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Spleenさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 101-200

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Spleenさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 101-200
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CARCASS - Symphonies of Sickness - Reek of Putrefaction ★★★ (2009-07-28 19:03:10)

ゲボ声にも圧倒されましたが、横隔膜通り越して胃腸にまで響く重低音にも参りました。「聴いてるお前も吐け!!」とでも言わんばかりのサウンドです(ってビルが本当に吐いてる訳じゃないのに)。


CELTIC FROST - Emperor's Return - Procreation(of the Wicked) ★★ (2010-06-04 00:51:01)

邪悪な響きのリフでスローに進んでいく曲。
「邪悪の始まり」なんてタイトルは彼らに相応しいですね。


CELTIC FROST - Into the Pandemonium ★★ (2009-07-21 02:07:00)

M1のどちらかというと明るいノリに度肝を抜かれ、その後の半泣きボーカルに更に度肝を根こそぎひっこ抜かれました。あの天然悪党顔でやってると思うと不気味です。いや、無愛想&邪悪路線からいきなりこういう路線に作品持って来れる才能はもっと怖いですが。
それにしても、デビューアルバムの「Return to the Eve」から彼らは女性ボーカルの入れ方が巧みですね。今回は「Tristesse de la Lune」がその極みかも。


CELTIC FROST - Into the Pandemonium - Rex Irae (Requiem) ★★ (2010-05-26 23:43:24)

やや芝居がかった女性ボーカルと、泣きそうなトムのボーカルとの重なりが気持ち悪くて気持ちいい。
ストリングスの響きが居心地悪いようでいて落ち着く。
一応レクイエムだけど……これで魂鎮まるかなぁ(笑)。


CELTIC FROST - Into the Pandemonium - Tristesses de la lune ★★ (2009-07-21 02:14:45)

女性のフランス語語りと冷たいストリングスの響きとの相性がいい。詩もダークで美しい。
無愛想な邪悪さばかりがCeltic Frostではない、と思い知らされた次第です。
修正:
後で気づきました。これはボードレールの『悪の華』に収録されてる詩の一遍です。
自分のHNに関連してる上に大学の専攻分野だったのに、気づくのに1年かかってしまいました……不覚。


CELTIC FROST - Monotheist ★★ (2009-07-07 02:03:00)

これを書いている現時点で持っているCeltic Frostのアルバムが本作と『Morbid Tales』。同一のバンドとは思えないサウンドの劇的変化に直面してます。
どちらのアルバムも「邪悪」という言葉が似合いますが、その表現形態は違ってきています。
『Morbid Tales』の邪悪さは、吐き捨てダミ声&無感情な疾走からくる無愛想加減によるもの。本作の邪悪さは、腹の底から絞り出す怨念声(?)&重いギター&陰鬱なスローテンポ&不気味さ助長の女性ボーカルとクワイア……と、満載の暗黒要素によるもの。こう書くと「それだけやれば暗黒音楽になるだろ」と思われそうですが、暗黒にはなっても邪悪性まで表現するのは難しいでしょう。また、そう簡単にここまで前衛的になれるとも思えません。
Celtic Frostの邪悪さは怨念のみならず苦悩、病んだ精神まで内包するトムのボーカル、あるいはトムの天然ヤクザ顔な佇まい(失礼)の時点から滲み出てきているのかもしれません。
音楽性は変われど、「エンターテイメント精神とは無縁」という点はデビューから貫かれているように思えます。


CELTIC FROST - Monotheist - A Dying God Coming into Human Flesh ★★ (2010-01-13 20:17:48)

一気にドゥーム路線と深い深い闇が到来する曲。絶望感と冷たさが歌詞からも音からも窺えます。
その一方で序盤、終盤のマーティンのクリーンボイスには儚さと美しさが宿っています。


CELTIC FROST - Monotheist - Ain Elohim ★★★ (2010-06-04 00:45:45)

ギター、ベース、ドラム、ボーカルと、全ての音が威厳を持って迫って来ます。
「Tetragrammaton」なんて単純に旧約聖書で神を示す4文字のことなのに、トムの声だと何であんなに邪教めいた響きになるんだろう。


CELTIC FROST - Monotheist - Ground ★★★ (2010-01-13 20:07:12)

同じく、「Oh God, why have you forsaken me?」の繰り返しで病みつきになったクチです。
終盤に行くに従って暗黒・ドゥーム度を増していくアルバムですが、思えばこの曲からその深淵に足を突っ込んでいくんですよね。


CELTIC FROST - Monotheist - Progeny ★★★ (2010-01-13 20:01:43)

吐き捨てボーカル、スラッシュの血を受け継ぐサウンド、「I Am You」とチャールズ・マンソンの言葉で始まるリリック……と、最もよく知られるCeltic Frostのスタイルが、アルバム中で最もにじみ出ているオープニング。それでいて、音の重々しさにこれまでと違う彼らの姿があります。


CELTIC FROST - Monotheist - Triptych: II. Synagoga Satanae ★★★ (2010-06-04 00:40:54)

暗黒・ドゥーム路線の『Monotheist』集大成のような大曲。
そこにSatyriconのサティアーやプロデューサーのピーター・テグレンまで加わっての一大邪悪祭り。
底なしの暗さの中に沈められるような音なのに、それが心地良く思えてしまうあたり性質が悪いです。


CELTIC FROST - Monotheist - Triptych: III. Winter (Requiem, Chapter Three: Finale) ★★★ (2010-05-18 23:03:10)

ほぼストリングスのみで構成された、静かなクラシカルインスト。
冬の到来……というより生物が死に絶えた世界の静けさのような。皆「Synagoga Satanae」の毒にやられてしまったとか。
あるいは毒にあてられた魂への、サブタイトル通り「レクイエム」ってことになるのでしょうか。


CELTIC FROST - Morbid Tales ★★ (2009-03-05 06:20:00)

リフや曲展開のかっこよさとは裏腹に、アートやエンターテインメントという言葉とはほぼ無縁といった雰囲気です。その要因の1つがトーマスの吐き捨てダミ声ボーカルであり、それが更に本作全般に漂う邪悪性の根幹であるように思えました。ノルウェーあたりのブラックメタルとはまた違った邪悪さで、同じようなものはそう簡単に出てこないでしょう。
M1とM8のインストも、相当音を作り込んだシンフォニック系よりも不穏な空気が立ち込めています。


CELTIC FROST - Morbid Tales - Into the Crypts of Rays ★★★ (2009-03-02 05:06:01)

邪悪なのに口ずさみたくなるサビも良いけど、中盤テンポが落ちるところもかっこいいです。
私の場合この曲はクレイドルのカヴァーで知ったのですが、ダニの凶悪低音ボイスよりもT.G.ウォリアーの吐き捨てボーカルの方により邪悪性を感じました。多分、ひたすらに硬質なサウンドで、エンターテインメント精神とは無縁とばかりに毒を吐き散らしてる印象からだと思います。


CELTIC FROST - Morbid Tales - MORBID TALES ★★ (2009-05-09 05:54:09)

この曲では「うっ!!」ではなく「アォ!!」というシャウトですが、そこはトムのこと、思いっきり陰気で邪悪にしてくれます。
彼の声で「Are you morbid?」(病んでるか?)なんて言われると良い意味でぞっとしますね。
「Into…」のとこでも同じこと書きましたが、やっぱり彼らの曲はテンポが落ちるところがカッコいい。


CELTIC FROST - Morbid Tales - Return to the Eve ★★★ (2009-05-09 06:02:56)

シンプルなのに毒がある。それでいてカッコよくて仕方ない。そして「うっ!!」も決まってます。
尚、途中に女性の語りが入っていて、感情も妖しさも特に感じられないのですが、それが却って不気味です。


CELTIC FROST - To Mega Therion ★★ (2009-08-07 23:56:00)

1stの流れを汲む荒削り無愛想スラッシュではあるけど、オーケストラが加わったりと次回作での大化けの片鱗が見られます。オーケストラといってもあまり厚みのある音ではないのですが、彼らの場合はその程よい粗さが不気味で良い。
癖になる吐き捨てボーカルと、さりげなくカッコいいリフも健在です。
最後にどうでもいい話。
裏ジャケのマーティン、メイクをしてなお顔の怖さが素のトーマスに及ばないって一体……。


CELTIC FROST - To Mega Therion - Circle of the Tyrants ★★★ (2010-04-28 01:09:52)

シンプルにして邪悪なリフ、絶妙なテンポチェンジ、後期のような粘着性も近年の病的さもまだ無い無愛想吐き捨てダミ声。初期Celtic Frostの魅力ここに極まれり。
「Circle of the tyrants!! ぅあ!!」の叫びがカッコいいのは流石です。


CELTIC FROST - To Mega Therion - Innocense and Wrath / the Usurper ★★★ (2010-01-13 19:48:56)

前作の「Human」~「Into The Crypt Of Rays」の流れを超えるオープニング。邪悪さと暗黒とを容赦なく撒き散らします。
あとはやっぱり「うっ!!」(笑)。


CELTIC FROST - To Mega Therion - Jewel Throne ★★ (2010-06-16 02:03:47)

初期作の中では、比較的リフがロックンロールのノリ。
でも、走るパートではスラッシュの鋭利さが窺えます。


CELTIC FROST - Vanity/Nemesis ★★ (2010-01-13 19:41:00)

絶不評だったらしい前作を経て、ロック風味すら取り込んだ感があります。
邪悪性とスラッシュ路線は大分鳴りを潜めましたが、不思議な妖艶さがあって癖になります。この妖しさに貢献しているのがトムのボーカル。ユーモアの入る隙すらない邪悪ダミ声に粘着性が加わっていて、妙に聴き心地が良くなってます。
女性ボーカルの使い方は相変わらず絶妙ですが、いつになく破壊的なギターソロと曲との相性も良いです。


CELTIC FROST - Vanity/Nemesis - Nemesis ★★ (2010-04-28 00:59:14)

デビュー作冒頭の「Human」をイントロに忍ばせる演出がファンをニヤリとさせる。でも曲は当時のスラッシュ調とは遠いロックンロール。
サビ部分の女性コーラスが相変わらず効果的です。


CELTIC FROST - Vanity/Nemesis - This Island Earth ★★ (2010-06-16 02:12:43)

この曲のギターソロ、個人的には「泣き」の部類です。トムがこんな哀愁漂うメロディを弾くとは。
曲全体にも、冷やかな中に哀しさが感じられます。


CELTIC FROST - Vanity/Nemesis - Wine in My Hand (Third From the Sun) ★★★ (2010-06-04 00:57:50)

ロックンロールのノリの良さ+スラッシュの爽快感。
暗黒度は薄れてますが、それでも尖りまくってるトムはカッコいい。


CELTIC FROST - Vanity/Nemesis - Wings of Solitude ★★★ (2010-01-13 19:23:07)

粘着性を増したトムのボーカルと冷やかな女性ボーカルとの絡みが良い。
スラッシュではありませんがロック寄りのカッコ良さです。


CHARON (2011-08-03 00:49:36)

気が付いたら今年3月に解散していました。
勿体のないことを……。

JPは今後どうするんだろう?
好みの低音ボイスだけに、どこで聴けるのか気になります。


CHARON - Songs for the Sinners ★★★ (2010-10-31 21:37:25)

北欧バンドのメロディは何故か日本の歌謡曲のノリに近いことが多いせいか、日本人の耳に馴染みやすいです。
この作品も、どちらかというとダイナミックだしそれなりに疾走する曲もありますが、
日本人の琴線に触れまくるメロディが強い根幹になってます。
哀愁メロディ入ったHM/HR好きな人にお勧めしたいです。

また、HIMのヴィレ・ヴァロの低音ボイスが好きという人は、JPの声も好きになるかもしれませんね。
メロディ作りにも何か近いものがありますし。


CHILDREN OF BODOM - Are You Dead Yet? ★★ (2009-10-11 17:18:00)

「サウンドは期待外れなとこもあるけど、曲はカッコいい」……これって、自分がCradle Of Filthの『Thornography』聴いて思ったことと同じようなものじゃないでしょうか。だとしたら、「このアーティストはこういう音じゃなきゃ嫌だ」という人でない限り、受け入れられると思います。アメリカナイズとかモダンヘヴィネス化とか言う以前にクオリティは高いですから。
この後にメロディック路線への復帰を望むのであれば、単なる回帰ではなくて「ヘヴィネス路線を経ての進化」を期待したいところです。


CHILDREN OF BODOM - Hate Crew Deathroll ★★ (2009-03-01 21:32:00)

本作が私にとって初COBフルアルバム、他はまだ聴いていないにもかかわらず、M1が流れてきた瞬間「名盤!!!」と決定してしまいました。それもメロデスとかブルータルといった細かいジャンルを超えたメタルの名盤ですよ。
まぁ確かにブルータリティはありますが、時に美しいキーボード/ギターの旋律にはっとさせられます。
上ではよく「デス声苦手だけどこれは好き」という意見を多く見たので、デス声入門作としても活用できますね。


CHILDREN OF BODOM - Hate Crew Deathroll - Angels Don't Kill ★★ (2009-05-10 00:08:02)

疾走系ではないものの、何だかんだで一番リフが耳に残った曲。
美しい旋律の中に響く咆哮が、ヘヴィネスと共に哀切をももたらします。


CHILDREN OF BODOM - Hate Crew Deathroll - Hate Crew Deathroll ★★★ (2009-03-29 22:11:43)

「Needled…」にぶっ飛ばされた頭に加える、最後の最後に来たダメ押しの一撃。しかもとっておきの破壊力。最高のクロージングです。


CHILDREN OF BODOM - Hate Crew Deathroll - Needled 24/7 ★★★ (2009-03-01 21:42:22)

アルバムのトップを飾る曲でいきなり「うぉ!!!???」と思う=超名曲。そんな法則はこの曲にこそ相応しいと思います。もう自然にヘッドバンギングが起こりますよ。


CHILDREN OF BODOM - Hatebreeder ★★ (2009-11-08 18:18:00)

ドラムがちょっと軽いとか、アレキシのデス声がまだ発展途上だとか、これはブラックじゃないでしょとか(それはブラックメタルと紹介した日本の会社側のせいか)色々突っ込みどころはありますが、それらを含めて考えても秀作です。
最大の理由は、とにかく美しいギターとキーボードのメロディ。あの美メロはこの当時から確立されていたのか。ボーカルとサウンドプロダクションの粗さに対し、このメロディーラインは洗練されています。


CHROME DIVISION (2011-07-17 13:52:15)

Dimmu BorgirのVo.シャグラットのプロジェクト。
Mortorhead愛で結成されたバンドらしく、疾走ロックンロールにレザー、酒、ハーレー、セクシーなおねえさん必携。
なお、こちらではシャグラットはリズムギター担当。


CHROME DIVISION - Booze, Broads and Beelzebub ★★ (2011-07-17 15:16:38)

2008年発表の2nd。
Mortorheadへの愛情とリスペクトからか、泥臭さ溢れるロックンロールです。エディ・ガズのボーカルもダミ声系。歌詞の方も典型的セックス、ドラッグ&ロックンロール。たまに「もうちょっと頭使わんかい!」ってぐらいの、Venom以来のど直球リリックもありますが……。
そんな訳で、Dimmu Borgirの方向性を頭に入れて聴くと大いなる空振りとなります。
気に入らないって人も結構いるんじゃないかと思います。もちろん、好きな人は喜んでついていきます。まさしくブックレットの中央ページに、「Ether Hate Us Or Join Our Feast」って書いてあることだし。


CHTHONIC ★★ (2009-11-19 21:48:00)

先週のMTV「Headbangers' Ball」でPVが流れてました。一回で惚れました。
そこで思い出しました。フランスで知り合った台湾人友達の一人が「ロックとか好きならこんなバンドあるの知ってる?」とレストランのナプキンに走り書きしたのがChthoniCの名前。やっぱり台湾では知名度高いんですね……彼女はそんなにロック好きでもないけど知ってたし。
あの時ChthoniC知ってたらもっと話弾んだかもなぁ。
個人的な話はおいといて、何より驚いたのは彼らが2000年のフジ・ロックに出演していたこと。レッド・マーキー(テントステージ)ではありましたが……フジにブラック・メタルという事態は本当にあったんですね……。


CHTHONIC ★★ (2010-06-22 00:17:00)

Loud Park'10に出演決定しましたね。
やっぱり彼らには苗場の爽やか(時に過酷)な会場よりも、メタラーの熱気が暑苦しいアリーナでしょうか。


CRADLE OF FILTH ★★ (2009-06-23 04:54:00)

彼らのステージを観たのですが、コーラスのサラがいなかったです。代わりにまた交代したと思しき女性キーボーディストがコーラスも兼ねてて、何かやたら可愛らしい声でした。
オフィシャルからもサラの名前がメンバーから消えてたし、もう離脱しちゃったんでしょうか。だとしたら勿体なさ過ぎる。初期からずっとクレイドルのアルバム世界観の重要な構築者ですから。
ちなみに、セットリストはこちら。
Shat Out Of Hell
Gilded Cunt
Dusk and Her Embrace
Nymphetamine
Principle Of Evil Made Flesh
Honey and Sulphur
Cruelty Brought Thee Orchids
Her Ghost In The Fog
無難な路線ですが、これがクレイドルライヴ初観戦となる人間には嬉しい。
ダニのボーカルも高音シャウトよく出てて好調だったし。
最後に、しつこいでしょうが一言。
生で観たダニ君はやっぱり可愛かったです。


CRADLE OF FILTH ★★ (2009-08-01 03:23:00)

「The Death Of Love」のPVが公開されましたね。
http://www.metalhammer.co.uk/news/cradle-of-filth-video-exclusive/
ストレートに聖女ジャンヌと悪魔ジルの物語が描かれています。ジャンヌはジルに残された僅かなイノセンスでもあるのだから、もっとジルが弱い人間らしく描かれていてもいいんじゃないかと思いますが。
それから、曲カットがあるのは仕方ないとしても、カットの仕方に無理がある気がするのが厳しいところです。
最後に、ダニ君……メイクに変に力入れ過ぎです。どこぞの部族みたいになっちゃってますよ(笑)。


CRADLE OF FILTH ★★ (2009-10-12 19:10:00)

Hellfestで初めて見た新キーボーディストのプロフィールがオフィシャルに載ってました。コーラスもこの人がやってるみたいだし、やっぱりサラは辞めちゃったのかな。
ちなみに新キーボーディストはAshley Ellyllonというそうで、上記の「The Death Of Love」のPVでも姿を拝めます。綺麗な人です。
オフィシャルサイトのライヴ写真にて、凄い形相&メイクのダニ君を背後にクールな表情で演奏を続ける様子が何とも可笑しかった。


CRADLE OF FILTH ★★ (2010-06-08 00:09:00)

今年10月頃に新譜が出るようです。
またもやコンセプトアルバムで、テーマはアダムの最初の妻(旧約聖書で)あるいは魔女として名の通る「リリス」(Lilith)だとか。
しかも、いつの間にかRoadrunnerからPeacevilleに移ってました。正確には、Peacevilleに属する自分達のレーベルAbracadavarから発表するそうです。
ここ6年のRoadrunner時代の3枚はオーソドックスなメタルの要素が強かったですが、この移籍で何かまた変化はあるのでしょうか。


CRADLE OF FILTH ★★ (2010-09-08 13:53:00)

新譜のタイトルやらアートワークやら一部歌詞やらが以下に発表されてました。
http://www.peaceville.com/cradleoffilth/darklydarklyvenusaversa/
アルバム名は『Darkly Darkly, Venus Aversa』とのこと。発売は11月1日を予定しているそうです。
また極私的ベストアルバムの選出に頭悩ませる……羽目になったらいいなぁ。
ところでダニ君、その頭は静電気か?
そしてポール、腹出てきたんじゃないか?
……2人共すみません。悪意はひとっっつもないどころか、むしろ最新写真が拝めて嬉しいんですが。


CRADLE OF FILTH - Bitter Suites to Succubi ★★ (2009-05-11 17:39:00)

この新曲6曲はどこかのアルバムにコンセプトの一端として入っていてもおかしくないんですが、どのアルバムのストーリーにも沿ってないし、このEPしか場所なかったんでしょうね。そういう意味ではかなり贅沢です。個人的には、M10「Scotched…」はダニ主演映画『Cradle Of Fear』の主題歌扱いでもいいかもと思ってますが。
輸入盤には「Born in…」のPVがエンハンスドでついてます。笑えるほどヴァンパイアな世界観全開です(って笑ったらいけないのかな)。


CRADLE OF FILTH - Bitter Suites to Succubi - All Hope in Eclipse ★★ (2009-04-26 03:37:08)

テンポは遅いし、音重いし、ボーカルも低音で始まるし、Eclipseのタイトル通りの暗黒空間です。しかし聴いてる側としては、タイトルとは裏腹に「今作のクレイドルも凄い……」と希望に燃えてしまう曲だったりします。


CRADLE OF FILTH - Bitter Suites to Succubi - Born in a Burial Gown ★★★ (2009-01-28 18:21:14)

ダニお得意の早口言葉(?)で突っ走るかと思ったら、サビは低音が効いてちょっと呪術的な響きになっています。
また、「英国ヴァンパイア・メタル」という一部の肩書そのままなPVが笑えるほど最高です。いや、PVによると彼らに十字架は効果ないらしい(笑)ので、ヴァンパイアよりスゴい生き物かも。


CRADLE OF FILTH - Bitter Suites to Succubi - Scorched Earth Erotica ★★★ (2009-01-21 07:01:07)

`Darkness'のコーラスが癖になります。
PVはクレイドルの作品中1,2を争うヤバさですね。グロ度で言ったら間違いなく1位。修正版でも人によっては毒気にやられるかも。しかし、このPVのB級スプラッターなノリはちょっとクレイドルらしくない気も……と思ったら、ダニが主演したネット映画の断片映像だったんですね。
修正:
上に「Darkness」と書きましたが、どう聴いてもこのコーラスは「Dominus」と歌ってるように思えます。歌詞サイトの間違いなのか、私の耳が間違ってるのか……。


CRADLE OF FILTH - Bitter Suites to Succubi - Suicide and Other Comforts ★★★ (2009-05-01 05:25:01)

この曲を初めて聴いたのは、DVDに収録されてた『Cradle Of Fear』(ダニ主演のネット映画)の予告編でした。といっても冒頭のピアノパートから急に疾走パートに飛んでしまうカットバージョンでしたが。切なさ漂うピアノから急にダニ声が入った時には「これもクレイドル!?」と驚いたものです。
で、この度ようやく曲全体を聴くことが出来たのですが、カットされてた冒頭の低音ボーカルが良いです。「All Hope…」といいこの曲と良い、このEPでは低音の効かせ方が巧い。疾走パート前からじわじわ入ってくる重いギターと、疾走する中で響くミステリアスなオルガンもカッコいいです。


CRADLE OF FILTH - Cruelty and the Beast ★★ (2009-01-22 07:57:00)

上記の差はリイシューものの違いなんでしょうか。私が買ったのはボーナストラックなしだったし。後に2枚組のもあると知った時にはちょっとがっかりしましたね。メイデンやヴェノムのカヴァーが入ってるなら早く言ってくれよ!! と誰にともなく文句を言いたくなってしまいました。
とはいえ、ボーナストラックなしでも、このアルバムの素晴らしさには文句つけられません。……あ、1つだけつけられますね。ドラムの軽さ。でもそれを補って余りある出来です。
1曲が長い上にコンセプト・アルバムなので、当初は聴くのにエネルギーが要るなと思ってました。しかし、いざ聴いてみたらとてもキャッチーなことに驚きました。確かに曲展開はドラマティックだし、キーボードとストリングスの使い方は大仰と言ってもいいぐらいですが、メロディが耳に残って仕方ない。しかもエリザベスの残虐性と犯罪の禍々しさのみならず、彼女が抱えていた(であろう)恐れや哀しみまでが表れていて、それはもう恐ろしくも美しい芸術となっています。
そして忘れちゃいけないダニの声!1週間頭から離れませんでしたよ。でもこの躾のなってない犬のごときキャンキャン声が希代のストーリーテラーになってしまうんですからね……本当にとんでもない奴に出会ってしまいました。


CRADLE OF FILTH - Cruelty and the Beast - Bathory Aria: Benighted Like Usher / A Murder of Ravens in Fugue / Eyes That Witnessed Madness ★★★ (2009-04-02 03:56:25)

残虐行為が発覚した後、エリザベスは臣下と違って火刑を免れたのですが、代わりに窓という窓を塗り固められた城の一室に死ぬまで幽閉されたという、彼女にとっては死刑より惨い最期を遂げたそうです。そのためか、物語が進むにつれて音はよりダークになっていき、聴いている側にも闇が広がらんばかり。最後の暗闇の中で老いて死んでいくエリザベスの語りはぞっとすると同時に、この上なく悲痛です。
また、ストーリーテラーに徹していたダニですが、第一章「Benighted Like Usher」において初めて「I」という概念を用いています。唐突に感じられるかもしれませんが、ストーリーテラーが物語の中に登場しエリザベスに寄り添うことで、彼女の孤独と後の破滅を一層強く覗わせるかのように思えます。


CRADLE OF FILTH - Cruelty and the Beast - Cruelty Brought Thee Orchids ★★★ (2008-12-12 02:13:36)

ダークなテーマかつ凄まじいブラストビート、加えてあの狂気のダニシャウト、それなのにかつてない感動を覚えるのはドラマティックな曲展開のせいでしょうか。この一曲だけでもクレイドルに出会えたことが嬉しくて仕方ありません。


CRADLE OF FILTH - Cruelty and the Beast - Lustmord and Wargasm (The Lick of Carnivorous Winds) ★★★ (2009-04-02 04:06:53)

「Bathory Aria」最後の重々しさ、「Portrait…」~イントロの静けさを経て突然の疾走。そして若き日のエリザベスの声。死してなお鎮まることのない狂気の表れのようで、荘厳な「Bathory Aria」よりもこちらの方に恐ろしさを感じます。


CRADLE OF FILTH - Cruelty and the Beast - Thirteen Autumns and a Widow ★★★ (2009-02-01 18:52:30)

残酷な物語の語り出しとして見事です。初心者だとストーリーよりもダニ声に気をとられるかもしれませんが、これぞ血の伯爵夫人の凶行と哀しみの語り部に相応しい金切り声/断末魔です。


CRADLE OF FILTH - Cruelty and the Beast - Venus in Fear (2009-01-28 18:32:18)

タイトルと曲の短さからして何となく予想はついていたのですが……殺される処女達の悲鳴って予想そのままじゃねぇかっ!! と、おそらくバンドの意図していない笑いをとってしまいました。
いや、でもコンセプトの主題が主題だけに、こういうの入れても間違いではないですよ。


CRADLE OF FILTH - Damnation and a Day ★★ (2009-04-17 22:33:00)

フルオーケストラ起用したという割に、シンフォニックよりメタルサウンドの方が目立ってる楽曲もありますが、アルバムトータルで見れば荘厳さとドラマティックさは当然ずば抜けています。とりわけインストが美しい。
コンセプト・アルバムと世界観構築に定評があり、なおかつシンフォニック寄りのクレイドルなら、このアルバムの長さと壮大なスケールは通るべくして通った道のように思えます。


CRADLE OF FILTH - Damnation and a Day - Mannequin ★★★ (2009-04-17 23:19:23)

シンフォニック度より疾走感寄りです。でもサラのコーラスが効いていて、キャッチーでいて神秘的な雰囲気が漂います。
グロテスクでいてどこか物悲しさのあるPVは、やはりどこかティム・バートンっぽくて好きです。


CRADLE OF FILTH - Damnation and a Day - Thank God for the Suffering ★★ (2009-04-26 03:28:32)

こういうミドルテンポで重々しい曲だとチェロとコントラバスの低音が効くので、オーケストラ入って良かったなぁと思えます。ヘッドホン/イヤホンで聴くと尚更いいです。
また、ダニのボーカルに言及する時は金切りシャウトに着目してしまう傾向にあるのですが、今回は低音とウィスパーボイスにしてやられましたね。


CRADLE OF FILTH - Damnation and a Day - The Promise of Fever ★★★ (2009-04-17 22:18:53)

美麗で荘厳/暴虐で疾走というクレイドルとは切っても切れない要素が限界まで詰まってます。特に荘厳度についてはオーケストラが入ったため、格段に増しています。
コーラスが不吉な響きなのも素晴らしい。「Shining Feriluce…」のくだりが頭に残ります。(これってやっぱりLuciferのアナグラムでしょうか。あまり並べ替えられてないけど)


CRADLE OF FILTH - Darkly, Darkly, Venus Aversa ★★ (2010-12-08 00:51:03)

「夜の魔女」「アダムの最初の妻」として語られるリリスをテーマとしたコンセプト・アルバム。とはいえバソリー夫人やジル・ド・レイのように元ネタとなる歴史記録はないので、リリスの神話をもとにした暗黒物語となっています。
音楽の方向性はUsherさんも仰っている通り、前作『Godspeed…』路線の正統メタル&シンフォの融合です。それ自体に文句はないし、これまでと違う試みも見受けられたりするのに、どこか「物足りなさ」があるのがもったいない。
例えば、クレイドルのコンセプトものにつきもののイントロ、インタールード、アウトロなし。物語の主役(ここではリリス)の語り部分が少ない。最初のPVになった「Forgive Me Father(I Have Sinned)」のキーボードよりギター主体のメロディ。このあたりの変化球をもっと上手く活用してたら、それはそれで賛否両論あったかもしれないけど、面白味は増したんじゃなかろうかと思ってしまいます。
あと、単に私が聴き慣れただけかもしれませんが、「あ、ここらでブラスト入って疾走始まるな」とか曲の展開が読めてしまうので、ここらでまた変化に富んだ10分級の大曲を作ってみてはどうだろうとも思います。

しかしこの作品もまた『Thornography』同様、文句をつけながらもメロディセンスの抜群さには頭が下がります。キーボードもいいけど、上記の「Forgive Me…」に代表されるギターメロディもいい。さらに綜合評価でいえば『Thornography』より高いでしょうし、ストーリーも面白いし。

ちなみに私が買ったのもボーナスディスク付きの輸入盤です。国内盤はボーナストラックが輸入盤ボーナスディスクから2曲しか入っていないので、歌詞対訳重視でなければ輸入盤2枚組のほうがいいかも。


CRADLE OF FILTH - Darkly, Darkly, Venus Aversa - Forgive Me Father (I Have Sinned) ★★★ (2010-12-25 22:04:24)

ギターメロディ主体で、ロックに近いリズム感。テンポが落ちるところのカッコ良さもあり。さりげなくバックのキーボードのフレーズが良かったりもする。『Thornography』の異質感がより良い方向に活きているように思えます。
これぐらい冒険する曲がもう少しアルバムにあっても良かったんじゃなかろうか。


CRADLE OF FILTH - Darkly, Darkly, Venus Aversa - Lilith Immaculate ★★ (2010-12-25 22:11:32)

疾走とキーボードの荘厳さとリリスを演じる女性ボーカル……という要素で、一番「クレイドルらしい」曲。改めて、ダニの禍々しい駄々っ子声は、意外と女性ボーカルとの相性が良いです。
ここでも、テンポがゆるやかになるところではギターのほうがいい仕事してると思います。


CRADLE OF FILTH - Darkly, Darkly, Venus Aversa - The Cult of Venus Aversa ★★ (2010-12-25 22:22:14)

1曲目がイントロと本編を兼ねているという、クレイドルにしては変則的オープニング。
冒頭のチェンバロの音にはじまり、不吉で不気味にして美しく聴き心地のいいキーボードが、まさしくリリスの物語です。


CRADLE OF FILTH - Dusk and Her Embrace ★★ (2009-01-22 03:31:00)

ダニのボーカル聞いてて「……大丈夫か!??」「落ち着け!!」なんて下らないこと言いたくなっちゃったのはこれが初めてですね。既に多くの方が書かれてますが、ホント発狂レベルです。金切り声の凄まじさが群を抜いていて、一番ヒアリング不能。ブックレット読みながら聴いてても歌詞見失うぐらい。この後に『鬼女と野獣』で優れたストーリーテラーと化してるんだから凄い。
音質は荒削りですが、曲構成の素晴らしさ、退廃的で美しい世界観の描き方は現在にもひけをとりません。その中で、抑揚ってものを知らないかの如くブチ切れまくってるダニの声こそ、彼らの初期衝動を最も体現しているものかもしれません。


CRADLE OF FILTH - Dusk and Her Embrace - A Gothic Romance (Red Roses for the Devil’s Whore) ★★ (2009-01-27 05:28:48)

「ゴシック・ロマンス」とは『Dusk…』全体を表現するのに相応しいタイトルですね。特に冒頭のオルガンパートの妖艶で美しいこと。しかしそれも、クレイドル史上最もいっちゃってるダニの金切り声により血染めのホラーに……。


CRADLE OF FILTH - Dusk and Her Embrace - Carmilla's Masque ★★★ (2009-02-01 19:20:01)

元の収録アルバムは『鬼女』、ベスト盤では「Lustmord…」のリテイクの前に入っているだけに、この女性の嗚咽はエリザベス?と思うのですが。
それにしても、ギターも特に入ってないインストナンバーが名曲になるとは流石クレイドルです。


CRADLE OF FILTH - Dusk and Her Embrace - Dusk and Her Embrace ★★★ (2009-02-11 22:59:56)

この頃のダニは今と比べて低音ボイスに深みが足りないのですが、それはそれで惹きつけられるものがあります。同アルバム収録「Funeral…」然り。ここでは歌い出しと終盤の「Elizabeth…」が魅せどころのようです。そこに寄り添うキーボードとサラのコーラスが、ゴシック世界を一層耽美にしています。
しかし、上記の箇所でじわじわ聴かせたかと思いきや、曲が疾走し始めると同時にまたしても発狂(笑)。


CRADLE OF FILTH - Dusk and Her Embrace - Funeral in Carpathia ★★ (2009-02-09 01:03:52)

クレイドル得意の目まぐるしい曲展開とドラマ性の一曲。洗練度はベスト盤とEPに収録の別バージョンの方が上なのですが、個人的にはオリジナルが好きです。「Carpathia…」のパートはブチ切れ度が過ぎるくらいの絶叫の方がいい。そこから一転しての「Supreme…」の超低音ボイスに溜息が出ます。


CRADLE OF FILTH - From the Cradle to Enslave ★★ (2009-08-05 12:10:00)

私のは輸入盤(EUR盤)だったせいか、「Pervert's Church」がなくて代わりに「Dawn Of Eternity」が収録されてました。
PVの出来もさることながらEPに入れておくのがもったいないほどのタイトルトラック、秀逸なカヴァー、セカンドのゴシック感も堪能出来る「Funeral…」のリテイク……これまでのクレイドルの世界観がベスト盤とはまた違った形で凝縮されていて、意外と入門にいいかもしれません。だとしたらアートワーク(タイトルトラックのPVからの断片写真)がドン引きする原因になるだろうけど(笑)。


CRADLE OF FILTH - From the Cradle to Enslave - From the Cradle to Enslave ★★★ (2009-02-01 19:13:39)

この曲のダニの金切り声が一番好きです。低音ボイスが少ないんだけど、その分ブチ切れ度増加。
既出意見ですが、PVはきっぱりと危ないです。でも「美」と「異形」が同居して妖しさを増しているあたり、「Scotched…」のB級スプラッターなノリより好きです。この映像のヤバさに対してイントロがキラキラしているのも良。


CRADLE OF FILTH - Godspeed on the Devil’s Thunder: The Life and Crimes of Gilles de Rais ★★ (2009-02-09 03:08:00)

購入前、よくジャケットに色気がないという意見を聞きました。確かに事実ですが、中のアートワークは結構なヤバさ加減です。もう色気とかどうでもいいぐらい。
曲に関してはもうちょっとドラマティックな展開が欲しいかなとも思いましたが、それでは単なる過去の踏襲になってしまうので、前作のストレートなヘヴィネスを踏まえた表現形態の方がよりクレイドルの現在を表しているように思えます。ただ、スペシャル・エディションの方には彼ららしい大仰さと凶暴さ全開の長いインストがあるので、このために2枚組買ってもいい! という気になりました。
また、ダニの高音シャウトが好きという方には物足りないところもあるかもしれません。実際自分も、駄々っ子(ダニの高音ってそういうイメージなので……)が大人になってしまったような気がして一抹の寂しさを感じました。でも低音ボイスは回を重ねるごとに禍々しさが増しています。凶行と哀しみの歴史という共通点はあれど、エリザベスの物語の語り部としては金切り声、ジル・ド・レイの物語には濁声と言ってもいいような低音が似合うと思います。
ジルの語りを『Midian』でも共演したダグ・ブラッドリーが担当しているのが嬉しいところですね。以前はダニ共々アルバム世界のストーリーテラー(オラクル?)のような役でしたが、今回は静かながらも狂気と悲哀に満ちたジルに入り込んでいて、時にぞっとさせられます。
それにしても、この物語の最後には驚かされました。救済が見つかるとは思えない物語なのに、どこか救いのような描写がある。還る肉体を失い、地獄からも閉め出されたジルの魂はどこへ向かうのか。そして堕ちた英雄と聖女の僅かな繋がりとは……色々と考えさせられる結末でした。


CRADLE OF FILTH - Godspeed on the Devil’s Thunder: The Life and Crimes of Gilles de Rais - Balsamic and Anathema ★★ (2009-03-18 02:56:29)

スペシャル・エディション収録。アルバム本編ではM11「Ten Leagues…」とM12「Godspeed…」の間に位置する曲だそうです。
リードトラック「Honey…」には及ばないけど、これも疾走系でシンフォニックなので本編から外したのが勿体ないように思えます。終盤のクワイアもキャッチーですし。
ただ歌詞の上では、この曲はジル・ド・レイの恐れと弱さが大分強調されていて、それが外された理由かもしれないと思います。他の曲では恐れや弱さの側面は怪物のマスクの下から見え隠れする程度だし、ちょっと浮いているのかなと。


CRADLE OF FILTH - Godspeed on the Devil’s Thunder: The Life and Crimes of Gilles de Rais - Corpseflower ★★ (2009-02-09 03:17:24)

アルバムのラストを飾るインスト曲。
英雄の転落と凶行の物語の最後を飾るにしては、重厚で荘厳なオーケストラ。そして冒頭と最後に入るジル・ド・レイの告白。これが結末を謎めいたものにしている所以ですね。


CRADLE OF FILTH - Godspeed on the Devil’s Thunder: The Life and Crimes of Gilles de Rais - Darkness Incarnate ★★ (2009-02-09 02:17:06)

↑子供の声がダニの娘というのは本当です。
アルバムにクレジットされているLuna Scarlett Daveyは、オフィシャルサイトのダニのプロフィールに載ってる娘の名前です。2人して「Darkness incarnate」と歌っているのを聴いた時には「何つー親子共演だ(笑)」と思いました。
もうちょっと起伏つけてもいいんじゃないかという気もしたのですが、ベース音が強調されるところの格好良さには痺れます。


CRADLE OF FILTH - Godspeed on the Devil’s Thunder: The Life and Crimes of Gilles de Rais - Godspeed on the Devil’s Thunder ★★★ (2009-02-09 01:54:41)

延々疾走ナンバーかと思いきや、中盤と最後にドラマティックな瞬間が待ち受けていました。当初はつけても星2つかなと思ってましたが、その2ポイントで一気に星3つに昇格しました。
それと同時に、歌詞内容にも意外な展開が待ち受けていました。エリザベス・バソリーの物語と似て非なる点の一つと思うのですが、ジル・ド・レイの魂がどこへ向かったのか、容易に想像出来ません。これは深く考えさせられます。


CRADLE OF FILTH - Godspeed on the Devil’s Thunder: The Life and Crimes of Gilles de Rais - Honey and Sulphur ★★★ (2009-01-26 02:14:04)

荘厳なコーラスと、前作で物議を醸したストレートなまでのヘヴィネスとが融合し、見事なまでにかっこよくクレイドル色に染まった曲です。
でもPVはもう一捻り欲しいかな。


CRADLE OF FILTH - Godspeed on the Devil’s Thunder: The Life and Crimes of Gilles de Rais - Into the Crypt of Rays (2009-03-02 05:26:58)

スペシャル・エディションに収録されてるCeltic Frostのカヴァーです。
クレイドルのカヴァーは実績があるし、音のクオリティも高いし、上手いといえば上手い。でも残念ながら、ここでの評価が高い「Hallowed…」や「Black Metal」には及びません。ダニの場合低音ダミ声を駆使しても凶悪な笑い声を入れても、それがエンターティナー精神の表れになってしまうので、原曲の無愛想な邪悪さとは相容れないのかもしれません。
あと、この曲でたまに聞こえる「うっ!!」はトーマスへのリスペクトなんでしょうか。正直、ダニの「うっ!!」はむしろ可愛いんですが……。


CRADLE OF FILTH - Godspeed on the Devil’s Thunder: The Life and Crimes of Gilles de Rais - Shat Out of Hell ★★★ (2009-02-10 03:27:39)

葬られた歴史を描いた禁断の書物を開くかのような語り出しです。
もしジル・ド・レイの生い立ちでも語っていようものなら『鬼女』の焼き直しになってしまいますが、ここで歌われているのは英雄にして大罪人、広大な土地と権力を有する貴族にしてサタニズム傾倒者というそれぞれの側面が異様に極端なジルの人物像。こういった要素にダニは魅力を感じたのかもしれませんね。


CRADLE OF FILTH - Godspeed on the Devil’s Thunder: The Life and Crimes of Gilles de Rais - The 13th Caesar ★★ (2009-02-09 01:35:12)

『Thornography』を彷彿させるシンプルな曲展開とストレートなメタルサウンドでありながら、ストリングスとクワイアが荘厳な響きと不穏な空気を作り出していて、クレイドル以外の何物でもない作品になっています。ダニも割と高音で絶叫してくれてますし。
それでいて、初期作と前作両方のファンにアプローチというより、シンフォニックだろうとストレートだろうとクレイドルに取り込んでやる! という挑発のように思える点が爽快です。


CRADLE OF FILTH - Godspeed on the Devil’s Thunder: The Life and Crimes of Gilles de Rais - The Death of Love ★★★ (2009-01-25 22:56:02)

世の中に「失恋ソング」なるものは数あれど、これほど絶望的なものはないでしょう。1つの愛が死ぬのではなく、真っ当な愛情そのものが死に絶えてしまっているんですから。
尊敬し精神的支柱としてきた女性=ジャンヌ・ダルクが魔女として処刑され、ここからジル・ド・レイは英雄から悪魔になり果てる。歌詞にジル・ド・レイから見たジャンヌの聖性が表れているだけに、それぞれの顛末を思うと、キャッチーなはずの女性コーラス(=ジャンヌの言葉だと思います)が恐ろしく悲しく響きます。


CRADLE OF FILTH - Heavy Left-handed & Candid ★★ (2009-03-30 19:35:00)

2001年発表のライヴDVD。『Midian』期のツアーです。
音源は『Live Bait For The Dead』のものと同じノッティンガム公演の時のものです。ステージがどんな感じだったのかよーく分かります。観た感じそんなにステージでっかくないので、この距離感でライヴ体感出来たノッティンガムのファン達が羨ましいですよ。最後、何故かダッチワイフがオーディエンスの頭上転がってたりします。耽美なクレイドルには不釣り合いに思えるかもしれませんが、後述のドキュメンタリーを見ると何となく納得出来てしまう……。
しかしダニ若いな。当たり前だけど。
で、『Peace…』同様こちらにもまたツアードキュメンタリーが収録されてますが……
君らはカメラ向けられたらベロを出すかケツを出すかせんと気が済まんのかい。あるいは何かネタ披露するとか。ヴァンパイア軍団転じて、メンバーとスタッフ一丸となったクソガキ集団ですよ全く。ドキュメンタリーのエンドクレジットでもふざけた文句書きまくってるので注目です。
そしてダニ……君ほどママチャリの似合うメタルアーティストを私は他に知らない。
この他PV、『Cradle Of Fear』の予告(ダニ主演のネット映画。B級スプラッターホラー)、ブレアウィッチをパクったアホな映像、アートワーク収録。あと、隠しコマンドもあります。「Born in a Burial Gown」に出てたあの人達って(二重の意味で)スゴい人達だったんだ……。


CRADLE OF FILTH - Live Bait for the Dead ★★ (2009-02-14 02:15:00)

ライブのDVD持ってるんですが、CDと両方持ってても損はありません。
素人見識になってしまいますが、あれだけ複雑な曲構成と変幻自在なボーカルをライブでパーフェクトに成し遂げるってだけでも、こいつらとんでもないなと思わされます。とくに低音ボイスの迫力はオリジナル盤を超越してます。
クレイドルのライブ音源を聴いたのはこれが初でしたが、意外とダニお喋りですね。ほぼ逐一タイトル紹介してくれるし。実はCD盤だとちょっとカットされてるけど、DVDではオーディエンスを「今日のライブはビデオに収録するぞ!」ってもっと煽りまくってました。
リミックス&未発表音源集の方は、個人的には当たり外れが激しかったです。テクノ風ミックスには未だに納得いってない人間なもので。やっぱりベストなのはTwisted Sisterのカヴァーでしょうか。サウンドチェック版もオリジナルと聴き比べるのは面白いです。でも何だかんだ言っても、アルバムトータルで見たら断じて外れではありませんから。
そういえば、クレイドルのリミックスの大半は原曲をほとんど変えないか、原形を留めないテクノになるかのどちらかに偏りがちですね。


CRADLE OF FILTH - Lovecraft & Witch Hearts ★★ (2009-02-02 01:51:00)

ほぼDisc2目当てに買いました。持っているCDが輸入盤のボーナストラックなし(私の『鬼女』がまさにそれ。ボートラの存在を知った時にはヘコみました)という人はそれだけでも元が取れると思います。
Disc1は布教用に……と言いたいけど、ダニ声はなかなか素人には聴かせられないのが難点。ある程度メタル慣れしてる人になら効果あるかもしれません。


CRADLE OF FILTH - Lovecraft & Witch Hearts - Amor e morte (Lycanthropy mix) ★★★ (2009-01-28 18:07:08)

これは一層荘厳で、凶暴性の中の美しさが際立ちますね。本当は「Hallowed…」聴きたさにベスト盤買ったのですが(但し中古屋で比較的安く……)、これも大当たりの一曲でした。


CRADLE OF FILTH - Midian ★★ (2009-01-24 02:56:00)

あの『鬼女』のすぐ後に買った(発表されたのも鬼女の後でしたね)ので、初聴時のインパクトは多少劣りましたが、哀愁、メロディーの美しさ、ゴシックの空気は前作以上です。しかも泣きまで入ります。ダニのストーリーテリング(もう歌というレベルじゃありません)も時に凶暴に、時に悲痛になり、見事にこの「聴くホラー(・ロマンス)映画」のドラマ性の核となっています。


CRADLE OF FILTH - Midian - Amor e morte ★★★ (2009-02-09 17:12:06)

劇的な曲展開とクワイアに彩られた暗黒戯曲。その中で破壊的なギターソロが違和感なく、それどころか格好よく際立つという稀な作品です。そしてコーラスとダニの絶叫で最高のクライマックスを迎えられます。


CRADLE OF FILTH - Midian - Cthulhu Dawn ★★★ (2009-02-16 00:20:26)

疾走してて、それでいて荘厳で、歌詞が(文字量とその内容両方の意味で)濃くて……4分ちょっとの間にどれだけ詰め込む気ですか。素人がうっかりこれ歌おうものなら舌噛みますよ。前作の絶賛で勢いつけちゃった表れなんでしょうか。
しかし、日本盤のタイトル訳「カスール・ドーン」って。歌詞もカスールって訳してるし。クトゥルー神話愛読者が泣くよ。


CRADLE OF FILTH - Midian - Death Magick for Adepts ★★ (2009-02-16 00:05:31)

キーボードラインの妖しさが素晴らしい……という意見は既出ですね。ラスト直前のオラクル(ダグ・ブラッドリー)の語りとドラムも、ダニの狂ったような笑いと締めくくりの轟音の狭間で重厚な存在感を放っています。


CRADLE OF FILTH - Midian - Her Ghost in the Fog ★★★ (2009-01-19 17:52:49)

クレイドル聴いた当初は、まさかダニのボーカルで泣けるとは思いませんでした。それを覆したのがこの曲です。特に「Dawn discovered Her there……」のところから。あの“Come back to Me"の叫びは本当に悲痛で、思い出しただけでも泣けてきます。
尚、PVはティム・バートンの影響が濃いように思えたので、バートンファンとしては嬉しいところです。


CRADLE OF FILTH - Midian - Lord Abortion ★★★ (2009-01-07 02:39:24)

まず冒頭のストリングスとピアノに惹きこまれ、次いでダニの金切り声とグロウル混じりの絶叫にしてやられ、中盤の重々しいストリングスで更にハマり、トドメが「Aah,aah,aah」でした。
ライヴ盤だと、この時の声が声帯ブチ切れ寸前ってぐらい甲高くて、そちらもかなり好きです。あと冒頭のゴボゴボ声(表現悪くてすみません)も。聴き比べると楽しいです。


CRADLE OF FILTH - Midian - Tortured Soul Asylum ★★ (2009-01-25 23:34:15)

No! No! No! は既に皆さん挙げられてるので、その後の「Midiaaaaaaan!!」の絶叫も昇天するポイントに挙げておきます。あと、キーボードの不吉な旋律が妖しくていいです。
ただ、私のは国内盤なんですが、ボーナストラック入れるならせめてもうちょっと間を入れてほしいですね。この曲の不穏な終わりに浸る時間が欲しい。


CRADLE OF FILTH - Nymphetamine ★★ (2009-07-15 17:55:00)

シンフォニック要素後退、とはいえ荘厳な雰囲気は損なわれていません。確かにヘヴィネスの方が前に出てきてますが、静かな、またはスローなパートに彼らならではの暗黒美があります(特にタイトル・トラックのM6)。
エログロ度合いNo.1と言ってもいいアートワークも、そんな作風に合っていると思います。
ボーカルですが、ダニはこの頃から金切り声をだいぶ控えるようになってるみたいですね。ここも賛否分かれるポイントかもしれません。それでもインパクトの大きさと声色のヴァリエーションからしてみると、お前の喉はどうなってんだと言いたくなりますが。
尚、2枚組スペシャル・エディションはカヴァー曲3曲、未収録曲2曲、そして「Nymphetamine」の女性ボーカルパートをサラが歌ったバージョンが収録されてます。中でも一番ポイント高いのは、オジーの「Mr.Crowley」カヴァーでしょう。


CRADLE OF FILTH - Nymphetamine - Gilded Cunt ★★★ (2009-03-31 03:39:03)

ベースが何気にかっこよく響いてます。疾走する中にも荘厳さが覗えます。そしてヘッドバンギング必至。
ライヴDVD『Peace Through…』の冒頭を飾るのもこの曲。ライヴで初っ端から「Cunt!!」ってシャウト連発やられたらもうぶっ壊れるしかないですね。


CRADLE OF FILTH - Nymphetamine - Nemesis ★★★ (2009-07-30 20:51:52)

所々に疾走するパートはありますが、どちらかというとイントロの荘厳さやミドルテンポのところが魅力です。リフも良いのがあるし、ギターがかなり前面に出ていていい働きをしています。
ちなみにラストはフェードアウトですが、DVD『Peace Through…』で聴けるライヴバージョンの方が終わり方がかっちりしているし(そりゃライヴでフェードアウトはまず出来ませんからね)、より疾走感もあってカッコいいです。


CRADLE OF FILTH - Nymphetamine - Nymphetamine (Overdose) ★★★ (2009-07-30 20:42:46)

天使と悪魔、光と闇、イノセンスと堕落。あらゆる対極要素が見事なまでに融合したスローテンポパート。これを疾走パートで挟むのは無理があるかと考えましたが、いざ聴いてみると、それがあるからこそ中盤の美しさがより際立っているように思えました。
イメージとしては、森の奥地を行くうちに美しいニンフを見つけたのも束の間、瞬く間に再び森の闇に取り込まれてしまった……といったところです。


CRADLE OF FILTH - Pandaemonnaeon ★★ (2009-04-21 23:22:00)

「From the Cradle to Enslave」のPV、メイキング映像、ライヴ4曲が収録されたDVD。
メイキングを見ると分かりますが、「From…」のPVは低予算、手造り、短期間で作られています。実際、監督アレックス・シャンドンは低予算ホラーで知られる人みたいですし。(後にダニ主演でスプラッター・ホラーのネット映画『Cradle Of Fear』を撮影)
しかし低予算でもPVの出来が素晴らしいことに変わりはなし。むしろ「あの映像はこんなにシンプルに作られていたのか!」と監督の発想に感心します。マリリン・マンソンが「予算が少ないほどクリエイティヴになれるもの」と言っていたのを思い出しました。
ライヴは『鬼女』発表時のものです。そのため、ダニ以外のメンバー全員今いなくなっているというのが何とも寂しい。
当時からクオリティは高いです。超絶金切りボーカルや技術はもちろん、檻の中の女性ダンサーなど演出も凝っています。実は当時は聖書破り捨てなんかもやっていたようで……。
時々ダニがリズム外してボーカルが先走ってしまったり、サラのコーラスの入れ方がいまいち生かし切れてないところもあったりと、若干拙さを感じるところもありました。やっぱり「Cruelty…」で「More, Whore, More」が聴けないと物足りないです。
もっと欲を言えば、4曲だけといわずにもっと曲収録してほしかったですね。
あと、どうでもいいけどダニ……関係者パスはもっと目立たないとこに貼ってもいいと思うぞ。
ステージを独自の世界観で固めているだけに、左脚前面にべたっと貼られたパスが浮いているようで気になりました。駆け出しならではのツメの甘さってやつでしょうか。
……ってこんなとこに着目してるの自分だけだったりして。


CRADLE OF FILTH - Peace Through Superior Firepower ★★ (2009-01-11 23:18:00)

'05年発売(国内盤は'06年)のパリでのライヴを収録したDVDです。
「ダニの声が劣った」「ダニが太った」等のネガティヴな意見を事前によく聞いていたのですが、蓋を開けてみればとんでもなく質の高いライヴでした。幕開けに「Gilded Cunt」持ってきて、高音ダニシャウトで「Cunt!!!」連発ってあたりでもう最高です。ガーゴイルに扮したダンサーが出てきたり、妙に手作り感溢れる巨人が出てきたりと視覚的にも楽しく、その場でステージを観ている気になりました。もちろん実力の高いクレイドルのこと、それらがただの演出で終わらないばかりか、それぐらい派手にやってこそ彼らと思わせてくれます。
ただ一言言わせてもらうと、「Nymphetamine」でサラがリヴのパートを歌うのはちと無理があったかなと。もちろんクレイドルにおけるサラの貢献度はとても高いんですが、原曲にあったイノセンスは残念ながら出ませんでした。それでも好きな曲なので、来日した際には是非歌って戴きたいです。
尚、ダニの声ですが、確かに中盤に高音域が細くなって「喉大丈夫かーー??!!」な瞬間もありましたが、あれで劣ったとは思えません。体形に関しては……残念ながら否定できません(笑)。シースルーな服を着ちゃってるだけに、腹がだらしないのがバレてます。でも親バカならぬファンバカで、それすらプクプクしてて可愛く見えてしまいました。
この他にPVやフォト集やサイン会の模様が収録されてますが、必見なのはスタジオやツアーの模様を映したドキュメンタリーです。
……何なんだ彼らのいい齢こいたクソガキぶりは。合間合間にアホみたいな映像挟んでくるし、そうでなくても仲間内でふざけまくってます。インタビューでは真面目に語るダニも、メンバーやクルーといると完全に悪ガキです。
もう大好きですよ、こういうインテリジェントなバカって。


CRADLE OF FILTH - The Principle of Evil Made Flesh ★★ (2009-10-26 14:30:00)

前評判通り音質はひどく、ダニのボーカルも金切り声はなく無理にブラックメタルっぽくがなってる感じです。このデビュー作がブラックメタルに部類されることに異論が少ないのは、その点から来ているのかもしれませんが。ただ音が悪いからといってピュア・ブラックに部類するにはメロディがきれいすぎるし、シンフォニックというには大仰さが足りてない。
自身のスタイルとなる耽美性を追求するにはプロダクションと予算の力がまだまだ足りなかったようですが、雛型は出来ていたと言っていいでしょう。また、彼らは最初から邪悪性よりも文学性、ロマンスを重んじていたことが伺えます。


CRADLE OF FILTH - Thornography ★★ (2009-03-19 04:36:00)

本作の不評は多くのファンの知るところです。高音シャウトが少ない、シンフォニックじゃない、ホラー要素が少ない等々。実際、聴いてて「ここでもっと大仰にストリングス入ればいいのに……」「クワイア入れればいいのに……」と何度思ったことか。メタルとしては上質だけど、クレイドルの作品としては物足りないですね。
……と、文句のつけどころを列挙しても、どうしても否定できない点が。
それは彼等が本当にすんごくいいメロディ書くってことです。
「シンフォニック要素欲しいな……」と思いながら聴いてても、メロディが耳に残るし、無意識で首動いちゃうし、実は「Foetus…」なんか無意識で歌っちゃうぐらいだし。本当かっこいいんです。
あと、高音域減ってもやっぱりダニ声はダニ声です。もうやめられません。しかし、M11で「And here we go again!!」ってフレーズ挿まれた時には似合わなさ過ぎて笑ってしまいました。……すみません。
以上の理由から、『Harder, Darker, Faster』のデラックス盤買ってしまいました。前評判から言ったら通常盤で十分じゃないか?なんて思ってたってのに。
まぁ、ボーナストラックはわりと佳作揃いだし、外れとまではいかなかったかなと。
多分、このプロセス踏んだからこそ、これまでのシンフォニック&ホラー色を併せて取り込んだ次作の感動があるんでしょうか。


CRADLE OF FILTH - Thornography - Libertina Grimm ★★ (2009-05-20 03:28:35)

ストレートなヘヴィメタル路線でありながら、実は真っ先に耳に残った曲となりました。特に「Fantasy and candy stores…」の中音デス声早口パートと、度々繰り返される「Libertina Grimm」の低音ボイスが。
タイトルで大体察しが付きますが、世界観はダークな童話です。


CRADLE OF FILTH - Thornography - Stay (2009-03-19 05:34:14)

『Harder, Darker, Faster』盤のボーナストラックです。Shakespeare's Sisterというバンドのカヴァーらしい。
珍しいことにメインボーカルがサラです。原曲は知らないんですが、メロディアスでシンフォニックで(本編もこれぐらいストリングス入れろや!! と思うのは私だけではないはず)、メタルどころかほぼバラードです。歌い出しなぞ「どこのラブバラードだ!?」って思ったぐらい。
で、それをダニの凶悪ボーカルが徐々に邪魔していくと(笑)。


CRADLE OF FILTH - Thornography - The Byronic Man (2009-04-28 05:13:31)

HIMのヴィレ・ヴァロがゲスト参加した曲。ダニいわく「彼の声こそバイロン卿に相応しい」そうです。
貴公子と駄々っ子(笑)というミスマッチな組み合わせながら、そのミスマッチさ加減が不思議と聴き心地いいです。特に「The patron saint of heartache…」からのヴィレの美声と、ダニの奇声の掛け合いでゴシックの雰囲気が増してます。
欲を言えば、ダニの高音が苦しそうなのがちょっと残念。あと、シンフォニックパートも味付け程度じゃなくてもっと入れた方が(既にアルバム全体に対して言ってますが、ここではその方がヴィレの声にも合うと思えただけに尚更)。
一説によると、この共演ついでにダニとヴィレはキスしたとか(笑)。本当ならヴィレも意外とバカなチャレンジ精神の持ち主だったようで、その点クレイドルと似た者同士? 一部のファンは泣くかもしれませんが、私はむしろ褒めたいです。