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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 2001-2100

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 2001-2100
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FM - Atomic Generation ★★★ (2018-05-12 02:20:34)

英国のベテラン・ロック・バンドFMが、キャリア30周年を祝う企画盤『INDISCREET 30』のリリースを挟んで'18年に発表した新作スタジオ・アルバム。
FMと言えば、挨拶代わりのOPナンバー①が物語る通り、スティーヴ・オーヴァーランド(Vo)の絶品の歌唱力を活かしたブルージーな味わい漂わすメロディアスHRサウンドが持ち味。当然本作でもそうした渋めのテイストは保持されているわけですが、前作でデビュー作のリメイクにチャレンジしたことが良い刺激になったのか、今回は初期作を思わせるキャッチーなハードポップ風味も随所に編み込む等、FMがこれまで歩んできたキャリア(音楽的変遷)を肯定的に総括する内容に仕上がっています。
哀愁のメロディに、控えめながら的確に仕事をこなすGと美しいハーモニーが華を添える②、爽やかな微風の如く心地良い⑤、哀メロがキャッチーに弾む本編のハイライト・ナンバー⑧、エモーショナルな歌声に聴き惚れずにはいられない感動的なバラード⑨(鍵盤アレンジも効果的)、ヘヴィな曲調とオルガン・サウンドのコントラストがクラシック・ロックの風格漂わす⑩といった、ベテラン・バンドならではの円熟味と、曲作りにおける職人技が冴え渡る名曲の数々を目の当たりにすれば、スティーヴが「FM史上最も成熟した完成度の作品。つまり今作自体こそがFMなんだよ」と胸を張るのにも大いに納得ですよ。
FM=地味めなブルーズ・ロック・バンドとのイメージを持っている向きには是非お薦めする1枚(先入観を覆されますので)。BURRN!!誌で広瀬編集長が90点を献上しているのを見かけた時は眉に唾付けたものですが、今なら同意しないわけにゃいきませんて。


FM - Indiscreet ★★★ (2016-12-29 00:18:05)

名前は知っていても、ちゃんと音に触れたのは名曲“CLOSER TO HEAVEN”が最初ゆえ、FMについては「ブルージーな味わいを取り入れたメロディックHRバンド」という認識でいたのですが、後で「いや、初期の頃は違ってたらしいよ」と教えて貰い、興味を引かれて購入したのが、この’86年発表のデビュー作。
キラッキラに眩く煌めくシンセをふんだんに取り入れた音楽性は、例えばVAN HALENの“JUMP”を思わす曲調に乗せて、屈託なくアメリカへの憧れを歌い上げた⑤に代表されるように、まさしく80年代ど真ん中なハードポップ・サウンド。そのブルーズ要素ゼロっぷりに、なるほど。こりゃ確かに90年代以降のFMとはかなり違っているなぁと。
いやでも、哀愁を湛えて弾むOPナンバー①や、明るく爽やかな②、ドラマティックな導入部だけで掴みはOKな④、心地良く駆け抜けて行く⑥…といった具合に、高いヒット・ポテンシャルとフックを有する収録曲の数々を聴けば、皆様が仰られている通り「これはこれで全然あり!」。何よりスティーヴ・オーヴァーランドはこの頃から既に歌がメチャウマで、80年代初頭から兄クリスと共にWILDLIFEでキャリアを積んで来ていただけあり、感動的なバラード③におけるエモーショナルな歌唱なんて思わず涙がちょちょ切れるレベル。
尚、最近発表された本作のリレコ盤『INDISCREET 30』も素晴らしい出来栄えでして、スティーヴのVoやメンバーの演奏が一層円熟味を増したことで、よりしっとりと抒情的に奏でられるメロディアスHRサウンドに時間を忘れて聴き惚れてしまいましたわい。


FM - Indiscreet - American Girls ★★★ (2016-12-29 12:07:31)

屈託なくアメリカへの憧れを歌い上げた歌詞といい
“JUMP”を思わせるシンセ・リフといい、
80年代感バリバリに躍動するハードポップ・ナンバー。
バンドにしてみりゃ「若気の至り」な1曲かもしれませんが
でもこれ素晴らしい曲ですよね。


FM - Indiscreet - I Belong to the Night ★★★ (2016-12-29 12:12:25)

イントロのシンセだけで「来た、来たぁ!」と。
ポップ・センスとブリティッシュな哀愁が
巧みブレンドされた、この時期のFMならでは名曲。
個人的には1stアルバムで一番リピート率の高い楽曲です。
クリス・オーヴァーランドの歌心に溢れたGプレイも
実に良い仕事してくれていますよ。


FM - Indiscreet - Love Lies Dying ★★★ (2016-12-29 12:05:25)

テクニックだけでなく、ブレスとか節回し、感情表現も含め
こんだけ歌えたらシンガー業が楽しくて仕方なかろうなぁ
と思わせてくれるスティーヴ・オーヴァーランドの歌の上手さよ。
そうした彼の歌唱力が存分に生かされた哀愁の名バラード。
更に抒情性を増して蘇った『INDISCREET 30』のバージョンもお薦めです。


FM - Metropolis ★★★ (2022-04-14 01:12:29)

5th『PARPHERANALIA』(’96年)を最後に活動停止状態に陥るも、復活を遂げた00年代以降は良作を連発して現在まで好調な活動を継続する英国のFM。『バットマン』のパロディ的なアートワークが目印の本作は、再始動の狼煙となった’10年発表の6thアルバムです。
FMの熱心なファンとは言い難い身ゆえ、当時は「あれ?いつの間にか復活してたんだ」ぐらいの認識であり、本作も発売から数年後に中古で購入したぐらいだったのですが、いやこれが本当に素晴らしい出来栄え。FMと言ったらブルージーな味わいが個性と思っておりましたが、当然そうしたエッセンスを端々に散りばめつつも、本編においてそれ以上に印象に残るのはメロディの泣きや哀愁といった部分。
シンプルな音作りのもと、やたら無骨に刻まれる1曲目のGリフが聴こえて来た時は一瞬「げっ」と嫌な予感を覚えたものの、聴き進めるに従ってそれが杞憂であったことがハッキリします。1、2曲目と様子見モードだった聴き手を一気に惹き込む哀切に満ちた③、ライブ映えするキャッチネスと美しいハーモニーを併せ持った⑥、ピート・ジャップの泣きを湛えたGが胸を打つ⑫、アルバムを雄大かつ感動的に締め括る⑬といった強力なキメ曲が要所を引き締め、全14曲収録という長尺もダレさせませんし、それらをエモーショナルに彩るスティーヴ・オーヴァーランドの絶品の歌声も健在。FM解散以降も絶えず様々なバンド/プロジェクトに参加して自慢の歌声を披露してきた御仁ゆえ、当然と言えば当然の話ですが。
「FMって地味なブルーズ・ロック・バンドでしょ?」との先入観を持っている方に是非聴いて頂きたい1枚。復活作として文句なしの出来栄えですよ。


FM - Metropolis - Over You ★★★ (2022-04-15 00:11:53)

ライブ映えする軽快なノリの良さと、スティーヴ・オーヴァーランドの
美声が映える哀愁のメロディ、そしてFMのトレードマークたる美しい
ボーカル・ハーモニーに彩られた(印象的なツインGのハモリも◎)
アルバム中盤のハイライト・ナンバー。
表題曲でもあるインストの小曲“METROPOLIS”とセットでお楽しみください。


FM - Metropolis - Still the Fight Goes On ★★★ (2022-04-15 00:18:56)

アルバムを締め括る7分越えの大作ナンバー。
ラス曲に相応しい重厚感と、視界が開けていくような
爽やかさが同居した感動的な名曲。
スティーヴ・オーヴァーランド絶品の歌声が
五臓六腑に染み渡るでぇ。


FM - Tough It Out ★★★ (2016-12-31 01:40:11)

タイトルとアートワークはガテン系。でも音楽性の方は、ニール・カーノンが手掛けた音作りから、デズモンド・チャイルドら外部ライター勢を起用した形振り構わぬ姿勢まで(バックVoにはテリー・ブロック、ロビン・ベックも参加)、自信を持って放ったデビュー作『INDISCREET』がコケたことで「じゃあこれならどうだ!」とばかりに、一層AOR路線に前のめりになっている’89年発表の2ndアルバム。
いや前作だってポップで煌びやかな作品でしたけども、要所で溢れ出す泣きや哀愁が、隠しようのないFMのブリティッシュ・ロック・バンドとしての出自を物語っていたのに比べ、今回はもう身も心もアメリカンになりきって大陸の爽やかな微風を送り込んで来てくれています。例えるなら、前作収録曲“AMERICAN GIRL”の明るくハジけるノリを全編に行き渡らせたような感じ…とでも申しましょうか。
しかし、それが批判に値しないことは他の皆様の絶賛コメントが証明する通り。というか、こんだけ充実した制作環境だったら悪い作品なんて作りようもないですわな。スティーヴ・オーヴァーランドの「エモーショナルな歌唱」のお手本の如きVoや、兄クリスの弟に負けないぐらい歌心溢れるGプレイ等、メンバーのパフォーマンスも実に手堅い。
収録曲については、初めて聴いた時はジュディス&ロビンのランダル母娘提供の至高のハードポップ・ソング“SOMEDAY”のインパクトに全部持って行かれてしまった感があったのですが、その他の楽曲だって③⑤⑧等、十分に粒揃い。
3年後ぐらい、今度は『TOUGH IT OUT 30』をリリースするってのは如何でしょうか?


FM - Tough It Out - Someday ★★★ (2017-01-03 22:09:30)

ジュディスとロビンのランダル母娘により作曲された
HR/HM史にキラリと輝くハードポップの名曲。
FMの2ndアルバム購入を決意したのも、
実は彼らがこの楽曲を演っていると耳にしたからに他なりません。
で、こっちもマーク・フリーのバージョンには及ばないまでも
大変素晴らしい出来栄えでありました。


FORBIDDEN - Forbidden Evil ★★ (2007-01-19 23:52:00)

ベイエリアの5人組スラッシャーが、アルバム・タイトルに元のバンド名を冠して、'88年に発表した1stアルバム。
曲の出来・不出来に結構バラつきが見られるため、小粒ながら平均的に良い曲が揃っていた
2nd『TWISTED INTO FORM』に比べるとやや聴き劣りがするものの、EXODUSばりのクランチ・リフ、
随所で印象的なメロディを紡ぎ出すツインG、名手ポール・ボスタフのタイト極まりないドラミングを活かした怒涛の突進力、
より荒々しい楽曲&サウンド・プロダクション・・・と、スラッシュ・メタルならではの醍醐味にかけては本作の方が上。
マシンガンの如く刻まれるリフと、Voのハイテンションなシャウトが異様なまでにカッコイイ⑤は、その好例。
何より、パワー/スピード/メロディと三拍子揃ったFORBIDDEN史上屈指の名曲③を収録しているしね。
ベイエリア・スラッシュ・シーンきっての「歌える実力派Vo」として知られるラス・アンダーソンも、ここではシャウトを多用した
アグレッシブな歌唱スタイルを実践。アルバムのスラッシーな雰囲気に拍車を掛けているが、その一方でドラマチックな⑧では、
声域の広さを活かした雄々しい歌い上げを披露。次作で全面開花するその実力の片鱗を伺わせてくれる。
2ndアルバムと甲乙付け難い、スラッシュ・メタルの力作。


FORBIDDEN - Forbidden Evil - Through Eyes of Glass ★★★ (2006-06-22 22:39:36)

ギターのフィードバック音を引き裂いて切り込んでくる、
エッジの立ったシャープなリフにまず耳を奪われる。
ダイナミックなリズムを叩き出して疾走するDs、インスト・パートでの仕事振りがナイスなB、
上下動の激しい難易度高めの歌メロを、楽々と歌いこなすVoも強力だ。
だが、やはりこの曲においては、リフ・ワークだけでなく、
惜しみなく豊かなメロディの注ぎ込まれた、美しく劇的なGソロを披露する
ツイン・ギター・コンビがトドメを刺す。最高!
6分半という比較的長尺の曲ながら、その展開には一分の隙も無駄もなく、
アグレッションとドラマティシズムを撒き散らしながら疾走する、
FORBIDDEN・・・いや、スラッシュ・メタル史上屈指の名曲の一つ。


FORBIDDEN - Omega Wave ★★★ (2011-01-22 00:33:40)

THRASH DOMINATIONで来日して以来、音信の途絶えていたFORBIDDENから漸く届けられた再結成第1弾アルバム。
劇的極まりない序曲①に導かれて、ダークでブルータルなOPナンバー②が始まった時は「カッコイイけど、随分殺伐としてんなぁ」と、若干の違和感を覚えずにはいられなかったのだが、刻みの細かいGリフに忙しないリズム、そしてその上で朗々と歌うラス・アンダーソンのハイトーンVoが畳み掛けるように疾走する④辺りまで聴き進めると、以降は1st~2ndアルバムの頃を思い出させる、押さえるべきポイントがキッチリと押さえられた「これぞFORBIDDEN!」な楽曲が頻出。勇壮なメロディにシンガロングを誘われる⑦、美しいアコギが絶妙なアクセントとなっている⑧⑩といった優れたスラッシュ・ナンバーの数々に心動かされないFORBIDDENファンはまずおらんでしょう、と。
流石に「捨て曲なし」とまでは行かないが、地味めな楽曲にはクレイグ・ロチチェロとスティーヴ・スマイスが鮮烈且つテクニカルなツインGで華を添え、また、ブルータルな②、ヘヴィネスの充満する⑤、最近のANNIHILATORを彷彿とさせる⑫といったモダンな要素を備えた楽曲も、単なる手慰みに堕とすことなく、しっかりと聴き応えある内容に仕上げる等、ブランクの長さを全く感じさせない作曲センスには脱帽。
重苦しいサウンド・プロダクションの影響で、作品全体を覆う空気はかなり澱んでいるものの、再結成アルバムとしては文句なしで合格点に値する1枚。


FORBIDDEN - Omega Wave - Adapt or Die ★★★ (2011-01-30 14:25:34)

THRASH DOMINATIONで来日した時には既に出来上がっていたらしいが、
実際、80年代のFORBIDDENの面影を最も濃く宿した楽曲じゃなかろうか。
疾走するリズムの上で朗々と歌う、ラス・アンダーソンの衰えの感じられない
ハイトーンを聴いていると「ああ、FORBIDDENだなぁ」としみじみと実感。
アルバムで一番好きな曲かも。


FORBIDDEN - Omega Wave - Behind the Mask ★★★ (2011-01-30 14:42:12)

アルバム後半のハイライト・ナンバー。
本作ならではのモダンな攻撃性と
FORBIDDENらしい木目細かい叙情メロディが
上手いこと組み合わされた名曲。
美しく爪弾かれるアコギの旋律にうっとり。


FORBIDDEN - Omega Wave - Dragging My Casket ★★ (2011-01-30 14:31:13)

高速疾走パートと粘っこいヘヴィ・パートを
併せ持つ、激しいアップダウンを伴った曲展開が印象的。
しっかりと歌うラス・アンダーソンのVo、
そしてツインGが奏でる勇壮なテーマ・メロディに
思わずシンガロングを誘われます。


FORBIDDEN - Omega Wave - Forsaken at the Gates ★★ (2011-01-30 14:21:53)

誰もがJUDAS PRIESTの“THE HELLION”を想起するであろう
ドラマティックなインスト曲“ALPHA CENTURY”に導かれて
バイオレントに疾走を開始する5thアルバムのOPナンバー。
野太いラス・アンダーソンのシャウトに一瞬ギョッとさせられる
新生FORBIDDENの新たな側面を提示する楽曲だが、
よくよく聴けばGプレイや歌メロ等に従来の「らしさ」は確認できるし、
単純にスピード・ナンバーとしての完成度は高い。


FORBIDDEN - Omega Wave - Hopenosis ★★ (2011-01-30 14:35:28)

“ADAPT OR DIE”同様、アルバム制作作業の初期の時点で
既に完成していたという楽曲。
かなり野太い仕上がりなれど、アコギを効果的に用いた
サビメロの憂いに満ちた展開はFORBIDDENならでは。


FORBIDDEN - Twisted Into Form ★★ (2006-06-22 22:32:00)

名手ポール・ボスタフ(Ds)が在籍していた事で知られるベイエリア・スラッシュ・バンド、'90年発表の2nd。
デビュー作に比べ、若干スピードが押さえ気味に、サウンドが丸く聴き易くなった事が硬派スラッシャーには不評のようなれど、
なんのなんの。個人的にはEXODUS臭が抜けたシャープなリフと、次から次へと湧き出る豊潤なメロディの魅力が、それを補って遥かに余りある。
一層安定感を増した「歌える」Voと、ガッチリとボトムを支えるポール・ボスタフのタイトなドラミングと併せて、本作こそ、
FORBIDDENが真の個性を確立させた記念すべき作品ではないだろうか。(まぁこの作品以降、迷走を始めてしまうわけだが)
“THROUGH EYES OF GLASS"レベルの名曲こそ見当たらないものの、1曲目のアコギ・イントロに始まり、アウトロ的存在の7曲目まで、
息つく暇なく矢継ぎ早に繰り出されるスラッシュ・チューンの数々は何れもハイクオリティ。トータルの完成度では前作を大きく上回る。
それだけに8曲目以降の曲のつまらなさが(2曲とは言え)痛い。それさえなけりゃ大傑作だったのに・・・。


FORCED ENTRY - As Above, So Below ★★ (2007-05-12 00:54:00)

アメリカはシアトル出身で、BがVoも兼任する3人組スラッシュ・メタル・バンド、'91年発表の2ndアルバム。
トリオ編成とは思えない分厚いサウンド、高度な演奏技術に裏打ちされた、テクニカルでプログレッシブな曲展開・・・と、
デビュー作『UNCERTAIN FUTURE』の作風を順当に受け継いだ作風ながら(Gが1曲だけリードVoを取っているのも1stと同じ)
サウンド・プロダクションが向上して音が図太くなった分、疾走パートとミドル・パートのコントラストが
より明確になって、曲展開がかなり整理された事と併せ、随分と取っ付き易くなったとの印象を受ける。
それにしても、ここのBはやはり素晴しい。①を筆頭にスラッシーなスピード・チューンでは猛烈にのたうったかと思えば、
⑧や⑨のインスト・パートでは、曲の持つ叙情性を増幅させるメロウなBプレイを聴かせたり・・・と、非常に芸達者。
ジェイソン・ニューステッドが気に入るのも分かるなぁ。前作の弱点だった彼が兼任するVoも、
相変わらず音程無視のわめき型ながら、声に太さが出て来たので迫力は増している。
前作同様キャッチーさとは無縁の音楽性だが、この捉え所のなさは如何にもシアトルのバンド的とも言えなくもない。
“MORGULON"のようなドラマチック路線の楽曲が姿を消してしまったのは痛過ぎるけどね。


FORCED ENTRY - Uncertain Future ★★ (2006-12-04 21:51:00)

一筋縄ではいかないスラッシュ・サウンドを聴かせる3ピース・バンド、'89年発表の1stアルバム。
スラッシュといっても、有無を言わせぬスピードで聴き手を捻じ伏せるのではなく、複雑且つ自由奔放な曲展開と、
3人編成とは思えぬ音の厚さ&ハイテクニックを誇る楽器陣がスリリングに絡み合い生み出す緊張感が、彼ら最大の武器。
正直、キャッチーとは言い難い作風で個人的には苦手なタイプなのだが、不思議と本作が何度も聴けてしまうのは、
難解さは控えめに走るべきパートでは痛快に突っ走るメリハリの効いた曲構成と、テクニカル且つメロディアスな
フレーズを弾き出すG、そして強烈なウネリの生み出しバンドの中核を担う、個性的なBの存在によるところが大。
(これでVoにもっと魅力があったなら尚良かったのだが・・・)
特に、“ANACONDA"のタイトル通りにBが激しくのたうつ④、目まぐるしく緩急を入れ替えながら、
中盤ではドラマチックな盛り上がりを聴かせる⑦等は、一聴の価値のある佳/名曲かと。
ATHEIST辺りがイケル口のスラッシャーには、是非とも1度試して頂きたい作品。
尚、現在出回っている輸入盤は、解散前の'95年に発表された4曲入りEP『THE SHORE』とのお得なカップリング仕様。


FOREIGNER - 4 ★★★ (2012-12-11 22:41:47)

現在までにトータル1700万枚以上を売り上げる、問答無用のFOREIGNERの代表作、'80年発表の4thアルバム。
「産業ロック」のトップランナーでありながら、Keyにべったり頼り切ることを良しとせず、メンバーの個性を活かしたソリッドでハード・ロッキンなサウンドも得意としていた彼らですが、結成メンバーのイアン・マクドナルドとアル・グリーンウッドの脱退が契機となったのか、徐々にこの辺りからポップ路線へとシフトし始めます。「元祖パワー・バラード」と評される④や、ダンサブルなリズムとクールなサックスが印象に残る⑥のような大ヒット曲は、モダンでお洒落なアレンジをふんだんに取り入れ都会的な洗練の度合いを一層高めた「FOREIGNERサウンド」の象徴的存在でしょうか?
勿論、ノリノリのOPナンバー①や、AC/DCばりのタテノリ・チューン②のような、ビートの効いた楽曲も収録されてはいるのですが、それらにしても荒々しさ以上に耳を捉えるのがそのキャッチーさ。特に本作の「馴染み易さ」「聴き易さ」に貢献しているのがルー・グラムのVoで、元々上手いシンガーでしたが、今回は堂々本編の主役を担い、多彩な表現力を駆使して終始、神罹ったレベルの歌声を披露。中でも胸引き裂かんばかりのエモーションが迸る⑦における絶唱は言葉を失うほどに感動的。
独自のサウンド・スタイルを完全に確立し、その型の中で最大限の成果を導き出した名盤です。


FOREIGNER - 4 - I’m Gonna Win ★★★ (2012-12-12 21:55:23)

なぜだか人気のない楽曲ですが、
個人的には『4』の中でも1、2を争うぐらい
お気に入りの名曲。
始まりこそ地味めですが、後半に進むに連れて
熱を帯びていく曲展開、それに何より
ルー・グラムの入魂の絶唱に何度聴いても
痺れまくりですよ。
この曲を聴け!いや、聴いて下さい。


FOREIGNER - 4 - Juke Box Hero ★★★ (2012-12-12 21:46:52)

なぜか聴いているAC/DCのことが思い浮かぶ
ギンギンにビートの効いたタテノリ・ナンバー。
とはいえ勢いのみならず、キャッチーでフックの
効いたメロディや曲展開をちゃんとちゃんと
備えている辺り、流石FOREIGNER。
アルバムのハイライト・ソングの1つです。


FOREIGNER - 4 - Urgent ★★★ (2012-12-12 21:48:41)

マイケル・ジャクソンが踊り出しそうな
ダンサブルなビートとモダンなアレンジが印象的。
そう、この曲の肝はサックスですね。


FOREIGNER - Double Vision ★★★ (2012-12-07 23:52:16)

1st『FOREIGNER』がビッグ・セールスを記録し、一躍「産業ロック」(当時は悪口だったわけですが)のパイオニアとなったFOREIGNER、'78年発表の2ndアルバム。
70年代HRやプログレッシブ・ロックの残滓も聴き取れたデビュー作に比べ、メロディやアレンジ、曲展開、それに演奏がコンパクトに整理され、よりスマートさを増した作風は、いよいよ「FOREIGNERサウンド」の方向性が定まった手応えがひしひしと感じられます。
特に、タイトル通り血が騒ぐOPナンバー①、モダンで冷やかな哀感を漂わす②、腰に訴えかけるハードさを備えたアルバム表題曲⑥は、チャート上位に食い込む大ヒットとなったのも納得の名曲ですよ。
それ以外にも、ロマンティックなバラード③あり、スペーシーなスケール感を有する⑦あり、ただ正確に譜面をなぞるのでは表現し得ない、メンバー同士の阿吽の呼吸が見事に活かされた⑨⑩あり・・・・といった具合に優れた楽曲が目白押しの本編は、500万枚以上を売り上げたと言うのも納得のクオリティ。
FOREIGNER入門編に最適なアメリカン・メロディアスHR史にその名を刻む名盤であり、個人的には彼らのアルバムではこれが一番好きですね。


FOREIGNER - Double Vision - Blue Morning, Blue Day ★★★ (2012-12-08 23:52:57)

“蒼い朝”という邦題が良いですよね。
ポップなんですが、冷やかでメランコリックな
曲調が、まさしく「都会の憂鬱な平日の朝の空気」を
伝えてくれます。


FOREIGNER - Double Vision - Double Vision ★★★ (2012-12-08 23:58:23)

「タイトルは知らないけど聴いたことはある」
って人も多いんじゃないかと思う大ヒットナンバー。
ズンズンと腰に響いてくる、FOREIGNERの中では
比較的ハードな部類の楽曲ですが、哀愁味を増幅する
キャッチーでメロウなサビメロのアレンジが実に絶妙。


FOREIGNER - Double Vision - Lonely Children ★★★ (2012-12-09 00:05:43)

邦題は“寂しき子供たち”
この頃は未だ70年代HR風味の名残りが感じられますね。
豪快に繰り出されるGリフとコシの強いリズム、
メロディアスに切り込んでくるKey、その上でタメを
効かせて熱唱するVoが一体となって楽曲を
熱くダイナミックに盛り上げてくれています。


FOREIGNER - Double Vision - Spellbinder ★★★ (2012-12-09 00:09:59)

楽曲自体の素晴しさも然ることながら
この曲ではルー・グラムのシンガーとしての
非凡さが光ります。
楽譜通りに歌っているだけでは決して生み出し得ない
「タメ」と「間」を心得た熱唱にハート鷲掴みですよ。


FOREIGNER - Double Vision - Tramontane ★★★ (2012-12-09 00:01:39)

ミック・ジョーンズが「ヨーロッパ方面からの
影響が強く出た楽曲」と語る、透明感と壮大なスケール感を
湛えたスペーシーなインスト・ナンバー。
主役を張るGとKeyが実に良い仕事をしていらっしゃる。


FOREIGNER - Foreigner ★★★ (2012-12-05 23:28:39)

現在ではジャンルの一形態を表す言葉として便利に使われている「産業ロック」という呼称ですが、これがFOREIGNERサウンドを揶揄するために生み出された、要するに悪口の類だったと初めて知った時は結構驚きましたね。
尤もこの'77年発表のデビュー作(邦題『栄光の旅立ち』)に関して言えば、音作りといい、アレンジといい、結構「攻めてる」メンバーの楽曲に対するアプローチといい、AOR/産業ロック度は控えめ。むしろ70年代HRやプログレ・テイストの残り香も漂って来る作風は、バンド・メンバーのFOREIGNER以前の音楽的出自を強く意識させる作りです。
特に、ミック・ジョーンズの泣きまくりのGが辛抱堪らん③や、ハード且つダイナミックに展開していく⑩は本作ならではの逸品かと。
一般的に想起される「FOREIGNERサウンド」とは少々趣きを異するものの、幾重にも積み重ねられたボーカル・ハーモニーが劇的な美しさを演出する名曲中の名曲②を筆頭に、代表曲として知られる①、泣きの強まる後半の盛り上がりっぷりに涙する⑤など充実した本編を聴けば、「本作が一番好き」と言う人が多くいることにも納得がいきます。


FOREIGNER - Foreigner - Cold as Ice ★★★ (2012-12-06 23:07:47)

邦題は“つめたいお前”
個人的に、数あるFOREIGNERの名曲の中でも
最も愛している珠玉の逸品。
都会的で冷やかな哀感を運んでくるピアノと
レイヤー状に重ねられ楽曲を立体的に彩る
美麗なボーカル・ハーモニーが最高に素晴しい!


FOREIGNER - Foreigner - I Need You ★★★ (2012-12-06 23:15:48)

この曲におけるリフとリズムの豪快さ、
火花を散らす楽器隊の応酬っぷりは70年代HR的ですね。
これまた1stアルバムでしか聴くことの出来ない
緊迫感とスケール感に満ちた名曲。


FOREIGNER - Foreigner - Starrider ★★★ (2012-12-06 23:12:23)

プログレ・ハード色が強く出た初期FOREIGNERならでは・・・
というか、このアルバムでしか聴くことの出来ないタイプの
濃厚な哀愁を漂わせた名曲。
ルー・グラムのエモーショナルな熱唱に煽られるように
猛烈に咽び泣くミック・ジョーンズのGプレイを聴いて
眉毛が八の字にならん奴はおらんでしょう。


FOREIGNER - Head Games ★★★ (2012-12-09 22:13:59)

ジャケット・アートワークと一部楽曲の歌詞が「性差別」「人種差別」と物議を醸し出したため、FOREIGNERのアルバムとしてはやや不本意なセールス結果に終わってしまった(それでも200万枚以上を売り上げているのだから立派なもんですが)'79年発表の3rdアルバム。
また、バンドの主導権を巡るルー・グラム&ミック・ジョーンズ組と、イアン・マクドナルド&アル・グリーンウッド組による内紛が陰を落としたこともあり、どうにもパッとしない地味な印象を持っていた本作ですが、今回改めて聴き直してみて、そうしたマイナス要素が作品のクオリティに全く悪影響を与えていない事実に驚かされました。
1st収録の“つめたいお前”、2nd収録の“蒼い朝”に匹敵するパンチの効いた逸品は見当たらない代わりに、クールなメロディと練り上げたアレンジに隙なく埋め尽くされた楽曲群は、旧作同様いずれもしっかりと耳を捉える出来栄え。キビキビとしてリズムミックな②や、どこかコミカルなロックンロール③、キャッチーで張りのある⑥、ルー・グラムの熱唱が胸を打つ重厚且つドラマティックな⑧なんかを聴くと、やっぱりこのバンドは半端ねぇぜ!と思わされますよ。


FOREIGNER - Head Games - Blinded by Science ★★★ (2012-12-10 21:46:02)

アルバムのハイライト・ナンバーの1つで
邦題は“科学の影に”。
後半へ向けて尻上がりに盛り上がっていく
ドラマティックな曲展開とルー・グラムの熱唱に
プログレ・ハード風味が濃厚に漂います。


FOREIGNER - Head Games - Head Games ★★★ (2012-12-10 21:51:20)

ポップ&キャッチーで躍動感溢れるアルバム表題曲。
シングル・カットされたのも納得です。


FOREIGNER - Head Games - Love on the Telephone ★★★ (2012-12-10 21:48:43)

邦題は“真夜中の電話”。
適度にKeyを効かせたキビキビとした曲調に
FOREIGNERらしいヒンヤリとした感触の
哀メロが乗っかった名曲。
さらりとこういうタイプの楽曲を作れちゃうのが
このバンドの凄いところです。


FOREIGNER - Mr. Moonlight ★★★ (2008-04-18 23:49:00)

6th『INSIDE INFORMATION』を最後に袂を分かっていた、ルー・グラム(Vo)とミック・ジョーンズ(G)がヨリを戻し、FOREIGNER復活を賭けて'94年に発表した8thアルバム。
結果を先に述べてしまうなら、本作はビルボードの100位以内に入ることすら叶わぬままフェードアウト(最高位は123位)。グランジ旋風吹き荒れるミュージック・シーンの逆風をもろに食らって、期待されたようなビッグ・セールスを記録できなかった。そのため評論家筋からは「失敗作」の烙印を押される事の多い1枚だが、いやいや、なかなかどうして。ことクオリティに関しては、全盛期の名盤群と比較したって、決して引けを取らない見事な内容を誇る。(・・・ように思う)
繊細且つ、叙情的なメロディに彩られた収録曲の数々は、これぞFOREIGNER!との魅力に満ち溢れた仕上がりで、特に、ドラマティックな盛り上がりっぷりが堪らない⑤をハイライトに、美しいGのイントロからスタートする爽やかでキャッチーな①、ルー・グラムの艶やかなVoが映える②、ハートフルなバラード③、ポップで心地良い④、雄大なスケールを感じさせる⑥と、次々にハイクオリティな楽曲が繰り出される、アルバム前半の素晴しさと来たら、メロディ愛好派には涙モノ。
それ以降も、ラストをハードに締め括る日本盤のみのボーナス・トラック⑫まで、捨て曲らしきものは見当たらず(⑦のみ、ちょっと地味かな)、また、これらの楽曲を更なる高みへと引き上げているのが、ソウルフルでセクシーなルー・グラムの絶品のVo。中期~後期MAGNUMに通じる気品と劇的さを兼ね備えた⑤や、エモーショナル極まりない熱唱が胸を締め付ける⑪なんて辛抱堪らんものありますよ。
本作以降、ルー・グラムが脳腫瘍を患ってしまったり、再度バンドから離脱したりと色々あって、新作を発表していないFOREIGNERだけど、懐メロ・バンドに落ち着く前に、もう1枚ぐらいニュー・アルバムを作ってくれないものかなぁ。


FOREIGNER - Mr. Moonlight - Hand on My Heart ★★★ (2008-04-19 00:05:47)

憂いに満ちたメロディを、エモーショナルに歌い上げる
ルー・グラムのVoを聴いていると、あまりの艶やかさに
腰が砕けそうになりますね。
特に、胸をグイグイと締め付ける終盤の熱唱っぷりにゃ
思わず涙がちょちょ切れます。


FOREIGNER - Mr. Moonlight - Running the Risk ★★★ (2008-04-18 23:56:45)

個人的には8thアルバムのハイライト・チューン、
ミック・ジョーンズの曲作りの上手さと、
ルー・グラムのエモーショナルな歌声が、
心行くまで堪能できる劇的な名曲。
気品を演出するKeyが、中期~後期MAGNUMを思わせる場面も。


FOREIGNER - Mr. Moonlight - White Lie ★★★ (2008-04-18 23:53:26)

美しいGのイントロに導かれてスタートする、
まさにOPナンバーに相応しい、爽やかさとキャッチーさを
兼ね備えた名曲。
この曲を聴いた瞬間、アルバムの出来の良さを確信しましたよ。


FORTBRAGG ★★ (2008-04-27 11:11:00)

リマスター化、デモ音源をボーナストラックとして追加収録、
更に小野正利に全曲歌い直して貰って再発。

・・・してくれたら万歳三唱ものなんだけど。無理か。


FORTBRAGG - FORTBRAGG ★★ (2008-04-24 20:04:00)

月9ドラマの主題歌“YOU'RE MY ONLY"をスマッシュ・ヒットさせ、レコ大新人賞を獲得したソロ・シンガー 小野正利や、
後にCONCERTO MOONに参加する長井一郎が嘗て在籍していた事で知られる、東京出身の4人組HMバンドFORTBRAGGが、
'90年にリリースしたセルフ・タイトルのデビューEP。(同タイトルで内容の異なるデモもあるようだが、そちらは未聴)
OPとEDにインスト曲を配置した構成といい、北欧メタルばりの美旋律と、ドラマティックな曲展開を聴かせる楽曲といい、
イングヴェイから多大な影響を受けたと思しき、クラシカルな速弾きを炸裂させるGといい、そのサウンドは、まさに王道様式美HM路線。
さすがに5曲では物足りなさを感じずにはいられないが(歌入りは3曲のみだし)、とりあえず、収録曲の平均クオリティは高めで、
特に、序曲①から展開していく起承転結を備えたドラマティックな②や、美しいアルペジオと、派手に弾きまくる
ネオクラGをフィーチュアして突っ走る④は、様式美HMマニアなら一聴の価値があるナンバーじゃないかと。
で、本作最大の目玉というべき小野正利(この当時はSHOと名乗っていた)のVoだが、トニー・マーティン時代の
BLACK SABBATHの名曲をも易々と歌いこなす近年の彼に比べると、やはりまだまだ青い印象は否めないものの、
逆に、声を歪ませたそのメタル・シンガー然とした歌声は、今聴くと新鮮に響くかもしれない・・・か?
発売元だったレコード会社の消滅に伴い、現在では廃盤のため入手は困難と予想されるが、柴田直人のソロ・アルバムや、
HARD ROCK SAMMIT、トリビュート盤などでの小野のVoに痺れた人や様式美HMファンなら、探し出してチェックする価値は大いにある1枚。


FORTBRAGG - FORTBRAGG - NOW ★★ (2008-04-27 11:06:27)

ジャパニーズ様式美HMの王道を行く疾走ナンバー。
小野のVoがやや不安定だが、楽曲のカッコ良さは、それを補って余りある。
この曲に関しては、主役はVoよりも
豊かな美旋律を紡ぎ出すGでしょうか。


FORTBRAGG - FORTBRAGG - SHOUT(IN THE NIGHT) ★★ (2008-04-27 11:01:19)

序曲“トロールの森"から繋がる、EPのOPナンバー。
スリリング且つドラマティック、起承転結を備えた曲展開は、
様式美HMファンなら必ずや気に入る筈の魅力を備えている。
若さいっぱい!といった感じの小野のVoが微笑ましい。


FORTE ★★ (2007-02-14 21:27:00)

ジェフとグレッグのスコット兄弟が中心となって、オクラホマ州で結成されたパワー/スラッシュ・メタル・バンド。
'92年に『STRANGER THAN FICTION』でアルバム・デビュー、そのスピーディでメロディアス、
且つドラマチックなサウンドがヨーロッパを中心に好評を博し、
'94年に、よりへヴィさを増した(日本デビュー作ともなった)2nd『DIVISION』を、
'97年に、モダンな要素を大幅に取り入れた3rd『DESTRUCTIVE』を発表。
メタル不毛地帯と化したアメリカを代表するバンドとして気を吐き、90年代を駆け抜けたが、
時代の逆風に抗いきることが出来ずに、'99年発表の4th『RISE ABOVE』を最後に解散。
21世紀を迎えることは叶わなかった。合掌。


FORTE ★★ (2007-06-04 22:04:00)

2ndと3rdは国内発売された関係で、
結構中古盤コーナーでもダブついているのですが、
確かに4th(あと1stも)は余り見かけませんね。
かといってプレミア物かと言えば、前にDISK UNIONの中古盤コーナーで
見かけた時は、僅か3桁の値段で叩き売られていましたし。
全く見かけない商品というわけでもないので、
地道に探してみるのも手かもしれませんよね・・・。
(ちなみに、俺は近所のBOOK OFFの中古CDコーナーで買いました)


FORTE ★★ (2007-07-02 20:13:00)

Voが、1stで歌っていたオリジナル・メンバーの
ジェイムズ・ランデルというのが嬉しいですね。
個人的に、歴代Voの中でも一番好きなシンガーだったので。

>1stだけどーしても見つからないけど。トホホ・・・
これは本当にそうですよね。下手すりゃ4thより見かけないぐらい?
でも、バンドが再結成した事で、過去のカタログをリマスターして
再発するという可能性も、グッと高まったんじゃないでしょうか。
・・・と、信じたい。


FORTE ★★ (2012-06-13 22:47:55)

良さそうですねぇ(笑)

すぐにでも聴きたいぐらいなのですが、
果たして国内盤は出るかどうか・・・。


FORTE - Destructive ★★ (2007-02-08 21:10:00)

再びVoにメンバー・チェンジが発生。更に前2作で味のあるBプレイを披露していたオリジナル・メンバーの
レヴ・ジェイムズまで脱退するというトラブルを乗り越えて、'97年に発表された3rdアルバム。
沈黙を余儀なくされた3年間で相当フラストレーションが溜まったのか、本作にはかなり殺伐とした空気が
充満していて、無機的な音作り、重くダークなGリフ、うねりの入ったリズム、歌い上げよりも
シャウトに重点を置いたVoの歌唱・・・と、これまで以上に「怒り」の感情が前面に押し出された作風。
正直、90年代型モダン・メタルからの影響が伺えるスピード/へヴィ・チューンの数々は冴えない印象なれど(②は良い曲)、
代わりに突出しているのが、KeyとメロウなBの隠し味が効いてる⑤や、力強く盛り上がっていく⑧といった、
泣きの入ったバラード・ナンバーの完成度。また、前半の叙情パートからメロディアスなGソロを経て、
後半一気に加速する劇的な曲展開を持つ⑪は、「これぞFORTE!」と思わずガッツポーズものの名曲だ。
全体的に(当時の)流行の要素が積極的に取り入れられてはいるが、流行に飲み込まれて己の個性を
見失ってしまうような愚策は犯していないので、安心して聴いていられる作品ではある。


FORTE - Division ★★ (2007-02-07 21:49:00)

日本デビュー作となった、'94年発表の2ndアルバム。Voにメンバー・チェンジが起きているが、
新Voも前任者同様、しっかりと歌えるタイプなので、大勢には全く影響なし。
デビュー作よりも、更にアグレッシブさが強調された印象の本作が発表された'94年と言えば、
アメリカではモダン・へヴィネスが猛威を振るい始めていた時期。重さを増したリフ・ワークや、
グルーヴィなノリが散見されるリズム面等、その影響は本作にも確かに影を落としてはいるものの、
多少、上っ面の装飾に変化があろうとも、核となるスコット兄弟の曲作りの方向性にブレはない。
スラッシーな疾走感と、メロディの質の高さは相変わらず健在なり。
①②こそモダン・へヴィネス路線の楽曲ゆえ掴みとしては物足りないが、ジェフ・スコットの
メロディックなGソロをフィーチュアした③以降は、タイト且つパワフルな楽曲が矢継ぎ早に繰り出される
従来のFORTE節が堪能できる。特に、緩急の効いたスラッシュ・チューン⑥⑦⑩、新Voの歌唱力を活かした
メロディアスなミドル・チューン④⑧、本編を厳かに締める物悲しげなバラード⑪、選曲はベタだけど
このバンドにはこれ以上ないぐらいハマってるACCEPTの名曲カヴァー⑫といった楽曲は聴き応え十分。(って殆ど全部か)
前作に引き続き、メロディアスなBプレイが味わえるインストの小曲⑨も、個人的にはお気に入り。


FORTE - Rise Above ★★ (2007-02-08 21:29:00)

このバンドには珍しく、メンバー・チェンジなしで'99年に発表された4thアルバム。
(世紀末を記念して、イントロに『ターミネーター2』のスコアを配した③のような楽曲を収録)
前作『DESTRUCTIVE』で感じられた迷いを完全に吹っ切ったのか、今回はのっけから、まるで開き直ったかのように
エンジン全開。過去最高にも思えるサウンド・プロダクションのもと、気持ち良いぐらいザクザクと刻まれるリフ、
強靭なリズム隊、シャウト多用の前作から一転、実力をフルに発揮して歌いまくるVoとが一丸となって
アルバム全編をパワフルに疾走しまくる様は、ひたすらに爽快。1st『STRANGER THAN FICTION』以来の
ピュア・パワー/スラッシュ・メタル・アルバムに仕上がっていて、個人的には嬉しい限り。
特に、メロディをしっかりと聴かせる前半~泣きの入ったGソロ~疾走パート・・・という劇的な曲展開に痺れる④、
殺気立った高速スラッシュ・チューン⑥、前述の④にタメを張る、これまたドラマチックな名曲⑨、
そして優しさの滲む絶品のバラード⑩といった楽曲は強力極まる。
まぁ、吹っ切れ過ぎて躁状態に入ってしまったのか、少々メロディに湿り気が不足している楽曲もあるにはあるけど・・・。
それにしても、これほど高い完成度のアルバムを作りながら、本作がラスト・アルバムになってしまった
(そして国内盤の発売すらなかったとは)、残念でならない。


FORTE - Rise Above - Forgiven ★★★ (2007-02-08 21:37:22)

どっしりとした重量感溢れる前半から、
メロディアスなGソロを経て、後半の疾走パートへ・・・という
FORTEの得意パターンを高次元で実践してみせた名曲中の名曲。
楽曲全編を貫く、胸に突き刺さってくるかのような
哀愁を帯びたメロディが絶品。
個人的に、FORTEの楽曲ではこれがベスト1。


FORTE - Stranger Than Fiction ★★ (2007-02-07 20:58:00)

ジェフ(G)とグレッグ(Ds)のスコット兄弟が中心となって、オクラホマ州で結成された
4人組パワー/スラッシュ・メタル・バンド、'92年発表の1stアルバム。
2nd『DIVISION』以降は、幾らかモダンさも感じさせる音楽性へとシフトしていった彼らだが、
このデビュー作の時点では、微笑ましいぐらい混じりっ気なしのピュア・パワー/スラッシュ・サウンドを実践。
アルバム全編を貫くパワフルな疾走感と、そこからもたらされる爽快感の大きさにかけては、
FORTEの作品史上、最高と言えるのではないだろうか。
そのクオリティの高さを支えるのが、アグレッシブにもメロウにも歌えるVoと、ツボを突いたプレイを聴かせるGの存在。
また、随所で印象的なフレーズを閃かせるアクティブなBの活躍も、アルバムの完成度の底上げに大きく貢献している。
聴き始めこそ①のGリフの軽さに一瞬不安を覚えるものの、メロディアスなBが要所を締める②、
朗々とした歌メロがジャーマン・メロディック・パワーメタルを思わせる名曲③、これまたBが印象的な
インスト小曲④から繋がる、パワフルな疾走チューン⑤といった楽曲以降は、テンションが全く緩む事無く
ラストを劇的に締める⑩まで一気呵成に駆け抜ける。全10曲で33分と、腹にモタれないタイトな収録時間も◎。
個人的には、FORTEのアルバムでは本作が一番好きかな。


FORTE - Stranger Than Fiction - Stranger Than Fiction ★★ (2007-02-07 21:11:30)

イントロのリフを聴いた時点で名曲と分かってしまう
アルバムのタイトル・トラック。
疾走するリフ&リズムに乗って歌われる雄々しい歌メロは、
ジャーマン・メロディック・パワー・メタルのそれを思わせる。
うっすら流れるKeyと弾けるBの隠し味も効いた、
1stアルバムにしか収録されていないタイプの名曲。


FORTE - Unholy War ★★★ (2012-09-23 20:20:54)

オリジナル・メンバーの楽器隊に加えて、3代目フロントマンのデヴィッド・トンプソン(Vo)という布陣で復活を遂げたFORTEが'12年に発表した4thアルバム。
最初このライナップを知った時は「なんだ、Voは(初代シンガーの)ジェイムズ・ランダルじゃないのか」と思わなくもなかったのですが、実際に本編を聴いてみたら、滅法パワフルで男臭いデヴィッドの歌声はジェイムズの不在を補って余りある素晴しさ。それに何より、解散前の音楽性を更にスピーディに、マッシヴに猛々しく鍛え上げたような楽曲群が鼻血モノのカッコ良さで最高なのですよ。
男の哀愁背負った雄々しいフレーズの乱れ撃ちに血が滾るジェフ・スコットのGプレイと、タイトにして破壊力抜群のリズムを叩き付けて来るレヴ・ジョーンズ(B)&グレッグ・スコット(Ds)のコンビ、そこにデヴィッドのパワー全開のVoが加わって攻撃的に畳み掛けるサウンドは、ストレートにパワー/スラッシュ・メタル風味が打ち出されていた1stと4thを足して2で割ったような作風。ここからは2ndや3rdで垣間見えた流行への目配せは完璧に排除されています。
1stの音の軽さや、4thのメロディの弱さといったウィーク・ポイントも抜かりなく改善されている本編に付け入る隙は全くありませんが(あ、でも薄っぺらいGサウンドは一考の余地があるかな)、取り分けバラード調に始まり、起承転結を備えて盛り上がっていく⑥や、レヴのBも活躍するドラマティックな⑩なんて、「おお、FORTEよ!」と、握り拳を固めずにはいられない名曲。また、復活作だからと言って無駄に気負うことなく、収録時間を40分弱とタイトに締めてくれた点もナイス。
FORTEの最高傑作?確かに。


FORTE - Unholy War - Absolute Power ★★★ (2012-09-24 21:14:59)

猛烈な勢いで弾き倒すレヴ・ジョーンズの
Bプレイと、スピーディに畳み掛ける曲調、
それに雄々しいテーマ・メロディの波状攻撃に
打ちのめされるパワー・チューン。


FORTE - Unholy War - Light to the Blind ★★★ (2012-09-24 21:22:50)

本編中ではやや埋もれがちなBサウンドが
この曲においては目立ちまくっているのは、
起承転結を備えてドラマティックに盛り上がっていく
曲展開がIRON MAIDENのそれを彷彿とさせるからでしょうか。


FORTE - Unholy War - Undying ★★★ (2012-09-24 21:17:28)

バラード調に始まり、スピーディ且つ劇的に
盛り上がっていく、旧作にも必ず収録されていた
(ある意味FORTEのお約束とも言える)
ドラマティックな名曲。


FORTE - Unholy War - Unholy War ★★★ (2012-09-24 21:20:21)

イントロ“VAE SOULS”を経て、
猛々しくも豪快に刻まれるGリフとリズムが
疾走を開始した途端、全身の血液が沸騰する
「FORTE IS BACK!」なOPナンバー。
パワー/スピード/メロディの三拍子揃った名曲ですよ。


FORTUNE - Making Gold ★★ (2009-01-12 21:56:00)

スウェーデンはストックホルムにて、ベニー・ズドベルクとジャン・ルンドの2人が中心となって結成された、
4人組HRバンドFORTUNEが'93年に発表した(幻想的なジャケット・アートワークも秀逸な)衝撃のデビュー・アルバム。
90年代前半に、日本のみで勃発した第2次北欧メタル・ブームを代表する名盤として、北欧メタル・ファンの間では
高い人気を誇る本作で聴く事ができるのは、テクニカルなGが紡ぎ出す美旋律と、水晶の如き透明感を演出するKey、
そして哀愁を漂わせた弱々しいVo(笑)によって歌われる、泣きメロ満載の王道様式美HRサウンド。
当時、ラジオから①のリリカルなイントロが流れ出して来た途端、速攻でCD屋へ買いに走った事を思い出しますね。
パワーもピッチも不安定なVoは、確かにこのバンドの弱点だが、個人的には、この何とも頼りなさげなVoが歌う
寒々とした叙情メロディに、えも言われる郷愁をそそられてしまうんだよなぁ。
「捨て曲なし」とまでは行かないものの、見事なクオリティを誇る本作のような傑作を作り上げておきながら、
次作で流行に色目を使ったダーク&へヴィ路線へと鞍替えし(この時期はそんなバンドが本当に多かった)、
ズッコケたままシーンからフェードアウトしてしまった事が惜しまれます。


FORTUNE - Making Gold - Eyes of Ice ★★★ (2009-01-12 22:25:02)

FORTUNEというバンドのみならず、
北欧メタルの魅力の粋を結集したかのような
リリシズム溢れる超名曲。
頼りないVoの歌声が、また哀愁を誘う。

それにしても、悲哀に満ちた曲調と能天気な歌詞のギャップは
何度聴いても凄まじいモノがある。


FORTUNE(AMERICA) - Fortune ★★★ (2013-05-25 22:53:37)

スウェーデンのFORTUNEでも、LAのFORTUNEでもなく、本作はボストンはマサチューセッツ出身のツインG、Key奏者を擁する6人組のFORTUNEが'93年に発表した自主制作の1stアルバム。
都会的な洗練と哀愁、それに透明感を宿したサウンドは、ボーカル・ハーモニーやシンセをふんだんに取り入れたポップなメロディアスHR路線を志向しつつも、押し出しの強いハイトーンVoと、重厚なツインG、そして時にソロを取ってプログレ調の味付けもこなすKeyの存在が、良い具合に本編にメリハリも演出。
特に、ダイナミックな熱唱を響かせるVoと流麗に閃くKeyとがエモーショナルな盛り上がりを演出する③⑤、ドラマティックな曲展開がプログレ的な雰囲気を醸し出す⑨辺りは、このバンドの真骨頂を伝えてくれる名曲として、アルバムにおいて個人的に特にお気に入りのナンバー。
自主制作盤ゆえプロダクションはそれなりですが(酷いわけではない)、メンバーのスキルの高さ、収録楽曲のクオリティ、アレンジメントの技の冴え等、デビュー作にして既に非凡な才能が提示されている1枚です。


FORTUNE(AMERICA) - Fortune - Never Felt So in Love ★★★ (2013-05-30 22:59:00)

叙情メロディを熱く歌い上げるVo、
時に劇的にハモリつつ哀愁に満ちた
メロディを奏でるツインGも良いのですが、
この曲で最も良い仕事しているのは
流麗且つ華やかに全編を彩るKeyではないでしょうか。


FORTUNE(AMERICA) - Fortune - Only You ★★★ (2013-05-30 22:55:32)

楽曲自体、哀愁を帯びたバラードとして
優れた出来栄えなのですが、更にそれを
数段上のレベルに引き上げているのが
Voの歌いっぷりの良さ。
デイヴ・メニケッティが引き合いに出される
情熱的な歌唱が、楽曲に哀愁だけでなく
ダイナミズムも付与してくれています。


FORTUNE(AMERICA) - Fortune - Two Haves of a Heart ★★★ (2013-05-30 23:04:13)

各楽器の見せ場と起伏に富んだ曲展開を盛り込んで
アルバムのクライマックスをドラマティックに飾る名曲。
アルバム中、最もプログレ・ハード色が感じられる楽曲で
中間部でテンポ・アップする部分のカッコ良さは出色です。


FORTUNE(AMERICA) - Storyline... ★★ (2013-05-27 07:08:43)

デビュー作を高く評価してくれた日本のHR/HMファンに対する特別の感謝が捧げられたブックレットを読んだだけで応援したくなる(もう解散してしまいましたが)、ボストンのFORTUNEが'96年に発表した2ndアルバム。
前作はプログレ・ハード風味も飲み込んだ都会派AOR/産業ロック路線の力作でしたが、今回はシンプルな音作りの下、グルーヴィなノリが増強。ラテン・ミュージックの影響が伺えるインスト曲から、果てはレゲエ調の楽曲まで、多彩というか節操なくというか、ともかく様々なタイプの楽曲が盛り込まれた本編を聴くと、90年代という時代と格闘するバンドの試行錯誤する姿が浮かび上がってくるかのようです。
正直、かなり迷いの感じられる作風ではありますが、相変わらず「優れたメロディ・センス」「非凡なアレンジ術」「美しいハーモニー」が作品にビシッと筋を通しているので、散漫さや退屈を感じる場面は少なく、特に1stの作風を最も忠実に受け継いだOPナンバー①、ブルージーな哀愁漂う③、プログレ・ハード風味が一際強く感じられる⑨といった、流麗なKeyが楽曲に強力な引っ掛かりを演出する名曲は素晴しい出来栄え。
デビュー作の完成度には及ばないまでも、これを最後に解散してしまったが惜しまれる内容であることは間違いありません。


FORTUNE(AMERICA) - Storyline... - Latin Thing ★★★ (2013-05-31 23:58:12)

インスト曲、しかもタイトルから分かる通り
ラテン調・・・と、2ndアルバムの音楽性の
拡散振りを如実に伝える楽曲ですが、
これがなかなか侮れたものではない・・・
というか、優れたメロディ/アレンジ・センスと
ラテン風味のマッチングが抜群で、
アルバムでも1、2を争う名曲に仕上がっていますですよ。


FORTUNE(AMERICA) - Storyline... - One Bridge I Should Burn ★★★ (2013-05-31 23:55:09)

音楽性を拡散させた2ndアルバムの中にあって
最もデビュー作の作風を色濃く受け継いだ
アメリカン・メロディアスHRナンバー。
楽曲に引っ掛かりを生み出すだけでなく
叙情性も増幅するKeyが良い仕事しています。


FORTUNE(BOSTON) - Fortune ★★★ (2013-05-25 22:53:37)

スウェーデンのFORTUNEでも、LAのFORTUNEでもなく、本作はボストンはマサチューセッツ出身のツインG、Key奏者を擁する6人組のFORTUNEが'93年に発表した自主制作の1stアルバム。
都会的な洗練と哀愁、それに透明感を宿したサウンドは、ボーカル・ハーモニーやシンセをふんだんに取り入れたポップなメロディアスHR路線を志向しつつも、押し出しの強いハイトーンVoと、重厚なツインG、そして時にソロを取ってプログレ調の味付けもこなすKeyの存在が、良い具合に本編にメリハリも演出。
特に、ダイナミックな熱唱を響かせるVoと流麗に閃くKeyとがエモーショナルな盛り上がりを演出する③⑤、ドラマティックな曲展開がプログレ的な雰囲気を醸し出す⑨辺りは、このバンドの真骨頂を伝えてくれる名曲として、アルバムにおいて個人的に特にお気に入りのナンバー。
自主制作盤ゆえプロダクションはそれなりですが(酷いわけではない)、メンバーのスキルの高さ、収録楽曲のクオリティ、アレンジメントの技の冴え等、デビュー作にして既に非凡な才能が提示されている1枚です。


FORTUNE(BOSTON) - Fortune - Never Felt So in Love ★★★ (2013-05-30 22:59:00)

叙情メロディを熱く歌い上げるVo、
時に劇的にハモリつつ哀愁に満ちた
メロディを奏でるツインGも良いのですが、
この曲で最も良い仕事しているのは
流麗且つ華やかに全編を彩るKeyではないでしょうか。


FORTUNE(BOSTON) - Fortune - Only You ★★★ (2013-05-30 22:55:32)

楽曲自体、哀愁を帯びたバラードとして
優れた出来栄えなのですが、更にそれを
数段上のレベルに引き上げているのが
Voの歌いっぷりの良さ。
デイヴ・メニケッティが引き合いに出される
情熱的な歌唱が、楽曲に哀愁だけでなく
ダイナミズムも付与してくれています。


FORTUNE(BOSTON) - Fortune - Two Haves of a Heart ★★★ (2013-05-30 23:04:13)

各楽器の見せ場と起伏に富んだ曲展開を盛り込んで
アルバムのクライマックスをドラマティックに飾る名曲。
アルバム中、最もプログレ・ハード色が感じられる楽曲で
中間部でテンポ・アップする部分のカッコ良さは出色です。


FORTUNE(BOSTON) - Storyline... ★★ (2013-05-27 07:08:43)

デビュー作を高く評価してくれた日本のHR/HMファンに対する特別の感謝が捧げられたブックレットを読んだだけで応援したくなる(もう解散してしまいましたが)、ボストンのFORTUNEが'96年に発表した2ndアルバム。
前作はプログレ・ハード風味も飲み込んだ都会派AOR/産業ロック路線の力作でしたが、今回はシンプルな音作りの下、グルーヴィなノリが増強。ラテン・ミュージックの影響が伺えるインスト曲から、果てはレゲエ調の楽曲まで、多彩というか節操なくというか、ともかく様々なタイプの楽曲が盛り込まれた本編を聴くと、90年代という時代と格闘するバンドの試行錯誤する姿が浮かび上がってくるかのようです。
正直、かなり迷いの感じられる作風ではありますが、相変わらず「優れたメロディ・センス」「非凡なアレンジ術」「美しいハーモニー」が作品にビシッと筋を通しているので、散漫さや退屈を感じる場面は少なく、特に1stの作風を最も忠実に受け継いだOPナンバー①、ブルージーな哀愁漂う③、プログレ・ハード風味が一際強く感じられる⑨といった、流麗なKeyが楽曲に強力な引っ掛かりを演出する名曲は素晴しい出来栄え。
デビュー作の完成度には及ばないまでも、これを最後に解散してしまったが惜しまれる内容であることは間違いありません。


FORTUNE(BOSTON) - Storyline... - Latin Thing ★★★ (2013-05-31 23:58:12)

インスト曲、しかもタイトルから分かる通り
ラテン調・・・と、2ndアルバムの音楽性の
拡散振りを如実に伝える楽曲ですが、
これがなかなか侮れたものではない・・・
というか、優れたメロディ/アレンジ・センスと
ラテン風味のマッチングが抜群で、
アルバムでも1、2を争う名曲に仕上がっていますですよ。


FORTUNE(BOSTON) - Storyline... - One Bridge I Should Burn ★★★ (2013-05-31 23:55:09)

音楽性を拡散させた2ndアルバムの中にあって
最もデビュー作の作風を色濃く受け継いだ
アメリカン・メロディアスHRナンバー。
楽曲に引っ掛かりを生み出すだけでなく
叙情性も増幅するKeyが良い仕事しています。


FORTUNE(L.A) (2013-05-23 21:53:52)

80年代初頭、ミック(Ds)&リチャード(G)のフォーチュン兄弟がLAにて結成。
名うてのメロディ・メイカーとして知られたL.A.グリーン(Key)とロジャー・スコット・クレイグ(Vo)が合流してラインナップが完成すると、プロデューサーにケヴィン・ビーミッシュを迎えてレコーディングした、1stアルバム『FORTUNE』をMCA傘下のCAMEL RECORDSよりリリースしてデビュー。('85年)
シングル・カットされたバラード“STACY"がヒットを飛ばすものの、アルバム自体の売り上げは然程伸びず(プロモーション不足が原因とも言われる)、バンドはアルバム1枚のみで解散してしまう。
その後、L.A.とロジャーはCM音楽や映画のサウンド・トラック等を手がける職業ライターとして活躍しつつ、'90年代後半からはメロディアスHRプロジェクトHARLAN CAGEを始動。FORTUNE時代を彷彿とさせる泣きメロ満載の産業ロック・サウンドをもって、日本のメロディ愛好家達の厚い信頼を勝ち得た事はよく知られた話。

最近、まったくと言っていいほどその名前を聞きませんが、新作はまだですか?


FORTUNE(L.A) - Fortune ★★★ (2013-05-23 21:58:35)

HARLAN CAGE等の活動を通して、日本のメロディアスHRファンから篤い信頼を得る哀メロ職人、L.A.グリーン(Key)とロジャー・スコット・クレイグ(Vo)のコンビが在籍していた事でも知られるバンドが'85年にリリースした、最初で最後のフル・アルバム。(国内盤の邦題は『聖未来』だったか)
グリーンとロジャーがメイン・ソングライターを務めているため、音楽性はHARLAN CAGEのそれと同一線上にある、歌心に溢れたVoと、ツボを押さえたGが紡ぎ出す洗練された泣きメロに、分厚いボーカル・ハーモニー、そしてキャッチーなKeyをたっぷりフィーチュアした美しき産業ロック・サウンド。
但し「HARLAN CAGEのアルバムだってここまで楽曲は粒揃いじゃなかったぞ!」というぐらい収録曲の平均レベルはバカ高く、取り分け、BON JOVIの名曲“RUNAWAY"を思わせるKeyのイントロ・リフだけで「掴みはOK」となる①、プログレ・ハード的な壮麗さを纏った、ドラマティックなアルバムのハイライト・ナンバー②、スマッシュ・ヒットを記録した、サックスの調べも印象的に残る甘やかなバラード③という、冒頭の名曲3連打は圧巻です。
本編後半も、メロメロに泣きまくる胸キュンもののバラード⑧、PRAYNG MANTISにも通じる哀メロが華麗に舞う⑨といった楽曲を山場に、名曲・佳曲が目白押しで、最後まで一時たりともテンションが下がることはありません。
長らく再発がかからずに、マニアの間で幻の名盤とされていた本作ですが、'04年に「リリース20周年」を記念して、未発表のライブ音源3曲を追加収録したリマスター盤が目出度く再発。また廃盤になってしまう前に是非とも購入して家宝にして頂きたい1枚です。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Out on the Streets ★★ (2008-12-09 22:49:24)

憂いを帯びたメロディが軽快に跳ねるポップ・チューン。
分厚いコーラスに包まれて、哀感の滲み出すサビメロは
どことなくPRAYNG MANTISを彷彿とさせるような?


FORTUNE(L.A) - Fortune - Smoke From a Gun ★★★ (2008-12-09 21:53:31)

憂いを帯びたメロディをエモーショナルに歌うVo、
派手さはないがツボを押さえたプレイを聴かせてくれるG、
そしてキャッチーな美旋律を奏でるKeyとが一体となって
聴く者の涙を搾り取る、プログレ・ハード的な
壮麗な雰囲気を纏ったドラマティックな名曲。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Stacy ★★ (2008-12-09 22:45:03)

アルバム『FORTUNE』の中において、
唯一、アメリカンな空気が漂うヒット・バラード。
サックスの調べが良いアクセントになっています。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Stormy Love ★★★ (2008-12-09 22:53:50)

アルバム後半のハイライトを飾る、メロメロに泣きまくる
感傷的なバラードの名曲。
切々と憂いに満ちた旋律を歌い上げる歌心に溢れたVoと、
泣きメロ大盤振る舞い状態のKeyの良い仕事っぷりが
キラリ光り輝く逸品。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Thrill of It All ★★★ (2008-12-08 21:25:26)

美しいKeyのイントロ(BON JOVIの“RUNAWAY"風)を聴いただけで
その出来の良さを確信する、泣きメロ満載のOPナンバー。
後にHARLAN CAGEのアルバムでリメイクされたのも納得の、
FORTUNEというバンドの魅力全部入りの名曲。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Thrill of It All ★★★ (2008-12-09 21:48:23)

美しいKeyのイントロを聴いただけで、その出来の素晴しさを
確信する、泣きメロ満載のOPナンバー。
後にHARLAN CAGEのアルバムでリメイクされたのも納得の、
FORTUNEというバンドの魅力全部入りの名曲。


FORTUNE(L.A) - II ★★★ (2019-05-18 07:06:19)

あのFORTUNEが帰ってきた!と喜んでも「だからどのFORTUNEだよ?」と突っ込まれるぐらい、HR/HMシーンには同名バンドが存在していますが、こちらはスウェーデンでもボストンでもなく、1st『聖未来』(’85年)が未だメロディ愛好家の間で神盤として奉られているLA出身のFORTUNEのこと。本作はイギリスで開催されたロック・フェスへの参加を契機に再結成を遂げた彼らが、34年ぶりに発表した2ndアルバム。
レコーディングは、リチャード(G)とミック(Ds)のフォーチュン兄弟に、映画『トップガン』のサントラへの楽曲提供や、HARLAN CAGEとしての活動で知られるLAグリーン(Vo)といったお馴染みの面子によって行われていて、HARLAN CAGEでグリーンと行動を共にしていたロジャー・S・クレイグの不参加が惜しまれるものの、ソングライターとしては制作過程に関わってくれているようなので落胆には当たりません。
そうして作り上げられたのは、意図的にデビュー作を踏襲したアートワークが如実に物語る通り、キャッチー且つ哀愁に満ちたメロディ、煌びやかなKeyとボーカル・ハーモニーが全編を彩る、嘗ての作風をブレることなく受け継いだメロディアスHRサウンド。特に抒情メロハーの様式美というべきKeyリフが弾む②は、まさに「これを待っていました!」と膝を打つ名曲ぶりで、本年度ベスト・チューン候補にランクインしましたよ。俺の中で。
メンバーが年齢を重ねた分サウンドの方には落ち着きが感じられるようになり、本編後半では若干息切れの気配も漂いますが、それでも再結成バンドがここまで質の高い作品を発表してくれたならば、文句よりもお礼の言葉しか思い浮かびませんて。


FORTUNE(L.A) - II - Freedom Road ★★★ (2019-05-20 01:34:41)

哀愁味の強い“SHELTER OF THE NIGHT”の後を受け、
ポジティブな空気を纏って力強く盛り上がっていく
アルバムのハイライト・ナンバーの一つ。
バンドがリーダー・トラックに選んだのも納得です。


FORTUNE(L.A) - II - Shelter of the Night ★★★ (2019-05-20 01:29:54)

名盤と評判の前作に収められていても違和感のない
完成度を誇るメロハー・チューン。イントロから
リリカルに弾むKeyといい、憂いに満ちた歌メロを拾うVoといい
哀愁を増幅するGといい、「FORTUNEかくあるべし」な名曲。


FRANKE & THE KNOCKOUTS ★★ (2009-09-29 21:20:00)

シンガー/ソングライターのフランク・プレヴァイト(Vo)が中心となって、ニュージャージー州にて結成され
3枚のオリジナル・アルバムを持って80年代を彩ったAOR/産業ロック・バンド。
アメリカではセルフ・タイトルのデビュー作に収録された名曲“SWEETHEART"の大ヒットで知られ、
日本のHR/HMファンの間では、BON JOVIのティコ・トレース(Ds)が一時在籍し、またDREAM THEATERの初代Vo、
チャーリー・ドミニシが彼らの1stアルバムにバッキングVoとして参加していた事でお馴染み・・・か?
一度、90年代末に3枚のオリジナル・アルバムがCD化され、ESCAPE RECORDSからリリースされたが、その後速攻で
廃盤となり、現在ではかなり高額なプレミア価格で中古盤が取引されている模様。
「1stや2ndも一緒に買っておけば良かった」と、後悔先に立たず・・・。


FRANKE & THE KNOCKOUTS - Makin' the Point ★★ (2009-09-29 21:23:00)

アメリカはニュージャージー出身で、フランク・プレヴァイト(Vo)率いる5人組AOR系バンドのラスト作となった、
'84年発表の3rdアルバム。(ジャケットがBAD COMPANYの『STRAIGHT SHOOTER』と似てる?)
日本のHR/HMファンの間では、BON JOVIのティコ・トレース(Ds)が一時在籍していたバンドとしても知られ、
また、そのBON JOVIのデビュー作に収録されていた名曲“SHE DON'T KNOW ME"と異名同曲である
“YOU DON'T WANT ME(LIKE I WANT YOU)"が収めれている事でもちょっぴり話題を呼んだ本作。実際ここで
聴く事ができるのは、初期BON JOVIをグッと洗練して産業ロック寄りにしたかのような極上のハードポップ・サウンドで、
キャッチーなメロディを歌う張りのあるハイトーンVo、胸に染み入る叙情フレーズを積み重ねていく味わい深いG、
時に華やかに、時に劇的に曲展開を彩る本編の影番たるKey、そして卓越したアレンジ・センスが「これでもか!」と
堪能できる収録楽曲の数々は、捨て曲皆無なのは勿論のこと、全曲がすぐにでもシングル・カット出来てしまいそうな
強力なフックを装備。中でもバラード④は、その最高峰とでも言うべき極上の魅力を放つ逸品に仕上がっている。
一昔前、雑誌の「産業ロックの名盤特集」で5つ星の高評価を受けていたのも大いに納得の行く1枚。
自分はFRANKE & THE KNOCKOUTSのアルバムはこれしか持っておらず、元DREAM THEATERのチャーリー・ドミニシが
バッキングVoとして参加しているという1stや、2ndアルバムも聴いてみたいのだが、かなりのプレミア価格が
付けられており、再発が掛かるまでは無理っぽいなぁ、と。


FRANKE & THE KNOCKOUTS - Makin' the Point - You Don't Want Me(like I Want You) ★★★ (2009-09-29 21:31:12)

BON JOVIの1stアルバムに収録されている
“SHE DON'T KNOW ME"と異名同曲だが、
こちらはVoとKeyが前面に押し出されたHR色の
薄いアレンジが施されているため、印象はかなり異なる。
といってもどっちも名曲には違いない。
Voの上手さに関しては本曲の方に軍配が上がるかな。


FRANKE & THE KNOCKOUTS - Makin' the Point - You're All That Really Matters ★★★ (2009-09-29 21:28:32)

クサさが漂う一歩手前で踏み止まってさめざめと泣くG、
キャッチーなメロディをエモーショナルに歌い上げるVo、
楽曲の叙情性を効果的に高めるKeyと、
「産業ロック斯くあるべし!」といった感じの
洗練されたバラードの名曲。


FREDERIKSEN-DENANDER ★★ (2010-01-11 18:55:00)

AORプロジェクトRADIOACTIVEを通じで知り合った、TOTOファミリーに属するファーギー・フレデリクセンと
トミー・デナンダーの2人がタッグを組んで立ち上げたメロディアスHRプロジェクトで、
'07年にFRONTIERS RECORDSからデビュー作『BAPTISM OF FIRE』を発表。
素晴しい楽曲を素晴しい演奏の下、素晴しいシンガーが歌っているんだから質が低いわけはなく、
TOTOのメンバーやSURVIVORのジム・ピートリックら、多彩なゲスト・ミュージシャン達の存在も
本編に華を添える、非常に高品質なメロディアス・ハード/産業ロック・アルバムに仕上がっていた。
RADIOACTIVE、TOTO、SURVIVORといったバンド名にピンと来た人なら、購入する価値が
大いにある作品じゃないかと。これ1枚で終わって欲しくないプロジェクトなんだけどな~。


FREDERIKSEN-DENANDER - BAPTISM BY FIRE ★★ (2010-01-11 18:57:00)

TRILLIONやTOTOでの活動で知られるファーギー・フレデリクセン(Vo)と、コンポーザーとしても
ミュージシャンとしても(ついでにプロデューサーとしても)傑出した才能を誇るトミー・デナンダー(G)とが
タッグを組んで'07年に発表した作品。ファーギー・フレデリクセン・ファンとしては、'95年に立ち上げられた
FREDERIKSEN/PHILLIPSに続く「ギタリストとのコラボ・シリーズ第2弾」としても楽しめる1枚、か?
で、その内容はと言えば、これがこの顔合わせに対するファンの期待に見事に応えるメロディアス・ハード/産業ロック路線。
TOTOのメンバーやSURVIVORのジム・ピートリックを筆頭に、名だたるミュージシャン連中が楽曲共作者として名を連ね、
客演もこなしているのだからクオリティが低いわけはないが、実際、洗練された哀愁と高揚感を伴うメロハー・チューンの
数々は捨て曲なしの名曲揃い。特に、力強く勇壮な雰囲気漂う①に始まり、アップテンポな⑥へと至るアルバム前半の
完成度の高さは本編のハイライトで、ファーギーの伸びやかな歌声と、分厚いボーカル・ハーモニー、それに絶妙な
フックラインが炸裂するサビメロを備えた②なんて「とにかく一度聴いてみて頂戴よ、お客さん!」としか
言いようがない素晴しさ。その前半に比べると、後半は楽曲の詰め込み過ぎが災いしてややメロディが弱く感じられる
場面も散見されるが、それでも質は十分に高いし、何より世が世ならビルボード・チャート上位に食い込んでも
おかしくなさそうな、爽やかでキャッチーな名曲⑨が収録されているので、決してつまらないわけではない。
哀愁のメロディを愛するHR/HMファンなら、聴いて損はないクオリティを誇る1枚じゃないでしょうか。


FREDERIKSEN-DENANDER - BAPTISM BY FIRE - LET HIM GO ★★ (2010-01-11 20:37:36)

力強く刻まれるDsに引っ張られて
劇的に展開していくOPナンバー。
とは言え、上手いVoに心打つメロディ、
それに凛としたKeyの存在もあって
ヘヴィな印象はそれほど強くない。


FREDERIKSEN-DENANDER - BAPTISM BY FIRE - NEVER TRY TO LOVE AGAIN ★★★ (2010-01-11 20:45:49)

本編後半のハイライトを飾るポップ・チューン。
心を浮き立たせる、爽快なコーラス・ハーモニーが
鮮烈な印象を残す名曲。


FREDERIKSEN-DENANDER - BAPTISM BY FIRE - RIGHT HEART, WRONG TIME ★★★ (2010-01-11 20:43:46)

『BAPTISM BY FIRE』の中で最も愛する1曲。
とにかく舞い上がっていくような高揚感に満ちた
サビメロの素晴しさを一度聴いて頂きたい。
聴く度にハート鷲掴み状態。


FREE SPRIT - Pale Sister of Light ★★★ (2023-10-03 00:13:00)

アメリカ産タバコの銘柄みたい名前ですが、こちらはフィンランド出身でツインGにKey奏者を擁する6人組。本作は'09年にリリースされた1stアルバムとなります。
世が60年代なら確実にピースフルなフラワー・ロックでも演っていそうなバンド名に反して、彼らが聴かせてくれるのは豊かなボーカル・ハーモニーと冷ややかな哀メロが全編に亘って大盤振る舞いされる、北欧メタル然とした魅力に満ち溢れたサウンド。メンバー全員このバンド以前に目立ったキャリアはなく、豪華なゲストや、FRONTIERS RECORDS作品のような腕利きソングライター勢による助っ人もなし。曲作りもプロデュースも全て自分達でこなすというピカピカの新人バンドっぷりながら、フックの効いた収録曲のクオリティ、わけてもメロディ・センスの冴えには、既に職人顔負けの技前が存分に発揮されています。
哀愁に彩られたサビメロにグッと来るOPナンバー①、URIAH HEEPの“黒衣の女”を北欧風に料理したような④、じっくり重厚に聴かせる⑥、アイリッシュ風味(和風っぽくもある)のバラード⑧、ツインGを生かして本編をハードに締め括る⑪…。特に美旋律とハーモニーが華麗に舞うアルバム表題曲③は、個人的には年間ベスト級のインパクトを有する名曲じゃなかったかと。
リリース当時は完全にノーマークで、然程話題に上った記憶もありませんが、いや見逃してる作品があるもんだなぁと。今夏に古本屋のCDコーナーで見かけてジャケ買いを敢行した自分を褒めてあげたくなる逸品でした。どうやら2ndアルバムもリリース済みのようなので、そっちもチェックしないといけませんね。


FREE SPRIT - Pale Sister of Light - Pale Sister of Light ★★★ (2023-10-04 23:40:20)

蒸し暑い夜に聴けばスッと体感温度が2、3度下がる
(ような気がする)冷ややかな哀メロが北欧メタル然とした
魅力を主張するアルバム表題曲。甘い声質のVoもこの手の
サウンドにマッチしていますね。