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Spleenさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 101-200

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Spleenさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 101-200

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APOCALYPTICA - Worlds Collide - Helden (2010-05-16 18:52:15)

デヴィッド・ボウイの「Heroes」を、Rammsteinのティル・リンデマンがドイツ語カヴァー。同じくRammsteinのリヒャルトもギター参加。
原曲よりも暗いトーンにしつつ、メロディアスなのはさすがチェロ演奏。……なんだけど、意外性という面では今一つなのが残念。


APOCALYPTICA - Worlds Collide - I’m Not Jesus ★★★ (2010-05-16 18:44:23)

コリィ・テイラー参加曲。ボーカルスタイルはStone Sourに近い。
間奏部分、特に後半にはチェロの優美さを残しつつ、基本はノリのいいロックンロールです。


APOCALYPTICA - Worlds Collide ★★ (2010-05-16 18:33:00)

ボーカルを含めたゲスト参加が増え、しかもコリィ・テイラーやティル・リンデマンといったアクの強いアーティストが名を連ねる。そのためインスト曲の印象が薄くなっていたらどうしようという懸念がありました。
結論から言うと、余計なお世話以外の何物でもありませんでした。ゲストの力量とApocalypticaのチェロの力量のバランスが程良く保たれていて、どちらも埋没することなく強い存在感を放っています。
インスト曲の主張の強さについては、今までで最高レベルかもしれません。


ARCH ENEMY - Burning Bridges - Silverwing ★★★ (2010-05-12 13:07:14)

ヨハン時代でとりわけ名曲の呼び声高い作品。
確かに、疾走デスと明るくポップですらあるメロディの融合は、一回耳にするとなかなか忘れられません。
ちなみにあのメロディ、上で「ビールのCM曲」との表現がありましたが、私は「特撮ものの主題歌」だと思いました(笑)。


ARCH ENEMY - Doomsday Machine - Nemesis ★★★ (2010-05-12 13:00:46)

サビのアンジェラの荒々しい絶叫と、その背後で哀メロを奏でるギターのコントラストが素晴らしい。やはりこういうところが今のArch Enemyの魅力だと思います。


ARCH ENEMY - Doomsday Machine - Taking Back My Soul ★★ (2010-05-12 12:55:25)

皆さんが仰るようにM1「Enter The Machine」からの繋がりが良いです。
ギターについては常に称賛の声が上がるけど、合間合間で疾走するドラムもカッコいい。


ARCH ENEMY - Rise of the Tyrant - Revolution Begins ★★★ (2010-05-12 12:45:13)

相変わらず哀愁漂うメロディで、疾走曲でもないのに、たたみかけるようなギターリフとアンジェラの咆哮が戦意を掻き立てています。
まさに革命のテーマ。


TRIPTYKON - Eparistera Daimones - My Pain ★★ (2010-05-06 22:04:46)

シモーヌ・フォーレンヴェイダーという女性ボーカルをフィーチャーした曲。彼女の声は儚く優しいですが、繰り返し歌うフレーズは恐ろしくも哀しいです。プログラミングのピアノの美しさがそれを引き立てます。
そして低く静かなトムの語りは、絶望と厭世の声です。
トムいわく「常軌を逸しているという理由で『Monotheist』に収録出来なかった」。
あからさまに異常とは思えない曲ですが、静かな狂気が漂っていると言えます。


TRIPTYKON - Eparistera Daimones - The Prolonging ★★★ (2010-05-06 21:59:11)

M1「Goetia」がまだ聴きやすいとさえ思えるほどの呪いの暗黒絵巻。その長さ19分24秒。リフのみならず、ギターの音という音が全て邪悪性に満ちています。
時に叫び時に呻くトムのボーカル、及び歌詞は、さながら体内に潜み全てを内側から食い尽くしていく癌腫です。


TRIPTYKON - Eparistera Daimones - Myopic Empire ★★ (2010-05-06 21:46:56)

威力ある呪いの叫びボーカルを抑えた、クリーンボイス中心のミドルテンポ曲。とはいえ、このクリーンボイスの無感情さが不気味なので、ちっとも暗黒度は薄まらないのですが。
途中グランドピアノと女性の語りが入り、物悲しい空気を生み出してます。トムが曲解説で語るところの「絆の喪失」「落胆と失望」が影響してるのでしょうか。


TRIPTYKON - Eparistera Daimones - Goetia ★★★ (2010-05-06 21:39:32)

初っ端から11分に渡る闇です。ここで音をあげてはとても最後までついていけない、リスナー最初の試練。
スローで幕開け……かと思ったらヘヴィで邪悪ながら小気味いいリフと、「うっ!!」でファンがよく知る姿を見せ、しかし次には再び息苦しいほどの暗黒ドゥーム空間……と、嬉しいぐらいにひねくれた曲展開です。
ちなみに「Under a frozen sun…」のデス声はギターのV.サンチュラのようです。
どうでもいいけど、「Lord, have mercy upon me」のリリックは、「Ground」(『Monotheist』収録)の「Oh God, why have you forsaken me?」と繋がっているように思えます。


TRIPTYKON - Eparistera Daimones ★★ (2010-05-06 21:20:00)

国内盤の帯にある通り、Hellhammer/Celtic Frostはデスやブラックの祖の一つですが、決して純正ブラックに部類される音楽ではありません。Triptykonもまた然り。
それなのにブラックばりの暗黒度と邪悪度。そして重苦しさはブラック以上。Celtic Frostに対してはよく「無愛想」という表現を用いていましたが、ここではもうそんな次元を通り越してます。全てを呪っているかのようです。
トムのボーカルも、昔のはよく「吐き捨てダミ声」と形容されてましたが、それはおそらく「唾でも吐き捨てるかのようなダミ声」の意。今や彼が吐きだしてるのは、闇と疫病と呪いです。
言うなれば、人間の心に巣食う陰湿さとか鬱屈とか怨念とか、ネガティヴで重い感情を抽出して何年もかけて熟成(腐敗?)させて、満を持して解き放った音……ってところでしょうか。面倒臭い例えですが。
Celtic Frostもリスナーを選ぶ音楽でしたが、Triptykonはもっとリスナーを選んでます。
トムは年取っても丸くならんだろうとは思ってましたが、まさかはっきり言って若い頃より性格の悪い音になっているとは……。
でもこの魔性にハマる人はとことんハマるんでしょうね。


PAIN - Rebirth - Parallel to Ecstasy ★★ (2010-05-01 18:55:15)

基本は硬質ギターとプログラミングで疾走するロックンロール。ただ、イントロを始め所々に入る不気味なクワイアで、ふとした拍子に荘厳な雰囲気が立ちこめる一曲。


PAIN - Rebirth ★★ (2010-05-01 18:50:00)

'99年発表の2nd。
まだサイバー色の強いサウンドと、ブルー基調で冷気漂うアートワークながら、薄暗い印象を与える雰囲気があるところが「ゴシック・インダストリアル・ロック」と言われる所以か。
とはいえ、MinistryやSkinny Puppyといった元祖インダストリアル勢と比べれば……というか比較の余地もないほどポップでキャッチーなので、徹底してとっつきやすいです。そもそも「インダストリアル」は付帯要素で、あくまで「ロックンロール」であることに重点置いてると思います。


PAIN - Rebirth - Suicide Machine ★★★ (2010-05-01 18:42:25)

「自殺機械」とはこのインダストリアルな音に相応しいタイトル。ポップでありながら、うねるようなプログラミング・サウンドはどこか不吉な響きを持ってます。


CELTIC FROST - To Mega Therion - Circle of the Tyrants ★★★ (2010-04-28 01:09:52)

シンプルにして邪悪なリフ、絶妙なテンポチェンジ、後期のような粘着性も近年の病的さもまだ無い無愛想吐き捨てダミ声。初期Celtic Frostの魅力ここに極まれり。
「Circle of the tyrants!! ぅあ!!」の叫びがカッコいいのは流石です。


CELTIC FROST - Vanity/Nemesis - Nemesis ★★ (2010-04-28 00:59:14)

デビュー作冒頭の「Human」をイントロに忍ばせる演出がファンをニヤリとさせる。でも曲は当時のスラッシュ調とは遠いロックンロール。
サビ部分の女性コーラスが相変わらず効果的です。


THE BEATLES - The Beatles - Revolution 9 (2010-04-27 22:59:07)

もう曲と言っていいのか怪しい、謎のノイズの嵐。
昔LPでこれ聴いた時には心底ビビりました。


THE BEATLES - Abbey Road - Come Together ★★★ (2010-04-27 22:51:32)

ちょっと不穏で重いベースと捻くれたメロディでここまでカッコいいロックンロールが誕生する。
同アルバム収録「I Want You(She's So Heavy)」に近い粘着性があります。こっちはそんなにボーカルねちっこくないですが。


THE CURE - Wish - Friday I’m in Love ★★★ (2010-04-27 22:44:31)

「僕が好きなのは金曜日」歌ってることは無邪気だし、音もポップなのに、何故か不思議と切なさが付きまとう。


THE CURE - Wish - Open ★★★ (2010-04-27 22:38:34)

アルバム冒頭を飾る6分間の哀メロ。
「ここで何しているのか本当に分からない」
The Cureの根幹とも言える、独りぼっちで行き場も分からない思春期の青少年の孤独の呟き。


THE CURE - Wild Mood Swings - This Is a Lie ★★★ (2010-04-27 22:27:07)

確かにストリングスの音色は哀愁たっぷりだし、メロディも物悲しいですが、この曲を「泣けるほど痛々しい」までのレベルにしているのは、ロバート・スミスのボーカルと歌詞に他なりません。


THE BEATLES - Abbey Road - Because ★★ (2010-04-27 22:18:49)

The Beatlesといえば初期の有名どころの曲しか知らなかった13歳の頃、この曲のあまりの暗さにビビりました。これがThe Beatlesとは思えませんでした。
愛を歌うThe Beatlesソングの中でも、最も重苦しく、最も奇妙な美しさのある一曲。


THE BEATLES - Abbey Road ★★ (2010-04-27 22:08:00)

曲よりもジャケットが表舞台に出ていて、明るい印象を与えてますが、実は指折りのダークな1枚だと思います。そりゃこのサイトで主に語られる音楽に比べれば軽い音ですが、曲に漂う雰囲気が重苦しいです。ラストアルバムってことが影響してるのかもしれませんが。
バンドを取り巻く状況は最悪なのに、生まれる作品は最高だったという最後の皮肉。


THE BEATLES - Revolver - Eleanor Rigby ★★★ (2010-04-27 21:43:37)

シンプルに綴られる孤独な人々の物語。「No one was saved」の言葉通り、誰も救われないある意味暗黒音楽。
そんな絶望感のせいか、後にゴシック・メタル、インダストリアル・メタル界隈のアーティストによくカヴァーされています。


THE BEATLES - Abbey Road - Maxwell’s Silver Hammer ★★★ (2010-04-27 21:37:09)

曲のタイプの「ダーク」ってのは、言うまでもなく歌詞のことで。
こういうドス黒いものを秘めたポップな明るさってのがイギリス
らしいアイロニー。特に映画にはこの手のブラックユーモア多いし。


THE BEATLES - Abbey Road - I Want You (She's So Heavy) ★★ (2010-04-27 21:33:49)

歌唱法といいメロディといい、とんでもなく粘着質。
まだ『1』に入ってる曲ぐらいしか知らないリスナーに聴かせたら、The Beatlesの曲とは信じてもらえないかもしれない。


EMPEROR - Thorns vs. Emperor - Thus March the Nightspirit ★★ (2010-04-23 13:26:41)

Marchの名の通り、クラシックの行進曲みたいになってます。
そこにEmperorの持つ暗さが加わってゴシック風味にもなり、まるでダニー・エルフマンが手掛けたティム・バートン映画のサントラのような曲に。
事前知識が無かったら、原曲がEmperorとは気付かないかもしれません。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - Inno a Satana ★★★ (2010-04-23 13:21:33)

冷やかで陰鬱でそれでいてどこか美しい。完全に黒ミサのテーマです。アルバム最後の曲だからさしずめ閉会の儀式か?
「Inno a satana…」が繰り返されるコーラスは、まさしく呪いの歌です。
ライヴ盤では、イーサーンの威厳あるクリーンボイスでこのコーラスを聴けます。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse ★★ (2010-04-23 13:15:00)

デビュー間もない時の作品に「荒削り」「まだ洗練されていない」という言葉がつくのはよくある話。Emperorも確かに後々サウンドがクリアかつ壮大になっていきます。
しかし、本作に「洗練されていない」という言葉は似合いません。もうほとんどパーフェクトなまでに暗黒で不気味で冷たい。後の作品に比べたらサウンド・プロダクションは劣るはずなのに、既に荘厳な空気を身につけています。
現在のような高音デス声とクリーンボイスとを操るまでに至らず、高音で喚きっぱなしのイーサーンのボーカルすら、もう禍々しい。
MayhemやDarkthroneのようなプリミティヴブラックとは異なる音作りながら、どこをどう切ってもブラックメタルとしか形容しようのないアルバムです。


PAIN - Nothing Remains the Same - Eleanor Rigby (2010-04-21 19:11:07)

言わずと知れたThe Beatlesのカヴァー。
かつてMarilyn Mansonの弟分バンドだったGodheadもそうでしたが、ゴシック/インダストリアル系ロックのバンドがこの曲をカヴァーする例はよくあるみたいです。
原曲のうら寂しさと閉塞感が、孤独の叫びに変貌しました。


PAIN - Nothing Remains the Same - Shut Your Mouth ★★★ (2010-04-21 19:07:06)

シンプルなキーボードリフが耳について離れないロック。ついでに歌詞もシンプルな反抗メッセージ。
そんなメッセージとあまりかみ合わない脱力ネタのPVも笑える。
ちなみに、ライヴでは終盤ぐらいに演奏される人気曲らしいです。


PAIN - Live Is Overrated ★★ (2010-04-21 18:56:00)

'06年発表のDVD。『Dancing With The Dead』のツアー映像収録です。
'05年のポーランドライヴがメイン、ボーナスに同年のポーランドスタジオライヴ、フィンランドのクラブライヴ、PV集、インタビュー、フォトギャラリー、バイオグラフィー、ディスコグラフィーetc……。
ボーナスの方がボリューム多いです。
『Dancing With The Dead』ツアーのはずなんですが、このアルバムから演奏された曲は何故か少ないです。ステージはアルバムカラーのブルーで主に統一されているんですが。
今回のツアーメンバーはギタリストとベーシスト(2人とも兼バックボーカル)が女性だったのが意外でしたが、Painの楽曲に漂うゴス/インダストリアルの冷やかな印象を引き立てるのに、彼女らのトーン高めのコーラスは効いていたと思います。
ピーターはMC少ない方ですが、時折入れるオーディエンスへの煽りは効いていて、観ているこちらまで歓声を上げたくなってしまうほど。スタジオライヴでの「ここは教会じゃないんだ、アクションを起こせ!!」の叫びはカッコ良かった。
尚、PVは幾つか凝ったものがあって面白いです。特に「Just Hate Me」はクレイアニメのピーターがそっくりだし、ストーリーも単純ながらティム・バートン作品のような物悲しさがあります。


PAIN - Cynic Paradise ★★ (2010-04-21 18:37:00)

'08年発表の6th。通常盤、ボーナスCD付きの初回限定盤、DVD付きのデラックス・エディションと3バージョンあり、ファンであるほど後者2枚のどちらを買うか迷ってしまうリスナー泣かせな作品。ちなみに私が持ってるのはデラックス・エディションです。
このプロジェクト特有のキャッチーな音楽性は健在ですが、以前より大分ヘヴィネスが増しているようです。Hypocrisyのデス声にまでは至らないけど、シャウトも増えてます。
M3「Follow Me」とM11「Feed Us」には、ツアーに同行したのが縁でNightwishのアネッテ・オルゾンがゲスト参加。彼女のボーカルが入ると俄然ポップさが強まります。ピーターたっての希望で女性ボーカル起用というのは意外にも思えましたが、以前ツアーで女性ギタリスト&ベーシストが兼バックボーカルで参加していたことを思うと、案外自然な流れだったのかもしれません。
ひょっとして、アルバムイントロを始め時折流れる荘厳なシンセは、Nightwishとの交流から刺激を受けての導入か?
参考までにDVDの感想。
収録されているのは'07年~'08年のツアーのステージ一部と、'07年~'09年のPV4本。
ライヴ映像は、最初のスウェーデンでのフェスは音とアングルがいまいちですが、他はなかなかカッコいい。それだけに演奏が一曲ごとにカットされるのが惜しいんですが、そこはあくまでボーナスだからということで納得するしかない?
一方PV。Painのは凝っているものが多いのですが、本作収録曲のビデオは「Follow Me」以外シンプルなライヴ映像&オフステージ映像でした。それはいいとして、今このバンドではスパンキングでも流行っているのか(笑)? オフショットがそればっかりって……。
ピーターには「仏頂面の知性派」というイメージがありましたが、ロックスターのステレオタイプのような映像に、良くも悪くもその印象をぶち破りました。


SKINNY PUPPY - The Greater Wrong of the Right - Past Present (2010-04-18 14:54:42)

まさか、SPに「ダンサブル」とか「ポップ」なんて形容を使うことになろうとは。
『The Process』の「Hardset Head」も異色の疾走系ナンバーだと思いましたが、それ以上に異色の甘口(当社比)です。


SKINNY PUPPY - The Process - Hardset Head ★★ (2010-04-18 14:51:35)

「疾走」というキーワードがつくことからして、SPにしては異色のナンバー。実際ビートはそんなに早くないけど、今までと比較すると走っている感が強い。
執拗に繰り返される「Silent…」のフレーズとエレクトロ・ビートに、強迫観念めいたものがあります。


SKINNY PUPPY - The Process - Jahya (2010-04-18 14:45:39)

不吉なピアノ音、無機質なナレーション、果ては誰かが殴られる音。
一つの時代の終わりの幕開けに、持てる性悪度を冒頭3分に濃縮したオープニングです。


SKINNY PUPPY - The Greater Wrong of the Right ★★ (2010-04-18 14:42:00)

'04年、再結成後に発表された通算11作目。
ミミズうじゃうじゃの内ジャケこそが「大いなる間違い」じゃないかと思います。
それはおいといて、本作からはデイヴ・オギルヴィは関わっていないようです。そのせいか、以前より聴きやすくなっています。ボーカルはエフェクトかかってても粘着性が薄いし、サウンドも陰湿性が薄れてすっきりしてます。ダンサブルといえるナンバーすらあるほどです。
性格丸くなって口当たりは良くなったけど、以前からの根暗で性格悪そうな雰囲気好きな人には物足りないかもしれません。


SKINNY PUPPY - The Process ★★ (2010-04-18 14:30:00)

'96年の10th。本作を機にSPは一時解散。そしておそらく、デイヴ・オギルヴィプロデュース作としてはラストアルバム。
比較的メタル色が強めの一枚で、個人的にはSPで一番気に入っています。オーガのボーカルもエフェクトが減って生々しい叫びになってます。でも音に漂う性格悪さとダークさは健在。


SKINNY PUPPY - Too Dark Park ★★ (2010-04-18 14:24:00)

'90年発表の7th。傑作の呼び声高いです。
サウンドはさほど重くないのに、根暗なビートと曲の流れ、及び謎の語りやらノイズやらのエフェクトに覆われているせいで、かなり性悪。下手すると病んでます。
同じ「インダストリアル・ビートの中のエフェクトかかったボーカル」でも、オーガの方がMinistryのアル・ジュールゲンセンより陰湿度が高いです。
明るい色彩なのに、不気味な生き物がうごめいているアートワーク同様の音楽世界です。時に音楽とノイズ紙一重ですが。


SKINNY PUPPY - Mind: The Perpetual Intercourse - Chainsaw ★★★ (2010-04-18 14:17:10)

タイトル通りチェーンソーがうなる音と、断末魔の呻き声で幕開け。曲間にも悲鳴エフェクトあり。
しかし規則正しいインダストリアル・ビートからは血の臭いは感じられない。
血という有機物すら拒絶する無機質と無慈悲。


SKINNY PUPPY - Too Dark Park - Tormentor ★★ (2010-04-18 14:13:39)

ビートはノリがいいですが、無機質インダストリアル・サウンドとニヴェク・オーガのボーカルには、娯楽性のカケラもありません。むしろとことん根暗。


SKINNY PUPPY - Too Dark Park - Nature's Revenge ★★ (2010-04-18 14:10:08)

歪んだプログラミング・サウンドが陰鬱。「Scared?」という女性の声が「はい」と答えるしかないぐらい不気味。
シングル『Tormentor』収録のダブ・ミックスでは、この声が反響していて尚更不気味です。


SKINNY PUPPY ★★ (2010-04-18 14:05:00)

インダストリアル・ロック界の巨匠で、Ministryの先輩格。カナダ出身。
Nine Inch Nails、Marilyn Manson、Jakalopeの仕事で知られるデイヴ・オギルヴィーはこのバンドのプロデューサー兼エンジニアでした。
'96年に一度解散して'01年頃再結成。再結成後はどうも活動に関わってないらしいのですが、不確かなので事情をご存知の方はどうぞ訂正をお願いします。
非に登録するかどうか迷ったのですが、Ministryがこっちだし一応「ヘヴィ・ロック」の範疇で語られているのでこちらに登録しました。


THE WHITE STRIPES - Elephant ★★ (2010-04-18 13:35:00)

メタルもアーティスト自らに色々制約を課した音楽ではあると思いますが、彼らは使用する楽器、バンドカラーにまで制約を設けています。あらゆる物事を限定していった結果、残った根幹で鳴らした音こそ彼らのロックになったのではと思います。その根幹を支えるのは、ジャック・ホワイトのブルース愛かもしれません。
ベースレスだからといって聴かず嫌いは禁物です。ジャックのギターはロックのサウンドの全てを司ります。M1「Seven Nation Army」からM2「Black Math」への流れはロック史に残ります。特に前者は後世に残るロック・アンセムです。
メタルファンである以前にロックファンを自認するなら、避けては通れない一枚です。


VELVET REVOLVER - Contraband - Dirty Little Thing ★★ (2010-04-18 13:30:18)

イントロが「Sucker…」に似てしまっているのが引っ掛かりますが、疾走感は気持ちいいロックンロール。ほとんどマンガ(アニメ入っていることだけでなく、目茶苦茶な展開も含め)なPVも面白い。皆さんデフォルメが良い。


VELVET REVOLVER - Contraband - Sucker Train Blues ★★★ (2010-04-18 13:22:26)

ダフのベースが聞こえてきただけで幸せな、文句なしのオープニング曲。
スコットのボーカルが、気だるさを残しながらも軽快です。拡声器パートがツボ。


VELVET REVOLVER - Contraband - Slither ★★★ (2010-04-18 13:19:59)

歌詞から歌唱法から、スコットの妖しさ全開なミドルテンポ曲。「Eh!」のコーラス(シャウト?)は聴きながら一緒にやるなって方が無理。
ちなみに、カタコンベ(地下墓地)入った時はどうしてもこのPVを思い出してしまいます。


VELVET REVOLVER - Libertad ★★ (2010-04-18 13:16:00)

2ndで急に失速するというジンクスに、はまったようなぎりぎりはまらなかったような、微妙なラインになってしまいました。決して失敗とは言えないんですが、小奇麗にまとまって大人しくなってしまったのかもしれません。
M1「Let It Roll」は勢いあるし、他に良曲もありますが、後半が弱かった。
結果的に、このアルバムを最後にバンドはまとまらず、スコットはSTPへ出戻りしてしまう訳ですが……両者とも今後どうなることか。


VELVET REVOLVER - Contraband ★★ (2010-04-18 13:12:00)

元メンバーが3人もいると、サウンドは殆どガンズでは……? と思いましたが、ちゃんと'00年代に通用するロックンロールでした。PVあたりでそこらじゅうに露出度高いグルーピーがいるのは、今だにそんなノリかという気もしますが、彼らぐらいになるともはやご愛敬。
スコットのボーカルも、元々彼が持っていた妖しさと危うさに加え、ロックンロールのけばけばしさとダーティーさが織り交って、STP時代からまた進化/深化してます。
ボートラの「Bodies」カヴァーのメタメタ具合が、メンバー各々ベテランなのに成熟してない感があって個人的に良し。


TYPE O NEGATIVE ★★ (2010-04-17 18:25:00)

A7Xのレヴに続き、またしても好きなアーティストがお亡くなりに……。
ラウドパークに来てくれたら嬉しいなぁと思ってたのに。それ以前に一度ライヴ観てみたかったのに。
R.I.P.


NIRVANA - In Utero ★★ (2010-04-11 12:02:00)

カート・コバーン最後の叫び。
これだけの作品が出来るのなら最後にならなくとも良かったのに、と思いますが、同時にこれだけの絶望と暗黒(それも所謂ブラックメタルのそれと違い、美学にもイデオロギーにもならず昇華されていないドロドロの感情)を抱えてどこまで生きられるもんなんだろうとも思えます。
『Nevermind』ほどのとっつきやすさはありませんが(あれも「Smells…」あってのとっつきやすさですが)、未経験者だろうと他のアルバムから入った経験者だろうと、よりNirvanaを知りたいという人には聴いてみて欲しいです。


THE RASMUS - Black Roses ★★ (2010-04-10 02:21:00)

決して曲のクオリティが落ちてる訳ではないのに、どこか物足りない印象が残ります。
デジタルサウンドやオーケストラアレンジで今までと違った方向性を、と行きたいところですが、それらが味付け程度なのであまり大胆さが感じられないからかもしれません。大胆な方向転換があったらそれはそれで賛否を巻き起こしたでしょうが、こういうエフェクトは取り入れるなら豪快に使っちまえというのが私の意見です。
M1「Living In The World Without You」とM2「Ten Black Roses」が極私的聴きどころ。


MOONSPELL - Lusitanian Metal ★★ (2010-04-09 01:51:00)

'08年発売の2枚組DVD。ちなみにリージョンフリーです。
開けてみて「あれ?ディスク1枚しかない?」と思ったら、2枚重なって収納されていたという罠あり(笑)。
Disc1はポーランドでのライヴ映像、『The Antidote』までのPV集、インタビュー、ディスコグラフィー収録。
ライヴは概ね良し。一部でギターの音がハウリング未遂してたように聞こえてたのが残念です。
フェルナンドのボーカルは出だしで軽ーく不発だったりしますが、それ以外ではデスボイスもウィスパーボイスも、深いクリーンボイスも文句なしです。オーディエンスのノリも良かった。
よくある話ですが、PVは初期のものほどコケる傾向にあります。しかし彼らの場合、キャリアを重ねた現在でもよくイタい演出を見かけるってのが……。
Disc2は結成初期から『The Antidote』のツアーに至るまでのライヴ映像記録。または「フェルナンド・リベイロ生え際後退の記録」……すいません。
Disc1のライヴ映像並みにカメラアングルが良いのはごく一部。ほとんどは客席後方からの一点撮影、たまにステージ脇撮影、しかも画面も音声も粗いので、オフィシャルなのにブートのような映像です。初期のものともなると、これはもしやお友達に撮ってもらったのだろうか……と勘繰ってしまったり。
初期も初期、一番最初の映像に至っては'92年のリハ。正直、文化祭バンド(にしては老けてるけど)の体育館リハにも見えてしまいます。その2年後にはCradle Of Filthのサポートになってますが、この時はクレイドルも駆け出しで、Moonspellはそれに輪をかけて駆け出し。中途半端にダンサー演出入れてたり、フェルナンドがタンバリン持ってきたり、まだバンドの方向性が定まっていない様子でした。
(で、キャリアを積んだ'05年のツアーで再びクレイドルのサポートを務め、演奏中に小麦粉をぶっかけられるという悪戯に遭う様がクレイドルのDVDに収められてます)
音も画像もいまいちのままディスク1枚通して観賞、というのは初心者には厳しいでしょう。ただ、愛着があるバンドなら、こういう方向性模索中の頑張ってる映像も微笑ましく映るかもしれません。
Disc2の存在が、このDVDをそれなりにMoonspellにハマった人向けにしている所以か。


STRATOVARIUS - Stratovarius ★★ (2010-04-07 02:00:00)

異色のロックチューン「Maniac Dance」に始まり、ミドルテンポ中心に攻めていきつつ徐々に従来のストラトらしさを高め、祝福に満ちた「United」に終わる。
その試みは面白いんですが、どこか中途半端になってしまった感が残ります。コーラスが浮いてしまっていたり、オーケストラ/ホーンセクションのアレンジが今一つ活きていなかったり。せっかく実験的と言える作品なので勿体ないと感じます。
ちなみに、前半部のトルキ作詞曲には、彼の精神状態がモロに反映されてます。この辺がアップテンポになりきれなかった所以なのか。


MOONSPELL - The Antidote - Everything Invaded ★★★ (2010-03-30 02:25:01)

PVがB級ホラー映画を意識しつつもコケた演出ですが、曲自体は良。歌詞も妖しい。
ボーカルはデスボイスよりもディープボイスよりも、「How did you get inside me?」のウィスパーボイスが一番色気がありました。


OPETH - The Roundhouse Tapes (DVD) ★★ (2010-03-30 02:16:00)

ライヴ盤『The Roundhouse Tapes』のDVD版。収録曲はCDと同じで、バンド・インタビューとファン・インタビューとフォトギャラリーが特典で付いてきます。
ライヴのレベルの高さはCD版でとっくに証明されているので、こちらでは演奏テクやオーディエンスの盛り上がり等視覚面も堪能といったところですね。とはいえ、「Ghost Of Perdition」や「Blackwater Park」の魅せ方には本当に聴き惚れる/見惚れるしかない。ミカエルいわく「女の子をうっとりさせる曲」の「Windowpane」も完全静パートとしていい味出してました。
ミカエルは決してオーディエンスを大きく煽ったりはしません。しかもステージに向かって叫ぶファンと、対照的にまったり会話したりしてます。バンドメンバー紹介する前の「ロックスターっぽいことをするよ」という一言が面白かった(笑)。
しかしフロントマンが何も言わずとも、オーディエンスはバンドの方が思わず笑っちゃうぐらい盛り上がってます。ただ盛り上がり方も色々で、前の方では若いファンがモッシュサークルで暴れてる一方、後方では年期入ったファンがじっくり耳傾けてる風です。彼らファンが、エンド・クレジットの時「あの曲やって欲しかったのに!!」なんて不満を叫びつつも、結局皆して「Opeth最高!!!」で一致している様子はメタラー同志として微笑ましい光景です。


PAIN - Dancing With the Dead - Not Afraid to Die ★★ (2010-03-30 01:51:24)

Pet Shop Boysのヘヴィ版かってぐらいのダンサブル路線&シンセ多用。
でもボーカルはクールなPSBに対し生命力に溢れてます。


STRATOVARIUS - Elements, Part 2 ★★ (2010-03-30 01:39:00)

曲は概ね佳作なのに、Pt.1にインパクトも大作も置きすぎたために地味な印象になってしまった残念な1枚。そうでなくとも、Pt.1冒頭の「Eagleheart」がElements二部作のほとんどを持って行ってしまったように思えるのですが。
せめて大作系はPt.1、Pt.2に上手く割り振れば良かったのかもしれません。
繰り返しますが一曲一曲取ってみれば佳作です。
ちなみに、不評なM1ですが、オープニングは疾走曲というのがお約束と化しつつあった中だったので新鮮に響きました。曲も悪くないですし。


MINISTRY - The Land of Rape and Honey - Stigmata ★★★ (2010-03-30 01:11:12)

「おかしい! 何かがおかしい!!」と思わせるぐらい無慈悲で凶暴。
アルバム一曲目からぶっちぎって壊れてます。


STRATOVARIUS - Polaris - Winter Skies ★★ (2010-03-30 00:25:47)

個人的な話、この曲の初聴きはフェスの場でしたが、「Hunting~」等のキラーチューンに並ぶほど記憶に残ってました。
キーボードリフといい、ミドルテンポといい、哀愁といい、曲のテーマ「冬」といい、「Before The Winter」を思わせます。でもメロディはあれほど大仰ではなく、静かに聴かせるタイプのようです。


STRATOVARIUS - Polaris - Deep Unknown ★★★ (2010-03-30 00:14:42)

Stratovariusらしいようで、らしくない変化球で決めたオープニング。
バンドもファンも「メンバー交代(しかもメインソングライター)」という未知の領域に飛び込んでいく期待と不安はあったはずですが、このサウンドは希望に満ちています。この一曲だけでもマティアスへの評価は急激に上がりました。


STRATOVARIUS - Polaris ★★ (2010-03-30 00:06:00)

ギタリスト/メインソングライターの脱退を経て制作され、ファンの間で賛否が激しいという意味では問題作。
でも曲は問題ないどころか秀作です。トルキ作に匹敵するほどのキラーチューンには欠けますが、今のバンドにはまだまだそれを期待できる「今後」があると言えます。
音は「いかにもストラト」な涼やかさと輝きを持ちつつ、曲中に「ストラトらしからぬ」リズムや勢いの変化を交えた構成。この辺は特にM1「Deep Unknown」に顕著なので、作曲者のマティアスは良い具合にバンドに新しい空気をもたらしてくれそうです。演奏知識ありませんが、ギターソロもカッコ良かったし。
変化についてはマティアスもさることながら、同じく新加入のラウリ・ポラーも大きく貢献しているようです。ラウリの曲は今のところミドルテンポものが多く、即効性には欠けるけど名曲揃い。「Emancipation Suite」みたいな二部構成の大作も書けるのはなかなか強いと思います。
逆に従来のストラトらしさを体現するのはコティペルトとイェンスでしょう。キーボードの音はもちろん、イェンス作のM4「Blind」なんかはいかにもストラトな疾走曲です。コティペルトは無理(そう)なハイトーンは抑えて聴かせ、加入当初から比べれば格段の進歩を見せてます。
が、『Elements Pt.1』に顕著だった喉絞らんばかりの限界ハイトーンも懐かしいな……と思えてしまうのは、捻くれたファン精神の成せる技か。


STRATOVARIUS - Stratovarius - Maniac Dance (2010-03-29 23:19:03)

ノリはロックのはずなのに、何故かリフは民謡か舞踊曲か盆踊り調。
ハイトーンを封印してどこかねちっこくしたコティペルトのボーカルスタイルは、今までと違った妙な艶があります。


CARCASS - Reek of Putrefaction - Carbonized Eye Sockets ★★★ (2010-03-23 01:20:37)

ジェフとビル二人してゲロ吐いてます。ホントは吐いてないけど吐いてるようにしか思えない。
途中ボーカルが「がうばうわう」としか聞こえないところまであります。犬じゃないんだから。……いや、犬でもこんなに凶悪じゃないか。


CARCASS - Reek of Putrefaction - Regurgitation of Giblets ★★★ (2010-03-23 01:14:38)

腸(はらわた)に来ます。
このモコモコのブラストがドラムじゃなくて人体ぶっ叩いてるみたいです。
そこへ「おぇっ」「ぐぇっ」「げぼっ」だもんなぁ(笑)。


CARCASS - Reek of Putrefaction - Genital Grinder ★★ (2010-03-23 01:10:42)

残虐王登場のテーマ。
いっそリスナーの脳味噌もミンチにしてしまえ(笑)。


DIMMU BORGIR - Stormblåst Mmv ★★ (2010-03-22 03:30:00)

元の『Stormblast』を聴いていないことを最初に言っておきます。
おそらくオリジナルより重厚でシンフォニックになっているのでしょう。
しかし、時にオーケストラまで入って大仰と言っても差し支えない5thと6thの後ではあるものの、シンセ/キーボードのメロディを重視した3rd、4thの音作りに近いのではと思います。
音の冷たさや雰囲気の寒々しさを残すには、シンフォニックの度が過ぎない手法が正解だったのかもしれません。
DVDは……Ozzfestのステージだから収録したのでしょうか。それにしたってわざわざオーディエンスの反応が冷たいライヴを選ばんでも。後ろの人なんか雑談したり帰ったりしてるし。
せっかく良いライヴなのに、バンドの姿が「ステージに君臨する」ではなく、「俺達一生懸命やってますアピール」みたいに思えてしまいます。


DIMMU BORGIR - World Misanthropy ★★ (2010-03-10 18:07:00)

Disc1のライヴ映像はクオリティ良です。音も良いしアングルもカッコいい。どうせなら各ライヴから数曲ずつではなく、ヴァッケンあたりからでもフルライヴ収録してほしいものです。
ちなみに、インタビューでは真面目でもバックステージでは飲んで壊してと悪ふざけしまくってるというのは、どこのバンドでもよくあることのようで(笑)。
ホテルの清掃担当さん、お気の毒です。あのトイレ確実に詰まったな。
Disc2のライヴ映像はちょっとDisc1に劣る感があります。特にドラムの音がちょっと遠くて曇っている。短いツアー・ドキュメントには、客席からステージを撮影した、オフィシャルなのにブートっぽいライヴ映像もあり。
PVは今ほど凝った演出がなく、こちらもほぼライヴ映像です。
色々突っ込みどころや要望が入ってしまうDVDですが、本編のライヴ映像は本当にお勧めです。


HIM - Screamworks: Love in Theory and Practice ★★ (2010-03-10 17:43:00)

'10年2月発表の7th。
重くて鬱々だった前作から、再び『Dark Light』系統の明るさとポップさを取り戻した感があります。これまでの音楽誌レビューを読んだところ、5th発表時はめでたく婚約、前作発表時は婚約破棄の憂き目に遭い、本作までにまた彼女が出来たとか。幸と不幸がそれぞれに分かりやすく出たものです。
しかし、さすがHIMというべきかヴィレがまた成長したというべきか、幸せ一辺倒とはいきません。ゴシック・ロマンスな曲であろうとラヴ・ソングであろうと、どこか死や血を匂わせています。ジャケット・アートワークの目と口がぶれたシスターの絵よろしく、優しげでありながらも一抹の不穏さは残されているようです。
『Venus Doom』ほどの超低音ボイスは聴けませんが、吹っ切れたようなシャウトが多くそれはそれで聴いてて気分がいいです。また、リード・シングル「Heartkiller」を筆頭にエレクトロ・サウンドが増えているのも特徴。
もはやラヴ・メタルも優しいばかりではなくなった……と言うとマイナスに聞こえそうですが、「着実に進化している」という意味で聴いてほしいところです。


HIM - Love Metal Archives Vol.1 ★★ (2010-03-10 17:06:00)

'06年に発売されたDVD。ベスト盤『And Love Said No』までのPV集とライヴ映像集です。他にもインタビュー、バイオグラフィ、写真あり。ライヴ映像にしても、灼熱の屋外で「Rebel Yell」のカヴァー演ってるもの、「Join Me」のアコースティック・ライヴバージョン等貴重な瞬間が沢山収まっています。DVD一枚にこれだけ詰めてしまっていいのかというほど内容が濃い。
ただ、PVの演出が今一つなものもあるし、ライヴも初期はいまいち、ものによっては撮影があまり良くないものもあるので、玉石混交といったところでしょうか。
尚、3rd発表期はバンド内の人間関係が悪化していたとのことで、その頃のRock Am Ringでのライヴ映像ではどこか空気が刺々しいのは、ある意味見物かもしれません。
それからこのDVD、A-Zの項目を見ないと出てこない映像(パッケージにも表記なし)なんかもありますから、そちらもよく探すこと。Black Sabbathへの愛を誓った彼らの「Hand Of Doom」は見ものです。


TRIPTYKON - Shutter - Crucifixus ★★ (2010-03-08 02:46:31)

マイスペでいち早くアップされたインスト曲。
うねるような重いプログラミング・サウンドの中、何かを打ち付けるような音や不穏なシンセの音が響き、純度100%の闇の中に何か蠢いている感が満載。微かに聞こえてくる人の声(?)が儀式めいていて一際不気味です。
修正:
この曲はマイスペ公開のみで、アルバム本編には収録されてませんでした。
間違えててすみません。


TRIPTYKON - Eparistera Daimones - A Thousand Lies ★★ (2010-03-08 02:38:25)

Celtic Frostを思わせつつも、遥かに洗練されたスラッシュナンバー(もちろん初期Celtic Frostもあの粗さが好きなんですが)。
短いギターソロとトムの絶叫から漂ってくる邪気が半端ではありません。


TRIPTYKON - Eparistera Daimones - Abyss Within My Soul ★★★ (2010-03-08 02:30:30)

『Monotheist』路線の激重/ドゥームサウンドが支配する9分26秒。
相変わらずダミ声で吐き捨てで無愛想ながら渋みを増したせいか、トムのボーカルは今まで以上に呪いの言葉と化しています。尚且つ知的だから余計この声にハマるのかもしれません。


ROB ZOMBIE - Educated Horses ★★ (2010-03-07 01:42:00)

'06年の3rd。
前作からインダストリアル風味が薄れていましたが、今回はもっと薄れてほぼハードロック。ロブの風体も、ジャケ写の通りモンスターではなくなっています。
歌詞はおなじみのホラー風だし、M3「Foxy Foxy」に代表されるいかがわしさも健在ですが、けばけばしいチープさと鮮やかな血糊はなりを潜めた感があります。そちらの方は自身が監督した映画『マーダー・ライド・ショー』に費やしたのでしょうか。
ところで、本作からex-Marilyn Mansonのジョン5が参加してます。マンソン同様キャラクター濃いフロントマンだけど、ロブのもとの方が自由が効くせいか、ギタープレイが伸び伸びしてます。


THE RASMUS - Hide From the Sun - Dead Promises ★★ (2010-03-07 01:13:17)

オルゴールを思わせるキーボード&重いギターメロディの元ネタは、『くるみ割り人形』の「金平糖の精の踊り」でしょうか。
クラシック的な背景(『くるみ割り人形』はバレエですが)が感じられる曲に、Apocalypticaのゲスト起用は正解みたいです。


THE RASMUS - Hide From the Sun ★★ (2010-03-07 01:03:00)

ラウリの髪型は疑問ながら(笑)、アルバム自体は疑問の余地なく傑作。
前作ほどポップではありませんが、哀メロを好むメタラーには前作よりとっつきやすいと思います。哀愁とキャッチーさの度合いが程良いので、むしろメタルとポップのファンの橋渡しになるかもしれません。


IHSAHN - After - Heaven's Black Sea ★★ (2010-03-07 00:41:15)

冒頭からの妖しく不穏なリフが、最もEmperorの名残強い曲。
しかし、イーサーンのクリーンボイスとサックスの音色には、Emperorにはない優しさと安らぎがあります。


IHSAHN - After - On the Shores ★★★ (2010-03-07 00:34:29)

アルバムのラストを飾るスローナンバー。
序盤と終盤を中心に執拗に繰り返される渋いサックスのリフが、押し寄せては戻っていく波を思わせます。
リフは穏やかですが、浮かんでくるのは鉛色の空で生き物の気配がない光景なので、うら寂しさも残ります。


IHSAHN - After ★★ (2010-03-07 00:04:00)

いつもならアルバムや曲のコメントが一番乗りだと「やった!」と思うところですが、今回に関しては「私ごときの新参ファンが最初でいいのか……?」とかなり躊躇しました。
結局コメントしたい欲の方が勝った訳ですが。
ともあれ、2010年発表のソロ3rd。
Emperorの功績からいって、イーサーンは「ブラックメタルの皇帝」と言っても差し支えない(むしろ『当然だ!!』という意見もありそうだ)と思いますが、本作を聴いていると、同時にブラックメタルという枠だけに収められない才能を感じます。
本作にはEmperorのようなシンフォニックさも、シンセのメロディックさもありません。
その代わり、ギターリフが美しいメロディを紡ぎ出しています。また、イーサーンのボーカルも朗唱ではないクリーンボイス&デスボイス(その点Opethっぽいように思えます)。
言うなれば、シンフォニック・サウンドによる重厚美でも、邪悪さを秘めた暗黒美でもない、洗練されたモノクロ美。ただ、あまりにも装飾を取り払って洗練されすぎた結果、色ばかりか生き物の姿すら消えてしまったようです(アートワーク参照)。
『AFTER』というタイトルとアートワークからして、人間が消滅した未来を描いたのかと思いましたが、その割には音が綺麗すぎるせいか「荒涼とした」という表現が似合わないように思えます。人間がいなくとも荒れ果てずに美しく存在する世界というのは、悪魔や幽霊とはまた違って怖いものです。
本作で最も目立っているのは、異色なようでいて曲の要になっているサックスの音。ノルウェーのプログレッシヴジャズバンドのメンバーが参加しているそうです。
ロック、メタル系のアルバムで聞こえるサックスの音と言うと、私の場合猥雑な空気や躍動感をもたらすというイメージがありましたが(現にそういう曲も聴きましたが)、ここでの音は今まで触れたことのない空気をもたらしました。
人気もなく寒々しい雰囲気だというのに、このサックスの音が響くと不思議と安らぎます。この音自体に生命力が宿っているからかもしれません。


LEAVES' EYES - Vinland Saga ★★ (2010-02-07 16:52:00)

ゴシックというより、フォーク/ヴァイキング色が強いですね。もっとも、リヴの声からいって勇壮さよりも美しさが目立ちます。
透き通るような女性ボーカルというとWithin TemptationやNightwishが引き合いに出されますが、リヴの少女のような声が一際可憐で無垢な印象です。
尚、賛否両論のデスボイスですが、私にはちょっとミスマッチだったように思えました。


BLACK SABBATH - Reunion ★★ (2010-02-07 15:54:00)

どの時期もBlack Sabbathは違った魅力があり、違った偉大さで語られますが、メタル(と、それに付き物の邪悪さや暗黒性や悪魔崇拝のイメージ)の創始者という点では、このオリジナル・ラインナップの存在はでかいです。従ってこのラインナップでのリユニオンの感動もでかいです。
オジーのボーカルは相変わらず邪悪だし、アイオミのギターとギーザーのベースは相変わらず無敵のリフメイカーだし、ビルのドラムは相変わらずキレがいいし、演奏力申し分なし。それでいて単なる懐古的な雰囲気になっていないことは、若いリスナーをも魅了している点からも明らか。更にオーディエンスのシンガロングもしっかり聞こえてる。ライヴ盤としても名盤です。
強いて言うなら、オジーの声が昔ほど出なくなったため「Sabbath Bloody Sabbath」のキーが低くなってたり一部端折られてたりしたのが残念か。


MOONSPELL - Irreligious - Opium ★★ (2010-02-07 15:33:45)

低くて艶があるのに、キャッチーで明るさすらあるボーカルラインが聴きやすいやら面白いやら。
デス声ではないにしろディープすぎる声は敬遠される傾向にあるけど、これは入りやすいんじゃないでしょうか。


MOONSPELL - Irreligious ★★ (2010-02-07 15:24:00)

'96年発売の2nd。私が買ったのはライヴ音源も入った2枚組でした。
「骨太なゴシック」という表現は普通「何だそれ?」ですが、彼らの場合それが似合ってしまいます。ゴシック特有の暗さや美意識を持ちつつ、サウンドとボーカルは他にない程図太い。
ノリのいいロックナンバーと言える曲もあったりして、ゴシックという範疇だけで語るには無理があるのかもしれません。


MOONSPELL - The Antidote ★★ (2010-02-07 15:11:00)

'03年の6th。以前に比べデジタル色がまた薄まりました。
一応ゴシックには部類されていますが、見た目はもろ濃いラテン野郎だし、フェルナンドのボーカルはごついし、サウンドは骨太だし、この手のジャンルによくある「耽美」「憂鬱」というキーワードでは語りづらいものがあります。
しかしその分、「ラテンのステレオタイプである陽性」の陰を思わせる、他にはない独特の妖しさがあります。ボーカルもデス声交じりで逞しいけど艶がある。


MOONSPELL - Irreligious - Raven Claws (2010-02-07 14:54:35)

この頃には大分ゴシック寄りの筈なのに、女性コーラスの入れ方がどこかポップ。
しかも妙なノリの良さがあって、良い意味で笑いを誘ってしまいますね。


MOONSPELL ★★ (2010-02-07 14:50:00)

このバンドを知ったのは、Cradle Of Filthのツアー(『Nymphetamine』期)でサポートを務めていたことからでした。DVDのライヴでダニが「友人でもあるMoonspellに!!」とオーディエンスの喝采を求める場面があったし、ドキュメントにも映ってました。
ただしクローズアップされたところは、彼らがクレイドルの悪戯でステージ中に小麦粉をぶっかけられてるシーンでした。それ故、Hellfestに出るからとYouTubeでMoonspellのPVを見ていた時、「あ、小麦粉の人か!」なんて失礼な気付き方をしてしまったり。
でも、いざステージ観てみたら「何だ、カッコいいじゃないか!!」とようやくこのバンドの魅力を認識しました。バックスクリーンの美しい映像も効果的に使われていたし。


THORNS - Thorns ★★ (2010-02-07 14:20:00)

ブラックメタルの冷たさというと、多くは「寒々しい無人の荒地」、もしくは「冷徹な人間性」を想起させるものでした。
しかし、このアルバムの音からは景色も人間も浮かびません。冷たい金属、機械ばかり。
Satyriconの「Filthgrinder」も機械を連想する音で、レビューに「『人間圧搾機』を思わせる」と書きましたが、こちらの機械には血すらついていません。
無機質なサウンドはインダストリアルとの融合と言えますね。MinistryにしろSkinny Puppyにしろ、ノイジーで無機質ながら「歪んだ性格」を感じさせましたし。ただし、性格云々についてはスノーレ・ルーシュの作品として捉えた場合に考えられることであって、サウンドには人間性ゼロ。ブラックに取り入れると、インダストリアルがこれほどまでに冷たくなるものとは。
Zyklon-Bでは狂ったようにがなっている感の強かったAldrahnですが、本作ではサティアーに負けず劣らず、無機質な不気味さを醸し出していて良かったです。
もっとも、一番無機質で不気味だったのは、ラスト曲「Vortex」におけるスノーレのボーカルでしたが。ボーカルというより語りでしたが、壊れる間際の機械の再生媒体に残されていた最後の音声みたいで。


Björk - Post ★★ (2010-02-07 13:46:00)

ポップ性とキャッチーさから、初心者に聴かせるならこの一枚を選びたいところです。
でもそればかりでなく、テクノやミュージカルも自分の色に染め上げてしまい、それでいて他にはない音を鳴らす彼女は音楽の申し子だと思わせる一枚です。


Björk - Selmasongs ★★ (2010-02-07 13:35:00)

映画自体は、ビョークの存在と歌そのもののおかげで出来すぎの不幸でも泣けてしまうという反則技っぽいものでした。
しかしそこから音楽だけを抽出したこのサントラは、映画の悲劇性ばかりではなく、セルマという一人の人間からミュージカルのスターへ、スターから天使へと変わっていく、美しく優しい側面をも浮き彫りにしているように思えます。
ただ、やっぱりトム・ヨークとのデュエット曲はそれだけで泣けるから反則だと思います。


OASIS ★★ (2010-02-07 13:22:00)

昨年末から話題のノエル脱退劇。
「メインソングライター脱退」に留まるのかバンド自体終わるのか、よく分からないままファンを放置していきましたね。ノエルは終了させたつもりらしいですが、残ったリアム達が「Oasis2.0」を始動させるとか言ってますし。
しばらく後にノエルが何食わぬ顔して戻って来ても、ほとんどのファンは驚かないだろうな。


OASIS - Don't Believe the Truth ★★ (2010-02-07 13:16:00)

1st、2ndの壁を超えるのはもはや不可能と割り切ったせいか、吹っ切れてのびのびやってる感があります。
しかしその割に先行シングル「Lyla」には「手堅い」という印象が抜けません。
アルバムトータルで見たら、相変わらずクオリティの高さを誇れるし、ギャラガー兄弟の暴言の数々も許せる(笑)出来栄えなのですが。
あと、ラストの「Let There Be Love」もノエルボーカル曲の名曲ですよ。


OASIS - (What’s the Story) Morning Glory? ★★ (2010-02-07 13:09:00)

ロック史上では1stの方が重要な存在だし、1stを最高傑作とする声も高い。確かにそうだとは思いますが、個人的にOasisで一番好きなのは本作です。
全曲思わず口ずさみたくなるほどキャッチーなロックンロール。ラストの「Champagne Supernova」なぞ長尺なのに、いつまでも聴いていたくなるほどポップで美しい。
ちなみに、音楽的才能も歌唱力もノエルの方が上のはずだし、兄貴が歌う「Don't Look…」も好きですが、何故かリアムのやる気ないボーカルの方が好きになってしまいます。


OASIS - Definitely Maybe ★★ (2010-02-07 12:59:00)

本作については、完成度の高い1stという評価もさることながら、Oasisの本質をデビュー作の一番最初の曲でもって完璧に言い表してしまったという点も大きいです。「今夜俺はロックンロールスターなんだ」って一言で。
実際、M1「Rock'n Roll Star」は彼らのアンセムになり、以来彼らの曲の多くはロックのアンセムになり、彼らは今夜どころか普遍的なロックンロールスターになってます。


OASIS - The Masterplan ★★ (2010-02-07 12:38:00)

よくこれだけの名曲をB-Sideに投げたものだ。
そのくせB-Side集なのに「Masterplan(傑作)」なんてタイトルつけるものだ。
まぁ、このオレ様具合というか自意識過剰さがいかにもOasisだし、そういうところが好きでもあるのですが。


ARCTIC MONKEYS - Favourite Worst Nightmare ★★ (2010-02-07 12:23:00)

KasabianといいFranz FerdinandといいこのArctic Monkeysといい、'00年代に出てきた優れたUKバンドは、1st成功後のプレッシャー/期待をもろともせず、2ndもいとも簡単に成功させますね。
しかも、1stの方向性からして、年齢の割に渋いモノトーンのロックンロールが彼らのキャラクターだと思ってたら、いきなり鮮やかなサイケ色が盛り込まれてきてます。
まさか彼らが1stアルバムのタイトル「人々が僕を何と言おうと、それは僕じゃない」をこんな形で実践するとは……。


ARCTIC MONKEYS - Whatever People Say I Am, That's What I'm Not ★★ (2010-02-07 04:23:00)

2000年代ロックシーン最大の事件は彼らだと思います。
ロックにおける「新しい音」はもう出尽くしたと言われる中、「衝動とグルーヴ」というロックの根幹をいとも簡単に掴みだして見せた才能。原点回帰でも焼き直しでもリヴァイヴァルでもない、彼ら自身の(ひいては全ての'00年代ロックリスナーの)音を鳴らして見せた才能。
荒削りとはいえ、何食わぬ顔してこういった才能を優れたアルバム制作に活かせる彼らがちょっと怖い。この時はまだ20歳になるかならないかのニキビ面少年/青年であっただけに。


FRANZ FERDINAND - You Could Have It So Much Better ★★ (2010-02-07 04:09:00)

2ndのプレッシャー云々を言われていながら、余裕で本作を送り出してきた良い意味での図太さ、逞しさが感じられます。
前作同様「踊れるロック」を前面に出していますが、「Walk Away」「Let's Fade Together」などスローダウンナンバーも多く設け、アルバム通して前作よりもメリハリが付いてきています。
今考えると、「Elenor…」「Outsiders」のライヴアレンジに、3rd『Tonight』の実験的精神が表れていたようにも思えます。


FRANZ FERDINAND - Franz Ferdinand ★★ (2010-02-07 03:58:00)

多くの音楽誌では「ポスト・パンク・リヴァイヴァル」という括りで語られていたりしますが、パンクもポスト・パンクもリアルタイムで体験した訳でもないしよく知らない世代の人間にとっては、「踊れるロックンロール」という音楽性の方が重要。
確かに彼らの起源はポスト・パンクだったかもしれませんが、踊りたくなるほどの怪しいグルーヴとキャッチーなメロディを生み出した才能は、単なる過去の焼き直しや懐古趣味の産物とは程遠いです。


PRIMAL SCREAM - Beautiful Future ★★ (2010-02-07 02:56:00)

サイケ、エレクトロニカ、ロックンロール……とアルバムごとに次から次へと音楽性を変えてきたプライマル。本作ではとうとうそれら全部を一枚のアルバムに強引に詰め込んでしまいました。
しかしその結果、出来上がったのは「どこから見てもPrimal Scream」な作品でした。
そんな彼らを表す言葉は、紛れもない「ロック」というこの不思議。