2011年リリース、全5曲入りのミニアルバム。VOにレインボー以上にレインボーしているバンドと例えられる国産様式美バンドの最高峰に位置していたテラ・ローザの赤尾和重と同じくメジャーデビュー盤のでギターを弾いていた鈴木広美の二人が名を連ねるとなるとマニアなら期待に胸を膨らませ思わず身を乗り出さずにはいられませんよね。1曲目から期待に応える様式美ナンバーが飛び込み2曲目で昇天必死、やや衰えを感じなくもないが艶やかな歌声は健在だし鈴木広美のテクニカルなギターが随所に見せ場を作り、場面場面で的確なプレイを披露し期待を裏切らない腕を見せてくれたのは流石である。本人の持ち味としては違う見せ方もあるのでしょうが、元テラ・ローザの肩書通りの名演にファンならずとも楽しめるでしょうね。独特の歌詞が印象的なキャッチーな「業火」(火の中に影を思わせる世界観に感涙)、お約束の疾走ナンバー「Don't be so mad」妖艶なミッドチェーン「だれも」この世界観は本当に素晴らしいですね。渋いシャッフルナンバー「太陽」、テラ・ローザではやらなかったブルージーな「砂山」とベテランが叩きつけてきたあいさつ代わりには強力すぎる問答無用の一枚に国産メタルの底力を見せつけられましたね。
ドイツ産正統派HM/HRバンドが1985年にリリースした1st。ツインギターを要する捻りのない様式美系のサウンドに「やってもうたな俺」と呟かせ、一曲目のタイトルHeaven Can Waitとかを見て雰囲気で手を出したのがいけないんだと購入当初はまともに聞くこともなく(CD化されたのは2000年に入ってから2曲のボーナス入り10曲)感性に任せた衝動買いにやさぐれたんですが、ドぐされマニアなワタクシの耳にはビンビンに生ぬるいサウンドも鳴り響くのです。欧州産ならではの湿り気を帯びたお約束感満載のメロディラインにギターワーク、セオリー通りの展開が単調さを醸し出しますが(B級感もプンプンです)好きなんですよね、この手のサウンドは、どんだけクソださいと言われても消えて欲しくないジャンルなんです(マイルドでパンチに欠けたフニャフニャの様式美を前にアクセル・ルディ・ペルの偉大さに感服させられます)作品の中心にあるのは、あくまでも歌であり曲の構成もオーソドックスで比較的しっかりとまとめられている点が聞かせられる要素となり欠点を補っている。歌とメロディを支える地味なアンサンブルに個人的には興奮度指数も低めなんですが、時折切り込んでくる哀愁のフレーズとシンプルなリズムにマニアならグッと引き寄せられる要素もあるかと思います。なんだかんだ言いましたが、結局はワタクシは好きなジャンルなんですよ。筋金入りの様式美マニアなら手にとって頂き、なんだかんだと批評を並べ立てて欲しい一枚です。ワタクシの様式美に対する溺愛ぶりは徳光さんの巨人愛にヒケをとらない盲目ぶりですからね。
1984年リリースの1st。メロディを大切にしたオーソドックスなHM/HRサウンドを聞かせてくれます。③のような疾走ナンバーも用意していますが、デフ・レパードのような④あたりが主題となりポップセンスを生かした幅広い楽曲を披露しドイツ産とは思えないワールドワイドなサウンドで勝負を賭けています。キーボードが広がりを与える①や都会的な洗練度がシャレている⑤などもそうでしょうね。(⑧ではプレイング・マンティスもカヴァーした「All Day And All Of The Night」もやっています)。安定感のあるプレイは勿論、若干後半は盛り下がりますが、なかなか1stとは思えない粒ぞろいの楽曲にメロディ派なら一聴する価値はあるでしょう、ギターも巧いしドラムもズバンと邪魔にならないタイトなドラミングを鳴らし、そこに効果的なキーボードのフレーズを盛り込みハードにまとめ上げる手腕は見事です。
1984年リリースの1st。メロディを大切にしたオーソドックスなHM/HRサウンドを聞かせてくれます。③のような疾走ナンバーも用意していますが、デフ・レパードのような④あたりが主題となりポップセンスを生かした幅広い楽曲を披露しドイツ産とは思えないワールドワイドなサウンドで勝負を賭けています。キーボードが広がりを与える①や都会的な洗練度がシャレている⑤などもそうでしょうね。(⑧ではプレイング・マンティスもカヴァーした「All Day And All Of The Night」もやっています)。安定感のあるプレイは勿論、若干後半は盛り下がりますが、なかなか1stとは思えない粒ぞろいの楽曲にメロディ派なら一聴する価値はあるでしょう、ギターも巧いしドラムもズバンと邪魔にならないタイトなドラミングを鳴らし、そこに効果的なキーボードのフレーズを盛り込みハードにまとめ上げる手腕は見事です。
パンキッシュなスピード感がたまらなくカッコいいNWOBHMバンドの1st。①の切れっぷりの凄味は相当なもので、走る走る走るとスピードメタルマニアならずとも身を乗り出さずにはいられないテンションの高さにグイグイと引き寄せられます。有無を言わさずに三連発のスピードメタルを叩きつけてくれるツカミもOK。④はシフトチェンジと言わんばかりにバラードを聞かせ、あんに走るだけではない姿勢を感じさせNWOBHM特有の荒々しさとの対比ともなっている。シンガーの歌い回しや楽曲構成などを聴けばTYGERS OF PAN TANGあたりと比較されても遜色のないクオリティを誇示し迷うことなくNWOBHMの代表的一枚といっても過言ではない力作です。荒々しさとスピード感、煮え切らない憂いを帯びたメロディとこの時代ならではの空気を思いっきり感じさせてくれるのも個人的には「たまらんぜぇ」なんですねぇ。バンド名ジャガーにアルバムタイトルがパワーゲーム、そのイメージを損なうことのないアグレッシブな世界観を是非とも堪能して欲しいですね。
今なお色褪せることの無いNWOBHMの最高傑作にて歴史的な一枚といっても過言ではない彼らのデヴューアルバム。プログレッシブなんて言葉を知らなかった思春期真っ只中の僕にとって一曲の中で二転三転するドラマチックな展開はもとより疾走し駆け上がるベース、パンキッシュな攻撃性と叙情味溢れる芳醇なメロディ、でもそれらを内包するのはやはり荒らしいまでの攻撃性とくればNWOBHMの幕開けを飾ったという歴史的な見地から鑑みても彼らの後世にまで語り継がれる偉業と共に敬意を払ういつつ驚嘆させられる一枚です。②④の世界観を1stの時点で確立していたんだから凄いよね。キャッチーでストレートな③ですらメイデンスタイルだし緊張感のあるメイデン印満載のインスト⑤からパワーバラード⑥流れの隙の無さに唸らされ、儚くも美しいサウンドに涙腺が緩みます。攻撃的な疾走パートとブレイクを繰り返す①⑦⑧や代名詞ともいえる初期のスタイルを盛り込んだ⑨なんかに悶絶させられます。聞き飽きたけど⑨はLIVEで聞きたくなりますよ。とにかくこのアルバムをはじめて聴いたときの衝撃は相当なものでした(リアルタイムで聴いたのがSOMEWHERE IN TIMEだったので余計にね)緻密な構成とツインギターの絡みHM/HRの醍醐味を伝えるダイナミックでアグレッシブな疾走感、この作品から多大なる影響を受けさせられました。今さらのコメントも、BON JOVIの時と同じでポール・ディアノしらないし過去を遡って音楽なんて聴かないと言われ大変ショックを受けました。うそーん、マジで、1980年に④みたいな曲をやっていたんだぞ、①とか⑨の畳み掛ける展開に度肝抜かれんのかい、そんな思いが強くこみ上げて来ましたね。NWOBHMなんて古い古いと言わずにHM/HRシーンの象徴と言っても過言ではない彼らの歴史的一枚、是非とも手にして欲しいですね。ワタクシは本意気で目からウロコでしたよ