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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 4701-4800
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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 4701-4800
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REVOLUTION SAINTS (2015-03-29 00:12:07)

WILD DOGSの一員としてデビューを飾り、その後数々のバンドを渡り歩き、ニール・ショーンにその才能を認められて現在はJOURNEYに籍を置く名ドラマー。
重さとキレを兼ね備えたパワー・プレイから、主張控えめのAOR/産業ロック向けドラミングまでこなせて、しかも歌唱力は本職顔負けという、歌って踊れる(?)オールラウンド・プレイヤーで、その評判に着目したFRONTIERS RECORDSのバックアップのもと、メロディックHRプロジェクト/バンド、REVOLUSION SAINTSではとうとうフロントマン・デビューまで飾ってしまった。
ただ、最近はパワー全開のドラミングを聴かせてくれる機会はめっきり減ってしまっていて残念。忙しくて断ったというWILD DOGSの再結成には是非参加して欲しかった・・・。


REVOLUTION SAINTS - Against the Winds ★★★ (2024-04-18 00:14:25)

今やJOURNEYと並んでディーン・カストロノヴォ(Vo、Ds)のメイン・ワークとなったプロジェクト、REVOLUTION SAINTSが'23年に発表した5thアルバム。
ディーン以下、アレッサンドロ・デル・ヴェッキオ(Key)、ジョエル・ホークストラ(G)、ジェフ・ピルソン(B)という顔触れに変化がないとはいえ、前作『EAGLE FLIGHT』リリースから僅か9ヵ月のブランクで新作登場というハイペースな活動っぷりには吃驚ですよ。これはプロジェクトが勢いに乗っている証なのか、単なる粗製乱造か、どっちだ?…と若干の不安を覚えながら再生ボタンを押したのですが、聴き終えてみると、どうやら前者であることが判明してホッと胸を撫で下ろした次第。
要所にアップテンポの楽曲が配された本編は、メロハー路線に大きく振られた『EAGLE~』から再びHR方向に揺り戻しが図られている印象で、正直収録曲のクオリティに関してはややムラが感じられなくもないのですが、それも飽くまで傑作だった前作と比較しての話。アレッサンドロ陣頭指揮のもと、OPナンバーにしてアルバムの完成度を確信するに十分な表題曲①、マイケル・パレス提供のフックに富む哀愁のハードポップ②、ジョエルのGも活躍する爽快なHRナンバー③(URBAN TALEのメンバーが作曲に関与しているじゃありませんか)…と、相変わらず並のバンドを寄せ付けぬクオリティを誇っています。中でもイントロから強烈に泣きまくるバラード⑦は、シンガー:ディーンの熱唱と相俟って本年度ベスト・チューン候補として眩い輝きを放つ名曲ですよ。
プロジェクトの盤石ばりを知らしめるに十分な、ド安定の1枚。


REVOLUTION SAINTS - Against the Winds - Show Me Your Light ★★★ (2024-04-19 00:50:37)

ディーンのVo、ジョエルのG、アレッサンドロのKeyとが一丸となって
猛烈な泣きを演出する名バラード。このレベルの名曲を必ずアルバムに
収録してくれるからREVOLUTION SAINTSは侮れませんよ。


REVOLUTION SAINTS - Eagle Flight ★★★ (2023-06-06 01:11:45)

紆余曲折を経て現在は目出度くJOURNEYに復帰を果たした、「歌うドラマー」ディーン・カストロノヴォがVoとDsを兼任して主役を務めるプロジェクトREVOLUTION SAINTS、’23年発表の4thアルバム。
デビュー作からの付き合いだったジャック・ブレイズとダグ・アルドリッチが脱退し、後任にはジェフ・ピルソン&ジョエル・ホークストラが加入。このメンバー・チェンジがアルバム作りにどの程度影響を与えたのか定かではありませんが、ギター・オリエンテッドな作風が志向されていた3rd『RISE』(’20年)に比べると、今回はハッキリとウェットな欧州風味が大増量。ダグのGでハードかつ景気よくスタートをきった前作から一転、ピアノの調べに導かれてしっとり幕が上がる本編OPからして、その作風の違いは鮮明です。
爽快なアメリカン・メロディアスHRテイストが薄れたことを残念に思う向きもあるやもしれませんが、この方向性こそがプロデューサーたるアレッサンドロ・デル・ヴェッキオの最も得意とするフィールドとも言えるわけで、なので完成度の高さは微塵も揺らいではいません。…つか寧ろ、ディーンの歌う猛烈な愁いを発散するサビメロに悶絶させられる③、涼し気に駆け抜けていく⑦、哀愁を帯びてキャッチーな⑧、重厚な泣きのバラード⑨…と、アレッサンドロが伸び伸びと曲作りに興じたことが容易に想像出来る逸品が集結していますよ。それでいて本編の締め括り役には、従来路線を受け継ぐ爽快なメロディック・ロック・チューン⑩を配するという隙の無い仕上がりっぷりにも舌を巻く次第。
プロジェクトの寿命が更に10年単位で伸びたことを確信させられる充実作です。


REVOLUTION SAINTS - Eagle Flight - Need Each Other ★★★ (2023-06-07 00:27:51)

ディーン・カストロノヴォのエモーショナルなVoと、
アレッサンドロ・デル・ヴェッキオのメロディ・センスとが
絶妙な化学反応を起こした哀愁のメロハー・チューン。
悲哀に満ちたサビメロには辛抱たまらんものがありますよ。
バンドがリーダー・トラックに選んだのも納得です。


REVOLUTION SAINTS - Light in the Dark ★★★ (2017-11-19 22:17:37)

「歌って叩ける実力派ドラマー」として順風満帆のキャリアを歩んでいたディーン・カストロノヴォでしたが、薬物及びアルコール依存と婚約者への家庭内暴力が発覚したことで運命は暗転。築き上げてきたキャリアは一夜にして完膚なきまでに失われてしまいました。まぁ完全に自業自得であり、事件に関しては全く同情はしておらんのですが、しかしその才能を惜しまずにはいられない身としては、彼氏がリハビリ施設に入って酒とヤクを絶ち、婚約者との関係修復も図り、その上でこのREVOLUSION SAINTSの2ndアルバムで更生の第一歩を踏み出したというならば、応援しないわけにはいきますまい!と。
再出発を祝うように、ダグ・アルドリッジ(G)、ジャック・ブレイズ(B)ら、お馴染みの面子が全員集結して、抒情メロディが華麗に舞うメロディックHRという、デビュー作で確立したサウンドもしっかりと踏襲。但し多数の作曲家が起用されていた1stに対し、今回の収録曲はプロデューサー兼Key奏者のアレッサンドロ・デル・ベッキオとメンバーの共作曲のみ。何より溜め込んでいた鬱憤を晴らすかの如く、本作ではよりハード・ロッキンな方向性が志向されていて、お陰で「バンド感」は過去最高をマークする一方、ことメロディについては“YOU’RE NOT ALONE”と“HERE FOREVER”という年間ベスト級の名曲が揃っていた前作比だと、少々フックが弱く感じられてしまうという。
いやそれでも、重厚な②や、ダグのGがフラッシーに駆け巡るハード・ナンバー③等、疾走曲から美しいバラードまで、優れた楽曲が目白押しの本作が、そこいらのメロハー物とは勝負にならないぐらいの完成度の高さを誇っていることは疑う余地はないんですけどね。


REVOLUTION SAINTS - Light in the Dark - Freedom ★★★ (2017-11-19 22:24:35)

作詞・作曲からGソロまで、ディーン・カストロノヴォが
ほぼ独力で書き上げたというミッド・チューン。
重厚なヴァースから、雄大な広がりを感じさせるサビメロへと
繋がって行くメロディ展開も秀逸で、
ディーンの「やる気」がヒシヒシと伝わって来るかのような出来栄えです。


REVOLUTION SAINTS - Revolution Saints ★★★ (2015-03-29 00:16:34)

ファンの間では歌の上手さが語り草になっていたディーン・カストロノヴォ(Ds)が、遂にガッツリとフロントマン役を担ったプロジェクト(ご本人曰く、バンド)のデビュー作。
これまでもJOURNEYのライブやアルバムで、その実力の程を垣間見せて来た彼氏ですが、こうして改めて聴くと本当に上手い。音程が正確とか高い声が出せるとかの基礎能力どころの話ではなく、曲に託されたエモーションを、余すところなく聴き手に届けられるレベルの上手さ。ゲスト参加して③でリードVoを取っているアーネル・ピネダと比較しても何ら遜色がないのだから、完全に「ドラマーの余技」レベルを超えてますよ。
そんなディーンが、FRONTIERS RECORDSお抱えの腕利きライター勢による、会心のメロディック・ロック・ナンバーの数々をエモーショナルに歌い上げるわけですから、もう勝ちは約束されたも同然。事実、胸が潰れんばかりに感動的な年間ベスト・チューン級の名曲③⑧を聴けば、本作が「もしやJOURNEYのアルバム以上の出来栄え?」と評判を得るのにも納得ですよ。
脇を固めるジャック・ブレイズ(B,VO)とダグ・アルドリッチ(G)のサポートぶりも実に的確。ジャックはともかく、これまでこの手の音と接点がなかった(よね?)ダグまでもが、③のソロを筆頭に、ニール・ショーンが憑依したかのようなGプレイでこちらを泣かせに掛かって来ます。⑤なんてまるでニール本人のよう・・・と思ったら、これは本当にご本人の手によるものでした。
とまれ、捨て曲なしの大傑作。メロハー愛好家ならば、何は差て置き、押さえといて損のない1枚ではないかと。


REVOLUTION SAINTS - Revolution Saints - Here Forever ★★★ (2015-03-29 22:12:23)

ビデオクリップが作られていることからも
バンドのこの曲に対する自信の程が伺える、
悲壮美に彩られた名バラード。
ディーン・カストロノヴォが熱唱するあまりに悲しいサビメロと
それを援護射撃するダグ・アルドリッチのクイクイと
涙腺に沁みこんで来るGプレイに滂沱の如く涙が溢れ出しますよ。


REVOLUTION SAINTS - Revolution Saints - You're Not Alone ★★★ (2015-03-29 22:18:24)

国内盤には、ゲスト参加したアーネル・ピネダがリードVoを担当したバージョンと、
ディーンがリードVoを取った2バージョンが収録されている、
“HERE FOREVER”と並んでアルバムのハイライトを演出する名バラード。
ここでもダグ・アルドリッチが、音数に頼らなくてもグッと前に迫り出して来る
Gソロで、ただでさえエモーショナルな曲調に一層感動的な華を添えてくれています。


REZINWOLF (2014-11-02 23:17:07)

イギリスはハーウィッチにて'09年に活動をスタート。同年発表のシングル“DEATHSTALKER”が評判となり、バンドはこれをフォローするツアーの英国内で行った後、'10年にEP『THE NIGHTMARE BEGINS・・・』を発表。これも好評を博したことでいよいよ自信を深めたバンドはアルバムのレコーディング作業に着手。'13年、プロデューサーにジェイムズ・スティーヴンソンを迎え、『CORRUPTION KINGDOM』と名付けられた1stフル・アルバムは'13年にリリースされた。
ところが好事魔多し。Vo兼Gとして、またソング・ライターとしてバンドの中心的役割を担っていたダニー・マーフィーが脱退を表明。
彼らにはこの逆境を糧に変え、次なる作品を早期に発表してくれることを期待したい。


REZINWOLF - Corruption Kingdom ★★ (2014-11-02 23:18:13)

イギリスはハーウィッチ出身の4人組スラッシャーが、'13年にドイツのインディーズ、KILLER METAL RECORDSから発表した1stフル・アルバム。
カッチリと整えられたプロダクションの下、デビュー作にして早くもメロディを歌うことに抵抗を感じさせないVo、速さのみに拘泥しない曲作り等、「80年代スラッシュ命!」と言うより、元々はメタルコア系のバンドとして活動を開始した連中なのかな?と思わされる、今時のエクストリーム・メタルの作法も飲み込んだモダンなスラッシュ・サウンドが持ち味。
尤も、スピードで一点突破を目論むのでない、構築感を携えたサウンドには「英国産スラッシュ」の伝統が脈々と受け継がれていて、何より随所でフラッシーなソロを閃かせるここのG(兼Vo)がバリバリのメタルヘッドであることは疑いようがありません。例えばメロディアスなGリフと歌メロをフィーチュアした⑦なんてまるで正統派HMですよ。
アグレッシブ且つスピーディに噛み付いてくる前半から、(比較的)ドラマティックな楽曲が並ぶ後半まで、ガーッと一気に聴き通してランニング・タイムはタイトに30分強。
実に爽快なスラッシュ・メタル・アルバムの好盤です。


REZINWOLF - Corruption Kingdom - Rage Against Us ★★★ (2014-11-03 20:59:13)

浮遊感漂わすインスト曲を頭において
激烈に疾走を開始するOPナンバー。
メロディックなGソロとアクセント的に
用いられたKeyサウンドがモダンな味わいを
感じさせたりも。


REZINWOLF - Corruption Kingdom - To Arm the Rebels ★★★ (2014-11-03 21:02:50)

アグレッシブではあるものの、Voにしろ
曲調にしろ一貫してメロディに流れがあり、
スラッシュ・メタルというよりは
英国伝統のHMナンバーといった趣き。
IRON MAIDENチックなツイン・リードGも
そうした印象を補強してくれます。


RICHARD HARRIS - My Boy ★★★ (2020-11-11 23:47:49)

『ワイルドギース』に『ジャガーノート』に『カサンドラクロス』…70年代イギリス製アクション映画には欠かせない俳優だった(晩年は『ハリーポッター』シリーズの初代ダンブルドア校長役で知られる)故リチャード・ハリス。プログレ・バンドのBEGGERS OPERAやドナ・サマー、グレン・キャンベルなんかもカヴァーした名曲“MACARTHUR PARK”を聴いてこの人のシンガーとしてのキャリアに興味を持ったところ、折よく過去のカタログがリイシューされたので、とりあえず購入したのが'71年発表の本3rdソロ・アルバム。
既成曲のカヴァーや書下ろしの新曲が入り混じる本作で聴けるサウンドは、もちろんHR/HMとは相当距離があるポピュラー・ミュージック。ただ、離婚により息子と離れ離れになってしまった父親の「我が子への想い」をコンセプトに据え、詩情豊かに綴られるストーリー仕立ての構成と、ハリスの包容力を感じさせるジェントリーな歌声が組み合わさることで、アルバムはプログレッシブ・ロック作品にも通じるドラマ性とメリハリを獲得。特に、哀愁に満ちたヴァースからサビにかけての劇的な曲展開が胸を打つ“PROPOSAL”、躍動感溢れるテンポ・チェンジが効果的な“LIKE FATHER, LIKE SON”や“THIS IS MY LIFE”、エルヴィス・プレスリーもカヴァーしたヒット・シングル“MY BOY”といった、ハリスのトム・ジョーンズばりの(それこそ『007』の主題歌を歌ったらハマリそうな)熱唱が炸裂する楽曲は、息苦しい程の盛り上がりを呈していて実に感動的ですよ。
右から左へは聞き流させない、ROBBY VALENTINE、MEATLOAFあたりがイケル方なら間違いなく楽しめる1枚ではないでしょうか。


RICHARD HARRIS - My Boy - Like Father Like Son ★★★ (2020-11-12 23:51:36)

リチャード・ハリスが作詞家のパートナー、
ジョン・ブルームリィと共作で書き下ろした楽曲。
中盤でテンポアップする躍動感溢れる曲調と、
ハリスの聴き手を包み込むような熱唱がマッチして
感動的でスケールの大きな盛り上がりを演出する名曲。
HRバンドがカヴァーしてもハマりそうです。


RICHIE SAMBORA - Stranger in This Town ★★★ (2010-12-19 23:28:57)

その昔、西新宿の今はもう潰れてしまったDISCLANDというCD屋の前で買い物中のリッチー・サンボラと遭遇、思い切ってサインを頼んでみた事があり(今振り返ると己の図々しさに赤面を隠せません)、嫌な顔一つ見せずにサインに応じてくれたその出来た人柄に感激させられて以来、BON JOVIというのはジョンよりも「リッチー・サンボラというギタリストが在籍しているバンド」という認識で刷り込まれているのですが、その彼氏が'91年に発表した初めてのソロ・アルバムがこちら。
ソングライター、ギタリストとしてのみならず、渋くエモーショナルな歌い手としての才能も発揮している本作には、仄かに土の薫りが漂うブルージーなロック・サウンドが満載。リッチーがリラックスして、楽しみながらレコーディング作業を行った事がじんわりと伝わってくる、飾り気のない作風が好印象な仕上がりで、どこかリック・エメット(TRIUMPH)のソロ作に通じる雰囲気有り。
BON JOVI的なキャッチーさはそれほどでもないし、余計な曲がないわけでもないのだが(①はいらんよなぁ)、伸びやかでメロディアスなGプレイと絶品の歌声、そして流石のメロディ・センスは十二分に堪能できる作品ゆえ、個人的にはBON JOVIの幾つかのアルバムよりもずっと贔屓にしている1枚だったり。
②④⑦⑩を筆頭に優れた楽曲は数多いが、取り分け本編のハイライト・ソングたる⑨は「この名曲を聴くためだけにこのアルバムを買うのだ」と思わず強要したくなる程ドラマティックな名バラードですよ!


RICHIE ZITO (2019-03-06 00:16:03)

80年代から90年代前半にかけてのHR/HMシーンを語る上で欠かすことの出来ない重要人物。70年代にセッション・ミュージシャンとして業界入りし、以降、関わる作品を次々に大ヒットに導く名物プロデューサー/コンポーザーとして盤石の地位を築く。関わった作品をいちいち挙げていくとキリがないので割愛。
ただ、意外にも長いキャリアを通じてソロ・アルバムとは縁がなく(多忙過ぎたのか)、’06年にFRONTIERS RECORDSから発表した『AVALON』が、作曲/レコーディング両面で自らが陣頭指揮を執り仕上げた初めての作品なのだとか。


RICHIE ZITO - Avalon ★★★ (2019-03-06 00:17:54)

80年代のヒット作には欠かせない存在だった名物プロデューサー兼ソングライターのリッチー・ジトーが、久々にHR/HMシーンの第一線に復帰。自らプロデュースとコンポーズ、更にG、B、Keyまで兼任するマルチ・アーティストっぷり全開で立ち上げたメロハー・プロジェクトAVALONが、FRONTIERS RECORDSから'06年に発表した1stアルバム。
ジョー・リン・ターナー、ジェセフ・ウィリアムズ、ジョルジオ・モロダー、エリック・マーティン、リッチー・コッツェン、フィリップ・バードウェルetc…と、豪華なゲストVoを迎え制作されているだけに、きっとゴージャスなポップ・メタル・アルバムに違いない!…と思いきや、淡々と刻まれるGリフに乗せてヒューゴ(ex VALENTAINE)が哀愁のメロディを歌い上げるOPナンバー①を手始めに、プロダクションにしろ楽曲にしろ、意外なぐらい飾り気を抑えたシンプルな仕上がりで意表を突かれました。
尤も、70年代からキャリアを積み上げてきたベテランゆえこの作風は原点回帰とも言えますし、何よりも作りがシンプルな分、この人の持ち味である卓越したメロディ・センスや、フックを設けた曲作りの巧さが際立ちます(バラード作りの手腕にも鈍りなし)。特にエディ・マネーがVoを担当し、Gの活躍ぶりが「NWOBHMの名曲」的風格を漂わす③、ダニー・ヴォーンの伸びやかで暖かな歌声が映える⑤、ミカエル・アーランドソンを思わす⑥(Voはヒューゴ)等は、このプロジェクトの魅力を端的に伝えてくれる本編のハイライト。
これだけの完成度を誇りながら、発表当時大して話題にもならず、本作がこのプロジェクトの唯一作というのは解せないったらないですよ。


RICHIE ZITO - Avalon - Avalon ★★★ (2019-03-07 00:49:57)

郷愁をそそるサビメロが絶品のアルバム表題曲。
この曲をダニー・ヴォーンに歌わせているのが正に慧眼で
彼のハート・ウォーミングな歌声は間違いなく
楽曲の完成度を更に数段引き上げてくれていますよ。
何気にGソロも素晴らしい。
個人的にはアルバム収録曲中、最も愛している楽曲です。


RICHIE ZITO - Avalon - Nightmare ★★★ (2019-03-07 00:44:37)

リッチー・ジトー自ら奏でる熱を帯びたGの活躍もあって
80年代初頭のHMの名曲的な風格すら感じられる気がしますよ。
エディ・マネーのVoもハマっています。
この人からこういうタイプの楽曲が出てくるとは思っていなかったので
「色々な引出し持ってるなぁ」と、改めて感心することしきりでした。


RICK PRICE (2019-07-10 00:19:04)

音楽一家に生まれ育ち、若くしてセッション・ミュージシャンとして名を上げると、'88年に行われたオーストラリアの建国200年祭のテーマ・ソングを歌ったことで知名度大幅アップ。'90年にソニーとの契約を交わし、'91年に1st『HEAVEN KNOWS』でデビュー。シングル“NOT A DAY GOES BY”が全豪チャートTOP5入り、アルバムもチャート最高第3位の大ヒットとなる。
その後も定期的にアルバム・リリースを重ね、近年だと、'17年に同郷のシンガー/ソングライター、ジャック・ジョーンズと組んで発表した、米ウェスト/コーストの名曲にトリビュートを捧げるカヴァー曲集、その名も『CALIFORNIA DREAMING』がアルバム・チャートTOP10に入るヒットを記録している模様。


RICK PRICE - Heaven Knows ★★★ (2019-07-10 00:20:20)

デビュー前から話題を集めていたオーストラリア出身のシンガー/ソングライター、リック・プライス(Vo)がSONY MUSICとの契約を得て、マイケル・トンプソン(G)、ジョン・ロビンソン(Ds)らLAシーンでも指折りの実力派セッション・ミュージシャン達をバックに従えてレコーディングを行い、'93年に発表した1stアルバム。
オーストラリアと聞くと、どうしてもAC/DC系のワイルドなロックンロールを想像してしまいがちですが、ここで披露されているのは、清潔感漂わすイケメンなご本人のルックスと、透明感のある歌声を反映させたような、瑞々しく洗練されたハードポップ。オーストラリアの澄み渡った広い青空を想起せずにはいられない甘く爽やかなサウンドからは、アーシーな雰囲気や埃っぽさは殆ど感じられません。
作品全体としてはHR/HMとは若干の距離を感じざるを得ない音楽性ではあるものの、哀愁を効かせつつ溌剌とロックする③や、ホットなGプレイがフィーチュアされた(個人的にアルバムのハイライト・ナンバーに推したい)エネルギッシュな名曲⑥もあったりするので油断は禁物。勿論「そりゃヒットするわ」というフックの備わった、全豪シングル・チャート最高第5位にランクインした先行シングル曲②や、これまた話題を呼んだらしいアルバム表題曲でもある甘美なバラード⑤といった、アルバムの主役たるポップ路線の楽曲の完成度の高さも、いくら誉めても誉め足りないぐらいですよ。
いきなり総合チャート最高第3位にランクインを果たしたという大ヒット作というのも納得の、キャッチーなメロディ大盤振る舞いの名作。


RICK PRICE - Heaven Knows - Church on Fire ★★★ (2019-07-11 00:19:19)

シングル・カットされたわけじゃないが、アルバムのハイライト・ナンバー。
心地良くドライヴする演奏、透明感も湛えた哀愁のメロディ、
リック・プライスの清涼感溢れる歌声に、ホットなGソロまでトッピングされて
その名曲ぶりときたら、この曲目当てにアルバム『HEAVEN KNOWS』購入しても
お釣りが来る勢いですよ。


RICK PRICE - Heaven Knows - Not a Day Goes By ★★★ (2019-07-11 00:14:15)

リック・プライスの名を知らしめたデビュー曲。(全豪チャート最高第5位)
乾いた哀愁を帯びたメロディが、適度にロックのエッジを効かせた演奏と
爽やか&伸びやかなリックの歌声でキャッチーに包まれた名曲。
そりゃヒットしますわなと。


RICK SPRINGFIELD - Living in Oz ★★★ (2024-09-11 23:58:40)

個人的にブルース・スプリングスティーンとごっちゃになってしまうことが多かったリック・スプリングフィールド。オーストラリア出身で、長らくの下積み時代を経て80年代初頭にまず役者としてブレイクを果たした彼が、俳優/シンガーとして人気絶頂の時期にあった’83年にリリースした7枚目のソロ・アルバムがこちら。
無精髭生やして精悍さをアピールするイメージ戦略の変化が物語る通り、本作においては「歌えるアイドル俳優」から「本格派ロック・シンガー」への転身を企図。それに伴い、より力強さを増したご本人のVoといい、サウンドを引き締めるエッジの効いたGに躍動するリズムといい、これまでよりも格段にHR色(アリーナ・ロック風味)が増強された仕上がりとなっています。
勿論、『ブレードランナー』風のPVも作られたOPナンバー①を筆頭に、シンセを生かしたアレンジ等には従来のニューウェーブ風味も留められていますが、それ以上に印象に残るのは、ライブ映えするノリの良さと、一緒に歌いたくなるキャッチーなコーラス・ワークに彩られたメロディアスHRナンバーの数々。中でもレゲエ調のヴァースからサビメロでは爽快な疾走へと転じる曲展開が秀逸な②と、煌びやかに踊るシンセと哀愁のメロディの援護射撃を受けてキャッチーに駆け抜けるアルバム表題曲④は、「リック・スプリングフィールドってニューウェーブ・フィールドの人でしょ?」というこちらの認識をぐるっと引っ繰り返してくれるインパクトを放っていましたよ。
そんなわけで、HR/HMリスナー向け入門盤としてもお薦めの1枚であります。


RICK SPRINGFIELD - Living in Oz - Living in Oz ★★★ (2024-09-13 00:53:44)

Gが刻む印象的なリフと煌びやかなシンセを纏って
軽快に疾走するアルバム表題曲。哀愁のメロディを
熱唱するリックのVoも力強さを増していて、
本作のHR志向を感じさせる仕上がりとなっています。


RIGOR MORTIS - Rigor Mortis vs. The Earth ★★★ (2020-03-25 00:35:05)

1stで歌っていたブルース・コルビットが脱退。ケイシー・オア(B)と新たに加入したドイル・ブライト(G)がVoパートを分け合うツインVo体制への陣容替えを経て、RIGOR MORTISが’91年にTRIPLE X RECORDSから発表した2ndアルバム。
後にMINISTRYやGWAR、SPEEDEALER、WARBEAST等に参加することとなる猛者たちにより構成されたバンドであり、はっちゃけたアートワークや、RAMONESのカヴァー⑥の激ハマりっぷりからも、彼らに関しては「テキサスの暴れん坊」的なイメージが強いのですが、本作で聴けるのは剛柔使い分けるGプレイといい、思わず一緒に叫びたくなるギャング・コーラスといい、スピードは若干抑え気味に、その分ダイナミズムとノリ易さの増強が図られた、意外なぐらいキャッチー(ポップという意味に非ず)なスラッシュ・メタル。
特にANNIHILATORを思わすインスト序曲①でムーディにアコギを奏でたかと思えば、痙攣気味に刻まれるリフと高機動力を生かして音数多く駆け巡るリズムとが、焦燥感をまき散らしながら突っ走るスラッシュ・ナンバー②③④⑦⑪等では鼓膜を切り裂くように弾きまくったりと、振れ幅の大きなパフォーマンスで楽曲をグイグイ牽引するマイク・スカシア(G)の存在はこのバンドの大きな武器。6分以上に及ぶ緩急を飲み込んだ曲展開で畳み掛ける本編のハイライトたる⑤⑩の魅力は、彼氏のG抜きには語れませんよ。
こぢんまりとしたプロダクションは些か迫力に欠けますが、'91年というHR/HMシーンの一大転換点に発表されたスラッシュ・メタル・アルバムの中では、トップ集団に食い込む完成度を提示してくれている1枚じゃないかと。


RIGOR MORTIS - Rigor Mortis vs. The Earth - Mummified ★★★ (2020-03-26 00:06:24)

ANNIHILATORの“CRYSTAL ANN”を思わすムーディなイントロから
せかせかと前のめりに突っ走るアルバムOPナンバー。
執拗なリフの刻みから、華麗とさえ表現できそうなソロ・パートまで
楽曲を牽引するGの活躍ぶりがここでも際立っています。


RIGOR MORTIS - Rigor Mortis vs. The Earth - Sog ★★★ (2020-03-25 23:53:12)

スラッシュ・メタル・ソングとしてはテンポは抑え気味ながら
リフにソロに縦横無尽に駆け巡るマイク・スカシアのGと
煽るようなシャウトVoが焦燥感を高め、6分以上に及ぶ長尺をダレさせません。


RIK EMMETT - Absolutely ★★ (2008-10-20 01:02:00)

人間関係の悪化から、TRIUMPH脱退を余儀なくされたリック・エメット(G)が、'90年に発表した初のソロ・アルバム。
TRIUMPH時代に彼が一手に担っていた、クラシカルorスパニッシュ風味のメロディや、ドラマティックな曲展開、
そしてブルーズに由来する「泣き」といった要素を期待すると、終始リラックスしまくった、ヘヴィ・メタルはおろか、
ハードロックとも大分距離を感じさせるポップな作風に、思わず肩透かしを食ってしまう本作。
リック・エメット作品でなければ、普段、余り腰を据えて聴く機会のない和み系の音楽だったりするのだが、
それも師匠による燻し銀の魅力と、説得力に溢れたVoとGの腕前、そして作曲センスを持ってすれば、聴き応えのあるモノに早代わり。
取り敢えず、心地良いグルーヴに体が揺れる②、高原を吹き抜けて行く一陣の微風のように爽やかな(?)③、アカペラVoで始まり、
へヴィな前半からテンポアップして盛り上がっていく、本編屈指のハードロック・ナンバー⑥、サックスをフィーチュアした
お洒落で溌剌とした⑨辺りは、メロディ愛好派のロック・ファンの感性に必ずや訴えかけて来るものがある・・・はず。
正直、初めて本作を聴いた時は「俺が聴きたいのと違うなー」と思ったりもしたのだが、AIRTIMEがあり、かつTRIUMPHの
再結成すら現実味を帯びて来た現在では、心穏やかに「これはこれでOK!」と受け入れられる1枚。良く出来てます。


RIK EMMETT - Good Faith ★★ (2008-11-04 23:02:00)

リック・エメットが'03年に発表した(ソロとしては今のところ最後の作品となる)8thアルバム。
ジャズだったりブルーズだったりAORだったりと、アルバム毎に作風が異なるエメット師匠のソロ作だけど、
今回は完全にギターよりも「歌」が主役のポップス路線。しかも、どちらかと言えばホンワカ和み系の楽曲が
大勢を占め、彼独特の、洗練された哀メロが聴かれる場面は少ないため、一般のロック・リスナーにとっては、
最も取っ付き難い作品に仕上がっている。(かも)
こちとらファンなので、「艶っぽいトランペットの音色が、ムーディでアダルトな雰囲気を醸し出す④は良いねぇ」とか、
「清々しさとポジティブなムードに満ちた⑧で聴かれる、エメット師匠の伸びやかなVoは最高でしょう」とか、
「⑨でサックスが奏でる泣きメロは胸に沁みるねぇ」とか、良い所探しに余念がないわけだが、
ファン以外には、このハード・ロッキンなエッジと、フックに乏しい内容はちと辛いか。
とは言え、作品自体のクオリティは間違いなく高いし、個人的には決して嫌いじゃない1枚。
本作発表後、リック・エメットは再びHRフィールドへと活動の場を移し、AIRTIME結成~TRIUMPH再結成へと動いていく事となる。


RIK EMMETT - Handiwork ★★ (2008-11-02 02:38:00)

ジャズにフォークにワールド・ミュージック・・・様々な音楽のエッセンスを消化吸収した、アコースティカルで叙情的な作風が
『TEN INVITATIONS FROM THE MINSTRESS MR.E』を思わせる、'02年リリース、リック・エメット7枚目のソロ・アルバム。
何度トライしても、本編の途中で寝てしまう作品でもあるのだが、それは決して内容が退屈だからなのではなく、
全編に溢れる叙情メロディが余りにも心地良いから。まぁ、HRとはかなり距離のある、刺激に欠ける音楽性ゆえ・・・というも
なくはないのだろうが、繊細にしてソウルフルなGによって紡ぎ出される、リック・エメット印の洗練された哀メロの威力は
とにかく強力無比。リリカルに絡み合うピアノとアコギに惚れ惚れとなる②、ジグ(舞曲)の要素を取り入れた、
躍動感に満ち溢れたGプレイがTRIUMPH時代を彷彿とさせる③、ラテン風味の哀愁とグルーヴが封じ込められた⑥、
タイトル通り“夕暮れ時"を思わせる郷愁と物悲しさが絶品の⑨を筆頭に、美しくメロウな楽曲の数々は
メロディ愛好派リスナーの心の琴線を必ずや刺激する筈。
それにしても、エメット師匠のアコースティック・ギターの腕前は、本当に半端ない。ここまで「深い」音色で
アコギを爪弾けるミュージシャンは、例えロック・シーン広しとは言えそうはおらんでしょう。
リック・エメットというミュージシャンの懐の広さ、底の深さを実感できる内容に仕上がっている1枚。是非お試しあれ。


RIK EMMETT - Handiwork - Libre Animado ★★ (2008-11-02 10:23:51)

リック・エメットお得意の、ラテン風味が取り入れられた
哀愁のインスト・ナンバー。
本当に、この手の曲を演らせると上手いなぁ。


RIK EMMETT - Handiwork - Twilight ★★ (2008-11-02 10:26:54)

“TWILIGHT"というタイトル通り、夕暮れ時の郷愁や
物悲しさが漂ってくるような、叙情的なインスト曲。
滑らかに爪弾かれるアコースティック・ギターの美しい音色に、
ただただ聴き惚れるばかり。
普通に弾いたって、全体にこんな「深い」音色では鳴りませんて。


RIK EMMETT - Handiwork - Two Jigs ★★ (2008-11-02 10:18:57)

タイトル通り、ジグ(舞曲)のメロディを取り入れた
軽快なインスト小曲。
メロディアスで躍動感溢れるGプレイが最高に素晴しく、
アコギ一本でここまで「聴かせる」事の出来るミュージシャンは
ロック・シーン広しと言えどもそうはいない。


RIK EMMETT - Ipso Facto ★★ (2008-10-20 16:46:00)

「ソフト過ぎる」「もっとロックして欲しい」と批判された1stソロ・アルバム『ABSOLUTERY』のポップな作風を
反省したのか(個人的には、あれはあれで良かったと思うけど)、いきなりGがホットに弾きまくられるハード・チューン①で
本編の幕が開く、リック・エメット師匠、'92年発表の2ndソロ・アルバム。(邦題も判り易く『ストレート・アップ』)
全体的な仕上がりとしては、ソロ・デビュー作の方向性を順当に受け継いだロックンロール路線ながら、
前作に比べ、楽曲にハード・ロッキンな「勢い」や「熱さ」が漲っているのが本作の大きな特徴で、
それに併せて、曲展開のダイナミズム、ブルーズ風味の「泣き」といった、TRIUMPH時代を想起させる
(ファンがリック・エメットに期待する)要素が、ある程度戻ってきているのが嬉しい。
特に、渋く、エモーショナルに泣きまくるブルージーなバラード⑧は、「来た来た来たぁ!」と思わずガッツポーズを
取りたくなる程、エメット師匠入魂のGプレイと歌声が堪能できる、涙腺決壊必至の名曲。
また、アコギ一本で爪弾かれる味わい深いインスト曲⑤や、押しと引きを心得た曲展開が魅力の⑦、辛抱堪らんくらい
熱く盛り上がっていく⑩、小粋な小曲⑭辺りは、TRIUMPHのオリジナル・アルバムに収録されていてもおかしくない完成度の高さだし、
⑤を筆頭に、本編の随所にフィーチュアされ、楽曲に都会的な哀愁を加味するサックスの音色も、非常に効果を上げていて◎。
TRIUMPH時代と、ソロ・アーティストとしてのリック・エメット。両者のスタイルに上手く折り合いが付けられた、
TRIUMPHファンが聴いても失望する事のない1枚に仕上がっているんじゃないかな、と。


RIK EMMETT - Ipso Facto - Can't Lie to Myself ★★★ (2008-10-20 17:15:51)

猛烈な「泣き」を伴った、エメット師匠入魂のVoとGが
息苦しいほどの盛り上がりを演出するダイナミックな名曲。
もう「泣くがいい、声を上げて泣くがいい」って感じ。


RIK EMMETT - Ipso Facto - Lickity Bit ★★ (2008-10-20 17:08:17)

エメット師匠のアコースティック・ギターの妙技が堪能できる、
軽やかなインスト・ナンバー。
TRIUMPHのオリジナル・アルバムに収録されていても違和感はない。


RIK EMMETT - Ipso Facto - Out of the Blue ★★★ (2008-10-20 16:58:24)

1stソロでは意図的にTRIUMPH的な要素は封印していた
エメット師匠なれど、この曲では、得意のエモーショナルで
ブルージーな、泣きのGとVoが全開。
聴く度にしみじみと泣ける、絶品のバラードに仕上がっています。
ちなみに2ndアルバムは原題が『IPSO FACTO』、
邦題が『ストレート・アップ』


RIK EMMETT - Ipso Facto - Rainbow Man ★★ (2008-10-20 17:12:17)

ノリの良い前半から、叙情的な中盤を経て、ダイナミックに
盛り上がる後半と、メリハリの効いた曲展開が秀逸。
2ndアルバム収録曲の中で、最もTRIUMPH時代のノリを感じさせる1曲かも。


RIK EMMETT - Live at the Berklee ★★ (2008-11-01 01:17:00)

'00年1月に、ボストンは、かのバークリー音楽大学において行われた希代の名ギタリスト、
リック・エメットのソロ・コンサートの模様を収録したライブ・アルバム。
ステージ上にはギターを抱えたリック・エメットただ一人、リズムは全て打ち込みというシンプルな編成から、
てっきり「エメット師匠を囲むアコースティックな夕べ」ってな感じのまったりとした内容を想像していたのだが、
確かに会場の雰囲気は暖かで和気藹々とした空気が漂っているものの、エメット師匠の演奏は、これがすこぶるエネルギッシュで、
ショウにはしっかりと緩急が演出されている。終盤の盛り上がりっぷりなんて、かなりのものじゃあないでしょうか?
ただ、やはり本作においても個人的に耳を惹かれるのは、師匠の繊細な表現力が最大限に発揮されるメロウな楽曲の数々。
取り分け、タイトル通り「メランコリック」な曲調が心地良い④、ジェフ・ベックばりに泣きまくるバラード⑩、
そして、ラテン風味薫る哀愁のメロディが胸に沁みるソロ時代屈指の名曲⑫は、生演奏がゆえにより一層エモーショナルな
仕上がりとなっていて感動的・・・つーか、この作品について言いたい事は、↑上の方が殆ど全て語ってくれていますね、はい。
HR/HM界において、最も敬愛するギタリストの一人でありながら、未だにエメット師匠のライブを
見たことがない我が身の心の隙間を埋めてくれる、聴き応え十分の実況録音盤。来日してくんないかなぁ。


RIK EMMETT - Raw Quartet ★★ (2008-10-29 22:38:00)

アコースティカルな『TEN INVITATIONS FROM THE MINSTRESS OF MR. E』、ジャジーな『SWING SHIFT』に続く、
ルーツ・ミュージック三部作のトリを飾る作品として「ブルーズ」をテーマに制作、'99年にリリースされた
リック・エメット6枚目のソロ・アルバム。(ちなみに国内盤が発売された最後の作品でもある)
オール・インストだった『TEN~』や、本格的なジャズ作だった『SWING~』に対し、今回は歌入り、
しかもアップテンポの④⑩を収録するなど、よりハードな作風ということで、前2作に比べグッと取っ付き易い内容に
仕上がっていると言える本作だが、飽くまで直球勝負の「ブルーズ」であり、「ブルージーなHR」というわけではないので、
その渋さゆえ、地味(退屈)に感じてしまう若いメタル・ファンも多いかもしれんなぁ、と。
ただ、エメット師匠がノリノリでプレイしている姿が目に浮かぶような本編には、楽しげな雰囲気が充満していて、
何より、彼の説得力と表現力に満ち溢れたVoとGのお陰で、最後まで退屈することなく聴き通す事が出来る。
特に、TRIUMPH時代の名曲“LITTLE BOY BLUES"を彷彿とさせる、師匠の哀メロ職人としての腕前がスパークしまくった、
絶品のバラード・ナンバー⑥⑩におけるエモーショナルな泣きっぷりは強烈極まりなく、
この2曲を聴くためだけにでも、本作は購入する価値が大いにあるというもの。
派手さ皆無の落ち着いた作風ゆえ、逆にリック・エメットという希代の名ギタリストの実力がハッキリと確認できる1枚かと。


RIK EMMETT - Raw Quartet - The Last Goodbye ★★★ (2008-11-01 01:22:35)

一音一音に魂の込められた泣きっぷりに
涙腺が激しく刺激される、エモーショナルで感動的な
インスト・バラード。


RIK EMMETT - Raw Quartet - Too Little Too Late ★★★ (2008-11-01 01:26:30)

アルバム『RAW QUARTET』の中において、
“THE LAST GOODBYE"と双璧を為す泣きの名バラード。
インストの“THE LAST~"に対し、こちらは歌入り。
エメット師匠の渋くソウルフルなVoと、
そのVoと同じくらい雄弁に「歌う」Gが、とにかく胸に沁みます。


RIK EMMETT - Res 9 ★★★ (2017-01-28 08:10:57)

近年はすっかりマイペースな活動が板についているカナディアン・ロック界の至宝、リック・エメット先生から久々に届けられたソロ・アルバム。純粋な新作としてはAIR TIME以来となるのでしょうか?(AIR TIMEの2ndもずっと待ってるんだけどなぁ)
自ら「これまで発表して来たソロ作の集大成的内容」と語る本作は、ハード・ドライヴィンな①にて幕が上がり、アレックス・ライフソン(RUSH)が客演を果たしたポップ・チューン②、ジェイムズ・ラブリエ(DREAM THEATER)が流石の喉を披露するバラード③…といった具合に、バラエティ豊かにして高品質な楽曲をズラリ収録。過去のソロ作同様、HR/HMアルバムとして括るには少々音圧が不足気味ですが、そんなこたぁエメット師匠入魂の歌声とエモーショナルなGの技前が濃厚に絡みつく名曲⑤や、ラブリエ、ライフソン、エメットの豪華共演が実現したダイナミックなラスト・ナンバー⑩の圧倒的素晴らしさの前には枝葉末節であると。
そして何より本作のトピックはボートラ収録の⑪ですよ。ギル・ムーア、マイク・レヴァインの盟友がゲスト参加しているこの曲は、言わば局地的なTRIUMPH再結成。欲を言えば“必戦体勢”タイプの劇的な楽曲か、もしくは“ALL THE WAY”のようなハード・ナンバーだったら尚感涙に咽んだと思いますが、“SUITECASE BLUES”に通じるこうした抒情ナンバーもTRIUMPHならではの魅力に溢れていて、これはこれで大変オツな出来栄え。
尚、本作は発表名義(RIK EMETT&RESOLUTION 9)が物語る通り、ツアーを念頭に正式なバンド形態で制作されているとのこと。でしたら是非とも願・来日。


RIK EMMETT - Res 9 - End of the Line ★★★ (2017-01-29 09:05:17)

HR/HMとは若干距離を感じさせる本編中にあって
豪快に刻まれるGリフと、炸裂感溢れるリズムをフィーチュアした
この曲は、間違いなくHRナンバーとして存在を主張しています。
リードVoをジェイムズ・ラブリエ(DREAM THEATER)と
リック・エメットが分け合い、更に2ndソロではRUSHの
アレックス・ライフソンが客演を果たすという
本編の締めに相応しいダイナミックな仕上がりの一篇。


RIK EMMETT - Res 9 - Grand Parade ★★★ (2017-01-29 09:12:00)

リック・エメット(Vo)、マイク・レヴァイン(B)、ギル・ムーア(Ds)
のHRトライアングル、ここに復活!な1曲。
TRIUMPHは再結成を果たしたものの、新作がリリースされる気配は
まったくないため、こうして再び三人の共演が実現した
楽曲を聴けるのが嬉しくてもう。欲を言えば
もっとギンギンにロックしている楽曲だったら尚嬉しかったのですが
往年の名曲“SUITECASE BLUES”にヒントを得て書かれたという
この抒情ナンバーだって、うっとり聞き惚れる素晴らしい出来栄えですからね。


RIK EMMETT - Res 9 - The Ghost of Shadow Town ★★★ (2017-01-29 09:23:12)

じわじわ~っと哀愁が溢れ出すイントロだけで「はいきた名曲」と。
グッと抑えたヴァースから、エモーションを一気に解き放つ
サビメロの熱唱ぶりと、胸搔き乱されずにはいられない入魂のGプレイに、
これぞエメット師匠!と咽び泣きながら姿勢を正したくなる
アルバムのハイライト・ナンバーです。


RIK EMMETT - Swing Shift ★★ (2008-11-02 23:44:00)

ルーツ・ミュージック三部作の第2弾として「ジャズ」をテーマに制作、自ら立ち上げたOPEN HOUSE RECORDSから
RIK EMMET & OHC名義で'98年にリリースした、リック・エメット師匠、5枚目のソロ・アルバム。
発表当時、本作に初めて触れた時は、エレキの「エ」の字もロックの「ロ」の字も見当たらない本格的なジャズ路線に
「こりゃアカン」と2、3度聴いたきりで投げ出してしまった記憶があるのだが、今回、この文章を書くに当たって
改めて棚から引っ張り出してきて聴き直してみたら・・・あれ?けっこう良いよ?これ。
俺がリスナーとして成熟して、ジャズも聴けるようになったから・・・なんて事はなく、単にじっくりと腰を据えて
聴いてみたら、メロディの良さが再発見できただけの事で、まぁ、中には和み系ナンバーもあるにはあるが、
軽快な前半を経て、中盤から哀感が滲み出し始めるアルバム表題曲の③、叙情味を増幅するKeyアレンジが秀逸な④、
広大な大地を、地平線に向かって一人車を走らせるかのようなロマンティックな曲調と、その中にブレンドされた
一抹の寂しさが胸を打つ⑤、優雅で洗練された泣きのスロー・ナンバー⑨と、随所にリック・エメットならではの
アーバンで洗練された哀メロが堪能できる楽曲が配置され、本編の流れをグッと引き締めている。
これらの楽曲を彩る、エメット師匠が絶妙なニュアンスで爪弾くアコースティック・ギターの味わい深い音色が
また格別で、取り分け、⑤のアコギ・プレイにおける切な過ぎる高音部分は絶品。心底蕩けさせて頂きました。
刺激には乏しいが、美しいメロディを味わい深い演奏で聴かせてくれる1枚。秋の夜長に、もしくはドライブのお供にどうぞ。


RIK EMMETT - Swing Shift - Santa Fe Horizon ★★★ (2008-11-03 20:53:22)

地平線に向かって真っ直ぐに伸びる一本道を、
ひたすら車で走り続けているかのような気分が味わえる、
ロマンティック且つ美しい哀メロ・ナンバー。
絶妙なニュアンスで爪弾かれ、胸をキューっと締め付ける
アコギがとにかく絶品。


RIK EMMETT - Swing Shift - Veronica's Blue Walls ★★ (2008-11-03 20:58:33)

宮廷音楽風の優雅さを漂わせる、
洗練された泣きのスロー・ナンバー。
悲哀に満ちたアコーディオンの音色には、
堪らんもんがありますな。


RIK EMMETT - Ten Invitations from the Mistress of Mr. E ★★ (2006-03-23 22:00:00)

リック・エメットがクラシック・ギターに挑んだ(と言うにはリラックスした作風だが)オール・インスト・アルバム。
ロケンロール!的エネルギーや激しさは皆無の音楽性なれど、リック・エメットのアーバンな雰囲気漂わせた絶品のギター・プレイと、叙情メロディに彩られた楽曲の数々は、TRIUMPH時代の“LITTLE BOY BLUES"、ソロになってからの“OUT OF THE BLUE"といったスロー・ナンバーにグッと来た経験の持ち主なら、時が経つのも忘れてドップリと浸れる事をお約束する一枚。
長い夜のお供にお薦めです。


RIK EMMETT - Ten Invitations from the Mistress of Mr. E - El Cuento Del Gadio ★★★ (2006-03-26 17:55:27)

リック・エメット版“SPANISH GUITAR"とでも言うべき、ラテン・フレイバー薫る哀愁を帯びた曲調が非常に魅力的。(こちらはインスト曲だけど)
そのギター・プレイから濃厚な泣きを発散するゲイリー・ムーアに比べ、リック・エメットのギターは泣いてはいても、常にどこか都会的なお洒落な雰囲気を漂わせる。夜の首都高のドライブ中に流したら、ピタリとハマること間違いなし。


RIK EMMETT - The Spiral Notebook ★★ (2008-10-23 23:04:00)

前作『IPSO FACTO』から3年のブランクを経て、'95年に発表されたリック・エメットの3rdソロ・アルバム。
彼のソロ作は、ポップス路線だったり、ロックンロール路線だったり、ブルーズ路線だったり、ジャズ路線だったりと、
作品毎にカラーが異なり、またその刺激の少なさゆえ、ファン以外には取っ付き難く感じられる内容の
アルバムが少なくないのだが、どっこい、AOR色が強く打ち出された本作はその例外。HRテイストこそ前作から
かなり後退してしまったものの、その分、メロディのフックと哀愁は大幅UP。お陰でエメット師匠のハイテクニックに
裏打ちされた、一音一音に魂の込められた、エモーショナルで繊細な表現力に長けた絶品のGプレイと歌唱が映える映える。
ただ譜面通りに、正確に歌ったりギターを弾いたりするだけじゃ、絶対にこの深みや情感を演出する事は叶いませんぜ。
メロディアスで温かみに溢れた①、レゲエのリズムに叙情メロディが乗っかる②、絶妙なニュアンスで爪弾かれる
アコギに思わず腰が砕ける③、ソウルフルな歌声が心地良い④、サビのフックが強力な⑤、産業ロック風味のバラード⑥、心地良く弾む⑦、
ポップ・センスが巧みに活かされた⑧⑨、TRIUMPH時代を彷彿とさせる、ダイナミックで陰影に富んだ曲調に引き込まれる⑩、
徐々に熱を帯びていくGとVoが圧巻の迫力を誇る、本編随一のハード・ナンバー⑪・・・と、最初から最後まで一切の捨て曲なし。
極上のVoとG、心に沁みる美しいメロディの数々・・・エメット師匠のソロ・アルバムの中でも屈指の完成度の高さを誇る本作。
師匠の入門編として一般のロック・ファンにも強くお薦めしたい1枚。(個人的にもこの作品が一番好きだ)


RIK EMMETT - The Spiral Notebook - Raise High ★★ (2008-10-25 21:31:23)

レゲエ調のまったりとしたリズムの上に
哀愁を帯びたメロディが乗っかる、
曲作りの上手さとアレンジ・センスの良さが光る1曲。


RIK EMMETT - The Spiral Notebook - The Hardest Part ★★★ (2008-10-25 21:47:03)

3rdアルバムの中でも一際そのハードさが光りを放つ、
ブルージーなHRナンバー。
後半へ進むにつれて、熱く、激しく熱を帯びていく
VoとGのパフォーマンスがとにかく圧巻。
TRIUMPHの名曲“ROCKN'ROLL MACHINE"を彷彿とさせる
クライマックスのGプレイには聴き惚れます。


RIK EMMETT - The Spiral Notebook - The Longing ★★★ (2008-10-25 21:35:09)

美しく感動的な、珠玉の名バラード。
エモーショナルな歌声の素晴しさも然る事ながら、
やはり白眉は「表現力豊かなGプレイ」のお手本のような、
一音入魂のアコギ・プレイ。聴く度に腰が砕けそうになります。


RIK EMMETT - The Spiral Notebook - The Numbers Game ★★ (2008-10-25 21:42:00)

洗練されたハード・ポップ・チューン。
仄かに漂う哀愁がただひたすらに心地良い、
エメット師匠の優れたポップ・センスが堪能できる1曲。


RIK EMMETT - Then Again: Acoustic Selections From The Triumph Catalogue ★★★ (2024-07-26 01:07:39)

歌って良し、弾いて良し、書いて良しの三拍子揃った人間国宝級ギタリスト、TRIUMPHのリック・エメットが'24年に発表したソロ・アルバム(レコーディング自体は'12年に行われていた模様)。先生のソロ作が国内発売されるのってもしかして前世紀ぶりぐらいじゃないでしょうか?あまりに嬉しいので、せっかく解説書でご本人に貴重なインタビューを敢行してくれているのに、再結成TRIUMPHの現状とか、バンドとして新作をリリースするつもりはあるのかとか、重要事項に全く触れてくれないことに対する不満はグッと飲み下しておきますよ。(もしかしてそっち関連の話題はNGだったりしたのでしょうか?)
それはともかく肝心の内容の方は、TRIUMPH時代の名曲の数々をアコースティック・アレンジで蘇らせたセルフ・カヴァー・アルバム。押さえるべきとこがきっちりと押さえられた納得の選曲に、“NEVER SURRENDER”や“ORDINARY MAN”“FIGHHT THE GOOD FIGHT”辺りを筆頭とする、アレンジが変わっても輝きは変わらない名曲としての強度、そして何より「円熟味を増すこと熟成されたワインの如し」なエメット先生のエモーショナルな歌声と一音入魂のアコギの妙技が揃えば、そりゃまぁ素晴らしい内容になることは分かりきっていたこと。そもそもこっちの予想を超えてくるタイプの作品ではないですし、ぶっちゃけリメイクは再結成TRIUMPHで演って欲しかった…と思わなくもないですが、贅沢を言っちゃ罰が当たりますからね。
名人の健在ぶりに思わず顔が綻ぶ1枚。TRIUMPHの国内盤カタログが入手困難な現在、これを切っ掛けに入門してくれるファンが一人でも増えることを願って止みませんよ。


RIK EMMETT - Then Again: Acoustic Selections From The Triumph Catalogue - Ordinary Man ★★★ (2024-07-29 22:36:06)

原曲はギル・ムーアの派手なドラミングが映える疾走パートも組み込んだ7分越えの
大作ナンバーなのですが、ここではバラード・パートを主軸にアコースティック・アレンジ。
その分、まさに「入魂」といった趣きのエメット先生の熱唱がより一層胸に迫る感動的な
仕上がりとなっていて、物足りなさなど全く感じさせませんよ。


RIOT - Thundersteel - Thundersteel ★★★ (2006-03-11 01:25:00)

哀愁背負って、血の涙を流しながら疾走する(脳内イメージ)超名曲。
昔「歌い出しの部分が“おー、ぺチャパイかい"と聞こえる」という空耳ネタを「POWER ROCK TODAY」に送ったら採用されたのも良い思い出・・・。


RIOT - Unleash the Fire - Land of the Rising Sun ★★★ (2014-09-30 22:36:47)

“日いづる国”というタイトルが示す通り
日本のファンとの絆について歌うと同時に
「NARITA」とか「TOKYO ROSE」とか「SHINE」とか
お馴染みのフレーズが散りばめられた歌詞は
新しいスタートを切るに当たっての
RIOTの改めての自己紹介のように感じられたりも。
勿論、歌詞だけでなく、パワーとスピードだけに
頼らないメロディも素晴らしいですよ。


RIOT V ★★ (2007-04-20 23:47:00)

「やはり名曲を沢山持ってるバンドは強い」と実感させられたライブでした。
特に、中盤の“ROAD RACIN'"以降の名曲連打による怒涛の盛り上がりは圧巻!
トニー・ムーア時代、マイク・ディメオ時代の楽曲をバランス良く歌いこなしていた
マイク・ティレリの歌唱の素晴しさは言うに及ばず、“BURN"のカヴァーを止めたのは正しい判断だと思いますし、
その代わりに“DANCE OF DEATH"のような、埋もれてしまった過去の名曲を掘り起こしてくれたのもナイスでした。
これで会場がクラブチッタ、Dsがボビー・ジャーゾンベクだったら最高だったのにな・・・というのは欲張り過ぎですね。


RIOT V - Army of One ★★ (2007-04-18 22:13:00)

'06年発表の13thアルバム。来日公演に備えて改めて聴き直してみたけれど、やっぱり素晴しい作品ですよ、これは。
名曲“THUNDERSTEEL"の遺伝子を受け継いだ、スリリング且つ劇的なツインGが炸裂するスピード・チューン
①⑦⑩で要所を締めつつも、飽くまで本作のメインとなるのは、マイク・ディメオのブルージーでエモーショナルな
歌唱を活かした哀愁のメロディに彩られたミドル・チューンの数々。落ち着いた声質の持ち主ゆえ、
疾走曲を歌うとバックの演奏に埋もれてしまう事もあるディメオだが、やはりこの手の楽曲を歌わせると絶品だ。
特に、ポップ・フィーリングを取り込んだ②や、濃厚な哀愁漂う⑤、広がりの感じられるサビメロが
秀逸なブルーズ・ナンバー⑥は、その彼氏の熱唱と相俟ってリスナーの胸をギュウギュウと締め付けてくれる逸品。
マーク・リアリはWESTWORLDでの課外活動を経て『THUNDERSTEEL』の呪縛から解放されたのか、ここ数作は無理めの
ヘヴィ・メタル路線に拘ることなく、シンガーの資質に合ったオーソドックスなロック・チューンを量産していて、
これが相変わらず強烈な「泣き」を発散しまくるGプレイと併せて非常に良い感じ。
(今回もインスト・バラード⑪でファンの涙を搾り取ってくれます)
明快なメタル分は後退しているので、「地味になってしまった」と感じるファンもいるかもしれないが、
個人的には、より「味わい深くなった」この路線を断固として支持したい。


RIOT V - Born in America ★★ (2009-09-05 11:09:00)

比較的に入手が容易だったにも関わらず、RIOTのカタログの中では飛び抜けた影の薄さを誇った不遇の5thアルバム。
よりゴージャスで華やかな方向へとHR/HMシーンが推移していた'84年という時期にあっては、まず売れなさそうな
(そして実際売れなった)男臭くマイナー調のHMサウンドが詰め込まれた本作は、タイトルからして「メタル」してる
スピーディな④を筆頭に、前作『RESTLESS BLEED』に比べるとヘヴィ・メタリックなアグレッションや疾走感がやや回復。
代わりに哀愁や泣きといった要素が薄れ、大味になってしまった気がしなくもないが、レット・フォリスターの
小手先のテクニックだけでは表現不可能な、素敵なサムシングを備えたやさぐれチンピラ風味のVoが楽曲にえも言われぬ
エモーションを与えており、特に、バラード調に始まりテンポアップして盛り上がっていくHMの様式美を備えた⑥、
重厚な⑦、雄々しくギャロップするリズムの上に哀愁のメロディが乗っかる⑧、ウェスタン風味を漂わす⑨といった
名曲/佳曲が連続する、アルバム後半の盛り上がりっぷりは前半の地味さを覆す圧倒的テンションの高さ。
楽曲のクオリティにバラつきが見られるのが残念だが(あとジャケットも・・・)、これもまたRIOTならではの名盤。


RIOT V - Fire Down Under ★★ (2009-09-01 22:04:00)

完成度の高さに反して、契約上の問題から長らく廃盤状態が続き、'90年代末に再発されるまで後追いファン(俺です)
には聴く事が叶わなかった、ガイ・スペランザ在籍時代最後の作品となった'81年発表の3rdアルバム。
当時、日本と共にRIOTが高い支持を取り付けていたイギリスでのNWOBHM勃発に影響を受けたのか、従来のロックンロール色が
大幅に減退し、ソリッドなGリフ主導で疾走する楽曲の数々は、よりハードに、よりスピーディにと、
これまで以上にエッジの効いた、最早ハードロックというよりもヘヴィ・メタルと表現すべき作風に仕上がっており、
その筆頭が、アルバムのOPを勇ましく駆け抜けていく高揚感溢れる名曲①。それ以降も、①の勢いを受け継ぐ
アルバム表題曲②、シンプル且つミステリアスなGリフが印象的なミッド・チューン③、ライブでも
お馴染みのウェスタンな雰囲気漂わせる④・・・と、優れた楽曲が畳み掛けるように連打され、
本編ラストを締め括るヘヴィ・メタリックな疾走ナンバー⑨に至るまで、捨て曲の類は一切なし。
正直『ROCK CITY』や『NARITA』は、今聴き直すと若干の古臭さを感じなくもないのだが、本作に関しては
そうした部分は皆無。まさしく、ガイ・スペランザ在籍時代のRIOTの最高傑作と評価するに相応しい1枚。
彼の亡き今、マーク・リアリとの再コラボが不可能になってしまった事が無性に残念でなりません。


RIOT V - Immortal Soul ★★★ (2011-11-20 20:48:14)

紆余曲折はあったものの結局ト二ー・ムーアがシンガーの座に出戻り、名盤『THUNDERSTEEL』リリース時のラインナップ(勿論、マイク・フリンツも健在)でレコーディングが進められ、'11年に発表されたニュー・アルバム。
ここ数年のトニー・ムーアの歌声には衰えの兆候が見受けられたので(例えば大村孝佳のソロ作とか)、「そんなんでパワー・メタル路線に戻って大丈夫かよ・・・」と懐疑的にならざるを得なかったのですが、ところがどっこい、息の合ったツインGと、名手ボビー・ジャーゾンベクが叩き出すパワフルなリズムに乗って、トニーの朗々たる――衰えなんぞ微塵も感じさせない――歌声が疾走するOPナンバー“RIOT”が切れ味鋭く始まった瞬間、そうした不安は跡形もなく吹き飛ばされてしまいました。流石バンド名を関する自信作だけのことはあり、数ある“THUNDERSTEEL”風疾走曲のなかでも、この曲は本家に迫る勢いのカッコ良さ。またリーダー・トラックとして先だっての来日公演や、東日本大震災のチャリティー・アルバムでも披露されていた“WINGS ARE FOR ANGELS”や、より表現力を増したVoの歌唱が映える哀愁度満点のHRナンバー“FALL BREAK ME”も、同曲に匹敵するインパクトを放つ名曲。
中には、折角のシリアスな曲調をおちゃらけたサビメロで崩してしまう楽曲もあったりして、パワー・メタル・スタイルへの回帰を意識する余り少々肩に力が入り過ぎてる感が無きにしも非ずですが、しかし間違いなく、ここ数年ではベストの1枚じゃないかと。


RIOT V - Narita ★★ (2009-08-31 22:44:00)

デビュー作『ROCK CITY』の日本での成功に感謝の意を捧げてこのタイトルになったという、'79年発表の2ndアルバム。
「力士」+「アザラシ」(そしてフジヤマ&ジャンボジェット機)というジャケット・アートワークの出来は
不憫極まりないが、中身は前作の路線を順当に受け継ぐ、アメリカのバンドらしいシンプルなノリの良さに、
NY出身バンドならではのストリート感覚と乾いた哀愁をまぶした、硬派でハード・ドライヴィンなロックンロール・サウンド。
熱く弾ける②や、こっ恥ずかしくも勢いよく疾走する⑦といった楽曲に明らかなように、これまで以上にハードな
ツインGの絡みが前面に押し出され、攻撃性を増した作風はHR度が前作から格段にレベルアップ。
その最大の成果と言うべきが、成田空港の三里塚闘争に着想を得たという、印象的なテーマ・メロディを備えた
スリリングなインストの名曲⑤であり、そして哀愁を帯びたメロディがシャープに疾走するRIOT屈指の名曲の一つでもある⑩。
“WARIRIOR"級の超名曲こそ見当たらないが(当たり前)、HR/HMファン的な取っ付き易さではデビュー作以上と言える力作。


RIOT V - Restless Breed ★★ (2009-09-02 22:05:00)

『FIRE DOWN UNDER』同様、長らく入手困難な状態が続いていた'83年発表の4thアルバム。邦題は『非常警戒』。
と言っても、「RIOT屈指の名盤」「ガイ・スペランザ時代の最高傑作!」と評価の高い『FIRE~』に比べると、
レット・フォリスター(Vo)加入第1作となった本作は、「音楽性が拡散したRIOTらしからぬ問題作」と否定的に
紹介される事が多かったため(最近はそうでもないけど)、別に聴けなくともそれほど惜しいとは思っていなかったのだが、
'90年代末になってようやっと再発されたのを期に購入し、聴いてみて驚いたの何のって。何じゃこの傑作は?!
確かに、気持ち良さげにハーモニカが吹き鳴らされる⑤のような異色曲が収録されているし、ミディアム・テンポの
楽曲を中心にまとめられた本編は疾走感を減じている。どっこい、「RIOTの魅力=哀愁のメロディ」と捉えてる
身としては、自身の破滅的な生き様が刻印されたレットのチンピラ風Voを得て、聴いていると、大都会の暗く薄汚れた
裏通りの光景が脳裏に浮かぶような、乾いた哀愁を漂わせたハードにしてクールな楽曲の数々はムチャクチャ魅力的に響く。
分けても、やさぐれ感と背中合わせの孤独や悲哀が匂い立つレットのVoと、マーク・リアリのエモーショナル
なGプレイの素晴しさが際立つ、③⑧といったスロー/バラード系ナンバーは絶品。聴く度に男泣きを誘われます。
個人的には『THUNDERSTEEL』に匹敵する名盤として愛して止まない捨て曲なしの大傑作。聴き終えた後、
「女子供にゃ分かるめぇ」とか嘯きながら、新宿ゴールデン街を肩で風切って闊歩したくなる1枚。


RIOT V - Rock City ★★ (2009-08-31 22:34:00)

疾走感溢れる曲調、哀愁のメロディ、そしてエモーショナル且つドラマティックなツインGという、
RIOTというバンドの魅力がギュッと凝縮された名曲中の名曲にして、HR/HMファン永遠のアンセム“WARRIOR"を
収録した'78年発表の1stアルバム。(『怒りの廃墟』って邦題の意味はよう分からんが)
傑作『THUNDERSTEEL』でRIOTファンとなり、遡って本作を購入したクチなので、初めて聴いた時は
(ライブに欠かせないバンドの代表曲③⑥を収録しつつも)、本編に詰め込まれたその余りに飾り気のない、
シンプルなロックンロール・サウンドに思わず拍子抜けしてしまったわけだが、とは言え、ガイ・スペランザの
パッショネイトなVoによって歌われる楽曲は、NY出身バンドならではの硬質感と乾いた哀愁をそこはかとなく漂わせ、
「如何にもアメリカン」といった感じの能天気なノリは薄い。その筆頭が前述の名曲②であり、また、後半の
「オーバードライブ」っぷりがイカス④、爽やかな曲調と、ガイの伸びやかな歌唱がマッチした⑧といった優れた楽曲の数々。
今では『NIGHTBREAKER』以降、無理めのパワー・メタル路線を突き進んだ時期の作品よりも、遥かに愛聴している1枚。


RIOT V - The Privilege of Power ★★ (2009-09-12 19:26:00)

曲間に挟み込まれた長~いSEや、ホーン・セクションを大胆に導入したチャレンジブルな姿勢が、
ファンの間で賛否両論を巻き起こした、RIOT初のコンセプト作でもある'89年発表の7thアルバム。
かつては「SE長過ぎるよね」と指摘される度に「いや!そんな事はない!お前はRIOTのセンスを理解していない!」
と憤り立って反論していたが、オッサンになった今改めて本作を聴き直すと・・・やっぱりSE長過ぎるよね(笑)
(①~②の流れなんて、ライブ盤『RIOT IN JAPAN-LIVE!!』の間髪入れない展開の方が数倍劇的でカッコイイ)
とは言え、アルバム自体は前作『THUNDERSTEEL』の路線を継承した、疾走感&哀愁兼備のパワー・メタル路線という
方向性にブレはなく、それはポルポト派のジェノサイドについて歌った名曲中の名曲⑤を聴けば明らか。
また、楽曲をエネルギッシュに彩るホーン・セクションの導入もそれなりに効果は上げており、威勢良くハジける
OPナンバー①や、まるで突撃ラッパの如くトランペットが吹き鳴らされる⑥は、従来の「らしさ」と実験精神が巧く
組み合わされた、このアルバムならではの魅力を伝える名曲に仕上がっているのではないかと。
全編通して、ホーン・セクションという言葉から連想されるような能天気さや陽性のノリは殆ど感じられず、
実にRIOTらしいスピーディで劇的なサウンドが堪能できる1枚。でも個人的には、疾走チューンよりも③や⑦といった
メロウな楽曲の方を愛聴していたり。こうした曲を雰囲気たっぷりに歌い上げるトニー・ムーアの歌唱は非常に魅力的だ。


RIOT V - Thundersteel ★★ (2009-09-06 21:28:00)

RIOT復活作にして、多くのファンが「彼らの最高傑作」と太鼓判を押す'88年発表の6thアルバム。個人的にも自分の
お金で初めて購入し、HR/HMにのめり込む切っ掛けとなった作品という事で、非常に思い入れを感じている1枚。
豊かな声量を活かして歌いまくるトニー・ムーアと、元JUGGERNAUTの名ドラマー、ボビー・ジャーゾンベクを得て
(但し、本編の半分でDsを叩いているのはLION時代のマーク・エドワーズ)、かつてのオーセンティックな
HMサウンドから一気にパワー・メタル色を強めた本作の魅力は、痛快なハイトーンVo、手数の多いダイナミックな
ドラミング、そしてシャープに切り込んで来るツインG(でもバンドはシングルG編成)が一丸となって
都会的な哀愁を伴い疾走する、アルバム表題曲①に集約されているといっても過言ではない。
HMのカッコ良さを余す所なく体現した、この超弩級の名曲だけでもお腹一杯だが、本作にはこれ以外にも
ライブでお馴染みの④を手始めに、スピーディな②⑤、重厚且つ劇的な③、憂いに満ちた歌メロが秀逸な⑥⑧、
これぞマーク・リアリ!という演歌ばりの泣きメロが炸裂する⑦等、「この1曲のためにアルバムを買う価値あり」
クラスの名曲をゴロゴロと収録。これ聴いてピンと来ないようなら、RIOTはおろかへヴィ・メタルすら
聴く必要はない・・・と思わず極論したくなる鮮烈な魅力を備えた傑作。
スピード/パワー/メロディという「へヴィ・メタル三種の神器」が高い次元で融合を果たした
HR/HM史に燦然と輝く名盤ゆえ、RIOT入門編のみならず、ヘヴィ・メタル入門編としてもどうぞ。
10月に行われる予定の、トニー擁する編成での来日公演も楽しみだ。


RIOT V - Thundersteel - Thundersteel ★★★ (2006-03-11 01:25:00)

哀愁背負って、血の涙を流しながら疾走する(脳内イメージ)超名曲。
昔「歌い出しの部分が“おー、ぺチャパイかい"と聞こえる」という空耳ネタを「POWER ROCK TODAY」に送ったら採用されたのも良い思い出・・・。


RIOT V - Unleash the Fire ★★★ (2014-09-28 21:57:24)

RIOTとしての活動継続を決意したメンバーの意思は尊重するけど、バンドの絶対的柱だったマーク・リアリの存在なくして、果たしてどれほどの作品が作れるものか?・・・ってな懐疑の視線は百も承知であったろう残されたメンバーは、確信的に名盤『THUNDERSTEEL』を思わすメロディを随所で引用し、「WARRIOR」「SHINE」「NARITA」「TOKYO ROSE」etc・・・といったキーワードを歌詞のあちこちに散りばめ、更には日本のファンに向けた⑥、代表曲“OUTLAW”の続編⑧といった楽曲の収録から、思わず脱力を誘われるダサジャケ(笑)に至るまで、なりふり構わず全力をもって「最大公約数的RIOTらしさ」を猛アピール。
これで肝心要の曲が退屈なら噴飯モノだったところですが、元S.A. SLAYERで、NARITA~RIOTとマークの曲作りの相棒を務め続けたドン・ヴァン・スタヴァン(B)の健闘と、全盛期のトニー・ムーアにも負けない歌いっぷりの良さを発揮する新Vo、そして天翔るかの如きマイク・フリンツと新加入ギタリストが奏でるツイン・リードG・・・と、各メンバーの踏ん張りによって、熱いパワーと泣きと哀愁が溢れ出す収録曲は、どれもRIOTの名の下にどこへ出しても恥ずかしくないぐらい粒が揃っています。
使える手札を全て注ぎ込んでしまった感のある本作以降の作品作りに対する不安は依然として残るものの、まずは気合の入った帰還の挨拶に、素直に脱帽です。


RIOT V - Unleash the Fire - Land of the Rising Sun ★★★ (2014-09-30 22:36:47)

“日いづる国”というタイトルが示す通り
日本のファンとの絆について歌うと同時に
「NARITA」とか「TOKYO ROSE」とか「SHINE」とか
お馴染みのフレーズが散りばめられた歌詞は
新しいスタートを切るに当たっての
RIOTの改めての自己紹介のように感じられたりも。
勿論、歌詞だけでなく、パワーとスピードだけに
頼らないメロディも素晴らしいですよ。


RISK ★★ (2007-02-14 21:43:00)

70年代に活躍したロック・バンド、FAITHFUL BREATHを前身にドイツで結成。
'88年に1st『THE DAILY HORROR NEWS』でアルバム・デビューを果たす。
'89年に2nd『HELL'S ANIMALS』'90年に3rd『DIRTY SURFACE』、'92年に4th『THE REBORN』を発表と
順調に活動を続けるも、モダン・へヴィネス勢から大きな影響を受けたと思しき
5th『TURPITUDE』で派手にズッコケて、その後は消息不明に。
日本では最後まで地味な存在だった彼らだが、その男臭く勇壮なパワー/スラッシュ・サウンドは、
勢いだけに頼る事無く、ベテランらしい小技が効かせてあったりと、聴き応え十分。
再評価を望みたいところです。


RISK - Dirty Surfaces ★★ (2007-01-15 22:04:00)

これは'90年発表の3rdアルバムですね。METAL MANIAから出てた国内盤は、その前年('89年)に
発表されたEP『RATMAN』とのカップリング仕様でしたっけ。
さて、その本作。SE①を経て疾走曲②が始まった途端に「おや?」となる。以前に比べて音圧が
下がったというか、リフからスラッシュ・メタル的な重厚感が薄れ、随分と聴き易くなった印象を受ける。
代わりアコギやKey等の導入でメロディが強調された収録曲の数々は、Voの歌メロ(特にサビ部分)にしろ、
リフにしろソロにしろ、前2作に比べて全体的にかなりメロディアスな仕上がりで、
より正統派へヴィ・メタルへの接近が感じられる作風。
尤も、前述の②を筆頭に、相変わらずスラッシーな疾走感は健在だし、何より、ACCEPTを思わせる重厚な④、
RISK流のヘヴィ・バラード⑧、そして勇壮なリフと、ドラマチックな曲展開が素晴しい⑨といった、
新たな魅力を宿した楽曲群は非常に強力。
但し、ここまでメロディ重視の姿勢が進むと、ハイミィ・ミークスの声域の狭いVoに
不満を覚えてしまうのも、また事実なのだけど。


RISK - Dirty Surfaces - Bury My Heart ★★ (2007-01-27 22:30:42)

スラッシュ・メタル的な疾走感は残しつつも、
リフにしろ歌メロにしろ、もはや曲の構造自体が
メロディアスでパワー・メタル的・・・という、
3rdアルバムのサウンド・スタイルを象徴する名曲。
重厚且つドラマチックな男性コーラスがACCEPTを思わせる。


RISK - Hell's Animals ★★ (2007-01-11 21:42:00)

アルバム・デビュー前にバンドから離脱していたオリジナル・メンバーのシロ・ハーマン(G)が復帰、
新たに5人編成へと生まれ変わって、'89年に発表された2ndアルバム。
デビュー作の延長線上にある「勇壮なパワー/スラッシュ・メタル」路線に変更はないが、
正式にツインG編成へと移行した成果か(1stではハイミィ・ミークスがVoとサイドGを兼任していた)、
サウンドに宿る重量感がこれまでとは桁違い。ゆえに今回は、重厚なリフやリズムを活かした
ミドル・チューンの出来が秀逸で、中でも、Keyの使い方が効果的な⑥、劇的なインスト・パートを持つ
一際ヘヴィな⑧、雄々しくも物悲しい雰囲気漂う⑨といった楽曲は、本作を代表する名曲/佳曲。
正直、“ROAD WAR"のようなキラー・チューンがない分、疾走曲のインパクトは前作に1歩譲るものの、
ヘヴィなパートはよりへヴィに、走るべきパートでは思いっきり突っ走るというメリハリの効いた構成は、
バンドの「格」を確実に向上させている。一層メロディックに練り込まれたGソロも○。
同じドイツ産のPARADOX辺りがイケる口の方には、是非とも1度聴いてみて頂きたい力作。


RISK - Hell's Animals - Russian Nights ★★ (2007-01-27 22:16:39)

荒々しくもしっかりと歌うVoと、メロディアスなリフ、
聴かせるGソロをフィーチュアした、力強く勇壮な1曲。
個人的には、2ndアルバムのハイライト・チューン。


RISK - The Daily Horror News ★★ (2007-01-10 08:34:00)

RISKと言えば、曲者揃いのジャーマン・スラッシュ勢に比べると毒が弱く、HELLOWEENを初めとする
メロディック・パワー・メタル勢に比べるとメロディに愛想がない。ついでにルックス的にもイケてない・・・と、
その地味さゆえ、結局日本ではブレイク出来ないまま消えていった印象が強いが、
この'88年発表のデビュー作で聴ける、飾り気のない勇壮なパワー・メタル・サウンドは、実に魅力的。
本作は彼らの全アルバム中、最もスラッシュ色が強く出た1枚で、OPチューン①を筆頭に、
重厚なリフ、力強く疾走するリズム、それに直線的なVo(きっちり歌う事も出来る)を駆使して、
ひたすらラッシュするスタイルは単純にカッコイイ。また、「押し」の一手で寄り切るのではなく、
アコギや叙情メロディを効果的に用いて、アルバムの流れに起伏を生み出しリスナーを飽きさせない辺り、
流石、メンバーのキャリアの長さは伊達じゃない、といった感じ。
特に、JUDAS PRIESTばりのリフ・ワークとツインGがガッツポーズものの②や、Gリフとアコギの絡みが
スリリングな⑥に始まり、ドラマチックな曲展開が魅力のインスト曲⑦を経て、
②と双璧を為す本編のハイライト・チューン⑧へと雪崩れ込む、アルバム後半の構成は白眉。
個人的には、RISKの作品ではコレがベストかな。


RISK - The Daily Horror News - Roadwar ★★ (2007-01-11 21:49:23)

Voこそ直線的なスラッシュ・スタイルだが、
シャープなリフや、疾走するツイン・リード・ギターは
JUDAS PRIESTばりのカッコ良さを誇る
1stアルバムのハイライト・チューン。


RISK - The Reborn ★★ (2007-01-17 21:24:00)

(シリアスなメタル・ファンから評判の悪かった)バンドのトレードマークのコミック調動物ジャケットを止め、
脱スラッシュ・メタル、そして、古代インド神話を下敷きにしたというRISK初のコンセプト作に挑んだ、
まさに勝負作の'92年発表4thアルバム。
その甲斐あってか、一部では「本格派に生まれ変わったRISKの最高傑作」とも評価されたが、
個人的にはどうにも地味な印象が拭えない作品。
扱ったテーマがテーマなだけに力み過ぎたのか、重苦しい楽曲がズラリと並び、過去3作のように
爽快に突っ走る場面は殆どない。期待を誘う妖しげなイントロ①に導かれて始まる大作②は、
劇的メタル好きなら一聴の価値が有る名曲だが、その後は似たり寄ったりのテンションの楽曲が続き、
山場にもイマイチ欠けるため、通して聴くと飽きがくる・・・というのが正直なところ。
ただ、個々の楽曲は壮大でドラマチックだし、ダークでヘヴィと言っても'90年代型モダン・へヴィネスとは全くの別物。
特に、ツインGの奏でるメロディは過去最高の煽情度を誇る。前作ではメロディアスな楽曲を歌うには
少々力量不足に感じなくもなかったハイミィ・ミークスのVoの上達振りも著しく、ここでは実に
堂々たる歌いっぷりを披露、楽曲の魅力の底上げに大きく貢献している。スルメ盤・・・かな。


RISK - The Reborn - Last Warning ★★ (2007-01-27 22:47:24)

シタールを取り入れた妖しげな序曲“ARISE"から繋がる、
10分以上に及ぶアルバム随一の大作。
『THE REBORN』は全体的に地味な仕上がりの作品だったが、
アコギや宗教的な男性コーラス、ナレーションを組み込みながら、
長尺を全くダレる事無く聴かせきるこの曲は、掛け値なしの名曲。
特に、過去のどのアルバムよりも
「聴かせる」フレーズを連発するツインGが素晴しい事この上なし。


RISK - Turpitude ★★ (2019-07-26 01:30:39)

ハイミィ・ミークス(Vo)率いる独産パワー/スラッシュ・メタル・アクトのRISKが、4人編成となって'93年に発表した4thアルバムにしてラスト作。
ジェイムズ・ヘッドフィールドを意識している風に吼えるVoといい、陰鬱なメロディ、ダウン・チューニングの施されたGリフ、疾走感大幅減のリズムといい、90年代にHR/HMシーンを席巻したモダン・ヘヴィネス症候群の病状をもろに患った感じのサウンドが全編に亘って繰り広げられる問題作であり、同じヘヴィ路線でも前作『REBORN』(’92年)は、欧州HMならではの美意識が光るメロディとドラマティックに練られた曲展開が深みを醸し出していたのに対し、本作の場合、冗長な楽曲とダラダラ締まりに乏しい全体の構成から「適当に流行に寄せてみました」という体が感じられ、ファン評価はすこぶる低い。
斯くいう自分も、購入当時は「こんなん作るから解散する羽目になる」と蛇蝎の如く嫌っていたのですが、しかしPANTERAすらオールドスクールなメタルとして括られる現在、改めて本作を聴き直すと、RISK版ドゥーム・メタリックな①、重々しく加速する③、動き回るGリフが印象的な④…といった感じに、意外にも退屈せずに聴き終えることが出来てしまうのですから驚きですよ。特にハイミィの男らしい歌唱が、憂いを湛えた厳粛な曲調にマッチしたバラード⑤は「名曲」と評せるレベルに達しているのではないかと。
そんなわけで、嘗てクソミソに貶しまくっていたことバンドに対して謝罪したくなる1枚。とはいえまだRISKを聴いたことがないという方には本作以前の作品を迷うことなくお薦めさせて頂きますが…。しかしRISKは再結成しませんね。需要はあると思うのだけど。


RISK - Turpitude - Hopeless Ground ★★★ (2019-07-28 01:28:43)

ハイミィの男らしい歌声が厳粛な雰囲気を高める、
憂いを帯びてドラマティックなバラード。
Gもエモーショナルなソロを提供して楽曲の盛り上がりに
貢献してくれています。賛否両論あった『TURPITUDE』ですが
この曲聴いた時には「RISK健在」と小声で呟きたくなりましたよ。


RITUAL CARNAGE - Every Nerve Alive ★★ (2006-09-02 00:48:00)

大した予備知識もなしに、骸骨武者&2丁拳銃というイカしたアルバム・ジャケットに惹かれて購入してみたら、
これが大当たり。極太のリフがバリバリ刻まれ、スタスタと2ビートが猛スピードで駆け抜けていく
スラッシュ・メタルの力作であった。(ライナーによれば'00年発表の2ndアルバムとのこと)
とにかく徹頭徹尾、疾走しまくりの1枚で、本編ラストをヘヴィに締める⑩(とは言え、この曲にだって
疾走パートが組み込まれているんだが)以外は、METALLICAのカヴァー曲“HIT THE LIGHTS"他、
日本盤のみのボーナス・トラック4曲も含めて、収録曲全てが高速スラッシュ・チューン。
「緩急?知らねーよ」とばかりに飛ばしまくる、スラッシュ馬鹿一代っぷりが存分に堪能できる1枚。
それでいて単調さが然程感じられないのは、欧州へヴィ・メタルからの影響が色濃いリフ・ワークと、
メロディックなツイン・ギターに宿る高いドラマ性ゆえか。
Voはメロディ無視の吐き捨てスタイルながら、デス声の手前で踏み止まって聴かせる、ドスの効いた硬質なシャウトは
なかなかの迫力。スピーディでアグレッシブな曲調にも非常にマッチしている。
篭もり気味のサウンド・プロダクションが惜しい。(迫力という点では文句なしなんだけど)


RITUAL CARNAGE - I, Infidel ★★ (2006-11-08 20:28:00)

逆輸入スラッシュ・メタル・バンドの代表格RITUAL CARNAGE、'05年発表の4thアルバム。
前作『THE BIRTH OF TRAGEDY』は、楽曲のクオリティは高かったものの、低音咆哮を止めたVoと、
妙にこじんまりとしたサウンド・プロダクションの迫力不足が気になってイマイチ入り込めない作品だったのだが、
今回は過去最高にも思える良好なサウンド・プロダクションに仕上がっていて、文句なし。
完全にハイトーン主体のスタイルに切り替えたVo(時々、FORBIDDENのラス・アンダーソンっぽい)の
線の細さが気になるものの、充実した楽曲群の前には枝葉末節。
特に、迫力、疾走感、リフのカッコ良さ、ツインGが生み出すメロディの旨みといった要素が、それまでより
数段ランクアップして畳み掛けてくる(曲間が殆どないのも効果的)、7曲目以降の展開は何度聴いても最高としか。


RITUAL CARNAGE - The Highest Law ★★ (2006-09-04 22:16:00)

2nd「EVERY NEVER ALIVE」が、かなりカッコイイ出来だったので、遡って聴いてみた'98年発表の1stアルバム。
うん。こちらもなかなかイケてます。
分厚く刻まれるリフ、全編をスピーディに疾走するリズム、そしてメロディックなツイン・ギターといった要素は
もう既にこの時点で耳にすることが出来るが、オーセンティックなヘヴィ/スラッシュ・メタルからの影響が
色濃く感じられた「EVERY~」に比べると、本作はもう少しコア寄りなスタイル。轟然とした音作りといい、
Voの歌唱もデス・メタル風だし、時にブラスト・ビートが炸裂したりと、所謂メロディック・デス・メタル的なアプローチが目立つ。
まだまだ、有無を言わせぬ迫力は感じられないものの、クオリティの高さは折り紙付き。
特に、シャープ且つメロディアスな2本のGの絡みが勇壮さを演出する、アルバムのタイトル・トラック④や、
ベテラン・スラッシュ・バンドへのトリビュート・ソングといった趣きの⑨等の楽曲は、
次作で開花するスラッシュ・メタル路線への萌芽として、聴き応え十分。ONSLAUGHTの名曲“DEATH METAL"を
カヴァーするセンスにも◎を差し上げたい。(⑨もONSLAUGHTの名曲と同タイトルなれど、こちらは同名異曲)
リーダーであるVo兼Bがアメリカ人である事を抜きにしても、「日本のバンドにしては」等という注釈無用の
優れたデビュー作であるように思う。


RIVERDOGS - Absolutely Live ★★ (2018-09-24 08:22:34)

プロデューサーとして、メンバーとして、現DEF LEPPARDのヴィヴィアン・キャンベル(G)が全面的に関わっていたことで知られるRIVERDOGSが、’93年にひょっこりとリリースしたライブ盤。輸入盤市場での好評を受けてか、後にZEROコーポレーションから国内盤も発売されています。
本作はヴィヴィアン脱退後にレコーディングされており、リハーサル・スタジオ「サード・アンコール」に観客を招待してパーティを開いた際のライブの模様を収録。セットリストは1st『RIVERDOGS』から3曲、カヴァーを1曲、そして2ndアルバムに収録予定だったという7曲の全11曲から構成。収録場所が場所だけに、全体的にこじんまりとしていて、アリーナ・ロック的スケール感や派手さとはほぼ無縁のライブながら、逆に気心の知れた観客の暖かい反応と、RIVERDOGSが聴かせる素朴な歌心に溢れたブルーズ・ロック・サウンドの相乗効果によって醸し出されるアットホームな雰囲気は、このバンドの個性にぴったりフィットしています。出張先でフラッと立ち寄ってみたバーで、喝采を浴びている地元のバンドの演奏を間近で見ているような気分にさせてくれる感じ。
メンバーの演奏も、繰り出される楽曲も、味わい深く素晴らしいのですが、やはり特筆すべきはロブ・ラモスのVo。“陽のあたる家”の邦題で知られるANIMALISの代表曲のカヴァー⑩における入魂の歌いっぷりを筆頭に、ここで聴かせる彼氏のエモーショナルなVoは、ヴィヴィアンの不在を埋めて余りある存在感を放っています。
決してアルバム・タイトル負けしていないライブ・アルバムの好盤ですよ。


RIVERDOGS - Riverdogs ★★★ (2018-07-19 23:27:53)

WHITESNAKEを脱退したヴィヴィアン・キャンベル(G)がメンバーに加わったことで、それまでの無名の存在から注目のニューカマーへと一気にレベルアップを遂げたRIVERDOGSが、'90年に発表したデビュー作。(邦題は『荒野の叫び』)
ちょうどこの時期、HR/HMシーンは80年代を席巻した煌びやかなLAメタル・ムーブメントに対する揺り返し現象として、「ルーツ回帰」を旗印に掲げるブルーズ志向が一大トレンドの様相を呈しており、本作でRIVERDOGSが奏でているのも、シンプルなトリオ編成、過度な装飾を排したアレンジ、全編から溢れ出す地に足の着いた歌心…と、間違いなくそうした流れの中に位置付けられるブルージーなHRサウンド。
但し、エモーショナルなVoとGの共演に聴き惚れる哀愁のバラード⑤を始め、ここには「とりあえず流行にいっちょ噛み」的な付け焼刃感や、軽薄さは皆無。一方で地味にレイドバックし過ぎることなく、例えばアップテンポでキャッチー②、ヴィヴィアン作曲の⑦や⑩といった楽曲に表れている通り、随所にフックに富むメロディと、隠しきれない「華」を感じさせるGプレイを配して、ちゃんとメタル者にも希求するサウンドに仕上げるバランス感覚にも優れた1枚。この辺はDIO、WHITESNAKE等に在籍し、アメリカのメジャー・シーンの第一線で活躍してきたヴィヴィアンの助言があったればこそだったのではないかと、推察する次第。
そのヴィヴィアンは本作のみで脱退。その後はSHADOW KINGでの活動を挟んでDEF LEPPARDに参加し現在に至っているのは皆様ご存じの通り。


ROADHOUSE - Roadhouse ★★★ (2019-08-28 00:45:34)

アルコール依存症の悪化と、「よりハードなサウンドへ進むべき」との主張がコマーシャル志向を固めていた他メンバーとの意見の対立を招き、結果3rd『PYROMANIA』(’86年)レコーディング途中でDEF LEPPARDから追い出されてしまったピート・ウィリス(G)。その彼が、自身がリーダーを務めるバンドとして立ち上げたROADHOUSEが’91年に発表した最初で最後のフル・アルバムがこれ。
味もそっけもない本作のジャケットを一目見て「期待できそうもねぇ」とか思ってしまいましたが、ところがどっこい。ゆったりとシンプルでノリ易いリズムの上を、ピートが奏でる透明感を湛えた哀愁のメロディと、空間の広がりを感じさせる爽快なボーカル・ハーモニーが華麗に舞うHRサウンドは、否が応にもDEF LEPPARDを意識させつつ、本家にも決して引けを取らないポテンシャルを提示。己の早合点を大いに反省した次第です。
バンドが本格的な成功を掴む前に追い出されてしまったため過小評価されがちなピート・ウィリスなれど、雄大な哀メロ・ナンバー②と、ポール・ジャクソンのエモーショナルなVoが心地よいバラード⑥というPVも作られた2曲、あるいは涼し気に駆け抜けていく⑧、ラストを重厚且つダイナミックに〆る⑩といった秀逸な楽曲の数々を聴くにつけ、大ヒット曲“PHOTOGRAPH”を始め、LEPS初期の名曲作りに関与してきたこのギタリスト/ソングライターの実力を見くびっちゃあいけませんな、と。自戒を込めて。
'91年というシーンの転換点でリリースされてしまったことが不幸な1枚。それにしても廃盤のままほったらかしというのは納得がいかないなぁ。


ROADHOUSE - Roadhouse - Hell Can Wait ★★★ (2019-08-29 23:13:38)

エモーショナルに響き渡るピート・ウィリスのGと
ポール・ジャクソンのVoにうっとり聞き惚れてしまう抒情バラード。
当時シングル・カットもされていて、UKチャートでは
TOP10に食い込むヒットとなっています。(最高第9位)


ROADHOUSE - Roadhouse - Time ★★★ (2019-08-29 23:08:52)

PVも作られているミッド・チューン。
雄大なスケールと哀愁のメロディに彩られた曲調、
楽曲が持つ透明感を引き立てるピートのGプレイと
Voの歌声が実に心地良い。


ROB MORATTI - Epical ★★★ (2023-06-20 00:45:17)

「FINAL FRONTIERのフロントマン」の肩書も今は昔。これまでに4枚のアルバムをリリースし、既に作品数においてはFINAL FRONTIER時代を凌駕する等、安定したソロ・キャリアを積み重ねているロブ・モラッティが’22年に発表した新作アルバム。
セルフ・プロデュースにて制作された本作で披露しているのは、『EPICAL』というタイトルに相応しい劇的なシンフォ・メタル…なわけはなく(当たり前)。従来の路線をしっかりと引き継いだ、自身の張り良し/艶良し/伸び良しなハイトーン・ボイスが映えるキャッチーで爽快なメロディアスHRサウンド。前作に引き続いて、近年FRONTIERS RECORDS関連の作品で引っ張りダコなARCTIC RAINのウルリック・ロングヴィスト&ピート・アルペンボルグという腕利きソングライター・コンビのバックアップを受けているだけあって、今回も終始、フックの効いたメロディの海に安心して身を委ねられる仕上がりとなっています。
前作に比べると強力なキメ曲は見当たらず、若干メロディの哀愁も弱まったとの印象を受けなくもないですが、とはいえ、サビメロに至ると視界が開けてパッと華やかさが増すような曲展開が魅力の本編収録曲に捨て曲は見当たりませんし、爽やかにアルバムの幕開けを宣言する①、80年代なら間違いなくヒット・チャート入りを果たしていたであろう③、甘酸っぱさ炸裂のリーダー・トラック④、元JOURNEYのスティーヴ・オウジェリーが共作者としてクレジットされている涼やかなAORナンバー⑥といった逸品の数々は、並のメロハー・バンドが羨むようなクオリティを誇っていますよ。
「盤石」の一言に尽きる1枚。そろそろライブ盤とかも聴いてみたいですかね。


ROB MORATTI - Epical - Valerie ★★★ (2023-06-22 01:11:43)

伸びやかなイントロを聴いただけで期待が膨らみます。
ロブが張りのあるハイトーンで歌い上げる、爽やかさの中にも哀愁が潜んだ
甘酸っぱいメロディに胸キュンを誘われるハードポップ・チューン。


ROB MORATTI - Paragon ★★★ (2021-03-08 23:35:57)

未だに復活を期待する声が漏れ聞こえる(己の中から)FINAL FRONTIERや、'18年に惜しまれながら長いキャリアに幕を下ろしたカナダを代表するHRバンドSAGAのフロントマンも務めたロブ・モラッティ(Vo)が、トニー・フランクリン(B)を始めとする気心の知れたバック・メンバー、それに曲作りのパートナーとして新たにFRONTIERS RECORDS系作品で活躍するウルリック・ロンクヴィスト、ピート・アンペンボルグらを迎えてレコーディングを行い、'20年に発表した4枚目のソロ・アルバム。
近作の順調なリリース・ペース、それにアルバム毎に託されたメロディアスHRサウンドのハイクオリティっぷりといい、順風満帆にソロ活動を進展させている彼氏ゆえ、今回も余裕綽々のアベレージ越え。悲哀を湛えたメロディからゲストに迎えられたジョエル・ホークストラの華やかなGプレイまで、まるで「哀愁のメロハー」のお手本のような出来栄えの④に、爽快感に満ちたサビメロの組み立ての上手さが光る⑧という年間BEST TUNEクラスの名曲が2曲も本編に収まっている時点で完成度の高さは推して知るべしですが、更にそれ以外の楽曲にしても、OPナンバーからラス曲まで、ロブの甘くクリアなハイトーンVoが映えるフックに富んだ逸品がそこら中にゴロゴロと。ボーナス・トラック⑬までポップに躍動する名曲なんですから恐れ入り谷の鬼子母神(死語)。
年末に購入した際は時間がなく1、2度聴いたきりだったのですが、もしちゃんと聴き込んでいたならば、確実に2020年私的アルバム・ベスト3にランクインしていたであろう…ってな完成度の高さに感服させられた1枚。


ROB MORATTI - Paragon - Alone Anymore ★★★ (2021-03-10 00:11:02)

アルバムの中盤を爽やかに盛り上がるハードポップ・チューン。
躍動感溢れるビートに乗って清涼感振りまくサビメロは
クリアなハイトーン・ボイスの持ち主であるロブ・モラッティが
歌うのにまさしくうってつけじゃなでしょうか。


ROB MORATTI - Paragon - Remember ★★★ (2021-03-10 00:04:18)

ロブ・モラッティの甘くクリアな歌声が
映える哀愁のメロディに彩られた
アルバムのハイライト・ナンバー。
印象的なソロで楽曲を華やかに盛り立てる
ゲスト参戦のジョエル・ホークストラの
Gプレイも的確です。