この曲を聴け!
火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 2601-2700

MyPage

火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 2601-2700
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 | 70 | 71 | 72
モバイル向きページ 


HIBRIA - Hibria - Church ★★★ (2015-09-03 23:57:47)

ユーリ・サンソンが灼熱声を活かして
歌い上げるサビメロにメタル魂が熱くなる名曲。
初期の正統派HM路線と、現在追及している
モダンなテクニカル・メタル路線が
上手いこと1曲の中で組み合わされています。


HIBRIA - Silent Revenge ★★★ (2013-08-08 22:04:44)

ライブでの盛り上がりを念頭に置いて作った筈が、肝心のライブでも(ライブ盤を聴く限りにおいて)1st、2nd収録曲ほどの人気は得られなかった模様の3rd『BLIND RIDE』。この皮肉な結果を踏まえ、HIBRIAが4thアルバムではどういったサウンドを提示してくるかに注目していたのですが(Gの交代劇もありましたし)、結論から言えば、メロディとグルーヴを重視した『BLIND~』の作風を踏襲していて、フックに乏しい①②が始まった時には「こりゃアカン」と思わず頭を抱えてしまいましたね。
ところが、劇的な③を境に楽曲のクオリティが一変。図太いGリフの刻み具合やリズム・ワークにPANTERA辺りからの影響を滲ませつつも、火を噴くような楽器陣のぶつかり合いから生じるスリリングな疾走感は回復基調にあり、加えて、よりメロディアスに練り込まれたユーリ・サンソン(Vo)の情熱的な歌唱にはメタル魂にガソリン注がれまくり。
歌メロのフックも前作とは比較にならないほど熱を帯びていて、特に、メランコリック且つキャッチーに駆け抜けていく⑤、激情渦巻くバラード⑥、南米産ならではの熱い哀愁が迸る疾走ナンバー⑧なんて、HIBRIA流HMサウンドの新境地を切り開く名曲と言えるのではないかと。
いっそのこと1、2曲目はカットして、ボートラ⑩をOPナンバーに据えりゃ良かったのに・・・とか思ったりもしますが、でも十分優れたアルバムですよ、これ。


HIDDEN (2019-02-03 00:56:12)

名古屋を拠点に活動していたテクニカル・パワー/スラッシュ・メタル・バンド。数本のデモテープ制作後、’95年にオムニバス盤『MELODICAL RENAISSANCE』に参加。自分が彼らのことを知ったのも『MELODICAL~』が切っ掛けでした。
その後テイチクからアルバム・デビューが噂されたものの、次に入ってきたニュースは「看板シンガー丹羽英章がHIDDENを脱退、VIGILANTEに加入」というもの。それに伴いアルバムはお蔵入りとなってしまい、このダブル・パンチで完全に心が折れたバンドは解散…。
しかしアルバム制作から20年の時を経て、お蔵入りを惜しんだメンバー達の手により新曲の書下ろしや最新機器を用いての編集作業が行われ、同作は『EMBALM ~Enbalm After 20 Years~』のタイトルの下、ようやく陽の目を見ることとなったという。めでたい!


HIDDEN - Embalm ~Enbalm After 20 Years~ ★★★ (2019-02-03 00:59:01)

名古屋の和製サタニック・メタル・バンドCROWLEYの1st『WHISPER OF THE EVIL』の再発が昨年最後の驚きだったとするなら、今年最初の驚きは、これまた名古屋出身の5人組HIDDENがメジャー・レーベルから発表する筈が、看板シンガーの脱退(解雇?)を切っ掛けにバンド自体が崩壊してしまい、リリースされぬまま封印の憂き目に遭っていた幻のデビュー作『EMBALM』の「まさか!」の再発で間違いありません。
サウンドの方は、ドンシャリなプロダクション、ザクザク刻まれる奇抜なGリフ、畳み掛けるリズムといったスラッシーな土台の上に、変拍子を織り交ぜた起伏の激しい曲展開、立体的に編まれたハーモニー、インストの小曲を曲間に配した構成や大作主義等、プログレッシブ・ロックからの影響を塗した技巧派パワー・メタル。特にバンドの「核」となる、伸びやかなハイトーンからドスの効いたロウトーンまでパワフルに歌いこなす丹羽英章(現VIGILANTE)の卓越した歌唱力と、流麗なメロディを滾々と奏で曲展開をスリリングに牽引するツインGの演奏は聴きモノ。リフ/リズム・チェンジを繰り返しながら徐々にテンションを高めていき、その最高潮で炸裂する2本のGの劇的且つテクニカルなハモリが圧倒的カタルシスを誘発する①や⑦、あるいはオムニバス盤『MELODICL RENAISSANCE』にも提供していたHIDDENの代表曲である⑧等は、バンドの強みが十全に発揮された、10分近い長尺をものともしないドラマティックな逸品に仕上がっています。
バンドの再結成に繋がるものでないのが残念ですが、お蔵入りを惜しみ、楽曲の書下ろしや編集作業を行ってまで本作発売に漕ぎ着けてくれたメンバーにありったけの感謝を捧げる次第。


HIGH POWER - High Power ★★★ (2016-01-28 22:12:57)

昔、アルバムのOPを飾る名曲①を聴かせて貰う機会があって、その「メタル、斯くあるべし!」なGリフのカッコ良さに痺れまくった覚えがある、ワインの名産地として有名なフランス・ボルドー出身の5人組、'83年発表の1stアルバム。
最近まで彼らのことはすっかり忘れていたのですが、こちらのサイトに登録して頂いたのを切っ掛けに久々に聴き直してみたら…やっぱり良いですよ、コレ!と。珍妙なアートワークやスカスカな音質は褒められたもんじゃありませんが、それを差し引いても名曲①を皮切りに、印象的なツイン・リードGを伴って疾走する②、アクの強いVoの妙に自信満々な歌いっぷりに気圧されてしまう③、重厚長大な④etc…と、優れた楽曲が次々繰り出される本編のカッコ良さには目を瞠るモノがありますよ。
中でも特筆すべきが、前述の①と、それに比肩するインパクトを放つ8分以上に及ぶ大作曲の⑦。ことに後者において壮絶に泣きまくるVoとGの競演は間違いなく本編ハイライトの一つ。シンガーの歌唱スタイルはハッキリと好き嫌いが分かれますが、これらの曲を聴くと決して実力が低いわけじゃないことが判ります。ただ自身のパワーを制御しきれていないというか、敢えて野放図に歌っているというか…。
実は結構盛り上がっていたという、80年代フレンチ・メタル・シーンの「熱」を伝えてくれる1枚です。


HIGH POWER - High Power - Casse-toi ★★★ (2016-01-31 09:38:26)

クラシック曲を逆回転させたようなイントロに続き
チープな音質のもと素っ頓狂なVoが入って来た時には
面食らうかもしれませんが、その辺のマイナス点は
メタルの魅力を集約したかのようなGリフのカッコ良さでカバー。
慣れてしまえば、やる気(だけ)は溢れんばかりの
Voの歌唱もクセになってきますよ。


HIGH POWER - High Power - Comme un damné ★★★ (2016-01-31 09:46:29)

Keyが抒情性とスケール感を増幅し、
アルバムの山場を飾る8分以上に及ぶ大作ナンバー。
徹底して泣きに拘るVoとG、ピアノ、そしてタメの効いたリズム隊の
エモーショナルな仕事ぶりが最高潮に達するクライマックスは
涙ちょちょ切れる素晴らしさ。もし「フレンチ・メタル」に対する
偏見をお持ちの方がいたら、間違いなく覆されることになる熱い名曲。


HIROSHIMA - Hiroshima ★★ (2011-12-25 12:04:57)

スパニッシュ・ロックと言うと、未だにMEDINA AZAHARAやBARON ROJOに代表される、巻き舌バリバリのスペイン語によって歌われる情熱的なHR/HMサウンドが真っ先に思い浮かぶのですが、このバンドが聴かせてくれるのはそうした先入観とは一線を画す、透明感溢れるKeyとボーカル・ハーモニー主体の哀愁に満ちたメロハー・サウンド。歌詞は全曲が英詞で統一されており、アルバムを豊かに彩るキャッチーなメロディにもドメスティック(エスニック)な色合いはほぼ皆無だ。
冴えない音質/ピッチの甘いVo/躍動感に欠ける演奏etc・・・と'89年リリース作品としては致命的なまでに時代遅れなプロダクションは如何ともし難いものがありますが、メロディ・センスは非常に優れた閃きを持っているバンドであることは間違いなく、特に初期BON JOVIの哀愁分をもっと強化したような“BROKEN HEART”や、北欧ハードポップに通じる爽やかさを備えた“TELL ME WHAT YOU WANT”、そして抑えきれぬスパニッシュ・テイスト(特にVoの歌メロ)が良いアクセントとなっている“LONELINESS”といった楽曲は、メロディ愛好家なら心打たれずにはいられない名曲に仕上がっています。
それにしても、何故にバンド名がHIROSHIMA?昔BARON ROJOが“HIROSHIMA”という楽曲を書いていたように記憶していますが、あれから取ったのかな?


HIROSHIMA - Hiroshima - Loneliness ★★★ (2011-12-26 22:19:40)

全体的にはお洒落にまとめられている
ハードポップ・ソングですが、
泣き濡れるGに、ついついコブシを効かせてしまうVo等、
前半の叙情パートには抑えきれないスパニッシュ魂の
迸りが見て取れて好感度アップ。


HIRSH GARDNER - WASTELAND FOR BROKEN HEARTS ★★ (2008-05-14 22:37:00)

叙情派ロックの帝王、NEW ENGLANDの中心メンバーの一人だったハーシュ・ガードナーが、'02年に発表した1stソロ・アルバム。
憂いをたっぷりと帯びた美しい①に、分厚いボーカル・ハーモニーを纏って、アップテンポに展開する爽快な②という
強力なメロディアスHRチューン2連発を聴いた瞬間、「おお、NEW ENGLANDサウンドだ」と、思わず頬が緩んでしまう、
ウェット且つセンチメンタルな美旋律に、全編が彩られた本作。
ハーシュ・ガードナーは、Dsと共にリードVoも担当していて、張りのあるハイトーンを駆使した歌の上手さは、
既にNEW ENGLAND時代からお馴染みだったが、個人的に、この人がここまで優れた楽曲を書ける
ミュージシャンだったとは、正直、全く思っておらなんだ。(失礼極まりない話ですが)
とにかく本作は、収録曲が素晴しく良い。流石に「捨て曲なし」とまではいかないが、少なくとも、NEW ENGLANDの
3rd『WALKING WILD』よりは、その完成度は上だ。前述した2曲や、切なげなバラード⑨は、同バンドの名曲群と
比較したって決して引けは取らない出来だし、何より、ラストをドラマティックに締め括る、
序章~本編~アウトロの三部構成からなる組曲⑩⑪⑫の存在に尽きるというもので、
胸に沁みる哀メロの洪水、華麗なボーカル・ハーモニー、プログレッシブ且つ劇的な曲展開、そして、ジョン・ファノン、
ジミー・ウォルドー、ゲイリー・シェアという、オリジナル・メンバー達の客演・・・と、全ての要素が、美しきNEW ENGLANDの理想形を描き出す、
ファンならこの曲を聴くためだけにでもこのアルバムを買ってください!と、思わず言いたくなる名曲に仕上がっている。
再結成の噂が流れてから早数年、未だに何の動きも見られないNEW ENGLANDだが、だったら、ハーシュには、
ぼちぼち、ソロ・アルバムの第2弾を作って貰いたいところなのだが・・・。


HIRSH GARDNER - WASTELAND FOR BROKEN HEARTS - DON'T YOU STEAL ★★ (2008-05-20 00:11:30)

開放感と爽快感に満ち溢れた、溌剌とした疾走チューン。
分厚く、美しいボーカル・ハーモニーが
もろNEW ENGLAND風味で思わず頬が緩みます。


HIRSH GARDNER - WASTELAND FOR BROKEN HEARTS - MORE THAN YOU'LL EVER KNOW ★★★ (2008-05-20 00:16:28)

ラストを締め括る三部構成の組曲にして、
アルバムのハイライト・ナンバー。
ジョン・ファノン、ジミー・ウォルドー、ゲイリー・シェアら、
NEW ENGLANのメンバーがゲスト参加していて、
美しく、切なく、そしてドラマティックな曲展開は、
まさにNEW ENGLANDの味わい。どころか、同バンドの名曲と
比較したって決して引けは取らないクオリティを誇る名曲。


HIRSH GARDNER - WASTELAND FOR BROKEN HEARTS - WASTELAND FOR BROKEN HEARTS ★★ (2008-05-20 00:08:12)

張りのあるハイトーンVoで歌われる泣きメロが心地良い、
アルバムの幕開けを飾る劇的なミドル・ナンバー。


HITTEN - State of Shock ★★★ (2016-11-01 23:20:04)

バンド名として「HIT TEN TIMES」(10回打つ)を縮めた造語「HITTEN」を名乗り、輸入盤市場で話題を攫っていたスペイン・ムルシア自治州出身の5人組が、'16年発表の2ndアルバムで日本デビューを飾りました。
ブルーノ・サンマルチノばりの「人間発電所」ジャケットと、雑誌レビューで「スラッシーな要素も感じられるNWOTHMバンド」と評されていたことから、もっと破れかぶれで前のめりな音を出してる連中だとばかり思っていましたが、確かにGリフが初期スピード・メタル風の⑥みたいな楽曲もあるにせよ――実際はキャッチーなメロディを歌うVoと、メタル愛ダダ漏れでメロディックにハモリまくるツインGを核に据えた、優等生的とも言える聴き易い正統派HMサウンドが本作の魅力であったという。
音像に比してハイトーン・シンガーの歌声は少々線が細め。ふわふわとしてやや不安定ながら、JUDAS PRIESTとIRON MAIDENの二大巨頭を始め、パワフルな疾走感はACCEPTから、派手に動き回る2本のGはRIOTから…といった具合に、先達からの影響を血肉へと変えた楽曲構築術は既に貫禄十分です。メロウなイントロからスピーディな本編へと雪崩れ込む様式美に満ち溢れたOPナンバー①、パワー・メタリックな導入部がVICIOUS RUMORSを思わす②等、イケイケどんどんな楽曲だけなく、溌剌とタイトにハジけるキャッチーなHMソング④や、バラード風に始まって激しく盛り上がっていくドラマティックな⑨のようなタイプの楽曲も手堅くこなしているのも頼もしい。
どうやら来日が決まっているようなのですが、仕事で見に行けないのが残念ですよ。


HITTEN - State of Shock - State of Shock ★★★ (2016-11-04 22:32:57)

オフィシャル・ビデオも制作された2ndアルバム表題曲。
1stアルバムの頃のMETALLICAを思い出せる
スピード・メタリックなGリフと疾走感に、
ガンベルトや日章旗Tシャツで身を固めたメンバーの眩い出で立ちまで
80年代メタル度満点の逸品。


HITTMAN - Hittman ★★★ (2019-01-24 23:52:42)

Voは元ANTHRAX、Bは元ATTILA、Dsは元TAKASHIという、凄いんだか凄くないんだか…な面子でレコーディングされた傑作デモ『METAL SPORT』(’85年)がドイツで評判を呼んだことから、同国のSPV/STEAMHAMMER RECORDSとの契約を得て、NY出身の5人組が'88年に発表した1stアルバム。
国内盤は、当時ジャーマン・スラッシャーの作品を次々リリースしていたテイチクのMETAL MANIAからの発売で、その印象もあって結構長いこと彼らはドイツのバンドだと思い込んでいました。哀愁に満ちたメロディを泣きの入ったハイトーンで歌い上げるVoといい、湿った旋律を紡ぎ劇的にハモる2本のGといい、それらを乗せてスピーディに駆け抜けるリズムといい、出している音も欧州風味満点の正統派HMサウンドでしたし。ただNY出身であることを踏まえて聴き直してみると、泣きまくってもベタつかない都会的哀愁は、曲によっては『THUNDERSTEEL』を発表した頃のRIOTに通じるコンクリ感覚も確かに息衝いているように感じられる…かもしれません。
取り分け表題曲①(デモテープ同様、序曲“HITTMAN THEME”が欲しかった)や⑥、アルバムを速い曲で締め括るバンドは信用できる!な⑨といった、疾走するリズムの上をツインGがメロディックに舞う楽曲のカッコ良さはこのバンドの真骨頂。QUEENSRYCHEばりにじっくり盛り上がるドラマティックな⑧の美しさにも大いに胸打たれました。
'18年開催のKEEP IT TRUEフェスにHITTMANが参戦した際には、Voが思わず感極まってしまう程盛り上がったという話からも、その愛されぶりが伝わってくる1枚。


HITTMAN - Hittman - Caught in the Crossfire ★★★ (2019-01-27 00:59:31)

メタリックなGリフの刻みと
タイトな疾走感の心地良さに思わず頭が前後に動く
アルバム中盤のハイライト・ナンバー。
劇的に絡むツイン・リードGにもハッとさせられますね。


HITTMAN - Hittman - Metal Sport ★★★ (2019-01-27 00:48:28)

KEEP IT TRUEフェスでも大合唱を巻き起こしていたアルバムOPナンバー。
泣きの入った声質のハイトーンVoと、劇的なハーモニーを奏でる
ツインGがやはり聴きモノですが、何気にBも良い仕事をしてくれていますね。


HITTMAN - Vivas Machina ★★★ (2020-11-19 00:11:04)

復活作が評判を呼んでいるニューヨーク出身の5人組が、デビュー作から4年のブランクを経て、’92年にSPV/STEAMHAMMER RECORDSより発表した2ndアルバム。
前作はアメリカのバンドとは思えぬヨーロピアンな風情漂う正統派HMの名作でしたが、プロデューサーにEXTREMEとの仕事で知られるボブ・セント・ジョンを起用した今作では、曲によってはファンキーに跳ねるリズムや、明るくハジけるコーラス・ワークといった、まさしくEXTREMEっぽい要素を導入する等、音楽性が若干拡散。これを「意欲的」と評価するか、「散漫になってしまった」とガッカリするかは聴き手次第といったところでしょうか。
初めて聴いた当時は、印象に残る曲とそうでない曲がハッキリと分かれてしまっている点にテンションが上がりきらず、後者寄りの感想を抱いたりもしましたが、ただ、これまで以上に幅広い表現力を駆使して見事な歌唱を披露するダーク・ケネディのVoといい、よりテクニカルに逞しさを増した楽器陣の重厚な演奏といい、バンドがそのレベルアップの痕跡を着実に刻み込んでいる一作であることも疑う余地はありません。
初期BON JOVIを思わす哀愁のメロディアスHR③、QUEEN的なコーラス・ハーモニーが印象的なバラード④、プログレ・メタル的な凝ったアレンジで聴かせる⑥、仄かに土の匂いも薫る憂いを帯びた⑧、そしてシアトリカルな曲展開でもってアルバムを劇的に締め括る7分半の大作⑪辺りは、新境地を切り開かんとするHITTMANの意欲と、持ち前の曲作りのセンスが化学反応を起こした、本作ならではの名曲と言えるんじゃないかと。
1stや3rdを気に入った方なら、スルーするのは勿体ない1枚ですよ。


HITTMAN - Vivas Machina - Mercy ★★★ (2020-11-19 23:47:35)

アルバムの締めに相応しく、豊富なアイデアをブッ込んで
ドラマティックに仕上げられた大作曲。
長尺をダレさせない場面転換多めの曲展開と、多彩な表現力で
それを支えるシンガーの見事な歌唱力に聞き惚れますね。


HITTMAN - Vivas Machina - Say a Prayer for Me ★★★ (2020-11-19 23:42:05)

曲名といい、曲調といい、BON JOVIを意識していることが
ビンビンに伝わってくるメロハー・チューンですが、
ここまで良い曲に仕上げられては文句を言う気も失せるというもの。
本家よりもメロディの湿り気は強めですし、シンガーの確かな歌唱力が
楽曲を歯応えのあるものにしてくれています。


HOBBS' ANGEL OF DEATH - Heaven Bled ★★ (2016-12-04 23:06:00)

スラッシュ・メタル史に名を刻むベテランを次々と招聘する東の「THRASH DOMINATION」の向こうを張り、メジャーで華々しい実績を残したわけじゃないけど、マニアのハートにはその存在がガッチリと刻まれているクセ者を続々来日させる西の「TRUE THRASH FEST」。
'15年にはオーストラリアのHOBBS’ ANGEL OF DEATHまでが参戦を果たし「本当に呼んだの?」「すげえな!」と感心させられたばかり。しかも今回その彼らが新作を発表してくれて感激も一入です。国内盤はRAZORのライブ盤との同時発売で、店で2作が隣り合ってディスプレイされているのを見かけた時は「おお、テイチクの『HOBBS’ ANGEL OF DEATH vs RAZOR』再現!」と、思わず前世紀にタイムスリップした気分になりましたよ。
首魁ピーター・ホブス(Vo、G)のルックスは流石に老けた…というか横方向にかなり膨張気味なれど、不穏な導入部から激烈な疾走を開始する⑩や、荘厳なドラマ性も漂う⑫といった楽曲からも明らかな通り、曲作りの腕前は錆びることなく健在。鋭利なGリフがササクレて刻まれるファスト・パートと、邪悪さを発散するスロー/ミドル・パートを組み合わせ、そこに濃厚なアングラ臭を振りかけたような初期SLAYER直系のイーヴルなスラッシュ・サウンドは、デビュー当時の面影をそのまんま受け継いでいます。
時に炸裂するブラスト・ビートや、痙攣気味に刻まれるGリフといった北欧ブラック・メタル風味は新味と言えますが(BとDsはそっち系人脈からのヘルプ)、元々アンチ・クライスト・カラーも打ち出していたバンドゆえ、違和感なくハマっていますよ。
初来日を果たした喜びの表れか、漢字をあしらった裏ジャケにも実にほっこりさせられる1枚でした。


HOBBS' ANGEL OF DEATH - Hobbs' Angel of Death ★★ (2007-01-23 21:49:00)

嘗てはテイチクから、RAZORの5thアルバムとのスプリット仕様で国内盤も出ていた
(今でもたまに法外なプレミア価格で中古盤が売られているのを見かけます)
オーストラリア出身の4人組スラッシャーが、'88年に発表した1stアルバム。
バンド名やブラック・メタル的な歌詞からも察しの付く通り、サウンドの方はまさにSLAYER・・・
しかも彼らが最もイーヴルで欧州ヘヴィ・メタリックな雰囲気をその身に纏っていた、『SHOW NO MERCY』や
『HELL AWAITS』の頃を彷彿とさせる、ダイナミックなスラッシュ・メタルを実践。
不吉なイントロから一気に疾走へと転じる①に始まり、ラストを締める高速スラッシュ・チューン⑩に至るまで、
ダレ場なしに聴かせきる本編のテンションの高さは半端じゃない。特に前述の①、緩急の効いた②、その勢いを引き継ぐ③と来て、
7分以上に及ぶハイライト・チューン、邪悪で荘厳な④へと雪崩れ込むアルバム前半の構成は最高DEATH。
むっさいオッサン(リーダーのHOBBS氏)が描かれた冴えないジャケに反して、内容は非常に高品質なスラッシュの名盤。
最近、リマスター仕様で再発されたので、この機会に未聴の方は是非。
確か国内盤は、尺合わせのために数曲がカットされてしまっていた不完全版だったしね。(うろ覚え)


HOBBS' ANGEL OF DEATH - Hobbs' Satan's Crusade ★★ (2007-01-26 23:18:00)

アルバム・デビュー前に製作した2本のデモ・テープ『ANGEL OF DEATH』と『VIRGIN METAL INVASION FROM DOWNUNDER』を
1つにまとめ、デジタル・リマスターを施してCD化した初期音源集。
流石にリマスターしたとはいえ、デモ音源ゆえ音質的には少々厳しい場面も散見されるが、バンドの音楽的方向性は
この頃からハッキリと定まっていて、SLAYERからの影響が色濃く薫る、ダークでスピーディ且つイーヴルな
スラッシュ・サウンドは、音の悪さを差し引いても遥かに余りある、ハイレベルなカッコ良さを誇る。
全11曲中、よりストレートなサウンドを聴かせる①~⑥が『ANGEL~』から、邪悪なドラマ性や荘厳さを
強調した感じの⑦~⑪が『VIRGIN~』からの音源。ここから後に①②③④⑤⑥⑨⑪がデビュー作に
収録される事になるわけで、中には「1st持ってるからいらないや」と敬遠する人もいるかもしれないが、
いやいや、何を仰いますやら。本作のみ収録で、⑨と並んでバンドの極初期からの
レパートリーでもあったらしい⑧は名曲ですよ?(序曲⑦も◎)
HOBBS' ANGEL OF DEATHのファンのみならず、スラッシュ・メタル好きなら聴いて損はない作品。勿論、1stアルバムはもっと必聴だが。


HOLOCAUST - Smokin' Valves・the Anthology ★★★ (2016-05-21 10:01:52)

躍進→改名→解散→METALLICAによる再評価を切っ掛けに復活…という浮き沈みを経た、スコットランド・エディンバラ出身の5人組の活動を総括する2枚組ベスト盤(’03年)。
「METALLICAが“THE SMALL HOURS”をカヴァー」「物騒この上ないバンド名」といった要素から、勝手にスラッシュ・メタルのご先祖様的な音を期待してデビュー作『THE NIGHTCOMERS』(’81年)を購入したら、聴こえて来たのは特別速いわけでもアグレッシブでもない曲調に、のっぺり声でぶっきら棒に歌うVoが乗っかった、ごくごくシンプルなHMサウンド。「思ってたんと違う」と勝手に立腹した挙句、速攻CD売っ払ってその後彼らの作品に触れる機会はなかったのですが、本ベスト盤のリリースを契機にふと思い立ってもう一度対峙してみたら、これが意外なぐらい楽しめてしまったというね。
特に、サバシーなGリフが引き摺るように刻まれる“MAVROCK”や、不穏に渦巻くヘヴィネスの中をVoが浮遊する“THE NIGHTCOMERS”、不協和音がオカルト/ホラー映画のテーマ曲みたいな不気味さ漂わす“THE SMALL HOURS”といった名曲は、(他の方が別項で指摘しておられる通り)、彼らの影響が、スラッシュよりも寧ろドゥーム・メタルやオカルト・メタルといった暗黒メタル方面に伝播していったことを物語るカッコ良さ。
と同時に、Gリフに潜むササクレ感はやっぱり彼らがスラッシュ・メタルの源流の一つである証左と言えますし、GAMMA RAYがカヴァーしたHOLOCAUSTの代表曲“HEAVY METAL MANIA”におけるツインGの絡みの熱さも、NWOBHMバンドならでは。
HOLOCAUSTの活動履歴を振り返るのに便利な1枚なので入門盤にどうぞ。


HOLOCAUST - Spirits Fly ★★ (2017-10-01 22:15:11)

21世紀を目前に突如蘇ったNEAT RECORDSから、これまた復活を遂げたHOLOCAUST(といってもそれ以前から離散集合を繰り返していた)が’96年に発表した4thアルバム…ではなくて。実際は’92年に自費出版された3rd『HYPNOSIS OF BIRDS』の曲順を入れ替えた上に改題し、そこに’93年リリースの4曲入りEPやらMETALLICAの“MASTER OF PUPPETS”のカヴァーやらの音源を突っ込んだコンピ盤的性格の1枚という。
NWOBHM復活組がこの時期の新生NEAT RECORDSに残した作品は、イマイチ開き直り切れていない微妙な代物が多かったと記憶していますが、それらに比べると本作は結構イイ線を行っているのではないかと。METALLICAがカヴァーしてくれたことにより再びHOLOCAUSTに注目が集まる切っ掛けとなった代表曲“THE SMALL HOURS”のリメイク②を聴けば分かる通り、元々BLACK SABBATHばりのヘヴィネスや妖しいメロディ使いが個性の内だったことも、90年代のHR/HMシーンの潮流とマッチ。Voの気の抜けたヘタウマ加減とか、「どこのブラック・メタル・バンドか?」っつーぐらい低劣なプロダクションとかも80年代初頭のまま。いや音質に関しちゃ進歩しとけよって話ですが。
国内盤の解説ではゴッドが「②の価値が全て」とぶっちゃけちゃってますし、日本人好みの泣きや哀愁といったキャッチーな要素に乏しい作品ではありますが、個人的にはエキゾチックな雰囲気漂わす①、フルートやチェロを取り入れた③④といった、乙な味わいのへヴィ且つプログレッシブな大作ナンバーが結構お気に入りだったり。少なくとも1st『NIGHT COMERS』が楽しめた人ならほっこりできるクオリティは備わっているのではないかと。


HOLOCAUST - Spirits Fly - The Small Hours ★★ (2017-10-02 23:32:19)

METALLICAがカヴァーしたことでHOLOCAUSTの名を
一躍有名にした彼らの代表曲だが、スタジオ・バージョンはこれが初披露?
初めて聴いた時は、のっぺりとダウナーなヘタウマVoと、疾走感よりも
BLACK SABBATH直系の漆黒色のヘヴィネスが支配的な曲調に
「期待していたのと違うなー」とか思ったものですが、
ただテンポ・チェンジも含んだ曲展開はちゃんとメタリックな緊迫感を
湛えていて、いや改めて聴き直す十分カッコイイのですよ、これが。
これをカヴァーしていたMETALLICAの慧眼にも感服です。


HOLY GRAIL - Crisis in Utopia ★★★ (2012-05-19 21:33:17)

JUDAS PRIESTの“EXCITER”とACCEPTの“FAST AS A SHARK”の(ベタだけどハマってる)カヴァーを収録している事からも察しの付く通り、直球勝負の正統派/パワー・メタル・サウンドに軸足が置かれているこのデビュー作ですが、一方で「もうちょい色々な要素を取り入れたHMを追求したい」との理由でWHITE WIZARDと袂を別った人達が作ったアルバムなだけに、ワイルドな声質のVoが歌うメロディからはモダンなセンスが感じられたり、SHRAPNELメタルばりに派手に弾きまくり高速でハモるツインG、時にスラッシュ/デス・メタリックなビートを織り交ぜて畳み掛けるリズム、そしてエピック・メタル調のドラマティックな曲展開・・・といった具合に、彼らが強く影響を受けたジャンルのエッセンスが随所で顔を覗かせている。
2本のGがRACER Xを思わせる暴れっぷりを披露するOPナンバー①、雄々しいシンガロング・パートと小気味良く動き回るBがIRON MAIDENからの影響を実感させる②、スラッシュ・メタル風味のアグレッシブな曲調に劇的なネオクラGソロが華を添える④、ちょいとプログレ入ったインスト曲⑥を序曲代わりにドラマティック且つ勇壮に盛り上がっていく⑦、ブラスト・ビートやデス声をアクセントに、ラストをスリリングに〆る疾走ナンバー⑪辺りは、彼らが目指すサウンド・スタイルが判り易い形で具現化された名曲ではないでしょうか。
高い評価を獲得した本作リリース直後に、LOUD PARKに参戦するため初来日を果たす等、一躍NWOTHMのトップランナーに躍り出たにも拘らず、その後、活動の噂がさっぱり伝わってこないのがもどかしくも残念至極。


HOLY GRAIL - Crisis in Utopia - Cherish Disdain ★★ (2012-05-21 22:53:03)

鮮烈なGソロがアグレッシブな曲調に華を添え、
叙情的なアウトロがアルバムのエンディングを
締め括るに最適なドラマを演出する
スリリングなスピード・ナンバー。
ちょっとメロデスからの影響も感じられますかね。


HOLY GRAIL - Crisis in Utopia - Crisis in Utopia ★★★ (2012-05-21 22:41:55)

本編前半の山場にして、個人的にはアルバムで
最もお気に入りの疾走ナンバー。
畳み掛けるような曲調はスラッシュ/デス・メタルからの
影響が滲みますが、勿論Voはメロディアスに
歌っていますし、かっちりと構築されたネオクラシカルな
ソロをフラッシーに紡ぐGソロもグー。


HOLY GRAIL - Crisis in Utopia - Fight to Kill ★★★ (2012-05-21 22:38:13)

OPナンバー“MY LAST ATTACK”と、続くこの曲の
カッコ良さでアルバムの出来の良さは約束されたようなもんです。
(実際その約束は破られません)
小気味良く疾走するリズムとライブ映えしそうな
シンガロング・パートがIRON MAIDENチックですね。


HOLY GRAIL - Crisis in Utopia - My Last Attack ★★★ (2012-05-21 22:35:32)

テクニカルに弾きまくる2本のGが
高速且つ劇的にハモるイントロ部分だけで
耳を奪われてしまう勇ましいOPナンバー。
フェードアウトで終わってしまうのが惜しまれる。


HOLY GRAIL - Crisis in Utopia - The Blackest Night ★★★ (2012-05-21 22:47:19)

プログレ・タッチの軽快なインスト・ナンバー
“NOCTURNE IN D MINOR”から一転、
勇猛にして重厚、且つドラマティックに展開される
アルバム中盤のハイライト的名曲。
熱く粗いVoの声質が、この曲のような
聴き手を奮い立たせるサビメロを歌うのに打って付けですよ。


HOLY GRAIL - Ride the Void ★★★ (2013-03-17 10:07:12)

デビュー作リリース後、さっぱり音沙汰がなかったので「解散したんかいな」と思っていたら、単にそれはこっちがモノを知らなかっただけで、実際には全世界津々浦々を忙しくツアーして回っていたというHOLY GRAILが、'13年に発表した2ndアルバム。
ピロピロとテクニカルに弾き倒し、派手にハモリまくるSHRAPNEL系ツインGを擁するオールドスクールな正統派HMに軸足を置きながら、マット・ハイド謹製の弾力性に富んだ音作りと、怒号やデス声を織り交ぜつつ、中音域をメインに浮遊感のある歌メロを拾うVoがモダンな感触も付与するこのバンド独自の音楽性は、今回もブレることなく健在。劇的なインスト曲①から繋がっていく、プログレ・メタルばりの技巧/ドラマティックな曲展開がバッチリと決まった②、憂いを帯びたメロディに悶絶させられるアルバム表題曲⑤、アグレッシブ且つキャッチーな疾走ナンバー⑦、クラシカルなアコギがイントロで奏でられる⑫⑬のメドレー等、「これぞ!」な名曲の数々を耳にすれば、誰しもがこのアルバムのクオリティを確信できる筈。
デビュー作ほどのインパクトは備わっていないような気もしますが、その分、アルバム全体の構成にはまとまり(統一感)が出てきて、彼らが新人バンドの枠を脱し「本格派」の風格を身に付けつつあることが伝わって来る1枚です。


HOLY GRAIL - Ride the Void - Bestia triumphans ★★★ (2013-03-18 21:57:51)

序曲“ARCHEUS”から繋がるドラマティックにして
技巧の凝らされた曲展開は、正統派HMを基盤としつつ、
デス・メタルからプログレ、メタルコアにエピック・メタル等、
様々なジャンルからの影響がぶち込まれていて、
まさしくこのバンドの音楽性が明確に表された1曲。
OPナンバーに選ばれたのも納得ですよ。


HOLY GRAIL - Ride the Void - Ride the Void ★★★ (2013-03-18 22:00:27)

叙情的なイントロから疾走へと転じるアルバム表題曲。
眉が八の字になってしまう程の猛烈な憂いを発散する
サビメロがとにかく秀逸で、こうした優れたメロディ・センスも
彼らが凡百のNWOTHMバンドとは一線を画す存在であることを
物語ってくれています。


HOLY MARTYR (2011-10-27 23:33:50)

バンド名は「ホーリー・マーター」と読む。
90年代半ばにイタリアはミラノにて結成されたパワー・メタル・バンドで、
結成の音頭を取ったリーダーのイエノ・スピガ(G)は、WARLORD、OMEN、
MANILA ROAD、ATTACK、更には日本の凱旋MARCHといったバンドからの
影響を公言する、かなりグッと来るセンスの持ち主。
勇壮な史劇を題材に取り上げた1st『STILL AT WAR』('07年)や
コンセプト作でもあった2nd『HELLENIC WARRIOR SPIRIT』('08年)が
ヨーロッパ圏を中心に好評を博し、日本の歴史(というよりも時代劇)の
要素を曲名や歌詞、そして曲調に大胆に取り入れた'11年発表の3rd『INVINCIBLE』
(邦題は『天下無敵の戦士』)で、満を持して日本デビューを飾った。


HOLY MARTYR - Invincible ★★★ (2011-10-27 23:36:16)

勝新太郎(!)が描かれたアートワークと、メンバーの歌舞伎風隈取メイク、それに“7人の侍”“武田信玄”“関が原”“座頭市”etc・・・といった曲名からも察せられる通り、日本の時代劇のエッセンスが大胆に取り入れられたサウンドに苦笑を誘われる方は多い事かと存じますが(俺もちょっと笑った)、どっこい彼らは真剣だ。
時に和風の旋律を絡ませつつ、IRON MAIDENや独産メロパワ・メタルからの影響を根っこに据えて、ヒロイックに疾走する収録楽曲のカッコ良さは実際かなりのものであり、堅苦しい歴史の教材からではなく、エンターテイメントの王様たる映画からの影響がダイレクトに反映された本編は、サウンド・トラックばりのスケール感やドラマ性を有している上に、何よりすこぶるキャッチー。(これは躍動感溢れるリズムを刻むタイトなDsの貢献度大)
侍かぶれの殺し屋の生き様を描いたオフビートなアクション映画に着想を得ている“GHOST DOG”、本編中最もIRON MAIDENからの影響が色濃く滲むドラマティックな“SHICHININ NO SAMURAI”、好戦的な曲調にメタル魂が燃え上がる“TAKEDA SHINGEN”、怒涛の如く押し寄せるパワー・チューン“SEKIGAHARA”、それにまるで昭和アニメの主題歌ばりの勇壮さで疾走する“ZATOICHI”といった名曲の数々をもって、彼らは自分たちが色物バンドでないことを見事に証明してみせている。
本作(3rdアルバムらしい)が日本でヒットして、是非来日公演が実現してくれる事を願います。


HOLY MARTYR - Invincible - Ghost Dog ★★★ (2011-10-28 23:41:57)

『葉隠れ』を愛読し、侍にリスペクトを捧げる
黒人ヒットマンの生き様を描いたジム・ジャームッシュ
監督作品『ゴースト・ドッグ』に着想を得ているミドル・チューン。
引っ掛かり気味に展開するキャッチーなサビメロが非常に秀逸で、
個人的にはアルバムで一番のお気に入り。


HOLY MARTYR - Invincible - Sekigahara ★★ (2011-10-28 23:57:45)

ラウドに打ち鳴らされるドラムが全体を牽引する、
パワー漲る疾走ナンバーで、メンバー曰く
「先の大震災で被害を受けた日本に捧げた」
楽曲なのだか。嬉しいじゃありませんか。


HOLY MARTYR - Invincible - Shichinin no Samurai ★★★ (2011-10-28 23:45:39)

元ネタは言わずと知れた黒澤明の名画『七人の侍』ですね。
和風序曲“THE SOUL OF MY KATANA”からドラマティックに展開し、
タイトルに相応しい勇猛さとヒロイズムを撒き散らしながら疾走する、
IRON MAIDENからの影響も色濃く香る本編のハイライト・ナンバーの一つ。


HOLY MARTYR - Invincible - Takeda Shingen ★★ (2011-10-28 23:55:12)

榎本孝明扮する上杉謙信のアジと鬨の声からスタートするが、
曲名は“武田信玄”という不思議さよ。
とまれ楽曲自体は非常にカッコイイ。
風林火山の旗印の下、破竹の快進撃を続ける武田軍の
攻勢をそのまま楽曲化したかのような、
アグレッシブで好戦的な曲調にメタル魂がメラメラと燃え上がります。


HOLY MARTYR - Invincible - Zatoichi ★★★ (2011-10-29 00:01:45)

ジャケットにもイラストが描かれている事からも、
彼らの思い入れの深さが伺えますね。
実は『座頭市』は(水戸黄門と同じく)かつてアニメ化された事があり、
その主題歌を英語でカバーしたのがこの曲・・・と言われたら
思わず信じてしまいそうになるぐらい、昭和のヒーロー・アニメばりの
勇ましさを誇る疾走ナンバー。


HOLY MOSES ★★ (2008-11-16 22:40:00)

新作、出たようですね。直ぐにでも買いたいですが、ここは国内盤が出るまでグッと我慢の子。
とはいえ、それもいつになる事やら・・・。LAAZ ROCKITの新作なんて
半年近くも待たされたら、そりゃもう新作じゃねぇっつーの。(出してくれるだけ嬉しいけど)


HOLY MOSES ★★ (2009-06-21 21:05:00)

いつの間にか国内盤が発売されておりました。
ボーナス・トラックはSLAYERのトリビュート・アルバムに提供していた
名曲“GHOST OF WAR"のカヴァー。

さて、歌詞とこれ目当てに買ったもんかどうか・・・。


HOLY MOSES ★★ (2009-11-03 23:42:00)

初来日公演を新宿に見に行ってきました。
いやー、楽しかった。これならPRAYING MANTISのライブを諦めてまで
足を運んだ甲斐があったというもの。
ちゃんと復活後のみならず初期作からもバランス良く選曲された
セットリストが秀逸だったし、アトミック・シュタイフのドラミングが
生で拝めたことも嬉しかったけど、何よりザビーネ姐さんの
チャーミングさ加減ときた日にゃ。
ラストでは客席ダイブまで敢行して、お神輿状態でファンに
運ばれてく姐さんの嬉しそうな顔を見てたら不覚にも目頭が熱く・・・。
バンド的にも客の盛り上がりっぷりにかなり手応えを
感じていたようだったので、今度は間を置かずに来日して欲しいなぁ。


HOLY MOSES - Agony of Death ★★ (2009-01-15 22:49:00)

ヨルグ・マイケル、ウリ・カッシュと並ぶ、ジャーマン・メタル・シーンの三大凄腕(渡り鳥)ドラマーの1人、
アトミック・シュタイフを加入させたHOLY MOSESが'08年に発表した最新作は、気合の感じられる
ジャケット・アートワークといい、曲間をフューチャリスティックな間奏曲で繋ぎ合わせ、全編を流麗に物語っていく
手法といい、SF的なテーマを備えたコンセプト・アルバムに仕上がっている・・・のだとか。(英語なんで詳細不明)
コンセプト作と言っても、ザビーナ・クラッセン姐さんの野獣の如き咆哮に、猛々しくシュレッドされるGリフ、
そして畳み掛けるような疾走感・・・と、相変わらずのHOLY MOSES節が炸裂しまくった内容の方に、小難しさは皆無。
特に今回は、デス・メタルばりのブルータリティに満ち溢れていた前作に比べ、スラッシュ・メタル度が大幅回復。これはやはり
切れ味の鋭さのみならず、良い意味で「軽快」なドラミングを聴かせてくれるアトミックを獲得した事による
効果かと思われる。(ザビーナ姐さんのVoも表現力重視のシャウト・スタイルで幾分聴き易い印象)
また、前作よりHOLY MOSESの看板を背負って立つ事となったミヒャエル・ハンケル(G)も、リフ・メイカーとしての閃きこそ
アンディ・クラッセンには今一歩及ばないまでも、ジャーマン・メタルならではの雄々しさを湛えた楽曲作りの巧さや、
メロディックなGソロの組み立てセンス、DESTRUCTIONのシュミーア、OBITUARYのラルフ・サントーラ、METALIUMのヘニング・バッセら
豪華ゲスト陣を適材適所に配置して使いこなすプロデューサー的手腕の冴えは見事なもの。取り分け、ラルフの官能的なGソロが
炸裂する③⑧、ヘニングの勇壮なVoと劇的極まりないツイン・リード・パートをフィーチュアした⑦といった楽曲は、従来の攻撃的な
スラッシュ・サウンドと、欧州風味のドラマティックなメロディが融合を果たした、素晴しき名曲に仕上がっている。
再結成後の最高傑作と言っても過言ではない完成度を誇る1枚。後は来日あるのみ!(その時は是非アトミックを連れて来てね)


HOLY MOSES - Agony of Death - Dissociative Disorder ★★★ (2009-01-17 09:28:57)

隠し味として使われているKeyが非常に効果的な
11thアルバムのハイライト・ナンバー。
アトミック・シュタイフが叩き出す歯切れ良いリズムに、
ラルフ・サントーラの咽び泣くGが絡みつくようにして疾走する
クライマックスの盛り上がりっぷりには思わず悶絶。


HOLY MOSES - Agony of Death - Imagination ★★ (2009-01-17 09:15:49)

HOLY MOSESのアルバムの1曲目を飾るナンバーにハズレはないが、
今回もその例外ではない。
ザビーナ姐さんの強力なシャウト、猛々しいGリフ、
まさにアトミック・シュタイフ以外の何者でもない
小気味良く疾走するDsに支えられた、
高速スラッシュ・チューンの名曲。
AGENT STEELよりゲスト参加のカルロス・メディーナが
閃かすBも印象的。


HOLY MOSES - Agony of Death - Schizophrenia ★★ (2009-01-17 09:23:37)

サビメロで雄々しい歌声を聴かせるヘニング・バッセの
歌唱の威力もあって、本編中で最も正統派HM寄りの仕上がりとなった1曲。
クライマックスで炸裂するツイン・リード・ギターの
余りのカッコ良さに思わずガッツポーズ。


HOLY MOSES - Agony of Death - World in Darkness ★★★ (2009-01-17 09:20:08)

一聴してそれと分かる、ラルフ・サントーラの濃厚なGソロが頭から炸裂。
全体的にも非常に正統派HM色が濃厚な仕上がりで、
ラルフに引けを取らない、しっかりと構築された
Gプレイを聴かせてくれるミヒャエルのGプレイに星三つを進呈。


HOLY MOSES - Disorder of the Order ★★ (2006-11-17 23:20:00)

EP『MASTER OF DISASTER』で復活の狼煙を上げたHOLY MOSESが'02年に発表した、実に8年振りとなる通算8枚目のフル・アルバム。
驚いた事に、中心メンバーだったアンディ・クラッセンがラインナップにその名を連ねておらず、
「それじゃ復活しても意味ねーだろ」と不安に思うも、裏方として作曲やプロデュースに関わっているようなのでホッと一安心。
そのアンディが全曲手掛けた収録曲はと言えば、これがかなり強力な仕上がり。先のEPを聴いた時点で心配はしていなかったが、
パワーダウンしていたり、モダン方向へ妙な色気を見せる事無く、バンドの全盛期を思わせる
勇猛且つダイナミックなスラッシュ・チューンがズラリ。イントロに続いて②のリフが走り始めた瞬間、
多くのファンが本作のクオリティを確信したのではなかろうか。また、アグレッシブでありながらも非常にキャッチーな
③のような楽曲も収録されていて、全体としては3rd『THE NEW MACHINE OF LICHTENSTEIN』の作風に近い感じ?
アンジェラ・ゴソウの先輩格である、ザビーネ・クラッセン姐御の強力無比な野獣Voも当然健在で、
容姿も声も衰え知らず。(不良娘→女王様といった風格の変化は感じられるが)
HOLY MOSES未体験のスラッシャーにも自信を持って薦められる、会心の復活作である。


HOLY MOSES - Disorder of the Order - Disorder of the Order ★★ (2007-02-07 20:06:08)

リズミカル且つキャッチーなリフがクセになる
8thアルバムのタイトル・トラック。
ゴリゴリのスラッシュ・チューンだけでなく、
こういう印象的なメロディを持った楽曲も作れる点が
アンディ・クラッセンの凄いところ。


HOLY MOSES - Finished With the Dogs ★★ (2006-11-04 22:32:00)

3rd『THE NEW MACHINE OF LIECHTENSTEIN』と並んで、初期HOLY MOSESの最高傑作と名高い、'87年発表の2ndアルバム。
猛々しく刻まれるリフ、地鳴りの如く疾駆するリズム隊、邪悪な絶叫Vo・・・と、ジャーマン・スラッシュ・メタルの
王道を行くそのド迫力サウンドは、マイ・ベストである3rd『THE NEW MACHINE~』のメロディ重視路線に
物足りなさを覚えた硬派スラッシャーの諸兄にも、自信を持ってお薦め出来る強力な仕上がり。
徹底的に磨き上げられたタイトな楽曲(ランニング・タイムは全て2~3分台)に漲る、アグレッション、スピード感、
ドラマ性は、いずれも1stから段違いにパワーアップを遂げ、特に、つんのめり気味に疾走する①、
怒涛の突進力に圧倒される②、歯切れの良い演奏が痛快な③、本作のハイライト・チューン的存在の名曲④という、
頭4曲の高速スラッシュ・ナンバーによる畳み掛けと、ミッド・チューン⑤で一息入れた後の、6曲目以降の再加速感は圧巻。
そして何より重要なのが、このアルバムからバンドに加入した名手ウリ・カッシュの存在。
重量感とタイトさを兼ね備えたその強力無比なドラミングは、楽曲のスケール感とダイナミズム演出に
大きく貢献していて、流石、メタル・シーンきっての「タイム・キーパー」の異名は伊達じゃない。
アンディ・クラッセンの高い作曲能力とツボを突いたGプレイ、ザビーネ・クラッセン姐さんの
まさにアルバム・ジャケットに描かれている野獣を思わせる咆哮Vo、そして新たに加わったウリ・カッシュのDsと、
初期HOLY MOSESの三本柱が揃って高いレベルで機能している、まさに最高傑作の1つに数えられるに相応しい作品。


HOLY MOSES - Finished With the Dogs - Current of Death ★★★ (2009-11-01 00:15:12)

2ndアルバムの頭4曲に漲るテンションの高さは
半端じゃないんだけど、その中でも、この曲と
“IN THE SLAUGTER HOUSE"は頭一つ抜きん出た
インパクトのデカさを誇る。
度を越したアグレッションを発散しつつも
キャッチーなのが良いねぇ。


HOLY MOSES - Finished With the Dogs - In the Slaughterhouse ★★★ (2006-11-05 12:20:06)

いかにもジャーマンな猛々しいリフを刻むアンディ・クラッセンのG、
人間離れした咆哮を響かせるザビーネ・クラッセンのVo、
そして地鳴りの如きリズム隊とが一丸となって突進する様がド迫力の、
HOLY MOSES屈指の高速スラッシュ・チューン。
中でも、前任者とは比較にならないダイナミックなビートを叩き出す
ウリ・カッシュのDsは白眉。


HOLY MOSES - Master of Disaster ★★ (2007-09-05 21:54:00)

7th『NO MATTER WHAT'S THE CAUSE』を最後に、長らく休眠状態にあったHOLY MOSESの復活の狼煙となった、'01年発表の5曲入りEP。
翌年の復活第1弾アルバム『DISORDER OF THE ORDER』ではプロデュースと楽曲提供のみ。それ以降の作品には
完全不参加ということでファンを落胆させた元リーダーのアンディ・クラッセン(G)なれど、取り敢えず、
このEPでは作曲・プロデュースのみならず、Voを除く全てのパートを担当する等、八面六臂の大活躍。
個人的に何より賞賛したいのは、全くブランクを感じさせない、相変わらずハイレベルな曲作りの巧さで、
活動末期にはハードコア色を強めていたHOLY MOSESだが、復活を経て初心に立ち返ったのか、本作では再び己の立ち位置を
「スラッシュ・メタル・バンド」に定め、全5曲、往年のファンの期待に見事に応える景気の良い突っ走りっぷりを魅せてくれる。
特に、スピーディな①に始まり「お、いいね」と思わせておいて、更にアクセルを踏み込んで来る②③のカッコ良さ、
分けてもアンディのスリリングなGソロが楽曲のスピード感を倍化させる③は、往年の名曲群と比較しても何ら遜色ない出来じゃないかと。
勿論、相変わらず衰えを知らない、ザビーネ・クラッセン姐さんの野獣の如き咆哮も強烈極まりなし。
この曲は↑の方が仰る通り『DISORDER~』にもボーナス・トラックとして収録されているが、
その他の収録曲も押し並べてクオリティは高いので、スラッシャーはこのEPも是非買いましょう。
尚、現在は更にMOTORHEADや、トム・エンジェルリッパーとザビーネのデュエットが聴けるHenry Valentino & Uschiのカヴァー等、
未発表曲7曲を追加収録して、殆どアルバム並のボリュームとなったお得なリイシュー盤も発売されているので、そちらがお薦め。


HOLY MOSES - Queen of Siam ★★ (2006-11-06 21:43:00)

女性ブルータル・シンガーの元祖、ザビーネ・クラッセン擁するドイツのベテラン・スラッシャー、'86年発表の1stアルバム。
本作を一聴してまず耳を捉えるのは、やはりザビーネ姐御の強烈なVo。その断末魔の如きシャウトは
女性・・・いや、人間離れした凶悪なブルータリティを発散。しかもブックレットの写真を見れば判るとおり、
ARCH ENEMYのアンジェラ・ゴソウに勝るとも劣らない美貌の持ち主なんだから、素晴しいじゃありませんか。
その彼女によって歌われるサウンドの方は、既に「スピーディで勇猛な王道ジャーマン・スラッシュ・メタル」という方向性が
しっかりと定まっているものの、デビュー作という事で、まだまだ大人しい印象が強い(飽くまで2nd以降と比較しての話だけど)。
これはウリ・カッシュの前任Dsが、オーソドックスなドラミングに終始している事も大きいと思われる。
尤も、それが悪いなんて事もなく、エッジーなリフ主導で突っ走る楽曲の数々は、①④⑦辺りを筆頭に
NWOBHMからの影響が色濃く薫り、アンディ・クラッセン(G)も、後にも先にもこれっきりの
メロディックなGプレイを随所で炸裂させている。未完成な部分も含めて、非常に魅力的な1枚。


HOLY MOSES - Queen of Siam - Necropolis ★★ (2007-01-29 22:49:41)

記念すべき1stアルバムのトップを飾る疾走チューン。
ザビーネ・クラッセンの野獣の如き咆哮は圧巻だが、
それでも今聴くと、やはり若さと青さが感じられて微笑ましい。
曲自体も、ウリ・カッシュ加入前ということで、
それほど常識外れの疾走感はなく、
スリリング且つメロディックに斬り込んで来る
アンディ・クラッセンのGと共に、
そこはかとなく正統派HMテイストが漂う。


HOLY MOSES - Reborn Dogs ★★ (2006-11-11 01:19:00)

次作『NO MATTER WHAT'S THE CAUSE』をアンディ・クラッセンのソロ・アルバムと考えるなら、
実質、HOLY MOSESのラスト作となる'92年発表の6thアルバム。
ランニング・タイムはいずれも2~3分台、ギター・ソロも殆どなし、欧州のメタル・バンドならではの湿り気を排し、
徹底的にビルドアップが図られた硬質な楽曲群は、最早、スラッシュ・メタルと言うよりハードコアの領域。
マッチョ化に一役買ってるベースを前面に押し出した音作りは、如何にも90年代的なモダンさを漂わせるが、
本作が素晴しいのは、スローダウンして内省方向に流される事なく、リフのカッコ良さにも疾走感にも、
全く鈍りが見受けられない点。特に④⑦⑧⑩といった、殺気立ったスピード・チューンの破壊力は相当なものだ。
HOLY MOSESの真価が発揮されている作品か?と問われれば答えは「NO」だが、単品で評価するなら、暴力的にイカス1枚。
ちなみに、自分が初めて購入したHOLY MOSESのアルバムだったりする。BURRN!!のレビューで30点(うろ覚え)という
ハイスコアを叩き出し、ボロクソに貶されていたのを読んで逆に興味を惹かれたんだっけな・・・。


HOLY MOSES - Reborn Dogs - Five Year Plan ★★★ (2009-11-01 00:30:27)

どっかで聴いたことある曲だなー
と思ったら、D.R.I.の名曲のカヴァーでした。
違和感なくハマッているし、
バンドが『REBORN DOGS』でどういう方向性を
目指していたのか良く分かる選曲かと。


HOLY MOSES - Redefined Mayhem ★★ (2014-10-16 00:07:37)

BURRN!!誌で早々に輸入盤がレビューされてしまい、しかもその評価がパッとしなかったので「こりゃ今回は国内盤は出ないな」と諦めていたHOLY MOSESの新作が、ありがたいことにRUBICON MUSICからリリースされました。感謝。
メイン・ソングライター役を務めていたマイケル・ハンケル(G)や、名手アトミック・シュタイフ(Ds)が相次いで脱退(アトミックに至ってはこれを機にミュージシャン稼業から足を洗ってしまったというのだから大きな損失ですよ)。代わりに新加入のギタリストが中心となって曲作りが行われた本作について、ザビーネ・クラッセン(Vo)が「3rd『THE NEW MACHINE OF LIECHTENSTEIN』の正常な進化系」と語っていて、同作をHOLY MOSESの最高傑作の一つに位置付けている身としては、そりゃ期待しないわけにはいきません。
で、とりあえず実際に聴いてみた感想としては、スラッシーな疾走感を保持しつつも、グッとメロディの増量された作風は確かに『THE NEW~』に通じますが、殺気立ったへヴィネスが楽曲のキャッチーさを弱めてしまい、中盤以降に息切れが感じられる点において、今一歩あの名盤には及んでいないかな?と。
それでも、80年代のヤンキー少女から今や「姐御」「女帝」にランクアップしたザビーネ姐さんの貫禄の咆哮がフィーチュアされた、②③みたいな秀曲を収める本作をスルーするのは、スラッシュ・メタル・ファンなら勿体無さ過ぎるというものですが。


HOLY MOSES - Redefined Mayhem - Triggered ★★★ (2014-10-22 01:06:45)

HOLY MOSESのスラッシュ魂の迸りを
叩きつけるかのようなスピード・ナンバー。
新加入のGソロも良いメロディを紡いでいて
バンドが本作において新たに目指した音楽性と
従来のスラッシュ・テイストが最もバランスよく
具現化された逸品ではないでしょうか。


HOLY MOSES - Redefined Mayhem - Undead Dogs ★★ (2014-10-22 01:14:09)

HOLY MOSESといえば“DOG”ということで。
疾走セクションも設けられているものの
全体としては重量感溢れるリフ&リズム、
そして凶暴なVoのコンビネーションで
聴き手の身体を揺らすミッド・チューン。
こういうスピードに頼らないカッコ良い曲を
書けるのが、バンドの地力の高さの証明ですよねと。
Gソロも美味。


HOLY MOSES - Strength, Power, Will, Passion ★★ (2006-11-23 00:42:00)

長らくバンドの司令塔だったアンディ・クラッセンが、その活動から完全に身を引いてしまったため、
HOLY MOSES史上初めてアンディ抜きで製作された、'05年発表の9thアルバム。
今回、曲作りの中心に座ったのは、バンドの看板Voザビーネ・クラッセンと、新加入のGマイケル・ハンケルで、
正直、その情報を耳にした時は不安に思ったものだが、実際、出来上がった作品を聴いてみると、
これが嘗ての作品群と比較しても何ら遜色のないクオリティを誇っていて、嬉しい驚きを覚えた。
勿論、アンディ不在の影響が皆無なわけではなく、ミッド・テンポの曲にイマイチ冴えが感じられない点や、
欧州的な陰りを湛えたメロディが後退してしまった点は(個人的には)痛い。
しかし、以前よりもグッとビルドアップされて、デス・メタル的な殺気すら放つようになった硬質な楽曲群は単純にカッコイイ。
更にブルータル度を増したザビーネ姐御のVoと、ボトムの効いたサウンド・プロダクションも迫力の演出に大きく貢献。
総合的には、新生HOLY MOSESの門出を祝うに相応しい力作に仕上がっている。


HOLY MOSES - Terminal Terror ★★ (2006-11-09 20:52:00)

バンドのグレードアップに大きく貢献したウリ・カッシュが脱退し、何だかアンディ&ザビーネのWクラッセンによる
スラッシュ・メタル・プロジェクトと化した感のある(グループショットにも2人の姿しかない)'91年発表の5thアルバム。
とは言え、出来の方は相変わらず強力だ。ウリ・カッシュ離脱の影響か、ダイナミックな曲展開は
それほど聴かれなくなったものの、直線的な楽曲からは前作で目立ったパンク色が一掃され、
再び、曲調が王道ジャーマン・スラッシュ・メタルのスタイルで統一されているのが、本作の大きなポイント。
頭1つ抜きん出た楽曲が見当たらないので、聴き始めこそ地味な印象だが、総合点では前作を
上回っているのではないだろうか。個人的には、OPを飾るお約束のスピード・チューン②、
メロディックなインスト・パートを持つ③、ソプラノ声を導入して荘厳な雰囲気を演出する⑧なんかがお薦め。
ザビーネ姐御のVoも凶暴性に一層拍車が掛かった印象で、今回はデス声に片足(両足?)を
突っ込んだかのような咆哮を披露。最早、この声を聴いて「実は女性Vo」と言われても誰も信じまいて。


HOLY MOSES - The New Machine of Liechtenstein ★★ (2006-11-03 23:54:00)

HOLY MORSESの全カタログの中でも、1、2を争う高い完成度を誇る'89年発表の3rdアルバム。
バンドのメジャー・デビュー作(日本でも国内盤が発売された筈)と言う事で、クリーンな
サウンド・プロダクションの下、以前よりメロディ重視の姿勢が貫かれ、リフが
よりキャッチーに練り上げられて、正統派へヴィ・メタルへの接近を感じさせるのが本作の大きな特徴。
例えば、野獣の如き咆哮を響かせるザビーネ・クラッセンのVoも、ここでは(ダーティではあるものの)一応メロディを
なぞって歌っているし、そこはかとなく「艶」を感じさる歌唱は、これなら女性Voだと信じる気になるというもの(笑)。
また、②の間奏部分のように、押しと引きを活かしたメロディアスなGソロも、以前には聴かれなかった要素だ。
全体的にかなり聴き易い作風に仕上がってはいるが、それでも十分過ぎる程にアグレッシブ。
何しろ収録全9曲のうち、ラストを重厚に締める⑨を除く全ての楽曲がスラッシーな疾走チューンと来たもんだ。
(その⑨にしても、ちゃんと疾走パートが組み込まれているわけで)
HOLY MORSESの作品に初めて触れるという方には、まず本作を聞く事を強力にお薦めさせて頂く。


HOLY MOSES - The New Machine of Liechtenstein - Near Dark ★★★ (2007-01-29 19:58:43)

歌に入る前のイントロの一捻り、アグレッシブ且つキャッチーなリフ、
痛快に疾走するリズム隊、劇的なフレーズを奏でるツインG、
獣性を控えめに、より「聴かせる」歌唱を披露する
ザビーネ・クラッセンのVo(飽くまで姐御にしては、だが)・・・と、
捨て曲なしの3rdアルバムの中にあっても、頭1つ抜き出た完成度を誇る名曲。


HOLY MOSES - World Chaos ★★ (2006-11-08 22:49:00)

サイドGが抜け、1st以来の4人編成に戻って'90年に発表された4th。(実際はBもアンディ・クラッセンが弾いてるのだが)
完成度は高かったにも関わらず、3rdアルバム1枚きりでメジャー・レーベルからドロップしてしまった
鬱憤を晴らすかの如く、今回はスラッシーな雰囲気が復活。①からゴリッゴリに飛ばしまくる。
いつになくアグレッシブに刻まれる、ハードコア風の硬質なリフ・ワークが前面の押し出された分、
メロディが後退。ザビーネ・クラッセンのVoも、再び凶暴性を取り戻している印象。
パンクからの大きな影響を筆頭に、実は曲調は前作以上にバラエティ豊かだったりするのだが
(⑥はDEAD KENNEDYSの、⑫はBEASTIE BOYSのカヴァーだ)、①④⑨⑩⑪といった高速スラッシュ・チューンが
物語る通り(②も良い曲)、バンドとしての基本軸にブレがないので、散漫な印象は皆無。
まぁ個人的には、各楽曲のクオリティは今一歩前作には及んでいないような気がするけど・・・。
尚、ダイナミックなドラミングでバンドのグレードアップに大きく貢献したウリ・カッシュは、本作を最後に脱退。


HOLY MOSES - World Chaos - Diabolic Plot ★★ (2007-01-31 20:23:12)

ブンブンと唸りを上げるBが印象的な、骨太なミドル・チューン。
スラッシュ・メタル・バンドとしての攻撃性が強調されていく
4th以降、アンディ・クラッセンのGプレイからは
急速に「湿り気」が失われていくのだが、この曲で聴けるソロには
まだ「艶」が感じられ印象に残る。


HOLY SOLDIER (2017-04-09 23:20:45)

‘85年の冬に、カリフォルニア州ロサンゼルスにて弦楽器隊が中心となって結成。バンド名からも察しのつく通り(?)、キリスト教福音派にフォーカスしたクリスチャン・メタル・バンドでもある5人組。
「STRYPERの弟分」という触れ込みで'89年に発表された1st『HOLY SOLDIER』、並びに“STRANGER”を始めとする楽曲群が、翌年のダヴ・アウォード(クリスチャン・ミュージック・シーンで最も権威ある賞)でメタル・アルバム/ソング・オブ・ジ・イヤーを受賞する大成功を収める。
しかし折からのグランジ/オルタナ・ブームが逆風となり、2nd『LAST TRAIN』(’92年)、もろ流行に流された3rd『PROMISE MAN』(’95年)発表後、'97年に解散。
'05年に再結成を果たしたようだが、4thアルバムのリリースには至っていない。


HOLY SOLDIER - Holy Soldier ★★★ (2018-04-23 09:01:44)

聖戦士と言えばダンバインですが(?)、こちらの聖戦士ことHOLY SOLDIERは、端正なイケメンが揃ったカリフォルニア出身の5人組クリスチャン・メタル・バンド。後にAORシンガーに転身を遂げるBLOODGOODのシンガー、デヴィッド・ザフィーロがプロデュースを手掛ける本作は'90年発表のデビュー作で、米ビルボードCCMチャートじゃ最高第7位を記録。翌年のDOVE AWARDS(クリスチャン・ミュージック界のグラミー賞?)においては「ベストHRソング/アルバム」二部門を受賞する等、いわゆる「STRYPERの弟分」バンドの作品の中では特に大きな成功を収めた1枚として知られています。
音楽性の方は、少々クセのあるハイトーンVo(でも十分上手い)とフラッシーに絡み合う2本のGが哀愁の旋律を歌い上げ、分厚いボーカル・ハーモニーが甘美なメロディを華やかに包み込む…ってな感じの、まさしくSTRYPER路線。バンドに独自性を求める向きには苦言の一つも呈したくなる作風やもしれませんが、こちとら「まさにこれが聴きたかった!ハレルヤ」なので無問題。DOVE AWARDSのHRソング部門受賞曲であるエネルギッシュなOPナンバー①、PVも作られたメロディアスなミッド・チューン②(こちらもDOVE AWARDSノミニー)、ドラマティックなバラード③、ノリ良くアグレッシブな疾走ナンバー⑤、メタリックなエッジと華やかなハーモニーの組み合わせという、このバンドの武器が分かり易く打ち出された⑩等、単にSTRYPERに似ているというだけでなく、当然ちゃんと曲として優れている点も評価ポイントですよ。
ジーザス賛歌の歌詞がオッケーなメロディ愛好家の方には、すべからくお薦めする1枚。


HOLY SOLDIER - Holy Soldier - Stranger ★★★ (2018-04-24 23:49:22)

適度なアグレッションに溌剌としたノリの良さ、
思わず一緒に歌いたくなるキャッチーなメロディに至るまで、
’91年のDOVE AWARDSにおいて「ベストHRソング賞」を
受賞したというのも納得のアルバムOPナンバー。


HOLY SOLDIER - Holy Soldier - The Pain Inside of Me ★★★ (2018-04-24 23:37:47)

哀愁に満ちたメロディを切々と歌い上げるVo、
2本のGが奏でる悲しくも劇的なメロディ、
それらを壮麗に彩るボーカル・ハーモニーetc.と
うっとりと聴き惚れてしまう
クリスチャン・メタル・バラードの逸品。


HOLY SOLDIER - Holy Soldier - We are Young, We are Strong ★★★ (2018-04-24 23:31:36)

リフにソロに、ツインGが生み出す
ヘヴィ・メタリックな切れ味と、
重厚なコーラス・ワークによって
醸成される華麗さとが同居した、
HOLY SOLDIERというバンドの
強みを端的に示してくれる名曲。


HOLY SOLDIER - Last Train ★★★ (2017-04-09 23:24:55)

カリフォルニア出身の5人組クリスチャン・メタル・バンド、’92年発表の2ndアルバム。
1stからシングル・カットされた楽曲が軒並みヒット・チャートを賑わす等、デビュー早々にしてクリスチャン・ミュージック・シーンでの成功を手中に収めた彼らでしたが、その後メンバー・チェンジに絡むすったもんだに巻き込まれて2年間の沈黙を余儀なくされます。そうこうするうちにシーンにはグランジ/オルタナ・ブームが到来。もしや本作にもその影響があるのでは…と、メンバーの「よりルーズな仕上がり」発言等を見聞きするにつけ危惧していたのですが、実際に聴いてみたらそんなことは全然なかったという。
ボトムを強調した音作りや飾り気の減ったアレンジこそ90年代的ながら、張りのあるハイトーンVo、歌心に溢れたG、美旋律、キャッチーなコーラスを分厚く包むハーモニーといった、前作で聴かせてくれたクリスチャン・メタル然としたサウンドの美点はここにもきっちりと受け継がれています。特に、冒頭から繰り出される哀メロ・チューン三連打は、聴き手の本編への没入度を一気に高める役割を果たしていて非常に秀逸。泣きを孕んだ声質のシンガーはもしかすると好き嫌いが分かれるかもしれませんが、この声が楽曲の哀愁度をより引き立ててくれているので、個人的には大いに「有り」であると。
美しいバラード⑤⑦、ハードな疾走ナンバー⑥といった逸曲の数々を経て、アルバムのハイライトと呼ぶべきドラマティックな⑨にて締め括るられる本作は、兄貴分のSTRYPERの作品群にも決して引けを取らないクオリティを有していました。…だのに大して話題にならずフェードアウトしてしまったのは、やはり発表時期が悪過ぎたとしか。


HOLY SOLDIER - Last Train - Dead End Drive ★★★ (2017-04-10 22:49:55)

エンジン音と共に走り始める、「哀愁のアメリカンHR」を
絵に描いたようなハード・ナンバー。
Voと2本のGが鮮烈に紡ぎ出すメロディには
フックと哀愁が抜かりなく効かせてあって、
このバンドの曲作りの巧みさに感心させられます。


HOLY SOLDIER - Last Train - Last Train ★★★ (2017-04-10 23:00:42)

人生という名の旅を終えた者が乗り込む
最終列車について綴った歌詞と、
物悲しくもドラマティックな曲調、情感たっぷりに熱唱するVo、
哀切に満ちた旋律を紡ぐGの威力とが相俟って
ぐっと胸に迫る仕上がりの名バラード。
国内盤の解説でも指摘されている通り、
アルバムのハイライトですよ。


HOLY SOLDIER - Last Train - Virtue & Vice ★★★ (2017-04-10 22:44:48)

リズムを強調した音作りに一瞬ギクッとなるものの
歌が始まればクリスチャン・メタル然とした
泣きのハイトーンVoが歌う哀愁のメロディと
ツボを心得たGに、鮮やかなコーラスが堪能できるので一安心。
OPナンバーに相応しい名曲と言えるのではないでしょうか。


HOLY TERROR - Mind Wars ★★ (2006-06-01 21:59:00)

1st「TERROR AND SUBMISSION」の時点で既に高品質だった楽曲が更なるレベルUPを遂げ、しかも音質の向上に伴い、よりシャープに、
アグレッシブに、ドラマチックに聴き手へと斬り込んでくる、「スラッシュ・メタルの隠れた名盤」と呼ぶに相応しい'88年発表の2ndアルバム。
バンドのアキレス腱だったキース・ディーンのVoも、技量を上げるのではなく、欠点の「リズム感の欠如」に一層磨きをかける事で、
逆にそれを強力な武器(個性)へ転じてしまうという、コペルニクス的発想の転換でこれを克服(・・・克服?)。
とにかく“DO UNTO OTHERS"“NO RESURRECTION"といった楽曲を聴いてみて欲しい。スピーディ且つドラマチックなメロディラインと
噛み合うことなく、強引に捻じ込まれるハイテンションな歌メロは、正常な感覚の持ち主が聴けば単にヘタクソというだけだが、
一度ツボにハマってしまうと、その狙っては出来ない天然ボケ的ズレの妙技の虜になること請け合い。
斯く言う私めも「やっぱHOLY TERRORのVoはこれじゃないと」と、のたまう中毒患者の1人であります。


HOLY TERROR - Mind Wars - No Resurrection ★★★ (2006-06-03 00:39:02)

メロディック・パワー・メタルにも通じるドラマティシズムの海で乱舞するツインG、
ヤケクソ気味に前へ前へと押し出してくるリズム隊、
メロディの流れに全く無頓着に歌メロを叩き込んで来るハイテンションなVo・・・
全てが崩壊しそうで崩壊しない、ギリギリの境界線上を猛スピードで突っ走る、
余りにも個性的なスラッシュ・メタルの超名曲。


HOLY TERROR - Terror and Submission ★★★ (2017-10-17 00:10:06)

元AGENT STEELのギタリスト、カート・キルフェルトにより結成されたスピード/スラッシュ・メタル・バンド(なおバンド名は「ホーリー・テラー」ではなく「ホリー・テラー」表記)が、彼らの評判を聞きつけ接触を図って来たイギリスのMUSIC FOR NATIONSと契約を結び、'86年にカート自身がプロデュースも手掛け発表したデビュー作。
スラッシーなアグレッションは保持しつつ、より整合性に磨きが掛かった2nd『MIND WARS』(’88年)に比べると、本作はプロダクションも曲構成もまだまだラフで荒削り。ですがそれすらも武器へと転化して、立ち塞がる全てを勢いのみでぶっちぎらんとする前のめりな攻めの姿勢は大いに「買い」でして、音痴でリズム感にも欠けるキース・ディーンの歌唱に眉を顰める向きもありましょうが、破れかぶれな迫力に満ちたこのVoが、バンドの重要な個性の一つであることはHOLY TERRORファンの多くが認めるところではないでしょうか。
怒涛の如く荒れ狂う2本のGの破壊力も存分に発揮されており、手数多く鋭角的に刻まれるリフ、前へ前へ高圧的に押し出してくるリズム隊、そして高みへ向かってグイグイ昇り詰めていくツイン・リードGとが一体となり、土砂崩ればりに押し寄せる楽曲の数々はハイテンションなカッコ良さ。(この時点ではまだ⑥みたいなパワー・メタル的楽曲もあったり)
初期衝動剥き出しのアグレッションが迸る本作の方が、次作よりも好きだというスラッシャーが多数いるのも納得の1枚。ちなみに国内盤は未発売だとばかり思ってましたが、実際は'93年にポニーキャニオン傘下のALL FIRED UP!から国内盤がリリースされていて、先日そちらを適正価格にて遂にゲット。嬉しさ余ってつい感想を投稿してしまった次第であります。


HORRORSCOPE ★★ (2008-02-03 22:10:00)

有望なデス・メタル・バンドの産出国として知られる、ポーランドはホジュフ出身の5人組スラッシュ・メタル・バンド。
OVERKILLの5th『HORRORSCOPE』をバンド名として頂き、'97年にGが中心となって結成。3本のデモテープを制作し、
'00年に発表した3rdデモの好評が切っ掛けとなり、地元のインディーズと契約。'01年に1st『PICTURES OF PAIN』でデビューを飾った。
その後、ドイツのSHARK RECORDSへと移籍して、'04年に2nd『THE CRUSHING DESIGN』、'06年に3rd『EVOKING DEMONS』を発表。
デビュー作の頃は、モダンなパワー・メタルといった感じの音楽性だったが、作品を重ねる毎にスラッシュ・メタル度が上昇。
歌えるVoと、メランコリックなメロディを奏でるツインGを擁したそのサウンドは、TESTAMENTやEXODUS、
ANNIHILATORファンなら、グッとくるものがあるんじゃないでしょうか。


HORRORSCOPE - Evoking Demons ★★ (2008-02-05 22:59:00)

2nd『THE CRUSHING DESAIGN』の世界的な好評を受け、ポーランド国外でも長期ツアーを行う等、
積極的な活動で勢いに乗るHORRORSCOPEが、'06年に発表した、現時点での最新作となる3rdアルバム。
基本的には『THE CRUSHING~』で聴かせた、スラッシュ・メタル(+モダンな味付け)路線を順当に継承/発展させた
作風ながらも、バキバキにビルドアップされまくったサウンド・プロダクションや、ヴァース部分はチャック・ビリー風の咆哮で、
サビはブルース・ディッキンソンばりにメロディアスに歌い上げる・・・といった具合に、歌唱スタイルを
使い分けるVoの存在ゆえか、かなり北欧エクストリーム・メタル勢からの影響が感じられる内容に仕上がった本作。
(一番近いのは、最近惜しくも解散してしまったらしいスウェーデンのSILENT SCYTHEかな)
全体的にスラッシュ・メタル色はやや薄れた印象だが、とは言え、ザクザクと刻まれる鋭利なGリフのカッコ良さ、
メロディックなツインGの練り込み具合、ダイナミックな曲展開、そして前回のDIOに続き、今回はMERCYFUL FATEの
カヴァー⑪をきっちりと歌いこなす器用なVoと、あらゆる面において、前2作を上回るクオリティが備わっている点は
間違いなく、特に、歌えるVo、EXODUSばりに切れ味鋭いリフ、タイトで強靭なリズム、劇的なツインGとが、
一丸となって突進する③④⑥⑦は、スラッシャーなら1度は聴いておきたいカッコ良さを誇っている。
(スパニッシュ・タッチのアコギ・ソロからスタートする、一際メロディックでドラマティックな⑤も素晴しい曲だ)
個人的には、これ以上のエクストリーム化は止めて欲しいところなれど、ともあれ、そろそろ4thアルバムが聴きたいぞ、と。


HORRORSCOPE - Evoking Demons - Branded ★★ (2008-02-06 23:04:47)

スパニッシュ・タッチのアコギ・ソロからスタートし、
いきなりメロディックなGプレイが炸裂する、
3rdアルバムの中でも一際ドラマティックな仕上がりのナンバー。


HORRORSCOPE - Evoking Demons - Traumatic Legacy ★★ (2008-02-06 23:03:07)

ザクザク刻まれるGリフ、タイトなリズム、歌えるVo、
そしてメロディックなツインGが、一丸となって突進する
「まさにHORRORSCOPE」な高速スラッシュ・チューン。


HORRORSCOPE - Picture Of Pain ★★ (2008-02-03 22:12:00)

ポーランドはシュレジン地方、ホジュフ出身のツインGを擁する5人組スラッシュ・メタル・バンドが、'01年に
ポーランド国内のみでリリースした1stアルバム。(翌年にジャケット・デザインを変更して国外でも発売)
日本デビュー作となった2nd『THE CRUSHING DESIGN』では、OVERKILLの5thアルバムのタイトルをバンド名に
頂いているだけあって、古き良きスラッシュ・メタルに、現代的なアグレッションを加えて、再構築したかの如き
サウンドでスラッシャーから好評を得たが、このデビュー作の時点では、まだスラッシュ色は希薄。
速い曲がないわけではないが、重苦しいミドル・チューンを中心としたダークでヘヴィな作風は、モダンな要素を
飲み込んだパワー・メタルといった感じ。(オランダのHARROWとか、あの線)
リフのアイデアや、リズムGの刻みっぷりに、ANNIHILATORのジェフ・ウォーターズからの強い影響が滲んでいて、特に、
病的な雰囲気漂うイントロから始まる⑦や、荒々しくも勇壮な⑧といった楽曲は、劇的なメロディを奏でるツインGといい、
歌メロの組み立て方といい、アルペジオの使い方といい、もろ初期ANNIHILATOR路線を彷彿とさせる仕上がり。
スラッシュ・メタルそのものを期待するとスカされるし、次作以降の完成度には流石に及ばないものの、
デビュー作としては十分及第点が与えられる内容。ANNIHILATORファンにお薦め?(ANNIHILATORのフォロワーって珍しいしね)


HORRORSCOPE - Picture Of Pain - Deal WIth The Devil ★★ (2008-02-03 22:17:45)

アルペジオを用いた怪しげな雰囲気漂うインスト曲“THE DEAL"を経てスタートする、
ドラマティカルなスラッシュ・ナンバー。
リズミックに歯切れ良くリフを刻むGや、歌メロの組み立て方、
メロウなリズムを紡ぎ出すツインG、緩急の組み込まれた劇的な曲展開、
そしてアルペジオの用い方と、ANNIHILATORからの強い影響が伺える1曲。


HORRORSCOPE - The Crushing Design ★★ (2008-02-04 21:45:00)

昨今のスラッシュ・メタル・ブームの一角を担う、ポーランド出身の5人組スラッシャーHORRORSCOPEが
'04年に発表した、彼らの日本デビュー作でもある2ndアルバム。
ダークでヘヴィ、且つパワフルな、ANNIHILATOR風味のモダンなパワー・メタルを演っていた1st『PICTURES OF PAIN』に比べ、
本作は、Gプレイにジェフ・ウォーターズからの影響を残しつつも、楽曲単位ではANNIHILATOR色は後退。それよりも
鋭角的にザクザクと刻まれる分厚いGリフといい、歯切れ良く疾走感抜群のリズムといい、EXODUSやTESTAMENTに代表される
ベイエリア・スラッシュ・メタル・テイストが強調された、スピーディで痛快極まりない内容に仕上がっている。
DIOのカヴァー曲⑥を、しっかりと歌いこなせるだけの力量を備えたVoと、メロディックでテクニカルなソロをビシバシと
決めまくるツインGを擁している辺りもベイエリア・スラッシュっぽいが、キャッチーさよりも、無骨な荒々しさや、
寒々とした感覚が勝っている辺りが、如何にも東欧出身のバンドといったところか。(先入観かもしらんけど)
タイトだが、やや面白味に欠けるリズム面にもう少しフックが出てくれば、更に良くなるのでは・・・等とも思うが、
とりあえず現時点でも、歌えるVoを活かした劇的な構成が光る④、炸裂するように疾走する⑧、序曲⑨から繋がる、
本編のハイライト・チューン足る⑩といった楽曲は十分にカッコイイ。また、国内盤にはボーナス・トラック2曲が
追加収録されているのだけど、これが本編収録曲よりも正統派HM色が強く出た仕上がりで、かなり美味しい。
下手すりゃ「メインよりもこっちの方が良い」と言う人もいたりして・・・なんて。


HORRORSCOPE - The Crushing Design - Burden of Faith ★★ (2008-02-04 21:52:11)

ドラマティックなインスト曲“ROOM NO.2"から繋がる、
高速スラッシュ・チューン。メロディックなツインGと、
歌えるVoを活かした劇的な構成が光るが、それ以上に
寒々しさや無骨さといった印象が勝っている辺りが、
まさに東欧のスラッシュ・メタル・バンドといった感じ。


HORRORSCOPE - The Crushing Design - Disbelife ★★ (2008-02-04 22:02:16)

国内盤のみに収録されているボーナス・トラックだが、
これがオマケにしておくのが勿体無い程のクオリティ。
本編収録曲よりも、よりメロディックで正統派HM色が強いので、
こちらの方が気に入ったという人もいるかも。


HOUSE OF LORDS - Demons Down ★★ (2020-02-07 00:43:36)

KISSのジーン・シモンズに見い出され、彼が設立したSIMONS RECORDSから華々しくデビューを飾るも、その後は大きくブレイクすること叶わず(ジーンに見い出されたバンドに多いパターン)。所属レーベルをVICTORY MUSICに変えたHOUSE OF LORDSが’93年に発表した3rdアルバム。それでもKISSとは良好な関係を保っていたようで、本作にはポール・スタンレーがゲスト参加しています。あとフィオナも。
ざっくり分けると、グレッグ・ジェフリア(Key)主導期と、ジェイムズ・クリスチャン(Vo)主導期の二期に分類されるHOUSE OF LORDS。日本人好みのメロディック・ロックを聴かせてくれて評価も高い後者に比べると、前者は存在感もアルバムに対する評価もあまりパッとしない印象がありますが(そもそも今じゃ作品の入手自体が困難なのもそれに拍車を掛けている)、どっこい、導入となるOPナンバー①のドラマティックなイントロの段階で早くもリスナーを掴みに来る本作は、初期3作の中にあってはメロディ面において頭一つ抜きん出た充実ぶりを提示してくれているのではないかと。
「哀愁のバラード」のお手本のような③、タメと泣きと緩急を効かせてドラマティックな盛り上がるアルバム前半のハイライト④、ジェイムズのエモーショナルな歌声が映える洗練されたメロハー⑤、マイク・スラマー提供の爽快な疾走チューン⑦、ストリングスの哀切な調べが堪らなく胸を打つ劇的なバラード⑧等々…。これだけ優れた楽曲を揃えたにも関わらず、レコード会社からは適切なバックアップを得られず本作はセールス的に失敗。バンドはこれにて一旦解散の道を選択すること余儀なくされるのですから、嗚呼、無情。


HOUSE OF LORDS - House of Lords ★★★ (2021-01-08 00:15:46)

GIUFFRIAの2ndが期待したほどのセールスを上げられなかったことから新たな展開を模索していたグレッグ・ジェフリアと、自身のレーベルを立ち上げて有望な新人バンドを物色中だったKISSのジーン・シモンズ。両者の思惑が一致した結果、フロントマンをデヴィッド・グレン・アイズレーからジェイムズ・クリスチャンに替えたGIUFFRIA改めHOUSE OF LORDSが、’87年に発表した出直しデビュー作がこれ。邦題は『神々の館』。
EL&Pばりのシンセによるイントロに始まり、ラニー・コードラのGから泣きが染み出す②から、チャック・ライト&ケン・メリーの渡り鳥コンビのタイトなリズム・ワークが冴えるHRナンバー④⑥、重厚かつキャッチーなコーラスが鮮烈な⑦、ファンファーレの如くKeyが鳴り響く高揚感に満ちた⑧、共作者としてデヴィッド・ロバーツが名を連ねる⑩に至るまで、多彩な楽曲が集う本編で披露されているのは、基本的にはGIUFFRIA時代を踏襲するスケールの大きなアメリカン・ロック。但し、前任者よりも情感豊かに歌い込むタイプのシンガーであるジェイムズを得たことで、サウンドの方は派手さを控えめに、よりメロハー色が強化。またほんのりブルージーな味わいも加味されるようになりました。
特に、ジェイムズの熱唱とラニーのエモーション迸るGの競演が息苦しいまでの盛り上がりを演出する③はその真骨頂。そして何よりスタン・ブッシュのペンによる感動的な名バラード⑤には感涙に咽ばずにはいられませんよ。
グレッグ・ジェフリア主導期の3枚の中では、個人的には本作が一番好きだなぁと。それだけに国内盤が廃盤のままほったらかしなのは勿体ない。


HOUSE OF LORDS - House of Lords - Love Don't Lie ★★★ (2021-01-18 23:59:43)

STAN BUSH & BARRAGEが誇る泣きの名バラードをHOUSE OF LORDSがカヴァー。
ジェイムズ・クリスチャンも素晴らしいシンガーなので
秀逸な出来栄えになることは約束されたも同然。
スタン・ブッシュのバージョンも是非お聴きください。


HOUSE OF LORDS - Sahara ★★ (2018-12-09 00:48:19)

才能と商魂を武器にKISSのジーン・シモンズが立ち上げたレコード会社といえば、目をつけられたアーティスト達が悉く大成できずに終わってしまう不幸の女神チックなレーベルとして一部で有名ですが(?)、幸か不幸かジーンのお眼鏡に適いSIMONS RECORDSからデビューを飾ったのが、グレッグ・ジェフリア(Key)がGIUFRRIA解散後に新たに結成したこのHOUSE OF LORDSであり、本作は彼らが'90年に発表した2ndアルバム。
ジェイムズ・クリスチャン(Vo)を中心に再編された現在のHOUSE OF LORDSが聴かせてくれる、ヨーロピアンな憂いを湛えたメロディックHRサウンドに比べると、この頃の彼らの持ち味は、大味…もとい抜けが良くド派手に繰り広げられる、限りなくGIUFFRIAと同一路線のアリーナ・メタル・サウンドであります。
メロディに泣きや哀愁といった要素は薄く、正直好みのタイプとは言い難い作風。しかし「駄作か?」と漫然と聞き流していたA面が終わってからが実は本作の真骨頂であるという。イントロで客演のクリス・インペリテリが高速Gプレイを閃かせる、エキゾチックな雰囲気も湛えたアルバム表題曲⑥以降には、ジェイムズの熱唱とダグ・アルドリッチ(G)のフラッシーなソロがダイナミックな盛り上がりを演出するバラード⑦、しみじみと沁みるメロハー⑧、ケン・メリー(Ds)大暴れなスピード・ナンバー⑩等、前半戦の印象の弱さを挽回するかの如く逸曲が並んでおり、聴後感は決して悪くありません。寧ろ後味爽快。
HOUSE OF LORDSの初期作は長らく国内盤が入手困難な状態が続いており、気軽に買えるようにならんかねぇと思わずにはいられない1枚であります。


HOUSE OF LORDS - Sahara - It Ain't Love ★★★ (2018-12-10 23:29:23)

ジェイムズ・クリスチャンのパワフルな歌いっぷりと
派手に炸裂するコーラスが大仰な盛り上がりを援護射撃するバラード。
特に2分過ぎ辺りからの盛り上がりっぷりは(良い意味で)息苦しさを覚えるほど。


HOUSE OF LORDS - Sahara - Remember My Name ★★★ (2018-12-10 23:35:56)

“IT'S AINT LOVE”とは対照的にしっとり聴かせるバラードで、
シングル・カットされPVが作られたのも納得です。
この曲でもジェイムズ・クリスチャンのソウルフルな歌唱が光っていますよ。
ただこのクオリティでシングル・チャート最高第72位というのは
ちと物足りない。もっと上でもおかしくないのに・・・。


HOUSE OF LORDS - Sahara - Sahara ★★ (2018-12-10 23:23:29)

タイトルに相応しくどこかミステリアスな空気を身に纏った
重厚にしてドラマティックなミッド・チューン。
トライバルなリズムに乗って雰囲気を盛り上げるイントロ部分では
クリス・インペリテリが客演し高速プレイを閃かせています。
といっても一瞬な上に音量控えめなので「来る」と分かっていないと
聞き逃してしまいそうな贅沢な使い方なのですが。


HOUSTON - Houston ★★★ (2024-10-24 00:21:04)

スウェーデン出身のシンガー、ハンク・エリクス(Vo)が、ソングライター/プロデューサーとして活躍するリッキー・デリンのバックアップを受けて結成したメロハー・プロジェクト、HOUSTONが'10年に発表した1stアルバム。
長らく北欧メタル・ファンをやってきた経験上、見上げた夜空にHOUSTONのバンド・ロゴが淡く光り輝いているアートワークを輸入盤店で目にした瞬間、「これは当たりじゃね?」と予感めいたものを覚えましたが(ポイントはロゴのテカリ具合)、透明感溢れるシンセとキャッチーな哀メロに彩られたハードポップ・サウンドは、実際こちらの期待を裏切らない質の高さを有していてガッツポーズですよ。特に北欧ハードポップのお手本が如きイントロだけ掴まれる①、女性シンガーとのデュエットがフィーチュアされた②、クリアで伸びやかなハンクのVoが映える③、フックの効いたコーラス・ワークが絶品な④…と、アルバム・ハイライト級の楽曲が惜しみなく連打される序盤の流れは白眉。後半にもしなやかなシンセを纏った⑧、ピアノを生かした柔和な⑨といったキャッチーな名曲が控えており、全編これ捨て曲なし。リッキー・デリンの仕事仲間であるトミー・デナンダー(G)、'15年に急逝したマッツ・オラウソン(Key)に、トーマス・ヴィクストロム(Vo)とゲストの顔触れも豪華ですし、その上このクオリティでなにゆえ日本盤未発売に終わってしまったの?と(日本初見参はこれから更に10年の歳月を要することに)
これがデビュー作とは思えぬ堂々たる安定感と完成度を誇る1枚。今からでも遅くないのでHOUSTONの旧譜の国内盤をまとめて国内リリースしてくれませんかね。


HOUSTON - Houston - I'm Alive ★★★ (2024-10-25 00:06:58)

透き通るような哀メロに、ハンク・エリクスのクリアなハイトーンVoが
実によく映えます。特に求心力の強いサビメロは伸びやかな歌唱と相俟って
アルバムのハイライト・ナンバー級のインパクトを放っていますよ。