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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 1401-1500

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 1401-1500
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DEATH - Scream Bloody Gore ★★ (2006-08-06 16:01:00)

よく「処女作には作家の本質が表れる」と言われますが、なるほど。チャック・シュルデナー率いるDEATHが、
'87年に発表したこの1stアルバムを聴くと、その言葉の意味が良く分かる。
中期~後期の作品に比べると、驚くほど飾り気のないスラッシュ・サウンドで、あまりにもストレートに疾走するリズム・パートは、
ショーン・レイナート、ジーン・ホグランといったスーパー・ドラマーによる、オカズ満載の超絶プレイに慣れ親しんでいる身には
物足りなく聴こえるかもしれないが(とは言え、クリス・レイファートのドラミング自体は非常に堅実で気持ち良い)、
耳を捕らえて離さない禍々しいリフ、狂気を帯びた絶叫Vo、そして何より、邪悪極まりない曲調と見事な迄に美醜の対比を描き出す、
華麗にして流麗なGソロといった、DEATHならではの強烈な特異性は、このデビュー作の時点で既にギラリと光を放っていて、
凡百のスラッシュ・メタル・バンドとの格の違いを見せ(聴かせ)つけてくれる。
ちなみに、個人的にお気に入りの楽曲は⑨“EVILDEAD"。ドラマチックなイントロに導かれて、
僅か3分足らずのランニング・タイムを、荒々しくも(BURRN!!風に言うなら)慟哭のメロディを纏って駆け抜けて行く
「元祖メロデス」風なリフが、非常にカッコイイ一曲。


DEATH - Spiritual Healing ★★ (2007-05-23 22:39:00)

MANTAS時代からの付き合いだったリック・ロッツ(G)が脱退、後任に凄腕Gギタリストとして知られる
ジェイムズ・マーフィを迎えて、'90年に発表した3rdアルバム。
プロデューサーにスコット・バーンズ、レコーディングにMORRI SOUNDスタジオというお馴染みの布陣で作り上げられた
本作は、その音作りといい、スピードよりも展開重視で畳み掛けてくる楽曲といい、大多数のファンが
DEATHの名前を聞いて想起するサウンドが、初めて聴かれるようになったアルバムでもある。
全体的にアングラ臭が薄まり、これまでになく垢抜けた雰囲気が漂っているのが特徴で
(あと、ヘヴィ・パートの引き摺るような重苦しさ)、これは新加入のジェイムズ・マーフィの弾く流麗なGソロが、
非常に正統派ヘヴィ・メタル・テイストが濃く、普遍的な魅力を備えているせいもあるのかな?
チャック・シュルデナーの美しくも壊れてる(狂ってる)Gソロと良い感じに対比を為しているだけでなく、
アルバム自体の取っ付き易さも高めてくれている印象。本作が日本デビュー作になったのも納得の仕上がりだ。
特に、疾走するGソロに耳奪われる②や、7分以上に及ぶアルバム・タイトル・トラック⑤、
チャックとジェイムズのハイテンションなGバトルが聴ける⑥辺りは、本作ならではの名曲じゃないかと。
尤も、次作『HUMAN』以降に比べるとリズム・パートはかなりシンプルなので、相変わらず
スラッシュ・メタル濃度は高め。スラッシャーも安心な、過渡期的な魅力も備えた1枚。


DEATH - Symbolic ★★ (2007-05-28 21:14:00)

前2作に比べると少々地味な面子で製作、'94年に発表された6thアルバム。
とはいえ、作品の完成度には微塵の揺るぎもなし。チャック・シュルデナーが賢明だったのは、
前作『INDIVIDUAL THOUGHT PATTERNS』が、豪腕プレイヤー達が好き勝手に暴れまくった結果、極上のスリルと
カタルシスが生み出されていたのに対し、面子が地味な本作では同じ方法論は選択せずに、アンサンブル重視の作風に
切り替えた点。そのため、スリルやテンションの高さでは『INDIVIDUAL~』に一歩譲るものの、かっちりと
まとめ上げられた楽曲自体の完成度の高さ、分けても明快さや即効性といった、キャッチーな魅力にかけては本作の方が上。
チャックのGプレイも過去最高とも思える冴えを見せ、ソロは基より劇的且つメロディアスな
リード・プレイの素晴しさにも瞠目させられること必至。
また、前作から引き続いて参加のジーン・ホグランの存在感が益々強まっているのも本作の特徴の1つで、
MORRI SOUNDスタジオのオーナー、ジム・モリスが手掛けたエッジの効いたサウンド・プロダクションのもと、
ジーンのDsが地響きを立てて突っ走った時の破壊力と爽快感ときたら、強烈極まりない。
特に、激烈な高速スラッシュ・チューン①、劇的に疾走する⑤、本編随一のドラマ性を誇る⑥、ブルータルな曲調の中で閃く
アコギにゾクゾクさせられる⑦等、静と動、緩急、美醜を併せ持った楽曲群のクオリティは圧巻だ。
個人的には、DEATHのアルバムでは本作が一番好きかな。


DEATH - The Sound of Perseverance ★★ (2007-05-28 21:36:00)

基本的にDEATHのアルバムにハズレはないと考えているんだけれども、その中にあって参加メンバーの顔触れ、
作品の完成度共に最も地味と言わざるを得ないのが、チャック・シュルデナーの夭折により、
奇しくもDEATHのラスト作となってしまった、この'98年発表の7thアルバムだろうか。
ここ数作において、バンドの推進剤の役割を担って来ていたジーン・ホグラン(Ds)の離脱により、
一層の長尺化(6分を越える物が半数以上を占める)、変拍子の多用による複雑化の進んだ楽曲のテンションを
維持しきれていない等、その理由は幾つか考えられるが、やはり最大の原因は、ラストを締める
JUDAS PRIESTの代表曲のカヴァー⑨の存在ではなかろうか。ぶっちゃけ、このカヴァー曲の出来が余りに良過ぎるせいで、
本編の印象が完全に霞んでしまっているような・・・。上手過ぎるカヴァーってのも考えもんですなぁ。
とは言え、その辺を踏まえた上でジックリと聴き込んでみれば、ストップ&ゴーを繰り返しながら
ドラマチックに盛り上がっていく③や、チャックの表現力豊かなGプレイの妙技が堪能できるインスト曲⑥、
引っ掛かるようにして劇的に疾走するスラッシュ・チューン⑦等、如何にもDEATHらしい名曲も多数収録されていて、
並みのスラッシュ・バンドじゃ逆立ちしたって敵わないハイクオリティに本作を仕上げてみせる手腕は、
流石はDEATH(チャック)なのであった。


DEATH ANGEL - Act III ★★ (2006-07-27 21:42:00)

'90年発表の3rd。再結成第1弾アルバム「THE ART OF DYING」が余りに素晴しい出来だったので、購入して1、2度聴いて以来、
「いまいちピンとこないや」と長らく放置状態にしていた本作を、久し振りに引っ張り出して聴き直してみたのだけれど・・・
あれ?これってこんなにイイ感じのアルバムでしたっけ?
「スラッシュ・メタルとファンクの融合」が意欲的に推し進められた作品として知られているが、
その試みは飽くまでリズム面のみに留められていて、クランチーなリフの刻みや、強靭且つしなやかなグルーヴ、
そして、時に強烈な哀愁を発散するメロディからは、ファンク的なユルさや能天気な雰囲気が感じられる場面は殆どない。
特に、パッションを秘めた繊細なアコギに導かれてスタートし、やがて濃厚に泣きまくるGによって
劇的な盛り上がりを見せるバラード⑥“A ROOM WITH A VIEW"は、個人的にアルバムのハイライト・チューン。
聴く度に脳裏に「南国の黄昏時」の風景が勝手に思い浮かび、ドップリと浸れます。
哀メロの質が、欧州風味よりスパニッシュ風味の方が強く効いてる辺りが、このバンドらしいところかな、と。
それにしても、MORDREDの1stや2ndといい、本作といい、「先入観は目(耳か)を曇らせる」と痛感させられるアルバムでした。


DEATH ANGEL - Killing Season ★★ (2008-06-01 23:22:00)

積極的なワールド・ツアーと、メンバーの家庭の事情(子供が生まれたり)とが重なって、
前作『THE ART OF DYING』から実に4年ぶりのリリースと相成った、再結成第2弾(5th)アルバム。
DEATH ANGEL復活をファンにアピールするため、比較的、判り易くストレートなスラッシュ・メタル・アルバムに
仕上がっていた『THE ART~』に対し、プロデューサーにRUSHなんかとの仕事で知られるニック・ラスクリネッツを
迎えて制作された本作は、モダンでソリッドなサウンド・プロダクションといい、スラッシーな疾走感はやや控えめに、
濃い口のメロディや、捻りの効いたリズム&グルーヴの強調された楽曲といい、バンド側が追及したいと考えている音楽性が
より前面に押し出された、意欲的に曲作りの幅が広げられた作風に仕上がっている。
サウンド的には『ACT Ⅲ』を彷彿とさせるノリだが、ファンク風味は(前作同様)殆ど感じられないし、
何より、叙情的なアコギに導かれてスタートする①や、ライブでの盛り上がりが目に浮かぶような②、
ハードコア風味の④、畳み掛けるように疾走する⑧といった、DEATH ANGEL印の高速スラッシュ・ナンバーもしっかりと収録。
ただ、そうした楽曲以上に、本作において印象に残るのは、アグレッシブ且つエモーショナルな「歌」を聴かせる
マーク・オセグエダのVoや、劇的で濃密なツインGの絡みを活かした、ダークでメランコリックな70年代HR風味の③、
尻上がりに速度を上げていくダイナミックな⑤、呪術的にうねるリズムと、劇的なインスト・パートが組み合わさった⑨、
本編最後をメロディアス且つドラマティックに締め括る、アルバムのハイライト的存在の名曲⑪といった楽曲だったりするわけだが。
スラッシュ・メタル・アルバムと言うよりは、DEATH ANGEL流HMサウンドが、全編に渡って展開されている1枚。


DEATH ANGEL - Relentless Retribution ★★ (2011-01-17 22:40:54)

結成当初からDEATH ANGELの屋台骨を支え続けてきた、アンディ・ガレオン(Ds)とデニス・ペパ(B)の脱退という一大事を乗り越えてリリースされた6thアルバム。
「らしさ」を十二分に保ちつつ音楽性を拡散させ、スラッシュ・メタルのみならずハードコアや70年代HR等、バンドのルーツを詳らかに開陳してみせた前作『KILLING SEASON』に対し、今回は硬質な音像の下、丹念に磨き上げられた金属の如き光沢を放つ収録楽曲がダイナミックに突進する、アグレッシブ且つストレートなスラッシュ・テイストを回復。
・・・とは言え、今更彼らが『THE ULTRA-VIOLENCE』みたいな破れかぶれなアルバムを作るわけはなく、硬派なVoにソリッドなリフ&リズム、それに流麗なツインGが猛然と畳み掛けて来る高速スラッシュ・ナンバー(③⑤⑦⑩⑫)と、幅広い表現力に長けたVoとG、メランコリックな叙情メロディの存在が活かされた⑨⑪といった楽曲が無理なく同居し、抜かりなく緩急と整合性を飲み込んだ内容は、再結成第1弾『THE ART OF DYING』と前作の丁度中間を行く作風といった感じ。
中でも、スラッシーな突貫パート、怒号とクリーンな歌い上げを使い分けるVo、劇的な曲展開、そしてスパニッシュ・フレーバー溢れる絶品のアコギがぶち込まれた7分以上に及ぶ大作曲②は、現在のDEATH ANGEL、及び本作の魅力を判り易く体現した名曲だ。
幕開けを飾るアングリーなOPナンバー①が「掴み」としてはイマイチ地味だが、総合的な完成度では前作を上回る力作かと。


DEATH ANGEL - Relentless Retribution - Claws in So Deep ★★★ (2011-01-30 14:52:34)

7分以上の長尺を、全くそれと感じさせない6thアルバムの
ハイライト・ナンバーにして、現行DEATH ANGELの
魅力が全部詰め込まれた名曲。
スラッシーな疾走パート、表現力に長けたVo、
ソリッドなリフの刻みから、スパニッシュ風味のアコギまで
手広くこなすG・・・特にロブ・キャヴスタ二ーのアコギは
素晴しい。いつかスラッシュ・シーンから身を引く日が来たなら
このノリの作品を作って欲しいぐらいだ。


DEATH ANGEL - Relentless Retribution - Opponents at Sides ★★★ (2011-01-30 15:02:07)

3rd以降のDEATH ANGELのアルバムには
必ずメロウな楽曲が収録されているが
これもそのタイプ。
男の色気と哀愁を感じさせるマークのVoが
とにかく素晴しく、この手の楽曲を歌わせると
ピタリとはまりますね。


DEATH ANGEL - Relentless Retribution - This Hate ★★ (2011-01-30 14:58:10)

ハードコア/パンク的な炸裂感を帯びつつ
疾走する高速スラッシュ・ナンバー。
噛み付くように歌うマーク・オセグエダの
Voがカッコイイ。


DEATH ANGEL - Relentless Retribution - Volcanic ★★★ (2011-01-30 15:06:10)

これまたロブ・キャヴスタ二ーのアコギの妙技が
堪能できる叙情ナンバー。
男の哀愁を背負ったマーク・オセグエダの歌声、
楽曲のメロウさを増幅するラインを奏でるBも
良い仕事しまくり。


DEATH ANGEL - The Art of Dying ★★ (2006-07-29 23:51:00)

アコギのイントロに続いて1曲目が疾走を開始した瞬間、多くのファンがガッツポーズを取ったに違いない、
DEATH AGEL、'04年発表の再結成第1弾アルバム。
前作「ACT Ⅲ」と比較した時、スラッシュ・メタルならではの疾走感が、かなり戻って来ているのが特徴で、
これに押しやられる形でファンク色が大きく後退。代わって、THE ORGANIZATION時代に培ったと思しき
「うねり」が、スパイスとして加えられている。
とは言え、やはりメインはピュア・スラッシュ・チューンの数々。特に①③⑥⑧といった、アルバムのポイントとなる
位置(先制・中押し・ダメ押し)に配された疾走曲が、いずれも高品質に仕上げられているのには拍手喝采。
中でも、哀愁を帯びて駆け抜ける⑧“SPIRIT"は、新生DEATH ANGELの新機軸とでも言うべき名曲じゃなかろうか。
思いっきり突っ走ってる時でも常に余裕を感じさせ、アグレッシブな作風ながらも、
ちゃんとメロウな曲——“A ROOM WITH AVIEW"に通じる、ドラマ性に富んだ情熱的なバラード——を収録してくれる、
歴戦のスラッシャーならではの懐の大きさもナイス。全方位からのファンの期待に見事応えた、会心の復活作である。


DEATH ANGEL - The Dream Calls for Blood ★★★ (2013-12-18 23:23:24)

同一コンセプトを元にして、同じスタジオ、同じチームでレコーディングが行われた、前作『RELENTLESS RETRIBUTION』の姉妹篇と言うべき'13年発表の8thアルバム。
だもんで、当然サウンドの方は「スラッシュ・メタルに基盤を置きつつも、バンドの幅広い音楽的素養が生かされた」前作の作風を踏襲するものとばかり思っていたのですが、実際にCDを再生してみると、流れ出すのはそうした安易な予想をしたこっちの顔面に「黙らっしゃい!」とばかりに鉄拳をブチ込む、デビュー作『THE ULTRA-VIOLENCE』にも匹敵する破壊力と突進力に溢れた暴力サウンド。特に1曲目から4曲目までのスピード・ナンバーによる情け無用の畳み掛けは圧巻で、その獰猛さ(と野生美)は、さながらアートワークに描かれた牙を剥く狼の如き。
無論、今の彼らが『THE ULTRA~』の再現に汲々とするわけもなく、ストレートに押しまくる一方で、メロディアスにも歌えるVo、多彩な表現力を備えたツインG、しなやかなグルーヴを構築するリズム隊を駆使して、巧みに演出される緩急/ダイナミズムにも手抜かりはなし。ラストにボーナス・トラックとして収められたBLACK SABBATHの名曲“HEAVEN AND HELL”は、そうしたバンドの懐の深さを物語る好カヴァーではないでしょうか。
現在のDEATH ANGELの好調ぶりがとっくりと体感できる1枚。


DEATH ANGEL - The Dream Calls for Blood - Fallen ★★★ (2013-12-20 23:20:09)

初期作に匹敵する突進力と、今の彼らだからこそ
生み出せる横ノリのグルーヴとが緊張感を伴って
絡み合う、アルバムでも1、2を争う秀曲です。


DEATH ANGEL - The Ultra-Violence ★★ (2009-08-02 01:17:00)

3rd『ACT Ⅲ』で初めてDEATH ANGELのサウンドに触れた後、遡って本作を購入したのだが、“THRASHERS"のタイトル通り
ハチャメチャに疾走しまくる①がスタートした瞬間、「これ本当に同じバンド?」と思わず烏龍茶吹いた'87年発表の1stアルバム。
『ACT Ⅲ』で聴かせた整合性や実験精神はここには皆無と言ってよく、頭からケツまで、メンバーの平均年齢が
若干17歳(Dsに至っては当時僅か14歳)というピチピチの若さに任せた、衝動性溢るる前のめりな走りっぷりが全開。
未だ演奏は荒削りだが、それすらも「迫力」に転化してしまう、このウルトラ・ヴァイオレンスな勢いには圧倒されますね。
一方、そうした抜き身のアグレッションを猛り狂わせつつも、Gソロは結構メロディアスだったり、曲によっては
Voがちゃんと歌っていたり、リフ/リズム・チェンジの仕掛けられた曲展開にも緩急が持ち込まれていたりと、
既に2ndアルバム以降の作風への布石もバッチリ。その代表格と言えそうな10分以上に及ぶ大作インスト曲⑤は、
「全くダレない」と言えば嘘になるものの、聴き手を飽きさせないようにあれこれとアレンジに工夫が凝らされており、
非常に好感が持てる仕上がり。プログレ風味よりもIRON MAIDENからの影響が強く感じられる辺りも○。
本作からはDEATH ANGELの「スラッシュ・メタル・バンドとしてやりたい事は全てやり切った」感が強く感じられ、
これ以降、彼らが路線変更をするのも何となく納得できてしまう1枚でもある。


DEATHBLOW (2011-07-19 20:22:56)

バンド名「DEATHBLOW」で検索を掛けると「もしかしてDEATHLOW?」と返されてしまうぐらい情報が少ない日本のスラッシュ・メタル・バンド。

80年代中期より活動を開始し、'88年にはEXPLOSION WORKSが編纂したコンピ盤『SKULL SMASH』(LPとビデオ両方)に参加。
その後、'91年に1st『MEANLESS PROPAGANDA』を同レーベルから発表してデビューを飾り、'94年にはしっかりと「歌う」Voをフィーチュアした3曲入りデモテープ『DEATH AFTER THREE YEARS』をリリースする等して国内のスラッシュ・シーンの盛り上がりに一役買ったが、'97年に鹿鳴館でファイナル・ギグを行って解散・・・

以上ザックリと書いてみましたが、自分も「EXPLOSION WORKSからのリリースだし、バンド名に“DEATH”って入ってるからスラッシュ・メタルだろう」ぐらいの知識でデビュー作の中古盤を購入したクチなので、彼らについては詳しい事は知らず。
帯に書かれた「豪華特典」の内容も気になるところです。


DEATHBLOW (2016-08-20 09:15:25)

十数年来、抱え続けて来た謎が遂に氷解しました(笑)
ありがとうございます。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA ★★★ (2011-07-19 20:37:43)

荒っぽい疾走感や衝動性の発露と、プログレ・メタル寄りの理性的な曲展開とが同居した英国型スラッシュ・メタルを聴かせてくれる、東京(多分)出身の5人組が'91年にEXPLOSION WORKSから発表した1stアルバム。
中学生の美術部員が授業中に描いたようなジャケットはかなりしょっぱいし、モコモコと不明瞭な音質はデモテープ・レベル、オマケに息も絶え絶えなVoのシャウトは迫力不足だしで、正直「マイナー・スラッシュ」の謗りは免れぬ本作なれど、どっこい、楽曲自体のクオリティはこれが舐めたもんじゃない。
特に、切り立ったGリフの削り出しから、劇的なネオクラ・ソロまで滑らかにこなす、剛柔両面併せ持ったツインGの存在は本編の肝。
非力な喚き型Voと、やや未整理で締まりに欠ける曲展開に足を引っ張られつつも、それらを差し引いて尚、叙情的なインスト小曲①や、そこからブランクを空けずに炸裂する②、アグレッシブな疾走パートと劇的なインスト・パートの二部構成からなる名曲③、メロウな前半からギア・チェンジしてテンションを上げていく⑦、本編最速のスラッシュ・ソング⑧といった、流麗な且つドラマティックなツインGの存在が映える楽曲の輝きが失せてしまう事はない。
EXPLOSIONには是非ともリマスター再発をお願いしたい1枚であります。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA - BEYOND SALVAGE ★★★ (2011-07-21 22:28:06)

PANTERAブレイク前夜のオールドスクールな
スラッシュ・メタルらしい、重心位置の高い
疾走パートと、しっかりと「聴かせる」インスト・パートの
二部構成からなる名曲。
アルバムのハイライト・ソングに推したいカッコ良さ。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA - NEGOTIATOR ★★ (2011-07-23 23:25:33)

アルバムの中では比較的ストレートに
疾走するスラッシュ・ナンバー。
とは言え、緩急を意識して各楽器に見せ場を
設けるなど、このバンドらしさも健在。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA - PATHETIC ★★ (2011-07-20 23:03:27)

次曲“THE DISTORTED SYMBOL”のイントロみたいなものだが、
叙情メロディを奏でる2本のGが美しく絡み合う様は
単体でもイケる、どことなくANNIHILATORの“CRYSTAL ANN”を
思い起こさせるインスト・ナンバー。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA - SWORD DANCE ★★★ (2011-07-21 22:36:56)

悪声なりにメロウに歌うVoが微笑ましいイントロを経て、
オールドスクールなスラッシュ・ビートが疾走開始。
ややまどろっこしい曲展開にはもう少し整理が必要なようにも
思われるが、とは言え本曲が劇的且つカッコ良いことも
間違いのない事実。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA - THE DISTORTED SYMBOL ★★ (2011-07-20 23:05:09)

ストレートに疾走するだけでなく、技巧を持ち込んだ
曲展開はいかにも90年代のスラッシュ・メタルといった趣き。
ネオクラシカルなフレーズを流麗に紡ぎながら
ドラマティックにハモるツインGも聴きどころの一つか。


DEATHROW - Deception Ignored ★★ (2013-01-06 20:39:24)

Gの片割れをトーマス・プリーベからウヴェ・オスターレーナーに代え、'88年に発表されたこの3rdアルバムをもってDEATHROWはサウンド・スタイルを大幅に刷新。
相変わらずスラッシュ・メタル以外の何物でもない作風を貫いてはいるのですが、前2作で聴かせてくれた本能任せの突進感覚が後退して、代わりに、理性的なリフ/リズム・チェンジを仕込んだ曲展開や、10分に及ばんとする長尺曲にチャレンジする等、プログレ・メタル・テイストをクローズアップ。いかにもHM然とした脳筋チックなモノから、何やらアーティスティックなイラストへと変化を遂げたアートワークもそのことを如実に表していますね。
多少サウンドが複雑さを増したとは言え、そこは西ドイツきっての暴走軍団として勇名を轟かせたバンド。相変わらず人並み以上のスピード感覚は全編に亘って発揮されていますし、ツインGが随所で劇的に奏でるウェットなメロディも健在。①④⑧辺りは「プログレ・スラッシュ」として十二分なカッコ良さを誇っているのですが、ただまぁ1stと2ndがあまりにも魅力的だったために、数年前にDEATHROWの旧譜がまとめて再発された際、本作だけが(同じNOISE RECORDSリリース、ハリス・ジョンズ・プロデュース作品だったにも関わらず)お味噌扱いされてしまった理由も分からなくはないかなぁ、と。


DEATHROW - Raging Steel ★★ (2008-12-20 11:16:00)

長らくCD化が待たれていた、ドイツはデュッセルドルフ出身の暴走軍団DEATHROWが'88年に発表した2ndアルバムが、
1st『SATAN'S GIFT』('86年)と共に遂にリマスター再発。しかも(帯と解説を輸入盤にくっつけただけの仕様とは言え)
国内盤のリリースまで実現したのだから、最近出回っていたリプロ盤に手を出さず、ずっと我慢して待ち続けた甲斐が
あったというもの。(余談ながら、解説文を担当しているのは日本が世界に誇る暴走スラッシャー軍団FAST KILLの伊藤昭博だ)
で、肝心の内容に関してなんだけど、これが↑上の方々同様まったく文句なし。2枚目と言う事で少しは丸くなるかと思いきや、
つんのめり気味に爆走するスラッシュ・サウンドには微塵の曇りもなく、寧ろその猛々しさはデビュー作をも凌駕する勢い。
しかも今回は、ハリス・ジョンズをプロデューサーに迎えて音質が多少なりとも改善、メンバーの技量も高まり、
併せて曲展開にこれまで以上に緩急が持ち込まれた事で、楽曲のダイナミズムやドラマ性も飛躍的に向上・・・と、
バンド側が、自身の暴走っぷりをしっかりと制御している点が素晴しい。
大仰なファンファーレに導かれてスタートする②、濁声Voがメロディアスに歌い上げる、勇壮且つ劇的な④、
凝ったアレンジと曲展開が魅力の⑤、機関銃の如く刻まれるリフ&リズムが一気呵成に畳み掛けてくる、DEATHROW史上
最速のスラッシュ・ソング⑥、IRON MAIDENばり⑨といった楽曲は、従来の突撃感覚と本作より強化された
メロディ分(ドラマティックなツイン・リードG)が上手く組み合わされた、本編の大きな聴き所じゃないかと。
DEATHROW入門編としてお薦めしたい、ジャーマン・スラッシュ・メタル史に燦然と輝く名盤の1つ。


DEATHROW - Satan's Gift ★★ (2008-12-09 21:11:00)

スヴェン・フリューゲ(G)とマーカス・ハーン(Ds)がデュッセルドルフにおいて結成したSAMHAINが前身となり、
NOISE RECORDSとの契約を期に名をDEATHROWと改めた(アメリカにグレン・ダンジグ率いる同名バンドが存在したため)
ドイツ出身の4人組スラッシュ・メタル・バンドが、'86年に発表した1stアルバム。
ジャーマン・スラッシュ第2世代に属し、シーン屈指の暴走軍団として勇名を馳せた彼らだけあって、
鬼のようにシュレッドされる猛々しいリフ、炸裂感溢れるGソロ、そして何と言っても、まるで倒れる寸前まで前傾姿勢を取ったかの如き、
前のめり過ぎるリズムの走りっぷりが本作の「肝」。アンサンブルのまとまりのなさを力押しでブッ千切る獰猛なサウンドは、
音質も含めてチープではあるものの、バカバカしいまでの迫力に満ち溢れていて単純にカッコいい。
スピーディと言っても、パンクやハードコア的な匂いは殆ど感じられず、しっかりと構築された④のようなインスト曲を
演奏するなど、楽曲の根っこにヘヴィ・メタリックなドラマ性が強く宿っている辺りも個人的に好みで、
これは、Voが濁声ながら「歌う」場面が結構ある事、そして、要所でドラマティックなメロディを豊かに紡ぎ出す
ツインGの存在に依るところが大かと。(同郷のスラッシャー、SDI辺りに共通する雰囲気有り)
特に、劇的なイントロに導かれて激烈に疾走を開始する、スピード/パワー/ドラマ性の3拍子が揃ったアルバム表題曲の②や
ラスト・ナンバー⑨は、DEATHROW屈指、いやさ、ジャーマン・スラッシュ・メタル史に残る名曲じゃないかと。
スピード命!なスラッシャーなら聴かずには死ねない、B級スラッシュ・メタルの名盤。


DEATHWISH - Demon Preacher ★★★ (2020-03-18 00:44:23)

バンド名はチャールズ・ブロンソン主演のヴィジランテ映画『狼よさらば』(原題『DEATH WISH』)から取ったのでしょうか?イギリスのリゾート地として有名なブライトン出身のスラッシュ・メタル・バンドが、ベーシストの脱退を受け4人組からトリオ編成への陣容替えを経て、'87年に発表した2ndアルバム。
手首をいわしそうな執拗さで刻まれる、初期SLAYERばりに殺気立ったGリフといい、ハードコア/パンクの流儀を受け継ぎ直線的に飛ばしまくるリズムといい、本作で聴かれるのは、80年代半ばに2枚の作品のみを残しスラッシュ・シーンを慌しく駆け抜けていったこのバンドの生き様を反映したかのような(?)、性急に畳み掛けるスラッシュ・サウンド。曇天の空模様を溶かし込んだかの如き鉛色のリフ&リズム、Voが歌う派手に突き抜けることのない憂いを湛えたメロディ、そしてツインG風のアレンジを施され曲間をスリリング且つ華麗に舞うGソロが、米国産とは一味異なる英国印のスラッシュ・メタルならではの風情を醸し出してくれていて、個人的には非常にグッときますね。
重厚な序曲①に始まりアコギによる抒情インスト⑨にて幕が下りる本編は、上記した美点を全て網羅する冒頭②③④の波状攻撃に、BLACK SABBATHの代表曲を秀逸に料理して見せた⑤、血を滾らせずにはいられないアルバムのハイライト⑥、エピカルな⑦、猛然と吹き荒れる⑧…と、そのテンションを片時も緩めることなく最後まで走り切る1枚。
バンドはこの力作を最後に活動停止。近年復活したらしいとの噂も耳にしますし、ならば是非新作のリリースをお願いしたいところであります。


DEATHWISH - Demon Preacher - Wall of Lies ★★★ (2020-03-19 00:18:23)

機関銃の猛射の如く吐き出される鉛色のリフ&リズム、
猛々しくメロディを追って歌う硬派なVo、
シャープ且つメロディックに切り込んでくるGソロが
好戦的に畳み掛ける様は、聴いてるだけで血管が
グワッと拡張するようなカッコ良さを誇っていますよ。


DECADENCE - 3rd Stage of Decay ★★ (2009-02-01 18:17:00)

華奢なルックスに似合わぬ、猛々しいシャウトを繰り出す美貌のフロントウーマン、メタリック・キティこと
キティ・サリックが中心となって、スウェーデンはストックホルムにて結成された5人組デスラッシャーが、
自らが運営するHTI RECORDSより'97年に発表した、本邦デビュー作ともなった3rdアルバム。
獣性を帯びた咆哮型のVo、そしてブルータルな曲調と叙情メロディとが組み合わされたサウンドは、どうしたって
ARCH ENEMYを思い起こさせるが、Voは聴きようによっては女性っぽさが感じ取れるタイプだし、楽曲に関しても、
ARCH ENEMYほど起伏に富んだ曲展開が聴かれるわけではなく、もっとシンプルでストレート。全体的に、デス・メタルよりも
スラッシュ・メタル風味が色濃く感じられる(特にリフ・ワーク)、ある意味「軽快」な作風に仕上がっている。
取り分け、ハッキリとした叙情メロディの流れが全編を貫く、ドラマティックなアルバム表題曲③や、
ブルータルながらも女性ならではの色艶も備えたキティの歌唱が活きる、攻撃的且つキャッチーな④は、
バンドが標榜する「メロディック・スラッシュ・メタル」なるスタイルが判り易く示された名曲かと。
もう少し本編の構成にメリハリが欲しいとか、「これぞ!」というキメ曲があと1、2曲用意できれば尚良かったとか、
気になる点も幾つかあれど、ともあれ、完成度は水準ラインを軽くクリア。もうすぐリリースされるという新作も楽しみですね。


DECADENCE - 3rd Stage of Decay - 3rd Stage of Decay ★★ (2009-02-01 18:29:01)

DECADENCEの楽曲の中では、最もメロディアスな
仕上がりと言えそうな3rdアルバムの表題曲。
全編を貫く、北欧のバンドならではの荒涼感を伴った
叙情メロディが良い感じ。
ある意味、へヴィ・バラードと言ってもいいかも。


DECADENCE - 3rd Stage of Decay - Theater of the Absurd ★★ (2009-02-01 18:24:35)

スラッシュ・メタル然とした疾走感に満ちた仕上がりの1曲。
キャッチーなサビメロを歌う、ブルータルでありながら
女性らしさも感じさせるキティ嬢のVoが映える。


DECADENCE - Chargepoint ★★ (2009-11-08 20:19:00)

前作『3rd STAGE DECAY』まで幾らか残っていた北欧デスラッシュの薫りがほぼ一掃され、乾いた音色で刻まれる
ササクレ立ったGリフに、良い意味で軽快に疾走するリズム、そして、ますます劇的に煽情度を高めたツインGと、
バンドが標榜する「メロディック・スラッシュ」サウンドに、より相応しい内容に仕上がった4thアルバム。
見目麗しい女性Voをフロントマンに頂く編成や、雄弁に「歌う」ツインG等、ARCH ENEMYと共通点の多い音楽性は
相変わらずながら、こちらの方が、時に女性らしさの感じ取れるVoの凶悪度は低く、デス・メタル特有の
ヘヴィネスや粘着性も薄いため、人によっては「ARCH ENEMYよか聴き易い」と感じられるかも。
(逆に音が軽過ぎて物足りないと思う人も多かろうが)
スピーディでアグレッシブ、尚且つドラマ性とキャッチーさも兼ね備えた曲調にメロディックなGが絡む、
このバンドならではの魅力がしっかりと刻印された逸曲①⑧が頭とケツを締める本編は、全8曲(+ボートラ1曲)収録で
40分弱とタイトに磨き上げられ、捨て曲の類は皆無。特に、強力なキメ曲に欠けた前作の反省を踏まえ、今回は
雄々しくも物悲しいメロディを纏ってドラマティックに疾走する必殺の名曲②も収録。メタル・ファンならこの1曲の
ために本作を買っても後悔はない!・・・と思うのだけど、どうか?(個人的には今年のベスト・チューン候補の1つ)
かなり出来が良かった前作から、更に大きな成長を遂げた1枚。バンドの最高傑作と言っても良いんじゃないでしょうか。


DECADENCE - Chargepoint - Be Home When I'm Gone ★★ (2009-11-08 20:42:57)

4thアルバムの締めを飾るラスト・ナンバー。
スラッシーな疾走感を保ちつつ、
北欧メタルならではの湿ったメロディが全編を彩る
4thの中では最も正統派へヴィ・メタリックな1曲。


DECADENCE - Chargepoint - Discharge ★★ (2009-11-08 20:36:14)

怪しげなイントロから疾走へと転じる
4thアルバムのOPナンバー。
攻撃的だが、同時にメロディックでキャッチーな部分を持った
このバンドならではの魅力が伝わる1曲。


DECADENCE - Chargepoint - Silent Weapon (for a Quiet War) ★★★ (2009-11-08 20:29:35)

Gが奏でる、雄々しさと悲哀を兼ね備えた
印象的なテーマ・メロディがとにかく秀逸。
このメロディがスラッシーに疾走する様は
思わず身を乗り出してしまうぐらいのカッコ良さ。
スラッシャーのみならず、メタル者なら1度は聴いておいた方が吉。


DEFIANCE ★★ (2009-02-11 00:18:00)

'85年にカリフォルニア州オークランドにて結成された、ベイエリア・スラッシャーとしては第3世代に属する5人組。
メンバー・チェンジを繰り返しながら制作したデモ・テープが、ROADRUNNER RECORDSの名物A&Rモンテ・コナーの耳に止まり、
同レーベルと契約。'89年にジム・アダムス(G)、ダグ・ハリントン(G)、マイク・カウフマン(B)、マット・ヴァンダー・エンデ(Ds)、
ケン・エルキントン(Vo)というラインナップで1st『PRODACT TO SOCIETY』を発表する。
(プロデュースはANNIHILATORのジェフ・ウォーターズが担当)
翌'90年に、Voを元LOUGHING DEADのスティーヴ・エスコヴァルに変え、最高傑作と名高い2nd『VOID TERRA FIRMA』を
(プロデューサーはジョン・カニバルティ)、'93年にはヘヴィ・ロック寄りの3rd『BEYOND RECOGNITION』
(プロデュースはロブ・ビートン)を発表するも、スラッシュ・シーンの衰退には抗いきれず解散。
どっこい、2005年に入ってから再結成を遂げ、翌年にはMETAL MINDより過去3作をまとめたBOXセット『INSOMNIA』が
リイシューされた。現在は新作アルバムをレコーディング中の筈。
尚、癌により中心メンバーの一人だったダグ・ハリントンが'06年に死去。BOXセットはその彼に捧げられている。


DEFIANCE - Beyond Recognition ★★ (2009-02-11 19:07:00)

HEATHENとの仕事等で知られるロブ・ビートンをプロデューサーに迎えて制作、
残念ながらDEFIANCE最後の作品となってしまった、'93年発表の3rdアルバム。
ベイエリア・スラッシュ・メタル然とした作風に仕上がっていた前2作に比べ、今回は素っ気ない音作りといい、
作品全体を覆う暗く澱んだ雰囲気といい、重心を低く落とし、疾走感よりもヘヴィネスやグルーヴ重視で押し出してくる
楽曲といい、グランジ・サウンドやPANTERA型ヘヴィ・ロックといった、当時、アメリカのロック・シーンを
席巻しつつあった新興勢力からの影響が、如実に反映された内容に仕上がっている。
①⑤等、スラッシーなスピード・チューンがなくなったわけじゃないし、Gも相変わらず流麗に弾きまくっているのだが、
そのメロディは従来の正統派HMに由来するドラマティックなモノではなく、ダークで浮遊感の漂うシアトル系のそれだし、
メロディアスな歌い上げよりも、ハードコアなシャウトを主体としたVoのパフォーマンスも、そうした印象に拍車をかけている。
メロウで物憂げなパートと、スラッシーなパートが上手く組み合わされた⑥のような優れた楽曲もちゃんと収録されており、
決して完成度が低いわけではないのだが、かといって強力なキメ曲があるわけでもなく、TESTAMENTのフォロワー色が
薄れた代わりに、スラッシュ・メタル・バンドとしての魅力も低下してしまった感のある、何とももどかしさの残る1枚なのであった。


DEFIANCE - Product of Society ★★ (2009-02-11 00:22:00)

'85年、スラッシュ・メタルの聖地、サンフランシスコ・ベイエリア(オークランド)にて結成された
5人組スラッシュ・メタル・バンドが、ROADRUNNER RECORDSと契約後、'89年に発表した1stアルバム。
ジャケット・アートワークを手掛けたのは、スラッシャーにはお馴染みのエド・レプカ画伯で、プロデュースは、
ちょうどデビュー作『ALICE IN HELL』を作り終えたばかりだったレーベル・メイト、ANNIHILATORのジェフ・ウォーターズが担当。
(ちなみに、バンド側はジェフの仕事っぷりを讃えつつも、クリーン過ぎるプロダクション自体は気に入っていないのだとか)
よくTESTAMENTのソックリさんぶりが揶揄されていた彼らだが、流麗なメロディを紡ぐツインGといい、カッチリと
構築された曲展開といい、実際、そのサウンドはTESTAMENTに酷似(④とかね)。但し、あそこまで強力な泣きメロが
炸裂するわけじゃないし、もっと武骨なノリがメインなため(イマイチ頼りないシャウト型のVoにチャック・ビリー程の
貫禄もない)、クローン的な印象は然程強くはない。個人的には、インスト・メドレー⑧~⑨を筆頭に、刻みの細かい
Gリフを駆使してスピードよりも曲展開重視で畳み掛けて来るスタイルには、ANNIHILATORっぽさを感じたりも。
あと何と言っても本作は、デモテープにも収録されていたバンドの代表曲⑩の存在に尽きる。
スラッシュ・メタルならではの攻撃性と、ドラマティックなメロディが一体となって突っ走る様には、
DEFIANCEというバンドの個性がしっかりと刻印されているんじゃなかろうかな、と。
彼らのアルバムの中では、最もスラッシュ・メタル色が強く打ち出された1枚。


DEFIANCE - Product of Society - Hypothermia ★★★ (2009-02-11 00:28:04)

デモテープのタイトル・トラックでもあった、
バンドの代表曲の一つ。
畳み掛けるようなスラッシーな疾走感と、
印象的なメロディを伴ったドラマティックな曲展開が
見事に組み合わされた名曲。


DEFIANCE - Product of Society - Tribulation ★★ (2009-02-11 00:33:11)

TESTAMENTのそっくりさんっぷりが揶揄される事の多かった
DEFIANCEだが、刻みの細かいGリフといい、畳み掛けるように
次々と展開していく曲構成といい、この曲はどことなくANNIHILATORっぽい。
プロデュースを担当したジェフ・ウォーターズから
何らかのインプットがあったんじゃなかろうか。


DEFIANCE - The Prophecy ★★ (2009-12-16 22:34:00)

「再結成アルバムを作ってるらしい」との情報はあっても、その後リリースされる気配が一向になく、
どうなんてんだろ?と思っていたDEFIANCEから漸く届けられた復活第1弾アルバム。(通算4作目)
闘病の末この世を去った故ダグ・ハリントン(G)に捧げられた本作は、ブックレットに在りし日の彼の姿を捉えた写真が
収められているだけでなく(添えられたメッセージが涙を誘う)、ダグが作曲に関与し、生前にレコーディングされていた
当人のGプレイまでフィーチュアした楽曲を収録するなど、ファンならずともグッと来る仕上がり。
肝心の内容に関して言えば、そのダグの死がアルバム作りにどの程度影響を及ぼしたかは知る由もないが、爆発寸前の
感情を無理矢理押し殺したかのような、不穏なテンションを孕んだ本編の雰囲気は、かなり殺気立っていてダーク。
もともとスピードよりもパワー重視のバンドだったが、本作は彼らのカタログ中、最もヘヴィな作風を誇る1枚と言えるかも。
それでも、スラッシュ・メタルならではの疾走感はきっちりと保たれているし、デビュー当時から彼らの大きな武器であった
構築美を感じさせるメロディックなGソロも存分に聴く事が出来るので、DEFIANCEファンがこれ聴いて失望するような事は
まずないように思う。・・・ないように思うのだが、その一方で、じゃあファン以外にもアピールし得る内容か?
と問われると、正直キツイもんがあるかなぁ、と。これといったキメ曲に欠ける地味めな構成はまだしも、
ちゃんと歌えるシンガーにも関わらず、今回ほぼ全編をハードコア調の怒号で押し通すスティーヴ・エスコヴァルのVoには、
かなり賛否が分かれるんじゃないでしょうか。個人的には「ないわー」って感じなんですが。勿体ないって。


DEFIANCE - Void Terra Firma ★★ (2009-02-11 00:37:00)

色々と個人的問題を抱えていたケン・エルキントン(Vo)の首を切り、元LOUGHING DEADのスティーヴ・エスコヴァルを
新Voとして加入させる事で、結成以来、長らくの懸案事項だった「定着しないフロントマン」問題に決着を付けた
DEFIANCEが'91年に発表した、ファンからもメンバーからもバンドの最高傑作と高い評価を得る2ndアルバム。
FORBIDDENやXENTRIX等との仕事で知られるジョン・カニヴァルティがプロデュースを手掛け、クランチの効いた、
如何にもベイエリア・スラッシュ然としたサウンド・メイクが施された本作は、TESTAMENTのフォロワーっぷりが揶揄された
1st『PRODUCT OF SOCIETY』に比べ、名曲“KILLERS"のカヴァーが何の違和感もなく本編の流れに馴染んでいる事からも明らかな通り、
今回は楽曲がよりドラマティックに練り上げられ、サウンドのIRON MAIDEN(パワー・メタル)化が進行。
これは、力強くメロディアスに歌える実力派Voの加入と、演奏が更に骨太に逞しくなり、ヘヴィネス面が一層強化された事に
よる効果と思われ、特に、ツインGがドラマティックなフレーズを奏でるアルバム表題曲①は、その好例かと。
それでいて、スラッシーなアグレッションや疾走感は全く失われてはおらず、相変わらずTESTAMENTテイストが
色濃く滲む②や、本編随一のスピードで押し切る④、ドスを効かせて畳み掛けて来る⑦、勇壮なメロディを奏でる
ツインGをフィーチュアして突っ走る⑩といった楽曲は、スラッシャーならガッツポーズ物のカッコ良さを誇っている。
日本デビュー作となった作品でもあり、現在でも容易に国内盤の入手が可能なので、DEFIANCE入門編としてお薦めの力作。


DEFIANCE - Void Terra Firma - Deception of Faith ★★ (2009-02-11 00:42:14)

全体的にIRON MAIDEN色が強まった2ndアルバムの中にあって、
この曲は1stの頃の面影を強く残す。
まぁ要するにTESTAMENTっぽいってことなんだが、
非常に格好良いスラッシュ・チューンなので、
それも別に気にならない。


DEFIANCE - Void Terra Firma - Last Resort (Welcome to Poverty) ★★★ (2009-02-11 00:47:59)

本編をスピーディに締め括るスラッシュ・ナンバー。
触れれば切れそうなエッジの立ちまくったGリフのカッコ良さも
然る事ながら、ドラマティックな掛け合いを展開しながら
疾走するツインGのカッコ良さは、また格別。


DEFIANCE - Void Terra Firma - Skitz-Illusions ★★ (2009-02-11 00:45:03)

激烈に突っ走りまくる、2ndアルバムの中では
最もスラッシュ・メタルらしいアグレッションに満ち溢れた1曲。


DEFIANCE - Void Terra Firma - Void Terra Firma ★★★ (2009-02-11 00:39:56)

前作から、バンドが更にドラマティックな方向へと
進化を遂げたことをハッキリと物語る、2ndアルバムの
OPナンバーにしてアルバム表題曲。
小気味良い疾走感に乗せて、劇的に奏でられる
IRON MAIDEN風のメロディが勇壮な雰囲気を煽る名曲。


DEICIDE ★★ (2007-05-31 22:37:00)

まぁラルフ・サントーラって、一ッ所にジッとしていられるタイプのミュージシャンじゃないですしね。
DEICIDEで素晴しいアルバムを残してくれただけでも御の字かな、と。
出来れば、グレン・ベントンとスティーヴ・アシェイムの2人には、
今後もこの路線を続けて欲しいところなのですが・・・。


DEICIDE - Deicide ★★ (2007-08-02 21:52:00)

グレン・ベントン(Vo.G)、スティーヴ・アシェイム(Ds)、エリック(G)とブライアン(G)のホフマン兄弟からなる
ラインナップで結成、「神殺し」を意味する言葉「DEICIDE」をバンド名に冠した、バイブル・ベルト地帯は
フロリダ出身のアンチ・クライスト・デス・メタル軍団、'90年発表の1stアルバム。
MORRI SOUNDスタジオにプロデューサー/スコット・バーンズという、フロリダ・デス・メタル界隈ではお馴染みの布陣で
レコーディングされた本作は、ドロドロと重く禍々しいリフ&リズムに、爽快感よりも病的な雰囲気の
勝る疾走感、メロディの「メ」の字も見当たらない咆哮型Voと、これまた典型的なブルータルで
ストロング・スタイルのデス・メタル・サウンドを聴く事が出来る。
現在のDEICIDEと比べると、サウンド・プロダクションの質は落ちるし、幾らかスラッシュ・メタルの要素が強く、
グレンのVoにも青さが残るものの(逆に聴き易いとも言える)、だがしかし、曲作りの上手さはこの頃から既に際立っている。
デス・メタルの場合、楽曲のパターンが似通ってしまい、アルバムの途中で聴き飽きてしまう事が少なくないのだが、
DEICIDEは⑤のようなハイスピード・チューンのみならず、勢いで誤魔化しのきかない⑥の如きミドル・チューンすら、
豊富なリフのアイデアと、緩急の巧みに組み込まれた曲展開、アグレッシブなだけでなく、
フックにも富むグレンのVoを活かして、しっかりと聴かせきるのだから畏れ入る。脳味噌を金属片で
攪拌されているかのような感覚に陥る、ホフマン兄弟のツインGも強烈極まりない。そして、その集大成とも言えるのが⑩。
邪悪でスピーディなだけなく、ある種の荘厳さすら漂わす、本編ラストを締めるに相応しい名曲だ。
デビュー作にして、いきなり全世界で15万枚を売り上げたというのも納得のクオリティを備えた1枚。


DEICIDE - Deicide - Crucifixation ★★★ (2007-11-18 18:44:12)

1stアルバムを締め括る猛烈な高速ナンバー。
禍々しいグレン・ベントンのVo、間断なくシュレッドされる
マシンガン・リフ、畳み掛けるように疾走するリズム、
ドリルの如く頭に突き刺さってくるGソロが、
一丸となって雪崩を打って突進する様は、
一種、荘厳でドラマティックな雰囲気すら漂わす。


DEICIDE - Legion ★★ (2008-05-11 21:41:00)

苛烈なアンチ・クライスト道を往くDEICIDEが、'92年に発表した、ブックレットに記載されている
「北米、及び全ての国々のキリスト教徒ども、俺の復讐を受けるがいい」との声明文も強烈な2ndアルバム。
間断なくシュレッドされる禍々しいリフに、息つく暇なく畳み掛けてくる怒涛のリズム、「まるで砕け散ったガラス片が
スピーカーから飛び出してくるよう」と評されたルナティックなGソロ、そして、邪悪極まりないデス声Voといった要素が、
暴風の如く吹き荒れるサウンドは、1st『DEICIDE』の作風を忠実に受け継いでいるが、プロダクションの改善により
サウンド全体の迫力が1stから飛躍的に向上。オドロオドロしく本編の幕開けを飾る、ブルータルなOPナンバー①に始まり、
激烈にラストを締め括るハイスピード・ナンバー⑧に至るまで、ますます冴え渡るリフとリズムのコンビネーション、
緩急の導入で一層ダイナミズムを増した曲展開といい、前作を大きく上回る、ド迫力の内容に仕上がっている。
中でも、邪悪且つ荘厳な雰囲気の漂う④は、初期DEICIDEの中でも指折りの名曲の1つで、この曲に代表されるように、
DEICIDEの楽曲は、その邪悪さとは裏腹にリフやリズムにしっかりとフックが仕掛けられ、「キャッチー」とも表現できそうな
魅力を放っているため(勿論、メロディは皆無だけど)、ひたすら力押しが続く作風にも関わらず、途中で飽きたり
ダレたりする事が一切ない。全8曲で30分にも満たないタイトな構成ながら、半端ない密度の濃さゆえ、物足りなさは皆無。
あっという間に聴き終わり、気付いたら2度3度とリピートしているという非常に中毒性の高い、取り扱い要注意な1枚。
尚、本作リリースに伴う北欧ツアー中、彼らはストックホルムのライブ会場を爆破されるという事件
(MYHEMのユーロニモスを首魁とするインナー・サークル犯人説もあった)に巻き込まれている。


DEICIDE - Legion - Trifixion ★★ (2008-05-20 00:29:42)

そこはかとなくメロディの流れが感じられる、
邪悪にして荘厳、ダイナミック且つスピーディな
2ndアルバムのハイライト・ナンバー。


DEICIDE - Once Upon the Cross ★★ (2007-08-06 23:35:00)

北欧ツアー中にライブ会場を爆破されたり、過激派団体から殺人予告を受けたりと、苛烈なアンチ・クライスト道を突き進む
グレン・ベントン率いるDEICIDEが'96年に発表した、ファンの多くが初期の代表作としてその名を挙げる、衝撃の3rdアルバム。
「イエス・キリストの人体解剖図」という過激でショッキングなジャケット・アートワークが
物議を醸したことで知られる本作だが、内容の方も負けじと過激さがパワーアップ。
ズッシリと手応えの感じられる、スコット・バーンズ/MORRI SOUNDスタジオ謹製の充実したサウンド・プロダクションのもと、
より太く、より重く、重厚さを増したリフ、高速ブラストからヘヴィ・パートまで緩急自在のリズム隊、
テンションの高さはそのままに、ややメロディアスになったホフマン兄弟によるツインG、そして地獄の底から
沸き上がるかのようなグレンの邪悪なデス声Voとが一丸となって、ダイナミックに畳み掛けて来る楽曲の数々は圧巻。
全9曲で30分弱というタイトな収録時間も、密度の濃い内容が腹にもたれない程度の長さで丁度良い。
無慈悲にしてブルータル、怒りと憎しみに彩られたDEICIDE流デス・メタル・サウンドを完璧に確立した、
ある意味、このバンドにとってのSLAYERの『REIGN IN BOLLD』的な作品と言える・・・かも。
まぁ正直に言えば、1st『DEICIDE』の頃のスラッシュ・メタル的な要素が感じられるサウンドの方が好みなんだけど、
それでも、激烈極まりない名曲①④(文字通りの「キラー・チューン」だ)の迫力には、ただただ平伏するのみ。


DEICIDE - Serpents of the Light ★★ (2009-07-12 18:02:00)

前作ほどではないにしろ、相変わらずキリスト教徒の神経を逆撫でにする
挑発的なジャケット・アートワークが目印の、'97年発表の4thアルバム。
重く禍々しいGリフと無慈悲に刻まれるリズムの上で、グレン・ベントンがキリスト教に対する
怒りと憎しみに塗れた咆哮をあげるという、3rd『ONCE UPONE THE CROSS』で確立されたDEICIDE流ブルデス・サウンドに
大きな変化は見られないが、今回はオドロオドロしさや圧迫感の下がった(スラッシュ・メタル的な)音作りと、
よりゆったりとメロディアスなフレーズを奏でるようになったホフマン兄弟のGソロのお陰か、前作よりも
かなり聴き易くなったとの印象を受ける。尤も、そうは言ってもラルフ・サントーラ在籍時代のメロディアスさとは
大幅に異なるし、相変わらずサウンド自体はデス・メタル以外の何者でもない仕上がりなので、
これは聴き易くなったと言うよりも、大御所ならではの「貫禄」を身に付けた、と表現すべきか。
特に、撒き散らされる凄まじいアグレッションと、起伏に富んだ曲展開で聴き手を圧倒する①⑩は、
彼らならではの暴力性と、メロディアスなGソロが劇的なコントラストを描き出す名曲かと。
最高傑作と評価の高い『ONCE~』よりも、実はDEICIDE未体験者には取っ付き易いかもしれない1枚。


DEICIDE - The Stench of Redemption ★★ (2007-05-31 21:44:00)

北欧ブラック・メタル勢も裸足で逃げ出す、筋金入りのアンチ・クライスト軍団DEICIDE、'06年発表の8thアルバム。
まるで地獄の底から響いて来るかのようなグレン・ベントンのデス声、無慈悲且つ高速で刻まれるリフに、
ブラスト・ビート炸裂させまくりのスティーヴ・アシェイムのDs・・・と、楽曲は何れも絵に描いたように邪悪極まりない
デス・メタル・チューンばかりなのだが、勢い任せで押し切るのではなく、リフやリズム、歌メロ(特にサビ部分)に
ベテランらしくきっちりと強力なフックが仕掛けられているので、単調さとか、どの曲も全部同じに聴こえて
途中で飽きるといった、この手のバンドにありがちな弱点の類は一切ない。
そして何より本作の白眉は、今回から新たにバンドに加わった名手ラルフ・サントーラのG。元々、DEATHやICED EARTHの
ツアーに同行したりと、フロリダのデス/スラッシュ系バンドと強い繋がりを持つ人物ゆえ、DEICIDEへの加入も
それ程の驚きではなかったものの、とにかく華麗にしてメロディック、時に東洋的なフィーリングを濃厚に発散する
Gプレイは十分に驚異的。⑧のGソロなんて殆ど演歌(もしくは“巨人の星"のテーマ)が入っているような・・・。
ブルータルな曲調と見事なまでに美醜の対比を描き出す①⑨、ジャック・オーウェン(この人も逸材Gだ)との
劇的なツイン・リードGが思わずガッツポーズ物の⑥、そして本作のハイライトたる、イーヴルにしてドラマチック、
それでいてキャッチーさまで備えた名曲④のカッコ良さと来たら、筆舌尽くし難い程。
DEICIDEファンのみならず、普段はデス・メタルに興味を持たないメタラー(俺です)をも唸らせる強力な完成度を誇る傑作。


DEICIDE - The Stench of Redemption - Crucified for the Innocence ★★★ (2007-05-31 21:53:23)

楽曲自体は直球勝負の高速デス・メタル・チューンなのだが、
ラルフ・サントーラのGが流麗に絡むサビは非常にキャッチーで
(ポップという意味ではない)ドラマチック。
ラルフ加入効果が端的に表された
アルバムの(個人的には)ハイライト・チューン。


DEICIDE - The Stench of Redemption - Never to Be Seen Again ★★ (2007-11-18 18:36:36)

曲自体も良いが、まるで“巨人の星"のような
コブシの効いたメロディを奏でるGソロのインパクトが凄い。
しかもこれを弾いているのが、ラルフ・サントーラではなく、
元CANNIBAL CORPSEの肩書きを持つ、
ジャック・オーウェンの方だと知って、2度びっくり。


DEICIDE - Till Death Do Us Part ★★ (2008-06-10 23:32:00)

グレン・ベントンが裁判沙汰に巻き込まれ、活動休止を余儀なくされたDEICIDEが、最後っ屁として制作した、'08年発表の9thアルバム。
従来の暴虐なブルデス・サウンドに、ラルフ・サントーラとジャック・オーウェンズによる、華麗且つメロディックな
ツインGを組み込み、新たなDEICIDE流デス・メタルを作り出すことに成功した傑作『THE STENCH OF REDEMPTION』に比べると、
バンドの活動休止や、それに伴うラルフの脱退といったネガティブな要因が影響したのか、今回は、楽曲、演奏、
サウンド・プロダクションと、全体的にテンション・ダウン。相変わらずの禍々しさを誇りつつも、
いまいちハジけきらない、グレンのVoのテンションの低さも気になるところだ。
とは言え、『THE STENCH~』が素晴し過ぎたゆえにそう感じてしまうのであって、純粋に単品として評価した場合、
本作の完成度の高さは相変わらず群を抜いている。作風的には、メロディへの拘りがやや後退し、7thアルバム以前の
ストロング・スタイルに揺り戻されている感が無きにしも非ずなれど、それでも十分にメロディックなテイストは
残っていて、特に、ラルフの流麗且つ華麗なGソロの素晴しさは、相変わらず筆舌尽くし難い。
弾きまくりのGインスト曲①から繋がっていく、禍々しくダイナミックな②、不吉な雰囲気を撒き散らす⑤といった楽曲で
聴かれるGプレイも素晴しいが、白眉は④。怒涛の如く突進するリズムの上を、ドラマティックに舞う
ラルフとジャックのツインGは、涙モノのクオリティの高さを誇る。
また、今回、身動きの取れなかったグレンに代わって八面六臂の活躍をみせた、スティーブ・アシェイムの踏ん張りにも、
心からの賞賛を贈りたい。勿論、非人間的なビートを機関銃の如く叩き出す、ド迫力のドラミングも相変わらず最高DEATH。


DEICIDE - Till Death Do Us Part - In the Eyes of God ★★★ (2008-06-11 00:02:43)

禍々しい曲調を切り裂いて炸裂する、
流麗且つドラマティックのGソロが堪らない、
9thアルバムのハイライト・ナンバー。
8thに比べると、アルバム自体はブルデス路線へと
揺り戻されているが、この曲は前作に収録されていても
おかしくないノリを保持している。


DEICIDE - To Hell With God ★★ (2011-06-12 21:21:17)

雑誌インタビューでスティーヴ・アシェイム(Ds)が「グレン・ベントン(Vo)が裁判に巻き込まれちゃったから暫く活動休止する」と語っていたので長いこと待たされるかと思いきや、意外にも(と言っても3年経ってるわけだけど)短いスパンで届けれらた新作アルバム。
内容については、グレンの人非人Voと、スティーヴの高橋名人ばりの猛射ドラムを軸に、そこへラルフ・サントーラとジャック・オーウェンの流麗にして華麗なツインGがメロディックに絡んでくる、邪悪/激烈/荘厳と三拍子揃ったいつも通りのDEICIDEサウンドが徹頭徹尾貫かれている一方、ラルフのGソロが泣きやドラマ性より、楽曲の禍々しさを増強する演奏を心掛けている印象ゆえ、作風的には前作『TILL DEATH DO US PART』と重なる部分多し。
ただ、歌詞やパフォーマンスが不完全燃焼気味だった『TILL~』に比べると、本作はアンチ・クライスト魂をスパークさせたグレンが冒頭からラストまで高いテンションを維持。裁判にケリが着いたのか、はたまたレコード会社を変えて心機一転が図られたのかは分からないが、ともかくバンドの支柱たる彼氏が本調子ならば、サウンドが引き締まるのも道理というもの。
激烈なまでにブルータリティと劇的さを併せ持った①⑤⑨辺りは、バンドの復調っぷりが実感できる名曲じゃないかな、と。


DEICIDE - To Hell With God - Empowered by Blasphemy ★★ (2011-06-12 21:29:48)

良い意味で典型的なDEICIDE流デス・メタル・チューン。
サビメロの後ろで2本のGが奏でる劇的なメロディに
思わず血圧が上がります。


DEICIDE - To Hell With God - To Hell With God ★★ (2011-06-12 21:26:52)

これぞまさにOPナンバー!
といった趣きのブルータルでスピーディな曲調に、
禍々しいVoと流麗なGソロが絡む
ラルフ・サントーラ加入以降の
DEICIDEの様式美に則った名曲。


DEMOLITION HAMMER - Epidemic of Violence ★★ (2007-05-06 21:57:00)

MEATLOAFやSEPULTURAのアルバムを手掛けた事で知られる、マイケル・ウィーランのジャケット・アートワークが
目印の、アメリカはニューヨーク出身の4人組スラッシャー、'92年発表の2ndアルバム。
'92年と言えば、既に本格的にスラッシュ・メタル冬の時代へと突入し始めていた時期だが、
本作はそんなタイミングに発表された作品とはとても思えない、デス声の一歩手前で踏み止まって
力強いシャウトを響かせるVoといい、容赦なく刻まれるザクザクのGリフといい、なかなかに耳を惹くメロディを
紡ぎ出すツインGといい、緩急を飲み込みタイト且つダイナミックなリズムを叩き出すリズム隊といい、
痛快なまでに疾走しまくりの、ストロングで高純度なスラッシュ・メタル・アルバムに仕上がっている。
特に、硬派な疾走感がまさにNY風味のOPチューン①、後半に印象的なツイン・リード・パートを配した③、
個人的にはアルバムのハイライト・チューンに位置付けている、歯切れの良い⑦に始まり、
ラスト・ナンバー⑨まで一気に畳み掛ける、構成のカッコ良さは最高じゃないですか!と。
正統派のスラッシュ・メタルが時代遅れの遺物と見做され始め、かといって再評価の機運が高まるには
タイミングが早過ぎた、「'92年」という微妙な時期に発表されてしまった事が何よりも本作の不幸だった、
スラッシュ・メタル・アルバムの逸品。


DEMOLITION HAMMER - Epidemic of Violence - Epidemic of Violence ★★ (2007-11-25 16:31:54)

デビュー作のタイトル・トラック。
都会派らしい、硬質で断固とした疾走感と、
アグレッシブ極まりない曲調に反して、
結構メロディアスなGソロのコントラストが印象に残る名曲。
個人的にはアルバムのハイライト・チューン。


DEMOLITION HAMMER - Epidemic of Violence - Skull Fracturing Nightmare ★★ (2007-11-25 16:43:59)

スラッシュ・メタル・アルバムのOPナンバーはこうでないと!
・・・といった感じで疾走しまくる高速スラッシュ・チューン。
猛烈に畳み掛けて来る分厚いリフ&タイトなリズムと、
意外なくらいメロディアスなツインGが良い味出してます。
(叙情的というわけではないが)


DEMOLITION HAMMER - Tortured Existence ★★ (2009-03-09 21:48:00)

'86年に結成されたNY出身の4人組デスラッシャーが、CENTURY MEDIA RECORDSより'91年に発表したデビュー作。
その昔うっかり買い逃したら、いつの間にやら中古盤市場でプレミアがついてしまい、これまでとても手が出せるような
状況にはなかったのだが、先日、ようやっとリマスター盤が再発されたので、喜び勇んで購入させて頂いた本作。
CENTURY MEDIAの御用達アーティスト、アクセル・ハーマンが手掛けた悪趣味全開のジャケット・アートワーク
(溶解しかかったオッサンの顔面のドアップ)や、プロデューサー=スコット・バーンズ、MORRI SOUNDスタジオにて
レコーディング・・・といった制作環境、そして何よりそのバイオレントな作風から、発表当時は「デス・メタル」の
カテゴリーに入れられる事も多かった作品なれど、今改めて聴き直すと、デス声の一歩手前で踏み止まって
咆哮する濁声Voといい、重厚に刻まれるGリフ&緩急を織り交ぜてスピーディに疾走するリズムが生み出す
カタルシスといい、メロディアスなフレーズを紡ぎ出すツインGといい、そのサウンドは、デス・メタル特有の
アングラ臭よりも、外向きに放出されるスラッシュ・メタル然としたエネルギーの方が強く印象に残る。
特に、アルバム本編を激烈に締め括る⑨は、スラッシャーなら一発K.O.確実のキラー・チューンかと。
スラッシュ・メタル好きなら、2nd『EPIDEMIC OF VIOLENCE』と併せて聴かずには済ませられない名盤ですよ!


DEMOLITION TRAIN (2015-06-24 23:39:16)

初期METALLICA+MOTORHEAD÷初期IRON MAIDENみたいなサウンドを聴かせてくれるギリシャの4人組。
アポストリス(Vo、G)とヴァシリス(G)コラカス兄弟らによりバンドが結成されたのは'09年。
当初は専任Voを含む5人組だったようだが、程なくアポストリスがGとVoを兼任する現在の編成に落ち着く。
'11年に制作したデモ『KILL YOUR BOSS』や、METAL HAMMAER誌に提供したMETALLICAの“LEAPER MESSIAH”のカヴァー(日本盤にボートラとして収録)が好評を博した勢いを駆って、バンドはフル・アルバムのレコーディング作業を開始。『KILL~』からの再録音曲も含む10曲入りデビュー作『UNLEASH THE HORDES』は、ギリシャのインディーズNO REMORSE RECORDSから'14年に発表された。


DEMOLITION TRAIN - Unleash the Hordes ★★★ (2015-06-24 23:50:10)

アートワークを踏まえてバンド名を意訳するなら「暴走機関車」といったところでしょうか?
この昭和プロレスラーのニックネームみたいなバンド名に相応しく「華美な装飾もヒネったアレンジもお呼びじゃねぇぜ!」とばかりに、NWOTHMやスラッシュ・リバイバルも飛び越えて、更にルーツを遡ったパンク+メタルなサウンドをストレートに叩き付けて来る4人組が'14年に発表したデビュー作。
無理に喉を潰さず、素に近い声でガナり立てる粗野なVoに、「刻む」というより豪快に「掻き鳴らす」感じのGリフとが、荒ぶる掛け声コーラスを伴ってオラオラ飛ばしまくるOPナンバー①なんてもろパンク路線ですが、このバンドの場合、尺をたっぷり取って派手に弾きまくる2本のGが楽曲の鋼鉄成分を高め、サウンド全体をメタリックにビルドアップしてくれているのが美点。
殊に、ツイン・リードGがドラマティックに駆け巡る⑤⑨、厳ついB主導のMOTORHEAD風な曲調に流麗なGソロがアクセントを加える⑩は、パンキッシュな衝動性のみならず、初期IRON MAIDENばりに編み上げられた劇的な構築感も堪能できる、本編の醍醐味が詰まった名曲ぶり。
他にも、プレ・スラッシュ/スピード・メタリックな②や、メリハリを効かせて畳み掛ける③など秀曲多数を収録する本作は、纏わり付くようなジメジメ感を豪快にスッ飛ばしてくれる、梅雨時のお供に最適な1枚ではないかと。


DEMOLITION TRAIN - Unleash the Hordes - All Hell Is Breaking Loose ★★ (2015-06-27 01:20:47)

強面のBイントロから、濁声Voが歌う
男臭くもキャッチーなサビメロまで
知らない人に「これ、MOTORHEADのカヴァー曲だよ」と
言ったら、十中八九は信じるじゃないでしょうか?
ただ、流麗に組み立てられたGソロは現代的で
この辺の取り合わせの妙がこのバンドならではの味か。


DEMOLITION TRAIN - Unleash the Hordes - Demolition Train ★★★ (2015-06-27 01:27:04)

刺々しくもキャッチーなGリフ、「暴走機関車」の如く突き進むリズムに、
劇的に炸裂するなツイン・リードGから主張の強いBまで、
バンドの長所全部入りで疾走する
まさしく彼らのテーマ曲に相応しい逸品。


DEMOLITION TRAIN - Unleash the Hordes - Metal Mayhem ★★★ (2015-06-27 01:12:05)

この曲名で、破れかぶれな突進振りを聴いていたら
何となく英国のWARFAREのことを思い出してしまいましたよ。
しかし回転の速いGリフも演奏もキレっキレで
中盤の転調してからドラマティックにツイン・リードGが
走り出すインスト・パートはIRON MAIDENっぽくもあるという
非常にお得感溢れる名曲。アルバムのハイライトですね。


DEMOLITION TRAIN - Unleash the Hordes - Unleash the Hordes ★★★ (2015-06-27 01:30:24)

アルバム表題曲。高速で回転するGリフのクールさは本編随一。
初期METALLICAやDIAMOND HEADに通じる魅力有り。
上擦り気味のVOと共に全セクションが前のめりに突っ走る様は
プレ・スラッシュ/スピード・メタル的でもあります。


DEMON - Blow-Out ★★ (2012-08-04 00:46:31)

思わず「もうちょっと何とかならんかったのか・・・」と声を掛けたくなる貧相なアートワークが目印の、'92年発表の9thアルバム。しかし見た目に反して中身は充実しているのだから流石はDEMON。
前作『HOLD ON TO THE DREAMS』を最後にKey奏者のスティーヴ・ワッツが脱退してしまったため、今回から曲作りのパートナーがスティーヴン・ブルックス(G)に交代しているのですが、これによりプログレ・テイストや大作主義が綺麗サッパリ取っ払われ、ソリッド且つコンパクトにまとめられた楽曲は過去最高にギター・オリエンテッドでヘヴィ・メタリック。
反面、メロディにキャッチーさが欠ける場面も散見され、その辺りにはやはりスティーヴ・ワッツの不在を実感せざるを得ないわけですが、スティーヴン・ブルックスもその穴を埋めるべく、ソング・ライターとしてもギタリストとしても奮闘しており、特に、Gが咽び泣くイントロから一気に惹き込まれてしまう⑤、キビキビとアップテンポの⑥、起伏に富みドラマティックな⑪、タイトルからして名曲の風格を漂わす⑫は、相変わらず燻し銀の魅力を発散しまくりのデイヴ・ヒルの親父声Voと、哀愁に満ちたメロディ・センスに冴えを感じさせるスティーヴンのGプレイにグッとくる逸品です。
ジャケットで引かずに、まずは一聴をお薦めしたいアルバムですね。


DEMON - Blow-Out - Sacred Heart ★★ (2012-08-06 21:24:28)

このタイトルだけで名曲認定したくなりますが
実際、美しく爪弾かれるアコギに、デイヴ・ヒルの
切々とした歌声が被さるイントロだけで
ノックアウトされてしまいます。
欲を言えば中盤にもうひと展開欲しいのですが、
この芸のない実直さもDEMONの魅力の1つなのです。


DEMON - Blow-Out - Stop the Fire ★★★ (2012-08-06 21:13:55)

哀愁に満ちたスティーヴン・ブルックスの
Gの妙技が冴えるロッカ・バラード。
物悲しい曲調ながら、威厳を失っていない辺りが
如何にも大英帝国出身バンド、流石DEMONです。


DEMON - Breakout ★★★ (2012-05-27 01:00:39)

'87年発表の6thアルバム。DEMONのカタログの中では比較的影の薄い存在ですが(全部影が薄いじゃん?とか言わないように!)、実はこれがなかなかの力作。
勇ましいファンファーレ調のKeyを伴った重厚な①、“HURRICANE”のタイトルに恥じぬ勢いを感じさせてくれる②・・・という開始早々のハードな展開に象徴されるように、今回は近作に顕著だったプログレ風味が後退し、代わって1st~2ndアルバムの頃を思わせるハード・ロッキン/へヴィ・メタリックなエッジとエネルギッシュな躍動感が戻って来ており、特に、子供達による賛美歌調のイントロに導かれて疾走を開始する⑤は、“ENGLAND’S GLORY”というタイトルが物語る通り、大英帝国の輝かしい歴史を高らかに謳い上げる逸品。(本国のライブではさぞかし盛り上がったに違いない)
また、ただ勢い任せなだけでなく、軽快なタッチで奏でられるピアノがポップな高揚感を運んでくる⑥や、デイヴ・ヒルが自身の「ヘタウマ系シンガー」とのイメージを粉砕し感動的な歌声を披露するバラード⑨等、本編にはタイプの異なる名曲が配置。それ以外にも――ドラマ性が薄れてしまった点に若干の物足りなさを覚えなくもないのですが――聴けば聴くほど味が染み出してくる楽曲が顔を揃えている。
名盤として名高い次作『TAKING THE WORLD BY STORM』誕生の重要な布石となった1枚として、再評価を望みたい隠れた力作です。


DEMON - Breakout - England's Glory ★★★ (2012-05-27 20:38:07)

聖歌隊のイノセントな歌声をイントロに、
大英帝国の栄光の歴史を高らかに謳い上げる
ノリノリのHRチューン。
ご当地のライブではさぞかし盛り上がったことでしょう。


DEMON - Breakout - Standing in the Shadow ★★★ (2012-05-27 20:44:50)

全体的にハード志向が貫かれた6thアルバムですが
この曲は案外にポップ。スティーヴ・ワッツの
流麗にして軽快なKeyワークが心踊る高揚感を
演出していて、やはりこの人の適性は
こっち路線なんだな~と。
とは言え、中間部には泣きのGが配され、
曲展開にはきっちり緩急も設けられています。


DEMON - Breakout - Through these Eyes ★★★ (2012-05-27 20:41:37)

テクニックよりも味で勝負!なヘタウマ系シンガーに
分類されることの多いデイヴ・ヒル氏ですが、
この劇的且つ感動的な名バラードにおける歌声は
並のシンガーじゃ太刀打ちできないほどにエモーショナル。
哀愁の親父ボイスに男泣き必至ですよ。


DEMON - British Standard Approved ★★ (2018-07-01 21:54:22)

今作への参加を最後に、病没したオリジナル・メンバー、マルコム・スプーナー(G)に捧げられている’85年発表の4thアルバム。
前作『悪魔主義』で開眼したプログレッシブ・ロック路線に更に大胆に踏み込んでおり、DEMON史上最大の問題作といえば、真っ先に本作の名前が思い浮かぶ人も多いのではないかと。タイタニック号がモダン・アート調に描かれたジャケット、やがて沈みゆく豪華客船と、アルバム制作当時の閉塞感漂う英国の世相を重ね合わせたコンセプト、個々の楽曲のインパクトより、滑らかに紡がれる作品全体の構成を重視した作り、そして何より実力派シンガーぶりが板に付いてきたデイヴ・ヒル(Vo)の歌唱と、スティーヴ・ワッツ(Key)の鍵盤捌きを両軸に展開されるサウンドに、最早NWOBHM色は勿論、バンド名から想起するような悪魔感も皆無。PINK FLOYDを引き合いに批評されたという本作について、国内盤の解説でデイヴが「DEMONはアルバム毎に変化してリスナーを驚かせてきた」と胸を張っていて、いやまぁ確かにビックリはしましたよ?ビックリはね…という。
そんなわけで、長らくコレクションしている「だけ」に留まっていた本作ですが、数年前に不意に自分の中に到来したDEMONブームに背中を押され改めて聴き直してみたところ、時に淡く、時にポップに、そして時に壮大に繰り広げられるサウンドの質の高さがようやく理解できた次第。何より進化と称して安易に売れ線に走るのではなく、あえてプログレ方面に突き進む、DEMONの頑固な英国気質には敬意を表さずにはいられません。
まかり間違っても入門盤にはお薦めしませんが、スルーするのは惜しい1枚であります。


DEMON - British Standard Approved - Proxima ★★★ (2018-07-03 00:15:28)

壮大でドラマティックなバラード。
スティーヴ・ワッツのKeyをバックに
主役として堂々たる歌いっぷりを披露する
デイヴ・ヒルの「実力派シンガー」ぶりが聴きモノです。


DEMON - British Standard Approved - Wonderland ★★ (2018-07-03 00:18:35)

曲調は明るくポップですが
歌詞は「ワンダーランド」(当時の英国)を皮肉っているという
英国バンドらしいDEMONのシニカルなセンスが堪能できる
爽やかなハードポップ・チューン。


DEMON - Heart of Our Time ★★ (2012-05-21 09:21:19)

オリジナル・メンバーのレス・ハント(G)脱退と、喜多郎から影響を受けたというKey奏者スティーヴ・ワッツの加入が重なって、脱HR/HM志向が加速した4th『BRITISH STANDARD APPROVED』と同じ年にリリースされている5thアルバム。このリリース・ペースの早さには盟友マル・スプーナー(G)が肺炎により死去したことが大きく関わっており、後にデイヴ・ヒル(Vo)は「マルの病没後、すぐにでも行動を起こさなければDEMONの歴史はあの時で終わっていたと思う」と述懐している。
で中身の方は、前作よりはHRテイストを回復しているとは言え、Keyが全体の雰囲気を決定付ける役割を担い、コンパクト且つシンプルにまとめられた楽曲はやっぱり随分とポップ。OPナンバー①なんてお洒落な女性コーラスまで取り入れられていて、1stや2ndの頃しか知らない人がこれを聴いたらDEMONだと気付かない可能性さえあるのでは・・・と書こうとして「それはないか」と思い止まった。何しろここには新G.ジョン・ウォーターハウスが紡ぐ燻し銀の泣きメロがある上、何と言っても一聴してすぐそれと分かる強力な個性と哀愁を背負ったデイヴ・ヒルの親父声Voが、本作がどうしようもなくDEMONのアルバムであることを主張しているわけですからね。
ポップな曲調にプログレ・タッチのKeyサウンドと泣きのGが交錯する②③、映画『未知との遭遇』の交信音チックなフレーズを伴って展開していく涙なしには聴けない名バラード④、7thで結実するドラマティック・メタル路線の試し打ち的な⑨は、本作ならではの魅力を湛えた名曲。
MAGNUMと比較しているレビューをどこぞで見かけましたが、「確かに!」と膝を打ちたくなる1枚です。


DEMON - Heart of Our Time - Expressing the Heart ★★★ (2012-05-22 23:06:58)

コンパクトにまとめられた楽曲が並ぶ作中にあって
この曲のみは6分以上の長尺を誇りますが、
実際、神秘的なイントロに始まり、DEMONらしい
泣きを伴ったメロディや曲展開はそれも納得の
ドラマティックな仕上がり。
ところで、Keyが時折奏でる印象的なフレーズは
映画「未知との遭遇」を元ネタにしているのでしょうかね。


DEMON - Heart of Our Time - Genius? ★★ (2012-05-23 07:15:27)

ポップ&モダンな曲調の上で
伸びやかに歌うジョン・ウォータハウスの
Gプレイが胸に沁みます。
デイヴ・ヒルも歌が上手くなったなぁ、と
しみじみ実感させられる1曲。


DEMON - Hold On to the Dream ★★ (2012-05-24 06:52:09)

優れたソングライターとして、そして腕利きミュージシャンとして、デイヴ・ヒル(Vo)と共にDEMONを支えてきたKey奏者、スティーヴ・ワッツの参加最終作となった'91年発表の8thアルバム。とは言え別に両者の関係が険悪化したとか、そういうマイナス要素が脱退の理由ではなかったようで、それはデイヴが本作をDEMONの重要作品の1つに挙げ、スティーヴのバンドに対する貢献の大きさに謝辞を捧げている再発盤CDの解説からも読み取れます。
んで、そのスティーヴ・ワッツの手によるドラマティックなKeyのイントロに導かれ、溌剌として勇ましいOPナンバー①で幕が上がる本作は、大枠としてはブリティッシュHM路線の名盤だった前作の流れを汲みながらも、全体的にドラマ性とヘヴィ・メタリックな荒々しさは薄らいでいる。起承転結がバッチリ決まった雄々しく力強い③はアルバム屈指の名曲と言えますし、続くこれまた劇的な④、どこかノスタルジックな雰囲気を喚起するバラード⑤、アイリッシュ風味漂う⑧辺りもグッと聴き手を惹き込むパワーとクオリティを有してはいるのですが、アルバム全体を見渡すと強く印象に残る曲とそうでない曲がハッキリと分かれてしまっているため、やや盛り上がりには欠けるかな、と。
尤も、これは前作『TAKING THE WORLD BY STORM』が素晴し過ぎたがゆえにそう感じるのであって、本作単体で評価すれば決してつまらない作品というわけではないのですが。


DEMON - Hold On to the Dream - Eastern Sunset ★★★ (2012-05-26 01:06:24)

神秘的なイントロに始まり、
じっくりと盛り上げてから疾走へと転じ、
壮大なスケール感を伴ってエンディングを迎えるという
これぞブリティッシュHM、な起承転結が決まった
ドラマティックな名曲。
間違いなくアルバムのハイライトですよ。


DEMON - Hold On to the Dream - Hold On to the Dream ★★★ (2012-05-26 01:10:28)

VoとGがゆったりと哀愁のメロディを歌い上げ、
DARE辺りに通じるアイリッシュ風味が
仄かに香ってくる高品質な叙情HRナンバー。


DEMON - Night of the Demon ★★ (2012-02-20 23:34:51)

'81年発表の1stフル・アルバム。(邦題は『魔夜』)
BLIND GUARDIANが“DON'T BRAKE THE CIRCLE”をカヴァーした事でこのバンドに興味を持ち、当時折り良くCD化された本作を購入したのですが、BGのカヴァーがバキバキにビルドアップされたスピード・メタル・バージョンであったこと、NWOBHMに属するバンドだし、この名前で、ホラー映画調のジャケット・アートワーク、そしてハッタリの効いた邦題の数々もあって、さぞかしオカルティックでオドロオドロしい(それこそKING DIAMONDみたいな)サウンドが聴けるものとワクワクしながら再生ボタンを押してみたら、始まったのはキャッチーで、時にポップとさえ表現出来そうな展開もみせるハードロック・・・。「期待してたのと違うじゃねぇか!」と勝手に憤慨し、長らく放置プレイの刑に処していたのですが、その後、改めて聴き直してみたら「あれ?これってこんなに良いアルバムだったの?」と目と耳から鱗がボロボロ落ちまくりましたよ。
確かに軽快なノリの楽曲が本編の大半を占めているものの、デイヴ・ヒル(Vo)の暑苦しいオヤジ声と、マル・スプーナー&レス・ハントのツインGコンビが泣きの入ったメロディを随所に差し込んで来るため、明るくハジけ切れない雰囲気が纏わり付く辺りはいかにもブリティッシュ。
特にA面サイドの楽曲の充実っぷりには目を瞠るものがあり、「RISE・・・RISE・・・」という不気味な呪文詠唱に導かれてスタートするアルバム表題曲“NIGHT OF THE DEMON”は、キャッチー且つ泣きを伴ったメロディとGプレイが強く印象に残る、DEMON屈指の名曲ですね。


DEMON - Night of the Demon - Father of Time ★★★ (2012-02-22 23:00:54)

1stアルバムでは“NIGHT OF THE DEMON”に
匹敵する名曲ではないでしょうか。
華はないけど、Vo並に歌い、泣く、
レス・ハントのGプレイが存在感を発揮する
哀愁のバラード。


DEMON - Night of the Demon - Into the Nightmare ★★ (2012-02-22 22:56:28)

邦題は“悪夢への誘い”。
シンプルだが非常にキャッチーな
Gメロディが耳に残る逸品。
レス・ハントが紡ぐメロディには
哀愁成分が多く含まれているのですが、
じめじめしていないのでポップな
曲調の躍動感を殺していない点も
素晴しい。


DEMON - Night of the Demon - Night of the Demon ★★★ (2012-02-21 22:08:13)

デイヴ・ヒルの暑苦し・・・もとい情熱的な歌声と
泣きを含んだツインGがヨーロピアン・メタル然とした
湿り気と怪しげな雰囲気を発散しているが、
同時にどこか楽しげでキャッチーなノリも同居したDEMONは、
「オカルト・メタルでもサタニック・メタルでもなく
《お化け屋敷メタル》である」と評していた人がいましたが
まさに言いえて妙。


DEMON - Night of the Demon - One Helluva Night ★★ (2012-02-21 22:11:47)

邦題は“恐怖の一夜”ですが、そんな雰囲気は
露とも感じさせぬノリノリの曲調が逆に印象に残りますね。
但し、鋭角的なGリフや、ツインGが奏でる
湿り気を帯びたメロディはいかにもNWOBHM出身バンド
といった趣き。


DEMON - Taking the World by Storm ★★★ (2012-03-28 22:42:11)

嘗ての相棒マル・スプーナーは他界、オリジナル・メンバーのレス・ハントも既にバンドを去り、唯1人残されたデイヴ・ヒル(Vo)がDEMONの看板を背負って'89年に発表し、久々に国内盤リリースも実現した7thアルバム。
一時期はプログレ方面への思索を深め、別世界へと旅立ってしまった感もあったDEMONでしたが、その後は徐々に本分を取り戻し、本作では遂に多くのファンが「彼らのベスト作品と言えばコレ」とその名を挙げるレベルの傑作をモノにするに至った。
独特のノリの良さと、印象的なメロディを奏でるツイン・リードGを伴って疾走する楽曲が並ぶアルバム序盤は、往年のDEMONサウンドを更にヘヴィ・メタリックに仕上げたかのような感触ですが、4曲目以降は7分~11分台の長尺曲が連続する大作主義が打ち出されており、中でも、デイヴ・ヒルの新たな曲作りのパートナーでもあるKey奏者,スティーヴ・ワッツのセンス溢れる仕事っぷりがギラリと光る“REMEMBRANCE DAY”は、スコットランドの雄大な大地を想起させる哀感を帯びたメロディと、大英帝国の威厳に満ちた重厚且つドラマティックな曲調に男泣き必至の超名曲。良い具合に枯れたデイヴの親父声がまた、絶妙に曲の放つ哀愁を増幅してくれていますねぇ。
ベルリンの壁崩壊の喜びを高らかに歌い上げる“BLUE SKIES IN RED SQUARE”、ラストに鎮座まします11分越えのヘヴィ・バラード“TIME HAS COME”といった、見事な構築力を発揮して長尺をダレずに聴かせ切る大作曲の数々を聴くと、プログレ方面に傾倒していた時期(いわゆる迷走期)の作品群さえもきっちりと己の糧として消化していることが伺えます。


DEMON - Taking the World by Storm - Remembrance Day (A Song for Peace) ★★★ (2012-03-28 22:48:23)

曇天の下に広がるスコットランドの雄大で美しい
大地が目に浮かぶような、哀愁と力強いドラマ性に
彩られた7thアルバム屈指の名曲。
デビュー当時はヘタウマ系だったデイヴ・ヒルですが、
この曲では見事な歌いっぷりを披露して聴く者の涙を
誘ってくれます。
(と言いつつ、テクより味で勝負の基本スタイルは不変ですが)


DEMON - The Plague ★★★ (2012-03-26 23:13:27)

NWOBHM然としたツインG主導のHR/HMスタイルから、Keyの存在がカギをプログレ・ハード路線へと、DEMONサウンドがドラスティックな変貌を遂げた'83年発表の3rdアルバム。
邦題こそ『悪魔主義』と恐ろしげですが、時にポップに響く叙情メロディ、Key主体の凝ったアレンジ、トレヴァー・ホーン人脈に連なるエンジニア勢が手掛けた風格漂う音作り、そしてこれまでより一回りも二回りもスケールアップした曲展開を伴うアルバム表題曲①に代表されるように、本作はASIAやMAGNUMといったバンドの名前を思い出すプログレ・ハードの領域へとかなり大胆に踏み込んでいる。
従来のマイナー調のハードネスやロックンロール・テイストが一掃された分、ドラマティックな大作主義が前面に押し出された作風は賛否両論分かれる内容ではあるものの、(上品なジョン・ウェットンやボブ・カトレイの歌唱の真逆を行く)デイヴ・ヒルのソウルフルなオヤジ声は相変わらずの存在感を誇示し、また泣きの入ったフレーズを紡ぐレス・ハントの情感豊かなGプレイも健在だしで、よくよく聴けばDEMONサウンドの「核」たる部分には実は大きな変化はない。
インスト・パートと歌入りパートの2段構えが取られた7分以上に及ぶ哀愁の大作ナンバー③、2部構成で組み立てられた④⑤の流れ、シアトリカルな雰囲気も漂うバラード⑦辺りは、従来の「DEMONらしさ」と新たに導入されたプログレ・テイストとが巧みに溶け合わされた名曲と言えましょう。
NWOBHMマニアはもとより、プログレ愛好家の方にも是非お試し頂きたい1枚。


DEMON - The Plague - Fever in the City ★★★ (2012-03-27 22:28:54)

美しいインスト・パートと、劇的に盛り上がる
歌入りパートの二部構成で組み立てられた
ドラマティックな大作ナンバー。
曲展開のカギを握るのはセッションKey奏者の
アンディ・リチャードで、完璧にプログレ方面に
片足を突っ込んだ仕上がり具合ですが、
デイヴ・ヒルのソウルフルな親父Voと
レス・ハントな泣きを湛えたGプレイがしっかりと
DEMONの刻印の役割を果たしてくれています。


DEMON - The Plague - The Plague ★★★ (2012-03-27 22:36:00)

イントロのメロディが本編終曲“地獄へのステップ”で
再びリプライズされるという、3rdアルバムにおける
プログレ方面への歩み寄りを率直に伝えてくれる
アルバムOPナンバー兼アルバム表題曲。
スペーシーなコーラスに包まれてポップな
メロディを歌うデイヴ・ヒルのVoも
どことなく親父臭を抑え気味のように感じられますね。


DEMON - The Unexpected Guest ★★★ (2012-02-23 05:30:37)

本邦初登場作となった'82年リリースの2ndアルバム(邦題は『招かれざる客』)。
不気味なアートワークに仰々しい邦題、オカルト趣味を前面に打ち出した歌詞、それでいてダークさやオドロオドロしさは控えめに、ブリティッシュな哀愁を湛えて時にポップな表情さえ見せる楽曲の数々・・・と、デビュー作の作風を忠実に受け継いだHRサウンドは健在。
寧ろ、Keyをアクセントに用いて、よりキャッチーに、よりメロディアスに洗練された収録楽曲のクオリティには確かな向上の跡が見て取れ、中でもその筆頭に上げられるのがOPナンバー“DON'T BREAK THE CIRCLE”。和風メロディを取り入れた怪しげな序曲から繋がる劇的な曲展開、味のあるオヤジ声を駆使して憂いを帯びた歌メロをエネルギッシュに歌い上げるデイヴ・ヒルのVo、エモーショナルな泣きメロ携えて切り込んで来るツインG、そして思わず一緒に歌いたくなる強力なキャッチネスと、この名曲には初期DEMONの魅力の全てが詰め込まれていると言っても過言ではありません。
他にも、濃厚に咽び泣くバラードの名曲“HAVE WE BEEN HERE BEFORE?”もあったりして、個人的にはDEMONの代表作と言われるデビュー作より愛聴している1枚だったりします。


DEMON - The Unexpected Guest - Beyond the Gates ★★ (2012-02-25 00:51:49)

邦題は“地獄のゲート”。物々しいですなぁ。
湿り気やミステリアスな雰囲気を
演出するKeyが隠し味的に用いられた
HRナンバーで、ここでも耳を奪われるのは
やはりデイヴ・ヒルの情熱的な歌声と
レス・ハントが紡ぐ泣きのメロディ。


DEMON - The Unexpected Guest - Don't Break the Circle ★★★ (2012-02-23 23:19:22)

和風(?)メロディが聴かれるイントロ“監視”から
繋がっていく、適度な疾走感も伴ったドラマティックな曲展開、
一度聴いただけで「Don'T break the circle~♪」と
合唱せずにはいられないキャッチーな歌メロに、
全編に溢れる泣きのGメロディetc・・・と、この曲には
初期DEMONの魅力がギュギュッと凝縮されていますね。
BLIND GUARDIANのスピード・メタル・バージョンからは
感じられなかった「大英帝国の威厳」が漂って来るあたりも◎