けば十分に筋の通った作風であり、整合性を高めた今作もまた、刺激的なサウンドを持ち入り聴き手の奥底に眠る野生を解き放ってくれます。
演奏レベルも高いし迫力もある、それだけにドラムの音が気になりますねぇ。


TYGERS OF PAN TANG - Ritual ★★★ (2022-04-05 13:27:14)

NWOBHM期に優れたアルバムをリリースするも、その後の音楽的な変遷により人気も失墜、そして解散とNWOBHMあるあるをベタに体験したバンド。そんな不遇を味わいながらも再結成後の活動も板についてきたベテランバンドが19年にリリースした一枚。
ミキシングにハリー・ヘス、プロデュースにソーレン・アンダーセンというラインナップも揃え盤石の体制でアルバムを制作、そのおかげで現代的なダイナミズムと質の高いメロディ、攻撃的なメタルサウンドにより深みと情緒を盛り込み、実に聴き応えのある一枚へと仕上げています。スピード命な方には少々、物足りないかも知れないが、安直なギャングランドパート2ではない懐の深い作風は大いに支持できるモノであり、若い感性とベテランバンドの経験が結合した今作は堅実さと野心が共存しており、新旧のファンを満足させる音楽性へと向かっている。
唄を中心としつつもギターワークは耳を惹かせる部分は十分にある、オーソドックスながらミッキーのギターはロブの相棒として大活躍であろう。スピーディーな④が登場するあたりから俄然、勢いも増してきますからねぇ。
古さに埋没しない古典ロックの旨味、新生TOPに興味ある方は是非ともトライして欲しい一枚ですねぇ。


X.Y.Z→A - Seventh Heaven - まだまだ最悪やないで ★★★ (2022-04-04 13:28:09)

ライブではさぞや盛り上がる一曲であろう
腕の魅せどころでもある


X.Y.Z→A - Seventh Heaven ★★ (2022-04-04 13:27:14)

今やラウドネスの看板シンガーとして揺るぎない地位に舞い戻った二井原実先輩。このバンド結成時の秘話など、マニアならずともグッとくるエピソードもありますが、そこから10年以上も経った今作は、初期の頃のガチンコメタルとはチョイと距離を置いた作風になっています。爆風スランプ、筋肉少女隊、TOPSなどのメジャーバンドでも腕を鳴らしたメンバーが揃うのだから、それだけファン層多い。また、どうしてもラウドネスの二井原実という看板は大きすぎ、正直彼らのライブは参加メンバーに対して小規模なモノになっていた、それだけに、ここで聴ける最大公約数のファンを満足させる音楽性に落ち着いた事に驚きは少ない。
個人的には、中途半端なハードサウンドは苦手なので、のめり込むことはないが、日本のハードシーンに対する新たなる可能性を示唆したのは間違いないだろう。
ヘヴィな音像の後ろに『息子よ歯を磨けぇ』と歌い込めるのも、このバンドのキャラならではだろう。

余談だがライブ会場で、ベースの和佐田さんに対して敵対心を向けにアホがいた。おそらく彼のバックボーンが気に入らないのだろうが、アホな耳がついていない。パフォーマンスそのもので評価されるべきアーティストに対して、その活動歴を問うのならば、音楽を聴かない方が良いだろうと思うほど、軽蔑したくなる行為だった。

そういうのも、このバンドをガチンコメタルから遠ざけたのならば残念だ。キャッチーでメロディアス、そしてドラマを放り込み、歌謡テイスト満載で仕上げたごった煮ハードサウンド、こういうシャレっけのあるサウンドに、二井原実先輩の声はバタ臭過ぎる、本当に面白い。ある意味、そのミスマッチ感に付き合えれば評価も大きく変わるでしょうね。
テクニカルでダイナミックなリズムプレイ、そこに橘高のギターは常に叙情性を讃えフックを設けている。素晴らしいミュージシャンが揃い、ジャンル不問でロックをやり切っている。
もっと高い評価を受けるべきバンドであり、アーティストであろう。


PALACE - Binary Music ★★★ (2022-04-03 13:35:30)

マイケル・パレスがやりたいことをやり尽くす、ソロプロジェクト第2弾。ドラムにダニエル・フローレスが参加という、その筋にとっては両雄が並び立つ豪華な布陣に興奮度もマックスでしょうね。
そんな両者のコラボは相乗効果を生み出し極上のメロディアスサウンドを披露。メロディ派の心をウキウキさせるような朗らかでチョイ哀愁のあるメロディ、その素直な響きに身体が踊り出すような躍動感を感じるでしょう。
硬軟のバランスのとれたサウンドメイクと80年代的志向を感じさせる作風、狙いすましたメロディアスハードサウンドは、マイケル・パレスに求められたものを純粋に表現したと言えるでしょう。唄を邪魔しない演奏、何を聴かせたいかを明確に見据えたアレンジの旨味。唄モノロックファンならば、手に取って損はしないでしょうね。


SATAN - Earth Infernal ★★★ (2022-04-03 13:16:17)

オープニングナンバーから『COURT IN THE ACT』時代を想起させるような楽曲で幕開け、その狙い澄ましたサウンドは往年のファンを立ち上がらせるには十分なインパクトを誇り、今作に対する期待値も上がります。先行公開された②への流れも悪いわけがなく、懐古主義の再結成組との違いを明確に見せつけていますね。
自らのスタイルとも言える荒々しいリフワークと哀愁のあるメロディの絡みは、若い人の耳にも刺激的に届くでしょう。生々しい音質も手伝い、当時の空気を醸し出しているのも正解、少々古くさく聞こえるかも知れないが、これぞNWOBHMな音色になっている。
スリリングなツインリードの応酬、そのスリルは一寸先の展開を読ませない緊張感が漲り、生々しい音像も手伝い過去最高と呼んでも大げさではないSATANスタイルを披露している。
老いて益々盛んなるべし、大人げないNWOBHM印満載の古典メタルに興奮冷めやらぬと言ったところでしょう。
憂いのある沸騰型ヴォイスがよく似合うビショビショに濡れた古典サウンドの旨味、ブライアン・ロスが唄う様にマニアならずともグッと引き寄せられるでしょう。
自分たちの型を持っているバンドは強い、独自性のあるアングラ臭溢れる地下室サウンド、そのノリを現代のテクノロジーをもって復活させているのだから通用しない分けがない。古くさい音色ながらも強烈な吸引力を持つ魔力的サウンド。SATANサウンド健在を強く印象つけました。あら探しは厳禁ですけどね。


SAVAGE - Loose 'n Lethal - Berlin ★★★ (2022-04-02 14:41:39)

若い頃はスピードばかりに目がいったが
もう少しキャリアを積んだ頃には
この手のミドルにも耳が反応するようになりました
音質の悪さに腹ただしい思いを味わいますが
なんかこう曲順的にいいんですよね
何が良いのかと言われると困るが
曲順の妙味が楽曲の良さを膨らませています


COBRA SPELL - Anthems of the Night ★★★ (2022-04-02 14:34:55)

ヴォーカルとドラムが男性、ギター2本とベースが女性という男女混合バンドによる4曲入りのEP。所謂NWOTHMバンドなのだが、オランダ産と言うだけに硬軟のバランスが絶妙である。甘すぎずクドくない叙情性とキャッチーさ、そのメロディの質は馴染みやすく大衆性も完備、しかしハードなダイナミズムを損なわないという、先人達のスタイルをお手本にビルド&スクラップを敢行、JP風味もあればスコーピオンズを想起させるような欧州型メジャーロックを展開、そこにアメリカンテイストまでまぶし、MTV全盛期を思い出させるような作風になっています。
2019年結成、いまのところEP2枚とシングル2枚、重複しているだけにアルバム一枚にはならないのかも知れないが、こういうスタイルを欲するマニアは世界中にいるので、フルアルバムに期待を抱かせるバンドですね。
個性の出し方の難しさはあるが、そこもせめて欲しいねぇ。


EXCITER - Blood of Tyrants ★★★ (2022-04-02 14:24:26)

元祖カナダ産スピードメタル番長のフルアルバム。ダン・ビーラーのいない編成に不安はあったのだが、バンドの創始者であるジョン・リッチは健在、暴れ倒す楽曲を牽引と彼のパワフルかつクレイジーなギターサウンドを中心に豪放磊落、ファンが待ち望むエキサイターサウンドをど真ん中でかき鳴らしています。ドラムも大暴れだしベースも食らい付き、両者のアクロバティックリズムのおかげで、騒々しいエキサイタースタイルを継承するモノとして大いに楽しめます。

歌い手のハイピッチで叫び立てながらも、しっかりとメロディを追いかけ歌い上げる様も、まさにエキサイターと刺激的、そのおかげで、ダン・ビーラー不在が不満に繋がらないというラインナップに落ち着いたのが素晴らしいです。ましてや、2000年にこういうスタイルで勝負を賭けたバンドの気概に胸が焦がれますね。

スピード狂を自負するマニアならば聴いて損はしないでしょう。インパクト勝負、帰りの燃料積んでない破れかぶれたスピードメタルに、貫禄が備わった2000年仕様のエキサイターサウンドは実に刺激的でした。


91 SUITE - 91 Suite ★★★ (2022-03-27 16:39:55)

音だけ聴けば北欧系かなぁと思わせる甘く切ないハードポップサウンドが魅力のバンドによる1st。スペイン産のBON JOVIみたいな雰囲気の楽曲はどれもがメロディ派の耳を優しく刺激する高品質サウンドを保持、新鮮味はない定番なれど、リリースされた時期が2001年となると貴重な存在だったと理解できるでしょう。世界に先駆けAvalonからリリースされたのもポイントですが、ワタクシは輸入盤しか知らず国内盤の存在を知りませんでした。

2008年にはリマスター盤も出ましたが、そちらも廃盤、パッケージ商品に拘る方には少々お高い買い物かも知れませんが、その価値はあるぞと言えるメロディ派にとっては隠れた名品であると言いたいですね。

弾けるパッショネイトも隠し味に、ソフトケイスされた哀メロナンバーに嫌み無く落とし混む非凡なるセンス、爽やかさと甘口なキャッチネスに絡む熱のある歌声、定番ではあるが哀メロ、美メロを盛り込みドラマ性を展開できる楽曲群の魅力、バックの演奏もツボを押さえており安心して聴いていられます。

やはりベタには敵いませんねぇ。ベタ最強説を裏付けるような一枚ですね。


APOCALYPSE - Apocalypse ★★★ (2022-03-26 12:54:58)

どうしてこんなに魅力的なバンドなのに絶望的なほど知名度が得られなかったのだ?と思わせるバンドは数あれど、このバンドほど作品のクオリティと知名度がかけ離れたバンドのいないでしょう。
Music for Nationsの今は亡きUNDER ONE FLAGからもリリースされたスイス産のスラッシュメタル。個人的にも彼らを知ったのは遅く、2000年に入ってからである。このクオリティなのに仲間内からもこぼれていた事に痛恨の極みを感じるのだが、クールなインストナンバーも知的エッセンスを漂わせ、剛毅なパワフルさやスピード勝負でないことを裏付けているのも見逃せません。良く動き回るリズムは変拍子もバシバシ決め、躍動感がある。歌い手も方向タイプではなくしっかりと歌い込めるタイプだけに、正統派ファンも難なく手にすることが出来るでしょう。NWOBHMからの流れを的確に継承したメタリカスタイルではあるが、随所で感じさせる叙情テイストと親しみやすいキャッチーさ、そこにいい意味でのマイナー臭をぶち込み、アングラメタルなスタイルを形成している。
聴きやすいのだが緊張感が漂い、自分たちの個性を確立しようと努力している点も見逃せません。
古き良き古典スラッシュの調べ、正統派メタルに近いスタイルなのも幅広い層に受け入れられる要素かと思います。なんと言っても北欧マインドを感じさせない無国籍なサウンドだと言うのもポイントでしょう。


HEAVENS EDGE - Heaven's Edge ★★★ (2022-03-22 20:08:30)

適度にハードでワイルドな王道スタイルはテクニカルさも十分に生かしアメリカ産バンドはレベルが高いなぁと関心させられますね。デビュー作ながらプロデューサーにニール・カーノンも迎えお金も掛かっていますよね。そのおかげで充実にした仕上がりになっています。
豪快だが細部に渡り拘ったサウンドメイクの旨味、唄とギターの2枚看板は屋台骨を支える優男チームとスクラムを組み、盤石の体制を築きシーンに挑んでいたのですが、やはり時代が悪かった。アルバムのチャートも圏外と惨敗、次の一手が出ぬまま、コロンビア・レコードから撤退となる。
そういう背景もあり、イマイチ認知度は低いだろうが、作品のクオリティは高く80年式のメジャーロックを知るには十分な一枚でしょうね。ダイナミックだが繊細さも加わるアメリカンハードサウンドの良心とも言える作風。甘すぎず軽すぎない真面目なスタイルに好感を持つマニアも多いでしょう。2010年に再発されたROCK CANDYヴァージョンはボートラが3曲追加、そちらは比較的手に入りやすいかもしれません。


CROWLEY - Evil Bride - Alice in the Land of Hell ★★★ (2022-03-21 14:41:04)

宇宙海賊だったEITA嬢がゲスト参加する妖艶なるミドルナンバー
このバンドらしい雰囲気のある一曲
声が出ているねぇ
現役感があるなぁ
コロナでなければもっと精力的な活動が出来なのにねぇ


CROWLEY - Evil Bride - Evil Bride ★★★ (2022-03-21 14:37:45)

後ノリのグルーブも心地よいが
もう少しツッコんだビートの方が合っていたかも?
でもこれがクロウリーサウンドです
オカルティックだけに留まらない切れ味鋭い疾走感
キャッチーだがどこか不気味な雰囲気のあるメロディ
老獪なテクニックを駆使するシンガーのパフォーマンス
アルバムの表題曲らしい意欲に溢れた一曲ですね
インディーズど侮るなかれなPVも印象的です
ノスタルジックな復活劇じゃない
今が現役なんだという作りもいいですねぇ


HITTEN - Twist of Fate - Take It All ★★★ (2022-03-20 13:29:00)

パワフルなリズムを従え叙情的なメロディを歌い上げるシンガー
そのフックのある歌メロにグッと掴まれます
硬軟交えたガチンコメタルの旨味
こういうメロディとハードな設えのサウンドは大好きですねぇ
情熱刑事哀愁系なのがたまらん


VICTORY - Fuel to the Fire ★★★ (2022-03-20 13:17:13)

2006年にリリースされたリメイクベストアルバム。往年の名曲から最近のモノまでパッケージ。シンガーのチャーリー・ハーンがいないのは残念だが、ギターチームは黄金期のトミー・ニュートンとハーマン・フランクの二人、阿吽の呼吸から繰り出されるツインギターはダイナミック、屈強なリフワークは勿論、ソロでも華麗なプレイで魅了。質実剛健な本格的ハードサウンドにピッタリです。
リズム隊も生き字引となるベースのファーゴ・ピーター・クノールンは健在、ドラムはフリッツ・ランドウという黄金期を支えた二人、抜群のコンビネーションから生み出されるグルーブは心地良く鳴り響き盤石と態勢で後方支援をしています。
シンガーである、ジョティ・パルカルディスも違和感は全くなく、ハスキーな高温を生かしタフでワイルドなヴィクトリーサウンドのフロントマンとしての重責を見事に果たしていますね。
生まれ変わったというよりは、現代のテクノロジーで復活した過去の名曲群、個人的にそこまで熱心に聴いたバンドではないので、思い出せない曲もあったり、新曲もあるのだが、そんな細かい事を気にしないで楽しめる、クラシックロックの美点が詰まっています。
ドイツ人らしい生真面目さ、豪快なノリはダイナミックだが、キャッチーさも存分に練り込まれているので試聴感は抜群に良いかと思います。AC/DCみたいなもんは苦手だという方にはすすめませんが、古典となるロックな響きを体中で浴びたいマニアならば、大いに楽しめるでしょう。やはりテンポアップした曲が多く、ライブ映えする楽曲が小気味よく流れてくるの選曲の良さも今作の魅力。ベストアルバム的な側面があるので、尚更、手が出やすいでしょう。
売れた実績の無いバンドは再発が難しいからねぇ。コンプするのが難しいアーティストだけに、尚更でしょうよ。


RUNNING WILD - Gates to Purgatory ★★★ (2022-03-19 13:53:28)

NOISEのコンピ作などにも参加した元祖ヴァイキングメタルバンド、我らがロックンロルフ船長率いるランニングワイルドの1st。お世辞にも演奏が上手いとは言えないのだが、このドタバタ感も含め幻のデモテープ時代から成長したよなぁ頷かせるパワー漲るスピードメタルを披露、NWOBHM直系とも言える直情的なビート、そしてダークでミステリアスな雰囲気も醸し出しつつ、スピードとパワーに特化したスタイルはプレスラッシュ群に君臨していた時代からの産物でしょう。
この理論など糞食らえ、未消化な部分も含めいい意味での青臭さが何者にも属することなく自分たちのスタイルを追求しようとする純粋さと重なり応援したくなります。
昨今、ヘヴィメタルを取り巻く環境は益々多様化され解釈が無限になりつつあります、うつろいでいくハードシーンの中で変わらないモノがあるのだとしたら、こういう実直なサウンドなのかも知れません。
大酒をかっくらい、骨付き肉にかぶりつく大男達が奏でる無頼なロックサウンド。海賊ならぬ山賊感は強めなれど、B級メタルの王者としての風格はたっぷりである。


GYPSY ROSE - Prey ★★★ (2022-03-19 13:35:40)

大手ゲフィンとジーン・シモンズが絡んだ一大プロジェクトとも言うべき背景もありゴージャスな音作りが施されています。売れそうなプロダクションを味方に豪快なサウンドを披露、類型的なメインストリーム寄りのサウンドではあるだろうが、カナダ産らしく堅実な作り込みがなされ軽薄なイメージは皆無。リリースは1990年と言うことでブルージーさも取り込んだスタイルはCINDERELLAあたりを引き合いに出す人も多いでしょうね。
でもこのバンドはもっと都会的で洗練された要素が強いしテクニカルさもある、またハードテイストが熟れている。

ルックスも整い大手の口添えもあったがヒットとはならず(ジーン関連はこういうの多いなぁ)程なくして消えたと言われた本格派のバンド。古き良きメジャーロックの香りを纏いつつも本格派のハードサウンドを鳴らすバンドだっただけに残念である。

バンドの顔となる個性、そこがポイントだったのかも知れない。運も実力の内とはこのことかと思いますね。90年てのもチョイと遅かったかなぁ。


BLUE TEARS - Blue Tears ★★ (2022-03-19 13:23:11)

めでたく廉価版の発売が決まったアメリカンメロディアスロックバンドの1st。ジョン・ボン・ジョヴィ似のシンガーが、売れ線アメリカンロックのど真ん中を一切の寄り道もなく展開、あまりにもストレートな売れ線スタイルに恥ずかしくなります。
このバンドを聴いたのはグランジ全盛の92.3年でしたが、その時でもやり過ぎだと思いましたね。シンガーの声質が余計に類似性を浮き彫りにさせているのも気になるポイント。
ある程度、80年代的メインストリームに慣れ親しんだ方には少々味付けが濃いと感じるでしょうね。
逆に若い人には、この外連味のない産業ロックから新鮮さを感じるかと思います。また当時を懐かしみたいマニアにも需要がありそうですね。リリース当時よりも今の方が好意的な意見もありそうですが、拒絶もありますよ。
久しぶりに聴きましたが、7曲目で一旦停止したもんなぁ。優等生過ぎるぞ。


ALCATRAZZ - V - Target ★★★ (2022-03-19 01:49:52)

アルカトラスの名に恥じない雰囲気のある一曲
多くのファンが待ち望んだのは1st路線ですからね
ドゥギー・ホワイトも期待に応えています
ジョー・スタンプのギターもクール
裏で支えるキーボードもいいですねぇ
このギターを聴いてインギーと全然違うって言う人いますかね?
圧巻です


CRAZY LIXX - Ruff Justice - Hunter of the Heart ★★★ (2022-03-19 01:37:54)

チョイエロPVも懐かしいねぇ
元ネタも明け透けですが
そこも込みで楽しんで欲しい
このバンドはそういうノスタルジックな面が売りですからね


WIG WAM - Non Stop Rock and Roll - Do Ya Wanna Taste It ★★★ (2022-03-19 01:34:06)

PVも作られたリーダートラック
このバンドらしいキャッチーさが弾けています
でも核になるものは硬派なロックですよ
大真面目にふざけるから様になるのです


FLOTSAM AND JETSAM - Blood in the Water - Burn the Sky ★★★ (2022-03-19 01:31:25)

ベテランですが過去の遺産にすがるだけではない現役感のある音作り
こういう鮮度の高い音楽性をやり切れる姿が頼もしい


FLOTSAM AND JETSAM - Blood in the Water - Brace for Impact ★★★ (2022-03-19 01:28:57)

キャッチーでノリが良いですねぇ
それでありながらもシリアスなスタンスで聴くモノを圧倒
古さに埋没しないフレッシュ感も素晴らしい


DEE SNIDER - Leave a Scar - I Gotta Rock (Again) ★★★ (2022-03-17 02:10:38)

挨拶代わりには強烈過ぎるオープニングナンバー
これぞディー・スナイダーなロックアンセム
ステージ映えする彼のスター性も輝いていますねぇ
年齢を感じさせない容姿にも驚きました
歌詞も良いですよね


DEE SNIDER - Leave a Scar ★★★ (2022-03-17 02:08:09)

我らがロックンロールヒーロー、ディー・スナイダーの最新作。オープニングで掴みはOK。これぞロックアンセムな豪快でノリノリのメタルソングにグッと掴まれます。現代的なスタイルを無理なく取り込みつつもオールドスクールな風合いも巧みの盛り込み、新旧メタルの美味しいところを総取り、テクノロジーの恩恵を受けながらも、衰えを感じさせないディーの貫禄たっぷりな活きのいい唄いっぷりのおかげで、フレッシュ感もあったりと、若い人が聴いても楽しめる現代メジャーメタルの王道をいくスタイルとなっています。
バックを支える関係者もディーに経緯を払い最善を尽くしているのも好印象、その期待に応えたディーも見事でしたけどね。中盤あたりで少々味付けが濃いなぁとオジサンには脂っこい場面はあるのだが、ステージ映えする華やかなパフォーマンスのおかげで賑々しい気分になれます。

それにしても不思議である。10年位前からチョイ前まで『Cum On Feel The Noize』は聞き飽きたせいか、幾度耳にすることはなかったのに、ここ数日はヘビロテである。やはりヒット曲を持つアーティストは強いなぁ。紅白に出た演歌歌手みたいなもんと悪口を昔なら言っていたのに不思議である。ちなみにコロナで疲弊するアメリカの教育関係者がストライキを行ったニュースを見たときに、そのストライキを起こした先生達が皆で『Cum On Feel The Noize』を唄い一致団結、あの姿には度肝抜かれた、凄いヒットソングであり、抑圧されたティーンエイジャーの為の唄だと思っていたけど、色んな使われ方があるんだと思い知った。
ロックは不変だ。ディー・スナイダーはもってんなぁ。


まんが道 - ボヨヨンロック - ボヨヨンロック ★★★ (2022-03-15 18:35:25)

完全に魔女卵の代表曲『魔女卵』をパクっています
しかし、それはこのバンドならではのお遊びでしょう
知っている人なら逆に大盛がありです
幻の魔女卵の魔女卵を取り上げてくれてありがとうと言いたいくらいです
目くじら立てずに楽しみたいと思わせる魅力がある
不思議なものだ


CHINA - Live ★★★ (2022-03-15 18:31:26)

Sign In The Skyが再発された際のボートラとして復活したが、今月末に単体で複刻版が出るライブアルバム。日本盤は7曲入りですが、正直、曲数が少なく盛り上がりそうで終わる感じが何ともしがたい、もどかしさもあるのですが、それでもスイス国内で行われたライブだけに完全ホームな勢いの中でメロディアスなサウンドを奏でてくれます。
やはり、チャイナはこの繊細さが重要でしょう。マーク・ストレイスと作り上げたアルバムは少々野暮ったいからねぇ。
ソフトケイスされた、いかにもチャイナな④から⑤の流れなんて、やっぱり良いもんねぇ。⑤ではライブならではのベースソロタイムも挟みノリノリで大盛り上がりです。これぞチャイナでしょうよ。でも7曲は物足りないぞ。


GASTANK - MR.GAZIME (7"EP) ★★★ (2022-03-12 17:57:01)

現在は紙ジャケ仕様で再発もされた、オリジナルは1985年の3曲入りEP。パンクメタルとの事でしたが、思いのほか格式のあるスタイルのサウンドである事に驚かされた。パンクというよりはメタル寄りのスタイルであり、その荒涼としたメロディが耳を惹くオープニングナンバーの『Mr. Gazime』が醸し出す世界観は、個性的であろう。

ベースの刻みから始まる②の面白さ、けして演奏が上手いバンドとは言えないが、荒削りなプレイが逆に生々しいパンクな精神性を反映、曲調に合わせ叫び上げるBAKIのカリスマ性は今作でも十分に感じ取ることが出来る。リリース当時、この手のパンクタイプの歌い手がイマイチ好きになれずにハマらなかったのだが、大人になってからの方がシックリくるようになったGASTANK。アルバム毎に方向性が変わったバンドだけに、どれが代表作で、どの路線が好きかで評価も大きく分かれるだろうが、80年代の混沌とした地下ロックシーンの純粋さに触れて欲しい。
直情的なビート、個性的なギター、そしてカリスマ性のある歌い手、好き者にはたまらないだろう。


A BAND CALLED O (2022-03-09 17:48:33)

元々はThe Parlour Bandというプログレバンドでしたが、メンバーチェンジに伴いA Band Called Oと改名。二枚のアルバムをリリース後、再びメンバーチェンジに伴いThe O Bandとバンド名を変更します。
このバンドの事をアルファベット一文字の”O”と思っている人は世界に3人くらいしかいないでしょう。
アルバムジャケットにもデカデカとA BAND CALLED O、Within Reach以降はThe O Bandが正式です。このサイトでもA BAND CALLED Oで4枚とも自動登録が出来ました。
このバンドの事を”O”というバンドで登録するのはマイケル・ジャクソンの事を”J”と呼ぶのと同じです。王貞治の事をウォンと呼ぶくらい、あらゆる情報を無視しての認識でしょうね。世界に3人いないかも知れません。その貴重な一人が日本にいることに笑いを通り越し無になります。考えられん。カレーライスの事をルウって呼ぶのと同じくらいドが外れた感性であろう。
長島茂雄をミスターやチョーさんと呼んでもシマと呼ぶ奴は日本に3人いないでしょう、DEEP PURPLEのことを群青色と思わないでしょう。世界のイチローと言えばで、町内会の一郎さんを思い出さないでしょう。

私もやられっぱなしではしゃくなので、これくらいの嫌味は言わせて頂きます。
このバンドの熱狂的なファンがいたら殺意を抱くだろうね。バンド名も間違えアルバムタイトルも違う、何を知っているんだ?

松井秀喜のことをモスラと勘違いするくらいなら可愛いのだが根本が違う。


BLAZE(東京) - Danger Zone - Adriana ★★★ (2022-03-09 12:37:06)

泣きのインストナンバー
池田のギターは実に味わい深い
彼がリッチータイプと言われるのも納得ですが
それだけに終わらないバンドサウンドが美味しい


BLAZE(東京) - Danger Zone - Freedom ★★★ (2022-03-09 12:36:08)

生々しいバンドサウンドが楽しめます
70年代的な発想を現代に落とし込んだという事でしょう
ロックバンドかくあるべきなダイナミックな演奏
豪快なノリが腰にきますよね
ブレイズというバンドを端的に洗わすような古典ロックナンバー
今でもこういう音も求めている人は世界中にごまんといますよ


BLAZE(東京) - Danger Zone - Mary ★★★ (2022-03-09 12:33:23)

インストを挟んで
ファンキーなサウンドが飛び出しますね
古典ロックの旨味
上手く現代のフィルターを通していますよ
古い曲を古いまま現代に蘇らせましたね
結局は様式美路線なんだよねぇ


BLAZE(東京) - Danger Zone - Vino Amargo ★★★ (2022-03-09 12:32:02)

冒頭からアコースティカルなギターが情熱的に奏でられます
ガットギターの音色は良いねぇなんて言っていたら
次の曲に続きます


BLAZE(東京) - Danger Zone - Danger Zone ★★★ (2022-03-09 12:29:30)

キーボードの壮大なプレイで幕が開けるアルバムのタイトルトラック
この厳かな頭からどうなるのか興味が沸きますよね
プログレッシブな匂いのするテンション高めの一曲
こういう曲をかっこよくやれるのはVOWWOWと彼らくらいですよ


BABYLON(清水保光) - FAREWELL… - For the Longest Time ★★★ (2022-03-09 12:19:54)

メリハリの効いた演奏
テンションの高いインストプレイは緊張感が漲り興奮します
しかし癖が強すぎる唄がどうにもならんかなぁ
甘い歌メロも悪くないんだけどねぇ
途中で心が折れます
でもバックの演奏は素晴らしい
国産様式美ならではな完成度の高さに唸ります