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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 1601-1700

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 1601-1700
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DOKKEN - From Conception: Live 1981 ★★★ (2019-04-30 09:14:45)

'07年に突如リリースされたDOKKENの蔵出しライブ。1st『BREAKING THE CHAINS』(’81年)発表後、ドイツからアメリカへと戻ったDOKKENが、メジャー・レーベルとの契約を得るべくカリフォルニアでクラブ・ツアーを行っていた時期のライブが収められており(どこで録られたものかは不明らしい)、Gソロ・タイムを含む全10曲中、3曲が未発表曲という構成に食指をそそられ思わず購入してしまいました
レコーディング時のラインナップは、ドン・ドッケン(Vo)、ジョージ・リンチ(G)、ミック・ブラウン(Ds)、RATTへと去ったフォアン・クルーシェの後任として新たにバンドへ参加したばかりのジェフ・ピルソン(B)という黄金メンバー。後の洗練されたサウンドに比べると、本作で炸裂するバンドの若さ迸るパフォーマンスは、まるで観客の熱気溢れる声援と、海の向こうで盛り上がるNWOBHMに触発されたかの如く荒々しくメタリック。
とは言え、代表曲“BREAKING THE CHAINS”を始め、健在のボーカル・ハーモニーの美しさには聴き惚れてしまいますし、ジョージのGプレイも既にキレッキレ。何よりそれに対抗するドンの、身の内から迸るエネルギーを制御してきれていないかのようなシャープ気味の歌唱が実にパワフル。まぁ現在との隔世の感ぶりに若干の切なさを覚えなくもないですが、ともあれ観客との掛け合いを盛り込みつつドンとジョージが――不仲ゆえではなく新人らしい健全な競い合いの結果として――激しく火花を散らす“NIGHRIDER”は、本作のハイライトかと。こんだけ白熱のライブを演ってればそりゃ人気も出ますよ。
音源の貴重さと内容の充実度が釣り合った、まさしく「お宝発掘」というべき1枚。


DOKKEN - Tooth and Nail ★★★ (2016-09-25 21:49:07)

インスト序曲“WITHOUT WARNING”を経て、鋭利に疾走するキメの名曲“TOOTH AND NAIL”のカッコ良さだけで本編の出来の良さを確信させられてしまう(そしてそれは間違っていない)、’84年発表の2ndアルバムにして本邦初登場作。
このOPのドラマティックな流れからも明らかなように、独特のトーンで鋭く切り込んで来るジョージ・リンチのフラッシーなG、よりワイルドでメタリックなビートを刻むようになったジェフ・ピルソン&ミック・ブラウンのリズム隊…といった具合に、前作では「歌」の引き立て役に徹していた楽器陣が、今回は生き生きとその存在感を主張。勿論、益々表現力に磨きを掛けたドン・ドッケンのVoも冴え渡り、4つの個性が対等に(ポジティブな意味で)ぶつかり合って火花を散らすことで、緊張感だけでなくバンドとしての一体感、それにいかにもLAメタル的な華やかな雰囲気がアルバム全体から溢れ出して来ます。
収録曲の粒の揃い具合という点では次作『UNDER LOCK AND KEY』に軍配が上がりますが、それでもDOKKEN入門盤としてお薦めするならば、メロディとハードネスが理想的バランスをとる本作を猛プッシュ。収録曲にしても、冒頭で述べた彼らのHMサイドを象徴する名曲“TOOTH~”を始め、美しく劇的なバラード“ALONE AGAIN”から、メンバー全員が歌える強みを活かした美麗なハーモニーが堪能できる“INTO THE FIRE”まで、DOKKENというバンドの魅力的な側面が的確に切り取られています。
日本でのDOKKEN人気を決定付けた名盤にして、LAメタルの盛り上がりを語る上でも欠かすことの出来ない1枚ですね。


DOKKEN - Tooth and Nail - Alone Again ★★★ (2016-09-25 21:59:26)

“TOOTH AND NAIL”がDOKKENのハードサイドを象徴する
名曲なら、こちらはソフトサイドを代表する名バラード。
この手の楽曲を歌わせたら、ドンの透明感を湛えたVoは無敵ですね。
エンディングに向けて抒情性をどんどん増幅させていく
ジョージの泣きに満ちたGプレイにも辛抱堪らんものがありますよ。


DOKKEN - Tooth and Nail - Into the Fire ★★★ (2016-09-25 22:05:44)

中庸なHRバンドとしてのDOKKENの魅力が横溢する逸品。
中間部のドン・ドッケン、ミック・ブラウン、ジェフ・ピルソンに
よる三声ハーモニーの美しさは、STRYPERやPRAYING MANTISに匹敵します。
(ライブでもちゃんと再現できる点もポイント高し)
随所で印象的なフレーズを差し込んで来るジョージ・リンチが
ここでも良い仕事しています。


DOKKEN - Tooth and Nail - Tooth and Nail ★★★ (2016-09-25 21:54:17)

個人的にも、DOKKENの名を聞いて真っ先に思い浮かぶのがこの疾走曲。
前作とは比べ物にならないぐらい主張しまくるリズム隊、
負けじと声を振り絞るドン・ドッケンと、
一気にへヴィ・メタリックな光沢が増しています。
何より間奏部分におけるジョージ・リンチのGソロは
これだけで彼のギターヒーローとしての地位を確定させた
名演と言っても過言ではありませんよ。


DOKKEN - Under Lock and Key ★★★ (2016-09-26 23:07:23)

MTVの登場で市場規模が爆発的に拡大し、HR/HMシーンはメインストリーム化が一気に進行。そうした変化を踏まえ、音作りから楽曲までメタリックな荒々しさを抑制した分、ソフトで洗練された側面が強調されている’85年発表の3rd。『TOOTH AND NAIL』が上り調子のDOKKENの勢いを十全に捉えた作品だったとするならば、こちらは円熟の域に入ったバンドの安定感(内情はどうあれ)を楽しむべき1枚といったところでしょうか。
哀愁が滲む“UNCHAIN THE NIGHT”や、MTVでビデオが頻繁にオンエアされアルバム・セールスの押し上げたという“SLIPPIN’ AWAY”“IT’S NOT LOVE”辺りが物語る通り、収録楽曲はミッドテンポを中心にまとめられ、よりキャッチー&メロディアスに磨きが掛けられています。ドンのVoにしろジョージのGにしろ、「俺が」「俺が」という過度な自己主張は控えめに、きっちりと楽曲を活かす方向でのパフォーマンスに専念。極上の三声ハーモニーに彩られた“IN MY DREAMS”が放つ比類なき美しさなんてその好例ですよ。
無論、彼らが大人しいポップ・バンドになってしまったなんてことはなく、本編ラストを締め括るのは、ジェフとミックのリズム隊が気張る疾走ナンバー“TIL THE LIVIN’ END”ですし、何より「柔」のVoと、エッジを効かせた「剛」のGが真っ向勝負で火花を散らす必殺の一撃“LIGHTNING STRIKES AGAIN”のカッコ良さた来た日にゃあ…。そりゃクリス・インペリテリもGリフを真似たくなりますわなと。
聴き始めのインパクトこそ前作に一歩譲るものの、単純にクオリティを評価すれば本作を「DOKKENの最高傑作」とする意見に大いに賛同できる1枚です。


DOKKEN - Under Lock and Key - In My Dreams ★★★ (2016-09-26 23:13:14)

“INTO THE FIRE”の進化系。
当時のバンドの充実ぶりが反映されたかのような
息の合った三声ボーカル・ハーモニーの美しさに聞き惚れます。
DOKKENのソフト・サイドの最高到達地点を垣間見せてくれる名曲ではないかと。


DOKKEN - Under Lock and Key - Lightnin' Strikes Again ★★★ (2016-09-26 23:23:45)

どこかで聴いたようなGリフ…というか、後続がこぞって真似た結果
(インテリペリとかインテリペリとか、あとインテリペリとか)
すっかりHMのスタンダートと化してしまった名Gリフのカッコ良さは
まさしく雷に打たれたかの如く。
「柔」のVoと「剛」のGの対決は、この曲に関してはG優勢なのですが
それでも負けじと声を振り絞る、終盤のドンの熱いシャウトが
メタル・ハートにビンビン響きますね。


DOMINOE - Keep in Touch ★★★ (2021-05-04 00:38:09)

ドイツ出身で、紅一点のKey奏者を含む6人組DOMINOEが'88年に残した1stアルバム。本国ドイツや隣国スイスではかなりのヒットを記録したこともあり、今でも根強い人気を誇る1枚で、帯付の国内盤CDが中古盤屋にて、5桁のプレミア価格で売りに出されているのを見かけたこともあるぐらいですよ。
一昔前の国産RPGのオープニング曲みたいなイントロからスタートする本編で披露されているのは、シンセをふんだんに取り入れて透明感を演出するAOR/産業ロック寄りのメロハー・サウンド。ダンサンブルなビート、角を出来るだけ削りソフティケイトされた音作りは80年代ど真ん中といった趣きで今聴くと多少の古臭さが漂いますし、同ジャンルに属する英米の一線級バンドと比べると、シンガーにはもうワンランク上の歌唱力を求めたくなるというのが正直なところ。決して下手というわけではないのですが…。
しかし、後にプロデューサー業でも辣腕を振るうロバート・パプスト(G)の曲作りの才能が遺憾なく発揮された収録曲は、早くも瞠目させられる輝きを放っています。「売れてぇんだよ、俺達は!」との切実なシャウトが響てくるかの如く、どの曲もメロディは耳馴染みが良くすこぶるポップ&キャッチー。思わず赤面してまうぐらいキャッチーな④⑤、シングル・カットされヒット・チャートを賑わせた(TOP5入り)というのも納得の、伸びやかなメロディを美しいコーラス・ワークが華やかに彩る⑥や、洗練された洒落オツなロック・チューン⑦といった名曲は、DOMINOEの魅力を分かり易く体現してくれています。
現在は輸入盤が安く買えますので、未聴の方はまずはそちらからいかがでしょう。


DOMINOE - Keep in Touch - Here I Am ★★★ (2021-05-04 23:25:29)

Keyによる派手なイントロで興味を引き付け
女性コーラスも配したキャッチーかつ華やかな
サビメロで聴き手をノックアウトする名曲。
シングル・カットされ、本国ドイツではTOP5に
食い込むヒット曲になったのだとか。


DOMINOE - Keep in Touch - Let's Talk About Life ★★★ (2021-05-04 23:30:24)

ダンサンブルなビートに軽快なシンセが絡み、
仄かに哀愁を含んだキャッチーなメロディと
明るいコーラスが華を添える、ザ・80年代!
感溢れる逸品。これまたシングル・カットされて
本国では好成績を記録しています。


DON AIREY - K2 (Tales Of Triumph & Tragedy) ★★ (2016-02-17 22:58:50)

'86年にカラコルム山脈の最高峰「K2」で発生し、13名もの死者を出す惨事となった大量遭難事故「ブラックサマー」。その渦中に巻き込まれた女性登山家達の悲劇をコンセプトに綴る、ベテランKey奏者ドン・エイリー、渾身のコンチェルト・アルバム('88年発表)。ちなみに同時期に似たようなタイトルの映画(『K2/愛と友情のザイル』)が封切られており、こちとら本作はそのサントラ盤と勘違い。必死こいてショップの映画コーナーを探し回った…という無駄な労力を費やしたことでも記憶に残る1枚です。
ゲイリー・ムーアにコージー・パウエルにメル・ギャレーetc…と、ドンの人脈を活かした豪華なゲスト・ミュージシャンの顔触れも話題になりましたが、まさしく映画の劇伴の如く、シリアスな心情/情景描写に重きを置いた壮大なサウンドが紡がれる本編に、HR/HM的スリルやエキサイトメントは薄め。それでもゲイリーの泣きのGの真骨頂が冴え渡る⑤、エモーショナルなバラード⑫等は涙なくして聴けない逸品ですし、各楽曲を彩る、思わず聴き惚れるKeyプレイや美しいメロディのクオリティも流石の職人芸。
あと何より忘れちゃならないのが人見元基先生の参戦ですよ。個人的に本作一番の購入動機は、このVOW WOWフロントマンの存在にあったといっても過言ではないぐらいで(2番目はコージー。ただ作品の性格上見せ場が少ない)、期待に違わぬ豪唱を作中唯一のHRナンバー⑬で炸裂させてくれています。人見とコージーの夢の競演(俺の中で)が実現した、この名曲目当てでも購入する価値があるのではないでしょうか。


DON AIREY - K2 (Tales Of Triumph & Tragedy) - Death Zone/Whiteout ★★★ (2016-02-18 22:52:16)

“死帯”と“白い闇”の二部構成からなる、本編中では異色とも言えるHRナンバー。
人見元基がこの曲に起用されているのは、やはりニール・マーレイの推薦があったから?
そしてDsはコージー・パウエル!・・・なのかどうかは、クレジットがないので不明。
音作りがHR/HM的ではないので分かり難いのですが、ちょっとしたオカズの入れ方とか
推測するに多分。(違ってたら恥ずかしい)


DON AIREY - K2 (Tales Of Triumph & Tragedy) - Song for Al (Vocal) ★★★ (2016-02-18 23:04:12)

邦題は“アルに捧げる歌”。
アイルトン・セナ追悼番組のED曲だった・・・という事実からも、
その泣きの名バラードっぷりが伝わるのではないでしょうか。
アルバムにはインストと歌入りの2バージョンが収録されているのですが
泣き度の高さはインスト・バージョンの方が遥かに上。
流石ゲイリー・ムーア。


DON AIREY - Keyed Up ★★★ (2019-06-23 02:11:45)

現在はDEEP PURPLEに加入し、故ジョン・ロードの後任という大役をこなすドン・エイリー(Key)が'14年に発表した作品。彼のソロ・アルバムを購入するのは『K2-栄光と悲劇の物語-』(’88年)以来でして、日本盤が発売されたのもアレ以来なのだとか?
'11年に急逝したゲイリー・ムーア(G)の参加音源が収録されていることから購入を決意しましたが、ゲイリー以外のゲストの顔触れもまぁ渋い。盟友グラハム・ボネット(Vo)の参加は予想の範疇にしても、PERSIAN RISKのカール・センタンス(Vo)とか、元BLACK SABBATHのローレンス・コットル(B)とか、再結成SWEET SAVAGEのメンバーだったサイモン・マクブライド(G)とか、英国HR/HMシーン一筋に歩んできたドンのキャリアを物語るかのように、派手さはなくとも滋味溢れる面子が集結しています。
本作で聴けるのは、ドンの操るハモンド・オルガンが時にブルージーに、時にクラシカルにサウンドの基盤を作り、そこに参加メンバーの演奏が阿吽の呼吸で絡む正統派のブリティッシュHR。歌入り楽曲よりもインスト・ナンバーの方が、Voパートよりもインスト・パートの方が遥かにテンションが高い辺りが微笑ましく、中でも急逝したキース・エマーソンにオマージュを捧げるスリリングな③、RAINBOW時代から重要なレパートリーであり続ける“DIFFICULT TO CURE”のセルフ・リメイク⑧、そしてゲイリー・ムーアのギターが期待通りの泣きを発散する“アルビノーニのアダージョ”の翻案カヴァー⑩は、アルバムのハイライトと呼ぶに相応しい素晴らしさ。
ドンが発表した他のソロ作もチェックせんといかんという気分にさせられる1枚。


DON AIREY - Keyed Up - Adagio ★★★ (2019-06-24 00:49:31)

クラシックの名曲“アルビノーニのアダージョ”のカヴァー。
壮絶に泣きまくるGは故ゲイリー・ムーアの名演で、
レコーディングは'09年9月に行われていた模様。
楽曲の素晴らしさ/演奏のクオリティ両面において
まさに「お宝音源」との評価に相応しい逸品。
ドン・エイリーに感謝ですよ。


DON DOKKEN - Up From the Ashes ★★★ (2012-12-03 23:36:55)

ドン・ドッケンのソロ・プロジェクト――と言うとドンがムッとするので彼がリーダーを務めるバンド――が、'90年に発表した唯一作。
本作は、スーパー・バンドとしての「名」と、作品としての「実」の釣り合いがしっかりと高いレベルで取れている秀作で、音自体はDOKKEN路線のメロディアスHRサウンドですが、堅実に自分を盛り立ててくれる2人の凄腕ギタリストをバックに従えたドンが、「あ~、嫌いな奴が横から出しゃばって来ないグループってイイなぁ!」(と思ってたかどうかは定かじゃありませんが)と、伸び伸び気持ち良さげに、持ち前のソフトで繊細な歌声を披露しているのが印象に残ります。
主役は飽くまでVoであり、歌とギターが対等に(色々な意味で)火花を散らしまくる作風を期待する向きには物足りなく感じられるかもしれませんが、ハイテク・ギタリスト2人のセンス溢れる演奏と、ドン、ジョン・ノーラム、ピーター・バルデスによる絶品の3声ハーモニーがたっぷりとフィーチュアされた収録楽曲は、DOKKENの名曲群にも引けを取らないクオリティを提示。特に、2本のGが美しく絡み合うイントロだけでウットリ聴き惚れてしまう劇的な①、物悲しくも重厚な②、「フックの効いたサビメロ」のお手本のような④、歯切れ良くキャッチーな⑤、センチメンタルなバラード⑥といった名曲が連続する本編前半の出来栄えは強力です。
DOKKENの活動を停止するのなら、いっそDON DOKKENを復活させるってのはどうなんでしょうね。


DOOM - Human Noise ★★ (2015-11-08 23:43:23)

丁度、久々にDOOMのカタログを引っ張り出していた時に、こちらのサイトで1stの再発を知り「マジで?!」と。以前にも再発の話はありましたが、その際はいつの間にか立ち消えてしまって、もう無理なのかなと思っていたら・・・。いや、目出度い。
個人的にDOOMの音に触れたのはかなり遅く、'91年発表の本5thアルバムが最初。その時はスラッシュ・メタルからパンク、ノイズ、インダストリアル、ジャズに加えてKING CRIMSONばりのプログレ・テイストまで貪欲に飲み込みで攪拌したような、一筋縄では行かない――どころか荒縄でグルグル巻きに亀甲縛りされているかの如きアバンギャルドっつーか先鋭的つーか――なサウンドを前に、「俺にはまだ早過ぎる音だった・・・」とK.O.負けを喫したものでした。
というか、今聴いても十分尖がりまくりな本編は、先読み不能の変態チックな楽曲があったかと思えば、その合間を突いて美しいインスト曲が奏でられたりと、容易にジャンル分けを許さぬアクの強い仕上がり。諸田コウの軟体生物Bプレイを中核に、メタリックなリフを刻むG、立体的にボトムを支えるDsとが、諸田の無茶振りに見事に呼応して衝突と融合を繰り返しながらテンション高く突っ走る名曲⑦を筆頭に、混沌の権化たる収録楽曲の数々は好き嫌いを突き抜けて有無を言わさず聴き手を捻じ伏せに来ます。(サックスの導入も効果的)
「ドラマティック」とか「キャッチー」とかいうような判り易い要素とは縁遠い内容ながら、逆に何が飛び出すが分からない、お化け屋敷感、もしくはビックリ箱感が魅力の1枚ではないかと。


DOOM - No More Pain ★★★ (2016-01-13 23:46:01)

EXPLOSION RECORDSの名盤群が次々にリイシューされた近年。遂に「最後の大物」と言うべきDOOMの1stアルバムのお出ましと相成りました。
再発話が浮かんじゃ消えてを繰り返した本作なれど、結果的にはバンド自らが関わることで、リマスターだけに留まらず、アレンジから曲順まで異なるLPバージョンとCDバージョン同時収録の2枚組仕様、更にはEP『GO MAD YOURSELF』や、LP発売時の初回盤特典だったソノシート音源までボートラ収録という決定版的装丁での再発が為されたわけですから、長らく待った甲斐があったというものですよ。
・・・と、嬉しさの余りつい前置きが長くなってしまったので、音楽性同様に尖がりまくったルックスと、XのYOSHIKIが(ごく短期間ですが)ヘルプ参加していた事実から「ビジュアル系源流の一つとしてのDOOM」について一席ぶろうとか思ったのですがグダグダになりそうなので割愛。
縦横無尽に駆け巡ってDOOMサウンドの中核を為す諸田コウのBに、金属片で脳を引っ掻くような藤田のG、個性的過ぎる弦楽器隊を真っ向受け止めてみせる広川錠一のDsとが、アップからダウンまで、尋常ならざるテンションと振れ幅で荒れ狂う本作の素晴らしさについては、↑上記で諸先輩方が語って下さっている通りです。
彼らの音楽性に敷居の高さを感じる向きもありましょうが、確かに後期DOOMに通じる思索性、一筋縄では行かぬネジクレ感覚等も既に健在なれど、それを飽くまでスラッシュ・メタル・フィールド上に留め置き、荒々しいスピードと攻撃性重視にて叩きつけてくれるのが本作の強み。取っ付き易さではベストではないかと。(音質に関しては相応の覚悟が必要ですけどね)
'15年最大の収穫と言っても過言ではない再発でありました。あざっす!


DORO - Force Majeure ★★★ (2020-12-08 00:22:44)

ドロ・ペッシュというと、個人的には今でも「元WARLOCK」の肩書で語ってしまいがちなのですが、既にソロとしての活動期間の方が圧倒的に長い彼女にしてみりゃ「いつまで過去のこと引き摺ってんのさ」ってなもんじゃないでしょうか。
‘89年発表の本作は、マネージャーとのトラブルが原因でWARLOCKというバンド名が使用できなくなったため、初めて「DORO」名義でリリースされた記念すべき1枚で、レコーディングはニューヨークで行われ、バックに名の知れたアメリカ人ミュージシャンを起用(ドラマーはボブ・ロンディネリ)。いきなりPROCOL HARUMの名曲“青い影”のカヴァーで幕が上がる意表を突いた本編の構成等、このアルバムが「ドロ・ペッシュというソロ・アーティスト」の作品であることをガッツリ主張する仕上がりとなっています。
彼女の歌を主役に据え、欧州的な暗さを排してすっきり垢抜けたアレンジで聴かせるメロディック・ロックというスタイルを更に押し進めつつも、ジャケットはお馴染みジェフリー・ギレスピーの手によるものですし、収録曲の中にはジャーマン・メタルらしい力強さを伴って疾走する⑨⑪のようなスピード・ナンバーもあり。またそれらを歌うドロ姐さんの歌唱も女ロニー然とした力感溢れるもので、少なくともこの時点では出している音にしろルックスにしろ、90年代に発表されたソロ作品群ほどフェミニンな方向へは寄せられていません。特にHRのエッジとキャッチーなポップ・センスを巧みに融合させた⑤なんて、この時期(過渡期)ならではの魅力を宿した逸品ですよ。バラード⑥における歌唱も素晴らしい。
DOROの門出を祝うに相応しい充実作。


DORO - Force Majeure - Angels With Dirty Faces ★★★ (2020-12-08 23:48:48)

ハードロックのエッジを効かせて躍動する曲調に
ドロがパワフルに歌い上げるキャッチーなメロディが彩りを添える、
硬軟のバランスに優れたメロディック・ロック・ナンバー。
この路線であと1、2枚は聴いてみたかった。


DORO - True at Heart ★★★ (2019-11-27 02:20:41)

WARLOCKが空中分解に近い形で解散した後、アメリカに拠点を移したドロ・ペッシュ(Vo)が’91年に発表した、ソロ名義では3枚目となるアルバム。
硬派なWARLOCK時代とは一変。フェミニンなビジュアル、女ロニー成分控えめの歌唱から、アダルティーな歌詞に至るまで、女性ソロ・シンガー然としたイメージを全面に押し出したポップでコマーシャルなメロハー路線はここでも堅持されています。
リリース当時は「何も彼女がこれを演らんでも…」とか思ったものですが、ドロ姐さんにしてみりゃWARLOCK時代は「女にHMは歌えない」と言われ、ソロになったらなったで「昔の方が良かった」とか言われるのだから、「ほんだら、どないせぇちゅうねん」と、さぞかし心中ハラワタが煮えくり返る思いだったこととお察し致します。申し訳ない。
ただ、彼女がメタル・ゴッデス路線へ復帰を果たした現在、ある程度冷静に本作と対峙出来るようになってみると、その完成度の高さがじわじわと浸透。ポエティックな④みたいな異色曲があったりしつつも、声質から情感が滲み出す姉御の決して置きに行かない歌唱が、しっとりと哀愁を帯びたメロディと、脇役に徹しつつも心地よく泣いているGと実にマッチ。特にラストを〆るバラード⑫なんて、『演歌の花道』の来宮良子のナレーションが聞こえてきそうなぐらいの泣きっぷりに相当にグッと来た次第。またHMとはかなり距離を感じさせる作風ではあるものの、⑤⑨等、要所にHRのエッジを宿した楽曲を配して、全体の緩急演出に気を配っていることも、本作に対する印象を上向かせてくれています。
彼女のポップ路線が極まった時期の作品ですが、このまま埋もれさすには惜しい魅力もちゃんと有している1枚ですよ。


DORO - True at Heart - I Know You by Heart ★★★ (2019-11-28 00:42:43)

序盤はしっとりと典型的抒情バラード風に始まり、
終盤に向かってズイズイと哀愁濃度を高めていく名曲。
その泣きっぷりからは演歌に通じる侘び寂びを感じてしまいますよ。


DOWNES BRAIDE ASSOCIATION - Skyscraper Souls ★★★ (2022-05-03 01:25:15)

現在はASIAとYESで二足の草鞋を履くジェフ・ダウンズ(Key)と、ポップ・ミュージック・シーンで数々の音楽賞を受賞してきた売れっ子プロデューサー/マルチ・インストゥルメンタリストのクリス・ブレイド(Vo)。この二人によって立ち上げられたプロジェクトDBA(DOWNES BRAIDE ASSOCIATIONの略)が、XTCのアンディ・パートリッジ、元SOFT CELLのマーク・アーモンドを始めとする多彩なゲストを迎えてレコーディングを行い、'17年に発表した3rdアルバム。
前2作では打ち込みやプログラミングで補っていた楽器パートに専任ミュージシャンを配し、よりバンド感とプログレッシブ・ロック志向を強調した仕上がりが目指されたという本作は、序曲①に続いていきなり18分越えの大作ナンバー②で幕が上がるという大胆な構成が取られていますが、主役は飽くまでポップかつキャッチーなメロディであり、例え長尺であろうとも曲展開やアレンジに難解さやまどろっこしさは皆無。
特に、ロジャー・ディーン先生が手掛けた美麗なアートワークをそのまま音に移し替えたような、水彩画の如き淡い抒情メロディに包まれた④や、憂いを帯びた旋律と美しいハーモニーが心地良く駆け抜けていく⑥、暖かみに溢れた歌声とサックスの音色がストレスで荒れた心をしっとりと潤してくれるバラード⑦辺りは、このユニットの真骨頂というべき楽曲。
ジェフ・ダウンズ主導期のASIAが楽しめる方であれば、間違いなく心の友になり得るクオリティが備わった力作ですよ。


DR.MASTERMIND ★★ (2012-06-09 07:00:27)

オジー・オズボーンとブラッキー・ローレスを足して2で割ったような顔面力を持つ男、Dr. MASTERMINDことマット・マッコート(Vo)率いるトリオ・バンドが'86年に唯一残したフル・アルバム。
首魁マイク・ヴァーニーの肝煎りでレコーディングに参加した速弾ギタリスト、カート・ジェイムズと、マットとはWILD DOGS時代に同じ釜の飯を食った仲間でもある凄腕ドラマー、ディーン・カストロノヴォをバックに従え制作された本作には、団子状の音質といい(エンジニアは勿論スティーヴ・フォンタノ)、パワフルだが大味な楽曲といい、隙あらば弾き倒すGといい、もう典型的なSHRAPNEL流パワー・メタル・サウンドが詰め込まれていて嬉しくなります。
肝心要のマットのVoが、メロディに頓着せずガナリ立てるばかりなのは「しっかりせぇよ、ドクター!」ってな感じですが、その弱点を補うのが鮮烈な輝きを放つカートの流麗なネオクラGと、ディーンのタイトにして痛快極まりないドラミング。
8分に及ばんとする劇的な④や、RAIBOWの“SPOTLIGHT KIDS”が引用された⑤なんて完全に主役の座をGに譲っていますし、ディーンのためにドラム・ソロ・パートまで用意された⑧を聴くと、「あんなナリしてるけど、多分Dr. MASTERMINDって凄く良い人なんだろうなぁ」と思わされますね。(社長に無理矢理ネジ込まれたのかもしれませんが)
無論、シンガーとして全く魅力に欠けるわけではなく、スラッシーなアグレッションに貫かれた①⑦では、お世辞にも広いとは言えない声域の中でもカッコイイ歌メロを拾い上げ、スピード・ナンバーの名曲に仕上げてくれています。


DR.MASTERMIND - ABUSER ★★★ (2012-06-09 22:48:31)

イントロのスピード・メタリックなGリフから
一気に惹き込まれてしまうスピード・ナンバー。
この手の直線的な楽曲にはDR.MASTERMINDの
野卑のVoも違和感なくはまっていて、
狭い声域の中で一生懸命カッコイイ歌メロを
拾ってくれていてナイスです。


DR.MASTERMIND - DOMINATION ★★ (2012-06-09 22:41:31)

DR.MASTERMINDの自己紹介から始まるOPナンバー。
スラッシーな疾走曲で、ディーン・カストロノヴォの
タイトで痛快なドラミングが映える映える。
この手の曲を聴くと、ディーンにはまたこんな演奏を
聴かせてくんないかなぁ、と思ってしまいますね。
剛直な曲調に大輪の華を咲かせるカート・ジェイムズの
Gソロも聴き応え十分です。


DR.MASTERMIND - DR.MASTERMIND ★★ (2012-06-09 07:00:27)

オジー・オズボーンとブラッキー・ローレスを足して2で割ったような顔面力を持つ男、Dr. MASTERMINDことマット・マッコート(Vo)率いるトリオ・バンドが'86年に唯一残したフル・アルバム。
首魁マイク・ヴァーニーの肝煎りでレコーディングに参加した速弾ギタリスト、カート・ジェイムズと、マットとはWILD DOGS時代に同じ釜の飯を食った仲間でもある凄腕ドラマー、ディーン・カストロノヴォをバックに従え制作された本作には、団子状の音質といい(エンジニアは勿論スティーヴ・フォンタノ)、パワフルだが大味な楽曲といい、隙あらば弾き倒すGといい、もう典型的なSHRAPNEL流パワー・メタル・サウンドが詰め込まれていて嬉しくなります。
肝心要のマットのVoが、メロディに頓着せずガナリ立てるばかりなのは「しっかりせぇよ、ドクター!」ってな感じですが、その弱点を補うのが鮮烈な輝きを放つカートの流麗なネオクラGと、ディーンのタイトにして痛快極まりないドラミング。
8分に及ばんとする劇的な④や、RAIBOWの“SPOTLIGHT KIDS”が引用された⑤なんて完全に主役の座をGに譲っていますし、ディーンのためにドラム・ソロ・パートまで用意された⑧を聴くと、「あんなナリしてるけど、多分Dr. MASTERMINDって凄く良い人なんだろうなぁ」と思わされますね。(社長に無理矢理ネジ込まれたのかもしれませんが)
無論、シンガーとして全く魅力に欠けるわけではなく、スラッシーなアグレッションに貫かれた①⑦では、お世辞にも広いとは言えない声域の中でもカッコイイ歌メロを拾い上げ、スピード・ナンバーの名曲に仕上げてくれています。


DR.MASTERMIND - DR.MASTERMIND - ABUSER ★★★ (2012-06-09 22:48:31)

イントロのスピード・メタリックなGリフから
一気に惹き込まれてしまうスピード・ナンバー。
この手の直線的な楽曲にはDR.MASTERMINDの
野卑のVoも違和感なくはまっていて、
狭い声域の中で一生懸命カッコイイ歌メロを
拾ってくれていてナイスです。


DR.MASTERMIND - DR.MASTERMIND - DOMINATION ★★ (2012-06-09 22:41:31)

DR.MASTERMINDの自己紹介から始まるOPナンバー。
スラッシーな疾走曲で、ディーン・カストロノヴォの
タイトで痛快なドラミングが映える映える。
この手の曲を聴くと、ディーンにはまたこんな演奏を
聴かせてくんないかなぁ、と思ってしまいますね。
剛直な曲調に大輪の華を咲かせるカート・ジェイムズの
Gソロも聴き応え十分です。


DR.MASTERMIND - DR.MASTERMIND - THE VILLA(2631) ★★ (2012-06-09 22:46:37)

8分に届かんとする大作ナンバーですが、
前半のパワフルなHMソング・パートと
後半のカート・ジェイムズのネオクラ・ソロ・パートが
乖離しており、何やら独立した2曲を無理矢理1つに
まとめてしまったような印象あり。良くも悪くも
「俺が主役だ!」と言わんばかりのカートの自己主張に満ちた
Gプレイを聴いていると、苦虫を噛み潰したような
ドクターの顔が思い浮かぶようです。
(実際どうだったかは知りませんが)


DR.MASTERMIND - THE VILLA(2631) ★★ (2012-06-09 22:46:37)

8分に届かんとする大作ナンバーですが、
前半のパワフルなHMソング・パートと
後半のカート・ジェイムズのネオクラ・ソロ・パートが
乖離しており、何やら独立した2曲を無理矢理1つに
まとめてしまったような印象あり。良くも悪くも
「俺が主役だ!」と言わんばかりのカートの自己主張に満ちた
Gプレイを聴いていると、苦虫を噛み潰したような
ドクターの顔が思い浮かぶようです。
(実際どうだったかは知りませんが)


DRAGON - Fallen Angel ★★ (2008-12-08 22:25:00)

'84年、ヤレク・グロノウスキー(G)が中心となってポーランドはカトヴィツェにおいて結成された
「ポーランドのメタル・レジェンド」ことDRAGONが'90年に発表した2ndアルバム。
デビュー作では、同郷のTURBO辺りに通じるパワー・メタル・サウンドを聴かせてくれていたらしいが(未聴)、
フロントマンをチェンジした本作では、禍々しい咆哮を響かせるVoといい、ドロッと粘着質に刻まれるGリフの質感といい、
一気にデス・メタル化。「サタニズムとは無関係に、現代世界におけるサタンの存在について考察したコンセプト・アルバム」(ヤレク談)
との発言がコケ脅しに聴こえない、重く、ダークで、オドロオドロしい雰囲気が全編を包み込んでいるが、ブラスト・ビートの一歩手前で
前のめりに疾走するスラッシュ・メタル然としたリズムや、如何にも東欧的な雰囲気の漂う、寒々として硬質な叙情メロディを
紡ぎ出すGの存在もあって、これが案外聴き易い。(②なんかはドラマティックでかなり良い曲だ)
まぁ、サウンド・プロダクションは冴えないし、詰めの甘い曲作りといい、全体的に垢抜けない印象は拭い切れないが、
それでもゴミ扱いされるのはちょっと勿体無い1枚である事は確か。最近、METAL MINDより
リマスター盤が再発されたので、B級HMマニアの方は挑戦してみては如何でしょうか?


DREAMHUNTER - KINGDOM COME ★★★ (2021-08-30 23:02:44)

結成は80年代半ばまで遡り、メジャー・デビューまであと一歩のところで夢破れたスウェーデンのLIFELINEが、再出発を図ってDREAMHUNTERと名を変え、'96年にZ RECORDDSから発表した1stアルバム。
出身が北欧で、Key奏者を含む編成で、このバンド名で、このアルバム・タイトル、おまけにアートワークはダークでファンタジック…こりゃもう絶対に様式美HM作品でしょう?と「おいでませ北欧へ」な手招きを幻視しながら再生した本作でしたが、意表を突いて始まったのはハスキーなVoによって歌われる、カラッと湿度低めのメロディと厚めに盛られたハーモニーとが、存外ハードにロックするアメリカンなメロハー・サウンド。初めて北欧旅行に出掛けたら記録的な熱波の年で、街中を殆ど水着みたいな恰好の人達が闊歩しているのを見て「フロリダかな?」と戸惑ったことをふと思い出してしまいましたよ。
それはともかく。(一方的な思い込みは棚上げして)JAROに駆け込んだりしなかったのは、やはり収録曲の完成度の高さゆえ。哀愁が最も色濃く薫る④みたいな楽曲の素晴らしさは当然にしても、技ありなアレンジが光る③とヒット・ポテンシャル溢れるバラード⑤は、LIFELINE時代にシングルとしてリリース済みなのも納得のフックを有していますし、アコースティック・ギターの隠し味が効いているアルバム表題曲①や、キャッチーなサビメロが秀逸な②⑦⑧を始め、明るさの中からもヒンヤリと哀感が滲み出すようなメロディの組み立てからは、やはり北欧のバンドならではのセンスが迸っています。
EDGE OF SANITYのダン・スウァノが関与しているという次作も聴いてみたかった。


DREAMHUNTER - KINGDOM COME - MY DAYS ARE COUNTED ★★★ (2021-09-01 00:39:32)

前身であるLIFELINE時代に発表済みの楽曲を
わざわざリメイクしていることからも、バンドの
このバラードに対する自信の程が伺えるというものですが
実際、ピアノをフィーチュアしてじっくりと盛り上がる曲調は
実に感動的。音質がもうちょい良ければ…というのは
ないものねだりというやつですかね。


DRIFTER - Nowhere to Hide ★★ (2013-01-09 22:20:13)

'89年発表の2ndアルバムにしてラスト作。
MOTORHEADのフィル・キャンベルがゲスト参戦して②⑨(後者はROSE TATOOのカヴァー)でGプレイを披露。更にリリース当時BURRN!!誌でもレビューされてそこそこの点数を獲得する等、DRIFTERの代表作と言えばコレっつーことになるのでしょうか。
プロデューサーには再びカレ・トラップが登板しているものの、示唆に富んだ幻想的なイラストから直球勝負の写真へとアートワークの変化が物語る通り、全体的にファンタジックな色合いは後退。より重量感を増し、頑健に鍛え上げられたパワー/スラッシュ・メタル然とした内容となっています。
さりとて、別にドラマティック路線の楽曲が姿を消してしまったわけではなく、ちゃんと「歌う」Voに、相変わらず劇的にハモるツインG等、聴き進めるに従ってその手の楽曲が顔を覗かせる本編は、核の恐ろしさについて歌った②、掛け声コーラスも勇ましく社会問題について提起する③④、アルバムのハイライト・ナンバーに挙げられるエピック・ソング⑧等、グッと来る良い曲が揃っています。
ただ、これぞ!という強力な決め手に欠ける構成はデビュー作同様なんスけどね。


DRIFTER - Nowhere to Hide - Concrete Jungle ★★ (2013-01-12 07:14:12)

タイトルに相応しく
ターザンの雄叫びからスタートするパワフルなナンバー。
シンプル且つマッシブに鍛え上げられた曲調に絡む、
荒々しく畳み掛けて来る野郎コーラスが
非常にカッコ良く、2ndアルバムの
魅力を伝えてくれる逸曲。


DRIFTER - Nowhere to Hide - The Elder ★★★ (2013-01-12 07:10:46)

実質的なアルバムのラスト・ナンバーで
従来の雄々しいドラマ性と、今作ならではの
鍛え上げられたマッチョさが上手く融合した名曲。
個人的には本編のハイライトはコレです。


DRIFTER - Reality Turns to Dust ★★ (2013-01-07 22:11:38)

'83年、スイスはチューリッヒにおいてピーター・ヴォルフ(G)を中心に結成。バンド初期の活動(ロゴ制作とか)にはCELTIC FROSTのトム・G・ウォリアーとマーティン・E・エインが関与していたことでも知られる4人組が、'88年に発表した1stアルバム。
畳み掛ける疾走感や、威勢のいい野郎コーラスといったスラッシュ・メタル的アグレッションと、(プロデューサーのカレ・トラップ繋がりでか)同時期のBLIND GUARDIANなんかに通じるファンタジックなドラマ性、それにプログレ・メタル風味の技巧と展開美を詰め込んだパワー/スラッシュ・サウンドは、ひと口に○○風とは括れない個性を感じさせてくれます。
ただ、たまに朗々と芝居がかった歌唱を披露するVo、起伏の激しい曲展開を堅牢に支える楽器陣など、1つ1つの要素を抜き出して評価すれば高品質なのに、何故かトータルだと今ひとつモッサリとした印象を受けてしまうのは、やっぱ些かキャッチーさに欠けるせいでしょうかね?(特に歌メロとGリフ)
豊富なアイデアを消化し切れていない、やや頭でっかちな部分が見え隠れするアルバムですが、ケルティックなメロディを導入した表題曲①、歌えるVoの存在が光る②、ツインGが印象的なユニゾン・プレイを繰り広げる③、本編中最も正統派HM色が強く出た⑥、“ハイランダー”なるタイトルに相応しい勇ましさを誇る⑦、エピカルにラストを飾る⑧(その後おまけカヴァーの“LA BAMBA”が続きますが)・・・といった具合に、個々の楽曲は良く出来ているので、個人的には結構気に入っているアルバムであります。


DRIFTER - Reality Turns to Dust - Highlander ★★★ (2013-01-10 23:12:49)

ストレートに突っ走るパワー・チューン。
タイトルと歌詞から察するに映画「ハイランダー」が
元ネタにあると思われますが、実際曲調の方も
勇ましい高揚感に満ち溢れています。
劇的なツインGハーモニーにも闘魂を煽られますよ。


DRIFTER - Reality Turns to Dust - Reality Turns to Dust ★★★ (2013-01-10 23:10:15)

アルバム・タイトルを冠しているだけあって
かなり気合の入った作り込みが為されています。
イントロ“DUST TO DUST”から繋がり、
起伏に富んだ曲展開や、欧州民謡風味が取り入れられた
メロディを聴いていると、同時期の
BLIND GUARDIANを思い出したりします。
(もっとパワー/スラッシュ寄りですが)
単なるリズム楽器に留まらない働きぶりを披露する
ベースも○。


DRIVE - CHARACTERS IN TIME ★★★ (2024-01-15 23:52:05)

テキサス州ヒューストン出身の5人組、DRIVEが’88年にRAMPAGE RECORDSから発表した1stアルバム。雑誌等で取り上げられ高評価を受けていた2nd『DIABLERO』(’92年)は今でも中古盤屋に行くとよく見かけるのですが、このデビュー作はあまり目にする機会がない…というか2作でジャケットの方向性が全然違うので、最初見た時は同じバンドのアルバムだと思いませんでしたね。
そんな、そこはかとなくB級メタル風味を漂わすアートワークとは裏腹に、彼らが出している音は実に堂々たるパワー・メタル・サウンド。若干方向性が拡散した2ndに対し、本作は耳をつんざくハイトーンVo/テクニカルに動き回るツインG/技巧を散らしたアレンジと曲展開によりドラマティックに彩られた楽曲からはQUEENSRYCHEに対する憧憬がてらいなく溢れ出しています。まぁ彼らのフォロワーにありがちな「歌メロがキャッチーさに乏しい」という弱点も踏襲してしまっているのですが、そこは2本のGが奏でるメロディの美味しさで十分カバーできているので無問題かなと。
重厚かつ劇的な盛り上がりを呈するプログレ・メタル・ナンバー⑥、鋭角的に刻まれるGリフを伴って疾走する⑦といった楽曲にはこのバンドの強みが凝縮されていますし、何よりトドメは初期VICIOUS RUMORSを彷彿とさせる②。タイトル負けしない勇壮さで畳み掛ける名曲っぷりは「“KAMIKAZE”と名の付く楽曲にハズレなし」説を更に補強してくれるカッコ良さを誇っていますよ。
日本盤が出ていないのが不思議な力作です。


DRIVE - CHARACTERS IN TIME - KAMIKAZE ★★★ (2024-01-16 23:17:16)

パワフルなハイトーンVo、金属質な艶を帯びてリフを刻み
劇的なメロディを奏でるツインG、ドスを効かせて突き進むリズムとが
アグレッシブに畳み掛ける様が、2ndアルバムの頃のVICIOUS RUMORSを
彷彿とさせます。“KAMIKAZE”というタイトル負けしない名曲。


DRIVE,SHE SAID - Drive, She Said ★★★ (2020-12-21 23:20:10)

半世紀近くに亘り活動を続けるアメリカン・メロハー界の良心、マーク・マンゴールド(Key)が、盟友アル・フレッチ(Vo)と立ち上げたプロジェクト、最早マークのライフ・ワークとさえ言えそうな(の割に余り評価がパッとしないのが痛し痒し)なDRIVE, SHE SAID。本作は彼らが'89年にCBS傘下のIMAGINE RECORDSからリリースしたデビュー・アルバムで、プロデュースはマーク本人が担当。幾つかの楽曲ではアルド・ノヴァの名前も共同プロデューサーとしてクレジットされ、またボブ・キューリックやフィオナ、トニー・ブルーノ、ケニー・アーロンソンらをゲストに迎えレコーディングが行われています。
ここで聴けるのは、「TOUCHがアルバム1枚きりで解散せず、80年代も作品リリースを重ねていたら、多分こんな音を出すようになってたんじゃなかろうか?」と思わされる、ポップで洗練されたメロハー・サウンド。ヤスリでエッジを削ぎ落したみたいな売れ線狙いのプロダクションがHR/HMならではのエキサイトメントを著しく低下させつつも、楽曲にフックを作り出すマークのKeyと、アル・フレッチのパワフルなVoがサウンドにメリハリを付与してくれていて、右から左へBGMとして聴き流すような真似はさせません。
正直、TOUCH時代の名曲“愛は謎のストーリー”のリメイク③のインパクトが他の楽曲の存在を食ってしまっている感はあるのですが、それでもフロア対応のリズムとファッショナブルなシンセ・サウンドに負けじとアルのロック・シンガー然とした熱唱が芯を通す⑨等、本編はマークの曲作りの腕前が既に健在であることを示す秀曲揃い。
数年前の引っ越しで国内盤の帯をなくしてしまい非常に落ち込んだので、そろそろ再発してくれないものかなぁと。


DRIVE,SHE SAID - Drive, She Said - Don’t You Know ★★★ (2020-12-22 23:22:29)

TOUCH時代の名曲“愛は謎のストーリー”のリメイク。
シンセが増量され、よりモダンなアレンジが施されていますが
アル・フレッチのパワフルな熱唱にドライヴするG等、
これはこれでカッコイイ。
というかこれがカッコ良すぎて、他の楽曲の印象を霞ませてしまっている感が
無きにしも非ずなのですが・・・。


DRIVER - M.a.r.s. ★★ (2016-07-18 08:59:50)

トニー・マカパイン(G)のM、トミー・アルドリッヂ(Ds)のA、ロブ・ロック(Vo)のR、ルディ・サーゾ(B)のSと、各メンバーの頭文字を取ってM.A.R.S.と命名されたHMプロジェクト…と長いこと思い込んでいたので、当サイトの「M」の項目を探していたのですが、そうか、DRIVERが正式名称だったんですよね。そりゃ探しても見つからん筈だわ。
んで、本作は’87年発表のデビュー作。音楽性は、パワフルなハイトーンVo、流麗な速弾きギター、重心低く突進するリズム・セクションetc…と、もう典型的なSHRAPNEL系パワー・メタル。当初はメジャーからのリリースを念頭に置いていたそうですが、どう考えたってこれはSHRAPNEL RECORDSのために誂えた作品としか思えないサウンドですよ。
起伏に乏しい曲調&平易な音作りとが相俟って、仕上がりの単調さは多少気になるところではあるのですが、それを補うのが名手トニー・マカパインの鮮烈なるGプレイ。解説でゴッドが指摘している通り、彼のGソロが走り始めた途端、それまでモノトーンだった楽曲が眩い輝きを放ち始め、更にはKeyまで演奏してサウンドに抒情的なフックを作り出してくれているのですから、本作MVPは間違いなくトニーさんに贈られるべきですよ。昔はスピーディな楽曲が連打されるA面ばかり聴いていたのですが、こうして改めて聴き直してみると、ドラマティックな⑩を始め、Keyを適宜取り入れたメロディアスな楽曲が並ぶB面サイドもなかなか良いなぁと。
「トニー・マカパインには興味はあるけどインスト物は苦手」という方は、まずこの作品から試してみるのも良いのではないでしょうか?


DRIVER - M.a.r.s. - You and I ★★★ (2016-07-19 22:37:15)

トニー・マカパインが、ギターのみならず
Key奏者としても良い仕事をしているドラマティックなバラード。
「歌ってくれりゃ誰でも良いよ」的な、歌メロの練り込み不足が
少々気になった本編にあって(まずインストで曲を作った後、
適当な歌メロを押っ付けた感じ?)、この曲はロブ・ロックの
歌唱力が十分に活かされています。


DUBLIN DEATH PATROL ★★ (2008-12-23 18:33:00)

TESTAMENTのチャック・ビリー、LAAZ ROCKITのウィリー・ラング、
そしてチャックとは幼馴染でもあるEXODUSのスティーヴ・ゼトロ・サウザら、
スラッシュ・シーンの錚々たる面子が寄り集まって'06年に立ち上げられた
パワー/スラッシュ・メタル・プロジェクト。(実際の結成は80年代初頭まで遡るらしいが)
'07年にはMACHINE HEADのフィル・ダメル、VIO-LENCEのエディ・ビリー、TESLAのトロイ・ルケッタらを
ゲストに迎えて5曲入りEP『DDP 4 LIFE』を自主制作・インターネット通販のみでリリース。
RAMPAGE時代に作られたという収録曲は、パワフル&スピーディ、且つ適度なキャッチーさも
備えた優れもので、TESTAMETNTやEXODUS、LAAZ ROCKITファン以外のスラッシャーにも
必ずやアピールするであろうカッコ良さを誇る。
(ちなみに、METALLICAのラーズ・ウルリッヒが本作への参加を希望したものの、
「ダブリン出身者じゃないから」との理由でオファーを断ったとの、豪快な逸話あり)
メンバー的には「プロジェクトじゃなくてバンド」らしいので、
だったら1日も早いフル・アルバムの登場を望みたいところ。


DUBLIN DEATH PATROL - DDP 4 Life ★★ (2008-12-23 18:35:00)

TESTAMENTのチャック・ビリー(Vo)、元EXODUSのスティーヴ“ゼトロ"サウザ(Vo)、LAAZ ROCKITのウィリー・ラング(G)ら、
カリフォルニア州ダブリン出身のミュージシャン達が寄り集まって立ち上げたパワー/スラッシュ・メタル・プロジェクトが
'07年に発表した5曲入りデビューEP。(国内盤は、更にここに有名バンドのカヴァー曲を追加収録)
いくらスラッシュ・シーン屈指のミュージシャン連中が関わっているプロジェクトとは言え、この御時世、自身のバンドでは
やれないような実験的な音楽性を追求してたら嫌だなぁ、と購入には二の足を踏んでいたのだが、実際に聴いてみれば、
これが実にオールド・スクールなノリのパワー/スラッシュ・サウンドが最初から最後まで詰め込まれていて
ホッと一安心。何せMORTORHEAD、UFO、THIN LIZZYといったバンドの名曲のカヴァー⑦⑧⑨⑬が
全然浮いて聴こえないんだから。(殆どがRAMPAGE時代に作られた楽曲なんだとか)
荒々しさとキャッチーさが同居した作風は、スラッシュ誕生前夜のハードコア化したHM的なアグレッションが強く漲り、
解説ではHALLOWS EVEやEXCITERが比較対象に挙げられているが、実際、あの線のバンドが好きな人なら、必ずや本作も
ピンと来る筈。それでいて自棄っぱちな疾走感よりも、ずっしりとした重厚感が強く伝わってくる辺りは、やはりベテラン揃いの
プロジェクトゆえか。個人的には、2本のGがドラマティックな盛り上がりを演出するバンドのテーマ曲⑤が一番気に入ったかな。
5曲のみではどうにも物足りなさが残るので、一日も早いフル・アルバムの登場を待ち望む次第。


DUBLIN DEATH PATROL - DDP 4 Life - Ddp 4 Life ★★ (2008-12-23 22:03:57)

重量感に溢れた、アルバムのタイトル・トラックにして
バンドのテーマソング。
メロディアスな2本のGが盛り上がりを演出する、
終盤のドラマティックな展開が聴き所か。


DUBLIN DEATH PATROL - DDP 4 Life - Iron Fist ★★ (2008-12-23 22:05:46)

言わずと知れたMOTORHEADの名曲のカヴァーだが、
他のカヴァー曲に比べても、その音楽性ゆえ
最もDDPというバンドにハマッて聴こえる。


DUBLIN DEATH PATROL - DDP 4 Life - R.I.P. ★★ (2008-12-23 21:58:32)

Gが派手に弾きまくられるイントロで「おっ」とさせ、
パワフルでノリの良い前半~中盤で聴き手を引き込み、
爆走を開始する後半で一気に寄り切るOPナンバー。


DUKES OF THE ORIENT - Dukes of the Orient ★★★ (2022-02-01 00:13:54)

‘06年にオリジナルASIAの復活が実現。長年の相棒だったジェフ・ダウンズがそちらへ参加してしまったため微妙な立場に置かれることとなった「もう一つのASIA」のシンガー、ジョン・ペイン。本作は彼がプログレ・フィールドでの活躍で知られるエリク・ノーランダー(Key)を曲作りのパートナーに、ブルース・ブイエ(G)、ガスリー・ゴーヴァン(G)、ジェフ・コールマン(G)、ジェイ・シェレン(Ds)ら豪華アーティストをゲストに迎えて――といえば聞こえは良いけど実際は制作期間が長期に及んだせいでメンバーが入れ替わっただけ――レコ―ディングを行い、DUKES OF THE ORIENT名義で’18年に発表したアルバム。
例によってBURRN!!誌では酷評され60点台を食らっていましたが、「ペインが歌いノーランダーが曲作りに噛んでいるのだから、そんな酷い内容なわけなかろう」と購入してみれば、これが元々はASIA FEATURING JOHN PAYNE名義でのリリースが予定されていただけあって、オリジナルASIAの向こうを張るような抒情的でドラマティックなプログレ・ハード・サウンドが全編に亘って展開される力作に仕上がっていましたよ。
特に英国シンガー然とした威厳と包容力溢れるペインの歌声に導かれて、力強くアルバムのOPを飾る①、美麗なハーモニーに彩られた重厚にして劇的な⑤、侘しげに爪弾かれるアコギの導入が効果的な大作⑨といった楽曲は、「ASIAらしさ」の底上げに注力するノーランダーのナイス・アシストも相俟って、まさしくこのタッグに期待する要素が凝縮されています。
ダウンズ/ペイン期のASIAは勿論のこと、MAGNUM辺りの正調ブリティッシュHRサウンドを愛する向きにも強くお勧めできる力作。


DUKES OF THE ORIENT - Dukes of the Orient - Brother in Arms ★★★ (2022-02-02 01:28:48)

アルバムのOPナンバーに相応しい力強さと高揚感を伴い、
聴き手を沸々と勇気づけるような曲調は
近年のMAGNUMに通じる魅力あり。
そのMAGNUMのボブ・カトレイにも通じる
ジョン・ペインのジェントルメンな歌声にも聞き惚れます


DUST - Hard Attack ★★★ (2019-10-06 23:13:27)

フランク・フラゼッタのファンタジックなイラストを配したジャケットが印象的な1枚。後にRAMONESに加入するマーキー・ラモーンことマーキー・ベル(Ds)が在籍していたことで知られるNY出身トリオで、本作は’72年発表の2ndアルバム。雑誌なんかでクラシック・ロック特集が組まれると「隠れた名盤」として取り上げられる機会も多く、昔から気にはなっていたのですが、先日CDショップに足を運んだら何と国内盤が発売されているじゃありませんか。しかも1,000円ぽっきり(税別)。こりゃお買い得でっせぇ。
…ってな宣伝活動はさておき。朴訥とした哀愁を伝えるVoとアコギを有用して曲展開に静と動の起伏を設け、土煙蹴立ててダイナミックにドライヴしまくるHRサウンドは、マニア筋からの高評価も納得のカッコ良さ。特にリード楽器の役目を担うマーキー・ベルの豪快なDs(RAMONES時代とはかなり異なる)は本作の大きな聴き所です。抒情的に始まり緩急を効かせながら熱量を高めていく①、初期MANOWARに通じるエピック性も宿す④、メタリックな攻撃性を放射するインスト・ナンバー⑤、ヘヴィに叩きつけられる曲調を突いてGが鋭角的に暴れ回る⑦といった、炸裂感溢れるドラミングが映える楽曲の数々を聴けば、伊達や酔狂で北欧ヴァイキング・メタルを先取りしたようなマッチョなアートワークを採用し、表題『HARD ATTACK』を名乗っているわけじゃないことが分かりますよ。
甘く美しいストリングスの調べに酔いしれるバラード③や、本編をアコギのイントロとアウトロで挟む構成等からはプログレッシブ・ロックの薫りも漂いますが、全体としては「元祖HM作品の一つ」と評されるのも頷ける圧の強い仕上がり。これが最終作とは残念至極。


DUST - Hard Attack - Learning to Die ★★★ (2019-10-07 23:20:49)

ドカスカと炸裂感に溢れるマーキー・ベルのドラミングと、
動~静~動とダイナミックに繰り広げられる曲展開が
『地獄の鎮魂歌』を発表した頃のMANOWARを思わせもする
埃っぽいドラマ性を宿した6分越えのエピック・チューン。


DUST - Hard Attack - Suicide ★★★ (2019-10-07 23:25:29)

フラゼッタのイラストが違和感なくハマる、
荒々しいヘヴィネスが跳梁するアルバム・ラスト・ナンバー。
Gが鋭角的に荒れ狂いDsが雷鳴の如く轟くインスト・パートは
まさしく元祖HMといった趣きでテンションが上がります。


DUST BOLT (2014-09-02 23:36:54)

ドイツはバイエルン州ランツベルグにて'06年に活動を開始した時、中心メンバーは若干13歳だったという早熟なスラッシュ・メタル・バンド。
KREATOR、METALLICA、PANTERA、パンク/ハードコアをお手本に(特にベイエリア・スラッシュからは影響を受けまくったとのこと)、ライブ活動と曲作りに邁進し、'10年にはかのWACKEN METAL BATTLEで優勝を果たす等、ドイツ国内において確固たる支持基盤を築き上げる。
こうした評判を後ろ盾にNAPALM RECORDSとの契約を実現させたバンドは、'12年にデビュー作『VIOLENT DEMOLITION』を発表。更には'14年発表の2nd『AWAKE THE RIOT』で本邦初登場も果たした。


DUST BOLT - Awake the Riot ★★★ (2014-09-03 23:57:24)

'14年発表の2ndアルバム。デビュー作に引き続きアンドレイ・ボウジコフの手掛けたアートワークや、社会問題について物申す歌詞が、彼らがスラッシャーらしく「言いたいこと」を山ほど抱えたバンドであることを物語ります。
NAPALM RECORDSとの契約を得てレコーディング作業が行われているだけあって、自主制作だった前作とはサウンド・プロダクションの質が段違い。その結果、耳から出血する勢いで刻み倒されるGリフの鋭利な求心力や、猛烈なアップダウンを息を止めて全力疾走しているかのような、手数の多いリズムの迫力が、スポイルされずにダイレクトに伝わって来るようになりました。
PVも作られた②、7分超のドラマが託されている⑩等、単なる彩りの域を超えて「聴き所」として機能するメロディを奏で始めた2本のGに、抑揚の増したシャウトを繰り出すVo(別にメロディアスに歌っているわけではない)・・・と、今回は欧州パワー・メタル成分が上昇。整合性と引き換えに破天荒さが薄れたことに不満を覚える向きもあるようですが、気持ち聴き易くなったからと言って、ジャーマン・スラッシャーらしい突撃感覚に鈍りがないことは、初期KREATORとベイエリア・スラッシュの併せ技一本な①③⑤といったハイテンション/ハイスピード・ナンバーの数々を聴けば明らか。ことに⑧のGリフの只事ではないカッコ良さには、胸の鼓動が早まらずにはいられませんよ。
DUST BOLT入門盤としてお薦めする1枚です。


DUST BOLT - Awake the Riot - Eternal Waste ★★★ (2014-09-05 23:16:43)

パワー・メタリックなGリフを
フィーチュアしつつ、ゆったりとツインGが
ハモる中間部を境に、リズムが更にブーストする
後半パートのカッコ良さにはドキが胸胸ですよ。


DUST BOLT - Mass Confusion ★★★ (2016-08-13 08:41:00)

DUST BOLTも気が付けば本作で3作目('16年発表)。ちゃんと国内盤が発売され、かつて栄華を誇ったスラッシュ帝国ドイツの面目を保っています。
ハードコア/パンク由来の爆発力を有する①と、間髪入れずに畳み掛けるDUST BOLTらしさ全開の②が先制パンチをカマしてくる本編は、千切っては投げ、千切っては投げ…といった歯切れの良さで歌詞を投げつけて来るVo、切れ味鋭いカミソリGリフ、俊敏なフットワークを誇るリズムetc.をフィーチュアして、「せかせか疾走感する微塵も落ち着きのないスラッシュ・メタル」という大枠を今回もしっかりと維持しています。
一方で、Voが適宜にメロディを追う④や⑩辺りを聴けば分かる通り、これまで以上に歌メロやGソロがメロディアスに、曲展開には緩急を導入。特にVoがノーマル声でムーディに歌い上げる⑦なんてまるでバラードのよう…と書くと、「じゃあ聴くのやめようかな」と迷いが生じる硬派なスラッシャー諸兄がいらっしゃるかもしれませんが、どうしてどうして。この曲も愁いに満ちたメロディに胸打たれる逸品ですし(後半はへヴィにパワーUPする)、何よりも、アカペラ・コーラスによる人を食ったイントロ、腰の位置の高いパンキッシュな疾走感、トライバルなグルーヴ、そして劇的なタイミングで炸裂するGソロが一緒くたに突撃する⑥のような、新しい音楽的試みと従来からの持ち味が高いレベルで結実した、魅力的な楽曲の数々を聴かずに済ませてしまうなんて勿体なさ過ぎますよ!と。
一般的に「勝負作」とされる3作目のハードルも楽々と飛び越える力作ではないかと。


DUST BOLT - Mass Confusion - Exit ★★★ (2016-08-18 23:05:35)

儚く爪弾かれるアコギに続いて
ノーマル声で歌い上げるVoが入って来る様は完全にバラード。
中盤以降は全楽器が加わってダイナミックに盛り上がりますが
物悲し気な空気は最後までキープされています。
DUST BOLT史上最大の異色曲と言いつつも、
いやでも胸打たれずにはいられない逸品ですよ。


DUST BOLT - Mass Confusion - Mind the Gap ★★★ (2016-08-18 22:56:38)

陽気なアカペラ・コーラスで幕が開くイントロに
意表を突かれますが、確かな演奏力を活かして
パンキッシュな重心位置の高い疾走感を保持しつつ
曲展開はタテノリからヨコノリまで変幻自在。
ここぞ!というタイミングで炸裂するGソロも
楽曲を効果的に盛り上げてくれます。


DUST BOLT - Violent Demolition ★★★ (2014-09-02 23:38:57)

ドイツ・バイエルン州ランツベルグ出身の若きスラッシュ・メタル・バンドが自主制作でレコーディング、'12年にNAPALM RECORDSから発表したデビュー作。
アンドレイ・ボウジコフの手掛けたアートワークも目を惹く本作ですが、内容の方も決してジャケット負けしていません。ザクザクと刻まれるクランチーなGリフはベイエリア・スラッシャーから、怒りに塗れた野獣シャウトと、手数多めに迫るヤケクソ気味な疾走感は初期KREATORを筆頭とするジャーマン・スラッシャーから・・・といった具合に、欧米それぞれからの影響を取り込んだ折衷スラッシュ・サウンドが彼らの魅力。
リフ/リズム・チェンジを頻繁に繰り返す、アップダウンの激しい曲展開を淀みなくこなすメカニカルなアンサンブルにドイツ人っぽさを漂わせつつも、小難しさがないのは、OPナンバー①からラス曲⑨(SEPULTURAのデレック・グリーンがゲスト参加)に至るまで、ハモりまくるツイン・リードGと前のめりな突撃感覚が、焦燥感を伴って猛烈に肉体に訴えかけて来るせいでしょうか。特に、忙しなく動き回るツインGをフィーチュアして憑かれたように畳み掛ける⑤は、とびきりアッパーな名曲ですよ。
もうちょい楽曲をキャッチーにまとめてくれると、1曲1曲の個性が際立ってくると思うのですが、これが1stフルなら将来に大いに期待が持てるってもんです。


DUST BOLT - Violent Demolition - Toxic Attack ★★★ (2014-09-05 23:08:44)

5分というランニング・タイムは
スラッシュ・ソングにしては長尺ですが
全編を支配するのは性急な疾走感。
鋭利なGリフとリズムのコンビネーション、
それに欧州バンドらしいメロディックな
ツインGが、聴き手の気持ちを逸らせてくれます。


Daemonia (2013-12-02 22:39:27)

GOBLINのメンバーにして、HR/HMファン的にはイタリアのプログレ・メタル・バンドDGMの作品等を手掛けたプロデューサーとしても知られるクラウディオ・シモネッティが、盟友のダリオ・アルジェント監督作品やGOBLINの作品を中心に、ホラー映画の音楽に独自の解釈を加えてカヴァーするために立ち上げたプロジェクト。
'00年にデビュー作『DARIO ARGENTO TRIBUTE』を発表し、'02年には同作を引っ提げて来日公演を敢行。この時の模様は翌年リリースのライブ盤『LIVE IN TOKYO』で聴くことができる。


Daemonia - Live in Tokyo ★★★ (2013-12-03 22:03:27)

ホラー/サスペンス映画の劇伴を、プログレ/ハード・ロック調にリ・アレンジしてカヴァーするプロジェクト、DAEMONIAが'02年に行った来日公演の模様を収めた実況録音盤。
映画雑誌で(音楽雑誌ではなく)ライブ・リポートを読んだ時にゃ「行きたかった!」と臍を噛みましたが、後に本作がリリースされたので結果オーライ・・・と思いきや、美しく/禍々しく/繊細に/破壊的に、サウンドを変幻自在に彩るクラウディオ・シモネッティの鍵盤捌きを中心に、精緻な演奏力を結集して繰り出される名曲の数々、そして大盛り上がりの観衆の反応を聴いたら、余計に「やっぱり行きたかった!」と枕を濡らす羽目になりましたよ。
バンマス役を担うのは勿論シモネッティですが、楽曲はしっかりとビートを効かせてハードにカヴァーされています(ちなみにドラマーはイタリアのプログレ・メタル・バンド、DGMの2代目シンガーとして知られるティッタ・タニ)。
中でも、荘厳かつ邪悪な③、ひときわ観客の熱い反応を呼び起こす『ハロウィン』の④から『エクソシスト』の⑤へと繋がる名曲メドレー、バッハの代表曲をパワフルにカヴァーした⑨、HR然とした熱気を帯びてドラマティックに盛り上がる⑪、そしてラストを怒涛の如き迫力で締め括る⑱といった楽曲は、メタル者にもアピールし得る音圧と熱量、それにエキサイトメントが備わった逸品。
無論、それ以外の楽曲だって劇的な音楽好きなら必ずや心震わされるであろう珠玉の名曲揃いで、映画ファンとプログレ・ファンだけの物にしておくのは勿体ないライブ盤であります。


Daemonia - Live in Tokyo - Demon ★★★ (2013-12-04 22:26:37)

愛すべきホラー映画『デモンズ』のテーマ曲。
冷ややかで禍々しく、でもキャッチーでノリノリな名曲。
ペールギュントの“山の魔王の宮殿にて”のメロディを
引用している辺りが、いかにもユーロ・プログレ・バンドの
手による作品っぽいですね。
「デモン!デモン!デ、デ、デ、デモン!」のコーラスを
一緒に唱和したくならない奴がいるでしょうか?


Daemonia - Live in Tokyo - Phenomena ★★★ (2013-12-04 22:34:20)

ピアノとオペラティックな女性Voの共演による
荘厳な序盤から、切り裂くように入ってくる
シンセをきっかけに楽曲がスピードアップ。
野太い音色で唸りを上げるBと疾走するDsの上で
GとKeyがドラマティックなメロディを狂い咲かせる様は、
メロディック・パワー・メタルさながらの迫力。


Dallas - Dallas ★★★ (2023-08-09 23:49:16)

Vo、G、B、Ds、Key等、あらゆる楽器をこなすサンフランシスコ出身のマルチ・プレイヤー、ブライアン・ダラスがDALLAS名義で’18年に発表した1stフル・アルバム。
ネックレスじゃらじゃらの裸のあんちゃん(ダラスご本人)が遠い目をして収まっているアートワークを初めて目にした時は、てっきりしっぶいブルーズ・ロックか、はたまたヒップホップでも演ってんじゃないかと思ったもんですが、日本での発売元は当時良質なメロハー作品を数多くリリースしていた信頼のブランドANDER STAIN MUSIC。なので本作で聴けるのもレーベル・カラーに沿った、メロディを大切にしたポップ・メタルなのでご安心を。
レコーディングはほぼ独力で行われており(Dsのみ数曲で助っ人が参加)、デジタル配信のデビューEP収録曲から、以前に別名義でリリースされた楽曲、更には新たに書下ろした新曲まで、取りまとめられた楽曲の作曲時期はバラバラながら、「DEF LEPPARD辺りからの影響を伺わせる80年代風味溢れるサウンドに、モダンなアレンジを施して調理する」という方向性は一貫して明確なので、散漫な印象は皆無。ブライアン・ダラスの曲作りのセンスも遺憾なく発揮されており、特に⑥⑦等、アリーナ・ロック然とした魅力を放つ(思わず合唱を誘われる)サビメロ作りの上手さは際立っています。彼自身の全霊を傾けるような熱唱系Voも楽曲を力強く盛り上げていて、とりわけ哀愁に満ちた②や、タメを効かせてエモーショナルに盛り上がるバラード⑤は、聴き手をグイグイと惹き込む名曲っぷり。
ANDERSTAIN MUSIC閉鎖後、その消息は杳として知れませんが、日本市場へのカムバックを期待せずにはいられない魅力の備わった力作です。


Dallas - Dallas - This Love ★★★ (2023-08-11 00:25:43)

曲が進むにつれて哀愁の度合いが深まっていく
メロディアスHRナンバーで、熱唱系Voのエモーショナルな
歌声と相俟って、ぐっと惹き込まれる名曲に仕上がっています。


Dante - In the Lost Paradise ★★ (2022-01-20 00:56:32)

「イカ天」に出場してベスト・プレイヤー賞を受賞する等、インディーズ・シーンにおいて確固たるファンベースを築いていたDANTEが、’91年に満を持して発表した1stアルバム。
購入当時は「加瀬竜哉がBで参加している」ということ以外、本作に関する情報は殆ど手元になかったのですが、バンド名がDANTEで、アルバム・タイトルは『IN THE LOST PARADISE』。しかも発売元がMANDRAKE ROOTとくれば、「これもう絶対にドラマティックな様式美HMアルバムでしょ」と期待に胸膨らませて再生ボタンを押したらば、聴こえて来たのはラフでノリ重視のHMサウンド…。様式美作品でなくとも加瀬のソロ『SISTER LEESA』(’93年)みたいな作風であってくれればと期待していた我が身には肩透かし感が半端なかったものの、クレジットをよく見りゃ作曲担当はギタリスト氏。そもそも加瀬はバンドの中心メンバーでもなんでもなかったという。(思い違いしてたこっちが悪い)
そんなわけで、ファースト・インプレッションにしくじった感のあった本作でしたが、繰り返し聴き込むうちに「これはこれであり」と評価を上方修正。インディーズ制作ゆえの音質的ハンデや、楽器陣の達者さに比べるとVoの弱さが如何ともし難いというジャパメタにありがちな弱点を抱えつつも、キレのある演奏とアレンジ・センスに支えられた楽曲は、キャッチーなコーラス・ワークをフィーチュアして疾走するOPナンバー①といい、躍動感溢れるDANTEの代表曲④といい、アルバム後半を引き締めるスピード・ナンバー⑧といい、時折ギラリと光るカッコ良さでこちらの耳を惹き付けてくれます。
MANDRAKE ROOTも店仕舞いしてしまい、今では余り見かけなくなってしまったのが残念な1枚ですね。


Dante - In the Lost Paradise - Shadowdancer ★★★ (2022-01-21 00:22:00)

テクニカルなGとそれに並走するB等、
楽器陣の見せ場を盛り込みつつ疾走するアルバムのOPナンバー。
大味な勢い任せと思わせておいてからの、
意外にメロディアスに展開するサビメロにハッとさせられます。


Death Dealer - War Master ★★★ (2013-07-23 23:05:12)

元DUNGEONのステュ・マーシャル(G)、元MANOWARのロス・ザ・ボス(G)とケニー“ライノ”アール(Ds)、元HALFORDのマイク・デイヴィス(B)・・・と、参加面子の名前を書き連ねただけで、むさ苦しさから体感温度が5、6度は上昇する(錯覚)DEATH DEALERの1stアルバム。
遠足前夜の小学生をも凌ぐテンションの高さで歌いまくるショーン・ペック(Vo)を筆頭に、メンバー全員が青筋立てて演奏してる姿が目に浮かぶようなサウンドは、スピーディ&パワフルにパンプアップされたJUDAS PRIEST・・・というよりもSHRAPNEL風パワー・メタル路線。
まるで真夏に特濃豚骨ラーメンをスープまで飲むことを強要されているかのような、もしくはクーラーのない体育館でボディビルを鑑賞させられているかのような脂っこい作風は、この手の音に耐性のない人が聴いたら最後、高脂血症か熱中症で病院送りになること確実の60分一本勝負。
ですが、逆にツボにハマれば、スピード・ナンバー③⑥⑧や、激情迸るロッカ・バラード④といった収録楽曲における、この高圧的且つ好戦的な畳み掛けはクセになるカッコ良さ。何より筋肉一辺倒ではなく、しっかりとメロディの魅力にも気を払っている辺り、なかなかに侮れません。
大量に汗をかいた後は不思議と爽快な気分も味わえる・・・ポジティブな意味で体育会系根性溢れる1枚。


Death Dealer - War Master - Children of Flames ★★★ (2013-07-24 22:52:41)

バラードなんですが、疾走曲に負けず劣らず
テンションが高いのがこのバンドらしいところ。
勢いで誤魔化すことなく、ちゃんとメロディの
構築にも心血を注いでいることが伝わって来る
ドラマティックな逸品。
アルバムで一番好きな曲かもしれんです。


Death Dealer - War Master - Heads Spikes Walls ★★★ (2013-07-25 23:03:21)

タイトルからしてメタルしてますが、
楽曲自体も、のっけからオッス!オッス!と
畳み掛けて来るムサ苦しくも雄々しくHMナンバー。
昭和の応援団の掛け合いみたいなサビもカッコイイ。


Death Dealer - War Master - War Master ★★★ (2013-07-24 22:43:33)

好戦的且つ高圧的に畳み掛ける
ホルモン過積載なスピード・ナンバー。
それでいて、一緒に歌いたくなる
キャッチーなサビメロや、ブリッジ部分での
メリハリの効かせ方など、力押し一辺倒で
ない辺りが素晴しい。


Death SS (2013-09-01 21:52:18)

ホラーのエレメントを取り入れたHR/HMサウンド(メンバー曰く「ホラー・ミュージック」)を追求すべく、'77年にスティーヴ・シルヴェスター(Vo)によって結成された、デス/ブラック・メタルやオカルト・メタルの源流の1つにも数えられている、カルト的人気を博すイタリア出身の5人組。(ちなみにバンド名はIN DEATH OF STEVE SYLVESTERの略)
・・・といっても、そうした情報を知ったのはインターネット発達以降の話で、結構最近までは単に「妙ちきりんなコスプレ集団」ぐらいにしか思っていなかったのですが。
'88年のアルバム・デビュー以降、無数のメンバー・チェンジを繰り返しながら活動を継続。'13年には最新作もリリースしている様子。


Death SS - Heavy Demons ★★★ (2013-09-01 21:50:13)

吸血鬼、ゾンビ、ミイラ男、狼男、死神の扮装に身を包んだ、前世紀のLORDIか、はたまたイタリアのGWARかといったメンバーの出で立ち、並びにジャケット・アートワークに興味を惹かれて購入した、5人組オカルト・メタル・バンドの'91年発表の2ndアルバム。
結成は70年代まで遡り、時代毎に音楽性を変化させていったと聞く彼らですが、ここで披露しているのはオカルティックな瘴気を纏った正統派HM。荘厳なインスト曲を頭と尻に配置し、シアトリカルに歌うVo、卓越したテクニックとメロディ・センスを併せ持つG、仰々しいドラマを演出するKeyとが一体となって生み出すそのサウンドは、80年代のイタリア製ホラー映画のサントラを彷彿とさせる怪しげなハッタリ感満載。聴いてるとついニヤニヤしちゃいますね。
音質はチープですが、むしろそれが往年のイタリアン・オカルト/ホラー・・・いわゆる「ジャーロ」物が漂わせていた「いかがわしさ」「縁日のお化け屋敷感覚」をイイ感じに底上げしてくれています。
パワフルに疾走する②⑥、濃い口の泣きを湛えたGソロに耳奪われる④⑪やバラード⑦、シャープなGリフのカッコ良さが耳を捉える⑧、ドラマティックな怪奇ムードを湛えた⑤⑨といった楽曲は、このバンドならではの個性を携えて眩しく・・・いやさ、禍々しく黒光りする出来栄え。


Death SS - Heavy Demons - Baphomet ★★★ (2013-09-02 22:38:11)

そのまんまなタイトルに相応しく
怪しげな呪文詠唱からスタートしますが
Gリフは意外なぐらい正統派HMしていてカッコイイ。
個人的には本編で一番お気に入りの楽曲かも。


Death SS - Heavy Demons - Lilith ★★★ (2013-09-02 22:34:16)

イタリアン・ホラーとRAINBOWが
悪魔合体したかのようなドラマティックなヘヴィ・ナンバー。
楽曲が醸し出すオドロオドロしさに比べると
Voがノーマルで(下手というわけじゃないのですが)
キング・ダイアモンド程とは言わないまでも
もうちょいエキセントリックだったら尚良かったかなぁ、と。


Den of Thieves (2014-02-11 20:39:20)

デイヴィッド“ディー”マックニーリー(G)を中心にアイルランドはベルファストにて結成。
そこに後期SWEET SAVAGE(当時はEMERALDを名乗る)で歌っていたジョン“ハーヴ”ハーヴィンソン(Vo)が合流する形でラインナップが整うと、日本のゼロ・コーポレーションと契約を交わし、'94年に1st『HONOUR AMONGST THIEVES』を、'95年には『CONSPIRACY』をリリース。
そこに託された流行とは無縁の高純度ブリティッシュHMサウンドがマニアからは高く評価されたが、時はダーク&へヴィな音が持て囃されていた90年代真っ只中。またゼロ・コーポレーションが音楽事業から撤退してしまった不運も重なり、バンドは解散。
ハーヴは現在はSTORMZONEを率いて元気に活動中。


Den of Thieves - Conspiracy ★★★ (2014-02-13 23:39:11)

沈滞する90年代の英国HR/HMシーンにおいて気を吐いたDEN OF THIEVES、'95年発表の2ndアルバムにして(残念ながら)ラスト作。
勢いよく切り込んでくるKeyリフが、どことなくVOW WOWの名曲“SHOT IN THE DARK”を思わす疾走ナンバー①によるOPだけで「よっしゃ、合格!」と膝を打つ本作は、英国声シンガーの熱唱とバックのタイトな演奏を活かして、憂いを帯びたメロディがキャッチーに駆け抜けていく、「華」はないけど聴けば聴くほどに旨味が染み出す燻し銀のブリティッシュHMサウンドが、今回も徹頭徹尾貫かれています。
①③⑦⑩といった疾走曲のカッコ良さに一層の磨きを掛けると共に、ソロを取ったかと思えばリフも刻み、時にはGとバトルを繰り広げたりと、ゲスト参加とは思えぬ八面六臂の活躍を魅せるKeyのフィーチュア度が格段にUP。これにより潤いとドラマ性が増強された本編は、キャッチーな哀メロ・ナンバー④に、ドラマティックに盛り上がる⑤⑨、爪弾かれるスパニッシュ・ギターが絶品の⑧、ハードポップ風味の⑫etc・・・といった具合に、個々の楽曲のキャラ立ちがより明確になりました。
メリハリ不足やチープな音質といった前作の弱点もきっちりと改善、ポテンシャルの高さを遺憾なく発揮した力作・・・なんだけどこれも廃盤。無念。


Den of Thieves - Conspiracy - New World ★★★ (2014-02-16 22:29:45)

VOW WOWの“SHOT IN THE DARK”を思わせる
リフで切り込んでくるKey(ソロも取る)が、
楽曲の持つキャッチーさも高めてくれている、
アルバムのOPを飾るに相応しい疾走ナンバー。


Den of Thieves - Honour Amongst Thieves ★★ (2014-02-11 20:42:16)

北アイルランドはベルファスト出身のツインGを擁する5人組が、'94年に発表した1stアルバム。
アイルランドといってもケルト音楽の要素はまるでなく、湿気った質感と適度な疾走感を伴って刻まれるリフ&リズムの上で、凛々しく絡み合う2本のGと、熱唱型のVoとが憂いを湛えたメロディを拾っていくサウンドは、見事なまでに「正調英国産HM」していて嬉しくなりますねぇ
Keyがさりげなく効かされた楽曲は、哀愁に満ち溢れた⑧を筆頭に、いずれも一聴して耳を捉えるキャッチーさも備わっていて、何よりそれを歌うハイトーン・シンガーが、カル・スワン系ブリティッシュ・ボイスの持ち主なのも、このバンドが志す音楽性にピッタリとハマっていて雰囲気を盛り上げてくれます。
厚みに乏しいチープな音質と、初めてのアルバム制作に舞い上がって手持ち曲を全部注ぎ込んじゃいました・・・的な締まりに欠ける構成が足を引っ張りますが、期待を煽る序曲①から激しく盛り上がっていく②、その勢いを受け継ぐスピーディな③、高揚感を生み出す④と来て、泣きを纏った劇的なへヴィ・バラード⑤においてクライマックスへと到達する本編前半の流れに明らかなように、1曲1曲の完成度はなかなかのモノ。
NWOBHMファンは勿論、英国メタル好きなら押さえておいて決して損のない1枚。


Den of Thieves - Honour Amongst Thieves - Falling out of Love ★★★ (2014-02-12 22:15:10)

後半へ聴き進むに従って、効果的に導入された
Keyが叙情性とドラマ性をぐんぐん盛り上げていく
アルバムのハイライト・ナンバーに推薦したい
入魂のバラード。熱の篭ったVoの歌いっぷりに
胸を鷲掴みにされる思いです。


Den of Thieves - Honour Amongst Thieves - Never Look Back ★★★ (2014-02-12 22:20:54)

ブリティッシュ・ボイスの威力を
遺憾なく発揮したVoの胸を打つ熱唱と
練り上げられたよく歌うGソロに転げ回る、
キャッチーにして哀愁漂うHRナンバー。


Den of Thieves - Honour Amongst Thieves - The Fools You Know ★★★ (2014-02-12 22:09:28)

不気味なイントロを破って、湿ったGリフと
早過ぎず、遅過ぎもしないリズムが刻まれ、
隙間のない声質のVoがぐっとエモーションを込めて
歌い始めた瞬間、濃厚なブリティッシュ風味に
噎せ返りそうになりましたよ。
Gソロも美味。


Denaro (2014-04-12 09:26:15)

東海岸を拠点に活動していたマーク・デナーロ(G)が、これまでのキャリアで築いた人脈やアイデアを全て注ぎ込んで結成したバンド。
BON JOVIも使用したNYのベアー・トラック・スタジオで、あのデヴィッド・プレイターをプロデューサーに招聘してレコーディング、'93年に発表されたデビュー作は、新人バンドとは思えぬ安定感と完成度を誇るアメリカン・ロックの好盤に仕上がっていた。
同作は評判を呼んで、日本でもゼロ・コーポレーションを通じて国内盤が発売されたが、主戦場たるアメリカではグランジ旋風が吹き荒れる等、いかんせん時代が悪過ぎた。
アルバム1枚のみを残してシーンからフェードアウトしてしまったけれど、デナーロさんは今は何をやってるんでしょうかね。


Denaro - DENARO ★★ (2014-04-12 09:41:46)

マーク・デナーロ(G)率いる4人組が'92年に残した唯一作。(プロデュースはFIREHOUSEらとの仕事で知られるデヴィッド・プレイターが担当)
スカッと晴れ渡った雲ひとつない青空の下で、キャッチーなメロディと、それを効果的に包み込むボーカル・ハーモニーが、時折土の薫りを漂わせつつ健康的に躍動する「80年代アメリカン・ロック」の王道を行くサウンドが詰まった1枚。彼らがカリフォルニア出身と知った時には、あ、やっぱり?と膝を打ちましたよ。
リリース当時は「アメリカン過ぎるなぁ」とあまりピンと来なかったのですが、しかしそれから幾年月。歳食ってから聴き直すと「アメリカンやなぁ」との感想こそ変わらないものの、この完成度の高さには素直に脱帽させられますよ。
時に伸びやかに、時にリズミカルに本編を彩るマーク・デナーロのメロディアスなGプレイといい、ちょっと鼻にかかった声質がこの手の音を歌うには最適のVoに、爽快な疾走ナンバー⑥⑨等でシュアなスティック捌きを披露するDsといい、メンバーが確かな実力を備えた腕利き揃いの上に、乾いた哀愁を湛えたバラード③を筆頭に、強力なフックの盛り込まれた楽曲は、アメリカン・ロックを主食としない身にもアピールし得るクオリティを有しています。
デビューがあと4、5年早ければねぇ・・・。


Denaro - DENARO - Tell Me Why ★★★ (2014-04-13 08:28:32)

アリーナ級の大会場が似合いそうな
雄大なスケール感と、アコギが運んでくる
乾いた哀愁など、いかにもアメリカンな
趣き漂うパワー・バラード。
解説に書かれていた「世が世ならヒット間違いなし」
という文章に全面同意できる名曲です。


Distraught (2014-05-26 23:56:37)

ブラジルはリオグランデ・ド・スル州の州都、ポルト・アレグレ出身で、結成は'90年まで遡る古株スラッシャー。(当初はデス・メタルをプレイしていたようだが)
90年代前半はメンバー・チェンジ、スプリットEPやデモテープ制作で腕を磨き、'98年に自主制作の1st『NERVOUS SYSTEM』でデビュー。
'01年に2nd『INFINITE ABYSSAL』、'04年に3rd『BEHIND THE VEIL』をコンスタントに発表。'07年にはWACKEN OPEN AIR METAL BATTLEに出場して第2位の成績を残す。
'08年、NWOTMの盛り上がりに乗って(?)4th『UNNATURAL DISPLAY OF ART』で日本デビュー。'12年には5th『THE HUMAN NEGLIGENCE IS REPUGNANT』を発表。同作は日本盤のリリースこそ叶わなかったものの、相変わらず強力なスラッシュ・メタル・アルバムに仕上がっていた。


Distraught - The Human Negligence is Repugnant ★★ (2014-05-28 22:58:42)

'12年発表の5thアルバム。
重心位置を低めに設定して、図太いリフ&リズムが、疾走感よりも破壊力重視でブッ込んでくる、モダンな感覚と重量感溢れるスラッシュ・メタル・・・という、前作『UNNATURL DISPLAY OF ART』の路線はそのままに、例えば本編最速のスピード・ナンバー⑤が象徴するように、今回は全体的に「忙しのない疾走感」が3割増し。風通しが良くなった分、湿度と粘度の軽減された音作りの効果が相俟って、これまで以上にオールドスクールなテイストが増強された仕上がりです。
ますます煽情的なメロディを奏でるようになったツインGも、OPナンバー①から早くもその存在感と威力を全開。パワー・メタリックな⑥、そして前作収録の名曲(HIBRIAのディエゴ・カスパルが提供した)“HELLUCINATIONS”を彷彿とさせる③は、その劇的且つ勇壮さから本作のハイライトと評すべき逸品。
残念ながら国内盤は出そうにありませんが、取っ付き易さでは前作を大きく上回り、DISLOUGHT入門盤に打ってつけの1枚ではないでしょうか。(っても、3rd以前の作品は勉強不足で聴いたことがないのですが・・・)


Distraught - The Human Negligence is Repugnant - Justice Done by Betrayers ★★★ (2014-05-31 01:15:50)

勇壮にハモるツインGをバックに
テンポダウンして展開される
エピカルなサビメロに血が滾る
アルバム屈指の名曲。


Distraught - Unnatural Display of Art ★★ (2014-05-26 23:57:59)

ベテラン・ブラジリアン・スラッシャーの日本デビュー作となった、'09年発表の4thアルバム。
歪んだ音作りと、粘着質な咆哮、重量感を伴って刻まれるリフ&リズム、そしてソロ・パートにおいて情熱的なメロディを叩き込んで来るツインGとが、立ち塞がるもの全てを撥ね飛ばして突き進むような骨太サウンドは、南米肉食系スラッシュ・メタルの面目躍如。
前のめりな疾走感より、重心位置を低く据えたへヴィネスを、懐古趣味よりモダンで先鋭的な感覚を・・・といった具合に、今を生きる現役バンドとしての気概を全編に亘って迸らせつつも、ノー・ギミック、ノー・フェイクなセメント・スタイルからも明らかな通り、彼らの根本にあるのは80年代スラッシュ・メタル。
特に、HIBRIAのディエゴ・カスパルが作曲及びゲストGとして参加している④は、(他の収録曲とは少々異なるパワー・メタリックな感触ながらも)血沸き肉踊る勇壮な名曲として存在感を主張しています。


Distraught - Unnatural Display of Art - Hellucinations ★★★ (2014-05-27 23:05:12)

殺気ダダ漏れのブルータルなデスラッシュ・ナンバーですが、
2本のGが雄々しくハモる2ndヴァースは
ちょっとHIBRIAっぽくもあり、
「流石ディエゴ・カスペル提供曲」と思わせてくれます。


Drysill - Welcome to the Show ★★★ (2015-06-09 22:08:24)

中古盤市場ではオリジナル盤LPが数万円~十数万円のプレミア価格で取引されていて、これまでとてもじゃないが手の出なかったアイスランド出身の5人組、'85年発表の唯一作が遂にオフィシャル再発。おめでとう、俺!
人知れず消えてったローカル・バンドのアルバムに何故それ程の高値が付けられているのかと言えば、勿論このバンドの中心人物たるイリルーク・ホークソン氏(Vo)が、後にARTCHでメタラー諸氏の度肝を抜いた驚異的歌唱力のオーナー、エリック・ホークその人だから。でもそれだけじゃなく、内容の方も伝説負けしない素晴らしさなのですよ。
チープな音質や、メタルにかぶれた由紀さおり?が描かれたジャケットは、NWOBHMもどきのイモメタルでも演ってそうな垢抜けなさなれど、いえいえ。ここで彼らが実践しているのは、快活な疾走感を伴ってキャッチーにハジける正統派HM。ライブ映えしそうな②④⑥なんてLAメタルからの影響も伺えるぐらいですが、それでいてメロディが翳りを失っていない辺りはやっぱり欧州のバンドだなぁと。
歯切れの良い疾走ナンバー①、PRETTY MAIDSの名曲“BACK TO BACK”を彷彿とさせるGリフの刻みっぷりが痛快な⑤、TNTのインスト小曲“KRASSIC ROMANCE”を歌入りでカヴァーしたバラード⑦、そしてARTCHにも通じる重厚感溢れる⑧等、エリックの類稀なる歌唱力と組み合わさった収録楽曲はいずれも出色の出来栄えを提示。当然捨て曲なしです。
今回のCD化は666枚限定再発らしいので、ご購入はお早めにどうぞ。


Drysill - Welcome to the Show - Anthem for the Insane ★★★ (2015-06-13 23:48:26)

冒頭のGリフの刻みっぷりだけでテンションが上がります。
ツインGが奏でるメロディは湿っているものの、
全体的にじめじめ度は低く、NWOBHM風味とは一味異なる、
歯切れ良く溌溂とした爽快な疾走ナンバーです。


Drysill - Welcome to the Show - Fiesta for Friends ★★★ (2015-06-10 23:51:26)

ブンブン唸りを上げるBと
重々しくビートを刻むDsに
エリック・ホークのパワフルなVoが
乗っかった重厚な曲調は
様式美BLACK SABBATH・・・というか
ARTCHに通じる魅力を放っています。
ラス曲に相応しい存在感。


Drysill - Welcome to the Show - Play It Loud ★★ (2015-06-13 23:44:57)

KISSの影がちらつくノリノリ・ロックンロール。
それでいて叙情性が滲むブリッジ・パート等は
やっぱヨーロッパのバンドならでは。
歌詞に「TOKYO」が登場するのもポイントです。