なんとMADBALLのベスト盤である。 1st~3rdアルバムの曲と未発表曲で構成されている。 4thアルバム『HOLD IT DOWN』(1st~3rdとはレーベルが違う)の曲は 入っていないが、MADBALLのカッコ良さは十二分に味わえる。 一曲目の「Set It Off」で、完全にノック・アウトされるだろう。
1969年発表の4thアルバム。 次作の『COSMO'S FACTORY』ほどバラエティに富んでいるわけ ではないが、泥臭くて全体的にまとまりがあるので、私は この『WILLY AND THE POORBOYS』も好きである。 「Down On The Corner」や「Cotton Fields」「Fortunate Sun」 など、佳曲が満載だ。哀愁を帯びたラストの「Effigy」もイイ。
別にビックリするほどの豹変ぶりではない。 EUROPEは今までも常に変化していた。 かなりのヘビーローテーションで聴いているが、聴けば聴くほど 体に馴染んでいくアルバムである。 日本での評価はさておき、この『START FROM THE DARK』が EUROPE第2のヒット作になるのは間違いないだろう。
1970年作品。 パワフルなヴォーカルが聴ける1曲目の「Roadhouse Blues」と、 それに続く「Waiting For The Sun」が特に好きだ。 他にも、まったり系の「The Spy」や「Queen Of The Highway」 など、聴き応え十分である。ジム・モリソンの歌に浸る快感を 堪能することができる。
1996年発表の2ndアルバム。 1stのインパクトが強かっただけに、当時はこの2ndに若干物足りなさを 感じていたが、これはかなり強力なアルバムである。 「Street Of Hate」「Back Of The Bus」「Addict」といった問答無用の ゴリゴリ疾走チューンはもちろん、ミドル・テンポの曲もBIOHAZARD張り にヘヴィでカッコイイ。
久しぶりに聴いたが、これは最高に気持ちの良い音楽である。1曲目からヘヴィで陰鬱な独自の世界が待っている。他のアルバムもそうだが、アリス・イン・チェインズのアルバムは、体が疲れきっている時か、もしくはほろ酔い状態の時に、部屋を真っ暗にして聴きたい。アリス・イン・チェインズの音楽を全身に浴びながら深い眠りにつく瞬間の気持ち良さといったら、これはもう至福の一時としか言いようがない。はっきり言って快感である。 私はアリス・イン・チェインズをグランジとかではなく、まったり系ハードロックだと思って聴いている。どうやら、歳月を経るごとにこの手のサウンドが好きになっているようである。当時は退屈に感じる曲もあったが、今ではアルバム全曲を楽しめる。摩訶不思議な魅力たっぷりの音楽である。特に「Sludge Factory」と「Shame In You」が好きである。これはもう、完全にエクスタシーだろう。 ALICE IN CHAINS『ALICE IN CHAINS』快感である。
これも大好きなアルバムである。何といっても、モーターヘッド特有のゴリゴリ感がいい。砂埃を立てながら荒地を突進する、重戦車のごときサウンドである。とにかくゴツイ。そして太い。ゴリゴリ感の気持ち良さは、90年代以降の彼らの作品の中でこれが一番だろう。特にタイトル曲「Sacrifice」と「Order/Face To Black」の疾走パートの迫力たるや、筆舌に尽くしがたいものがある。 前作『BASTARDS』のようなスピード・ナンバーはないが、生々しさ・荒々しさはこちらの方が上だ。個人的には、やたらスピードを意識した曲よりも、若干スピードを抑えた曲の方が、モーターヘッドの本領が発揮されているようで好きである。また、クリアな音よりも岩石の塊のような荒削りな音の方が、モーターヘッドらしくて好きである。やはり自然体のモーターヘッドが一番カッコイイ。この『SACRIFICE』は、スピード的にも音質的にも、モロに私のツボである。特に3曲目の「Over Your Shoulder」がたまらない。これは中毒になる音である。 『SACRIFICE』最高である。
2001年作品。 それにしても凄い。デビュー当時からのファンにとっては、ヴォーカルが交代する前の、この『YOU DON'T HAVE TO BE BLOOD TO BE FAMILY』(2001年)と『BEYOND REPAIR』(1999年)のサウンドこそが、本来あるべきTHROWDOWNの姿らしい。なるほど、確かに音質は落ちるが、こちらのラフなサウンドの方が凄みがある。リアルで生々しい。ヘヴィ且つラフなサウンドで、ゴリゴリ疾走する様は迫力満点である。AFTeRSHOCKをアグレッシヴにしたような感じが何とも言えない。このゴリゴリ感はクセになる。
『OVERKILL』もそうだが、この『BOMBER』を含め、『ACE OF SPEDES』以前の作品にはモーターヘッドというバンドの体臭がプンプン漂っている。体臭と聞いて、「なんか臭そう。キモ~イ」などと、女子高生みたいなことを言ってはいけない。この体臭サウンドこそが、初期モーターヘッドの魅力なのである。もちろん最近の彼らの作品も好きである。特に、現時点での最新作『HAMMERED』(2002年)は、彼らの全作品の中でも一、二を争うほどの傑作だと思っている。それは何故だろうと考えた結果、『HAMMERED』には初期モーターヘッドを彷彿とさせる体臭が漂っているからだという結論に達した。 話を本作『BOMBER』に戻そう。『ACE OF SPEDES』のようなスピード感はないし、『OVERKILL』ほどバラエティに富んでいないのも事実である。余分な音は一切入っておらず、楽曲自体もシンプルなものが多い。しかし、その楽曲のシンプルさが逆にサウンドの生々しさ・荒々しさを際立たせている。 実は、この作品の良さに気付くまでにはかなりの時間を要した。初めて聴いた彼らの作品が『BASTARDS』だったからだろうか・・。しかし、いつの頃からだろう。シンプルでスピードを少し抑えた曲にこそ、モーターヘッドの持ち味が出ていると思うようになった。私自身の心の中でパラダイム・シフトが起こったのだ。『BOMBER』が好きになったのは、それからである。シンプル・イズ・ベスト。シンプル・イズ・ビューティフル。私がモーターヘッドに求めているのは、まさに『BOMBER』のようなシンプルなサウンドである。 『BOMBER』最高である。
2001年発表の2nd。全10曲。収録時間は20分。 徹頭徹尾ゴリゴリに押しまくる。ひたすら全力投球である。スピードと切れ味の鋭さはHATEBREED以上だろう。単なるHATEBREEDのフォロワーと無視してしまうのは勿体ないバンドである。スラッシーなリフが満載なので、メタル・ファンにはHATEBREEDよりウケがいいかもしれない。国内盤が出ていないせいか、あまり知名度はないようだ。残念である。HATEBREEDでさえ、2nd発表時まで1stの国内盤は発売されていなかったのだから仕方がないか・・。 しかし、このFIGURE FOUR、私はかなり好きである。激しい音楽をやっているにもかかわらず、実に健康的で爽やかな印象を受けるバンドである。ブルータル色が全くないせいか、とにかく聴き易い。スラッシーなリフが最高に気持ちイイ。S.O.D.が好きな人にオススメしたいバンドである。どのアルバムも一発で気に入るのは間違いないだろう。 FIGURE FOUR『WHEN IT'S ALL SAID AND DONE』ナイスである。
『ROCK'N'ROLL』 そのままズバリのアルバム・タイトルである。この単純明快さがイイ。このアルバムで聴かれるサウンドは、『ACE OF SPADES』ほど荒々しくはないし、衝撃度では『ACE OF SPADES』に劣る。しかし、アルバム全体がよくまとまっており、とても聴き易い。モーターヘッドに「過激」を求めている人には、迷わず『ACE OF SPADES』の方をお勧めする。『ACE OF SPADES』を聴いた後にこのアルバムを聴くと、どこか物足りなさを感じてしまうかもしれないからだ。しかし、『ACE OF SPADES』と比べるのも酷な話だ。『ACE OF SPADES』はあまりにも凄すぎるのである。他の作品と比べたりせず、ここは素直にこの作品の良さを認めるべきだろう。私にとっては、このアルバムも最高のロックンロール・バイブルである。 「これがロックンロールだ。屁理屈ばかり言ってないで、黙ってこれを聴け!ケツに蹴り入れるぞ。この鼻タレが!」というレミーの声が聞こえてきそうなサウンドである。ロックンロールといっても、底抜けに明るいスカッとしたロックンロールではない。モーターヘッド特有の、ダーティーかつワイルドなロックンロールである。シンプルな曲でこれほど個性的な音を聴かせてくれるバンドは、モーターヘッドとAC/DCくらいのものだろう。 このシンプルでストレートなロックンロールを前に、難しいことを考えていても仕方がない。ブルース・リーではないが、「Don't think. Feel !」といった感じである。アントニオ猪木風にいえば、「迷わず聴けよ。聴けばわかるさ・・」になるだろうか。屁理屈は無用。とにかく体で感じてほしい。私に言えるのは、ただそれだけである。 『ROCK'N'ROLL』最高である。
前作「HIGH AS HELL」と路線は同じだが、バリエーションが更に豊富になった感じがする。ベースが長身でスレンダーなコーリーから、キュートなケイティリンに交代したようだが、相変わらずの骨太ロケンローである。ロック魂炸裂の実にパワフルで爽快なサウンドである。こういうサウンドを聴かせるバンドは貴重である。個人的にシンプルでストレートなロケンローは大好きなので、MOTORHEADやAC/DCのように、不屈のロック魂で末永く活動してもらいたい。ヴォーカル兼ギターのブレイン・カートライトはMOTORHEADのレミーを意識しているのだろう。ファン丸出しで実に微笑ましい。しかし、どちらかというと元PANTERAのヴィニー・ポールに近いルックスである。実に微笑ましい。
2000年発表の2ndアルバム。 1stアルバムはMOTORHEADの暴走ロックンロールのようにゴリゴリ疾走する曲が中心だったが、この2ndアルバムから、AC/DCタイプのミドルテンポの曲やブルージーで渋い曲も目立つようになった。しかし、基本は骨太ロケンローである。暴走度は前作の方が遥かに上だが、このアルバムには、前作とはまた違った魅力がある。渋さではこちらの方に軍配が上がる。私は特に「Go To Hell」が好きである。ブルージーに始まりロケンローに幕を閉じる展開が最高にカッコイイ。この曲でのブレイン・カートライトのヴォーカルはポール・ディアノ在籍時のIRON MAIDENを彷彿とさせる。この骨太ロケンローは、聴いてて本当に気持ちがいい。カラダが喜ぶサウンドである。
「なんじゃこりゃ?しかし頭悪そうだなぁ。ハハハッ・・」というのが、NASHVILLE PUSSYの1stアルバム「LET THEM EAT PUSSY」のジャケットを見たときの第一印象であった。かなりお下劣なジャケットなのだが、このお下劣なジャケットに一目惚れしてしまったのも事実である。女性メンバーのコーリーの乳首がハミ出してコンニチハ状態だったのもポイントである。このバンドについて全く予備知識がなかった私は、バンド名とアルバムのジャケットから、勝手にAxCxのようなサウンドを想像していたのだが、実際はバリバリのロケンローであった。想像していた音とは違ったものの、音の方も一発で気に入った。「こりゃ、モーターヘッドじゃないですか。モロじゃないですか。ハハハッ・・」っと、お下劣なジャケット写真を見ながら大笑いしていた。これはロケンロー・バイブルである。
1999年発表の1stアルバム。11曲収録で24分。怒涛の勢いで疾走する。 カナダのHATEBREEDといった感じである。私は2003年発表の最新作「SUFFERING THE LOSS」を聴いて、このバンドのことを一発で気に入ってしまったのだが、このアルバムもモロに私のツボである。ヴォーカルは極悪系で、ギターのリフも切れ味鋭い。はっきり言って、これは快感である。HATEBREEDファンにはたまらないサウンドである。HATEBREED直系のサウンドだが、疾走パートの迫力はHATEBREEDに全く引けをとらない。もちろん、モッシュ・パートもてんこ盛りである。激しい音楽をやっているのに何故か聴きやすく、爽やかな印象を受ける不思議なバンドである。是非チェックしてみてほしいバンドである。
ゴリゴリ・ロックである。ヘヴィなサウンドだが、PANTERAのようにメタル然とした金属的な音ではない。もっと生々しく、ナチュラル・パワーを感じさせる音である。何というか、土の匂いがする、味わい深い音である。ほんと、この音とグルーヴ感はクセになる。気持ちがいい。体に馴染むのである。DOWNにおけるフィルのヴォーカルは、PANTERAでの極悪スクリーム系のヴォーカルよりも、ずっと渋くて野太い。PANTERAが苦手な人も、一度は試してみる価値がある。2ndの「Ⅱ」と同様、アルバム全曲楽しめるが、特に「Stone The Crow」が大好きである。
とにかく気持ちのいい音である。なんと言うか、ブルージーなヘヴィ・グルーヴである。とても味わい深い。楽曲云々の話ではなく、とにかく音が気持ちいいのである。フィル・アンセルモのヴォーカルもいい味を出している。「Where I'm Going」や「beautifully Depressed」,「Landing On The Mountains Of Meggido」などでは、しっとりとした渋い歌声を聴かせてくれる。コメカミに青筋立てて咆哮している時のフィルとはまるで別人のようである。フィル・アンセルモのヴォーカリストとしての才能と、音楽の間口の広さを再認識させられたアルバムだ。アルバム全曲楽しめるが、特に「Where I'm Going」が好きである。この曲は癒し系である。
1990年発表の1stアルバムである。以前、私は「NEW WORLD DISORDER」がBIOHAZARDの最高傑作だとコメントしてしまったが、実はその日の気分で変わるのである。ちなみに今は、この「BIOHAZARD」が最高傑作だと思っている。2ndの「URBAN DISCIPLINE」が一番の日もある。早い話が全部好きなのである。しかし、この1stと2ndには、それ以降の作品には感じれれない闇の世界の危険で重い空気が漂っており、そこに魅力を感じてしまう。BIOHAZARDというバンド名にピッタリのサウンドである。ミドルテンポのヘヴィな曲が中心だが、それが彼らの真骨頂である。このアルバムのメタル度はかなり高い。ブルックリン出身のハングリーなバンドだったからこそ出せた、ストロングかつリアルな音だったのかもしれない。ヘヴィな音を出すバンドは幾らでもいる。しかし、これほどまでに真実味があり、緊迫感漂う重さはマネしようと思ってもマネできるものではない。上っ面だけではない、本物のヘヴィがここにある。私はカッコ良ければ何でもいい人間なので、滅多に精神を語ることはないのだが、このリアルでストロングなサウンドを前にしては、そんなことも言ってられないのである。それ程このアルバムの重さはリアリティに溢れているのである。
私にとって、EUROPEのこの「OUT OF THIS WORLD」こそが、HM/HR系でナンバーワンのアルバムである。ナンバーワンの地位は不動である。他にも好きなアルバムは幾らでもあるが、このアルバムは別格なのである。ここで聴かれるサウンドは、もはやヘヴィ・メタルと呼べるものではないのかもしれない。しかし、それがどうしたというのだ。私は産業ロックだと思って聴いている。捨て曲などない。名曲オンリーの超名盤である。美しい名バラードの「Open Your Heart」、キャッチーで思わずルンルン気分になってしまう「More Than Meets The Eye」、EUROPEというバンドのスケールの大きさを感じさせる「Coast To Coast」、ピアノの旋律が美しい「Sign Of The Times」、アルバムのラストを飾るEUROPE屈指の叙情バラード「Tomorrow」etc...ジョーイ・テンペストの歌唱がまた素晴らしい。透明感溢れるクリスタルなサウンドにピッタリの歌声である。このアルバムを聴き終えた後、私の心はこのアルバムのサウンドと同様に、クリーンになっているような気がするのである。