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STREETS - Crimes in Mind - The Nightmare Begins ★★★ (2021-10-08 14:54:31)

Steelhouse Laneでも取り上げられます
こちらがオリジナルですが
歌メロがいいてしょう
裏で鳴るキーボードも泣かせを誘発するんですよね


STREETS - Crimes in Mind ★★★ (2021-10-08 14:51:42)

KANSASのスティーブ・ウォルシュに英国のパワーポップバンドCITY BOYのギターだったマイク・スラマー、ベースは後にKANSASで活躍するビリー・グリア、ドラムはスティーブのソロで叩いたり、ジョシュア・ペラヒアの3枚目のアルバムに参加したティム・ゲールトの4人によるメロディアスロックバンドが1985年にリリースした2枚目。プロデューサーは後に隆盛を極めるボー・ヒルが担当とお膳立ては揃っています。
腕利きのミュージシャンが集い、作り上げたる音楽性は全てが3分台のコンパクトな楽曲、そこにドラマ性を盛り込み、ながら聴きなどを許してくれない質の高い音楽性を披露しています。その魅力はオープニングナンバーから炸裂、スティーブ・ペリーとのお仕事で手腕を発揮したランディ・グットラムも楽曲制作に携わり、シャレの効いた本格派のメロディアスロックを展開、必要最低限の表現方法も用いり聴き手にインパクトを残していく。
そりゃ、ギターだってももっと弾きたいだろうし、リズム隊もガシガシと強烈なビートを刻みたいだろうが、このバンドはスティーブの唄がメインである。そこを踏まえて徹底的にコンパクトでキャッチーだが、ちょいプログレ風味も隠し味にフックのあるメロディをねじ込むことでクールな歌モノロックをやり切っている。
スティーブが歌い上げる扇情的なメロディにグッと掴まれるが、どの曲もヒットポテンシャルが高く売れそうな空気も満載、陽ではなく陰な部分もスポットを当てつつ、爽快感溢れる親しみやすい風を吹き込むことで独自の黄金比を形成、徹底的にやり切った楽曲はどれもが魅力的でした。
しかし、セールス的には惨敗。結局、バンドは程なくして解散の憂き目にあるわけです。このバンド、ルックスよりも実力の玄人好みのバンド編成もあり、国内盤は見事にスルーされているわけですが、スティーブが唄っているだけでもグッと興味が湧くでしょう。なんたって唄が上手いですからね。彼が哀愁のあるメロディを唄うのですから間違いはありません。おまけにギターと曲を提供するマイク・スラマーでしょう、メロディ派を自負するマニアなら聴いて損はしないでしょう。


ROXUS - Nightstreet - Midnight Love ★★★ (2021-10-07 02:04:11)

洗練されていますね
大人のメロディアスハードサウンド
みんなもっと自己主張出来るのだが無駄に前には出ない
そういう秀でたバランス感覚が更に一段上のステージへと押し上げている
日本では無名のままで終わっているが
メロディ派のマニアには是非とも聴いて欲しい一曲
静かに青白い炎を燃やす珠玉のメロディアスロック
DANGER DANGER辺りが好きな人ならマストですよ


ALIEN - Live in Stockholm 1990 ★★★ (2021-10-07 01:46:10)

俺は英語は苦手なんだと言って失踪したと言う都市伝説を持つ前任のシンガー、ジム・ジットヘッドの後任として奇跡的にバンドは逸材を獲得、そのおかげで見事に難局を乗り越えたんだなぁというのか、このライブ盤を聴けば一目瞭然ですよね。違和感なく収まったピース。オープニングナンバーはその、ピート・サンドベリが参加後、すぐにリリースされたシングル盤のGO EASYで幕開け、ファンファーレのように高らかに鳴り響くキーボードのフレーズに心も踊り掴みはOK。いかにもライブならではの臨場感あふれるプレイはMCや各パートによる短めのソロタイムなんかも挟みテンポよく進んでいきます。

このライブアルバムが素晴らしいのは生々しい演奏もパッケージした清さにもあるのだが、選曲の良さも素晴らしい。特にピートヴァージョンではカットされた1stのDying By The Golden Ruleも聴けたりするのが嬉しい。収録されているギターソロは短めでが、ソロからのつながりで北欧メロディアスサウンドに流れる展開に個人的にはグッと掴まれますよね。ミドルナンバーが多いとか、ポップな曲調は多いなどガチンコメタルが好きな人には少々甘口からも知れないが、メロディ派のメタルリスナーなら絶対に聴いて欲しいエイリアンのライブアルバム。
やはりいい曲とフィーリングを持っているバンドは強いなぁと改めて関心しました。ようやく最近手に入れましたが、苦労しましたよ。


WALL OF SILENCE - Shock to the System ★★★ (2021-10-06 15:05:54)

カナダ産のメロディアスHM/HRバンドの1st。オリジナルは1992年、そして日本では何故か1999年にAVEXのベアナックルからリリースされた一枚でもあります。国内盤は買ってないので分かりませんが、何故実態のないバンドの作品をリリースしたのか興味がありますねぇ。ある意味、世界に先んじて日本が再発したのですが、このバンドとにかくリリース時期が悪かった。1992年にメロディアスロックなんてねぇであろう。
しかし、ハードなロック色が強く軽薄はキーボードなんてものはなく非常に硬派なイメージを抱かせる本格派のサウンドを披露。いかにも日本人好みの生真面目なメロディアスロックを展開しています。
美しいピアノの音色に導かれるバラードの③なんて王道中の王道、ピリッとしたメロディアスロックを2曲続けてのバラードですからね、お約束も満載ですが、唄がパンチ効いているので軟弱になんて聴かせません。
プロデューサーにマイク・スラマーがいるのも重要、こういった人選とバンドの方向性、さらにはカナダと言う土地が生み出した筋の通ったロック色の強さと豊かな音楽性、メリハリの効いたサウンドは高いヒットポテンシャルを秘めており、爽快感から泣かせのメロディまで品揃えは豊富ですよ。

こういうお金のあるレーベルとメディアが一致団結出来たらイタリアの名門フロンティアレーベルみたいになれたのかも知れませんね。


PUNGENT STENCH - For God Your Soul... For Me Your Flesh ★★★ (2021-10-05 21:39:21)

デスメタルの世界では有名なオーストリアの残虐王。その腐臭を撒き散らす毒々しいノイジーギターは、個人的には苦手なのでハマらないのだが(ジリジリ系のリフはチョイと肌に合わないところがあります)、そっち方面の音楽性に精通している方なら通過儀礼とも言われるほど、避けては通れないバンドらしく、オープニングナンバーなどからはドゥーミーなコード進行もあり峻烈なる過激さだけが売りではないようだが、グランドコアよろしくな直情的になりふり構ず突っ込んでくる理性崩壊のリズムにズタズタの轢死状態となり、心の奥底に潜む抑制された感情を剥き出しにさせられますね。
殺伐とした空気の中で繰り広げられる緊張感あふれるプレイの数々、そこに当時としては実験的な要素もあるだろうが、今となってはデスメタルのスタンダードとも呼べる音楽性を披露しており、オーストリアという小国の為に、大きな話題性を振りまけなかったかも知れないが、リリースして間もなく、その筋のマニアからは高い注目を浴びており、次にリリースしたEPでは腐臭なる日本語タイトルをつけた事でも知られています。
どうしてそうなったのかは、如何せん、こちらの世界に全く造詣もなく知り合いもいないので門外漢どころか、入り口にも立てないワタクシですが、いくつになっても好奇心は捨てたくありません。
デスメタルの世界にあるキワモノ的なイメージを味方につけ、情け容赦のない暴虐性の高い音楽は、時に飾り気のないパンキッシュなハードコア風味も強くなり、この手のスタイルの黎明期たるクロスオーバーススタイルも垣間見える。
ただ速いだけではない静と動のコントラストが描き出す混沌とした世界、闇に蠢く邪悪に染まった眷属となり、地獄の果てまで身を落としていくのでしょう。
悪趣味ジャケも凄いインパクトですね。


JIM JIDHED - Push On Through ★★★ (2021-10-04 15:11:19)

プロデューサーにダニエル・フローレンスを迎え久しぶりにロックサイドに帰還して作られたソロアルバム。その化学反応は早速オープニングナンバーから炸裂。多くのファンが待ち望んでいた北欧メロディアスHM/HRサウンドに仰け反ります。
ドラムもバシバシきてるしギターも弾いております、この躍動する弾けるポップソングも瑞々しさ、そこにいぶし銀の歌声がフレッシュな感性に触れる事で若返りを図り見事に主役の座をキープしています。
いかにもALIENな②も嬉しいですね。ベースはALIENにいたケン・サンディンなのもマニアには見逃せない要素、こういうメンバーが揃っているのだから、予定調和という最高の調味料を生かし、彼の魅力を存分に引き立てています。
ベタだが、新しい感性に取り入れ新旧の魅力を際立たせ古くて新しい歌モノロックの在り方を伝えてる。難しい事は考えずに上手い唄と良質な楽曲があればいい、そういうことでしょう。
普遍的であるが故に受けられる勲章、幅広い層を取り込む叙情派メロディアスサウンドの旨味、甘酸っぱいメロディを歌い上げるジムのパフォーマンスに魅了されっぱなしです。いかにも北欧らしい味付けのハードポップサウンドは、我々メロディ派の心に永遠に寄り添ってくれるでしょう。歳を喰って渋みが増しても負けてないんですよねぇ。


JIM JIDHED - Tankar I Vinternatten ★★★ (2021-10-04 14:56:16)

2015年にリリースしたソロアルバム。今作は母国語で唄うソロ。ロック色を捨てて北欧風味満点のフォーキーな楽曲やポップソングを、ジムがリラックスした歌声で彩る仕様。その前に2007年にもソロを出しているのですが、そちらは見たことも聴いた事もないので比較は出来ませんが、ハードポップなジムを期待すると満足度は高くないでしょう。
いい意味で円熟味を増したジムの暖かい歌声、ハードなものを食すワタクシには流石に飽きますが、ハートウォーミングでフレンドリーなポップソングは、贅沢な箸休めとして楽しむことは可能で摘まみながら聴いております。

AOR調のソフトロックが好みの方なら日本人の琴線に触れる情緒に富んだ楽曲は一定の需要があるでしょうね。アーバンな洗練度と唄を聴かせるアレンジ、チャカポコしたリズムだってオシャレに聴かせますよね。
何はともあれ生身の人間が唄うパフォーマンスに魅了されたい歌モノファンには需要はあるでしょう。日本語しか喋れないのに英語じゃなきゃダメとか偏屈を極める人にはススメませんが、語感的にも全然気になりませんがね。


GLACIER - Glacier ★★★ (2021-10-03 14:58:08)

オリジナルは1985年、フランスのAxe Killer Recordsからリリースした5曲入りのEP。詳しいバイオはサッパリだが、アナログ盤でいうところのA面にあたる2曲とも異なるシンガーが唄っており、B面の3曲を入れると3人のリードシンガーがいる、その内A面はゲスト扱い?何故こうなったのだろうか?興味は尽きないが、このバンドがアメリカのオレゴン州からやってきたと言われると更に驚くでしょうね。湿り気のあるマイナー調のメロディ、アメリカのバンドにありがちな無機質で無愛想はパワフルスタイルとは一線を画す情緒があり、そこに癖はなくストレートかつパワフルに鳴り響くことにより、何者にも属さない普遍的な鋼鉄スタイルを真っ向勝負で挑んでいる。
確かにこの音楽性をアメリカのレーベルが手掛けるとは思えず、彼等がフランスのレーベルに頼るのは当然の結果だろうが、ヘヴィメタル特有の攻撃性と起承転結のあるドラマチックな展開、そして胸を焦がすパッショネイトはクールに振舞いつつも十分に熱量が伝わってくる。インディーズ盤故にダイナミズムには欠けるのだが、そんな事はお構いなしに正面突破、A面とB面の違いも明確に前半のメロウサイトとは打って変わって後半はパワフルなサウンドを展開している。

なによりも素晴らしいのが、その両面が生きている点。どちらも大ありなのである。○○のフォロワーに終わらない個性、メイデン風味とも言える展開も味方につけ自分達らしい味付けがいい。
2020年には、紆余曲折を経て復活を果たし待望のフルアルバムをリリースした彼等、マイナーメタルマニアを歓喜させた一枚として有名ですが、そちらも素晴らしいのですが、やはり今作も合わせて聴いて欲しいですね。


AFTER HOURS - Take Off ★★★ (2021-10-03 14:02:50)

英国産のメロディアスHM/HRバンドが1988年にリリースした1st。このバンド実はLIONSHERATのメインソングライターだった、あのオーウェンズ兄弟が在籍していた事でも知られ、デビュー直前までいた事でも有名である。しかも全曲、二人のクレジットがあり、やはりここでも素晴らしい手腕を発揮していたことになる。
ジャケットには4人しか映っていないが、実際は5人目となるキーボードプレイヤーも重要な役割を果たしているので、紆余曲折あってのデビューだったんだろうなぁと勝手に推察しています。

英国産と言うだけあり、情緒のあるメロディも流れており雄大でスケールの大きなバンドサウンドは、単なる売れ線志向のバンドとは一線を画すものであり、アメリカンプログレハード勢にも肉薄する懐の深いバンドサウンドを披露している。とくにちょいハスキーなシンガーの歌声も、このメロディアスロックとの相性も抜群であり、彼が熱く歌い上げる事でロック色を強めているのも好印象。歌の強さからTerra Novaも思い出すし、単なる売れ線バンドとの違いを感じさせるのはAutograph辺りを思い出させてくれます。キラキラキーボードだけじゃないロックな歯応えがあるこれが一番ですよね。

その辺りがクラシックなロックナンバーのカヴァー、ローリングストーンズの名曲⑧へと繋がるのでしょう。大胆にキーボードをフィーチャーして新たなる息吹を吹き込むも奇をてらったアレンジにはならず、キーボードを効果的に使いテンポアップさせたことでスリリングに展開、ギターもここぞと弾きまくりガラリと印象を変えた。こういう腕があるのがバンドとしてのポテンシャルの高さに繋がると思います。全9曲35分を切るランニングタイムも手伝い視聴感も良く、気が付けば頭から再生したくなる魅力があります。

類型的な面はありますが、個人的には良い部分を愛でて楽しむタイプなので無問題。質の高い普遍的なメロディアスロックとしてメロディ派のマニアにススメたい一品です。国内盤があるのかは分かりませんが、今作はコレクターの間では話題の商品となり、AOR HeavenのClassixシリーズによる再発があるまでは、高額なレートも付いた一品。
ある意味、雑誌の批評なんかよりもよっぽどアテになる世間の評判の高さ、再発も今はないので人気に陰りはありません。メロディ派を自負するマニアなら一度は手に取って欲しい一枚ですね。


RETURN - Attitudes ★★★ (2021-10-03 13:27:43)

ヨーロッパの成功後、雨後の筍の如く世に出たキラキラキーボード込みの北欧ハードポップサウンド。このバンドもご多分に漏れずド超級の北欧ハードポップサウンドを展開しています。そこはかとなく流れる北欧の冷ややかな風と、甘く切ないメロディ。明るい面はあるが夜空にはオーロラが輝くTHE北欧ブランドを展開しています。
メジャー感とマイナー調のメロディが程よく溶け合い局地的な人気では終わらない大衆性も完備、狙いすましたバラード調のナンバーも素晴らしいが、それ以外のロック色の強い楽曲の素晴らしく、時折絡むリッチーブラックモア風味のギターソロやオルガンも効果的に機能、ミュージシャンとしての矜持も垣間見えます。
北欧的透明感溢れるサウンドに相反するようなざらついた歌声に好悪も分かれそうですが、個人的には十分に機能していると思います。


SURVIVOR - Caught in the Game ★★★ (2021-10-02 17:08:17)

制覇への野望という邦題が逆に仇になってしまった4枚目のアルバム。バンドとしては前作の成功を受け脂が乗り切っていただけに、セールス的な惨敗はトラウマ級の衝撃でしょうね。元々、本格派のアメリカンロック路線だっただけに、どこか前作のヒット曲「EYE OF THE TIGER」は本ネタの合間に紹介したリズムネタが跳ねすぎたお笑い芸人に様であり、いやいや、あれはタイアップソングですからな匂いもしてくる。
それだけに、今作はおもてたんと違うと思われたのか、売れなかったが為に駄作の烙印を押されるのだが、そういう当時の風潮を知らなければ印象は大きく異なるでしょう。むしろアメリカンプログレ的なニュアンスも盛り込み、どこか知性を漂わせているのがポイント。産業ロックなる言葉で揶揄される彼等ですが、ギターもハードに迫りキーボードが全開と言う訳ではない。質の高いアーティステックな感性と親しみやすさ、ヒットポテンシャルもそこそこに、ロックな牙を剥いている。ベタだけど③とかも素直に心に響くバラードじゃないの、と彼等に対する期待値は十分に飲み込んだ力作ですよ。やっぱりベレー帽がイケないのかなぁ?


SURVIVOR - Caught in the Game - Slander ★★★ (2021-10-02 16:56:38)

熱の籠った唄が好きなんですよねぇ
なんかこう情念が燃えている
シンプルなバッキングも悪くない
装飾過多になっていないのでハードさもある
地味な曲かも知れないが大好きな一曲です
やはりデイブ・ビックラーが好きなんだょ


TAK MATSUMOTO GROUP (T.M.G.) - TMG I - Oh Japan - Our Time Is Now ★★★ (2021-10-02 16:44:57)

シンプルに良い曲ですねぇ
日本人ならではのワビサビも狙い過ぎですが
こういう作風のアルバムになるぞと言う意味では大きいです
アメリカではリリースされたか分かりませんが
一応はフロンティアレーベルが海外配給したのでヨーロッパではリリースされたのでしょう?
向こうの評価を聴いてみたいものです


TAK MATSUMOTO GROUP (T.M.G.) - TMG I ★★★ (2021-10-02 16:41:49)

個人的に、松本孝弘さんは生粋のメタルギタリストだと思っている。従って稲葉浩志さんとのロックデュオに対する思い入れはゼロなのだが、(あの二人が揃っているのにいつまで売れる曲をやっているのだろう?今ではファンの為のバンドになりつつある)エリック・マーティンとジャック・ブレイズ、ブライアン・テッシーにシンディ・ブラックマンと名うてのミュージシャンを従え完全無欠のロックアルバムを制作している。
とにかく、松本のギターは自由奔放に弾いている。彼特有のトーンを操りダイナミックに弾く姿は頼もしい限り、売れたが故にパクリ云々で非難される彼だが、ここで披露するコンポーザーとしての手腕、和風のメロディも嫌味なく溶け込み日本人にしか出来ないロックを披露している。
ダイナミックなハードサウンドとエリック・マーティンのソウルフルな歌声の相性も抜群、当然、稲葉さんが唄っても様になるような曲も満載であり、聴かせる声を持っているマーティンに負けないギターで応戦する姿に、やはり生粋のロックギタリストとして見たい、彼の雄姿がここにあります。
勢いのあるシンプルなロックサウンド、色々仕掛けてはいるが、どれもノリが良くライブで一緒に口ずさめるような親しみやすさ満載である。そういう和洋折衷スタイルは掴みの①でOK、和のテイストが効果的に働いています。
個人的にはヒットポテンシャルの高い作風であり大成功したと思っていたら、思いのほか向こうのファンから評価されなかったと聴く、やはりミドルテンポ主体でギターも太いからだろうか?
いずれにしろ、松本孝弘なんて売れる曲の人でしょう、JPOPの重鎮でしょうなどと、軽く見ている人には参加メンバーの豪華さに騙され聴いて欲しい一枚である。
耳を惹く良質のメロディとロックが持つ野性的ダイナミズム、それを繊細な感性で彩ることで深みを持たせ、ポップ性や華やかさも見事に開花させている。ガチムチのメタルサウンドを楽しみたいマニアには進めないが、王道を闊歩するロックが好きな人なら聴いて損はしないでしょう。


SURVIVOR - Premonition ★★★ (2021-09-30 12:53:55)

オープニングナンバーから、このバンドのイメージ通りの音が飛び出してきます。軽快に跳ねる爽快なポップロックナンバー、しかし軽薄な要素はなく、どこまでも晴れやかなサウンドに思わず笑みもこぼれますね。THE80年代な感触、二頭政治とも言える時代の幕開けに不純な動機などなく、ただひたすらに質の高いロックサウンドを聴かせてくれます。
唄が上手いだけではないエモーショナルなデイブの益々バンドサウンドに馴染み、バンドサウンドのレベルアップに貢献。多くのファンがイメージするスタイルへと向かっています。スマッシュヒットした次作がフロッグなんかじゃないと、このアルバムを聴けば容易に理解できるでしょう。
コンパクトに纏めつつも味わい深いメロディアスロックの旨味、日本一権威ある雑誌の編集長が、このバンドをけちょんけちょんにけなした為に、多くの信者がそちらに走るので、随分と割を喰った印象の強いバンド。メロディ派を自負するロックファンなら、この路線を支持するでしょうね。


SURVIVOR - Survivor ★★★ (2021-09-30 12:38:24)

人生最大とも言えるショッキングな事故、多くのメンバーを失った首謀者のジム・ピートリックは、回りの助力を得てフランキー・サリバンを出会い再び自らのバンド運営へと帰還する。かつて一緒に仕事をしたゲイリー・スミス、キース・ジョンソンに協力を仰ぎ、A&Rにはご存知のジョン・コロドナー、そういう事でプロデュースにロン・ネヴィソンとバリー・マーズの名前があるのでしょうね¥
サザンロック風味のある音楽性に、もっと売れる要素を盛り込めとジョンにハッパをかけられているのは容易に想像できますが、今作から大きなヒットは生まれませんでした、そういう状況がこのバンドを売れ線志向へと向かわせるのですが、アメリカのロックバンドとしての本質は、今作の方が強いでしょうね。
埃っぽさの中にねじ込まれる質の高いメロディ、デイブ・ビックラーの歌声との相性もバッチリであり、黒っぽい③なんかは、初期ならではの名曲でしょう、同路線の⑨から劇的なバラード⑩の流れもゾクッとさせられますよ。ギターも熱いし、リズム隊もハードとバランスも良く軟弱な売れ線ロックバンドとは一味も二味も違う芯の強さを感じます。

でもオープニングナンバー以外は、みな3分台のコンパクトな楽曲が大半を占めています。この辺りにジョン・カロドナー臭を感じますよね。どこかスッキリに聴こえたカラクリもそこにあります、でも物足りなさは感じさせないのが、このバンドのレベルの違いだったと思いますよ。
ヒットしたシングルは知っていたが、アルバム単位で聴くことがなかっただけに、今作は違和感なく楽しめました。


JIM JIDHED - Full Circle ★★★ (2021-09-28 13:58:46)

個人的には空白の時間が長く、すっかりあの人は今になっていたジム・ジッドヘッド。久しぶりのソロアルバムはバンド形態に戻し極上の北欧ハードポップサウンドを届けてくれた。しかも国内盤はKINGですからね、AKB効果のデカさに色んな意味で握手会に参加したくなりますよ。と嘘をついたところで今作の完成度の高さに偽りはございません。オープニングから北欧風味満点の爽快感の中に哀愁をねじ込むハードポップサウンドで掴みはOK、その流れは②③へと完璧にバトンを繋がれ気が付けば最後まで完走、珠玉の北欧サウンドの数々に胸がキュンキュンしっぱなしとなります。
今や稀代のメロディメイカーと目されるトミー・デナンダーが絡んでいるのだから当然と言えば当然なのですが、ジムのソロアルバムの中ではもっともALIENに近いスタイルを取っており、長年彼のロックサイドの歌声を楽しみたいと思っていたマニアの留飲を思いっきり下げてくれました。
北欧メロディックマイスターの中に入れなければいけないアーティストの本分とは?今作を聴き本当に胸が熱くなりましたな。爽やかな涙を誘うフック満載のメロディ、日本人の感性にベストマッチする歌モノハードサウンドでしょう。
それにしてもトミーの仕事ぶりは本当に素晴らしい、ジムの良さを見事に引き出している。
⑤で泣かせ、ハードエッジの効いたギターが飛び出す⑥の展開に熱盛を叫び、小泉首相ばりに感動したーを連発ですよ。だから⑦でまた泣かされるのよねぇ。中だるみなんて言葉は存在しない珠玉の歌モノハードロックアルバム。世界に先んじて日本盤があることは誇らしい。


JIM JIDHED - Full Circle - I Will Never Leave You Now ★★★ (2021-09-28 13:37:23)

胸を締め付ける哀愁のメロディ
爽快感のあるサウンドメイクは北欧版のアリーナロックと言うところでしょうか?
いずれにしろアルバムのオープニングに相応しいスケールの大きな一曲
ギターソロのあとにチョイと出てくるキーボードの旋律
卑怯だと言いたくなる泣かせ具合である


JIM JIDHED - Snart Kommer Natten ★★★ (2021-09-28 13:31:35)

1991年にリリースされたジムのソロアルバム第二弾。今回もスウェーデンのみの流通でしたが、それもあるのか母国語で歌い上げています。制約がないのか、彼がやりたかったのはこっちだったのか分かりませんが、いかにも北欧風の透明感溢れる糖度の高いメロディを軸とした歌モノサウンドを展開。個人的にはポップスには詳しくないので、例えもないのですが、今作を聴き真っ先に思い出したのが、インギーの嫁さんだったERIKAの1stだし、ABBAで聴けた北欧フォーキーメロディでした。ハードエッジなバンドサウンドを期待すると肩透かしを喰らうでしょうが、フック満載の北欧歌モノサウンドが放つ泣かせのメロディの数々、そこに絡むジムの歌声、合わないわけがありません。
個人的には1stよりも出番が多い位ですが、日本語しか喋れないのに英詩じゃなきゃダメだとか、偏った思想の持ち主でもない限り大いに楽しめる歌モノサウンドを展開していますよ。
サブスク以外勝たんとか女子高生みたいなことを言いたくなるくらい知識があればレアもんに出会えます。いい時代になったねぇ~
当時、何故ZEROコーポレーションは手を出さなかったのだろうか?いかにもあのレーベルが手を出しそうな万人向けのメロディアスサウンドだったのに…コロナ疲れのハードサウンドマニアの心に安らぎと癒しを与える極上の歌モノサウンド、メロディ派なら試して欲しいねぇ。


JIM JIDHED - Jim ★★★ (2021-09-28 13:09:02)

北欧メタルマニアから愛されるAILENの1stで唄っていたジム・ジッドヘッドが満を持して世に放った1stソロ。飛翔する北欧メロディアスハードポップサウンドは独特の湿り気を帯びたメロディが軽やかなに天空の彼方へと天翔ける天馬の如く駆け上がっていきます。
シンガーのソロアルバムと言う事で、ソフトケイスされていますが、ALIENの1stを聴きジムの歌声に惚れ込んだマニアなら手にとって損はしないでしょう。かつては中古盤市場を賑やかし、10万単位まで吊り上げたという都市伝説を聴いた事があるのだが、オリジナル盤の流通が少なかったために、実際に世界中のコレクターが血眼になって探したのは事実。2008年にドイツのレーベルから再発された際にはボートラが4曲追加、多くのマニアを歓喜させました。
結局、そちらも即ソールドアウト、今なお世界中のコレクターが探し回る幻の一品であることに変わりはありません。
見かけたら是非とも手に取って欲しい一枚ですね。ナザレスでお馴染みの③なんかも無難に仕上げ、ジムヴァージョンとして成立させる喉を披露、多彩な楽曲を用意することでジムの魅力が遺憾なく発揮されております。
こういうレアものは断捨離したくと手放せないのよねぇ。現在気軽に聴ける配信盤は一曲少ない、これはマニアにとって見逃せない大きな問題ですからね。


BB STEAL - On the Edge ★★ (2021-09-27 12:45:48)

知る人ぞ知るデフ・レパードのフォロワーバンド。そのなりきりぶりと言うのか完成度の高さに思わず笑みもこぼれます。やり過ぎだと叱るのは簡単ですが、今の時代、こういうの懐かしくないですか?と言いたい。
いそうで探せない全盛期のデフ・レパードスタイルを模倣する音楽性、本家を聴くのもいいけど、別のモンも見て見たいと思う方には絶妙な完成度でしょう。
ハンバーグの中にチーズが入った料理を発明した料理人がいるように、みんなが好きな音楽を作った嫌味のないメジャーロック。親しみやすいメロディに中に知性を封じ込めた本家にも負けない完成度を誇っていますよ。


WHITE LION - Mane Attraction ★★★ (2021-09-27 12:38:06)

当然の如く弾け飛んだメタルバブルブーム。過剰だったMTV移行時代に陰りも見え始めたヘアメタル勢。ガンズも最初はL.A軍団のように見られたが、程なくして違うベクトルを放つグループと目され一躍シーンのトップへと上り詰めた。
路線変更を余儀なくされたメインストリームバンドたち、メタリカもブラックアルバム出したしね。もう昔の名前で出ていますな作風は支持されないことは分かっていたでしょう。
オープニングでゴリっとしたヘヴィグルーブも押し出し変革を知らしめた新生ホワイトライオン。やはりお前もかと、当時は直ぐにラックの底行き、まともに聴くこともなく埋もれていたのですが、最近になり今作のデモ音源を丸々聴くこととなり無視していた今作と再度向き合う事となる。
オープニングこそ今までと違うんだというインパクトを残すが、マイク・トランプの唄うメロディラインは間違いなくホワイトライオン印、ヘヴィでファットな音像の中に繊細なフレーズを盛り込み、らしさを失わない90年代仕様へと変換していた。その後も、新旧も魅力を散りばめバンドサウンドを展開。懐かしの②を持ち出したり、⑤⑥と言った流れは叙情派スタイルを愛するものに寄り添い、このバンドの魅力を堪能、ソリッドでハードな⑦へと流れ込む展開に息を飲む。
トリッキーなフレーズを難なく弾きこなすヴィトのギターは健在、思わずコピーしたくなるような美味しいフレーズとテクニカルなプレイを披露と見せ場は多い。
とどのつまり、ホワイトライオンは何も変わっていなかった、メロディの質も叙情的なフレーズも、繊細でダイナミックなサウンドも彼等は捨てていなかった事に今更ながらに気が付くわけです。
静と動のコントラストを描いた⑦など、今作でなければ生まれなかった名曲であろう。前作が完成度の割には思うようなヒットを残せなかったバンドサイドの思惑、紆余曲折を経て辿り着いた今作も、完成度の高さに文句はない。アメリカ人が喜びそうなモダンなエッセンス、ZEPのようなブルージーさ、必然的に求められた時代にL.A風と古典ロックを上手く取り込み作り上げた今作は、見直されるべき一枚でしょう。
そんなことは知っているよというマニアも多いでしょうが、時代を対峙した今作にネガティブな感情をお持ちの方は再度手に取って欲しいねぇ。そんなに持ち出ししなくとも気軽に聴ける時代ですのでね。


D.R.I. - Crossover ★★★ (2021-09-26 13:16:48)

正にメタルとハードコアパンクスを掛け合わせたのがスラッシュ等と伝聞されていた時代がありました。それが正しいかは人それぞれですが、今作はそういうジャンルの超えた次元で語られるようなサウンドだし、このスカッと突き抜けた怒号サウンドは多くのマニアに支持されフォロワーも生み出したのは間違いない。
切れ味鋭いサウンドメイクとダイナミズム溢れる演奏、馬鹿テンポ一直線で駆け抜けるだけではない工夫があり、その起承転結のある展開にはヘヴィメタルのマナーに対する忠誠心すら伺える。
当時のヘヴィメタルシーンに対する従来のスピード感、その上を行く刺激が欲しいと思うマニアには絶大な支持を受けており、もっと大きな認知をされるようなスタイルである。
捲し立てる早口な歌い回し、空耳アワーの常連のような空気がなんだか楽しい気分にさせるのだが、そつなくまとめ上げた演奏は、重さよりも鋭さを重視しておりキレッキレであろう。
今の時代、こういうスタイルはどう捉えられるのか興味もあるのだが、ロックンロールをベースにしたハードコアではなく、彼等は明らかにメタルよりのアプローチを取っており、その勢いと鋭さには新鮮な雰囲気を感じさせる。
間違いなく地下メタルの世界で旋風を巻き起こしたD.R.I流のクロスオーバースタイル、若い人にこそ向き合って欲しい一枚である。温故知新、サブスク生活を満喫しているなら訪ね歩いて欲しねぇ。


SALEM - THE LEGACY ★★★ (2021-09-23 13:48:31)

日本よりも海外のカルトマニアに支持されている可能性の高い国産メタルバンドのコンピ作。チャーチオブミザリーの三上氏が在籍していたバンドとしての認知度も高く、マニアック度に拍車を掛けているのだが、この作品内容が濃いのである。とくに『Back to the Front』というタイトルで世に出たデモであり、のちにドイツのレーベルが『SALEM』というタイトルでリリースした冒頭の3曲など現在では入手不可能なレア物アイテムだけに興奮必死です。
ダークでミステリアス、そして古臭いNOWBHM直系の暴走感、なんたって単なるフォロワーバンドではない個性、名も無き村の奥深く、納屋で集まり繰り広げられる土着的な信仰とも言える、不気味でサタニカルなマイナーダークサイドサウンドは雰囲気タップリ、ドイツのカルトレーベルが、デモを聴いてリリースしたいと思った気持ちに激しく共感できます。時折クラウス・マイネを彷彿とさせるシンガーの声質と歌メロの良さ、自己主張を怠らない動き回るベースと、阿吽の呼吸から繰り出されるドラムが聴き手を幻惑、どこか妖しげなサウンドメイクに一役も二役も買っています。
メロディアスなギターは邪悪で荘厳なるSALEMサウンドをダイナミック描き上げ、そのメロディラインは美しくもあり攻撃的でもある、そういう最強説の高い笠松氏が唄う時代も良いが、前任者である山田さんが唄う1988年にリリースされたデモ2からも3曲収録されており、マニア度もアップ、個人的には全曲聴いてみたいのだが、彼等がハウリングブルからリリースされたのはこういう攻撃的な面をフォローしていたからでもあるのだろうが、今作を聴き彼等がスラッシュとしての枠組みで語るのは適切ではなかったとも言える、そんなジャンル不問のダイハードなHM/HRサウンドであることは間違いない。こちらが本来のヴァージョンなんだと恨み節も聴こえてきそうなデモ音源集、貴重なテイクの多さに興味が持って行かれがちですが、ある意味、ハウリングブルヴァージョンよりもらしいと言うのか、カッコイイと思える瞬間が多々あり、コチラの作品の価値は相当なポテンシャルを秘めていると思いますよ。
このバンドの音楽性を何と紹介すればよいのだろうか?エピックメタルに通ずるような濃度もあった、パワフルでスラッシーな曲もある、しかし正統性の強い叙情派ギタリストをそんな枠組みに放り込めるだろうか?場面展開の多いスリルと疾走感、でも冒頭の3曲が本質的には一番な気がしていますね。


L.A. GUNS - Made in Milan ★★★ (2021-09-21 14:56:06)

トレイシーとフィルの二人が顔を揃えれば、メンバー交代があろうとも問題は起きないでしょう。フロンティアレーベル主催のイベントの模様を収めたライブアルバム。ここで聴ける熱量の高いステージは、貫禄も漂いラフなパワーが充満、一触即発な危険なムードもあるが、バンドとして新しい一体感を生み出そうとする心意気も伝わり、想像以上に熱いステージとなっている。
新旧の楽曲を巧みに並べ立て、このバンドの持ついかがわしいロックテイストと撃ち抜かれるハードテイストの力強さ、男臭いワイルドなサウンドメイクは、どこまでも生々しく鳴り響いている。
昔の楽曲の中に最新作が並んでも違和感がないし、逆に今の方が強烈なんだと言う勢いを感じさせSPEEDなどは新しいアンセムとしてライブでは重要なピースになるような予感がする。
L.Aメタルムーブメントの中から出てきたし、バンド名や成り立ちの関係もありガンズ&ローゼスと比較される運命、苦労もあったろうが、今となっては、どちらが現役のバンドであるかは明白です。
野心溢れる充実のステージ、ベテランが放つ大人げないステージング、今が全盛期と言える渾身のパフォーマンスに惹き寄せられました。上手い下手では語れないバンドの魅力。強いアイデンティティのあるバンドは、こうなると無双状態ですね。フィルがいてのこのバンドだし、ソリッドで荒々しいメタルギターのトレイシーがいてのバンドでしょう。


L.A. GUNS - The Devil You Know ★★★ (2021-09-21 14:39:46)

先日フロンティアレーベルからL.A GUNSの新譜情報が届く。2021年の11月に待望の新作が出ようのなのだが、底で紹介された新曲のPVがヤバい。あのフィル・ルイスが変な髭を蓄えていた。なんだあのへの字のもみあげ繋がりの奴、なんとも気持ちの整理がつかぬまま、古いアルバムに発言が無かったので投稿します。
バンドの首謀者であり、本来はトレイシー・ガンズあってのL.A GUNSなのですが、奇妙な関係性に終止符うった前作、そして2年のインターバルを空けてリリースされた今作は、前作同様の退廃的は美意識に包まれたグラマラスなハードサウンドを披露。このバンドらしい、ムードとダークでメランコリックな叙情性を生かしたワイルドロックは、雰囲気重視のフィルの歌声との相性も抜群に発揮しながら、唯一無二の個性を光らせている。
ハードなギターは哀愁の滲ませながら表情豊かなプレイで魅了、熱いエモーション迸るヘヴィロックに色と艶を与えている。そしてフィルも大胆不敵なパフォーマンスで同じく魅了、相変わらず刺激的な男である。
このバンドの根っこにあるのは男らしいハードサウンドである、猥雑ではあるが、先鋭的なヘヴィネスさは女人禁制な魅力があり、初期の頃の尖りまくっていた時代が復権している印象もあるが、インターバルが短いのか、やや消化不良気味な面もある。
また時代の流れやメンバー間のいざこざなど、常にこのバンドの取り巻く環境が活動に支障をきたしているようにも思う。なんたって3挺目のL.A GUNSが登場するくらいである。
でも、今作を聴けば、このバンド、今が旬を迎えていると思えるでしょう。スタジオ作とは思えない生々しい荒っぽさにライブバンドとしての側面を垣間見ましたね。バラエティ豊かな楽曲をひとまとめに束ねるパワー、2021年リリースの新作も心配なさそうです。


PETRA - On Fire! ★★★ (2021-09-20 13:22:27)

アメリカを代表するクリスチャンロックバンド、ペトラが1988年にリリースしたフルアルバム。何枚目かは知りませんが、1stが1974年なので、その活動歴の長さに驚きますが、出している音も若々しい。いかにも88年なバブリー臭もありますが、爽快なコーラスワークに嫌味はなく、むしろクリスチャンロックらしいポジティブな空気が流れ天翔ける天馬の姿を青空に見てしまいそうです。とにかく明るい安村と言わんばかりの、嫌味のなさ、そのクリアーなハードサウンドの上を熟練のハートフルヴォイスが熱量を込め歌い上げるスタイルもお馴染みとなっており、時代と迎合しつつもらしさを失わない無頼なアメリカンロックも聴かせてくれる。健康的なパワーとハードテイスト、緩急をつけながらダイナミックに迫るも、キラキラ系のキーボードを後ろで鳴らし、絶妙なアレンジでロックなエナジーを迸らせている。
豪快で大胆なようで緻密な楽曲構成が効いているのが最大のポイント。ストライパーがあそこまで人気になったのに、何故日本では、このバンドは紹介されなかったのだろうか?
ハードロックサウンドは勿論だが、AOR系のソフトロックも自分たちのモノにする器用さ、売れる要素は満載のメロディアスロックだけに不思議な気分である。


SKAGARACK - Skagarack ★★★ (2021-09-20 13:06:24)

知る人ぞ知る北欧メロディアスロックマイスターのトーベン・シュミット率いるバンドの1st。爽快な風がなびく北欧メロディアスロックは、正に絵にかいたような分かりやすい仕上がり、その癖のない作り込みにスリルやエキサイティングな面は幾度ないが、休日の午後、オシャレなカフェでブランチを楽しむが如くソフトケイスされたハードサウンドが心地よく流れ、その筋のマニアのハートに寄り添っていきます。とにかく無難です、活きのいい快活さもあります、しかし甘いです、それはメロディが甘いだけではなくツメの甘さもあります。
それだけに、もう少し楽曲を締め上げ練り込めば、みたいな空気もありますが、デビュー作という事では合格点しかないでしょう。ベタなメロディアスロックを知りたい若い人にも勧めたいのですが、制約が多いビックグループを違う観点でベタなサウンドを楽しみたいと思うマニアにも勧めたいですね。


FASTWAY - On Target ★★★ (2021-09-19 22:07:59)

シンガーのリー・ハートとエディ・クラークがイニチアチブを握り制作されたアルバム。完全にAOR調のメロディアスロックスタイルに舵を切っている。こういう現象をどう受け止められるかで評価が分かれる。
個人的には、こういう議論になるたびにリッチーブラックモア率いるRAINBOWをどう考えているかで決めるのだが、いずれにしろ、デビュー作との変遷を受け止めないとどうにもならない。
時代性を感じさせるキーボードの音色、適度にハードで疾走感のあるナンバーも軽めのサウンドメイクを前に複雑な気分になるのだが、湿り気を帯びた哀愁のメロディ、アメリカ産ではあり得ない情緒のある泣かせのハードサウンドは、安いミックスのせいで魅力を半減しているが、これでギターとリズムセクションにロックな歯応えと深みを持たせたら、さぞやカッコイイさすらい刑事哀愁系に仕上がっていたでしょうね。
アイデアの流用が多いリー・ハート。ある意味、リー・ハート節が聴ける今作は色んな意味でリーの魅力に触れる事が出来る。そういう意味でも主役はリーであろう。
ギターは誰でも務まるようなつまらないものだし、リズムセクションもプログラミングで済むような仕上がりである。
それだけに、物足りなさはあるのだが、AOR系のハードサウンドが好きな人や、哀愁系にとことん弱い人には勧めたい一枚である。ちなみに、ここに登録されている曲順と、国内盤は違います。
久しぶりに聴いたが、ミックスが感に障るなぁ。アルバム一枚として聴けんぞ、クオリティは悪くない。責任者出てこいと言いたくなる。打率250、ホームラン15本、打点60の万年7番打者のような作品になっている。でもワシは嫌いにならんぞ。


GIUFFRIA - Silk & Steel ★★★ (2021-09-19 21:43:25)

バンドもやりながらメジャーリーガーを目指しダブルAでプレーしていた、異色の二刀流プレイヤーのデイヴィッド・グレン・アイズレー、ミュージシャン稼業が上手くいかなくとも俳優業もこなし、布施明の奥様として知られるハリウッド女優のオリビア・ハッセーの旦那としても知られる、色んな意味でセカンドな男として知られるデイヴィッド、このバンドは別に彼がメインのグループではないのだが、どうしてもデイヴィッドの事が頭を埋め尽くす。
色んなバンドのデモで唄うも、シンガーを変えてくれと露骨に言われる裏話に共感を覚えますね、世の中そうは上手くいかないが、デイヴィッドのような裏方がいないと回りません。
そういう苦労が似合う憎めない男、デイヴィッド・グレン・アイズレーの胸板の厚い胸毛ボーボーの歌声がクドイ味付けになっている。その濃度を薄めるのが、メインソングライターでありバンドのブレインであるグレッグ・ジェフリアの手腕により、バンドは全世代が楽しめるような本格派のサウンドを披露。
元々はジェフリアが支えたANGELの再結成がアイデアの元となっているバンドだけに、その発想からくるスタイルにブレはない。
このバンド、キーボードが全開に鳴ってはいるが、それが必ずしも軟弱さを生んでない。エモーショナルで力強い歌声、我を出さないが腕は確かなギター、そしてタイトに躍動するリズムの軽やかさ、実に計算された音楽性を奏でており、そんじょそこらの売れ線ロックグループが束になっても敵わないアイデアを持ち合わせています。

ジャーニー風の曲もありますが、それ以上にこのバンドは本格的なハード志向を打ち出しており、所謂、産業ロックという音楽性としては音がヘヴィすぎる、またシーン全体が浮かれまくりBON JOVIに続けデフレパードに続けと、色気を見せたバンドから比較すれば、彼等の音は真摯であり本格的なサウンドをこれでもかと聴かせている。

このアルバムをリリース後、ジェフリアはロン・キールと接近するも、結局はHouse Of Lordsまで彼の雄姿を待たされることになる。もし、ジェフリアの3枚目が80年代のメタルバブル全盛に出ていたらどうなっていたのか?
このグループの今日の評価も違うものになったのかもしれませんね。世界中のメロディアスロックファンから愛されるジェフリアの2枚目。1stほど、アメリカで売れなかったと言われるが、イタリアの名門、フロンティアレコード関連の商品が好きなメロディアスロックマニアにとってはマストな一枚でしょう。

久しぶりに聴きましたが、改めて完成度の高さに舌を巻きますね。上手すぎて鼻につくのですが、今でも語り草のエピソードがります。日本一権威ある商業誌のレビューにてジャケットが気に入らないからマイナス5点と言われつつも89点を獲得したレビュー。今もってジャケットを見て手を出したバンドはあるが、ジャケが気に入らないからランクを下げようと思った事がありません。そこが加点材料なら、レビューって何である?


San Diego - San Diego ★★★ (2021-09-18 17:58:47)

伝説のロックグループ、キャナビスを再結成させた元紫のドラマーでチビの相性で親しまれる宮永英一、その後バンド名をサンディエゴと改名して見事にメジャーデビューを果たします。
宮永のパワフルかつエモーショナルな歌声を生かしつつも、一筋縄ではいかないアーティステックはロックサウンドを志向、のちにこのバンドを母体として動き出すヘヴィメタルアーミーにも通ずるようなスタイルを取っており、荒々しさの中にある繊細さ、躍動感のあるリズムは鋭く迫り、迫力満点のハードサウンドを展開、個性的なアイデアをまとめ上げたギターサウンドの面白さ、どこか爽快さもある緻密な楽曲構成の完成度の高さは痛快である。
とは言え、メジャー流通という性質上、何とも言えない70年代フォークソングと言えばよいのか?古臭い昭和歌謡テイスト満載の楽曲も唐突に出てきたりと、気恥ずかし思いもするのだが、これも時代性という事で飲み込んで頂きたい。
日本語詞が恥ずかしい④なんて、一昔前の焼酎のCMや初期の角川商業路線映画に採用されそうな曲だもんね。
日本のブルースとも言える仕上がりですが、この辺りは好悪をわけそうです。でも個人的には、それも込みで楽しんで欲しいねぇ。
幾重にも重なる重奏スタイル、彼等の本分はそういった日本臭さを排除できる、沖縄ならではの本場志向のロックサウンドが魅力です。様々なスタイルを取り入り広がる音楽性、そのアイデアを集約する力があったバンドと言えるでしょう。
そういう実験的な要素が無駄になっていないのが素晴らしい。全然違うのだがKANSASやBOSTONをよりハードに日本的な解釈を加えたスタイルと思って楽しんだりしていますね。
ちなみにこのバンド、堺正章主演の西遊記の後番組となる猿飛佐助の主題歌を歌っていたはずである。CD化した時は、あの曲も追加して欲しいなぁ。


SABOTAGE - Hoka Hey ★★★ (2021-09-17 21:33:36)

イタリアンメタルの創成期を築いたバンドの一つとして知られるサボタージュが世に放った2枚目のフルアルバム。小手先のテクニックなど糞喰らえメタル愛溢れる電車相撲サウンドは、ドッタンバッタンと暴れまくり、分離の悪いグッシャグシャのミックスを相まって独自性の高いサウンドを披露。
パワー/スピード/メロディとヘヴィメタル三種の神器を兼ね備えたサウンドに紛れもない純度100%のメタルを体感できます。勿論、整合性や完成度というものを横に置いて、そのメタルに対するリスペクト精神に呼応するものであり、マニア御用達の域は出ていないかも知れませんが、ハードなものを愛するマニアなら是非とも聴いて欲しい一枚となります。
何と言っても1stが商業誌からケチョンケチョンの酷評を受けたせいもあり、今作の知名度の低さはハンパありません。でもそんな不評を吹っ飛ばすパワーが内包されていますよ。力の入ったスラッシーな①、サタニカルなダークさもあるパワフルな②、展開に拘った表題曲の③とドラマ性もあり、ヘヴィメタルと呼ぶに相応しいガッツィーなサウンドを轟かせています。久しぶりに聴きましたが、なんかこう血が沸き立ちましたね。NWOBHM直系の欧州型パワー/スピードメタルの裏番長スタイル。小休止的な役割でアコースティカルなバラード④を挟み、ブラッケンドなイントロを加えたサバスのカヴァーに流れるのも悪くありません。
まぁ必要なしと言えなくもないのですがね。とにかく集まれマニアックメタル、メジャー資本のサウンドに辟易とした猛者にはうってつけでしょう。マイナーメタルとしては十分、メジャーですからね。うんこお漏らしシャウトも逆にカッコいいと思えるような感性、ワタクシはそういうのが一番大切だと思っております。
イタリアンメタルには日本のマイナー系にも通ずる魅力がある、この音を聴くたびに、個人的には国産サタニックメタル、クロウリー辺りを思い出したりします。


BOW WOW - Era ★★★ (2021-09-15 13:17:03)

日本が誇る最強のハードロックバンドと言えば(あえてハードロックと言いたい)間違いなくBOWWOWであろう。時代の流れの中で歌謡曲路線もあったが、VOWWOW解散後の山本恭司はWILD FLAG、新生BOWWOWときて、オリジナルラインナップへと進んできたが、どれもワイルドかつハードな野性味溢れるハードロックサウンドを引っ提げシーンと格闘してきた。
オリジナル路線では過去のリメイクが収録され純粋な新曲ばかりのアルバムは以外と少ないのだが、今作は全てオリジナル、過去の栄光に頼ることなく今のBOWWOWが現役バリバリのハードロックバンドであることを雄弁に物語っています。
新機軸とも言える①のような曲はVOWWOW時代に近い感触があったりするのだが、そういう方法論が一切無駄にならない商法をとっており、このバンドの凄みと言うのかキャリアに裏打ちされた強固なるバンドサウンドと、定番で終わらないアーティステックな感性がガップリ四つの熱戦を繰り広げている。ラストの⑩なんて、これぞBOWWOWと言える仕上がりであり、その視聴感の良さも手伝い気が付けばリピートしたくなる仕様だ。
斉藤光浩が唄う日本語詞の⑥もワイルドでカッコイイ、こういうストレートなタイプの曲がもう1.2曲あっても良いと思えるのがBOWWOWの懐の深さです。
鋭さを増した躍動感溢れるハードロックサウンドの凄み、阿吽の呼吸から繰り出される山本、斉藤のツインリードのカッコよさ、手抜かりなしのオッサンとは思えない荒々しいワイルドロックに痺れます。確固たる地位にあぐらをかかない野心溢れる分厚いハードロックサウンドに完全にひれ伏しました。
①②③の流れも完璧ですよねぇ。日本人は和音リフが好きじゃないのかなぁ?この手のハードロックサウンドの需要は確実にあるので、このまま埋もれるのは勿体ないなぁ。今年は結成45周年だとか、脚光浴びんかねぇ?
有名なエピソードをここで持ち出すのも恥ずかしいのですが、あのラーズ・ウルリッヒが影響を受けたと公言するバンドですから、そういう事で一人でも多くの人の耳に届いて欲しいと思わずにはいられません。


BOW WOW - Era - Tycoon ★★★ (2021-09-15 12:59:41)

ヘヴィなミドルナンバー
中盤で聴けるメランコリックなフレーズから
一気に雪崩れ込むエモーショナルなパート
こういう雰囲気の曲をやれる日本のバンドとしては最高峰にいる
カッコええわ


斉藤光浩 - Arise ★★★ (2021-09-15 12:19:50)

かつてBOWWOWで山本恭司の相棒としてギターを担当、時にはリードヴォーカルも分け合っていた斉藤光浩が1991年にリリースしたソロアルバム。BOWWOWを抜けた後はARBのギタリストとして活動、日本のロックを中心に音楽活動をしていたのだが、それが違和感のないアーティストであり、正直BからVに移行出来るアーティストだとは思っていなかった。
そんな日本のロックが似合うイメージが強かった斉藤光浩。ARBでの活動は短命に終わり、甲斐よしひろのバックを務めたり、早くから裏方に回るような姿勢があったりしていたのだが、今作では斉藤光浩の魅力が満載。ハードな曲から日本語による日本のロックにバラード、ポップロックありと、なんとも形容しがたいストレートなロックを大真面目にやっている。所謂、氷室京介のいたボウイやデジタルビート全開のビーイング系でもない、91年当時でも古臭いストレートなロックをやっている。
それだけにターゲットは狭そうなのだが、BOWWOWの歌謡曲路線時代やARBのファンの方が馴染みやすいのだろうが、以外とギターはオーソドックスな中でもハードに迫りテクニックよりも気合い一発な光浩ワイルドギター&ヴォーカルが楽しめる仕様になっており、そっち方面に馴染めるマニアなら大いに楽しめるでしょう。
オープニングのスピーディーなロックで幕が開ける展開には驚かされたしBOWWOWファンなら以外とハードに迫っているじゃんと斉藤光浩を見直すのではないでしょうか?
シングルカットされた②も洗練されたロックをやっており、妙な色気よりも耳なじみの良いロックな色彩美が懐かしさと新鮮さを運んでくる。
こういうストレートなロックと言うのは今では貴重な存在になるでしょう、メディアで紹介されるメジャー資本の音楽は何というべきか?まさにJ-ROCKなる言葉がピッタリとハマるでしょう。そんな狭間で本物志向のロックを所望するマニアにはきっと今作は胸に響くでしょうね。
ラストで聴けるポジティブな空気の壮大なロックバラードもBOWWOWがやってもおかしくない魅力があり、彼がアイドル系出身だとか、山本恭司率いるBOWWOWのサブキャラではないことを雄弁の証明しています。
マニアとしては新美俊宏と厚見玲衣が参加しているのも見逃せませんよね。


ACCEPT - Too Mean to Die ★★★ (2021-09-14 20:59:49)

遂にピーター・バルデスまでバンドを去りすっかりウルフ・ホフマンのソロプロジェクトのようなバンドになってしまった。もともとイニシアチブをウルフが握っていはいたのだろうが、これからは更なる教鞭を振るうだろう。
まるでリッチーブラックモアさながらなのだが、今回もアクセプト印満載の勇壮なメロディとパワー漲るサウンドを披露。そこにウルフのクラシカルテイスト満載の繊細なメロディが力強く鳴らされ揺ぎ無きアクセプトサウンドを完成させている。すっかりお馴染み感も漂うのだが、アンディ・スニープの現代的なサウンドメイクも手伝い伝統的なのにフレッシュな風を感じます。
今はやりのトリプルギター編成になったようですが、レコーディングに参加しているのでしょうか?

このバンド、疾走ナンバーもさることながらミドルナンバーが最高にカッコよい、勢いで誤魔化されそうになるスピーディーな楽曲よりも、やはり自肩の強さが試されるミドルナンバーこそバンドの力量を計るものだと思っていますからね。歌メロもキャッチーで親しみやすいものが多いし、リフも耳に残る、だから全体的な視聴感がパワフルなのキャッチーに感じるのでしょう。これもウルフマジックという所でしょうか…

期待に応えつつ新しい風も吹かせないといけない、しかし革新的すぎる変貌を求められない正統派バンドの頂にいるバンドだけに、難儀な作業だったでしょう。しかしウルフは見事に正面突破でやってのけました。
これを定番と楽しむのか、代わり映えのないと切り捨てるかで評価も分かれるでしょうが、ヘヴィメタルの初心者に、メタルが知りたいと言われたら、今作を進めたくはなりますよね。


ANNICA - Badly Dreaming ★★★ (2021-09-14 20:46:16)

知る人ぞ知る北欧メロディアスロックの名盤、アニカ・ウィクルンドという女性シンガーがメインを貼るプロジェクトチームのフルアルバム。アニカ嬢のソロアルバムのような性質の作品だと思いますが、彼女のハスキーでパンチの効いた歌声を前面に出しつつも、北欧的な情緒のあるメロディーとガッツ溢れるハードサウンドをバランスよくミックス、歌モノマニアも正統派HM/HRが好きな人も楽しめる仕様になっています。
HEARTの北欧版メタル強めとも言える音楽性、これ一枚でバンドは消えたため、中古盤市場を賑やかせるマニアックな一枚となっていましたが、今ではサブスクで簡単に楽しめるようになっています。
これを機に、80年代的なハードサウンドの典型例とも言える今作を聴いて欲しいですね。女性シンガーに対する偏見なんて今の若い人は持たないでしょう。昔は沢山いましたからね。
バックメンバーもフィンランドのハード系ミュージシャンを起用、ドラムのツイストツイスト・エルキンハルーユことテイジョー・エルキンハルーユやプロデューサーにT.Tオクサラの名前があったりと、話題性もありますよ。


After Dark - Masked by Midnight ★★★ (2021-09-13 14:14:02)

1983年にレコーディングするも世に出ることなく埋もれたNWOBHMバンドの1st。1995年にドイツのレーベルからリリースされるもあっという間に品切れ、その後マニア御用達のSKOLレーベルから500枚の限定盤が出るも現在は流通がありません。その代わりデジタル配信があるので問題はありませんが、配信盤はボートラが3曲、しかしSKOL盤はボートラ6曲となっています。マニアとしては聴きたいのですが、手に入らないものが気軽に聴けるだけで贅沢は言えませんかね。
1981年にシングルを出したときはツインギター編成にキーボードも加わる大所帯だったものの、今作はシングルギター編成に変更、キーボードは3曲のみの参加と随分と音楽性に変遷を感じますが、いかにもNWOBHM的なマイナーサウンドを展開。無頼なパワーもあるが、どちらかと言えば英国ならではの情緒といなたさ、湿り気のあるメロディ強めで何とも言えないマイナー臭が鼻腔をくすぐり、いい意味での親しみやすいキャッチーさを盛り込みマニアック度を薄めてきます。
あくまでもNWOBHMとしての比較ですので、日本のレコード会社からリリースされているメジャー商品との比較をしてはいけませんが、このバンドは朴訥としたバラード系も放り込む度量を持っており、勢い任せのバンドではありません。
マニアがこぞって探すデビューシングル盤でもそうでした。
NWOBHMらしい大胆さと繊細な英国トラッドロックからの系譜を司る叙情派スタイル、そのビシャビシャに湿る音色にグッとくるものがあります。
このクオリティなのに何故お蔵入りになったのか?そもそもキーボードは何故3曲だけなのかなど気になる事は沢山あるが、姿なき幻もバンドだけに思いを馳せても仕方がありませんが、
とにかく、英国的な情緒のある哀愁、そしてロックな歯ごたえを楽しみたい。NWOBHMマニア以外にも楽しめる要素は強く、くぐもったサウンドプロダクションすらも味方につけ伝統を継承する姿に目頭が熱くなります。
嫌いになれませんねぇ。この哀愁刑事情熱系サウンドの旨味をね。


TESTAMENT - Souls of Black ★★★ (2021-09-12 18:04:36)

前作で打ち出したドライなアメリカン路線、今作では早速、方向転換を行いダークテイストが復活。らしい欧州風味の叙情性も蘇ったりと初期の作風を支持するマニアには喜ばしいスタイルへと帰還。その代わり当時の流行りだったのか、妙に殺伐とした生っぽいミックスに仕上げたおかげで、折角の切れ味鋭いリズム&リフが残響音によりキレを損なっているのが難点。個人的にはある意味、前作以上に気になる点なのだが、こうして改めて聴けば3枚目からの方向性もしっかりと受け継ぎ彼等なりに時代を見据え攻めているのが理解できる。
勢いと派手さもあるが堅実なスタイルに重きを置いている点は、初期のファンにとっては安心材料だったでしょう。テクニカルな要素を含んだメロディアスなソロの完成度、ハイレベルなギターテクニックは持ち味を発揮、メロディを重視しつつも弾力のあるヘヴィグルーブは心地よく跳ね回り、キャッチーさも損なわれていないアレンジなど目を見張る点は多い、何を聴きたいかで評価も大きく分かれるだろうが、個人的にはギターチームがバラエティに富んだ楽曲を前に、構築美のある展開以外にも、感性に任せたようなメロディアスなフレーズも聴けたりと、エモーショナルで表現豊かなプレイが展開されているという点は見逃せません。こういう感性が戻ったというのが今作が支持を受ける最大の要因でしょう。


TESTAMENT - Practice What You Preach ★★★ (2021-09-11 21:15:15)

勝負となる3枚目のアルバムは今までと趣を変えドライなアメリカン仕様に変貌、ある意味バンドの個性とも言える欧州風味の叙情性、メランコリックかつダークなメロディが消えたのは残念だが、その裏でギターチームは今まで以上に大胆な攻め方を見せており、聴き方を変えると見えてくる景色はだいぶ違ってくる。
ある意味、キャッチーなフレージングなんかも大胆に導入して好奇心を煽りまくります。相変わらずリフワークも面白い。分かりやすいまでにダイナミズムを増量、ボクシング映画の金字塔、ロッキーシリーズなら完全に商業主義度が高い3以降の作風に近いのだが、ライブでも親しまれる①なんて、このバンドの魅力だろうし、この作風も流れの中では十分支持できるかと思います。
ストレートな弾けだすスラッシュスタイル、スリルに満ちた危険なムードも十分に感じさせるし、いい意味で楽曲を分かりやすく構築した事によりパワーが集約されている。耳を澄ませば細部に渡り拘りのある展開も用いり飽きが来ぬように工夫しているのも伝わります。キメることろはキメていますしね。


TESTAMENT - The Legacy ★★★ (2021-09-11 21:03:39)

お笑い何とか世代ならぬ、スラッシュメタル第2世代の代表として先陣を切ったデビュー作。ベイエリアスタイルとも言えるサウンドを基調に欧州風味溢れるダークなメロディを乗せながら、テクニックに裏打ちされたツインギターコンビの溌溂としたアイデアは既に他のバンドとの個性を際立たせており、そこに起伏のある性急なビートを盛り込み焦燥感を煽り聴き手を魅了、正気ではいられない興奮状態を誘発してくる。
パワーで押し切るだけではない聴かせ方の上手さ、先人たちのアイデアを自分たちの流儀の落とし込み、見事に開花させた賜物でしょう。デビュー作と言う事もあり伸びしろは十分、ツメの甘さが逆に期待値に変換出来たのは、完成度の高いサウンドを披露したからに他ならない。引っ掛かりのあるリフ、流麗なギターワーク、将来性豊かな歌い手、そしてパワフルかつリズミカルなリズム隊が一堂に会してスクラムを組み突進してくるのだからたまりません。
初期型スラッシュメタルに興味はあるが、どれから手を付けていけば良いかわからないなど、お探しの方には、このバンドの1stと2ndはマストな一枚と言えるでしょう。是非ともトライして欲しい一枚ですね。


TESTAMENT - The New Order ★★★ (2021-09-11 20:45:59)

元々正統性の強いHM/HRをやっていたと言われるバンドだけに整合性の高いサウンドが魅力だった。多少は先輩たちのアイデアを模倣している場面もあるのだが、理論整然とした場面展開の多いスリリングな曲調、異なるギターチームは豪放磊落なサウンドの中に知的で好奇心旺盛な魅力を演出、そこに歌い込めるパワフルヴォイスが乗ることで、独自のカラーを見事に打ち出している。ダークでミステリアス、そして欧州風味の叙情性、スラッシュメタル第2世代の中では一際光り輝いていましたね。前作の方向性を支持しつつも全てにおいてスケールアップさせた音楽性、やはりバンドとしての結束力の向上が実を結んだと言う事なのだろうか、初期型スラッシュメタルに興味のある方は前作と合わせてマストな一枚ですね。


MAVERICK - UNFOLDS THE WAY(DEMO CD-R) - Unfolds The Way ★★★ (2021-09-10 15:02:53)

これもライブで定番でしたね
マーヴェリックならではの凍てついたブリザードサウンド
キャッチーなヴォーカルラインも手伝い視聴感は良いでしょう
ベタなメタルソングにねじ込まれる極寒の大地から鳴り響く力強さ
サビでは拳を振り上げ大合唱です
ギターソロもとりわけ複雑ではありませんが
なんかエエですよ
リズムもシンプルなんだけとエエのよ
やっぱり信じてやり切ることが素晴らしいのよ


MAVERICK - UNFOLDS THE WAY(DEMO CD-R) - Endless Smile ★★★ (2021-09-10 14:58:42)

ちょっとHOT WINNERさんが唄い切れていませんが
命を懸け戦地に向かう戦士が最後に見せた笑顔
そんなイメージが頭に浮かびます
刹那な響きとなる冷ややかで勇壮なメロディ
絶妙なキャッチーさも手伝い歌詞も分からずライブでは喜んでいましたよ
オリジナルソングが少なかったとか毎度聴かされたので思い入れの強い曲です


MAVERICK - UNFOLDS THE WAY(DEMO CD-R) ★★★ (2021-09-10 14:53:08)

北海道が生んだ氷のメタルウォーリアー、マーヴェリックが2001年にリリースした3曲入りのデモ。ここに収録された曲はいずれもアレンジを変えメジャーデビュー後のアルバムにも収録、実際にライブなどでは何度も練り上げアレンジを直したりと、彼等の熱心なファンなら変節を知っているでしょうね。
ジャーマンメタルに通ずる勇壮さと、北欧とはまた違った意味で凍てついたメロディに北の大地に訪れる厳しい冬を想像させるような冷ややかなメロディがあったりと、独特の魅力を持ったバンドでした。
曲自体は類型的なメタルソングかも知れませんが、寒風吹き荒れるブリザードサウンドは唯一無二の個性を放ちサーベルタイガーとは違った意味で北海道産メタルを支えていると言えるでしょうね。何度かライブに足を運び目にしたバンドだけに個人的な思い入れはありますが、正直、大売れするような音楽性でも技術で酔わせるグループでもありませんでした、でも永久凍土も溶かす熱を帯びたメタルサウンドに嘘はなくメジャーデビューした時は、親戚でもありませんが喜ばしい事だなぁと思いましたね。
適度な疾走感とパワー、そして情緒のある冷たいメロディ、正統派メタルマニアには是非とも聴いて欲しい一枚ですね。このアレンジを一番聴いた気がするので、今作に対する思い入れは一入ですよ。

でもコメントした記憶があるなぁ?曲もコメントしたような気がする…これも老いかね?


BULLETGUYZ - We Wanna Rock You ! ★★★ (2021-09-10 14:40:19)

コロナなのにやったのかなぁ?2019年に来日公演も行ったプチ話題性もあるタイ産のトラディショナルHM/HRサウンドを寸分の狂いもなく展開するバンドのフルアルバム。なんたって全く字が読めないので詳しいバイオはさっぱり、でも出している音を聴けば思わず笑みもこぼれるTHE80年代メインストリームサウンドを披露、ノリノリで勢いのあるナンバーは勿論だが、ポップな曲あり光る汗が似合うバラードありと、その筋のマニアならば間違いなく満足するでしょうね。

アジア人ならではの情緒もあったりと共感出来る場面も多く技巧的な面よりも安定感のあるプレイに終始しているので、いらぬ心配は無用。我々が知らぬだけで日本のシーンなど追い抜く勢いでアジアのメタルシーンは活況しているのかも知れませんね。ヴォーカルハーモニーを重視した曲作りも安定したバックの演奏があればこそ様になる。
往年の空気を纏った楽曲もパロディに聴かせないのは、彼等が本気でこの音を愛し体全体で鳴らしているから違和感になくスッと溶け込んでくる。
お手本のある音楽性ではあるが完成度にケチなどつけられません。YouTubeなどでカヴァーソングも披露したりと、本当にメタル愛溢れる懐の深いバンドですよ。ワタクシはこういうの嫌いになれませんねぇ。


SHOW-YA - SHOWDOWN - HEAVY METAL FEMINITY ★★★ (2021-09-08 12:50:16)

ドロ姐さんと寺田の姐さんの全面共闘
贅沢な話じゃないですか
岩下志麻と三田佳子
どっちの極妻が好みみたいなもんでしょうか?
新たなるメタルアンセムの誕生に立ち会えて嬉しいですね
ワールドワイドなメロディアスロックの躍動感
聴いていて気持がいいですね


SHOW-YA - SHOWDOWN ★★★ (2021-09-08 12:46:41)

先行で公開された①には驚かされた、今までにない本格的なハードサウンドへの接近、自分達らしさを残しつつも果敢に新しいフィールドに向かおうをしている姿には驚かされたのだが同時に英詩によるぎこちなさというのか寺田の小慣れていない感を覚えたのも事実であり、レコーディング順番などもあり何とも言えないのだが今作に対する期待値は高かった。
前作でもそうとう攻めていた中で貫かれたメタルバンドとしての姿勢と35周年を迎えたベテランの矜持、今作は多くのファンを迎え撃つべく、多種多様な楽曲を盛り込んだ中で見事に打ち勝ったと言えよう。
タイトに締まったリズムプレイのハードさ、バンドの裏番長として支え続けるキャプテンの心強さ、色めきだつ鋭さをましたギター、そして老獪なテクニックを駆使し衰えを寄せ付けない美魔女な歌声、まさに魔術的なバンドサウンドに相応しいパフォーマンスを見せつけてくれました。

どの曲にも強力なフックと見せ場を設け、新旧のファンをおもてなしすべくアイデアを駆使する姿も堂に入り、少々ショウーヤ節感の強さもあるのはあるのだが、本格的な海外挑戦という意味でも、昔のアイデアも見せつけるべきだし楽曲の再構築には目を瞑りたい。アンセムみたいにどこかで全編英詩によるベストアルバム的なものを発表するのもありだろう。
勢いのある①、その流れを崩さないメロディアスハードな②、そしてドロ・ペッシュと競演した③と前半の流れは最高、その中でデジタルチックな④を持ってきたアイデアに舌を巻く、これも若井望のアイデアだというのなら、彼を選んだ運営側の勝利である。
このバンドの持つ歌謡テイストという個性を残しつつハードさを高めた今作、それはけして無理無駄のない実に理にかなった形で進みたい方向性を具現化している。本気でHM/HRをやっているバンドだから様になるのだが、聴き進めるほどに窮屈な違和感はなくなり可能性だけが広がった。中盤以降に訪れる彼女たちらしいロックサウンドを海外のマニアは、どう反応するのか楽しみである。
らしさ全開のキャッチーなハードサウンドの⑤、視界も広がる展開が特徴的な⑥、キャッチーでハードなリフもお馴染みの⑦、エアロスミス風の出だしが印象的な⑨、アコースティカルでブルージーな⑪、⑧⑩も新たなるロックアンセムとして展開していくでしょう。どうか、この方向性が一過性の話題作りで終わらないで欲しい。残された時間はけして長くないはずである。彼女たちにも頑張って欲しいものである。舐められない大人のハードサウンド、古くて新しいメロディアスロックの旨味を存分に含ませた最新作、彼女たちの代表作となるべき完成度は誇っていますね。
毎度の事なのですがMVPは中村"captain"美紀さんですね。彼女の鍵盤プレイが煌びやかな装飾を施しています。メイクをしてドレスアップした女性のように、彼女の存在感がバンドサウンドをキメていますよ。
厳ついだけではない女性が持つしなやかな美しさを音に落とし込めるのは中村さんあってでしょう。ワタクシは男なのでどうしてもそう聴こえてしまいます。差別的と言われると困りますが、対等であることと個性は別の話、女性的を思わせるものを自然に表現出来る事は素晴らしいと思いますよ。


IRON MAIDEN - Powerslave - Flash of the Blade ★★★ (2021-08-23 19:56:47)

ミステリアスなホラー映画フェノミナでも使われました
犯人が追いかけてくるシーンだったかな
不安をあおるようなリフワーク
そしてストレートに突っ込んでくる様は最高にクール
唄は以外にもキャッチー
このバランス感覚がたまらん
ブルースのギラン風の歌い回しもエエねぇ
ずば抜けた歌唱力を持つシャウターなんだよねぇ

なんだろう?コメントが消えているなぁ
ワタクシこれお初でしたかねぇ


IRON MAIDEN - Killers - Killers ★★★ (2021-08-23 19:51:09)

ドラマティックな大作ナンバー
こういう叙情的なサウンドはブルースの方が似合う
はやりハリスはこういう曲を唄える逸材が欲しかったのであろう
しかしポール・ディアノの歌い回しは強烈な個性であり
彼の乾いた怒鳴り声も悪くない
むしろヒリリとした荒涼感を誘発している場面もある
ディアノ時代に固執する根強いファンにはたまらんであろう


IRON MAIDEN - Dance of Death - No More Lies ★★★ (2021-08-23 19:46:02)

アイリッシュフレーバーも感じさせる7分超えの一曲
味付けも濃い目だがカロリーは低そうな新生メイデン節を味わえる
トリプルギターに編成になったという事で
その雄姿を拝みに行ったライブを思い出すなぁ


IRON MAIDEN - The Final Frontier - When the Wild Wind Blows ★★★ (2021-08-23 19:42:14)

長いなぁ
もう少し短めにお願いしたかったが
メイデンお得意の起伏のある展開が魅力の大作ナンバー
アルバムを〆るのに相応しい格はあるが
ギュッと縮めることも出来はずである
でもそれも込みでメイデンでしょう
初心者を寄せ付けないメイデンらしい黒帯サウンドです
個人的には無問題なんですがね
淡々とした味わいに熟成されたメイデン印を存分に味わっております


SABER TIGER - Decisive - Cross Your Heart ★★★ (2021-08-23 19:34:12)

下山の力強い歌声の裏で鳴る浮遊感のあるメロディ
不思議な印象を受けるがサーベルらしいキメのパートも炸裂
正直どこかで聴いた事あるサーベル節だが
ある種の集大成とも言えるアルバムだけに違和感はない
スリル満載な起承転結のあるギターソロもカッコよくきまっています


RAMONES - Pleasant Dreams - All's Quiet on the Eastern Front ★★★ (2021-08-23 19:25:20)

明るくノリのよいロックナンバー
弾けっぷりもわるくない
いかにもパンクな分かりやすい構造の曲ですね


RAMONES - Pleasant Dreams - We Want the Air Waves ★★★ (2021-08-23 19:23:42)

ハードコアパンクスから脱却を狙うもイマイチ跳ねなかったラモーンズ
そんな試行錯誤は実を結んだと言えるかは人それぞれの判断ですが
今作を聴けば苦心のあとは伺えます
哀愁のメロディがヒリリと焼け付くロックナンバー
荒廃としたムードとキャッチーに英国を感じます


RORY GALLAGHER - Blueprint - Walk on Hot Coals ★★★ (2021-08-22 19:29:34)

幅広い音楽性をバックボーンに持つロリーらしい一曲
新メンバーの挨拶代わりには強烈ですね
鍵盤奏者として加わったルー・マーティンのピアノの被せ方がイイ
勢いに乗るバンドを象徴するようなアルバムのオープニングでしたね


SAINTS & SINNERS - Saints & Sinners - Lesson Of Love ★★★ (2021-08-22 19:20:02)

色気が漂ってきますねぇ
なんか売れそうな匂いがプンプンします
ナァナァヘイヘイのコーラスも一発で耳に残ります
色々仕掛けていますよ
成功して欲しい実力派集団だった
92年と言う時代も悪かったなぁ


SPELLBOUND - Breaking The Spell - Rock The Nation ★★★ (2021-08-22 19:13:42)

確実にラフな歌唱スタイルがマイナスに働いている
北欧マインド全開の叙情派ナンバー
繊細で透明感のあるメロディ
それを煽る展開も用意と隙を見せずに迫ってくる
マイナーなバンドだけに知られていないが
今こそ大手が復活させる価値があるバンドだと思っている


SLAUGHTER - Stick It to Ya - Fly to the Angels ★★★ (2021-08-22 19:04:30)

癖が強いマーク・スローターのハイトーン
そして売れそうなロッカバラード
雄大な大地が目に浮かぶ大陸的メロディとリズム
濡れているのに湿っていない感じがたまらん
個人的には夏の終わりにフッと思い出されるバラードである


W.A.S.P. - Inside the Electric Circus - Inside the Electric Circus ★★★ (2021-08-22 19:01:42)

懐かしいなぁ
当時はよう聴いた曲でもあります
スラッシュメタルを聴きながら影に隠れて楽しんだWASP
このメジャー感と硬派なワイルドロックがイイ感じで折衷している
哀愁のブラッキーサウンドはお馴染みでもエエですよ


TYGERS OF PAN TANG - Burning in the Shade - Waiting ★★ (2021-08-22 18:58:36)

洒落とるぞ
ギターの音がシャリシャリの音に変えられていますがなぁ
この変貌が一番きついかもしれん
でも唄は熱い
売れるって大変だねぇと考えさせられる
サビの弾けっぷりもキビシイ
しかし好きモノにはたまらん80年代中期の空気が満載である


TYGERS OF PAN TANG - Crazy Nights - Running Out of Time ★★★ (2021-08-22 18:54:48)

このバンドの魅力を詰め込みましたねぇ
スピーディーでアグレッシブなメタルサウンドに熱くなります
少々クドイ味付けもわるないぞ


TYGERS OF PAN TANG - Spellbound ★★★ (2021-08-21 19:21:14)

大手MCAのバックアップは充実していたのかプロデューサーにクリス・タンガリーディスを迎えバンドサウンドを拡充。2作目にしてNWOBHMなる枠組みを突破したようなワールドワイドなメタルサウンドを披露。ホワイトスネイクの成功などもあり日本では突出して評価をウケる事になった。しかし、個人的にはホワイトスネイクとの類似性は幾度なく、あんなにモダンでメタリックなアプローチは行っていない。むしろ、ゲイリー・ムーア強めなので若々しい勢い重視のギターは、精度よりも青さが目立つ、それはレコーディング日数などもあるが、ホワイトスネイクで成功したギタリストがいるバンドだからスゴイと言うロジックは苦手である。
今作はもっと違う視点で評価してもらいたい。今の若い人たちの方が客観的な批評になるだろうから心配はしていないが、かつて巻き起こった過剰なサイクス最強論には首を傾げています。
どちからといえばジョン・デヴァリルのチョイカヴァーディル風のエモーションでパワフルな歌声の方がバンドサウンドを何倍にも膨らませた貢献者であろう。

ツインギター編成になり厚みをましたバンドサウンド、そこに前任者とはタイプの異なる完投型の先発投手のような馬力と、スタミナを考え緩急を操るベテラン投手のように完成度の高い歌声を披露したジョン・デヴァリルのパフォーマンス力は凄まじいインパクトを誇りNWOBHM軍団の中では頭一つ抜けた存在感をあらわにした。
ロブ・ウィアーは相棒にイケメンで新進気鋭のギタリスト、ジョン・サイクスに声をかけバンドサウンドを強化、彼のゲイリー・ムーア剥き出しの荒々しいギターを存分に生かしグイグイと前に出てきた。
ちなみにジョンの素晴らしさは押せ押せのギターではなく、やはり若いのにエモーションを込めたプレイが出来た点であろう。そこもゲイリー譲りと言う事でしょう。
唄えるシンガーと手に入れたバンドは音楽性を強化。幅広い楽曲を揃え一枚を通して聴かせるだけの完成度を魅せる事に成功。メンバーチェンジ大成功ですね。歌メロが実に印象的です。二人のジョンの加入はバンドに大いなる可能性を落とし込んだ、個人的にはなによりもスケールの大きさは如実に感じる①も凄いが⑥のリフなんて広瀬聡じゃなくともマネしたくなるゲイリー直系のやつである。
大袈裟抜きに今聴いても凄いなぁという場面が多々ある、プロデューサーであるクリスの目利きもあるのでしょうが、バンドは2作目にして、シーンの新星としての眩い輝きと共に風格を手にした。


TYGERS OF PAN TANG - Wild Cat ★★★ (2021-08-21 18:58:38)

あのNEATからデビューを果たしたNWOBHMバンド。早々とインディーズシーンから抜け出しアメリカのMCAと契約をもぎ取る。やはりシンガーのジェス・コックスがステージ映えする2枚目だったのが要因だったのだろうか?それとも湧き上がるNWOBHMに対しての青田買いだったのか分からないが、デビュー後、早々にフルアルバムを出してきた。
いかにもNWOBHMな垢抜けないサウンドと倦怠感のあるジェスの歌い回しは独特の味わいがあり、いい意味でも悪い意味でも個性を発揮、これぞNWOBHMな音で溢れている。愁いのあるメロディと荒々しいさが印象的な②からのズンドコベロンチョリズムが炸裂する③なんて英国ならではの味わい、無理にアメリカン使用されていもいないし、メジャー感を漂わせていないサウンドは稀有だと思います。
そんな希少価値の高い初期型NWOBHMならではの味わい、ハードエッジなギターサウンドと男臭いワイルドリズムはマニアの鼻腔をくすぐるでょうね。季節外れの花粉症を呼び起こす正調NWOBHMサウンド、歴史的には次のアルバムと同じくらい価値のある一枚です。やはりこのバンドはロブ・ウィアーあってでしょう。


人間椅子 - 苦楽 - 杜子春 ★★★ (2021-08-20 13:42:48)

子供の頃にみたアニメの印象が強く残っている
ある意味因果応報と言いますか当たり前の事だが
約束を守るとか嘘をついたり人を騙してはいけませんよ的なことを学んだ気がする

オープニングからヘヴィな音像が駆け抜ける
インストパートのアグレッシブな展開にも仰け反りました
70年代的古典ロックに現代的な息吹を与えた意欲作
殻を破った印象があるアルバムを象徴するような一曲です


WIG WAM - Non Stop Rock and Roll ★★ (2021-08-20 13:33:02)

メタルバブルに踊らされ、その後に訪れるグランジブームの煽りを受けまくったHM/HR系アーティスト達、ふざけた感じでデビューしたが、このバンドのメンバーはポッと出の新人ではない、そういう苦労人の顔を隠すように芸名をつける事で謎めいたものとフレッシュ感を演出、リバイバルブームの火付け役ともいえる形で会心の一撃をシーンに喰わらしたバンドである。もとが80年代のサウンドをカヴァーするバンドみたいな形だっただけに、あんな形でヒットするとは思わなかったろう。今作にも、その流れは脈々と連なっている。もはや、このラジオ向け一発みたいなノリがバンドの個性であり音楽性である。どこかで聴いた事があるが、彼等にとっては専売特許になっている。
それだけに、熱くなるような瞬間は少ない。しかし、あの時代に対する認知が低ければ、追体験のような形でこのバンドの音楽性を受け入れる事が可能でしょう。
個人的には懐かしいでしかない。またフロンティアの悪い所が出たである。

北欧風味満点のメロディアスHM/HRの旨味、コンビニエンスな感覚を武器に皆が楽しめる仕様。だが全てが○○風である。打点の低く知識も浅いディススカウントロックである、でもそれが欠点ではない。それが最大のウリなんです。こういう音楽は、演者が一度でも恥ずかしい、ちょっとやり過ぎかもと疑いを持ったら終わり。このバンドは、完全に成り切りやり切っている。ここに不純はない。だからヒットしたのでしょう。
パクリを否定するのではなく飲み込ませたのはリバイバルブームのおかげ、でも息の長いバンドになるとも思わなかった。
良く練られた楽曲構成、計算されたコーラスハーモニーどれもが健康的、バラエティに富んが楽曲も嫌味なく溶け込み聴き手を魅了。容易に想像がつくレシピを題材に、彼等はライトユーザーを最大限に喜ばせている。売れるが勝ちを見事に体現しているバンドでしょう。


DEF LEPPARD - Euphoria - Promises ★★★ (2021-08-18 13:27:53)

みんなの期待に応えたような曲
あまりにも忖度しているが
こういうベタな曲と言うかパターンを作った功績は大きい
シンガー的にも似合いである
マット・ランジが仕掛けた作戦かも知れませんね


DEF LEPPARD - Retro Active - Desert Song ★★★ (2021-08-18 13:23:22)

今聴けば当時ほどの拒否反応は出ないでしょう
時代と折衷したメロディアスハード路線
ダークで妖しげな空気とポップセンス
コーラスの重ね方などいかにもです
今の若い人の方が良い評価を下すでしょうね
加工しすぎたビックヒットアルバムよりは聴き応えがある


DEF LEPPARD - Retro Active - Ring of Fire ★★★ (2021-08-18 13:20:08)

初期の匂いがしますねぇ
丸ごとアメリカンになれない情緒にバンドの本質を見ます
日本人好みの哀愁が滲むメロディと
大味に感じさせない丁寧な作り込みが耳を惹くでしょう


DEF LEPPARD - On Through the Night - Hello America ★★ (2021-08-18 13:17:28)

シングルとして2度も世に出ている曲
タイトルも含め彼等のメッセージはこれなんだろう
何度も繰り返されるタイトル
嫌でも耳に残りますね
ポップなロックです


DEF LEPPARD - On Through the Night - Rock Brigade ★★★ (2021-08-18 13:15:09)

英国的な哀愁美と適度な大衆性
既に殻を破らんとする野心も感じる
デビュー期に巻き起こったNWOBHMを利用する形でデビューに漕ぎつけた印象も強いバンド
今この曲を聴けば色んな深読みをしたくなりますよね


ANGEL WITCH - Burn The White Witch - Live In London ★★★ (2021-08-17 18:06:48)

もし仮にNWOBHM四天王なるバカバカしいカテゴリーを作るのであれば、このバンドは外せないでしょう。ヘヴィメタルと言うサウンドに対して、このバンドがどれほど後世に影響を及ぼしたかは、彼等のデビュー作を聴けば一目瞭然ですね。
その伝説であり幻のバンドが2009年に行われたライブ音源をリリース。しかも日本限定と言うのが凄い。久しぶりの国内限定レアものの登場であるが、内容は期待を裏切らない初期型スタイルを完全再現、そりゃやっている曲が古いのだから当然と思われるだろうが、このバンドは以外と期待を裏切るタイプなので、ここで聴ける往年のサウンドの復刻には、ただただ感動を覚えます。
手放しで絶賛できるのはレア度と、個人的な溺愛指数もあるのだが、若いメンバーがNWOBHMというものに熟知し、ケヴィン・ヘイボーンと再現しようとした努力に胸打たれます。80年代の熱気が蘇る実況録音盤。NWOBHMマニアは勿論ですが、ヘヴィメタルの源流と呼べる暗黒サウンドを知らない初心者にも興味を持てる作風になっています。


WILDNESS - Wildness ★★★ (2021-08-17 17:52:50)

北欧からやってきた若手AOR系のハードサウンドを信条とするバンドの1st。レーベルはAOR Heavenときていますから、出ている音も想像がつきますね。
期待を裏切らないフック満載の叙情派メロディの数々、どこかで聴いた事あるなぁと思ったらすぐに撤退するべしな、お約束サウンドが満載の為、この手のスタイルに理解がないと厳しいが、マニアならば安心して手が出せるサウンドである。真っ先に思い出すのはH.E.A.TやHOUSTONと言ったところなのですね。
類型的な楽曲をお手本通りの料理、その堅実な守備範囲に遊びは少ないが、彼等は自分たちのやりたいことに真摯に向き合い新しい道筋を立てようと努力している。少々、型にハマった歌い方に堅苦しさを覚えるが、新人シンガーながら大役をこなし、この瑞々しい愁いのある北欧ハードポップブランドの看板を守ってくれた。

甘い曲が続き飽きてきたなぁと思ってきたら⑥みたいなハード目の曲を放り込み楔を打ち込む展開も新人とは思えない手法を披露。こういう聴き手の心情を理解できる構成にも、このバンドの可能性を感じますね。歌モノマニアならば手を出しても損はしないでしょう。また敬遠しているヘヴィメタル侍には、癒しのサウンドとして時には刀を下ろして欲しいですね。


PLASMATICS - Beyond the Valley of 1984 ★★★ (2021-08-16 13:10:41)

あんりまぁ?コメントがなくなっとるど…
ニューヨークを拠点に活動するパンクロッカーたちはメタルなテイストも加味させ全速力でシーンを駆け抜ける。その背徳感MAXのステージに眉をひそめる人もいるだろうが、刺激的な言葉を並べたてるだけの安直なロックをやっているわけではない。パンキッシュに弾けるロックサウンドの合間に、甘くメロウな④のような曲も挟み、ポップでキャッチーながら荒々しいシンプルロックの流れの中で起伏を作り出している。

無頼なる暴走ロック、それは粗暴で垢抜けない面もあるのだが、明快なプランを立て曲作りを行っているので渋滞することなくすんなりと流れていくのが印象的。アッパーに蹴り上げるリズムプレイの爽快感、そこに乗りかかるノイジーなギターもシンプル。噛みつく歌声もダーティなのに、どこか淫靡に聴こえる。世が世ならウェンディ嬢は間違いなくロックディーバの称号を受けたであろう。登場が早すぎた。
ワンパターンでは終わらない暴走メロディアスパンクメタルの豊かな音楽性、それをここまで楽しませてくれたのは、アンサンブルの頂点に立つ、ウェンディOウィリアムスの歌い回しがあってこそのものでもある。性根の据わった彼女なくしては成立しなかった個性と言えるだろう。
モーターヘッドやヴェノム辺りが好きな人ならば大いに楽しめる音楽性。今回冷静になり耳を澄ましてみれば、勢いで誤魔化さない小技が聴いていることに驚いた。日本においての知名度はメチャクチャ低いだろうが、NWOBHM40周年を迎える今こそ見直されるべきバンドの一つだと思う。


山本恭司 - MIND ARC - AVE MARIA ★★★ (2021-08-14 18:44:48)

感動を運んできます
有名な曲なので誰もが一度くらいは耳にしているでしょう
ギターインストとして山本恭司ヴァージョンは最高峰に位置するでしょう


山本恭司 - ELECTRIC CINEMA - SMILE AWAY ★★★ (2021-08-14 18:41:38)

これも聴き応えあるわぁ
ドラマティックですねぇ
ギターも多彩ですよ
ハードさから繊細なタッチまで見事に描き切っています
我が国を代表するギタープレイヤーでしょう
山本恭司に必要なのは
彼の持っている世界観を世に伝えられる相棒だけです
存在がデカすぎるな
この曲も歌い手の線が細いのよ


山本恭司 - ELECTRIC CINEMA - COULD THIS BE MAGIC ★★★ (2021-08-14 18:37:24)

ドラマティックですねぇ
スケールの大きな一曲です
人見の声も聴こえてきそうなナンバー
この曲を唄うにはチョイと線が細いんだよなぁ
でもいい曲だねぇ
聴き惚れるぇ
引き込まれるねぇ


SADWINGS - Lonely Hero ★★★ (2021-08-13 13:31:36)

北欧はスウェーデン産の正統派HM/HRバンドが1985年にCriminal Responseリリースした1st。Criminal Responseと言えばEbony傘下ですから、その時点で危険を察知した方は撤退を進めます。粗くバランスの悪いミックスと2.3日で終わったんじゃないのかと思わせるレコーディング、毎度おなじみの奴です。

北欧と言えばクラシカルテイストとDPやRAINBOW、MSGと言ったバンドからの影響を想像するでしょうが、このバンドのご多分に漏れず、そういったバンドからの世界観を踏襲した泣かせのメロディが勢いよく弾け飛ぶHM/HRサウンドを披露。NWOBHMの影響もありありとした音楽性、その中にはキーボードを大導入した北欧版JP風味もある、それだけに、バランスの悪い音質の中をかいくぐってでも聴きたいと思わせる魅力はあるのだが、初心者にススメづらい黒帯サウンドであるのも事実。

また中には似たようなスピードナンバーも散見できるため、余計にマイナー臭に拍車を掛けている。それにヨーロッパがアメリカに渡りアメリカンナイズドの極致のようなアルバムで成功したため、北欧メタルのフォーマットがおかしな解釈をされてしまいがちな状況がある為に、垢抜けないがパワー漲るワイルドロックの中を泣かせフレーバーが一陣の風となり吹き抜けるスタイルこそ、元祖北欧メタルだと言いたい。ヨーロッパの3枚目はアメリカン過ぎる。

ゴールデン番組のMCの千鳥よりもいいが、やっぱり相席食堂の千鳥が好きだ、今ちゃんの実は時代のロケを思い出す、そんな価値観をメタルの世界に落とし込めるマニアならば、分かっていただけるでしょう。

全8曲、30分にも満たない北欧ロック一代絵巻、スピードナンバーありバラードタイプあり、ノリのよりロックありの究極のインディーズアルバム。ドラムの音が腹正しい、ベースなんて聴こえないぞ、ヴォーカルは風呂場で録音したのかと、欠点を上げればキリがない、しかしここには愛すべき音楽が詰まっとる。マニアならずとも立ち上がらせるパワーもありますので、北欧メタルの興味のある猛者ならば一度はトライして欲しいですね。でもメディア偏重の人からすると、お前の耳は千切れとると叱られるでしょうね。こんなもんススメるなだよなぁ。


Mirage - ...And the Earth Shall Crumble ★★★ (2021-08-13 13:07:06)

デンマークが生んだ幻の正統派HM/HRバンドが1985年にリリースしたEPにデモ音源やシングル盤の曲を追加、2002年にドイツのKarthago Recordsがコンピ作として復刻した一枚。16曲入りのフルボリュームとなりました。
このバンド、1985年にリリースしたEPですが、最初は5曲入りで世に出たが、英国流通の再に3曲ほど追加してのリリースとなる。この追加した3曲が興味深い。①②⑥⑦⑧は元で中盤が追加されたものなのだが、これが前5曲とは毛色の違うものであり、オープニングから炸裂された後期レインボー路線に憧れた曲から一転、ヘヴィでダークなサウンドを披露。このバンドの本質はどこにあるのかと困惑させる仕様、でもその流れは後半以降も続き、このバンドは心の太いヘヴィなグルーブを生かした古典スタイルを基調としているのが分かる、オープニングで騙されそうになったが、中盤以降のヘヴィネス路線は実に興味深いものに映る。
シングル盤の2曲などはNWOBHMスタイルにキーボードを参加させたようなリフ強めのサウンド展開と、オープニングナンバーの出し方、完全に間違っているぞと思うのですが、何故か騙された感はなく許せるのが個人的には最大のお楽しみポイントです。
ある意味、①②もそうではあるのだが、インパクトがあっただけに、それ以外は類型的なスタイルを踏襲、王道中の王道である。その先人達からの影響を加味させたスタイルは、あまりのも実直な為に、全曲途中で飽きてくると言う最大の欠点がある、これは個人差があるだろうが、この手のスタイルに精通しているマニアならば厳しい評価に繋がるでしょう。

マニア御用達のサウンドである、そういうマイナーメタルに飢えた耳には安らぎと癒しを与えるスタイルだ。ある意味、猛者限定の作風ではあるが、懐かしき80年代のヘヴィメタルの裏街道を知りたい方にはススメたい一枚ではある。


BLADE RUNNER - Hunted ★★★ (2021-08-13 12:40:11)

盛り上がりは短命だったNWOBHM、その音楽性を引く次ぐグループは多く存在しました。結局、ちゃんと適切に紹介したかに尽きるのですが、このアルバムのリリースは1984年、遅れてきたNWOBHMとしては厳しい時期だったろう。
オマケにレーベルはEbony Recordsときてますからね、ご愁傷様ですと慰みの声をかけ毛布の一枚もかけてあげたいのですが、出している音はホットでアグレッシブなガチンコメタルサウンドを披露。回転するリフワーク、前のめりの疾走感、うねりを上げるヘヴィグルーブと火を吹くギター、実に分かりやすりスタイルの古典サウンドです。
個人的には、これと言った決定打など無くともアルバム全体を楽しめるかは重要な要素であり、出オチバンドのアルバムを通して聴くのがキツイ、このバンドには繰り返し聴きたいと思う不思議な魅力がある。上手く言えないのだが、ブリティッシュロック路線のラウドネスにも通ずるような暗く湿った世界観に、メジャーな要素も織り込み、疾走ナンバーあり、ロックアンセムありの王道路線を極めようとしています。
小手先のテクニックやテクノロジーの恩恵をあまり受けていないガチンコスタイルは大好きですね。稚拙さよりもミュージシャンとしての清さが上回りますよ。


GIRL - Wasted Youth ★★ (2021-08-10 20:45:18)

ミュージシャンとしては未熟な面を持ちながらもグラマラスなハードサウンドと、パンキッシュなサウンドを引っ提げ産声を上げたバンドだったが、今作は前作から一点、よりハードでソリッドなロックスタイルに軸足を置く事となった。
ドラマーも変わりタイトでラウドなサウンドを手に入れる事に成功、新ドラマーは手土産を持参、その③は毛色の違うファンキーなナンバーを導入、アルバムの中でいいアクセントになっている。雰囲気では誤魔化せない②も新機軸、英国的ハードブギーな⑨もある、前作に負けないくらいバラエティに富んが感覚はあるのだが、プロデュースも含め、どこまでバンドが練り込まれた楽曲を用意したのか疑問の残る作風も見られ、ハッキリ言ってやらされている感が強い。このバンドの本質に目を向ければ出来不出来は別として①④辺りは仕事でしかない。

彼らが所属していた極悪レーベルのJETの仕業だろうけど、彼等はNWOBHM期に出てきたグラム系のバンド、でもJETはそのブームに乗り無理やり彼等にHM/HR寄りの曲をやらせたと言うのが答えな気がする。
悪っぽさとハードさを加味した⑤、スリージーでご機嫌な⑥などには、前作に繋がる魅力を感じるだけに、今作リリース後、後味の悪い解散劇に繋がったのは誰のせいなのかと戦犯探しの一つもしたくなります。
なんだかこねくり回されてどうにもならなくなり捨てられたように見えますね。


日本でもNWOBHM四天王なる見当違いも甚だしい枠組み放り込まれ、耳のついているロックファンから馬鹿にされる事となったのも悲劇の一つでしょう。このバンド、NWOBHMなんて言われなければ、もっと違う評価とファンを獲得できたような気がする。


GIRL - Sheer Greed - My Number ★★★ (2021-08-09 12:46:46)

バンドの本質はコチラでしょうね
退廃的なムードとグラマラスなロックサウンド
ガールと言えば個人的に真っ先に思い出すのはコチラです
ハードな質感もエエ


GIRL - Sheer Greed ★★★ (2021-08-09 12:43:53)

ミュージックライフ誌がぶち上げた『NWOBHM四天王』なる一大キャンペーンの影響もありビックインジャパン旋風を巻き起こしたグラム系ハードロックバンドの1st。

ソリッドでシャープさと毒気のある⑦のような曲こそ時代の影響を受けていると言えるが、だれがどう聴いてもNWOBHMと呼ぶのには抵抗があるだろうし、ましてや仰々しい四天王のなるカテゴライズに入れられるようなバンドではないのは明白。彼等にとっては、この枠組みは足を引っ張ったでしょうね。
ワタクシがメタルを聴き始めたころには笑い話となっていたNWOBHM四天王、でも雑誌の影響は大きく、2010年くらいにワイルドホーシズとガールをNWOBHM四天王と言って、彼等が与えた影響は大きいと大嘘を叩く奴に出会った頃がある、雑誌偏重って怖いなぁと心の奥底から思うのですが、このバンドに初めて触れる若い人には、そんな先入観を捨ててお楽しみください。

ルックスや出している音を聴けば彼等がグラムロックからの影響が絶大だという事を知るでしょう。英国的な退廃的ムード、アップテンポなロックナンバーもあるが、本質は毒気のあるダーティーで粘りつくポップセンスが絡むグラム系ハードサウンドが主軸だろう、雰囲気重視のバンドサウンドと歌声、うさん臭さ漂うルックスと音楽性は、そのイメージを増幅、なぜ大和撫子にウケたのかは想像できないが、彼等にはロックバンドとしての魅力だあった。
このルーズさは日本人には出せない魅力でしょう。今もって四天王扱いは場違いだが、もっと適切に紹介されたら今日の在り方も変わっているでしょう。出している音はカッコイイですから。

こうして久しぶりに向き合って思う事は、なぜ彼等がNWOBHM四天王なるバンドとして持ち上げられたかだ、当時の関係者に聴いてみたいものである。レコード会社と金儲けの為にやったのなら理解できるが、個人的には小山田圭吾のイジメ記事で金稼いだ関係者以上に問題のあるカテゴライズだと思いますね。提灯記事の典型でしょう。でも一番の問題は、それを信じて疑わずに、また何十年たっても変えられないことですけどね。


BURNING WITCHES - Dance With the Devil ★★ (2021-08-09 12:08:13)

スイスが誇る正統派HM/HRバンドによる勝負の3枚目。今作では看板シンガーとギターの交代と言う変化はありましたが、シュミーアとV.O. Pulverらがバックアップのお馴染みのチーム編成による脇固めは完璧、あとはどの方向性に進むのかですが、従来のイメージ通り灼熱の魔女軍団がゴリゴリバッキバキのドメタルサウンドを披露、タイトルトラックのようなキャッチーさも上手く混ぜ込み幅を広げてきている点も見逃せません。
前2作で感じられたリズムセクションに対する課題も音質面でクリア、テクノロジーの恩恵を利用しながらタフな彼女たちのイメージをより良いものへと変換しています。
グロウルも操る新シンガーのローラ・グルデモンドの持って行き方が評価を分けるでしょう、多彩な表現力を持ち合わせる彼女の存在により、メロディアスな曲は徹底的にもやれると言う側面を持つことで得られた可能性もあるだろうが、ある意味、このヘヴィネスサウンドに対しては線の細さは否めないでしょう。ライブではどうヴォーカルパートを重ねて処理するのか?そういう意味では人間力を第一に考えるプレイヤー出身には厳しいと映るでしょうね。
正攻法で迫るからダイハードなバンドの顔があるからこそ感じる不満なだけで、一般的には無問題なパフォーマンスです。
このバンドが持つヘヴィメタルに対する信念と裏切らない実直な姿勢、そこに心打たれ応援しているマニアには間違いないしの名盤の誕生、今まで以上にドラマ性を感じるしメリハリが効いている、全てがビルドアップされた今作は勝負に打ち勝ったと言えよう。


MANOWAR - The Final Battle ★★ (2021-08-05 12:06:23)

マノウォーと言えば時代を超越するメタル狂戦士、首をはねるしかない倒す手段のない懐かしのSF剣劇『ハイランダー』や、とうとうというかやはり完結しなかった漫画『ベルセルク』なんて孤高の世界観を世に伝える作品を思い出します。

ヘヴィメタルの世界と真摯に対峙するジョーイ・ディマイオ閣下を筆頭にムキムキマッチョな男たちが脈々と連なりやっているサウンドはシンプル極まりないもの、なんとなく強面で破壊力満点の音楽性をイメージする初心者も多いだろうが、彼等は驚くほどシンプルでありキャッチーなメロディを用意してくれる初心者にも優しいバンドです。気は優しくて力持ちなドカベンスタイルとも言えるのですが、このEPには、その要素が見事に詰まっています。無駄に走り出すことのない豪快なサウンドはドラマ性に彩られ、どれもが濃密な世界観を抽出、キャラクターの濃さと音楽性の密度に寝苦しい夜を味わいそうになります。
いいところも悪いところも含め、これがマノウォー、そしてヘヴィメタルはド派手に走るだけではないという事を知らしめていますね。個人的には、もう少し勢いを感じたかったので消化不良を起こしていますが、そんなこと言ったら閣下に首をはねられますね。わしゃ歌モノも愛して止まないベベリットの誘惑に負けた下賤な男でさぁ。お許しくだされぇ。


THE SCREAMING JETS - All for One ★★★ (2021-08-05 11:35:55)

1991年にオーストラリアでリリースされたデビュー作。そういう背景もあるのか中身は豪快なノリのロックサウンドが満載、AC/DCだし、個人的にはThe Angelsを思い出すサウンドだった。弾けだすタテノリのグルーブ、そしてキャッチーなロックの中に独特の悪っぽさを混ぜつつも健康的なスタイルを取っており、そこに古典的なHM/HRのエッセンスを炊き込み、ふっくら出汁の利いた上手い飯が出来上がるわけである。
このスタイルは中々、日本ではウケないのだが、とにかくノリが良くカラッとしている、日本酒よりはバドワイザーだし、麦茶よりはコーラだろうなぁ、ちなみにコストコ派の私はペプシだ。小細工無用の豪快なロックの中に小技を効かせ巧みの機能させた技術はデビューフルアルバムとは思えない完成度を誇り、聴き手の知的好奇心をくすぐる、この手のサウンドは青空の下、大音量で聴きたいものである。
ベタ中のベタをど真ん中でかき鳴らす姿勢が何とも頼もしく気が付けばリピート再生をさせる魔力のあるサウンド。歌い手も表現力があり、ブルージーな⑤など情感たっぷりに聴かせてくれますよ。


AXEL RUDI PELL - Diamonds Unlocked II ★★★ (2021-08-03 14:04:42)

様式美メタルの伝道師、最後のジェダイと呼んでも大げさではないマスターアクセルが率いるバンドの最新作はカヴァーアルバムでした。今回もHM/HR系に全く執着しないアクセルが好きなロックをアクセルワールドでやり切っている。
シンガーはお馴染みのジョニー・ジョエリ、相変わらず何を唄っても暑苦しく仕上げるが、アレンジが原曲を忘れ去れるほどアクセル様式美メタルに変換されており、どれもが単なるカラオケ大会で終わっていない。
相変わらずのアクセル節に苦笑いも出るが、この手のアレンジとスタイルを伝統芸能として楽しめるかがポイント。やはり部外者厳禁な世界観はある。けして小難しいことはやっていないのに、アクセル流儀の癖の強さが出ているが好悪を分けるだろう。

01.
02. Sammy Hagar cover
03. Rainbow
04. Paul Anka
05. Tony Carey
06. Geordie
07. Chris Norman
08. The Subways
09. The Rolling Stones
10. Screamin' Jay Hawkins
11. Abba

個人的にはカヴァーアーティストの多彩さを大いに楽しみました。原曲を知らないものもありますが、トニー・カレイとかめちゃくちゃ懐かしいですね。
結局、アクセルのメロセンスに共感するんですよね。泣かせの哀愁が好きなんでしょうね。


ATHEIST - Piece of Time ★★★ (2021-08-03 13:49:13)

かつては R.A.V.A.G.E.という名前で活動していたフロリダのバンド。当時のフロリダと言えばスラッシュメタルをイメージさせますが、このバンドはまさにフロリダ産と呼ぶに相応しいアグレッションを極めたスラッシュサウンドを披露、そのテクニカルなプレイから生み出されるスリリングな展開に興奮必死、アドレナリン放出を抑えきれないのですが、緩急をつけ複雑なビートを叩くドラムの手数足数の多さ、ベースは弾力のあるグルーブをゴリゴリと弾き倒し音圧を加える、そこに緩急をつけたツインリードが絡み急転直下のバンドサウンドを繰り広げる、背伸びしすぎてまとまりがなくなりそうになるテクニカルサウンドが多いのだが、このバンドを方向性をしっかりと見定め一点に集中で放出、その計り知れないエネルギーは聴き手を圧倒するでしょう。
今となっては古典的な場面は少なくないのだが、この手のスタイルは現代のメタルシーンにも脈々と連なっており、スラッシュサウンド特有の先を読ませないスリルに興奮を覚えるマニアなら満足いくでしょうね。
古さを感じさせない鮮烈なアイデア、無名かもしれませんが名盤と呼ぶに相応しい実力を兼ね備えています。
当時、商業誌からは70点台のイマイチな評価をウケました。特にヒステリックに喚きたてるシンガーがアカンとのことですが、後年グロウル系を絶賛する時代が来るだけに、一度、どこかでごめんなさいと言うべきだろう。
今の若い人が聴けば無問題のデス系ヴォイス、有機的な絡みの中で感じさせる冷徹な歌い回しがクールな質感を生み出しています。


OSSIAN - A Reményhozó ★★★ (2021-07-30 16:01:35)

80年代の中頃から活動を続ける(グランジブーム時の90年代に一度解散するも90年代の終わりに復活)ハンガリーを代表する正統派HM/HRバンドのフルアルバム。
前作同様、非常に垢抜けた作風になりました。完全に爽快感のある陽性サウンドですが、そこに一陣の風の如くハンガリアンな哀愁のメロディが吹き込みバンドサウンドに楔を打ち込みます。楽曲もどれもがコンパクト、ヒットポテンシャルの高い楽曲が揃っています。
こうなるとバンドの顔でありハンガリアンメタル界の重鎮であるシンガーのエンドレ・パクシのオッサン声が微妙な感じになるのだが、彼でしか寄り添えないメロディラインがあり、やはり個性と言う点ではエンドレなくしてOSSIANは語れずという答えに結審しますね。
とにかくバンドはワールドワイドなスタイルに移行しています、洗練された曲調の中に組み込まれるフォーキーなメロディもハンガリーな空気を纏い新鮮な印象を与えてくれます。コンパクトな楽曲も小難しさを排除したことで親しみやすさが倍増、熟練のメンバーが織りなすサウンドはあくまでもキャッチー、その熟成されたメロディラインの鮮度は高いのが今作の視聴感の良さに繋がっていますね。サブスクで音楽を楽しまれる正統派マニアなら是非ともトライして欲しいバンドです。沢山、作品がありますので、どれから手を出せばですが、お金かかんないんで問題ないでしょう。


Sweet Vein - Fourth Dimention's Door - Don't Roose Your Cool ★★★ (2021-07-29 20:34:40)

ジャパニーズロックな空気が丁度いい塩梅です
これ以上でも少なくてもダメなんですよね
センちゃんの唄もイキイキしていますよ


METAL CHURCH - The Human Factor ★★★ (2021-07-29 20:25:05)

90年代に入りシーンも変革の時を迎えるのですが、このバンドも方向性の決断を迫られる。今となってはバンドの顔であるカート・ヴァンダフーフも完全に裏方に回りバンドをサポート、ダミアン浜田みたいになっているが、皆が一丸となりバンドは次の一手に出る。重厚でダークな質感のカルトメタルサウンドを捨て、いい意味でスタンダードなメタルをやるようになった、カチッとまとまった欧州テイストとは違うストリートなひりつく感性を磨き上げ新機軸を打ち出すことに成功した。とくにシンガーのマイク・ハウの成長は著しく、前作で感じた唄わされている感を打ち消し、この新たなるバンドサウンドの顔となり大役をこなした。
ある意味バンドの個性は無くなった。ヘヴィメタルと言う名の大衆性を完備することで茨の道となる時代に先陣を切った形となった。
しかし個性と言うのは難しい、無ければダメだが強すぎてもイケない、長い人生の中で一枚、二枚はあるスタイルだと思う。そういう意味では今作は大正解と言えるでしょう。
今回時系列を追って久しぶりに聴いたのですが、驚くほど今作は有機的な絡みが多いです。リズムセクションも今までになくグルーヴィー、マイクの唄も柔軟さを生かしエモーショナルなサウンドをより明確に際立たせている。このリズム隊と唄も、今作からマッチしたという事でもあります。
何を求めるかで評価は大きく分かれるでしょう、初期のスタイルを懐かしむマニアにはイマイチに感じる場面もあるでしょうが、時流に乗り間口を広げた今作こそ一番と押すマニアもいるだけに、今作の批評は一筋ならではいかないのが面白い。それだけ拘りのあるマニアを持つバンドでもありますね。
個人的には、最初は戸惑いましたが、今となっては大好きな作風です。むしろ大好物なんですが、でもバンド名に拘ると素直になれないんですよね。
このメジャー感のあるヘヴィメタルサウンドを前に贅沢な悩みを吐露しますよ。


METAL CHURCH - Blessing in Disguise ★★★ (2021-07-28 16:58:21)

カート・ヴァンダーフーフがバンドから離れ、シンガーも交代と言うショッキングなニュースが飛び込む。熱量の高いハイエナジーサウンドで魅了した1st、整合感を増した2ndと順当な成長を見せていただけに主役と思われた二人の交代は異常事態発生の何物でもないのだが、ギターのカートは曲作りに関与、そのおかげで失速することなくバンドは次のステップへと向かった。いい意味での王道スタイルへの接近、まるでJP風味とも言えるゴリっとしたヘヴィネスサウンドは貫禄すら漂い新シンガーのマイクの歌い回しも中音域を生かしたロブ風味にも似た声をだせたりと、バンドサウンドの本格派志向に箔をつけている。
屈強なパワーメタルサウンドを引っ提げ、プチモデルチェンジも無難にこなした今作、整合感とダイナミズムの増量、折り目正しい正統派スタイルの中で曲調に表情をつけフラストレーションを吐き出してる。実にうまくやりこなしている。


TNT - Realized Fantasies - Mother Warned Me ★★★ (2021-07-27 21:17:56)

エブリワンスターって聴こえてきそうな雰囲気もありますね
上手い事やっていますよ
サビメロも強烈
コーラスに参加したくなります
男前に変えたんですよね
北欧とアメリカンマインドの融合
良くできましたよ


TNT - Realized Fantasies - Hard to Say Goodbye ★★★ (2021-07-27 21:16:04)

涼やかなメロディラインとバッキングサウンド
サビメロも美しい
ハイトーンが嫌味なく生えますね
いい曲です


TNT - Realized Fantasies - Downhill Racer ★★★ (2021-07-27 21:13:54)

いい意味でコマーシャル性を変換しています
この透明感溢れるメロディはバンドの専売特許
歌メロもらしいねぇ
プチモデルチェンジ大成功と言ったところだろう


TNT - Realized Fantasies ★★★ (2021-07-27 21:11:48)

ガンズの成功よりシーンの潮目を迎えたヘアメタル勢、そういうコマーシャル性を際立たせたサウンドが時代遅れになる中で、苦戦を強いられたバンドは、我らがLOUDNESS、STRYPERそしてTNTの三バンドによる、トリプルヘッドライナーツアーに出るも相次ぐキャンセルで予定の半分を消化できず、次の一手を模索する。
東国原英夫風にどげんかせんといかんと、関係者も叫んだ中でバンドが進んだ道が今作になる。透明感溢れる天使が舞い降りるクリスタルサウンドを捨て、よりソリッドで生々しいワイルドさを魅せてきた新生スタイル。感触はかなり変わっているが、根幹となるスタイルは健在。相変わらず豪華なコーラスワークも聴こえるし、北欧マインド全開のメロディもある、ロニー・ル・テクロのギターもモダンさも感じさせる独創性溢れるプレイで魅了と聴きどころは多い。
本来あるアメリカ人シンガーを迎えたことで起きる化学反応、今作には、そういった個性の確立が前2作とは違う形で成立させたアルバムだと思う。
①から違いを感じるが、②の折衷案には舌を巻く。個人的はこれくらいハードさがある方が好みではあるが、ダメだこりゃとバンドを見放した人が続出したと言うのは理解できる。でも、パッと聴いた印象はアメリカンです。キーボードを減らしたことが余計にそう感じさせるのだが、基本的なフレージングやメロディセンスは、些かも曇ってはおらず北欧マインド全開である。まぁ気になる女子が、変なパーマ当ててきたみたいな違和感に襲われる瞬間もあるが、このバンドのメロディの作りに惚れているマニアならばイケるでしょう。
時代に迎合しただけではない、らしさを感じさせたのが最大のポイント。


TNT - Intuition ★★★ (2021-07-27 20:56:31)

前作の成功を受けて、更なる洗練度とコマーシャル性を高めてきた意欲作。トニー・ハーネルのハイトーンを武器に透き通るような透明度を誇るクリスタルサウンドを展開、時折、個性を剥き出しにするテクロのギターも、前作以上に出番は少ないがライブでは暴れるんだろうなぁなんて想像しながら、寂しさをイマジネーションで埋め合わせています。

とにかく振り切っています。清々しい程にやり切っています。そのやり切りぶりに少々、退屈な気分を味わうのですが、HM/HRの常識を覆すようなアイデアと斬新な切り口で、北欧風味満点のコマーシャルロックをやっている。ミント感たっぷりのメロディを際立たせるコーラスワークも大げさだが、機能させているのだからスゴイ。

個人的にはロックなエッジが足らん、スリルも薄まったと不満もあるのだが、それを飲み込ませた洗練度に舌を巻きますね。彼等の代表作は間違いなく今作と前作でしょう。そこに異論を挟む余地はないのですが、一度くらいギター多めの北欧マインド全開のサウンドも聴いてみたかった。売れるって難しいよ。売れ方次第では人生変わるもんね。


TNT - Tell No Tales ★★★ (2021-07-27 20:46:28)

あんりまぁ、わしゃコメントしてると思ったぞ?無くなったんかいなぁ?ん~老いは怖いぞ。

前作から一転、トニー・ハーネルの参加も板についたのか、明らかに垢抜けました。前作にあったローカルヒーロー然とした地方の情報番組でしか見かけないタレント感から一気に突き抜けています。
華麗なコーラスワークを重ねた豪華な作り込み、北欧らしい透明感溢れるメロディに、このハイトーンは良く似合う。そして主役の座は、トリッキーなフレーズを難なく弾きこなすロニー・ル・テクロのギターと、両者がバランスよく並び立つことで成し得たマジック、その魔力は絶大な威力を誇りシーンを席巻、本国でもスマッシュヒットをかっ飛ばしました。とにかくコンパクトに纏めています。もう少しギターも欲しいと思うのですが、ラジオ向けの曲を並べて売ることへと完全に舵を切りました。そして、それがマイナス働くことなく洗練度を増しただけだと思わせる説得力が今作最大の聴きどころでしょう。ギリギリ恥ずかしいコマーシャル性なのだが、それがアメリカンもどきではないTNTサウンドを確立したことになる。ある意味、わざとらしいのである。
このバンド、何より人気を高めたのはヒットポテンシャルの高い曲を揃えただけではない、プレイヤー志向からも支持をされた、とりわけロニーのギターは耳を惹く、楽器をやらない人にはなんのこっちゃだろうが、彼のピッキングは強烈な個性を放っていた。小インストで聴ける目の覚めるようなフラッシーなプレイとクラシカルテイスト、凡百のギタリストでは弾けない独創性がある、リズムの刻みも面白い。そこがある意味、一番の見せ場のである。コマーシャル性の下に隠れたアーティストとしての刃、今聴いても十分通用する要素があるのは、ロニーの存在にもよる。


SEBASTIAN BACH - Kicking & Screaming ★★ (2021-07-21 16:10:27)

サブスク生活の楽しみはマイナーなバンドの発掘と言うよりは、知ってはいたが手を出してこなかったメジャー流通の作品に手を出すことの方が多いですね。イタリアの名門と呼んでも差し支えのないFrontiers Recordsから出ていたセバスチャン・バックのソロアルバム。レーベルお得意のメロディアス路線と言うよりは、いかにも2010年代のアメリカンサウンドを基調に、SKID ROW時代を思い起こさせるような作風になっている。
参加メンバーやプロデューサーにもよるのだろうが、思いのほかデジタル加工なサウンドになっており、オジー・オズボーンにも通ずるような若々しいスタイルと古典を散りばめているが、こうなると主役である彼の歌声の衰えが気になる。高いところも出ていないし、中低音域も艶が足りないが、元々こんなもんだという話もあるので生々しい仕上がりになったと言えるのだが、バックの作り物サウンドが少々気になるだけに、両者の特性が噛み合っていないと思える。
若々しいリードギターは、グッとくる場面もあるのだが、個人的には今風なスタイルが苦手な為にイマイチ乗り切れなかった。SKID ROWの3枚目が売れたら、続編はこんな感じだったろうと思える音楽性ではある。それだけに、彼のキャリアを追ってきたファンにとっては興味をくすぐられる内容だろう。