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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 3101-3200
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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 3101-3200
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KREYSON - Návrat Krále - Archanděl Michael ★★★ (2019-04-19 01:01:51)

アルバム・タイトルが『王の帰還』で、この曲のタイトルが“大天使ミカエル”ということで、
何らかのコンセプト色を感じさせるのですが、生憎とチェコ語はさっぱりで…。
ただ歌詞の意味は分からずとも、パワー・メタリックなリフ&リズムをフィーチュアして
突っ走る楽曲のドラマティックなカッコ良さはビンビンに伝わってきます。
Voにしろ楽器陣の演奏にしろ、嘗てとは別バンドと聴き紛う貫禄と逞しさですよ。


KROKUS (2011-10-16 01:56:22)

今年はKROKUS(とSTRYPER)目当てでLOUD PARK 11に参加してまいりました。

前座のAMARANTHEが終わった途端、若人が一斉にスタンディング・スペースから
引き上げてしまったため、アリーナ内の客数が少々寂しいことになっていた点と
(代わりにメンバーを間近で拝む事が出来て嬉しいような悲しいような)
期待していた名曲“HEADHUNTER”が聴けなかった点は残念でしたが、
それ以外は概ね満足行くライブだったんじゃないかな、と。・・・まぁファンの欲目ですが。
(Gの1人が病気で急遽帰国したとかで、マンディ・メイヤーが
UNSONICと掛け持ちで助っ人参加してました)

セットリストはやはり『HEADHUNTER』と『METAL RENDEZVOUS』からの選曲を中心に
組み立てられており、個人的には“TOKYO NIGHTS”を生で聴けたことが嬉しかったなぁ。
いやそれにしてもマーク・ストレイスの歌いっぷりの良さと来たら、
ルックスは完全にお爺ちゃん風味入っているというのに、歌声は全く衰えていない
どころか、上記2作品を発表した頃より明らかに上手くなっていて驚かされましたね。


KROKUS (2011-10-16 21:13:09)

贔屓目抜きで言うなら、フェスという短期決戦の場ゆえ
もうちょいアップテンポの楽曲多めで攻めても
良かったような気はしますよね。
(LOUD PARKのメインの客層にアピールするためにも)
ボブ・ディランのカヴァー演るんなら
“HEADHUNTER”演ってくれよ!と(笑)


KROKUS - Headhunter ★★ (2008-11-07 22:49:00)

スイスの国民的人気バンドKROKUSが'83年にリリースした、彼らの最高傑作と名高い7thアルバム。邦題は『髑髏の紋章』
カミソリの如きVo、ソリッドなGリフにタイトなリズム、そして、欧州のバンドならではの翳りを湛えたメロディが
一体となって疾走する楽曲の数々は、(↑上で別の方が指摘されている通り)確かに『KILLNG MACHINE』や
『BRITISH STEEL』の頃のJUDAS PRIESTを彷彿とさせる仕上がりで、実際、プロデュースを担当しているのは
JUDAS PRIESTとの仕事で有名なトム・アロムだし、本家JPからはロブ・ハルフォードもゲスト参加。
だが、何よりも本作最大の魅力は、そのキャッチーさ。この親しみ易いノリの良さがあったればこそ、本作は
全米チャート最高25位にランクイン、ミリオン・セラーを記録する等の商業的大成功を収められたのではないだろうか?
特にアルバム表題曲①は、HM然とした切れ味の鋭さと、KROKUSならではのキャッチネスが絶妙な融合をみた、名曲中の名曲。
また、カミソリVoで楽曲のヘヴィ・メタリックな質感を増強する一方、ダークで劇的なバラード③においては
叙情的な歌い込みを披露する等、幅広い表現力を誇る名ボーカリスト、マーク・ストレイスの存在もこのバンドの大きな武器。
KUROKUSのアルバムの中では、実は例外的な作風の1枚だったりするのだが、ともあれ、HM黎明期を代表する名盤には違いない。
最近、まさかの国内盤再発(しかもリマスター)が掛かったので、また廃盤になる前に正統派HMファンは是非ゲットを。


KROKUS - Headhunter - Headhunter ★★★ (2008-11-07 22:56:01)

カミソリの如きVo、ソリッドで切れ味鋭いリフ、
タイトに疾走するリズム、そしてヨーロピアンな翳りを
湛えた劇的なツイン・リード・・・と、
HMバンドとしてのKROKUSの魅力がギュッと詰まった必殺の名曲。
アグレッシブでスピーディ、尚且つ非常にキャッチー。
いやー、カッコイイ。


KROKUS - Headhunter - Ready to Burn ★★ (2008-11-07 23:08:54)

メタリックな攻撃力と、適度なノリの良さを併せ持ったHMチューン。
バックVoとしてロブ・ハルフォードがゲスト参加。
一聴してそれと分かる特徴的な声でマーク・ストレイスのVoを
食いまくっていて、そのせいか、この曲のJUDAS PRIEST度は
他の収録曲に比べてもかなり高い。


KROKUS - Headhunter - Screaming in the Night ★★★ (2008-11-07 23:02:15)

名盤『HEADHUNTER』のメロウ・サイドを代表する名曲。
ダークでドラマティックな楽曲自体の完成度の高さも
然る事ながら、エモーショナルな歌声を聴かせてくれる、
マーク・ストレイスのVoが素晴しいったらありゃしない。
カミソリ・ボイスでスピード・ナンバーの切れ味を増す一方、
こういった叙情的な楽曲も情感豊かに歌い上げるんだから、
本当に優れたシンガーですなぁ。


KROKUS - Heart Attack ★★ (2020-06-03 00:09:47)

次世代バンドが続々メガヒットを飛ばすアメリカにおいて、徐々に居場所を失いつつあったKROKUSが、オリジナル・メンバーであるクリス・フォン・ロア(G)復帰と、MCA RECORDSへの移籍を経て'88年に発表した10thアルバム。
安定感のあるパフォーマンスや、マイケル・ワグナーが手掛けたプロダクションからはメジャー・バンドとしての貫禄が溢れてくる一方で、やる気が空回りしたかの如くDEF LEPPARDからWHITESNAKEまで、元ネタがスケスケ過ぎて目のやり場に困るような楽曲が続くため、「KROKUSがやらかした作品」として評価が割れる本作。
これ聴いて立腹するHR/HMファンの気持ちも非常に分かるのですが(当時メンバーは曲作りについてインタビューでどう答えていたんでしょうかね?)、後追いリスナーの気楽さゆえか、ライブで盛り上がりそうなアンセミックな③、『悪徳のメタル軍団』収録曲をセルフ・リメイクした劇的な④、ACCEPTの“FAST AS A SHARK”ばりに突進するスピード・ナンバー⑤、言訳不能なレベルでDIOの“WE ROCK”クリソツな⑩等々、元ネタはあからさまでもイカしたHMナンバーが次々繰り出される本作は、彼らのカタログの中でも聴き直す頻度が高めの1枚だったりします。80年代末期にアメリカでビッグ・ヒットを狙うには、DIOとかACCEPTとかJUDAS PRIESTとか、引用先の面子が微妙に時期を外している(失礼)のも、露骨なヒット狙いというよりは「好きが高じてやっちゃった」的な天然ボケ感があって何だかニクめないという。
これを最後にバンドが活動停止状態に陥ってしまったのはむべなるかなですし、入門盤としてもお薦めはできませんが、個人的には今後もこっそり愛聴していきたい1枚かなと。


KROKUS - Heart Attack - Axx Attack ★★★ (2020-06-03 23:49:18)

メイン・リフはACCEPTの“FAST AS A SHARK”っぽいですが、
あの曲のあのリフは世界中のメタル・バンドにインスピレーションを授けた「発明」ですからね。
そこにJUDAS PRIESTの“FREEWHEEL BURNING”までブッ込んでいるのですから、
(オリジナリティはさておき)カッコイイ曲に仕上がらないわけがないという。


KROKUS - Hellraiser ★★ (2020-03-02 00:37:38)

スイスの国民的HRバンドKROKUSが、ドイツのAFM RECORDSに移籍後、1stアルバムのリリースから丁度30年というタイミング(’06年)で発表した15thアルバム。ちなみにプロデュースはPINK CREAM 69のデニス・ワードが担当しています。
タイトルが『HELLRAISER』と何やら厳めしい感じなので、もしかしたら名作『髑髏の紋章』ばりの80年代ヘヴィ・メタリックなサウンドを演ってくれているかも…と、仄かな期待を胸に聴き始めてみれば、立ち上がりからロックンロール・ナンバーが連打されるマッタリとしたお出迎え。やはりAC/DC路線には微塵の揺るぎもなかったという。そりゃそうか。
ただ、母国のアルバム・チャートで№1ヒットとなった前作『ROCK THE BROCK』(’03年)に続き、本作も最高第2位をマークしてゴールド・ディスクを獲得する等、KROKUSの健在ぶりを示す成功作となっただけあって、質の高さは折り紙付き。特に、大味にならぬようメロディにはさりげなくフックが仕込まれ、80年代に比べグッと表現力を増したマーク・ストレイスの歌声と、マンディ・メイヤーのツボを心得たGプレイが好サポートを得た本編は、物悲しさ漂わせつつ重厚に展開する④や、ヘヴィに押し出す⑤、哀メロが胸に沁み入るバラード⑥、仄かな憂いを纏った曲調とGソロが印象的な⑫といった、スロー~ミドル・テンポ系の楽曲の魅力が際立つ仕上がり。それでいて、名曲“HEADHUNTER”を彷彿とさせるスピード・ナンバー⑦をちゃんと用意してくれている抜かりなさも素敵です。
強烈なインパクトを受けることはなくとも、聴き込むほどに味わいが増して来る、ベテラン・バンドの業前が堪能できる1枚。


KROKUS - Hellraiser - Spirit of the Night ★★★ (2020-03-02 23:29:57)

メタリックに疾走する曲調が、名曲“HEADHUNTER”を
思い起こさずにはいられないスピード・ナンバー。
やればできる子、KROKUS!
メロディックに繰り出されるマンディ・メイヤーの
Gソロも楽曲のテンションを高めてくれています。


KROKUS - Metal Rendez-vous ★★ (2009-01-01 12:56:00)

本作より名Voマーク・ストレイスが加入。サウンド・スタイルも、欧州でのNWOBHMの勃発と歩調を合わせるかのように、
それまでの70年代型HRスタイルから、シンプル且つアグレッシブなエネルギーが迸るヘヴィ・メタル路線へと
転換を果たし、KROKUS躍進の切っ掛けともなった、'80年発表の4thアルバム。
ヘヴィ・メタルといっても、ここで聴く事が出来るのは傑作『HEADHUNTER』('84年)のようなJUDAS PRIEST直系の
それではなく、マーク・ストレイスのカミソリVoを活かして、キャッチーなタテノリのリフ&リズムが疾走するAC/DC路線。
自然に身体が動き出す楽曲の数々は、①を筆頭に理屈抜きの気持ち良さを誇るが、個人的な好みで言えば、
マークの幅広い歌唱力が堪能できる、JPを思わせる重厚なツインGをフィーチュアした③、SCORPIONS風の泣きのバラード④、
タメを効かせながら盛り上がっていく横ノリ・ナンバー⑧といったミドル/スロー・ナンバーの方が、よりお気に入り。
あと、本作を語る上で絶対に外せないのが⑥の存在で、正直、本作の購入動機の大半はこの曲にあったと言っても
過言ではないのだが、実際、日本のソープランドでの思い出話を綴ったアホな歌詞に、炸裂する怪しげな日本語
(ドウカ行カナイデ、愛シテル)と、物悲しげなメロディに彩られた、ムーディな曲調のギャップにヤられること
請け合いの素晴しい名曲に仕上がっています。(いや、冗談抜きで本当に良い曲なんすわわ)
『HEADHUNTER』とはタイプが異なるものの、これもまたHMバンドKROKUSの残した名盤の1つかと。


KROKUS - Metal Rendez-vous - Come On ★★ (2009-01-01 13:06:24)

全体的にAC/DC色が濃厚な4thアルバムの中にあって、
この曲のJUDAS PRIESTっぷりは一際異彩を放つ。
(特にツインGのハモリ具合とか)
そういう意味では、後の『HEADHUNTER』の伏線となった1曲と言えるかも?


KROKUS - Metal Rendez-vous - Fire ★★ (2009-01-01 13:13:31)

マーク・ストレイスの歌唱が映える横ノリチューン。
Gがタメの効いたソロを聴かせてくれる、
中盤の劇的なインスト・パートは何度聴いてもグッときます。


KROKUS - Metal Rendez-vous - Streamer ★★ (2009-01-01 13:11:36)

揺らめくような叙情性に彩られた曲調が、
ブルージー且つダイナミックに盛り上がっていく名曲。
シャウトだけじゃない、マーク・ストレイスの歌の上手さが
際立つ1曲。Gも良い仕事をしてくれていますね。


KROKUS - Metal Rendez-vous - Tokyo Nights ★★★ (2009-01-01 13:03:21)

BABYESのメンバーから聞いた日本のソープランドでの思い出話を
元にしたという歌詞や、ゲイシャが喋る怪しげな日本語
(ドウカ行カナイデ、愛シテル)だけを取り出すと
単なる珍曲だが、それを彩る哀愁を帯びた曲調や、
マーク・ストレイスの歌う泣きの入ったメロディは非常に魅力的。


KROKUS - Stampede ★★★ (2020-05-06 00:14:10)

’89年発表の『HEART ATTACK』を最後に、ほぼ解散状態にあったというスイスのベテランHRバンドKROKUSが、'91年に帰還の挨拶として放った11thアルバム。(日本盤はVICTORからのリリース)
正直、この頃彼らについては「名前は知ってるけど…まだやってたの?」と完全に興味の範疇外。しかもバンドというよりは唯一残ったフェルナンド・フォン・アルプ(G)のソロ・プロジェクト状態ゆえ、本作に対する期待値は限りなくゼロベースだったのですが、しかし後追いで聴いて吃驚。これが名盤『髑髏の紋章』(’83年)にだって負けない気迫が漲る力作じゃありませんか。
脇を固めるメンバーも、元KILLERのマーニー・モーラー(G)、マーク・ストレイス激似のカミソリ・シャウトが鼓膜をつんざくピーター・マクターナー(Vo)、後にPOLTERGEISTに参加するピーター“ラビット”ハース(Ds)等タレント揃い。疾走感溢れる曲調にツインGの劇的なハモリが華を添える①と、緩急を飲み込みアルバムを締め括る⑪という強力なスピード・ナンバーを頭とケツに配し、HM賛歌②(どこかMANOWARの“KINGS OF METAL”風)、重厚な⑤、ノリ良く飛ばす⑥、歌詞が“TOKYO NIGHTS”の続編みたいな⑧、そしてクライマックスをドラマティックに盛り上げるバラード⑨といったバラエティ豊かな楽曲がその合間に敷き詰められた本作は、自らの原点を見つめ直し、再びアクセルを踏み込まんとするバンドの堅固な意気込みが感じられ、好感度もボルテージもうなぎ上り。
HR/HMシーンが大きく変貌を遂げ始めた'90年という時代の節目に不幸にも埋もれてしまった感のある、KROKUSが残した隠れた逸品ですよ。


KROKUS - Stampede - In the Heat of the Night ★★★ (2020-05-07 00:48:19)

KROKUS版“死の国の彼方に”とでも言いたくなる(単なる印象論)
7分以上の長尺を情感豊かに、且つドラマティックに綴る大作ナンバー。
元HEADHUNTERの新Voピーター・マクターナーの
持てる力全てを振り絞るような熱唱に胸打たれます。


KROKUS - Stampede - Stampede ★★★ (2020-05-07 00:37:48)

「ソロ・プロジェクトだなんて言わせねえぜ!」
とばかりにフェルナンド・フォン・アルプが意気軒高に叩きつける、
タイトル通り荒馬の如く疾走するOPナンバー。
ツインGによる劇的なハーモニーと新Voの塩辛シャウトも
JUDAS PRIEST直系な楽曲のヘヴィ・メタリックな感触を増強してくれています。


KUNI - Lookin' for Action ★★ (2008-07-13 22:42:00)

80年代に、アメリカでミュージシャンとして活動を繰り広げ、近年はBIG M.F.代表として、
MANOWARのアルバムにライナーを寄稿したり、ケーブルTV番組の司会を担当したりと、音楽プロデューサー的な仕事を
こなしているKUNI(G)が、渡米時代に制作、'88年にリリースした2ndアルバム。
いかにも「ギタリストのソロ作品」といった印象だった前作『MASQUE』に比べ、メンバーを固定する事でよりバンドらしさを強調し、
アメリカでの成功を手中に収めるべく、ジェフ・スコット・ソートの熱くパワフルなVoを楽曲の中心に据え、
以前よりもグッと「歌」の比重を高めた本作は、親しみ易く洗練されたメロディの魅力が前面に押し出された仕上がり。
曲作りやアレンジメントに、プロデューサーとして参加しているSLAUGHTERのディナ・ストラムや、GIUFFRIA~QUIET RIOTの
チャック・ライトらが関わっているだけあって(他にもSTRYPERのオズ・フォックス、VINNIE VINCENT INVASION時代の
マーク・スローターなんかもゲスト参加。あと、現GPSの奥本亮も前作に引き続き関わっているのかな?)、
1stシングルの①、ヘヴィ・バラード④、アルバム・タイトル・トラック⑤etc・・・と、収録曲は何れも良く練り込まれ、粒揃い。
そして何より評価すべきは、KUNIが単独で書き上げたナンバーが、きっちりとアルバムのハイライトを飾っている点で、
特に、擬似ライブ風のアレンジが盛り上がりを演出する②、哀愁のHRチューン⑦、スピーディな⑧、憂いに満ちた⑪といった楽曲は、
フラッシー且つ歌心溢れる彼のGプレイと併せて、KUNIのミュージシャンとしての成長を端的に物語る、素晴しい出来栄え誇る。
歌謡曲テイストに代表されるような、ジャパメタっぽさが殆ど感じられないバタ臭い作風ゆえ、洋楽志向のリスナーにも
すんなり受け入れられそうな1枚。DOKKEN辺りを好む人には是非とも聴いて頂きたい力作なのだが・・・既に廃盤か。求・再発。


KUNI - Lookin' for Action - Little Rebel ★★ (2008-07-17 23:44:23)

繊細な表現力に冴えを見せるKUNIのGソロが素晴しい、
哀愁のHRナンバー。


KUNI - Lookin' for Action - Lookin' For Action ★★★ (2008-07-17 23:29:51)

キャッチー且つ哀愁の効いたメロディといい、
溌剌と弾けるリズムといい、
LAメタル的な雰囲気が濃厚に漂う、絶品のポップ・メタル・チューン。
個人的にも、この曲が2ndアルバムのハイライトかな。


KUNI - Lookin' for Action - Reckless ★★ (2008-07-17 23:40:04)

アルバム随一のハードさを誇る疾走ナンバー。
ただ速いだけでなく、メロディにしっかりとフックが設けられているし、
カラフルなGソロも聴き応え十分。


KUNI - Lookin' for Action - Say Goodbye ★★ (2008-07-17 23:36:10)

憂いを帯びたメロディを、情感豊かに、エネルギッシュに
歌い上げるジェフ・スコット・ソートのVoが
素晴しいったらもう。


KUNI - Lookin' for Action - Shine On ★★ (2008-07-17 23:26:12)

下手するとこっ恥ずかしいだけのライブ風演出が
上手くハマッて、高揚感を演出してくれるノリノリのHRチューン。
フックの効いた歌メロと、フラッシーなGソロも○。


KUNI - Masque ★★ (2010-11-03 22:33:33)

上記で失恋船長さんが挙げておられる通り、LA界隈の名の知れたミュージシャン連中の協力を得て制作、'86年に発表された日本人ギタリストKUNIの1stソロ・アルバムが遂にリマスター再発。いや~、カセットテープしか持ってなかった(しかも随分前にラジカセがぶっ壊れてしまってもう聴けない)ので、この再発は嬉しい限りです。
個人的に、彼の最高傑作と考えている2nd『LOOKIN' FOR ACTION』に比べると、何の衒いもなく正統派HM道を突き進んだ内容だが、元ANTHRAXの二ール・タービン(Vo)が参加する攻撃的な疾走曲⑥や、カル・スワン(Vo)のエモーショナルな歌声が映える哀愁のHRナンバー⑧といった一部の楽曲を除くと、それ以外はやや型にハマッてしまっている印象で、粒は揃っているにも関わらず、通して聴くと然程印象に残らない点が何とも勿体ない。
それよりも、ビリー・シーン(B)や奥本亮(Key)、マーク・エドワーズ(Ds)らとKUNIが火花散るハイテンションなバトルを繰り広げる④⑤⑦、それにゲイリー・ムーアへのトリビュート・ソング(?)⑨といったインスト曲の方がずっと魅力的。KUNIもデビュー作らしく終始派手に弾き倒しており、それでいて無意味な音符の羅列にはならず、ちゃんと心を捉えるメロディを紡ぎ出す辺り、やはりこの人は優れたGプレイヤーであると再確認。①を筆頭に、彼の華を備えたGソロが始まった瞬間、パッと輝きを放ち始める楽曲は多い。
そういう意味では、実にギタリストのソロ・アルバムらしい1枚と言えるかも。


L.A. GUNS - A Fistful of Guns: Anthology 1985-2012 - It's Not True (2017-12-19 00:21:07)

カナダの音楽シーンでスタジオ・ミュージシャンとして活動していたメンバーが結成。CBS/EPICと契約を果たして1st『STRAIGHT LINES』(’80年)でデビューした当時は、ドラマーが二人いるというプログレ・バンドみたいな変則的メンバー構成だった。
キャッチーなメロディを、洗練されたアレンジやテクニカルな演奏に載せて聴かせる音楽性と、セッション畑出身メンバーにより結成されたバンドということで「カナダのTOTO」なる異名を取ったとか。
‘81年発表の2nd『RUN FOR COVER』からは2曲のシングル・ヒットが生まれ、ジュノー賞(カナダのグラミー賞と言われる)にもノミネートされているが、3rdシングルが不発に終わったことでレコード会社がバンドに対する興味を薄れさせ、結果、STRAIGHT LINESは間もなくその活動を停止している。


L.A. GUNS - A Fistful of Guns: Anthology 1985-2012 - Sex Action (Re-Recorded) ★★★ (2017-12-20 23:39:27)

「カナダのTOTO」ことSTRAIGHT LINESが'81年に人知れず発表していた2nd。いや、バンドの存在すら最近まで知らなかったくせに「人知れず」も何もねーだろって話ですが。
1st『カナディアン・ロマンス』の完成度に感激し、速攻、世界初CD化が実現した本作も購入。セールス的不振を理由に当時日本盤リリースが見送られている上、『カナディアン~』に比べるとかなりポップな仕上がりとの事前情報をキャッチして、こりゃあもしや退屈な内容なのでは…?という懸念を払拭できずにいたのですが、どうしてどうして。実際は大変素晴らしい出来栄えで万歳三唱・拍手喝采。疑ったりした俺のバカ。
とは言え、サウンドがよりポップになっているのは間違いなく。ドラマティックな名曲“哀しみのステージ”に代表されるような、プログレ・ハード風味が大きく後退してしまった点は残念なれど、その分、楽曲はアレンジや曲展開がコンパクトに練り込まれ、哀メロのフックにも手抜かりなし。JOURNEYの“SEPARATE WAYS”風OPナンバー①に、小気味良く駆け抜ける⑥等のロック・チューンがあったかと思えば、サックスをフィーチュアしてウッキウキに弾むキャッチーな③もあり、感動的な②と哀切に満ちた④という2曲のヒット・バラードがあり(前者はカナダのシングル・チャートでTOP10入り、後者もTOP40入り)…といった具合に、収録曲のクオリティは決して前作に引けを取らない。終盤にアクセントとなるキメ曲があれば、作品としてはより一層締まった気はしますけども。
カナダのジュノー賞をLOVERBOYと争った(結果敗れた)という話は伊達じゃねぇ!と思わされる、実績も品質も十分に備わった1枚。


L.A. GUNS - Hollywood Forever ★★★ (2019-09-16 22:29:58)

「遅れて来たLAメタル・バンド」として人気博すも、中心メンバーのフィリップ・ルイス(Vo)とトレイシー・ガンズ(G)の仲違いにより、2つに分裂してしまった時期もあったL.A. GUNS(現在は両者の関係も修復され一緒に活動しており、バンドもファンも皆ハッピー)。本作はその分裂期にフィル率いる方のL.A. GUNSが発表したアルバムです。
当時はそうした泥仕合の印象が悪過ぎて購入はスルー。その後、安売りされているのを発見して全く期待せずに聴き始めたぐらいの後ろ向きな態度だったのですが、意外や意外。これが結構な完成度を有しており、耳からポロッとイヤフォンが零れ落ちてしまいましたよ。
このバンドらしいバッド・ボーイズ・ロックンロールを基軸としつつも、経年によりサウンドの方には若干落ち着きが感じられるようになっていて、しかし、それによりメロディの哀愁味が明らかに増すという結果オーライぶり。特に憂いに満ちた②、じっくり聴かせる④、重厚な⑦、フィルの熱唱が胸を打つ⑨等、ミドル~バラード系の楽曲には耳惹かれずにはいられません。一方でアルバムの最初と最後にバンドがRAINBOWからの影響を語る①や、ノリの良い⑪のような疾走ナンバーを配し、全体の流れにメリハリをつける姿勢も「単に枯れただけと見縊んなよ?」ってなバンドの意地が感じられ頼もしいじゃないですか。
フィルのしわがれVoも相変わらず味わい深く、人によっては「いつまで経っても上手くなんねぇな」と思わるかもしれませんが、飾らない分直球で刺さってくるヘタウマ感を今も変わらずに保ち続けられるのは立派な才能。L.A. GUNSに欠かせぬ看板声ですよ。
そんなわけで予想以上に楽しめた1枚。次作も買わないと。


LAAZ ROCKIT ★★ (2008-02-17 09:11:00)

新しいアルバム、作ってくれますかね?
THRASH DOMINATION 05で見たメンバーは、セミ・リタイア状態なのか?
というぐらい、もろ「アメリカの普通のオッサン」ちっくな
ルックスだったんですよね(笑)。
とは言え、ライブ・パフォーマンス自体は楽しめたので、
アルバムを作ってくれればそれに越した事はないんですが。


LAAZ ROCKIT ★★ (2008-08-12 21:42:00)

遂に、待望の新作『LEFT FOR DEAD』が発売になりましたね。
店の人の話では、かなり良い感じの内容に仕上がっているそうですし、
ボーナストラックとして、THRASH DOMINATION 05参加時の音源も
収録されていたりして、心情的には今すぐにでも買いたいぐらいなんだけど、
さて、国内盤が出るのかどうか・・・。


LAAZ ROCKIT - Annihilation Principle ★★ (2006-09-26 21:33:00)

サンフランシスコのクランチ軍団こと、LAAZ ROCKITが'88年に発表した4thアルバム。
彼らの最高傑作は?と聞かれると、よりメロディアスでパワーメタル風味の前作『KNOW YOUR ENEMY』とコレ、
どちらを挙げるべきか悩ましいところなのだが、ライブでは観客の大合唱を誘発する、勇壮なOPチューン①、
DEAD KENNEDYSのカヴァーで、シングル・カットもされたノリノリの⑤、叙情的なイントロから
ドラマチックに疾走を開始する⑧、厳粛な雰囲気漂うパワー・バラード⑨等、LAAZ ROCKITの代表曲、
必聴の名曲、ライブの定番曲がズラリ揃ったこの作品こそが、やはり個人的にはベストだろうか。
そして何より、本作を大きく特徴付けているのが、そのサウンド・プロダクション。特に、壁を築くかの如く
ジャキジャキと刻み込まれるエッジの効いた分厚いGリフは、さながらクランチ・サウンドの権化といった趣き。
「ベイエリア・クランチ」という言葉は知ってるけど、それが具体的にどういう音を指すのかはよく分からない、
と言う人は、まず本作を聴いてみるとこをお薦めさせて頂く。
実際、あまりに隙間なく音の塊が攻め立てて来るので、ずっと聴いてると疲れるという欠点はあるものの、
個人的には心地良い疲労感なので無問題。パワフルだが一本調子のマイケル・クーンズのVoも、
ここへ来てかなり上達した感じで、特にバラード⑨での押し引きを心得た歌唱なぞ、立派なものだ。
尚、国内盤はダイナモ・フェスティバルでのライブ・テイク2曲を収録。迫力のパフォーマンスが楽しめる。


LAAZ ROCKIT - Annihilation Principle - Fire in the Hole ★★★ (2007-04-14 21:48:52)

4thアルバムをOPを飾る必殺の名曲。
でも、個人的には『TASTE OF REBELLION』バージョンがイチオシ。
選曲に難のあるライブ・アルバムですが、
この曲における観客の「FIRE IN THE HOLE!」大合唱は
聴いてると血圧が上がるぐらい燃えます。


LAAZ ROCKIT - Annihilation Principle - Mirror to Madness ★★ (2006-04-10 20:19:53)

ドラマチックなイントロからしてガシッと掴まれる突撃スラッシュ・チューン。
カラリとした歯切れの良さ(陽性だが脳天気には非ず)が持ち味の彼らには珍しい
欧州へヴィ・メタリックなリフが非常にカッコイイ。
そこから、もろヨーロピアン風味なパワー・バラード“THE OMEN"に繋ぐ構成も上手い。


LAAZ ROCKIT - City's Gonna Burn ★★ (2007-06-28 22:46:00)

サンフランシスコのクランチ軍団ことLAAZ ROCKITが、'84年に発表した1stアルバム。
3rd『KNOW YOUR ENEMY』以降の、まるでベイエリア・スラッシュ・メタルの権化の如きアグレッシブなサウンドで
知られる彼らも、このデビュー作の時点では、JUDAS PRIESTやIRON MAIDENから大きな影響を受けたと思しき、
オーソドックスなヘヴィ・メタル・テイストが色濃く薫る。ブックレットに大きくロン・キールの名前が
クレジットされているせいか、時に明快なリフ・ワークからはLAメタルっぽさも感じ取れるような・・・。
とは言え、(メンバーのルックスも含めて)マッチョで硬派な本作にチャラチャラと浮付いた雰囲気は皆無。
マイケル・クーンズの男臭く攻撃的なVoは、とてもじゃないけどキャッチーとは言い難いし、流麗なツインGは
欧州的な湿り気をタップリと帯び、中盤にクールなリズム・チェンジ・パートを備えた③や、シュレッド・リフに
圧倒される本編最速の⑤といったスピード・チューンからは、既に後のスラッシュ・メタル路線の萌芽が確認できる。
そして何より本作は、そのサウンドに宿る重量感が半端なく凄まじい。へヴィ・メタルどころかスラッシュ・メタルすら
凌駕する勢いのこの特異なヘヴィネスは、ライブでもお馴染みの名曲⑦に、特に強く表れているので必聴だ。
正統派HMと呼ぶにはアグレッシブ過ぎ、スラッシュとして括るにはメロディアス過ぎるという、
まさに王道パワー・メタル・サウンドが堪能できる1枚・・・なんだけど、発表時期がパワーメタルというジャンルの定義が
曖昧だった時代せいか、日本では「中途半端」と取られて(?)高い評価が得られなかったのが惜しまれる。


LAAZ ROCKIT - Know Your Enemy ★★ (2007-02-03 00:54:00)

サンフランシスコのクランチ軍団が'87年に発表した3rdアルバム。上り調子のバンドの勢いが如実に反映された1枚で、
次作『ANNIHILATION PRINCIPLE』と並んで、LAAZ ROCKITの最高傑作に推すファンも多い力作。
その『ANNIHILATION~』がベイエリア・スラッシュ・メタルの王道を行く内容だったのに対し、
本作はメロディ重視の作風で、リフにしろ、歌メロにしろ、流麗なツイン・リードGにしろ、
ヨーロッパ風味の哀愁や湿り気が多分に含まれていて、叙情的に始まり劇的な盛り上がりをみせる
名曲中の名曲④を筆頭に、パワーで圧倒するのではなく、よりメロディを聴かせようとする姿勢が感じられる。
とは言え、前2作に比べれば格段にスラッシュ・メタル度が高まっているのも間違いないのない事実で、
特に、イントロの「これぞLAAZ ROCKIT!」というリフの刻みからして強烈極まる②や、
日本のファンに人気の高い③なんかは、全スラッシャー納得のそっち系の名曲だ。
全体的に見て、このバンドの全アルバム中、攻撃性とメロディのバランスが最も絶妙な1枚と言えるんじゃなかろうか。


LAAZ ROCKIT - Left for Dead ★★ (2008-12-31 17:21:00)

前作『NOTHING$ $ACRED』以来、実に16年ぶりに発表された待望の新作アルバム。(6th)
・・・と言っても国内盤が出るまでに半年近くかかっており、それって最早新作とは言わんよなぁ。
THRASH DOMINATION 05で見た彼らは、ルックス的には完全に「セミ・リタイアしたアメリカの普通のオッサン」状態だったのだが、
こうしてちゃんと復活アルバムを発表してくれて、しかもそれが全盛期の作品群を彷彿とさせる、素晴しいクオリティを
誇っているのだから驚く。そりゃゼトロやチャック・ビリーも「傑作!」との賛辞を寄せますわな。
一発で掴まれる強力なGリフ、マイケル・クーンズのパワフル且つアグレッシブなVo、そして鋼の如き強靭なリズムとが
一丸となって疾走する高速スラッシュ・チューン①で幕を開ける本編は、(GACK時代の悪夢を払拭する)まさに『NOTHING$~』の
後に来るべきスラッシュ・メタル然とした内容に仕上がっており、若干、速さよりもヘヴィネス重視の姿勢も伺えるが、
元々、地を這うようなヘヴィ・チューンのカッコ良さにも定評のあったバンドゆえ、これは落胆には当たらない。
何より、嘗てベイエリア・スラッシュ・シーン随一の巧者と評判を取った、アーロン・ジェルムとフィル・ケトナーの
Gコンビが紡ぎ出す、欧州風味の湿り気を帯びたメロディが随所に配され、本編がヘヴィ一辺倒で味気なくなる事をしっかりと防止。
前述の①や、地響きを立てて押し進む④、叙情的に始まり、へヴィに盛り上がり、怒涛の如くクライマックスを駆け抜けていく劇的な⑨は、
スピード、パワー、メロディが見事に融合を果たした、新生LAAZ ROCKTならでは名曲に仕上がっているんじゃないかな、と。
まぁパワフル過ぎて、アルバム1枚聴き通すと(良くも悪くも)疲れる作風も相変わらずだけどね(笑)


LAAZ ROCKIT - Left for Dead - Brain Wash ★★★ (2008-12-31 17:39:56)

OPのGリフが炸裂した瞬間、がっちり掴まれました。
新生LAAZ ROCKITの門出を祝うに相応しい、
パワフル且つスピーディなスラッシュ・ソングの名曲。


LAAZ ROCKIT - Left for Dead - Desolate Oasis ★★★ (2008-12-31 17:41:58)

叙情的にスタートし、へヴィに盛り上がり、
後半はスラッシーの駆け抜けていく
6th『LEFT FOR DEAD』のハイライトを飾る
ドラマティカルな名曲。


LAAZ ROCKIT - Left for Dead - My Euphoria ★★ (2008-12-31 18:45:46)

重心低く、地響きを立てて突進するリフ&リズムがド迫力。
ドスの効いたシャウトを決めるVoと、
流麗にメロディを紡ぎ出すツインGも流石の存在感を示す。


LAAZ ROCKIT - No Stranger to Danger ★★ (2009-08-09 17:13:00)

「ベイエリアのクランチ軍団」の異名を取るLAAZ ROCKITと言えども、デビュー当時はシンプルなHMを演っており
(飽くまでこのバンドにしてはだけど)、特にこの'85年発表の2ndアルバムは、ブライトな音色で刻まれる
Gリフ、シンプルでノリ易いリズム、メロディアスに歌うマイケル・クーンズのVoに、華やかさすら漂わす
コーラス・ハーモニー、曲によっては(③とか⑤とか)「ポップ」とさえ表現できそうなナンバーが収録されていたりと、
彼らのカタログの中でも、一際LAメタルからの影響が強く感じられる作風に仕上がっている。
尤も、そこはLAAZ ROCKIT。デビュー作『CITY'S GONNA BURN』がそうであったように、メロディは常に欧州風味の
湿り気を帯び、流麗に弾きまくる構築度高めのツインGも健在。JUDAS PRIEST風のクールなGリフが映える②や、
叙情的でドラマティックな⑥、メロウ且つ軽快に駆け抜ける⑦なんてこの頃の彼らでしか作り得ない名曲だし、3rd以降の
作風を予感させる荒々しく畳み掛けて来る③や、ゴジラの咆哮からスタートするスラッシーな⑧のような楽曲もちゃんと収録。
LAAZ ROCKITの名から想起するサウンドとはやや異なる仕上がりながら、この完成度の高さは流石だ。
長らく廃盤で、家には昔友人にダビングして貰ったカセットテープしかなかったのだが、最近になってようやく
オフィシャルなリマスター再発が叶ったので、嬉しいったら。ブート盤買わずに耐えていた甲斐があるってもんです。


LAAZ ROCKIT - Nothing$ $acred ★★ (2011-04-29 01:44:53)

'91年中に完成していたものの、所属レコード会社の倒産に巻き込まれたため、'92年になって漸くROADRUNNER RECORDSからリリースされた5thアルバム。
当時は、息苦しさを覚えるほど重厚な作風が負担となって、あまり頻繁に聴き返すことはなかったが、HR/HMシーンが過激化の一途を辿った90年代~00年代を経て、今改めて本作と対峙してみると、案外普通にスピーディでパワフルな良質のスラッシュ・メタル・アルバムに聴こえてしまうんですな、これが。
テクニカルなツインGが華麗に乱舞する中、ド迫力で突っ走る高速スラッシュ・ナンバー①④や、バラード調にスタートし、徐々に速度を増しつつ盛り上がっていくドラマティックな⑧といった楽曲は、まさしく良く出来た「LAAZ ROCKIT印」の名曲ですよ。
とは言え、本作が彼らのカタログ中随一のヘヴィさを誇っているのも確かで、マイケル・ローゼンが手掛けた重厚なサウンド・プロダクションの下、マイケル・クーンズのドスの効いたシャウト、肉厚なクランチ・リフを徹底的に刻みまくる2本のG、そして重量感溢れるリズム・セクションとが分厚い音の壁を築いてズンズンと迫り来る、ゲップが出るほどの濃厚さも健在。
ただ今回は“FIRE IN THE HOLE”級のキラー・ソングが収録されていない(=山場に欠ける)ため、従来作品に比べ、否が応にも「聴き疲れ」を意識させられる内容なのも事実なのだが・・・。
んなわけで、通して聴くよりも1曲1曲をピックアップして楽しみたい1枚かな。


LAAZ ROCKIT - Taste of Rebellion: Live in Citta ★★ (2007-04-15 17:16:00)

'92年に実現した日本ツアーにおける、川崎クラブチッタ公演の模様を収録した、LAAZ ROCKIT初のライブ・アルバム。
力み過ぎたのか、全体的にイマイチ地味な仕上がりだった5th『NOTHING SACRED』に伴うツアーのため、
ベストとは言い難い選曲に、ドラム・サウンドばかり目立ってしまっているバランスの悪い音作り、
そしてアルバムでは兎も角、ライブでは単調さが気になるマイケル・クーンズのVoと、とてもじゃいないが
「ライブ・アルバムの傑作!」と絶賛できる内容ではないものの、それでも俺もこの作品は大好き。
演奏自体が非常にタイトで聴いていて気持ち良いし、何より、世界規模でのヘヴィ・メタル人気の低下、
オリジナル・ラインナップの崩壊、所属レコード会社の倒産と不運が相次ぎ、どん底の状況化にあって
遂に実現した待望の日本ツアーという事で、バンド・観客共にテンションの高さが尋常じゃない。
この怒涛の盛り上がりの前には、多少の不満なんぞ吹き飛んで、グイグイと引き込まれてしまいます。
(あと、黄色い歓声の多さも日本収録のライブ・アルバムならではの味か?)
特に、サビの「FIRE IN THE HOLE!」の大合唱が鳥肌を誘う名曲③や、アルバム・バージョン以上の疾走感と、
バンドと観客のコール&レスポンスに血圧上がりまくりの⑪辺りの盛り上がりは圧巻。
また、『悪魔のいけにえ4』のサントラに提供していた音源⑤が、ここで聴けるのも嬉しい。
・・・とまぁ、本作ならではの名演も多数収録されているので、スラッシャーなら1度はトライして頂きたいこのアルバム、
今ではCD屋の中古盤コーナーにて手頃な値段で転がっているのを見かけるので、機会がありましたら、皆さん是非。


LANCIA (2017-12-27 22:52:52)

バンド名を頂くシンガーのマイク・ランシアと幼馴染のDsを中心に、'89年にLAで結成。メンバーはGITで学び、クレイマーギター主催のコンテストではカート・ジェイムズ(ご存知?)を破って優勝を果たしたというG、ジョーイ・タフォーラの来日公演に帯同していたらしいB等、なかなかの腕利き揃い。ただ既にLAメタルは下火となっており、活動開始からレコード契約を得るまでに3年の歳月を必要とし、'92年にようやくAIE RECORDSからセルフ・タイトルのアルバムでデビューを飾る。
国内盤の解説では「ヨーロッパでチャート急上昇中」と書かれていますが、本国(並びにここ日本)では大きな話題になることもなく、バンドはアルバム1枚を残して消滅した模様。


LANCIA - Lancia ★★ (2017-12-27 22:53:57)

'89年に結成されたLA出身の4人組が、AIE RECORDSから’92年に(日本盤はポニー・キャニオンを通じて’93年に)リリースした最初で最後のフル・アルバム。
フロントマンであるポール・ランシアの名前をバンド名に冠しているため、何となくBON JOVIフォロワーの連中なのかと思っていましたが、イントロからDsの派手なフィル・インが炸裂し、エネルギッシュなVo、フラッシーに弾きまくるヴァン・ヘイレン・タイプのG、それに対抗するかの如く躍動するBという、全メンバーが対等に火花を散らして疾走するOPナンバー①が、いきなり挨拶代わりにブチかまされることからも明らかなように、スカッと豪快で抜けの良いパーティ・メタル・サウンドがその持ち味だったという。
90年代当時は、華やかなルックスも含めて完全に時代遅れ扱いされていた音であり、殆ど話題に上ることもありませんでしたが、確かな技量及び熱量を有するメンバーのパフォーマンス、及びメタリックなエッジや重量感と、ポップなメロディ・センスとを併せ持つ曲作りの巧さは決して侮れません。特に80年代にシングル・カットされていたならチャート上位に食い込むことは必至だったろうと思わされる、キャッチーなポップ・メタル・チューン⑤は名曲。また都会的な哀愁が効いたHRナンバー⑦、ほんわかバラード④といった、しっとりと聴かせるタイプの楽曲も底抜けに明るい本編の丁度いいアクセントとなってくれています。
このバンドが本作のみを残して消えたことを思うと、せめて80年代にデビュー出来ていれば状況も少しは違っていたろうに…と、惜しまずにはいられません。なかんずく、中古盤がそれなりの価格で取引されている現状を見聞きすると尚のこと。


LANCIA - Lancia - Goodbye ★★★ (2017-12-29 09:28:17)

スカッと抜けの良いパーティ・メタルがメインのアルバムにおいて
良いアクセントとなっている哀愁のHRナンバー。
本編から浮くことなく、きっちり自分たちらしさを付与して
料理している辺りに、このバンドの地力の高さが感じられます。


LANCIA - Lancia - Sweet Melody ★★★ (2017-12-29 09:23:58)

キャッチーなメロディが溌剌とハジける、
ポップ・メタル・チューン。
思わず「う~ん、あざとい!」と膝を打ってしまいましたよ。
別に批判しているわけじゃなく、それぐらい良い曲であると。
世が世なら大ヒットしていてもおかしくなかったのですが…。


LAOS ★★ (2010-01-15 23:20:00)

ヨルグ・マイケルとゴドラン・ラオスって
確か夫婦でしたよね。(違ったかな)


LAOS - WE WANT IT ★★★ (2012-07-24 07:17:13)

'92年に、ドイツのHR/HM系ミュージシャン達が一堂に会したGERMAN ROCK PROJECTを企画して、シングル『LET LOVE CONQUER THE WORLD』をリリースするなど、欧州HR/HMシーンではちょっとした顔だった英国出身の女性シンガー、ゴドラン・ラオス率いる4人組HRバンドが、'90年に発表した1stアルバム。ちなみにドラマーは彼女の旦那でもあるヨルグ・マイケル。(一緒になったのはバンド解散後らしいですが)
鼻に掛かった掠れ声がセクシーなラオス嬢の歌声を、煌くKeyサウンドと、元LIVING DEATHのフランク・フリッケ(G)ら、確かな実力を有するメンバーが出しゃばらない演奏で盛り立てる本編は、アリーナ・ロック調のスケール感と、フック満載のメロディに彩られた華やかな楽曲が顔を揃え、「覚えやすさ」と「ライブ映え」を念頭に置いて磨き上げられたであろうキャッチーなそれらは、世が世なら米ビルボード・チャートの上位を賑わせていても不思議じゃないくらい垢抜けたヒット・ポテンシャルを感じさせてくれます。
問題なのは本作がリリースされた'90年は、既にこの手のサウンドがメイン・ストリームの座から凋落し始めていたということで、あと数年早く発表されていれば状況はもう少し違っていたのでしょうが、バンドはこのあと'95年に2ndアルバムをレコーディングするも、結局リリースには至らないまま解散してしまった。


LARS ERIC MATTSSON - Vision ★★★ (2020-04-16 00:35:54)

かのマイク・ヴァーニーに見い出されたフィンランド出身のギタリスト、ラーズ・エリック・マットソン。北欧ならではの透明感と哀愁を湛えたHRサウンドを作り出すセンスには恵まれながら、それを表現する為のテクニックに恵まれなかった彼氏が遂に化けた!と、北欧メタル・ファンの間でちょっぴり話題になった、LARS ERIC MATTSON'S VISION名義で'93年に発表された作品。(ソロとしては3枚目のアルバムになるのでしょうか)
AMAZE MEやアレックス・マシ等との活動で知られる、新Voコニー・リンドのメロウな歌声を前面に押し出したポップな作風は、様式美とかネオ・クラシカルHMとかとは全く無縁の歌モノ路線を志向しながら、適度にエッジの効いたGが必要以上に甘口になるのを防いでいるので、心地良く切ない哀メロ・チューンの数々に浸ることが出来ます。ラーズのGプレイも無理な背伸びはせず、ひたすら「良いメロディ」を紡ぎ出すことに集中しているようで好印象。バラード③なんてかなり泣かせてくれる仕上がりで、やれば出来る子!と、思わず駆け寄って肩を叩きたくなるという。
線の細いGサウンドとVoの垢抜けない歌声が相俟って、作品全体を如何にもマイナーな雰囲気が覆っていますが、とは言え、欧米のメジャーなハードポップ・バンドとは一線を画する洗練やゴージャス感とは無縁の素朴な佇まいが、楽曲の持つ儚げな叙情性を増幅しているように聴こえるので、これはこれであり!と。
捨て曲なしの名盤…とは行かないまでも、北欧メタルならではの侘び寂びが詰まった1枚であることは確か。中古盤が格安の値段で入手可能なので(いやまぁこの人の作品は大概安いんですけども)、見かけたら是非。


LAST AUTUMN'S DREAM ★★ (2007-06-15 22:04:00)

来日公演を見てきました。「良くも悪くもスタジオ・ミュージシャンが集まったバンド」という
イメージが強かったのですが、かなりしっかりとしたライブを見せてくれたので大満足。
特にミカエル・アンダーソンが、あそこまでしっかり歌えるシンガーだったとは嬉しい驚きでした。
てっきり、経験値の少なさからメロメロな歌唱を披露してしまうものとばかり・・・。
また、ファンによる“ROCK'N ROLL IS SAVING MY SOUL"のサビの合唱シーンは、
ミカエルでなくとも感動してしまう、ショウのハイライト的な場面として非常に印象に残りましたね。
唯一の不満は、アンコールなしで1時間弱と、公演時間がえらく短かった点でしょうか。


LAST AUTUMN'S DREAM - Dreamcatcher - Silent Dream ★★★ (2009-02-11 21:36:59)

胸締め付ける悲哀に満ちたサビメロを歌う、
ミカエルの熱唱に涙がちょちょ切れる名曲。
毎度、アルバムは高いクオリティを誇っている彼らだが、
ここまで心揺さぶられたナンバーは久し振りに聞いた思い。
もう少し早く聴いていたら、確実に'08年のベスト・チューン候補でした。


LAST AUTUMN'S DREAM - Saturn Skyline - Rock 'n' Roll Is Saving My Soul ★★★ (2007-06-20 21:05:23)

タイトルからして、KISSの感動的な名曲
“GOD GAVE TO ROCK N' ROLL TO YOU"を彷彿とさせる
ドラマチックな仕上がり。
ライブにおいて観客がサビを合唱する場面は、
ミカエル・アーランドソンでなくとも感動もの。


LAST AUTUMN'S DREAM - Yes - The Sound of Heartbreak ★★★ (2011-01-23 18:37:15)

物悲しく肌寒いメロディを持ち前のハスキー・ボイスで
歌い上げるミカエル、アンディの奏でる印象的なGリフ、
躍動感溢れるジェイミー&ナリー・ポールソンのリズム隊、
そして零れ落ちるようなKeyをフィーチュアした
これぞLADな名曲。なぜか『スクールウォーズ』の
テーマ曲を思い出したりも。(あれの北欧版?)
このレベルの名曲を収録してくれるなら、
これからもアルバムを買い続けますよ。


LAWSHED - LET US NOT TALK FALSELY ★★ (2008-09-02 23:29:00)

東京出身の4人組で、活動初期には、後にCOCOBATやPULLING TEETHで活躍する鈴木慎一(G)が在籍していた事でも
知られるスラッシュ・メタル・バンドが、'91年にHOWLING BULL RECORDSからリリースした1stアルバム。
クランチの効いた鋭利なGリフ、前のめりに畳み掛けてくるリズム、シャウト主体だがちゃんと歌うことも出来るVo、
結構メロディアスなフレーズを聴かせてくれるGソロ・・・と、スティーブ“ゼトロ"サウザ時代のEXODUSを筆頭に、
ベイエリア・スラッシュ・メタルからの影響が濃厚に漂うサウンドがその持ち味ながら、メンバー全員が
KING CRIMSONなどのプログレ・バンドも愛聴していると言うだけあって、スラッシーな疾走感を基調としつつも、
頻繁なリフ/リズム・チェンジや、慌しい曲展開が取り入れられた楽曲には、一筋縄ではいかない捻りが効いている。
音作りにしろ演奏にしろ曲展開にしろ、まだまだ未整理な部分が目立ち、Gリフのカッコ良さや痛快な疾走感といった
パーツ毎のクオリティの高さに反して、1曲1曲の印象がさほど強く残らない点が何とも勿体無いが、とは言え、
ホラー映画調のイントロから一転して爆走を開始する②、一際、プログレッシブ・ロックからの影響が薫る③、
スリリング且つ切迫感に溢れた本編屈指の名曲⑤、Bが生み出す小気味良いグルーヴに体が反応する⑥、ダイナミックに
アルバムのハイライトを飾る⑨なんかは、LAWSHEDならではの個性が、しっかりと刻印された聴き応えのある名/佳曲かと。
次作では、更にプログレ方面からの影響を打ち出したサウンドを披露し、結果的にファンからそっぽを向かれてしまった彼らだが
(でも、今聴くと当時ほどはガッカリしない)、本作は自信を持ってスラッシャーにお薦めできる仕上がり。「買い」の1枚です。


LAWSHED - LET US NOT TALK FALSELY - DON'T URGE DISODERR ★★ (2008-09-06 18:06:38)

不穏なイントロを経て、一気に加速していくアルバム・ラスト・ナンバー。
シャープなGリフといい、疾走感といい、体育会系コーラスといい、
これぞスラッシュ!な1曲。
アウトロで、本編の冒頭へと戻る展開もお約束。


LAWSHED - LET US NOT TALK FALSELY - GO IT BLIND ★★ (2008-09-06 17:56:14)

ホラー映画調の不気味なイントロ“BONDS-A BEGINNING"を
切り裂いて疾走を開始する、アルバムのOPナンバー。
結構メロディアスなGソロと、楽曲にアクセントを加える
Bも良い味を出しています。


LAWSHED - LET US NOT TALK FALSELY - THE WORST DISEASE ★★ (2008-09-06 18:01:07)

ANTHRAX風味のタテノリの前半から、
切迫感溢れるスピード・パートへと展開していく様が
かなりカッコイイ、1stアルバムのハイライト・ナンバー。
LAWSHEDの楽曲では、これが一番好きだなぁ。


LAWSHED - SPIRITS & SOULS ★★ (2008-09-06 11:43:00)

マウスハープをフィーチュアした、土の薫りが漂ってきそうなブルージーなイントロで幕を開ける①で、
全国のスラッシャー諸兄を引っくり返らせたLAWSHED、'92年リリースの2ndアルバムにしてラスト作。
やけっぱちな勢いで突っ走る、前のめりなスラッシュ・サウンドが炸裂しまくっていたデビュー作から一転、今回は
プログレッシブ・ロック風味を増量し、スピードよりも、重心を低く落とした、ヘヴィネスとダイナミズムの演出に重きを置いた、
いわゆる「90年代型モダン・へヴィネス」からの影響が濃厚に漂う作風に仕上がっている本作。
切れ味の鋭さよりも重厚感を、スピードよりもグルーヴを、攻撃性よりも妖しく揺らめくメロディを重視した楽曲が
数多く並ぶアルバム前半は、特にそうした傾向が強く表れていて、中でも④に至っては、Gとハープが気持ち良さげに
掛け合いを展開する異色曲。初めて聴いた時は「ここまで音楽性を変化させるか」と、かなり驚かされました。
まぁ、正直にぶっちゃけるなら1stの音の方がずっと好みなわけだが、とは言え、楽曲のクオリティは決して低くなく、
サウンド・プロダクションの向上により、GやBを筆頭に、演奏の迫力や説得力は格段に増しているし、よりメロディアスに
歌うようになったVoのレベルアップも著しいもの有り。何より、重たいGリフが歯切れ良く疾走する⑤や、前作のノリを
最も色濃く受け継いだ激烈スラッシュ・ソング⑧、ドラマティックと呼ぶには混沌とした印象が強いものの、70年代HR的なダイナミズムに
満ち溢れた二部構成からなる大作⑦(後半の盛り上がりっぷりは圧巻)辺りは、聴き応え十分の素晴しい楽曲じゃあないかと。
発表当時はかなり落胆させられた記憶があるが、今、改めて聴き直すと、さほど悪い印象は持たない1枚。


LAWSHED - SPIRITS & SOULS - MISUNDERSTANDING ★★ (2008-09-06 19:17:12)

アルバムのクライマックスを飾る、10分以上に及ぶ大作曲。
プログレッシブ・ロック風味というか、70年代HR風味が
色濃く表れていて、ドラマティックというのとはちょっと異なるものの、
ダイナミックに盛り上がっていく曲調には、グイグイと引き込まれる。


LAWSHED - SPIRITS & SOULS - NOT A SAME AS PAPER ★★ (2008-09-06 19:12:42)

重く疾走するGリフのカッコ良さが格別なスラッシュ・ナンバー。
以前よりも「歌う」ようになったVoも印象に残ります。


LAWSHED - SPIRITS & SOULS - SHOULD I LAUGH? SHOULD I CRY? ★★ (2008-09-06 19:21:11)

実験色が強く表れた2ndアルバムの中にあって、
最も1stアルバム的なスラッシュ・テイストが色濃く残った
アルバムのラスト・ナンバー。
メロディアスなGソロも○。


LAZARUS A.D. - Black Rivers Flow ★★ (2011-04-05 23:50:20)

もともと、良くも悪くも「スラッシュ・メタル馬鹿」という感じはなく、ある程度モダンな要素も飲み込んだサウンドを身上としているバンドだったが、本作はその「モダン」部分を更に拡大。前掛かりな疾走感が薄れた代わりに、図太いヘヴィネスとメロディが増量されており、Voの歌唱法も、ストレートなシャウト型からスクリームとメロディアスな歌い上げを使い分ける、所謂メタルコア・スタイルへと変化を遂げている。
「自信満々に演ってるけど、これって90年代に、流行におもねったスラッシュ・メタル・バンドが散々俺らを失望させた音だよオイ」と、思わず苦言の一つも呈したくなる作風だが、グッと文句を堪えて本作を聴き込んでみると、これが存外楽しめる。
タイトに組み上げられた⑥⑧等の楽曲が如実に示す通り、キャッチーなGリフ作りの腕前が健在である点や、2本のGが奏でるメロディが前作以上のドラマ性を有している点もその要因だが、何より現代っ子バンドたる彼らは、かつて先輩バンドが扱い慣れぬヘヴィネス&グルーヴを持て余してたのに比べ、そうした要素の導入が非常に自然で無理がない。
タフでストロングな疾走ナンバー③や、緩急を飲み込んだ劇的な曲展開が炸裂する④⑩なんかは、このアルバムならではの名曲と言えるのでは?
もはや「スラッシュ・メタル」で括るには無理のある作品だし、正直にぶっちゃけりゃ前作の方がずっと好みだが(毒)、これはこれで案外お気に入りの1枚。


LAZARUS A.D. - The Onslaught ★★ (2009-09-06 22:22:00)

アメリカはウィスコンシン州出身で、LOUD PARK 09において早くも来日公演が決まっているツインG編成の
4人組スラッシュ・メタル・バンドが、'07年に自主制作したデビュー作にリミックス/リマスター、曲順の変更、
ジャケット・アートワークの差し替え、ブックレットの刷新といった諸々の手を加えてパワーアップを施し、
'09年、新たにMETAL BLADE RECORDSから出し直したのがこれ。
エンジニアとしてクレジットされている、クリス・ジュリチッチ、ジェイムズ・マーフィといった錚々たる面子の
名前を見ただけで、ある程度本作のクオリティの高さは推測できるが、実際、メロディアスにも歌える
ドスの効いたVo、リフにソロにと両ワークに冴えをみせるG、安定感あるリズムを叩き出すB&Dsが一塊となって
猛然と突貫しまくるタフでストロングなスラッシュ・サウンドは、現代的な骨太ヘヴィネスと、時にTESTAMENTや
ロン・ラインハート在籍時代のDARK ANGELを彷彿とさせる、80年代スラッシュ・メタルばりの爽快感を兼ね備えており
非常に魅力的。中でも、豊富なリフのアイデアに圧倒される①、正統派HM然としたドラマティックな
ツインGの絡みをフィーチュアする⑤⑩といった高速スラッシュ・ナンバーのカッコ良さは格別だ。
楽曲が画一的で山場に乏しいとか、全体的にもう少しキャッチーさが欲しいとか、折角のツインGが活かしきれていないとか
色々もどかしさを覚える場面も多いが、それもこれもアルバムの完成度の高さゆえ、ということで。


LAZARUS A.D. - The Onslaught - Last Breath ★★ (2009-09-06 22:28:23)

リフに次ぐリフという、歌に入る前の一捻りが印象的な
デビュー作のOPナンバー。
一聴しただけで、LAZARUS A.D.がどんなサウンドを標榜する
スラッシュ・メタル・バンドなのか良く理解できる
まさに名刺代わりの1曲。


LAZARUS A.D. - The Onslaught - The Onslaught, Part 1: Revolution ★★ (2009-09-06 22:31:25)

正統派へヴィ・メタリックなツインGの
ドラマティックな絡みを活かして突っ走る、
タフ&ストロングな高速スラッシュ・ナンバー。
個人的には1stアルバムのハイライト・ソング。


LAZARUS A.D. - The Onslaught - Who I Really Am ★★ (2009-09-06 22:40:33)

ブラスト・ビートも炸裂するデス・メタリックな
ブルータリティと、メロディックに弾きまくるGソロの同居が
このバンドならではの個性を主張する
アルバムのラスト・ナンバー。


LEATHER ★★ (2009-12-28 20:11:00)

一部マニアの間では、TERRA ROSAの赤尾和重、HELLIONのアン・ボレイン、WARLOCKの
ドロ・ペッシュらと共に「女ロニー・J・ディオ四天王」とも呼ばれた女性シンガー。
CHASTAINのフロントマンとしてHR/HMシーンで注目を集め、5枚のスタジオ作に参加。
'89年にはデヴィッド・T・チャステイン(G)のバックアップを受けてソロ・アルバム『SHOCK WAVES』を
ROADRUNNER RECORDSから発表している。(デヴィッドの他に、後にCANNNIBAL CORPSEやNEVERMOREに
参加するパット・オブライエン(G)も正統派へヴィ・メタリックな楽曲を提供してくれている)
シンガーとして最も脂の乗っていた時期の作品ゆえ、ビブラートの効いた雄々しい歌唱は
男性シンガーも裸足で逃げ出す迫力を誇り、逆に迫力があり過ぎてクドく感じてしまう人もいるぐらい。
'91年の『FOR THOSE WHO DARE』を最後にCHASTAINから去り、現在は音楽シーンから
完全に身を引いてしまっている様子。残念。


LEATHER - Shock Waves ★★ (2009-12-28 20:14:00)

男性シンガー顔負けのドスの効いた歌声を誇る、CHASTAINのゴッド姐ちゃんことレザー・レオーネ(Vo)が'89年にLEATHER名義で発表したソロ・アルバム。
ソロという事で女性らしさを強調してポップ路線に冒険してみたり・・・なんて事は全くなく、大半の楽曲をデヴィッド・T・チャステインが手掛けているだけあって、CHASTAINと同一路線の欧州風味漂うダークなHMサウンドが全編に渡って展開されているので安心されたし。
ただ、全体的にミドル・テンポの楽曲が多く収録され、レザーの「歌」を聴かせる事に重点が置かれている辺りがCHASTAINとは異なる点か。(この辺の楽曲の作り分けも含めて、デヴィッドの曲作りの上手さには感服させられますね)
で、その彼の代わりにGとして本作に参加しているのは、デヴィッドの教え子でARCH RIVALのメンバーとしても知られるマイケル・ハリス。ソロ作『DEFENSE MECHANIZMS』収録の名曲“MIND OR HEART"におけるエモーショナルなGプレイで泣きメロ・マニアの涙を搾り取った彼氏だが、ここでも確かなテクニックを以って、楽曲の盛り上がりを的確にサポート。特に、ドラマティックな様式美HMナンバー②、暗く湿ったスロー・ナンバー④は、レザーの見事な歌唱とマイケルのGの魅力がガッチリ噛み合った名曲でしょう。
CHASTAIN程のインパクトはないが、あのバンドのファン以外にもアピールし得る品質を備えたHMアルバムじゃないかと。


LEATHER - Shock Waves - In a Dream ★★ (2009-12-28 21:40:02)

暗く、物悲しげな雰囲気漂うヘヴィ・バラード。
レザーのVoはもとより、美しくエレアコを閃かせる
マイケル・ハリスのGプレイも美味しい1名曲。


LEATHER - Shock Waves - The Battle of Life ★★ (2009-12-28 21:37:32)

メロウに始まり、IRON MAIDENばりに勇壮にギャロップし、
最後は再びメロウに幕が閉じられる、様式美HMならではの
起承転結が美しく決まった名曲。
レザーのパワフルなVoが、曲の持つドラマ性を一層引き立てます。


LEATHERWOLF - Endangered Species ★★★ (2014-08-30 02:30:22)

'85年に5曲入りミニ・アルバムとして発表され、日本では更に未発表の4曲を追加収録して、全9曲のフル・アルバム仕様でCBSから国内盤がリリースされたデビュー作。
誇らしげにクレジットされているトリプルGと、歌いっぷりの良いハイトーンVoが、起伏に富んだ曲展開をグイグイ先導するパワー・メタル・・・というLEATHERWOLFならではのサウンドは既に明確ですが、Keyやボーカル・ハーモニーには目もくれず、ひたすら力押しに押し込んで来るアグレッシブな作風は、後の作品とは異なり、かなりあからさまに欧州HM・・・ぶっちゃけIRON MAIDENからの影響が表出(筋肉質なBプレイもスティーヴ・ハリス風)。後に本家IRON MAIDENまでがトリプルG編成化した時には運命の悪戯を感じてしまいましたね・・・。
通して聴くと、どの楽曲も似たり寄ったり聴こえてしまう詰めの甘いアレンジや曲展開、そしてプアーな音質まで、確かに荒削りな点は目に付きますが、②⑤⑦⑨等で発揮されているメロディ・センスや、3本のGが縦横無尽に暴れ回る(やり過ぎて時にクドく感じられてしまうのはご愛嬌)ドラマティックな楽曲構築能力からは、既に磨けば光るダイヤの原石としてのポテンシャルが垣間見えます。
雑誌では50点を食らってましたが、個人的には80点台を進呈したいぐらいに愛聴している1枚。


LEATHERWOLF - Leatherwolf (2nd) ★★★ (2009-01-17 17:44:00)

トリプルGの存在と、ダークでドラマティカルなサウンドが、アメリカのバンドらしからぬ異彩を放っていたカリフォルニア州はオレンジ・カウンティ出身の正統派HMバンドLEATHERWOLF。その彼らのメジャー・デビュー作となったのが、'87年にISLAND RECORDSよりリリースされた本作。(邦題は『メタル・コーリング』)
嘗て、ヘヴィ・メタルの空洞化現象が問題となっていた頃、雑誌のパワー・メタル特集で「その穴を埋める存在」として、VICIOUS RUMORSやOBSESSION、CHASTAINなんかと共にこのバンドの名前が挙げられており、その特集を読んだ後に早速本作を購入したのだが、これが大当たり。
荒削りながらも硬軟を使い分けるVoに、艶と光沢を感じさせる音色で暗く湿ったメロディを豊かに紡ぎ出すGと、重々しくダイナミックなビートを叩き出すリズム隊、そして、重厚にして劇的極まりない曲展開を備えた収録曲の仕上がり具合は、まるで欧州のHMバンドの如き。
その一方で、サビメロを華麗に彩るボーカル・ハーモニーの立体的な組み立てには、アメリカのバンドならではのセンスの良さを感じさせ、特に、名曲中の名曲①に始まり、PVも作られたスマッシュ・ヒット・ナンバー②、パワー・バラード調の③、叙情的に始まり力強く盛り上がっていく④を経て、起承転結の決まったドラマティックな⑤へと至るアルバム前半の流れは、LEATHERWOLFというバンドの魅力が判り易く詰め込まれていて、まさに本編のハイライト。(ジョン・フォガティのカヴァー⑥を挟んでスタートする⑦以降の流れも素晴しいが)
LEATHERWOLFのアルバムでは、個人的に最も思い入れがあり、お気に入りの1枚。国内盤を再発してくんないかなー。


LEATHERWOLF - Leatherwolf (2nd) - Rise or Fall ★★★ (2009-01-17 17:47:52)

重厚にしてドラマティック。
まさにLEATHERWOLFというバンドの魅力を判り易く体現した
名曲中の名曲。


LEATHERWOLF - Street Ready ★★★ (2014-09-01 23:35:35)

プロデューサーに産業ロック勢との仕事で知られるケヴィン・ビーミッシュを起用し、更に最終的なミックス・ダウンは売れっ子マイケル・ワグナーに依頼。「LEATHERWOLFが勝負に出た」と強く印象付けた'89年発表の2ndフル・アルバム。
湿度を抑え、カラッと抜けの良い音作りに併せて、曲展開も比較的ストレートに整理整頓。殊更にトリプルGの存在は強調せず、Voを中心にアメリカンHMならではのキャッチネスの底上げが図られているサウンドは、言うなれば重厚なパワー・メタルから、シャープな高機動型HRへと華麗なる転身を遂げた感じ。強化されたコーラス・ワークを伴い、よりシンプル且つメロディアスに押し出してくる③⑥等も収録した本編を聴いた時は、LOUDNESSの出世作『THUNDER IN THE EAST』のことを思い出したりも。
『THUNDER~』が、全米でブレイクを果たすべく、大きく音楽性を変化させながらも「らしさ」を見失っていなかったのと同様、本作もハードさやドラマ性を損なうことなく、新旧の持ち味をバランス良く配合することに成功しています。特に起承転結がバッチリ決まったOPナンバー①は、本作を代表する名曲中の名曲。切れ味鋭く疾走へと転じる中間部のカッコ良さにテンション上がらないHR/HMリスナーはおらんですよ!と断言したくなるぐらいのもんで。
もう数年早く発表されていれば状況も好転して、LEATHERWOLFがこれを最後に解散することもなかったのでは・・・とか夢想させられる1枚。(後に再結成しましたけどね)


LEE AARON - Metal Queen ★★★ (2021-10-13 23:55:33)

CRYSTAL VIVPERのマルタ・ガブリエルがソロ・アルバムで“METAL QUEEN”をカヴァーしているのを聴き、久々にCD棚を漁って引っ張り出し改めて聴き直している、カナダ出身の女性シンガー、リー・アーロン(Vo)の2ndアルバム。’84年発表。
TRIUMPH、SANTERS、MOXYといった母国の先輩ミュージシャン達がお膳立てを整え、彼女を売り出すためのプロジェクト色が濃厚だったデビュー作に比べると、本作は作曲/演奏両面でバンド感を強化。サウンドに関しても、『コナン・ザ・グレート』の世界から抜け出してきた女戦士の如きコスプレ衣装を余裕で着こなすリー姐さんの勇姿が物語る通り、より正統派ヘヴィ・メタリックな方向に焦点が定まっています。
ライブ映えを踏まえたミドル・テンポを基軸とする収録楽曲は、欧州風味の抒情メロディと、LAメタルの流れを汲むキャッチーなコーラス・ワークという、欧と米の良いトコ取りなカナダ産ならではといえる魅力を兼備。愉快なPVも一見の価値ありなメタル・クイーンのアンセム①(よう聴くとサビのGリフはJUDAS PRIESTの“METAL GOD”から頂いちゃってるような気がしなくもないですが)から、哀愁を帯びてドラマティックに盛り上がる④、キレのあるハイトーン・シャウトをフィーチュアして小気味良く疾駆する⑥、重厚にして華やかな⑦まで、リー・アーロンの艶やかさと力強さを併せ持った堂々たる歌唱に盛り立てられ、いずれも聴き応え十分のクオリティを誇っています。
作を重ねる毎にサウンドがポップ化し、実はそれはそれで結構好きなのですが、メタル・クイーン入門盤にはまず本作(と次作『CALL OF THE WILD』)をお薦めする次第。


LEE AARON - Metal Queen - Deceiver ★★★ (2021-10-14 23:09:14)

ハードな演奏に力負けしない
リー・アーロンの突き抜けて来るような
ハイトーンVoが映える疾走ナンバー。


LEE AARON - Metal Queen - Metal Queen ★★★ (2021-10-14 23:04:25)

合唱せずにはいられないメタル・クイーンもアンセム。
コーラス部分のGリフはJUDAS PRIESTの“METAL GOD”を
擦ってる印象ですが、テーマ的には正しい引用というべきか?


LEGEND(80'S PARTⅡ) - ...AD 1980... ★★★ (2017-01-06 01:28:31)

数年前に古本屋の中古CDコーナーから500円でレスキューした1枚。ピンボケのライブ写真に、そっけなく『…AD 1980』とタイプされただけのジャケットが怪し過ぎて、てっきりNWOBHM期に活動していたジャージー島出身のLEGENDのブート盤か何かかと思った購入したのですが、帰宅後に調べたらLEGENDはLEGENDでもシングル『HIDEAWAY』(’81年)1枚を残して解散したケント出身の方のLEGENDの未発表音源を取りまとめたコンピ盤だったことが判明。あと、こちらのサイトにもちゃんと登録されていましたね。
で。そんな本作で聴けるのは、ジャージーの方のLEGENDにも通じる要素が少なからず感じられる、70年代HR的味わいに、NWOBHM由来のへヴィ・メタリックな光沢と、スピード感や構築感を加味したようなサウンド。加えて、(ヘタウマ・レベルに留まらない)シンガーのしっかりとした歌唱がアルバムの完成度を数段上に引き上げることに大きく貢献しています。例えばハイントーンVoの存在とツインGが奏でる扇情的なメロディの威力が映えるドラマティックな⑥⑫等を聴いていると、『運命の翼』を発表した頃のJUDAS PRIESTのことを思い出す…と言ったら褒めすぎでしょうか。
その他にも、シンプルなノリの良さと反復GリフがクセになるOPナンバー①、タメを効かせて盛り上がっていく④⑩、シャープに疾走する⑤といった、思わず「おっ」と声が漏れる楽曲を収録した本編は、「NWOBHMの掘り出し物」として語り継がれるに十分なクオリティを保持。こんだけ優れた楽曲を抱えていながら、終ぞフル・アルバムを発表出来ぬまま解散してしまったことが残念でなりませんよ。


LEGEND(80'S PARTⅡ) - ...AD 1980... - LEGEND ★★ (2017-01-08 11:08:35)

シンプルに繰り返される反復Gリフが妙に頭に残ります。
しかしながら突き抜けるようなハイトーンを織り交ぜた
Voの熱唱の威力もあって、平坦な印象は受けません。


LEGEND(80'S PARTⅡ) - ...AD 1980... - The Way Loves Meant to Be ★★★ (2017-01-08 11:26:00)

胸を突くハイトーンVoと、泣きを湛えたツインGによって
哀愁の度合いをずんどこ増強されながらドラマティックに
高みへと向かって盛り上がっていく様は、
『運命の翼』を発表した頃のJUDAS PRIESTに通じる涙腺破壊力。
本作のハイライト・ナンバーの一つです。


LEGEND(80'S) - Death in the Nursery ★★★ (2015-08-09 23:29:49)

シングルGの4人編成となって'83年に発表された2ndアルバム。
プログレッシブ・ロックや70年代HRの面影を色濃く留めていたデビュー作に比べると、ノリノリの⑤、劇的なイントロ一発で掴まれる⑥といった比較的シンプルな構成の楽曲が象徴する通り、今回はヘヴィ・メタリックにストレッチされたサウンドを披露。(ラフだが一発勝負的迫力が漲るプロダクションもそれを援護しています)
疾走感をいや増したリズム隊、エッジの効いたリフを刻み、メタリックな光沢を放つメロディを奏でるようになったG、そして楽器陣のオマケ程度の存在感だった前作から一転、憂いに満ちた歌メロを「俺が主役だ!」とばかりに朗々歌い上げるVoまで、大作主義を控えめにコンパクトにまとめ上げられた楽曲は飛躍的に「NWOBHM度」をUP。・・・といっても、ヒネリの効いた②や7分に及ぶ大作⑨等でプログレ色をアピールすることも忘れてはいませんが。
叙情的な導入部を経るOPナンバーに相応しい曲展開がドラマティックな①と、鋭利な切れ味のアルバム表題曲⑧という、従来プログレ風味と新味のHMテイストが巧みに編み合わされた名曲2編をハイライトに、緊張感を途切れさすことなく全編を駆け抜けていく本作は、発表当時、KERRANG!!誌でも好意的なレビューを頂戴する等、LEGENDの代表作として認知を得ているのも納得の1枚です。


LEGEND(80'S) - Legend ★★ (2015-08-08 01:33:06)

似たような名前のバンドが多数存在するため紛らわしいですが、こちらは英国はチャンネル諸島(ジャージー島)出身の5人組、'81年発表のデビュー作です。自主レーベルからのリリースゆえ流通が弱く、長らく入手困難とされて来た1枚ですが、今ではベスト盤『LEGEND ANTHOLOGY』で手軽に聴くことが出来るのですから有り難いこってすなぁと。
ただ、『RED』を発表した頃のKING CRIMSONを思い出すOPナンバー①を耳にすればご承知頂けるように、ここで披露されているのは判り易いNWOBHMの「型」に則った音ではなく、インスピレーション重視で奔放に繰り広げられる、プログレッシブ・ロックや70年代ブリティッシュ・ロックからの影響も露わなサウンド。オジー・オズボーンの薫陶を受けたフォークシンガー風(?)なVoの歌声から、ブルージーというかアーシーなセンスを全編に渡って迸らせるGに至るまで、そのものズバリなNWOBHMらしさを期待すると「あれ?」となるので要注意。
アタッキー且つハイレベルな演奏技術とダイナミックな曲展開に支えられ、全体を貫く威勢の良さからは間違いなくメタルの息吹が感じられますし、上記したOPナンバー①や、“HIROSHIMA”なるタイトルからして興味をそそられる②、10分に及ばんとする大作⑦等、収録曲のクオリティも安定。
キャッチーさに欠けるため取っ付き難さはありますが、NWOBHMサウンドそのものを期待しなければ、これはこれで非常にオツな1枚ですよ。


LEROUX - So Fired Up ★★ (2010-01-24 16:49:00)

カントリー系HRバンドとしてスタートを切り、作品を重ねる毎にAOR/産業ロック色を強めていった
ルイジアナ州出身の6人組が、新Voとして元TRILLIONのファーギー・フレデリクセンを加入させて
'83年に発表した、彼らの作品の中では最も洗練された作風を誇る、5thアルバムにしてラスト作。
鮮烈なハイトーンVo、エッジの効いたリード・プレイから泣きのソロまで幅広くこなすG、時にキャッチーに
時にドラマティックに楽曲を肉付けするKey、陰影に富んだリズムを叩き出すリズム隊、そして繊細且つ劇的な
アレンジが織り込まれたメロディアスHRサウンドは、ポップで叙情的でありながら、ハード・ロッキンな
ダイナミズムも失っていないという絶妙なバランス感覚を誇り、その魅力は爽快なOPナンバー①から
早くも炸裂。続くPVも作られたという②、憂いに満ちたメロディに心打たれる③④⑤、悲壮感漂う
バラード⑥・・・と、次々にハイクオリティな楽曲が繰り出されて来る、収録曲全てが名曲と言っても過言ではない
本編を聴くにつけ、本作が「LE ROUXのカタログ中最も売れなかった1枚」とは俄かに信じ難いもの有り。
泣きまくりのHRナンバー⑧なんて、全メロディ愛好家に聴取を義務付けたくなるほどの出来栄えなのに・・・。
せっかく国内盤——しかもリマスター仕様——がCD化されているのだから(現在も生きてるかどうかは未確認)、
この機会に1人でも多くのHR/HMファンに触れて欲しいメロディアスHRの名盤。感動しまっせ。


LEROUX - So Fired Up - Lifeline ★★★ (2010-01-24 17:13:34)

キャッチーなKeyリフとポップに跳ねる曲調の上で、
突き抜けるようなハイトーンを駆使して哀愁を帯びた
メロディを歌い上げるファーギー・フレデリクセンの
鮮烈なVoが映える1曲。
PVが作られたのも納得の名曲。


LEROUX - So Fired Up - Line on Love ★★★ (2010-01-24 17:18:59)

劇的な泣きのイントロに
バチンと頬を張られるスロー・ナンバー。
クサくならない程度に咽び泣く、エモーショナルなGが
楽曲の備える哀愁を数倍にも引き上げている。
振り絞るように切ない哀メロを歌い上げる
ファーギー・フレデリクセンのVoもいいなぁ。


LEROUX - So Fired Up - So Fired Up ★★★ (2010-01-24 17:08:09)

スカッと爽快に駆け抜けて行くアルバムのOPナンバー。
AOR/産業ロックの枠内で語られる機会の多いバンドなれど、
この曲はHRのフィールドに置いても全く違和感はないような。


LEROUX - So Fired Up - Turning Point ★★★ (2010-01-24 17:24:35)

TOTO風の華やかなKeyと、エッジの効いたGプレイ、
そして溌剌としたハイトーンVoとがガッチリと組み合った、
アルバムのハイライト・ナンバーの1つ。
猛烈な泣きを発散しながら劇的に盛り上がって行く
中間部のアレンジが技あり。
AOR/産業ロックとしてよりも、HR/HMのフィールドで
語られるべき名曲かと。


LETHAL - Programmed ★★★ (2018-07-15 00:13:12)

オハイオ州シンシナティ出身のツインGを擁する5人組が、'90年にMETAL BLADE RECORDSから発表した1stアルバム。(日本盤はアポロンから’92年になってリリース)
リフにソロに縦横無尽に駆け巡るツインGはJUDAS PRIESTから、Dsに寄り添い堅牢にリズムを支えるだけでなく、メロディアスに動き回ってGに対するカウンター・パートの役割もこなすBはIRON MAIDENから、そしてプログレ・メタル・テイストを飲み込んだテクニカルな曲展開はQUEENSRYCHEから…と、それぞれ影響を伺わせ、総合すると非常に「SHRAPNELメタルっぽい」という結論に落ち着く正統派HMサウンドが託されている本作。SHRAPNELメタルと異なる点と言えば、団子状ではない音作り。それとメチャウマな実力派シンガーを擁している点でしょうか?(失礼な)。もろジェフ・テイト型なこのシンガーの歌唱がバンドのQUEENSRYCHEフォロワー感に拍車を掛けていると言えなくもないですが、泣きを孕んだ表情豊かなハイトーンVoは、LETHALというバンドと楽曲の「格」を確実にワンランク上に引き上げてくれています。
劇的なイントロを伴いアルバムのOPを飾る①、美旋律を配したドラマティックなバラード④、疾走する2本のGがスリリングに絡み合う⑤、抒情的な小曲⑨からIRON MAIDENを彷彿とさせる⑩へ雪崩れ込む終盤の劇的な展開辺りに、このバンドの旨味がギュッと凝縮。ぶっちゃけ同時期のQUEENSRYCHEよりも本作の方を贔屓にしてたりして…。
通して聴くと少々メリハリに欠け、途中で聴き疲れを覚えなくもないのが玉に瑕ですが、個々の楽曲の完成度の高さはそうした弱点を補って余りありますよ。


LETHAL - Programmed - Fire in Your Skin ★★★ (2018-07-16 08:53:30)

もったいぶるイントロから、テンポアップしてスタートする構成が
ドラマティックなアルバムのOPナンバー。
印象的なフレーズをビシバシ撃ち込むツインGと、
負けじとハイトーンで歌いまくるVoとが、
テクニカルな曲展開に緊張感をもたらし
この手のバンドの楽曲にありがちな冗長さや独りよがり感を
排除してくれています。


LETHAL - Programmed - Killing Machine ★★★ (2018-07-16 09:04:45)

前曲である美しく抒情的なアコギ・バラード“PRAY FOR ME”と
セットでお楽しみ頂きたいアルバムのラスト・ナンバー。
高い技量に溺れることなく、魅力的なメロディの創出に注力する
「できている」VoとGを伴い、適度な疾走感を湛えて盛り上がる
トリに相応しいドラマティックな逸品。
Gが奏でる終盤のフレーズにバンドのルーツが透けてみえます。


LEVERAGE ★★ (2007-12-02 00:42:00)

Gのツォーマス・ヘイッキネンと、Bのペッカ・ライピネンが中心となって、
フィンランドはヘルシンキにて結成された、ツインGとKeyを擁する6人組へヴィ・メタル・バンド。
メイン・ソングライターのGがリッチー・ブラックモアを信奉してるだけあって、
RAINBOWに北欧のバンドらしい透明感を加えたかのようなサウンドは、
哀しく、そしてドラマティックで、特に、確かな歌唱力で胸に沁みる
歌メロを歌いこなすペッカ・ヘイノのVoは、このバンドの大きな武器かと。
1st発表以降、あまり目立った活動の情報は日本には入ってこないが、
最近、国内盤がリリースされたフィンランドのソロ・アーティスト、
アリ・コイヴネンのデビュー作に、ツォーマスが“HEARTSTEALER"という
疾走チューンを提供している。


LEVERAGE - Blind Fire ★★ (2008-02-07 22:17:00)

1st『TIDES』がフィンランドの国内チャートで健闘、イタリアのFRONTIER RECORDSとは、アルバム複数枚の契約を交わす等、
ポジティブな活動を繰り広げる、ツインGにKeyを擁する6人組HRバンドが、前作から約2年振りに発表した2ndアルバム。
クラシカルな速弾きから泣きのソロまでこなすG、如何にも北欧的な透明感と、スケール感を演出するKey、
そして絶品の歌唱力で、悲哀に満ちたメロディを歌い上げるVoと、妙な冒険心を起こすことなく、
前作で披露した美点を素直に受け継ぎ伸ばした作風は、相変わらず叙情的で、プログレッシブで、ドラマティック。
劇的なイントロ一発で、聴き手のハートを鷲掴みにする①に始まり、LEVERAGEというバンドの魅力が判り易く詰め込まれた
様式美HRチューン③⑤⑧、北欧版SAVATAGEといった趣きの④、感動的なバラード⑦⑩と、ハイクオリティな楽曲が
ズラリ揃った本編は、このバンドならではの美しくも冷ややかな哀メロに彩られ、殊に、妖しさの抜けた
ロイ・S・カーンか、はたまた太ましいジミ・ジェイミソンかといった感じのエモーショナルなVoが熱唱する歌メロの
強力な「憂い」っぷりには「よくまぁ、ここまで強力なフックを備えたメロディが思いつくなぁ」と感心しきり。
ボーナス・トラック2曲を含めて、全12曲というボリュームを全くダレることなく聴かせきる、
力作だった1stにも匹敵する高品質な内容に仕上がった1枚。ライブが見てみたい。


LEVERAGE - Blind Fire - Hellhorn ★★ (2008-02-09 00:21:10)

角笛の音色からスタートする、へヴィでダーク、
シリアス且つドラマティックなミドル・チューン。
ゴシック・テイストも有り。
メロディックなGソロが印象に残ります。


LEVERAGE - Blind Fire - Learn to Live ★★★ (2008-02-09 00:25:21)

本編ラストを締め括る、ドラマティックなバラード。
悲哀に満ちたメロディを歌うVoがとにかく最高で、
べらぼうなハイトーンが出るわけでも、個性的な声質を
しているわけでもないが、中音域を駆使して
情感豊かに歌い上げるその歌唱は、ひたすら胸に沁みます。


LEVERAGE - Blind Fire - Run down the Hill ★★ (2008-02-09 00:14:52)

KeyとGのバトルも聴ける、
LEVERAGEというバンドの魅力が判り易く詰め込まれた、
アップテンポの様式美HRチューン。


LEVERAGE - Blind Fire - Shadow in the Rain ★★ (2008-02-09 00:16:50)

ドラマティックな導入部で「掴みはOK」となる、
まさにOPナンバーに相応しいHRチューン。
フックに富む歌メロと、スリリング且つ劇的なGソロも○。


LEVERAGE - Circus Colossus ★★ (2009-11-30 22:25:00)

上手いVoに上手いG、楽曲を壮麗に飾り立てるKeyと分厚いコーラス・ハーモニー、それに北欧のバンドならではの
ヒンヤリとした冷気を孕む叙情メロディに彩られた劇的な楽曲の数々・・・と、格調高い
北欧正統派HMサウンドを聴かせてくれるフィンランドの6人組が'09年に発表した3rdアルバム。
シンフォニックな序曲①に導かれアルバムの開巻を飾る、前2作を大きく上回るスケール感を有したドラマティックな
名曲②を聴いただけで、本編のクオリティに対する期待は高まるが、実際、③以降の流れでその期待が裏切られる事はない。
プログレ・メタル的な凝った曲展開とアレンジで聴かせきる④や、VAN HALEN風のメジャー・キーを用いたKeyリフが
印象的なアクセントとなっている⑦など新味を備えた楽曲を収録しつつも、要所を締めるのは②⑤⑨⑩といった
キャッチーな疾走感が心地良い、劇的なメロディ展開に心震わせられるLEVERAGE独自の魅力が光る正統派HMチューンの数々。
無論、ペッカ・ヘイノの絶品の歌唱は今回も健在で、特に⑧における色気と情感に満ちた歌いっぷりは腰にキます。
流石に3作目ともなると(完成度が高いからこそ)余りに優等生的なまとまり具合が物足りない、といった贅沢な不満を
覚えなくもないのだけど、静と動の対比も鮮やかにアルバムのラストを締め括る本編屈指の名曲⑩を聴けば、そんな些細な
不満は綺麗に吹き飛ばされる。ボートラ2曲含めて全13曲収録で捨て曲はなし。素晴しく良く出来た作品です。


LEVERAGE - Circus Colossus - Wolf and the Moon ★★★ (2009-11-30 22:33:47)

前2作を大きく上回るシンフォニックなドラマ性で
聴き手を圧倒する、劇的極まりないアルバムのOPナンバー。


LEVERAGE - Tides ★★ (2007-12-02 00:13:00)

最近買ったCDの中でも、大当たりに分類されるフィンランドのソロ・アーティスト、アリ・コイヴネンの
デビュー作『FUEL THE FIRE』に、そう言えばここのメイン・ソングライターであるGが楽曲を提供してたっけな~と、
久し振りに引っ張り出して聴いてみたけど、うん、やはり素晴しい作品ですよ、これは。
本作は、フィンランド出身のKey、ツインGを擁する6人組の正統派へヴィ・メタル・バンドが、'06年に発表した
デビュー作で、リッチー・ブラックモアを師と仰ぐ、高い作曲能力と腕前を備えたG、見事な歌唱を披露するVo、
美しい旋律を紡ぐプログレ風味のKeyが核となって生み出す収録曲の数々が、とにかく絶品。
格調高いピアノのイントロから勢いよくスタートする①、叙情性の滲むサビメロにグッとくる②、キャッチーなサビと
緩急の効いた曲展開が素晴しい④、アコギによるイントロからドラマティックに盛り上がっていくバラード⑥、
勇壮なリフ・ワークを始め、Keyが大活躍する様式美メタル・チューン⑧、クリスタルな雰囲気を纏ってタイトに
疾走する⑪・・・と、「この1曲さえあればCD買っても後悔はない」と断言できるようなクオリティの楽曲がゴロゴロと
収録されているのだから半端じゃない。特に、確かな歌唱力を駆使して、胸に抉り込んでくるような
フックと哀感を備えた歌メロを連発するVoの存在は大きい。
これだけ完成度の高いアルバムを発表しておきながら、その後の活動の様子が殆ど伝わって来ない点が気がかりなので
(前述したアリ・コイヴネンの作品に楽曲を提供したぐらい?)、一日も早い2ndアルバムの発表を宜しくお願い致します。