人間の深層心理にまで訴えかけるような重低音、 時に激しく時に静かに語りかけるラブリエのボーカル、 歌詞カードの不可解なアートワークと共に、 あなたは暗黒という名の心地よさに包まれた美旋律の世界に引き込まれ、抜け出せなくなる・・・ 気が付いたら7曲70分という時間が濃密さと満足感と共にあっという間に過ぎている、 その不可思議さにあなたは間違い無くもう一度再生ボタンを押す・・・ 全てはその眼球がお見通し。 「IN THE NAME OF GOD」は最高の曲ですね。歌詞のテーマの重さとともに、胸に迫ってきます。 しかし、「トレイン・オブ・ソート」・・・誰かかっこいい邦題を付けてほしい。 そして「IN THE NAME~」は、僕だったら間違い無く「神の名の下に」と邦題をつけます。
B'zのバラエティ豊かなサウンドアプローチという魅力が存分に詰まったアルバム。 大きくロック化した7thから再び「J-POP×ハードロック」サウンドに回帰しつつ、 「IN THE LIFE」「RUN」とはまた違う、新しい「王道」を提示した作品。 全体としては様々なタイプの曲を詰め込んだ印象で、「LOVE PHANTOM」を始めシングルヒットも収録、 非常に楽しめるのだが、アルバム全体としての充実感にやや欠ける気がする。 タイトルの通り、肩の力を抜いて聴くのがいいと思う。
ちなみに歌詞を7thと対比すると面白い。 稲葉浩志の描く歌詞世界の主人公は、「The 7th Blues」での絶望、狂気の末に再生を果たし、 ルーズにでも前を向いて生きていかなければいけないことに気が付いた。 「ねがい」を実現するためにすがる相手は神でもなく君でもなく、自分であること。 綺麗好きな言葉が本音を邪魔していた彼に、不倫を否定しない心を「夢見が丘」が与えた。 「消えない虹」の下で、昨日には戻らない、過去は引きずらないことを決めた。 小さい事で悩んでいられないと自分に言い聞かせた「BIG」、 「drive to MY WORLD」を通して、みんなに倣って生きるだけの悲しい毎日から抜け出すことができた。 ★★★☆☆ 注目曲→「drive to MY WORLD」 出来上がったアルバムを改めて聴いた時、松本はこの曲だけをもう1回繰り返して聴いたという。 非常に完成度の高い、緊張感溢れるハードロック。
松本と稲葉が、1つのターニングポイントであったと語る、タイトル通りの7thアルバム。 「IN THE LIFE」「RUN」で「王道B'zサウンド」を極め、セールス的にも大成功を得たB'zは、一切守りに入ることなく貪欲にやりたい音楽を追求しようとした。 その結果、2枚組みのボリュームになってしまったのだろう。曲数が多いこともあり「Queen of Madrid」「The Border」あたりは退屈に聞こえる。そりゃしょうがない。 それでも「裏の名盤」と呼ばれる由縁は、松本・稲葉がこのアルバムに込めた思いが並々ならぬものだからだ。
全米で1800万枚売れたとか聞いたことがあります。それ位完成度が高いアルバム。 大ヒットシングル「LIVIN' ON A PRAYER」「YOU GIVE LOVE A BAD NAME」を収録するなど、 メロディ・かっこよさ共に一級品のアメリカン・ハードロック。 「WILD IN THE STREETS」「NEVER SAY GOODBYE」なども素晴らしい曲です。