THE X FACTIOR以降メイデンが新たに強調してきたファクターが ここに来てもっと具体的に表現されていると思います。 こういったスタイルの"静と動"の作品は奥深くて非常に重みがあり大好き。 「動」と言ってもガーン!と来るのではなく、 地を這う様にそっと蠢く様に「静」を引きずりながら動く。 高いセンスの持ち主でなければこういうセンシティヴな表現は出来ないでしょう。
KILLERSを初めて買った時に最初に好きになった曲がこれだった。 pleeeese, take me awaaaaaaay....(x2)so far awaaaaay...というメロディが切なくて泣ける。 盛り返すところのスティーブの16連も渋い。 楽曲的にはメインリフもストレート。 シンプルで分かり易く、悲哀的でキャッチーな曲。
ぶっちゃけ一番ハイクィリティなアルバム。 コンセプティヴな事も手伝ってか全アルバム中最もまとまりがある。 そして全アルバム中、最も美しさに溢れたアルバム。 全体的にジャケットの世界の様に「凍てつく美しさ」という感じがする。 The Evil That Men Doばかり注目されているが、 実はInfinite Dreamが同等、若しくはそれ以上に光り輝いていたりする。 上の方でも仰っている方がいましたけど、 1stから7thのこの作品までメイデンは独創的な進化を続け この作品で遂に自身の音楽の最高点に到達してしまった。 それ故か、これ以降のアルバムは保守路線的とも取れるアルバムが幾分多く感じられる。 (まぁメイデンに至っては延々保守し続けても許されるだけの音を作ったバンドだと思うが) 自分の中でのメイデン最高傑作アルバムはこのアルバムかBrave New Worldですね。
しかしながら世間様は本作に余りいい顔をする者がいなかった。 そんな中で本作の思想と従来のメイデンらしさを混合し、 新たに生み出されたのが新作BRAVE NEW WORLDだったのかもしれない。 それ故、これからこのTHE X FACTIORを買おうかなと躊躇している方にはっきり申したい。 心配しないでも素晴らしいアルバムです、と。
これは立派な名曲である。ダークで不気味なイントロから突然待ってましたのメイデン節炸裂!! 翳りと叙情を巧く使い分けたセンスある妙技を見せ付けてくれる。 Sign Of The Crossが好きな人はこのBlood On The World's Handも聴ける筈。 インスト部も味わい深くじっくりと聴かせてくれるので、非常に安定感があり飽きる事がない。 それでもやはり往年のメイデンに比べれば地味めな曲である事には変わりないかもしれない。 俺は最高だと思うんだけど。この曲なんか何十回も聴いた。