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Spleenさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 201-300
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Spleenさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 201-300
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CRADLE OF FILTH - Thornography - Under Huntress Moon ★★ (2009-05-02 09:24:04)

本作で色濃く出している正統ヘヴィ・メタル要素にシンフォニックが絡むという点で、実は次回作への布石だったのではないかとも思えます。劇的ではないもののアルバム内では曲展開がある方だし、サラのコーラスが一番活きているし(というか、他の曲であまり使われていない)、ボーカルは中音域の駄々っ子声(失礼)が効いている。
『Thornography』収録曲の評価を辛くしがちですが、この曲は盲点でした。
ただ、アルバムレビューにも書きましたがダニの「And here we go again!」だけはどうも似合わない気がして笑ってしまうのですが。


CRADLE OF FILTH - V Empire or Dark Faerytales in Phallustein ★★ (2009-04-17 22:42:00)

『Dusk…』のゴシック・ロマンス溢れる世界観確立への布石のように思えます。とはいえ、ストリングスやクワイアを活用した大仰さ、曲のドラマティック性といった特色は既に自分達のものにしています。
あと、『Dusk…』と同様に発狂レベルで「今どこ歌ってる!?」なダニの超高音絶叫も確立(笑)……。
EPでこのクオリティは極めてお得です。


CRADLE OF FILTH - V Empire or Dark Faerytales in Phallustein - Nocturnal Supremacy ★★ (2009-05-07 23:37:40)

妖しいギターパートが耳に残ります。
ここで描かれているゴシック、ヴァンパイア、ロマンスの世界観は次作『Dusk…』に受け継がれていますね。


CRADLE OF FILTH - V Empire or Dark Faerytales in Phallustein - Queen of Winter,throned ★★★ (2009-05-09 04:22:16)

EPでは一番の、ひいてはクレイドルの曲の中でもトップレベルの大曲。曲の長さや展開の激しさ、シンフォパートの入れ方もさることながら、歌詞の世界観も壮大。これがラストでもいいかなという気もしました(ライヴ盤じゃラストですが)。
「Exalt!」からのダニの高音シャウトとサラのコーラスとの絡みが印象的です。彼女のコーラスはクライマックスでも効いていて、最後はダニのブチ切れシャウトで幕を閉じる……最高の10分間です。


CRADLE OF FILTH - V Empire or Dark Faerytales in Phallustein - The Forest Whispers My Name ★★ (2009-05-09 04:09:47)

M1「Ebony Dressed for Sunset」から静かに始まるキーボードとベースが美しい。テンポ落ちするところ、サラのコーラスと語りには特に息を呑みました。
ゴシック・ファンタジー溢れる歌詞も良いです。


CRADLE OF FILTH - V Empire or Dark Faerytales in Phallustein - The Rape and Ruin of Angels(hosannas in Extremis) ★★ (2009-05-07 23:45:43)

EP内では「Queen…」に次ぐ大曲です。いきなりの疾走で幕を開けますが、何度となくドラマティックな瞬間が待ち受けてます。
ちなみに、↑で仰られていた男性のクリーンボイスは多分ダニです。(ドキュメンタリーでの地声を聞いた限りではあんな声でした。)
あと、確かに最後の悲鳴は微妙でした。あの絶叫は……ジェットコースター乗ってる人の絶叫じゃないか?


DARKTHRONE - Transilvanian Hunger ★★ (2009-09-14 11:53:00)

ピュア・ブラックの特徴たるざらついた音質が、最高の形で活かされています。「音質の悪さから邪悪性が漂う」という表現は、この頃のDarkthroneの音楽性に相応しい。ここまでざらついているとむしろ美しさすら覚えます。
とはいえ、私が持ってるのは再発盤なので、多少は音質改善されているんでしょうが。
リズムにもトレモロリフにもこれといって起伏はないけど、それが「ワンパターンでつまらない」というマイナス評価よりも「この単調さ故に惹きこまれる」というプラス評価に繋がるのが凄いところ。サウンドに織り込まれた美しさと冷やかさ故でしょうか。裏ジャケの「Ture Norwegian Black Metal」の文句はこれ以上ないくらいの真実です。
聴き手を選ぶ音には違いない。しかも選ばれたら選ばれたで底なし沼式にハマる。


DARKTHRONE - Transilvanian Hunger - Transilvanian Hunger ★★★ (2009-09-15 21:15:32)

単純でありながら鮮烈なインパクトを残すリフが名曲を作る。
しかもここでは、そのリフが信じられないくらい荒涼とした空気を生み出しています。
デス声ボーカルはジャケットの絵よろしくの渇望すら感じさせますね。その点今までにないタイプであるように思えました。


DEATHSTARS ★★ (2009-10-17 23:01:00)

スウェーデンのゴシック・メタルバンド。インダストリアルも関連キーワードに入れておきたい。
リズムがどちらかというとロックに近く、意外と哀愁あるメロディなので、結構キャッチーな部類だと思います。
最大の特徴はヴォーカル。ヴィジュアル系な見た目によらず(偏見かも)、実に響きのいい低音ボイスです。深みと艶があって、強いて言うならType O Negativeのピーター・スティールに近い?
ちなみに、メンバーのメイクがマンソン、ダニ・フィルス、あるいは日本のヴィジュアル系入ってたりします。しかもWhiplasher Bernadotte(vo)、Cat Casino(g)、Nightmare Industries(g/key)、Skinny Disco(b)、Bone W. Machine(ds)…… と凝ったステージネーム。
でも、これぐらいやりすぎ感があった方が面白いと思えるバンドです。


DEATHSTARS ★★ (2009-10-25 14:33:00)

私にこのバンドを紹介して下さった先輩及びインターネットより補足知識を頂きました。
・前身はSwordmasterというバンドで、メロデスをやっていた(ブラックメタルとも言われてますが違うんじゃないかと)。
・ドラマーは元Dissectionである。
・ギター/キーボードのナイトメアはジョン・ノトヴェイトの実弟エミールである。
Dissectionのファンが興味持つかは正直疑問ですが、インダストリアルっぽさがあって低音ボーカルってところから、Rammsteinファンはとっつきやすいんじゃないかと思ってます。お勧めは今のところ「Blitzkrieg」と「Synthetic Generation」です。


DEATHSTARS - Night Electric Night ★★ (2009-10-26 13:02:00)

'09年発売の3rdアルバム。DVD付ゴールド・エディションもありますが、PAL方式という難点が(PCで再生は出来るし、両方のリージョン対応のプレイヤーあれば問題ないですが)。
ゴシックメタルというよりはゴシックロックで、重厚で安定感のあるリズム・セクション(ギターもそちらに含まれる)の上でキーボードが妖しく美しい旋律を奏でる。ギターはソロがなく、むしろキーボードメロディーの方が前面で活躍しています。
そして何より目立つ(ついでに極私的好みの)低音ボーカル。Rammsteinほど凄味やドスの効いた感じはないんですが、その分艶やかで色気がある。たまにデス声入ってたりもしますが、線が細いので低音ボイスと混合してるぐらいがちょうどいいんだろうか。ただ見た目よりゴツめな声なのは確かですね。
女性のコーラスが大分多く入っているのも、キャッチーさを助長するのに役立っています。


DEATHSTARS - Night Electric Night - Arclight (2009-11-25 00:25:10)

アルバム内では地味目な曲ですが、サイバー色と荘厳な空気両方を出すキーボードが良いです。特に終盤が荘厳で美しい光を思わせます。


DEATHSTARS - Night Electric Night - Blood Stains Blondes ★★ (2009-10-29 21:51:56)

ウィップラッシャーのボーカルにメロディーラインがないのがちょっと単調さを感じてしまうところですが、女性コーラスが効果的に用いられているのが何とかそこを補ってます。
いや、案外これでメロディアスに歌ってたら歌謡曲のノリになってたかもしれないな。曲構成の分かりやすさからして……。
あとはこの一声に尽きます。
「Halo!」


DEATHSTARS - Night Electric Night - Chertograd ★★ (2009-11-25 00:31:30)

オープニングを飾る曲。キャッチーなリフと美しいキーボード、耳に残るフレーズと、アルバム全体の特色を集約した曲とも言えます。言いかえると、同じようなノリの曲が多いってことでもあるのですが……。
ちなみに今回の決めフレーズは「God, God, oh God……of Chertograd」でした。


DEATHSTARS - Night Electric Night - Death Dies Hard ★★ (2009-10-17 23:29:23)

シンセのメロディーがキャッチーで耳に残ります。
ノリはロック、歌詞はゴシックな世界観です。


DEATHSTARS - Night Electric Night - Night Electric Night ★★ (2009-10-26 13:24:08)

クワイアとシンセで荘厳な幕開けですが、本編は疾走ロックンロール。サビと終盤に多いデス声シャウトにあまり迫力がないのが残念ですが、キーボードの旋律と低音ボーカルは相変わらず妖艶で良いです。
ex-Cradle Of Filthのエイドリアン・アーランドソンが参加したバージョンもボーナス・トラックに収録されてます。


DEATHSTARS - Night Electric Night - Opium ★★ (2009-11-25 00:20:56)

本編を締めくくるナンバー。アルバムオープニングの「Chertograd」とノリが被ってますが。
キーボードがサイバー色出してるあたりが前作『Termination Bliss』の名残かもしれない。
あとはやっぱりこれでしょうか。「Zeit!-geist! Wow wow darkness kingsized!」
彼らの曲はインパクトあるサビのフレーズに恵まれてると思います。


DEATHSTARS - Night Electric Night - The Mark of the Gun ★★★ (2009-10-26 13:12:44)

美メロの中で自殺を匂わせる歌詞ながら、ブラックな笑いがあります。
破壊(Destroy)のD,
強要(Enforce)のE,
絶対(Absolute)のA,
暗闇(Darkness)のD……
……カッコいいなぁこのフレーズ。


DEATHSTARS - Night Electric Night - Via the End ★★★ (2009-10-26 13:33:34)

迫力には欠けるウィップラッシャーのデスボイスとノーマルボイスですが、こういうスローなバラードだと掠れ具合が曲の切なさと相まって活きます。
もともとキーボード中心のナンバーですが、ボートラ収録のピアノバージョンになると哀愁が増します。
追記:この曲は兄ジョン・ノトヴェイトの自殺を端に弟ナイトメア(エミール・ノトヴェイト)が書いたそうです。アルバム内で死を匂わせる曲の中、この曲が一際生々しく痛々しいのはそのせいなのでしょうか。


DEATHSTARS - Synthetic Generation ★★ (2009-12-31 00:07:00)

'03年のデビュー盤。
後の作品で見られるキーボードの美しさより、プログラミング・サウンドの無機質さと冷たさが目立っています。『Sehnsucht』の頃のRammsteinに近いかもしれません。ボーカルも低音だし。
タイトル曲はキラーチューンと言えるかもしれませんが、アルバムトータルで見るとまだ個性に乏しい頃です。今でも曲が似た感じになってしまうという課題背負ってますが。
最後に、「Synthetic Generation」のコメントにも同じようなこと書きましたけど、ジャケのウィップラッシャーのツインテールヘアにはどうしても笑ってしまいます。あれはあれで妙に可愛いのと、バンドの方向性に迷っている感が窺えてしまうのとで。


DEATHSTARS - Synthetic Generation - Syndrome (2009-10-29 21:59:45)

バンド屈指のインダストリアルに近いナンバー。最もRammsteinを彷彿させるナンバーでもあるかもしれない。
ただ、テクノにアプローチし過ぎた結果、曲の個性が乏しくなってしまった感も否めません。


DEATHSTARS - Synthetic Generation - Synthetic Generation ★★★ (2009-10-25 14:19:02)

迫りくるようなドラムと低音ボーカルからやって来るヘヴィネス。デス声の使い方は前身バンドのSwordmaster(メロデス系でした)に近いものがあります。
PVは……脈絡ないアジア人女性と、ウィップラッシャーのツインテールヘア&スカートっぽい衣装に唖然でした。


DEATHSTARS - Termination Bliss ★★ (2009-11-03 00:00:00)

'06年発表の2nd。
3rdより若干サイバー/インダストリアル色が強いように思えます。しかしキャッチーなゴシック・ロックという方向性は確立。女性バックボーカルの使い方も上手いです(次の作品より透明感がある感じの声でした)。
ただ、曲のパターンがアルバム通して似通っているのが課題点でしょう。今でもクリアしきれてるとは言えませんが。
ちなみに、ブックレット真ん中ページの皆さんの死体顔がそこそこ不気味だ(笑)。


DEATHSTARS - Termination Bliss - Blitzkrieg ★★ (2009-10-17 23:09:52)

「Blitzkrieg, Blitzkrieg」のフレーズがキャッチーです。重低音が強いですが、しっかり哀メロも織り込まれてます。
インダストリアル色の強さ及び低音ボーカルから『Sehnsucht』時のRammsteinを彷彿させるので、Rammsteinファンの方は一度試してみてはいかがでしょうか(笑)。
あと曲タイトル、正確には「Blitzkrieg Boom」でした。すみません。


DEATHSTARS - Termination Bliss - Cyanide ★★★ (2009-10-17 23:17:52)

深くて艶のあるボーカルで歌われる、哀愁漂うメロディが癖になる。
頭を振るよりも足がリズムを刻むロックです。


DEATHSTARS - Termination Bliss - The Greatest Fight on Earth ★★ (2009-11-25 00:11:58)

曲自体はスローでリズム変化もないのですが、「The disease, the love, the claws…」からの透明感ある女性コーラスがドラマ性を盛り上げています。
「Come here, now come here…」と囁くウィップラッシャーの掠れデス声もここでは良い働きしてます。


DEATHSTARS - Termination Bliss - Virtue to Vice ★★ (2009-10-25 14:12:40)

ピアノがフィーチャーされたスローナンバー。
ボーカルは囁くようなデス声中心ですが、低音ボイスで呟かれる七つの大罪の名が一番鳥肌立つポイントのようです。


DIMMU BORGIR ★★★ (2011-02-21 23:16:11)

滑り込みでライヴ駆けつけました……。

密かにぷよってきてるシャグラットですが、やっぱりステージに君臨するお姿はカッコいい。
シレノスとガルダーが並んでギター弾く姿もカッコいい。
何だかんだ言っても彼らはカッコいいリフやメロディーを持ってるので、CDよりシンフォニックパートが薄くても(そりゃサンプリングですから)、まるで関係なかったです。
尚、ガルダーは隙あらばオーディエンスとアイコンタクトとってくれます(笑)。

ちなみにクリーンボイスパートの不在は、シャグラットとオーディエンスのシンガロングで乗り切ってました。
でもブラックメタルって「シンガロング」っていうキーワードが似合いませんね(笑)。
(一応、私自身はディムがブラックメタルっていうことに異論ありません)

最後に、「またすぐに戻って来る」って言いましたよね、シャグラット。
「またすぐ」が10年後とか無しにして下さいよ(笑)。


DIMMU BORGIR - Abrahadabra ★★★ (2011-01-23 16:24:47)

前作まで音の重要な鍵を握っていたVortexとMustisが脱退し、3人体制となったDimmu Borgir。
大々的なオーケストラとクワイアの起用はもちろんのこと、多くのアーティストがゲスト参加と聞いて(誰が参加しているかは極力秘密にされているものの)、人数の少なさを音の多さでゴリ押しカバーしてたらまずいんじゃないかと思ってました。
が、当然音は重厚ながら、計算されたラインを描いてリスナーの耳を包み込むような音のつくりこみ方がありました。耳に残る旋律にも大いに恵まれているし、クワイアもここぞというところで盛り上げてくれます。「音の重厚さだけで進めるなんて安直なんだよ」という自信と知力に溢れているようでした。
『Puritanical…』と『Death…』あたりで「1つの高みに達しているけど、まだこれから最高傑作と呼べるものは作れそう」との感想を述べましたが、この作品はまさにその最高傑作の候補に挙げられると思います。

ただ、ここまで作り込むと、ライヴはどうなるんだろうという思いはあります。


DIMMU BORGIR - Abrahadabra - Born Treacherous ★★ (2011-01-23 16:50:17)

荘厳なオーケストラのイントロから一転、ヘヴィ・ロックを思わせるギターで本編が幕を開けるというDimmuにしては異例のオープニング。でもこれが功を奏した。
タイトルを歌うクワイアも良い感じに冷たくて不吉です。


DIMMU BORGIR - Abrahadabra - Endings and Continuations ★★★ (2011-01-23 16:45:43)

「Abrahadabra」を囁く冒頭のシャグラットの掠れ声、その後に同じく「Abrahadabra」を繰り返すクワイアが、下手すると冗談のような響きになりそうなアルバム・タイトルににわかに呪術的な響きを持たせます。
クリーンボイスのパートも、大仰でパワフルなVortexとはまた違った、抑えた魅力があります。


DIMMU BORGIR - Abrahadabra - Gateways ★★★ (2011-01-23 16:54:30)

疾走したりリズミカルになったりスローになったりと、曲展開の変化は今に始まったことじゃないけど、今回はそれが大分ひねくれてきてるように思えて、そこが面白い。
珍しい女性ボーカルの導入も、世界観に見事調和してます。


DIMMU BORGIR - Death Cult Armageddon ★★ (2010-02-07 01:29:00)

枚数を追うごとにシンフォニックサウンドのボリュームが増していて、本作に至ってはもはや映画サントラの域に達してます。さすがオーケストラを起用しただけあります。もっとも、サントラにしておくにはキャラの立ち過ぎた曲ですが(笑)。
前作に引き続き、ヴォーテックスのクリーンボイスが良い役割果たしてます。それだけに脱退が残念です。
また、このアルバムで一つの高みに達した感があるだけに、今後自分で築いた壁をどう乗り越えていくかが見所であり、心配ごとでもあります。『In Sorte Diaboli』を聴く限り難しそうですが(もちろん『In…』の完成度も高いんですけどね)。


DIMMU BORGIR - Death Cult Armageddon - Progenies of the Great Apocalypse ★★★ (2010-02-07 02:33:40)

確かにあんたらはシンフォニック路線だがそこまでやるか!? ってぐらいド派手にやっちゃった名曲。不穏にしてメロディアスなオーケストラパートが、最終戦争のテーマに相応しいです。
そして、確かに曲からしてもPVからしても『スター・ウォーズ』を彷彿させますが、これじゃシスが全面勝利しちゃうだろ……ってぐらい邪悪でもあります。


DIMMU BORGIR - Enthrone Darkness Triumphant ★★ (2010-02-07 02:22:00)

この時にも荘厳さはありますが、『Puritanical…』以降のオーケストラサウンドで膨らませた感の仰々しさほどではありません。あの音の洪水を求めると物足りないと思います。
ただ、大がかりな装飾を外した分、勝負どころであるメロディの美しさと作りこみ具合が際立っています。この辺りがサウンドの魅力の本質なのかもしれません。
大仰さばかりがDimmu Borgirではないのです。


DIMMU BORGIR - Godless Savage Garden ★★ (2009-10-26 15:08:00)

Acceptのカヴァーは原曲よりちょっと荘厳で邪悪になったかな程度ですが、アルバム未収録曲とライブ音源の為には聴く価値ありです。(リレコーディング曲に関しては良いとは思いますが、原曲を聴いていないのではっきりしたことは言えません)
特にライブ版は音質が良いし臨場感があります。


DIMMU BORGIR - Puritanical Euphoric Misanthropia ★★ (2010-08-16 00:28:00)

正直、大仰なオーケストラとの整合性や聴きやすさで言ったら、次の『Death Cult Armageddon』より良いのではと思いました。ついでに言えば、ヴォーテックスのクリーンボイス活用もこっちの方が上手いかもしれない。ここぞという時に宇宙的な世界観をもたらしてくれますから。
この作品の「暗黒」はブラック特有のそれというより、宇宙空間の暗黒のようにおもえます。
次回作では「Progenies…」が突出し過ぎていると言われるDimmuですが、今回は逆にバランスがいい分「これ!」というキラーチューンがないのが難点。大仰シンフォニックという点では今作と次作とで一つの高みに達しているDimmu Borgirですが、まだまだ「最高傑作」を生み出せる底力はあるはず……と期待したいです。


DIMMU BORGIR - Stormblåst Mmv ★★ (2010-03-22 03:30:00)

元の『Stormblast』を聴いていないことを最初に言っておきます。
おそらくオリジナルより重厚でシンフォニックになっているのでしょう。
しかし、時にオーケストラまで入って大仰と言っても差し支えない5thと6thの後ではあるものの、シンセ/キーボードのメロディを重視した3rd、4thの音作りに近いのではと思います。
音の冷たさや雰囲気の寒々しさを残すには、シンフォニックの度が過ぎない手法が正解だったのかもしれません。
DVDは……Ozzfestのステージだから収録したのでしょうか。それにしたってわざわざオーディエンスの反応が冷たいライヴを選ばんでも。後ろの人なんか雑談したり帰ったりしてるし。
せっかく良いライヴなのに、バンドの姿が「ステージに君臨する」ではなく、「俺達一生懸命やってますアピール」みたいに思えてしまいます。


DIMMU BORGIR - World Misanthropy ★★ (2010-03-10 18:07:00)

Disc1のライヴ映像はクオリティ良です。音も良いしアングルもカッコいい。どうせなら各ライヴから数曲ずつではなく、ヴァッケンあたりからでもフルライヴ収録してほしいものです。
ちなみに、インタビューでは真面目でもバックステージでは飲んで壊してと悪ふざけしまくってるというのは、どこのバンドでもよくあることのようで(笑)。
ホテルの清掃担当さん、お気の毒です。あのトイレ確実に詰まったな。
Disc2のライヴ映像はちょっとDisc1に劣る感があります。特にドラムの音がちょっと遠くて曇っている。短いツアー・ドキュメントには、客席からステージを撮影した、オフィシャルなのにブートっぽいライヴ映像もあり。
PVは今ほど凝った演出がなく、こちらもほぼライヴ映像です。
色々突っ込みどころや要望が入ってしまうDVDですが、本編のライヴ映像は本当にお勧めです。


DIR EN GREY - GAUZE ★★ (2009-07-02 13:58:00)

昔聴いた時は、ヴィジュアル系のステレオタイプ(当時の自分の偏見です)のような外見と音楽性からあまり好かず、しばらく放置していました。
で、デス・ブラック系好きになった今なら気に入るんじゃないかと思って改めて聴いてみたら、これが大当たり。確かに曲にポップさはあるんだけど、歌詞は半端じゃなく過激。時に絶叫も狂気じみてて過激。これで実力が伴ってなかったらただの話題作りかと勘繰られるところですが、彼らの場合ちゃんと「カッコよくてアブナイ」ロックになってます。


DIR EN GREY - GAUZE - 残-ZAN- ★★★ (2009-07-02 22:10:55)

外見はヴィジュアル系ですが、PVはヴィジュアル的にショッキング。いや、歌詞も叫びも笑い声もかなりいっちゃってますが。
最後の「き…み…が…い…な…い…」のリピートが一番耳に残って不気味でした。
でもギターのキレ具合はカッコいい。


DIR EN GREY - GAUZE - 蜜と唾 ★★ (2009-08-03 01:50:30)

「加害者の僕から被害者の君へ」という冒頭の一言からカッコいい。しかし歌詞はカッコいいなどと言ってる場合じゃないぐらい猟奇的……。
余談ですが、夢枕獏の短編『びくいしとい』とこの曲とはほぼ同じ光景を描いてます。タイトルを逆に読むところも同じ。


DIR EN GREY - Withering to death. ★★ (2009-08-03 02:00:00)

バックの音がちょっと籠っているところはありますが、静と動の入り乱れ方が段々良くなってきていると思います。
ボーカルに至っては、露骨にアブナイ歌詞でなくともアブナイ空気を醸し出しまくってます。


DRAGONFORCE - Ultra Beatdown ★★ (2009-07-07 12:25:00)

初Dragonforceがライヴで、後にこのスタジオアルバムに辿りついて聴いてみました。
「まず第一に自分達が楽しむためのアルバム」というのが印象です。
ブラストビートはさすがに無理があったかなとか、ソロが無駄に長いなとかツッコミどころは多いのですが、ふと思い浮かぶのはデイヴ以外のメンバー全員が飛びまわり走りまわるステージ風景。その様子を考えると、このアルバムは「リスナーに如何に聴かせるか」よりも「自分達が如何に楽しく走り回れるか」が先行しているように思えました。
良く言えば無邪気、悪く言えば自己満足でしょうか。見たところどの作品も賛否が激しく、彼らのスピード(ペース)について来られないリスナーはどんどん振り落とされていくようです(一旦落ちてまた這い上って来るパターンもありますが)。ここはひとつ自分も落下するまでついていってみようかな(笑)。
尚メロディですが、ほぼ全編に渡って「疾走&長尺」が基本なので緩急付けが難しいので、曲が似たり寄ったりというマイナス評価がどうしてもついてきます。しかし、上にもありましたがゲーム音楽っぽさやアジアティックさなどヴァリエーション取り入れる力はあるので、今後更に化ける可能性がまだまだあるでしょう。


EIBON - MOONFOG 2000 - A DIFFERENT PERSPECTIVE - MIRROR SOUL JESUS ★★ (2010-01-23 20:52:40)

Satyriconの『Rebel Extravaganza』に近い変則的曲展開。音もタイトだし率直にカッコいい。
でも、ボーカルとしてクレジットされているにも関わらず、マニアックが歌ってないのが残念ですね。彼も加わったらカッコ良さに加えて、図抜けた危険性も入っただろうに。


EMPEROR - Emperial Live Ceremony ★★ (2009-08-01 12:29:00)

イーサーンの美声、サモスのリフ、タリムの人間業とは思えないブラスト……全部が全部神懸かり……いや悪魔懸かり的整合度です。土下座もののクオリティの高さです。しかも、M1「Curse You All Men!」から伝わってくる鬼気にぶっ飛ばされます。
さすが皇帝。演奏面全てにおいては隙がありません。
しかし、編集がな……ほぼ1,2曲おきに途切れてしまうのには違和感を覚えます。
ちなみに、エンハンスドで「I Am The Black Wizards」の映像が観られます。
やっぱりイーサーンのスキンヘッド、デスからクリーンまでの美声、そして「白EmperorTシャツズボンにin」スタイルにのけぞりました。シャツをズボンに入れた姿が怖いのなんてイーサーン様ぐらいですよ……。


EMPEROR - Emperor/wrath of the Tyrant ★★ (2010-08-10 00:14:00)

真に荒削りなのはこちらの作品でした。
『In The Nightside Eclipse』のレビューには「サウンド・プロダクションはまだ良くないにも関わらず洗練されている」と書きましたが、こっちのサウンドは良くないどころか全体的にジャリジャリ。さすがはデモ作……と思ったものです。
……が! 本作を単なる初期音源集以上のものにしているのが、イーサーンの声です。
威厳も表現幅もまだ無いですが、とにかく邪悪性だけはひたすらに図抜けてます。この人こんなに人間失格だったっけ……? と訝ってしまうほど。
そして、曲から滲み出る雰囲気もまた、ボーカルに負けず劣らず邪悪です。この邪悪さは音質に左右される以前の問題ですね。
才能、雰囲気共に、もはや人外魔境の作品です。


EMPEROR - IX Equilibrium ★★ (2009-09-23 02:29:00)

神々しいブラックメタル……って言葉は何か矛盾してるかもしれませんが、本当に「神々しい」という表現が似合います。
大々的にオーケストラが入っていなくとも、シンセとギターの時点で美しさと威厳が溢れ出す。イーサーンの朗唱と高音デス声ともなるともっと威厳あり。ドラムの超人度は言わずもがな。
ブラック特有の闇と邪悪性を秘めつつ、ブラックという枠を超えた普遍的な名盤です。


EMPEROR - IX Equilibrium - An Elegy of Icaros ★★★ (2009-09-22 13:05:19)

キーボードの美しさ、及びイーサーン様のクリーンボイスの威厳に脱帽です。イカロスという題材も相まって、もとよりバンドが持っている神々しさが増します。


EMPEROR - IX Equilibrium - Curse You All Men! ★★★ (2009-09-22 13:09:20)

Emperor屈指の名曲と言って間違いないでしょう。
アルバムの一曲目を飾るに相応しい暴虐性と荘厳さです。やっぱり彼らは「皇帝」なのだと思い知ります。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse ★★ (2010-04-23 13:15:00)

デビュー間もない時の作品に「荒削り」「まだ洗練されていない」という言葉がつくのはよくある話。Emperorも確かに後々サウンドがクリアかつ壮大になっていきます。
しかし、本作に「洗練されていない」という言葉は似合いません。もうほとんどパーフェクトなまでに暗黒で不気味で冷たい。後の作品に比べたらサウンド・プロダクションは劣るはずなのに、既に荘厳な空気を身につけています。
現在のような高音デス声とクリーンボイスとを操るまでに至らず、高音で喚きっぱなしのイーサーンのボーカルすら、もう禍々しい。
MayhemやDarkthroneのようなプリミティヴブラックとは異なる音作りながら、どこをどう切ってもブラックメタルとしか形容しようのないアルバムです。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - Inno a Satana ★★★ (2010-04-23 13:21:33)

冷やかで陰鬱でそれでいてどこか美しい。完全に黒ミサのテーマです。アルバム最後の曲だからさしずめ閉会の儀式か?
「Inno a satana…」が繰り返されるコーラスは、まさしく呪いの歌です。
ライヴ盤では、イーサーンの威厳あるクリーンボイスでこのコーラスを聴けます。


EMPEROR - Thorns vs. Emperor - Thus March the Nightspirit ★★ (2010-04-23 13:26:41)

Marchの名の通り、クラシックの行進曲みたいになってます。
そこにEmperorの持つ暗さが加わってゴシック風味にもなり、まるでダニー・エルフマンが手掛けたティム・バートン映画のサントラのような曲に。
事前知識が無かったら、原曲がEmperorとは気付かないかもしれません。


ENTER SHIKARI - Take to the Skies ★★ (2009-12-01 00:39:00)

メタルとトランスの融合、というか足しっぱなし。
ライヴで暴れるためにあるようなエネルギーが、良い意味で新人らしい衝動です。ラウのデス声がちょっと幼いのも、良い意味で荒削り感が出てます。
この後どう洗練されていくのか、あるいはもっとカオティックな方向に行くのか、今後が楽しみです。


EVANESCENCE - Anywhere but Home ★★ (2009-11-02 23:16:00)

同じくDVD付き2枚組をお勧めしたいです。ライヴはCD音声もDVD映像もレベル・クオリティ共に高いし、PVやバックステージ映像まであります。
でもやはり特筆すべきはライヴ。「My Immortal」でのシンガロングと終盤にギター&ドラムが入ってアグレッシヴになる展開はもちろん、「Bring Me To Life」~「Tourniquet」~「Imaginary」の繋がりも素晴らしい。Kornの「Thoughtless」も完全にEvanescence色に染まっていたし、アルバム未収録曲「Missing」「Breathe No More」もオーディエンスを十分に沸かせていました。
それにしても、この頃のPVに映るエイミーは、どこか脆くて哀しい存在であったように思えます。それが2ndのPVじゃ自信と強さに溢れて女王のような風格すら身につけている。やっぱりバンドの危機やこのツアーを経てタフになったんでしょうね。


EVANESCENCE - Fallen ★★ (2009-05-20 04:17:00)

メタルというよりはHR寄りのように思えます。ゴシック……と言えるかどうかは微妙。
でも音楽自体は良いです。メランコリックだし、「My Immortal」「Hello」のピアノ主体バラードも入りつつ、基本はアメリカン・ヘヴィ・ロック。正統派のカッコよさの中で、しっかり哀愁のポイントも押さえています。
ただ、女性ボーカルということからNightwishやWithin Temptationを想起して聴くと、ちょっと違うんじゃないかと思わされるかもしれません。自分はエイミーの声でも十分聴き心地いいですが。


EVANESCENCE - Fallen - My Immortal ★★★ (2009-05-06 00:59:26)

音と旋律とボーカルが美しいのはもちろんですが、同時に触れるのが恐ろしい程の脆さも感じられます。痛々しさを覚えつつも、引き込まれずにはいられません。


EVANESCENCE - The Open Door ★★ (2009-05-06 01:16:00)

後半の曲がちょっとインパクトに欠ける感はあるものの、ベンの不在から「良い曲が書けるのか?」とプレッシャーをかけられていた背景を思えば、よくぞやってくれたと嬉しくなる出来です。
前作との違いは、クラシックの雰囲気が濃くなったこと(その素養があるエイミーがほぼ全面的に作曲を手がけたためでしょうか)。
そしてもう1つには、エイミーの存在に強さが感じられるようになったことです。バンドの危機的状況を乗り越えてタフになったのだろうか。PVでの自信に溢れた表情を観る限り、「姫」とか「女王」の称号が似合うようになってきた気がします。


EVANESCENCE - The Open Door - Call Me When You're Sober ★★★ (2009-11-02 23:27:15)

前作の「Bring Me To Life」に通ずるトラックですが、エイミーがメインソングライターとしての手腕を発揮し始めたこと、一層タフになったこと、そして救いを求めるのではなく相手を突き放していることが大きな違いです。


EVANESCENCE - The Open Door - Lacrymosa ★★★ (2009-11-02 23:31:12)

エイミーのクラシック素養が活きた一曲。
アメリカン・ヘヴィ・ロックを基盤とするEvanescenceですが、これぐらい仰々しいのが入ってても断然良いです。


FRANZ FERDINAND - Franz Ferdinand ★★ (2010-02-07 03:58:00)

多くの音楽誌では「ポスト・パンク・リヴァイヴァル」という括りで語られていたりしますが、パンクもポスト・パンクもリアルタイムで体験した訳でもないしよく知らない世代の人間にとっては、「踊れるロックンロール」という音楽性の方が重要。
確かに彼らの起源はポスト・パンクだったかもしれませんが、踊りたくなるほどの怪しいグルーヴとキャッチーなメロディを生み出した才能は、単なる過去の焼き直しや懐古趣味の産物とは程遠いです。


FRANZ FERDINAND - Tonight: Franz Ferdinand ★★ (2009-09-07 02:35:00)

前二作ほど分かりやすいポップネスはなく、代わりにどこか妖しいというか、退廃的なムードが加わったように思えます。プログラミング・サウンドを大幅に取り入れた、実験的な曲もありますし。
それでも相変わらず踊れるリズムです。


FRANZ FERDINAND - You Could Have It So Much Better ★★ (2010-02-07 04:09:00)

2ndのプレッシャー云々を言われていながら、余裕で本作を送り出してきた良い意味での図太さ、逞しさが感じられます。
前作同様「踊れるロック」を前面に出していますが、「Walk Away」「Let's Fade Together」などスローダウンナンバーも多く設け、アルバム通して前作よりもメリハリが付いてきています。
今考えると、「Elenor…」「Outsiders」のライヴアレンジに、3rd『Tonight』の実験的精神が表れていたようにも思えます。


GUNS N' ROSES - Appetite for Destruction ★★ (2009-03-24 22:37:00)

もはやガンズといえばこのアルバム。
デビュー作にして最高傑作、そしてあまりの完成度の高さゆえ、バンド自身にすら超えるのが難しい壁になってしまいました。
全てのロックファン必聴です。


GUNS N' ROSES - Appetite for Destruction - Nightrain ★★★ (2009-03-24 22:24:04)

個人的にガンズの中で一番好きです。スタジオ版とライヴ版両方とも好きです。実は初めてエアギターやってしまったのがこれ聴いてた時。
ナイトレインは飲んだことないけど、この曲だけでも十分トべます。


GUNS N' ROSES - Appetite for Destruction - Sweet Child o' Mine ★★★ (2009-03-24 22:59:51)

スラッシュのギターはソロもさることながら、シンプルな間奏までかっこよく響かせるとはどういうことでしょうか。
「Welcome…」「Nightrain」から悪ガキのイメージの濃い彼らにバラード歌われると、不覚にも感動してしまいます。


GUNS N' ROSES - Appetite for Destruction - Welcome to the Jungle ★★★ (2009-03-24 22:48:17)

これを聴かずしてガンズを語るなかれってぐらいの超名曲です。
喘ぎ声から「Ha!!」という掛声まで、アクセルのボーカルがどこをとってもかっこいいの一言に尽きます。
ダフのベースラインも大好きですね。


HEAVEN & HELL ★★ (2010-05-18 01:13:00)

ディオ参加バンドの中では一番思い入れが深いのでここに書きます。
昨年Hellfestで勇姿を拝んだばかりなので、にわかには訃報を信じられませんでした。
あれがディオを観た最初で最後になってしまうなんて思いもしなかった。
またメタル界から偉大なボーカリストが一人ステージを去ってしまいました。
R.I.P


HIM ★★ (2010-01-27 00:41:00)

オフィシャルで新曲「Heartkiller」がPV共々公開されてました。
サウンド、歌詞共に重い『Venus Doom』から一転、『Dark Light』期のキャッチーさと明るさが戻ってます。
でも個人的には低音ボイスが聴きたいところです。


HIM - Dark Light ★★ (2009-02-13 07:01:00)

耽美で北欧特有の冷やかさがありながら、優しい光を放つ作品です。前作にあったような疾走系も入れてほしかったけど、それでは『Dark Light』のタイトルにそぐわなくなってしまうか。
このメランコリック加減と妖艶さは日本人が好みそうなので、布教活動に使える1枚になりそうです。
どうでもいいですが、美形、美声、才能の3つを兼ね備えたヴィレを見る度に、「天は二物を与えず」ってのは嘘だなと思います。


HIM - Dark Light - Poison Heart ★★ (2009-05-10 04:41:29)

日本盤ボーナストラックのラモーンズのカヴァー曲です。
哀愁が入って完全にHIMのカラーに染まってますね。
ラストの「'Cause everybody has……a poison heart」、この間が活きてます。ヴィレのボーカルに鐘の音が被さるのも良い。


HIM - Dark Light - Rip Out the Wings of a Butterfly ★★★ (2009-03-18 22:34:26)

この曲からHIMを知ってファンになったって人多いみたいですね。というか自分もその一人だし。
メロディーの哀愁とキャッチーさは日本人のドツボだと思います。


HIM - Dark Light - Vampire Heart ★★★ (2009-04-30 01:22:27)

タイトルと歌詞には妖艶さが漂いますが(もちろんヴィレの声にも)、曲はむしろキャッチーです。それでもギターの重々しさと、終盤に僅かながら入るヴィレの低音ボイスはたまらない。


HIM - Greatest Lovesongs Vol. 666 - When Love and Death Embrace (2010-05-18 22:53:50)

歌詞はほとんどひねりが無いし、リズムも単調ですが、SCARECROWさんが仰っている通りキーボードのメロディーラインが良いアクセントになってます。
あとはやっぱりヴィレの低音のおかげ。


HIM - Greatest Lovesongs Vol. 666 - Your Sweet Six Six Six ★★★ (2009-05-31 03:47:51)

タイトルは「ラヴ・メタル」の定義の一つでしょうね。
彼らにかかれば獣の数字666もここまで優しく憂いを帯びる。


HIM - Love Metal Archives Vol.1 ★★ (2010-03-10 17:06:00)

'06年に発売されたDVD。ベスト盤『And Love Said No』までのPV集とライヴ映像集です。他にもインタビュー、バイオグラフィ、写真あり。ライヴ映像にしても、灼熱の屋外で「Rebel Yell」のカヴァー演ってるもの、「Join Me」のアコースティック・ライヴバージョン等貴重な瞬間が沢山収まっています。DVD一枚にこれだけ詰めてしまっていいのかというほど内容が濃い。
ただ、PVの演出が今一つなものもあるし、ライヴも初期はいまいち、ものによっては撮影があまり良くないものもあるので、玉石混交といったところでしょうか。
尚、3rd発表期はバンド内の人間関係が悪化していたとのことで、その頃のRock Am Ringでのライヴ映像ではどこか空気が刺々しいのは、ある意味見物かもしれません。
それからこのDVD、A-Zの項目を見ないと出てこない映像(パッケージにも表記なし)なんかもありますから、そちらもよく探すこと。Black Sabbathへの愛を誓った彼らの「Hand Of Doom」は見ものです。


HIM - Razorblade Romance - Gone With the Sin ★★★ (2009-03-18 03:28:27)

ヴィレはやっぱり低音ボイスが魅力だと思うのですが、これが一番その魅力が炸裂してますね。『Venus Doom』の方がより低い声になってますが、あちらの低音はドゥーム色を強めるもの、こちらでは妖しさとセクシーさを強めるものとなっています。


HIM - Razorblade Romance - Join Me in Death ★★ (2009-05-31 03:37:44)

『ロミオとジュリエット』にインスパイアされたという、HIMの中でも1,2を争う泣きの一曲。
キーボードの旋律が儚げで良いです。
しかしPVのヴィレ……女優よりキレイって反則だろう(笑)。


HIM - Screamworks: Love in Theory and Practice ★★ (2010-03-10 17:43:00)

'10年2月発表の7th。
重くて鬱々だった前作から、再び『Dark Light』系統の明るさとポップさを取り戻した感があります。これまでの音楽誌レビューを読んだところ、5th発表時はめでたく婚約、前作発表時は婚約破棄の憂き目に遭い、本作までにまた彼女が出来たとか。幸と不幸がそれぞれに分かりやすく出たものです。
しかし、さすがHIMというべきかヴィレがまた成長したというべきか、幸せ一辺倒とはいきません。ゴシック・ロマンスな曲であろうとラヴ・ソングであろうと、どこか死や血を匂わせています。ジャケット・アートワークの目と口がぶれたシスターの絵よろしく、優しげでありながらも一抹の不穏さは残されているようです。
『Venus Doom』ほどの超低音ボイスは聴けませんが、吹っ切れたようなシャウトが多くそれはそれで聴いてて気分がいいです。また、リード・シングル「Heartkiller」を筆頭にエレクトロ・サウンドが増えているのも特徴。
もはやラヴ・メタルも優しいばかりではなくなった……と言うとマイナスに聞こえそうですが、「着実に進化している」という意味で聴いてほしいところです。


HIM - Screamworks: Love in Theory and Practice - Heartkiller ★★★ (2010-05-18 22:38:06)

先行シングル曲。
『Dark Light』を彷彿させるキャッチーさですが、死を匂わせる歌詞のためか、『Dark…』に溢れていた明るさの中に不吉な影が差しています。


HIM - Screamworks: Love in Theory and Practice - In venere veritas ★★ (2010-05-18 22:30:11)

「Let's fall apart together now」というイントロの歌詞だけで、破滅的でさえあるゴシック・ロマンスの幕が上がります。
ゴシック・ストーリーの語り部たるヴィレのボーカルは、甘い裏声からシャウトから吐息モードまで駆使していて、優しさだけでなくバイオレンスも内包。


HIM - Screamworks: Love in Theory and Practice - Like St. Valentine ★★★ (2010-05-18 22:48:28)

決して歌詞は不気味じゃないのですが、イントロの暗さとギターパートの荒々しさにより不吉さが残っています。
個人的には何故か映画『ブラッディ・バレンタイン』を想起しました。映画ほど血の臭いのする雰囲気じゃないはずなのに。


HIM - Screamworks: Love in Theory and Practice - Scared to Death ★★ (2010-05-18 22:32:36)

サビのメロディーのポップさはアルバム内でも際立ってます。
ついでに、暗さはあるとはいえ、これが一番正統ラブソングに近くなっているような。


HIM - Venus Doom ★★ (2009-02-09 05:39:00)

本作は彼らの言うところの「ラヴ・メタル」というより、タイトル通りのドゥームの要素が増しています。そのあたりが要因で前作からのファンはちょっと遠ざかってしまうかもしれませんが、HIMのヘヴィネスと哀愁、そしてヴィレの低音ボイスが好きな人は必聴の1枚です。


HIM - Venus Doom - Bleed Well ★★★ (2009-04-30 01:11:11)

アルバム内で一番ストレートなロック色が強い曲です。印象に残るリフもありますし、ヴィレのシャウトもかっこいいです。


HIM - Venus Doom - Cyanide Sun ★★ (2009-04-30 01:18:13)

アルバム通して重いサウンドと低音ボーカルが続いた中、最後を飾るこの曲は穏やかでどこか優しく、暗い雲の間から差し込んだ光といった印象です。


HIM - Venus Doom - Passion's Killing Floor ★★★ (2009-04-30 00:17:24)

重々しいギターサウンドの中、キーボードの旋律が冷ややかな空気を運んできます。メロディはアルバム内では比較的キャッチーかもしれません。
この曲もまた、途中に各段に重く遅く、まさしく「ドゥーム」なところがあります。


HIM - Venus Doom - Sleepwalking Past Hope ★★ (2009-04-30 00:41:49)

10分にも及ぶ大曲です。
本作に顕著なドゥーム感、HIMのキャラクターたる哀愁漂うメロディ、深い低音から叫びに至るまで広がるヴィレのボーカル……と、非常に密度の濃い空間になっています。


HIM - Venus Doom - Son ★★ (2009-04-30 00:57:16)

1分11秒と短いアコースティック曲。
ヴィレが憂いを含んだ低音ボイスで口ずさむのは、音楽が生きる糧であり精神的支柱なのだという自己への再認識。曲の短さとシンプルさとは裏腹に、背後にはかなりヘヴィなテーマがあったようです。


HIM - Venus Doom - Song or Suicide ★★ (2009-04-30 00:58:42)

1分11秒と短いアコースティック曲。
ヴィレが憂いを含んだ低音ボイスで口ずさむのは、音楽が生きる糧であり精神的支柱なのだという自己への再認識。曲の短さとシンプルさとは裏腹に、背後にはかなりヘヴィなテーマがあったようです。


HIM - Venus Doom - The Kiss of Dawn ★★★ (2009-04-30 00:22:10)

哀愁を帯びたメロディと、ヴィレの時に低く、時に伸びやかなボーカルがこれぞHIMと思わせてくれます。雰囲気としては3rdの暗さに一番近い?


HIM - Venus Doom - Venus Doom ★★★ (2009-04-30 00:10:31)

アルバムのタイトルトラックにして冒頭を飾る曲。マッチを擦る音の直後、前作より格段に重くなったギターという幕開けが渋い。ヴィレのボーカルもだいぶ低音域です。
中盤にテンポが落ちて、低音ボーカルが最骨頂を迎えるくだりがType O Negativeを彷彿させます(実際、結成初期にカヴァーやってたことあるみたいですし)。個人的には、ここが一番好きなパートです。


HYPOCRISY - Abducted ★★ (2010-05-24 23:01:00)

'96年の4th。
暴虐よりも、ブラスト&ツーバスの疾走よりも、速弾きよりも、メロディのカッコ良さが要です。
「Roswell 47」を筆頭に印象に残るメロディがそこかしこにあるのですが、疾走・暴虐路線の曲にもそういったメロディが持ち込まれています。でもそれがギターソロみたいな目立つ形ではなく、概ね全体を構成するリフだったり、ボーカルの背景だったりと、さりげない形で紛れ込んでいる。リスナーを「凄ぇ!」とあからさまに湧き立たせるというより、「やるな……」とニヤリととさせる演出です。
ちなみにこのメロディ、いわゆるメロデスの「泣きのフレーズ」ではなく、どちらかというとキャッチーと言える部類。このキャッチーな部分を引き延ばすと、Painの音楽性になるのでしょうか。
あと、掠れ高音&迫力の低音を駆使するピーターのデスボイスは個人的に好みのうちです。特に低音の叫びが良い。


HYPOCRISY - Abducted - Buried ★★ (2010-05-23 15:29:22)

メロディよりヘヴィネス重視の一曲。
そんな中でも隠し味のように憂いあるメロディが織り込んであるのが、良いアクセントになってます。


HYPOCRISY - Abducted - Drained ★★ (2010-05-23 15:39:57)

ラストを飾る約4分半の静かなメロディ。
掠れたようなクリーンボイスで淡々と哀メロを歌いあげてます。
Hypocrisy流バラ—ドと言えるかもしれません。


HYPOCRISY - Abducted - Killing Art ★★★ (2010-05-23 15:21:57)

ピーターの低音デスボイスが効いてます。
疾走パートが中心ながら、シンセの音が入って束の間スペーシーな空気になるところ、1分半ぐらいのところでテンポ落ちするところ等、聴いてて面白い展開満載。
あっと言う間に終わる……と思ったら2:56でした。そりゃ短いよ。
むしろこの短時間によくドラマを盛り込んだよ。


HYPOCRISY - Abducted - Roswell 47 ★★★ (2010-05-23 15:14:42)

機械的なインストのM1を経てのミドルテンポ曲。疾走せずともリスナーを惹きつけます。
ポイントは、どこか哀愁を帯びていながら、メロデスと呼べるほどの美麗さには至らないギターのメロディーライン。個人的にはこのさじ加減が絶妙です。


HYPOCRISY - Live & Clips ★★ (2010-09-22 00:40:00)

ヴァッケン出演時(1998)のライヴ映像とPV集のDVD。ライヴはCD『Hypocrisy Destroys Wacken』のと同じ音源です。
テントステージ出演だったようなのですが、初っ端から全員上半身裸でボルテージ高。
さぞかし暑かった/熱かったのだろうなと思わせます。この熱気はディスプレイを通じて観てる側にも届きそうです。
演奏もピーターのデスボイスも終始絶好調で、あっという間の11曲でした。そりゃオーディエンスも「えー!!?」ですって。
PVはそこまで凝ったつくりではないですが、演奏の生々しさ重視なので必然的にこうなるかなと。また、ピーターがボーカルとってるのはうち半分ぐらいです。
とりあえず、やっぱり「Roswell 47」は名曲だなと実感してしまう。


HYPOCRISY - The Fourth Dimension ★★ (2010-09-22 00:16:00)

'94年の3rd。2ndまでは別のボーカリストがいたのですが、この頃には脱退してしまい、ピーターがボーカルも兼任するようになっていたようです。
元々正統デス色が濃いし、今回もまだ『Abducted』ほどのメロディックさはなく、音の重さのインパクトが大きい(それでもCannibal CorpseとかDeicideとかの真性ほどではないのですが)。
ただ、そんなに疾走とか豪速ブラストに頼るところは少なく、スローテンポで攻めてます。特にタイトルトラック。
でも、実は重くて遅い中にも、気が付いたら頭に残るメロディーがあるってあたり、さすがピーター。次回作への布石が整ったといったところか。


IGGY AND THE STOOGES ★★ (2009-05-16 06:07:00)

フジ・ロック'07で彼らのステージ観たのがThe Stoogesに触れたきっかけです。
はっきり言って、「貫禄」とか「円熟」って言葉が全然似合いませんでした。
水ひっかぶって腰振りまくってるし、アンプにまたがるし、ステージにオーディエンス上げまくるし(いや、オーディエンスが押し掛けすぎたんだ)、端から端まで走りまわるどころか客席降りてきちゃうし、そのせいで一回ステージから落ちたし、でも何事もなかったかのように続行だし……。
知性もタフさもヤバさもぶっちぎってました。
今度からイギー先生と呼ばせて下さい(笑)。