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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 2001-2100

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 2001-2100
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FOREIGNER - Head Games ★★★ (2012-12-09 22:13:59)

ジャケット・アートワークと一部楽曲の歌詞が「性差別」「人種差別」と物議を醸し出したため、FOREIGNERのアルバムとしてはやや不本意なセールス結果に終わってしまった(それでも200万枚以上を売り上げているのだから立派なもんですが)'79年発表の3rdアルバム。
また、バンドの主導権を巡るルー・グラム&ミック・ジョーンズ組と、イアン・マクドナルド&アル・グリーンウッド組による内紛が陰を落としたこともあり、どうにもパッとしない地味な印象を持っていた本作ですが、今回改めて聴き直してみて、そうしたマイナス要素が作品のクオリティに全く悪影響を与えていない事実に驚かされました。
1st収録の“つめたいお前”、2nd収録の“蒼い朝”に匹敵するパンチの効いた逸品は見当たらない代わりに、クールなメロディと練り上げたアレンジに隙なく埋め尽くされた楽曲群は、旧作同様いずれもしっかりと耳を捉える出来栄え。キビキビとしてリズムミックな②や、どこかコミカルなロックンロール③、キャッチーで張りのある⑥、ルー・グラムの熱唱が胸を打つ重厚且つドラマティックな⑧なんかを聴くと、やっぱりこのバンドは半端ねぇぜ!と思わされますよ。


FOREIGNER - Head Games - Blinded by Science ★★★ (2012-12-10 21:46:02)

アルバムのハイライト・ナンバーの1つで
邦題は“科学の影に”。
後半へ向けて尻上がりに盛り上がっていく
ドラマティックな曲展開とルー・グラムの熱唱に
プログレ・ハード風味が濃厚に漂います。


FOREIGNER - Head Games - Head Games ★★★ (2012-12-10 21:51:20)

ポップ&キャッチーで躍動感溢れるアルバム表題曲。
シングル・カットされたのも納得です。


FOREIGNER - Head Games - Love on the Telephone ★★★ (2012-12-10 21:48:43)

邦題は“真夜中の電話”。
適度にKeyを効かせたキビキビとした曲調に
FOREIGNERらしいヒンヤリとした感触の
哀メロが乗っかった名曲。
さらりとこういうタイプの楽曲を作れちゃうのが
このバンドの凄いところです。


FOREIGNER - Mr. Moonlight ★★★ (2008-04-18 23:49:00)

6th『INSIDE INFORMATION』を最後に袂を分かっていた、ルー・グラム(Vo)とミック・ジョーンズ(G)がヨリを戻し、FOREIGNER復活を賭けて'94年に発表した8thアルバム。
結果を先に述べてしまうなら、本作はビルボードの100位以内に入ることすら叶わぬままフェードアウト(最高位は123位)。グランジ旋風吹き荒れるミュージック・シーンの逆風をもろに食らって、期待されたようなビッグ・セールスを記録できなかった。そのため評論家筋からは「失敗作」の烙印を押される事の多い1枚だが、いやいや、なかなかどうして。ことクオリティに関しては、全盛期の名盤群と比較したって、決して引けを取らない見事な内容を誇る。(・・・ように思う)
繊細且つ、叙情的なメロディに彩られた収録曲の数々は、これぞFOREIGNER!との魅力に満ち溢れた仕上がりで、特に、ドラマティックな盛り上がりっぷりが堪らない⑤をハイライトに、美しいGのイントロからスタートする爽やかでキャッチーな①、ルー・グラムの艶やかなVoが映える②、ハートフルなバラード③、ポップで心地良い④、雄大なスケールを感じさせる⑥と、次々にハイクオリティな楽曲が繰り出される、アルバム前半の素晴しさと来たら、メロディ愛好派には涙モノ。
それ以降も、ラストをハードに締め括る日本盤のみのボーナス・トラック⑫まで、捨て曲らしきものは見当たらず(⑦のみ、ちょっと地味かな)、また、これらの楽曲を更なる高みへと引き上げているのが、ソウルフルでセクシーなルー・グラムの絶品のVo。中期~後期MAGNUMに通じる気品と劇的さを兼ね備えた⑤や、エモーショナル極まりない熱唱が胸を締め付ける⑪なんて辛抱堪らんものありますよ。
本作以降、ルー・グラムが脳腫瘍を患ってしまったり、再度バンドから離脱したりと色々あって、新作を発表していないFOREIGNERだけど、懐メロ・バンドに落ち着く前に、もう1枚ぐらいニュー・アルバムを作ってくれないものかなぁ。


FOREIGNER - Mr. Moonlight - Hand on My Heart ★★★ (2008-04-19 00:05:47)

憂いに満ちたメロディを、エモーショナルに歌い上げる
ルー・グラムのVoを聴いていると、あまりの艶やかさに
腰が砕けそうになりますね。
特に、胸をグイグイと締め付ける終盤の熱唱っぷりにゃ
思わず涙がちょちょ切れます。


FOREIGNER - Mr. Moonlight - Running the Risk ★★★ (2008-04-18 23:56:45)

個人的には8thアルバムのハイライト・チューン、
ミック・ジョーンズの曲作りの上手さと、
ルー・グラムのエモーショナルな歌声が、
心行くまで堪能できる劇的な名曲。
気品を演出するKeyが、中期~後期MAGNUMを思わせる場面も。


FOREIGNER - Mr. Moonlight - White Lie ★★★ (2008-04-18 23:53:26)

美しいGのイントロに導かれてスタートする、
まさにOPナンバーに相応しい、爽やかさとキャッチーさを
兼ね備えた名曲。
この曲を聴いた瞬間、アルバムの出来の良さを確信しましたよ。


FORTBRAGG ★★ (2008-04-27 11:11:00)

リマスター化、デモ音源をボーナストラックとして追加収録、
更に小野正利に全曲歌い直して貰って再発。

・・・してくれたら万歳三唱ものなんだけど。無理か。


FORTBRAGG - FORTBRAGG ★★ (2008-04-24 20:04:00)

月9ドラマの主題歌“YOU'RE MY ONLY"をスマッシュ・ヒットさせ、レコ大新人賞を獲得したソロ・シンガー 小野正利や、
後にCONCERTO MOONに参加する長井一郎が嘗て在籍していた事で知られる、東京出身の4人組HMバンドFORTBRAGGが、
'90年にリリースしたセルフ・タイトルのデビューEP。(同タイトルで内容の異なるデモもあるようだが、そちらは未聴)
OPとEDにインスト曲を配置した構成といい、北欧メタルばりの美旋律と、ドラマティックな曲展開を聴かせる楽曲といい、
イングヴェイから多大な影響を受けたと思しき、クラシカルな速弾きを炸裂させるGといい、そのサウンドは、まさに王道様式美HM路線。
さすがに5曲では物足りなさを感じずにはいられないが(歌入りは3曲のみだし)、とりあえず、収録曲の平均クオリティは高めで、
特に、序曲①から展開していく起承転結を備えたドラマティックな②や、美しいアルペジオと、派手に弾きまくる
ネオクラGをフィーチュアして突っ走る④は、様式美HMマニアなら一聴の価値があるナンバーじゃないかと。
で、本作最大の目玉というべき小野正利(この当時はSHOと名乗っていた)のVoだが、トニー・マーティン時代の
BLACK SABBATHの名曲をも易々と歌いこなす近年の彼に比べると、やはりまだまだ青い印象は否めないものの、
逆に、声を歪ませたそのメタル・シンガー然とした歌声は、今聴くと新鮮に響くかもしれない・・・か?
発売元だったレコード会社の消滅に伴い、現在では廃盤のため入手は困難と予想されるが、柴田直人のソロ・アルバムや、
HARD ROCK SAMMIT、トリビュート盤などでの小野のVoに痺れた人や様式美HMファンなら、探し出してチェックする価値は大いにある1枚。


FORTBRAGG - FORTBRAGG - NOW ★★ (2008-04-27 11:06:27)

ジャパニーズ様式美HMの王道を行く疾走ナンバー。
小野のVoがやや不安定だが、楽曲のカッコ良さは、それを補って余りある。
この曲に関しては、主役はVoよりも
豊かな美旋律を紡ぎ出すGでしょうか。


FORTBRAGG - FORTBRAGG - SHOUT(IN THE NIGHT) ★★ (2008-04-27 11:01:19)

序曲“トロールの森"から繋がる、EPのOPナンバー。
スリリング且つドラマティック、起承転結を備えた曲展開は、
様式美HMファンなら必ずや気に入る筈の魅力を備えている。
若さいっぱい!といった感じの小野のVoが微笑ましい。


FORTE ★★ (2007-02-14 21:27:00)

ジェフとグレッグのスコット兄弟が中心となって、オクラホマ州で結成されたパワー/スラッシュ・メタル・バンド。
'92年に『STRANGER THAN FICTION』でアルバム・デビュー、そのスピーディでメロディアス、
且つドラマチックなサウンドがヨーロッパを中心に好評を博し、
'94年に、よりへヴィさを増した(日本デビュー作ともなった)2nd『DIVISION』を、
'97年に、モダンな要素を大幅に取り入れた3rd『DESTRUCTIVE』を発表。
メタル不毛地帯と化したアメリカを代表するバンドとして気を吐き、90年代を駆け抜けたが、
時代の逆風に抗いきることが出来ずに、'99年発表の4th『RISE ABOVE』を最後に解散。
21世紀を迎えることは叶わなかった。合掌。


FORTE ★★ (2007-06-04 22:04:00)

2ndと3rdは国内発売された関係で、
結構中古盤コーナーでもダブついているのですが、
確かに4th(あと1stも)は余り見かけませんね。
かといってプレミア物かと言えば、前にDISK UNIONの中古盤コーナーで
見かけた時は、僅か3桁の値段で叩き売られていましたし。
全く見かけない商品というわけでもないので、
地道に探してみるのも手かもしれませんよね・・・。
(ちなみに、俺は近所のBOOK OFFの中古CDコーナーで買いました)


FORTE ★★ (2007-07-02 20:13:00)

Voが、1stで歌っていたオリジナル・メンバーの
ジェイムズ・ランデルというのが嬉しいですね。
個人的に、歴代Voの中でも一番好きなシンガーだったので。

>1stだけどーしても見つからないけど。トホホ・・・
これは本当にそうですよね。下手すりゃ4thより見かけないぐらい?
でも、バンドが再結成した事で、過去のカタログをリマスターして
再発するという可能性も、グッと高まったんじゃないでしょうか。
・・・と、信じたい。


FORTE ★★ (2012-06-13 22:47:55)

良さそうですねぇ(笑)

すぐにでも聴きたいぐらいなのですが、
果たして国内盤は出るかどうか・・・。


FORTE - Destructive ★★ (2007-02-08 21:10:00)

再びVoにメンバー・チェンジが発生。更に前2作で味のあるBプレイを披露していたオリジナル・メンバーの
レヴ・ジェイムズまで脱退するというトラブルを乗り越えて、'97年に発表された3rdアルバム。
沈黙を余儀なくされた3年間で相当フラストレーションが溜まったのか、本作にはかなり殺伐とした空気が
充満していて、無機的な音作り、重くダークなGリフ、うねりの入ったリズム、歌い上げよりも
シャウトに重点を置いたVoの歌唱・・・と、これまで以上に「怒り」の感情が前面に押し出された作風。
正直、90年代型モダン・メタルからの影響が伺えるスピード/へヴィ・チューンの数々は冴えない印象なれど(②は良い曲)、
代わりに突出しているのが、KeyとメロウなBの隠し味が効いてる⑤や、力強く盛り上がっていく⑧といった、
泣きの入ったバラード・ナンバーの完成度。また、前半の叙情パートからメロディアスなGソロを経て、
後半一気に加速する劇的な曲展開を持つ⑪は、「これぞFORTE!」と思わずガッツポーズものの名曲だ。
全体的に(当時の)流行の要素が積極的に取り入れられてはいるが、流行に飲み込まれて己の個性を
見失ってしまうような愚策は犯していないので、安心して聴いていられる作品ではある。


FORTE - Division ★★ (2007-02-07 21:49:00)

日本デビュー作となった、'94年発表の2ndアルバム。Voにメンバー・チェンジが起きているが、
新Voも前任者同様、しっかりと歌えるタイプなので、大勢には全く影響なし。
デビュー作よりも、更にアグレッシブさが強調された印象の本作が発表された'94年と言えば、
アメリカではモダン・へヴィネスが猛威を振るい始めていた時期。重さを増したリフ・ワークや、
グルーヴィなノリが散見されるリズム面等、その影響は本作にも確かに影を落としてはいるものの、
多少、上っ面の装飾に変化があろうとも、核となるスコット兄弟の曲作りの方向性にブレはない。
スラッシーな疾走感と、メロディの質の高さは相変わらず健在なり。
①②こそモダン・へヴィネス路線の楽曲ゆえ掴みとしては物足りないが、ジェフ・スコットの
メロディックなGソロをフィーチュアした③以降は、タイト且つパワフルな楽曲が矢継ぎ早に繰り出される
従来のFORTE節が堪能できる。特に、緩急の効いたスラッシュ・チューン⑥⑦⑩、新Voの歌唱力を活かした
メロディアスなミドル・チューン④⑧、本編を厳かに締める物悲しげなバラード⑪、選曲はベタだけど
このバンドにはこれ以上ないぐらいハマってるACCEPTの名曲カヴァー⑫といった楽曲は聴き応え十分。(って殆ど全部か)
前作に引き続き、メロディアスなBプレイが味わえるインストの小曲⑨も、個人的にはお気に入り。


FORTE - Rise Above ★★ (2007-02-08 21:29:00)

このバンドには珍しく、メンバー・チェンジなしで'99年に発表された4thアルバム。
(世紀末を記念して、イントロに『ターミネーター2』のスコアを配した③のような楽曲を収録)
前作『DESTRUCTIVE』で感じられた迷いを完全に吹っ切ったのか、今回はのっけから、まるで開き直ったかのように
エンジン全開。過去最高にも思えるサウンド・プロダクションのもと、気持ち良いぐらいザクザクと刻まれるリフ、
強靭なリズム隊、シャウト多用の前作から一転、実力をフルに発揮して歌いまくるVoとが一丸となって
アルバム全編をパワフルに疾走しまくる様は、ひたすらに爽快。1st『STRANGER THAN FICTION』以来の
ピュア・パワー/スラッシュ・メタル・アルバムに仕上がっていて、個人的には嬉しい限り。
特に、メロディをしっかりと聴かせる前半~泣きの入ったGソロ~疾走パート・・・という劇的な曲展開に痺れる④、
殺気立った高速スラッシュ・チューン⑥、前述の④にタメを張る、これまたドラマチックな名曲⑨、
そして優しさの滲む絶品のバラード⑩といった楽曲は強力極まる。
まぁ、吹っ切れ過ぎて躁状態に入ってしまったのか、少々メロディに湿り気が不足している楽曲もあるにはあるけど・・・。
それにしても、これほど高い完成度のアルバムを作りながら、本作がラスト・アルバムになってしまった
(そして国内盤の発売すらなかったとは)、残念でならない。


FORTE - Rise Above - Forgiven ★★★ (2007-02-08 21:37:22)

どっしりとした重量感溢れる前半から、
メロディアスなGソロを経て、後半の疾走パートへ・・・という
FORTEの得意パターンを高次元で実践してみせた名曲中の名曲。
楽曲全編を貫く、胸に突き刺さってくるかのような
哀愁を帯びたメロディが絶品。
個人的に、FORTEの楽曲ではこれがベスト1。


FORTE - Stranger Than Fiction ★★ (2007-02-07 20:58:00)

ジェフ(G)とグレッグ(Ds)のスコット兄弟が中心となって、オクラホマ州で結成された
4人組パワー/スラッシュ・メタル・バンド、'92年発表の1stアルバム。
2nd『DIVISION』以降は、幾らかモダンさも感じさせる音楽性へとシフトしていった彼らだが、
このデビュー作の時点では、微笑ましいぐらい混じりっ気なしのピュア・パワー/スラッシュ・サウンドを実践。
アルバム全編を貫くパワフルな疾走感と、そこからもたらされる爽快感の大きさにかけては、
FORTEの作品史上、最高と言えるのではないだろうか。
そのクオリティの高さを支えるのが、アグレッシブにもメロウにも歌えるVoと、ツボを突いたプレイを聴かせるGの存在。
また、随所で印象的なフレーズを閃かせるアクティブなBの活躍も、アルバムの完成度の底上げに大きく貢献している。
聴き始めこそ①のGリフの軽さに一瞬不安を覚えるものの、メロディアスなBが要所を締める②、
朗々とした歌メロがジャーマン・メロディック・パワーメタルを思わせる名曲③、これまたBが印象的な
インスト小曲④から繋がる、パワフルな疾走チューン⑤といった楽曲以降は、テンションが全く緩む事無く
ラストを劇的に締める⑩まで一気呵成に駆け抜ける。全10曲で33分と、腹にモタれないタイトな収録時間も◎。
個人的には、FORTEのアルバムでは本作が一番好きかな。


FORTE - Stranger Than Fiction - Stranger Than Fiction ★★ (2007-02-07 21:11:30)

イントロのリフを聴いた時点で名曲と分かってしまう
アルバムのタイトル・トラック。
疾走するリフ&リズムに乗って歌われる雄々しい歌メロは、
ジャーマン・メロディック・パワー・メタルのそれを思わせる。
うっすら流れるKeyと弾けるBの隠し味も効いた、
1stアルバムにしか収録されていないタイプの名曲。


FORTE - Unholy War ★★★ (2012-09-23 20:20:54)

オリジナル・メンバーの楽器隊に加えて、3代目フロントマンのデヴィッド・トンプソン(Vo)という布陣で復活を遂げたFORTEが'12年に発表した4thアルバム。
最初このライナップを知った時は「なんだ、Voは(初代シンガーの)ジェイムズ・ランダルじゃないのか」と思わなくもなかったのですが、実際に本編を聴いてみたら、滅法パワフルで男臭いデヴィッドの歌声はジェイムズの不在を補って余りある素晴しさ。それに何より、解散前の音楽性を更にスピーディに、マッシヴに猛々しく鍛え上げたような楽曲群が鼻血モノのカッコ良さで最高なのですよ。
男の哀愁背負った雄々しいフレーズの乱れ撃ちに血が滾るジェフ・スコットのGプレイと、タイトにして破壊力抜群のリズムを叩き付けて来るレヴ・ジョーンズ(B)&グレッグ・スコット(Ds)のコンビ、そこにデヴィッドのパワー全開のVoが加わって攻撃的に畳み掛けるサウンドは、ストレートにパワー/スラッシュ・メタル風味が打ち出されていた1stと4thを足して2で割ったような作風。ここからは2ndや3rdで垣間見えた流行への目配せは完璧に排除されています。
1stの音の軽さや、4thのメロディの弱さといったウィーク・ポイントも抜かりなく改善されている本編に付け入る隙は全くありませんが(あ、でも薄っぺらいGサウンドは一考の余地があるかな)、取り分けバラード調に始まり、起承転結を備えて盛り上がっていく⑥や、レヴのBも活躍するドラマティックな⑩なんて、「おお、FORTEよ!」と、握り拳を固めずにはいられない名曲。また、復活作だからと言って無駄に気負うことなく、収録時間を40分弱とタイトに締めてくれた点もナイス。
FORTEの最高傑作?確かに。


FORTE - Unholy War - Absolute Power ★★★ (2012-09-24 21:14:59)

猛烈な勢いで弾き倒すレヴ・ジョーンズの
Bプレイと、スピーディに畳み掛ける曲調、
それに雄々しいテーマ・メロディの波状攻撃に
打ちのめされるパワー・チューン。


FORTE - Unholy War - Light to the Blind ★★★ (2012-09-24 21:22:50)

本編中ではやや埋もれがちなBサウンドが
この曲においては目立ちまくっているのは、
起承転結を備えてドラマティックに盛り上がっていく
曲展開がIRON MAIDENのそれを彷彿とさせるからでしょうか。


FORTE - Unholy War - Undying ★★★ (2012-09-24 21:17:28)

バラード調に始まり、スピーディ且つ劇的に
盛り上がっていく、旧作にも必ず収録されていた
(ある意味FORTEのお約束とも言える)
ドラマティックな名曲。


FORTE - Unholy War - Unholy War ★★★ (2012-09-24 21:20:21)

イントロ“VAE SOULS”を経て、
猛々しくも豪快に刻まれるGリフとリズムが
疾走を開始した途端、全身の血液が沸騰する
「FORTE IS BACK!」なOPナンバー。
パワー/スピード/メロディの三拍子揃った名曲ですよ。


FORTUNE - Making Gold ★★ (2009-01-12 21:56:00)

スウェーデンはストックホルムにて、ベニー・ズドベルクとジャン・ルンドの2人が中心となって結成された、
4人組HRバンドFORTUNEが'93年に発表した(幻想的なジャケット・アートワークも秀逸な)衝撃のデビュー・アルバム。
90年代前半に、日本のみで勃発した第2次北欧メタル・ブームを代表する名盤として、北欧メタル・ファンの間では
高い人気を誇る本作で聴く事ができるのは、テクニカルなGが紡ぎ出す美旋律と、水晶の如き透明感を演出するKey、
そして哀愁を漂わせた弱々しいVo(笑)によって歌われる、泣きメロ満載の王道様式美HRサウンド。
当時、ラジオから①のリリカルなイントロが流れ出して来た途端、速攻でCD屋へ買いに走った事を思い出しますね。
パワーもピッチも不安定なVoは、確かにこのバンドの弱点だが、個人的には、この何とも頼りなさげなVoが歌う
寒々とした叙情メロディに、えも言われる郷愁をそそられてしまうんだよなぁ。
「捨て曲なし」とまでは行かないものの、見事なクオリティを誇る本作のような傑作を作り上げておきながら、
次作で流行に色目を使ったダーク&へヴィ路線へと鞍替えし(この時期はそんなバンドが本当に多かった)、
ズッコケたままシーンからフェードアウトしてしまった事が惜しまれます。


FORTUNE - Making Gold - Eyes of Ice ★★★ (2009-01-12 22:25:02)

FORTUNEというバンドのみならず、
北欧メタルの魅力の粋を結集したかのような
リリシズム溢れる超名曲。
頼りないVoの歌声が、また哀愁を誘う。

それにしても、悲哀に満ちた曲調と能天気な歌詞のギャップは
何度聴いても凄まじいモノがある。


FORTUNE(AMERICA) - Fortune ★★★ (2013-05-25 22:53:37)

スウェーデンのFORTUNEでも、LAのFORTUNEでもなく、本作はボストンはマサチューセッツ出身のツインG、Key奏者を擁する6人組のFORTUNEが'93年に発表した自主制作の1stアルバム。
都会的な洗練と哀愁、それに透明感を宿したサウンドは、ボーカル・ハーモニーやシンセをふんだんに取り入れたポップなメロディアスHR路線を志向しつつも、押し出しの強いハイトーンVoと、重厚なツインG、そして時にソロを取ってプログレ調の味付けもこなすKeyの存在が、良い具合に本編にメリハリも演出。
特に、ダイナミックな熱唱を響かせるVoと流麗に閃くKeyとがエモーショナルな盛り上がりを演出する③⑤、ドラマティックな曲展開がプログレ的な雰囲気を醸し出す⑨辺りは、このバンドの真骨頂を伝えてくれる名曲として、アルバムにおいて個人的に特にお気に入りのナンバー。
自主制作盤ゆえプロダクションはそれなりですが(酷いわけではない)、メンバーのスキルの高さ、収録楽曲のクオリティ、アレンジメントの技の冴え等、デビュー作にして既に非凡な才能が提示されている1枚です。


FORTUNE(AMERICA) - Fortune - Never Felt So in Love ★★★ (2013-05-30 22:59:00)

叙情メロディを熱く歌い上げるVo、
時に劇的にハモリつつ哀愁に満ちた
メロディを奏でるツインGも良いのですが、
この曲で最も良い仕事しているのは
流麗且つ華やかに全編を彩るKeyではないでしょうか。


FORTUNE(AMERICA) - Fortune - Only You ★★★ (2013-05-30 22:55:32)

楽曲自体、哀愁を帯びたバラードとして
優れた出来栄えなのですが、更にそれを
数段上のレベルに引き上げているのが
Voの歌いっぷりの良さ。
デイヴ・メニケッティが引き合いに出される
情熱的な歌唱が、楽曲に哀愁だけでなく
ダイナミズムも付与してくれています。


FORTUNE(AMERICA) - Fortune - Two Haves of a Heart ★★★ (2013-05-30 23:04:13)

各楽器の見せ場と起伏に富んだ曲展開を盛り込んで
アルバムのクライマックスをドラマティックに飾る名曲。
アルバム中、最もプログレ・ハード色が感じられる楽曲で
中間部でテンポ・アップする部分のカッコ良さは出色です。


FORTUNE(AMERICA) - Storyline... ★★ (2013-05-27 07:08:43)

デビュー作を高く評価してくれた日本のHR/HMファンに対する特別の感謝が捧げられたブックレットを読んだだけで応援したくなる(もう解散してしまいましたが)、ボストンのFORTUNEが'96年に発表した2ndアルバム。
前作はプログレ・ハード風味も飲み込んだ都会派AOR/産業ロック路線の力作でしたが、今回はシンプルな音作りの下、グルーヴィなノリが増強。ラテン・ミュージックの影響が伺えるインスト曲から、果てはレゲエ調の楽曲まで、多彩というか節操なくというか、ともかく様々なタイプの楽曲が盛り込まれた本編を聴くと、90年代という時代と格闘するバンドの試行錯誤する姿が浮かび上がってくるかのようです。
正直、かなり迷いの感じられる作風ではありますが、相変わらず「優れたメロディ・センス」「非凡なアレンジ術」「美しいハーモニー」が作品にビシッと筋を通しているので、散漫さや退屈を感じる場面は少なく、特に1stの作風を最も忠実に受け継いだOPナンバー①、ブルージーな哀愁漂う③、プログレ・ハード風味が一際強く感じられる⑨といった、流麗なKeyが楽曲に強力な引っ掛かりを演出する名曲は素晴しい出来栄え。
デビュー作の完成度には及ばないまでも、これを最後に解散してしまったが惜しまれる内容であることは間違いありません。


FORTUNE(AMERICA) - Storyline... - Latin Thing ★★★ (2013-05-31 23:58:12)

インスト曲、しかもタイトルから分かる通り
ラテン調・・・と、2ndアルバムの音楽性の
拡散振りを如実に伝える楽曲ですが、
これがなかなか侮れたものではない・・・
というか、優れたメロディ/アレンジ・センスと
ラテン風味のマッチングが抜群で、
アルバムでも1、2を争う名曲に仕上がっていますですよ。


FORTUNE(AMERICA) - Storyline... - One Bridge I Should Burn ★★★ (2013-05-31 23:55:09)

音楽性を拡散させた2ndアルバムの中にあって
最もデビュー作の作風を色濃く受け継いだ
アメリカン・メロディアスHRナンバー。
楽曲に引っ掛かりを生み出すだけでなく
叙情性も増幅するKeyが良い仕事しています。


FORTUNE(BOSTON) - Fortune ★★★ (2013-05-25 22:53:37)

スウェーデンのFORTUNEでも、LAのFORTUNEでもなく、本作はボストンはマサチューセッツ出身のツインG、Key奏者を擁する6人組のFORTUNEが'93年に発表した自主制作の1stアルバム。
都会的な洗練と哀愁、それに透明感を宿したサウンドは、ボーカル・ハーモニーやシンセをふんだんに取り入れたポップなメロディアスHR路線を志向しつつも、押し出しの強いハイトーンVoと、重厚なツインG、そして時にソロを取ってプログレ調の味付けもこなすKeyの存在が、良い具合に本編にメリハリも演出。
特に、ダイナミックな熱唱を響かせるVoと流麗に閃くKeyとがエモーショナルな盛り上がりを演出する③⑤、ドラマティックな曲展開がプログレ的な雰囲気を醸し出す⑨辺りは、このバンドの真骨頂を伝えてくれる名曲として、アルバムにおいて個人的に特にお気に入りのナンバー。
自主制作盤ゆえプロダクションはそれなりですが(酷いわけではない)、メンバーのスキルの高さ、収録楽曲のクオリティ、アレンジメントの技の冴え等、デビュー作にして既に非凡な才能が提示されている1枚です。


FORTUNE(BOSTON) - Fortune - Never Felt So in Love ★★★ (2013-05-30 22:59:00)

叙情メロディを熱く歌い上げるVo、
時に劇的にハモリつつ哀愁に満ちた
メロディを奏でるツインGも良いのですが、
この曲で最も良い仕事しているのは
流麗且つ華やかに全編を彩るKeyではないでしょうか。


FORTUNE(BOSTON) - Fortune - Only You ★★★ (2013-05-30 22:55:32)

楽曲自体、哀愁を帯びたバラードとして
優れた出来栄えなのですが、更にそれを
数段上のレベルに引き上げているのが
Voの歌いっぷりの良さ。
デイヴ・メニケッティが引き合いに出される
情熱的な歌唱が、楽曲に哀愁だけでなく
ダイナミズムも付与してくれています。


FORTUNE(BOSTON) - Fortune - Two Haves of a Heart ★★★ (2013-05-30 23:04:13)

各楽器の見せ場と起伏に富んだ曲展開を盛り込んで
アルバムのクライマックスをドラマティックに飾る名曲。
アルバム中、最もプログレ・ハード色が感じられる楽曲で
中間部でテンポ・アップする部分のカッコ良さは出色です。


FORTUNE(BOSTON) - Storyline... ★★ (2013-05-27 07:08:43)

デビュー作を高く評価してくれた日本のHR/HMファンに対する特別の感謝が捧げられたブックレットを読んだだけで応援したくなる(もう解散してしまいましたが)、ボストンのFORTUNEが'96年に発表した2ndアルバム。
前作はプログレ・ハード風味も飲み込んだ都会派AOR/産業ロック路線の力作でしたが、今回はシンプルな音作りの下、グルーヴィなノリが増強。ラテン・ミュージックの影響が伺えるインスト曲から、果てはレゲエ調の楽曲まで、多彩というか節操なくというか、ともかく様々なタイプの楽曲が盛り込まれた本編を聴くと、90年代という時代と格闘するバンドの試行錯誤する姿が浮かび上がってくるかのようです。
正直、かなり迷いの感じられる作風ではありますが、相変わらず「優れたメロディ・センス」「非凡なアレンジ術」「美しいハーモニー」が作品にビシッと筋を通しているので、散漫さや退屈を感じる場面は少なく、特に1stの作風を最も忠実に受け継いだOPナンバー①、ブルージーな哀愁漂う③、プログレ・ハード風味が一際強く感じられる⑨といった、流麗なKeyが楽曲に強力な引っ掛かりを演出する名曲は素晴しい出来栄え。
デビュー作の完成度には及ばないまでも、これを最後に解散してしまったが惜しまれる内容であることは間違いありません。


FORTUNE(BOSTON) - Storyline... - Latin Thing ★★★ (2013-05-31 23:58:12)

インスト曲、しかもタイトルから分かる通り
ラテン調・・・と、2ndアルバムの音楽性の
拡散振りを如実に伝える楽曲ですが、
これがなかなか侮れたものではない・・・
というか、優れたメロディ/アレンジ・センスと
ラテン風味のマッチングが抜群で、
アルバムでも1、2を争う名曲に仕上がっていますですよ。


FORTUNE(BOSTON) - Storyline... - One Bridge I Should Burn ★★★ (2013-05-31 23:55:09)

音楽性を拡散させた2ndアルバムの中にあって
最もデビュー作の作風を色濃く受け継いだ
アメリカン・メロディアスHRナンバー。
楽曲に引っ掛かりを生み出すだけでなく
叙情性も増幅するKeyが良い仕事しています。


FORTUNE(L.A) (2013-05-23 21:53:52)

80年代初頭、ミック(Ds)&リチャード(G)のフォーチュン兄弟がLAにて結成。
名うてのメロディ・メイカーとして知られたL.A.グリーン(Key)とロジャー・スコット・クレイグ(Vo)が合流してラインナップが完成すると、プロデューサーにケヴィン・ビーミッシュを迎えてレコーディングした、1stアルバム『FORTUNE』をMCA傘下のCAMEL RECORDSよりリリースしてデビュー。('85年)
シングル・カットされたバラード“STACY"がヒットを飛ばすものの、アルバム自体の売り上げは然程伸びず(プロモーション不足が原因とも言われる)、バンドはアルバム1枚のみで解散してしまう。
その後、L.A.とロジャーはCM音楽や映画のサウンド・トラック等を手がける職業ライターとして活躍しつつ、'90年代後半からはメロディアスHRプロジェクトHARLAN CAGEを始動。FORTUNE時代を彷彿とさせる泣きメロ満載の産業ロック・サウンドをもって、日本のメロディ愛好家達の厚い信頼を勝ち得た事はよく知られた話。

最近、まったくと言っていいほどその名前を聞きませんが、新作はまだですか?


FORTUNE(L.A) - Fortune ★★★ (2013-05-23 21:58:35)

HARLAN CAGE等の活動を通して、日本のメロディアスHRファンから篤い信頼を得る哀メロ職人、L.A.グリーン(Key)とロジャー・スコット・クレイグ(Vo)のコンビが在籍していた事でも知られるバンドが'85年にリリースした、最初で最後のフル・アルバム。(国内盤の邦題は『聖未来』だったか)
グリーンとロジャーがメイン・ソングライターを務めているため、音楽性はHARLAN CAGEのそれと同一線上にある、歌心に溢れたVoと、ツボを押さえたGが紡ぎ出す洗練された泣きメロに、分厚いボーカル・ハーモニー、そしてキャッチーなKeyをたっぷりフィーチュアした美しき産業ロック・サウンド。
但し「HARLAN CAGEのアルバムだってここまで楽曲は粒揃いじゃなかったぞ!」というぐらい収録曲の平均レベルはバカ高く、取り分け、BON JOVIの名曲“RUNAWAY"を思わせるKeyのイントロ・リフだけで「掴みはOK」となる①、プログレ・ハード的な壮麗さを纏った、ドラマティックなアルバムのハイライト・ナンバー②、スマッシュ・ヒットを記録した、サックスの調べも印象的に残る甘やかなバラード③という、冒頭の名曲3連打は圧巻です。
本編後半も、メロメロに泣きまくる胸キュンもののバラード⑧、PRAYNG MANTISにも通じる哀メロが華麗に舞う⑨といった楽曲を山場に、名曲・佳曲が目白押しで、最後まで一時たりともテンションが下がることはありません。
長らく再発がかからずに、マニアの間で幻の名盤とされていた本作ですが、'04年に「リリース20周年」を記念して、未発表のライブ音源3曲を追加収録したリマスター盤が目出度く再発。また廃盤になってしまう前に是非とも購入して家宝にして頂きたい1枚です。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Out on the Streets ★★ (2008-12-09 22:49:24)

憂いを帯びたメロディが軽快に跳ねるポップ・チューン。
分厚いコーラスに包まれて、哀感の滲み出すサビメロは
どことなくPRAYNG MANTISを彷彿とさせるような?


FORTUNE(L.A) - Fortune - Smoke From a Gun ★★★ (2008-12-09 21:53:31)

憂いを帯びたメロディをエモーショナルに歌うVo、
派手さはないがツボを押さえたプレイを聴かせてくれるG、
そしてキャッチーな美旋律を奏でるKeyとが一体となって
聴く者の涙を搾り取る、プログレ・ハード的な
壮麗な雰囲気を纏ったドラマティックな名曲。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Stacy ★★ (2008-12-09 22:45:03)

アルバム『FORTUNE』の中において、
唯一、アメリカンな空気が漂うヒット・バラード。
サックスの調べが良いアクセントになっています。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Stormy Love ★★★ (2008-12-09 22:53:50)

アルバム後半のハイライトを飾る、メロメロに泣きまくる
感傷的なバラードの名曲。
切々と憂いに満ちた旋律を歌い上げる歌心に溢れたVoと、
泣きメロ大盤振る舞い状態のKeyの良い仕事っぷりが
キラリ光り輝く逸品。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Thrill of It All ★★★ (2008-12-08 21:25:26)

美しいKeyのイントロ(BON JOVIの“RUNAWAY"風)を聴いただけで
その出来の良さを確信する、泣きメロ満載のOPナンバー。
後にHARLAN CAGEのアルバムでリメイクされたのも納得の、
FORTUNEというバンドの魅力全部入りの名曲。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Thrill of It All ★★★ (2008-12-09 21:48:23)

美しいKeyのイントロを聴いただけで、その出来の素晴しさを
確信する、泣きメロ満載のOPナンバー。
後にHARLAN CAGEのアルバムでリメイクされたのも納得の、
FORTUNEというバンドの魅力全部入りの名曲。


FORTUNE(L.A) - II ★★★ (2019-05-18 07:06:19)

あのFORTUNEが帰ってきた!と喜んでも「だからどのFORTUNEだよ?」と突っ込まれるぐらい、HR/HMシーンには同名バンドが存在していますが、こちらはスウェーデンでもボストンでもなく、1st『聖未来』(’85年)が未だメロディ愛好家の間で神盤として奉られているLA出身のFORTUNEのこと。本作はイギリスで開催されたロック・フェスへの参加を契機に再結成を遂げた彼らが、34年ぶりに発表した2ndアルバム。
レコーディングは、リチャード(G)とミック(Ds)のフォーチュン兄弟に、映画『トップガン』のサントラへの楽曲提供や、HARLAN CAGEとしての活動で知られるLAグリーン(Vo)といったお馴染みの面子によって行われていて、HARLAN CAGEでグリーンと行動を共にしていたロジャー・S・クレイグの不参加が惜しまれるものの、ソングライターとしては制作過程に関わってくれているようなので落胆には当たりません。
そうして作り上げられたのは、意図的にデビュー作を踏襲したアートワークが如実に物語る通り、キャッチー且つ哀愁に満ちたメロディ、煌びやかなKeyとボーカル・ハーモニーが全編を彩る、嘗ての作風をブレることなく受け継いだメロディアスHRサウンド。特に抒情メロハーの様式美というべきKeyリフが弾む②は、まさに「これを待っていました!」と膝を打つ名曲ぶりで、本年度ベスト・チューン候補にランクインしましたよ。俺の中で。
メンバーが年齢を重ねた分サウンドの方には落ち着きが感じられるようになり、本編後半では若干息切れの気配も漂いますが、それでも再結成バンドがここまで質の高い作品を発表してくれたならば、文句よりもお礼の言葉しか思い浮かびませんて。


FORTUNE(L.A) - II - Freedom Road ★★★ (2019-05-20 01:34:41)

哀愁味の強い“SHELTER OF THE NIGHT”の後を受け、
ポジティブな空気を纏って力強く盛り上がっていく
アルバムのハイライト・ナンバーの一つ。
バンドがリーダー・トラックに選んだのも納得です。


FORTUNE(L.A) - II - Shelter of the Night ★★★ (2019-05-20 01:29:54)

名盤と評判の前作に収められていても違和感のない
完成度を誇るメロハー・チューン。イントロから
リリカルに弾むKeyといい、憂いに満ちた歌メロを拾うVoといい
哀愁を増幅するGといい、「FORTUNEかくあるべし」な名曲。


FRANKE & THE KNOCKOUTS ★★ (2009-09-29 21:20:00)

シンガー/ソングライターのフランク・プレヴァイト(Vo)が中心となって、ニュージャージー州にて結成され
3枚のオリジナル・アルバムを持って80年代を彩ったAOR/産業ロック・バンド。
アメリカではセルフ・タイトルのデビュー作に収録された名曲“SWEETHEART"の大ヒットで知られ、
日本のHR/HMファンの間では、BON JOVIのティコ・トレース(Ds)が一時在籍し、またDREAM THEATERの初代Vo、
チャーリー・ドミニシが彼らの1stアルバムにバッキングVoとして参加していた事でお馴染み・・・か?
一度、90年代末に3枚のオリジナル・アルバムがCD化され、ESCAPE RECORDSからリリースされたが、その後速攻で
廃盤となり、現在ではかなり高額なプレミア価格で中古盤が取引されている模様。
「1stや2ndも一緒に買っておけば良かった」と、後悔先に立たず・・・。


FRANKE & THE KNOCKOUTS - Makin' the Point ★★ (2009-09-29 21:23:00)

アメリカはニュージャージー出身で、フランク・プレヴァイト(Vo)率いる5人組AOR系バンドのラスト作となった、
'84年発表の3rdアルバム。(ジャケットがBAD COMPANYの『STRAIGHT SHOOTER』と似てる?)
日本のHR/HMファンの間では、BON JOVIのティコ・トレース(Ds)が一時在籍していたバンドとしても知られ、
また、そのBON JOVIのデビュー作に収録されていた名曲“SHE DON'T KNOW ME"と異名同曲である
“YOU DON'T WANT ME(LIKE I WANT YOU)"が収めれている事でもちょっぴり話題を呼んだ本作。実際ここで
聴く事ができるのは、初期BON JOVIをグッと洗練して産業ロック寄りにしたかのような極上のハードポップ・サウンドで、
キャッチーなメロディを歌う張りのあるハイトーンVo、胸に染み入る叙情フレーズを積み重ねていく味わい深いG、
時に華やかに、時に劇的に曲展開を彩る本編の影番たるKey、そして卓越したアレンジ・センスが「これでもか!」と
堪能できる収録楽曲の数々は、捨て曲皆無なのは勿論のこと、全曲がすぐにでもシングル・カット出来てしまいそうな
強力なフックを装備。中でもバラード④は、その最高峰とでも言うべき極上の魅力を放つ逸品に仕上がっている。
一昔前、雑誌の「産業ロックの名盤特集」で5つ星の高評価を受けていたのも大いに納得の行く1枚。
自分はFRANKE & THE KNOCKOUTSのアルバムはこれしか持っておらず、元DREAM THEATERのチャーリー・ドミニシが
バッキングVoとして参加しているという1stや、2ndアルバムも聴いてみたいのだが、かなりのプレミア価格が
付けられており、再発が掛かるまでは無理っぽいなぁ、と。


FRANKE & THE KNOCKOUTS - Makin' the Point - You Don't Want Me(like I Want You) ★★★ (2009-09-29 21:31:12)

BON JOVIの1stアルバムに収録されている
“SHE DON'T KNOW ME"と異名同曲だが、
こちらはVoとKeyが前面に押し出されたHR色の
薄いアレンジが施されているため、印象はかなり異なる。
といってもどっちも名曲には違いない。
Voの上手さに関しては本曲の方に軍配が上がるかな。


FRANKE & THE KNOCKOUTS - Makin' the Point - You're All That Really Matters ★★★ (2009-09-29 21:28:32)

クサさが漂う一歩手前で踏み止まってさめざめと泣くG、
キャッチーなメロディをエモーショナルに歌い上げるVo、
楽曲の叙情性を効果的に高めるKeyと、
「産業ロック斯くあるべし!」といった感じの
洗練されたバラードの名曲。


FREDERIKSEN-DENANDER ★★ (2010-01-11 18:55:00)

AORプロジェクトRADIOACTIVEを通じで知り合った、TOTOファミリーに属するファーギー・フレデリクセンと
トミー・デナンダーの2人がタッグを組んで立ち上げたメロディアスHRプロジェクトで、
'07年にFRONTIERS RECORDSからデビュー作『BAPTISM OF FIRE』を発表。
素晴しい楽曲を素晴しい演奏の下、素晴しいシンガーが歌っているんだから質が低いわけはなく、
TOTOのメンバーやSURVIVORのジム・ピートリックら、多彩なゲスト・ミュージシャン達の存在も
本編に華を添える、非常に高品質なメロディアス・ハード/産業ロック・アルバムに仕上がっていた。
RADIOACTIVE、TOTO、SURVIVORといったバンド名にピンと来た人なら、購入する価値が
大いにある作品じゃないかと。これ1枚で終わって欲しくないプロジェクトなんだけどな~。


FREDERIKSEN-DENANDER - BAPTISM BY FIRE ★★ (2010-01-11 18:57:00)

TRILLIONやTOTOでの活動で知られるファーギー・フレデリクセン(Vo)と、コンポーザーとしても
ミュージシャンとしても(ついでにプロデューサーとしても)傑出した才能を誇るトミー・デナンダー(G)とが
タッグを組んで'07年に発表した作品。ファーギー・フレデリクセン・ファンとしては、'95年に立ち上げられた
FREDERIKSEN/PHILLIPSに続く「ギタリストとのコラボ・シリーズ第2弾」としても楽しめる1枚、か?
で、その内容はと言えば、これがこの顔合わせに対するファンの期待に見事に応えるメロディアス・ハード/産業ロック路線。
TOTOのメンバーやSURVIVORのジム・ピートリックを筆頭に、名だたるミュージシャン連中が楽曲共作者として名を連ね、
客演もこなしているのだからクオリティが低いわけはないが、実際、洗練された哀愁と高揚感を伴うメロハー・チューンの
数々は捨て曲なしの名曲揃い。特に、力強く勇壮な雰囲気漂う①に始まり、アップテンポな⑥へと至るアルバム前半の
完成度の高さは本編のハイライトで、ファーギーの伸びやかな歌声と、分厚いボーカル・ハーモニー、それに絶妙な
フックラインが炸裂するサビメロを備えた②なんて「とにかく一度聴いてみて頂戴よ、お客さん!」としか
言いようがない素晴しさ。その前半に比べると、後半は楽曲の詰め込み過ぎが災いしてややメロディが弱く感じられる
場面も散見されるが、それでも質は十分に高いし、何より世が世ならビルボード・チャート上位に食い込んでも
おかしくなさそうな、爽やかでキャッチーな名曲⑨が収録されているので、決してつまらないわけではない。
哀愁のメロディを愛するHR/HMファンなら、聴いて損はないクオリティを誇る1枚じゃないでしょうか。


FREDERIKSEN-DENANDER - BAPTISM BY FIRE - LET HIM GO ★★ (2010-01-11 20:37:36)

力強く刻まれるDsに引っ張られて
劇的に展開していくOPナンバー。
とは言え、上手いVoに心打つメロディ、
それに凛としたKeyの存在もあって
ヘヴィな印象はそれほど強くない。


FREDERIKSEN-DENANDER - BAPTISM BY FIRE - NEVER TRY TO LOVE AGAIN ★★★ (2010-01-11 20:45:49)

本編後半のハイライトを飾るポップ・チューン。
心を浮き立たせる、爽快なコーラス・ハーモニーが
鮮烈な印象を残す名曲。


FREDERIKSEN-DENANDER - BAPTISM BY FIRE - RIGHT HEART, WRONG TIME ★★★ (2010-01-11 20:43:46)

『BAPTISM BY FIRE』の中で最も愛する1曲。
とにかく舞い上がっていくような高揚感に満ちた
サビメロの素晴しさを一度聴いて頂きたい。
聴く度にハート鷲掴み状態。


FREE SPRIT - Pale Sister of Light ★★★ (2023-10-03 00:13:00)

アメリカ産タバコの銘柄みたい名前ですが、こちらはフィンランド出身でツインGにKey奏者を擁する6人組。本作は'09年にリリースされた1stアルバムとなります。
世が60年代なら確実にピースフルなフラワー・ロックでも演っていそうなバンド名に反して、彼らが聴かせてくれるのは豊かなボーカル・ハーモニーと冷ややかな哀メロが全編に亘って大盤振る舞いされる、北欧メタル然とした魅力に満ち溢れたサウンド。メンバー全員このバンド以前に目立ったキャリアはなく、豪華なゲストや、FRONTIERS RECORDS作品のような腕利きソングライター勢による助っ人もなし。曲作りもプロデュースも全て自分達でこなすというピカピカの新人バンドっぷりながら、フックの効いた収録曲のクオリティ、わけてもメロディ・センスの冴えには、既に職人顔負けの技前が存分に発揮されています。
哀愁に彩られたサビメロにグッと来るOPナンバー①、URIAH HEEPの“黒衣の女”を北欧風に料理したような④、じっくり重厚に聴かせる⑥、アイリッシュ風味(和風っぽくもある)のバラード⑧、ツインGを生かして本編をハードに締め括る⑪…。特に美旋律とハーモニーが華麗に舞うアルバム表題曲③は、個人的には年間ベスト級のインパクトを有する名曲じゃなかったかと。
リリース当時は完全にノーマークで、然程話題に上った記憶もありませんが、いや見逃してる作品があるもんだなぁと。今夏に古本屋のCDコーナーで見かけてジャケ買いを敢行した自分を褒めてあげたくなる逸品でした。どうやら2ndアルバムもリリース済みのようなので、そっちもチェックしないといけませんね。


FREE SPRIT - Pale Sister of Light - Pale Sister of Light ★★★ (2023-10-04 23:40:20)

蒸し暑い夜に聴けばスッと体感温度が2、3度下がる
(ような気がする)冷ややかな哀メロが北欧メタル然とした
魅力を主張するアルバム表題曲。甘い声質のVoもこの手の
サウンドにマッチしていますね。


FROM THE FIRE - THIRTY DAYS AND DIRTY NIGHTS ★★★ (2018-11-14 00:32:11)

NY出身の5人組が、ジーン・ボヴアー(CROWN OF THORNS)のプロデュースを得て'92年に発表したデビュー作。結構長い間オフィシャルなCDが日本盤しか存在しなかったため、世界中のメロハー・マニアの間で争奪戦が繰り広げたレア・アイテムとして知られる1枚でしたが、現在はYESTERROCKからリマスター盤が再発済み。安価にて容易に購入が可能なのですから良い時代になりましたなぁ。(その昔大枚叩いて中古盤を落札してしまった我が身の嘆きをともかくとすれば)
それはさておき。本作がプレミア価格で取引されていたのは単に「希少盤だったから」という理由だけではなく、その内容の素晴らしさがあったればこそ。本編はRASPBERRIESの名曲“GO ALL THE WAY”のカヴァーを含めて全9曲を収録。捨て曲の類は当然一切なし。特に哀愁のメロディをJ.D.ケリーがエモーショナルに歌い上げ、それを美しいボーカル・ハーモニーと、後にRAINBOWに加入するポール・モリスが奏でるKeyとがメロウ且つドラマティックに彩る①は、OPナンバーにしていきなりアルバムのハイライトを飾る名曲で、これで掴みはOK。後に続く愁いを帯びて駆け抜ける④や、ブリッジにおけるメロディ展開とJ.D.の熱唱ぶりに涙ちょちょ切れる⑥、女性シンガーがデュエットで華を添える劇的な⑦なんかも、その①に匹敵するインパクトを放つ逸曲であり、こうした強力な出来栄えを誇る楽曲群に適度なエッジを加えるトミー・ラファティのGプレイも、後日ジーンに誘われてCROWN OF THORNS入りするのも納得のセンスと腕前がキラリ光ります。
メロディ愛好家なら一家に1枚は常備しておきたいメロハーの名盤ですよ、これは。


FROM THE INSIDE (2018-12-02 00:53:27)

90年代の逆風を受けてTYKETTOが解散した後も地道にシンガーとして活動を続けていた
ダニー・ヴォーン(Vo)が、イタリアのFRONTIER RECORDSから提案を受けて立ち上げたプロジェクト。
「外部ライターが書いたメロディアスHRナンバーをダニーが歌う」という企画意図のもと、
'04年と'08年に2枚のスタジオ・アルバムを発表。但し後者においてはダニーも積極的に曲作りに関与し、
またメンバーも固定されたバンド・スタイルが取られている。(が、これ以降作品のリリースはない)


FROM THE INSIDE - Visions ★★★ (2018-12-02 00:54:25)

“FOREVER YOUNG”の名曲ぶりが未だメロディ愛好家の間で語り継がれるアメリカのバンド、TYKETTOのフロントマンだったダニー・ヴォーン。彼が主役を務めるプロジェクトFROM THE INSIDEが’08年に発表した2ndアルバムがこちら。日本盤は当時キングからリリースされたものの既に廃盤で(キングは廃盤になるのが早いね)、現在では中古盤市場で1st共々結構なプレミア価格で取引されていることで知られる1枚であります。
レコーディングはイタリアのメロハー梁山泊FRONTIER RECORDSの仕切りで行われ、プロデューサーにはファブリッツオ・グロッシを起用。更にVEGAで活動するトムとジェームズのマーティン兄弟が曲作りに関与と、「細工は流々、仕上げを御覧じろ」とばかりにお膳立てはほぼ完璧。そうして出来上がった、掴みに持ってこいの①、劇的なバラード③、サビメロの絶妙なメロディ展開にフラッシーなGプレイが華を添える④、胸のすくような爽快ハードポップ⑥、高揚感を伴うキャッチーな⑪etc…と、適度にエッジも効いた珠玉のメロディック・ロック・チューンの数々を、ダニーが持ち前のハート・ウォーミングな歌声で熱唱するわけですから、もはや完成度の高さに疑念が入り込む余地はありません。そのダニーも曲作りに積極的に関わっている以上(名盤『DON’T COME EASY』がそうだったように)、ある程度はアメリカンなノリも混入しているものと思いきや、意外やほぼ全編が北欧メロハー風味の哀愁と透明感、爽快さを保ったまま進行していく辺りも嬉しい驚きです。
再結成TYKETTOでの活動で多忙なのか、近年は作品リリースが途絶えてしまっているプロジェクトですが、本作を最後にこのまま消滅させるのは勿体なさ過ぎますよ。


FROM THE INSIDE - Visions - 21st Century ★★★ (2018-12-02 23:45:30)

力強く駆け抜けるメロディック・ロック・ナンバー。
ダニーの熱唱とテクニカルに閃くGソロが得も言われぬ爽快感も運んできてくれます。
このレベルの楽曲がゴロゴロ収録されているのですから
本作がダニー・ヴォーンが関わった作品の中でも1、2を争う傑作と
高評価を受けているのも納得です。


FROM THE INSIDE - Visions - If It's Not Love ★★★ (2018-12-02 23:38:58)

ダニー・ヴォーンの熱い歌声が映える名バラード。
彼がピアノをバックに切々と歌う前半、
楽器隊が加わってエモーショナルに盛り上がる後半、
どちらも涙ちょちょ切れる思いですよ。
日本盤にはアコースティック・バージョンが収録されていることからも
バンド側がこの曲をリーダートラックに位置付けていることが伝わってきます。


FROM THE INSIDE - Visions - Listen to Your Heart ★★★ (2018-12-02 23:32:54)

心地よい疾走感を伴って哀愁のメロディが駆け抜け
聴き手を勇気づけるようなダニー・ヴォーンと
テクニカルなGソロがその上を爽快に舞うアルバムでも
1、2を争う名曲の一つではないかと。


FUELED BY FIRE (2011-06-19 00:42:04)

'00年に、カリフォルニア州はノーウォークにてカルロス(Ds)とリカルド(G)が音頭を取って結成したスラッシュ・メタル・バンド。
ジオ(Vo、G)加入後にレコーディングしたデモテープや自主制作アルバム『SPREAD THE FIRE』、並びに積極的なライブ活動が実を結んで、'06年、METAL BLADE RECORDSとディールを締結。ARMORED SAINTのジョーイ・ヴェラの手によりリミックス/リマスター作業が行われた新生『SPREAD THE FIRE』をもって、バンドは日本デビューも飾った。('07年には、NWOTMの嚆矢的役割を果たしたPERFECT CRIME RECORDS編纂のオムニバス盤『THRASHING LIKE A MNIAC』(邦題『狂気のスラッシュ講座』)にも参加)
あと、実はカナダのRAZORらと共にこっそり来日公演を行った実績も持つ。

Vo兼Gだったジオの脱退という事件を乗り越え、今年('10年)に入って4年ぶりに2ndアルバム『PLUNGING INTO DARKNESS』を発表したが、どうやら沈黙期間中にMETAL BLADEと切れてしまったらしく、今回は国内盤のリリースはなし。その上どういうわけかAMAZON辺りにも『PLUNGING~』は流通しておらず、入手が妙に困難。
見かけたら取り敢えず購入しておく事をお薦めさせて頂きます。


FUELED BY FIRE - Plunging Into Darkness ★★ (2011-06-20 22:38:41)

期待の新人スラッシャーとして注目を集めながら、2作目で早くも音楽性を広げにかかって「時代は繰り返すのね・・・」とガックリさせられるバンドが目立ち始めた昨今、彼らの変わらぬ「スラッシュ馬鹿」ぶりにはホッと安心させられるモノがありますね。何せこの2ndアルバム、威勢の良いインスト曲①に始まり、中盤に息継ぎ代わりのアコギ・パートを用意して、あとはササクレたスピード・ナンバーで終始強気に攻め立てまくる・・・という構成からして、デビュー作の作りをほぼそのまま踏襲しているわけでして。
無論、音作りや演奏の精度等、成長すべき点はしっかりと成長を遂げており(メンバー・チェンジに伴う悪影響も皆無)、特にサウンドがストレッチされ、一層研ぎ澄まされた楽曲がその攻撃性と疾走感を倍化させている点は大きな評価ポイント。良くも悪くも勢いと愛嬌が最大の武器だった前作に比べ、アマチュア臭が抜けた本作からは「これでSLAYERやDARK ANGELと同じ土俵に立ったるでぇ!」というバンドの意気込みがひしひしと感じられる。
尤も、楽曲の切れ味と引き替えにHALLOWS EVE風味のキャッチーなノリの良さや、IRON MAIDEN、JUDAS PRIESTといった正統派HMバンドばりのツインGハーモニーが減量されてしまった事は個人的に残念でならないが、とは言え、そういった要素が完全に消え失せてしまったわけではなく、①や③、そして⑨といった楽曲では、弾きまくりの2本のGの劇的なユニゾン・プレイを聴くことが出来るし、叙情的なアコギ・インスト⑦を前奏に、シャウトVoと執拗に刻まれるGリフとが、スラッシュ・ビートに乗って激走する⑧は、彼らの新たな代表曲になり得るポテンシャルを秘めた名曲なのだが。


FUELED BY FIRE - Plunging Into Darkness - Evoke the Curse ★★★ (2011-06-21 22:25:36)

アコギ・インスト曲“INTRO”を経て、
後半戦開始を宣言する高速スラッシュ・ナンバー。
マシンガン・リフに畳み掛けるように疾走するリズム、
前任者よりハードなシャウトを炸裂させるVo、
それに攻撃的に弾きまくる(そして時に印象的にハモる)
ツインG・・・と、これぞスラッシュ・メタル!な
旨みに満ちた2ndアルバムのハイライト・ソング。


FUELED BY FIRE - Spread the Fire ★★★ (2011-06-19 22:29:04)

'06年レコーディングの自主制作盤にリミックス/リマスターのお色直しを施して、新たにMETAL BLADE RECORDSから再リリースされた1stアルバム。
ササクレ立って疾走する③⑥⑨といった高速スラッシュ・ナンバーの数々が端的に示す通り、彼らが聴かせてくれるのは、カラッと乾いた音作りに、ヒステリックなシャウト・スタイルのVo、刻みの細かいGリフと、暴れ馬の如く跳ね回るリズム等、EXODUSの名盤『BONDED BY BLOOD』からの多大なる影響が根っこに据えられた80年代テイスト満点のストレートなスラッシュ・メタル。
もっさりとした演奏のせいで垢抜けないB級感覚が漂うものの、IRON MAIDEN、JUDAS PRIEST由来のメロディックなツインGの存在が十二分に活かされた、スラッシュ一歩手前の「ハードコアな正統派HM」・・・例えばHALLOWS EVE辺りを思い起こさせる、勇ましさと荒々しさ、そしてキャッチーなノリの良さも併せ持った楽曲はかなり秀逸。(考えてみりゃHALLOES EVEフォロワーってあんまりおらんような)
特に、威勢のいいインスト・ナンバー①をイントロ代わりにスタートするスラッシュ・メタル賛歌の②、ライブではさぞかし盛り上がるに違いないアルバム表題曲④、作中でも指折りのドラマティックなツインGの絡みっぷりが炸裂する⑤といった楽曲が連続する、本編前半のテンションの高さにはメタル魂が昂ぶりっぱなしですよ。
ことサウンドの方向性という意味においては、同時期にデビューを飾ったどの新人スラッシャーの作品よりも好ましく感じられた1枚。


FUELED BY FIRE - Spread the Fire - Betrayal ★★★ (2011-06-19 22:37:31)

劇的なイントロでぎゅっと掴まれる
アルバムのハイライト・ナンバー候補。
リフ&リズムの冒頭の猛烈なシュレッディングは
スラッシュ・メタルそのものだが、
楽曲自体は本編でも屈指の正統派HM度の高さを誇る。
ドラマティックなハーモニーを聴かせてくれる
ツインGが素晴しいったら。


FUELED BY FIRE - Spread the Fire - Command of the Beast ★★★ (2011-06-19 22:40:05)

タイトルからも察しがつく通り、
切れ味鋭い走りっぷりがEXODUS風味・・・というか
“BONDED BY BLOOD”風味満点の高速スラッシュ・ナンバー。
本編の幕引きに持って来いの名曲だ。


FUELED BY FIRE - Spread the Fire - Spread the Fire!!! ★★ (2011-06-19 22:34:31)

思わず一緒に叫びたくなる、
カラッと弾けるようなノリの良さを備えた
ライブでの盛り上がりが容易に想像できる
キャッチーなアルバム表題曲。


FUELED BY FIRE - Spread the Fire - Thrash Is Back ★★★ (2011-06-19 22:32:46)

帯に書かれた秀逸なキャッチコピー
「俺達、どうしようもなくスラッシュ・メタル!」
を地で行く疾走ナンバー。
執拗なリフの刻みはスラッシュ・メタルそのものだが
スピードは飽くまで頭を振り易いレベルに留められており、
キャッチーなノリの良さが感じられる辺りは
HALLOWS EVEに通じるものあり。
IRON MAIDEN由来の劇的なツインGも美味しい。


FUELED BY FIRE - Trapped In Perdition ★★★ (2013-10-09 23:29:10)

スラッシュ・メタル・バンドの3枚目のアルバムともなると、ぼちぼち「クリーン・ボイスで歌い上げてみようかな」とか「モダンな要素を取り込もうかな」とか「バラードでも演ってみっかな」といった、音楽的変化に対する欲求が鎌首をもたげ始める頃ですが、このカリフォルニア出身の5人組はそうしたことには一切頓着せず、メロディ無視で激情を吐き出すVo、鑢のように刻み目の粗いGリフと性急なリズムとが、脇目も振らず突進する、極めてオールドスクールなスラッシュ・メタル道を、全身全霊をこめて邁進しております。別に変化に興味がないのではなく、サウンドの幅を広げることよりも、自身のスタイルを一層深く掘り下げることにのみ集中していると言うべきか。
プロデューサーにエリック・ルータンを迎えた成果も、図太さを増したGサウンド、時に禍々しくトグロを巻くへヴィネス演出、そしてアグレッシブな曲調と対比を為すかのように劇的に噴出するメロディックなツインGといった要素に覿面に反映(ちなみにエリックも③でGソロを披露)。特にスラッシャーの血を沸騰させる①⑤⑥は、本編の魅力を結集したかのような好ナンバーですよ。
演奏の精度を高め、更にマッシヴに「スラッシュ・メタルらしさ」が鍛え上げられた逸品で、FUELED BY FIRE入門盤としてお薦めする1枚。


FUELED BY FIRE - Trapped In Perdition - Catastrophe ★★★ (2013-10-10 23:15:13)

荒っぽく鋭角的に刻まれる湿度低めの
Gリフに前へ前へと突進するリズムが
「俺たちどうしようもなくスラッシュ・メタル!」
を地で行くOPナンバー。
暴力的な曲調に相反して、劇的な構築美を
感じさせるGソロも美味しいです。


FUELED BY FIRE - Trapped In Perdition - Rotten Creation ★★★ (2013-10-10 23:20:56)

ストレートに突っ走る、実にスラッシュ・メタルらしい
スラッシュ・ソングなんですが、この曲の白眉は
激情を吐き出すかのように2本のGが荒れ狂う
後半のインスト・パートにあり。


FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA - DREAM CASTLE ~BEST OF FUMIHIKO KITSUTAKA~ ★★★ (2010-12-06 21:34:32)

AROUGEに始まり、筋肉少女帯、X.Y.Z→A、そしてソロ・ワークに至るまで、橘高文彦(G)というハイテク・ギタリストの25年に及ぶこれまでの音楽活動歴を、お手軽に振り返る事の出来る便利なベスト盤。
ビジュアル系のルックスと、筋肉少女帯のメンバーという出自から、彼のことを色眼鏡で捉える向きもあろうが、ジャケットに描かれたヨーロッパの城塞の如き堅牢な構築美を宿した楽曲作りのセンスと、ギター・オーケストレーションを用いてブライアン・メイばりにポップにGを歌わせたかと思えば、一転、イングヴェイを彷彿とさせるネオクラシカルな速弾きまで流麗にこなす、確かなテクニックと表現力に裏打ちされたこの人のGプレイは間違いなく本物。
取り敢えず、HR/HMファン・・・分けても様式美HM好きを自認している人で、未だ⑨⑫辺りの名曲に触れた事がないというのは、ミュージック・ライフにおける大きな損失ですよ!とだけ。(大槻ケンヂのヘタウマVoはかなり好き嫌いが分かれるところかもしれませんが)
リマスタリングが施されてるとは言え、収録曲のほぼ全てが既発曲で占められているため、橘高のキャリアをそれなりに追い掛けているファン的には食指の動き難い作品かもしれないが、個人的には、本編唯一の新曲にして、大槻ケンヂや二井原実、山田晃士ら、同じ釜の飯を食ったシンガー達が勢揃いしてデュエットを披露、ドラマティック且つ壮大に本編ラストを締め括るエピック・ソング⑱が聴けただけでも、本作を購入した価値は十分あったかな、と。


FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA - FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA ★★ (2008-06-24 21:46:00)

BLIZRD辺りに通じる、王道ジャパニーズHMサウンドを聴かせた東京出身の5人組 AROGUE出身で、
現在は、再結成を果たした筋肉少女帯や、X.Y.Z→A等で活動中の橘高文彦(G)が、DEAD ENDの湊雅史や、
ZIGGYの宮脇“JOE"和史ら、多数のゲストを迎えて制作、'94年にEUPHORIA名義でリリースした1stソロ・アルバム。
(ちなみに、今ではその名前は、彼が運営する自主レーベルに受け継がれている)
筋肉少女帯時代、バンド唯一のメタル畑の人間として、“詩人オウムの世界"“スラッシュ禅問答"“再殺部隊"
“小さな恋のメロディー"といった、数多くの名曲を生み出してきた彼氏のソロ作ということで、さぞかし、カッコイイ
HMナンバーが詰め込まれている事だろう、と期待して購入したのだが・・・実際のところ、バリバリのHMソングは、
華麗な序曲①から展開するスピーディな②や、これぞ様式美!といった趣きの、ドラマティックなインスト曲⑨
ぐらいのもので、残りは、ポップ・チューンあり、ホーン・セクションを導入したノリの良いナンバーあり、
QUEENを彷彿とさせるキュートなバラードありと、かなりバラエティに富んだ楽曲が本編の大半を占める。
ふにゃっとした(LUNA SEAとか、あっち系の)ナルシスティックな歌声を聴かせるVoの歌唱スタイルは好き嫌いが
分かれるところだし、ヘヴィ・メタリックな作風を期待して本作に臨むと、肩透かしを食らう事になりかねない
(そっちのノリを期待するなら、2ndソロ『NEVER ENDING STORY』の方がお薦め)作品ながら、橘高の曲作りの上手さや、
相変わらず、お城建ちまくりの(笑)Gプレイがしっかりと堪能できるので、個人的には結構好きな作品だったりもする。
とりあえず、ファンなら名曲②を聴くために本作を買いましょう。


FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA - FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA - JUSTICE OF BLACK ★★★ (2008-06-25 22:26:58)

繊細且つ美しいクラシック・ギターから、流麗な速弾きまで、
橘高文彦の構築美溢れるGプレイが
これでもか!と堪能できるインスト・ナンバー。
起承転結がバッチリ決まった、ドラマティックな曲展開も素晴しい。


FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA - FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA - 絶望という名の…~THE ROOM (NAMED DESPERATION)~ ★★★ (2008-06-25 22:23:27)

ドラマティックなイントロから、
期待通りに疾走へと転じる、アルバムのハイライトを飾る
様式美HMナンバー。
この曲を聴くためだけに、アルバムを買っても損はない・・・かな?


Fatal Attraction (2017-10-25 00:38:07)

DEEP PURPLEからBEATLES、更にはEAGLES等のAOR/産業ロックまで、幅広いジャンルを愛するメンバー達の「破滅的な出会い」(FATAL ATTRACTION)により80年代末期にスウェーデンはストックホルムにて結成された、Key奏者を含む5人組。
幾つかのコンピレーションCDに参加した後、’96年に1st『END OF REGULATION TIME』でデビュー。同作はSOUND TREASUREを通じて日本盤もリリースされた。
'03年には2nd『SIMPLICITY RULES』を発表するも、’04年にバンドは解散してしまった模様。


Fatal Attraction - End of Regulation Time ★★★ (2017-10-25 00:42:07)

バンドについては殆ど何も知らんのですが(他グループで活動していたりするメンバーがいるわけでもなし)。中古盤屋で安く売り出されているのを見つけたのと、《北欧より届いた夢幻の調べ――》なるこっちの食指をそそる帯惹句、あと国内盤の解説を平野和祥氏が書いてることに興味を惹かれて、「まぁ酷い作品ってことはないだろう」と試しに購入してみたらこれが大当たりだった…というスウェーデンの5人組が'96年に発表した1stアルバム。
基本的な音楽性は、北欧産らしい透明感と哀感を宿したハードポップ。そこにプログレ・タッチのKeyワークやドラマティックな曲展開等の凝ったアレンジの数々、更にはほぼ全編に亘りフィーチュアされているストリングス(本物)が加わることで、クラシカルな気品も漂わす、このバンド独自のサウンドの醸成に成功しています。OPナンバー①を初めて聴いた時に思い浮かんだのは「北欧版NEW ENGLAND」という例えでしたね。
インスト・パートの充実っぷりに比べると(北欧メタルらしく)シンガーの歌唱力がやや弱く、そこが引っ掛かるという人もいらっしゃるかもしれませんが、プレーンであるがゆえにボーカル・ハーモニーによく馴染み、楽曲に備わった繊細さやリリカルな美しさを引き立たせるこのVoは、個人的には結構「有り」。特に、劇的な曲展開に乗せて冷ややかなメロディとハーモニーが華麗に舞う④に始まり、曲間を設けずに⑤⑥と組曲形式に綴られていく壮大な流れは、間違いなく本編のクライマックス。
どうやらアルバムをもう1枚残しているようなので(そちらは日本未発売)、機会があればそっちもチェックしてみたいと思わされる完成度を有した1枚です。


Fatal Attraction - End of Regulation Time - Message from the Past ★★★ (2017-10-25 01:49:37)

ハーモニーが立体的に舞い、
曲展開は華麗にしてドラマティック、
尚且つメロディは北欧メタルらしい冷ややか哀感を宿しているという
まさに北欧版NEW ENGLANDと評したくなる名曲であります。
後に続く“THE CURSE OF Mr. FUTURE”と“GOOD TIMES, BAD TIMES”の
2曲と併せて一つの組曲としてお楽しみください。


Freefall - Rebel Hard ★★★ (2021-10-07 01:01:58)

東京サマーランドに設置されていた今はなき絶叫アトラクションみたいなバンド名を名乗るのは、マイク(Vo、B)とクリス(G)のジョーンズ兄弟により結成されたイギリス発のメロディアスHRプロジェクト。本作は80年代半ばから国内のパブやクラブを回って腕を磨いてきたという彼ら(ライブを演る際には、ここに更にもう一人の兄弟であるドラマー、ティム・ジョーンズが加わるらしい)が、'96年に満を持して発表した1stアルバム。
‘96年といえば、猛威を振るうダーク&ヘヴィのトレンドで欧米のHR/HMシーンが塗り潰されていた頃合いですが、本作に託されているのはそこに差し込む一筋の光明の如き、英国的…というよりは寧ろアメリカンな開放的キャッチネスを湛えたメロディ、厚めに盛られたボーカル・ハーモニー、そして要所で「おっ」と耳惹くフラッシーなソロを繰り出すテクニカルなGプレイ等々に彩られた80年代風味満点の華やかなメロディアスHRサウンド。
13曲も収録されているので若干クオリティにムラが生じるのは致し方ないところですが、爽やかにOPを飾る①、ポップ・メタル然としたコーラスを配してキャッチーに弾む④、一転してどっぷりと哀愁に浸ったバラード⑦、流麗に奏でられるピアノがハード・ロッキンな曲調に秀逸なアクセントを加える名曲⑨、クリスの鮮烈なGソロをフィーチュアしてメタリックに疾走する⑬等、作品全体としては平均レベルを悠々越えていく見事な出来栄えを誇っています。
確かな才能の煌めきが感じられる力作だったのに、プロジェクトは本作1枚のみで消滅してしまい、その後兄弟の名前を聞くこともなくなってしまったのが残念でなりません。


GALACTIC COWBOYS - Galactic Cowboys ★★ (2006-06-28 20:21:00)

GCの代表作を2nd「SPACE IN YOUR FACE」とする意見に異論はない(寧ろ賛成だ)が、
個人的に、彼らのアルバムの中で最も気に入っているのは、'91年発表のこのデビュー作だったりする。
アグレッシブなリフ&リズムの上に乗っかる、浮遊感漂う歌メロと、美麗なボーカル・ハーモニーの妙・・・という
個性的なスタイルは既に完成されているのだが、それを美しく彩るメロディの質が「ポップ」「キャッチー」「ソウルフル」な
2nd以降とは異なっていて、ポップでキャッチーなのは間違いないのだけど、もう少し叙情的で哀感が強く演出されている
(ように感じられる)のがその理由。言うなれば、GCの前身バンドAWFUL TRUTHの音楽性に最も近い感じ?
スパニッシュ風のアコギやら、カントリー調のハーモニカやら、スラッシーな疾走パートやら、
色々な要素をギュッと詰め込んでドラマチックに仕上げた①“I'M NOT AMUSED"や、スピーディな⑦“KILL FLOOR"から、
組曲形式で大作⑩“SPEAK TO ME"へと展開していく、スペーシー且つプログレッシヴな流れは、何度聴いても最高。


GALACTIC COWBOYS - Galactic Cowboys - I'm Not Amused ★★★ (2007-04-14 21:39:32)

1stのOPナンバー。スラッシーなリフ&リズムの上に乗っかる
歌メロとVoハーモニーは非常にポップでキャッチーという
このミスマッチ感。スパニッシュ風味にブルーズ風味に
カントリー風味にプログレ風味と、
様々な要素をごった煮してドラマチックに仕上げた
これぞGALACTIC COWBOYS!な名曲。


GALAXY (2012-01-26 05:27:48)

母体となるバンドの誕生はソビエト連邦時代('81年頃)まで遡るというベテランHRバンド。正式名称はGALAXY GROUP。日本盤だと「ガラクチカ」表記でしたっけね。
'88年に1stアルバム『В Атмосфере Гласности』を発表してデビューを飾り、同時期のロシアン・メタルの盛り上がりの波に乗ってアメリカ進出も狙ったようだがが、結局は上手く運ばなかったらしい。
'91年にインディー・レーベルから全曲英詞で歌ったセルフ・タイトルの2ndアルバムを発表。ハイレベルな叙情HRサウンドが詰め込まれた素晴しい内容とCDのプレス枚数の少なさから、現在では同作はかなりのプレミア価格で取引されている模様。
尚バンドは今も存続しており、'11年には『GALAXY』から発表20周年を記念するアニバーサリーEP『Последний Летний День』をリリースしている。


GALAXY - GALAXY ★★★ (2012-01-26 05:29:01)

今から20年前ほど前に、西新宿のCD屋でDOMAINのベスト盤と一緒に購入した事をいやに鮮明に覚えている、ロシアはモスクワ出身のHRバンドが'91年に発表した2ndアルバム。
線は細いが泣きをたっぷりと含んだ歌声が魅力のVo、時にネオクラシカルなフレーズも紡ぐG、ゆるふわ系とは一線を画すメリハリの効いたビートを刻むリズム隊、それに水晶細工の如き繊細さと透明感を演出するKeyらによって形作られる叙情HRサウンドは、淡い色彩で描かれたファンタジックなジャケット・アートワークがそのまま音となって抜け出して来たかのような美しさ。
全曲が英詞で綴られた楽曲からも(薄っぺらい録音状態を除けば)イモっぽさは殆ど感じられず、ロシアン・メタルと言うよりも一線級の北欧メタルに近しい作風かな?と。
捨て曲/埋め曲の類は一つも見当たらない比類なき完成度を誇る本編ですが、取り分け、哀愁と美旋律が溢れ出すセンチメンタルな⑤、イングヴェイからの影響も感じられる様式美HMナンバー⑥、そして力強く劇的な曲展開に痺れる(歌メロが良い!)アルバム後半のハイライト・ナンバー⑨といった楽曲は、このバンドの何たるかも見事に体現した名曲。
東欧メタル・ファンのみならず、メロディ愛好家なら必ずや心打たれること間違いなしの逸品ですよ。


GALAXY - GALAXY - JULIE ★★★ (2012-01-27 23:02:58)

ネオクラシカルなフレーズを連発するGや、
そのGとKeyの絡み具合など、イングヴェイからの
影響が感じられるネオクラ様式美チューン。
線は細いが魅力的な歌メロを構築するVoが
ここでも存在感を発揮していますね。


GALAXY - GALAXY - LADY MUSIC ★★★ (2012-01-27 23:05:47)

力強く、ドラマティックにアルバム後半の
山場を飾る本編でも指折りの名曲。
痒い所に手の届く歌メロを、猛烈な悲哀を
発散しながら歌い上げるVoの存在が
光りまくりの1曲で、聴く度にしみじみと
「良いシンガーだなぁ」と感心させられます。


GALAXY - GALAXY - SWEET ROSANNA ★★★ (2012-01-26 22:23:14)

どっぷりとセンチメンタルな気分に浸れる
美しくも切なさを満載にした叙情ナンバー。
邦題は“可愛いロザンナ”。
胸を締め付ける繊細な情感を湛えた
パフォーマンスを聴かせてくれるGとVoの
泣きっぷりはお見事の一言に尽きます。
この名曲の存在を持って、GALAXYの名は
私の胸にしかと刻まれましたよ。


GALNERYUS - Angel of Salvation ★★ (2012-11-07 22:45:20)

小野正利(Vo)加入以降も順調にアルバム・リリースを重ねて本作で早くも8枚目に到達。
テクニック的にも表現者としてもハイレベルな実力派が集まったバンドゆえ、今更アルバムの質がガクッと下がることは考え難く、今回も小野の唯一無二のハイトーンVoと、鮮烈な速弾きからクラシカル/泣きのフレージングまでエモーショナルにこなすSYUのGプレイを両翼に、そこへテクニカルなYUHKIのKeyも加えて、スピーディに、メロディアスに、ドラマティックに羽ばたくシンフォニックなHMサウンドの飛翔感には一点の曇りもありません。
前作収録の名曲“NO MORE TEARS”のような聴き手から涙を搾り取るバラードが見当たらない本編は、代わりに楽曲が一層壮麗且つシンフォニックに、メロディック・パワー・メタル風味の強化が図られている印象。劇的極まりないイントロだけで満腹感が味わえる①②、朗々としたサビメロがもろメロパワ・メタル風味の⑤、勇壮な曲調がアニメの主題歌っぽいなーと思ったら本当にアニメの主題歌だった⑥等、そうしたアレンジは概ねプラスに作用しているのですが、あまりにキラキラし過ぎていて、いい年したオッサンが聴くには少々気恥ずかしく感じられる部分も無きにしも非ず・・・。これはバンドの問題というよりも、こっちの趣味嗜好の問題なんですけどね。
個人的にはオーソドックスなHMテイストと、脇腹に差し込んでくるような泣きのGソロにグッと来る④、本編中最もメロディアスな仕上がりの⑦なんかの方が好みです。


GALNERYUS - Phoenix Rising ★★★ (2011-10-21 22:53:17)

前作『RESUTTRCTION』は非常に楽しませて頂いたアルバムだったのだが、一方でGALNERYUSと小野正利の組み合わせにイマイチ脈絡が感じられなかったため、「1枚限りで終わっちゃうんじゃねぇの?このタッグ」との疑念が拭いきれずにいたのですが、無事、こうして2作目(7th)をリリースしてくれて先ずは一安心。しかも内容の方も前作に劣らぬ高品質さとあっては、最早何も言う事はありません。
ハイテクニックを駆使して縦横無尽に駆け巡る楽器陣、そして屹立する小野のクリアなハイトーンによって生み出される、独特の高揚感と飛翔感を湛えたドラマティックなメロパワ・チューンの数々は相変わらずの素晴しさを誇るが(ハイライトは⑦かな)、今回、それ以上に心打たれたのは日本語詞で歌われる③や⑧といったJ-POP風味も感じられるタイプの楽曲。特に後者は小野のポップ・シンガーとしてのキャリアが存分に活かされた切なくも劇的な名バラード。泣きまくるSYUのGとヴァイオリンの調べ、そして余りに美しく哀しいサビメロには涙ちょちょ切れずにはいられませんて。
ちなみに本作にはカヴァー・ソングの数々を収めたボーナスCDも付属しているのだが、こちらもなかなの聴き応え。取り分けSILVER MOUNTAINの名曲“1789”を超強力にバージョンUPしてカヴァーしてくれたことが嬉しいったらないですね。


GALNERYUS - Phoenix Rising - Future Never Dies ★★★ (2011-10-21 23:06:36)

ガチガチにメタリックなハイテク全開のアグレッシブな曲調と
J-POP風味の爽快なポップ・フィーリングを湛えたメロディの
組み合わせがユニークな味わい。
この曲は日本語詞で正解ですね。